説明

哺乳動物の体への外部寄生虫感染を治療する方法

哺乳動物の皮膚および毛髪上の外部寄生虫、その若虫、およびその卵の局所的治療のための方法であって、この方法で使用される組成物が、殺虫剤活性を与えるのに十分な量の少なくとも一つの一価アラルキルアルコールを含み、前記組成物が、該組成物で感染部位の毛髪および皮膚の両方を完全に被覆するのに十分な量だけ感染部位に塗布され、前記組成物が、水で洗浄することにより、感染部位から簡単に洗い流されうることを特徴とする方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、哺乳動物の体への外部寄生虫感染、特にヒトのシラミ感染を治療する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、哺乳動物の体への外部寄生虫感染の治療のための現行の方法では、ある程度毒性の殺虫剤組成物が使用され、この組成物は、処方箋による調合物としても処方箋なしで買える調合物としても入手できる。そのような組成物は、一般に、一つ以上の活性成分、安息香酸ベンジル、ピレトリン、ペルミトリン(permitrin)、およびリンデンを含む。調合される組成物の例としては、ローション、クリーム、シャンプー、クリームリンス、およびゲルがある。
【0003】
しかし、外部寄生虫感染が増えるとともに、前記殺虫剤に対する耐性のある外部寄生虫、特にアタマジラミが医学文献に報告されるようになっている。
【0004】
代替殺虫剤治療、たとえばマラチオン、アイバーメクチン、およびトリメトプリムとサルファメタゾール(sulfamethazole)との組合せの使用が試されているが、一般に、結果はまちまちで一定しない。
【0005】
少なくともある程度は有効であると報告されているもう一つの方法は、長時間頭に付けておいた場合に寄生虫を窒息させる、局所用のワセリン含有製品の使用である。しかし、頭と毛髪からワセリンを除去するのは難しいことであり、完全な除去には約10日を要することも多い。
【0006】
油を基剤とする閉塞性の治療薬は、窒息が起こるのに十分な時間、シラミを十分に動けないようにして、被覆することが観察されている。しかし、成体シラミの一部は終夜治療後でも生き残る。TL.Meinkin、CG.Burkhart、CN.Burkhart、Ectoparasitic Disease in fDermatology:Reassessment of Scabies and Pediculosis(皮膚科学における外部寄生虫病:疥癬およびシラミ寄生症の再評価)、Advances in Dermatology、Chapter 3、pp 99、Mosby Inc.1999 参照。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年アタマジラミが増加しつつあるのは、大部分、これが従来の治療薬に対してより大きな耐性または抵抗力を有するようになったことによる。そのため、この伝染病を制圧するために、子供は、殺虫剤含有製品および他のあまり普通でない治療薬によって、過度に治療されることになっている。多くの親と健康の専門家は、まだ検証されていない普通は有効でない代替製品たとえばマヨネーズ、オリーブ油、その他に関心を向けている。困ったことに、人によっては、非常に危険な代替物たとえばガソリン、灯油、あるいは外傷を与える手段たとえば剃髪に関心を向けている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本件の発明者の最近の発見によれば、哺乳動物の皮膚上の外部寄生虫は、
I)水溶性または水分散性の実質的に空気不透過性の液体障壁組成物を、外部寄生虫に感染した皮膚に塗布し、
II)前記組成物を、外部寄生虫が窒息によって殺されるまで、皮膚に接触させたままにし、
III)前記組成物および死んだ外部寄生虫を、皮膚から除去する、
各ステップから成る方法によって、首尾良く治療できる。たとえば、アメリカ特許第6,793,931 B2号、第5,858,383号、第6,139,859号明細書を参照されたい。
【0009】
ここで使用する成分の量を表すすべての数は、すべての場合に、“約”という言葉により、ここで示す実施例とは異なるように変更することができ、あるいは特に明記する場合には、変更することができる、と理解すべきである。
【0010】
ここでの発見によれば、少なくとも一つの一価アラルキルアルコール(aralkyl alcohol)を含む水溶性または水分散性の組成物が、外部寄生虫たとえばシラミに対して著しい殺虫剤活性を有し、さらに、外部寄生虫若虫および外部寄生虫卵(外部寄生虫がシラミである場合、nit(シラミ卵)と呼ばれる)に対しても有効である。これは、前記アルコールを組成物に割合に少量しか使用しない場合でもそうであり、また短い接触時間の場合でもそうである。ただし、このとき、哺乳動物の感染部位の毛髪と皮膚が前記組成物によって完全に被覆されなければならない。
【0011】
哺乳動物の皮膚および毛髪上の外部寄生虫、その若虫、およびその卵の局所的治療のための本発明の方法は、
A)殺虫剤活性のある一価アラルキルアルコールを含む、水溶性または水分散性の薬理学的に許容される組成物を、外部寄生虫に感染した哺乳動物の皮膚または毛髪部位に塗布し、このとき、
