説明

固体撮像装置、固体撮像素子、固体撮像装置の製造方法及び固体撮像素子の製造方法

【課題】高画質化を図ることができる固体撮像装置、固体撮像素子、固体撮像装置の製造方法及び固体撮像素子の製造方法を提供する。
【解決手段】実施形態に係る固体撮像装置は、上面に複数の画素が形成されたセンサ基板と、複数のマイクロレンズが形成されたマイクロレンズアレイ基板と、前記マイクロレンズアレイ基板における前記マイクロレンズ間の領域に一端が接合され、前記上面に他端が接合された接続ポストと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、固体撮像装置、固体撮像素子、固体撮像装置の製造方法及び固体撮像素子の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
上面に複数の画素が形成されたセンサ基板上に数10μmのエアギャップを介してマイクロレンズアレイを構成する固体撮像装置においては、センサ基板及びマイクロレンズアレイの高い平行度が求められる。
そこで一般的には、センサ基板の上面上に直接マイクロレンズアレイを形成する。これにより、画素とマイクロレンズの平行度を維持している。
【0003】
一方、固体撮像装置と被写体との間の距離を検出することを目的とする固体撮像装置においては、画素が形成されたセンサ基板からマイクロレンズアレイを離間させて配置する。 しかしながら、センサ基板の上面に平行な面内において、センサ基板とマイクロレンズアレイとの間の間隔に、数10μm程度のバラツキが発生すると、結像レンズ及びマイクロレンズにおける光軸にズレが生じ、画質の低下を招く。また、隣接したマイクロレンズを透過して集光した光が画素に入射し、光混色が発生して、視差のある画像群のマッチング精度を低下させるという問題点がある。
【0004】
また、光軸に垂直な平面にある物体の像面は、必ずしも光軸に垂直な平面とはならず、一般には湾曲した面となる。この現象を像面湾曲収差と呼び、視野周辺に行くに従い像位置がズレ、像の周辺が画質劣化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−061109号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態は、高画質化を図ることができる固体撮像装置、固体撮像素子、固体撮像装置の製造方法及び固体撮像素子の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係る固体撮像装置は、上面に複数の画素が形成されたセンサ基板と、複数のマイクロレンズが形成されたマイクロレンズアレイ基板と、前記マイクロレンズアレイ基板における前記マイクロレンズ間の領域に一端が接合され、前記上面に他端が接合された接続ポストと、を備える。
【0008】
また、実施形態に係る固体撮像装置は、複数の画素が形成された上面が窪むように湾曲したセンサ基板と、前記上面側に設けられた結像レンズと、を備える。
【0009】
さらに、実施形態に係る固体撮像装置の製造方法は、半導体基板の上面に複数の画素を形成する工程と、前記上面上に一端が接合された接続ポストを形成する工程と、透明基板上に複数のマイクロレンズを形成する工程と、前記接続ポストの他端を、前記透明基板上における前記マイクロレンズ間の領域に接合する工程と、を備える。
【0010】
実施形態に係る固体撮像装置は、上面が窪むように湾曲した撮像素子を有する固体撮像素子と、前記上面側に設けられた結像レンズと、を備える。
【0011】
また、実施形態に係る固体撮像素子は、上面が窪むように湾曲した撮像素子を備える。
【0012】
さらに、実施形態に係る固体撮像素子の製造方法は、半導体基板の上面に複数の画素を形成する工程と、前記半導体基板上に前記画素と接続される多層配線層及び前記多層配線層を覆う層間絶縁膜を形成する工程と、前記半導体基板の下部を除去する工程と、前記半導体基板の上面が窪むように湾曲させる工程と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施形態に係る固体撮像装置を例示する断面図である。
【図2】(a)は、第1の実施形態におけるマイクロレンズアレイ基板を例示する平面図であり、(b)は、第1の実施形態におけるセンサ基板を例示する平面図である。
【図3】第1の実施形態におけるセンサ基板及びマイクロレンズアレイ基板を例示する断面図である。
【図4】(a)〜(d)は、第2の実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図5】(a)〜(e)は、第3の実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図6】(a)〜(e)は、第4の実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図7】第5の実施形態に係る固体撮像装置を例示する断面図である。
【図8】(a)〜(f)は、第6の実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図9】(a)〜(f)は、第6の実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図10】第7の実施形態に係る固体撮像装置を例示する断面図である。
【図11】第7の実施形態の変形例におけるセンサ基板を例示する断面図である。
【図12】(a)〜(c)は、第7の実施形態の変形例におけるセンサ基板を例示する平面図である。
【図13】第8の実施形態に係る固体撮像装置を例示する斜視図である。
【図14】第9の実施形態に係る固体撮像装置を例示する斜視図である。
【図15】(a)は、第10の実施形態に係る固体撮像装置を例示する断面図であり、(b)は、第10の実施形態に係る固体撮像装置において、固体撮像素子を例示する断面図である。
【図16】(a)及び(b)は、第10の実施形態に係る固体撮像装置において、像面湾曲を例示する図である。
【図17】第1の実施形態の比較例に係る固体撮像装置を例示する断面図である。
【図18】第11の実施形態に係る固体撮像装置を例示する断面図である。
【図19】第12の実施形態に係る固体撮像素子を例示する断面図である。
【図20】第13の実施形態に係る固体撮像素子を例示する断面図である。
【図21】第14の実施形態に係る固体撮像素子を例示する断面図である。
【図22】(a)は、第15の実施形態に係る固体撮像素子を例示する断面図であり、(b)は、第15の実施形態に係る固体撮像素子において、撮像素子を例示する下面図である。
【図23】第16の実施形態に係る固体撮像素子を例示する断面図である。
【図24】第17の実施形態に係る固体撮像素子を例示する断面図である。
【図25】第18の実施形態に係る固体撮像素子を例示する断面図である。
【図26】第19の実施形態に係る固体撮像素子を例示する断面図である。
【図27】(a)〜(c)は、第20の実施形態に係る固体撮像素子の製造方法を例示する工程断面図である。
【図28】(a)〜(d)は、第21の実施形態に係る固体撮像素子の製造方法を例示する工程断面図である。
【図29】第22の実施形態に係る固体撮像素子を例示する図であり、(a)は斜視図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による断面図である。
【図30】第23の実施形態に係る固体撮像素子を例示する図であり、(a)は斜視図であり、(b)は(a)に示すB−B’線による断面図である。
【図31】第23の実施形態の変形例に係る固体撮像素子を例示する斜視図である。
【図32】第24の実施形態に係る固体撮像素子を例示する図であり、(a)は斜視図であり、(b)は(a)に示すC−C’線による断面図である。
【図33】第25の実施形態に係る固体撮像素子を例示する図であり、(a)は斜視図であり、(b)は(a)に示すD−D’線による断面図である。
【図34】(a)及び(b)は、第25の実施形態の変形例に係る固体撮像素子を例示する断面図である。
【図35】(a)〜(c)は、第26の実施形態に係る固体撮像素子の製造方法を例示する断面図である。
【図36】(a)〜(f)は、第27の実施形態に係る固体撮像素子の製造方法を例示する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
先ず、第1の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る固体撮像装置を例示する断面図である。
図2(a)は、第1の実施形態におけるマイクロレンズアレイ基板を例示する平面図であり、(b)は、第1の実施形態におけるセンサ基板を例示する平面図である。
図3は、第1の実施形態におけるセンサ基板及びマイクロレンズアレイ基板を例示する断面図である。
【0015】
図1に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置1には、駆動・処理チップ22、センサ基板12、接続ポスト17、マイクロレンズアレイ基板14、可視光透過基板23、光学フィルタ24、レンズホルダ26、レンズ鏡筒27、結像レンズ25及び光遮蔽カバー28が設けられている。
駆動・処理チップ22には、駆動・処理チップ22を貫通する複数の貫通電極58が設けられている。貫通電極58上には、バンプ21が設けられている。バンプ21に接するように、駆動・処理チップ22上には、センサ基板12が設けられている。
センサ基板12には、貫通電極19が設けられている。センサ基板12に設けられた貫通電極19の下面は、バンプ21上に配置されている。これにより、センサ基板12と駆動・処理チップ22とが接続されている。貫通電極19の上面は電極パッド20に接続されている。電極パッド20は、画素11の読み出しに用いられる。
【0016】
センサ基板12は、半導体基板10、例えばシリコン基板に、複数の画素11、例えば、フォトダイオードが形成されたものである。複数の画素11は、センサ基板12の上面9にアレイ状に設けられている。
各画素11上には、画素集光マイクロレンズ13が設けられている。
