説明

周辺装置を制御するための電子装置及び関係方法

【課題】 本請求発明の主目的は、周辺装置を制御するための電子装置及び関連方法を提供する事である。
【解決手段】 周辺装置を制御するための電子装置は、制御コマンドを受け取り、制御コマンドを第1コマンドに変換するデータ処理ユニット、周辺装置のタスクを得るために第1コマンドを復号化し、第2コマンドを作るためのタスクを符号化するため、データ処理ユニットに結合されたコマンド処理ユニット、及び周辺装置の操作を制御するため、第2コマンドを消費者電子制御フォーマットの第3コマンドに変換するため、コマンド処理ユニットと周辺装置とに結合された変換ユニットを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は周辺装置を制御するための電子装置及び関係方法に関し、特にHDMI−CEC(高解像度マルチメディアインターフェース―消費者電子制御)信号による周辺装置を制御するための電子装置及び関係方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピューター及び通信ネットワーク技術の発達と共に、デジタルホーム機器は人気が高まり近代生活において人々に大いなる利便性をもたらす。デジタルホームは、パーソナルコンピューター、マルチメディア娯楽機器、冷蔵庫及び洗濯機のような家庭電子機器、及び保安システムの制御を一体化する。これらのデジタルホーム機器は有線/無線網を通じてホームゲートウエー(home gateway)に接続されて、ホームゲートウエーにより外部ネットワークと通信する。デジタルホームにおいて、人々はデジタルホーム機器上で遠隔制御を実行し、たとえ彼らが家にいなくても、例えば、ドア監視システムの角度を制御し、又は空調の温度及び運転時間を設定する。
【0003】
先行技術によるデジタルホーム10のブロック図である図1を参照して下さい。デジタルホーム10は、ルーター100、DVDプレーヤー102、コンピューター104、アクセスポイント106、及び赤外(IR)送信機108を含む。DVDプレーヤー102のようなデジタルホーム10の周辺装置は、IR送信機108を介してアクセスポイント106に接続される。アクセスポイント106及びコンピューター104は、ルーター100を介してインターネットに接続される。アクセスポイント106は、コンピューターのような接続された大変複雑な周辺装置を制御するために伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)のようなネットワーキングプロトコルを用い、IR送信機108を介し、DVDプレーヤー102、テレビ又はSTB(Set Top Box, セット トップ ボックス)のようなあまり複雑でないもう1つの周辺装置を制御する。IR送信機108は単一方向にのみ信号を伝送でき、応答としての肯定応答を伝送できず、このことは、コマンドを送った後伝送されたコマンドが成功裏にDVDプレーヤー102により受け取られたかどうかアクセスポイント106が認識する方法がない事を意味し、そしてそれにより応答信号に従い好ましい制御を実行できない事に注意する。
【0004】
現在、一般周辺装置は、TCP/IPとして高水準プロトコルをサポートしない。ユーザーは、アクセスポイント106を介しデジタルシステム10の周辺装置にのみ遠隔制御を実行でき、周辺装置を直接制御できない。言い換えると、一般周辺装置は、アクセスポイント106がやるように制御の統一を実行できず、それはデジタルホームにおいて不都合で融通が効かない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本請求発明の主目的は、周辺装置を制御するための電子装置及び関連方法を提供する事である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、周辺装置を制御するための電子装置を開示し、電子装置は、データ処理ユニット、コマンド処理ユニット、及び変換ユニットを含む。データ処理ユニットは、制御コマンドを受け取り且つ制御コマンドを第1コマンドに変換するために使われる。コマンド処理ユニットはデータ処理ユニットに結合され且つ周辺装置のタスクを得るために第1コマンドを復号化し、第2コマンドを作るためのタスクを符号化するために使われる。変換ユニットは、コマンド処理ユニットと周辺装置とに結合され、周辺装置の操作を制御するため、第2コマンドをCECフォーマットの第3コマンドに変換するために使われる。
【0007】
本発明は、周辺装置を制御するための制御方法を更に開示し、制御方法は、制御コマンドを受け取り且つ制御コマンドを第1コマンドに変換するステップ、周辺装置のタスクを得るために第1コマンドを復号化し、第2コマンドを作るためのタスクを符号化するステップ、周辺装置の操作を制御するために、第2コマンドをCECフォーマットの第3コマンドに変換するステップを含む。
【0008】
