説明

固体撮像装置及び撮像装置

【課題】カラム処理部外に回路を追加することなく、AD変換部により変換されたデジタルデータを増幅できるとともに、データ保持部の不良箇所を容易かつ短時間で特定する。
【解決手段】本発明に係る固体撮像装置100は、列毎に一つ設けられ、対応する列に配置された複数の単位画素111により変換された画素信号151をNビットのデジタルデータ154に変換する複数のAD変換部140と、列毎に一つ設けられた複数のデータ保持部141とを備える。複数のデータ保持部141の各々はN個のフリップフロップ145を含む。固体撮像装置100は、さらに、AD変換部140により変換されたデジタルデータ154を、対応する列のデータ保持部141に保持させる第1状態と、複数のデータ保持部141の各々に含まれるN個のフリップフロップ145を直列に接続する第2状態とを切り替えるデータ切替部142a及び142bを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体撮像装置及び撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、CMOSイメージセンサの信号読み出し方式について、様々なものが提案されている。一般的には、画素アレイの中のある一行の画素を選択し、それら画素で生じた信号を同時に列方向へと読み出す列並列出力型のCMOSイメージセンサがよく用いられている。
【0003】
その中で、特許文献1に示された従来のCMOSイメージセンサについて図17を用いて説明する。図17は、AD変換回路と画素部とを同一の半導体基板に搭載した従来例のCMOS固体撮像装置(CMOSイメージセンサ)の概略構成図である。
【0004】
図17に示すように、この固体撮像装置1は、複数の単位画素3が行列状に配列された画素アレイ部(撮像部)10と、画素アレイ部10の外側に設けられた駆動制御部7と、カラム処理部26と、出力回路28とを備えている。カラム処理部26は、垂直列毎に配されたカラムAD回路25を有する。
【0005】
また、カラムAD回路25は、画素信号をデジタルデータに変換するAD変換部251(ADC)とデジタルデータを保持するデータ保持部256(メモリ)とを備えている。
【0006】
また、駆動制御部7は、列アドレス及び列走査回路を制御する水平走査部12と、行アドレス及び行走査回路を制御する垂直走査部14と、外部からマスタークロックCLK0を受け取り、当該マスタークロックCLK0を用いて種々の内部クロックを生成することにより、水平走査部12及び垂直走査部14などを制御する通信タイミング制御部20とを備えている。
【0007】
また、各単位画素3は、垂直走査部14により制御される行制御線15と、画素信号をカラム処理部26に伝達する垂直信号線19とに接続される。
【0008】
このような構成の固体撮像装置1において、単位画素3から出力された画素信号は、垂直列毎に、垂直信号線19を介して、カラム処理部26のカラムAD回路25に供給される。
【0009】
個々のカラムAD回路25は、AD変換部251の後段に、このAD変換部251の保持したカウント結果を保持するNビットのメモリ装置として機能するデータ保持部256を備える。
【0010】
また、個々のカラムAD回路25は、データ保持部256への入力データを切替えるデータ切替部258(SEL)を備えている。
【0011】
データ切替部258には、他のデータ切替部258と共通に、通信タイミング制御部20から、所定のタイミングで、制御パルスであるメモリ転送指示パルスが供給される。
【0012】
データ切替部258は、メモリ転送指示パルスが供給されると、対応する自列のAD変換部251から出力されたデータをデータ保持部256に転送する。データ保持部256は、転送されたデータを保持及び記憶する。
【0013】
ここで、データ切替部258は、単に自列のAD変換部251から出力されたデータをデータ保持部256へ転送する機能だけでなく、他列のデータ保持部256が保持しているデータを自列のデータ保持部256へ転送する機能も持つ。
【0014】
水平走査部12は、AD変換部251が担当する処理を行なうのと並行して、各データ保持部256が保持しているデータを読み出す読出走査部の機能を持つ。
【0015】
データ保持部256の出力端子は、水平信号線18に接続される。水平信号線18は、カラムAD回路25のビット幅であるNビット幅分の信号線であり、出力回路28に接続される。また、出力回路28は、図示しないそれぞれの出力線に対応したn個のセンス回路を具備する。
【0016】
特に、このようなデータ保持部256を備えた構成は、AD変換部251が保持したAD変換データをデータ保持部256に転送できる。これにより、当該構成は、AD変換部251のAD変換処理と、AD変換結果の水平信号線18への読出動作とを独立して制御できる。よって、当該構成は、AD変換処理と外部への信号の読出動作とを並行して行なうパイプライン動作を実現できる。
【0017】
例えば、カラムAD回路25としてシングルスロープ積分型のAD変換方式を採用する場合、カラムAD回路25は、1水平期間中の所定のタイミングで画素信号を画素アレイ部10から読み出し、その後、読み出した画素信号にシングルスロープ積分方式のAD変換処理を行ない、所定のタイミングでAD変換結果を出力する。すなわち、先ず、AD変換部251が備える電圧比較部は、比較処理用(事実上のAD変換処理用)の参照信号と、垂直信号線19を介して入力される画素信号とを比較し、双方の電圧が同じになると、電圧比較部のコンパレート出力信号を反転する。例えば、電圧比較部は、電源電位などのHレベルの信号をインアクティブ状態として出力し、画素信号と参照信号とが一致したときにLレベルの信号(アクティブ状態)を出力する。
【0018】
電圧比較部の後段に設けられるカウンタ部は、参照信号の変化に同期してダウンカウントモードもしくはアップカウントモードでカウント動作を開始し、コンパレート出力信号が反転すると、カウント動作を停止し、その時点のカウント値を画素データとしてラッチ(保持及び記憶)することでAD変換を完了する。その後、AD変換部251は、所定のタイミングで画素データをデータ保持部256に転送し、当該データ保持部256に記憶及び保持しておく。
【0019】
この後、カラムAD回路25は、所定のタイミングで入力されるクロック信号に同期したシフト動作により、データ保持部256に記憶及び保持した画素データを、順次、カラム処理部26外へ出力する。これにより、映像データ(画素データ)が、画素アレイ部10を有するチップ外へ出力される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】特開2008−172609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
しかしながら上記の従来の技術においては、カラムAD回路が自列のAD変換部のデータをデータ保持部へ転送する機能及び、他列のデータ保持部が保持しているデータを自列のデータ保持部へ転送する機能しか持たない。これにより、従来の技術は、AD変換部のデータを増幅する場合にはカラム処理部外にデータを操作する回路が必要であるという第1の課題を有している。
【0022】
また、データ保持部を配置できる領域は画素アレイ部の幅に依存しており、近年の多画素化の要求より、データ保持部を配置できる領域は小面積化傾向にある。そのため、データ保持部を検査するための論理回路の挿入は非常に困難である。よって、データ保持部に不良が存在した場合、不良箇所の特定が非常に困難であり、また、時間もかかるという第2の課題を有している。
【0023】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、カラム処理部外に回路を追加することなく、AD変換部により変換されたデジタルデータを増幅できる、又は、データ保持部の不良箇所を容易かつ短時間で特定できる固体撮像装置及び当該固体撮像装置を用いた撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0024】
上記目的を達成するために、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、固体撮像装置であって、行列状に配置され、入射光を画素信号に変換する複数の単位画素と、列毎に一つ設けられ、対応する列に配置された前記複数の単位画素により変換された画素信号をN(Nは2以上の整数)ビットのデジタルデータに変換する複数のAD変換部と、列毎に一つ設けられた複数のデータ保持部とを備え、前記複数のデータ保持部の各々は、対応する列の前記Nビットのデジタルデータの各ビットに対応するN個のフリップフロップを含み、前記固体撮像装置は、さらに、前記AD変換部により変換された前記Nビットのデジタルデータを、対応する列の前記データ保持部に保持させる第1状態と、前記複数のデータ保持部の各々に含まれる前記N個のフリップフロップを直列に接続する第2状態とを切り替えるデータ切替部を備える。
【0025】
この構成によれば、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、第1状態において、AD変換部が出力するデジタルデータを自列のデータ保持部へ転送できる。さらに、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、第2状態において、自列のデータ保持部が保持するデータをビットシフト操作することにより、デジタルデータを増幅できる。これにより、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、カラム処理部外に回路を追加することなく、AD変換部により変換されたデジタルデータを増幅できる。また、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、第2状態を用いることにより、データ保持部の不良箇所を容易かつ短時間で特定できる。
【0026】
また、前記データ切替部は、前記第1状態と、前記第2状態と、列毎に設けられた前記複数のデータ保持部を直列に接続する第3状態とを切り替えてもよい。
【0027】
この構成によれば、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、第3状態において、複数のデータ保持部に保持されるデータを水平方向にシフトできる。
【0028】
また、前記固体撮像装置は、予め定められた単位列毎に、当該単位列に対応する複数の前記AD変換部、及び複数の前記データ保持部を含む複数のカラムブロックを備え、前記データ切替部は、前記第3状態において、前記カラムブロック毎に、当該カラムブロックに含まれる前記複数のデータ保持部を直列に接続してもよい。
【0029】
