説明

回収装置及び画像形成装置

【課題】液体現像剤を再利用する画像形成装置において、画線率の変化などで生じる液体現像剤の濃度変化を抑制する。
【解決手段】本発明に係る回収装置は、トナー及びキャリア液を含む液体現像剤を回収する回収部と、回収部で回収された液体現像剤を貯留する回収液貯留部と、回収液貯留部で貯留された液体現像剤を搬送する第1の搬送経路と、回収液貯留部で貯留された液体現像剤を搬送する第2の搬送経路と、回収液貯留部に貯留された液体現像剤の搬送を第1の搬送経路もしくは第2の搬送経路に切り換える制御部と、を備えることを特徴とするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体現像剤を使用して画像形成を行うファクシミリ、プリンタ、複写機などの各種用途に使用される画像形成装置、及び、画像形成装置の現像過程にて使用した液体現像剤を回収する回収装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液体溶媒中に固体成分からなるトナーを分散させた高粘度の液体現像剤を用いて潜像を現像し、静電潜像を可視化する湿式画像形成装置が種々提案されている。この湿式画像形成装置に用いられる現像剤は、シリコンオイルや鉱物油、食用油等からなる電気絶縁性を有し高粘度の有機溶剤(キャリア液)中に固形分(トナー粒子)を懸濁させたものであり、このトナー粒子は、粒子径が1μm前後と極めて微細である。このような微細なトナー粒子を使用することにより、湿式画像形成装置では、粒子径が7μm程度の粉体トナー粒子を使用する乾式画像形成装置に比べて高画質化が可能である。
【0003】
このような液体現像剤を用いた画像形成装置では、静電潜像の可視化に寄与しなかった液体現像剤を再度利用することで、液体現像剤を効率的に利用する各種試みが実施されている。
【0004】
特許文献1には、このような液体現像剤を再利用する画像形成装置が開示されている。この画像形成装置では、画像に生じるカブリの原因となるトナー(カブリトナー)を掃除するためにスィープローラーが設けられている。スィープローラーの表面は、感光体と略等速で接触移動することで、感光体の地肌部のカブリトナーが除去される。スィープローラーにて除去されたキャリア液がリッチな状態の液体現像剤は、一時貯留部を経て濃度調整部に送られ、現像剤濃度が調整された後、再使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−98489号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示される画像形成装置では、スィープローラーにて除去されたキャリア液がリッチな状態の液体現像剤が、常時濃度調整部に搬送されるため、例えば、画線率の高い画像の印刷が継続すると、濃度調整部内での液体現像剤の濃度が急激に低下することとなる。特に、濃度調整部での濃度調整が間に合わないときには、所定範囲の濃度で現像することができず、形成する画像の品質を低下させてしまうことも考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の課題を解決するために、本発明に係る回収装置は、トナー及びキャリア液を含む液体現像剤を回収する回収部と、前記回収部で回収された液体現像剤を貯留する回収液貯留部と、前記回収液貯留部で貯留された液体現像剤を搬送する第1の搬送経路と、前記回収液貯留部で貯留された液体現像剤を搬送する第2の搬送経路と、前記回収液貯留部に貯留された液体現像剤の搬送を前記第1の搬送経路もしくは前記第2の搬送経路に切り換える制御部と、を備えることを特徴とするものである。
【0008】
さらに本発明に係る回収装置は、前記回収液貯留部に配設されて、回転して前記回収液貯留部に貯留された液体現像剤を搬送するオーガを有し、前記制御部は、前記オーガの回
転方向を切り換えて前記第1の搬送経路もしくは前記第2の搬送経路に液体現像剤を搬送させることとしている。
【0009】
また本発明に係る画像形成装置は、潜像が形成される潜像担持体と、前記潜像担持体に前記潜像を形成する露光部と、トナー及びキャリア液を含む液体現像剤を担持して前記潜像担持体に形成された前記潜像を現像する現像ローラーを有する現像部と、前記現像部で現像された前記潜像担持体に当接して前記潜像担持体をスクイーズするスクイーズローラー、前記スクイーズローラーに当接して前記スクイーズローラーをクリーニングして液体現像剤を回収するスクイーズローラークリーニング部材を有するスクイーズ部と、前記スクイーズローラークリーニング部材で回収された液体現像剤を貯留する回収液貯留部と、前記回収液貯留部に貯留された液体現像剤を搬送する第1の搬送経路と、前記回収液貯留部で貯留された液体現像剤を搬送する第2の搬送経路と、前記回収液貯留部に貯留された液体現像剤の搬送を前記第1の搬送経路もしくは前記第2の搬送経路に切り換える制御部と、を備えることを特徴とするものである。
【0010】