センサ基板12の上面9には、複数の接続ポスト17の一端が接合されている。複数の接続ポスト17の他端にはマイクロアレイ基板14が接合されている。マイクロアレイ基板14は、透明基板、例えば石英板を用いて形成されている。マイクロレンズアレイ基板14の一方の面には、複数のマイクロレンズ15が形成されている。センサ基板12の上面9にマイクロレンズアレイ基板14におけるマイクロレンズ15が形成された面が対向するように、マイクロレンズアレイ基板14は配置されている。
センサ基板12における画素11が形成されていない周辺部と、マイクロレンズアレイ基板14におけるマイクロレンズ15が形成されていない周辺部とは、スぺーサ樹脂18により相互に固定される。
【0017】
マイクロレンズアレイ基板14におけるセンサ基板12と反対側の面上には、可視光透過基板23及び光学フィルタ24が設けられている。可視光透過基板23及び光学フィルタ24の上方には、結像レンズ25が設けられている。結像レンズ25は、光軸がマイクロレンズアレイ基板14におけるマイクロレンズ15が形成された領域及びセンサ基板12における画素11が形成された領域を通るように配置されている。結像レンズ25の端縁は、レンズ鏡筒27に支持されている。レンズ鏡筒27は、レンズホルダ26に取り付けられて、マイクロレンズアレイ基板14の周辺部上に固定されている。光遮蔽カバー28は、処理・駆動チップの底面並びに処理・駆動チップ22、センサ基板12、スペーサ樹脂18、マイクロレンズアレイ基板14、可視光透過基板23、光学フィルタ24及びレンズホルダ26の側面を覆うように設けられている。光遮蔽カバー28には、底部を貫通するモジュール電極29が設けられている。モジュール電極29は、処理・駆動チップ22の貫通電極58と接続されている。
【0018】
図2(a)に示すように、マイクロレンズアレイ基板14の一方の面を垂直方向から見ると、各マイクロレンズ15の形状は円形とされている。マイクロレンズ15は、マイクロレンズアレイ基板14の一方の面に2次元的に配置されている。例えば、六方最密配列、すなわち一つのマイクロレンズ15が6個のマイクロレンズで囲まれ、且つ、その6個のマイクロレンズと接するような配列で配置されている。
1個のマイクロレンズ15の大きさは、1個の画素11よりも大きい。マイクロレンズの円の大きさと、画素11の大きさとを比較すると、例えば、1個のマイクロレンズ15の大きさは、その円の中に、9個の画素11が入るとともに、16個の画素11が部分的に入る大きさである。
【0019】
図2(b)に示すように、光の入射方向から見て、マイクロレンズ15の形状は円形なので、センサ基板12の上面9において、各マイクロレンズ15を透過して集光した光によって照射される領域57の形状は、円形となる。領域57内に配置された画素11の集まりを画素ブロック49とする。各画素ブロック49は、各マイクロレンズ15に対応づけられている。
センサ基板12の上面9には、各マイクロレンズ15を透過して集光した光によって照射されない領域56がある。すなわち、領域56に配置された画素11には、各マイクロレンズ15を透過して集光した光が入射しない。
【0020】
マイクロレンズアレイ基板14におけるマイクロレンズ15の間の領域16には、接続ポスト17の一端が接合されている。接続ポスト17の他端は、センサ基板12の上面9における領域56に接合されている。
【0021】
図3に示すように、センサ基板12とマイクロレンズアレイ基板14とは、接続ポスト17により結合され、支持されている。また、センサ基板12の上面9とマイクロレンズアレイ基板14の一方の面とは、接続ポスト17により平行に保たれている。
接続ポスト17は、例えば、熱溶解性の有機系材料を含んでいる。また、接続ポスト17は、可視波長域の光を吸収する材料、例えば、黒色顔料を含んでいる。黒色顔料は、例えば、カーボンブラック、ピグメントブラック7及びチタンブラックからなる群より選択された1種以上の顔料を含むものである。
センサ基板12とマイクロレンズアレイ基板14との間の距離は、好ましくは、10〜100マイクロメートル(μm)とされている。
センサ基板12の上面9とマイクロレンズアレイ基板14との間であって、接続ポスト17の隙間は、エアギャップ30、すなわち、気体が存在する隙間とされている。
【0022】
次に、本実施形態に係る固体撮像装置1の動作について説明する。
被写体からの光は、結像レンズ25を透過することによって集光され、マイクロレンズアレイ基板14に入射する。マイクロレンズアレイ基板14に入射した光のうちマイクロレンズ15に到達した光は、それぞれのマイクロレンズ15を透過してマイクロレンズ15ごとに集光され、センサ基板12の上面9において、マイクロレンズ15ごとに結像される。すなわち、各マイクロレンズ15に対応した各画素ブロック49ごとに、被写体の像が形成される。但し、これらの像の視点は、マイクロレンズ15の配置位置の違いに起因して、少しずつ異なっている。これらの像は、各画素ブロック49に属する複数の画素11によって感知される。このように、マイクロレンズ15の数だけ、相互間に視差が生じた複数の像が取得される。
【0023】
そして、多数のマイクロレンズ15から得られた視差画像群を画像処理することで、三角測量の原理により被写体と固体撮像装置1との間の距離を推定する。また、つなぎ合わせの画像処理を行うことによって、1枚の2次元画像を取得する。
マイクロレンズ15間の領域16に設けられた接続ポスト17は、各マイクロレンズ15を透過した光が、隣接した他のマイクロレンズ15に対応付けられた画素ブロック49を照射することを防ぐ。
【0024】
次に、本実施形態に係る固体撮像装置1の効果について説明する。
マイクロレンズアレイ基板14とセンサ基板12とを平行に保たないと、光軸にズレが生じて画質低下を招くことがある。本実施形態に係る固体撮像装置1においては、マイクロレンズアレイ基板14とセンサ基板12との間を接続ポスト17で固定しているので、平行に保つことができる。よって、固体撮像装置1の高画質化を実現することができる。
【0025】
接続ポスト17は、マイクロレンズアレイ基板14におけるマイクロレンズ15間の領域16に設けられている。また、接続ポスト17は、センサ基板12におけるマイクロレンズ15を透過して集光した光が入射しない領域56に設けられている。領域56は、撮像に寄与しない、いわばデッドスペースであるから実効的な画素数を減らしていない。よって、接続ポスト17のために余分な領域を設ける必要がないので、マイクロレンズアレイ基板14に対するマイクロレンズ15の密度及びセンサ基板12に対する画素11の密度を高めることができる。よって、固体撮像装置1の高画質化を実現することができる。
【0026】
接続ポスト17は、可視波長域の光を吸収する材料を含んでいる。よって、画素ブロック49は、その画素ブロック49に対応づけられたマイクロレンズ15以外のマイクロレンズ15を透過して集光した光を受光することがない。よって、混色を防止することができる。
【0027】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
本実施形態は、固体撮像装置の製造方法についてのものである。
図4(a)〜(d)は、第2の実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【0028】
先ず、図4(a)に示すように、半導体基板10、例えばシリコン基板の上面に、画素11及び周辺回路(図示せず)を形成する。画素11は、例えばフォトダイオードである。画素11及び周辺回路は、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor; 相補型金属酸化膜半導体)の製造プロセスを用いて形成する。これにより、センサ基板12が作製される。
【0029】
一方、図4(b)に示すように、マイクロレンズアレイ基板14の材料として、透明基板、例えば石英板を用意する。そして、透明基板をドライエッチングすることにより、透明基板にマイクロレンズ15を形成する。
このようにして、複数のマイクロレンズ15が形成されたマイクロレンズアレイ基板14が作製される。
【0030】
そして、図4(c)に示すように、センサ基板12の上面9において領域56(図2参照)となる予定の領域、すなわち、センサ基板12にマイクロレンズアレイ基板14を接合した場合に、各マイクロレンズ15を透過した光によって照射されない領域に、接続ポスト17を形成する。
接続ポスト17は、センサ基板12上に熱溶解性の有機系材料を堆積させた後、リソグラフィー法でパターニングすることにより形成する。これにより、センサ基板12の上面9上に一端が接合された接続ポスト17が形成される。接続ポスト17には、可視波長域の光を吸収する材料を含ませる。
【0031】
その後、図4(d)に示すように、接続ポスト17の他端を、マイクロレンズアレイ基板14上におけるマイクロレンズ15間の領域16に接合する(図2(a)参照)。
これにより、図3に示す構造体が製造される。
【0032】
さらに、センサ基板12に貫通電極19を形成する。そして、貫通電極19の上面上に画素11の読出し用電極パット20を形成する。また、貫通電極19の下面をバンプ21に接続する。次に、バンプ21と駆動・処理チップ22の貫通電極58とを接合する。マイクロレンズアレイ基板14上に、可視光透過基板23及び光学フィルタ24を設ける。
そして、マイクロレンズアレイ基板14におけるセンサ基板12と反対側において、画素11が形成されていない領域にレンズホルダ26を設置する。結像レンズ25の端部を固定したレンズ鏡筒27をレンズホルダ26に取り付ける。このとき、結像レンズ25の光軸が、マイクロレンズアレイ基板14及びセンサ基板12を通るようにする。その後、駆動・処理チップ22、センサ基板12、マイクロレンズアレイ基板14及びレンズホルダ26を覆うように、不要な光を遮断するための光遮蔽カバー28を取り付ける。そして、光遮蔽カバー28の底部に、駆動・処理チップ22と外部とを接続するモジュール電極29を取り付ける。
このようにして、図1に示す固体撮像装置1が製造される。
【0033】
なお、マイクロレンズ15は、透明有機膜により形成されたマイクロレンズシートを透明基板に接着することにより形成することができる。また、マイクロレンズ15は、透明有機膜により形成されたマイクロレンズシートをインプリントすることにより形成することもできる。
【0034】
