地震避難用机
【課題】避難する人が脚にぶつかったり避難し遅れたりすることなく、迅速かつ安全確実に避難することのできるだけでなく、地震被害から避難する人を有効に護ることができる地震避難用机を提供すること。
【解決手段】天板に左右の脚を備えてなる学童、生徒などの地震避難用机において、前記左右の脚のうちの一方は、椅子側である手前の端面が前方へ引っ込んでその手前側に屈んで通過可能な空き空所が形成されている一方、左右の脚のうちの他方は、前後複数本で前後に離間して位置していることを特徴とする。
【解決手段】天板に左右の脚を備えてなる学童、生徒などの地震避難用机において、前記左右の脚のうちの一方は、椅子側である手前の端面が前方へ引っ込んでその手前側に屈んで通過可能な空き空所が形成されている一方、左右の脚のうちの他方は、前後複数本で前後に離間して位置していることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地震避難用机に関する。
【背景技術】
【0002】
学校の教室に設置される学童等の机は地震時の避難用に使用される。その避難の際の安全を考慮した机が、例えば、特許文献1で開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特開2006−158940
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1には、4本の脚支柱に天板を支持させてなるものにおいて、後方に位置する左右の脚支柱間、及び、左右に位置する前後の脚支柱間を、それぞれ互いに別体をなす幕板を介して連結し、更に、前記左右に位置する前後の脚支柱間を、天板下に潜り込んだ者が把持可能な位置に設けた掴まり手段を介して連結してなることを特徴とする耐震用学童机についての技術が開示されているが、この机は、脚支柱が4本配されているため、地震発生時に学童が避難しようとしても手前の2本の脚支柱が潜り込みを邪魔し、避難し遅れたり、脚支柱にぶつかったりするおそれがある。
【0005】
本発明は、このような従来の方法が有していた問題を解決しようとするものであり、避難する人が脚にぶつかったり避難し遅れたりすることなく、迅速かつ安全確実に避難することのできるだけでなく、地震被害から避難する人を有効に護ることができる地震避難用机を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、天板に左右の脚を備えてなる学童、生徒などの地震避難用机において、前記左右の脚のうちの一方は、椅子側である手前の端面が前方へ引っ込んでその手前側に屈んで通過可能な空き空所が形成されている一方、左右の脚のうちの他方は、前後複数本で前後に離間して位置していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
上述したように本発明の地震避難用机は、天板に左右の脚を備えてなる学童、生徒などの地震避難用机において、前記左右の脚のうちの一方は、椅子側である手前の端面が前方へ引っ込んでその手前側に屈んで通過可能な空き空所が形成されている一方、左右の脚のうちの他方は、前後複数本で前後に離間して位置していることを特徴とするので、避難する人が脚にぶつかったり避難し遅れたりすることなく、迅速かつ安全確実に避難することができるだけでなく、地震被害から避難する人を有効に護ることができる地震避難用机を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の地震避難用机の一実施形態を図2のA−A線に沿って示す横断面図。
【図2】図1の手前側からみた正面図。
【図3】図2の左側面図。
【図4】他の実施形態を図5のB−B線に沿って示す横断面図。
【図5】図4の手前側からみた正面図。
【図6】図5の左側面図。
【図7】他の実施形態を図8のC−C線に沿って示す横断面図。
【図8】図7の手前側からみた正面図。
【図9】図8の左側面図。
【図10】地震避難用机の他の実施形態を示す左側面図。
【図11】図10のD方向からの矢視図。
【図12】図10の実施形態の避難前準備の様子を示す作用説明図。
【図13】図10の実施形態の避難に入る際の様子を示す作用説明図。
【図14】図10のE−E線に対応して示す拡大断面図。
【図15】図11のF−F線拡大断面図。
【図16】図12に対応してその要部を拡大して示す断面図。
【図17】天板の開閉ロック機構の他の実施形態を示す平面図。
【図18】図17のG−G線断面図。
【図19】開閉ロック機構を開状態にする際の様子を示す断面図。
【図20】天板を閉状態にする際の様子を示す断面図。
【図21】生徒机の避難方式を示す側面図。
【図22】図21の生徒机の避難要領を示す側面図。
【図23】地震避難用机についての従来例を示す正面図。
【図24】図23の机および椅子の左側面図。
【図25】地震避難用机についての他の実施形態を示す正面図。
【図26】図25の机および椅子の左側面図。
【図27】地震避難用机についての他の実施形態を示す正面図。
【図28】図27の机および椅子についての左側面図。
【図29】机および椅子の他の実施形態を示す平面模式図。
【図30】耐震型避難机についての他の実施形態を示す左側面図。
【図31】耐震型避難机についての左側面図。
【図32】耐震型避難机についての左側面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の一形態を図1〜図3に基づいて説明する。尚、各実施形態で説明する個別(細部を含む)の案は他の実施形態にも適用があるものとする。
【0010】
これらの図において、1は座板で、帯長状の板材で左右一対で構成され、これら座板1は、床壁2の4箇所に配備した埋着プラグ3…に対応して開けられた通孔4を通じてねじ込まれた廻し環5付きのアンカーボルト6により脱着自在に床上に固定されるようになっている。これにより、地震による衝撃で机が盲動して被害が出るおそれがなくなり、しかも机が動かないので避難も安全確実に行われるようになる。
埋着プラグ3は、アンカーボルト6…を取り外して机を寄せ教室床の掃除をする場合に掃除具や靴などが当たって障害にならないように非突出状態に埋め込まれている。同プラグ3としては、ナットアンカー(本体打込み式)やケミアカル固着式ナットなどがある。
尚、掃除をする場合にアンカーボルト6…が紛失しないように座板1上に突設した一時置き筒7内に差し入れておくようにする。
【0011】
左右の座板1,1間は、前方位置において底つなぎ板8で連結されている。この底つなぎ板8を介して机を床上に固定するようにしてもよい。
座板1の上には、1枚の左脚10と前後一対の右脚11とがそれぞれ立設固定されている。
右脚11は、四角あるいは丸パイプの一対でなり、左脚10は、角を丸くした矩形断面の筒体でなるが、木質の中実状をしたものでもよい。右脚11は、前後のものがU字あるいは逆U字形をなす一体ものであってもよい。
【0012】
左脚10は、その手前側にコの字形をした切欠部(空き空所の一部を形成する)12を備えて座板1の前後中間位置に固定されている。右脚11は、地震発生時に上方からの負荷に有効に対抗できるように2本あるいは3本(4本でも可能)のガード役の脚として設けられている。
これら左右の脚10,11の上面には、連結バー13が連結して設けられ、その上には、板金製の棚材14がフランジを挟むようにして固定され、さらに、その上に天板15が止着具により固定して設けられている。
【0013】
