説明

塗料組成物

【課題】 耐水性及び光沢の良好な塗膜を得ることができる塗料組成物の提供。
【解決手段】 式(1)で表される反応性活性剤の存在下で乳化重合することにより得られるポリマーエマルションを含有する塗料組成物。
【化1】


[式中、AOは炭素数3〜18のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、aはAOの平均付加モル数を示す0〜20の数、bはEOの平均付加モル数を示す0〜100の数であり、a個のAOは同一でも異なっていても良く、aとbは同時に0にはならない。Mは水素原子又はカチオンである。]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗料組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、アクリル酸エステル、スチレン等のビニルモノマーの乳化重合によって得られるポリマーエマルションは、そのまま塗料、接着剤、紙加工、繊維加工等の分野に広く工業的に使用されている。乳化重合には、乳化剤として、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩等の陰イオン界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等の非イオン界面活性剤が用いられている。しかし、これらの界面活性剤を用いたポリマーエマルションはポリマー塗膜中に乳化剤が残るため、耐水性、耐候性等を低下させる。これは塗料にした場合も同様である。さらに、ポリマーエマルションを塗料に使用した場合の欠点の一つとして光沢がある。
【0003】
このような欠点を解消する手段として、分子内に重合基としてエチレン性の不飽和結合を持つ、反応性活性剤を用いる方法が提案されている。例えば特許文献1では重合基としてアリル基を持った反応性活性剤が提案されている。しかしながら、この反応性活性剤を用いたポリマーエマルションは耐水性は改良されるが、光沢はまだ不十分である。
【特許文献1】特開平8−41112号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、耐水性及び光沢の良好な塗膜を得ることができる塗料組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、下記式(1)で表される反応性活性剤(以下反応性活性剤(1)という)の存在下で乳化重合することにより得られるポリマーエマルションを含有する塗料組成物を提供する。
【0006】
【化4】

【0007】
[式中、AOは炭素数3〜18のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、aはAOの平均付加モル数を示す0〜20の数、bはEOの平均付加モル数を示す0〜100の数であり、a個のAOは同一でも異なっていても良く、aとbは同時に0にはならない。Mは水素原子又はカチオンである。]
【発明の効果】
【0008】
本発明の塗料組成物によると、優れた耐水性及び光沢を有する塗膜を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
[反応性活性剤(1)]
本発明に用いられる反応性活性剤(1)において、AOは炭素数3〜18のオキシアルキレン基を示し、AO部のAは3〜18の直鎖又は分岐鎖アルキレン基であり、好ましくはプロピレン、ブチレン、イソブチレン等の炭素数3〜4のアルキレン基である。
【0010】
AOの平均付加モル数を示すaは、0〜20であり、好ましくは1〜15、さらに好ましくは3〜13である。またEOの平均付加モル数を示すbは、0〜100であり、好ましくは1〜50、さらに好ましくは5〜30である。
【0011】
Mは水素原子又はカチオンを示し、カチオンとしてはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオン、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、炭素数1〜4のアルキル基で置換されたアンモニウムイオン等が挙げられる。
【0012】
反応性活性剤(1)は、式(2)で表される化合物にエチレンオキサイドを付加し、更に硫酸エステル化することにより得ることができる。
【0013】
【化5】

【0014】
[式中、AO及びaは前記の意味を示す。]
式(2)で表される化合物としては、顔料分散性及び塗料組成物の光沢性の観点から、AOの付加モル数が3以下の化合物の含有量が0.2〜50重量%のものが好ましく、0.5〜30重量%のものが更に好ましい。尚、ここで、式(2)で表される化合物におけるAOの付加モル数が3以下の化合物の含有量は、実施例記載の測定法により求められる。
【0015】
式(2)で表される化合物は、例えば、式(3)
【0016】
【化6】

