説明

塗膜

【課題】下地隠蔽性を向上させ得る塗膜を提供すること。
【解決手段】構造発色繊維から成る透明光輝材と、着色材と、を含有して成り、低明度の下地上方に配設されて用いられる塗膜。
構造発色繊維から成る透明光輝材を含有して成る透明光輝材層と、この透明光輝材層より表面側に配設され、着色材を含有して成る着色材層と、を少なくとも備え、低明度の下地上方に配設されて用いられる塗膜。
構造発色繊維から成る透明光輝材を含有して成る透明光輝材層と、この透明光輝材層より表面側に配設され、着色材を含有して成る着色材層と、を少なくとも備え、透明光輝材層が、透明光輝材を0.1〜30%含有し、低明度の下地上方に配設されて用いられる塗膜。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗膜に係り、更に詳細には、構造発色繊維から成る透明光輝材と、着色材とを含有して成り、下地隠蔽性を向上し得る塗膜に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、淡彩色の塗膜を形成する場合には、低明度の下地を隠蔽することが困難であった。
そこで、下地隠蔽性を向上させるため、偏平顔料を含有する塗料を用いて塗膜を形成する方法が提案されている(特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平8−196982号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1に記載の方法で得られた塗膜では、十分な下地隠蔽性を有する塗膜が作製できないという問題点があった。
【0004】
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、下地隠蔽性を向上させ得る塗膜を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記目的を達成すべく、鋭意検討を重ねたところ、構造発色繊維から成る透明光輝材を塗膜に含有させることなどにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明の塗膜は、低明度の下地上方に配設されて用いられ、構造発色繊維から成る透明光輝材と、着色材と、を含有して成ることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の塗膜の好適形態は、低明度の下地上方に配設されて用いられ、構造発色繊維から成る透明光輝材を含有して成る透明光輝材層と、この透明光輝材層より表面側に配設され、着色材を含有して成る着色材層と、を少なくとも備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、構造発色繊維から成る透明光輝材を塗膜に含有させることなどとしたため、下地隠蔽性を向上させ得る塗膜を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の塗膜について詳細に説明する。なお、本明細書及び特許請求の範囲において、濃度及び含有量などについての「%」は、特記しない限り質量百分率を表わすものとする。
上述の如く、本発明の塗膜は、低明度の下地の上方に配設されて用いられ、構造発色繊維から成る透明光輝材と、着色材と、を含有して成るものである。
このような構成とすることにより、構造発色繊維から成る透明光輝材の発色によって、低明度の下地に対して隠蔽性を向上させることができ、例えば低明度の下地に淡彩色の塗膜を積層形成する場合に好適な塗膜となる。
即ち、特に低明度の下地を淡彩色の塗膜で隠蔽しようとすることは従来より困難を伴ったが、本発明の塗膜においては、中濃彩色においてだけでなく、淡彩色においても低明度の下地を隠蔽することができ、所望する意匠を醸し出すことが可能となる。
【0010】
また、本発明においては、例えば構造発色繊維から成る透明光輝材を含有して成る透明光輝材層と、その透明光輝材層より表面側に配設され、着色材を含有して成る着色材層とを少なくとも備える塗膜とすることができる。
このような構成とすることにより、構造発色繊維から成る透明光輝材を含有して成る透明光輝材層の発色によって、低明度の下地に対して隠蔽性をより向上させることができる。
なお、例えば、上述したような透明光輝材層と着色材層とから成る積層構造であってもよく、透明光輝材層と着色材層との間に例えばクリヤー層や淡い色の層を配設して成る積層構造であってもよい。また、これの積層構造の上にクリヤー層を配設していてもよい。
【0011】
更に、本発明においては、例えば上述した透明光輝材層が、透明光輝材を0.1〜30%含有していることが好ましく、0.1〜10%含有していることがより好ましく、0.1〜5%含有していることが更に好ましい。
含有量が0.1%未満の場合には、発色効果が十分に発揮されないことがあり、30%を超える場合には、透明光輝材が塗膜表面より突き出ることにより外観性が低下することがある。
【0012】
更にまた、本発明においては、例えば透明光輝材が発色する色相と着色材層の色相とがほぼ同一であることが望ましい。
このような構成とすることにより、低明度の下地についての隠蔽性を更に向上させることができる。
【0013】
また、本発明に用いる透明光輝材は、屈折率の異なる少なくとも2種類のポリマーを交互に積層した構造を有し、その積層構造によって得られる光の反射干渉作用による干渉光と干渉光以外の透過光とを制御するものであり、且つ少なくとも入射光源スペクトルが透明光輝材により反射干渉して発色する干渉色と、透明光輝材を透過した光源スペクトルが上述した着色材層と作用して発色する物体色と、入射光源スペクトルが直接的に上述した着色材層と作用して発色する物体色とが混在することにより色相変化をもたらす発色機構を備えているものであることが望ましい。
