説明

周波数の即時調整が可能な節電型トリガー制御装置、および、その方法

【課題】周波数の即時調整が可能な節電型トリガー制御装置及びその方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る装置は、少なくとも2つの信号入力端を有する信号制御ユニットと、計数制御ユニットと、クロック生成器と、からなる。2つの信号入力端はそれぞれ、トリガー回数を受信し、その後対応する回数の周波数逓増トリガー信号又は周波数逓減トリガー信号を生成する。計数制御ユニットにより受信した周波数逓増トリガー信号及び周波数逓減トリガー信号を計数する。クロック生成器により計数した周波数逓増トリガー信号又は周波数逓減トリガー信号の回数に基づき、出力周波数を線形逓増又は逓減する。本発明の装置は更に、電源コントローラーを有し、出力電圧を調整する。本発明は、システムのいかなる状態下でも、外部の制御により即時にシステムの周波数/電圧を線形調整でき、節電目的が達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マザーボードのオーバー/アンダークロック技術に関するものであって、特に、周波数の調整以外に、電圧微調整が可能である周波数の即時調整が可能な節電型トリガー制御装置、および、その方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
CPUの動作クロック周波数は、外部周波数と周波数逓倍器からなる。外部周波数というのは、全体のシステムバス周波数のことを指す。周波数逓倍器というのは周波数逓倍器係数のことで、CPUのクロック周波数(内部周波数)と外部周波数との間に、一比率関係が存在する。この比率関係が周波数逓倍器係数である。限りある条件下で、コンピュータシステムの効率を向上させるため、手動により、CPUの外部周波数と周波数逓倍器を設置して、CPUを更に高い周波数下で動作させ、これが、オーバークロックと称される。
【0003】
現在、オーバークロックを達成する方法が三種あり、一つは、外部周波数を変化させる方式で、CPUとCPU外部周辺素子間で通信する全体のシステムバス周波数を変化させることにより、外部周波数を増加する。二つ目は、周波数逓倍器を変化させる方式で、周波数逓倍器はCPUの内部周波数と外部周波数の比率関係であるので、CPUの周波数逓倍器を変化させて、CPUの動作周波数を増加させ、オーバークロックを達成する。三つ目は、直接、CPUの動作電圧を変化させ、CPU動作電圧中のコア電圧がCPU内部演算の電圧値に関係するので、多くのオーバークロックが、同時に、コア電圧の逓増により、CPU演算時に、快速に安定する。
【0004】
しかし、上述のどの方式を採用して、CPUオーバークロックを実行しても、現有のマザーボードにとって、オーバークロックが一高周波数点に達するとき、その後の周波数微調整動作、例えば、1〜2MH、又は、その他の単位で調整するのは、基本入出力システム(BIOS)メニュー中で調整するか、又は、オペレーティングシステム(OS)下で、ソフトウェアを使用するか、ファームウェア開発システムを中断することにより、クロック生成器(Clock Generator)に書き込んで微調整する必要があり、使用上、融通が利かない。又は、ハードウェアボタンにより制御するが、ファームウェアにより中断制御を発信し続けて、クロック生成器を制御する必要がある。この時、過多な中断により、操作効率が大幅に低下し、また、システムの負荷も増加する。
【0005】
更に詳細に説明すると、現有の微調整技術は、ハードウェアを利用して、周波数を増加する信号を先に設定し、レジスタ14内に入れ、図1で示されるように、周波数調整時に、まず、確認ボタン10を押した後、確認ボタン10から発信される信号により、ファームウェアコントローラー12に通知して、レジスタ14に設定しておいた周波数を変化させる信号を読み取る。更に、ファームウェアコントローラー12により、システムマネジメントバス(SM BUS)、又は、12Cバス等のバスにより、変更する周波数の値をクロック生成器16中に書き込んで、周波数を調整する。この種の方式は、CPUにより処理する必要があるだけでなく、動作も煩雑で、時間がかかり、また、システム、および、CPUが処理中のその他のプログラムを中断するので、アプリケーションプログラムの実行過程で、即時性のある快速な周波数の逓増、逓減等の切り換え動作ができない。
