吸汗消臭機能付保冷具
【課題】本発明は、シーツサイズ等、各種サイズにおいて、十分な冷却効果を発揮し、かつ、通気性が良く、発汗による悪臭防止をも図ることができる吸汗消臭機能付保冷具を実現し提供するものである。
【解決手段】本発明の吸汗消臭機能付保冷具は、布状素材からなる表地3と、非吸水性素材からなる裏地4とを有するシート状の2枚の被覆材同士を、裏地4同士を重ね合わせ、放熱用の複数の抜穴8を設け、かつ、裏地4同士間において流動が規制される状態で保冷媒体5を散在状態で収納した保冷具21と、保冷具21の一面に重合配置されるとともに、吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げて形成したシート状吸汗消臭材15と、保冷具21、シート状吸汗消臭材15の外周部を覆うように縫着され、前記保冷具21、シート状吸汗消臭材15を一体化した周辺逢着材41と、を有するものである。
【解決手段】本発明の吸汗消臭機能付保冷具は、布状素材からなる表地3と、非吸水性素材からなる裏地4とを有するシート状の2枚の被覆材同士を、裏地4同士を重ね合わせ、放熱用の複数の抜穴8を設け、かつ、裏地4同士間において流動が規制される状態で保冷媒体5を散在状態で収納した保冷具21と、保冷具21の一面に重合配置されるとともに、吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げて形成したシート状吸汗消臭材15と、保冷具21、シート状吸汗消臭材15の外周部を覆うように縫着され、前記保冷具21、シート状吸汗消臭材15を一体化した周辺逢着材41と、を有するものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸汗消臭機能付保冷具に関し、詳しくは、ジェルを含む保冷媒体の冷却効果を利用し人体各部の冷却用として使用し得るとともに、吸汗消臭機能も有し、使用感が極めて良好な吸汗消臭機能付保冷具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来からジェルを含む保冷媒体を枕サイズ、敷布団サイズ、シーツサイズ等の外装体内に収納して冷却パッドを構成し、高温期の就寝時等において、この保冷具を枕に被せて頭部を冷却したりベッド上に載置して身体の背中等を冷却したりすることが行われている。
【0003】
このような冷却パッドの場合、内部に収納したジェルを含む保冷媒体の流動性が大きいことから、単に保冷媒体を外装体内に収納しただけでは身体の重さにより保冷媒体が外装体内で偏在してしまい、身体に対する冷却効果を十分に期待できなくなる。
【0004】
また、特に夏季等のように夜間でも寝室等の室内温度が高くなる季節においては、冷却パッドを使用する使用者の就寝中における発汗対策、すなわち、汗の吸汗や消臭についての対策も考慮することが必要となる。
【0005】
特許文献1には、本発明に関連する技術として、長方形状の収納体内にジェル状保冷体を収納し、収納体の表裏面を予め銀イオン加工を施した表地と裏地とからなる表面材で覆うように構成した保冷パッドが開示されている。
【0006】
この保冷パッドは、ジェル状保冷体により人体各部への冷却効果を発揮させるとともに、銀イオン加工による各種細菌の殺菌効果によって、保冷パッド衛生的に保ち、かつ、発汗等による異臭防止を図ったものである。
【0007】
しかし、特許文献1の保冷パッドの場合、この保冷パッドを例えば900mm×1800mmのようなマットレス又は敷ふとん用のサイズに形成した場合、収納体に複数の折り畳み部が形成されているもののジェル状保冷体の流動性を抑える対策は講じられておらず、ジェル状保冷体の流動性の点を考慮すると、就寝者の身体の重量によるジェル状保冷体の偏りのため十分な冷却効果を期待し得ないものと推定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実用新案登録第3152497号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする問題点は、敷布団サイズ、シーツサイズ、枕サイズ等のような各種のサイズにおいて、保冷媒体の流動性による偏在を抑えて身体に対する十分な冷却効果を発揮し、かつ、通気性が良く熱の放熱作用にも優れ、しかも、発汗による悪臭防止をも図ることができるような吸汗消臭機能付保冷具が存在しない点である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る吸汗消臭機能付保冷具は、布状素材からなる表地と、非吸水性素材からなる裏地とを有するシート状の2枚の被覆材同士を、前記裏地同士を重ね合わせ、放熱用の複数の抜穴を設け、かつ、前記裏地同士間において流動が規制される状態で保冷媒体を散在状態で収納した保冷具と、前記保冷具のいずれか一面に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げて形成したシート状吸汗消臭材と、前記保冷具、シート状吸汗消臭材の外周部を覆うように縫着され、前記保冷具、シート状吸汗消臭材を一体化した周辺逢着材と、を有することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、外装体内に流動が規制される状態で散在した保冷媒体によって夏季等の高温期における就寝開始時から目覚め時に至るまで就寝者の体温を程よく冷却することができ、また、就寝者が発汗したとしてもその汗成分をシート状吸汗消臭材により吸収、速乾し、消臭することができ快適な睡眠環境を実現できる吸汗消臭機能付保冷具を実現し提供することができる。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、保冷具を、繊維、綿、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、麻、起毛生地、ちりめん、楊柳、タオル地のうちから選定される表地と、高周波加熱により溶着可能な非吸水性素材であるポリ塩化ビニルからなる裏地とを有する矩形シート状の2枚の被覆材同士を、前記裏地同士を重ね合わせて裏地同士の高周波加熱による外周圧着部、内部領域の円環状で、かつ、放熱用の抜穴を有する複数箇所の部分圧着部及び直線状の中間圧着部をもって偏平な形態に形成した外装体と、前記外周圧着部、内部領域の部分圧着部及び中間圧着部により前記外装体内において流動が規制される状態で収納したジェル、ポリアクリル酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、グリセリン、水、防カビ剤を含む保冷媒体と、を有する構成として、請求項1記載の発明の場合と同様、外装体内に流動が規制される状態で散在した保冷媒体によって夏季等の高温期における就寝開始時から目覚め時に至るまで就寝者の体温を程よく冷却することができ、また、就寝者が発汗したとしてもその汗成分をシート状吸汗消臭材により吸収、速乾し、消臭することができ快適な睡眠環境を実現できる吸汗消臭機能付保冷具を実現し提供することができる。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明と同様な構成で、かつ、吸汗消臭機能付保冷具自体のサイズを敷布団用サイズ、シーツ用サイズ、枕用サイズ又はこれらの中間寸法のハーフサイズ、更にカーシートサイズや座布団サイズ、ワイン保冷用シートサイズのうちから選ばれる構成として、各サイズ各々において就寝者やカーシート使用者に対する冷却及び汗の吸収、消臭効果、更にはワイン等に対する冷却効果を発揮させることができる吸汗消臭機能付保冷具を実現し提供することができる。
【0014】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様、外装体内に流動が規制される状態で散在した保冷媒体によって夏季等の高温期における就寝開始時から目覚め時に至るまで就寝者の体温を程よく冷却することができ、また、就寝者が発汗したとしてもその汗成分をシート状吸汗消臭材により吸収、速乾し、更に消臭することができ、加えて、多穴弾性体の撓み作用による心地よい使用感をも実現できる吸汗消臭機能付保冷具を実現し提供することができる。
【0015】
請求項5記載の発明によれば、請求項2記載の発明と同様な効果を発揮し、加えて、多穴弾性体の撓み作用による心地よい使用感をも実現できる吸汗消臭機能付保冷具を実現し提供することができる。
【0016】
請求項6記載の発明によれば、請求項3記載の発明と同様な効果を発揮し、加えて、特に就寝者においては多穴弾性体の撓み作用による心地よい使用感をも実現できる吸汗消臭機能付保冷具を実現し提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は本発明の実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具の平面図である。
【図2】図2は本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具の裏面図である。
【図3】図3は本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具の側面図である。
【図4】図4は本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具の断面図である。
【図5】図5は本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具におけるシート状吸汗消臭材の表面の織り上げ状態を示す部分拡大図である。
【図6】図6は本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具の使用態様を示す概略平面図である。
【図7】図7は本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具の冷却作用の説明図である。
【図8】図8は本発明の実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具の平面図である。
【図9】図9は本実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具の裏面図である。
【図10】図10は本実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具の使用態様を示す概略平面図である。
【図11】図11は本発明の実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具の平面図である。
【図12】図12は本実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具の裏面図である。
【図13】図13は本実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具の使用態様を示す概略平面図である。
【図14】図14は本発明の実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具の平面図である。
【図15】図15は本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具の裏面図である。
【図16】図16は本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具の側面図である。
【図17】図17は本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具の部分断面図である。
【図18】図18は本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具における多穴弾性体の部分断面図である。
【図19】図19は本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具の使用態様を示す概略平面図である。
【図20】図20は本発明の実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具の平面図である。
【図21】図21は本実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具の裏面図である。
【図22】図22は本実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具の使用態様を示す概略平面図である。
【図23】図23は本発明の実施例6に係る吸汗消臭機能付保冷具の平面図である。
【図24】図24は本実施例6に係る吸汗消臭機能付保冷具の裏面図である。