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態に係る固体撮像装置1の製造方法によれば、マイクロレンズアレイ基板14側の接続ポスト17の一端は、マイクロレンズ15間の領域16にあり、この領域16は、マイクロレンズアレイ基板14における凹部となっている。よって、セルフアライン的に接続ポスト17を接合することができる。よって接続ポスト17の2次元的な配置を高精度に実現することができる。
【0035】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。
図5(a)〜(e)は、第3の実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を例示する工程断面図である。
先ず、図5(a)及び(b)に示すように、前述の第2の実施形態における図4(a)及び(b)に示す工程を実施する。これらの工程については、説明を省略する。
【0036】
次に、図5(c)に示すように、マイクロレンズアレイ基板14におけるマイクロレンズ15間の領域16に第1接続ポスト17aを形成する。第1接続ポスト17aは、マイクロレンズアレイ基板14上に熱溶解性の有機系材料を堆積させた後、リソグラフィー法でパターニングすることにより形成する。第1接続ポスト17aには、可視波長域の光を吸収する材料を含ませる。
【0037】
一方、図5(d)に示すように、センサ基板12の上面9における領域56に第2接続ポスト17bを形成する。第2接続ポスト17bは、前述の図4(c)に示す工程により形成する。
そして、図5(e)に示すように、マイクロレンズアレイ基板14上に形成した第1接続ポスト17aの他端と、センサ基板12上に形成した第2接続ポスト17bの他端とを接合する。
これにより、図3に示す固体撮像素子1が製造される。
【0038】
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態に係る固体撮像装置1の製造方法によれば、センサ基板12及びマイクロレンズアレイ基板14の双方にあらかじめ第1及び第2接続ポストをリソグラフィー法で形成している。よって、例えば、接着により、接続ポスト17の一端または他端を接合する製造方法より、接合位置を高精度に定めることができる。
【0039】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。
図6(a)〜(e)は、第4の実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を例示する工程断面図である。
先ず、図6(a)及び(b)に示すように、前述の第3の実施形態における図5(a)及び(b)に示す工程を実施する。これらの工程については、説明を省略する。
【0040】
次に、図6(c)に示すように、前述の第3の実施形態における図5(c)に示す工程を実施する。この工程については、説明を省略する。
一方、図6(d)に示すように、センサ基板12の上面に凹部31を形成する。凹部31は、例えばエッチングにより形成する。凹部31の位置は、マイクロレンズアレイ基板14に形成した接続ポスト17の位置と一致させる。凹部31の幅は接続ポスト17の幅と一致させる。
そして、図6(e)に示すように、凹部31に、接続ポスト17の他端を嵌合させる。
これにより、図3に示す固体撮像素子1が製造される。
【0041】
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態に係る固体撮像装置によれば、凹部31に嵌合させる接続ポスト17の他端の深さを調整することができる。よって、センサ基板12とマイクロレンズアレイ基板14の平行度を調整することができる。また、接続ポスト17を凹部31に嵌合させているので、接合強度が増加する。
【0042】
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について説明する。
図7は、第5の実施形態に係る固体撮像装置を例示する断面図である。
図7に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置2においては、結像レンズの焦点45が、マイクロレンズアレイ基板14より結像レンズ25側とされている。そして、被写体からの光は、結像レンズ25を透過することによって集光され、焦点45に集められる。焦点45から先は、マイクロレンズアレイ基板14に向かって広がっている。光軸33に近いマイクロレンズ15aには被写体からの光がマイクロレンズ15aの面に対して垂直に近い方向から入射する。そして、そのマイクロレンズ15aを透過して集光した光は、センサ基板12の上面9に対して垂直に近い方向で画素ブロック49へ到達する。
一方、マイクロレンズアレイ基板14の周辺部における光軸33から離れたマイクロレンズ15bには、被写体からの光が、マイクロレンズ15bの面に対して垂直から大きく傾いた角度で入射する。そして、そのマイクロレンズ15bを透過して集光した光は、センサ基板12の上面に対して垂直から大きく傾いた角度で画素ブロック49へ到達する。
【0043】
接続ポスト17は、センサ基板12の上面に対する各マイクロレンズ15を透過して集光した光が画素ブロック49へ到達する角度に合わせるように傾けて設けられている。したがって、接続ポスト17は、センサ基板12に接続された一端32の位置と結像レンズ25の光軸33との距離が大きくなるほど、接続ポスト17の他端34が光軸33側に向くように傾いている。そして、結像レンズ25の光軸33の方向と接続ポスト17が延びる方向とのなす角度は、センサ基板12に接続された一端32と光軸33との距離が大きくなるほど、大きくなっている。
本実施形態における上記以外の構成及び動作は、前述の第1の実施形態と同様である。
【0044】
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態に係る固体撮像装置2においては、各マイクロレンズ15を透過して集光した光は、光軸33からの距離に応じてセンサ基板12の上面に対して傾いている。
本実施形態に係る固体撮像装置2によれば、接続ポスト17は、各マイクロレンズ15を透過して集光した光の傾きに合わせるように設けられている。よって、マイクロレンズ15を透過して集光した光が、そのマイクロレンズ15に対応づけられた画素ブロック49に結像することを妨げない。
また、接続ポスト17は、マイクロレンズアレイ基板14の周辺部のマイクロレンズ15bを透過して集光した光が、マイクロレンズ15bに隣接するマイクロレンズ15cに対応付けられた画素ブロック49に結像するのを防ぐ。よって、混色が生じないので、固体撮像装置2の高画質化を実現することができる。
【0045】
(第6の実施形態)
次に、第6の実施形態について説明する。
本実施形態は、前述の固体撮像装置2の製造方法である。
図8(a)〜(f)及び図9(a)〜(f)は、第6の実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を例示する工程断面図である。
先ず、図8(a)及び(b)に示すように、前述の第2の実施形態における図4(a)及び(b)に示す工程を実施する。これらの工程については、説明を省略する。
【0046】
次に、図8(c)に示すように、センサ基板12上に犠牲層35を形成する。その後、犠牲層35をパターニングする。パターニングは、犠牲層35上に開口部36が形成されたマスク37を形成し、マスク37をマスクとして犠牲層35をエッチングすることにより行う。犠牲層35にはセンサ基板12の上面に対して垂直な凹部38aが形成される。
その後、図8(d)に示すように、マスク37を除去し、凹部38aに接続ポスト17の材料を埋め込む。
そして、図8(e)に示すように、埋め込まれた接続ポスト17の材料を残して犠牲層35を除去する。これにより、センサ基板12上に一端が接合された接続ポスト17cが形成される。
【0047】
次に、図8(f)に示すように、センサ基板12上及び接続ポスト17c上に犠牲層39を形成する。その後、犠牲層39をパターニングする。パターニングは、犠牲層39上に開口部40が形成されたマスク41を形成し、マスク41をマスクとして犠牲層39をエッチングすることにより行う。開口部40の位置は、開口部36の位置とずらして形成する。すなわち、マスク37及び41の開口部36及び40を重ねたときに、開口部36及び40が部分的に重なるように形成する。エッチングにより、犠牲層39にも、センサ基板12の上面に対して垂直な凹部38bが形成される。凹部38aと凹部38bとは位置がズレているが部分的につながっている。よって、凹部全体としては、傾斜した凹部となる。
【0048】
その後、図9(a)に示すように、マスク41を除去し、凹部38bに接続ポスト17の材料を埋め込む。
そして、図9(b)に示すように、埋め込まれた接続ポスト17の材料を残して犠牲層39を除去する。これにより、接続ポスト17cの他端に一端が接続された接続ポスト17dが形成される。接続ポスト17c及び接続ポスト17dは、全体としては、傾いて形成される。
【0049】
次に、図9(c)に示すように、センサ基板12上、接続ポスト17c及び17d上に犠牲層42を形成する。その後、犠牲層42をパターニングする。パターニングは、犠牲層42上に開口部43が形成されたマスク44を形成し、マスク44をマスクとして犠牲層42をエッチングすることにより行う。前述の図8(f)と同様に、開口部40及び43の位置をずらして形成する。エッチングにより、犠牲層42にも、センサ基板12の上面9に対して垂直な凹部38cが形成される。しかし、凹部38bと凹部38cとは位置がズレているが、部分的につながっているので、凹部全体としては、傾斜している。
【0050】
その後、図9(d)に示すように、マスク44を除去し、凹部38cに接続ポスト17の材料を埋め込む。
そして、図9(e)に示すように、埋め込まれた接続ポスト17の材料を残して犠牲層42を除去する。これにより、接続ポスト17dの他端に一端が接続された接続ポスト17eが形成される。
接続ポスト17c、17d及び17eにより、傾斜した接続ポスト17が形成される。
犠牲層の形成回数を増やし、接続ポストを細かく刻んで形成すれば、傾斜した接続ポスト17の側面の継ぎ目が目立たなくなる。
【0051】
次に、図9(f)に示すように、前述の第2の実施形態における図4(d)に示す工程を実施する。この工程については、説明を省略する。