さらに本発明に係る画像形成装置において、前記現像部は、前記現像ローラーに当接して前記現像ローラーをクリーニングして液体現像剤を回収する現像ローラークリーニング部材、及び前記現像ローラークリーニング部材で回収された液体現像剤を貯留する回収容器を有し、前記第1の搬送経路は、前記回収液貯留部に貯留する液体現像剤を前記回収容器に搬送することとしている。
【0011】
さらに本発明に係る画像形成装置は、前記回収液貯留部に配設されて、前記回収液貯留部に貯留された液体現像剤を搬送するオーガを有し、前記制御部は、前記オーガの回転方向を切り換えて、前記第1の搬送経路もしくは前記第2の搬送経路に液体現像剤を搬送させることとしている。
【0012】
さらに本発明に係る画像形成装置は、前記回収容器に貯留された液体現像剤を前記現像ローラーの軸方向の一方側から他方側に搬送する第2のオーガを有し、前記第1の搬送経路は、前記回収容器の前記一方側に液体現像剤を搬送することとしている。
【0013】
さらに本発明に係る画像形成装置は、前記現像部に液体現像剤を供給する現像剤供給部を有し、前記第2の搬送経路は、前記回収液貯留部に貯留された液体現像剤を前記現像剤供給部に搬送することとしている。
【0014】
さらに本発明に係る画像形成装置において、前記制御部は、前記現像剤供給部に貯留された液体現像剤のトナー濃度、もしくは前記現像剤供給部の液量に基づいて液体現像剤の搬送を前記第1の搬送経路もしくは前記第2の搬送経路に切り換えることとしている。
【0015】
以上、本発明の回収装置、画像形成装置によれば、回収部にて回収した液体現像剤を、画像形成に使用する液体現像剤のトナー濃度に大きく影響する第1の搬送経路と、影響の少ない第2の搬送経路728Yに切り換えることで、画線率の変化により回収した液体現像剤の濃度が変化した場合においても、現像剤供給部側で貯留する濃度変化及び液位変化を抑制し、連続印刷を可能とする画像形成装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図。
【図2】画像形成部、現像部、現像剤供給部の構成を示す図。
【図3】画像形成部、現像部、現像剤供給部の構成を示す図。
【図4】画線率に対する各スクイーズローラー、回収液貯留部内の回収液濃度を示す図。
【図5】画線率に対する回収現像剤濃度を示す図。
【図6】本実施形態の画線率に対する回収現像剤濃度を示す図。
【図7】オーガの駆動制御を示すフロー図。
【図8】他の実施形態に係るオーガの駆動制御を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形態に係る画像形成装置の主要構成を示した図である。本実施形態の画像形成装置は、転写ベルト40と、感光体10Y、10M、10C、10Kを主要構成とする4つの画像形成部と、各感光体10Y、10M、10C、10K(本発明でいう「潜像担持体」)に対応して配設された4つの現像装置30Y、30M、30C、30Kと、図中、転写ベルト40の右側に配設されている2次転写部と、図中、転写ベルト40の左側に配設されているクリーニング部などによって構成されている。
【0018】
以下、画像形成部及び現像装置30Y、30M、30C、30Kについては、各色の画像形成部及び現像装置の構成は同様であるため、イエロー(Y)の画像形成部及び現像装置に基づいて説明する。
【0019】
現像部30Yは、液体現像剤により感光体10Y上に形成された潜像を現像する装置であって、現像ローラー20Yと、中間ローラー32Yと、アニロックスローラー33Yと、液体現像剤を貯蔵する液体現像剤容器31Y、現像ローラー20Y上のトナーを帯電させるトナー帯電器22Yを主な構成要素としている。
【0020】
現像ローラー20Yの外周には、現像クリーニングブレード21Y、中間ローラー32Y、トナー帯電器22Yが配されている。中間ローラー32Yは、その表面を現像ローラー20Yと供給ローラー33Yに当接させており、その外周には中間ローラークリーニングブレード34Yが配設されている。
【0021】
アニロックスローラー33Yには、現像剤貯留部311Yから汲み上げた液体現像剤の量を調整する規制部材35Yが当接している。なお、本実施形態の現像装置のように中間ローラー32Yを用いた3ローラー方式では、中間ローラー32Yが供給ローラー33Yに当接することで液体現像剤の量を調整することが可能であるため、この規制部材35Yを配設しない構成とすることも可能である。
【0022】
現像剤容器31Yに収容されている液体現像剤は、従来一般的に使用されているIsopar(商標:エクソン)をキャリアとした低濃度(1〜2wt%程度)かつ低粘度の、常温で揮発性を有する揮発性液体現像剤ではなく、高濃度かつ高粘度の、常温で不揮発性を有する不揮発性液体現像剤である。すなわち、本発明における液体現像剤は、熱可塑性樹脂中へ顔料等の着色剤を分散させた平均粒径1μmの固形子を、有機溶媒、シリコンオイル、鉱物油又は食用油等の液体溶媒中へ分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約25%とした高粘度(HAAKE RheoStress RS600を用いて、25℃の時のせん断速度1000(1/s)のときの粘弾性が30〜300mPa・s程度)の液体現像剤である。