【図25】図25は本実施例6に係る吸汗消臭機能付保冷具の使用態様を示す概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、敷布団サイズ、シーツサイズ、枕サイズのような各種サイズにおいて、保冷媒体の流動性による偏在を抑えて身体に対する十分な冷却効果を発揮し、かつ、通気性が良く熱の放熱作用にも優れ、しかも、発汗による悪臭防止をも図ることができる吸汗消臭機能付保冷具を実現し提供するという目的を、繊維、綿、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、麻、起毛生地、ちりめん、楊柳、タオル地のうちから選定される表地と、高周波加熱により溶着可能な非吸水性素材であるポリ塩化ビニルからなる裏地とを有する矩形シート状の2枚の被覆材同士を、前記裏地同士を重ね合わせて裏地同士の高周波加熱による外周圧着部、内部領域の円環状で、かつ、放熱用の抜穴を有する複数箇所の部分圧着部及び直線状の中間圧着部をもって偏平な形態に形成した外装体と、前記外周圧着部、内部領域の部分圧着部及び中間圧着部により前記外装体内において流動が規制される状態で収納したジェル、ポリアクリル酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、グリセリン、水、防カビ剤を含む保冷媒体と、前記保冷具のいずれか一面に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げ、表面をワッフル地形態に形成したシート状吸汗消臭材と、前記保冷具、シート状吸汗消臭材の外周部を覆うように縫着され、前記保冷具、シート状吸汗消臭材を一体化した周辺逢着材と、を有する構成により実現した。
【実施例1】
【0019】
以下、本発明の実施例に係る吸汗消臭機能付保冷具について詳細に説明する。
【0020】
最初に、図1乃至図7を参照して本発明の実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1について説明する。
【0021】
本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1は、例えば敷布団又はマットレス等の上に敷いて使用するものである。
【0022】
本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1は、図1乃至図5に示すように、例えば綿材、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、麻、起毛生地、ちりめん、楊柳、タオル地等からなる表地3と、高周波加熱により溶着可能な例えばポリ塩化ビニル(PVC)等の非吸水性素材からなる裏地4とを重合した一方の被覆材と、同様な構成の表地3、裏地4からなる他方の被覆材とを前記裏地4同士が対向する配置で重ね合わせ、高周波加熱加工を施した外装体2と、この外装体2内に散在状態で密封収納したジェルを含む保冷媒体5と、を有する保冷具21と、前記保冷具21のいずれか一面(例えば図4に示すような下面)に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げて形成したシート状吸汗消臭材15と、前記保冷具21の外装体2、シート状吸汗消臭材15の四辺外周部を覆うように縫着され、前記保冷具21、シート状吸汗消臭材15を一体化した綿材のような周辺逢着材41と、を有している。
【0023】
なお、本実施例1における吸汗消臭機能付保冷具1は、上述したような敷布団又はマットレス等の上に敷いて使用する他、これ自体を単体で使用できることは勿論である。
【0024】
前記保冷具21における外装体2の形状、サイズは、矩形シート状で例えばシーツ用敷布団ようサイズ(例えば幅90cm、長さ180cm)に形成している。
【0025】
前記保冷具21の外装体2を構成する表地3、裏地4に代替して、当該外装体2自体を一枚もののポリ塩化ビニル材から形成して実施することもできる。
【0026】
なお、外装体2を形成するポリ塩化ビニル材を透明なものとして実施しても良い。この場合においても、前記吸汗消臭機能付保冷具1と略同様な吸汗消臭機能付保冷具を実現できる。
【0027】
前記保冷具21における保冷媒体5は、前記両裏地4同士の高周波加熱による外周圧着部6、円環状で、かつ、放熱用の円形の抜穴(貫通穴)8を有する多数の部分圧着部7及び直線状の中間圧着部9からなる各圧着部における所定の圧着パターンの基にその流動が規制される状態で外装体2内に密封収納している。
【0028】
前記両表地3の外面側には、防かび加工を施している。また、前記外周圧着部6の外側の外縁部には側地を配置し(ヘム巻)、全周にわたって縫製加工により縫合している。
【0029】
前記ジェルを含む保冷媒体5の組成としては、例えば、ジェル、ポリアクリル酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、グリセリン、水、防カビ剤等からなる組成を挙げることができる。
【0030】
本実施例1における前記部分圧着部7は、この本実施例では、図1に示すように、外装体2の全体に渡って横方向に合計8個、縦方向に6段、合計で48個設けている。そして、各抜穴8は、各部分圧着部7の中央部分に例えば各々円形状に設けている。
【0031】
前記部分圧着部7及び抜穴8の形成方法としては、まず外装体2に対して高周波加熱により合計で48個の部分圧着部7を形成し、次に、各部分圧着部7の中央部分にやはり高周波加熱により各々抜穴8を開けるものである。
【0032】
本実施例1における前記中間圧着部9は、図1に示すように、外装体2に対してその縦方向中央部分に1個、横方向に縦方向の中間圧着部9の両側に位置する配置で5個ずつ合計10個設けている。
【0033】
前記保冷具21における部分圧着部7及び抜穴8の具体例としては、例えば、前記外装体2に円環状の部分圧着部7及び円形の抜穴8を設ける構成、前記外装体2に円環状の部分圧着部7及び四角形の抜穴8を設ける構成、前記外装体2に四角形の部分圧着部7及び円形の抜穴8を設ける構成、前記外装体2に四角形の部分圧着部7及び四角形の抜穴8を設ける構成等を挙げることができる。
【0034】
この他、前記部分圧着部7の形状としては三角形状、楕円形状等から選定でき、また前記抜穴8の形状としては三角形、楕円形等から選定できる。
【0035】
すなわち、前記部分圧着部7及び抜穴8の各形状は、種々の組み合わせの中から選定できるものであり、特に限定するものではない。
【0036】
前記シート状吸汗消臭材15は、毛細管現象を発揮する個々の例えばポリエステル製の原糸を、多数の微細隙間(数ミクロンm〜10数μm)を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維(東レ(株):セオα(登録商標))と、耐久性に優れたポリエステル製の芯材の回りに予め光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだナイロン製の外周材を被せて鞘芯型に形成した消臭繊維(クラレ(株):シャインアップ(登録商標))と、を織り上げその表面を図5に拡大して示すように多数の凹凸部が連続するワッフル地状としたものである。
【0037】
前記吸汗・速乾繊維は、通常のポリエステル繊維の約2倍の吸水性、綿の7倍以上の速乾性を有するものである。
【0038】
前記光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤は、例えば四価金属のリン酸塩及び二価金属の水酸化物等の吸着剤と、酸化チタンや酸化亜鉛などの光触媒機能を有する光触媒とを包含するものである。
【0039】
次に、図6、図7を参照して本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1の使用態様等について説明する。
【0040】
本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1は、例えば図6、図7に示すように、就寝等に使用するベッド(又は敷布団)10におけるシーツ11の上面に載せ(シーツの有無は問わない)、就寝者Mが前記吸汗消臭機能付保冷具1上に横臥して就寝するような態様で使用するものである。なお、図6には、シート状吸汗消臭材15の面が就寝者Mに触れるような態様での使用例を示すが、シート状吸汗消臭材15の面がシーツ11上に位置して就寝者Mに触れないような態様で使用することもできる。
【0041】
このとき、保冷具21の外周圧着部6の内部領域に多数の円環状の部分圧着部7を設けていることにより、就寝者Mの重さが吸汗消臭機能付保冷具1に作用しても、この吸汗消臭機能付保冷具1における保冷具21内部のジェルを含む保冷媒体5の流動性がほど良く抑えられる。
【0042】
そして、図7に示すように、室温と就寝者Mの体温との温度差により保冷媒体5が就寝者Mの背中、腰部、足部等の体温を奪い冷却効果を高める。
【0043】
前記保冷媒体5に蓄熱される熱は、前記各円環状の部分圧着部7に設けた円形の抜穴8から外部に放散され、特に就寝者Mの身体が直接載っていない吸汗消臭機能付保冷具1の外装体2の領域における円形の抜穴8から室内空気中に放散される。
【0044】
すなわち、就寝者Mの身体からの熱の放熱作用が極めて良好に行なわれる。なお、図7において、12は枕である。
【0045】
また、本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1によれば、上述した保冷具21による就寝者Mに対する冷却効果を発揮すると同時に、前記シート状吸汗消臭材15の作用によって例えば夏季等の高温の季節における就寝者Mの身体から放出される汗成分を素早く吸収乾燥し、更にその成分を吸着し光触媒反応により分解して無臭化する、すなわち、消臭することができる。
【0046】
このようにして本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1によれば、例えば夏季等の高温期における就寝開始時から目覚め時に至るまで就寝者Mの体温を程よく冷却して快適な睡眠を実現させるとともに、就寝者Mが発汗したとしてもその汗成分を吸収、速乾し、更に消臭することができるという優れた効果を発揮する。
【0047】
また、本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1によれば、前記シート状吸汗消臭材15の表面を図5に示すようにワッフル地状としているので、就寝者Mの肩、背中、腰、足に至る範囲の肌や衣服に接触する面積が少く、これにより、就寝者Mは就寝時においてサラサラ感、シャリシャリ感を得ることができ、快適な睡眠環境を実現できる。
【0048】
更に、本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1は、この吸汗消臭機能付保冷具1自体を表裏反転してのリバーシブル使用も可能であり、これにより、長期間にわたっての使用にも耐える耐久性を発揮させることもできる。
【実施例2】
【0049】
次に、図8乃至図10を参照して本発明の実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具1Aについて説明する。
【0050】
本実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具1Aは、図8に平面を、図9に裏面を各々示すように、既述した実施例1の吸汗消臭機能付保冷具1の場合と略同様な構成であり、同一の要素には同一の符号を付しその詳細説明は省略する。
【0051】
本実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具1Aは、前記保冷具21のいずれか一面(例えば図9に示す裏面)に既述した場合と同様なシート状吸汗消臭材15を配置したこと、及び、その全体サイズを図8に示す態様において、例えば幅(横幅)90cm、長さ(縦方向の長さ)90cmとし、前記吸汗消臭機能付保冷具1の略半分のハーフサイズとしたことが特徴である。
【0052】
また、この吸汗消臭機能付保冷具1Aにおける前記保冷具21の部分圧着部7は、図8に示す態様において、外装体2の全体に渡って横方向に6個、縦方向に8個、合計で48個設けている。そして、各抜穴8は、各部分圧着部7に例えば各々円形状に設けている。
【0053】
前記中間圧着部9は、図8に示す態様において、外装体2の縦方向中央位置において横方向に1個設け、更に、縦方向に所定の間隔をおいて、かつ、横方向の中間圧着部9を挟んで縦方向上下配置に5個ずつ、合計10個設けている。
【0054】
