説明

圧力制御弁

【課題】ダイヤフラム式のパワーエレメントを有する圧力制御弁において、ダイヤフラムの耐久性を向上させる。
【解決手段】パワーエレメント2を構成するアッパーハウジング13、ダイヤフラム14およびロアハウジング12において、アッパーハウジング13のフランジを、ダイヤフラム14に密着する平面部21と、ダイヤフラム14から離れる方向に傾斜したテーパ部22と、屈曲部23とで構成してダイヤフラム14が変位するときに支点となる変曲点P1,P2を設け、ロアハウジング12のフランジを、ダイヤフラム14に密着する平面部24と、屈曲部25とで構成してダイヤフラム14が変位するときに支点となる変曲点P3を設けた。これにより、動作時のダイヤフラム14には、3つの変曲点P1,P2,P3に分散して応力が掛ることになるので、ダイヤフラム14の耐久性を大幅に向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は圧力制御弁に関し、特に自動車用空調装置の可変容量圧縮機内に装着されてパワーエレメントの感知した圧力があらかじめ設定した圧力を維持するように流体流量をフィードバック制御する圧力制御弁に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用空調装置では、その圧縮機の動力源であるエンジンの回転数が一定でないことから、エンジンの回転数に関係なく冷凍能力が一定になるような制御を行う必要がある。この要求に対して、一般には、冷媒の吐出容量を可変にする可変容量圧縮機が用いられている。吐出容量を変化させるには、斜板式の可変容量圧縮機にてクランク室内の圧力を制御することが行われており、そのクランク室内の圧力を制御するのに圧力制御弁が用いられている。
【0003】
圧力制御弁は、圧縮機によって圧縮された高圧の冷媒の一部をクランク室内へ導入する冷媒の流量を制御する弁部と、吸入室の圧力を感知して弁部を駆動制御するパワーエレメントとを備えた内部可変制御式のものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。この圧力制御弁は、圧縮機に装着されたときに、弁部が圧縮機の吐出室とクランク室とを連通させる通路内に配置され、パワーエレメントが圧縮機の吸入室への通路に連通するようになっている。
【0004】
パワーエレメントは、真空室を形成するケースと、このケースのフランジと同形状のリング部材と、外周部がこれらケースのフランジとリング部材とによって挟持されるダイヤフラムとを備えている。ケースのフランジ、ダイヤフラムおよびリング部材は、その外周縁部が溶接によって固定され、一体にされている。ケース内には、ダイヤフラムを弁部側へ付勢するスプリングが配置されている。パワーエレメントは、弁部のボディにかしめ加工によって結合され、Oリングにてシールされている。ダイヤフラムの弁部側の面は、シャフトの端面に当接されており、ダイヤフラムの変位をシャフトを介して弁部へ伝達するようにしている。
【0005】
このように感圧部材にダイヤフラムを使用したパワーエレメントとしては、自動車用空調装置の冷凍サイクルに使用される温度式膨張弁のパワーエレメントも知られている(たとえば、特許文献2参照)。この特許文献2のパワーエレメントは、アッパーハウジングとロアハウジングとによってダイヤフラムの外周縁部を挟持し、アッパーハウジングおよびロアハウジングの外周のフランジの端面をダイヤフラムの外周縁部とともに溶接により接合している。このパワーエレメントによれば、アッパーハウジングおよびロアハウジングを溶接にて接合しているが、その熱影響によりダイヤフラム外周部の硬度が低下していることによる不具合を改善している。すなわち、アッパーハウジングおよびロアハウジングのダイヤフラムを挟持する部分より内側の対向面にダイヤフラムを挟持する突起を設け、ダイヤフラムの駆動支点を、溶接時の熱影響で弱くなった部分から突起による挟持位置に変更している。これにより、ダイヤフラムは、硬度の低下していない部分に駆動支点を移すことによってダイヤフラムの耐久性を向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−52737号公報