この構成によれば、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、第3状態において、カラムブロック毎に、当該カラムブロックに含まれる複数のデータ保持部に保持されるデータを水平方向にシフトできる。
【0030】
また、前記データ切替部は、前記第2状態において、前記カラムブロック毎に、当該カラムブロックに含まれる前記複数のフリップフロップの全てを直列に接続してもよい。
【0031】
この構成によれば、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、第2状態において、カラムブロック毎に、当該カラムブロックに含まれる複数のフリップフロップに保持されるデータを垂直方向にシフトできる。
【0032】
また、前記固体撮像装置は、さらに、前記複数のデータ保持部及び前記データ切替部を制御する制御部を備え、前記制御部は、前記データ切替部を前記第1状態にしたうえで、前記AD変換部により変換された前記Nビットのデジタルデータを、対応する列の前記データ保持部へ保持させ、前記データ切替部を前記第2状態にしたうえで、前記データ保持部に保持されているデジタルデータの各ビットを上位ビット方向にシフトさせることにより、当該デジタルデータを増幅してもよい。
【0033】
この構成によれば、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、第2状態において、自列のデータ保持部が保持するデータをビットシフト操作することにより、デジタルデータを増幅できる。これにより、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、カラム処理部外に回路を追加することなく、AD変換部により変換されたデジタルデータを増幅できる。
【0034】
また、前記データ切替部は、前記第2状態において、各列の前記直列に接続された前記N個のフリップフロップのうち初段のフリップフロップを、前記第3状態と同じ順序で直列に接続してもよい。
【0035】
この構成によれば、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、回路規模の増加を抑制しつつ、初段のフリップフロップに任意の値を設定できる。よって、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、データ保持部の不良箇所を容易かつ短時間で特定できる。
【0036】
また、前記データ切替部は、前記第2状態において、前記直列に接続された前記N個のフリップフロップのうち初段のフリップフロップに、第1論理値の信号を出力する論理レベル切替部を備えてもよい。
【0037】
この構成によれば、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、第2状態において、初段のフリップフロップに第1論理値を設定できる。よって、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、データ保持部の不良箇所を容易かつ短時間で特定できる。また、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、データを増幅する場合に、増幅後のデータの最下位ビットの値を第1論理値に設定できる。
【0038】
また、前記論理レベル切替部は、前記第2状態において、前記初段のフリップフロップに、前記第1論理値の信号、又は第2論理値の信号を選択的に出力してもよい。
【0039】
この構成によれば、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、第2状態において、初段のフリップフロップに任意の値を設定できる。よって、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、データ保持部の不良箇所を容易かつ短時間で特定できる。また、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、データを増幅する場合に、増幅後のデータの最下位ビットの値を任意の値に設定できる。
【0040】
また、前記データ切替部は、前記第3状態において、前記直列に接続された前記複数のデータ保持部のうち前記初段のデータ保持部に第1論理値の信号を出力する論理レベル切替部を備えてもよい。
【0041】
この構成によれば、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、第3状態において、初段のデータ保持部に第1論理値を設定できる。よって、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、データ保持部の不良箇所を容易かつ短時間で特定できる。
【0042】
また、前記論理レベル切替部は、前記第3状態において、前記初段のデータ保持部に、前記第1論理値の信号、又は第2論理値の信号を選択的に出力してもよい。
【0043】
この構成によれば、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、第3状態において、初段のデータ保持部に任意の値を設定できる。よって、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、データ保持部の不良箇所を容易かつ短時間で特定できる。
【0044】
また、前記論理レベル切替部は、さらに、前記第2状態において、前記直列に接続された前記N個のフリップフロップのうち初段のフリップフロップに、前記第1論理値の信号、又は前記第2論理値の信号を選択的に出力してもよい。
【0045】
この構成によれば、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、回路規模の増加を抑制しつつ、第2状態及び第3状態において、フリップフロップに任意の値を設定できる。よって、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、データ保持部の不良箇所を容易かつ短時間で特定できる。
【0046】
また、前記固体撮像装置は、さらに、前記データ切替部を前記第1状態にしたうえで、第1周波数のクロック信号を前記複数のフリップフロップに供給し、前記データ切替部を前記第2状態にしたうえで、前記第1周波数より低い第2周波数のクロックを前記複数のフリップフロップに供給する制御部を備えてもよい。
【0047】
この構成によれば、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、垂直方向のシフト動作を実施するための配線制約が厳しい場合に、配線のレイアウト制約を低減できる。
【0048】
また、前記制御部は、さらに、前記データ切替部を前記第3状態にしたうえで、前記第1周波数のクロック信号を前記複数のフリップフロップに供給してもよい。
【0049】
この構成によれば、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、データ保持部の縮退故障だけでなく遅延故障も検出できる。
【0050】
また、前記固体撮像装置は、さらに、前記複数のデータ保持部のうちいずれの列のデータ保持部に不良があるかを示す不良情報を格納する不良情報格納部と、冗長データ保持部と、前記不良情報で示される列のデータ保持部を前記情報データ保持部に置き換える冗長切替部とを備えてもよい。
【0051】
この構成によれば、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、データ保持部に不良が存在した場合に、このデータ保持部の不良を救済できる。これにより、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、歩留を改善できる。
【0052】
また、前記複数のフリップフロップのうちいずれの列及びビットに不良があるかを示す不良情報を格納する不良情報格納部と、列毎に一つ設けられた複数の冗長フリップフロップと、前記不良情報で示される列及びビットのフリップフロップを、当該列に設けられた前記冗長フリップフロップに置き換える冗長切替部とを備えてもよい。
【0053】
この構成によれば、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、データ保持部に不良が存在した場合に、このデータ保持部の不良を救済できる。これにより、本発明の一形態に係る固体撮像装置は、歩留を改善できる。
【0054】
なお、本発明は、このような固体撮像装置として実現できるだけでなく、固体撮像装置に含まれる特徴的な手段をステップとする固体撮像装置の駆動方法又は制御方法として実現したり、そのような特徴的なステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体及びインターネット等の伝送媒体を介して流通させることができるのは言うまでもない。
【0055】
さらに、本発明は、このような固体撮像装置の機能の一部又は全てを実現する半導体集積回路(LSI)として実現したり、このような固体撮像装置を備える撮像装置として実現したりできる。
【発明の効果】
【0056】
以上より、本発明は、カラム処理部外に回路を追加することなく、AD変換部により変換されたデジタルデータを増幅できる、又は、データ保持部の不良箇所を容易かつ短時間で特定できる固体撮像装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るカラムブロックの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るカラムブロックの構成を示す回路図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置によるデータ増幅動作のフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置によるデータ増幅動作のタイミングチャートである。
【図6】本発明の第1の実施形態に係るカラムブロックの不良例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置による第1不良判定動作のフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置による第1不良判定動作のタイミングチャートである。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置による第2不良判定動作のフローチャートである。
【図10】本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置による第2不良判定動作のタイミングチャートである。
【図11】本発明の第2の実施形態に係るカラムブロックの構成を示す回路図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係るカラムブロックの構成を示すブロック図である。