このようにして、図7に示す固体撮像装置2が製造される。
【0052】
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態に係る固体撮像装置2の製造方法によって、傾斜した接続ポスト17を形成することができる。よって、混色を防止し、固体撮像装置2の高画質化を実現することができる。
【0053】
(第7の実施形態)
次に、第7の実施形態について説明する。
図10は、第7の実施形態に係る固体撮像装置を例示する断面図である。
図10に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置3において、センサ基板12は、上面9が窪むように湾曲している。一方、センサ基板12の上面9に対向して設けられたマイクロレンズアレイ基板14は平らである。接続ポスト17は、マイクロレンズアレイ基板14に垂直に接合されている。したがって、センサ基板12の上面9の中央に接続された接続ポスト17の長さは、センサ基板12の上面9の周辺に接続された接続ポスト17の長さより長くなっている。
【0054】
マイクロレンズアレイ基板14におけるセンサ基板12と反対側に結像レンズ25を設けてもよい。さらに、前述の固体撮像装置2のように、接続ポスト17を傾けてもよい。
また、結像レンズ25の焦点45から、各画素11までの距離が相互に等しくなるようにセンサ基板12を湾曲させてもよい。
【0055】
次に、本実施形態に係る固体撮像装置3の動作について説明する。
本実施形態に係る固体撮像装置3においては、被写体からの光が結像レンズ25の周辺部及びマイクロレンズアレイ基板14の周辺部を透過して集光し、画素ブロック49上に結像する場合の光路の長さと、結像レンズ25の中心部及びマイクロレンズアレイ基板14の中心部を透過して集光し、画素ブロック49上に結像する場合の光路の長さとの差が小さくなっている。
【0056】
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態に係る固体撮像装置3によれば、センサ基板12を湾曲させているので、結像レンズ25を透過して集光した被写体からの光が、各マイクロレンズ15によってセンサ基板12の上面9の中心領域及び周辺領域に均一に到達する。よって、像面湾曲を抑制し、固体撮像装置3の高画質化を実現することができる。
【0057】
(第7の実施形態の変形例)
図11は、第7の実施形態の変形例におけるセンサ基板を例示する断面図である。
図12(a)〜(c)は、第7の実施形態の変形例におけるセンサ基板を例示する平面図である。
図11に示すように、センサ基板51を湾曲するには、センサ基板51を薄くする。センサ基板51の厚さは5〜10マイクロメートル(μm)とすることが好ましい。
【0058】
シリコンのような劈開しやすい半導体結晶の場合には、センサ基板51の厚さを薄くしても、結晶方位によって、湾曲せずに割れることがある。そこで、センサ基板51における上面9と反対側の裏面52に切込み46を形成する。これにより、上面9が窪むように、センサ基板51の周辺部を上方向47に湾曲するのが容易になる。切込み46は、例えばフォトリソグラフィー法により、センサ基板51の裏面に任意の形状をパターニングのうえ、エッチングすることにより形成できる。
【0059】
さらに、センサ基板51の割れを防止する手段として、センサ基板51を有機膜48で被膜する。有機膜48は、可視波長域の光を透過するものを用いる。例えば、パリレン(パラキシリレン系ポリマー)をセンサ基板51を覆うように、蒸着重合法等により形成する。パリレンは化学的にも非常に安定した物質で、様々な溶剤や薬品に対して不活性であり、電気的にも低誘電率で絶縁性を有し、機械特性、光透過特性にも優れている。ここで、センサ基板51を覆うパリレンには、例えばパリレンCやパリレンNなどを用いることができる。
【0060】
図12(a)に示すように、センサ基板51の裏面52には、センサ基板51の裏面における一つの方向に延びる複数の切込み53が形成されている。
また、図12(b)に示すように、センサ基板51の裏面52には、切込み53に加えて、切込み53が延びる方向に直交する方向に延びる複数の切込み54が形成されている。
さらに、図12(c)に示すように、センサ基板51の裏面52には、裏面52における一つの方向及び一つの方向に直交する他の方向に交差する十字状の複数の切込み55が、一つの方向及び他の方向にマトリックス上に配置されている。
【0061】
次に、本変形例の効果について説明する。
本変形例におけるセンサ基板51を用いれば、上面9を窪むように湾曲させても破断しにくい固体撮像装置3とすることができる。
センサ基板51を有機膜で覆うことにより、固体撮像装置3に耐水性、耐薬品性、ガス不透過性、電気絶縁性、耐熱性をもたせることができる。
さらに、有機膜を、被膜性が高いパリレンにより形成している。よって、センサ基板51を均一に覆うことができる。また、センサ基板51をパリレンで覆うことにより、様々な溶剤や薬品に対するセンサ基板51の耐久性を向上させることができる。さらに、センサ基板51の絶縁性を向上させ、機械的な強度を高めることができる。しかも、パリレンで覆われていても、センサ基板51には十分な可視波長域の光を透過させることができる。
さらにまた、センサ基板12の裏面52に切込み53、54及び55を形成することにより、センサ基板が割れずに湾曲しやすくなる。
本変形例における上記以外の効果は、前述の第7の実施形態と同様である。
【0062】
(第8の実施形態)
次に、第8の実施形態について説明する。
図13は、第8の実施形態に係る固体撮像装置を例示する斜視図である。
図13に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置4において、センサ基板12は、上面9が窪むように湾曲している。一方、センサ基板12の上面9に対向して設けられているマイクロレンズアレイ基板14は平坦である。接続ポスト17は、設けられていなくてもよい。
本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第7の実施形態と同様である。
【0063】
(第9の実施形態)
図14は、第9の実施形態に係る固体撮像装置を例示する斜視図である。
図14に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置5において、センサ基板12は、上面9が窪むように湾曲している。また、センサ基板12の上面9側に結像レンズ25が設けられている。センサ基板12を、結像レンズ25の焦点45から各画素11までの距離が相互に等しくなるように湾曲させてもよい。
マイクロレンズアレイ基板14は、設けられていなくてもよい。
本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第7の実施形態と同様である。
【0064】
(第10の実施形態)
図15(a)は、第10の実施形態に係る固体撮像装置を例示する断面図であり、(b)は、第10の実施形態に係る固体撮像装置において、固体撮像素子を例示する断面図である。
図16(a)及び(b)は、第10の実施形態に係る固体撮像装置において、像面湾曲を例示する図である。
【0065】
図15(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置101には、モジュール筐体110が設けられている。モジュール筐体110は、上方が開口した容器の形状とされている。モジュール筐体110の内部には、実装基板111が設けられている。実装基板111は、モジュール筐体110の内部の底面上に配置されている。
【0066】
実装基板111には処理チップを含む後段処理回路111aが設けられている。
実装基板111上には、スペーサ112が設けられている。スペーサ112の下面は、実装基板111の上面に接している。スペーサ112の上面は、すり鉢状に窪んでいる。すなわち、スペーサ112の周辺部の厚さは、スペーサ112の端縁に近づくほど、厚くなっている。
【0067】
スペーサ112の上面上には、撮像素子91が設けられている。撮像素子91の形状は、50マイクロメートル(μm)の厚さのフィルム状とされている。撮像素子91は、スペーサ112の上面の窪みの形状に沿って、湾曲させて配置されている。したがって、撮像素子91の上面は窪むように湾曲されている。撮像素子91の厚さが、0.1〜50マイクロメートル(μm)であると湾曲させやすい。
撮像素子91の下面と実装基板111との間に、スペーサ112は配置されている。撮像素子91の下方に実装基板111は配置されている。撮像素子91を含むものを固体撮像素子71という。本実施形態の固体撮像素子71は、撮像素子91、実装基板111及びスペーサ112を含んでいる。
【0068】
撮像素子91は、半導体層114を含んでいる。半導体層114には、画素115となるフォトダイオード、駆動・読み出し回路(図示せず)及び画素読み出し用電極パッド116が設けられている。画素読み出し用電極パッド116には、導電性、例えば金属性のワイヤ117が接続され、配線引き出しがなされている。ワイヤ117の他端は、実装基板111における後段処理回路111aに接続されている。
【0069】
撮像素子91の上方には、可視光透過フィルター118、例えばIRCF(infrared cut-off filter)が設けられている。可視光透過フィルター118は、モジュール筐体110の内部における側面に固定されている。可視光透過フィルター118は、不要な赤外光をカットする材料を用いて形成されている。可視光透過フィルター118の上方には、結像レンズ119が設けられている。結像レンズ119の光軸120は、撮像素子91の上面と交差するように配置されている。結像レンズ119はレンズホルダー121に取り付けられ、モジュール筐体110の内部における側面に固定されている。固体撮像装置101の周囲には、不要な光を遮断するための光遮蔽カバーが取り付けられている(図示せず)。
【0070】
撮像素子91を湾曲させる量は、以下に示す像面湾曲収差に基づいて決定される。
像面湾曲収差は、結像レンズ119を透過して結像する像が、光軸120に垂直な平面上に結像せずに、湾曲した曲面上に結像する現象であって、その曲面が結像レンズ119の方向に凹となるように湾曲する。すなわち、光軸120から離れた位置の像ほど、結像レンズ119の方向にずれる(倒れ込む)現象である。
