地盤改良工法
【課題】簡易なダブルパッカ方式で薬液注入する地盤改良工法とする。
【解決手段】被圧地盤Gに、削孔ビット2を具備した削孔管1を挿入し、ダブルパッカ方式で薬液注入を行う。この削孔管ビット2は、その先端部が塞がれており、かつ逆止弁付きで噴射ノズルが備わっている。また、地盤Gに挿入した削孔管1を引き抜かずに、この削孔管1内に、この削孔管1を注入外管とするダブルパッカ22の備わる注入内管21を挿入して薬液注入を行う。
【解決手段】被圧地盤Gに、削孔ビット2を具備した削孔管1を挿入し、ダブルパッカ方式で薬液注入を行う。この削孔管ビット2は、その先端部が塞がれており、かつ逆止弁付きで噴射ノズルが備わっている。また、地盤Gに挿入した削孔管1を引き抜かずに、この削孔管1内に、この削孔管1を注入外管とするダブルパッカ22の備わる注入内管21を挿入して薬液注入を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダブルパッカ方式の地盤改良工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の地盤改良工法は、例えば、特許文献1や、特許文献2、特許文献3、特許文献4等に開示されており、概ね次に示す施工手順を経る。
まず、図1に示すように、地盤Gに、ケーシング管たる削孔管101を挿入する。この挿入は、削孔管101の先端部に備わる削孔ビット102、及びこの削孔ビット102から噴出される削孔水Wによって、円滑化される。次に、図2に示すように、削孔管101内に、マンシェットチューブたる注入外管103を挿入する。挿入した注入外管103の先端部は、削孔ビット102に接続する。この接続が終了したら、図3に示すように、地盤Gから、削孔管101を、引き抜く。そして、図4に示すように、注入外管103内に、先端部にダブルパッカ105の付いた注入内管104を挿入して、地盤Gに、薬液Sを注入する。この薬液Sの注入に際しては、例えば、注入外管103の口元を、ウエス108及び急結モルタル109でコーキングして、地盤Gから、薬液Sが逆流するのを防止する。
【0003】
しかしながら、この従来の地盤改良工法は、手間がかかるとの問題が指摘されている。具体的には、例えば、削孔管101は、地盤Gから大変大きな圧力を受けているため、引き抜くのに、大きな力が必要であり、時間もかかる。また、削孔管101の引抜きにともなって、注入外管103が、地盤Gから抜け出してしまうおそれがあるため、この抜け出しを防止する作業が別途必要になり、時間がかかる。
【特許文献1】特公平5−65651号公報
【特許文献2】特公平6−86727号公報
【特許文献3】特公平7−103545号公報
【特許文献4】特公平8−14105号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする主たる課題は、簡易なダブルパッカ方式の地盤改良工法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
地盤に削孔管を挿入し、ダブルパッカ方式で薬液注入する、地盤改良工法であって、
前記地盤に挿入した削孔管を引き抜かずに、この削孔管内に、この削孔管を注入外管とするダブルパッカの備わる注入内管を挿入して薬液注入する、ことを特徴とする地盤改良工法。
【0006】
〔請求項2記載の発明〕
被圧地盤に、先端部に削孔ビットが備わる削孔管を挿入し、ダブルパッカ方式で薬液注入する、地盤改良工法であって、
前記削孔ビットとして、前記削孔管の先端部を塞ぎ、かつ逆止弁の付いた削孔水噴出ノズルが備わるものを用い、
前記被圧地盤に挿入した削孔管を引き抜かずに、この削孔管内に、この削孔管を注入外管とするダブルパッカの備わる注入内管を挿入して薬液注入する、ことを特徴とする地盤改良工法。
【0007】
〔請求項3記載の発明〕
薬液注入後、注入内管は引き抜き、他方、削孔ビット及び削孔管は残置する、請求項1又は請求項2記載の地盤改良工法。
【0008】
(主な作用効果)
(1)地盤に挿入した削孔管を引き抜かずに、この削孔管内に、この削孔管を注入外管とするダブルパッカの備わる注入内管を挿入して薬液注入すると、削孔管を引き抜く手間が省かれ、また、削孔管の引き抜きにともなう注入外管飛び出しの危険も防止され、この危険回避のための作業が不要になる。したがって、施工容易である。
【0009】
(2)先端部に削孔ビットが備わる削孔管を用いるとともに、削孔ビットとして、削孔管の先端部を塞ぎ、かつ逆止弁の付いた削孔水噴出ノズルが備わるものを用いると、被圧地盤であっても、地下水、泥土等が削孔管を通して、逆流するおそれがない。
【0010】
(3)削孔ビット及び削孔管を残置すると、施工容易になる。また、削孔管を残置すると、地盤の強度が増す。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、簡易なダブルパッカ方式の地盤改良工法となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下では、図5に示すように、改良対象地盤Gの側方に、立坑10を掘削形成し、地盤Gの表面を遮水壁等の矢板11で覆うなどした後、立坑10内において、水平方向に地盤改良作業を行う場合を例に、説明する。