【0023】
アニロックスローラー33Yは、中間ローラー32Yに対して液体現像剤を供給し、塗布する塗布ローラーとして機能する。このアニロックスローラー33Yは、円筒状の部材であり、表面に現像剤を担持し易いように表面に微細且つ一様に螺旋状に彫刻された溝による凹凸面が形成されたローラーである。このアニロックスローラー33Yにより、現像剤容器31Yから現像ローラー20Yへと液体現像剤が供給される。装置動作時においては、図に示すように供給ローラー33Yは時計回りに回転して、中間ローラー32Yに液
体現像剤を塗布する。
【0024】
規制部材35Yは、厚さ200μm程度の金属ブレードであり、アニロックスローラー33Yの表面に当設し、アニロックスローラー33Yによって坦持搬送されてきた液体現像剤の膜厚、量を規制し、現像ローラー20Yに供給する液体現像剤の量を調整する。
【0025】
中間ローラー32Yは、円筒状の部材であり、回転軸を中心に図に示すように、現像ローラー20Yと同様、反時計回りに回転し、現像ローラー20Yに対しカウンター当接する。中間ローラー32Yは現像ローラー20Yと同様に、金属製の内心の外周部に弾性層を設けて構成される。
【0026】
中間ローラー32Yと現像ローラー20Yとの当接位置下流には、中間ローラークリーニングブレード34Yが当接して配設され、現像ローラー20Yに供給されなかった液体現像剤を掻き取って現像剤容器31Y内の回収容器312Yに回収する。
【0027】
現像ローラー20Yは、円筒状の部材であり、回転軸を中心に図に示すように反時計回りに回転する。現像ローラー20Yは鉄等金属製の内芯の外周部に、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、NBR、PFAチューブなどの弾性層を設けたものである。
【0028】
現像ローラークリーニングブレード21Y(現像ローラークリーニング部)は、現像ローラー20Yの表面に当接するゴム等で構成され、現像ローラー20Yが感光体10Yと当接する現像ニップ部より現像ローラー20Yの回転方向の下流側に配設され、現像ローラー20Yに残存する液体現像剤を掻き落として除去する。現像残りの現像剤は、現像ローラークリーニングブレード21Yによって掻き落として除去され現像剤容器31Y内の回収容器312Yに滴下して再利用される。
【0029】
トナー帯電器22Yは、現像ローラー20Yの表面に塗布された液体現像剤の帯電状態を調整する手段であり、本実施形態では、放電面にグリッド電極を有さないコロトロン帯電器を使用している。現像ローラー20Yによって搬送される液体現像剤は、このトナー帯電器22Yと近接する位置でコロナ放電による電界が印加され帯電される。
【0030】
感光体10Yは、外周面にアモルファスシリコン感光体などの感光層が形成された円筒状の部材からなる感光体ドラムであり、時計回りの方向に回転する。
【0031】
2基のコロナ帯電器11Y、11Y’は、感光体10Yと現像ローラー20Yとのニップ部より感光体10Yの回転方向の上流側に配置され、図示しない電源装置から電圧が印加され、感光体10Yをコロナ帯電させる。露光ユニット12Yは、コロナ帯電器11Yより感光体10Yの回転方向の下流側において、コロナ帯電器11Y、11Y’によって帯電された感光体10Y上に光を照射し、感光体10Y上に潜像を形成する。
【0032】
1次転写部50Yの上流側に配置されるスクイーズ部(本発明でいう「回収部」)は、感光体10Yに対向して現像ローラー20Yの下流側に配置されている。この感光体スクイーズ装置は、感光体10Yに摺接して回転する弾性ローラー部材からなる第1感光体スクイーズローラー13Y、第2感光体スクイーズローラー13Y’、感光体スクイーズローラークリーニングブレード14Y、14Y’にて構成され、感光体10Y上に現像されたトナー像から余剰なキャリア液及び本来不要なカブリトナーを回収し、顕像(トナー像)内のトナー粒子比率を上げる機能を有する。なお、感光体スクイーズローラー13Y、13Y’には、カブリトナーを感光体スクイーズローラー13Y、13Y’側に誘引するためバイアス電圧が印加されている。
【0033】
感光体スクイーズローラークリーニングブレード14Y、14Y’は、各感光体スクイーズローラー13Y、13Y’に当接して設けられ、回収されたキャリア液やカブリトナーを含んだ液体現像剤を掻き落とし、回収液貯留部391Yに滴下する。本実施形態では、このように感光体スクイーズ装置から回収されるキャリア成分リッチな液体現像剤は、現像ローラー20Yなどから回収容器312Yに回収する液体現像剤と異なる経路で回収することとしている。
【0034】