【図13A】本発明の第3の実施形態に係るカラムブロックの構成を示す回路図である。
【図13B】本発明の第3の実施形態に係るカラムブロックの構成を示す回路図である。
【図14A】本発明の第3の実施形態に係るカラムブロックの通常時の接続関係を示す図である。
【図14B】本発明の第3の実施形態に係るカラムブロックの不良がある場合の接続関係を示す図である。
【図14C】本発明の第3の実施形態に係るカラムブロックの不良がある場合の接続関係を示す図である。
【図14D】本発明の第3の実施形態に係るカラムブロックの不良がある場合の接続関係を示す図である。
【図15A】本発明の第4の実施形態に係るカラムブロックの構成を示す回路図である。
【図15B】本発明の第4の実施形態に係るカラムブロックの構成を示す回路図である。
【図16A】本発明の第4の実施形態に係るカラムブロックの不良がある場合の接続関係を示す図である。
【図16B】本発明の第4の実施形態に係るカラムブロックの不良がある場合の接続関係を示す図である。
【図16C】本発明の第4の実施形態に係るカラムブロックの不良がある場合の接続関係を示す図である。
【図17】従来の固体撮像装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、図面において同じ参照符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0059】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置は、AD変換部により変換されたNビットのデジタルデータを、対応する列のデータ保持部に保持させるデータ取り込み動作と、複数のデータ保持部を直列に接続する水平シフト動作と、複数のデータ保持部の各々に含まれるN個のフリップフロップを直列に接続する垂直シフト動作とを行う。
【0060】
これにより、第1の実施形態に係る固体撮像装置は、カラム処理部外に回路を追加することなく、AD変換部により変換されたデジタルデータを増幅できるとともに、データ保持部の不良箇所を容易かつ短時間で特定できる。
【0061】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置50の概略構成図である。
【0062】
図1に示す撮像装置50は、固体撮像装置100と、外部システムであるDSP(Digital Signal Processor)101とを備える。固体撮像装置100は、画素アレイ部(撮像部)110と、画素アレイ部110の外側に設けられた駆動制御部120とを備える。
【0063】
画素アレイ部110は、入射光を画素信号に変換する。この画素アレイ部110は、行列状に配列された複数の単位画素111と、行毎に一つ設けられた複数の行制御線112と、列毎に一つ設けられた複数の垂直信号線113とを備える。各単位画素111は、対応する行に設けられた行制御線112の信号に応じて、入射光を画素信号に変換し、変換した画素信号を対応する列に設けられた垂直信号線113へ出力する。
【0064】
なお、簡単のため図1では、画素アレイ部110に3行×6列の単位画素111が配置される例を示しているが、画素アレイ部110に配置される単位画素111の数(行数及び列数)は、これ以外であってもよい。
【0065】
駆動制御部120は、画素アレイ部110を駆動する。この駆動制御部120は、水平走査部121と、垂直走査部122と、カラム処理部123と、複数の出力ドライバ124と、出力回路125と、通信タイミング制御部126と、水平信号線127とを備えている。
【0066】
水平走査部121は、列アドレス及び列走査回路を制御する。
【0067】
垂直走査部122は、行アドレス及び行走査回路を制御する。
【0068】
通信タイミング制御部126は、DSP101からマスタークロックCLK0を受け取り、種々の内部クロックを生成する。また、通信タイミング制御部126は、水平走査部121、垂直走査部122、及びカラム処理部123を制御する。また、通信タイミング制御部126は、DSP101からデータ信号DATAを受け取る。
【0069】
カラム処理部123は、画素アレイ部110から出力される画素信号151をNビットのデジタルデータ152に変換する。
【0070】
また、カラム処理部123は、予め定められた単位列毎に設けられた複数のカラムブロック130を含む。なお、図1では、簡単のため、単位列が3列であり、カラム処理部123が2個のカラムブロック130を備える例を示しているが、単位列、及びカラムブロック130の数は、これ以外であってもよい。
【0071】
カラムブロック130は、対応する単位列の画素信号151をNビットのデジタルデータ152に変換する。また、カラムブロック130は、単位列分のデジタルデータ152をシリアルに出力する。
【0072】
出力ドライバ124は、カラムブロック130毎に設けられている。この出力ドライバ124は、対応するカラムブロック130から出力されるデジタルデータ152を水平信号線127へ出力する。また、通信タイミング制御部126により生成されるブロック選択信号150に応じて、複数の出力ドライバ124のうち、一つの出力ドライバ124のみがデジタルデータ152を水平信号線127へ出力する。例えば、h番目のカラムブロック130のデータを水平信号線127に出力する場合には、通信タイミング制御部126は、ブロック選択信号150の値を「h」に設定する。
【0073】
出力回路125は、出力ドライバ124により水平信号線127に出力されたデジタルデータ152を映像データ153として外部へ出力する。
【0074】
図2は、カラムブロック130の構成を示す図である。
【0075】
図2に示すように、カラムブロック130は、列毎に設けられたカラムAD(カラムアナログ/デジタルコンバーター)回路131a及び131bを有する。カラムAD回路131aは、カラムブロック130に含まれるカラムAD回路のうち、末端の列(1列目)のカラムAD回路であり、カラムAD回路131bは2列目以降のカラムAD回路である。
【0076】
カラムAD回路131aは、AD変換部140と、データ保持部141と、データ切替部142aとを備える。カラムAD回路131bは、AD変換部140と、データ保持部141と、データ切替部142bとを備える。
【0077】
AD変換部140は、対応する列に配置された複数の単位画素111により変換された画素信号151をNビットのデジタルデータ154に変換する。
【0078】
データ保持部141は、AD変換部140によって変換されたNビットのデジタルデータ154を保持する。
【0079】
データ切替部142a及び142bは、データ保持部141へ供給するデータを切り替える。
【0080】
図3は、カラムブロック130及びその周辺回路の詳細な構成を示す図である。
【0081】
図3に示すように、データ保持部141は、対応する列のNビットのデジタルデータ154の各ビットに対応するNビットのFF(フリップフロップ)145を備える。
【0082】
データ切替部142aは、NビットのFF145の各々に対応するN個のセレクタ146と、論理レベル切替部143とを備える。
【0083】
データ切替部142bは、NビットのFF145の各々に対応するN個のセレクタ146と、シフトデータ切替部144とを備える。
【0084】
各セレクタ146は、対応するFF145への入力データを切替える。
【0085】
論理レベル切替部143は、自列のN個のセレクタ146へ入力するデータを切替える。
【0086】
シフトデータ切替部144は、自列のN個のセレクタ146のうち最下位ビットのセレクタ146への入力データを切替える。
【0087】
なお、以下では、デジタルデータ154がNビットであり、h個のカラムブロック130がカラム処理部123に含まれ、各カラムブロック130に3列分のカラムAD回路131a及び131bが含まれる場合を例に説明する。
【0088】
また、各カラムブロック130及び当該カラムブロック130に含まれる構成要素及び信号を区別するため、各参照子の後に、まず“_1”〜“_h”で対応するブロックを区別する番号を付す。さらに、列毎に設けられている構成要素及び信号には、さらにその後に“_1”〜“_3”で対応する列を区別する番号を付す。さらに、ビット毎に設けられている構成要素及び信号には、さらにその後に“_1”〜“_N”で対応するビットを区別する番号を付す。つまり、全体としてはh×3×N個のFF145及びセレクタ146が存在する。
【0089】
また、出力ドライバ124は、Nビットのそれぞれに対応するN個のドライバで構成される。
【0090】
このような構成の固体撮像装置100において、単位画素111から出力されたアナログの画素信号151は、垂直列毎に、垂直信号線113を介して、AD変換部140に供給される。そして、1行分の画素信号151が同時にそれぞれNビットのデジタルデータ154に変換される。
【0091】
デジタルデータ154は、データ切替部142a及び142bに入力され、通信タイミング制御部20から所定のタイミングで供給される制御信号SELに基づいて、セレクタ146を介して、FF145へ供給される。
【0092】
ここで、本実施形態の固体撮像装置100は、詳細は後述するが、データ取り込み動作と、水平シフト動作と、垂直シフト動作とを選択的に行う。
【0093】
データ取り込み動作は、各列のAD変換部140により変換されたデジタルデータ154を対応する列のデータ保持部141へ転送する動作である。このデータ取り込み動作時には、データ切替部142a及び142bは、AD変換部140により変換されたNビットのデジタルデータ154を、対応する列のデータ保持部141に保持させる状態(第1状態)となる。
【0094】
水平シフト動作は、各列のデータ保持部141が保持しているデータを水平方向(列の並び方向)へ順次転送(シフト)する動作である。この水平シフト動作時には、データ切替部142a及び142bは、カラムブロック130毎に、当該カラムブロック130に含まれる全てのデータ保持部141を直列に接続する状態(第3状態)となる。つまり、データ切替部142a及び142bは、カラムブロック130に含まれる複数のFF145のうち、同一のビットに対応する複数のFF145を、それぞれ直列に接続する。
【0095】
垂直シフト動作は、各列のNビットのFF145が保持しているデータを垂直方向(ビットの並び方向)へ順次転送(シフト)する動作である。この垂直シフト動作時には、データ切替部142a及び142bは、各列のN個のFF145を直列に接続する状態(第2状態)となる。なお、データ切替部142a及び142bは、各列のN個のFF145を、列単位で直列に接続してもよいし、カラムブロック130毎に、当該カラムブロック130に含まれる全ての複数のFF145を直列に接続してもよい。
【0096】
