説明

塗装装置の塗料回収装置

【課題】ロールから飛散した塗料の再利用を図ることで、塗料の無駄を無くす。
【解決手段】外周に溝51aが設けられたグラビアロール51と、グラビアロールの溝へ塗料を供給する塗料供給装置60と、グラビアロールの斜め上方に配置されグラビアロールから塗料を転写されるアプリケーションロール53と、グラビアロールとアプリケーションロール接点Pから延びるそれら共通の接線方向に延在し、該接点Pから飛散する塗料を受ける吸い込みダクト55と、吸い込みダクトで回収した塗料やカバー54で回収した塗料を塗料供給装置へ再供給する塗料供給源140と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、缶胴部に下地塗料を塗布するベースコータや、印刷面を保護するための上ニス(オーバーバーニッシュ)を塗布するオーバーバーニッシュ装置等、薄膜状に缶胴部の外面に塗料を塗布する塗装装置の塗料回収装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、清涼飲料水用等の缶においては、種々のデザイン、色彩を有する印刷が胴部に施されている。この缶胴部への印刷時、淡色等の隠蔽力の弱い色を着色した場合、下地の金属材料が透けて見えてしまうことがある。そのため、上記デザイン等の着色を施す際は、予め缶胴部に白色のコーティング、いわゆるベースコーティングが行われる。従来、このベースコーティングには、ベースコータと呼ばれる塗装装置が使用されている。
また、印刷面画像部の保護や、搬送時における缶胴部の滑り性を確保するため、外層にオーバーバーニッシュを施す必要がある。オーバーバーニッシュを行なう場合にも、ベースコータと同様に塗装装置が使用される。このように缶胴部の外周には薄膜状の塗料を塗布する必要性が度々発生する。
【0003】
図8に従来のベースコータの構成の一例を示す。この図において、符号1はベースコータを示す。ベースコータ1は、塗料供給装置2と、グラビアロール3と、ドクターブレード4と、転写ロール(アプリケーションロール)5と、から構成されている。グラビアロール3は、その外周面に溝3aを有しており、図中時計回りに回転することで、溝3aに転移された塗料を転写ロール5へ転移する。
【0004】
ドクターブレード4は、グラビアロール3の外周面に摺接して外周面の溝3a上の不要な塗料を掻き取る。転写ロール5は、グラビアロール3から転移された塗料を缶(図示せず)に転写してコーティングする。ここで、重力によって缶の軸線方向にムラが生じることを防止するために、これらグラビアロール3、転写ロール5、及び缶は、その軸線を水平方向に位置させるように配置されている。
【0005】
塗料供給装置2は、グラビアロール3に塗料を供給するものであって、塗料供給機構6と位置調整機構7とから構成されている。塗料供給機構6は、グラビアロール3の外周面に接するマニホールド8と、マニホールド8に塗料を供給する塗料供給源9とから構成されている。マニホールド8は、合成樹脂材料から構成されており、取付ネジ14によって固定フレーム12に固定されている。
【0006】
また、マニホールド8には加圧塗布部15が設けられており、加圧塗布部15は塗料溜まり10と連結部11とから構成されている。塗料溜まり10は、その内部においてグラビアロール3の溝3aに塗料を加圧状態で供給塗布するものであって、グラビアロール3の外周面に対して開口している。
【0007】
また、塗料溜まり10は、グラビアロール3の軸線方向に対する断面輪郭形状が矩形とされると共に、グラビアロール3の軸線方向に延在するように形成されている。この塗料溜まり10は、連結部11を介して塗料供給源9に連結されている。塗料供給源9は、所定の圧力で塗料を塗料溜まり10へ供給する。また、この吐出圧力が一定以上となるのを防止するため、塗料供給通路19に分岐接続されたリリーフ通路13に圧力調整弁Vが接続されている。
【0008】
位置調整機構7は、固定フレーム12に対してマニホールド8の位置を調整することで、グラビアロール3と塗料供給装置2との密封性を向上させるものであって、固定部材16と調整ネジ17とを備えている。固定部材16は、固定フレーム12に取付ネジ18により固定され、調整ネジ17は固定部材16に水平方向に複数螺合されている。そして、調整ネジ17を回転させることで、マニホールド8をグラビアロール3に対して接近・離間するように位置調整できるようになっている。
【0009】
上記の構成のベースコータ1によって、缶胴部にベースコーティングを施す手順を説明する。まず、塗料供給源9から連結部11を介して塗料溜まり10に塗料が供給される。次に、回転するグラビアロール3の溝3aが塗料溜まり10を通過する。このとき、溝3aには、塗料溜まり10の塗料が転移される。そして、溝3aに転移された塗料は、ドクターブレード4によって不要な部分が掻き取られた後、転写ロール5に転移される。転写ロール5に転移された塗料は、缶胴部に転写されてベースコーティングが完了する。
【0010】