a)前記組成物が、外部寄生虫に対する殺虫剤活性を与えるのに十分な量の一価アラルキルアルコールを含み、
b)前記組成物を、感染部位の毛髪および皮膚の両方を完全に被覆するのに十分な量だけ感染部位に塗布し、
c)前記組成物を、水で洗浄することにより、感染部位から簡単に洗い流すことができ、
B)前記組成物を、少なくともほとんどの外部寄生虫が殺されるまで、感染部位の皮膚および毛髪に接触させたままにし、
C)前記組成物および死んだ外部寄生虫を、皮膚および毛髪を水その他の水基剤液体で洗浄することにより、皮膚および毛髪から除去する、
各ステップから成ることを特徴とする方法、
である。
【0012】
ステップA)a)においては、外部寄生虫に対する殺虫剤活性を与えるのに十分な、殺虫剤活性を有する一価アラルキルアルコールの量は、ある程度、治療する特定外部寄生虫に依存するが、通常、1〜50 wt%、好ましくは1〜20 wt%、さらに好ましくは2〜20 wt%、さらに好ましくは2〜9 wt%、さらに好ましくは3〜7 wt%の範囲にあり、もっとも好ましくは4〜6 wt%の範囲にあるが、1〜4 wt%も有効であることがわかっている。このwt%は組成物の総重量に対するものである。組成物の50 wt%を超える量も使用できるが、不要であり、しかも薬剤的に許容される組成物を調合するのが難しいことがある。
【0013】
本発明の方法で治療される哺乳動物の皮膚としては、外部寄生虫感染した皮膚部位、特に毛髪で覆われた部位たとえばヒトの頭皮および陰部がある。家庭のペットその他の哺乳動物たとえば農耕用および飼育場の動物も、本発明の方法によって治療することができる。
【0014】
ここでの発見によれば、ステップA)b)においては、外部寄生虫、その若虫、および卵をもっとも多く殺すためには、外部寄生虫に感染した部位の毛髪と皮膚表面とを完全に被覆する必要がある。“完全に被覆する”という言葉が意味するのは、実質的にすべての一本一本の毛をその全長にわたって組成物で完全に被覆し、また感染部位の皮膚をも組成物で完全に被覆する、ということである。
【0015】
本発明の実施に使用される方法と組成物とによって治療される外部寄生虫とその卵としては、シラミ、特にアタマジラミ(Pediculus humanus capitis)、およびケジラミ(phthirus pubis)、およびヒトジラミ(Pediculus humanus humanus)、ならびにダニ(ツツガムシ、疥癬、その他)が挙げられる。
【0016】
ステップA)c)に関して、組成物は、該組成物を水で洗い落とすか洗い流すことにより簡単に除去できる形のものでなければならない。
【0017】
ステップB)においては、組成物は、少なくともほとんどの外部寄生虫が殺されるまで、皮膚と毛髪に接触させたままにされる。そのような接触時間は治療される特定の外部寄生虫にある程度依存するが、ここでの発見によれば、一般に、この接触時間は、少なくとも2分間、好ましくは少なくとも3分間、さらに好ましくは少なくとも5分間とすることができる。2〜10分間、好ましくは3〜10分間、たとえば3〜8または9分間とすることができる。ここでの発見によれば、9または10分間よりも長い接触時間は不要であり、さらなる利点を与えるものではなく、特に組成物が空気不透過性である場合にはそうであるが、もちろん必要であればこの長い接触時間を用いることができる。
【0018】
ステップC)は、治療部位の皮膚と毛髪を水その他の水性液体で洗浄することによって実施される。この水性液体は、ほとんどが水であるが、組成物の迅速な除去を促進し、あるいは少なくとも妨害しない他の成分を含むことができる。水洗浄を使用する場合、ステップC)は、好ましくは1〜5分間、たとえば1〜3分間実施する。もちろん、もっと長い洗浄時間も使用できるが、通常は不要である。
【0019】
前記方法により、ほとんどの、通常はすべての外部寄生虫特にシラミ、ならびにほとんどの、通常はすべての外部寄生虫若虫および外部寄生虫卵を殺すことができ、したがって通常は反復治療は不要である。しかし、必要であるかまたは望ましければ、本発明の方法は、間隔をおいて、たとえば1〜3週間後に、繰り返して、残留外部寄生虫または若虫を殺すことができる。これらの寄生虫は生き残った卵から孵化したものである可能性もある。
【0020】
外部寄生虫がシラミである場合には、ここでの発見によれば、本発明の組成物がシラミに接触すると、気門が閉じなくなり、この接触が少なくとも2分であるときには、この組成物は、開放気門内に残留して、組成物が皮膚および毛髪から洗い落とされたあとでもシラミを窒息させ続け、したがって外部寄生虫を殺すのに有効であり続ける、と思われる。
【0021】
この効果は、組成物がステップC)で洗い落とされたときに、まだ生きているシラミが皮膚および毛髪上に残留するか、または除去されるときに生じる。
【0022】
本発明の実施の際に使用されるステップA)の組成物において、一価アラルキルアルコールはヒドロキシル基がアルキルまたはアルケニル基に付加されているようなものである。アリール成分は好ましくはフェニルまたは置換フェニル基であるが、他のアリール基たとえば複数環を有するものも、本発明の範囲内に含まれる。ただし、この場合、得られるアルコールが有効であり、哺乳動物の皮膚および毛髪への塗布が、薬理学的に許容されるものであるとする。
【0023】
本発明の好ましい一価アラルキルアルコールは、下記の化学式
【化2】

