塗装装置及び塗装方法

【課題】塗装装置における色替えに伴うサイクルタイムを短縮して作業効率の向上を図るとともに、洗浄設備を簡素化する。
【解決手段】塗装装置は、シリンダ30と、該シリンダ30から送られた塗料を被塗装物Wに向けて噴霧する塗装ガン32とを備える。該塗装ガン32は、側壁が回転霧化頭64の内壁に囲繞されたハブを有し、該ハブには、塗料吐出孔と塗料導入口が形成される。塗料は、塗料吐出孔の開口から排出され、回転霧化頭64を経て被塗装物Wに塗着される。この間、塗料供給手段34の洗浄済のサブシリンダ134に対し、シリンダ30に新たに供給すべき塗料を充填する。塗装終了後、塗料供給手段34の接続バルブ92を塗料導入口に対向させた状態で洗浄を行う。さらに、接続バルブの前端面を塗料導入口に着座させ、接続バルブ92を開いて、サブシリンダ134に充填した塗料を塗料導入口から導入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装手段から被塗装物に対して塗料を噴霧することで塗装を行う塗装装置及びそれを用いた塗装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のボディ等を塗装する装置として、例えば、導電性の塗料を噴霧する静電塗装装置が知られている。この静電塗装装置では、ボディを様々な色に着色するべく、複数色の塗料が交換されながら用いられる。すなわち、いわゆる色替えが行われる。
【0003】
前回の塗装に用いた塗料が塗料供給ラインや塗装ガン等に残留していると、色替えを行った後に別色の塗料同士が混じり合うことになる。この場合、塗装によって得ようとする所望の色とは異なる色を呈してしまう。また、塗料が塗料供給ライン等に固着すると、目詰まりの原因となる。以上のような不具合を回避するべく、塗料供給ラインや塗装ガンを洗浄し、残存した塗料を除去することが広汎に行われている。
【0004】
特許文献1に開示されたこの種の静電塗装装置の概略システム構成図を、図12に示す。特許文献1によれば、この静電塗装装置1においてA色塗料の塗装を行った後にB色塗料に色替えを行うに際しては、以下のような動作が営まれる。なお、各構成要素の名称については特許文献1に従っている。
【0005】
はじめに、色替えバルブ装置2に接続された塗料供給配管3の先端に設けられた雄形カプラ4を、図12の仮想線の位置よりも矢印Z方向に前進させ、ポンプ5の塗料流入口に設けられた雌形カプラ6に接続する。その後、色替えバルブ装置2におけるA色塗料供給用の弁CVを開け、図示しないタンクからA色塗料をポンプ5に供給する。
【0006】
次に、雄形カプラ4を雌形カプラ6から離脱させて図12の仮想線に示す位置に後退させた後、洗浄液供給管7から洗浄液を供給する。これにより両カプラ4、6の先端に付着したA色塗料を除去した後、塗装を開始する。すなわち、静電塗装機8を介し、図示しない被塗装物に対してA色塗料を噴霧する。
【0007】
A色塗料を用いた塗装が終了した後、雄形カプラ4を雌形カプラ6に再接続し、色替バルブ装置2の洗浄空気供給バルブCVと洗浄液供給バルブCVを交互に開閉して、塗料供給配管3内に洗浄空気と洗浄液を供給する。これによりポンプ5内及び静電塗装機8内に残存するA色塗料が除去され、洗浄液とともに排出されて排液タンク9に貯留される。
【0008】
次に、色替えバルブ装置2におけるB色塗料供給用の弁CVを開け、前記タンクとは別のタンク(図示せず)からポンプ5にB色塗料を供給する。以降は、上記と同様にしてB色塗料を用いた塗装が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】実開平4−87755号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記から諒解されるように、特許文献1に開示されたような従来の静電塗装装置では、両カプラ4、6の洗浄と、静電塗装機8による塗装とを同時に行うことができない。
【0011】
また、ポンプ5内のA色塗料を全て排出し、且つ塗料供給配管3からポンプ5を経て静電塗装機8に至る経路を洗浄した後でなければ、B色塗料をポンプ5に貯留することができない。このため、A色塗料を用いた塗装を行った後、B色塗料をポンプ5に貯留するまでに長時間を要してしまう。
【0012】