【0017】
で表される不飽和アルコール(以下不飽和アルコール(3)という)と炭素数3〜18のアルキレンオキサイドとを反応させて得ることができる。炭素数3〜18のアルキレンオキサイドとしては、プロピレンオキサイド(1,2−エポキシプロパン)、ブチレンオキサイド(1,2−エポキシブタン)、2,3−エポキシブタン、1,2−エポキシドデカン、1,2−エポキシヘキサデカン、1,2−エポキシオクタデカン等が挙げられ、炭素数3〜4のアルキレンオキサイドが好ましい。
【0018】
不飽和アルコール(3)と炭素数3〜18のアルキレンオキサイドとの反応は、副反応で生じる不純物の減少及び塗料組成物の光沢性の観点から、0℃以下の温度で行うことが好ましく、また、生産性に有利な反応速度を得る観点及び反応系の高粘度化を抑制し、溶剤を使用しなくても撹拌が容易となる観点から、−40℃以上が好ましく、より好ましくは−3〜−30℃である。
【0019】
不飽和アルコール(3)と炭素数3〜18のアルキレンオキサイドとの反応に用いられる触媒は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ触媒、塩化チタン、塩化第二鉄、四塩化スズ、臭化ホウ素、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体等のルイス酸触媒が挙げられるが、不飽和アルコール(3)の末端二重結合の異性化を生じさせない観点からルイス酸触媒が好ましい。
【0020】
上記のようにして得られた式(2)で表される化合物に、常法に従ってエチレンオキサイドを付加し、更にこれを硫酸化剤により硫酸エステル化し、更に必要により塩基性物質で中和することによって反応性活性剤(1)を得ることができる。硫酸化剤としては、硫酸、アミド硫酸、三酸化硫黄、クロルスルホン酸等が挙げられるが、二重結合基への硫酸基の付加反応、二重結合基の異性化等の副反応を少なくする観点からアミド硫酸が好ましい。また、硫酸エステル化する際に、アミド化合物又はアミン化合物の存在下において、アミド硫酸を温度60〜140℃で反応させることにより、末端二重結合基の内部二重結合基への異性化、二重結合基への硫酸基付加等の副反応を防止することができ好ましい。
【0021】
ここで用いられるアミド化合物としては、尿素、あるいはメチル尿素、1,1−ジメチル尿素、エチル尿素、ブチル尿素、アセチル尿素等の尿素誘導体、あるいはアセトアミド、ホルムアミド、プロピオン酸アミド、ブチルアミド、ジアセトアミド、コハク酸アミド等の酸アミド化合物が挙げられる。また、アミン化合物としては、モルホリン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン等が挙げられる
[ポリマーエマルション]
本発明に係わるポリマーエマルションは、反応性活性剤(1)の存在下で乳化重合することにより得られる。
【0022】
乳化重合に用いられるモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン等の芳香族ビニル類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル類;塩化ビニル、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル類;塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)アクリル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸類;(メタ)アクリル酸アミド等の不飽和カルボン酸アミド類;(メタ)アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;ブタジエン、クロロプレン、イソプレン等の共役ジエン類;その他エチレン、マレイン酸誘導体、イタコン酸誘導体等が挙げられる。これらのモノマーは単独で重合させても、2種以上を共重合させても良い。これらモノマーの中では、塗料組成物として用いる観点から、芳香族ビニル類、(メタ)アクリル酸エステル類、不飽和カルボン酸類が好ましく、(メタ)アクリル酸エステル類、不飽和カルボン酸類が更に好ましい。
【0023】
ここで、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリロニトリルとは、アクリロニトリル又はメタクリロニトリルを意味する。
【0024】
乳化重合に用いる重合開始剤としては公知のものでよく、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物、t−ブチルペルオキサイド、クメンヒドロペルオキサイド等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライド等のアゾ系開始剤、さらには過酸化化合物に亜硫酸ナトリウム等の還元剤を組み合わせたレドックス開始剤が挙げられる。
【0025】
乳化重合に際し、反応性活性剤(1)の使用量は、モノマー100重量部に対して0.1〜20重量部が好ましく、0.5〜5重量部がさらに好ましい。
【0026】
乳化重合条件は特に制限が無く、モノマー滴下法、モノマー一括仕込み法、プレエマルション法等で行うことができるが、特にプレエマルション法で乳化重合を行うのが重合安定性の点から好ましい。プレエマルション法において、モノマー乳化物の滴下時間は1〜8時間、熟成時間は1〜5時間が好ましい。重合温度は、開始剤の分解温度により調整されるが、過硫酸塩の場合は70〜80℃が好ましい。
【0027】
上記のような方法で得られた本発明に係わるポリマーエマルションの平均粒径は、塗料組成物として用いる観点から、30〜500nmが好ましく、80〜300nmが更に好ましい。ここで、ポリマーエマルションの平均粒径は、下記の実施例に示す方法で測定した値である。
【0028】
本発明に係わるポリマーエマルションの固形分量は、20〜70重量%が好ましく、30〜60重量%が更に好ましい。
【0029】
[塗料組成物]
本発明の塗料組成物は、本発明に係わるポリマーエマルション及び顔料を必須成分とし、更に必要に応じて、水、粘性制御剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を含有することができる。顔料としては、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の体質顔料、ベンガラ、カーボンブラック、群青、黄酸化鉄等の着色顔料、二酸化チタン、酸化亜鉛等の白色顔料、雲母チタン、オキシ塩化ビスマス等のパール系顔料等の無機系顔料、有機合成色素としての染料、有機顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独で使用しても、2種以上を混合使用しても良い。
【0030】
本発明の塗料組成物中のポリマーエマルションの含有量は、塗料組成物中の固形分に対し固形分換算で、好ましくは5〜90重量%、更に好ましくは10〜85重量%、特に好ましくは15〜80重量%である。本発明の塗料組成物中の顔料の含有量は、塗料組成物中の固形分に対し5〜95重量%が好ましい。
【0031】
顔料は水分散液の形でポリマーエマルションと配合することが好ましく、顔料水分散液は公知の方法で作成することができる。例えば、顔料単独又は混合物と、水、必要に応じて分散助剤を分散装置を用いて分散することにより得られる。分散装置としてホモミキサー、サンドミル、ボールミル、ロールミル、ペイントシェーカー等が使用できる。また、必要に応じて消泡剤、防腐剤等を加えても良い。
【実施例】
【0032】
製造例1:反応性活性剤の製造例
攪拌機、温度計、滴下ロートを備えた反応容器に、3−メチル−3−ブテン−1−オール(和光純薬製)86.1g(1.0モル)を仕込み、窒素ガス雰囲気下−10℃に冷却し、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体5.68g(0.4モル)を攪拌下に添加した。反応温度を−8〜−12℃に保ちながら、1,2−エポキシブタン(ブチレンオキサイド)432.6g(6.0モル)を7時間要して滴下し、その後同温度で2時間熟成した。0℃に昇温した後、NaOH水溶液で触媒を中和し、触媒の分解成分を含む水層を除去した。エバポレーターで減圧脱水して3−メチル−3−ブテン−1−オールの1,2−エポキシブタン6モル付加体を得た。この6モル付加体を518g(1.0モル)とKOH 1.68g(0.03モル)をオートクレーブに仕込み、100℃、0.65kPaの条件下で減圧脱水後、120℃、0.3MPaの条件下でエチレンオキサイド660g(15モル)を付加した。次に、このエチレンオキサイド付加物1178g(1モル)、アミド硫酸101.9g(1.05モル)、尿素6g(0.1モル)を攪拌機、温度計を備えた反応容器に仕込み、窒素雰囲気下120℃で4時間攪拌下反応させて硫酸化を行った後、尿素と未反応のアミド硫酸をろ過により除去し、表1に示す反応性活性剤(A−1)を得た。
【0033】
1,2−エポキシブタン及びエチレンオキサイドの添加量を代える以外は、反応性活性剤(A−1)と同様の条件で反応を行い、表1に示す反応性活性剤(A−2)、(A−3)を得た。また、3−メチル−3−ブテン−1−オールと1,2−エポキシブタンとの反応を40℃で行った以外は、反応性活性剤(A−1)と同様の条件で反応を行い、表1に示す反応性活性剤(A−1’)を得た。
【0034】
表1に、これら反応性活性剤のブチレンオキサイド(BO)及びエチレンオキサイド(EO)の平均付加モル数、及び3−メチル−3−ブテン−1−オールのBO付加体(以下中間体という)中のBO3モル以下の付加体の割合を示す。平均付加モル数はBO及びEOの仕込み重量より、中間体中のBO3モル以下の付加体の割合は、中間体のガスクロ分析より求めた。尚、中間体は公知の方法でトリメチルシリル化(TMS化)処理したものを下記条件でガスクロ分析を行った。
【0035】
TMS化剤:TMS1−H(ジーエルサイエンス社製)
測定機器:島津製 GL−7AG
カラム:3mmφ×50cm
充填剤:Silicone OV-17 chromasorb WAW DMCS 5%
測定条件:インジェクション温度340℃、初期温度80℃、昇温スピード16℃/分、最終温度320℃
【0036】
【表1】