前記左脚10は、天板15の前後幅よりやや短めの連結バー13の長さW1の約半分の幅寸法W2をもち連結バー13と略同心状に配置されている。この左脚10は、図3の左上欄に示すように、最も前方に位置させてもよい。
また、この左脚10は、図3の左欄下のように、パイプを曲げて一体枠状のものにしてもよい。さらに、前記実施形態では、左脚10を一本ものとしたが、右脚11の方を一本ものとしてもよい。この場合、左脚10の上下にコの字型あるいはL字型断面などとした連結バー13aおよび13bと溶接一体化しておき、同バー13a、13bを介して天板15や座板1側に止めつけるようにすれば強度がある。
また、図2に示すように、机内には把持バー16を設けてもよい。このバー16は、一方を左脚10に他方を棚材14に固定したり、両端を棚材14に固定してもよい。さらに、図2に示すように、机下の床上には避難した人が座ることができるクッション17を用意できるようにしてもよい。このクッション17は、いつもは棚材14と把持バー16との間に設けられ、地震時はそのクッション14を外して床上に敷くようにしてもよい。
前記連結バー13は図2の右欄および図3の左上欄のように曲げパイプで脚11を形成すれば必要でなくなる。
尚、図2に示すように、棚材14底面と床壁2との間に地震よる机の飛びを抑え机下への避難者を地震時の被害から護ることのできる耐震補助器具170を装備してもよい。同器具170は、上下のコラム171,172とその間のアジャスタ軸173とを備える。上のコラム171の上端には、棚材14の中央に止着具174を介して止め付けることのできる取付盤175が固着され、下のコラム172の下端には吸盤176が取り付けられている。短くした耐震補助器具170は、取付盤175を棚材14に止めつけることで装着され、ターンバックル式のアジャスタ軸173を通孔177にハンドル178を差し込んで回転させることで長く伸ばすことができ、それにより、下端の吸盤176は底壁2上に確実に吸着する。その結果、耐震補助器具170により机が飛ぶようなことはなくしかも上からの地震負荷に対して器具170が抵抗して下の避難者を護ることができるのである。図2の左上に示すように、吸盤176をより確実に固定させるため、粘着層材(あるいは接着剤)179により吸着受シート180を底壁2上に固定することもできる。吸盤176に代えて、図2の左下に示すように、金属やゴムあるいは樹脂などによる円板型の固定パッド181を備え、両面粘着(接着でもよい)方式の固定シート182に固定するようにしてもよい。固定パッド181は、図23に示す脚受キャップ112を採用することができる。上下のコラム171,172は共通の円筒パイプを使用したが、長さなど仕様の異なるものでもよい。また、上のコラム171は、棚材14に開けた孔を通じて通し取付盤175を天板15に固定してもよい。この場合、器具170は棚材14にも取り付け固定してもよい。これらの場合において、棚材14は、従来のものより耐震効果のある強いものとすることがある。
【0014】
図4ないし6は、他の実施形態を示す。20は座板で左右一対設けられて埋着プラグ21に廻し環22付きアンカーボルト23により脱着自在に固定される。24は左右の脚で、同脚24は、天板25の前後幅より少し狭い寸法の幅をもつ耐震板である。26は棚材であり、これらでなる机は、左右の脚24間を前部のつなぎバー27…の複数本で耐震機能と障害物受け機能とをもって連結してあるとともに、両脚24間には、それより後ろ側上部において把持バー28により耐震機能をもって連結してある。
【0015】
29はヘッドクッションで、頭を打たないようにするためのものである。このクッション29は、2枚合わせにして下側1枚を面ファスナーを介して剥がして座クッションにすることができるようにしてもよい。図5の右欄の30は止着具である。31は座つなぎ板である。
【0016】
図7ないし9は他の実施形態を示す。同実施形態において34は座板で、埋着プラグにアンカーボルト35をねじ込むことで脱着自在に固定される。36は上つなぎ板で、37は棚材、38は天板であり、座板34と上つなぎ板36との間には、ガス入りの伸縮シリンダ39が4本配備されている。
【0017】
伸縮シリンダ39は、シリンダ本体40とピストン41付きロッド42ならびにバネ43でなり、ピストン41の周部には係合孔44が開けられているとともに、この孔44に係脱可能なリング45付き係合ピン46が設けられている。47はエアー吸排プラグである。
【0018】
通常は天板38を押し下げ操作してバネ43に抗しつつピストン41下部の内蔵ガスを圧縮しながらピストン41を押し下げることにより、係合ピン46をを係合孔44に係入して勝手に上下しないロック状態を保っている。緊急地震警報や地震を感じた時点で、そのまま机下に避難するのでなく、まずリング45…を全て引くことでバネ43および圧縮ガスの反発力がピストン41に作用し、天板38が瞬時に持ち上がるようにする。すると、机の下空間は高い避難空間となって大きく屈むことなく避難しやすくなる。天板38が上がった状態のまま避難しておくことで、上からの衝撃や負荷をガスやバネ43が吸収し避難した者を有効に護ることができる。尚、棚材37の底面にはクッション48を装備しておいて天板38が下がってきた際の安全を確保するようにする。また、棚材37それ自体を弾性変形可能な構造にしてもよい。例えば、樹脂網材や樹脂多孔板などによる。49は座つなぎ板で、座板34間を連結するものである。シリンダ39相互間は連結してもよい。前記シリンダ39は4本組であったが、左右一対にしたり、左側など一側を単一本とし他側を2本とすることもある。
【0019】
図10ないし図16は地震避難用机についての他の実施形態を示す。これらの図に示すように、55は鉄筋コンクリート製の床壁で、その上に地震避難用机が地震による揺れなどで動かないように固定して設置されている。床壁55の適所には、図14に示すように1つの机あたり1個の埋着プラグ56が固着され、その上端は、室内掃除のときに掃除具や掃除する人の履物などが引っ掛からないように、床壁55よりも突出しないようになっている。このプラグ56の内径はd2とされている。57は座板で、帯長状の板材で左右一対設けられており、この座板57の一方のものに前記1個の埋着プラグ56が対応するとともに、図10のように一方の座板57の前後中間位置には、図14に断面を示すような前記直径d2よりも3倍程度大きな内径d3をもつ座孔58が開けられ、さらに座板57の上面には、透明で強度のある、例えば、通孔59をもつ樹脂製の上板60が取り付けられている。
【0020】
座板57の座孔58を十分大きくしたのは、掃除などの際に机を移動して再びプラグ56のある位置に座板57の座孔58を位置合わせする場合に座孔58が十分に大きいと上からみてプラグ56のロック孔56a上に座孔58を合わせやすくなることを考慮したものである。また、座板57の上に透明な上板60を設けたのは、座板(机)57が地震で移動する幅を抑えるために通孔59を設けるとともに、上板60の下が見えないとアンカーピン62をロック孔56aに入れにくいことから透明で見えるようにしたものである。
【0021】
62はリング63付きのアンカーピンで、同ピン62はその直径d1とされており、前記通孔59はこのd1よりも少し大きく形成され、また前記d3はd2よりも2倍程度大きく形成されている。d1は、例えば、直径20mm、d2は40mm、d3は80mmとする。
アンカーピン62は、1台の机当たり1本のみであるが、2本でもよく、この2本方式の場合、左右の座板57にそれぞれ1本ずつとか、一方の座板57に2本備えるなどする。