以上のように、従来技術に係る静電塗装装置には、色替えを行う際のサイクルタイムが長いという不具合が顕在化している。このため、作業効率を向上することが困難である。
【0013】
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、色替えに伴う洗浄の時間を短縮して作業効率を高め、且つ設備を簡素化できる塗装装置及び塗装方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記の課題を解決するために、本発明は、塗料貯留手段と、前記塗料貯留手段から送られた塗料を被塗装物に対して噴霧する塗料噴霧手段を含む塗装手段と、塗料を前記塗料貯留手段に供給する塗料供給手段とを備える塗装装置であって、
前記塗装手段は、前記塗料噴霧手段に対して塗料を排出する塗料排出口が形成されたハブを有し、
前記ハブには、前記塗料供給手段から供給される塗料を導入するための塗料導入口が形成され、
前記塗料供給手段は、前記ハブの前記塗料導入口を介して前記塗料貯留手段に塗料を供給することを特徴とする。
【0015】
本発明においては、塗装手段を構成するハブを介して、塗料供給手段から塗料貯留手段へ塗料が供給される。このため、ハブには、塗料排出口及び塗料導入口の双方が形成される。このことから諒解されるように、上記のように構成することにより、洗浄を行うべき箇所をハブに集約することができる。この場合、洗浄箇所が集約されていることから、洗浄設備を簡素化することもできる。
【0016】
また、この構成では、塗料貯留手段から送られた塗料を噴霧している最中に、塗料供給手段を洗浄して該塗料供給手段に新たな塗料を貯留しておくことができる。このため、洗浄が終了した塗料貯留手段に対して迅速に塗料を供給することが可能である。
【0017】
以上のような理由から、色替えを行う際のサイクルタイムを短縮することができる。このため、作業効率が向上する。
【0018】
上記した洗浄を実施するための洗浄手段は、塗料導入口及び塗料排出口から洗浄液を排出してハブ及び塗料噴霧手段を洗浄するものであることが好ましい。すなわち、この場合、ハブに形成された塗料導入口と塗料排出口に洗浄液を供給する洗浄手段によって、ハブと同時に塗料噴霧手段を洗浄することもできる。このため、洗浄を一層効率よく行うことができる。
【0019】
なお、上記したように、本発明では、ハブを介して新たな塗料が供給される。このため、塗料供給手段におけるハブとの接続部を、ハブを洗浄する際に該ハブに近接させ、前記洗浄手段によって同時に洗浄するようにしてもよい。
【0020】
また、本発明は、塗料貯留手段から送られた塗料を、塗装手段に含まれる塗料噴霧手段から噴霧し、被塗装物に塗着させる塗装方法であって、
前記塗装手段を構成するハブに形成された塗料導入口を介して、塗料供給手段から前記塗料貯留手段に塗料を供給する工程と、
前記塗料貯留手段に貯留された塗料を前記ハブに送り、該ハブに形成された塗料排出口から前記塗料噴霧手段に排出する工程と、
前記塗料噴霧手段に排出された塗料を被塗装物に噴霧する工程と、
を有し、
前記噴霧を行っている間、前記塗料供給手段を洗浄し、さらに、洗浄済の前記塗料供給手段に新たな塗料を準備することを特徴とする。
【0021】
本発明では、塗装手段を構成するとともに塗料排出口及び塗料導入口が形成されたハブを介して、塗料供給手段から塗料貯留手段へ塗料を供給するようにしているので、洗浄を行うべき箇所がハブに集約される。このように洗浄箇所が集約されていることから、洗浄設備を簡素化することができる。
【0022】
また、塗料貯留手段から送られた塗料を噴霧している最中に、塗料供給手段を洗浄して該塗料供給手段に新たな塗料を準備するようにしているので、洗浄が終了した塗料貯留手段に対し、新たな塗料を迅速に供給することができる。
【0023】
従って、色替えを行う際のサイクルタイムを短縮することができる。また、作業効率を向上させることもできる。
【0024】
この場合、塗料を被塗装物に噴霧した後、ハブに形成された塗料導入口及び塗料排出口から洗浄液を排出して、該ハブ及び塗料噴霧手段を洗浄するとよい。これによりハブと塗料噴霧手段を同時に洗浄することができるので、洗浄時間を一層短縮することができる。
【0025】