続いて、位置調整機構7により、固定フレーム12に対するマニホールド8の位置を調整する手順を説明する。まず、グラビアロール3と塗料供給装置2との隙間が広がりすぎている場合においては、調整ネジ17を正回転させる。調整ネジ17は、固定部材16に螺合しており、固定部材16は固定フレーム12に固定されている。
そのため、調整ネジ17は、その回転によりマニホールド8に接近する方向へ変位して、マニホールド8をグラビアロール3の方向に押圧する。これにより、マニホールド8は、グラビアロール3に接近して該グラビアロール3との隙間が最適な値に調整される。
【0011】
また、グラビアロール3と塗料供給装置2との隙間が狭すぎる場合には、調整ネジ17を逆回転させることにより、マニホールド8は、グラビアロール3から離間する方向へ移動して該グラビアロール3との隙間が最適な値に調整される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2002−192696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ところで、この種のベースコータ1においては、グラビアロールやアプリケーションロールから飛散した塗料は、そのまま廃棄しているのが現状であった。
【0014】
本発明は、上記事情を考慮し、ロールから飛散した塗料の再利用を図ることで、塗料の無駄をできるだけ無くせるようにした塗装装置の塗料回収装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
請求項1の発明の塗装装置の塗料回収装置は、外周に溝が設けられた第1のロールと、該第1のロールの溝へ塗料を供給する塗料供給手段と、該第1のロールに並列に設けられ該第1のロールから塗料を転写される第2のロールと、前記第1のロールと前記第2のロールの接点から延びるそれら共通の接線方向に延在し、該接点から飛散する塗料を受ける吸い込みダクトと、該吸い込みダクトで回収した塗料を前記塗料供給手段へ送る塗料回収手段と、を備えることを特徴としている。
【0016】
請求項2の発明は、請求項1に記載の塗装装置の塗料回収装置であって、前記第1のロールはグラビアロールにより構成され、前記第2のロールは、前記グラビアロールの斜め上方に配置されたアプリケーションロールにより構成され、前記塗料供給手段は、前記アプリケーションロールの下方に配置され、前記吸い込みダクトは、前記アプリケーションロールと前記塗料供給手段の間に介装される狭小部を備えていることを特徴としている。
【0017】
請求項3の発明は、請求項2に記載の塗装装置の塗料回収装置であって、前記塗料回収手段は、前記アプリケーションロール、前記グラビアロール、前記吸い込みダクト及び前記塗料供給手段の鉛直下方に設けられたカバーと、該カバーによって回収された、前記アプリケーションロール、前記グラビアロール、前記吸い込みダクト及び前記塗料供給手段からの塗料を、前記塗料供給手段へ再供給する塗料再供給手段と、を備えることを特徴としている。
【0018】
請求項4の発明は、請求項3に記載の塗装装置の塗料回収装置であって、前記塗料供給手段は、前記グラビアロールの軸線に平行に配置されかつ該グラビアロールの溝に塗料を加圧状態で供給塗布する塗料貯留部を前記グラビアロールへの対向面に有するマニホールドを備え、該マニホールドから直接漏れ出る塗料並びに塗料貯留部に接続される圧力調整弁を介して流れ出る塗料を前記カバーによって回収することを特徴としている。
【発明の効果】
【0019】
請求項1の発明によれば、飛散した塗料を吸い込みダクトで回収し、吸い込みダクトで回収した塗料を塗料供給手段へ送ることで再利用するので、塗料の無駄を無くすことができる。
【0020】
請求項2の発明によれば、アプリケーションロールと塗料供給手段の間の狭小部分で塗料回収が可能であるから、広範囲に飛散する前に塗料を回収することができ、塗料の回収率を高めることができる。
また、広範囲に飛散する前に塗料を回収することは、塗料が固形化して異物となる前に回収することを意味し、これによって塗料の再利用が可能であることは勿論であるが、それに加えて、印刷不良の原因となる異物の混入が極めて少ない塗料回収を実現できる。
【0021】
請求項3の発明によれば、アプリケーションロールからの飛散塗料に限らず、他の部位から飛散あるいは落下する塗料をカバーによって合わせて回収することができるので、塗料回収率のさらなる向上が図れる。
【0022】
請求項4の発明によれば、マニホールドから直接溢れ出る塗料や、例えば塗料貯留部から延びる塗料排出路に介装される圧力調整弁を通してマニホールドから流れ出る塗料を効率良く回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態の塗料回収装置を備えたベースコータの構成を示す側面図である。
【図2】同ベースコータの中の塗料供給装置の分解斜視図である。
【図3】同塗料供給装置の拡大側面図である。
【図4】図3のIV矢視図である。