本実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具1Aの場合も、図10に示すように、就寝等に使用するベッド(又は敷布団)10におけるシーツ11の上面に載せ(シーツの有無は問わない)、就寝者Mが前記吸汗消臭機能付保冷具1A上に横臥して就寝するような態様で使用するものである。なお、図10には、シート状吸汗消臭材15の面が就寝者Mに触れるような態様での使用例を示すが、シート状吸汗消臭材15の面がシーツ11上に位置して就寝者Mに触れないような態様で使用することもできる。
【0055】
なお、本実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具1Aは、敷布団又はマットレス等の上に敷いて使用できる他、これ自体を単体で使用できることは勿論である。
【0056】
本実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具1Aによれば、実施例1の場合と同様、例えば夏季等の高温期における就寝開始時から目覚め時に至るまで就寝者Mの肩、背中等の体温を程よく冷却して快適な睡眠を実現させるとともに、就寝者Mが発汗したとしてもその汗成分を吸収、速乾し、更に消臭することができるという優れた効果を発揮する。
【0057】
また、本実施例12係る吸汗消臭機能付保冷具1Aによれば、前記シート状吸汗消臭材15の表面を図5に示すようにワッフル地状としているので、実施例1の場合と同様、就寝者Mの肩、背中等の肌や衣服に接触する面積が少く、これにより、就寝者Mは就寝時においてサラサラ感、シャリシャリ感を得ることができ、快適な睡眠環境を実現できる。
【0058】
更に、本実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具1Aの場合も、この吸汗消臭機能付保冷具1A自体を表裏反転してのリバーシブル使用も可能であり、これにより、長期間にわたっての使用にも耐える耐久性を発揮させることもできる。
【実施例3】
【0059】
図11乃至図13を参照して本発明の実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具1Bについて説明する。
【0060】
本実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具1Bは、図11に平面を、図12に裏面を各々示すように、既述した実施例1の吸汗消臭機能付保冷具1の場合と略同様な構成であり、同一の要素には同一の符号を付しその詳細説明は省略する。
【0061】
本実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具1Bは、前記保冷具21のいずれか一面(例えば図12に示す裏面)に既述した場合と同様なシート状吸汗消臭材15を配置したこと、及び、その全体サイズを図11に示す態様において、例えば幅(横幅)40cm、長さ(縦方向の長さ)30cmとし、枕12用の枕サイズとして構成したことが特徴である。
【0062】
この吸汗消臭機能付保冷具1Bの場合、部分圧着部7は、図11に示すように、外装体2の全体に渡って横方向に3個、縦方向に2個、合計で6個設けている。そして、各抜穴8は、例えば各部分圧着部7の中央部に各々円形状に設けている。
【0063】
図13は、本実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具1Bの使用態様を示すもので、枕12に吸汗消臭機能付保冷具1Bを掛け、就寝者Mが頭部を載せて就寝することによって、既述した場合と同様にして室温と就寝者Mの体温との温度差により保冷媒体5が就寝者Mの頭部の体温を奪い、かつ、前記抜穴8や前記多穴弾性体31の穴32が熱を室内空気中に放散させる。すなわち、就寝者Mの頭部からの熱の放熱作用が良好に行なわれる。なお、図13には、シート状吸汗消臭材15の面が就寝者Mに触れるような態様での使用例を示すが、シート状吸汗消臭材15の面がシーツ11上に位置して就寝者Mに触れないような態様で使用することもできる。
【0064】
本実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具1Bによれば、実施例1の場合と同様、例えば夏季等の高温期における就寝開始時から目覚め時に至るまで就寝者Mの頭部等の体温を程よく冷却して快適な睡眠を実現させるとともに、就寝者Mが発汗したとしてもその汗成分を吸収、速乾し、更に消臭することができるという優れた効果を発揮する。
【0065】
また、本実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具1Bによれば、前記シート状吸汗消臭材15の表面を図5に示すようにワッフル地状としているので、実施例1の場合と同様、就寝者Mの顔の肌、髪の毛等に接触する面積が少く、これにより、就寝者Mは就寝時においてサラサラ感、シャリシャリ感を得ることができ、快適な睡眠環境を実現できる。
【0066】
更に、本実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具1Bの場合も、この吸汗消臭機能付保冷具1B自体を表裏反転してのリバーシブル使用も可能であり、これにより、長期間にわたっての使用にも耐える耐久性を発揮させることもできる。
【実施例4】
【0067】
次に本発明の実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具1Cについて詳細に説明する。
【0068】
本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具1Cは、既述した実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1の場合と同様、例えば敷布団又はマットレス等の上に敷いて使用するものである。
【0069】
また、本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具1Cにおいて、実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1の場合と同一の要素には同一の符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0070】
本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具1Cは、図14乃至図19に示すように、例えば綿材、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、麻、起毛生地、ちりめん、楊柳、タオル地等からなる表地3と、高周波加熱により溶着可能な例えばポリ塩化ビニル(PVC)等の非吸水性素材からなる裏地4とを重合した一方の被覆材と、同様な構成の表地3、裏地4からなる他方の被覆材とを前記裏地4同士が対向する配置で重ね合わせ、高周波加熱加工を施した外装体2と、この外装体2内に散在状態で密封収納したジェルを含む保冷媒体5と、を有する保冷具21と、前記保冷具21の一方の面(例えば図14に示すような正面)に重合配置されるとともに、前記保冷具21に対応するサイズで、かつ、偏平な形態に形成した多穴弾性体31と、前記保冷具21の他方の面(例えば図15に示すような裏面)に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げて形成したシート状吸汗消臭材15と、前記多穴弾性体31、前記保冷具21の外装体2、シート状吸汗消臭材15の四辺外周部を覆うように縫着され、前記多穴弾性体31、前記保冷具21、シート状吸汗消臭材15を一体化した綿材のような周辺逢着材41と、を有している。
【0071】
なお、本実施例4における吸汗消臭機能付保冷具1Cは、上述したような敷布団又はマットレス等の上に敷いて使用する他、これ自体を単体で使用できることは実施例1の場合と同様である。
【0072】
前記保冷具21における外装体2の形状、サイズは、実施例1の場合と同様、矩形シート状で例えばシーツ用敷布団ようサイズ(例えば幅90cm、長さ180cm)に形成している。
【0073】
前記多穴弾性体31は、図17、図18に示すように、六角形状、円形状、楕円形状、四角形状、菱形状のような形状から選定される多数の穴32が連続して連なる形態の矩形シート状の例えばポリエステル材又はナイロン材のような網目状表地33及び網目状裏地34を対向配置とし、図18に示すように、前記網目状表地33、網目状裏地34の対向する網材33a、34a間を各々間隔を隔て多数の弾性連結糸材35(弾性連結糸材群)により連結することにより、前記網目状表地33、網目状裏地34間に弾性(バネ性)及び通気性を持たせた構成となっている。
【0074】
前記弾性連結糸材35としては、例えばナイロン又はテフロン(登録商標)のような材質からなるモノフィラメント又はマルチフィラメントを採用している。前記多穴弾性体31の厚さは、例えば3〜20mmに設定する。
【0075】
前記網材33a、34a間を各々間隔を隔て連結する前記弾性連結糸材35の連結態様は、例えば、ストレート、クロス、ストレート・クロス混合の各態様を挙げることができる。
【0076】
そして、前記シート状吸汗消臭材15の四辺外周部、前記保冷具21における外装体2の四辺外周部及び前記多穴弾性体31の四辺外周部を重ね合わせ、綿材のような周辺逢着材41を、各四辺外周部を覆うように縫着することで、本実施例4の吸汗消臭機能付保冷具1Cを構成している。
【0077】
なお、本実施例4における吸汗消臭機能付保冷具1Cは、上述したような敷布団又はマットレス等の上に敷いて使用する他、これ自体を単体で使用できることは実施例1の場合と同様である。
【0078】
また、前記保冷具21の外装体2を構成する表地3、裏地4に代替して、実施例1の場合と同様、当該外装体2自体を一枚もののポリ塩化ビニル材から形成して実施することもできる。
【0079】
なお、外装体2を形成するポリ塩化ビニル材を透明なものとして実施しても良い。この場合においても、前記吸汗消臭機能付保冷具1Cと略同様な吸汗消臭機能付保冷具を実現できる。
【0080】
本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具1Cの場合も、図19に示すように、就寝等に使用するベッド(又は敷布団)10におけるシーツ11の上面に載せ(シーツの有無は問わない)、就寝者Mが前記吸汗消臭機能付保冷具1D上に横臥して就寝するような態様で使用するものである。なお、図19には、シート状吸汗消臭材15の面が就寝者Mに触れるような態様での使用例を示すが、シート状吸汗消臭材15の面がシーツ11上に位置して就寝者Mに触れないような態様で使用することもできる。
【0081】
なお、図19は、前記吸汗消臭機能付保冷具1Cの裏面側(シート状吸汗消臭材15側)を上面とした態様を示している。
【0082】
本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具1Cによれば、既述した実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1の場合と同様、就寝者Mの体温を程よく冷却して快適な睡眠を実現させるとともに、就寝者Mが発汗したとしてもその汗成分を吸収、速乾し、更に消臭することができ、また、就寝者Mは就寝時においてサラサラ感、シャリシャリ感を得ることができ、快適な睡眠環境を得ることができ、更に、リバーシブル使用可能であることにより長期間にわたっての使用にも耐える耐久性を発揮させることもできる。
【0083】
加えて、本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具1Cによれば、前記多穴弾性体31における弾性連結糸材群の弾性作用によって吸汗消臭機能付保冷具1C自体が適度に撓むことから、心地よく就寝者Mの体にフィットし使用感が極めて良好になるという効果も奏する。
【実施例5】
【0084】
次に、図20乃至図22を参照して本発明の実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具1D及びその使用態様について説明する。
【0085】
なお、本実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具1Dは、図20に平面を、図21に裏面を各々示すように、既述した実施例2の吸汗消臭機能付保冷具1の場合と略同様な構成であり、同一の要素には同一の符号を付しその詳細説明は省略する。
【0086】