前記上板60は省略してピン62を直接プラグの孔56aに挿脱自在にすることがある。
前記プラグの孔56a内には、ゴム筒を挿入しておいて地震時のショックを吸収するようにしてもよい。また、ピン62を折損しないゴム製とすることでも同様の機能を達成することができる。
【0022】
65は脚フレームで、スチール製丸パイプを門型に曲成したものであり、左右のものが同じものでなっている。この脚フレーム65は、前後補強桟66を固着して補強してあるとともに、フレーム下端に固着した底板67を介して前記座板57上に固定するようにしてある。
【0023】
脚フレーム65の左右間には、左右補強桟69,69が渡されている。上段の補強桟69は、フレーム65の上端前コーナー間を連結するものとされるとともに、脚フレーム65間に設けられた棚材70の前面に固着されたヒンジ板71と回転自在に連結されている。
【0024】
72は天板であり、棚材70のフランジ70a上に止め付けられている。天板72と棚材70とは一体とされて上段の補強桟69を中心に図12および図13のように持ち上げ回転させることができる。その際の持ち上げ角を規定するストッパ73が図15のように上段の補強桟69から突設されていて、天板72が0ないし90度持ち上がったところでそれ以上前方へ回転し過ぎないようになっている。回転し過ぎると前の生徒に危害を与えるからである。上段の補強桟69と天板72などの回転する側との間には、ストッパ付きのコイルバネを設けて、同バネが天板72を持ち上げ勝手にするように構成してもよい。
【0025】
また、図10に仮想線で示すように、脚フレーム65と天板72との間をつなぐ不安定切換バネ78を張設して、閉じ勝手になっていた天板72を持ち上げると上段の補強桟69の点を越えて開き勝手になり逆に開いた天板72を閉じようとすると補強桟69の点を越えて天板72を閉じ勝手にするように構成してもよい。この場合、係脱片75を省略することもある。
さらに、脚フレーム65と棚材70との間に圧縮ガスやバネを内蔵したバランスシリンダ79を装架してもよい。この場合、係脱片75を設ける場合と設けない場合とがある。
【0026】
室内掃除のときには、机を持ち運ぶ必要がある。その際、天板72や棚材70が勝手に持ち上がってしまっては運ぶのに苦労するし危ないこともある。そこで、掃除のときには天板72が勝手に持ち上がらず、地震で避難するときだけ天板72が開くようにする必要がある。そのため、天板72の一側に孔74が明けられてその孔74にU字形の係脱片75の一方の突起を差し込み他方の突起を脚フレーム65の下面に係合するようにしておく。
【0027】
地震の時には、図12のように係脱片75を抜き去って落とし、係合の解けた天板72を開くことができるようにした。天板72が大きく手前から開くので、避難が極く簡単に行える。76はつかまり棒で、棚材70の底に取り付けられており、図13のようにつかまり棒76をつかんで降ろすことで開かれた天板72を閉める際に利用される他に、机下に避難した際につかんで安全を確保するために利用される。天板72は前方へ垂直に立て起こし可能とし、その状態で、脚フレーム65の上端4個所に配備したパイプに椅子の脚を差し込むようにして脚フレーム65上に椅子を立てた形とすることで、これら脚フレーム65と椅子とで形成される上下空間を広い避難空間として得るようにすることもできる。
【0028】
図17ないし図20に示す他の実施形態は、棚材70付き天板72を図17、18のような閉止状態から図19の開き操作を介して上方へ開き図20のように避難のために再び閉じるようにする動作が1つの押し操作で簡単に行えるようにした開閉ロック機構を示す。
【0029】
図17の天板72は、図の下側が椅子のある側で左側が椅子に座った人の左手のくる側となる天板左手前部分を示している。勿論右側に本機構を備えてもよく、また左右に機構を備えてもよい。天板72の一部には切欠81がコの字形に形成され、その左側一側辺にはヒンジ82が取り付けられている。このヒンジ82には、切欠81内で押し操作される操作板83とレ字形で下部に斜面状のカム面を有するロック片84とが一体ものとして回転自在に取り付けられている。ロック片84の外側にはウエイト85が設けられて操作板83が水平にバランスをとるようにされている。
【0030】
通常時、図17および図18に示すように、ロック片84が脚フレーム65の下側にあって、天板72が掃除などで持ち上げられても開かない状態にある。
地震時には、操作板83を矢印Hのように押し下げればロック片84が矢印Iのように脚フレーム65から外されて天板72はJのように持ち上げることができるようになる。天板72が持ち上がるとその下の広く高いスペースに避難をし、その際、天板72を閉じるが、ロック片84は矢印Kの方向に復帰していることになる。しかし、図20に示すように、天板72を矢印Lのように降ろすと、脚フレーム65にロック片84が当たって矢印Mのように逃げ動作することから図18のロック状態とされる。
尚、図10ないし16の実施形態では係脱片75を備え、図17ないし図20の実施形態では、操作板83付きロック片84を備えて、天板72を開閉を平常時にロックする手段が構成されていたが、基本的には、これら係脱片75やロック片84などのロック手段を構成しないタイプ、即ち、図10、図11の実施形態では、棚材70付き天板72が、左右補強桟69のまわりに開閉自在とされたタイプ、図17および18の実施形態では、天板72に切欠81がなくヒンジ82やロック片84のないもので左右補強桟69のまわりに開閉自在とされたタイプのものも図10ないし図20に開示する発明の基本タイプとして有する。また、左右補強桟69を開閉の中心としたが、該中心は左右補強桟69を利用するのでなくそれ専用の回転支持パイプあるいは軸によって構成することができる。
【0031】
図21および図22は学童や生徒用の机の下の空間が高く広くなって安全かつ迅速に避難できるようにしたものである。これらの図において、400は座板で、帯長状の板材で左右一対で構成され、これら座板400は、床壁401の2個所に配備した埋着プラグ402…に対応して開けられた通孔を通じてねじ込まれた廻し環付きのアンカーボルト403により脱着自在に床上に固定されるようになっている。これにより、地震による衝撃で机が盲動して被害が出るおそれがなくなり、しかも机が動かないので避難も安全確実に行われるようになる。
埋着プラグ402は、アンカーボルト403…を取り外して机を寄せ教室床の掃除をする場合に掃除具や靴などが当たって障害にならないように非突出状態に埋め込まれている。同プラグ402としては、ナットアンカー(本体打込み式)やケミアカル固着式ナットなどがある。尚、掃除をする場合にアンカーボルト403…が紛失しないように座板400上に突設した一時置き筒内に差し入れておくようにする。
【0032】
左右の座板400上には、それ前後をなすように一対ずつの基筒405が突設され、その上部一側にはスリット406が形成されているとともに、スリット406に対応する外周には、ブラケット407と内外に切り換え可能な切換ストッパ408が設けられている。410は門型をなす脚フレームで、その上部と下部には左右間をつなぐ幅間連結材411が一体渡架されるとともに、左右各フレーム410の前後間には、前後間連結材412が渡架されて補強されている。413は棚材、414は取っ手、415は天板である。
【0033】