【図5】図2の塗料供給装置の中のマニホールドを取り出して示す拡大斜視図である。
【図6】同塗料供給装置の側断面図である。
【図7】図6のVII−VII矢視断面図である。
【図8】従来のベースコータの概略構成を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は実施形態の塗料供給装置を備えたベースコータの構成を示す側面図、図2は同塗料供給装置の分解斜視図、図3は同塗料供給装置の拡大側面図、図4は図3のIV矢視図、図5は図2の塗料供給装置の中のマニホールドを取り出して示す拡大斜視図、図6は同塗料供給装置の側断面図、図7は図6のVII−VII矢視断面図である。
【0025】
図1に示すベースコータ50は、図示しない缶の胴部にベースコーティングを施すもので、塗料供給装置60と、外周面に溝51aが設けられたグラビアロール51と、グラビアロール51の外周面に摺接して外周面の溝51a上の不要な塗料を掻き取るドクターブレード52と、グラビアロール51から塗料を転写されるアプリケーションロール(転写ロール)53と、グラビアロール51やアプリケーションロール53、塗料供給装置60などの下方を覆うように設けられたカバー54と、アプリケーションロール53の下側に配置された吸い込みダクト55などを備えている。
【0026】
グラビアロール51、アプリケーションロール53、及び図示略の缶は、その軸線を水平方向に位置させるように配置され、アプリケーションロール53は、グラビアロール51の斜め上方にグラビアロール51と並列に配置され、塗料供給装置60は、アプリケーションロール53の下方に配置されている。グラビアロール51は、図1中時計回りに回転することで、外周の溝51aに転移された塗料をアプリケーションロール53に転移する。アプリケーションロール53は、グラビアロール51から転移された塗料を缶に転写してコーティングする。
【0027】
塗料供給装置60は、グラビアロール51の外周面の溝51aに塗料を供給するもので、グラビアロール51の外周面に接して溝51aに塗料を加圧状態で供給塗布する合成樹脂製のマニホールド61と、マニホールド61を支持するマニホールド支持枠62と、マニホールド支持枠62を支持する支持フレーム63と、を有している(図2、図3参照)。
【0028】
ここでは、便宜上、次のように方向性について定義しておく(図1及び図2参照)。
まず、グラビアロール51の軸線方向を左右方向といい、塗料供給装置60側からグラビアロール51を見て左側を左方向といい、右側を右方向という。また、グラビアロール51の周方向のうち、マニホールド61の位置調整に関わる範囲における図1の時計回り方向を下方向、反時計回り方向を上方向という。また、グラビアロール51の軸線方向に直交し且つグラビアロール51に対して接近・離間する方向を前後方向といい、グラビアロール51に接近する方向を前方向、グラビアロール51から離間する方向を後方向という。
【0029】
図2に示すように、支持フレーム63は、断面矩形の金属製の角材よりなり、支持フレーム63の右端に設けた取付ブラケット64を介して図示略の固定部に固定され、グラビアロール51に対向するようにグラビアロール51の軸線に平行に配置されている。
【0030】
マニホールド支持枠62は、上板65aと前後両側板65b、65cとからなる断面コ字状の枠本体65と、該枠本体65の左右両端に取り付けられた左右のサイドプレート66、67とを備えている。断面コ字状の枠本体65は、角材よりなる支持フレーム63の上に跨った形で載っている(図6参照)。右側サイドプレート67は、切欠68により支持フレーム63に跨った形で載っており、左側サイドプレート66は、支持フレーム63の左端面63aを覆う位置に配されている。マニホールド支持枠62は、枠本体65及び右側サイドプレート67が支持フレーム63に跨った形で載っている(嵌まっている)ことにより、支持フレーム63にガイドされながら、左右方向に移動できるように支持されている。
【0031】
角材よりなる支持フレーム63には、その下面から上面に貫通するネジ孔71が設けられており(図4、図6、図7参照)、ネジ孔71は、左右方向に離れた2箇所に配置されている。各ネジ孔71には、下方から上方に向けて上下方向アジャストボルト73が螺合されており、上下方向アジャストボルト73の先端(上端)は、ネジ孔71の上端開口を介して支持フレーム63の上面よりも上方へ突出している。また、上下方向アジャストボルト73には、位置調整後に回らないようにロックするロックナット74が螺合されている。
【0032】
支持フレーム63の上面よりも上方へ突出する上下方向アジャストボルト73の先端(上端)は、支持フレーム63に跨った断面コ字状の枠本体65の上板65aの下面(内面)に当接しており、これにより、上下方向アジャストボルト73が枠本体65を下から支えている。つまり、枠本体65は、支持フレーム63の上面に載った形になっているものの、実質的には、2本の上下方向アジャストボルト73の先端に載った状態で支持されている。