【0013】
本形態では、まず、図5に示すように、矢板11に、薬液注入穴たるグラウトホール13を形成するとともに、このグラウトホール13と連通するように、基管12を取り付ける。
【0014】
次に、図6に示すように、この基管12の立坑10側に、半径方向に膨脹・収縮自在な筒状弁膜14A(図9参照)を有するプリペンダー14、ゲートバルブ15及びチーズ(T字形状管)16を、この順に取り付ける。
【0015】
チーズ(T字形状管)16は、後述する削孔管(注入外管)1の地盤Gへの挿入を案内するものである。チーズ(T字形状管)16は、基管12とほぼ同径とされており、後端部に、止水パッキンとして機能するプリペンダー17が備えられている。また、チーズ(T字形状管)16は、中央部下側に、泥土等の排出口として機能するボールバルブ18が備えられている。ボールバルブ18は、コック開閉棒19によって開閉自在とされている。
【0016】
次に、図7に示すように、地盤Gに、先端部に削孔ビット2が備わる削孔管1を、チーズ(T字形状管)16に案内させて、適宜の位置まで削孔挿入する。
【0017】
削孔管1は、単管1A,1A…が、軸方向に適宜継ぎ足されてなる。また、削孔管1は、削孔管1先端部の内壁面及び削孔ビット2後端部の外壁面に、周回り方向に沿う環状のスナップリング46が埋め込まれて、削孔ビット2と接続されている。スナップリング46の削孔ビット2側及び削孔管1側には、シリコンや硬質ゴム等からなる環状の止水用Oリング47,47が備えられ、削孔管1及び削孔ビット2の接続部から地下水や土砂等が流入しないようになっている。
【0018】
他方、削孔ビット2は、図11及び図12に示すように、中央部が突出する円錐状の先端面に、複数のビット(チップ)34,34…が備わる。ビット34,34…は、削孔ビット2の本体部38が、図示しない駆動源によって軸心回りに回転させられるのにともなって、地盤Gを掘削する。この掘削にともない、削孔管1が、地盤Gに挿入されて、孔が形成される(削孔)。
【0019】
本削孔ビット2は、削孔管1の先端部を塞ぎ、かつ逆止弁36の付いた削孔水噴出ノズル35,35…が備わる。削孔水噴出ノズル35,35…から、削孔水Wを噴出して地盤Gを掘削することで、削孔管1の地盤Gへの挿入が円滑・迅速になる。また、削孔水噴出ノズル35,35…に、逆止弁36が付いているので、地盤Gが被圧地盤、軟弱地盤等であっても、単管1Aの継ぎ足し等に際して、泥土等が、削孔水噴出ノズル35,35…や削孔管1等を通して、逆流するおそれがない。
【0020】
削孔水Wは、例えば、削孔管1を通して、削孔ビット2まで送り、削孔水噴出ノズル35,35…から噴出することができる。ただし、図7に示すように、削孔管1に、先端部4が削孔ビット2と接続された管状のインナーロッド3を通しておき、このインナーロッド3を通して、削孔水Wを、削孔ビット2まで送り、削孔水噴出ノズル35,35…から噴出するのが好ましい。後述するように、本削孔管1は、ダブルパッカ方式による薬液注入の注入外管としての機能も兼ねており、図11に示すように、管周壁に軸方向に適宜間隔をおいて薬液吐出口31,31…が設けられているためである。つまり、削孔水Wを、削孔管1を通して送ると、噴出圧力が不十分になるおそれがあるためである。
【0021】
削孔水Wは、インナーロッド3の先端部4まで送られた後、図11に示すように、上流側削孔水噴出ノズルたる流路39A及び39B、並びに(下流側)削孔水噴出ノズル35,35…を通され、地盤Gに向かって噴出される。
【0022】
流路39A及び39Bは、削孔ビット2本体部38のほぼ中心部を軸方向に通る。流路39Bは、先端側(地盤G側)に向かって径が広がっており、先端側に、ばね等の弾性伸縮部材37が、基端側(立坑10側)に、鉄球等の弁36が、それぞれ備えられている。したがって、削孔水Wの圧力によって、弁36が先端側に移動すると、弾性伸縮部材37は縮まり、弁36と流路39Bの内壁面との間には隙間ができる。つまり、弁36が、開いた状態になる。逆に、削孔水Wの圧力が一定以下となり、あるいは削孔水Wが止まると、弾性伸縮部材37の弾性伸張力によって、弁36が基端側に移動する。弁36が基端側に移動すると、弁36と流路39Bの内壁面との間の隙間がなくなり、弁36が、閉じた状態になる(逆止弁構造)。
【0023】
流路39B上流側の流路39Aは、流路39Bよりも、径が細くなっている。したがって、流路39Aを通る削孔水Wの圧力は高く、弁36には、この圧力の高い削孔水Wが当たることになる。よって、削孔水Wの流通にともなって、弁36は、先端側に確実に移動する。
【0024】
一方、削孔水噴出ノズル35,35…は、流路39Bの先端部から、複数方向に、本実施の形態では、図12に示すように、3方向に、分岐し、先端面まで貫通している。
【0025】