【0037】
製造例2:ポリマーエマルション製造例
ビーカーに秤取ったイオン交換水112.5g、表1に示す反応性活性剤又は下記比較の界面活性剤からなる乳化剤5.4g、過硫酸カリウム0.36gを溶解し、アクリル酸3.38g、アクリル酸ブチル110.81g、メタクリル酸メチル110.81gを加え、ホモミキサーで5000r/min×10min乳化し、モノマー乳化物を得た。
【0038】
セパラブルフラスコにイオン交換水162.5g、過硫酸カリウム0.09g、上記乳化剤1.35g及び上記モノマー乳化物17.2gを仕込み、窒素気流中で15分間攪拌した。次に、窒素気流中で攪拌しながら、水浴でフラスコの内温が80℃になるまで昇温し、昇温後、上記モノマー乳化物326.1gを滴下ロートから3時間かけて滴下し、1時間熟成後、室温まで冷却して、ポリマーエマルションP−1〜P−7を得た。滴下及び熟成の間、フラスコ内の温度は、80℃±2℃に保った。また、滴下するモノマー乳化物が、滴下ロート内で分離する場合は、小型の攪拌機を滴下ロート内に挿入し均一性を維持した。
【0039】
得られたポリマーエマルションP−1〜P−7の固形分及び平均粒径を表2に示す。尚、平均粒径は下記の方法で測定した。
【0040】
<平均粒径の測定法>
ベックマン・コールター社製の動的光散乱法粒径測定装置コールターN4 Plusを使用して、25%アンモニア水で中和したポリマーエマルション粒子の平均粒径を測定した。
【0041】
【化7】