【0033】
そして、上下方向アジャストボルト73をねじ込み側に回転させると、該上下方向アジャストボルト73の先端がマニホールド支持枠62を上方に押し上げて変位させることができ、反対に、上下方向アジャストボルト73を緩み側に回転させると、上下方向アジャストボルト73の先端が下降し、それにより、マニホールド支持枠62を下方に変位させることができるようになっている。また、左右の上下方向アジャストボルト73を適宜正回転あるいは逆回転させることで、マニホールド支持枠62の中心軸がグラビアロール51の軸線と平行になるように、該マニホールド支持枠62の姿勢を制御することも可能である。
【0034】
また、角材よりなる支持フレーム63の左端面63aには、ネジ軸部77aを外部に突出させた第1の左右方向アジャストボルト77が固定されている。この第1の左右方向アジャストボルト77の、支持フレーム63の左端面63aから突出したネジ軸部77aには、マニホールド支持枠62の左側サイドプレート66の挿通孔78が挿通されており、そのサイドプレート66の外側で、ネジ軸部77aには左右方向アジャストナット79が螺合されている。
【0035】
また、その第1の左右方向アジャストボルト77の両隣りに位置させて、左側サイドプレート66には、2本の第2の左右方向アジャストボルト80が配置されている。これら2本の第2の左右方向アジャストボルト80は、左側サイドプレート66に形成されたネジ孔81にそれぞれ螺合されており、各先端を支持フレーム63の左端面63aに突き立てている。
【0036】
従って、支持フレーム63の左端面63aに固定された第1の左右方向アジャストボルト77に螺合する左右方向アジャストナット79を緩めて、その両隣りの第2の左右方向アジャストボルト80をねじ込み方向に回転させると、第2の左右方向アジャストボルト80の先端が、支持フレーム63の左端面63aを押圧し、その反力で、左側サイドプレート66及び枠本体65を備えたマニホールド支持枠62を左方向に変位させることができる。反対に、第2の左右方向アジャストボルト80を緩めて、第1の左右方向アジャストボルト77に螺合する左右方向アジャストナット79を締め込み方向に回転させると、左右方向アジャストナット79によって左側サイドプレート66及び枠本体65を備えたマニホールド支持枠62を右方向に押し移動させることができる。そのため、左右方向アジャストナット79及び第2の左右方向アジャストボルト80の螺合位置の調整により、マニホールド支持枠62を左右方向の任意の位置に調整することができる。
【0037】
また、左右方向の位置調整が済んだら、緩めていた左右方向アジャストナット79または第2の左右方向アジャストボルト80を締め込むことで、両方の反対方向の軸力によって左右方向アジャストナット79及び第2の左右方向アジャストボルト80の緩み止め(ロック)を行うことができるようになっている。
【0038】
以上のように、上下方向アジャストボルト73が、マニホールド支持枠62を上下方向に位置調整する上下方向移動調整機構AJ1を構成している。また、第1の左右方向アジャストボルト77、それに螺合する左右方向アジャストナット79、第2の左右方向アジャストボルト80が、マニホールド支持枠62を左右方向に位置調整する左右方向移動調整機構AJ2を構成している。
【0039】
また、マニホールド支持枠62の上下方向及び左右方向の位置調整後の固定手段として、枠本体65には、左右方向に離間した位置に2本の固定ボルト83が前後方向に貫通して配備されている。これらの固定ボルト83は、枠本体65の手前の側板65bから向こうの側板65cまで貫通しており、両側板65b、65cを互いに接近する方向に締め付けることで、枠本体65を支持フレーム63に固定するものである。支持フレーム63には、マニホールド支持枠62の位置調整代を見込んだ大きめの貫通孔(長孔など)84が形成されており、2本の固定ボルト83は、これらの貫通孔84を通して、枠本体65の手前の側板65bから向こうの側板65cまで貫通している。
【0040】
また、マニホールド支持枠62の左右のサイドプレート66、67の内側面には、前後方向に延びる2本のスライド溝87、88が形成されている。2本のスライド溝87、88は、上下方向の同じ高さ位置に前後方向に間隔をおいて設けられており、前側のスライド溝87の後端には、サイドプレート66、67の上端縁から形成した斜めの組立用の挿入溝89が連通している。また、後側のスライド溝88の後端は、サイドプレート66、67の後端縁に開口している。
【0041】
これらスライド溝87、88には、直方体ブロック状のマニホールド61の左右両側板91の外面に突設した前後のピン92、93がそれぞれスライド自在に嵌合されている。即ち、前側のスライド溝87には、組立用の挿入溝89を通して前側のピン92が挿入され、後側のスライド溝88には、サイドプレート66、67の後端縁の開口から後側のピン93が挿入されている。このように、左右及び前後のピン92、93が左右のサイドプレート66、67のスライド溝87、88にそれぞれ嵌合されることにより、マニホールド61が一定の姿勢でサイドプレート66、67によって前後方向移動可能に保持されている。