ところで、図7に示すように、削孔水Wの噴出及び削孔作業の際にともなって排出される泥土20等は、コック開閉棒19を回して、ボールバルブ18内のコックを開き、ボールバルブ18から排出することができる。
【0026】
削孔管1の挿入が終了したら、削孔ビット2とインナーロッド3の先端部4との接続を解除し、図8に示すように、削孔管1からインナーロッド3を引き抜く。なお、インナーロッド3は、地盤Gから圧力を受けていないため、この引抜きは容易である。
【0027】
本接続解除のために、削孔ビット2及びインナーロッド3の先端部4は、図11及び図13に示すような構造となっている。
まず、削孔ビット2本体部38の後端面に凹部41が、インナーロッド3先端部4の先端面に凹部41に嵌合する凸部42が、それぞれ設けられている。また、凸部42には、径外方に向かって突出する1つ又は複数の係止部43,43…が、凹部41には、後端縁から軸方向に延在する溝部44,44…及びこの溝部44,44…の先端部から周回り方向に延在する受係止溝45,45…が、それぞれ形成されている。削孔ビット2及びインナーロッド3の先端部4は、係止部43,43…が、溝部44,44…を通った後、周回り方向に回転して受係止溝45,45…に係ることにより、接続された状態になっている。したがって、削孔ビット2及びインナーロッド3先端部4の接続は、インナーロッド3の先端部4を回転して、係止部43,43…が受係止溝45,45…に係っているのを解き、係止部43,43…を、溝部44,44…を通して引き抜くことにより、解除される。
【0028】
インナーロッド3の引き抜きが終了したら、図9に示すように、プリペンダー14の筒状弁膜14Aを膨脹させて、削孔管1周りを止水する。この止水により、削孔管1周りから泥土20が逆流するのが防止されるので、次いで、ゲートバルブ15及びチーズ(T字形状管)16を取り外す。
【0029】
次に、図10に示すように、削孔管1に、この削孔管1を注入外管とするダブルパッカ22の備わる鋼管又は非鋼管の注入内管21を挿入して、薬液S1,S2,S3を注入する。
【0030】
ダブルパッカ22は、注入内管21と連通し薬液吐出孔25が備わる筒状のストレーナ部24と、このストレーナ部24の先端部及び後端部に設けられ、削孔管1の内壁面に密接自在のパッカー体23,23と、から主になる。ダブルパッカ22及び注入内管21を、注入外管(削孔管)1に挿入するに際しては、パッカー体23,23が、注入外管(削孔管)1の内壁面に密接しない状態にしておく。ダブルパッカ22を適宜の位置まで挿入したら、パッカー体23,23を膨張させて、注入外管(削孔管)1の内壁面に密接させる。そして、薬液S1,S2,S3を、注入内管21を通して、ダブルパッカ22のストレーナ部24に送り込み、薬液吐出孔25から吐出させる。薬液吐出孔25から吐出された薬液S1,S2,S3は、更に薬液吐出口31を通して、注入外管(削孔管)1から地盤Gに吐出される。
【0031】
薬液吐出口31は、図11中に拡大して示すように、注入外管(削孔管)1の周壁面を貫通する貫通孔32とこの貫通孔32を地盤G側から覆う可とう(撓)性部材33と、から主になる。薬液S1,S2,S3の吐出に際しては、可とう性部材33の周端部が地盤G側にたわむので、薬液S1,S2,S3は、円滑に吐出される。他方、薬液S1,S2,S3を吐出しないときは、可とう性部材33が貫通孔32を覆うので、泥土等が注入外管(削孔管)1に流入することはない(逆止弁構造)。薬液吐出口31が逆止弁構造となっていることにより、削孔管1が、ダブルパッカ方式による薬液注入の注入外管としての機能を、兼ね得ることになる。
【0032】
以上の薬液注入作業は、ダブルパッカ22の位置を変更しながら、適宜繰り返すことができる。
【0033】
本薬液注入作業に際して、薬液の種類、注入の回数等は、特に限定されない。本実施の形態では、まず、セメントベントナイト、デンカSパック等の懸濁液型注入材や溶液型注入材等からなるスリーブグラウトS1を注入して、注入外管(削孔管)1の周辺部を充填することにより安定化させる。次に、セメントベントナイト、デンカSパック等の懸濁液型注入材や溶液型注入材等からなる第1次薬液S2及びシリカライザー、シラクソル、セメントミルク等からなる第2次薬液S3を注入して、地盤を改良する。
【0034】
薬液注入後、注入内管21は引き抜き、他方、削孔ビット2及び注入外管(削孔管)1は残置する。削孔ビット2及び注入外管(削孔管)1を残置すると、施工容易である。また、注入外管(削孔管)1を残置すると、地盤の強度が増す。
【0035】
〔削孔管及び削孔ビットの接続構造の変形例〕
図14〜21及び図22に、削孔管1、削孔ビット2などの接続構造の変形例を示した。なお、作用・機能等が同一で、形状のみが異なる部材は、先の実施例と、同一の符号で示した。また、本形態では、先の実施例と異なる箇所を、主に説明する。
【0036】
本形態では、図14に示すように、削孔管1及び削孔ビット2が、介在筒2Aを介して、接続されている。この介在筒2Aは、先端部(紙面左側)が削孔ビット2に外接し、後端部(紙面右側)が削孔管1に外接している。