を有し、ここで、RはC1〜C12直鎖または枝分かれ鎖の飽和またはオレフィン系不飽和アルキレン基であり、R1およびR2は、互いに無関係な水素、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素)、C1〜C4アルキルまたはC1〜C4アルコキシ基である。化学式Iの好ましい化合物は、R基がC1〜C6飽和アルキレン基のものであり、特にR1およびR2が両方とも水素であるものである。化学式Iのもっとも好ましい化合物は、ベンジルアルコールである。R基がエチレン系不飽和アルキレン基である場合、この基はアルケニレン(alkenylene)基と呼ぶこともできる。
【0024】
注意すべきことは、他の一価アルコールたとえばアルカノールたとえばエタノールおよびイソプロピルアルコール、ならびに多価アルコールたとえばグリコールおよびポリアルキレングリコールを、化学式Iの一価アラルキルアルコールの代わりに使用するのは十分でない、ということである。というのは、これらの化合物は、殺虫剤として有効でないかまたは十分には有効でなく、かつ/または妥当な短時間内に外部寄生虫の呼吸器系が閉じるのを妨害するのに有効でないかまたは十分には有効ではなく、さらにまた、外部寄生虫の卵に対して活性を有するということが知られていないからである。
【0025】
本発明の実施において使用される組成物は、空気不透過性の組成物または実質的に空気不透過性の組成物とすることができる。本発明の実施において使用される一つ以上の一価アラルキルアルコールを含むこれらの組成物としては、皮膚に適合する組成物、すなわち、皮膚を通して吸収されたときに哺乳動物の皮膚その他の部分に毒性または発がん性を有する成分を含まないもの、たとえば皮膚炎、皮膚刺激、かゆみ、その他を引起す成分を含まないものが挙げられる。
【0026】
実質的に空気不透過性であるというのは、この組成物が、該組成物が外部寄生虫を窒息させるのを妨げるのに十分な量の空気を含まず、またそのような空気を透過させない、ということである。当然のことながら、ある時間にわたって酸素が欠乏すれば、外部寄生虫の窒息が起こる。前述のように、外部寄生虫は窒息および殺虫剤活性によって殺されるので、外部寄生虫は、他の殺虫剤を含む公知の組成物と異なり、本発明の空気不透過性の組成物に対して耐性を獲得することはできない。
【0027】
本発明の組成物は、好ましくは、アラルキルアルコール以外の殺虫剤を含まない。そのような追加の殺虫剤は不要であり、毒性その他の問題を生じる可能性が高いからである。
【0028】
本発明の方法で使用される組成物は、非常に小さな毒性しか有さない。すなわち、本発明の組成物は、ヒトその他の哺乳動物の皮膚および毛髪に塗布したとき、本質的に非毒性であり、一価アルコールが30 wt%以下のものは特にそうである。
【0029】
本発明の実施において使用される組成物は、空気不透過性であるのが非常に好ましいが、前述のように、空気透過性とすることもでき、あるいは空気を含むこともできる。
【0030】
容易にわかるように、前述の組成物は、該組成物が空気不透過性でない場合、殺虫剤活性のみによって外部寄生虫を殺す可能性が高く、あるいはこの組成物が空気不透過性である場合には、窒息と殺虫活性たとえばアラルキルアルコールの殺シラミ活性との組合せによって外部寄生虫を殺すと考えられる。また、これらが作用機構のすべてである。したがって、本発明の組成物は毒性の殺シラミ薬その他の毒性成分を含まない。外部寄生虫の卵の少なくとも一部しばしばすべても、アラルキルアルコールの殺虫剤活性によって殺される。
【0031】
本発明の組成物は易流動性の液体から粘性の液体までの形とすることができ、あるいはゲルの形とすることができる。やはり含まれるのは、ローション、クリーム、シャンプー、クリームリンス、その他の水で洗い落とせる形の組成物である。
【0032】
一価アラルキルアルコールを含む、水溶性または水分散性で実質的に空気不透過性の液体障壁組成物は、効率的に、シラミでは呼吸気門と呼ばれる外部寄生虫の呼吸器系(呼吸器官)が閉じるのを妨害し、また外部寄生虫とその卵との両方に対して有効な殺虫剤として作用する。
【0033】
外部寄生虫たとえばシラミ特にアタマジラミは、通常、その気門を閉じることにより、長時間たとえば12時間も窒息に対して抵抗することができる。本発明の前記空気不透過性組成物により、非常に短時間たとえば9または10分で、またおそらくもっとずっと短い時間で、死が起こる。アラルキルアルコールが、外部寄生虫がその呼吸器官を閉じるのを妨害するからである。この時間は普通に予想されるものよりもずっと短い。というのは、他の物質および組成物によるシラミの気門閉塞は、窒息させるのに少なくとも数時間を要するからである。前述のように、本発明の前記空気不透過性組成物は、窒息と殺虫剤活性との組合せによって非常に速く作用するので、前記のような短時間で外部寄生虫を完全に殺すのである、と考えられる。また、一価アラルキルアルコール特にベンジルアルコールは静菌性を有する。
【0034】
前述のように、本発明の空気不透過性の組成物を使用することの重要な利点は、外部寄生虫たとえばシラミが、一価アラルキルアルコールの殺虫剤活性に対して耐性を有するようになっても、窒息に対する抵抗力は生じえず、窒息は、高速で、99%よりも大、通常は100%の殺虫率を与えることができる。
【0035】
やはりここでの発見によれば、ステップB)の接触時間が割合に短い場合、たとえば2〜9または10分である場合、好ましくは、化学式Iの組成物の量を組成物の重量の少なくとも5%となるようにする。
【0036】
やはりここでの発見によれば、化学式Iの化合物の濃度が本発明の組成物の5%以下である場合に、99%以上の外部寄生虫の殺虫率を得るためには、間隔を置いた二回の治療が必要となりうる。たとえば、本発明の方法を一度実施してから、1〜3週間経過後に二度目を実施する。
【0037】
本発明の組成物は、少なくとも一つの他の成分を含む。すなわち、本発明の組成物は、下記の成分i)と、ii)〜v)のうちの少なくとも一つの成分とから成る。
i)少なくとも一つの一価アラルキルアルコール
ii)膜形成剤
iii)界面活性剤
iv)ゲル化または増粘剤
v)水
【0038】
たとえば、成分i)と成分ii)〜v)のすべてとを含むゲルの形の組成物が、本発明の好ましい空気不透過性組成物の一つである。
【0039】
他の随意成分としては、下記のものが挙げられるが、これらのみには限定されない。
vi)中和剤
vii)保存料
【0040】
本発明の空気透過性または空気含有組成物も、一つ以上の前記成分を含むこともできる。
【0041】
成分ii)は、存在する場合、1〜25 wt%、好ましくは2〜10 wt%、さらに好ましくは3〜7 wt%、もっとも好ましくは4〜6 wt%だけ存在する。
【0042】
成分iii)は、存在する場合、0.1〜10 wt%、好ましくは0.5〜7 wt%、さらに好ましくは0.5〜6 wt%、もっとも好ましくは0.8〜5 wt%だけ存在する。
【0043】
成分iv)は、存在する場合、0.05〜5 wt%、好ましくは0.1〜3 wt%、さらに好ましくは0.15〜1 wt%、もつとも好ましくは0.2〜0.35 wt%だけ存在する。
【0044】
残りの成分は、一般に、成分v)(水)であり、これには、pHを中性または中性近くに調節するための随意の少量の中和剤、かつ/または他の随意の成分たとえば少量(たとえば、0.01〜1 wt%)の一つ以上の保存料が加えられる。
【0045】
成分ii)の膜形成剤としては、一つ以上の鉱油(流動石油)、およびその他の油たとえば植物油たとえば綿実油、ヤシ油、パーム油、その他、ならびにその他の薬理学的に適当な油たとえば他の精製脂肪族石油、動物油たとえば魚油、オレイン酸、マッコウクジラ油、および果物および種子たとえばトウモロコシ、オリーブ、大豆、綿実、ベニバナ、その他から得られる油がある。鉱油が好ましい。
【0046】
成分iii)の界面活性剤は、好ましくは、一つ以上の非イオン性ポリソルベート界面活性剤(ポリオキシエチレン脂肪酸エステル)である。この界面活性剤は、ソルビトールを、一または三分子の脂肪酸によってエステル化することによって得られるものである。この脂肪酸は、通常、ステアリン酸、ラウリン酸、オレイン酸、またはパルミチン酸であり、このエステル化は、ソルビトールから水が分離される条件下で行われ、ソルビタン脂肪酸エステル、すなわち、脂肪酸のエステルとソルビトールならびにその一および二水和物との混合物が生じ、0.2%よりも小の水分量を有する。そのあと、このエステル混合物を、いろいろな量の酸化エチレン、通常1モルのソルビトールに対して約20モルの酸化エチレンによって濃縮する。このようなポリソルベート界面活性剤の例としては、ポリソルベート20(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート)、ポリソルベート60(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート)、ポリソルベート80(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート)、ポリソルベート65(ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリステアレート)、およびポリソルベート85(ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリオレエート)があるが、これらのみには限定されない。
【0047】
前記ポリソルベート界面活性剤のほか、ソルビタンエステル界面活性剤も、単独またはポリソルベートとの組合せで使用することができる。ソルビタンエステル界面活性剤としては、脂肪酸、好ましくはステアリン酸、ラウリン酸、オレイン酸、またはパルミチン酸とのソルビタンモノエステルがある。
【0048】
ここでの用途の場合、ポリソルベート80とソルビタンモノオレエートとの混合物、特に重量比50:50または60:40のものを使用するのが好ましい。
【0049】
成分iii)の活性剤成分は、また、一つ以上の砂糖基剤の界面活性剤、たとえばアルキルポリグリコシドおよびグルコスアミド(glucosamide)たとえばグルコサミンおよび関連化合物とすることもできる。アルキルポリグリコシドは下記の化学式IIを有する。
【化3】