【特許文献2】実開平6−32973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、ダイヤフラムを使用したパワーエレメントは、溶接熱による熱影響が及ばない内方位置で突起による挟持によって1点で支持されているので、その位置に変位動作時の応力が集中して、耐久性が低下してしまうという問題点があった。
【0008】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、ダイヤフラムの耐久性を向上させたパワーエレメントを有する圧力制御弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明では上記の課題を解決するために、圧力を感知するダイヤフラムと、外周のフランジの外周端面が前記ダイヤフラムの外周縁部とともに溶接により固定される第1の支持部材とを備えた圧力制御弁において、前記第1の支持部材は、前記ダイヤフラムが変位により接触する範囲内に、前記ダイヤフラムに密着している第1平面部と、前記第1平面部の内側に隣接配置されて前記ダイヤフラムから離れる方向に傾斜しているテーパ部と、前記テーパ部の内側に隣接配置されて前記ダイヤフラムから離れる方向に屈曲している第1屈曲部とを有していることを特徴とする圧力制御弁が提供される。
【0010】
このような圧力制御弁によれば、第1の支持部材の第1平面部とテーパ部との間、テーパ部と第1屈曲部との間の2カ所に、ダイヤフラムの支点となる変曲点が形成される。これにより、動作時のダイヤフラムには、2つの変曲点に分散して応力が掛ることになるので、ダイヤフラムの耐久性が大幅に向上する。
【発明の効果】
【0011】
上記構成の圧力制御弁では、テーパ部の両端に2つの変曲点を形成し、ダイヤフラムが変位したときにダイヤフラムに掛る応力を2つの変曲点に分散させるようにしたことで、ダイヤフラムの耐久性を大幅に向上できるという利点がある。
【0012】
また、ダイヤフラムを第1の支持部材と挟持するように配置される第2の支持部材がダイヤフラムに密着していて半径方向の長さが第1平面部と相違する第2平面部を有している。これにより、ダイヤフラムが反対側に変位するときでも第1の支持部材の変曲点とこれとは異なる位置の第2平面部の変曲点とに応力が分散して掛ることになり、ダイヤフラムの耐久性をさらに向上できるという利点がある。
【0013】
第1および第2の支持部材における第1平面部および第2平面部の変曲点が溶接による熱の影響を受けている熱影響部よりも半径方向内側に設定されていることで、ダイヤフラムを硬度の低下していない変曲点で支持することになるため、ダイヤフラムの耐久性が向上される。
【0014】
さらに、第1平面部の長さを第2平面部の長さより短くしたことで、ダイヤフラムの真空室側での変位動作時に受圧径が大きくなって感度を上げることができる。このとき、第1平面部の終端部をできるだけ熱影響部へ近づけるように設定することで、パワーエレメントの外径を小さくすることができ、より小型の圧力制御弁を提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施の形態に係る圧力制御弁の中央縦断面図である。
【図2】実施の形態に係る圧力制御弁の要部を部分的に拡大して示した図1のA部拡大説明図である。
【図3】ダイヤフラムの耐久性を説明する図であって、(A)は低圧感知時の状態を示し、(B)は高圧感知時の状態を示し、(C)はダイヤフラムに掛る応力の変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、自動車用空調装置の可変容量圧縮機に装着されてその吐出容量を制御するのに使用される圧力制御弁に適用した場合を例に図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1は実施の形態に係る圧力制御弁の中央縦断面図、図2は実施の形態に係る圧力制御弁の要部を部分的に拡大して示した図1のA部拡大説明図、図3はダイヤフラムの耐久性を説明する図であって、(A)は低圧感知時の状態を示し、(B)は高圧感知時の状態を示し、(C)はダイヤフラムに掛る応力の変化を示す図である。
【0018】