【0071】
図16(a)及び(b)に示すように、光軸120と撮像素子91(図示せず)の上面との交点122aを含み、光軸120に対して垂直な平面122において、結像レンズ119の中心119aから平面122における周辺部122bまでの距離は、結像レンズ119の中心119aから交点122aまでの距離より長くなる。したがって、像面湾曲収差が補正されていないレンズでは、周辺部122bにおいて結像する位置123は、平面122から結像レンズ119側にずれる。通常、CMOSイメージセンサ等の撮像素子の結像面は平面であり、光軸120に対して垂直に配置されるので、像面湾曲の補正がされていないレンズを使って像を結像すると、結像面において、中心部から離れるに従ってピントがぼけた像ができてしまう。像面湾曲は、非点収差と近い関係の収差である。
【0072】
図16(b)に示すように、像面湾曲はペッツバール和(Petzval sum)により説明することができる。
ペッツバール和Pは、下記数式(1)で表される。
【数1】

ここで、nは結像レンズ119の屈折率、fは結像レンズの焦点距離、Nは結像レンズの個数をそれぞれ示している。数式(1)式から、平面122上における任意の位置125と、位置125から結像レンズ119側にずれる量q’は数式(2)より導かれる。
【数2】

ここで、y'は主光軸120と位置125と間の距離、nは結像レンズの屈折率をそれぞれ示している。数式(1)及び数式(2)から撮像素子91を湾曲させる曲率を導くことができる。これにより、撮像素子91の上面における任意の点と平面122との距離を、結像レンズ119の屈折率及び結像レンズ119の焦点距離fを用いて求めることができる。
【0073】
次に、本実施形態に係る固体撮像素子の動作について説明する。
被写体からの光は、結像レンズ119を透過することによって集光され、撮像素子91の上面に結像される。結像レンズ119を透過して結像する像は、湾曲した曲面上に結像する。撮像素子91は、その曲面に合わせるように湾曲されている。したがって、結像レンズ119を透過して結像する像は、撮像素子91における湾曲された上面に結像される。
撮像素子91上に結像された像による各画素115の情報は、画素読み出し用電極パッド116からワイヤ117を介して、実装基板111における後段処理回路111aに送られ、処理される。
【0074】
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態によれば、撮像素子91を湾曲させることで、像面湾曲収差を抑制することができる。これにより、固体撮像装置101から得られる撮像出力の高画質化をはかることができる。
また、像面湾曲収差補正のためにレンズの枚数を増やす必要がなくなり、固体撮像装置101を小型化、軽量化、低価格化することができる。
さらに、付加的な光学素子を介さないので光学損失を低減でき、光学クロストーク(混色)を低減することができる。
なお、可視光透過フィルターは、赤外光をカットする膜であってもよい。
【0075】
(比較例)
次に、第1の実施形態の比較例について説明する。
図17は、第1の実施形態の比較例に係る固体撮像装置を例示する断面図である。
図17に示すように、本比較例における固体撮像装置101aおいては、結像レンズ(図示せず)の結像面119bと撮像素子91との間に像面湾曲収差に対応した曲面の形状をもつ透明基板130と、これに接続した光伝達管131を含む構成とされている。結像レンズ(図示せず)を透過した光は、像面湾曲収差に対応した曲面の形状をもつ透明基板130上に結像する。そして、結像した像は、光伝達管131を透過して、撮像素子91に到達する。
本比較例においては、曲面の形状をもつ透明基板130及び透明基板130に接続された光伝達管131を必要とする。したがって、固体撮像装置101aを小型化、軽量化することができない。また、生産コストが高くなる。さらに、光伝達管131と撮像素子91との間の位置を高精度に合わせる必要があり、製造工程数が多くなる。また、透明基板130及び光伝達管131を透過するため、光学損失が生じる。
【0076】
(第11の実施形態)
次に、第11の実施形態について説明する。
図18は、第11の実施形態に係る固体撮像装置を例示する断面図である。
図18に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置102においては、撮像素子91と結像レンズ119との間にマイクロレンズアレイ基板142が設けられている。マイクロアレイ基板142は、透明基板、例えば石英板を用いて形成されている。マイクロレンズアレイ基板142には、複数のマイクロレンズ143が形成されている。撮像素子91の上面に、マイクロレンズアレイ基板142におけるマイクロレンズ143が形成された面が対向するように、マイクロレンズアレイ基板142は配置されている。また、撮像素子91の上面とマイクロアレイ基板142とを、離間させる。
【0077】
次に、本実施形態に係る固体撮像装置102の動作について説明する。
被写体からの光は、結像レンズ119を透過することによって集光され、マイクロレンズアレイ基板142に入射する。マイクロレンズアレイ基板142に入射した光のうちマイクロレンズ143に到達した光は、それぞれのマイクロレンズ143を透過してマイクロレンズ143ごとに集光され、撮像素子91の上面において、マイクロレンズ143ごとに結像される。各マイクロレンズ143により結像した画像を元に被写体までの距離の計測をする。本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第10の実施形態と同様である。
【0078】
(第12の実施形態)
次に、第12の実施形態について説明する。
図19は、第12の実施形態に係る固体撮像素子を例示する断面図である。
図19に示すように、本実施形態に係る固体撮像素子72は、撮像素子91、実装基板111及びスペーサ112aを含んでいる。撮像素子91の周辺部の下面と実装基板111との間にスぺーサ112aは、配置されている。撮像素子91の周辺部は、スペーサ112aによって支持されているが、固体撮像素子91の中央部はスペーサ112aによって支持されていない。実装基板111と撮像素子91の中央部との間は空洞である。
【0079】
撮像素子91は、スペーサ112によって支えられた橋渡しの構成とされている。撮像素子91は、スペーサ112によって、撮像素子91の端縁から中央部に向かう方向に応力が加えられている。ワイヤ117は、画素読み出し用電極パッド116と後段処理回路111aとを接続している。
本実施形態によれば、撮像素子91の中央部の下方に空洞が形成されているので、放熱が向上する。本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第10の実施形態と同様である。
【0080】
(第13の実施形態)
次に、第13の実施形態について説明する。
図20は、第13の実施形態に係る固体撮像素子を例示する断面図である。
図20に示すように、本実施形態に係る固体撮像素子73は、撮像素子91及びフレキシブル基板132を含んでいる。撮像素子91の下面に接するように、フレキシブル基板132は、配置されている。撮像素子91が配置されたフレキシブル基板132を、任意の曲率で湾曲させることで、撮像素子91も湾曲させることができる。
また、本実施形態においては、撮像素子91の下面に画素読み出し用電極パッド116が設けられている。そして、下面に設けられた画素読み出し用電極パッド116から電極を取り出す、いわゆる表面実装型とされている。本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第10の実施形態と同様である。
なお、撮像素子91の上面に画素読み出し用電極パッド116を設け、上面からワイヤ117によってワイヤボンディングを行なってもよい。また、撮像素子91と、フレキシブル基板132とが接合されていてもよい。
【0081】
(第14の実施形態)
図21は、第14の実施形態に係る固体撮像素子を例示する断面図である。
図21に示すように、本実施形態に係る固体撮像素子74は、撮像素子91及び実装基板111bを含んでいる。実装基板111bの形状は、上面に複数の段差が設けられた階段状とされている。実装基板111bの上面は、中央部が最も低く、中央部から端縁に向かって段差毎に高さが増加している。湾曲させた撮像素子91は、実装基板111b上に配置されている。撮像素子91の下面は、実装基板111bの上面における段差の角部111cと接している。撮像素子91と実装基板111bとの接続は、例えば有機系接着剤を用いる。ワイヤ117は、画素読み出し用電極パッド116と後段処理回路111aとを接続している。実装基板111bの段差を増やすことで、固体撮像素子91が湾曲される量を精度良く制御することができる。本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第10の実施形態と同様である。
【0082】
(第15の実施形態)
次に、第15の実施形態について説明する。
図22(a)は、第15の実施形態に係る固体撮像素子を例示する断面図であり、(b)は、第15の実施形態に係る固体撮像素子において、撮像素子を例示する下面図である。
図22(a)に示すように、本実施形態の固体撮像素子75において、実装基板111bの形状は、上面に複数の段差が設けられた階段状とされている。実装基板111において、中央部の上面、角部111c及び周辺部の上面に、後段処理回路111aの電極部111dが設けられている。撮像素子91における画素読み出し用電極パッド116は、撮像素子91の下面に設けられている。画素読み出し用電極パッド116と電極部111dとの間には、半田バンプ140が設けられている。半田バンプ140は、画素読み出し用電極パッド116と電極部111dとを電気的に接続している。実装基板11bの内部には、電極部111dから実装基板11bの側面に延びる引出し配線141が設けられている。引出し配線141を介して固体撮像素子75の外部と電気信号の出し入れを行う。
【0083】