図22は地震に備えて机下に避難する手順を示したもので、生徒が天板415や棚材413あるいは脚フレーム410などを介して持ち上げることによって脚フレーム410は基筒405から持ち上げられ、棚材413の底面の高さがhからHにきたところで切換ストッパ408が自動的に入り、脚フレーム410の底を高さロックするようになる。これにより、机下避難空間は高く広いものとなるので、生徒はより自由に頭を打つことなく避難を完了することができるようになる。避難が終わると、切換ストッパ408を垂直を越えて戻すことで脚フレーム410を基筒405内に差し入れることができる。そのあと、切換ストッパ408を図21のように脚フレーム410側に倒れ掛けておけば次の避難時自動ロック態勢になる。
【0034】
図23および24は、従来一般的に使われている学童等の机を示すもので、同机は、地震避難用としても使われるもので、650はコンクリート製の床壁で、651はスチール製丸パイプを門型に曲成してなる脚フレームである。脚フレーム651は前後補強桟652を中段に備えるとともに下端に座キャップ653を嵌め込んである。これら脚フレーム651は左右一対設けられてその左右間には幅間補強桟654が上下段に一体に渡架されている。655は棚材でその上端のフランジを脚フレーム650上に挟み付けるようにして天板656を締付け固定してある。
【0035】
図示のものは、例えば、新JIS固定式5号(対象とされる参考身長:138〜151cm)の仕様に則るものを参考として示してあり、天板656は幅Aが65cm・奥行きBが45cmとされ、脚フレーム651間の内幅Cは約55cm、天板656までの高さDは61cmとされる。また、椅子658は同じく5号の場合、座板659までの高さEは36cm、椅子本体660の全高Fは65cmとされる。
【0036】
ところで、こうした従来型机は、5号であると棚材655以下の高さ、即ち、避難空間の高さが48cm前後とかなり低いものとされていたため、138〜151cmの身長の学童や生徒が地震のときにもぐって避難しようとしても1m前後身体を屈めなければならず、避難しにくく時間もかかることになっていた。また、脚フレーム651間の内幅Cも約55cmとされて標準的な肩幅に対してもかなり幅狭感があり、避難しにくい要因となっていた。
尚、脚フレーム651や椅子脚には、門型で裾広がり状となったものや逆T字型になったものなど種々のものがあり、補強桟にも各種のものがある。ここでは一例を示した。以下でもこのことは同様である。
【0037】
そのため、図25および26に示すような避難が楽に素早く行えるように高く幅広な地震避難用机と椅子を新規に創作して前記問題を解消した。
662は床壁、663は門型をした脚フレーム、664は前後補強桟、665は座キャップ、666は幅間補強桟、667は棚材、668は天板、669は避難取っ手であり、椅子671は椅子本体672と座板673を備えるとともに、足載せ台674を備える。
【0038】
こうした机は、身長138〜151cmの生徒を対象とする5号の場合、天板668は幅A1を75〜80cmとし脚フレーム663の内幅間C1を65〜70cmとして、大きな生徒の肩幅を基準にその者が余裕をもってもぐり込める幅広寸法とし、奥行きBは450以上に広くしてある。天板668の高さD1は、80〜90cmと図24のものより20cm〜30cm以上充分に高くしてある。椅子の座板673の高さE1も図24の従来のものより20〜30cm程に充分高くして、その分、足載せ台674を付して乗降や足載せに便利なようにし、椅子本体672も同様に90〜100cmに高くしてある。
尚、椅子の脚には突片675…を付して安定化するとともに脚間に底板676を渡して底壁662内の埋着プラグにねじ込まれるアンカー677により固定して安定化するようにしてもよい。また、机の方も座板678を設けてアンカーで固定するようにしてもよい。
このように天板668を充分に高くすることによって地震時に学童や生徒が余裕をもって素早く避難することができるようになる。
【0039】
図27および28は他の実施形態で、机と椅子を高くするに当たって現仕様(既設および新規製作の双方を含む)の机680および椅子681をそのまま使用してそれらに高さ補足手段を組み合わせることで図25・26の例のような高い机および椅子を構成する例を示している。
【0040】
高さ補足手段は左右一対の机脚補足具682と椅子脚補足具683よりなる。机脚補足具682は、座板685の上面前後に受パイプ686を備えたもので左右一対からなり、座板685は埋着プラグ687にねじ込まれるアンカー688により床上に固定されるようになっているとともに受パイプ686内には従来仕様の机の脚689を一定の高さで受け止めて高く設定するストッパ690が固着されている。このストッパ690は図28に示すようにボルト・ナット691による方式でもよくまた金属(ゴムを含む)製のパイプやロッドaを挿入する方式によることもできる(以下椅子についても同様)。ボルト・ナット式によるときは、受パイプ686の通孔を複数段階に設けておけば共通の受パイプ686で各種号数の仕様に対応できる。
【0041】
椅子脚補足具683は、アンカー688による埋着プラグ687へのねじ込みにより固定できる座板692と、その上に固着した前後一対の受パイプ693とを備え、これらの左右一対間の前側に足載せ台694を固定してある。受パイプ693内にはストッパ695が固定されている。これにより、天板696の高さD1は5号で80〜90cm程度に高くなり、椅子681の座版697の高さE1も55〜65cm前後に高いものとなって、避難しやすい机を、既存のものをそのまま使って安く簡単に対応できるようになる。
【0042】
図29は他の実施形態を示すもので、机と椅子の組み合わせを横断面にしてみた平面概要図である。700は机、701は天板、702は脚、703は椅子で、704は椅子脚を示し、椅子703の脚704と机の脚702とは回転座板705でつながれており、避難時には、椅子脚704を回すことで机700の手前が広くなってもぐり込みやすくなるものである。
【0043】
図30は左右の脚フレーム708と天板709および棚材710とでなる避難可能な机において、脚フレーム708を、パイプを3段階に折り曲げて矩形枠状に形成して強いフレームとしたもので、中段に前後間補強桟711を付け加えることでより強固な机となる。この机は高いタイプのものであるが、従来のように低いタイプにも適用できる。脚フレーム708には底座板を取り付けることがある。
【0044】
図31は他の実施形態を示し、天板713・棚材714および脚フレーム715よりなる机についてパイプを1段階折り曲げたものの一対を端部溶接して矩形枠状の脚フレーム715とすることで強度のある机としたものである。716は座板である。
【0045】
図32も同様に強度のある机としたもので、丸パイプを4段階内回りに折り曲げて脚フレーム718を形成したもので、その端部を介して棚材719の一端を固定支持するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0046】
1…座板 2…底壁 3…埋着プラグ 6…アンカーボルト 10,11…脚 14…棚材 15…天板 16…把持バー。
【技術分野】
【0001】
本発明は、地震避難用机に関する。
【背景技術】
【0002】
学校の教室に設置される学童等の机は地震時の避難用に使用される。その避難の際の安全を考慮した机が、例えば、特許文献1で開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特開2006−158940