本発明のこれらの及び他の目的は、種々の図面に示された好ましい実施例の以下の詳細な記述を読んだ後疑いなく業界の当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】先行技術によるデジタルホームのブロック図である。
【図2】本発明の実施例による電子装置のブロック図である。
【図3】本発明の実施例によるデジタルホームのブロック図である。
【図4】本発明の実施例によるプロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施例による電子装置20のブロック図である、図2を参照して下さい。電子装置20は、テレビ、DVDプレーヤー、デジタルビデオ記録器、パーソナルビデオ記録器、及びSTBのような1領域に配置される複数の周辺装置を制御するために使われる。先ず、本発明は、周辺装置を制御するためにHDMI−CEC(高解像度マルチメディアインターフェース―消費者電子制御)信号を使い、その事は電子装置20がHDMIをサポートする周辺装置を制御する事を意味する事に注意する。
【0011】
簡単に言うと、電子装置20は、コンピューター、携帯電話又は電話のような制御装置により作られた制御コマンドの受取、制御コマンドのCECコマンドへの変換、及び周辺装置の制御のために使われる。例えば、プログラムを記録するためのビデオ記録器を制御するために、ユーザーは家で電子装置20に接続するために家の外に置かれたコンピューターを使う。この状況において、電子装置20は、コンピューターにより作られた制御コマンドを受け取り、制御コマンドから変換されたCECコマンドに従いビデオ記録器を制御する。本発明の実施例は、電子装置20が周辺装置22から1制御コマンドを受け取る事のみ記述する;事実、電子装置20は、複数の制御コマンドを受け取ることができ、各々複数の周辺装置を制御できる。
【0012】
電子装置20は、データ処理ユニット200,202又は204、コマンド処理ユニット206、スケジューリングユニット208、CEC変換ユニット210、検出ユニット212、赤外変換ユニット214、及び赤外補助制御ユニット216を含む。制御コマンドが後に第1コマンドと呼ばれる、特定のフォーマットを持つコマンドに変換されるようにデータ処理ユニット200,202及び204は、各々異なるフォーマットの制御コマンドを変換するために使われる。特定のフォーマットは、コマンド処理ユニット206に受け入れられ且つ対応する制御装置のタイプによって異なる。データ処理ユニット200は、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)フォーマットの制御コマンドを変換するために用いられる。データ処理ユニット202は、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)又は(ハイパーテキスト転送プロトコルオーバー安全ソケット層、HTTPS)フォーマットの制御コマンドを変換するために使われる。ユーザーがインターネットを介して電子装置20に接続するために携帯電話又はコンピューターを使うとき、データ処理ユニット200,又は202は、TCP/IPフォーマット又はHTTP/HTTPSフォーマットの制御コマンドを受け取り、その制御コマンドを変換する。データ処理ユニット204は、電話により作られた音声データである制御コマンドを変換するために使われる。コマンド処理ユニット206は、データ処理ユニット200,202又は204に結合され、周辺装置22のタスクを得るために第1コマンドを復号化し、後に第2コマンドと呼ばれるもう1つのコマンドを作るためのタスクを符号化するために使われる。
【0013】
データ処理ユニット200,202又は204は又、スケジューリングユニット208に作られた第1コマンドを送る事に注意する。スケジューリングユニット208は、データ処理ユニット200,202又は204及びコマンド処理ユニット206と結合される。制御コマンドに含まれたタイミング情報がある時、スケジューリングユニット208は、タイミング情報に従い第1コマンドを処理する上でコマンド処理ユニット206を助ける。例えば、ユーザーが、午後6時のテレビプログラムを記録するため家にあるビデオ記録器を制御するために、TCP/IPフォーマットの制御コマンドを電子装置20に伝送するためにコンピューターを使う時;この状況で、スケジューリングユニット208は、第1コマンドを処理するようにコマンド処理ユニット206を助けるので、ビデオ記録器はタスクを記録するために時間通り目を覚ます。
【0014】