この化学式において、R1は、約6〜約30個の炭素原子、好ましくは6〜12個の炭素原子、より好ましくは平均10〜10.5個の炭素原子を有する一価の有機ラジカルであり、R2は、2〜4個の炭素原子を有する二価アルキレンラジカルであり、Zは、5または6個の炭素原子を有する糖類残基であり、bは、0〜約12の値を有する数であり、aは、1〜約6、好ましくは1.2〜2.2、より好ましくは1.5〜1.7の値を有する数である。本発明の組成物に使用できる好ましいアルキルポリグリコシドは、Zがグルコース残基であるかまたはこれを含む化学式IIを有する。そのようなアルキルポリグリコシドは市販されており、たとえば、Union Carbide Corporation製のオリゴマーD-グルコピラノーゼデシルオクチルグリコシドTRITON(登録商標) GC-110、およびCognis Corporation(Ambler、ペンシルバニア、19002)製のAPG(登録商標)、GLUCOPON(登録商標)、またはPLANTAREN(登録商標)界面活性剤がある。Cognis界面活性剤の例としては、下記のものがあるが、これらのみには限定されない。
1. GLUCOPON(登録商標) 225DK界面活性剤−アルキル基が8〜10個の炭素原子を有し、平均重合度が1.7であるアルキルポリグリコシド。
2. GLUCOPON(登録商標) 425N界面活性剤−アルキル基が8〜16個、平均10.3個の炭素原子を有し、平均重合度が1.5であるアルキルポリグリコシド。
3. GLUCOPON(登録商標) 625UP界面活性剤−アルキル基が12〜16個の炭素原子を有し、平均重合度が1.6であるアルキルポリグリコシド。
4. APG(登録商標) 325N界面活性剤−アルキル基が9〜11個の炭素原子を有し、平均重合度が1.5であるアルキルポリグリコシド。
5. GLUCOPON(登録商標) 600UP界面活性剤−アルキル基が12〜16個の炭素原子を有し、平均重合度が1.4であるアルキルポリグリコシド。
6. PLANTAREN(登録商標) 2000界面活性剤−アルキル基が8〜16個の炭素原子を有し、平均重合度が1.5であるC8〜C16アルキルポリグリコシド。
7. PLANTAREN(登録商標) 1300界面活性剤−アルキル基が12〜16個の炭素原子を有し、平均重合度が1.6であるC12〜C16アルキルポリグリコシド。
8. GLUCOPON(登録商標) 220N界面活性剤−アルキル基が8〜10個の炭素原子を有し、平均重合度が1.5であるアルキルポリグリコシド。
【0050】
ここで使用できるアルキルポリグリコシドの他の例としては、化学式IIの化合物の混合物から成るアルキルポリグリコシド界面活性剤がある。ここで、Zは、5または6個の炭素原子を含む糖類の還元によって誘導される部分を示し、aは、1〜約6個の値を有する数であり、bは、ゼロであり、R1は、8〜20個の炭素原子を有するアルキルラジカルである。これらの組成物の特徴は、これらの組成物が高い界面活性剤特性と約10〜約16の範囲のHLB値とグリコシドの非フローリー分布とを有するということであり、該グリコシドは、アルキルモノグリコシドの混合物と2以上のいろいろな重合度のアルキルポリグリコシドの混合物とから成り、ここで、重合度2のポリグリコシドの重量(重合度が大きくなるにつれて、少なくする)、またはこれと重合度3のポリグリコシドとの混合物の重量がモノグリコシドの量よりも大きく、前記組成物は、約1.8〜約3の平均重合度を有する。このような組成物は、濃縮(peaked)アルキルポリグリコシドとも呼ばれており、アルコール除去後に、アルキルモノグリコシドとアルキルポリグリコシドとからなる初期反応混合物からモノグリコシドを分離することによって製造することができる。この分離は、分子蒸留によって実行でき、通常、約70〜95 wt%のアルキルモノグリコシドが除去される。アルキルモノグリコシドの除去後、生成物における各種成分すなわちモノグリコシドとポリグリコシドとの相対分布が変化し、またこの生成物におけるポリグリコシドのモノグリコシドに対する比率と、個々のポリグリコシドの全体に対する比率、すなわちすべての重合度成分全体に対する重合度2および重合度3の成分の比率とが、増大する。このような組成物は、アメリカ特許第5,266,690号明細書に開示されている。同明細書の全記載事項を参照されたい。
【0051】
前記界面活性剤のほかに、これらの界面活性剤の代わり、またはこれらに加えて、他の界面活性剤を使用することもできる。そのような他の界面活性剤の例は、アメリカ特許第6,139,859号明細書に記載されている。同明細書を参照されたい。
【0052】
成分iv)の増粘剤としては、B.F.Goodrich Chemical CorporationからCARBOPOL(登録商標)ポリマーの名前で市販されているポリアクリル酸ポリマーがある。CARBOPOL(登録商標)940(Carbomer 940)は水溶性のポリアクリル酸ポリマーであって、増粘剤およびゲル化剤として作用する。CARBOPOL(登録商標)934P(Carbomer 934P)がここでの使用に好ましい。これは、事実上、ベンゼンを含まないCARBOPOL(登録商標)940である。
【0053】
使用できる他の増粘剤としては、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、エトキシ化セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、グリセリルモノステアレート、ヒドロキシエチルステアリルアミド、エチレングリコールモノステアレート、ステアリンジエタノールアミド、ヤシ油(coconut)脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリンジエタノールアミド、ラウリン/ミリスチンジエタノールアミド、グアルヒドロキシプロピルトリモニウム(trimonium)クロリド、エチレングリコールジステアレート、n-オクタデカノール、ラウリンモノイソプロパノールアミド、イソステアラミド-プロピルベタイン、PEG(400-1000)モノまたはジステアレート、グリセロールジオレエート、アルカリ金属アルギネート、キサンタンガム、その他があるが、これらのみには限定されない。
【0054】
成分vi)は、薬理学的に適当な塩基、たとえば炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム、またはアミンたとえばトリエタノールアミン、または酸性成分たとえば重硫酸ナトリウムとすることができる。
【0055】
必要であれば、成分vii)の保存料を使用することができる。しかし、成分i)がベンジルアルコールである場合には、このベンジルアルコールは保存料としても作用する。必要であれば、その他の保存料、たとえばパラベン、イミドゥレア(imidurea)、その他を加えることができる。
【0056】
成分v)(水)に関して好ましいのは、水の量が60〜95 wt%、より好ましくは70〜95 wt%、もっとも好ましくは60〜93 wt%の範囲にある組成物である。
【0057】
本発明の組成物は、室温で、成分i)、ii)、およびiii)を、撹拌しながら成分v)に加えることによって製造することができる。次に、撹拌しながら、成分iv)を加えてから、必要であるかまたは望ましければ、随意成分vi)およびvii)を加える。得られる混合物のpHは、好ましくは7±0.5である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0058】
以下、本発明を下記の例によって説明するが、これらの例は本発明を限定するものではない。
【実施例1】
【0059】
下記の組成物を製造した。