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1には、4本の脚支柱に天板を支持させてなるものにおいて、後方に位置する左右の脚支柱間、及び、左右に位置する前後の脚支柱間を、それぞれ互いに別体をなす幕板を介して連結し、更に、前記左右に位置する前後の脚支柱間を、天板下に潜り込んだ者が把持可能な位置に設けた掴まり手段を介して連結してなることを特徴とする耐震用学童机についての技術が開示されているが、この机は、脚支柱が4本配されているため、地震発生時に学童が避難しようとしても手前の2本の脚支柱が潜り込みを邪魔し、避難し遅れたり、脚支柱にぶつかったりするおそれがある。
【0005】
本発明は、このような従来の方法が有していた問題を解決しようとするものであり、避難する人が脚にぶつかったり避難し遅れたりすることなく、迅速かつ安全確実に避難することのできるだけでなく、地震被害から避難する人を有効に護ることができる地震避難用机を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、天板に左右の脚を備えてなる学童、生徒などの地震避難用机において、前記左右の脚のうちの一方は、椅子側である手前の端面が前方へ引っ込んでその手前側に屈んで通過可能な空き空所が形成されている一方、左右の脚のうちの他方は、前後複数本で前後に離間して位置していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
上述したように本発明の地震避難用机は、天板に左右の脚を備えてなる学童、生徒などの地震避難用机において、前記左右の脚のうちの一方は、椅子側である手前の端面が前方へ引っ込んでその手前側に屈んで通過可能な空き空所が形成されている一方、左右の脚のうちの他方は、前後複数本で前後に離間して位置していることを特徴とするので、避難する人が脚にぶつかったり避難し遅れたりすることなく、迅速かつ安全確実に避難することができるだけでなく、地震被害から避難する人を有効に護ることができる地震避難用机を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の地震避難用机の一実施形態を図2のA−A線に沿って示す横断面図。
【図2】図1の手前側からみた正面図。
【図3】図2の左側面図。
【図4】他の実施形態を図5のB−B線に沿って示す横断面図。
【図5】図4の手前側からみた正面図。
【図6】図5の左側面図。
【図7】他の実施形態を図8のC−C線に沿って示す横断面図。
【図8】図7の手前側からみた正面図。
【図9】図8の左側面図。
【図10】地震避難用机の他の実施形態を示す左側面図。
【図11】図10のD方向からの矢視図。
【図12】図10の実施形態の避難前準備の様子を示す作用説明図。
【図13】図10の実施形態の避難に入る際の様子を示す作用説明図。
【図14】図10のE−E線に対応して示す拡大断面図。
【図15】図11のF−F線拡大断面図。
【図16】図12に対応してその要部を拡大して示す断面図。
【図17】天板の開閉ロック機構の他の実施形態を示す平面図。
【図18】図17のG−G線断面図。
【図19】開閉ロック機構を開状態にする際の様子を示す断面図。
【図20】天板を閉状態にする際の様子を示す断面図。
【図21】生徒机の避難方式を示す側面図。
【図22】図21の生徒机の避難要領を示す側面図。
【図23】地震避難用机についての従来例を示す正面図。
【図24】図23の机および椅子の左側面図。
【図25】地震避難用机についての他の実施形態を示す正面図。
【図26】図25の机および椅子の左側面図。
【図27】地震避難用机についての他の実施形態を示す正面図。
【図28】図27の机および椅子についての左側面図。
【図29】机および椅子の他の実施形態を示す平面模式図。
【図30】耐震型避難机についての他の実施形態を示す左側面図。
【図31】耐震型避難机についての左側面図。
【図32】耐震型避難机についての左側面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の一形態を図1〜図3に基づいて説明する。尚、各実施形態で説明する個別(細部を含む)の案は他の実施形態にも適用があるものとする。
【0010】
これらの図において、1は座板で、帯長状の板材で左右一対で構成され、これら座板1は、床壁2の4箇所に配備した埋着プラグ3…に対応して開けられた通孔4を通じてねじ込まれた廻し環5付きのアンカーボルト6により脱着自在に床上に固定されるようになっている。これにより、地震による衝撃で机が盲動して被害が出るおそれがなくなり、しかも机が動かないので避難も安全確実に行われるようになる。
埋着プラグ3は、アンカーボルト6…を取り外して机を寄せ教室床の掃除をする場合に掃除具や靴などが当たって障害にならないように非突出状態に埋め込まれている。同プラグ3としては、ナットアンカー(本体打込み式)やケミアカル固着式ナットなどがある。
尚、掃除をする場合にアンカーボルト6…が紛失しないように座板1上に突設した一時置き筒7内に差し入れておくようにする。
【0011】
左右の座板1,1間は、前方位置において底つなぎ板8で連結されている。この底つなぎ板8を介して机を床上に固定するようにしてもよい。
座板1の上には、1枚の左脚10と前後一対の右脚11とがそれぞれ立設固定されている。
右脚11は、四角あるいは丸パイプの一対でなり、左脚10は、角を丸くした矩形断面の筒体でなるが、木質の中実状をしたものでもよい。右脚11は、前後のものがU字あるいは逆U字形をなす一体ものであってもよい。
【0012】
左脚10は、その手前側にコの字形をした切欠部(空き空所の一部を形成する)12を備えて座板1の前後中間位置に固定されている。右脚11は、地震発生時に上方からの負荷に有効に対抗できるように2本あるいは3本(4本でも可能)のガード役の脚として設けられている。
これら左右の脚10,11の上面には、連結バー13が連結して設けられ、その上には、板金製の棚材14がフランジを挟むようにして固定され、さらに、その上に天板15が止着具により固定して設けられている。
【0013】
前記左脚10は、天板15の前後幅よりやや短めの連結バー13の長さW1の約半分の幅寸法W2をもち連結バー13と略同心状に配置されている。この左脚10は、図3の左上欄に示すように、最も前方に位置させてもよい。
また、この左脚10は、図3の左欄下のように、パイプを曲げて一体枠状のものにしてもよい。さらに、前記実施形態では、左脚10を一本ものとしたが、右脚11の方を一本ものとしてもよい。この場合、左脚10の上下にコの字型あるいはL字型断面などとした連結バー13aおよび13bと溶接一体化しておき、同バー13a、13bを介して天板15や座板1側に止めつけるようにすれば強度がある。
また、図2に示すように、机内には把持バー16を設けてもよい。このバー16は、一方を左脚10に他方を棚材14に固定したり、両端を棚材14に固定してもよい。さらに、図2に示すように、机下の床上には避難した人が座ることができるクッション17を用意できるようにしてもよい。このクッション17は、いつもは棚材14と把持バー16との間に設けられ、地震時はそのクッション14を外して床上に敷くようにしてもよい。
前記連結バー13は図2の右欄および図3の左上欄のように曲げパイプで脚11を形成すれば必要でなくなる。