本実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具1Dは、既述した実施例2に係るハーフサイズの吸汗消臭機能付保冷具1Aの構成に、実施例4の場合と同様にして、ハーフサイズの多穴弾性体31を付加し、既述した場合と同様にして周辺逢着材41により一体化したことが特徴である。
【0087】
本実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具1Dの場合も、図22に示すように、就寝等に使用するベッド(又は敷布団)10におけるシーツ11の上面に載せ(シーツの有無は問わない)、就寝者Mが前記吸汗消臭機能付保冷具1D上に横臥して就寝するような態様で使用するものである。なお、図22には、シート状吸汗消臭材15の面が就寝者Mに触れるような態様での使用例を示すが、シート状吸汗消臭材15の面がシーツ11上に位置して就寝者Mに触れないような態様で使用することもできる。
【0088】
なお、図22は、前記吸汗消臭機能付保冷具1Dの裏面側(シート状吸汗消臭材15側)を上面とした態様を示している。
【0089】
なお、本実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具1Dは、敷布団又はマットレス等の上に敷いて使用できる他、これ自体を単体で使用できることは勿論である。
【0090】
本実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具1Dによれば、実施例2の場合と同様、就寝者Mの肩、背中等の部分の体温を程よく冷却して快適な睡眠を実現させるとともに、就寝者Mが発汗したとしてもその汗成分を吸収、速乾し、更に消臭することができ、また、就寝者Mは就寝時においてサラサラ感、シャリシャリ感を得ることができ、快適な睡眠環境を得ることができ、更に、リバーシブル使用可能であることにより長期間にわたっての使用にも耐える耐久性を発揮させることもできる。
【0091】
加えて、本実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具1Dによれば、前記多穴弾性体31における弾性連結糸材群の弾性作用によって吸汗消臭機能付保冷具1C自体が適度に撓むことから、心地よく就寝者Mの肩、背中等の部分にフィットし使用感が極めて良好になるという効果をも奏する。
【実施例6】
【0092】
次に、図23乃至図25を参照して本発明の実施例6に係る吸汗消臭機能付保冷具1E及びその使用態様について説明する。
【0093】
なお、本実施例6に係る吸汗消臭機能付保冷具1Eは、図23に平面を、図24に裏面を各々示すように、既述した実施例3の吸汗消臭機能付保冷具1Bの場合と略同様な構成であり、同一の要素には同一の符号を付しその詳細説明は省略する。
【0094】
本実施例6に係る吸汗消臭機能付保冷具1Eは、既述した実施例3に係るハーフサイズの吸汗消臭機能付保冷具1Bの構成に、実施例5の場合と同様にして、枕サイズの多穴弾性体31を付加し、既述した場合と同様にして周辺逢着材41により一体化したことが特徴である。
【0095】
本実施例6に係る吸汗消臭機能付保冷具1Eの場合も、図25に示すように、就寝等に使用するベッド(又は敷布団)10におけるシーツ11の枕12に吸汗消臭機能付保冷具1Eを掛け、就寝者Mが頭部を載せて就寝する態様で使用するものである。なお、図25には、シート状吸汗消臭材15の面が就寝者Mに触れるような態様での使用例を示すが、シート状吸汗消臭材15の面がシーツ11上に位置して就寝者Mに触れないような態様で使用することもできる。
【0096】
本実施例6に係る吸汗消臭機能付保冷具1Eによれば、実施例3の吸汗消臭機能付保冷具1Bの場合と同様な作用、効果を発揮するとともに、前記多穴弾性体31における弾性連結糸材群の弾性作用によって吸汗消臭機能付保冷具1C自体が適度に撓むことから、心地よく就寝者Mの頭部にフィットし使用感が極めて良好になるという効果も奏する。
【0097】
なお、上述した吸汗消臭機能付保冷具1乃至1Eは、各々そのままでひんやりするものであるが、例えば大型の冷蔵庫内に入れて冷やした後使用したり、比較的小寸法の吸汗消臭機能付保冷具1B、1E等の場合は電子レンジ内で暖めて使用したりするという応用も可能である。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明の吸汗消臭機能付保冷具は、上述したように主に就寝時に用いる他、夏場等における疲労回復用、スポーツ後の休息用等として広範な用途に適用可能である。また、本発明の吸汗消臭機能付保冷具は、上述した場合の他、カーシート上に敷いて使用するためのカーシートサイズ、座布団上に敷いて使用するための座布団サイズ、更には、ワインを保冷するためのワイン保冷用シートサイズ等、種々の応用が可能である。
【符号の説明】
【0099】
1 吸汗消臭機能付保冷具
1A 吸汗消臭機能付保冷具
1B 吸汗消臭機能付保冷具
1C 吸汗消臭機能付保冷具
1D 吸汗消臭機能付保冷具
1E 吸汗消臭機能付保冷具
2 外装体
3 表地
4 裏地
5 保冷媒体
6 外周圧着部
7 部分圧着部
8 抜穴
9 中間圧着部
10 ベッド
11 シーツ
12 枕
15 シート状吸汗消臭材
21 保冷具
31 多穴弾性体
32 穴
33 網目状表地
33a 網材
34 網目状裏地
34a 網材
35 弾性連結糸材
41 周辺逢着材
M 就寝者
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸汗消臭機能付保冷具に関し、詳しくは、ジェルを含む保冷媒体の冷却効果を利用し人体各部の冷却用として使用し得るとともに、吸汗消臭機能も有し、使用感が極めて良好な吸汗消臭機能付保冷具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来からジェルを含む保冷媒体を枕サイズ、敷布団サイズ、シーツサイズ等の外装体内に収納して冷却パッドを構成し、高温期の就寝時等において、この保冷具を枕に被せて頭部を冷却したりベッド上に載置して身体の背中等を冷却したりすることが行われている。
【0003】
このような冷却パッドの場合、内部に収納したジェルを含む保冷媒体の流動性が大きいことから、単に保冷媒体を外装体内に収納しただけでは身体の重さにより保冷媒体が外装体内で偏在してしまい、身体に対する冷却効果を十分に期待できなくなる。
【0004】
また、特に夏季等のように夜間でも寝室等の室内温度が高くなる季節においては、冷却パッドを使用する使用者の就寝中における発汗対策、すなわち、汗の吸汗や消臭についての対策も考慮することが必要となる。
【0005】
特許文献1には、本発明に関連する技術として、長方形状の収納体内にジェル状保冷体を収納し、収納体の表裏面を予め銀イオン加工を施した表地と裏地とからなる表面材で覆うように構成した保冷パッドが開示されている。
【0006】
この保冷パッドは、ジェル状保冷体により人体各部への冷却効果を発揮させるとともに、銀イオン加工による各種細菌の殺菌効果によって、保冷パッド衛生的に保ち、かつ、発汗等による異臭防止を図ったものである。
【0007】
しかし、特許文献1の保冷パッドの場合、この保冷パッドを例えば900mm×1800mmのようなマットレス又は敷ふとん用のサイズに形成した場合、収納体に複数の折り畳み部が形成されているもののジェル状保冷体の流動性を抑える対策は講じられておらず、ジェル状保冷体の流動性の点を考慮すると、就寝者の身体の重量によるジェル状保冷体の偏りのため十分な冷却効果を期待し得ないものと推定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実用新案登録第3152497号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする問題点は、敷布団サイズ、シーツサイズ、枕サイズ等のような各種のサイズにおいて、保冷媒体の流動性による偏在を抑えて身体に対する十分な冷却効果を発揮し、かつ、通気性が良く熱の放熱作用にも優れ、しかも、発汗による悪臭防止をも図ることができるような吸汗消臭機能付保冷具が存在しない点である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る吸汗消臭機能付保冷具は、布状素材からなる表地と、非吸水性素材からなる裏地とを有するシート状の2枚の被覆材同士を、前記裏地同士を重ね合わせ、放熱用の複数の抜穴を設け、かつ、前記裏地同士間において流動が規制される状態で保冷媒体を散在状態で収納した保冷具と、前記保冷具のいずれか一面に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げて形成したシート状吸汗消臭材と、前記保冷具、シート状吸汗消臭材の外周部を覆うように縫着され、前記保冷具、シート状吸汗消臭材を一体化した周辺逢着材と、を有することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、外装体内に流動が規制される状態で散在した保冷媒体によって夏季等の高温期における就寝開始時から目覚め時に至るまで就寝者の体温を程よく冷却することができ、また、就寝者が発汗したとしてもその汗成分をシート状吸汗消臭材により吸収、速乾し、消臭することができ快適な睡眠環境を実現できる吸汗消臭機能付保冷具を実現し提供することができる。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、保冷具を、繊維、綿、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、麻、起毛生地、ちりめん、楊柳、タオル地のうちから選定される表地と、高周波加熱により溶着可能な非吸水性素材であるポリ塩化ビニルからなる裏地とを有する矩形シート状の2枚の被覆材同士を、前記裏地同士を重ね合わせて裏地同士の高周波加熱による外周圧着部、内部領域の円環状で、かつ、放熱用の抜穴を有する複数箇所の部分圧着部及び直線状の中間圧着部をもって偏平な形態に形成した外装体と、前記外周圧着部、内部領域の部分圧着部及び中間圧着部により前記外装体内において流動が規制される状態で収納したジェル、ポリアクリル酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、グリセリン、水、防カビ剤を含む保冷媒体と、を有する構成として、請求項1記載の発明の場合と同様、外装体内に流動が規制される状態で散在した保冷媒体によって夏季等の高温期における就寝開始時から目覚め時に至るまで就寝者の体温を程よく冷却することができ、また、就寝者が発汗したとしてもその汗成分をシート状吸汗消臭材により吸収、速乾し、消臭することができ快適な睡眠環境を実現できる吸汗消臭機能付保冷具を実現し提供することができる。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明と同様な構成で、かつ、吸汗消臭機能付保冷具自体のサイズを敷布団用サイズ、シーツ用サイズ、枕用サイズ又はこれらの中間寸法のハーフサイズ、更にカーシートサイズや座布団サイズ、ワイン保冷用シートサイズのうちから選ばれる構成として、各サイズ各々において就寝者やカーシート使用者に対する冷却及び汗の吸収、消臭効果、更にはワイン等に対する冷却効果を発揮させることができる吸汗消臭機能付保冷具を実現し提供することができる。
【0014】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様、外装体内に流動が規制される状態で散在した保冷媒体によって夏季等の高温期における就寝開始時から目覚め時に至るまで就寝者の体温を程よく冷却することができ、また、就寝者が発汗したとしてもその汗成分をシート状吸汗消臭材により吸収、速乾し、更に消臭することができ、加えて、多穴弾性体の撓み作用による心地よい使用感をも実現できる吸汗消臭機能付保冷具を実現し提供することができる。
【0015】
請求項5記載の発明によれば、請求項2記載の発明と同様な効果を発揮し、加えて、多穴弾性体の撓み作用による心地よい使用感をも実現できる吸汗消臭機能付保冷具を実現し提供することができる。
【0016】
請求項6記載の発明によれば、請求項3記載の発明と同様な効果を発揮し、加えて、特に就寝者においては多穴弾性体の撓み作用による心地よい使用感をも実現できる吸汗消臭機能付保冷具を実現し提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は本発明の実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具の平面図である。
【図2】図2は本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具の裏面図である。