【0006】
また、別の現有技術は、直接、マザーボード製品上に、加速モード(turbo mode)を設置し、システムのCPU初期周波数は、Turboを押した後、上に、一固定比率n%、例えば、3%、5%等を加えることができるだけで、更に、一度押すと、また、CPU初期周波数に戻る。この方式は、一次性のオーバークロックしかできず、無限に、逓増/逓減することができず、1MHZの小周波数の線形増加等の細微な調整もできない。
【0007】
上述のように、現有の周波数微調整は、即時調整ができず、つまり、ゲームをしたり、プログラムをテストしたりするとき、即時性のオーバークロックにより効果とレベルを増加することができない。Turboの方式によると、周波数が上に高く飛びすぎて、クラッシュする恐れがある。更に、現有の技術は、即時性のアンダークロックによるエネルギー節約効果を達成することができない。例えば、システムは、電池の電力がなくなりそうな時に、高効率に依存する必要がないCPU周波数を実行している場合、周波数を酌量低下させて、CPUの電力損耗を減少させ、電池の使用時間を延長することは、現有の技術では達成できないことである。
【0008】
この他、CPU動作電圧の変化にとって、現有の直流電源レギュレータ(DC−DC Power regulator)の電圧昇降技術は、主に、BIOS内、又は、OS内で、ソフトウェアを起動させて電圧を調整するものであり、特に周波数昇降時は、ハードウェアによって即時性ならびに精密な電圧調整を柔軟に行うことができない。現在の技術は、直接、ハードウェアを調整して、電源レギュレータにより検出されたフィードバック電圧を変化させ、その後、ソフトウェア/ファームウェアなしで、出力電圧を変化させることができる。しかし、電圧の逓増は、可変抵抗により精確に制御することが難しく、電圧瞬間変化量が大きすぎて、損滅しやすい。
【0009】
よって、上述の問題を解決するような、周波数の即時調整が可能な節電型トリガー制御装置、および、その方法が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、周波数の即時調整が可能な節電型トリガー制御装置、および、その方法を提供し、上述の問題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の周波数の即時調整が可能な節電型トリガー制御装置、および、その方法は、システムがいかなる状態下でも、外部の制御により、即時に、システムの周波数/電圧を線形調整して、使用者が、実際の使用状況に応じて、即時に、システムの効率を向上させたり、又は、即時に、周波数逓減/降圧させ、動態調整するだけでなく、電力管理能力を有して、節電することができる。更に、いかなるソフトウェアやファームウェアも使用せずに、周波数/電圧の昇降ができ、即時性を発揮し、使用上、更に、フレキシブルである。
【0012】
本発明の周波数の即時調整が可能な節電型トリガー制御装置、および、その方法は、システムの電力不足時に、精密なオーバークロック/アンダークロックを実行して、システムの電力損耗を抑制し、節電目的を達成する。
【0013】
本発明の周波数の即時調整が可能な節電型トリガー制御装置、および、その方法は、実行中のゲームプログラム中、システムの負荷に基づいて、システムを微細にオーバークロックして、異なる周波数で操作することができる。
【0014】
本発明の周波数の即時調整が可能な節電型トリガー制御装置は、2つの信号入力端を有し、使用者のトリガー回数に基づいて、それぞれ、対応する回数の逓増トリガー信号、又は、逓減トリガー信号を生成する信号制御ユニットと、受信した逓増トリガー信号、又は、逓減トリガー信号の回数を計数する計数制御ユニットと、計数制御ユニットが計数した逓増トリガー信号、又は、逓減トリガー信号の回数に基づいて、それぞれ、出力周波数を、線形逓増、又は、逓減して、CPUチップセットに提供するクロック生成器と、からなる。
【0015】
トリガー制御装置は、更に、電源コントローラーを有し、信号制御ユニットに接続して、上述の逓増トリガー信号、又は、逓減トリガー信号の回数に基づいて、それぞれ、出力電圧を線形逓増、又は、逓減する。且つ、電源コントローラーは、内蔵式計数コントローラー、又は、外部の計数コントローラーを利用して、逓増トリガー信号、又は、逓減トリガー信号の回数を計数する。