【0037】
介在筒2A及び削孔ビット2は、介在筒2A先端部の内壁面に周回り方向に沿う環状のスナップリング46が埋め込まれ、このスナップリング46によって、接続されている。
【0038】
このスナップリング46の先方側には、削孔ビット2後端部の外壁面に、シリコンや硬質ゴム等からなる環状の止水用Oリング47Aが埋め込まれて、介在筒2A及び削孔ビット2の接続部(の間隙)から地下水や土砂等が流入しないようになっている。加えて、スナップリング46の後方側にも、介在筒2A先端部の内壁面に、シリコンや硬質ゴム等からなる環状の止水用Oリング47Bが埋め込まれて、介在筒2A及び削孔ビット2の接続部(の間隙)から地下水や土砂等が流入しないようになっている。このように、止水用Oリング47を2つ設けるのは、削孔ビット2及び介在筒2Aは、回転し、また、地盤から大きな振動を受けるため、土砂等の流入が生じやすく、また、Oリングの摩耗・劣化が生じやすいためである。したがって、止水用Oリング47の数は、3つ、4つ、又はそれ以上の複数と、適宜増やすことができる。
【0039】
一方、介在筒2A及び削孔管1は、介在筒2A後端部内壁面のネジ部と削孔管1先端部外壁面のネジ部とで構成された螺合部R1において、螺合されて、接続されている。特に、本形態では、この接続を確実なものとするために、螺合部R1の後端縁付近が溶接されている。
【0040】
また、削孔ビット2の本体部38の後端面の凹部41には、インナーロッド3の先端部4が嵌合する。本形態において、先端部4は、インナーロッド3に、螺合部R1において螺合され、ピン4Aで固定されて、取り付けられている。したがって、螺合を解くことにより、取り外し可能である。また、止水性向上の観点から、介在筒2の内壁面には、止水用Oリング47Cが埋め込まれており、インナーロッド3先端部4との間を、土砂等が流通しないようになっている。
【0041】
本形態においては、削孔ビット2が、介在筒2Aに内接する接続形態となっているが、図22に示すように、削孔ビット2が、介在筒2Aに外接する接続形態とすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、ダブルパッカ方式の地盤改良工法として適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】従来の地盤改良工法を説明するための図である。
【図2】従来の地盤改良工法を説明するための図である。
【図3】従来の地盤改良工法を説明するための図である。
【図4】従来の地盤改良工法を説明するための図である。
【図5】本実施の形態の地盤改良工法を説明するための図である。
【図6】本実施の形態の地盤改良工法を説明するための図である。
【図7】本実施の形態の地盤改良工法を説明するための図である。
【図8】本実施の形態の地盤改良工法を説明するための図である。
【図9】本実施の形態の地盤改良工法を説明するための図である。
【図10】本実施の形態の地盤改良工法を説明するための図である。
【図11】削孔管及び削孔ビットの接続構造を説明するための図である。
【図12】削孔ビットの正面図である。
【図13】図11のA−A線断面図である。
【図14】削孔管及び削孔ビットの接続構造の変形例を示す図である。
【図15】図14の削孔ビットである。
【図16】図15の削孔ビットの後方からの図である。
【図17】図14の介在筒である。
【図18】図14のインナーロッドの先端部である。
【図19】図18の先端部の先方からの図である。
【図20】図18の先端部の後方からの図である。
【図21】図14の削孔ビットの先端面である。
【図22】介在筒及び削孔ビットの接続構造の変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0044】
1…削孔管、1A…単管、2…削孔ビット、3…インナーロッド、10…立坑、34…ビット、35…削孔水噴出ノズル、35…逆止弁、101…ケーシング管、102…削孔ビット、103…注入外管、104…注入内管、105…ダブルパッカ、G…地盤、S,S1,S2,S3…薬液、W…削孔水。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダブルパッカ方式の地盤改良工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の地盤改良工法は、例えば、特許文献1や、特許文献2、特許文献3、特許文献4等に開示されており、概ね次に示す施工手順を経る。
まず、図1に示すように、地盤Gに、ケーシング管たる削孔管101を挿入する。この挿入は、削孔管101の先端部に備わる削孔ビット102、及びこの削孔ビット102から噴出される削孔水Wによって、円滑化される。次に、図2に示すように、削孔管101内に、マンシェットチューブたる注入外管103を挿入する。挿入した注入外管103の先端部は、削孔ビット102に接続する。この接続が終了したら、図3に示すように、地盤Gから、削孔管101を、引き抜く。そして、図4に示すように、注入外管103内に、先端部にダブルパッカ105の付いた注入内管104を挿入して、地盤Gに、薬液Sを注入する。この薬液Sの注入に際しては、例えば、注入外管103の口元を、ウエス108及び急結モルタル109でコーキングして、地盤Gから、薬液Sが逆流するのを防止する。