ハブ及び塗料噴霧手段を洗浄する最中に、塗料供給手段中、ハブに接続される部位を、塗料噴霧手段に近接させて同時に洗浄するようにしてもよい。塗装手段を多関節型ロボットに設けた場合には、洗浄を行う姿勢と、洗浄を行った後に塗料貯留手段に新たな塗料を供給するべく塗料供給手段と塗装手段を互いに接続する際の姿勢とが略同一となる。従って、多関節型ロボットに行うティーチングが容易である。
【0026】
洗浄を行う際、塗料噴霧手段を回転させるようにしてもよい。この場合、遠心力によって洗浄液が塗料噴霧手段の沿面の全体に容易に拡散する。このため、沿面の全体を洗浄することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、塗料の吐出、及び新たな塗料の供給を、ハブを介して行うようにしているので、洗浄を要する箇所がハブに集約される。このため、洗浄時間を短縮することが可能となり、色替えを行う際のサイクルタイムが短縮される。その結果、作業効率が向上する。また、洗浄箇所が集約されているので、洗浄設備を簡素化することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施の形態に係る塗装装置を含む塗装システムの概略全体構成図である。
【図2】図1の塗装装置の概略構成を模式的に示した模式構成図である。
【図3】図1の塗装装置を構成する塗装ガンの要部側面断面図である。
【図4】図3の要部拡大図である。
【図5】図1の塗装装置を構成する接続バルブの要部側面断面図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る塗装方法のフローチャートである。
【図7】A色塗装後の塗装ガン及び接続バルブの状態を示す概略一部断面図である。
【図8】洗浄時の塗装ガン及び接続バルブの状態を示す概略一部断面図である。
【図9】接続バルブとハブとを接続した際の塗装ガン及び接続バルブの状態を示す概略一部断面図である。
【図10】ハブを介してB色塗料を導入する最中の塗装ガン及び接続バルブの状態を示す概略一部断面図である。
【図11】B色塗料の導入が終了した後、接続バルブをハブから離間させた際の塗装ガン及び接続バルブの状態を示す概略一部断面図である。
【図12】従来技術に係る静電塗装装置の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明に係る塗装方法につき、それに用いられる塗装装置との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0030】
図1は、本実施の形態に係る塗装装置10を含んで構成される塗装システム12の概略全体側面図である。この塗装システム12は、塗装装置10が付設された多関節型ロボット14を有する。
【0031】
多関節型ロボット14につき概略説明すると、該多関節型ロボット14は、ベース部16に旋回自在に設けられた旋回部18を備えるとともに、該旋回部18側から、第1アーム20、第2アーム22、把持部24がこの順序で設けられる。旋回部18と第1アーム20との間、第1アーム20と第2アーム22との間、第2アーム22と把持部24との間には、それぞれ、第1関節部26、第2関節部28、第3関節部29が介在される。従って、第1アーム20、第2アーム22及び把持部24の各々は、第1関節部26、第2関節部28及び第3関節部29を基点とし、長手方向に沿う軸線を中心に回転可能である。
【0032】
一方、塗装装置10は、シリンダ(塗料貯留手段)30と、該シリンダ30から送液された塗料を被塗装物Wに対して噴霧する塗装ガン(塗装手段)32と、シリンダ30に貯留される塗料を供給する塗料供給手段34とを有する。
【0033】
この中のシリンダ30は、前記多関節型ロボット14の第2アーム22に設置される。また、塗装ガン32は、把持部24に揺動可能に把持される。シリンダ30と塗装ガン32の間には、送液配管36が設けられる。
【0034】
シリンダ30は、図2に模式的に示すように、サーボモータ38の作用下に進退動作するピストン40を備える。後述するように、該ピストン40が後退動作すると、塗料供給手段34から塗装ガン32及び送液配管36を介して塗料がシリンダ30に吸引されて貯留される。一方、該ピストン40が前進動作すると、シリンダ30に貯留された塗料が、送液配管36を介して塗装ガン32に送液される。
【0035】
シリンダ30には、洗浄エア供給バルブ42及び洗浄液供給バルブ44が設けられた洗浄用配管46も接続される。該洗浄用配管46において、洗浄エア供給バルブ42及び洗浄液供給バルブ44とシリンダ30との間には、第1トリガバルブ48が介装される。