また、論理レベル切替部143及びシフトデータ切替部144は、垂直シフト動作時において、最下位ビットのセレクタ146を介して、最下位ビットのFF145に、論理値「0」又は「1」の信号を選択的に出力する。
【0097】
また、論理レベル切替部143は、水平シフト動作時において、1列目のデータ切替部142aを介して、1列目のデータ保持部141に、論理値「0」又は「1」の信号を選択的に出力する。
【0098】
カラムブロック130に含まれる複数のデータ保持部141のうち、最終列のデータ保持部141の出力端子は、出力ドライバ124を介して水平信号線127に接続される。水平信号線127は、カラムAD回路131a及び131bのビット幅であるNビット幅分の信号線を有し、出力回路125に接続される。
【0099】
この構成により、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置100は、電荷生成部である受光素子(単位画素111)が行列状に配された画素アレイ部110から、行毎に各垂直列の画素信号151を順次出力する。そして、1枚の画像すなわちフレーム画像が、画素アレイ部110全体の画素信号の集合で示される。
【0100】
論理レベル切替部143は、カラムブロック130の1列目、かつ最下位ビットのFF145に論理レベルを供給する。さらに、論理レベル切替部143は、カラムブロック130の1列目から、2からNビット目のFF145に論理レベルを供給する。このように、単一の論理レベル切替部143により、N個のFF145に論理レベルを供給することにより、回路規模の縮小を実現できる。
【0101】
また、セレクタ146は、3入力1出力のデータセレクタである。また、セレクタ146は、制御信号SELの値が「0」の場合、デジタルデータ154をデータ保持部141へ出力する。これにより、データ保持部141はデジタルデータ154の取り込み保持を行うデータ取り込み動作を行う。
【0102】
また、制御信号SELの値が「1」の場合に、2列目以降のセレクタ146は、1列前のFF145が保持するデジタルデータを自列のデータ保持部141へ出力する。また、1列目のセレクタ146は、論理レベル切替部143が出力するデータを自列のデータ保持部141へ出力する。これにより、各カラムブロック130に含まれる複数のデータ保持部141は、保持するデータを水平方向にシフトする水平シフト動作を行う。
【0103】
また、制御信号SELの値が「2」の場合に、2〜Nビット目のセレクタ146は、自列の1ビット下位のFF145が保持しているデータを自ビットのFF145へ出力する。また、1列目の最下位ビットのセレクタ146は、論理レベル切替部143が出力するデータを自ビットのFF145へ出力する。2列目以降の最下位ビットのセレクタ146は、論理レベル切替部143が出力するデータを自ビットのFF145へ出力する。これにより、各データ保持部141は、保持するデータを垂直方向にシフトする垂直シフト動作を行う。
【0104】
図4は、固体撮像装置100によるデジタルデータ154を増幅する動作のフローチャートである。また、図5は、当該動作のタイミングチャートである。以下、図4及び図5を用いてカラム処理部123の画像出力時の動作について説明する。
【0105】
まず、通信タイミング制御部126は、データ切替部142a及び142bを第1状態にしたうえで、各列のデジタルデータ154を、対応する列のデータ保持部141へ保持させるデータ取り込み動作を行う(S101)。
【0106】
具体的には、まず、1回目の読み出しのため、通信タイミング制御部126は、データ切替部142a及び142bにデジタルデータ154を選択させるために制御信号SELを「0」に設定する(t0)。
【0107】
次に、通信タイミング制御部126は、セレクタ146が出力するデジタルデータ154をFF145に保持させるため、全てのカラムブロック130のFF145へ供給するクロック信号FF_CKにパルスを入力する。これにより、FF145は、クロック信号FF_CKの立ち上がりエッジに同期して、セレクタ146の出力するデジタルデータ154を取り込み保持する。よって、カラムAD回路131a〜131cはN個のFF145の保持しているNビット幅のデータを出力する(t1)。
【0108】
次に、通信タイミング制御部126は、データ切替部142a及び142bを第2状態にしたうえで、FF145にクロックを供給する。これにより、データ保持部141に保持されているデジタルデータの各ビットは、上位ビット方向にシフトする。つまり、各データ保持部141に保持されるデータが増幅される(S102)。
【0109】
具体的には、時刻t1に、通信タイミング制御部126は、セレクタ146に自列の1ビット下位のFF145が保持しているデータを選択させるために、制御信号SELを「2」に設定する(t1)。
【0110】
さらに、通信タイミング制御部126は、データ切替部142a及び142bが出力するデータをFF145に保持させるために、全てのブロックのFF145へ供給するクロック信号FF_CKにパルスを入力する。このとき、セレクタ146は自列の1ビット下位のFF145が保持するデータを出力している。よって、デジタルデータが、上位ビット方向にビットシフト動作する。これにより、時刻t0でAD変換部140が出力していたNビットのデジタルデータ154が増幅される(t2)。
【0111】
本実施形態では、1ビット下位のFF145をセレクタ146に接続しているため、AD変換部140により生成されたデジタルデータ154が2倍される。なお、2ビット下位のFF145をセレクタ146に接続した場合には、AD変換部140により生成されたデジタルデータ154が4倍される。このようにデータ切替部142a及び142bに接続する自列の下位ビットのFF145を変更することによって、増幅の度合いを調整できる。
【0112】
また、セレクタ146が自列の下位ビットのFF145が保持しているデータを選択した状態において入力する、クロック信号FF_CKのパルスの数を調整することで増幅の度合いを調整することも可能である。例えば、パルスを2回入力することにより、デジタルデータ154を2ビット分シフト(4倍)できる。
【0113】
また、本実施形態では、セレクタ146を3入力1出力としているが、入力端子の数を増やしたうえで、当該入力端子を複数の自列の下位ビットのFF145(例えば、1ビット下位のFF145及び2ビット下位のFF145)と接続してもよい。これにより、制御信号SELを切替えることによって、増幅の度合いを切替えることも可能である。
【0114】
また、各列最下位ビットのセレクタ146には、自列の他ビットのFF145ではなく、シフトデータ切替部144が接続されている。よって、シフトデータ切替部144が、論理レベル「0」、論理レベル「1」及び他列の最上位ビットのFF145が保持するデータのうちいずれかを選択的に、自列の最下位ビットのセレクタ146に入力できる。これにより、カラムAD回路131a及び131bが出力するデータの最下位ビットの値を調整できる。
【0115】
また、各カラムブロック130の1列目の最下位ビットのセレクタ146には自列の他ビットのFF145、及び他列の最上位ビットのFF145ではなく、論理レベル切替部143が接続されている。よって、論理レベル切替部143が、論理レベル「0」又は「1」をカラムブロック130の1列目の最下位ビットのセレクタ146に入力できる。これにより、カラムAD回路131a及び131bが出力するデータの最下位ビットの値を調整できる。
【0116】
次に、通信タイミング制御部126は、複数のカラムブロック130のうち一つのカラムブロック130を選択し、選択したカラムブロック130に水平シフト動作を行わせる。これにより、選択されたカラムブロック130に保持されているデータが映像データ153として順次出力される(S104)。
【0117】
具体的には、時刻t2のタイミングで、通信タイミング制御部126は、データ切替部142a及び142bに他列のFF145が保持しているデータを選択させるために、制御信号SELを「1」に設定する。さらに、通信タイミング制御部126は、カラムブロック130_hのデータ保持部141に保持されているデータを水平信号線127へ出力するため、ブロック選択信号150を「h」に設定する。
【0118】
次に、通信タイミング制御部126は、カラムブロック130_hのFF145へ供給するクロック信号FF_CK_hのみにパルスを入力し、その他のカラムブロック130へ供給するクロック信号FF_CKは停止させる(t3)。
【0119】
また、カラムブロック130_hに含まれるデータ保持部141のデータを全て出力するため、通信タイミング制御部126は、必要な数のパルスをクロック信号FF_CK_hへ入力する(t4)。
【0120】
カラムブロック130_hに含まれるデータ保持部141のデータが全て出力された後、まだ、全てのカラムブロック130のデータが出力されていないので(S105でNo)、次に、通信タイミング制御部126は、次に、カラムブロック130_h−1を選択し(S103)、選択したカラムブロック130_h−1に水平シフト動作を行わせる(S104)。
【0121】
具体的には、通信タイミング制御部126は、次のカラムブロック130_h−1のデータ保持部141に保持されているデータを水平信号線127へ出力するため、ブロック選択信号150を「h−1」に設定するとともに、カラムブロック130_h−1のFF145へ供給するクロック信号FF_CK_h−1のみにパルスを入力し、その他のカラムブロック130へ供給するクロック信号FF_CKは停止させる。
【0122】
さらに、通信タイミング制御部126は、全てのカラムブロック130のデータ保持部141に保持されているデータが水平信号線127へ出力されるまで(S105でYes)、同様の動作を繰り返す(t5〜t9)。
【0123】
このように、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置100は、カラム処理部123の外部に回路を追加することなく、AD変換部140のデータを増幅できる。
【0124】
以下、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置100による不良判定動作について説明する。
【0125】
図6は、カラムブロック130_hのFF145_h_2_2の出力端子がGNDにショートしている場合の概略図である。なお、図6では、カラムブロック130にi個のカラムAD回路131a及び131bが含まれる場合を示している。
【0126】
まず、第1不良判定動作を説明する。固体撮像装置100は、第1不良判定動作により、不良回路が含まれているビットを特定するためのデータを出力する。
【0127】
図7は、固体撮像装置100による第1不良判定動作のフローチャートである。また、図8は、図6に示した不良箇所を特定する第1不良判定動作のタイミングチャートである。