尚、図2に示すように、棚材14底面と床壁2との間に地震よる机の飛びを抑え机下への避難者を地震時の被害から護ることのできる耐震補助器具170を装備してもよい。同器具170は、上下のコラム171,172とその間のアジャスタ軸173とを備える。上のコラム171の上端には、棚材14の中央に止着具174を介して止め付けることのできる取付盤175が固着され、下のコラム172の下端には吸盤176が取り付けられている。短くした耐震補助器具170は、取付盤175を棚材14に止めつけることで装着され、ターンバックル式のアジャスタ軸173を通孔177にハンドル178を差し込んで回転させることで長く伸ばすことができ、それにより、下端の吸盤176は底壁2上に確実に吸着する。その結果、耐震補助器具170により机が飛ぶようなことはなくしかも上からの地震負荷に対して器具170が抵抗して下の避難者を護ることができるのである。図2の左上に示すように、吸盤176をより確実に固定させるため、粘着層材(あるいは接着剤)179により吸着受シート180を底壁2上に固定することもできる。吸盤176に代えて、図2の左下に示すように、金属やゴムあるいは樹脂などによる円板型の固定パッド181を備え、両面粘着(接着でもよい)方式の固定シート182に固定するようにしてもよい。固定パッド181は、図23に示す脚受キャップ112を採用することができる。上下のコラム171,172は共通の円筒パイプを使用したが、長さなど仕様の異なるものでもよい。また、上のコラム171は、棚材14に開けた孔を通じて通し取付盤175を天板15に固定してもよい。この場合、器具170は棚材14にも取り付け固定してもよい。これらの場合において、棚材14は、従来のものより耐震効果のある強いものとすることがある。
【0014】
図4ないし6は、他の実施形態を示す。20は座板で左右一対設けられて埋着プラグ21に廻し環22付きアンカーボルト23により脱着自在に固定される。24は左右の脚で、同脚24は、天板25の前後幅より少し狭い寸法の幅をもつ耐震板である。26は棚材であり、これらでなる机は、左右の脚24間を前部のつなぎバー27…の複数本で耐震機能と障害物受け機能とをもって連結してあるとともに、両脚24間には、それより後ろ側上部において把持バー28により耐震機能をもって連結してある。
【0015】
29はヘッドクッションで、頭を打たないようにするためのものである。このクッション29は、2枚合わせにして下側1枚を面ファスナーを介して剥がして座クッションにすることができるようにしてもよい。図5の右欄の30は止着具である。31は座つなぎ板である。
【0016】
図7ないし9は他の実施形態を示す。同実施形態において34は座板で、埋着プラグにアンカーボルト35をねじ込むことで脱着自在に固定される。36は上つなぎ板で、37は棚材、38は天板であり、座板34と上つなぎ板36との間には、ガス入りの伸縮シリンダ39が4本配備されている。
【0017】
伸縮シリンダ39は、シリンダ本体40とピストン41付きロッド42ならびにバネ43でなり、ピストン41の周部には係合孔44が開けられているとともに、この孔44に係脱可能なリング45付き係合ピン46が設けられている。47はエアー吸排プラグである。
【0018】
通常は天板38を押し下げ操作してバネ43に抗しつつピストン41下部の内蔵ガスを圧縮しながらピストン41を押し下げることにより、係合ピン46をを係合孔44に係入して勝手に上下しないロック状態を保っている。緊急地震警報や地震を感じた時点で、そのまま机下に避難するのでなく、まずリング45…を全て引くことでバネ43および圧縮ガスの反発力がピストン41に作用し、天板38が瞬時に持ち上がるようにする。すると、机の下空間は高い避難空間となって大きく屈むことなく避難しやすくなる。天板38が上がった状態のまま避難しておくことで、上からの衝撃や負荷をガスやバネ43が吸収し避難した者を有効に護ることができる。尚、棚材37の底面にはクッション48を装備しておいて天板38が下がってきた際の安全を確保するようにする。また、棚材37それ自体を弾性変形可能な構造にしてもよい。例えば、樹脂網材や樹脂多孔板などによる。49は座つなぎ板で、座板34間を連結するものである。シリンダ39相互間は連結してもよい。前記シリンダ39は4本組であったが、左右一対にしたり、左側など一側を単一本とし他側を2本とすることもある。
【0019】
図10ないし図16は地震避難用机についての他の実施形態を示す。これらの図に示すように、55は鉄筋コンクリート製の床壁で、その上に地震避難用机が地震による揺れなどで動かないように固定して設置されている。床壁55の適所には、図14に示すように1つの机あたり1個の埋着プラグ56が固着され、その上端は、室内掃除のときに掃除具や掃除する人の履物などが引っ掛からないように、床壁55よりも突出しないようになっている。このプラグ56の内径はd2とされている。57は座板で、帯長状の板材で左右一対設けられており、この座板57の一方のものに前記1個の埋着プラグ56が対応するとともに、図10のように一方の座板57の前後中間位置には、図14に断面を示すような前記直径d2よりも3倍程度大きな内径d3をもつ座孔58が開けられ、さらに座板57の上面には、透明で強度のある、例えば、通孔59をもつ樹脂製の上板60が取り付けられている。
【0020】
座板57の座孔58を十分大きくしたのは、掃除などの際に机を移動して再びプラグ56のある位置に座板57の座孔58を位置合わせする場合に座孔58が十分に大きいと上からみてプラグ56のロック孔56a上に座孔58を合わせやすくなることを考慮したものである。また、座板57の上に透明な上板60を設けたのは、座板(机)57が地震で移動する幅を抑えるために通孔59を設けるとともに、上板60の下が見えないとアンカーピン62をロック孔56aに入れにくいことから透明で見えるようにしたものである。
【0021】
62はリング63付きのアンカーピンで、同ピン62はその直径d1とされており、前記通孔59はこのd1よりも少し大きく形成され、また前記d3はd2よりも2倍程度大きく形成されている。d1は、例えば、直径20mm、d2は40mm、d3は80mmとする。
アンカーピン62は、1台の机当たり1本のみであるが、2本でもよく、この2本方式の場合、左右の座板57にそれぞれ1本ずつとか、一方の座板57に2本備えるなどする。
前記上板60は省略してピン62を直接プラグの孔56aに挿脱自在にすることがある。
前記プラグの孔56a内には、ゴム筒を挿入しておいて地震時のショックを吸収するようにしてもよい。また、ピン62を折損しないゴム製とすることでも同様の機能を達成することができる。
【0022】
65は脚フレームで、スチール製丸パイプを門型に曲成したものであり、左右のものが同じものでなっている。この脚フレーム65は、前後補強桟66を固着して補強してあるとともに、フレーム下端に固着した底板67を介して前記座板57上に固定するようにしてある。
【0023】
脚フレーム65の左右間には、左右補強桟69,69が渡されている。上段の補強桟69は、フレーム65の上端前コーナー間を連結するものとされるとともに、脚フレーム65間に設けられた棚材70の前面に固着されたヒンジ板71と回転自在に連結されている。
【0024】