図22(b)に示すように、撮像素子91の下面には、複数の画素読み出し用電極パッド116が設けられている。撮像素子91の下方から見て、撮像素子91の下面の周辺領域に沿って配置された複数の画素読み出し用電極パッド116aは、いわゆるI/O電極として、電気信号を出し入れするための引出し配線141に接続されている。一方、撮像素子91の下面において、中央領域に配置された画素読み出し用電極パッド116bは、いわゆるダミー電極として、実装基板111bと物理的な接続を補強している。
【0084】
本実施形態に係る固体撮像素子75には、I/O電極となる画素読み出し用電極パッド116aとダミー電極となる画素読み出し用電極パッド116bの双方が設けられている。これにより、半田バンプ140における半田の濡れ性を利用して、撮像素子91を多点で支持することができる。また、実装時の半田のリフローにより、セルフアライン的に撮像素子91を湾曲させることができる。本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第10の実施形態と同様である。
【0085】
(第16の実施形態)
図23は、第16の実施形態に係る固体撮像素子を例示する断面図である。
本実施形態は、表面照射型の固体撮像素子についてのものである。
図23に示すように、本実施形態に係る固体撮像素子76は、撮像素子92を含んでいる。撮像素子92には、半導体層114が設けられている。半導体層114は、半導体材料、例えば、シリコンから形成されている。半導体層114の上部には、複数の画素115が形成されている。画素115は、例えば、フォトダイオードである。撮像素子92の上方から見て、複数の画素115は、半導体層114にアレイ状に設けられている。
【0086】
半導体層114には、駆動及び読み出し回路(図示せず)が形成されている。
半導体層114上には、多層配線層151が設けられている。多層配線層151は、画素115並びに駆動及び読み出し回路(図示せず)間を接続している。多層配線層151を覆うように層間絶縁膜150が設けられている。各画素115における層間絶縁膜150上には、カラーフィルタ152が設けられている。各画素115におけるカラーフィルタ152上には、画素集光マイクロレンズ153が設けられている。撮像素子91の厚さは、1〜50マイクロメートル(μm)、さらに好ましくは、1〜10マイクロメートル(μm)とされている。
【0087】
本実施形態に係る固体撮像素子76によれば、固体撮像素子76の厚さが薄いので、固体撮像素子76を湾曲させることができる。これにより、像面湾曲収差を抑制することができ、撮像素子92から得られる撮像出力の高画質化をはかることができる。
【0088】
(第17の実施形態)
次に、第17の実施形態について説明する。
図24は、第17の実施形態に係る固体撮像素子を例示する断面図である。
図24に示すように、本実施形態の固体撮像素子77は、撮像素子92を含んでいる。撮像素子92は、有機膜154で被膜されている。有機膜154は、透明、すなわち可視波長域の光を透過するものを用いる。有機膜154は、例えば、パリレンである。パリレンは、パラキシリレン系ポリマーの総称で、ベンゼン環がCH2を介してつながった構造をもっている。被膜する有機膜154の厚さは、0.1〜10マイクロメートル(μm)である。
【0089】
次に、本実施形態の効果について説明する。
撮像素子92は、半導体層114を含んでいる。半導体層114の材料として単結晶シリコンが用いられた場合には、撮像素子92に対して僅かな力が付加されるだけで、半導体層114の結晶方位に沿って劈開、破断が発生する。
本実施形態によれば、薄層化した撮像素子92を有機膜154で被膜している。よって、撮像素子92の湾曲時の負荷を低減させることができる。これにより、固体撮像素子77において、機械的破壊を抑制して湾曲させることができる。
【0090】
また、パリレンは化学的にも非常に安定した物質で、様々な溶剤や薬品に対して不活性であり、電気的にも低誘電率で絶縁性を有し、機械特性、光透過特性にも優れている。さらに、重合したパラキシリレンは安定した結晶性ポリマーであり、高い結晶性をもち、隙間浸透性に優れている。よって、撮像素子92の耐久性、絶縁性、機械特性、光透過性を向上することができる。本実施形態における上記以外の構成及び効果は、前述の第16の実施形態と同様である。
【0091】
(第18の実施形態)
次に、第18の実施形態について説明する。
図25は、第18の実施形態に係る固体撮像素子を例示する断面図である。
本実施形態は、裏面照射型の固体撮像素子についてのものである。
図25に示すように、本実施形態に係る固体撮像素子78は、撮像素子93を含んでいる。撮像素子93には、半導体層114が設けられている。半導体層114の下部には、複数の画素115が形成されている。撮像素子93の下方から見て、複数の画素115は、半導体層114にアレイ状に設けられている。
【0092】
半導体層114には、駆動及び読み出し回路(図示せず)が形成されている。
半導体層114の下面上には、多層配線層151が設けられている。多層配線層151を覆うように層間絶縁膜150が設けられている。
各画素115における半導体層114の上面上には、カラーフィルタ152が設けられている。各画素115におけるカラーフィルタ152上には、画素集光マイクロレンズ153が設けられている。撮像素子93の厚さは、0.1〜50マイクロメートル(μm)、さらに好ましくは、1〜10マイクロメートル(μm)とされている。
【0093】
本実施形態に係る固体撮像素子78においては、多層配線層151は、光が入射する面と反対側に設けられている。よって、入射する光が多層配線層151によって反射されることがない。これにより、光学損失を低減することができる。本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第16の実施形態と同様である。
【0094】
(第19の実施形態)
次に、第19の実施形態について説明する。
図26は、第19の実施形態に係る固体撮像素子を例示する断面図である。
図26に示すように、本実施形態の固体撮像素子79は、撮像素子93を含んでいる。そして、撮像素子93は、有機膜154で被膜されている。本実施形態においても、被膜する有機膜154の厚さを、0.1〜10マイクロメータとする。本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第17の実施形態と同様である。
【0095】
(第20の実施形態)
次に、第20の実施形態について説明する。
図27(a)〜(c)は、第20の実施形態に係る固体撮像素子の製造方法を例示する工程断面図である。
本実施形態は、表面照射型の固体撮像素子76及び77の製造方法についてのものである。
【0096】
まず、図27(a)に示すように、半導体基板155、例えば、シリコン基板に画素115を形成する。画素115は、半導体基板155の上方から見て、半導体基板155の上面にアレイ状に形成する。また、半導体基板155には、駆動及び読み出し回路(図示せず)を形成する。そして、半導体基板155上に、画素115及び駆動及び読み出し回路を接続する多層配線層151及び多層配線層を覆う層間絶縁膜150を形成する。その後、各画素115における層間絶縁膜150上に、カラーフィルタ152を配置する。そして、各画素115におけるカラーフィルタ152上に画素集光マイクロレンズ153を配置する。
【0097】
次に、図27(b)に示すように、半導体基板155の上面に接着層156を介して支持基板157を貼り合わせる。支持基板156は、例えば、石英またはシリコンである。接着層156には、光、熱、溶剤で剥離可能な接着剤を用いる。
【0098】
次に、図27(c)に示すように、半導体基板155の下部を除去し、半導体基板155を薄層化する。薄層化は、バックグラインドまたはCMP(chemical mechanical polishing:化学的機械研磨)により行う。これにより、半導体基板155は、薄膜化されて、半導体層114となる。このようにして、撮像素子92が形成される。
【0099】
そして、撮像素子92を支持基板157から剥がす。支持基板157の剥離には、紫外光(UV)の照射による剥離、熱処理による剥離及び溶剤による剥離からなる群より選択された少なくとも1つの方法を用いる。
このようにして、図23に示すように、前述した第16の実施形態に係る固体撮像素子76が製造される。
【0100】
その後、撮像素子92を有機膜154で被膜してもよい。有機膜154は、例えばパリレンである。パリレンのコーティングには蒸着法を用いる。コーティングする厚さは、0.1〜10マイクロメーターである。これにより、図24に示すように、前述した第17の実施形態に係る固体撮像素子77が製造される。
本実施形態によれば、薄膜化した固体撮像素子76及び77を製造することができる。よって、固体撮像素子76及び77を湾曲させることができる。これにより、像面湾曲収差を抑制することができ、固体撮像素子76及び77から得られる撮像出力の高画質化をはかることができる。
【0101】
(第21の実施形態)
次に、第21の実施形態について説明する。
図28(a)〜(d)は、第21の実施形態に係る固体撮像素子の製造方法を例示する工程断面図である。
本実施形態は、裏面照射型の固体撮像素子78及び79の製造方法についてのものである。
【0102】
まず、図28(a)に示すように、半導体基板155の上部に画素115を形成する。画素115は、半導体基板155の上方から見て、半導体基板155の上面にアレイ状に形成する。また、半導体基板155には、駆動及び読み出し回路(図示せず)を形成する。そして、半導体基板155上に、画素115及び駆動及び読み出し回路を接続する多層配線層151及び層間絶縁膜150を形成する。
【0103】
次に、図28(b)に示すように、半導体基板155の上面に接着層156を介して支持基板157を貼り合わせる。
次に、図28(c)に示すように、半導体基板155の下部を削ることにより除去し、半導体基板155を薄層化する。半導体基板155は、薄膜化されて半導体層114となる。
【0104】
次に、図28(d)に示すように、各画素115における半導体層114の下面上に、カラーフィルタ152を配置する。図28(d)においては、図28(c)における半導体層114及び支持基板157の上下を逆に示している。そして、各画素115におけるカラーフィルタ152の下面上に画素集光マイクロレンズ153を配置する。これにより、撮像素子93が形成される。
【0105】