【0003】
しかしながら、この従来の地盤改良工法は、手間がかかるとの問題が指摘されている。具体的には、例えば、削孔管101は、地盤Gから大変大きな圧力を受けているため、引き抜くのに、大きな力が必要であり、時間もかかる。また、削孔管101の引抜きにともなって、注入外管103が、地盤Gから抜け出してしまうおそれがあるため、この抜け出しを防止する作業が別途必要になり、時間がかかる。
【特許文献1】特公平5−65651号公報
【特許文献2】特公平6−86727号公報
【特許文献3】特公平7−103545号公報
【特許文献4】特公平8−14105号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする主たる課題は、簡易なダブルパッカ方式の地盤改良工法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
地盤に削孔管を挿入し、ダブルパッカ方式で薬液注入する、地盤改良工法であって、
前記地盤に挿入した削孔管を引き抜かずに、この削孔管内に、この削孔管を注入外管とするダブルパッカの備わる注入内管を挿入して薬液注入する、ことを特徴とする地盤改良工法。
【0006】
〔請求項2記載の発明〕
被圧地盤に、先端部に削孔ビットが備わる削孔管を挿入し、ダブルパッカ方式で薬液注入する、地盤改良工法であって、
前記削孔ビットとして、前記削孔管の先端部を塞ぎ、かつ逆止弁の付いた削孔水噴出ノズルが備わるものを用い、
前記被圧地盤に挿入した削孔管を引き抜かずに、この削孔管内に、この削孔管を注入外管とするダブルパッカの備わる注入内管を挿入して薬液注入する、ことを特徴とする地盤改良工法。
【0007】
〔請求項3記載の発明〕
薬液注入後、注入内管は引き抜き、他方、削孔ビット及び削孔管は残置する、請求項1又は請求項2記載の地盤改良工法。
【0008】
(主な作用効果)
(1)地盤に挿入した削孔管を引き抜かずに、この削孔管内に、この削孔管を注入外管とするダブルパッカの備わる注入内管を挿入して薬液注入すると、削孔管を引き抜く手間が省かれ、また、削孔管の引き抜きにともなう注入外管飛び出しの危険も防止され、この危険回避のための作業が不要になる。したがって、施工容易である。
【0009】
(2)先端部に削孔ビットが備わる削孔管を用いるとともに、削孔ビットとして、削孔管の先端部を塞ぎ、かつ逆止弁の付いた削孔水噴出ノズルが備わるものを用いると、被圧地盤であっても、地下水、泥土等が削孔管を通して、逆流するおそれがない。
【0010】
(3)削孔ビット及び削孔管を残置すると、施工容易になる。また、削孔管を残置すると、地盤の強度が増す。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、簡易なダブルパッカ方式の地盤改良工法となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下では、図5に示すように、改良対象地盤Gの側方に、立坑10を掘削形成し、地盤Gの表面を遮水壁等の矢板11で覆うなどした後、立坑10内において、水平方向に地盤改良作業を行う場合を例に、説明する。
【0013】
本形態では、まず、図5に示すように、矢板11に、薬液注入穴たるグラウトホール13を形成するとともに、このグラウトホール13と連通するように、基管12を取り付ける。
【0014】
次に、図6に示すように、この基管12の立坑10側に、半径方向に膨脹・収縮自在な筒状弁膜14A(図9参照)を有するプリペンダー14、ゲートバルブ15及びチーズ(T字形状管)16を、この順に取り付ける。
【0015】
チーズ(T字形状管)16は、後述する削孔管(注入外管)1の地盤Gへの挿入を案内するものである。チーズ(T字形状管)16は、基管12とほぼ同径とされており、後端部に、止水パッキンとして機能するプリペンダー17が備えられている。また、チーズ(T字形状管)16は、中央部下側に、泥土等の排出口として機能するボールバルブ18が備えられている。ボールバルブ18は、コック開閉棒19によって開閉自在とされている。
【0016】
次に、図7に示すように、地盤Gに、先端部に削孔ビット2が備わる削孔管1を、チーズ(T字形状管)16に案内させて、適宜の位置まで削孔挿入する。
【0017】
削孔管1は、単管1A,1A…が、軸方向に適宜継ぎ足されてなる。また、削孔管1は、削孔管1先端部の内壁面及び削孔ビット2後端部の外壁面に、周回り方向に沿う環状のスナップリング46が埋め込まれて、削孔ビット2と接続されている。スナップリング46の削孔ビット2側及び削孔管1側には、シリコンや硬質ゴム等からなる環状の止水用Oリング47,47が備えられ、削孔管1及び削孔ビット2の接続部から地下水や土砂等が流入しないようになっている。