【0016】
上述の周波数を調整するトリガー制御装置以外に、本発明は、トリガー制御方法を提供し、周波数/電圧の昇降を即時に調整する。この方法は、以下のステップからなる。
周波数逓増期:第一信号入力端をトリガーして、トリガー回数に基づいて、対応する回数の逓増トリガー信号を生成する。逓増トリガー信号の第一累加回数を計算する。第一累加回数に基づいて、出力周波数に対し、同じ回数の線形逓増を実行する。
周波数逓減期:第二信号入力端をトリガーして、トリガー回数に基づいて、対応する回数の逓減トリガー信号を生成する。逓減トリガー信号の第二累加回数を計算する。第二累加回数に基づいて、出力周波数に対し、同じ回数の線形逓減を実行する。
【0017】
上述の周波数逓増期、更に、第一累加回数に基づいて、選択的に、出力電圧に対し線形逓増を実行する。上述の周波数逓減期、更に、第二累加回数に基づいて、出力電圧に対し、選択的に線形逓減を実行する。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、外部の操作制御を利用して、システムの周波数の即時の線形調整、又は、電圧昇降を達成し、コンピュータシステムのいかなる状態下でも、使用者は、実際の使用状況に応じて、システム効率を即時に向上、又は、周波数、電圧を即時に昇降して、動態調整と節電の二重目的を達成する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】公知技術により周波数調整を実行する図である。
【図2】本発明のトリガー制御装置の全体構造図である。
【図3】本発明の電源管理を結合したトリガー制御装置の全体構造図である。
【図4】本発明の周波数トリガー制御装置を示す図である。
【図5】本発明の電圧トリガー制御装置を示す図である。
【図6】本発明の電圧トリガー制御装置のもう一つの実施例を示す図である。
【図7】本発明の四パルス周期毎に、出力電源を変化させるパルスを生成する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の節電型トリガー制御装置の全体構造は、図2で示され、第一信号入力端201と第二信号入力端203を有する信号制御ユニット20と、計数制御ユニット22、クロック生成器24、からなる。
第一信号入力端201と第二信号入力端203は、例えば、タッチ制御インターフェース、ボタン、キー等であり、この第一信号入力端201は、トリガー回数に基づいて、同じ回数の逓増トリガー信号を生成し、且つ、第二信号入力端203は、トリガー回数に基づいて、同じ回数の逓減トリガー信号を生成する。
計数制御ユニット22は、信号制御ユニット20に電気的に接続して、受信した逓増トリガー信号、又は、逓減トリガー信号の回数を計数する。この時、クロック生成器24は、計数制御ユニット22が計数した逓増トリガー信号、又は、逓減トリガー信号の回数に基づいて、それぞれ、一固定周波数幅に線形逓増、又は、逓減した出力周波数を、CPUチップセット28に提供する。また、電源コントローラー26も第一信号入力端201と第二信号入力端203に接続し、内蔵式計数コントローラー、又は、外部計数コントローラーが計数した逓増トリガー信号、又は、逓減トリガー信号の回数に基づいて、それぞれ、一固定電圧幅に線形逓増、又は、逓減した出力電圧を、CPUチップセット28に提供する。
【0021】
第一信号入力端201と第二信号入力端203が、同時に、使用者により接触、又は、押されるとき、出力周波数、又は、前記出力電圧の値がシステムの初期値プリセットに戻る。且つ、安全性を考慮して、同時に、最高、最低周波数と電圧点を制限し、システムを効果的に保護する。
【0022】
更に、上述の計算制御ユニット22は独立した外部回路で、それぞれ、信号をクロック生成器24、又は、電源コントローラー26に伝送する。この他、本発明は、計数制御ユニット22を直接、クロック生成器24中に内臓して、同じクロック生成チップ中に整合することもできる。もちろん、計数制御ユニット22は、直接、電源コントローラー26中に内建して、同じ電源制御チップ中に整合し、クロック生成器24と電源コントローラー26に、各自、内蔵式計数制御ユニット22を有させることもできる。
【0023】