成分 wt%

蒸留水 84.25
ベンジルアルコール、NF 5.00
鉱油、NF 5.00
ソルビタンモノオレエート、NF 2.50
ポリソルベート80、NF 2.50
CARBOPOL(登録商標)934p、NF 0.25
Trolamine、NF* 0.50
100.00
*トリエタノールアミン−示されている量または7.0±0.5のpHが得られるまで加える。
【0060】
前記組成物を、蒸留水、ベンジルアルコール、鉱油、ソルビタンモノオレエート、およびポリソルベート80を、混合容器に投入することにより製造した。混合は15分間実施した。白色の乳濁液が得られた。次に、ミキサーの速度を増大させて、渦が形成されるようにした。良好な分散状態が保たれるように、CARBOPOL(登録商標)をゆっくりと加えた。さらに30分間混合を続けた。Trolamineをゆっくりと加えて、7.0±0.5のpHを得た。生成混合物がゲルになったら、混合速度を小さくして、空気取り込みを最小限に抑えた。最終生成物は、安定な白色ローションの形であった。
【実施例2】
【0061】
下記の組成物を製造した。

成分 wt%

蒸留水 88.25
ベンジルアルコール、NF 5.00
鉱油、NF 5.00
TRITON(登録商標)940、NF 1.00
CARBOPOL(登録商標)940、NF 0.25
Trolamine*、NF 0.50
100.00
*トリエタノールアミン−示されている量または7±0.5のpHが得られるまで加える。
【0062】
前記組成物を、撹拌しながら、ベンジルアルコール、鉱油、およびTRITON(登録商標)GC-110を蒸留水に加えることにより、製造した。次に、CARBOPOL(登録商標)940を加えて、30分間激しく撹拌した。ゆっくり撹拌しながら、Trolamineをゆっくり加えて、7±0.5のpHを得た。混合物はゲルになった。空気取り込みが最小限に抑えられるようにゆっくりした撹拌を続け、ゲルが均一になるようにした。
【実施例3】
【0063】
下記の組成物を製造した。

成分 wt%

蒸留水 88.25
ベンジルアルコール、NF 5.00
鉱油、NF 5.00
TRITON(登録商標)GC-110 1.00
CARBOPOL(登録商標)940、NF 0.25
Trolamine*、NF 0.50
メチルパラベン、NF 0.15
プロピルパラベン、NF 0.05
イミドゥレア、NF 0.20
100.00
*トリエタノールアミン−示されている量または7±0.5のpHが得られるまで加える。
【0064】
前記組成物を、蒸留水を70℃に加熱し、メチルパラベン、プロピルパラベン、およびイミドゥレアを加えて、固体が溶解するまで撹拌することにより、製造した。混合物を室温に冷却した。次に、撹拌しながら、ベンジルアルコール、鉱油、およびTRITON(登録商標)GC-110を加えた。CARBOPOL(登録商標)940を加え、30分間にわたって激しく撹拌した。ゆっくり撹拌しながら、Trolamineをゆっくり加えて、7.0±0.5のpHを得た。混合物はゲルになった。空気取り込みが最小限に抑えられるようにゆっくりした撹拌を続け、ゲルが均一になるようにした。
【実施例4】
【0065】
実施例2の組成物を製造してから、撹拌しながら、該組成物に対して10 wt%となるように、1 wt%のオキシドレダクターゼ、トランスフェラーゼ、リアーゼ、ヒドロラーゼ、イソメラーゼ、およびリガーゼの混合物を9 wt%の水に溶解させたものを加えた。
【実施例5】
【0066】
下記の組成物を製造した。

成分 wt%

蒸留水 88.25 88.25
ベンジルアルコール、NF 5.00 5.00
鉱油、NF 5.00 5.00
TRITON(登録商標)GC-110 1.00 添加せず
ポリソルベート80、NF(TWEEN(登録商標)80) 添加せず 0.60
ソルビタンモノオレエート、NF(SPAN(登録商標)80) 添加せず 0.40
Carbomer 940、NF 0.25 添加せず
Carbomer 934P、NF 添加せず 0.25
Trolamine、NF* 0.50 0.50
100.0 100.00
*または、7.0のpHを得るのに十分な量。
【0067】
前記組成物を、ベンジルアルコール、鉱油、およびTRITON(登録商標)GC-110またはポリソルベート80、NF、およびソルビタンモノオレエート、NFを、撹拌しながら、蒸留水に加えることにより、製造した。Carbomer 940、NFまたはCarbomer 934P、NFを加え、30分間激しく撹拌した。ゆっくり撹拌しながら、Trolamineをゆっくり加えて、7.0±0.5のpHを得た。混合物はゲルになった。空気取り込みが最小限に抑えられるようにゆっくりした撹拌を続け、ゲルが均一になるようにした。
【0068】
前記組成物を、迅速に水洗除去できるように、配合した。
【実施例6】
【0069】
下記の組成物を製造した。

成分 wt%

蒸留水 93.25
ベンジルアルコール、NF 5.00
ポリソルベート80、NF(TWEEN(登録商標)80) 0.60
ソルビタンモノオレエート、NF(SPAN(登録商標)80) 0.80
Carbomer 934P、NF 0.25
Trolamine、NF* 0.50
100.00
*または、7.0のpHを得るのに十分な量。
【0070】
前記組成物を、撹拌しながら、ベンジルアルコール、ポリソルベート80、NF、およびソルビタンモノオレエート、NFを蒸留水に加えることによって、製造した。次に、Carbomer 934P、NFを加えて、30分間激しく撹拌した。ゆっくり撹拌しながら、Trolamineをゆっくり加えて、7.0±0.5のpHを得た。空気取り込みが最小限に抑えられるようにゆっくりした撹拌を続け、組成物が均一になるようにした。
【実施例7】
【0071】
下記の組成物を製造した。

成分 量(g) wt%

蒸留水 792.5 79.25
ベンジルアルコール、NF 100.0 10.0
鉱油、5 lt.、NF 50.0 5.0
ソルビタンモノオレエート、NF(SPAN(登録商標)80) 25.0 2.50
ポリソルベート80、NF(TWEEN(登録商標)80) 25.0 2.50
Carbomer 934P、NF(CARBOPOL(登録商標)934p) 2.5 0.25
トリエタノールアミン、NF 5.0 0.50*
1000.00 100.00
*または、7.0のpHを得るのに必要な量。
【0072】
前記組成物を、表に示されている順序で始めの五つの成分をミキサーに投入することによって、製造した。白色乳濁液が得られた。この乳濁液を15分間撹拌した。次に、ミキサーの速度を増大させて、渦ができるようにし、Carbomer 934Pをゆっくりと加えて、良好な分散体が得られてから、この分散体をさらに30分間撹拌した。トリエタノールアミンを加えて、7.0±0.5のpHを得た。生成混合物はゲル化した。そのあと、ゆっくりした撹拌を続け、空気取り込みが最小限に抑えられるようにした。非常に良く練られた均一なゲルが得られた。
【実施例8】
【0073】
下記の組成物を製造した。