【0128】
まず、通信タイミング制御部126は、1列目のデータ保持部141に所定のデータ(ここでは値「1」)を設定する(S121)。
【0129】
具体的には、図8に示すように、通信タイミング制御部126は、カラムブロック130_hを検査するため、ブロック選択信号150を「h」に設定することにより、水平信号線127にカラムブロック130_hのデータが出力されるようにする。また、通信タイミング制御部126は、論理レベル切替部143の出力信号を「1」に設定する。また、通信タイミング制御部126は、制御信号SELを「1」に設定することによりデータ切替部142a及び142bに論理レベル切替部143の出力信号を選択させる(t0)。
【0130】
次に、通信タイミング制御部126は、1列目のデータ保持部141_h_1が論理レベル切替部143の出力信号を取り込み保持するように、クロック信号FF_CK_hにパルスを入力する(t1)。
【0131】
次に、通信タイミング制御部126は、複数のデータ保持部141に水平シフト動作を行わせる(S122)。
【0132】
具体的には、通信タイミング制御部126は、2列目のデータ保持部141_h_2が1列目のデータ保持部141_h_1の出力信号を取り込み保持するように、クロック信号FF_CK_hにパルスを入力する(t2)。
【0133】
次に、通信タイミング制御部126は、3列目のデータ保持部141_h_3が2列目のデータ保持部141_h_2の出力信号を取り込み保持するように、クロック信号FF_CK_hにパルスを入力する。このとき、FF145_h_3_2は、FF145_h_2_2の保持する値「1」を取り込もうとするが、FF145_h_2_2の出力端子がGNDとショートしているため、FF145_h_3_2の出力信号は「0」となる(t3)。
【0134】
その後、i列目のデータ保持部141_h_iまでデータが伝搬するまで水平シフト動作が繰り返される(t4〜t6)。
【0135】
このように、最終段のi列目までデータ伝搬を行った結果、FF145_h_2_2の出力不良が伝搬し、最終出力のFF145_h_i_2の出力信号が「0」となる。これにより、外部の装置又は操作者は、カラムブロック130_hに含まれるいずれかの列の2ビット目のFF145が不良であると判定できる。
【0136】
次に、図9及び図10を用いて、いずれの列に不良回路が存在するかを判別する第2不良判定動作を説明する。
【0137】
図9は、固体撮像装置100による第2不良判定動作のフローチャートである。また、図10は、図6に示した不良箇所を特定する第2不良判定動作のタイミングチャートである。
【0138】
まず、通信タイミング制御部126は、1列目を選択する(S141)。
【0139】
次に、通信タイミング制御部126は、選択した1列目の最下位ビットのFF145に所定のデータ(ここでは値「1」)を設定する(S142)。
【0140】
具体的には、図10に示すように、通信タイミング制御部126は、カラムブロック130_hを検査するため、ブロック選択信号150を「h」に設定し、水平信号線127にカラムブロック130_hのデータが出力されるようにする。また、通信タイミング制御部126は、1列目のFF145_h_1_1に「1」を設定するため、論理レベル切替部143の出力信号を「1」に設定する。加えて、通信タイミング制御部126は、データ保持部141に垂直シフト動作を行わせるために制御信号SELを「2」に設定する(t0)。
【0141】
次に、通信タイミング制御部126は、1列目のFF145_h_1_1が論理レベル切替部143の出力信号を取り込み保持するように、クロック信号FF_CK_hにパルスを入力する(t1)。
【0142】
次に、固体撮像装置100は垂直シフト動作を行う(S143)。
【0143】
具体的には、通信タイミング制御部126は、FF145_h_2_1が保持する値がFF145_h_1_2〜FF145_h_1_Nに伝搬するまで、クロック信号FF_CK_hにパルスを入力する。これにより、FF145_h_1_1〜FF145_h_1_Nは、垂直シフト動作を行う(t2〜t3)。
【0144】
次に、固体撮像装置100は水平シフト動作を行う(S144)。
【0145】
具体的には、時刻t3のタイミングで、通信タイミング制御部126は、1列目のFF145_h_1_1〜FF145_1_2_Nが保持しているデータを水平方向に転送するため、制御信号SELを「1」に設定する。
【0146】
その後、通信タイミング制御部126は、2列目のFF145_h_2_1〜FF145_h_2_Nからi列目のFF145_h_i_1〜FF145_h_i_Nにデータが伝搬するまで水平シフト動作を繰り返す(t4〜t6)。
【0147】
このとき、最終段i列目のFF145_h_i_1〜FF145_h_i_Nの出力信号のうち、FF145_h_i_2の出力信号のみが、FF145_h_2_2の出力不良が伝搬したために「0」となっている。ここで、ステップS141で選択された1列目のFF145_1_2に出力不良が存在した場合、ステップS143の垂直シフト動作によって出力不良が伝搬し、FF145_h_1_3〜FF145_h_1_Nが「0」を取り込み保持する。さらに、ステップS144の水平方向のシフト動作によって、このデータが転送され、FF145_h_i_2〜FF145_h_i_Nが「0」となるはずである。
【0148】
このように、時刻t0〜時刻t6の動作により、カラムAD回路131_1に含まれるデータ保持部141にはGNDとショートしている不良が存在しないことが判明する。
【0149】
また、全列に対する上記処理が終わっていないので(S145でNo)、次に、通信タイミング制御部126は、2列目を選択する(S141)。
【0150】
次に、通信タイミング制御部126は、選択した2列目の最下位ビットのFF145_h_2_1に所定のデータ(ここでは値「1」)を設定する(S142)。
【0151】
また、固体撮像装置100は垂直シフト動作を行う(S143)。
【0152】
具体的には、通信タイミング制御部126は、FF145_h_1_1が保持する値が2列目のFF145_h_2_2〜FF145_h_2_Nに伝搬するまで、クロック信号FF_CK_hにパルスを入力し、垂直シフト動作を行う(t6〜t11)。
【0153】
次に、固体撮像装置100は垂直シフト動作を行う(S144)。
【0154】
具体的には、通信タイミング制御部126は、2列目のデータが、i列目のFF145_h_i_1〜FF145_h_i_Nに伝搬するまで水平シフト動作を繰り返す(t12〜t14)。
【0155】
このとき、ステップS143の垂直シフト動作によって、2列目のFF145_2_2の出力不良がFF145_h_2_3〜FF145_h_2_Nに伝搬することにより、FF145_2_3〜FF145_2_Nは「0」を取り込み保持する。さらに、ステップS144の水平シフト動作によって、このデータが伝搬し、FF145_i_2〜FF145_i_Nの出力信号が「0」となっている。
【0156】
このように、全ての列を順次選択し、選択した列毎に、不良データの垂直方向への伝搬を確認することにより、不良回路が存在する列を判定できる。
【0157】
このように、全てのカラムブロック130に対して、図7に示した第1不良判定動作と、図9に示した第2不良判定動作とを行うことによって、データ保持部141の不良箇所を容易かつ短時間で特定できる。
【0158】
また、電源とのショート不良に関しては論理レベル切替部143の出力信号を「0」に設定して同様の検査を行うことで判定可能である。
【0159】
また、通信タイミング制御部126は、データ取り込み動作時には、第1周波数のクロック信号FF_CKを複数のFF145に供給し、垂直シフト動作時には、第1周波数より低い第2周波数のクロック信号FF_CKを複数のFF145に供給してもよい。これにより、通常動作(データ取り込み動作)時のクロック周波数が高速であり、垂直シフト動作を実施するための配線制約が厳しい場合に、配線のレイアウト制約を低減できる。
【0160】
通信タイミング制御部126は、さらに、水平シフト動作時に、第1周波数のクロック信号FF_CKを複数のFF145に供給してもよい。これにより、データ保持部141の縮退故障だけでなく遅延故障も検出できる。
【0161】
また、通常動作時のクロック周波数が低速であり、垂直方向のシフト動作を通常動作時のクロック周波数で実施できる場合、水平方向のシフト動作と垂直方向のシフト動作との両方を通常動作時のクロック周波数で実施してもよい。これにより、検査時間を短縮できるうえ、データ保持手段の縮退故障だけでなく遅延故障も検出できる。
【0162】
なお、本実施形態では、2列目のFF145_h_2_2の不良を例に用いて説明したが、同様の動作により、全てのFF145の不良箇所を容易かつ短時間で特定できる。
【0163】
(第2の実施形態)
図11は、本発明の第2の実施形態に係るカラムブロック230及びその周辺回路の詳細な構成を示す図である。なお、図11の構成のうち、そのほとんどは図3と同じ機能を備えているため、ここでは主に相違点についてのみ説明する。
【0164】
図11に示すカラムブロック130では、データ保持部141の不良箇所を容易かつ短時間で特定する動作に特化し、最下位ビットのFF145に接続されるセレクタ146aを2入力のセレクタに変更している。つまり、セレクタ146aに入力されるデータを通常動作時に使用するデータのみに削減している。また、2列目以降のカラムAD回路131bは、シフトデータ切替部144を備えない。
【0165】
これにより、垂直シフト動作時には、1列目の最下位ビットのセレクタ146は、論理レベル切替部143の出力信号を選択し、2列目以降の最下位ビットのセレクタ146は、1列前の自ビットのFF145が保持するデータを選択する。このように、データ切替部142a及び142bは、垂直シフト動作時において、最下位ビットのFF145を、水平シフト動作時と同じ順序で直列に接続する。
【0166】
これにより、データ切替部142a及び142bの回路規模を縮小でき、かつ配線数を削減できる。
【0167】
また、動作については第1の実施形態と同様であり、第2の実施形態に係る固体撮像装置100は、図7に示した第1不良判定動作と、図9に示した第2不良判定動作とを行うことによって、データ保持部141の不良箇所を容易かつ短時間で特定できる。
【0168】
以上説明したように、第2の実施形態に係る固体撮像装置100では、最下位ビットに位置するFF145は検査時にも通常動作時と同じシフト動作を行う。このようにすることで、回路規模を縮小する効果が得られる。
【0169】
(第3の実施形態)
図12は、本発明の第3の実施形態に係るカラムブロック330の概略構成を示す図である。なお、図12の構成のうち、そのほとんどは図2と同じ機能を備えているため、ここでは主に相違点についてのみ説明する。
【0170】