システム電力、特に、ノート型パソコンの電池電量を効果的に制御管理するため、更に、マイクロ制御チップ30、例えば、8051マイクロコントローラーを設置し、図3で示されるように、マイクロ制御チップ30は、計数制御ユニット22に電気的に接続される。マイクロ制御チップ30は、システム電力を自動的に監視し、システム電力の不足時に、マイクロ制御チップ30は、逓減トリガー信号を計数制御ユニット22に生成し、クロック生成器24に、出力周波数を自動逓減させるか、又は、電源コントローラー26に、出力電圧を自動逓減させる。この他、マイクロ制御チップ30は、システム中で実行されるアプリケーションプログラムにより生じるシステム負荷に基づいて、逓増トリガー信号、又は、逓減トリガー信号を計数制御ユニット22に生成し、クロック生成器24に、出力周波数を自動逓増、又は、自動逓減させるか、又は、電源コントローラー26に、出力電圧を自動逓増、又は、自動逓減させる。これにより、コンピュータシステムに対し、効果的な電源管理を実行して、節電目的を達成する。
【0024】
以下は、本発明の節電型トリガー制御装置を、周波数の調整、又は、電圧昇降に応用する実施例を説明する。以下の各実施例は、第一タッチ制御インターフェースと第二タッチ制御インターフェースをそれぞれ、第一信号入力端、及び、第二信号入力端とし、ポジティブエッジトリガー信号とネガティブエッジトリガー信号をそれぞれ、逓増トリガー信号と逓減トリガー信号とし、これを好ましい実施例として、更に、本発明の技術を詳細に説明する。
【0025】
まず、図4は、本発明の周波数の即時調整が可能な節電型トリガー制御装置を示す図である。図で示されるように、この周波数トリガー制御装置は、計数制御ユニット22、および、クロック生成器24を直接、同一のクロック生成チップ32中に整合する。計数制御ユニット22は、更に、ロジックコントローラー221を有し、第一タッチ制御インターフェース202のポジティブエッジトリガー信号、又は、第二タッチ制御インターフェース204のネガティブエッジトリガー信号を受信し、および、このロジックコントローラー221の計数器222を接続して、ポジティブエッジトリガー信号、又は、ネガティブエッジトリガー信号の回数を計数する。クロック生成器24は、更に、メモリ241、プログラマブル分周器(programmable divider)242、位相ロックループ243、クロック分周器(clock divider)244、出力レジスタ245を有する。メモリ241は、プリセットの出力電圧を保存すると共に、逓増、又は、逓減の回数を記録する。プログラマブル分周器242は、計数回数に基づいて、数値を変化させた後、位相ロックループ243、クロック分周器244により処理され、出力レジスタ245により、CPUチップセットに出力される。クロック生成器24は、上述の構造以外に、現有のその他の構造、又は、チップを使用することができる。
【0026】
この周波数トリガー制御装置の制御方法の詳細は以下のようである。
周波数逓増期:
使用者は、第一タッチ制御インターフェース202に接触して、接触回数に基づいて、対応する回数のポジティブエッジトリガー信号をロジック制御ユニット221に生成する。
計数器222は、ポジティブエッジトリガー信号の第一累加回数を計算する。
クロック生成器24は、第一累加回数に基づいて、固定周波数幅で、出力周波数に対し、同じ回数の線形逓増を実行して、使用者が必要な出力周波数を生成する。
周波数逓減期:
使用者は、第二タッチ制御インターフェース204に接触して、接触回数に基づいて、対応する回数のネガティブエッジトリガー信号をロジック制御ユニット221に生成する。
計数器222は、ネガティブエッジトリガー信号の第二累加回数を計算する。
クロック生成器24は、第二累加回数に基づいて、固定周波数幅で、出力周波数に対し、同じ回数の線形逓減を実行して、使用者が必要な出力周波数を生成する。
【0027】
上述の周波数逓増、又は、周波数逓減は、システムのいかなる状態下でも実行でき、使用者の要求によって周波数昇降ができるので、使用がフレキシブルである。
【0028】