【0042】
なお、ピン92、93を各スライド溝87、88に挿入した状態で抜けないようにするため、図2に示すように、マニホールド61の後端には、後側のスライド溝88の後端開口を塞ぐリヤストッパ94がネジ固定されている。
【0043】
また、枠本体65の前側の側板65bの左右方向中央上部にはアジャストブロック95が取り付けられ、そのアジャストブロック95にはマニホールド61を前後方向に位置調整するための前後方向アジャストボルト96が取り付けられている。そして、この前後方向アジャストボルト96を一方側に回すことで、マニホールド61を、グラビアロール51の軸線方向に直交し且つグラビアロール51に対して接近する方向へ移動させることができ、反対に、前後方向アジャストボルト96を他方側に回すことで、マニホールド61を、グラビアロール51の軸線方向に直交し且つグラビアロール51に対して離間する方向へ移動させることができるようになっている。なお、この前後方向アジャストボルト96にも、調整後の回り止め用のロックナット97が螺合されている(図3参照)。
【0044】
ここで、マニホールド61のグラビアロール51への対向面に形成された後述する塗料貯留部101の高さ方向中心が最も前記グラビアロール51に近づくように、マニホールド支持枠62が支持フレーム63に対し上下方向移動調整機構AJ1により図1中上下方向へ移動調整されたときに、前後方向アジャストボルト96が回転操作されることで、マニホールド61がマニホールド支持枠62に対し、グラビアロール51の軸線Caと塗料貯留部101の高さ方向中心Cbとを結ぶ線Laに平行に移動調整される。そして、図1に示すように、マニホールド61を位置調整する際の互いに直交する3軸方向の移動が、グラビアロール51の軸線方向、径方向、及び周方向と完全に合致する。
【0045】
次に、マニホールド61及びマニホールド61の塗料貯留部101に対して塗料を給排する構成について説明する。
マニホールド61は直方体ブロック状のもので、図6に示すように、グラビアロール51の外周面に対向する前端面(グラビアロールへの対向面)に、グラビアロール51の軸線に平行に配置され且つグラビアロール51の溝51aに塗料を加圧状態で供給塗布する塗料貯留部101を有している。
【0046】
塗料貯留部101は、グラビアロール51の外周面に向けて開口したその前面開口部により、グラビアロール51の溝51aに塗料を加圧状態で供給塗布するものであり、グラビアロール51の軸線方向に延在する断面矩形状の密閉空間として形成されている。この塗料貯留部101の後部左右には、図5に示すように、マニホールド61の内部に形成されたY字形の2本の塗料供給路102の先端が連通されており、Y字形の2本の塗料供給路102の後端は1本となって、マニホールド61の後端部に接続された塗料供給管103に連通されている。塗料供給路102及び塗料供給管103は、所定の圧力で塗料を塗料貯留部101へ供給する通路であり、図1に示すように、塗料供給管103は塗料供給源140に接続されている。
【0047】
また、マニホールド61の内部には、塗料貯留部101から溢れる塗料を抜く1本の塗料排出路105が設けられている。この塗料排出路105は、マニホールド61の左右方向の中央部に配置されており、塗料貯留部101の後端の左右方向の中央部に連通している。塗料排出路105は、塗料貯留部101から後方(グラビアロールが存在する側と反対側)へ延びる第1排出路105aと、第1排出路105aの後端から上方へ延びる第2排出路105bとでL字形の流路として構成されており、第1排出路105aの途中に圧力調整弁110が介装されている。
【0048】
この圧力調整弁110は、塗料貯留部101内の塗料圧力が一定以上となるのを防止するためのリリーフバルブであり、第1排出路105aに嵌め込まれたバルブシリンダ111と、バルブシリンダ111内にスライド自在に収容されてバルブシリンダ111に形成された流路を絞り調節する弁体112と、前記流路を絞る方向に弁体112を付勢するバネ113とから構成されている。
【0049】
また、このマニホールド61の上面には、塗料を貯めることのできるダム状の凹部120が設けられている。この凹部120の前端は、グラビアロール51の外周面に向けて開放した補助塗料溜まり121として機能する部分であり、補助塗料溜まり121は、グラビアロール51との対向面であって塗料貯留部101のグラビアロール51回転方向の上流側に位置している。
【0050】
この補助塗料溜まり121は、上述のように、マニホールド61の上面に形成された凹部120の、グラビアロール51に隣接した一部領域として構成されており、該凹部120は、第1排出路105a及び第2排出路105bよりなる塗料排出路105(塗料連通路)を介して塗料貯留部101と連通されている。即ち、塗料排出路105の下流部分を構成する第2排出路105bの一端が、凹部120の底面に開口している。従って、塗料貯留部101から溢れた塗料は、塗料排出路105を通って凹部120に流れてくる。