72は天板であり、棚材70のフランジ70a上に止め付けられている。天板72と棚材70とは一体とされて上段の補強桟69を中心に図12および図13のように持ち上げ回転させることができる。その際の持ち上げ角を規定するストッパ73が図15のように上段の補強桟69から突設されていて、天板72が0ないし90度持ち上がったところでそれ以上前方へ回転し過ぎないようになっている。回転し過ぎると前の生徒に危害を与えるからである。上段の補強桟69と天板72などの回転する側との間には、ストッパ付きのコイルバネを設けて、同バネが天板72を持ち上げ勝手にするように構成してもよい。
【0025】
また、図10に仮想線で示すように、脚フレーム65と天板72との間をつなぐ不安定切換バネ78を張設して、閉じ勝手になっていた天板72を持ち上げると上段の補強桟69の点を越えて開き勝手になり逆に開いた天板72を閉じようとすると補強桟69の点を越えて天板72を閉じ勝手にするように構成してもよい。この場合、係脱片75を省略することもある。
さらに、脚フレーム65と棚材70との間に圧縮ガスやバネを内蔵したバランスシリンダ79を装架してもよい。この場合、係脱片75を設ける場合と設けない場合とがある。
【0026】
室内掃除のときには、机を持ち運ぶ必要がある。その際、天板72や棚材70が勝手に持ち上がってしまっては運ぶのに苦労するし危ないこともある。そこで、掃除のときには天板72が勝手に持ち上がらず、地震で避難するときだけ天板72が開くようにする必要がある。そのため、天板72の一側に孔74が明けられてその孔74にU字形の係脱片75の一方の突起を差し込み他方の突起を脚フレーム65の下面に係合するようにしておく。
【0027】
地震の時には、図12のように係脱片75を抜き去って落とし、係合の解けた天板72を開くことができるようにした。天板72が大きく手前から開くので、避難が極く簡単に行える。76はつかまり棒で、棚材70の底に取り付けられており、図13のようにつかまり棒76をつかんで降ろすことで開かれた天板72を閉める際に利用される他に、机下に避難した際につかんで安全を確保するために利用される。天板72は前方へ垂直に立て起こし可能とし、その状態で、脚フレーム65の上端4個所に配備したパイプに椅子の脚を差し込むようにして脚フレーム65上に椅子を立てた形とすることで、これら脚フレーム65と椅子とで形成される上下空間を広い避難空間として得るようにすることもできる。
【0028】
図17ないし図20に示す他の実施形態は、棚材70付き天板72を図17、18のような閉止状態から図19の開き操作を介して上方へ開き図20のように避難のために再び閉じるようにする動作が1つの押し操作で簡単に行えるようにした開閉ロック機構を示す。
【0029】
図17の天板72は、図の下側が椅子のある側で左側が椅子に座った人の左手のくる側となる天板左手前部分を示している。勿論右側に本機構を備えてもよく、また左右に機構を備えてもよい。天板72の一部には切欠81がコの字形に形成され、その左側一側辺にはヒンジ82が取り付けられている。このヒンジ82には、切欠81内で押し操作される操作板83とレ字形で下部に斜面状のカム面を有するロック片84とが一体ものとして回転自在に取り付けられている。ロック片84の外側にはウエイト85が設けられて操作板83が水平にバランスをとるようにされている。
【0030】
通常時、図17および図18に示すように、ロック片84が脚フレーム65の下側にあって、天板72が掃除などで持ち上げられても開かない状態にある。
地震時には、操作板83を矢印Hのように押し下げればロック片84が矢印Iのように脚フレーム65から外されて天板72はJのように持ち上げることができるようになる。天板72が持ち上がるとその下の広く高いスペースに避難をし、その際、天板72を閉じるが、ロック片84は矢印Kの方向に復帰していることになる。しかし、図20に示すように、天板72を矢印Lのように降ろすと、脚フレーム65にロック片84が当たって矢印Mのように逃げ動作することから図18のロック状態とされる。
尚、図10ないし16の実施形態では係脱片75を備え、図17ないし図20の実施形態では、操作板83付きロック片84を備えて、天板72を開閉を平常時にロックする手段が構成されていたが、基本的には、これら係脱片75やロック片84などのロック手段を構成しないタイプ、即ち、図10、図11の実施形態では、棚材70付き天板72が、左右補強桟69のまわりに開閉自在とされたタイプ、図17および18の実施形態では、天板72に切欠81がなくヒンジ82やロック片84のないもので左右補強桟69のまわりに開閉自在とされたタイプのものも図10ないし図20に開示する発明の基本タイプとして有する。また、左右補強桟69を開閉の中心としたが、該中心は左右補強桟69を利用するのでなくそれ専用の回転支持パイプあるいは軸によって構成することができる。
【0031】
図21および図22は学童や生徒用の机の下の空間が高く広くなって安全かつ迅速に避難できるようにしたものである。これらの図において、400は座板で、帯長状の板材で左右一対で構成され、これら座板400は、床壁401の2個所に配備した埋着プラグ402…に対応して開けられた通孔を通じてねじ込まれた廻し環付きのアンカーボルト403により脱着自在に床上に固定されるようになっている。これにより、地震による衝撃で机が盲動して被害が出るおそれがなくなり、しかも机が動かないので避難も安全確実に行われるようになる。
埋着プラグ402は、アンカーボルト403…を取り外して机を寄せ教室床の掃除をする場合に掃除具や靴などが当たって障害にならないように非突出状態に埋め込まれている。同プラグ402としては、ナットアンカー(本体打込み式)やケミアカル固着式ナットなどがある。尚、掃除をする場合にアンカーボルト403…が紛失しないように座板400上に突設した一時置き筒内に差し入れておくようにする。
【0032】
左右の座板400上には、それ前後をなすように一対ずつの基筒405が突設され、その上部一側にはスリット406が形成されているとともに、スリット406に対応する外周には、ブラケット407と内外に切り換え可能な切換ストッパ408が設けられている。410は門型をなす脚フレームで、その上部と下部には左右間をつなぐ幅間連結材411が一体渡架されるとともに、左右各フレーム410の前後間には、前後間連結材412が渡架されて補強されている。413は棚材、414は取っ手、415は天板である。
【0033】
図22は地震に備えて机下に避難する手順を示したもので、生徒が天板415や棚材413あるいは脚フレーム410などを介して持ち上げることによって脚フレーム410は基筒405から持ち上げられ、棚材413の底面の高さがhからHにきたところで切換ストッパ408が自動的に入り、脚フレーム410の底を高さロックするようになる。これにより、机下避難空間は高く広いものとなるので、生徒はより自由に頭を打つことなく避難を完了することができるようになる。避難が終わると、切換ストッパ408を垂直を越えて戻すことで脚フレーム410を基筒405内に差し入れることができる。そのあと、切換ストッパ408を図21のように脚フレーム410側に倒れ掛けておけば次の避難時自動ロック態勢になる。
【0034】
図23および24は、従来一般的に使われている学童等の机を示すもので、同机は、地震避難用としても使われるもので、650はコンクリート製の床壁で、651はスチール製丸パイプを門型に曲成してなる脚フレームである。脚フレーム651は前後補強桟652を中段に備えるとともに下端に座キャップ653を嵌め込んである。これら脚フレーム651は左右一対設けられてその左右間には幅間補強桟654が上下段に一体に渡架されている。655は棚材でその上端のフランジを脚フレーム650上に挟み付けるようにして天板656を締付け固定してある。