図5は、本発明の電圧昇降の即時調整が可能なトリガー制御装置を示す図である。図で示されるように、この電圧トリガー制御装置は、更に、外部計数コントローラー23、および、電源コントローラー26、を有する。外部計数コントローラー23は独立した外部計数コントローラーで、更に、計数器231、レジスタ232、及び、デジタルーアナログコンバータ233を有する。計数器231は、第一タッチ制御インターフェース202のポジティブエッジトリガー信号、又は、第二タッチ制御インターフェース204のネガティブエッジトリガー信号の回数を計数する。レジスタ232は、プリセットの出力電圧を保存する。デジタルーアナログコンバータ233は、計数器231が計数した回数とプリセット出力電圧に基づいて、内部の参考電圧を変化させて、外部の計数コントローラー23に、電源コントローラー26が、出力電圧を線形逓増、又は、逓減できるようにする。その後、出力電圧をCPUチップセットに提供する。
【0029】
この電圧トリガー制御装置の制御方法の詳細は、以下のようである。
昇圧期:
使用者は、第一タッチ制御インターフェース202に接触して、接触回数に基づいて、対応する回数のポジティブエッジトリガー信号を外部計数コントローラー23に生成する。
外部計数コントローラー23は、ポジティブエッジトリガー信号の第一累加回数を計算する。
電源コントローラー26は、第一累加回数に基づいて、固定周波数幅で、出力周波数に対し、同じ回数の線形逓増を実行して、使用者が必要な出力周波数を生成する。
降圧期:
使用者は、第二タッチ制御インターフェース204に接触して、接触回数に基づいて、対応する回数のネガティブエッジトリガー信号を外部計数コントローラー23に生成する。
外部計数コントローラー23は、ネガティブエッジトリガー信号の第二累加回数を計算する。
電源コントローラー26は、第二累加回数に基づいて、固定周波数幅で、出力周波数に対し、同じ回数の線形逓減を実行して、使用者が必要な出力周波数を生成する。
【0030】
上述の昇圧、又は、降圧は、システムのいかなる状態下でも実行でき、使用者の要求によって、昇圧/降圧できるので、使用がフレキシブルである。
【0031】
図5で示される実施例は、外部計数コントローラーと現有の電源コントローラーにより達成される。この他、電圧トリガー制御装置は、計数コントローラー25と電源コントローラー26を直接、同じ電源制御チップ34中に整合することができ、図6で示されるように、内蔵式計数コントローラー25は、計数器251、レジスタ252、デジタルーアナログコンバータ253からなり、その作動と方法の詳細は、図5と同じであるので、詳述しない。
【0032】
更に、クロック生成器は電源コントローラーと組み合わされ、クロック生成器がオーバークロック、ダウンクロック時に、電源コントローラーも同時に、昇圧、降圧することができるが、クロック生成器が一度の逓増によりオーバークロックされると、電源コントローラーも、一度の逓増により昇圧し、電圧が大幅に増加してしまう。
例えば、周波数が133MHzから、毎回の逓増が1MHzで、233MHzまで増加する時、逓増数は100である。初期電圧は1.5Vで、電圧の各逓増は0.01Vである。その後、0.01x100=1Vで、よって、周波数は233MHz、電圧は2.5Vに達する。システムの最高耐電圧が2Vの場合、システム装置が損滅するか、過熱状態になるので、N個のポジティブエッジトリガー信号、又は、ネガティブエッジトリガー信号を受信したあと、電源コントローラーが、出力電圧を一度逓増、又は、逓減する。
図2で示されるように、電源コントローラー26は信号制御ユニット20の信号を受信し、計数制御ユニット22がクロック生成器24をトリガーすると同時に、各N個のパルス周期(Pulse cycle)を選択し、出力電源を一度だけ変化させることができ、図7で示されるように、各四個のパルス周期経過ごとに、一度だけ出力電圧を変化させることができるパルスを生成する。
【0033】
よって、本発明は、上述の内容により、即時にオーバークロックし、上限なく、クロック生成器の最高限度まで累加できる。いかなるソフトウェア/ファームウェアを中断させず、システムに影響しないので、公知技術のハードウェア、ファームウェア、および、バスの問題を解決する。
次に、本発明は、主に、外部のハードウェアにより直接、クロック生成器、又は、電源コントローラーを制御でき、反応速度が速く、周波数高低、及び、システム電源の高低を直接変化させることができ、SMバスが不要である。更に、本発明は、アンダークロックと降圧の即時手動が可能で、システムの電力損耗を減少させ、更に、ファームウェアの開発コストが不要である。
【0034】
