説明

基板ラミネート方法

【課題】本発明は板厚偏差の大きい基板に対してのドライフィルムレジストと基板の密着不足を解消することができる。
【解決手段】上記課題を解決するために、ラミネーターにてドライフィルムレジストを基板にラミネート後に基板表面形状及び板厚偏差に、鉄芯の形状を合わせ表面のゴムはフラットとなっているロールを使用しゴム厚の差と弾性を利用し追加圧着を行なう方法とラミネーターにてドライフィルムレジストラミネートを行なう時に基板表面形状及び板厚偏差に鉄心の形状を合わせ表面のゴムはフラットのロールを使用しゴム厚の差と弾性を利用し追加圧着を行なう方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板のラミネート方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景として、高多層大面積基板において基板中央部では板厚が厚く、基板端部では板厚が薄いと言ったような板厚偏差が生じる。このような基板を通常のラミネートロールでドライフィルムレジストのラミネートを行なうと、板厚偏差の影響により板厚の薄い基板端部にラミネートロールが接触せず、圧力がかからず、ドライフィルムレジストと基板間での密着不足が発生する。ドライフィルムと基板間の密着不足により、パターン形成時にパッド無し等の不具合が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−48439
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では中央方向に発生するドライフィルムレジストのシワ及び気泡の発生を防ぐことが出来るが、基板板厚偏差に合わせたラミネートロールを使用していないため、パターン形成時のパッド飛び等の不具合を解消する効果は期待できない。本発明は板厚偏差の大きい基板に対してのドライフィルムレジストと基板の密着不足を解消し、パターン形成時のパッド飛び等の不具合を解消する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、ラミネーターにてドライフィルムレジストを基板にラミネート後に基板表面形状及び板厚偏差に、鉄芯の形状を合わせ表面のゴムはフラットとなっているロールを使用しゴム厚の差と弾性を利用し追加圧着を行なう方法とラミネーターにてドライフィルムレジストラミネートを行なう時に基板表面形状及び板厚偏差に鉄心の形状を合わせ表面のゴムはフラットのラミネートロールもしくは、後圧着ロールを使用しゴム厚の差と弾性を利用し圧着を行なう方法がある。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、板厚偏差の大きい基板に対してドライフィルムレジストを密着することを可能とし、パターン形成を行なうことを可能とした。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】後圧着ロールの例である。
【図2】ラミネート作業時の装置構成の例である。
【図3】ラミネートロール及び基板形状の例である。
【図4】後加熱加圧機を用いたラミネート作業時の装置構成の例である。
【図5】ラミネートロールの例である。
【図6】ラミネートロール変更時の装置構成の例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施例を図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0009】
本実施例では図1、2、3、4を用いて説明を行なう。
【0010】
基板にドライフィルムレジスト51をラミネートする際は図2のような装置構成を使用し、ラミネートを行う。装置構成の概略としては、前工程である前処理より搬送ローラー50にて基板40の搬送を行い、加熱ユニット43、ラミネーター44を使用しラミネートを行なう。また加熱ユニット43内の上下の加熱ロール41、42及びラミネーター44内の上下のラミネートロール45、46は搬送ローラー50と同様の役目もする。各装置では、前処理より搬送ローラー50で搬送された中央部が厚く端部が薄い基板40を、加熱ユニット43の上下の加熱ロール41、42にて加熱されるとともにラミネーター44へ搬送される。ラミネーター44は上部ロール45と下部ロール46から構成されている。これらラミネートロールは図3に示す様にゴム10及び鉄芯11がフラットな形状である。これらのラミネートロールを使用し加熱加圧しながらラミネートするが、このままでは基板端部のドライフィルムが密着しないため、本実施例では図4のような装置構成を使用する。構成としては図2の構成のラミネーターの後に後加熱加圧機を追加したものとなっている。後加加圧機は上部後圧着ロール48と下部後圧着ロール49から構成されている。これら後圧着ロールは図1に示すように基板形状に合わせた鉄芯ロール11と表面がフラットなゴム10から構成される。この後圧着ロール48、49を使用し加熱加圧をすることにより、基板端部のドライフィルムを密着させる。
【実施例2】
【0011】
実施例では図5、6を用いて説明を行なう。
【0012】
基板にドライフィルムレジスト51をラミネートする際は図6のような装置構成を使用し、ラミネートを行う。装置構成の概略としては、前工程である前処理より搬送ローラー50にて基板40の搬送を行い、加熱ユニット43、ラミネーター44を使用しラミネートを行なう。また加熱ユニット43内の上下の加熱ロール41、42及びラミネーター44内の上下のラミネートロール45、46は搬送ローラー50と同様の役目もする。各装置では、前処理より搬送ローラー50で搬送された中央部が厚く端部が薄い基板40を、加熱ユニット43の上下の加熱ロール41、42にて加熱されるとともにラミネーター44へ搬送される。ラミネーター44は上部ロール45と下部ロール46から構成されている。これらラミネートロールは図5に示す様に基板形状に合わせた鉄芯ロール11と表面がフラットなゴム10から構成される。これらのラミネートロールを使用し加熱加圧しながらラミネートすることにより基板端部のドライフィルムを密着させる。
【符号の説明】
【0013】
10…ゴム、11…鉄芯、14…後圧着ロール、15…ラミネートロール、41…上部加熱ロール、42…下部加熱ロール、43…加熱ユニット、44…ラミネーター、45…上部ラミネートロール、46…下部ラミネートロール、47…後加熱加圧機、48…上部後圧着ロール、49…下部後圧着ロール、50…搬送ローラー、51…ドライフィルムレジスト。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通常のラミネーターにて、基板にドライフィルムレジストのラミネートを行なった後に、基板表面形状及び板厚偏差に鉄芯の形状を合わせ表面のゴムはフラットとなっているロールを使用しゴム厚の差と弾性を利用し追加圧着を行うことを特徴とするラミネート方法。
【請求項2】
基板にドライフィルムレジストのラミネートを行なうときに基板表面形状及び板厚偏差に鉄芯の形状を合わせ表面のゴムはフラットとなっているロールを使用しゴム厚の差と弾性を利用し、ラミネーターにてラミネートを行うことを特徴とするラミネート方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−18119(P2013−18119A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−150533(P2011−150533)
【出願日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】