上記の第1感光体スクイーズローラー13Y、第2感光体スクイーズローラー13Y’からなるスクイーズ装置を通過した感光体10Y表面は、1次転写部50Yに進入する。この1次転写部50Yでは、感光体10Yに現像された現像剤像を1次転写バックアップローラー51Yにより転写ベルト40へ転写する。この1次転写部50Yにおいては、1次転写バックアップローラー51Yに印加される転写バイアスの作用によって、感光体10Y上のトナー像は転写ベルト40側に転写される。ここで、感光体10Yと転写ベルト40は等速度で移動する構成であり、回転及び移動の駆動負荷を軽減するとともに、感光体10Yの顕像トナー像への外乱作用を抑制している。
【0035】
1次転写部50Yの下流側において、感光体10Yと当接している感光体クリーニングブレード18Yは、感光体10Y上のキャリア成分リッチな液体現像剤をクリーニングし、回収液貯留部181Yに滴下する。
【0036】
転写ベルト40(転写部材)は、ポリイミド基層上にポリウレタンの弾性中間層を設け、さらにその上にPFA表層が設けられている三層構造となっている。この転写ベルト40は、ベルト駆動ローラー41、テンションローラー42にて張架され、PFA表層側においてトナー像が転写されるようにして用いられる。本実施形態の画像形成装置では、転写させるための部材として、転写ベルト40を用いているが、ベルトに限らず、ローラー、ドラムなど各種の転写部材を採用することも可能である。
【0037】
感光体10Y、10M、10C、10Kと転写ベルト40を挟んで1次転写バックアップローラー51Y、51M、51C、51Kが対向配置することで形成される1次転写部50Y、50M、50C、50Kでは、感光体10Y、10M、10C、10Kとの当接位置を転写位置として、現像された感光体10Y、10M、10C、10K上の各色のトナー像を転写ベルト40上に順次重ねて転写し、転写ベルト40上にフルカラーのトナー像を形成する。
【0038】
2次転写ユニット60は、2次転写ローラー61が転写ベルト40を挟んでベルト駆動ローラー41と対向配置され、両者によって2次転写部(ニップ部)を形成する。この2次転写部では、転写ベルト40上に形成された単色あるいはフルカラーのトナー像が転写材搬送経路Lにて搬送される用紙、フィルム、布等の転写材に転写される。さらに、シート材搬送経路Lの下流には、図示しない定着ユニットが配設され、転写材上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像に熱や圧力を加えて定着させる。
【0039】
2次転写ユニットに対する転写材の供給は給紙装置(不図示)によって行われる。給紙装置にセットされた転写材は、所定のタイミングにて一枚ごとに転写材搬送経路Lに送り出されるようになっている。転写材搬送経路Lでは、ゲートローラー101、101’によって転写材を2次転写部まで搬送し、転写ベルト40上に形成された単色あるいはフルカラーのトナー像を転写材に転写する。
【0040】
テンションローラー42は、駆動ローラー41と共に中間転写体40を張架しており、中間転写体40のテンションローラー42に張架されている箇所にて、転写ベルト40をクリーニングするクリーニングブレード46が当接して配設される。
【0041】
このような画像形成装置において、各色毎の画像形成部、現像部に対し液体現像剤を供給する現像剤供給部について説明する。図2は、本発明の実施形態に係る画像形成部、現像部、現像剤供給部の主要構成を示す断面図であり、図3は、本発明の実施形態に係る画像形成部、現像部の側面図、及び、現像剤供給部の断面図である。
【0042】
図2に示されるように、現像部30Yにおける現像剤容器31Y内には、現像ローラー20Yに対して供給する液体現像剤を貯留する液体現像剤貯留部311Yと、回収した液体現像剤を貯留する回収容器312Yが配設されている。また、これら液体現像剤貯留部311Yと回収容器312Yは、仕切板313Yにて仕切られている。
【0043】
図3には、回収容器312Y側からみた現像部30Yの側断面図が示されている。この図に示されるよう、仕切板313Yは、その両端部が一部切り欠かれた形状となっており、両端部での高さが一段低くなっている。この切り欠き部で、現像剤貯留部311から回収容器312Y側に液体現像剤を溢れさせる(オーバーフローさせる)ことで、現像剤貯留部311内での液位を一定に保ち、アニロックスローラー33Yに安定して液体現像剤を供給することが可能となっている。また、回収した回収容器312Y内の現像剤が現像剤貯留部311Yに混入することがなく、現像剤貯留部311Yの調整された液体現像剤の濃度が乱されることがない。
【0044】
このように回収容器312Yには、現像剤貯留部311Yから溢れた液体現像剤の他、現像ローラークリーニングブレード21Yと、中間ローラークリーニングブレード34Yで掻き取られた液体現像剤が貯留される。特に、現像ローラー20Y上から回収される回収液は、トナー帯電器22Yによって電界が印加され、現像ローラー20Yと感光体10Yとの間で圧縮されることで、トナー粒子同士が結合した凝集トナーを多く含んだものとなっている。
【0045】
回収容器312Yに貯留された回収液は、現像剤供給部にて濃度調整された後、再び、現像剤貯留部311に供給され再利用される。このように液体現像剤の再利用を図る現像剤供給部の構成について説明する。