更に、多くのマザーボードのオーバークロックはシステム起動時(作業システムWindowに進入する前)、高点に到達することができるが、Windowsに進入する過程でクラッシュしやすいので、まず、現有のオーバークロック技術により、Windowsに進入する適当な周波数に調整し、その後、Windowsで、本発明の外部ハードウェアにより、直接、所望の周波数に微調整し、これにより、Windowsに進入する前よりも更に高い周波数に達することができる。この他、Windows環境下で、周波数の高点になっても、消耗が大きいシステムソース、負荷が大きいソフトウェアプログラムを実行しなくてもいいので、本発明の特性により、ソフトウェアプログラムを実行するとき、周波数の即時調整と、即時性の電圧昇降制御により、使用操作が更にフレキシブルで、簡単になる。
【0035】
本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができ、基づいて本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【符号の説明】
【0036】
10 確認ボタン
12 ファームウェアコントローラー
14 レジスタ
16 クロック生成器
20 信号制御ユニット
201 第一信号入力端
202 第一タッチ制御インターフェース
203 第二信号入力端
204 第二タッチ制御インターフェース
22 計数制御ユニット
221 ロジックコントローラー
222 計数器
23 外部計数コントローラー
231 計数器
232 レジスタ
233 デジタルーアナログコンバータ
24 クロック生成器
241 メモリ
242 プログラマブル分周器
243 位相ロックループ
244 クロック分周器
245 出力レジスタ
25 計数コントローラー
251 計数器
252 レジスタ
253 デジタルーアナログコンバータ
26 電源コントローラー
28 CPUチップセット
30 マイクロ制御チップ
32 クロック生成チップ
34 電源制御チップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周波数の即時調整が可能な節電型トリガー制御装置であって、
少なくとも2つの信号入力端を有し、トリガー回数に基づいて、それぞれ、対応する回数の逓増トリガー信号、又は、逓減トリガー信号を生成する信号制御ユニットと、
前記信号制御ユニットに接続されて、受信した前記の逓増トリガー信号、又は、前記逓減トリガー信号の回数を計数する計数制御ユニットと、
前記計数制御ユニットが計数した前記逓増トリガー信号、又は、前記逓減トリガー信号の回数に基づいて、それぞれ、出力周波数を、線形逓増、又は、逓減するクロック生成器と、
からなることを特徴とする節電型トリガー制御装置。
【請求項2】
前記出力周波数はCPUチップセットの外部周波数であることを特徴とする請求項1に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項3】
前記2つの信号入力端は、それぞれ、第一信号入力端と第二信号入力端で、前記第一信号入力端は、接触回数に基づいて、同じ回数の前記逓増トリガー信号を生成し、前記第二信号入力端は、接触回数に基づいて、同じ回数の前記逓減トリガー信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項4】
前記第一信号入力端と前記第二信号入力端は、タッチ制御インターフェース、ボタン、又は、キーであることを特徴とする請求項3に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項5】
前記2つの信号入力端が接触されると同時に、前記出力周波数が初期値プリセットに戻ることを特徴とする請求項3に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項6】
前記計数制御ユニット、及び、前記クロック生成器は、同じチップ中に整合されることを特徴とする請求項1に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項7】
前記計数制御ユニットは、更に、
前記信号入力端の前記逓増トリガー信号、又は、前記逓減トリガー信号を受信するロジックコントローラーと、
前記ロジックコントローラーに接続されて、前記逓増トリガー信号、又は、前記逓減トリガー信号の回数を計数する計数器と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項8】