【0051】
この凹部120には、そのように塗料排出路105を介して流れてくる塗料を、前端の補助塗料溜まり121に導くための塗料誘導壁122が設けられている。塗料誘導壁122は、第2排出路105bの凹部120への開口の後側に設けられた堰板122aと、堰板122aから前方に向け凹部120の底面に沿って延在する誘導板122bとからなり、第2排出路105bから出てきた塗料は、誘導板122bの下側を通って補助塗料溜まり121に導かれる。誘導板122bの上側は、補助塗料溜まり121から溢れた塗料を、マニホールド61の後端側に向けて流下させる開放流路となっており、そのように流下した塗料は、マニホールド61の後端部左右に接続された複数(この実施形態では2個)の塗料排出管123により回収される。
【0052】
また、凹部120の上方は、図3に示すように、蓋体125によって覆われており、補助塗料溜まり121にゴミ等が浸入するのを防止することができるようになっている。
【0053】
また、マニホールド支持枠62のサイドプレート66、67には、グラビアロール51の側面へ漏れ出る塗料を掻き取るためのサイドスクレーパ130が取り付けられており、塗料の横飛びを防止することができるようになっている。
【0054】
また、図1に示すように、吸い込みダクト55は、グラビアロール51とアプリケーションロール53の接点Pから延びるそれら共通の接線方向に延在し、該接点Pから飛散する塗料を受けられるように配置されている。吸い込みダクト55は、アプリケーションロール53と塗料供給装置(塗料供給手段)60の間に介装される狭小部55aを備えており、アプリケーションロール53と塗料供給装置60の間の狭小部分で塗料を回収でき、広範囲に飛散する前に塗料を回収することができて、塗料の回収率を高めることができるようになっている。
また、飛散する前に塗料を回収することは、塗料が固形化して異物となる前に回収することを意味し、これによって塗料の再利用が可能であることは勿論、それに加えて印刷不良の原因となる異物の混入を極力回避できる。
【0055】
また、吸い込みダクト55で回収した塗料は、塗料供給装置60へ塗料回収手段を介して送り込むようになっており、塗料回収手段は、アプリケーションロール53、グラビアロール51、塗料供給装置60の鉛直下方に設けられたカバー54と、該カバー54によって回収された、アプリケーションロール53、グラビアロール51、塗料供給装置60からの塗料を、塗料供給装置60へ再供給する塗料再供給手段150とを備えている。
なお、塗料供給手段60においては、前述したように、グラビアロール51の軸線に平行に配置されかつグラビアロール51の溝51aに塗料を加圧状態で供給塗布する塗料貯留部101をグラビアロールへの対向面に有するマニホールド61を備えており、マニホールド61から直接漏れ出る塗料並びに塗料貯留部101に接続される圧力調整弁110を介して流れ出る塗料をカバー54によって回収している。
【0056】
次に作用を説明する。
初回の組み立てやメンテナンス時の組み立ての際には、固定された支持フレーム63に対してマニホールド支持枠62を取り付け、マニホールド支持枠62にマニホールド61を取り付ける。その際、マニホールド支持枠62の上下方向(グラビアロール51の周方向)の位置を、上下方向移動調整機構AJ1の上下方向アジャストボルト73を操作することによって調整する。また、このとき同時に、マニホールド支持枠62がアプリケーションロール53の軸線に対して平行となるように左右方向の傾斜角度も調整できる。また、マニホールド支持枠62の左右方向(グラビアロール51の軸方向)の位置を、左右方向移動調整機構AJ2の左右方向アジャストナット79や第2の左右方向アジャストボルト80を操作することによって調整する。調整したら、固定ボルト83を締め込むことで、マニホールド支持枠62を支持フレーム63に確実に固定する。また、マニホールド61の前後方向の位置を、前後方向アジャストボルト96を操作することによって調整する。調整したら、ロックナット97を締め込む。
【0057】
このように、マニホールド支持枠62を一度だけ、左右方向及びに上下方向の位置調整並びに左右方向の傾斜角度を調整しておくと、次回からは、マニホールド61をマニホールド支持枠62に対して着脱するだけで、つまり、マニホールド61をグラビアロール51に対して接近・離間する方向へ位置調整するだけで、グラビアロール51に対するマニホールド61の位置の並びに左右方向の角度調整が容易に完了するようになり、メンテナンスの作業性向上が図れる。また、支持フレーム63に対してマニホールド支持枠62を位置調整した後に、固定ボルト83により、支持フレーム63に対してマニホールド支持枠62を動かないように確実に固定することができるので、後の調整し直しを不要にすることができる。
【0058】