本発明の第3の実施形態にカラムブロック330は、不良が発生したデータ保持部141を、正常なデータ保持部141に置き換えることができる。
【0171】
図12に示すカラムブロック330は、図2に示すカラムブロック130の構成に加え、さらに、冗長カラムAD回路331dと、出力切替部303とを備える。また、2列目のカラムAD回路331b及び3列目以降のカラムAD回路331cの構成が、カラムAD回路131bと異なる。
【0172】
また、第3の実施形態に係る固体撮像装置100は、eFuseモジュール304を備える。
【0173】
なお、以下では、簡単のため、一つのカラムブロック130が3列に対応する例を説明するが、これ以外であってもよい。
【0174】
各カラムブロック330は、対応する画素アレイ部110の画素列(この場合は3列)の数と同数のカラムAD回路131a、331b及び331cを備える。さらに、各カラムブロック330は、不良回路を置き換えるための冗長カラムAD回路331dを備える。
【0175】
1列目のカラムAD回路131aの構成は、第1の実施形態と同様である。
【0176】
2列目のカラムAD回路331bは、カラムAD回路131bの構成に加え、さらに、列出力切替部301を備える。
【0177】
この列出力切替部301は、自列のAD変換部140が生成したデジタルデータ154と、1列前のAD変換部140が生成したデジタルデータ154とのうち一方を選択し、選択したデジタルデータ154を自列のデータ切替部142bへ出力する。
【0178】
3列目以降のカラムAD回路331bは、カラムAD回路331bの構成に加え、さらに、水平転送切替部302を備える。
【0179】
水平転送切替部302は、1列前のデータ保持部141が保持するデータと、2列前のデータ保持部141が保持するデータとのうち一方を選択し、選択したデータを自列のデータ切替部142bへ出力する。
【0180】
冗長カラムAD回路331dは、データ切替部142bと、データ保持部141と、水平転送切替部302とを備える。
【0181】
出力切替部303は、最終列のカラムAD回路331cのデータ保持部141が保持するデータと、冗長カラムAD回路331dのデータ保持部141が保持するデータとのうち一方を選択し、選択したデータを出力ドライバ124へ出力する。
【0182】
図13A及び図13Bは、カラムブロック330及びその周辺回路の詳細な構成を示す図である。また、図13Aは、カラムAD回路131a、331b及び331cの詳細な構成を示す図である。図13Bは、カラムAD回路331b、331c及び331dの詳細な構成を示す図である。
【0183】
列出力切替部301は、Nビットのデジタルデータ154の各ビットに対応するN個のセレクタ311を含む。
【0184】
各セレクタ311は、自列のAD変換部140が生成したデジタルデータ154の対応するビットのデータと、1列前のAD変換部140が生成したデジタルデータ154の対応するビットのデータとのうち一方を選択し、選択したデータを自列の対応するビットのセレクタ146へ出力する。
【0185】
水平転送切替部302は、Nビットの各ビットに対応するN個のセレクタ312を含む。
【0186】
各セレクタ312は、1列前の対応するビットのFF145が保持するデータと、2列前の対応するビットのFF145が保持するデータとのうち一方を選択し、選択したデータを自列の対応するビットのセレクタ146へ出力する。
【0187】
つまり、2列目及び3列目以降のセレクタ146は、データ取り込み動作時には、対応するビットのセレクタ311が選択したデータを選択する。
【0188】
また、3列目以降のセレクタ146は、水平シフト動作時には、対応するビットのセレクタ312が選択したデータを選択する。
【0189】
出力切替部303は、Nビットの各ビットに対応するN個のセレクタ313を含む。
【0190】
各セレクタ313は、最終列のカラムAD回路331cの対応するビットのFF145が保持するデータと、冗長カラムAD回路331dの対応するビットのFF145が保持するデータとのうち一方を選択し、選択したデータを出力ドライバ124へ出力する。
【0191】
eFuseモジュール304は、不良回路が存在するか否か、及び複数のデータ保持部141のうちいずれの列のデータ保持部141に不良があるかを示す不良情報354を保持する。
【0192】
また、列出力切替部301、水平転送切替部302及び出力切替部303は、本発明の冗長切替部に相当し、不良情報354で示される列のデータ保持部141を冗長カラムAD回路331dのデータ保持部141に置き換える。
【0193】
以下、第3の実施形態に係る固体撮像装置100の動作を説明する。
【0194】
図14Aは、不良回路がない場合の有効となる信号径路を示す図である。なお、図14Aにおいて、有効となる信号径路を太線で示している。また、以降の図においても有効となる信号径路を太線で示す。図14Aに示すように、不良回路がない場合には、カラムブロック330の接続関係は、図2に示す第1の実施形態のカラムブロック130の接続関係と同様になる。
【0195】
まず、固体撮像装置100は、不良箇所を特定する。例えば、初期状態において、不良情報354は不良回路が存在しないことを示している。そして、列出力切替部301、水平転送切替部302及び出力切替部303が、この不良回路が存在しないことを示す不良情報354に応じて信号を選択することで、図14Aに示す接続関係となる。
【0196】
具体的には、全ての列出力切替部301は自列のAD変換部140の出力信号を選択する。また、全ての水平転送切替部302は1列前のデータ保持部141の出力信号を選択する。また、出力切替部303は最終列のデータ保持部141の出力信号を選択する。
【0197】
次に、第1の実施形態と同様、第1不良判定動作及び第2不良判定動作が行われることによって、操作者は、不良回路が存在するか否かを検査するとともに、不良回路が存在する場合には、当該不良回路が存在する列及びビットを特定できる。
【0198】
次に、操作者は、検査結果を不良情報354としてeFuseモジュール304に保持する。そして、不良回路が検出された場合には、列出力切替部301、水平転送切替部302及び出力切替部303は、eFuseモジュール304が保持する不良情報354に基づき、選択する信号を変更する。
【0199】
なお、上記処理を操作者が行うのではなく、固体撮像装置100の内部又は外部の処理部が当該処理を行なってもよい。
【0200】
以下、具体例を説明する。
【0201】
図14Bは、1列目のデータ保持部141に不良がある場合の有効となる信号径路を示す図である。
【0202】
図14Bに示すように、1列目のデータ保持部141に不良がある場合は、2列目以降のデータ切替部142b及びデータ保持部141が、それぞれ1列前のAD変換部140に対応し、冗長列(冗長カラムAD回路331d)のデータ切替部142b及びデータ保持部141が、最終列のAD変換部140に対応する構成となる。
【0203】
具体的には2列目以降の列出力切替部301は、1列前のAD変換部140が出力するデジタルデータ154を選択する。また、3列目以降及び冗長列の水平転送切替部302は、一列前のデータ保持部141の出力信号を選択する。
【0204】
また、出力切替部303は、冗長列のデータ保持部141の出力信号を選択する。
【0205】
図14Cは、2列目のデータ保持部141に不良がある場合の有効となる信号径路を示す図である。
【0206】
図14Cに示すように、2列目のデータ保持部141に不良がある場合は、1列目のカラムAD回路131aは、不良が存在しない場合の接続関係となる。また、3列目以降のデータ切替部142b及びデータ保持部141が、それぞれ1列前のAD変換部140に対応し、冗長列(冗長カラムAD回路331d)のデータ切替部142b及びデータ保持部141が、最終列のAD変換部140に対応する構成となる。
【0207】
具体的には、3列目以降の列出力切替部301は、1列前のAD変換部140が出力するデジタルデータ154を選択する。また、3列目の水平転送切替部302は、2列前(1列目)のデータ保持部141の出力信号を選択する。また、冗長列の水平転送切替部302は、一列前のデータ保持部141の出力信号を選択する。
【0208】
また、出力切替部303は、冗長列のデータ保持部141の出力信号を選択する。
【0209】
図14Dは、3列目のデータ保持部141に不良がある場合の有効となる信号径路を示す図である。
【0210】
図14Dに示すように、3列目のデータ保持部141に不良がある場合は、1列目及び2列目のカラムAD回路131a及び331bは、不良が存在しない場合の接続関係となる。また、冗長列のデータ切替部142b及びデータ保持部141が、1列前(最終列)のAD変換部140に対応する構成となる。
【0211】
具体的には、2列目の列出力切替部301は自列のAD変換部140が出力するデジタルデータ154を選択する。また、冗長列の水平転送切替部302は、2列前(2列目)のデータ保持部141の出力信号を選択する。
【0212】
また、出力切替部303は、冗長列のデータ保持部141の出力信号を選択する。
【0213】
このように、g列に不良が発生した場合には、g列より前の列のデータ切替部142a及び142bには、自列のAD変換部140の出力信号が入力され、g列より後の列及び冗長列のデータ切替部142bには、1列前のAD変換部140の出力信号が入力される。また、g+1列目のデータ切替部142bには、2列前のデータ保持部141の出力信号が入力され、それ以外の列のデータ切替部142bには、1列前のデータ保持部141の出力信号が入力される。
【0214】
このように、本発明の第3の実施形態に係る固体撮像装置100は、不良が生じたデータ保持部141を正常なデータ保持部141に置き換えることが可能である。
【0215】
(第4の実施形態)
上述した第3の実施形態では、列単位の冗長回路を設ける例を説明した。第4の実施形態では、ビット単位の冗長回路を設ける例を説明する。
【0216】
図15A及び図15Bは、本発明の第4の実施形態に係るカラムブロック430及びその周辺回路の構成を示す図である。また、図15Aは、1列目のカラムAD回路431a及び2列目のカラムAD回路431bを示す図である。図15Bは、最終列のカラムAD回路431bの構成を示す図である。なお、図15A及び図15Bの構成のうち、そのほとんどは図3と同じ機能を備えているため、ここでは主に相違点についてのみ説明する。
【0217】
図15A及び図15Bに示すカラムブロック430は、図3に示すカラムブロック130の構成に加え、さらに、出力切替部404を備える。また、1列目のカラムAD回路431aの構成が、カラムAD回路131aと異なり、2列目以降のカラムAD回路431bの構成が、カラムAD回路131bと異なる。
【0218】
また、第4の実施形態に係る固体撮像装置100は、eFuseモジュール405を備える。
【0219】