成分 量(g) wt%

蒸留水 742.5 74.25
ベンジルアルコール、NF 150.0 15.00
鉱油、5 lt.、NF 50.0 5.00
ソルビタンモノオレエート、NF(SPAN(登録商標)80) 25.0 2.50
ポリソルベート80、NF(TWEEN(登録商標)80) 25.0 2.50
Carbomer 934P、NF(CARBOPOL(登録商標)934p) 2.5 0.25
トリエタノールアミン、NF 5.0 0.50*
1000.00 100.00
*または、7.0のpHを得るのに必要な量。
【0074】
上記組成物を、実施例7のやり方によって製造した。
【0075】
得られた組成物は、良く練られた均一なゲル状のものであった。
【実施例9】
【0076】
下記の組成物を製造した。

成分 量(g) wt%

蒸留水 692.5 69.25
ベンジルアルコール、NF 200.0 20.00
鉱油、5 lt.、NF 50.0 5.00
ソルビタンモノオレエート、NF(SPAN(登録商標)80) 25.0 2.50
ポリソルベート80、NF(TWEEN(登録商標)80) 25.0 2.50
Carbomer 934P、NF(CARBOPOL(登録商標)934p) 2.5 0.25
トリエタノールアミン、NF 5.0 0.50*
1000.00 100.00
*または、7.0のpHを得るのに必要な量。
【0077】
上記組成物を、実施例7のやり方によって製造した。
【0078】
得られた組成物は、ゲル状のものであったが、完全には均一でなかった。
【実施例10】
【0079】
下記の組成物を製造した。

成分 量(g) wt%

蒸留水 592.5 59.25
ベンジルアルコール、NF 300.0 30.00
鉱油、5 lt.、NF 50.0 5.00
ソルビタンモノオレエート、NF(SPAN(登録商標)80) 25.0 2.50
ポリソルベート80、NF(TWEEN(登録商標)80) 25.0 2.50
Carbomer 934P、NF(CARBOPOL(登録商標)934P) 2.5 0.25
トリエタノールアミン、NF 5.0 0.50*
1000.00 100.00
*または、7.0のpHを得るのに必要な量。
【0080】
上記組成物を、実施例7のやり方によって製造した。
【0081】
得られた組成物は、ゲル状のものではなく、液状であった。
【実施例11】
【0082】
下記の組成物を、実施例1のやり方で製造した。

成分 wt%

蒸留水 85.25
ベンジルアルコール、NF 4.00
鉱油、NF 5.00
ソルビタンモノオレエート、NF 2.50
ポリソルベート80 NF 2.50
CARBOPOL(登録商標)934P、NF 0.25
トロールアミン、NF* 0.50
100.00
*トリエタノールアミンは、示されている量、または7.0±0.5のpHが得られるまでの量を加えた。
【実施例12】
【0083】
実施例11の組成物を、ベンジルアルコールのwt%を3.00とし、水のwt%を86.25として製造した。
【実施例13】
【0084】
実施例11の組成物を、ベンジルアルコールのwt%を2.00とし、水のwt%を87.25として製造した。
【実施例14】
【0085】
実施例11の組成物を、ベンジルアルコールのwt%を1.00とし、水のwt%を88.25として製造した。
【実施例15】
【0086】
実施例1の組成物を次のプロトコルによって臨床的に評価した。すなわち、評価者を遮へいした、比較、並行、単一部位、無作為研究を、2〜70歳の44人の被験者(男女両方を含む)に関して、生きたヒトアタマジラミPediculus capitis少なくとも3匹と10個の孵化できる卵とに成育可能に感染させて、実施した。
【0087】
被験者は、無作為に二つの治療グループに分けた。一つのグループでは、被験者に、実施例1の組成物を、髪と頭皮との全体を完全に被覆するのに十分なだけ局所的に塗布し(量は各患者の髪の長さに合わせて調節した)、組成物を10分間そのままにしてから、水で洗い流した。第二のグループでも、実施例1の組成物を、髪と頭皮との全体を、完全に被覆するのに十分なだけ局所的に塗布し(量は各患者の髪の長さに合わせて調節した)、組成物を30分間そのままにしてから、水で洗い流した。
【0088】
殺シラミ薬活性を、1)第一の治療直後(第一日)、2) 第一の治療後8日目(±1日)、および3) 15日目(±2日)の生存シラミの存在または非存在によって評価した。
【0089】
8日経過後、第二の治療を前述のようにして実施した。ただし、この第二の治療は、生存シラミおよび若虫が存在しない場合には、実施しなかった。
【0090】
第一の効き目変数を、生存シラミの存在または非存在によって測定される殺シラミ効き目にもとづいて15日で治療が成功したと確認された被験者百分率数値とした。この第一の効き目の結果は、二分変数(治療の成功がイエスかノーか)なので、治療グループ間の違いを、フィッシャーの精密試験(Fisher’s Exact Test)を用いて評価した。
【0091】
第二の効き目変数(シラミ、若虫、およびシラミ卵の数、ならびに殺虫率、ならびに基準特性(年齢、性、人種、疾患の重篤性、および髪の長さ)による殺虫率)の二分測定値の比較解析を、前述のようにして実施した。連続測定値たとえばシラミの数に関して、分散分析(ANOVA)を用いて比較を行った。
【0092】
殺虫率(%)を、死んだシラミの数のシラミの総数に対する比を用いて計算した。また、基準特性、すなわち髪のカール度、髪の長さ、および初期疾患重篤度にもとづくサブグループ解析を、フィッシャーの精密試験により、殺虫率に関しても実施した。
【0093】
すべての変数を、0.05有意水準(両側)で評価した。
【0094】
一日目の治療前評価においては、10分間および30分間塗布治療グループのどちらの被験者にも、シラミと卵とが存在した。50%よりも多くの被験者が重篤な感染者であった。一日目の治療前評価においては、被験者の大多数にすべての成長段階のシラミが存在した。10分間および30分間塗布において、死んだシラミの平均数は、それぞれ、24.6および21.0(p=0.655)であり、生きているシラミの平均数は0.3および0.1(p=0.342)であった。
【0095】
8日目の治療前評価においては、10分間および30分間塗布治療グループのどちらの被験者にも、シラミと卵とが存在した。8日目の治療後評価においては、両治療グループの約40%の被験者にシラミが存在しなかった。10分間および30分間塗布において、死んだシラミの平均数は、それぞれ、2.2および3.0(p=0.625)であり、生きているシラミの平均数はほぼ0(0.0±0.2と0.0±0.2、p=0.974)であった。
【0096】
15日目には、照明付きの5×拡大鏡でシャンプー前に目視検査したところ、10分間治療グループの6人の被験者、および30分間治療グループの2人の被験者に、シラミが存在した。ハロゲン視野ランプ(halogen field light)付きの10×ループ(loop)拡大鏡により、シャンプー後評価を実施したところ、どの被験者も生きたシラミを持っていなかった。30分間塗布グループの一人の被験者は、一匹の死んだ若虫を持っていたが、これは8日目の治療から持ち越されたものであると考えられる。目視検査で見つけられたシラミは、シャンプー洗浄後には識別できない破片になってしまう死んだ若虫または抜け殻であった。
【0097】
死んだシラミの数のシラミの総数に対する比を用いて、殺虫率(%)を算出した。10分間塗布と30分間塗布との間で、殺虫率に統計的に有意な差は見られなかった。8日目の治療後において、実施例1の組成物は、10分間塗布と30分間塗布のどちらにおいても、>99%の殺虫率を示した。
【0098】
第一の効き目に関しては、3回の観察すべてで、10分間塗布と30分間塗布との間に、全治療結果に統計的に有意の差は見られなかった。この研究の終了時に、実施例1の組成物は、10分間塗布と30分間塗布とのどちらにおいても、100%の総合成功率を与えた。
【0099】
さらに、研究に参加した被験者の誰にも治療に関連する不都合な事柄は発生しなかった。すなわち、この治療は安全かつ有効である。
【0100】
また、殺虫率は、10分間塗布の場合にも、30分間塗布の場合にも、8日目治療後評価において、99%よりも大であった。
【実施例16】
【0101】
実施例2の組成物を、以下のプロトコルによって臨床評価した。
【0102】
インフォームドコンセントを得たあと、20人の協力者をこの研究に参加させた。19人の被験者がすべての治療を完了した。一人の被験者がこの研究から脱落した。少女の母親が子供の学校の“無シラミ方針”のために彼女の髪をそったからである。
【0103】
治療前(1日目)に、治療前の参加者の成長可能なシラミと卵の数を目視評価した。次に、時間を測って、研究用組成物を10分間塗布した。このとき、被験者の髪が完全に被覆されるようにした(髪の長さに応じて、1〜2瓶)。それからただちに、髪を水で洗い、シャンプーし、すすいで、くしでといた(歯の幅が広いくし)。すすぎ水を、小麦粉用の粗布の木綿キッチンタオルによって濾して、治療後の生きたシラミまたは死んだシラミおよび若虫を集め、その数を調べた。
【0104】
一週間後(8日目)、前記手順を各被験者に関して繰り返した。
【0105】
したがって、各被験者には、二回の10分間治療を一週間間隔で加え、治療後に孵化したかもしれない若虫も殺されるようになっている。
【0106】
15日目に、目視検査により最終評価を実施した。卵の除去は、2週間の研究期間中実施しなかった。有害な知見(AE)は得られず、被験者の意見は、安全性、効き目、および美容的な許容性に関する十分性を示すものであった。
【0107】
この研究には、全部で20人の女性が参加した。ほとんどがひどく感染しており、一部は数百匹のシラミに感染していた。参加者の年齢は5〜35歳であり、平均年齢は11.55歳(±8.19歳)である。参加者の平均身長は、128.93 cm(±20.97 cm)である。参加者の平均体重は、40.23 kg(±19.2 kg)(88.61 lb(±42.3 lb))である。下記の表1を参照されたい。
【表1】