【0046】
本実施形態では、現像剤供給部の主な構成として、高濃度現像剤タンク76Y、キャリア液タンク75Y、濃度調整タンク71Y、濃度調整タンク71Yと現像剤貯留部311Yとを接続する搬送路721Y、回収容器312Yと現像剤供給部とを接続する搬送路722Y、回収した液体現像剤を一時的に貯留するためのバッファタンク78Yなどを有している。
【0047】
濃度調整タンク71Yの内部には、液体現像剤を貯留するとともに、その濃度調整を行うための供給現像剤貯留部711Yが形成されている。この供給現像剤貯留部711Yには、高濃度現像剤タンク76Yから搬送経路725Yを介して高濃度現像剤を、また、キャリア液タンク75Yから搬送経路724Yを介してキャリア液を供給することが可能となっている。本実施形態では、各搬送経路725Y、724Yにポンプ735Y、734Yを配設して積極的に供給することとしているが、流動性が高い場合には、ポンプに代えてバルブを採用し、自重により供給することとしてもよい。
【0048】
また、本実施形態では、回収容器312Yに貯留する液体現像剤が搬送経路722Yを介して供給現像剤貯留部711Yに回収される。回収容器312Y内には液体現像剤を現像ローラー20Yの軸方向に搬送するためのオーガ37Y(第2オーガ)が配設されている。このオーガ37Yは現像ローラー20Yの軸方向と同方向の回転軸と、回転軸周囲に配設されたフィン(羽根)が設けられている。このオーガ37Yを、モーターなどのオー
ガ駆動源371Y(第2オーガ駆動源)にて所定方向に回転させることで回収容器312Yに貯留する液体現像剤を搬送経路722Yにて供給現像剤貯留部711Yに搬送する。
【0049】
また、本実施形態では、スクイーズ装置から回収したキャリア成分リッチな状態の液体現像剤を、回収容器312Yとは異なる回収液貯留部391Yに回収することとしている。図2に示されるように、第1スクイーズローラークリーニングブレード14Y、第2スクイーズローラークリーニングブレード14Y’の下方には、回収液貯留部391Yが配設されており、これらブレードから滴下される液体現像剤は回収液貯留部391Yに回収される。
【0050】
また、図3に示されるように回収液貯留部391Yには液体現像剤を回収容器312Yへ搬送する第1の搬送経路729Y、液体現像剤を液体現像剤をバッファタンク78Yへ搬送する第2の搬送経路728Yが設けられている。さらに、回収液貯留部391Y内には、正逆回転することで液体現像剤を第1の搬送経路729Yまたは第2の搬送経路728Yに搬送するオーガ38Y(第1オーガ)が配設されている。オーガ38Yの構成は、前述したオーガ37Y(第2オーガ)と略同様であって、現像ローラー20Yの軸方向と同方向の回転軸と、回転軸周囲に配設されたフィン(羽根)にて構成されている。本実施形態では、このオーガ38Yを、オーガ駆動源392Y(第1オーガ駆動源)にて正逆方向に回転させることで回収液貯留部391Yに貯留する液体現像剤を第1の搬送経路729Y、または第2の搬送経路728Yへ搬送している。
【0051】
このオーガ38Yを、正回転させた場合には、回収液貯留部391Y内の液体現像剤は第1の搬送経路729Yにて回収容器312Yに搬送される。本実施形態では、特に回収容器312Yにおける液体現像剤搬送の上流位置、すなわち、オーガ37Yの搬送方向と反対側の位置に滴下(搬送)することで、回収容器312Yから排出する液体現像剤のトナー濃度の均一を図っている。なお、第1の搬送経路729Yは、この形態に限らず直接、供給現像剤貯留部711Yに搬送するものであってもよい。
【0052】
一方、オーガ駆動源392Yにてオーガ38Yを逆回転させた場合には、回収液貯留部391Y内の液体現像剤は、第2の搬送経路728Yを介してバッファタンク78Yに搬送される。本実施形態では、第1の搬送経路729Yと第2の搬送経路728Yを切り換えることで、供給現像剤貯留部711Yに貯留する濃度変化及び液位変化を抑制することとしている。なお、本実施形態ではオーガ38Yの搬送方向にて液体現像剤の搬送先を切り換えることで搬送性の向上が図られているが、搬送先の切り換えは排出口の開閉など各種形態を採用することが可能である。
【0053】
さらに、本実施形態では、感光体クリーニングブレード18Yにて1次転写後の感光体10Yから回収した液体現像剤の再利用を図るため、感光体クリーニングブレード18Yで回収した液体現像剤を受けるための回収液貯留部181、そして、オーガ182Y(第3オーガ)が設けられている。オーガ182Yの構成は、オーガ37Yと略同様であり、オーガ駆動部183Y(第3オーガ駆動部)による回転にて、感光体10Y全域から回収し回収液貯留部181に貯留する液体現像剤を感光体10Yの軸方向に搬送し、搬送経路726Yを介してバッファタンク78Yに搬送する。
【0054】
バッファタンク78Yは、オーガ38Y、オーガ182Yにて回収した液体現像剤を一時的に貯留する貯留部であって、貯留する液体現像剤は搬送経路727Yを介して供給現像剤貯留部711Yに搬送され再利用される。本実施形態ではポンプ737Yにて搬送される。