この圧力制御弁は、弁部1とこの弁部1を駆動制御する感圧アクチュエータとしてのパワーエレメント2とを備えている。弁部1は、ボディ3を有し、そのボディ3には、図の下方の先端部に可変容量圧縮機への装着時にその吐出室に連通されるポート4と、クランク室に連通されるポート5と、吸入室に連通されるポート6とを備えている。ポート4には、可変容量圧縮機の吐出室から吐出圧力Pdが導入され、ポート5からは、クランク室に制御された圧力のクランク室内圧力Pcが出力され、ポート6には、吸入室の吸入圧力Psが導入される。
【0019】
吐出圧力Pdのポート4とクランク室内圧力Pcのポート5との間を連通する冷媒流路には、ボディ3と一体に形成された弁座7と、この弁座7に吐出圧力Pdのポート4の側から着座するよう配置されたボール弁体8とを有している。このボール弁体8は、スプリング9によって閉弁方向に付勢されており、このスプリング9のばね荷重は、ポート4に螺着されたアジャストねじ10によって調整される。また、ボディ3の軸線位置には、シャフト11が軸線方向に進退自在に保持されている。このシャフト11は、一端がパワーエレメント2に当接され、他端がボール弁体8に当接されていて、パワーエレメント2によって感知された吸入圧力Psをボール弁体8に伝達する。これにより、この圧力制御弁は、吸入圧力Psの値に応じて弁部1の開度が制御されることになる。
【0020】
パワーエレメント2は、弁部1のボディ3に螺着されるロアハウジング12(第2の支持部材)と、真空室を構成するアッパーハウジング13(第1の支持部材)と、これらロアハウジング12およびアッパーハウジング13によって囲まれる空間を仕切るよう配置されたダイヤフラム14とを有している。このダイヤフラム14の中央部分には、その両面から挟持するよう2つのディスク15,16が配置されている。弁部1側のディスク15には、シャフト11の端面が当接されており、アッパーハウジング13内のディスク16は、真空室内に設置されたスプリング17によって弁部1側へ付勢されている。
【0021】
ダイヤフラム14、ロアハウジング12および弁部1のボディ3によって囲まれた部屋は、シャフト11が挿通されているボディ3の連通孔18を介して吸入圧力Psのポート6に連通されており、ダイヤフラム14が吸入圧力Psを感知できるようにしている。
【0022】
以上の構成の圧力制御弁は、可変容量圧縮機に装着されて自動車用空調装置が起動しているとき、パワーエレメント2が吸入圧力Psを感知し、その吸入圧力Psに基づいて弁部1の弁開度を制御する。パワーエレメント2が吸入圧力Psの低下を感知すると、ダイヤフラム14は、弁部1側に変位し、ボール弁体8を開弁方向に押すことで、弁開度が大きくなり、クランク室内圧力Pcを上昇させる。これにより、可変容量圧縮機は、その吐出容量が低下する方向に制御され、吸入圧力Psが上昇する。逆に、パワーエレメント2が吸入圧力Psの上昇を感知すると、ダイヤフラム14は、真空室側に変位することにより、ボール弁体8がスプリング9によって閉弁方向に付勢されて弁開度が小さくなり、クランク室内圧力Pcを低下させる。これにより、可変容量圧縮機は、その吐出容量が増加する方向に制御され、吸入圧力Psが低下する。このようにして、この圧力制御弁は、パワーエレメント2が感知した吸入圧力Psがあらかじめ設定した圧力を維持するように吐出室からクランク室へ供給する冷媒の流量を制御することになる。
【0023】
次に、パワーエレメント2の詳細な構成について説明する。図1のA部を拡大して示した図2には、ロアハウジング12およびアッパーハウジング13の外周におけるフランジの部分が示されている。パワーエレメント2は、ディスク15を収容したロアハウジング12と、ディスク16およびスプリング17を収容したアッパーハウジング13とでダイヤフラム14を挟持し、これらの外周縁部を溶接で互いに溶着することによって構成されている。
【0024】
このとき、アッパーハウジング13のフランジは、ダイヤフラム14に面する側に、外周端から、ダイヤフラム14と密着する平面部21と、ダイヤフラム14から離れる方向に傾斜されたテーパ部22と、屈曲部23とを有している。これにより、アッパーハウジング13のフランジは、平面部21とテーパ部22との間に変曲点P1が形成され、テーパ部22と屈曲部23との間に変曲点P2が形成されることになる。これら変曲点P1,P2は、アッパーハウジング13のフランジの面に同心円上に形成され、いずれも、ダイヤフラム14が真空室側に変位可能な範囲においてダイヤフラム14に接触される部分である。
【0025】