【0035】
図示のものは、例えば、新JIS固定式5号(対象とされる参考身長:138〜151cm)の仕様に則るものを参考として示してあり、天板656は幅Aが65cm・奥行きBが45cmとされ、脚フレーム651間の内幅Cは約55cm、天板656までの高さDは61cmとされる。また、椅子658は同じく5号の場合、座板659までの高さEは36cm、椅子本体660の全高Fは65cmとされる。
【0036】
ところで、こうした従来型机は、5号であると棚材655以下の高さ、即ち、避難空間の高さが48cm前後とかなり低いものとされていたため、138〜151cmの身長の学童や生徒が地震のときにもぐって避難しようとしても1m前後身体を屈めなければならず、避難しにくく時間もかかることになっていた。また、脚フレーム651間の内幅Cも約55cmとされて標準的な肩幅に対してもかなり幅狭感があり、避難しにくい要因となっていた。
尚、脚フレーム651や椅子脚には、門型で裾広がり状となったものや逆T字型になったものなど種々のものがあり、補強桟にも各種のものがある。ここでは一例を示した。以下でもこのことは同様である。
【0037】
そのため、図25および26に示すような避難が楽に素早く行えるように高く幅広な地震避難用机と椅子を新規に創作して前記問題を解消した。
662は床壁、663は門型をした脚フレーム、664は前後補強桟、665は座キャップ、666は幅間補強桟、667は棚材、668は天板、669は避難取っ手であり、椅子671は椅子本体672と座板673を備えるとともに、足載せ台674を備える。
【0038】
こうした机は、身長138〜151cmの生徒を対象とする5号の場合、天板668は幅A1を75〜80cmとし脚フレーム663の内幅間C1を65〜70cmとして、大きな生徒の肩幅を基準にその者が余裕をもってもぐり込める幅広寸法とし、奥行きBは450以上に広くしてある。天板668の高さD1は、80〜90cmと図24のものより20cm〜30cm以上充分に高くしてある。椅子の座板673の高さE1も図24の従来のものより20〜30cm程に充分高くして、その分、足載せ台674を付して乗降や足載せに便利なようにし、椅子本体672も同様に90〜100cmに高くしてある。
尚、椅子の脚には突片675…を付して安定化するとともに脚間に底板676を渡して底壁662内の埋着プラグにねじ込まれるアンカー677により固定して安定化するようにしてもよい。また、机の方も座板678を設けてアンカーで固定するようにしてもよい。
このように天板668を充分に高くすることによって地震時に学童や生徒が余裕をもって素早く避難することができるようになる。
【0039】
図27および28は他の実施形態で、机と椅子を高くするに当たって現仕様(既設および新規製作の双方を含む)の机680および椅子681をそのまま使用してそれらに高さ補足手段を組み合わせることで図25・26の例のような高い机および椅子を構成する例を示している。
【0040】
高さ補足手段は左右一対の机脚補足具682と椅子脚補足具683よりなる。机脚補足具682は、座板685の上面前後に受パイプ686を備えたもので左右一対からなり、座板685は埋着プラグ687にねじ込まれるアンカー688により床上に固定されるようになっているとともに受パイプ686内には従来仕様の机の脚689を一定の高さで受け止めて高く設定するストッパ690が固着されている。このストッパ690は図28に示すようにボルト・ナット691による方式でもよくまた金属(ゴムを含む)製のパイプやロッドaを挿入する方式によることもできる(以下椅子についても同様)。ボルト・ナット式によるときは、受パイプ686の通孔を複数段階に設けておけば共通の受パイプ686で各種号数の仕様に対応できる。
【0041】
椅子脚補足具683は、アンカー688による埋着プラグ687へのねじ込みにより固定できる座板692と、その上に固着した前後一対の受パイプ693とを備え、これらの左右一対間の前側に足載せ台694を固定してある。受パイプ693内にはストッパ695が固定されている。これにより、天板696の高さD1は5号で80〜90cm程度に高くなり、椅子681の座版697の高さE1も55〜65cm前後に高いものとなって、避難しやすい机を、既存のものをそのまま使って安く簡単に対応できるようになる。
【0042】
図29は他の実施形態を示すもので、机と椅子の組み合わせを横断面にしてみた平面概要図である。700は机、701は天板、702は脚、703は椅子で、704は椅子脚を示し、椅子703の脚704と机の脚702とは回転座板705でつながれており、避難時には、椅子脚704を回すことで机700の手前が広くなってもぐり込みやすくなるものである。
【0043】
図30は左右の脚フレーム708と天板709および棚材710とでなる避難可能な机において、脚フレーム708を、パイプを3段階に折り曲げて矩形枠状に形成して強いフレームとしたもので、中段に前後間補強桟711を付け加えることでより強固な机となる。この机は高いタイプのものであるが、従来のように低いタイプにも適用できる。脚フレーム708には底座板を取り付けることがある。
【0044】
図31は他の実施形態を示し、天板713・棚材714および脚フレーム715よりなる机についてパイプを1段階折り曲げたものの一対を端部溶接して矩形枠状の脚フレーム715とすることで強度のある机としたものである。716は座板である。
【0045】
図32も同様に強度のある机としたもので、丸パイプを4段階内回りに折り曲げて脚フレーム718を形成したもので、その端部を介して棚材719の一端を固定支持するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0046】
1…座板 2…底壁 3…埋着プラグ 6…アンカーボルト 10,11…脚 14…棚材 15…天板 16…把持バー。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板に左右の脚を備えてなる学童、生徒などの地震避難用机において、前記左右の脚のうちの一方は、椅子側である手前の端面が前方へ引っ込んでその手前側に屈んで通過可能な空き空所が形成されている一方、左右の脚のうちの他方は、前後複数本で前後に離間して位置していることを特徴とする地震避難用机。
【請求項1】
天板に左右の脚を備えてなる学童、生徒などの地震避難用机において、前記左右の脚のうちの一方は、椅子側である手前の端面が前方へ引っ込んでその手前側に屈んで通過可能な空き空所が形成されている一方、左右の脚のうちの他方は、前後複数本で前後に離間して位置していることを特徴とする地震避難用机。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【公開番号】特開2011−110406(P2011−110406A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−285662(P2009−285662)
【出願日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(594100838)フジワラ産業株式会社 (51)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(594100838)フジワラ産業株式会社 (51)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]