このような透明光輝材を用いると、構造発色繊維から成る透明光輝材の発色によって、低明度の下地についての隠蔽性を更に向上させることができる。
【0014】
更に、上述した透明光輝材としては、例えば略矩形断面を有し、その断面における積層面に垂直な辺の長さを1とするとき、積層面に平行な辺の長さが0.8〜25であると共に、その透明光輝材の長さが0.8〜250であるものを適用することが好ましい。
積層面に平行な辺の長さが0.8未満の場合には発色効果が低下し、25を超える場合には透明光輝材が塗膜表面より突き出ることにより外観性が低下することがある。また、透明光輝材の長さが0.8未満の場合には発色効果低下し、250を超える場合には透明光輝材が塗膜表面より突き出ることにより外観性が低下することがある。
例えば、透明光輝材の積層面に平行な辺の長さが50〜60μmであり、透明光輝材の長さが75μmのものを好適に用いることができる。
【0015】
上述した構造発色繊維を構成するポリマーとしては、例えばポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ナイロン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、ポリフェニレンサルファイドなどの単体樹脂、又はこれらの共重合体樹脂、更には各種液晶ポリマー樹脂などを用いることができ、これらの中から屈折率の異なる2種類のポリマーを適宜選択して使用することになる。構造発色繊維におけるポリマーの交互積層数としては、特に限定されるものではないが、例えば反射・干渉効果及び製造上の観点から、5層以上、とりわけ10〜150層の範囲が好ましい。なお、3種類以上のポリマーを用いる場合には、これら3種類以上のポリマーの順序を変えることなく所定の順序に繰り返し積層することが必要となる。
【0016】
また、上述した構造発色繊維を製造する方法としては、公知の各種薄膜形成法が適用可能であり、例えば真空蒸着や電子ビーム蒸着、イオンプレーティング、分子線エピタキシアルなどの物理蒸着法、キャスティングやスピンコート、プラズマ重合、ラングミュア・ブロジェットなどの方法、又は溶融、湿式、乾式などの各種紡糸法などを用いることができる。これらの各種薄膜形成法の中でも特に溶融複合法は紡糸交互積層構造を形成するための特殊な口金を備えた溶融複合紡糸装置を用いることにより、連続して安定且つ生産性良く構造発色繊維を得ることができ、例えば必要に応じて延伸処理を施すことによって、所望の断面寸法とし、所定の長さに切断粉砕して、透明光輝材として使用することができる。
【0017】
一方、本発明に用いる着色材としては、特に限定されるものではなく、従来公知の着色顔料や金属粉顔料、体質顔料、艶消し顔料、補強顔料、錆止め顔料などを単独で又は適宜組合わせて用いることができる。
【0018】
また、本発明においては、上述した着色材層が、光輝材を含有していてもよい。このような光輝材としては、例えばアルミニウム顔料及びパール顔料を単独で又は組合わせて用いることができる。なお、上述したパール顔料として着色したパール顔料を用いることもできる。また、上述したアルミニウム顔料として、着色したアルミニウム顔料を用いることもできる。
【0019】
更に、本発明においては、適用する下地の明度を示すL値が1〜50であることが好ましく、1〜40であることがより好ましく、5〜30であることが更に好ましい。
L値が50を超えると透明光輝材の発色が低下し、塗膜における下地隠蔽性が低下することがある。
【0020】
また、本発明においては、適用される下地は低明度であれば、その材質について特に限定されるものではなく、例えば下地塗膜に対して適用することができるが、樹脂材料や金属材料、セラミック材料などに適用することもできる。
【0021】
更に、本発明においては、塗膜を形成する際に用いる塗料として、塗料の形態について特に限定されるものではなく、溶剤系塗料、水系塗料及び粉体塗料のいずれを用いてもよい。
更にまた、本発明においては、塗膜を形成する際に用いる塗料として、塗料のタイプについて特に限定されるものではなく、メラミン硬化型塗料、ウレタン塗料、酸・エポキシ硬化型塗料、アクリル樹脂塗料、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂塗料、ポリエステル樹脂塗料などのいずれを用いてもよい。
そして、光輝材や透明光輝材を含有する層を形成する場合には、塗装に用いる塗料の希釈率を高くすることが望ましい。希釈率を高くして塗装した場合には、光輝材や透明光輝材の配向性が良くなり易く、外観性がより向上する。
なお、用いる塗料には、その形態やタイプに応じて添加剤を適宜含有させてもよい。
【0022】
ここで、本発明の塗膜を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の塗膜の一実施形態を示す構成図である。同図に示すように、被塗装物の一例である鋼板50に積層形成された電着塗膜20と、下地塗膜の一例である低明度の中塗塗膜30と、本実施形態の塗膜10と、クリヤー塗膜40とが配設されている。そして、本実施形態の塗膜10は、透明光輝材層12と着色材層14とを備えている。
このような構成とすることにより、構造発色繊維から成る透明光輝材の発色によって低明度の下地塗膜を隠蔽することができる。
このような塗膜構成は、自動車用のメタリック塗膜やパール塗膜だけでなく、ソリッド塗膜などとしても好適に用いることができる。
【実施例】
【0023】
