説明

回転速度検出装置およびそれを用いた転がり軸受装置

【課題】圧入による着磁体の径方向の位置ばらつきを抑制できるよう改良された回転速度検出装置およびそれを用いた転がり軸受装置を提供する。
【解決手段】着磁体67を備えた回転部材が回転することにより生ずる磁気変化を、固定部材に備えられたセンサ11により検知することにより回転体の回転速度を検出する回転速度検出装置である。着磁体67が固定される第1の円筒部68と、回転部材に圧入されたスリンガ33と、スリンガ33に圧入された第2の円筒部69と、第1、第2の円筒部68、69を連結する連結部70と、固定部材に圧入された固定側芯金21と、固定側芯金21に着磁体67に対向するように配設された磁気センサ11と、回転部材とスリンガ33との間に第1の弾性部材74を備え、シール用芯金と第2の円筒部との間に第2の弾性部材73を備え、固定部材と固定側芯金との間に第3の弾性部材72を更に備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転速度検出装置に係り、詳しくは自動車の車輪の回転速度を検知する回転速度検出装置に関する。また本発明は、同回転速度検出装置を用いた転がり軸受装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アンチロックブレーキシステムの普及に伴い、当該システムに用いられる車輪の回転速度を検知する回転速度検出装置を備えることが必要となり、同装置を転がり軸受装置に装備することが行なわれている。そのため、回転速度検出装置を小型化する必要が生じている。
【0003】
例えば特許文献1に示された技術においては、固定部材と回転部材との間の隙間をシールするシール装置と回転速度検出装置とを一体化することにより、全体として車輪周りのコンパクト化を達成している。即ち固定側シール部材の内部にセンサを固定し、回転側シール部材の内部に着磁体を固定することによりシール装置と回転速度検出装置とを一体化している。ここで、回転側シール部材は、着磁リングとスリンガとを一体化させ、固定部材に圧入している。
【特許文献1】特開2000−346858号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、一般に圧入によって部材を組み付ける場合、圧入による変形量を一定させないと、径方向の位置にばらつきが生じる。特に、特許文献1のように、上記固定側シール部材において着磁体(着磁リング)を固定している支持部材(スリンガ)の径方向の位置がばらつけば、センサと着磁体とのクリスタルギャップ、エアギャップを一定させることが困難となる。また、製品によっては、固定部材に別の部材を圧入し、更にその上から支持部材を圧入するような場合もあり、このような場合には、2重に圧入を組み合わせているため、着磁体の径方向の位置ばらつきが大きくなるおそれがある。また、これらの位置が全て一定となるよう各部材の寸法精度、組み付け精度の管理を厳格に行なうと歩留まりが悪くなりコスト増となる。
【0005】
本発明はかかる問題を解決するためになされたもので、大幅なコスト増を招かずに、圧入によるセンサおよび着磁体の径方向の位置ばらつきを抑制できるよう改良された回転速度検出装置およびそれを用いた転がり軸受装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかる回転速度検出装置は、着磁体を備えた回転部材が回転することにより生ずる磁気変化を、固定部材に備えられたセンサにより検知することにより回転部材の回転速度を検出する回転速度検出装置である。前記着磁体が固定される第1の円筒部と、前記回転部材に圧入されたシール用芯金と、前記シール用芯金に圧入された第2の円筒部と、前記第1、第2の円筒部を連結する連結部と、前記固定部材に圧入された固定側芯金と、前記固定側芯金に前記着磁体に対向するように配設された磁気センサと、前記回転部材と前記シール用芯金との間に第1の弾性部材を備えた。
【0007】
回転部材とシール用芯金との間に第1の弾性部材を備えるので、回転部材にシール用芯金を圧入することにより生じる径方向の圧力は、第1の弾性部材が変形することにより吸収される。そのため、シール用芯金の径方向への変形は抑制され、回転部材にシール用芯金を圧入することによって、着磁体が固定される第1の円筒部に径方向の位置ずれが生じることを抑制する。
【0008】