なお、以下では、簡単のため、一つのカラムブロック130に3列に対応する例を説明するが、これ以外であってもよい。
【0220】
1列目のカラムAD回路431aは、カラムAD回路131aの構成に加え、さらに、N+1ビット目のセレクタ446及びFF445と、ビット出力切替部402と、垂直転送切替部403とを備える。
【0221】
2列目以降のカラムAD回路431bは、カラムAD回路431aの構成に加え、さらに、水平転送切替部401を備える。
【0222】
ビット出力切替部402は、自列のN+1ビットのセレクタ146及び446のうちN個のセレクタ146及び446を選択し、選択したN個のセレクタ146及び446へ、自列のAD変換部140から出力されたNビットのデジタルデータ154を出力する。このビット出力切替部402は、N−1個のセレクタ412を備える。N−1個のセレクタ412の各々は、2〜Nビットの各々に対応する。
【0223】
各セレクタ412は、デジタルデータ154のNビットのうち、自ビットと、一つ下位のビットとのうち一方を選択し、選択したビットのデータを対応するビットのセレクタ146へ出力する。
【0224】
垂直転送切替部403は、自列のN+1ビットのFF145及びFF445のうちN個のFFを選択し、垂直シフト動作時において、選択したN個のFFが直列に接続されるように制御する。この垂直転送切替部403は、N個のセレクタ413を備える。N個のセレクタ413の各々は、2〜N+1ビットの各々に対応する。
【0225】
2ビット目のセレクタ413は、1ビット下位のFF145の出力信号と、論理レベル切替部143の出力信号との一方を選択し、選択した信号を2ビット目のセレクタ146へ出力する。
【0226】
3〜N+1ビット目のセレクタ413は、1ビット下位のFF145の出力信号と、2ビット下位のFF145の出力信号との一方を選択し、選択した信号を対応するビットのセレクタ146又は446へ出力する。
【0227】
水平転送切替部401は、1列前のN+1ビットのFF145及び445に保持されているN+1ビットのデータのうちNビットのデータを選択するとともに、自列のN+1ビットのセレクタ146及び446のうちNビットのセレクタ146及び446を選択する。そして、水平転送切替部401は、選択したNビットのデータを、選択したNビットのセレクタ146及び446へ出力する。
【0228】
この水平転送切替部401は、N+1個のセレクタ411を備える。N+1個のセレクタ411の各々は、1〜N+1ビットの各々に対応する。
【0229】
1ビット目のセレクタ411は、1列前の自ビットのFF145と、1列前の1ビット上位のFF145とに保持されている2つのデータのうち一方を選択し、選択したデータを自ビットのセレクタ146へ出力する。
【0230】
2〜Nビット目のセレクタ411は、1列前の自ビット、1列前の1ビット下位、及び1列前の1ビット上位のFF145又は445に保持されている3つのデータのうちいずれかのデータを選択し、選択したデータを自ビットのセレクタ146へ出力する。
【0231】
N+1ビット目のセレクタ411は、1列前の自ビット及び1列前の1ビット下位のFF145又は445に保持されている2つのデータのうち一方を選択し、選択したデータを自ビットのセレクタ446へ出力する。
【0232】
つまり、全列の2〜Nビット目のセレクタ146は、データ取り込み動作時には、対応するビットのセレクタ412が選択したデータを選択する。
【0233】
また、全列の2ビット目以降のセレクタ146及び446は、垂直シフト動作時には、対応するビットのセレクタ413が選択したデータを選択する。
【0234】
また、2列目以降のセレクタ146及び446は、水平シフト動作時には、対応するビットのセレクタ411が選択したデータを選択する。
【0235】
出力切替部404は、最終列のFF145及び445に保持されるN+1ビットのデータのうちNビットのデータを選択し、選択したNビットデータを出力ドライバ124へ出力する。この出力切替部404は、N個のセレクタ414を備える。N個のセレクタ414の各々は、1〜Nビットの各々に対応する。
【0236】
各セレクタ414は、最終列の自ビット及び1ビット上位のFF145又は445に保持されている2つのデータのうち一方を選択し、選択したデータを出力ドライバ124へ出力する。
【0237】
eFuseモジュール405は、不良回路が存在するか否か、及び複数のFF145のうちいずれの列及びビットに不良があるかを示す不良情報454を保持する。また、水平転送切替部401、ビット出力切替部402、垂直転送切替部403及び出力切替部404は、本発明の冗長切替部に相当し、不良情報454で示される列及びビットのFF145を、当該列に設けられたFF445に置き換える。
【0238】
以下、第4の実施形態に係る固体撮像装置100の動作を説明する。
【0239】
まず、不良箇所を特定するために、固体撮像装置100は、カラムブロック430の接続関係が、図3に示すカラムブロック130の接続関係になるように制御する。例えば、初期状態において、不良情報454は不良回路が存在しないことを示している。そして、水平転送切替部401、ビット出力切替部402、垂直転送切替部403及び出力切替部404が、この不良回路が存在しないことを示す不良情報454に応じて信号を選択することで、カラムブロック430の接続関係が、図3に示すカラムブロック130の接続関係と同様となる。
【0240】
具体的には、垂直転送切替部403は自列の1ビット下位のFF145の出力信号を選択する。また、水平転送切替部401は1列前の同ビットのFF145の出力信号を選択する。また、ビット出力切替部402はAD変換部140の同ビットの出力信号を選択する。
【0241】
また、出力切替部404は最終列のN+1ビットのFF145及び445の保持するN+1ビットのデータのうち、1〜Nビット目のデータを選択する。
【0242】
次に、第1の実施形態と同様、第1不良判定動作及び第2不良判定動作が行われることによって、操作者は、不良回路が存在するか否かを検査するとともに、不良回路が存在する場合には、当該不良回路が存在する列及びビットを特定できる。
【0243】
次に、操作者は、検査結果を不良情報454としてeFuseモジュール405に保持する。そして、不良回路が存在する場合には、水平転送切替部401、ビット出力切替部402、垂直転送切替部403及び出力切替部404は、eFuseモジュール304が保持する不良情報454に基づき、選択する信号を変更する。
【0244】
以下、具体例を説明する。
【0245】
図16A及び図16Bは、2列目の2ビット目のFF145に不良がある場合の有効となる信号径路を示す図である。
【0246】
図16Aに示すように、不良がある列より前の列(1列目)のカラムAD回路431aの接続関係は、不良回路が存在しない場合の接続構成と同じである。
【0247】
また、不良がある2列目の水平転送切替部401は、1列前のデータ保持部141に保持される1〜Nビット目のデータを選択し、選択したNビットのデータを、不良ビット(2ビット目)を除く、1、3〜N+1ビット目のセレクタ146及び446へ出力する。これにより、水平シフト動作時には、1、3〜N+1ビット目のNビットのFF145及び445に有効なデータが保持される。
【0248】
また、不良がある2列目のビット出力切替部402は、AD変換部140のNビットの出力信号を、不良がない1、3〜N+1ビット目のセレクタ146及び446へ出力する。これにより、データ取り込み動作時には、1、3〜N+1ビット目のNビットのFF145及び445に有効なデータが保持される。
【0249】
また、不良がある2列目の垂直転送切替部403は、垂直シフト動作時において、1、3〜N+1ビット目のFF145及びFF445が直列に接続されるように制御する。
【0250】
また、不良がある列の直後の列(3列目)の水平転送切替部401は、不良がある2列目のデータ保持部141に保持されるN+1ビットのデータのうち、不良ビット(2ビット目)を除く、1、3〜N+1ビット目のデータを選択し、選択したNビットのデータを、自列の1〜Nビット目のセレクタ146へ出力する。これにより、水平シフト動作時には、1〜Nビット目のFF145に有効なデータが保持される。
【0251】
また、不良がある列の直後の列(3列目)のビット出力切替部402及び垂直転送切替部403の接続関係は、不良回路が存在しない場合の接続関係と同じである。
【0252】
また、不良がある列から2列目以降の列のカラムAD回路431bの接続関係は、不良回路が存在しない場合の接続構成と同じである。
【0253】
また、出力切替部404は、最終列に不良がない場合、最終列のFF145及び445が保持するN+1ビットのデータのうち、1〜Nビット目のデータを選択し、選択したデータを出力ドライバ124へ出力する。
【0254】
また、図16Cは、最終列に不良がある場合の有効となる信号径路を示す図である。
【0255】
図16Cに示すように最終列の2ビット目のFF145が不良の場合、出力切替部404は、最終列のFF145及び445が保持するN+1ビットのデータのうち、不良ビットを除く、1、3〜N+1ビット目のデータを選択し、選択したデータを出力ドライバ124へ出力する。
【0256】
以上により、本発明の第4の実施形態に係る固体撮像装置100は、不良が生じたデータ保持部141を正常なデータ保持部141に置き換えることが可能である。
【0257】
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、上記実施形態に記載の範囲に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に似たような変更又は改良を加えることができ、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0258】
例えば、上記第1から第4の実施形態では、データ保持部141の不良を検出する際に論理レベル切替部143が値「1」の論理レベルを出力しているが、ビット毎に論理レベルを変更してもよい。これにより、各ビットの不良だけでなくビット間の干渉を含めた故障を検出できる。
【0259】
また、上記第1から第4の実施形態では、データ保持部141の不良を検出する際に論理レベル切替部143からデータ保持部141へ論理レベルを出力しているが、外部からデータ信号DATAを入力し、当該データ信号DATAに応じた任意の値をデータ保持部141へ出力してもよい。
【0260】
また、上記第1から第4の実施形態では、データ保持部141の不良を検出する際にカラムブロック毎に出力ドライバ124を制御して、各カラムブロックの出力信号を水平信号線127から直列に出力しているが、カラムブロック毎に別々の水平信号線127を設け、各カラムブロックの出力信号を並列に出力してもよい。
【0261】