【0055】
濃度調整タンク71Yに形成された供給現像剤貯留部711Y内には、貯留する液体現
像剤のトナー濃度を検知するための濃度センサー73Y、液量を検知するための液位センサー74Y、液体現像剤を攪拌して均一濃度とするための攪拌部材77Yが配設される。濃度センサー73Y、液位センサー74Yの出力に基づいてポンプ735Y、734Yを駆動し、攪拌部材77Yにて攪拌することで、供給現像剤貯留部711Yに貯留する液体現像剤のトナー濃度(固形分濃度25%)、液量を一定の値に調整することが可能となっている。また本実施形態ではバッファタンク78Yに貯留する液体現像剤をポンプ737Yにて搬送しているため、このポンプ737Yについても液位センサー74Y、濃度センサー73Yの少なくとも一方を用いて搬送量を制御することとしてもよい。さらに、バッファタンク78Yの液量(液位)を監視する液位センサーを設け、このバッファタンク78Yの液量に基づいて、バッファタンク78Y内の液体現像剤が溢れないようにポンプ737Yを制御することとしてもよい。
【0056】
濃度調整された液体現像剤は、ポンプ731Yにて搬送路721Yを介して現像部30Yの現像剤貯留部311Yに搬送され、画像形成に使用される。以上、図2、図3を用いて現像剤供給部の構成について説明したが、このような現像剤供給により、液体現像剤を濃度調整して再利用を図ることが可能となる。
【0057】
では、本実施形態の第1の搬送経路729Y、第2の搬送経路728Yの切り換えによる作用について説明する。図4は、オーガ38Yの正回転を継続した場合においてスクイーズ装置(回収装置)から回収される液体現像剤のトナー濃度と、形成する画像、すなわち、露光ユニット12Yで感光体10Yに形成する潜像についての画線率の関係を示した図である。
【0058】
図4(a)は、第1スクイーズローラークリーニングブレード14Y、第2スクイーズローラークリーニングブレード14Y’にて回収した液体現像剤のトナー濃度と、画線率の関係を示した図である。この図に示されるように両クリーニングブレード14Y、14Y’にて回収される液体現像剤のトナー濃度は、画線率が高くなるにつれて低濃度となる。また、第1スクイーズローラークリーニングブレード14Yにて大部分のカブリトナーが回収されるため、第2スクイーズローラークリーニングブレード14Y’で回収される液体現像剤のトナー濃度は、第1スクイーズローラークリーニングブレード14Yで回収されるものよりも低濃度となっている。また、第2スクイーズローラークリーニングブレード14Y’での回収量は、第1スクイーズローラークリーニングブレード14Yに対してほぼ半減する。
【0059】
図4(b)は、両スクイーズローラークリーニングブレード14Y、14Y’にて回収した液体現像剤、すなわち、回収液貯留部391Yに貯留する液体現像剤のトナー濃度と、画線率の関係が示されている。図4(a)と同様、回収液貯留部391Yに貯留する液体現像剤のトナー濃度は、画線率が高くなるにつれ低濃度化する傾向にあることが分かる。また、図5は、オーガ38Yの正回転を継続した場合において、回収容器312Yから排出される液体現像剤のトナー濃度(回収現像剤濃度)と、形成する画像の画線率の関係を示した図である。
【0060】
供給現像剤貯留部711Yから現像剤貯留部311Yに供給する液体現像剤は、トナー濃度が所望の値(本実施形態では25%)に保たれることが好ましい。図5の関係を見ると分かるように画線率20%を境として、回収容器312Yから排出される液体現像剤のトナー濃度は好適な値から変化する。すなわち、画線率が20%以上の場合、現像に使用されるトナーが増加するため、回収された液体現像剤のトナー濃度は低下する。一方、画線率が20%以下では、現像に使用されるトナーは減少するため、回収された液体現像剤のトナー濃度は増加する。
【0061】
では、本発明における搬送経路切り換え制御の第1実施例について説明する。第1実施例では、形成する画像の画線率に基づいて第1の搬送経路729Y、または、第2の搬送経路728Yに切り換えることとしている。本実施形態ではオーガ38Yの回転方向を制御することで、回収液貯留部391Yにおける液体現像剤の搬送性を高めている。
図6は、本実施形態の回収容器312Yから排出される液体現像剤のトナー濃度(回収現像剤濃度)と、形成する画像の画線率の関係を示す図であり、図7は、オーガの駆動制御を示すフロー図である。本実施形態では、供給現像剤貯留部711Yのトナー濃度の好適な値(25%)を境として、オーガ38Yの回転方向を切り換えることとしている。図7のフロー図において、S102では、印刷する画像情報の画線率を監視し、画線率が20%未満か否かでオーガ38Yの回転方向が切り換えられる。
【0062】
画線率が20%未満のときはオーガ38Yを正回転させることで、供給現像剤貯留部711Yの濃度変化に影響を及ぼしやすい第1の搬送経路729Yに搬送する(S103)。一方、画線率が20%未満でないときはオーガ38Yを逆回転させ第2の搬送経路729Yに搬送し、供給現像剤貯留部711Yの急激な濃度変化を抑制することとしている(S104)。