【0036】
送液配管36は、塗装ガン32内において、第2トリガバルブ50、第3トリガバルブ52を介して吐出用塗料通路54又は貯留用塗料通路56のいずれか一方に連通する。すなわち、第2トリガバルブ50が開放され且つ第3トリガバルブ52が閉止されたときには、送液配管36と吐出用塗料通路54が連通する。これとは逆に、第2トリガバルブ50が閉止され且つ第3トリガバルブ52が開放されたときには、送液配管36と貯留用塗料通路56が連通する。
【0037】
ここで、塗装ガン32の概略一部断面図を図3に示す。なお、図3の矢印X1、X2方向及び矢印Y1、Y2方向は、図2の矢印X1、X2方向、矢印Y1、Y2方向に対応する。
【0038】
塗装ガン32は図示しないケーシングを有し、このケーシング内には、エアモータ60と、該エアモータ60の作用下に高速回転する回転軸62とが収容されている。すなわち、エアモータ60は、図示しない圧縮エア源から圧縮エアが供給されることにより、回転軸62を高速回転させる。
【0039】
この回転軸62は、高電圧を発生する図示しない高電圧発生器に対して電気的に接続されている。従って、該回転軸62の先端に設けられたベルカップ形の回転霧化頭64には、回転軸62を介して負の高電圧が印加される。
【0040】
また、回転軸62は、両端部が開口した中空部材であり、その内部には、管部材66が挿入されている。
【0041】
この管部材66は、固定支持部材68を介して前記ケーシングに固定されている。従って、管部材66が回転動作することはない。
【0042】
図4に詳細を示すように、管部材66は、前記固定支持部材68に支持された大径部70と、Y1方向側に位置して前記大径部70よりも小径な小径部72とを有する。この中の小径部72は、Y1方向端部が開口された中空部であり、その外壁には、中空の外管形成部材74が外嵌される。
【0043】
小径部72の大部分は、回転軸62の開口から突出している。その突出した一部が前記外管形成部材74の小径先端部76に囲繞されるとともに、残部が前記小径先端部76からさらに露呈する。
【0044】
小径部72の外壁と、外管形成部材74の小径先端部76の内壁との間には、環状クリアランス78が形成される。従って、管部材の中空な小径部72が内管として機能する一方、管部材66との間に環状クリアランス78を形成した小径先端部76が外管として機能する。
【0045】
一層詳細には、上記した吐出用塗料通路54及び貯留用塗料通路56は、固定支持部材68から管部材66にわたって形成されている。この中の貯留用塗料通路56は、小径部72のY1方向端部まで延在して開口する。一方、吐出用塗料通路54は、大径部70と小径部72の境界近傍で開口するとともに(図示せず)、前記環状クリアランス78に連通している。勿論、吐出用塗料通路54の開口は外管形成部材74に覆われており、従って、回転軸62の内部に塗料が漏洩することはない。
【0046】
小径部72及び小径先端部76には、略円錐台形状をなし且つY1方向からY2方向に向かうに従ってテーパー状に縮径するハブ80が嵌着される。すなわち、ハブ80には、その軸線方向に沿って延在する挿入孔82が貫通形成され、この挿入孔82に、小径部72と外管形成部材74の各先端部が嵌合されている。
【0047】
外管形成部材74の小径先端部76には、その周方向に沿って隆起した環状突起84が形成されている。一方、ハブ80の最も小径なY2方向端部には、その周方向に沿って陥没した環状凹部86が形成されており、前記環状突起84は、この環状凹部86に係合する。この係合により、ハブ80が外管形成部材74に対して位置決め固定される。
【0048】
ここで、ハブ80の少なくとも環状凹部86が形成された部位は、ゴムや樹脂等の弾性材料からなる。従って、この部位は、挿入孔82に環状突起84を通す際に容易に弾性変形(拡開)し、環状突起84と環状凹部86との位置が合致したときには、その弾性復元力によって元の形状に戻る。これにより、環状突起84と環状凹部86が互いに係合する。
【0049】
上記したように、管部材66が回転動作することはない。従って、外管形成部材74及びハブ80も回転動作することはない。
【0050】