【図3】図3は本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具の側面図である。
【図4】図4は本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具の断面図である。
【図5】図5は本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具におけるシート状吸汗消臭材の表面の織り上げ状態を示す部分拡大図である。
【図6】図6は本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具の使用態様を示す概略平面図である。
【図7】図7は本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具の冷却作用の説明図である。
【図8】図8は本発明の実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具の平面図である。
【図9】図9は本実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具の裏面図である。
【図10】図10は本実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具の使用態様を示す概略平面図である。
【図11】図11は本発明の実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具の平面図である。
【図12】図12は本実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具の裏面図である。
【図13】図13は本実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具の使用態様を示す概略平面図である。
【図14】図14は本発明の実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具の平面図である。
【図15】図15は本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具の裏面図である。
【図16】図16は本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具の側面図である。
【図17】図17は本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具の部分断面図である。
【図18】図18は本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具における多穴弾性体の部分断面図である。
【図19】図19は本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具の使用態様を示す概略平面図である。
【図20】図20は本発明の実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具の平面図である。
【図21】図21は本実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具の裏面図である。
【図22】図22は本実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具の使用態様を示す概略平面図である。
【図23】図23は本発明の実施例6に係る吸汗消臭機能付保冷具の平面図である。
【図24】図24は本実施例6に係る吸汗消臭機能付保冷具の裏面図である。
【図25】図25は本実施例6に係る吸汗消臭機能付保冷具の使用態様を示す概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、敷布団サイズ、シーツサイズ、枕サイズのような各種サイズにおいて、保冷媒体の流動性による偏在を抑えて身体に対する十分な冷却効果を発揮し、かつ、通気性が良く熱の放熱作用にも優れ、しかも、発汗による悪臭防止をも図ることができる吸汗消臭機能付保冷具を実現し提供するという目的を、繊維、綿、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、麻、起毛生地、ちりめん、楊柳、タオル地のうちから選定される表地と、高周波加熱により溶着可能な非吸水性素材であるポリ塩化ビニルからなる裏地とを有する矩形シート状の2枚の被覆材同士を、前記裏地同士を重ね合わせて裏地同士の高周波加熱による外周圧着部、内部領域の円環状で、かつ、放熱用の抜穴を有する複数箇所の部分圧着部及び直線状の中間圧着部をもって偏平な形態に形成した外装体と、前記外周圧着部、内部領域の部分圧着部及び中間圧着部により前記外装体内において流動が規制される状態で収納したジェル、ポリアクリル酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、グリセリン、水、防カビ剤を含む保冷媒体と、前記保冷具のいずれか一面に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げ、表面をワッフル地形態に形成したシート状吸汗消臭材と、前記保冷具、シート状吸汗消臭材の外周部を覆うように縫着され、前記保冷具、シート状吸汗消臭材を一体化した周辺逢着材と、を有する構成により実現した。
【実施例1】
【0019】
以下、本発明の実施例に係る吸汗消臭機能付保冷具について詳細に説明する。
【0020】
最初に、図1乃至図7を参照して本発明の実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1について説明する。
【0021】
本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1は、例えば敷布団又はマットレス等の上に敷いて使用するものである。
【0022】
本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1は、図1乃至図5に示すように、例えば綿材、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、麻、起毛生地、ちりめん、楊柳、タオル地等からなる表地3と、高周波加熱により溶着可能な例えばポリ塩化ビニル(PVC)等の非吸水性素材からなる裏地4とを重合した一方の被覆材と、同様な構成の表地3、裏地4からなる他方の被覆材とを前記裏地4同士が対向する配置で重ね合わせ、高周波加熱加工を施した外装体2と、この外装体2内に散在状態で密封収納したジェルを含む保冷媒体5と、を有する保冷具21と、前記保冷具21のいずれか一面(例えば図4に示すような下面)に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げて形成したシート状吸汗消臭材15と、前記保冷具21の外装体2、シート状吸汗消臭材15の四辺外周部を覆うように縫着され、前記保冷具21、シート状吸汗消臭材15を一体化した綿材のような周辺逢着材41と、を有している。
【0023】
なお、本実施例1における吸汗消臭機能付保冷具1は、上述したような敷布団又はマットレス等の上に敷いて使用する他、これ自体を単体で使用できることは勿論である。
【0024】
前記保冷具21における外装体2の形状、サイズは、矩形シート状で例えばシーツ用敷布団ようサイズ(例えば幅90cm、長さ180cm)に形成している。
【0025】
前記保冷具21の外装体2を構成する表地3、裏地4に代替して、当該外装体2自体を一枚もののポリ塩化ビニル材から形成して実施することもできる。
【0026】
なお、外装体2を形成するポリ塩化ビニル材を透明なものとして実施しても良い。この場合においても、前記吸汗消臭機能付保冷具1と略同様な吸汗消臭機能付保冷具を実現できる。
【0027】
前記保冷具21における保冷媒体5は、前記両裏地4同士の高周波加熱による外周圧着部6、円環状で、かつ、放熱用の円形の抜穴(貫通穴)8を有する多数の部分圧着部7及び直線状の中間圧着部9からなる各圧着部における所定の圧着パターンの基にその流動が規制される状態で外装体2内に密封収納している。
【0028】
前記両表地3の外面側には、防かび加工を施している。また、前記外周圧着部6の外側の外縁部には側地を配置し(ヘム巻)、全周にわたって縫製加工により縫合している。
【0029】
前記ジェルを含む保冷媒体5の組成としては、例えば、ジェル、ポリアクリル酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、グリセリン、水、防カビ剤等からなる組成を挙げることができる。
【0030】
本実施例1における前記部分圧着部7は、この本実施例では、図1に示すように、外装体2の全体に渡って横方向に合計8個、縦方向に6段、合計で48個設けている。そして、各抜穴8は、各部分圧着部7の中央部分に例えば各々円形状に設けている。
【0031】
前記部分圧着部7及び抜穴8の形成方法としては、まず外装体2に対して高周波加熱により合計で48個の部分圧着部7を形成し、次に、各部分圧着部7の中央部分にやはり高周波加熱により各々抜穴8を開けるものである。
【0032】
本実施例1における前記中間圧着部9は、図1に示すように、外装体2に対してその縦方向中央部分に1個、横方向に縦方向の中間圧着部9の両側に位置する配置で5個ずつ合計10個設けている。
【0033】
前記保冷具21における部分圧着部7及び抜穴8の具体例としては、例えば、前記外装体2に円環状の部分圧着部7及び円形の抜穴8を設ける構成、前記外装体2に円環状の部分圧着部7及び四角形の抜穴8を設ける構成、前記外装体2に四角形の部分圧着部7及び円形の抜穴8を設ける構成、前記外装体2に四角形の部分圧着部7及び四角形の抜穴8を設ける構成等を挙げることができる。
【0034】
この他、前記部分圧着部7の形状としては三角形状、楕円形状等から選定でき、また前記抜穴8の形状としては三角形、楕円形等から選定できる。
【0035】
すなわち、前記部分圧着部7及び抜穴8の各形状は、種々の組み合わせの中から選定できるものであり、特に限定するものではない。
【0036】
前記シート状吸汗消臭材15は、毛細管現象を発揮する個々の例えばポリエステル製の原糸を、多数の微細隙間(数ミクロンm〜10数μm)を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維(東レ(株):セオα(登録商標))と、耐久性に優れたポリエステル製の芯材の回りに予め光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだナイロン製の外周材を被せて鞘芯型に形成した消臭繊維(クラレ(株):シャインアップ(登録商標))と、を織り上げその表面を図5に拡大して示すように多数の凹凸部が連続するワッフル地状としたものである。
【0037】
前記吸汗・速乾繊維は、通常のポリエステル繊維の約2倍の吸水性、綿の7倍以上の速乾性を有するものである。
【0038】
前記光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤は、例えば四価金属のリン酸塩及び二価金属の水酸化物等の吸着剤と、酸化チタンや酸化亜鉛などの光触媒機能を有する光触媒とを包含するものである。
【0039】
次に、図6、図7を参照して本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1の使用態様等について説明する。
【0040】
本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1は、例えば図6、図7に示すように、就寝等に使用するベッド(又は敷布団)10におけるシーツ11の上面に載せ(シーツの有無は問わない)、就寝者Mが前記吸汗消臭機能付保冷具1上に横臥して就寝するような態様で使用するものである。なお、図6には、シート状吸汗消臭材15の面が就寝者Mに触れるような態様での使用例を示すが、シート状吸汗消臭材15の面がシーツ11上に位置して就寝者Mに触れないような態様で使用することもできる。
【0041】
このとき、保冷具21の外周圧着部6の内部領域に多数の円環状の部分圧着部7を設けていることにより、就寝者Mの重さが吸汗消臭機能付保冷具1に作用しても、この吸汗消臭機能付保冷具1における保冷具21内部のジェルを含む保冷媒体5の流動性がほど良く抑えられる。
【0042】
そして、図7に示すように、室温と就寝者Mの体温との温度差により保冷媒体5が就寝者Mの背中、腰部、足部等の体温を奪い冷却効果を高める。
【0043】