本発明にかかる回転速度検出装置は前記シール用芯金と前記第2の円筒部との間に第2の弾性部材を更に備えることが好ましい。
【0009】
シール用芯金と第2の円筒部との間に第2の弾性部材を備えるので、シール用芯金に第2の円筒部を圧入することにより生じる径方向の圧力は、第2の弾性部材が変形することにより吸収される。そのため、第2の円筒部の径方向への変形は抑制され、回転部材にシール用芯金を圧入することによって、着磁体が固定される第1の円筒部に径方向の位置ずれが生じることを抑制する。
【0010】
本発明にかかる回転速度検出装置は、前記固定部材と前記固定側芯金との間に第3の弾性部材を更に備えることが好ましい。
【0011】
固定部材と固定側芯金との間に第3の弾性部材を備えるので、固定部材に固定側芯金を圧入することにより生じる径方向の圧力は、第3の弾性部材が変形することにより吸収される。そのため、固定側芯金の径方向への変形は抑制され、固定部材に固定側芯金を圧入することによって、センサが固定される固定側芯金に径方向の位置ずれが生じることを抑制する。
【0012】
本発明にかかる回転速度検出装置は、第1〜第3の弾性部材の各々がニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)またはシリコンを主成分とする。
【0013】
第1〜第3の弾性部材の各々がニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)またはシリコンを主成分とするので、安価かつ汎用性を有する部材でセンサおよび着磁体の位置ずれを防止できる。
【0014】
また、本発明にかかる回転速度検出装置は、転がり軸受装置に好適に用いられる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、着磁体の径方向の位置が圧入により変化することを抑制できるので、着磁体の径方向の位置のばらつきを小さくできる。従ってセンサと着磁体とのクリスタルギャップ、エアギャップを容易に、一定にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本実施形態は、本発明にかかる回転速度検出装置をシール装置と一体化し、転がり軸受装置に適用した一実施形態である。以下、第1の実施形態を図1〜図3を用いて説明する。なお、図1は、第1の実施形態にかかる転がり軸受装置を、軸を含む平面で切断した断面図である。図2は、図1の要部拡大図である。図3は、第1の実施形態にかかる転がり軸受装置を車体側より見た図である。また、図1〜図3において同一部分については同一符号を付し、以後の説明においては、図1〜図3を併せて参照する。
【0017】
まず、転がり軸受装置の構成を順に説明する。
ハブユニット1は、車体側に固定されている車体側軌道部材3、車輪が取り付けられる車輪側軌道部材4、車体側軌道部材3と車輪側軌道部材4との間に2列に配置された複数の転動体である玉5、および各列の玉5をそれぞれ保持する保持器6を備えている。
【0018】
車体側軌道部材3は略筒状の固定部材であり、外周部分に車体への懸架装置であるナックル29にボルトで取り付けられるためのフランジ13を有している。内周面にはそれぞれ玉5と摺接する2列の外輪軌道12が形成されている。
【0019】
車輪側軌道部材4は中空軸14と内輪17からなる。中空軸14は略筒状の回転部材であり、外周部分に車輪を取り付けるための複数のボルトが固定されるフランジ部18と、玉5と摺接する軌道溝15が設けられており、車体側端部近傍には内輪17が嵌合固定されている。内輪17には、中空軸14の軌道溝15と並列するように、玉5と摺接する軌道溝16が形成されている。車体側軌道部材3の外部側端部と中空軸14との間には、弾性シールおよび芯金からなるシール部材20が設けられている。
【0020】
内輪17の車体側端部と車体側軌道部材3の車体側端部との間に、回転速度検出装置2を備えたシール装置7が設けられている。同シール装置7は、主に図2を参照して、車体側軌道部材3に固定された固定側シール部材8と、車輪側軌道部材4、より具体的には内輪17に固定された回転側シール部材9とからなる。
【0021】
固定側シール部材8は、固定側芯金21と、インサート成形により固定側芯金21に一体化された樹脂部材22と、固定側芯金21に樹脂モールドされたセンサ11と、弾性シール部材65とを備えている。
【0022】