一方、ロアハウジング12のフランジは、ダイヤフラム14に面する側に、外周端から、ダイヤフラム14と密着する平面部24と、屈曲部25とを有している。これにより、ロアハウジング12のフランジは、平面部24と屈曲部25との間に変曲点P3が形成されることになる。この変曲点P3も、ロアハウジング12のフランジの面に円上に形成され、ダイヤフラム14が弁部1側に変位可能な範囲においてダイヤフラム14に接触される部分である。
【0026】
また、アッパーハウジング13の側とロアハウジング12の側とで変曲点P1,P3の位置をずらしてアッパーハウジング13の平面部21における半径方向の長さは、ロアハウジング12の平面部24における半径方向の長さに一致しないようにしている。本実施の形態では、アッパーハウジング13の平面部21の長さを、ロアハウジング12の平面部24の長さよりも短くして、アッパーハウジング13の変曲点P1とロアハウジング12の変曲点P3とが重ならない位置にしている。さらに、ダイヤフラム14は、その感圧部である外周の挟持部とディスク15,16による挟持部との間の部分にコルゲート部が形成されていないフラットなものを使用し、そのフラットな感圧部が変曲点P1,P2,P3に接触するようにしている。
【0027】
パワーエレメント2は、以上の形状を有するロアハウジング12およびアッパーハウジング13のフランジでダイヤフラム14を挟持し、これらの外周端面を溶接により気密に接合することによって構成される。この溶接工程により、パワーエレメント2の外周部には、ロアハウジング12、アッパーハウジング13およびダイヤフラム14が溶融してできた母材溶融部26と、その溶接熱の影響を受けた熱影響部27とができている。
【0028】
ここで、アッパーハウジング13の第1の変曲点P1およびロアハウジング12の第3の変曲点P3は、必ず、熱影響部27よりも半径方向内側に位置するようにしている。この場合、熱影響部27が母材溶融部26から半径方向内側に向かってどこまで及んでいるかは、半径方向に沿ってフランジおよびダイヤフラム14の硬度を順次測定し、硬度が大きく変化した位置を求めることによって知ることができる。したがって、ダイヤフラム14がその外周で支持される位置は、熱影響部27の半径方向内側の終端位置P0であり、ここがロアハウジング12、アッパーハウジング13およびダイヤフラム14の本来の硬度を有している最外周位置となる。
【0029】
次に、パワーエレメント2が低い吸入圧力Psを感知しているときおよび高い吸入圧力Psを感知しているときに、ダイヤフラム14にはどのような応力が掛っているかについて説明する。
【0030】
まず、パワーエレメント2が低い吸入圧力Psを感知しているとき、ダイヤフラム14は、図3の(A)に示したように、弁部1側に変位されている。このとき、ダイヤフラム14は、図3の(C)に示したように、変曲点P1,P3が駆動支点となって、これらで支持されているためこれらに分散して応力σ1が掛っている。また、パワーエレメント2が高い吸入圧力Psを感知しているときには、ダイヤフラム14は、図3の(B)に示したように、真空室側に変位されている。このとき、ダイヤフラム14は、図3の(C)に示したように、変曲点P1,P2の駆動支点で支持されているので、これらに分散して応力σ1が掛っている。
【0031】
参考のため、ダイヤフラムと密着する平面部、テーパ部および屈曲部を考慮しない構成のロアハウジングおよびアッパーハウジングを用いた通常のパワーエレメントでは、硬度の低下している熱影響部またはその近傍の同じ重なり位置に駆動支点がある。このため、ダイヤフラムは、たとえば図3の(C)に一点鎖線で示したように、駆動支点の一点に集中してピークの高い応力σ2が掛っていることになる。
【0032】
以上のように、この圧力制御弁では、ダイヤフラム14を挟持するロアハウジング12およびアッパーハウジング13のフランジの重ならない位置に複数の変曲点P1,P2,P3を設け、これらに分散して応力が掛かるようにした。これにより、ダイヤフラム14は、その変形時に応力が一点に集中することがなくなるため、耐久性(寿命)を大幅に向上させることができる。
【0033】