【0018】
他方、削孔ビット2は、図11及び図12に示すように、中央部が突出する円錐状の先端面に、複数のビット(チップ)34,34…が備わる。ビット34,34…は、削孔ビット2の本体部38が、図示しない駆動源によって軸心回りに回転させられるのにともなって、地盤Gを掘削する。この掘削にともない、削孔管1が、地盤Gに挿入されて、孔が形成される(削孔)。
【0019】
本削孔ビット2は、削孔管1の先端部を塞ぎ、かつ逆止弁36の付いた削孔水噴出ノズル35,35…が備わる。削孔水噴出ノズル35,35…から、削孔水Wを噴出して地盤Gを掘削することで、削孔管1の地盤Gへの挿入が円滑・迅速になる。また、削孔水噴出ノズル35,35…に、逆止弁36が付いているので、地盤Gが被圧地盤、軟弱地盤等であっても、単管1Aの継ぎ足し等に際して、泥土等が、削孔水噴出ノズル35,35…や削孔管1等を通して、逆流するおそれがない。
【0020】
削孔水Wは、例えば、削孔管1を通して、削孔ビット2まで送り、削孔水噴出ノズル35,35…から噴出することができる。ただし、図7に示すように、削孔管1に、先端部4が削孔ビット2と接続された管状のインナーロッド3を通しておき、このインナーロッド3を通して、削孔水Wを、削孔ビット2まで送り、削孔水噴出ノズル35,35…から噴出するのが好ましい。後述するように、本削孔管1は、ダブルパッカ方式による薬液注入の注入外管としての機能も兼ねており、図11に示すように、管周壁に軸方向に適宜間隔をおいて薬液吐出口31,31…が設けられているためである。つまり、削孔水Wを、削孔管1を通して送ると、噴出圧力が不十分になるおそれがあるためである。
【0021】
削孔水Wは、インナーロッド3の先端部4まで送られた後、図11に示すように、上流側削孔水噴出ノズルたる流路39A及び39B、並びに(下流側)削孔水噴出ノズル35,35…を通され、地盤Gに向かって噴出される。
【0022】
流路39A及び39Bは、削孔ビット2本体部38のほぼ中心部を軸方向に通る。流路39Bは、先端側(地盤G側)に向かって径が広がっており、先端側に、ばね等の弾性伸縮部材37が、基端側(立坑10側)に、鉄球等の弁36が、それぞれ備えられている。したがって、削孔水Wの圧力によって、弁36が先端側に移動すると、弾性伸縮部材37は縮まり、弁36と流路39Bの内壁面との間には隙間ができる。つまり、弁36が、開いた状態になる。逆に、削孔水Wの圧力が一定以下となり、あるいは削孔水Wが止まると、弾性伸縮部材37の弾性伸張力によって、弁36が基端側に移動する。弁36が基端側に移動すると、弁36と流路39Bの内壁面との間の隙間がなくなり、弁36が、閉じた状態になる(逆止弁構造)。
【0023】
流路39B上流側の流路39Aは、流路39Bよりも、径が細くなっている。したがって、流路39Aを通る削孔水Wの圧力は高く、弁36には、この圧力の高い削孔水Wが当たることになる。よって、削孔水Wの流通にともなって、弁36は、先端側に確実に移動する。
【0024】
一方、削孔水噴出ノズル35,35…は、流路39Bの先端部から、複数方向に、本実施の形態では、図12に示すように、3方向に、分岐し、先端面まで貫通している。
【0025】
ところで、図7に示すように、削孔水Wの噴出及び削孔作業の際にともなって排出される泥土20等は、コック開閉棒19を回して、ボールバルブ18内のコックを開き、ボールバルブ18から排出することができる。
【0026】
削孔管1の挿入が終了したら、削孔ビット2とインナーロッド3の先端部4との接続を解除し、図8に示すように、削孔管1からインナーロッド3を引き抜く。なお、インナーロッド3は、地盤Gから圧力を受けていないため、この引抜きは容易である。
【0027】
本接続解除のために、削孔ビット2及びインナーロッド3の先端部4は、図11及び図13に示すような構造となっている。
まず、削孔ビット2本体部38の後端面に凹部41が、インナーロッド3先端部4の先端面に凹部41に嵌合する凸部42が、それぞれ設けられている。また、凸部42には、径外方に向かって突出する1つ又は複数の係止部43,43…が、凹部41には、後端縁から軸方向に延在する溝部44,44…及びこの溝部44,44…の先端部から周回り方向に延在する受係止溝45,45…が、それぞれ形成されている。削孔ビット2及びインナーロッド3の先端部4は、係止部43,43…が、溝部44,44…を通った後、周回り方向に回転して受係止溝45,45…に係ることにより、接続された状態になっている。したがって、削孔ビット2及びインナーロッド3先端部4の接続は、インナーロッド3の先端部4を回転して、係止部43,43…が受係止溝45,45…に係っているのを解き、係止部43,43…を、溝部44,44…を通して引き抜くことにより、解除される。
【0028】
インナーロッド3の引き抜きが終了したら、図9に示すように、プリペンダー14の筒状弁膜14Aを膨脹させて、削孔管1周りを止水する。この止水により、削孔管1周りから泥土20が逆流するのが防止されるので、次いで、ゲートバルブ15及びチーズ(T字形状管)16を取り外す。