以下、本発明を実施例及び比較例により、更に詳細に説明するが本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
具体的には、以下の各例に記載したような操作を行い、図1に示したような塗膜を作製し、評価した。
【0024】
(実施例1)
まず、リン酸亜鉛処理した厚み0.8mm、70mm×150mmのダル鋼板に、カチオン電着塗料(日本ペイント社製カチオン型電着塗料、商品名「パワートップU600M」)を、乾燥膜厚が20μmとなるように電着塗装した後、160℃で30分間焼き付けた。
次に、グレーの中塗塗料(BASFコーティングス株式会社製、商品名「ハイエピコNo.500」)を、30μm塗装し、140℃で30分間焼き付けた。
次に、BASFコーティングス株式会社製のベルコートNo6010の透明ベースに表1に示すような透明光輝材(帝人株式会社製、MORPHOTEX(幅:0.8μm))を表1に示すような含有量となるように添加したものを、10μm塗装し、ウェットオンウェットでメタリック塗料(BASFコーティングス株式会社製、ベルコートNo6010メタリック塗色(色相:レッド))を、10μm塗装し、ウェットオンウェットでクリヤー塗料(BASFコーティングス株式会社製、ベルコートNo6200)を、30μm塗装し、140℃で30分間焼き付けて、本例の塗膜を得た。
【0025】
(実施例2)
BASFコーティングス株式会社製のベルコートNo6010の透明ベースに表1に示すような透明光輝材(帝人株式会社製)を、表1に示すような含有量となるように添加したものを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の塗膜を得た。
【0026】
(実施例3)
BASFコーティングス株式会社製のベルコートNo6010の透明ベースに表1に示すような透明光輝材(帝人株式会社製)を表1に示すような含有量となるように添加したものを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の塗膜を得た。
【0027】
(実施例4)
BASFコーティングス株式会社製のベルコートNo6010の透明ベースに表1に示すような透明光輝材(帝人株式会社製)を表1に示すような含有量となるように添加したものを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の塗膜を得た。
【0028】
(実施例5)
BASFコーティングス株式会社製のベルコートNo6010の透明ベースに表1に示すような透明光輝材(帝人株式会社製)を表1に示すような含有量となるように添加したものを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の塗膜を得た。
【0029】
(実施例6)
BASFコーティングス株式会社製のベルコートNo6010の透明ベースに表1に示すような透明光輝材(帝人株式会社製)を表1に示すような含有量となるように添加したものを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の塗膜を得た。
【0030】
(実施例7)
BASFコーティングス株式会社製のベルコートNo6010の透明ベースに表1に示すような透明光輝材(帝人株式会社製)を表1に示すような含有量となるように添加したものを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の塗膜を得た。
【0031】
(実施例8)
BASFコーティングス株式会社製のベルコートNo6010の透明ベースに表1に示すような透明光輝材(帝人株式会社製)を表1に示すような含有量となるように添加したものを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の塗膜を得た。
【0032】
(実施例9)
BASFコーティングス株式会社製のベルコートNo6010の透明ベースに表1に示すような透明光輝材(帝人株式会社製)を表1に示すような含有量となるように添加したものを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の塗膜を得た。
【0033】
(実施例10)
BASFコーティングス株式会社製のベルコートNo6010の透明ベースに表1に示すような透明光輝材(帝人株式会社製)を表1に示すような含有量となるように添加したものを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の塗膜を得た。
【0034】
(実施例11)
BASFコーティングス株式会社製のベルコートNo6010の透明ベースに表1に示すような透明光輝材(帝人株式会社製)を表1に示すような含有量となるように添加したものを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の塗膜を得た。
【0035】
(実施例12)
BASFコーティングス株式会社製のベルコートNo6010の透明ベースに表1に示すような透明光輝材(帝人株式会社製)を表1に示すような含有量となるように添加したものを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の塗膜を得た。
【0036】
(実施例13)
BASFコーティングス株式会社製のベルコートNo6010の透明ベースに表1に示すような透明光輝材(帝人株式会社製)を表1に示すような含有量となるように添加したものを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の塗膜を得た。
【0037】
(実施例14)