前述の通りコマンド処理ユニット206は、第2コマンドを作るため電子装置22のタスクを符号化する。CEC変換ユニット210は、コマンド処理ユニット206と電子装置22とに結合され、第3コマンドに従い電子装置22の操作を制御するため、コマンド処理ユニット206により作られた第2コマンドを後に第3コマンドと呼ばれるCECコマンドに変換するために使われる。検出ユニット212は、CEC変換ユニット210に結合され、電子装置22との接続を確立するためハンドシェーキングプロセスを完成するようにCEC変換ユニット210を助けるために使われる。その上、検出ユニット212は自動的にCEC変換ユニット210を介し電子装置22の操作状態を検出する。もし電子装置20が複数の周辺装置に結合されるなら、検出ユニット212は全ての周辺装置の操作状態を検出できる。更に、CEC変換ユニット210は、コマンド処理ユニット206に検出された操作状態を送り返す。コマンド処理ユニット206は、操作状態に関係するデータを作るため対応するデータプロセスユニットを制御し、データを制御装置に送り返す。そこで、ユーザーは、電子装置22の現在の操作状態を知り、更なる決心をすることができる。
【0015】
更に、赤外変換ユニット214及び赤外補助制御ユニット216は、HDMIに支持されない周辺装置を制御するために使われ、図2の周辺装置24に示されるが如くIR送信機によってのみ制御される。赤外変換ユニット214は、コマンド処理ユニット206と周辺装置24とに結合され、第2コマンドをIR制御コマンドに変換するために使われ、周辺装置24との接続を確立するためハンドシェーキングプロセスを制御するために使われる。周辺装置の異なるタイプ用の数個のIR制御コマンドが保存される赤外補助制御ユニット216は、赤外変換ユニット214に結合され、第2コマンドをIR制御コマンドに変換するように赤外変換ユニット214を助けるために使われる。
【0016】
電子装置20は、本発明の実施例の1つであり、当業者は改造及び変更をする事ができる事に注意する。IR送信機は、赤外変換ユニット214及び赤外補助制御ユニット216を含まないもう1つの実施例により支援可能でない。加えて、複数のデータ処理ユニット200,202又は204は、単一のデータ処理ユニットに一体化でき、TCP/IP及びHTTP/HTTPSフォーマット以外のもう1つのフォーマットを支援できる。従来のデジタルホームにおいては、ユーザーは、マルチメディア娯楽機器のような周辺装置をアクセスポイントを通じてのみ遠隔制御し、一般周辺装置により周辺装置を制御する方法がない。先行技術と比較して電子装置20は、HDMIを支援する周辺装置を制御するため制御コマンドをCECコマンドに変換するので、電子装置20は独立であろうが周辺装置に設置されていようが、ユーザーは、デジタルホームの周辺装置に遠隔制御を実行する。
【0017】
本発明の実施例によるデジタルホーム30のブロック図である、図3を参照して下さい。デジタルホーム30は、電子装置20、ルーター300、DVDプレーヤー302、ビデオ記録器304、STB306、及びTV308を含む。DVDプレーヤー302、ビデオ記録器304、STB306及びTV308は、HDMI CEC信号により互いに通信する。電子装置20は、ルーター300を介しインターネットと接続されるルーター300及びビデオ記録器304に結合され、ビデオ記録器304を介しDVDプレーヤー302、STB306及びTV308のような周辺装置を制御する。HDMI−CEC信号により、本発明による電子装置は、デジタルホームのユーザーの利便性を高めるもう1つの周辺装置を通して周辺装置を制御できる。
【0018】
本発明の実施例によるプロセス40のフローチャートである、電子装置20の操作用のための図4を参照して下さい。プロセス40は以下のステップを含む:
ステップ400:開始
ステップ402:データ処理ユニット200,202又は204は制御措置により作られた制御コマンドを受け取り、制御コマンドを第1コマンドに変換する
ステップ404:タイミング情報が制御コマンドに含まれている時、タイミング情報に従いスケジューリングユニット208は、第1コマンドの処理の上でコマンド処理ユニット206を補助する。
【0019】
ステップ406:コマンド処理ユニット206は、周辺装置22のタスクを得るために第1コマンドを復号化し第2コマンドを作るためのタスクを符号化する。
【0020】
ステップ408:CEC変換ユニット210は、周辺装置22の操作を制御するために第2コマンドをCECフォーマットの第3コマンドに変換する。
【0021】
ステップ410:検出ユニット212はCEC変換ユニット210を介して周辺装置22の操作状態を自動的に検出し、その操作状態を制御装置に送り返す。
【0022】
ステップ412:赤外変換ユニット214は、周辺装置24を制御するために第2コマンドをIR制御コマンドに変換する。
【0023】
ステップ414:終了
プロセス40において、異なるフォーマットの制御コマンドは、コマンド処理ユニット206に送られた第1コマンドを作るためにデータ処理ユニット200,202又は204により変換される。ステップ408及びステップ410は、CEC変換ユニット210及び検出ユニット212の操作を示す。;ステップ412は、赤外変換ユニット214の操作を示す。ステップ408及びステップ412を同時に操作できる。プロセスの操作は、前述の電子装置20に詳細に記述され、それは繰り返されない。
【0024】