【0108】
方法
プロトコルとインフォームドコンセントは、Southern IRB(フロリダ州マイアミ)によって承認された。研究は、Lice Source Servicesにおいて、2001年10月4~25日に実施した。登録の前に、被験者またはその親/保護者から、インフォームドコンセントを得た。参加者はボランティアである。被験者の適格性は、目視検査によって、少なくとも5匹のシラミが存在することを確認することによって、確認した。適格性条件を満たす場合、家族を参加させた。これは、オープンラベルの予備研究であり、すべての患者が同じ治療を受けた。初期データに関しては、下記の表2および3を参照されたい。
【0109】
Lice Source Servicesの研究チームが、すべての治療を管理した。安全性を、最初の治療の前と各治療の直後とに頭皮検査をすることによって評価した。
【0110】
殺シラミ薬としての効き目を、最初の治療後、8日目(±1日)と15日目(±2日)に生きたシラミが存在しないことによって、確認した。第一および第二の治療後、洗浄水を集め、小麦粉用の粗布のキッチンタオルによって濾した。これらのタオルを、6×の照明付き拡大鏡を用いてシラミがいないかどうか調べた。研究の終わり(15日目)に、被験者が生きたシラミを持っていない場合、治療成功と評価した。
【0111】
シャンプー、くし、すすぎ、および濾しとりの方法は、目視検査に比して、より正確なシラミの検査法であることがわかった。シラミと若虫の数およびこれらの生存能力を、連絡用回送様式用紙(CRF)に記録した。
【0112】
【表2】

【0113】
【表3】

【0114】
結果
研究プロトコルにしたがって、殺シラミ活性を8日目に評価した。18人の被験者が8日目には生きたシラミを持っていなかった。残りの一人の被験者は、一匹の生きた若虫を有していた。したがって、この生成物はすぐれた殺卵活性を有すると考えられる。すべての参加者を、8日目に評価し、これらの参加者が生きたシラミを持っているか否かにかかわらず、第二の治療を実施した。最後の検査(15日目)において、各参加者は治療成功と評価された。下記の表4を参照されたい。
【表4】

【0115】
結論
Pediculus capitisにひどく感染した被験者に対するこのオープンラベル予備実験により、実施例1の組成物による二つの10分間の治療のそれぞれが100%有効であることが示された。LSSスタッフおよび参加者によれば、この組成物はすぐれた美容的な許容性を有する。この組成物は、匂いを有さず、使用が容易であり、髪を、光沢があり、扱いやすいように保つからである。
【実施例17】
【0116】
実施例5の組成物(第二の組成)および実施例6の組成物のシラミ卵(アタマジラミの卵)を殺す能力について調べた。シラミ卵を体外で10分間処理し、対照として体外で淡水により処理した卵と比較した。得られた結果を、下記の表5に示す。
【表5】