また、前記マニホールド61の塗料貯留部101の高さ方向中心が最もグラビアロール51に近づくように、マニホールド支持枠62が支持フレーム63に対し上下方向移動調整機構AJ1により上下方向へ移動調整されたときに、つまり、実際の使用状態において、マニホールド61のグラビアロール51の周方向への移動調整が理想的に行なわれたときに、グラビアロール51の軸線Caと塗料貯留部の高さ方向中心Cbとを結ぶ線Laに平行を保った状態のまま、マニホールド61がマニホールド支持枠62に対して移動可能に取り付けられていて、マニホールド61を位置調整する際の互いに直交する3軸方向の移動が、グラビアロール51の軸線方向、径方向、及び周方向と合致する。したがって、マニホールド61の位置調整作業がきわめて容易になる。
【0059】
また、この塗料供給装置60では、支持フレーム63を金属製の角材により構成し、マニホールド支持枠62を、支持フレーム63に跨る断面コ字状の枠本体65と、該枠本体65の左右に取り付けられた左右のサイドプレート66、67とを備える構成としているので、マニホールド61を支持する部分(マニホールド支持枠62および支持フレーム63)の剛性アップを図ることができる。従って、高速運転の際には、塗料の圧力変動によりグラビアロール51からマニホールド61が逃げる現象、つまり、グラビアロール51とマニホールド61との間のクリアランスが大になる現象が起こる傾向があるが、上記のようにマニホールド61を支持する部分の剛性が高まることで、そのような不具合の発生を回避することができ、塗料の安定供給が可能になって印刷品質の向上が図れる。
【0060】
また、支持フレーム63を金属製の角材により構成し、この支持フレーム63の上に跨るようにマニホールド支持枠62を載せているため、マニホールド支持枠62の移動調整の際、左右方向、及び上下方向の調整の案内機構として角材からなる支持フレーム63を利用することができ、上下及び左右方向の案内のための特別な機構を設ける必要がなく、かつ剛性の高い角材を案内部材と支持部材の双方に兼用できることから、部品点数の削減と高精度な位置調整が可能となる。
【0061】
上記の構成のベースコータ50によって缶胴部にベースコーティングを施す場合は、塗料供給源140から塗料供給管103及び塗料供給路102を介して塗料貯留部101に塗料が供給される。次に、回転するグラビアロール51の溝51aが塗料貯留部101を通過するときに、溝51aに塗料貯留部101から塗料が転移される。そして、溝51aに転移された塗料は、ドクターブレード52によって不要な部分が掻き取られた後、アプリケーションロール53に転移される。アプリケーションロール53に転移された塗料は、缶胴部に転写されてベースコーティングが完了する。
【0062】
この際、圧力調整弁110が、塗料貯留部101内の塗料圧を一定以上に上昇しないように制御する。即ち、塗料貯留部101側の塗料圧が高いときは、弁体112が開き側に移動し、塗料圧を第2排出路105b側に逃がし、塗料貯留部101側の塗料圧が低いときは、弁体112が閉じ側に移動し、塗料圧の低下を抑制する。
【0063】
この塗料供給装置60では、圧力調整弁110をマニホールド61に内蔵しているので、装置の小型化が可能となっている。また、マニホールド61内部の塗料排出路105に圧力調整弁110を介装しているので、塗料貯留部101の圧力調整が容易にできるようになる。さらに、塗料貯留部101の左右方向の中央部に塗料排出路105を接続し、その塗料排出路105に圧力調整弁110を介装しているので、塗料貯留部101に対して左右バランスよく圧力調整ができるようなり、マニホールド61の左右における塗料塗布ムラを防止することができる。また、圧力調整弁110を介装した第1排出路105aを、塗料貯留部101から後方に延ばして形成しているので、上側あるいは下側に向けて圧力調整弁110を介装する流路を形成する場合に比べて、マニホールド61の全体厚さ(高さ)を小さくでき、コンパクト化に寄与することができる。
【0064】
また、この塗料供給装置60では、マニホールド61の塗料貯留部101のグラビアロール51回転方向上流側に補助塗料溜まり121を設けているので、グラビアロール51の高速化によりグラビアロール51とマニホールド61との対面部分(塗料転写部分)が負圧になっても、その部分へのエアの巻き込みを防止することができ、印刷品質を高めることができる。
【0065】
特に、補助塗料溜まり121を構成するマニホールド61の上面の凹部120が塗料貯留部101と連通しているので、補助塗料溜まり121に自動的に塗料を補充することができ、確実にエアの巻き込み防止を図ることができる。また、凹部120には、塗料排出路105から凹部120内に流れ込んでくる塗料を補助塗料溜まり121に誘導する塗料誘導壁122が設けられているので、補助塗料溜まり121の塗料液量を常に十分に保つことができ、エアの巻き込み防止作用の安定を図ることができる。
【0066】