なお、上記の実施の形態では、アッパーハウジング13の変曲点P1とロアハウジング12の変曲点P3とが重ならないようにするために、平面部21の長さを平面部24の長さよりも短く設定している。これにより、ダイヤフラム14は、その中立位置から真空室側に変位するときのダイヤフラム14の受圧径が最大になる。このとき、制御動作時に必要とされる受圧径が決まっているので、熱影響部27がアッパーハウジング13の変曲点P1にできるだけ近づくようアッパーハウジング13およびロアハウジング12の外径を小さく設定することができる。これにより、パワーエレメント2を小径化することができるので、圧力制御弁をより小型にすることができる。この構成は、吸入圧力Psに対するボール弁体8のリフト特性において、ダイヤフラム14がその中立位置から真空室側に変位するときのダイヤフラム14の受圧径をできるだけ大きくして感度を上げたいという場合に効果的である。もちろん、アッパーハウジング13の平面部21の長さは、必要に応じて、平面部24の長さよりも長くすることもできる。この場合においても、耐久性に関しては、平面部21の長さを平面部24の長さよりも短くした場合と変わりはない。
【0034】
また、上記の実施の形態では、アッパーハウジング13のテーパ部22は、1つであるが、異なる傾斜角を有する2以上のテーパ部を設けてダイヤフラム14が屈曲される変曲点の数を増やすことも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、アッパーハウジングおよびロアハウジングのフランジが特定の形状を有するパワーエレメントを備えた可変容量圧縮機用の圧力制御弁について説明したが、同様の構成を有するパワーエレメントを備えた温度式膨張弁および外部制御弁の用途にも適用することが可能である。
【符号の説明】
【0036】
1 弁部
2 パワーエレメント
3 ボディ
4,5,6 ポート
7 弁座
8 ボール弁体
9 スプリング
10 アジャストねじ
11 シャフト
12 ロアハウジング
13 アッパーハウジング
14 ダイヤフラム
15,16 ディスク
17 スプリング
18 連通孔
21 平面部
22 テーパ部
23 屈曲部
24 平面部
25 屈曲部
26 母材溶融部
27 熱影響部
P1,P2,P3 変曲点
Pc クランク室内圧力
Pd 吐出圧力
Ps 吸入圧力

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力を感知するダイヤフラムと、外周のフランジの外周端面が前記ダイヤフラムの外周縁部とともに溶接により固定される第1の支持部材とを備えた圧力制御弁において、
前記第1の支持部材は、前記ダイヤフラムが変位により接触する範囲内に、前記ダイヤフラムに密着している第1平面部と、前記第1平面部の内側に隣接配置されて前記ダイヤフラムから離れる方向に傾斜しているテーパ部と、前記テーパ部の内側に隣接配置されて前記ダイヤフラムから離れる方向に屈曲している第1屈曲部とを有していることを特徴とする圧力制御弁。
【請求項2】
前記ダイヤフラムを前記第1の支持部材と挟持するように配置されて外周端面が前記ダイヤフラムの外周縁部とともに溶接により固定される第2の支持部材を備え、前記第2の支持部材は、前記ダイヤフラムが変位により接触する範囲内に、前記ダイヤフラムに密着していて半径方向の長さが前記第1平面部と相違する第2平面部と、前記第2平面部の内側に隣接配置されて前記ダイヤフラムから離れる方向に屈曲している第2屈曲部とを有していることを特徴とする請求項1記載の圧力制御弁。
【請求項3】
前記第1の支持部材の前記第1平面部における半径方向内側の終端部および前記第2の支持部材の前記第2平面部における半径方向内側の終端部は、前記溶接による熱影響部よりも内側に位置していることを特徴とする請求項1記載の圧力制御弁。
【請求項4】
前記第1の支持部材の前記第1平面部における半径方向の長さは、前記第2の支持部材の前記第2平面部における半径方向の長さよりも短くしたことを特徴とする請求項1記載の圧力制御弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−107641(P2012−107641A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−254781(P2010−254781)
【出願日】平成22年11月15日(2010.11.15)
【出願人】(000133652)株式会社テージーケー (280)
【Fターム(参考)】