【0063】
このように搬送経路を切り換えることで、高画線率の印刷が実行された場合においても、供給現像剤貯留部711Yに貯留する液体現像剤の急激な濃度低下を抑制することが可能となる。このような制御を実行した場合、図6に示されるように、回収容器312Yから排出される液体現像剤、すなわち、供給現像剤貯留部711Yに回収される液体現像剤のトナー濃度は常に25%以上とされている。
【0064】
実施例1では、形成する画像の画線率に基づいて搬送経路を切り換えることとしたが、搬送経路の切り換えは、供給現像剤貯留部311Yに貯留するトナー濃度及び液量に基づいて行うことも可能である(実施例2)。前述したように供給現像剤貯留部711Yには、液体現像剤のトナー濃度を検出する濃度センサー73Y、液位(液量)を検出する液位センサー74Yが配設されている。これらセンサーの出力は、オーガ38Yの切換を実行する制御部に入力され、正回転、逆回転の切り換えを判断するために利用される。
【0065】
では、オーガ38Yの回転方向の切り換えについて説明する。図8はオーガ38Yの回転方向の切り換え処理例を示した図であって、画像形成装置における印刷枚数の進行に対する供給現像剤貯留部711Y内の液体現像剤濃度、並びに、液位の変位が示されている。なお、この例では画線率20%以上の印刷を継続した場合の制御例となっている。
【0066】
液体現像剤濃度と液位はそれぞれ濃度センサー73Y、液位センサー74Yにて検出される値である。現像剤濃度、液位は、それぞれ基準値、上限値、下限値を有しており、上限値と下限値の範囲内に制御される。本実施形態において、現像剤濃度の基準値は25%、上限値を27%、下限値を23%としている。一方、液位の基準値は100mm、上限値を150mm、下限値を50mmとしている。
【0067】
印刷が開始された直後、すなわち、図8に示されるi領域では、オーガ38Yは正回転駆動される。このi領域では、供給現像剤貯留部711Y内の液体現像剤の濃度を25%の一定値に保持しようとすると、回収液貯留部391Yから濃度の低い液体現像剤が流入するため、高濃度現像剤タンク76Yより高濃度現像剤を供給する必要があり、その結果、供給現像剤貯留部711Y内の液位は上昇する。
【0068】
そのため、ii領域では、供給現像剤貯留部711Yに貯留する液体現像剤の濃度目標値を下限値(23%)まで下げることで、液位上昇を緩和させる。さらに液位が上昇して上限値(100mm)に達したとき、オーガ38Yを逆回転駆動させることで、回収液貯留
部391Yに貯留する低濃度の液体現像剤が、供給現像剤貯留部711Yへの搬送されないようにすることで、液位上昇を減少に転じさせるとともに、トナー濃度を上昇させる。このとき濃度目標値も基準値(25%)に回復させる(iii領域)。
【0069】
iii領域のオーガ38Yの逆回転を継続し、濃度が基準値に戻った時点で、オーガ38
Yは正回転に切り換えらえる。このように正回転に戻すことで、逆回転時の搬送先であるバッファタンク78Yへの搬送量を抑制し、限られた容量の各タンクが短期に満杯になることを防いでいる。正回転に切り換えられたiv領域は、実質、ii領域と同じ制御であって、オーガ38Yは正回転、濃度目標値は基準値(25%)に設定された状態である。
【0070】
この実施例2の制御では、供給現像剤貯留部711Yに貯留する液体現像剤のトナー濃度、及び、液位を利用してオーガ38Yの回転方向を切り換えることとしたが、トナー濃度、液位の両方を用いるのみならず、何れか1方を用いて制御することとしてもよい。
【0071】
以上、本実施形態では、スクイーズ部(回収部)から回収した液体現像剤を、供給現像剤貯留部711Yに貯留する液体現像剤のトナー濃度に大きく影響する第1の搬送経路729Yと、影響の少ない第2の搬送経路728Yに切り換えることで、画線率の変化により回収した液体現像剤の濃度が変化した場合においても、供給現像剤貯留部711Yに貯留する濃度変化、液位変化を抑制し、連続印刷を可能とする画像形成装置を提供することが可能となる。
【0072】
なお、本明細書においては、種々の実施の形態について説明したが、それぞれの実施の形態の構成を適宜組み合わせて構成された実施形態も本発明の範疇となるものである。
【符号の説明】
【0073】