【0042】
【表2】

【0043】
実施例1〜4及び比較例1〜3
製造例2で得られたポリマーエマルションP−1〜P−7を用い、下記の方法で塗料を作成し、下記の方法で光沢を測定した。また、ポリマーエマルション自身の耐水性を下記方法で評価した。結果を表3に示す。
【0044】
<塗料作成方法>
250mlポリ容器に1mm径と2mm径のガラスビーズ各50g、二酸化チタン(TiO2 R670 石原産業(株)製)150g、ポイズ530(40%品、花王(株)製)3.75g、イオン交換水62gを仕込み、ペイントシェーカー(浅田鉄工(株)製)で3時間攪拌し、顔料固形分が70重量%である顔料水分散液を調製した。。
【0045】
次にフラスコに上記の顔料水分散液7.1g、ポリマーエマルション(P−1〜P−7)11.1g、イオン交換水1.8gを秤取り、均一に混合し、仕上がり塗料固形分50%(PWC50%)の塗料を得た。尚、PWCとは、下記式によって算出される値である。
【0046】
PWC=顔料固形分/(顔料固形分+ポリマーエマルション固形分)×100
また、上記顔料水分散液4.76g、上記のポリマーエマルション(P−1〜P−7)11.1g、イオン交換水0.8gを秤取り、均一に混合し、仕上がり塗料固形分50%(PWC40%)の塗料を得た。
【0047】
<光沢の測定法>
上記の塗料をバーコーターNo.8(ヨシミツ精機(株)製)でポリプロピレンフィルム上に塗工し、塗工後、室温で一昼夜乾燥し評価用塗膜を得た。この塗膜の表面光沢を光沢計(GM−60,ミノルタ製)で測定した。
【0048】
<耐水性の評価法>
ガラス板状にポリマーエマルションを塗工し、60℃で乾燥してポリマーフィルムを作成した。25℃のイオン交換水に浸漬して白化状況を下記基準で評価した。
○:1時間経過後、白化無し
△:10〜30分で白化
×:直ちに白化
【0049】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(1)で表される反応性活性剤の存在下で乳化重合することにより得られるポリマーエマルションを含有する塗料組成物。
【化1】

[式中、AOは炭素数3〜18のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、aはAOの平均付加モル数を示す0〜20の数、bはEOの平均付加モル数を示す0〜100の数であり、a個のAOは同一でも異なっていても良く、aとbは同時に0にはならない。Mは水素原子又はカチオンである。]
【請求項2】
式(1)で表される反応性活性剤が、AOの付加モル数が3以下の化合物の含有量が0.2〜50重量%である式(2)で表される化合物を用いて得られたものである、請求項1記載の塗料組成物。
【化2】

[式中、AO及びaは請求項1記載の意味を示す。]
【請求項3】
式(2)で表される化合物が、式(3)で表される不飽和アルコールと炭素数3〜18のアルキレンオキサイドとを、0℃以下の温度で反応させて得られるものである、請求項2記載の塗料組成物。
【化3】


【公開番号】特開2006−241303(P2006−241303A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−58874(P2005−58874)
【出願日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】