センサ周辺部の部分拡大図である図2に端的に示されるように、固定側シール部材8の固定側芯金21は、金属板をプレス加工することによって環状に形成されている。即ち、固定側芯金21は、車体側軌道部材3の車体側端部に第3の弾性部材72を介して圧入された嵌合用円筒部61と、嵌合用円筒部61の軸方向外部向きの端部に連なって径方向軸向きに延びる連結部62と、連結部62に連なって軸方向車体向きに延びる水分浸入防止用円筒部63と、および水分浸入防止用円筒部63に連なって径方向軸向きに延びるフランジ部64とを有している。このフランジ部64の端部に、弾性シール部材65が接着されている。また、嵌合用円筒部61と連結部62と水分浸入防止用円筒部63によって形成された軸方向外部向きの窪みに、樹脂部材22がモールドされている。なお、固定側芯金21は、センサ11の検出面に磁力線が入りやすいように、SUS304などの非磁性の金属製である。
【0023】
樹脂部材22は環状であり、その環状部分の外形は、車体側軌道部材3の車体側端部の外形にほぼ等しい。また、環状部分のセンサ11を埋設した部分より軸方向車体側および径方向に張り出す張出部26が設けられている。張出部26の上端部には、車体側に設けられた処理手段(図示せず)とセンサ11とを結ぶハーネスを取り付けるためのコネクタ部27が一体に成形されている。コネクタ部27には信号用のコネクタピン28が設けられており、センサ11とコネクタピン28とが、リード線30を介して接続されている。
【0024】
また、回転速度検出装置2は、センサ11とセンサ11の出力を外部に取り出すコネクタ部27、コネクタピン28およびリード線30などの配線手段と、信号処理手段(図示せず)により構成されている。センサ11は、磁気センサであり、検知面を径方向内向きに向けている。
【0025】
回転側シール部材9は、金属板をプレス加工することにより断面をL字形状に成形したスリンガ33、即ちシール用芯金と、円筒部31に固定されたパルサ10とからなる。スリンガ33は、内輪17の車体側端部に嵌合固定された円筒部31と、円筒部31の軸方向車体側端部に連なって車体側軌道部材3に向って径方向に延びる外周向きフランジ部32とを有する。外周向きフランジ部32および円筒部31に、軸向きフランジ部64に固定された弾性シール部材65が摺接している。
【0026】
パルサ10は、組み合わされるセンサ11が回転信号を出力するために、N極とS極とを交互に配置して磁力を発生させるもので、環状の着磁体固定用芯金66と、これに接着された着磁体67とからなる。着磁体67は、ゴムをバインダとする磁性粉が着磁されることにより形成されている。着磁体67は磁力発生面を径方向外向きに向けており、上述のセンサ11の検知面と対向するよう配設されている。従って、パルサ10が発する磁力を、センサ11が検知することができ、それによって車輪側軌道部材4の回転を検知する。
【0027】
センサ11は、大径円筒部である嵌合用円筒部61と小径円筒部である水分浸入防止用円筒部63との間に充填されて樹脂部材22内に配置されている。固定側シール部材8の固定側芯金21の嵌合用円筒部61の軸方向外側端部に、センサ11と信号処理手段とを接続するリード線30を通すための配線取出し用切欠き部47が設けられている。
【0028】
パルサ10の着磁体固定用芯金66は、大径円筒部68、小径円筒部69および連結部70からなり、その小径円筒部69が回転側シール部材9の円筒部31の軸方向外部向きの部分の外径部に圧入されている。着磁体67は、大径円筒部68の外周円筒部に接着されている。着磁体67の車体側端部には、連結部70の車体側面に接着されている折曲げ部がそれぞれ設けられている。着磁体67と水分浸入防止用円筒部63との間の隙間、即ちエアギャップBは、両者が接触しない範囲でできるだけ小さい値とする。
【0029】
上述のように固定側芯金21の嵌合用円筒部61は、車体側軌道部材3に圧入される。従来行なわれてきたように、嵌合用円筒部61を車体側軌道部材3に直接圧入することにより固定側芯金21が変形すると、固定側芯金21の軸方向外部向きの窪みにモールドされる樹脂部材22の径方向の位置も一定せず、その内部に配置されるセンサ11の径方向の位置もばらつくこととなる。本実施形態においては第3の弾性部材72を介して固定側芯金21の嵌合用円筒部61を車体側軌道部材3に圧入するので、圧入に伴い生じる圧力は弾性部材72が吸収する。そのため圧入後の固定側芯金21の径方向の位置のばらつきが小さくなる。固定側芯金21の窪みにモールドされる樹脂部材22および樹脂部材22埋設されるセンサ11の位置もばらつきが小さくなる。