前記保冷媒体5に蓄熱される熱は、前記各円環状の部分圧着部7に設けた円形の抜穴8から外部に放散され、特に就寝者Mの身体が直接載っていない吸汗消臭機能付保冷具1の外装体2の領域における円形の抜穴8から室内空気中に放散される。
【0044】
すなわち、就寝者Mの身体からの熱の放熱作用が極めて良好に行なわれる。なお、図7において、12は枕である。
【0045】
また、本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1によれば、上述した保冷具21による就寝者Mに対する冷却効果を発揮すると同時に、前記シート状吸汗消臭材15の作用によって例えば夏季等の高温の季節における就寝者Mの身体から放出される汗成分を素早く吸収乾燥し、更にその成分を吸着し光触媒反応により分解して無臭化する、すなわち、消臭することができる。
【0046】
このようにして本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1によれば、例えば夏季等の高温期における就寝開始時から目覚め時に至るまで就寝者Mの体温を程よく冷却して快適な睡眠を実現させるとともに、就寝者Mが発汗したとしてもその汗成分を吸収、速乾し、更に消臭することができるという優れた効果を発揮する。
【0047】
また、本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1によれば、前記シート状吸汗消臭材15の表面を図5に示すようにワッフル地状としているので、就寝者Mの肩、背中、腰、足に至る範囲の肌や衣服に接触する面積が少く、これにより、就寝者Mは就寝時においてサラサラ感、シャリシャリ感を得ることができ、快適な睡眠環境を実現できる。
【0048】
更に、本実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1は、この吸汗消臭機能付保冷具1自体を表裏反転してのリバーシブル使用も可能であり、これにより、長期間にわたっての使用にも耐える耐久性を発揮させることもできる。
【実施例2】
【0049】
次に、図8乃至図10を参照して本発明の実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具1Aについて説明する。
【0050】
本実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具1Aは、図8に平面を、図9に裏面を各々示すように、既述した実施例1の吸汗消臭機能付保冷具1の場合と略同様な構成であり、同一の要素には同一の符号を付しその詳細説明は省略する。
【0051】
本実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具1Aは、前記保冷具21のいずれか一面(例えば図9に示す裏面)に既述した場合と同様なシート状吸汗消臭材15を配置したこと、及び、その全体サイズを図8に示す態様において、例えば幅(横幅)90cm、長さ(縦方向の長さ)90cmとし、前記吸汗消臭機能付保冷具1の略半分のハーフサイズとしたことが特徴である。
【0052】
また、この吸汗消臭機能付保冷具1Aにおける前記保冷具21の部分圧着部7は、図8に示す態様において、外装体2の全体に渡って横方向に6個、縦方向に8個、合計で48個設けている。そして、各抜穴8は、各部分圧着部7に例えば各々円形状に設けている。
【0053】
前記中間圧着部9は、図8に示す態様において、外装体2の縦方向中央位置において横方向に1個設け、更に、縦方向に所定の間隔をおいて、かつ、横方向の中間圧着部9を挟んで縦方向上下配置に5個ずつ、合計10個設けている。
【0054】
本実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具1Aの場合も、図10に示すように、就寝等に使用するベッド(又は敷布団)10におけるシーツ11の上面に載せ(シーツの有無は問わない)、就寝者Mが前記吸汗消臭機能付保冷具1A上に横臥して就寝するような態様で使用するものである。なお、図10には、シート状吸汗消臭材15の面が就寝者Mに触れるような態様での使用例を示すが、シート状吸汗消臭材15の面がシーツ11上に位置して就寝者Mに触れないような態様で使用することもできる。
【0055】
なお、本実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具1Aは、敷布団又はマットレス等の上に敷いて使用できる他、これ自体を単体で使用できることは勿論である。
【0056】
本実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具1Aによれば、実施例1の場合と同様、例えば夏季等の高温期における就寝開始時から目覚め時に至るまで就寝者Mの肩、背中等の体温を程よく冷却して快適な睡眠を実現させるとともに、就寝者Mが発汗したとしてもその汗成分を吸収、速乾し、更に消臭することができるという優れた効果を発揮する。
【0057】
また、本実施例12係る吸汗消臭機能付保冷具1Aによれば、前記シート状吸汗消臭材15の表面を図5に示すようにワッフル地状としているので、実施例1の場合と同様、就寝者Mの肩、背中等の肌や衣服に接触する面積が少く、これにより、就寝者Mは就寝時においてサラサラ感、シャリシャリ感を得ることができ、快適な睡眠環境を実現できる。
【0058】
更に、本実施例2に係る吸汗消臭機能付保冷具1Aの場合も、この吸汗消臭機能付保冷具1A自体を表裏反転してのリバーシブル使用も可能であり、これにより、長期間にわたっての使用にも耐える耐久性を発揮させることもできる。
【実施例3】
【0059】
図11乃至図13を参照して本発明の実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具1Bについて説明する。
【0060】
本実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具1Bは、図11に平面を、図12に裏面を各々示すように、既述した実施例1の吸汗消臭機能付保冷具1の場合と略同様な構成であり、同一の要素には同一の符号を付しその詳細説明は省略する。
【0061】
本実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具1Bは、前記保冷具21のいずれか一面(例えば図12に示す裏面)に既述した場合と同様なシート状吸汗消臭材15を配置したこと、及び、その全体サイズを図11に示す態様において、例えば幅(横幅)40cm、長さ(縦方向の長さ)30cmとし、枕12用の枕サイズとして構成したことが特徴である。
【0062】
この吸汗消臭機能付保冷具1Bの場合、部分圧着部7は、図11に示すように、外装体2の全体に渡って横方向に3個、縦方向に2個、合計で6個設けている。そして、各抜穴8は、例えば各部分圧着部7の中央部に各々円形状に設けている。
【0063】
図13は、本実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具1Bの使用態様を示すもので、枕12に吸汗消臭機能付保冷具1Bを掛け、就寝者Mが頭部を載せて就寝することによって、既述した場合と同様にして室温と就寝者Mの体温との温度差により保冷媒体5が就寝者Mの頭部の体温を奪い、かつ、前記抜穴8や前記多穴弾性体31の穴32が熱を室内空気中に放散させる。すなわち、就寝者Mの頭部からの熱の放熱作用が良好に行なわれる。なお、図13には、シート状吸汗消臭材15の面が就寝者Mに触れるような態様での使用例を示すが、シート状吸汗消臭材15の面がシーツ11上に位置して就寝者Mに触れないような態様で使用することもできる。
【0064】
本実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具1Bによれば、実施例1の場合と同様、例えば夏季等の高温期における就寝開始時から目覚め時に至るまで就寝者Mの頭部等の体温を程よく冷却して快適な睡眠を実現させるとともに、就寝者Mが発汗したとしてもその汗成分を吸収、速乾し、更に消臭することができるという優れた効果を発揮する。
【0065】
また、本実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具1Bによれば、前記シート状吸汗消臭材15の表面を図5に示すようにワッフル地状としているので、実施例1の場合と同様、就寝者Mの顔の肌、髪の毛等に接触する面積が少く、これにより、就寝者Mは就寝時においてサラサラ感、シャリシャリ感を得ることができ、快適な睡眠環境を実現できる。
【0066】
更に、本実施例3に係る吸汗消臭機能付保冷具1Bの場合も、この吸汗消臭機能付保冷具1B自体を表裏反転してのリバーシブル使用も可能であり、これにより、長期間にわたっての使用にも耐える耐久性を発揮させることもできる。
【実施例4】
【0067】
次に本発明の実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具1Cについて詳細に説明する。
【0068】
本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具1Cは、既述した実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1の場合と同様、例えば敷布団又はマットレス等の上に敷いて使用するものである。
【0069】
また、本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具1Cにおいて、実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1の場合と同一の要素には同一の符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0070】
本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具1Cは、図14乃至図19に示すように、例えば綿材、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、麻、起毛生地、ちりめん、楊柳、タオル地等からなる表地3と、高周波加熱により溶着可能な例えばポリ塩化ビニル(PVC)等の非吸水性素材からなる裏地4とを重合した一方の被覆材と、同様な構成の表地3、裏地4からなる他方の被覆材とを前記裏地4同士が対向する配置で重ね合わせ、高周波加熱加工を施した外装体2と、この外装体2内に散在状態で密封収納したジェルを含む保冷媒体5と、を有する保冷具21と、前記保冷具21の一方の面(例えば図14に示すような正面)に重合配置されるとともに、前記保冷具21に対応するサイズで、かつ、偏平な形態に形成した多穴弾性体31と、前記保冷具21の他方の面(例えば図15に示すような裏面)に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げて形成したシート状吸汗消臭材15と、前記多穴弾性体31、前記保冷具21の外装体2、シート状吸汗消臭材15の四辺外周部を覆うように縫着され、前記多穴弾性体31、前記保冷具21、シート状吸汗消臭材15を一体化した綿材のような周辺逢着材41と、を有している。
【0071】
なお、本実施例4における吸汗消臭機能付保冷具1Cは、上述したような敷布団又はマットレス等の上に敷いて使用する他、これ自体を単体で使用できることは実施例1の場合と同様である。
【0072】
前記保冷具21における外装体2の形状、サイズは、実施例1の場合と同様、矩形シート状で例えばシーツ用敷布団ようサイズ(例えば幅90cm、長さ180cm)に形成している。
【0073】
前記多穴弾性体31は、図17、図18に示すように、六角形状、円形状、楕円形状、四角形状、菱形状のような形状から選定される多数の穴32が連続して連なる形態の矩形シート状の例えばポリエステル材又はナイロン材のような網目状表地33及び網目状裏地34を対向配置とし、図18に示すように、前記網目状表地33、網目状裏地34の対向する網材33a、34a間を各々間隔を隔て多数の弾性連結糸材35(弾性連結糸材群)により連結することにより、前記網目状表地33、網目状裏地34間に弾性(バネ性)及び通気性を持たせた構成となっている。
【0074】
前記弾性連結糸材35としては、例えばナイロン又はテフロン(登録商標)のような材質からなるモノフィラメント又はマルチフィラメントを採用している。前記多穴弾性体31の厚さは、例えば3〜20mmに設定する。
【0075】
前記網材33a、34a間を各々間隔を隔て連結する前記弾性連結糸材35の連結態様は、例えば、ストレート、クロス、ストレート・クロス混合の各態様を挙げることができる。