結論として本発明による電子装置20は、データ処理ユニット、コマンド処理ユニット及びCEC変換ユニットを通じて制御コマンドをHDMI−CECフォーマットに変換し、それによりHDMI−CECフォーマットのコマンドに従う周辺装置を制御する。ユーザーは、デジタルホームの周辺装置を制御するために電子装置の接続のみ要する。そこで、デジタルホームのユーザー経験は、大いに改良される。
【0025】
当業者は、本発明の教えを保持しつつ、装置及び方法の数多くの変更及び改造をすることができる事を容易に観察するであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御コマンドを受け取り、制御コマンドを第1コマンドに変換するデータ処理ユニット;
周辺装置のタスクを得るために第1コマンドを復号化し、第2コマンドを作るためのタスクを符号化するため、データ処理ユニットに結合されたコマンド処理ユニット;及び
周辺装置の操作を制御するため、第2コマンドを消費者電子制御(CEC)フォーマットの第3コマンドに変換するため、コマンド処理ユニットと周辺装置とに結合された変換ユニット
を含む周辺装置を制御するための電子装置。
【請求項2】
制御コマンドが遠隔制御コマンドである請求項1の電子装置。
【請求項3】
データ処理ユニットは伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)フォーマットの制御コマンドを第1コマンドに変換するために使われる請求項1の電子装置。
【請求項4】
データ処理ユニットはハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)又はハイパーテキスト転送プロトコルオーバー安全ソケット層(HTTPS)フォーマットの制御コマンドを第1コマンドに変換するために使われる請求項1の電子装置。
【請求項5】
制御コマンドは、コンピューター、電話、又は携帯通信装置のような制御装置により送られた請求項1の電子装置。
【請求項6】
データ処理ユニットは、電話により作られた音声データである制御コマンドを第1コマンドに変換するために使われる請求項5の電子装置。
【請求項7】
タイミング情報が制御コマンドに含まれている時、タイミング情報に従い第1コマンドを処理する上でコマンド処理ユニットを助けるため、データ処理ユニットとコマンド処理ユニットとに結合されたスケジューリングユニットを更に含む請求項1の電子装置。
【請求項8】
変換ユニットを介し周辺装置の操作状態を自動的に検出するため、変換ユニットに結合された検出ユニットを更に含む請求項1の電子装置。
【請求項9】
変換ユニットは、周辺装置の検出された操作状態を、制御コマンドを送る制御装置に送り返すために更に用いられる請求項8の電子装置。
【請求項10】
もう1つの周辺装置を制御するため、第2コマンドを赤外制御コマンドに変換するため、コマンド処理ユニットに結合された赤外変換ユニットを含む請求項1の電子装置。
【請求項11】
第2コマンドを変換するように赤外変換ユニットを助けるため、赤外変換ユニットに結合された赤外補助制御ユニットを更に含む請求項10の電子装置。
【請求項12】
制御コマンドを受け取り、制御コマンドを第1コマンドに変換するステップ;
周辺装置のタスクを得るために第1コマンドを復号化し、第2コマンドを作るためのタスクを符号化するステップ;及び
周辺装置の操作を制御するため、第2コマンドを消費者電子制御(CEC)フォーマットの第3コマンドに変換するステップ
を含む周辺装置を制御するための制御方法。
【請求項13】
制御コマンドは、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)コマンドである請求項12の制御方法。
【請求項14】
制御コマンドは、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)又はハイパーテキスト転送プロトコルオーバー安全ソケット層(HTTPS)フォーマットのコマンドである請求項12の制御方法。
【請求項15】
制御コマンドは、電話により作られた音声データである請求項12の制御方法。
【請求項16】
タイミング情報が制御コマンドに含まれる時、タイミング情報に従い第1コマンドを処理するステップを更に含む請求項12の制御方法。
【請求項17】
もう1つの周辺装置を制御するため、第2コマンドを赤外制御コマンドに変換するステップを更に含む請求項12の制御方法。
【請求項18】
制御コマンドは、コンピューター、電話、又は携帯通信装置のような制御装置により送られた請求項12の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−124458(P2010−124458A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−212624(P2009−212624)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【出願人】(504429600)緯創資通股▲ふん▼有限公司 (16)
【Fターム(参考)】