【0029】
次に、図10に示すように、削孔管1に、この削孔管1を注入外管とするダブルパッカ22の備わる鋼管又は非鋼管の注入内管21を挿入して、薬液S1,S2,S3を注入する。
【0030】
ダブルパッカ22は、注入内管21と連通し薬液吐出孔25が備わる筒状のストレーナ部24と、このストレーナ部24の先端部及び後端部に設けられ、削孔管1の内壁面に密接自在のパッカー体23,23と、から主になる。ダブルパッカ22及び注入内管21を、注入外管(削孔管)1に挿入するに際しては、パッカー体23,23が、注入外管(削孔管)1の内壁面に密接しない状態にしておく。ダブルパッカ22を適宜の位置まで挿入したら、パッカー体23,23を膨張させて、注入外管(削孔管)1の内壁面に密接させる。そして、薬液S1,S2,S3を、注入内管21を通して、ダブルパッカ22のストレーナ部24に送り込み、薬液吐出孔25から吐出させる。薬液吐出孔25から吐出された薬液S1,S2,S3は、更に薬液吐出口31を通して、注入外管(削孔管)1から地盤Gに吐出される。
【0031】
薬液吐出口31は、図11中に拡大して示すように、注入外管(削孔管)1の周壁面を貫通する貫通孔32とこの貫通孔32を地盤G側から覆う可とう(撓)性部材33と、から主になる。薬液S1,S2,S3の吐出に際しては、可とう性部材33の周端部が地盤G側にたわむので、薬液S1,S2,S3は、円滑に吐出される。他方、薬液S1,S2,S3を吐出しないときは、可とう性部材33が貫通孔32を覆うので、泥土等が注入外管(削孔管)1に流入することはない(逆止弁構造)。薬液吐出口31が逆止弁構造となっていることにより、削孔管1が、ダブルパッカ方式による薬液注入の注入外管としての機能を、兼ね得ることになる。
【0032】
以上の薬液注入作業は、ダブルパッカ22の位置を変更しながら、適宜繰り返すことができる。
【0033】
本薬液注入作業に際して、薬液の種類、注入の回数等は、特に限定されない。本実施の形態では、まず、セメントベントナイト、デンカSパック等の懸濁液型注入材や溶液型注入材等からなるスリーブグラウトS1を注入して、注入外管(削孔管)1の周辺部を充填することにより安定化させる。次に、セメントベントナイト、デンカSパック等の懸濁液型注入材や溶液型注入材等からなる第1次薬液S2及びシリカライザー、シラクソル、セメントミルク等からなる第2次薬液S3を注入して、地盤を改良する。
【0034】
薬液注入後、注入内管21は引き抜き、他方、削孔ビット2及び注入外管(削孔管)1は残置する。削孔ビット2及び注入外管(削孔管)1を残置すると、施工容易である。また、注入外管(削孔管)1を残置すると、地盤の強度が増す。
【0035】
〔削孔管及び削孔ビットの接続構造の変形例〕
図14〜21及び図22に、削孔管1、削孔ビット2などの接続構造の変形例を示した。なお、作用・機能等が同一で、形状のみが異なる部材は、先の実施例と、同一の符号で示した。また、本形態では、先の実施例と異なる箇所を、主に説明する。
【0036】
本形態では、図14に示すように、削孔管1及び削孔ビット2が、介在筒2Aを介して、接続されている。この介在筒2Aは、先端部(紙面左側)が削孔ビット2に外接し、後端部(紙面右側)が削孔管1に外接している。
【0037】
介在筒2A及び削孔ビット2は、介在筒2A先端部の内壁面に周回り方向に沿う環状のスナップリング46が埋め込まれ、このスナップリング46によって、接続されている。
【0038】
このスナップリング46の先方側には、削孔ビット2後端部の外壁面に、シリコンや硬質ゴム等からなる環状の止水用Oリング47Aが埋め込まれて、介在筒2A及び削孔ビット2の接続部(の間隙)から地下水や土砂等が流入しないようになっている。加えて、スナップリング46の後方側にも、介在筒2A先端部の内壁面に、シリコンや硬質ゴム等からなる環状の止水用Oリング47Bが埋め込まれて、介在筒2A及び削孔ビット2の接続部(の間隙)から地下水や土砂等が流入しないようになっている。このように、止水用Oリング47を2つ設けるのは、削孔ビット2及び介在筒2Aは、回転し、また、地盤から大きな振動を受けるため、土砂等の流入が生じやすく、また、Oリングの摩耗・劣化が生じやすいためである。したがって、止水用Oリング47の数は、3つ、4つ、又はそれ以上の複数と、適宜増やすことができる。
【0039】
一方、介在筒2A及び削孔管1は、介在筒2A後端部内壁面のネジ部と削孔管1先端部外壁面のネジ部とで構成された螺合部R1において、螺合されて、接続されている。特に、本形態では、この接続を確実なものとするために、螺合部R1の後端縁付近が溶接されている。
【0040】
また、削孔ビット2の本体部38の後端面の凹部41には、インナーロッド3の先端部4が嵌合する。本形態において、先端部4は、インナーロッド3に、螺合部R1において螺合され、ピン4Aで固定されて、取り付けられている。したがって、螺合を解くことにより、取り外し可能である。また、止水性向上の観点から、介在筒2の内壁面には、止水用Oリング47Cが埋め込まれており、インナーロッド3先端部4との間を、土砂等が流通しないようになっている。