【0076】
そして、前記シート状吸汗消臭材15の四辺外周部、前記保冷具21における外装体2の四辺外周部及び前記多穴弾性体31の四辺外周部を重ね合わせ、綿材のような周辺逢着材41を、各四辺外周部を覆うように縫着することで、本実施例4の吸汗消臭機能付保冷具1Cを構成している。
【0077】
なお、本実施例4における吸汗消臭機能付保冷具1Cは、上述したような敷布団又はマットレス等の上に敷いて使用する他、これ自体を単体で使用できることは実施例1の場合と同様である。
【0078】
また、前記保冷具21の外装体2を構成する表地3、裏地4に代替して、実施例1の場合と同様、当該外装体2自体を一枚もののポリ塩化ビニル材から形成して実施することもできる。
【0079】
なお、外装体2を形成するポリ塩化ビニル材を透明なものとして実施しても良い。この場合においても、前記吸汗消臭機能付保冷具1Cと略同様な吸汗消臭機能付保冷具を実現できる。
【0080】
本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具1Cの場合も、図19に示すように、就寝等に使用するベッド(又は敷布団)10におけるシーツ11の上面に載せ(シーツの有無は問わない)、就寝者Mが前記吸汗消臭機能付保冷具1D上に横臥して就寝するような態様で使用するものである。なお、図19には、シート状吸汗消臭材15の面が就寝者Mに触れるような態様での使用例を示すが、シート状吸汗消臭材15の面がシーツ11上に位置して就寝者Mに触れないような態様で使用することもできる。
【0081】
なお、図19は、前記吸汗消臭機能付保冷具1Cの裏面側(シート状吸汗消臭材15側)を上面とした態様を示している。
【0082】
本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具1Cによれば、既述した実施例1に係る吸汗消臭機能付保冷具1の場合と同様、就寝者Mの体温を程よく冷却して快適な睡眠を実現させるとともに、就寝者Mが発汗したとしてもその汗成分を吸収、速乾し、更に消臭することができ、また、就寝者Mは就寝時においてサラサラ感、シャリシャリ感を得ることができ、快適な睡眠環境を得ることができ、更に、リバーシブル使用可能であることにより長期間にわたっての使用にも耐える耐久性を発揮させることもできる。
【0083】
加えて、本実施例4に係る吸汗消臭機能付保冷具1Cによれば、前記多穴弾性体31における弾性連結糸材群の弾性作用によって吸汗消臭機能付保冷具1C自体が適度に撓むことから、心地よく就寝者Mの体にフィットし使用感が極めて良好になるという効果も奏する。
【実施例5】
【0084】
次に、図20乃至図22を参照して本発明の実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具1D及びその使用態様について説明する。
【0085】
なお、本実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具1Dは、図20に平面を、図21に裏面を各々示すように、既述した実施例2の吸汗消臭機能付保冷具1の場合と略同様な構成であり、同一の要素には同一の符号を付しその詳細説明は省略する。
【0086】
本実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具1Dは、既述した実施例2に係るハーフサイズの吸汗消臭機能付保冷具1Aの構成に、実施例4の場合と同様にして、ハーフサイズの多穴弾性体31を付加し、既述した場合と同様にして周辺逢着材41により一体化したことが特徴である。
【0087】
本実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具1Dの場合も、図22に示すように、就寝等に使用するベッド(又は敷布団)10におけるシーツ11の上面に載せ(シーツの有無は問わない)、就寝者Mが前記吸汗消臭機能付保冷具1D上に横臥して就寝するような態様で使用するものである。なお、図22には、シート状吸汗消臭材15の面が就寝者Mに触れるような態様での使用例を示すが、シート状吸汗消臭材15の面がシーツ11上に位置して就寝者Mに触れないような態様で使用することもできる。
【0088】
なお、図22は、前記吸汗消臭機能付保冷具1Dの裏面側(シート状吸汗消臭材15側)を上面とした態様を示している。
【0089】
なお、本実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具1Dは、敷布団又はマットレス等の上に敷いて使用できる他、これ自体を単体で使用できることは勿論である。
【0090】
本実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具1Dによれば、実施例2の場合と同様、就寝者Mの肩、背中等の部分の体温を程よく冷却して快適な睡眠を実現させるとともに、就寝者Mが発汗したとしてもその汗成分を吸収、速乾し、更に消臭することができ、また、就寝者Mは就寝時においてサラサラ感、シャリシャリ感を得ることができ、快適な睡眠環境を得ることができ、更に、リバーシブル使用可能であることにより長期間にわたっての使用にも耐える耐久性を発揮させることもできる。
【0091】
加えて、本実施例5に係る吸汗消臭機能付保冷具1Dによれば、前記多穴弾性体31における弾性連結糸材群の弾性作用によって吸汗消臭機能付保冷具1C自体が適度に撓むことから、心地よく就寝者Mの肩、背中等の部分にフィットし使用感が極めて良好になるという効果をも奏する。
【実施例6】
【0092】
次に、図23乃至図25を参照して本発明の実施例6に係る吸汗消臭機能付保冷具1E及びその使用態様について説明する。
【0093】
なお、本実施例6に係る吸汗消臭機能付保冷具1Eは、図23に平面を、図24に裏面を各々示すように、既述した実施例3の吸汗消臭機能付保冷具1Bの場合と略同様な構成であり、同一の要素には同一の符号を付しその詳細説明は省略する。
【0094】
本実施例6に係る吸汗消臭機能付保冷具1Eは、既述した実施例3に係るハーフサイズの吸汗消臭機能付保冷具1Bの構成に、実施例5の場合と同様にして、枕サイズの多穴弾性体31を付加し、既述した場合と同様にして周辺逢着材41により一体化したことが特徴である。
【0095】
本実施例6に係る吸汗消臭機能付保冷具1Eの場合も、図25に示すように、就寝等に使用するベッド(又は敷布団)10におけるシーツ11の枕12に吸汗消臭機能付保冷具1Eを掛け、就寝者Mが頭部を載せて就寝する態様で使用するものである。なお、図25には、シート状吸汗消臭材15の面が就寝者Mに触れるような態様での使用例を示すが、シート状吸汗消臭材15の面がシーツ11上に位置して就寝者Mに触れないような態様で使用することもできる。
【0096】
本実施例6に係る吸汗消臭機能付保冷具1Eによれば、実施例3の吸汗消臭機能付保冷具1Bの場合と同様な作用、効果を発揮するとともに、前記多穴弾性体31における弾性連結糸材群の弾性作用によって吸汗消臭機能付保冷具1C自体が適度に撓むことから、心地よく就寝者Mの頭部にフィットし使用感が極めて良好になるという効果も奏する。
【0097】
なお、上述した吸汗消臭機能付保冷具1乃至1Eは、各々そのままでひんやりするものであるが、例えば大型の冷蔵庫内に入れて冷やした後使用したり、比較的小寸法の吸汗消臭機能付保冷具1B、1E等の場合は電子レンジ内で暖めて使用したりするという応用も可能である。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明の吸汗消臭機能付保冷具は、上述したように主に就寝時に用いる他、夏場等における疲労回復用、スポーツ後の休息用等として広範な用途に適用可能である。また、本発明の吸汗消臭機能付保冷具は、上述した場合の他、カーシート上に敷いて使用するためのカーシートサイズ、座布団上に敷いて使用するための座布団サイズ、更には、ワインを保冷するためのワイン保冷用シートサイズ等、種々の応用が可能である。
【符号の説明】
【0099】
1 吸汗消臭機能付保冷具
1A 吸汗消臭機能付保冷具
1B 吸汗消臭機能付保冷具
1C 吸汗消臭機能付保冷具
1D 吸汗消臭機能付保冷具
1E 吸汗消臭機能付保冷具
2 外装体
3 表地
4 裏地
5 保冷媒体
6 外周圧着部
7 部分圧着部
8 抜穴
9 中間圧着部
10 ベッド
11 シーツ
12 枕
15 シート状吸汗消臭材
21 保冷具
31 多穴弾性体
32 穴
33 網目状表地
33a 網材
34 網目状裏地
34a 網材
35 弾性連結糸材
41 周辺逢着材
M 就寝者
【特許請求の範囲】
【請求項1】
布状素材からなる表地と、非吸水性素材からなる裏地とを有するシート状の2枚の被覆材同士を、前記裏地同士を重ね合わせ、放熱用の複数の抜穴を設け、かつ、前記裏地同士間において流動が規制される状態で保冷媒体を散在状態で収納した保冷具と、
前記保冷具のいずれか一面に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げて形成したシート状吸汗消臭材と、
前記保冷具、シート状吸汗消臭材の外周部を覆うように縫着され、前記保冷具、シート状吸汗消臭材を一体化した周辺逢着材と、
を有することを特徴とする吸汗消臭機能付保冷具。
【請求項2】
繊維、綿、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、麻、起毛生地、ちりめん、楊柳、タオル地のうちから選定される表地と、高周波加熱により溶着可能な非吸水性素材であるポリ塩化ビニルからなる裏地とを有する矩形シート状の2枚の被覆材同士を、前記裏地同士を重ね合わせて裏地同士の高周波加熱による外周圧着部、内部領域の円環状で、かつ、放熱用の抜穴を有する複数箇所の部分圧着部及び直線状の中間圧着部をもって偏平な形態に形成した外装体と、前記外周圧着部、内部領域の部分圧着部及び中間圧着部により前記外装体内において流動が規制される状態で収納したジェル、ポリアクリル酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、グリセリン、水、防カビ剤を含む保冷媒体と、を有する保冷具と、
前記保冷具のいずれか一面に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げ、その表面をワッフル地形態に形成したシート状吸汗消臭材と、
前記保冷具、シート状吸汗消臭材の外周部を覆うように縫着され、前記保冷具、シート状吸汗消臭材を一体化した周辺逢着材と、
を有することを特徴とする吸汗消臭機能付保冷具。
【請求項3】
繊維、綿、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、麻、起毛生地、ちりめん、楊柳、タオル地のうちから選定される表地と、高周波加熱により溶着可能な非吸水性素材であるポリ塩化ビニルからなる裏地とを有し、敷布団用サイズ、シーツ用サイズ、枕用サイズ又はこれらの中間寸法のハーフサイズ、更にカーシートサイズや座布団サイズ、ワイン保冷用シートサイズのうちから選定される矩形シート状の2枚の被覆材同士を、前記裏地同士を重ね合わせて裏地同士の高周波加熱による外周圧着部、内部領域の円環状で、かつ、放熱用の抜穴を有する複数箇所の部分圧着部及び直線状の中間圧着部をもって偏平な形態に形成した外装体と、前記外周圧着部、内部領域の部分圧着部及び中間圧着部により前記外装体内において流動が規制される状態で収納したジェル、ポリアクリル酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、グリセリン、水、防カビ剤を含む保冷媒体と、を有する保冷具と、
前記保冷具のいずれか一面に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げ、その表面をワッフル地形態に形成したシート状吸汗消臭材と、
前記保冷具、シート状吸汗消臭材の外周部を覆うように縫着され、前記保冷具、シート状吸汗消臭材を一体化した周辺逢着材と、
を有することを特徴とする吸汗消臭機能付保冷具。
【請求項4】
布状素材からなる表地と、非吸水性素材からなる裏地とを有するシート状の2枚の被覆材同士を、前記裏地同士を重ね合わせ、放熱用の複数の抜穴を設け、かつ、前記裏地同士間において流動が規制される状態で保冷媒体を散在状態で収納した保冷具と、
前記保冷具の一面に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げて形成したシート状吸汗消臭材と、
前記保冷具の他面に重合配置されるとともに、網目状表地及び網目状裏地を対向配置とし、前記網目状表地、網目状裏地の間を各々間隔を隔て連結する弾性連結糸材群を具備し、前記網目状表地、網目状裏地の間に弾性、通気性を持たせた多穴弾性体と、