次に、撮像素子93を支持基板157から剥がす。このようにして、図25に示すように、前述した第18の実施形態に係る固体撮像素子78が製造される。
その後、撮像素子93を有機膜154で被膜することにより、図26に示すように、前述した第19の実施形態に係る固体撮像素子79としてもよい。
本実施形態によれば、薄膜化した固体撮像素子78及び79を製造することができる。よって、固体撮像素子78及び79を湾曲させることができる。これにより、像面湾曲収差を抑制することができ、固体撮像素子78及び79から得られる撮像出力の高画質化をはかることができる。
【0106】
(第22の実施形態)
次に、第22の実施形態について説明する。
図29は、第22の実施形態に係る固体撮像素子を例示する図であり、(a)は斜視図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による断面図である。
【0107】
図29(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係る固体撮像素子80においては、半導体層114における層間絶縁膜150が設けられた面114aと反対側の面114bに、切れ込み160が形成されている。面114aから面114bへ向かう方向を上方とする。切れ込み160は、上方から見て、十字の形状とされている。すなわち、切れ込み160は、面114b内において、一方向及び一方向に交差する他方向に延びている。切れ込み160は、半導体層114を貫通しない。切れ込み160の直下域には、半導体層114の残りシロが残存している。
薄膜化した固体撮像素子80を湾曲させた場合に、最も湾曲した最大変位部において、応力が大きくなる。また、最大変位部で歪みが大きくなる。
【0108】
本実施形態によれば、半導体層114に切れ込みを形成することにより、固体撮像素子80を湾曲させた場合に生じる応力及び歪みを緩和することができる。十字の形状としたことにより、一方向及び他方向の応力及び歪みを緩和することができる。本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第16の実施形態と同様である。
【0109】
(第23の実施形態)
次に、第23の実施形態について説明する。
図30は、第23の実施形態に係る固体撮像素子を例示する図であり、(a)は斜視図であり、(b)は(a)に示すB−B’線による断面図である。
図30(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係る固体撮像素子81の切れ込み160は、面114bにおいて、上方から見て、一方向に延びた複数の直線の形状とされている。
本実施形態によれば、一方向に交差する方向、例えば一方向に直交する方向において湾曲させた場合に生じる応力及び歪みを緩和することができる。本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第22の実施形態と同様である。
【0110】
(第23の実施形態の変形例)
図31は、第23の実施形態の変形例に係る固体撮像素子を例示する斜視図である。
図31に示すように、本変形例に係る固体撮像素子81aの切れ込み160は、面114bにおいて、環状、例えば、同心円状に形成されている。なお、同心円状のかわりに、同心四角状でもよい。本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第22の実施形態と同様である。
【0111】
(第24の実施形態)
次に、第24の実施形態について説明する。
図32は、第24の実施形態に係る固体撮像素子を例示する図であり、(a)は斜視図であり、(b)は(a)に示すC−C’線による断面図である。
図32(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係る固体撮像素子82は、前述の第22の実施形態に係る固体撮像素子80を有機膜154で被膜した実施形態である。十字の切り込み160に加えて有機膜154で被膜したことにより、一方向及び他方向において湾曲させた場合の応力及び歪みを緩和することができるとともに、機械的破壊を抑制することができる。本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第22の実施形態と同様である。
【0112】
(第25の実施形態)
次に、第25の実施形態について説明する。
図33は、第25の実施形態に係る固体撮像素子を例示する図であり、(a)は斜視図であり、(b)は(a)に示すD−D’線による断面図である。
図33(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係る固体撮像素子83は、前述の第23の実施形態に係る固体撮像素子81を有機膜154で被膜した実施形態である。一方向に直交する方向において湾曲させた場合に生じる応力及び歪みを緩和することができるとともに、機械的破壊を抑制することができる。本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第22の実施形態と同様である。
【0113】
(第25の実施形態の変形例)
次に、第25の実施形態の変形例について説明する。
図34(a)及び(b)は、第25の実施形態の変形例に係る固体撮像素子を例示する断面図である。
図34(a)に示すように、第25の実施形態の変形例に係る固体撮像素子83aにおいて、有機膜154は、面114b上に形成され、面114a上に形成されなくともよい。
また、図34(b)に示すように、有機膜154は、面114a上に形成され、面114b上に形成されなくともよい。
本変形例によれば、半導体層114における一方の面に有機膜154を形成することにより、固体撮像素子83aを湾曲させた場合の応力及び歪みを緩和することができる。
【0114】
(第26の実施形態)
次に、第26の実施形態について説明する。
図35(a)〜(c)は、第26の実施形態に係る固体撮像素子の製造方法を例示する断面図である。
先ず、前述の第20の実施形態と同様に、図27(a)〜(c)に示す工程を実施する。これらの工程については、説明を省略する。
【0115】
次に、図35(a)に示すように、固体撮像素子76における半導体層114の下面に切れ込み160を形成する。これにより、固体撮像素子81が形成される。図35(a)において、固体撮像素子81の上下を逆にして示している。切れ込み160は、例えば、一方向に延びた複数の溝161の形状とする。溝161は、フォトリソグラフィ及びエッチング工程により形成する。溝161をシリコンに形成する場合には、例えば、六フッ化硫黄(SF)を用いたドライエッチングにより形成することができる。溝161の深さはエッチング時間やガス流量により制御する。
【0116】
次に、図35(b)に示すように、固体撮像素子81を支持基板157から剥がす。このようにして、前述した第23の実施形態に係る固体撮像素子81が製造される。
その後、図35(c)に示すように、有機膜154で被膜して固体撮像素子83としてもよい。
【0117】
(第27の実施形態)
次に、第27の実施形態について説明する。
図36(a)〜(f)は、第27の実施形態に係る固体撮像素子の製造方法を例示する断面図である。
先ず、前述の第21の実施形態と同様に、図28(a)に示す工程を実施する。これらの工程については、説明を省略する。
【0118】
次に、図36(a)に示すように、層間絶縁膜150の上面に切れ込み160を形成する。切れ込み160は、例えば、一方向に延びた複数の溝161の形状とする。溝161は、フォトリソグラフィ及びエッチング工程により形成する。溝161をシリコン酸化膜を含む層間絶縁膜150に形成する場合には、例えば、四フッ化メタン(CF)を用いたドライエッチングにより形成することができる。溝161の深さはエッチング時間やガス流量により制御する。
【0119】
次に、図36(b)に示すように、半導体基板155の上面に接着層156を介して支持基板157を貼り合わせる。
次に、図36(c)に示すように、半導体基板155の下部を削り、半導体基板155を薄層化する。半導体基板155は、薄膜化されて半導体層114となる。
【0120】
次に、図36(d)に示すように、各画素115における半導体層114の下面上に、カラーフィルタ152を配置する。図36(d)においては、半導体層114及び支持基板157の上下を逆に示している。そして、各画素115におけるカラーフィルタ152の下面上に画素集光マイクロレンズ153を配置する。これにより、固体撮像素子84が形成される。
【0121】
次に、図36(e)に示すように、固体撮像素子84を支持基板157から剥がす。このようにして、固体撮像素子84が製造される。
その後、図36(f)に示すように、有機膜154で被膜して、固体撮像素子85としてもよい。
【0122】
以上説明した実施形態によれば、高画質化を図ることができる固体撮像装置、固体撮像素子及び固体撮像素子の製造方法を提供することができる。
【0123】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明及びその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0124】