【0041】
本形態においては、削孔ビット2が、介在筒2Aに内接する接続形態となっているが、図22に示すように、削孔ビット2が、介在筒2Aに外接する接続形態とすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、ダブルパッカ方式の地盤改良工法として適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】従来の地盤改良工法を説明するための図である。
【図2】従来の地盤改良工法を説明するための図である。
【図3】従来の地盤改良工法を説明するための図である。
【図4】従来の地盤改良工法を説明するための図である。
【図5】本実施の形態の地盤改良工法を説明するための図である。
【図6】本実施の形態の地盤改良工法を説明するための図である。
【図7】本実施の形態の地盤改良工法を説明するための図である。
【図8】本実施の形態の地盤改良工法を説明するための図である。
【図9】本実施の形態の地盤改良工法を説明するための図である。
【図10】本実施の形態の地盤改良工法を説明するための図である。
【図11】削孔管及び削孔ビットの接続構造を説明するための図である。
【図12】削孔ビットの正面図である。
【図13】図11のA−A線断面図である。
【図14】削孔管及び削孔ビットの接続構造の変形例を示す図である。
【図15】図14の削孔ビットである。
【図16】図15の削孔ビットの後方からの図である。
【図17】図14の介在筒である。
【図18】図14のインナーロッドの先端部である。
【図19】図18の先端部の先方からの図である。
【図20】図18の先端部の後方からの図である。
【図21】図14の削孔ビットの先端面である。
【図22】介在筒及び削孔ビットの接続構造の変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0044】
1…削孔管、1A…単管、2…削孔ビット、3…インナーロッド、10…立坑、34…ビット、35…削孔水噴出ノズル、35…逆止弁、101…ケーシング管、102…削孔ビット、103…注入外管、104…注入内管、105…ダブルパッカ、G…地盤、S,S1,S2,S3…薬液、W…削孔水。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤に削孔管を挿入し、ダブルパッカ方式で薬液注入する、地盤改良工法であって、
前記地盤に挿入した削孔管を引き抜かずに、この削孔管内に、この削孔管を注入外管とするダブルパッカの備わる注入内管を挿入して薬液注入する、ことを特徴とする地盤改良工法。
【請求項2】
被圧地盤に、先端部に削孔ビットが備わる削孔管を挿入し、ダブルパッカ方式で薬液注入する、地盤改良工法であって、
前記削孔ビットとして、前記削孔管の先端部を塞ぎ、かつ逆止弁の付いた削孔水噴出ノズルが備わるものを用い、
前記被圧地盤に挿入した削孔管を引き抜かずに、この削孔管内に、この削孔管を注入外管とするダブルパッカの備わる注入内管を挿入して薬液注入する、ことを特徴とする地盤改良工法。
【請求項3】
薬液注入後、注入内管は引き抜き、他方、削孔ビット及び削孔管は残置する、請求項1又は請求項2記載の地盤改良工法。
【請求項1】
地盤に削孔管を挿入し、ダブルパッカ方式で薬液注入する、地盤改良工法であって、
前記地盤に挿入した削孔管を引き抜かずに、この削孔管内に、この削孔管を注入外管とするダブルパッカの備わる注入内管を挿入して薬液注入する、ことを特徴とする地盤改良工法。
【請求項2】
被圧地盤に、先端部に削孔ビットが備わる削孔管を挿入し、ダブルパッカ方式で薬液注入する、地盤改良工法であって、
前記削孔ビットとして、前記削孔管の先端部を塞ぎ、かつ逆止弁の付いた削孔水噴出ノズルが備わるものを用い、
前記被圧地盤に挿入した削孔管を引き抜かずに、この削孔管内に、この削孔管を注入外管とするダブルパッカの備わる注入内管を挿入して薬液注入する、ことを特徴とする地盤改良工法。
【請求項3】
薬液注入後、注入内管は引き抜き、他方、削孔ビット及び削孔管は残置する、請求項1又は請求項2記載の地盤改良工法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2006−283290(P2006−283290A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−101114(P2005−101114)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000115463)ライト工業株式会社 (137)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000115463)ライト工業株式会社 (137)
【Fターム(参考)】
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