前記保冷具、シート状吸汗消臭材、多穴弾性体の外周部を覆うように縫着され、前記保冷具、シート状吸汗消臭材、多穴弾性体を一体化した周辺逢着材と、
を有することを特徴とする吸汗消臭機能付保冷具。
【請求項5】
繊維、綿、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、麻、起毛生地、ちりめん、楊柳、タオル地のうちから選定される表地と、高周波加熱により溶着可能な非吸水性素材であるポリ塩化ビニルからなる裏地とを有する矩形シート状の2枚の被覆材同士を、前記裏地同士を重ね合わせて裏地同士の高周波加熱による外周圧着部、内部領域の円環状で、かつ、放熱用の抜穴を有する複数箇所の部分圧着部及び直線状の中間圧着部をもって偏平な形態に形成した外装体と、前記外周圧着部、内部領域の部分圧着部及び中間圧着部により前記外装体内において流動が規制される状態で収納したジェル、ポリアクリル酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、グリセリン、水、防カビ剤を含む保冷媒体と、を有する保冷具と、
前記保冷具の一面に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げて形成したシート状吸汗消臭材と、
前記保冷具の他面に重合配置されるとともに、網目状表地及び網目状裏地を対向配置とし、前記網目状表地、網目状裏地の間を各々間隔を隔て連結する弾性連結糸材群を具備し、前記網目状表地、網目状裏地の間に弾性、通気性を持たせた多穴弾性体と、
前記保冷具、シート状吸汗消臭材、多穴弾性体の外周部を覆うように縫着され、前記保冷具、シート状吸汗消臭材、多穴弾性体を一体化した周辺逢着材と、
を有することを特徴とする吸汗消臭機能付保冷具。
【請求項6】
繊維、綿、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、麻、起毛生地、ちりめん、楊柳、タオル地のうちから選定される表地と、高周波加熱により溶着可能な非吸水性素材であるポリ塩化ビニルからなる裏地とを有し、敷布団用サイズ、シーツ用サイズ、枕用サイズ又はこれらの中間寸法のハーフサイズ、更にカーシートサイズや座布団サイズ、ワイン保冷用シートサイズのうちから選定される矩形シート状の2枚の被覆材同士を、前記裏地同士を重ね合わせて裏地同士の高周波加熱による外周圧着部、内部領域の円環状で、かつ、放熱用の抜穴を有する複数箇所の部分圧着部及び直線状の中間圧着部をもって偏平な形態に形成した外装体と、前記外周圧着部、内部領域の部分圧着部及び中間圧着部により前記外装体内において流動が規制される状態で収納したジェル、ポリアクリル酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、グリセリン、水、防カビ剤を含む保冷媒体と、を有する保冷具と、
前記保冷具の一面に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げて形成したシート状吸汗消臭材と、
前記保冷具の他面に重合配置されるとともに、多数の穴が連続して連なる形態の矩形シート状の網目状表地及び網目状裏地を対向配置とし、前記網目状表地、網目状裏地の対向する網材間を各々間隔を隔てストレート、クロス又はストレート・クロス混合から選ばれる形態で連結する弾性連結糸材群を具備し、前記網目状表地、網目状裏地の間に弾性、通気性を持たせた偏平な形態で前記保冷具に対応するサイズの多穴弾性体と、
前記保冷具、シート状吸汗消臭材、多穴弾性体の外周部を覆うように縫着され、前記保冷具、シート状吸汗消臭材、多穴弾性体を一体化した周辺逢着材と、
を有することを特徴とする吸汗消臭機能付保冷具。
【請求項1】
布状素材からなる表地と、非吸水性素材からなる裏地とを有するシート状の2枚の被覆材同士を、前記裏地同士を重ね合わせ、放熱用の複数の抜穴を設け、かつ、前記裏地同士間において流動が規制される状態で保冷媒体を散在状態で収納した保冷具と、
前記保冷具のいずれか一面に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げて形成したシート状吸汗消臭材と、
前記保冷具、シート状吸汗消臭材の外周部を覆うように縫着され、前記保冷具、シート状吸汗消臭材を一体化した周辺逢着材と、
を有することを特徴とする吸汗消臭機能付保冷具。
【請求項2】
繊維、綿、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、麻、起毛生地、ちりめん、楊柳、タオル地のうちから選定される表地と、高周波加熱により溶着可能な非吸水性素材であるポリ塩化ビニルからなる裏地とを有する矩形シート状の2枚の被覆材同士を、前記裏地同士を重ね合わせて裏地同士の高周波加熱による外周圧着部、内部領域の円環状で、かつ、放熱用の抜穴を有する複数箇所の部分圧着部及び直線状の中間圧着部をもって偏平な形態に形成した外装体と、前記外周圧着部、内部領域の部分圧着部及び中間圧着部により前記外装体内において流動が規制される状態で収納したジェル、ポリアクリル酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、グリセリン、水、防カビ剤を含む保冷媒体と、を有する保冷具と、
前記保冷具のいずれか一面に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げ、その表面をワッフル地形態に形成したシート状吸汗消臭材と、
前記保冷具、シート状吸汗消臭材の外周部を覆うように縫着され、前記保冷具、シート状吸汗消臭材を一体化した周辺逢着材と、
を有することを特徴とする吸汗消臭機能付保冷具。
【請求項3】
繊維、綿、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、麻、起毛生地、ちりめん、楊柳、タオル地のうちから選定される表地と、高周波加熱により溶着可能な非吸水性素材であるポリ塩化ビニルからなる裏地とを有し、敷布団用サイズ、シーツ用サイズ、枕用サイズ又はこれらの中間寸法のハーフサイズ、更にカーシートサイズや座布団サイズ、ワイン保冷用シートサイズのうちから選定される矩形シート状の2枚の被覆材同士を、前記裏地同士を重ね合わせて裏地同士の高周波加熱による外周圧着部、内部領域の円環状で、かつ、放熱用の抜穴を有する複数箇所の部分圧着部及び直線状の中間圧着部をもって偏平な形態に形成した外装体と、前記外周圧着部、内部領域の部分圧着部及び中間圧着部により前記外装体内において流動が規制される状態で収納したジェル、ポリアクリル酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、グリセリン、水、防カビ剤を含む保冷媒体と、を有する保冷具と、
前記保冷具のいずれか一面に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げ、その表面をワッフル地形態に形成したシート状吸汗消臭材と、
前記保冷具、シート状吸汗消臭材の外周部を覆うように縫着され、前記保冷具、シート状吸汗消臭材を一体化した周辺逢着材と、
を有することを特徴とする吸汗消臭機能付保冷具。
【請求項4】
布状素材からなる表地と、非吸水性素材からなる裏地とを有するシート状の2枚の被覆材同士を、前記裏地同士を重ね合わせ、放熱用の複数の抜穴を設け、かつ、前記裏地同士間において流動が規制される状態で保冷媒体を散在状態で収納した保冷具と、
前記保冷具の一面に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げて形成したシート状吸汗消臭材と、
前記保冷具の他面に重合配置されるとともに、網目状表地及び網目状裏地を対向配置とし、前記網目状表地、網目状裏地の間を各々間隔を隔て連結する弾性連結糸材群を具備し、前記網目状表地、網目状裏地の間に弾性、通気性を持たせた多穴弾性体と、
前記保冷具、シート状吸汗消臭材、多穴弾性体の外周部を覆うように縫着され、前記保冷具、シート状吸汗消臭材、多穴弾性体を一体化した周辺逢着材と、
を有することを特徴とする吸汗消臭機能付保冷具。
【請求項5】
繊維、綿、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、麻、起毛生地、ちりめん、楊柳、タオル地のうちから選定される表地と、高周波加熱により溶着可能な非吸水性素材であるポリ塩化ビニルからなる裏地とを有する矩形シート状の2枚の被覆材同士を、前記裏地同士を重ね合わせて裏地同士の高周波加熱による外周圧着部、内部領域の円環状で、かつ、放熱用の抜穴を有する複数箇所の部分圧着部及び直線状の中間圧着部をもって偏平な形態に形成した外装体と、前記外周圧着部、内部領域の部分圧着部及び中間圧着部により前記外装体内において流動が規制される状態で収納したジェル、ポリアクリル酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、グリセリン、水、防カビ剤を含む保冷媒体と、を有する保冷具と、
前記保冷具の一面に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げて形成したシート状吸汗消臭材と、
前記保冷具の他面に重合配置されるとともに、網目状表地及び網目状裏地を対向配置とし、前記網目状表地、網目状裏地の間を各々間隔を隔て連結する弾性連結糸材群を具備し、前記網目状表地、網目状裏地の間に弾性、通気性を持たせた多穴弾性体と、
前記保冷具、シート状吸汗消臭材、多穴弾性体の外周部を覆うように縫着され、前記保冷具、シート状吸汗消臭材、多穴弾性体を一体化した周辺逢着材と、
を有することを特徴とする吸汗消臭機能付保冷具。
【請求項6】
繊維、綿、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、麻、起毛生地、ちりめん、楊柳、タオル地のうちから選定される表地と、高周波加熱により溶着可能な非吸水性素材であるポリ塩化ビニルからなる裏地とを有し、敷布団用サイズ、シーツ用サイズ、枕用サイズ又はこれらの中間寸法のハーフサイズ、更にカーシートサイズや座布団サイズ、ワイン保冷用シートサイズのうちから選定される矩形シート状の2枚の被覆材同士を、前記裏地同士を重ね合わせて裏地同士の高周波加熱による外周圧着部、内部領域の円環状で、かつ、放熱用の抜穴を有する複数箇所の部分圧着部及び直線状の中間圧着部をもって偏平な形態に形成した外装体と、前記外周圧着部、内部領域の部分圧着部及び中間圧着部により前記外装体内において流動が規制される状態で収納したジェル、ポリアクリル酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、グリセリン、水、防カビ剤を含む保冷媒体と、を有する保冷具と、
前記保冷具の一面に重合配置されるとともに、毛細管現象を発揮する個々の原糸を、多数の微細隙間を有しつつ織り込んだ吸汗性、速乾性を有する吸汗・速乾繊維と、芯材の回りに光触媒反応による消臭作用を発揮する消臭剤を練り込んだ外周材を被せて形成した消臭繊維と、を織り上げて形成したシート状吸汗消臭材と、
前記保冷具の他面に重合配置されるとともに、多数の穴が連続して連なる形態の矩形シート状の網目状表地及び網目状裏地を対向配置とし、前記網目状表地、網目状裏地の対向する網材間を各々間隔を隔てストレート、クロス又はストレート・クロス混合から選ばれる形態で連結する弾性連結糸材群を具備し、前記網目状表地、網目状裏地の間に弾性、通気性を持たせた偏平な形態で前記保冷具に対応するサイズの多穴弾性体と、
前記保冷具、シート状吸汗消臭材、多穴弾性体の外周部を覆うように縫着され、前記保冷具、シート状吸汗消臭材、多穴弾性体を一体化した周辺逢着材と、
を有することを特徴とする吸汗消臭機能付保冷具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図5】
【公開番号】特開2011−218007(P2011−218007A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−91586(P2010−91586)
【出願日】平成22年4月12日(2010.4.12)
【出願人】(592103349)株式会社ヒラカワコーポレーション (12)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月12日(2010.4.12)
【出願人】(592103349)株式会社ヒラカワコーポレーション (12)
【Fターム(参考)】
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