前記逓増トリガー信号、又は、前記逓減トリガー信号を一度生成する毎に、前記クロック生成器は、前記出力周波数の固定周波数幅を逓増、又は、逓減することを特徴とする請求項1に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項9】
更に、前記信号制御ユニットに接続される電源コントローラーを有し、前記電源コントローラーは、前記逓増トリガー信号、又は、前記逓減トリガー信号の回数に基づいて、それぞれ、出力電圧を逓増、又は、逓減することを特徴とする請求項1に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項10】
前記電源コントローラーが、N個の前記逓増トリガー信号、又は、前記逓減信号を受信後、前記出力電圧を一度逓増、又は、逓減することを特徴とする請求項9に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項11】
前記電源コントローラーは、計数コントローラーを内蔵することを特徴とする請求項9に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項12】
前記計数コントローラーは、更に、
前記タッチ制御インターフェースの前記逓増トリガー信号、又は、前記逓減トリガー信号の回数を計数する計数器と、
プリセットの出力電圧を保存するレジスタと、
前記計数器が計数する回数と前記プリセットの出力電圧に基づいて、内部の参考電圧を変化させて、前記電源コントローラーに、前記出力電圧を線形逓増、又は、逓減するデジタルーアナログコンバータと、
を有することを特徴とする請求項11に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項13】
更に、電源コントローラーと外部計数コントローラーを有し、前記外部計数コントローラーは前記信号制御ユニットに接続されて、前記外部計数コントローラーは、前記逓増トリガー信号、又は、前記逓減トリガー信号の回数に基づいて、前記電源コントローラーの出力電圧を変化させて、前記出力電圧を線形逓増、又は、逓減することを特徴とする請求項1に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項14】
前記外部計数コントローラーが、N個の前記逓増トリガー信号、又は、前記逓減トリガー信号を受信後、前記電源コントローラーが、前記出力電圧を一度逓増、又は、逓減することを特徴とする請求項13に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項15】
N個の前記逓増トリガー信号、又は、前記逓減トリガー信号を生成する毎に、前記電源コントローラーは、前記出力電圧の固定電圧幅を逓増、又は、逓減することを特徴とする請求項10に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項16】
N個の前記逓増トリガー信号、又は、前記逓減トリガー信号を生成する毎に、前記電源コントローラーは、前記出力電圧の固定電圧幅を逓増、又は、逓減することを特徴とする請求項14に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項17】
前記外部計数コントローラーは、更に、
前記タッチ制御インターフェースの前記逓増トリガー信号、又は、前記逓減トリガー信号の回数を計数する計数器と、
プリセットの出力電圧を保存するレジスタと、
前記計数器が計数する回数と前記プリセットの出力電圧に基づいて、内部の参考電圧を変化させて、前記電源コントローラーに、前記出力電圧を線形逓増、又は、逓減するデジタルーアナログコンバータと、
を有することを特徴とする請求項13に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項18】
前記2つの信号入力端が接触されると同時に、前記出力電圧が初期値プリセットに戻ることを特徴とする請求項9に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項19】
前記2つの信号入力端が接触されると同時に、前記出力電圧が初期値プリセットに戻ることを特徴とする請求項13に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項20】