この表には、20個の対照が示されているが、そのうち17個の卵が孵化した。すなわち、孵化率は85%(17÷20)である。実施例5の組成物の場合、39個の卵からわずか2個しか孵化せず、孵化率は5.1%である。実施例6の組成物の場合、29個の卵からわずか2個しか孵化せず、孵化率は6.9%である。
【0117】
殺卵活性を、孵化しなかった卵の数と死産の卵の数とを合計した数を試験総数で割ったものによって評価した。対照においては、殺卵活性は15%である。実施例5の組成物(第二の組成)の場合、殺卵活性は94.9%である。実施例6の組成物の場合、殺卵活性は93.1%である。
【実施例18】
【0118】
実施例11、12、13、および14の組成物を、実施例15の手順にしたがって、アタマジラミに感染したヒト被験者に塗布したところ、二回の塗布後(15日目)、統計的に有意のアタマジラミ殺虫率が得られた。
【実施例19】
【0119】
実施例1の組成物を、実施例15の手順にしたがって、アタマジラミに感染したヒト被験者に塗布した。ただし、治療時間を、被験者のそれぞれのグループに対して、2、3、5、および9分とした。その結果、二回の塗布後(15日目)、各グループにおいて、統計的に有意のアタマジラミ殺虫率が得られた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳動物の皮膚および毛髪上の外部寄生虫、その若虫、およびその卵の局所的治療のための方法であって、
A)少なくとも一つの殺虫剤活性のある一価アラルキルアルコールを含む、水溶性または水分散性の薬理学的に許容される組成物を、外部寄生虫に感染した哺乳動物の皮膚または毛髪部位に塗布し、このとき、
a)前記組成物が、外部寄生虫に対する殺虫剤活性を与えるのに十分な量の一価アラルキルアルコールを含み、
b)前記組成物を、感染部位の毛髪および皮膚の両方を完全に被覆するのに十分な量だけ感染部位に塗布し、
c)前記組成物を、水で洗浄することにより、感染部位から簡単に洗い流すことができ、
B)前記組成物を、少なくともほとんどの外部寄生虫が殺されるまで、感染部位の皮膚および毛髪に接触させたままにし、
C)前記組成物および死んだ外部寄生虫を、皮膚および毛髪を水その他の水基剤液体で洗浄することにより、皮膚および毛髪から除去する、
各ステップから成ることを特徴とする方法。
【請求項2】
ステップA)において、当該組成物が実質的に空気不透過性の障壁となる組成物であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ステップB)において、当該組成物が少なくとも約2分間皮膚および毛髪に接触したままにされることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
当該組成物が少なくとも約3分間皮膚および毛髪に接触したままにされることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
当該組成物が少なくとも約5分間皮膚および毛髪に接触したままにされることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
当該接触時間が約2〜約10分間であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項7】
当該組成物が約3〜約9分間皮膚および毛髪に接触したままにされることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項8】
ステップA)において、当該少なくとも一つの一価アラルキルアルコールが、式
【化1】

を有し、ここで、RがC1〜C12直鎖または枝分かれ鎖の飽和またはオレフィン系不飽和アルキレン基であり、R1およびR2が、水素、ハロゲン、およびC1〜C4アルコキシ基から成るグループから、互いに無関係に選択されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項9】
式(I)において、RがC1〜C6飽和アルキレン基であることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
当該少なくとも一つの一価アラルキルアルコールがベンジルアルコールであることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
当該哺乳動物がヒトであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
当該哺乳動物がヒトであることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項13】
当該組成物が水含有ゲルの形のものであることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項14】
外部寄生虫がシラミであり、ステップB)において、シラミおよびシラミ卵の少なくとも一部が殺されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項15】
方法のステップが一回実施されてから、時間間隔をおいて、再度実施されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項16】
当該時間間隔が約1〜約3週間の範囲にあることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
シラミがアタマジラミであることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項18】
ステップC)が水で洗浄することにより実施されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項19】
ステップA)の当該組成物において、当該少なくとも一つの一価アラルキルアルコールが当該組成物のただ一つの殺虫剤成分であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項20】
ステップA)の当該組成物が、下記の追加成分、
膜形成剤
界面活性剤
ゲル化または増粘剤
のうち少なくとも一つをも含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項21】
当該組成物が当該追加成分のすべてを含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
ステップA)の前記組成物が、前記組成物の重量に対して約1〜約20 wt%の少なくとも一つの一価アラルキルアルコールを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項23】
ステップA)の当該組成物が、約2〜約20 wt%の少なくとも一つの一価アラルキルアルコールを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項24】
ステップA)の当該組成物が、約2〜約9 wt%の少なくとも一つの一価アラルキルアルコールを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項25】
ステップA)の当該組成物が、約3〜約7 wt%の少なくとも一つの一価アラルキルアルコールを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項26】
ステップA)の当該組成物が、約4〜約6 wt%の少なくとも一つの一価アラルキルアルコールを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項27】
ステップA)の当該組成物が、約1〜約4 wt%のベンジルアルコールを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項28】
一価アラルキルアルコールがベンジルアルコールであることを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項29】
一価アラルキルアルコールがベンジルアルコールであることを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項30】
一価アラルキルアルコールがベンジルアルコールであることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項31】
一価アラルキルアルコールがベンジルアルコールであることを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項32】
一価アルコールがベンジルアルコールであることを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項33】
ステップC)が約1〜約5分間実施されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項34】
ステップC)が約1〜約3分間実施されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項35】
95%よりも多くの外部寄生虫が殺されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項36】
99%よりも多くの外部寄生虫が殺されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項37】
当該外部寄生虫がシラミであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項38】
シラミがアタマジラミであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項39】
ステップA)の組成物が、アタマジラミの気門が閉じるのを防ぎ、アタマジラミ、その若虫、およびその卵に対する殺虫剤活性を与えるのに十分な量だけ存在することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項40】
殺虫剤活性を有する一価アラルキルアルコールがベンジルアルコールであり、ステップB)において、当該組成物が少なくとも約2分間皮膚および毛髪に接触したままにされ、シラミがアタマジラミであり、ベンジルアルコールがステップA)の組成物のただ一つの殺虫剤成分であり、ステップA)の組成物が約1〜約20%のベンジルアルコールを含み、当該哺乳動物がヒトであることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項41】
ステップB)において、当該組成物が少なくとも約5分間皮膚および毛髪に接触したままにされ、ステップA)の組成物が、膜形成剤、界面活性剤、およびゲル化または増粘剤のうち少なくとも一つをも含むことを特徴とする請求項40に記載の方法。
【請求項42】
ステップA)の組成物が約3〜約7%のベンジルアルコールを含むことを特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項43】
方法のステップが一回実施されてから、時間間隔をおいて、再度実施されることを特徴とする請求項40に記載の方法。
【請求項44】
前記時間間隔が約1〜約3週間の範囲にあることを特徴とする請求項43に記載の方法。

【公表番号】特表2008−525438(P2008−525438A)
【公表日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−548175(P2007−548175)
【出願日】平成17年4月1日(2005.4.1)
【国際出願番号】PCT/US2005/011087
【国際公開番号】WO2006/071248
【国際公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【出願人】(506003152)サマーズ ラボラトリーズ, インク. (1)
【Fターム(参考)】