1:固体撮像装置、2:固体撮像装置、3:固体撮像装置、4:固体撮像装置、5:固体撮像装置、9:上面、10:半導体基板、11:画素、12:センサ基板、13:画素集光マイクロレンズ、14:マイクロレンズアレイ基板、15:マイクロレンズ、16:領域、17:接続ポスト、17a:接続ポスト、17b:接続ポスト、17c:接続ポスト、17d:接続ポスト、17e:接続ポスト、18:スペーサ樹脂、19:貫通電極、20:読出し用電極パット、21:バンプ、22:駆動・処理チップ、23:可視光透過基板、24:光学フィルタ、25:結像レンズ、26:レンズホルダ、27:レンズ鏡筒、28:光遮蔽カバー、29:モジュール電極、30:エアギャップ、31:凹部、32:一端、33:光軸、34:他端、35:犠牲層、36:開口部、37:マスク、38a:凹部、38b:凹部、38c:凹部、39:犠牲層、40:開口部、41:マスク、42:犠牲層、43:開口部、44:マスク、45:焦点、46:切込み、47:上方向、48:有機膜、49:画素ブロック、51:センサ基板、52:裏面、53:切込み、54:切込み、55:切込み、56:領域、57:領域、58:貫通電極、71:固体撮像素子、72:固体撮像素子、73:固体撮像素子、74:固体撮像素子、75:固体撮像素子、76:固体撮像素子、77:固体撮像素子、78:固体撮像素子、79:固体撮像素子、80:固体撮像素子、81:固体撮像素子、82:固体撮像素子、83:固体撮像素子、84:固体撮像素子、85:固体撮像素子、91:撮像素子、92:撮像素子、93:撮像素子、101:固体撮像装置、101a:固体撮像装置、102:固体撮像装置、110:モジュール筐体、111:実装基板、111a:後段処理回路、111b:実装基板、111c:角部、111d:電極部、112:スペーサ、112a:スペーサ、114:半導体層、114a:面、114b:面、115:画素、116:画素読み出し用電極パッド、116a:画素読み出し用電極パッド、116b:画素読み出し用電極パッド、117:ワイヤ、118:可視光透過フィルター、119:結像レンズ、119a:中心、120:光軸、121:レンズホルダー、122:平面、122a:交点、122b:周辺部、123:位置、124:位置、125位置、126:位置、130:透明基板、131:光伝達管、132:フレキシブル基板、140:半田バンプ、141:引出し配線、142:マイクロレンズアレイ基板、143:マイクロレンズ、150:層間絶縁膜、151:多層配線層、152:カラーフィルタ、153:集光レンズ、154:有機膜、155:半導体基板、156:接着層、157:支持基板、160:切り込み、161:溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に複数の画素が形成されたセンサ基板と、
複数のマイクロレンズが形成されたマイクロレンズアレイ基板と、
前記マイクロレンズアレイ基板における前記マイクロレンズ間の領域に一端が接合され、前記上面に他端が接合された接続ポストと、
を備えた固体撮像装置。
【請求項2】
前記接続ポストは、可視波長域の光を吸収する材料を含む請求項1記載の固体撮像装置。
【請求項3】
前記マイクロレンズアレイ基板における前記センサ基板と反対側に結像レンズをさらに備え、
前記接続ポストは、前記他端と前記結像レンズの光軸との距離が大きくなるほど、前記一端が光軸に向かうように傾き、
前記結像レンズの光軸の方向と前記接続ポストが延びる方向とのなす角度は、前記他端と前記結像レンズの光軸との距離が大きくなるほど、大きい請求項1または2に記載の固体撮像装置。
【請求項4】
前記センサ基板は、前記上面が窪むように湾曲している請求項3記載の固体撮像装置。
【請求項5】
複数の画素が形成された上面が窪むように湾曲したセンサ基板と、
前記上面側に設けられた結像レンズと、
を備えた固体撮像装置。
【請求項6】
前記結像レンズの焦点から、各前記画素までの距離が相互に等しくなるように前記センサ基板は湾曲している請求項4または5に記載の固体撮像装置。
【請求項7】
前記センサ基板における前記上面と反対側の面には切れ込みが形成されている請求項4〜6のいずれか1つに記載の固体撮像装置。
【請求項8】
前記センサ基板の材料には、シリコンが含まれる請求項1〜7のいずれか1つに記載の固体撮像装置。
【請求項9】
前記センサ基板は有機膜で被膜されている請求項1〜8のいずれか1つに記載の固体撮像装置。
【請求項10】
前記有機膜は、可視波長域の光を透過する請求項9記載の固体撮像装置。
【請求項11】
前記有機膜はパリレンである請求項9または10に記載の固体撮像装置。
【請求項12】
半導体基板の上面に複数の画素を形成する工程と、
前記上面上に一端が接合された接続ポストを形成する工程と、
透明基板上に複数のマイクロレンズを形成する工程と、
前記接続ポストの他端を、前記透明基板上における前記マイクロレンズ間の領域に接合する工程と、
を備えた固体撮像装置の製造方法。
【請求項13】
前記接続ポストを形成する工程は、
前記半導体基板上に第1犠牲層を形成する工程と、
前記第1犠牲層上に第1開口部が形成された第1マスクを形成する工程と、
前記第1マスクをマスクとして、前記第1犠牲層をエッチングする工程と、
前記第1マスクを除去する工程と、
前記第1犠牲層のエッチングされた部分にポストの材料を埋め込む工程と、
前記埋め込まれたポストの材料を残して第1犠牲層を除去する工程と、
前記半導体基板及び前記埋め込まれたポストの材料上に第2犠牲層を形成する工程と、
前記第2犠牲層上に第2開口部が形成された第2ハードマスクを形成する工程と、
前記第2マスクをマスクとして、前記第2犠牲層をエッチングする工程と、
前記第2マスクを除去する工程と、
前記第2犠牲層のエッチングされた部分にポストの材料を埋め込む工程と、
前記埋め込まれたポストの材料を残して第2犠牲層を除去する工程と、
を有し、
前記第1マスクと前記第2マスクとを重ねたときに、前記第1開口部及び前記第2開口部は、互いに重なる請求項12記載の固体撮像装置の製造方法。
【請求項14】
半導体基板の上面に複数の画素を形成する工程と、
前記上面上に一端が接合された第1接続ポストを形成する工程と、
透明基板上に複数のマイクロレンズを形成する工程と、
前記透明基板上における前記マイクロレンズ間の領域に一端が接合された第2接続ポストを形成する工程と、
前記第1接続ポストの他端と、前記第2接続ポストの他端とを接合する工程と、
を備えた固体撮像装置の製造方法。
【請求項15】
半導体基板の上面に複数の画素を形成する工程と、
前記上面に凹部を形成する工程と、
透明基板上に複数のマイクロレンズを形成する工程と、
前記透明基板上における前記マイクロレンズ間の領域に一端が接合された接続ポストを形成する工程と、
前記凹部に、前記接続ポストの他端を嵌合させる工程と、
を備えた固体撮像装置の製造方法。
【請求項16】
上面が窪むように湾曲した撮像素子を有する固体撮像素子と、
前記上面側に設けられた結像レンズと、
を備えた固体撮像装置。
【請求項17】
前記湾曲した撮像素子の前記上面における一点と、前記結像レンズの光軸と前記上面との交点を含み前記光軸に対して垂直な平面との距離は、前記結像レンズの屈折率及び前記結像レンズの焦点距離を用いて決定された請求項16記載の固体撮像装置。
【請求項18】
前記上面の端縁における距離は、10nm〜1mmである請求項17記載の固体撮像装置。
【請求項19】
前記固体撮像素子と前記結像レンズとの間に設けられたマイクロレンズアレイ基板をさらに備えた請求項16〜18のいずれか1つに記載の固体撮像装置。
【請求項20】
上面が窪むように湾曲した撮像素子を備えた固体撮像素子。
【請求項21】
前記撮像素子の下方に設けられた実装基板と、
前記撮像素子の下面と前記実装基板との間に設けられ、上面が窪んだスペーサと、
をさらに備えた請求項20記載の固体撮像素子。
【請求項22】
前記撮像素子の下方に設けられた実装基板と、
前記撮像素子の周辺部の下面と前記実装基板との間に設けられたスペーサと、
をさらに備え、
前記撮像素子の中央部の下面と前記実装基板との間は空洞である請求項20記載の固体撮像素子。
【請求項23】
前記撮像素子の下面に接したフレキシブル基板をさらに備え、前記フレキシブル基板は、前記撮像素子とともに湾曲した請求項20記載の固体撮像素子。
【請求項24】
上面に複数の段差が形成された階段状の実装基板をさらに備え、前記固体撮像素子の下面は、前記段差の角部と接する請求項20記載の固体撮像素子。
【請求項25】
前記撮像素子の下面と前記実装基板との間は、半田バンプを介して接続された請求項24記載の固体撮像素子。
【請求項26】
前記撮像素子の下面における周辺領域に配置された電極パッドは、前記実装基板における引き出し配線に接続された請求項25記載の固体撮像素子。
【請求項27】
前記撮像素子を被膜する有機膜をさらに備えた請求項20〜26のいずれか1つに記載の固体撮像素子。
【請求項28】
前記撮像素子における前記上面と反対側の面には切れ込みが形成されている請求項20〜27のいずれか1つに記載の固体撮像素子。
【請求項29】
前記切れ込みは、前記反対側の面における一方向及び一方向に交差する他方向に延びる請求項28記載の固体撮像素子。
【請求項30】
前記撮像素子の厚さは、0.1〜50マイクロメートルである請求項20〜29のいずれか1つに記載の固体撮像素子。
【請求項31】
半導体基板の上面に複数の画素を形成する工程と、
前記半導体基板上に前記画素と接続される多層配線層及び前記多層配線層を覆う層間絶縁膜を形成する工程と、
前記半導体基板の下部を除去する工程と、
前記半導体基板の上面が窪むように湾曲させる工程と、
を備えた固体撮像素子の製造方法。
【請求項32】
前記除去する工程の後に、前記半導体基板の下面に切れ込みを形成する工程をさらに備えた請求項31記載の固体撮像素子の製造方法。
【請求項33】
半導体基板の下面に複数の画素を形成する工程と、
前記半導体基板の下面上に前記画素と接続される多層配線層及び前記多層配線層を覆う層間絶縁膜を形成する工程と、
前記半導体基板の上部を除去する工程と、
前記半導体基板の上面が窪むように湾曲させる工程と、
を備えた固体撮像素子の製造方法。
【請求項34】
前記層間絶縁膜を形成する工程の後に、前記層間絶縁膜に切れ込みを形成する工程をさらに備えた請求項33記載の固体撮像素子の製造方法。
【請求項35】
前記半導体基板の下部を除去する工程または前記半導体基板の上部を除去する工程の後に、前記半導体基板を有機膜で被膜する工程をさらに備えた請求項31〜34のいずれか1つに記載の固体撮像素子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図31】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図29】
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【図30】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2013−85212(P2013−85212A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−7150(P2012−7150)
【出願日】平成24年1月17日(2012.1.17)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】