【0030】
円筒部31は内輪17へ直接圧入されると、圧入により円筒部31が変形し、円筒部31の径方向の位置にばらつきが生ずる。その結果、円筒部31に更に圧入されるパルサ10の径方向の位置にもばらつきが生じ、着磁体67の位置が一定しない。本実施形態においては第1の弾性部材74を介して円筒部31を内輪17に圧入するので、圧入に伴い生じる圧力は弾性部材74が吸収する。従って、圧入後の円筒部31の径方向の位置のばらつきが小さくなる。その結果、円筒部31に更に圧入されるパルサ10の着磁体67の径方向の位置もばらつきが小さくなる。
【0031】
また同じ理由で、第2の弾性部材73を介してパルサ10を円筒部31に圧入する。従って圧入に伴い生じる圧力は弾性部材73が吸収し、圧入後のパルサ10の径方向の位置のばらつきが小さくなる。その結果、パルサ10が備える着磁体67の径方向の位置もばらつきが小さくなる。
なお、上記第1〜第3の弾性部材74,73,72は水素化ニトリルゴム(HNBR)を主成分として形成されている。
【0032】
上記実施形態の回転速度検出装置を用いた転がり軸受け装置によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0033】
(1)上記実施形態では、回転部材である内輪17とスリンガ(シール用芯金)33との間に第1の弾性部材74を備えるので、回転部材にシール用芯金を圧入することにより生じる径方向の圧力は、第1の弾性部材74が変形することにより吸収される。そのため、スリンガ33の径方向への変形は抑制され、内輪17にスリンガ33を圧入することによって、着磁体が固定される第1の円筒部、即ち大径円筒部68に径方向の位置ずれが生じることを抑制する。
【0034】
(2)スリンガ(シール用芯金)33と第2の円筒部、即ち小径円筒部69との間に第2の弾性部材73を備えるので、スリンガ33に小径円筒部69を圧入することにより生じる径方向の圧力は、第2の弾性部材が変形することにより吸収される。そのため、第2の円筒部の径方向への変形は抑制され、回転部材にシール用芯金を圧入することによって、着磁体が固定される第1の円筒部、即ち大径円筒部68に径方向の位置ずれが生じることを抑制する。
【0035】
(3)固定部材である車体側軌道部材3と固定側芯金21との間に第3の弾性部材を備えるので、車体側軌道部材3に固定側芯金21を圧入することにより生じる径方向の圧力は、第3の弾性部材72が変形することにより吸収される。そのため、固定側芯金21の径方向への変形は抑制され、車体側軌道部材3に固定側芯金21を圧入することによって、センサ11が固定される固定側芯金21に径方向の位置ずれが生じることを抑制する。
【0036】
(4)上記(1)〜(3)の効果によりセンサ11および着磁体67の両者の圧入による位置ずれが抑制される。その結果、エアギャップBおよびクリスタルギャップCのばらつきも小さくなるため回転速度検出の精度が向上する。なお、エアギャップとはセンサとセンサターゲット(本実施例においては着磁体67)の隙間の距離であり、間に設けられた部材の幅を含まない。また、クリスタルギャップとはセンサの検出面とセンサターゲットの距離であり、小型のセンサの場合、センサの中央部からセンサターゲットまでの距離をいう。
【0037】
(5)また、エアギャップBおよびクリスタルギャップCのばらつきが小さくなれば、エアギャップBおよびクリスタルギャップCを小さく設計することができる。従ってセンサ11として感度の低い小型のセンサを使用できる。その結果、センサ11のサイズを小さくすることができる。また、同じくセンサ11として感度の低い安価なセンサを使用でき、コストダウンも可能となる。
【0038】
(6)また上記実施形態において第1、第2、第3の弾性部材74,73,72は水素化ニトリルゴム(HNBR)を主成分とする原料によって形成した。そのため安価かつ汎用性の材料により上記(1)〜(5)の効果を上げることができる。
【0039】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
【0040】
・上記実施形態では、第1、第2、第3の弾性部材74,73,72を使用したが、いずれか1つまたは2つを使用しても良い。第1、第2、第3の弾性部材74,73,72のうち、1つまたは2つを用いることにより、エアギャップBおよびクリスタルギャップCのばらつき抑制効果が十分にえられれば、全て使用する場合に比べ、部品点数や製造工数が少なくなり有利である。
