説明

圧縮空気利用型無段変速機

【課題】自転車業界において、市販されている変速機付自転車は、走行条件により手元操作にてギヤーを選択する手間がある。また、ペダルの踏力の軽減の為に電動アシスト自転車のように電動機を用いて、一定の速度まで補助する機構も実用化されている。しかし、従来の電動アシスト自転車は、電力を必要とするため二酸化炭素の排出量も一般的な自転車と比較すると多くなる場合がある。また、バッテリーへの事前充電が必要なために電池残量がない場合は、アシスト装置は余分な負荷となってしまう場合があった。さらにアシスト装置の制御が複雑な電子制御なため専門外では修理できない。
【解決手段】クリーンなエネルギーを利用し、事前にエネルギーの充填を必要とせず、走行中にエネルギーの充填が必要な際には簡単に充填でき、なおかつ複雑な電子制御を必要としない圧縮空気利用型無段変速機を装着し、手元操作が不要で走行条件に応じた変速を可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、圧縮空気利用型無段変速機に関する。
【背景技術】
【0002】
自転車業界において、市販されている変速機付自転車は、走行条件により手元操作にてギヤーを選択する手間がある。また、ペダルの踏力の軽減の為に電動アシスト自転車のように電動機を用いて、一定の速度まで補助する機構も実用化されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明は、クリーンなエネルギーを利用し、事前にエネルギーの充填を必要とせず、走行中にエネルギーが必要な際には簡単に充填でき、なおかつ複雑な電子制御を必要としない圧縮空気利用型無段変速機を装着し、手元操作が不要で走行条件に応じた変速を可能とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以上の課題を解決するために、第一発明は、タンク内に蓄積された圧縮空気を高負荷時に手元操作は行わず、外部動力を用いずにペダルの踏力軽減が出来る、圧縮空気利用型無段変速機である。
第二発明は、踏力および推進力(惰性)で駆動輪を駆動させると共に、空気(大気)を圧縮空気として充填するものであることを特徴とする、圧縮空気利用型無段変速機である。
第三発明は、空気入れ等を使い、事前に圧縮空気を充填する弁を併せ持つことを特徴とする、圧縮空気利用型無段変速機である。
第四発明は、ブレーキレバーを握ることで、無段変速機能を一時的に遮断できることを特徴する、圧縮空気利用型無段変速機である。
第五発明は、駆動輪負荷の割合により変速を無段階で自動調整することを特徴とする、圧縮空気利用型無段変速機である。
【発明の効果】
【0005】
第一発明によれば、タンク内に蓄積された圧縮空気を使用することで、二酸化炭素の排出量も変わらない、圧縮空気利用型無段変速機となる。
第二発明によれば、踏力および推進力(惰性)で駆動輪を駆動させると共に、空気を圧縮空気として充填することで、事前充填が必要のない、圧縮空気利用型無段変速機となる。
第三発明によれば、空気入れ等を使い、必要時にも圧縮空気を充填する弁を併せ持つことで、充填時間を短縮することができる、圧縮空気利用型無段変速機となる。
第四発明によれば、ブレーキレバーを握ることで、無段変速機能を一時的に遮断することができ、同時に一般的な車両と変わらない走行ができる、圧縮空気利用型無段変速機となる。
第五発明によれば、駆動輪に発生する負荷の割合により、変速を無段階で自動調整できるため、複雑な電子制御等を必要としない、圧縮空気利用型無段変速機となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
この発明の実施形態の一例を、図1に示す。
圧縮空気利用型変速機は、自転車の後輪とペダルの中間部両側に取付けるものである。車体の片側には、駆動力の入出力部と差動装置を、もう方側には、タンクとシリンダと吸排気装置を取付ける。
動力回収機装置は、リム側面でローラーを回転させ吸気装置を動かすものである。
過剰加速時のブレーキとしての機能もある。
ペダル側・車輪側は、共に既存のものを使用する。
【0007】
「実施形態の効果」(図2参照)
この装置の仕組みは、ペダルの踏力を100%とした場合
平坦地走行では、[差動歯車1]の作用により、力量配分比率を駆動側50%、ポンプ圧縮側50%に分け、ポンプ圧縮側では、[タンクA]、[タンクB]共に25%の力で蓄積する。[タンクA]は、空気を[往復動機関A]に送ることで力の25%を還元し、駆動側50%と合わせて75%の踏力を推進力として使用する。
登り坂走行等では、[差動歯車1]の作用により、[タンクA]からの空気放出を止め、ポンプによる空気の蓄積動作に切り替る。[タンクA]がある一定の圧力まで達した時に、それまで蓄積されていた[タンクB](1回転毎+25%)を[圧力調整器]により調整された圧力(仮に踏力の50%)で[往復動機関B]に放出し[差動歯車2]を駆動させる。[差動歯車2]が駆動し始めることで[差動歯車1]も回転し始め[往復動機関A]も駆動する。平坦地走行時の75%に[タンクB]の圧力50%が加わることでペダル踏力の125%の力を推進力とする。
また、制動時には[往復動機関A・B]への圧縮空気を遮断(ブレーキ連動)し、推進力を抑制する。
つまり、踏力をあまり必要としない平坦地走行時の力を一時的に[タンクB]に蓄え、その力を登り坂等に使用することで、ペダル踏力の軽減をするものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の実施形態の一例を示す図である。
【図2】この発明の駆動回路図の一例である。
【図3】この発明のエア回路図の一例である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンク内に蓄積された圧縮空気を高負荷時に手元操作は行わず、外部動力を用いずにペダルの踏力軽減が出来る。
圧縮空気利用型無段変速機。
【請求項2】
前記の圧縮空気利用型無段変速機は、踏力および推進力(惰性)で駆動輪を駆動させると共に、空気(大気)を圧縮空気として充填するものであることを特徴とする。
請求項1記載の圧縮利用型無段変速機。
【請求項3】
前記の圧縮空気利用型無段変速機は、空気入れ等を使い事前に圧縮空気を充填する弁を合わせ持つものであることを特徴とする。
請求項1記載の圧縮空気利用型無段変速機。
【請求項4】
前記の圧縮空気利用型無段変速機は、ブレーキレバーを握ることで、無段変速機能を一時的に遮断できることを特徴とする。
請求項1記載の圧縮空気利用型無段変速機。
【請求項5】
前記の圧縮空気利用型無段変速機は、駆動輪負荷の割合により変速を無段階で自動調整することを特徴とする。
請求項1記載の圧縮空気利用型無段変速機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−99549(P2011−99549A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−268059(P2009−268059)
【出願日】平成21年11月4日(2009.11.4)
【出願人】(509082444)株式会社堀江設計事務所 (2)
【Fターム(参考)】