10Y(以下、符号にYの付されているものは、M、C、K各色についても同様)…感光体(潜像担持体)、11Y…第1コロナ帯電器、11Y’…第2コロナ帯電器、12Y…露光ユニット、13Y…第1スクイーズローラー、13Y’…第2スクイーズローラー、14Y…第1スクイーズローラークリーニングブレード、14Y’…第2スクイーズローラークリーニングブレード、18Y…感光体クリーニングブレード、181Y…回収液貯留部、182Y…第3オーガ、183Y…第3オーガ駆動部、20Y…現像ローラー、21Y…現像ローラークリーニングブレード、22Y…トナー帯電器、30Y…現像部(現像装置)、31Y…現像剤容器、311Y…現像剤貯留部、312Y…回収容器、313Y…仕切板、32Y…中間ローラー、33Y…アニロクスローラー、34Y…中間ローラークリーニングブレード、35Y…規制部材、36Y…攪拌オーガ、37Y…第2オーガ、371Y…第2オーガ駆動部、38Y…第1オーガ、39Y…回収液貯留容器、391Y…第1回収液貯留部、40…転写ベルト、41…駆動ローラー、42…テンションローラー、50Y…1次転写部、51Y…1次転写バックアップローラー、60…2次転写ユニット、61…2次転写ローラー、62…2次転写ローラークリーニングブレード、63…2次転写ユニット回収貯留部、101、101’…ゲートローラー、102…転写材ガイド、71Y…濃度調整タンク、711Y…供給現像剤貯留部、73Y…濃度センサー、721Y〜729Y…搬送経路、731Y〜735Y…ポンプ、74Y…液位センサー、75Y…キャリア液タンク、76Y…高濃度現像剤タンク、77Y…攪拌部材、78Y…バッファタンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー及びキャリア液を含む液体現像剤を回収する回収部と、
前記回収部で回収された液体現像剤を貯留する回収液貯留部と、
前記回収液貯留部で貯留された液体現像剤を搬送する第1の搬送経路と、
前記回収液貯留部で貯留された液体現像剤を搬送する第2の搬送経路と、
前記回収液貯留部に貯留された液体現像剤の搬送を前記第1の搬送経路もしくは前記第2の搬送経路に切り換える制御部と、を備えることを特徴とする回収装置。
【請求項2】
前記回収液貯留部に配設されて、回転して前記回収液貯留部に貯留された液体現像剤を搬送するオーガを有し、
前記制御部は、前記オーガの回転方向を切り換えて前記第1の搬送経路もしくは前記第2の搬送経路に液体現像剤を搬送させる請求項1に記載の回収装置。
【請求項3】
潜像が形成される潜像担持体と、
前記潜像担持体に前記潜像を形成する露光部と、
トナー及びキャリア液を含む液体現像剤を担持して前記潜像担持体に形成された前記潜像を現像する現像ローラーを有する現像部と、
前記現像部で現像された前記潜像担持体に当接して前記潜像担持体をスクイーズするスクイーズローラー、前記スクイーズローラーに当接して前記スクイーズローラーをクリーニングして液体現像剤を回収するスクイーズローラークリーニング部材を有するスクイーズ部と、
前記スクイーズローラークリーニング部材で回収された液体現像剤を貯留する回収液貯留部と、
前記回収液貯留部に貯留された液体現像剤を搬送する第1の搬送経路と、
前記回収液貯留部で貯留された液体現像剤を搬送する第2の搬送経路と、
前記回収液貯留部に貯留された液体現像剤の搬送を前記第1の搬送経路もしくは前記第2の搬送経路に切り換える制御部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
前記現像部は、前記現像ローラーに当接して前記現像ローラーをクリーニングして液体現像剤を回収する現像ローラークリーニング部材、及び前記現像ローラークリーニング部材で回収された液体現像剤を貯留する回収容器を有し、
前記第1の搬送経路は、前記回収液貯留部に貯留する液体現像剤を前記回収容器に搬送する請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記回収液貯留部に配設されて、前記回収液貯留部に貯留された液体現像剤を搬送するオーガを有し、
前記制御部は、前記オーガの回転方向を切り換えて、前記第1の搬送経路もしくは前記第2の搬送経路に液体現像剤を搬送させる請求項3または請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記回収容器に貯留された液体現像剤を前記現像ローラーの軸方向の一方側から他方側に搬送する第2のオーガを有し、
前記第1の搬送経路は、前記回収容器の前記一方側に液体現像剤を搬送する請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記現像部に液体現像剤を供給する現像剤供給部を有し、
前記第2の搬送経路は、前記回収液貯留部に貯留された液体現像剤を前記現像剤供給部に搬送する請求項3から請求項6の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記現像剤供給部に貯留された液体現像剤のトナー濃度、もしくは前記現像剤供給部の液量に基づいて液体現像剤の搬送を前記第1の搬送経路もしくは前記第2の搬送経路に切り換える請求項1から請求項5の何れか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−168352(P2012−168352A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−29311(P2011−29311)
【出願日】平成23年2月15日(2011.2.15)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】