【0041】
・上記実施形態では、内輪を回転輪として着磁体固定用芯金66を固定したが、外輪が回転輪でも良い。この場合、着磁体固定用芯金66は外輪に備えられる。
【0042】
・上記実施形態では、センサ11とセンサターゲット(着磁体67)をラジアル方向に配置する例を示したが、アキシャル方向に配置しても良い。
【0043】
・上記実施形態では、第1、第2、第3の弾性部材74,73,72は水素化ニトリルゴム(HNBR)を主成分とする原料によって形成したが、他の原料、例えばニトリルゴム(NBR)を主成分とする原料を用いてもよい。この場合は耐薬品性は低下するものの、より安価かつ耐寒性を有する素材で第1、第2、第3の弾性部材74,73,72を製造することができる。
【0044】
・上記実施形態では、第1、第2、第3の弾性部材74,73,72は水素化ニトリルゴム(HNBR)を主成分とする原料によって形成したが、他の原料、例えばシリコンを主成分とする原料を用いてもよい。この場合はややコストアップとなるが、耐熱性、耐寒性、耐オゾン性をより向上させることができる。また用途に応じてアクリルゴム(ACM)やフッ素ゴム(FKM)を用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一実施形態にかかる転がり軸受装置の、車輪の中心軸を含む平面による断面図。
【図2】本発明の一実施形態にかかる転がり軸受装置の一部拡大図。
【図3】本発明の一実施形態にかかる転がり軸受装置を車体側より見た図。
【符号の説明】
【0046】
1 ハブユニット
2 回転速度検出装置
3 車体側軌道部材(固定部材)
4 車輪側軌道部材(回転部材)
5 玉
6 保持器
7 シール装置
8 固定側シール部材
9 回転側シール部材
10 パルサ
11 センサ
12 外輪軌道
13 フランジ
14 中空軸
15 軌道溝
16 軌道溝
17 内輪
18 フランジ部
20 シール部材
21 固定側芯金
22 樹脂部材
26 張出部
27 コネクタ部
28 コネクタピン
29 ナックル
30 リード線
31 円筒部
32 フランジ部
33 スリンガ(シール用芯金)
47 切欠き部
61 嵌合用円筒部
62 連結部
63 水分浸入防止用円筒部
64 フランジ部
65 弾性シール部材
66 着磁体固定用芯金
67 着磁体
68 大径円筒部(第1の円筒部)
69 小径円筒部(第2の円筒部)
70 連結部
72 第3の弾性部材
73 第2の弾性部材
74 第1の弾性部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着磁体を備えた回転部材が回転することにより生ずる磁気変化を、固定部材に備えられたセンサにより検知することにより回転部材の回転速度を検出する回転速度検出装置であって、
前記着磁体が固定される第1の円筒部と、
前記回転部材に圧入されたシール用芯金と、
前記シール用芯金に圧入された第2の円筒部と、
前記第1、第2の円筒部を連結する連結部と、
前記固定部材に圧入された固定側芯金と、
前記固定側芯金に前記着磁体に対向するように配設された磁気センサと、
前記回転部材と前記シール用芯金との間に第1の弾性部材を備えた回転速度検出装置。
【請求項2】
前記シール用芯金と前記第2の円筒部との間に第2の弾性部材を更に備えた請求項1に記載の回転速度検出装置。
【請求項3】
前記固定部材と前記固定側芯金との間に第3の弾性部材を更に備えた請求項1または2に記載の回転速度検出装置。
【請求項4】
前記第1〜第3の弾性部材の各々がニトリルゴム、水素化ニトリルゴムまたはシリコンを主成分とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転速度検出装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転速度検出装置を用いた転がり軸受装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−256601(P2008−256601A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−100665(P2007−100665)
【出願日】平成19年4月6日(2007.4.6)
【出願人】(000001247)株式会社ジェイテクト (7,053)
【Fターム(参考)】