更に、前記計数制御ユニットに電気的に接続されるマイクロ制御チップを含み、前記マイクロ制御チップは、システム電力を自動的に検出することができ、前記システムの電力不足時に、前記マイクロ制御チップは、逓減トリガー信号を前記計数制御ユニットに生成して、前記クロック生成器に、前記出力周波数を自動逓減させることを特徴とする請求項1に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項21】
更に、前記計数制御ユニットに電気的に接続されるマイクロ制御チップを含み、システム中で実行されるアプリケーションプログラムにより生成されるシステム負荷に基づいて、逓増トリガー信号、又は、逓減トリガー信号を前記計数制御ユニットに生成して、前記クロック生成器に、前記出力周波数を自動逓増、又は、逓減させることを特徴とする請求項1に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項22】
前記逓増トリガー信号はポジティブエッジトリガー信号で、且つ、前記逓減トリガー信号はネガティブエッジトリガー信号であることを特徴とする請求項1に記載の節電型トリガー制御装置。
【請求項23】
周波数の即時調整が可能なトリガー制御方法であって、
第一信号入力端をトリガーして、トリガー回数に基づいて、対応する回数の逓増トリガー信号を生成するステップと、
前記逓増トリガー信号の第一累加回数を計算するステップと、
前記第一累加回数に基づいて、出力周波数に対し、同じ回数の線形逓増を実行するステップと、を有する周波数逓増期と、
第二信号入力端をトリガーして、トリガー回数に基づいて、対応する回数の逓減トリガー信号を生成するステップと、
前記逓減トリガー信号の第二累加回数を計算するステップと、
前記第二累加回数に基づいて、前記出力周波数に対し、同じ回数の線形逓減を実行するステップと、を有する周波数逓減期と、
からなることを特徴とするトリガー制御方法。
【請求項24】
前記出力周波数はCPUチップセットの外部周波数であることを特徴とする請求項23に記載のトリガー制御方法。
【請求項25】
前記第一信号入力端と前記第二信号入力端は、タッチ制御インターフェース、ボタン、又は、キーであることを特徴とする請求項23に記載のトリガー制御方法。
【請求項26】
更に、前記第一信号入力端、および、前記第二信入力端に接触すると同時に、前記出力周波数が初期値プリセットに戻ることを特徴とする請求項23に記載のトリガー制御方法。
【請求項27】
前記線形逓増は、前記出力周波数の固定周波数幅を毎回逓増することであることを特徴とする請求項23に記載のトリガー制御方法。
【請求項28】
前記線形逓減は、前記出力周波数の固定周波数幅を毎回逓減することであることを特徴とする請求項23に記載のトリガー制御方法。
【請求項29】
前記周波数逓増期で、更に、前記第一累加回数に基づいて、出力電圧に対し線形逓増を実行することを特徴とする請求項23に記載のトリガー制御方法。
【請求項30】
前記第一累加回数中の各N回数毎に、前記出力電圧は固定電圧幅を逓増することを特徴とする請求項29に記載のトリガー制御方法。
【請求項31】
前記周波数逓減期で、更に、前記第二累加回数に基づいて、出力電圧に対し線形逓減を実行することを特徴とする請求項23に記載のトリガー制御方法。
【請求項32】
前記第二累加回数中の各N回数毎に、前記出力電圧は固定電圧幅を逓減することを特徴とする請求項31に記載のトリガー制御方法。
【請求項33】
前記逓増トリガー信号はポジティブエッジトリガー信号で、前記逓減トリガー信号はネガティブエッジトリガー信号であることを特徴とする請求項23に記載のトリガー制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−3174(P2011−3174A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−247972(P2009−247972)
【出願日】平成21年10月28日(2009.10.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WINDOWS
【出願人】(509299189)
【Fターム(参考)】