また、このベースコータ50では、グラビアロール51やアプリケーションロール53から飛散した塗料を吸い込みダクト55で回収し、吸い込みダクト55で回収した塗料を塗料供給装置60へ送ることで再利用するので、塗料の無駄を無くせる。しかも、グラビアロール51やアプリケーションロール53からの飛散塗料に限らず、他の部位から飛散あるいは落下する塗料をカバー54によって合わせて回収することができるので、塗料回収率のさらなる向上が図れる。
【0067】
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
前記実施形態では、塗装装置の例としてベースコータ(下地塗装)を例に挙げて本発明を説明したが、これに限られることなく、印刷面を保護するための上ニスを塗布するオーバーバーニッシュ装置あるいはボトル缶のネジ部保護に使われるサイズコート等にも本発明は適用可能である。要は、缶胴部の円筒部分の軸方向の一部もしくは全部、または周方向の一部もしくは全周に薄膜塗料を塗布する塗装装置であれば、本発明は適用可能であり、必要に応じた塗料の種別によってなんら限定されるものではない。
【0068】
また、前記実施形態では、第1のロールとしてグラビアロール51、第2のロールとしてアプリケーションロール53を例に挙げて説明したが、これらに限られることなく他のロールの組み合わせであっても本発明は適用可能である。
また、前記実施形態では、圧力調整弁110から流れ出る塗料を一旦補助塗料溜まり121に経由させてカバーを介して回収しているが、これに限られることなく、圧力制御弁から流出する塗料を補助塗料溜まり121を経由することなく、塗料排出路から直接カバー54に排出したものを回収する構成にしてもよい。
また、前記実施形態では、吸い込みダクト55の狭小部55aを吸い込みダクト本体と一体の構成としているが、これに限られることなく、狭小部55aを吸い込みダクト本体とは別個の構成とし、狭小部55aを、アプリケーションロール53に当接しても該アプリケーションロール53を傷つけない程度の軟らかい材料から製作してもよい。
【符号の説明】
【0069】
50 ベースコータ
51 グラビアロール(第1のロール)
51a 溝
53 アプリケーションロール(第2のロール)
54 カバー(塗料回収手段)
55 吸い込みダクト
55a 狭小部
60 塗料供給装置(塗料供給手段)
61 マニホールド
101 塗料貯留部
110 圧力調整弁
140 塗料供給源(塗料再供給手段)
P グラビアロールとアプリケーションロールの接点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周に溝が設けられた第1のロールと、
該第1のロールの溝へ塗料を供給する塗料供給手段と、
該第1のロールに並列に設けられ該第1のロールから塗料を転写される第2のロールと、
前記第1のロールと前記第2のロールの接点から延びるそれら共通の接線方向に延在し、該接点から飛散する塗料を受ける吸い込みダクトと、
該吸い込みダクトで回収した塗料を前記塗料供給手段へ送る塗料回収手段と、
を備えることを特徴とする塗装装置の塗料回収装置。
【請求項2】
前記第1のロールはグラビアロールにより構成され、
前記第2のロールは、前記グラビアロールの斜め上方に配置されたアプリケーションロールにより構成され、
前記塗料供給手段は、前記アプリケーションロールの下方に配置され、
前記吸い込みダクトは、前記アプリケーションロールと前記塗料供給手段の間に介装される狭小部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の塗装装置の塗料回収装置。
【請求項3】
前記塗料回収手段は、
前記アプリケーションロール、前記グラビアロール、前記吸い込みダクト及び前記塗料供給手段の鉛直下方に設けられたカバーと、
該カバーによって回収された、前記アプリケーションロール、前記グラビアロール、前記吸い込みダクト及び前記塗料供給手段からの塗料を、前記塗料供給手段へ再供給する塗料再供給手段と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の塗装装置の塗料回収装置。
【請求項4】
前記塗料供給手段は、前記グラビアロールの軸線に平行に配置されかつ該グラビアロールの溝に塗料を加圧状態で供給塗布する塗料貯留部を前記グラビアロールへの対向面に有するマニホールドを備え、該マニホールドから直接漏れ出る塗料並びに塗料貯留部に接続される圧力調整弁を介して流れ出る塗料を前記カバーによって回収することを特徴とする請求項3に記載の塗装装置の塗料回収装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−17912(P2013−17912A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−150952(P2011−150952)
【出願日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(305060154)ユニバーサル製缶株式会社 (219)
【Fターム(参考)】