また、上記第3の実施形態では、カラムブロック330毎に、一つの冗長カラムAD回路331dを設けているが、2個以上の冗長カラムAD回路331dを設けてもよい。
【0262】
また、上記第4の実施形態では、1列毎に1ビットのFF445を設けているが、2ビット以上のFF445を設けてもよい。
【0263】
また、上記第3及び第4の実施形態では、不良情報を保持する手段としてeFuseを用いているが、検査結果を不揮発性メモリに記憶しておき、撮像装置起動時に当該不揮発性メモリからシリアル入力を用いて制御用レジスタに検査結果を書き込み、当該制御用レジスタが保持する検査結果(不良情報)に応じて、各切替部を制御する方法を用いてもよい。
【0264】
また、上記第1から第4の実施形態では、カラムブロックに複数の列が含まれているが、1列毎に論理レベル切替部143を設けることにより、他列のデータ保持部141の出力信号をデータ切替部142a及び142bに入力しなくてもよい。これにより、他列のデータ保持部141から自列のデータ保持部141への配線を削減できるので、回路規模を縮小できる。
【0265】
また、上記各実施形態における固体撮像装置は、デジタルカメラ等に搭載される。このデジタルカメラは、被写体からの入射光を固体撮像素子の撮像面に結像するためのレンズなどを含む光学系と、固体撮像素子の駆動を制御する制御部と、固体撮像素子の出力信号に対して様々な信号処理を施す画像処理部とを備えている。
【0266】
また、上記実施形態1〜4に係る固体撮像装置に含まれる各処理部は典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
【0267】
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0268】
また、本発明の第1の実施形態〜4に係る固体撮像装置の機能の一部を、CPU等のプロセッサがプログラムを実行することにより実現してもよい。
【0269】
さらに、本発明は上記プログラムであってもよいし、上記プログラムが記録された記録媒体であってもよい。また、上記プログラムは、インターネット等の伝送媒体を介して流通させることができるのは言うまでもない。
【0270】
また、上記第1の実施形態〜4に係る固体撮像装置、及びその変形例の構成又は機能のうち少なくとも一部を組み合わせてもよい。
【0271】
また、上記で用いた数字は、全て本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。さらに、ハイ/ロー(「1」、「0」)により表される論理レベル又はオン/オフにより表されるスイッチング状態は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、例示された論理レベル又はスイッチング状態の異なる組み合わせにより、同等な結果を得ることも可能である。さらに、上で示した論理回路の構成は本発明を具体的に説明するために例示するものであり、異なる構成の論理回路により同等の入出力関係を実現することも可能である。また、構成要素間の接続関係は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明の機能を実現する接続関係はこれに限定されない。
【0272】
また、上記のステップが実行される順序は、本発明を具体的に説明するために例示するためのものであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0273】
本発明は固体撮像装置に適用できる。また、本発明は、デジタルカメラ、ビデオカメラ、及びカメラ付き携帯電話機等の撮像装置に有用である。
【符号の説明】
【0274】
1、100 固体撮像装置
3、111 単位画素
7、120 駆動制御部
10、110 画素アレイ部
12、121 水平走査部
14、122 垂直走査部
15、112 行制御線
18、127 水平信号線
19、113 垂直信号線
20、126 通信タイミング制御部
25、131a、131b、331b、331c、431a、431b カラムAD回路
26、123 カラム処理部
28、125 出力回路
50 撮像装置
124 出力ドライバ
130、230、330、430 カラムブロック
140、251 AD変換部
141、256 データ保持部
142a、142b、258 データ切替部
143 論理レベル切替部
144 シフトデータ切替部
145、445 FF(フリップフロップ)
146、146a、311、312、313、411、412、413、414、446 セレクタ
151 画素信号
152、154 デジタルデータ
153 映像データ
301 列出力切替部
302、401 水平転送切替部
303、404 出力切替部
304、405 eFuseモジュール
331d 冗長カラムAD回路
354、454 不良情報
402 ビット出力切替部
403 垂直転送切替部
CLK0 マスタークロック
DATA データ信号
FF_CK クロック信号
SEL 制御信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体撮像装置であって、
行列状に配置され、入射光を画素信号に変換する複数の単位画素と、
列毎に一つ設けられ、対応する列に配置された前記複数の単位画素により変換された画素信号をN(Nは2以上の整数)ビットのデジタルデータに変換する複数のAD変換部と、
列毎に一つ設けられた複数のデータ保持部とを備え、
前記複数のデータ保持部の各々は、
対応する列の前記Nビットのデジタルデータの各ビットに対応するN個のフリップフロップを含み、
前記固体撮像装置は、さらに、
前記AD変換部により変換された前記Nビットのデジタルデータを、対応する列の前記データ保持部に保持させる第1状態と、
前記複数のデータ保持部の各々に含まれる前記N個のフリップフロップを直列に接続する第2状態とを切り替えるデータ切替部を備える
固体撮像装置。
【請求項2】
前記データ切替部は、前記第1状態と、前記第2状態と、列毎に設けられた前記複数のデータ保持部を直列に接続する第3状態とを切り替える
請求項1記載の固体撮像装置。
【請求項3】
前記固体撮像装置は、予め定められた単位列毎に、当該単位列に対応する複数の前記AD変換部、及び複数の前記データ保持部を含む複数のカラムブロックを備え、
前記データ切替部は、前記第3状態において、前記カラムブロック毎に、当該カラムブロックに含まれる前記複数のデータ保持部を直列に接続する
請求項2記載の固体撮像装置。
【請求項4】
前記データ切替部は、前記第2状態において、前記カラムブロック毎に、当該カラムブロックに含まれる前記複数のフリップフロップの全てを直列に接続する
請求項3記載の固体撮像装置。
【請求項5】
前記固体撮像装置は、さらに、
前記複数のデータ保持部及び前記データ切替部を制御する制御部を備え、
前記制御部は、
前記データ切替部を前記第1状態にしたうえで、前記AD変換部により変換された前記Nビットのデジタルデータを、対応する列の前記データ保持部へ保持させ、
前記データ切替部を前記第2状態にしたうえで、前記データ保持部に保持されているデジタルデータの各ビットを上位ビット方向にシフトさせることにより、当該デジタルデータを増幅する
請求項1〜4のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
【請求項6】
前記データ切替部は、前記第2状態において、各列の前記直列に接続された前記N個のフリップフロップのうち初段のフリップフロップを、前記第3状態と同じ順序で直列に接続する
請求項2記載の固体撮像装置。
【請求項7】
前記データ切替部は、
前記第2状態において、前記直列に接続された前記N個のフリップフロップのうち初段のフリップフロップに、第1論理値の信号を出力する論理レベル切替部を備える
請求項1記載の固体撮像装置。
【請求項8】
前記論理レベル切替部は、前記第2状態において、前記初段のフリップフロップに、前記第1論理値の信号、又は第2論理値の信号を選択的に出力する
請求項7記載の固体撮像装置。
【請求項9】
前記データ切替部は、
前記第3状態において、前記直列に接続された前記複数のデータ保持部のうち前記初段のデータ保持部に第1論理値の信号を出力する論理レベル切替部を備える
請求項3記載の固体撮像装置。
【請求項10】
前記論理レベル切替部は、前記第3状態において、前記初段のデータ保持部に、前記第1論理値の信号、又は第2論理値の信号を選択的に出力する
請求項9記載の固体撮像装置。
【請求項11】
前記論理レベル切替部は、さらに、前記第2状態において、前記直列に接続された前記N個のフリップフロップのうち初段のフリップフロップに、前記第1論理値の信号、又は前記第2論理値の信号を選択的に出力する
請求項10記載の固体撮像装置。
【請求項12】
前記固体撮像装置は、さらに、
前記データ切替部を前記第1状態にしたうえで、第1周波数のクロック信号を前記複数のフリップフロップに供給し、前記データ切替部を前記第2状態にしたうえで、前記第1周波数より低い第2周波数のクロックを前記複数のフリップフロップに供給する制御部を備える
請求項2記載の固体撮像装置。
【請求項13】
前記制御部は、さらに、前記データ切替部を前記第3状態にしたうえで、前記第1周波数のクロック信号を前記複数のフリップフロップに供給する
請求項12記載の固体撮像装置。
【請求項14】
前記固体撮像装置は、さらに、
前記複数のデータ保持部のうちいずれの列のデータ保持部に不良があるかを示す不良情報を格納する不良情報格納部と、
冗長データ保持部と、
前記不良情報で示される列のデータ保持部を前記情報データ保持部に置き換える冗長切替部とを備える
請求項1〜13のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
【請求項15】
前記複数のフリップフロップのうちいずれの列及びビットに不良があるかを示す不良情報を格納する不良情報格納部と、
列毎に一つ設けられた複数の冗長フリップフロップと、
前記不良情報で示される列及びビットのフリップフロップを、当該列に設けられた前記冗長フリップフロップに置き換える冗長切替部とを備える
請求項1〜13のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の固体撮像装置を備える
撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図14D】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−60334(P2012−60334A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−200372(P2010−200372)
【出願日】平成22年9月7日(2010.9.7)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】