BASFコーティングス株式会社製のベルコートNo6010の透明ベースに表1に示すような透明光輝材(帝人株式会社製)を表1に示すような含有量となるように添加したものを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の塗膜を得た。
【0038】
(比較例1)
BASFコーティングス株式会社製のベルコートNo6010の透明ベースに透明光輝材を添加しなかったものを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の塗膜を得た。
上記各例の仕様を表1に示す。なお、長さについては、透明光輝材の断面における積層面に垂直な辺の長さを1としたときの比である。
【0039】
【表1】

【0040】
[性能評価]
(下地隠蔽性試験1)
下地隠蔽性の評価を、ムラを目視判定することにより評価した。得られた結果を表1に併記する。なお、表1中のムラについて、「◎」はムラが全くないこと、「○」は殆どムラがないこと、「△」は少しムラがあること、「×」はかなりのムラがあること、を示す。
【0041】
(下地隠蔽性試験2)
また、下地隠蔽性の評価を、色相変化を目視判定することにより評価した。得られた結果を表1に併記する。なお、表1中の色相変化について、「○」は全くないこと、「△」は少しあること、「×」かなりあること、を示す。
【0042】
表1より、本発明の範囲に属する実施例1〜14の塗膜は、本発明外の比較例1の塗膜と比較して、色相に変化が殆どなく、ムラの発生が抑制されていることが分かり、優れた下地隠蔽性を有することが分かる。
また、ムラの発生し易い淡彩色のような色相に対しては特に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の塗膜の一実施形態を示す構成図である。
【符号の説明】
【0044】
10 塗膜
12 透明光輝材層
14 着色材層
20 電着塗膜
30 中塗塗膜
40 クリヤー塗膜
50 鋼板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
低明度の下地上方に配設されて用いられ、構造発色繊維から成る透明光輝材と、着色材と、を含有して成ることを特徴とする塗膜。
【請求項2】
上記構造発色繊維から成る透明光輝材を含有して成る透明光輝材層と、
上記透明光輝材層より表面側に配設され、上記着色材を含有して成る着色材層と、
を少なくとも備えることを特徴とする請求項1に記載の塗膜。
【請求項3】
上記透明光輝材層が、上記透明光輝材を0.1〜30%含有することを特徴とする請求項2に記載の塗膜。
【請求項4】
上記透明光輝材が発色する色相と上記着色材層の色相とがほぼ同一であることを特徴とする請求項2又は3に記載の塗膜。
【請求項5】
上記透明光輝材が、屈折率の異なる少なくとも2種類のポリマーを交互に積層した構造を有し、その積層構造によって得られる光の反射干渉作用による干渉光と干渉光以外の透過光とを制御するものであり、
且つ少なくとも入射光源スペクトルが上記透明光輝材により反射干渉して発色する干渉色と、上記透明光輝材を透過した光源スペクトルが上記着色材層と作用して発色する物体色と、入射光源スペクトルが直接的に上記着色材層と作用して発色する物体色とが混在することにより色相変化をもたらす発色機構を備えているものである、ことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つの項に記載の塗膜。
【請求項6】
上記透明光輝材が、略矩形断面を有し、その断面における積層面に垂直な辺の長さを1とするとき、積層面に平行な辺の長さが0.8〜25であると共に、該透明光輝材の長さが0.8〜250であることを特徴とする請求項5に記載の塗膜。
【請求項7】
上記着色材層が、光輝材を含有することを特徴とする請求項2〜6のいずれか1つの項に記載の塗膜。
【請求項8】
上記光輝材がアルミニウム顔料及び/又はパール顔料であることを特徴とする請求項7に記載の塗膜。
【請求項9】
上記下地は、その明度を示すL値が1〜50であるものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つの項に記載の塗膜。
【請求項10】
上記下地は、下地塗膜であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つの項に記載の塗膜。
【請求項11】
当該塗膜が、溶剤系塗料、水系塗料及び粉体塗料から成る群より選ばれた少なくとも1種の塗料を用いて形成されるものであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つの項に記載の塗膜。
【請求項12】
当該塗膜が、メラミン硬化型塗料、ウレタン塗料、酸・エポキシ硬化型塗料、アクリル樹脂塗料、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂塗料及びポリエステル樹脂塗料から成る群より選ばれた少なくとも1種の塗料を用いて形成されるものであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つの項に記載の塗膜。

【図1】
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【公開番号】特開2008−24742(P2008−24742A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−195428(P2006−195428)
【出願日】平成18年7月18日(2006.7.18)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】