ハブ80には、挿入孔82の直径方向略中心から外壁に向かって延在する複数個の塗料吐出孔88が放射状に形成される。外管形成部材74の先端に設けられた開口は、この塗料吐出孔88に臨む。換言すれば、小径部72の外壁と小径先端部76の内壁との間に形成された前記環状クリアランス78は、塗料吐出孔88に連通して該塗料吐出孔88に塗料を送る塗料通路として機能する。
【0051】
塗料吐出孔88は、ハブ80の側壁で開口している。この開口が、塗料排出口として機能する。
【0052】
また、小径部72に形成された貯留用塗料通路56は、ハブ80の前端面で開口している。換言すれば、貯留用塗料通路56の開口と挿入孔82の開口の位置は、互いに合致している。以下においては、貯留用塗料通路56の開口を「塗料導入口」と表記し、その参照符号を90とする。後述するように、塗料導入口90には、塗料供給手段34を構成する接続バルブ92(図1及び図2参照)が接続される。
【0053】
図3及び図4に示すように、前記回転霧化頭64のY2方向端部には、前記回転軸62が係合される係合孔94が形成され、Y1方向端部には、係合孔94に連通し且つY1方向からY2方向に向かうに従ってテーパー状に縮径する収容孔96が形成される。ハブ80は、この収容孔96に収容されている。従って、ハブ80が回転霧化頭64に囲繞されるとともに、ハブ80に形成された塗料排出口(塗料吐出孔88の開口)は収容孔96の内壁に臨む。
【0054】
ハブ80の側壁と、収容孔96の内壁との間には、環状の塗料流通用間隙97が形成される。この塗料流通用間隙97は、回転霧化頭64に向かって延在し、該回転霧化頭64の前端面である沿面98で開口している。塗料吐出孔88の開口(塗料排出口)から吐出された塗料は、収容孔96の内壁を伝いながら、沿面98に向かって流通する。すなわち、塗料流通用間隙97は、塗料が流通する塗料通路を形成する。
【0055】
沿面98は、半径方向外方となるにつれて矢印Y1方向側に向かうように若干傾斜している。回転軸62が回転動作することに追従して回転霧化頭64が回転動作すると、沿面98を流動する塗料が遠心力によって薄膜化し、いわゆる液糸状態となる。
【0056】
液糸状態となった塗料は、図示しないエア吐出口から吐出された圧縮エアによって霧状となり、この状態で、被塗装物Wに噴霧される。
【0057】
一方、塗料供給手段34(図2参照)は、各色塗料が貯蔵された複数のタンクに設けられた配管(いずれも図示せず)に設けられたカラーチェンジバルブ132を有する。
【0058】
このカラーチェンジバルブ132は、各色塗料の中から所望の色の塗料を選択的にサブシリンダ134に供給するためのものであり、この場合、20個の弁を備えることで1〜20番の番号が付された各色塗料を選択し得る。以下、便宜上、1番、2番の各弁132a、132bを開放したときに供給し得る塗料を、それぞれ、A色塗料、B色塗料と表記する。
【0059】
カラーチェンジバルブ132には、さらに、サブシリンダ134(後述)や、接続バルブ92等を洗浄するための洗浄エア供給弁135及び洗浄液供給弁136が設けられる。なお、カラーチェンジバルブ132と接続バルブ92との間には塗料供給配管137が橋架され、前記サブシリンダ134は、この塗料供給配管137に介装されている。
【0060】
サブシリンダ134は、サーボモータ138によって駆動するピストン140を備える。すなわち、サーボモータ138が付勢されてピストン140が矢印Y1方向に向かって後退動作すると、前記タンクからカラーチェンジバルブ132を介して供給された塗料がサブシリンダ134内に導入される。これとは逆に、ピストン140が矢印Y2方向に向かって前進動作したときには、サブシリンダ134内に導入された塗料が、塗料供給配管137を介して接続バルブ92に送られる。
【0061】
接続バルブ92は、エアシリンダ142のロッド144の先端に設けられている。該ロッド144は、ピストン146が流体圧を受けることに伴って矢印Y1方向、Y2方向に向かって後退・前進動作する。これに追従して、接続バルブ92がY1方向、Y2方向に変位する。
【0062】
ここで、接続バルブ92の要部概略側面断面図を図5に示す。なお、図5の矢印X1、X2方向及び矢印Y1、Y2方向は、図2及び図3の矢印X1、X2方向、矢印Y1、Y2方向に対応する。
【0063】
この接続バルブ92は、ハウジング156と、該ハウジング156に収容された長尺な弁棒158とを有する。
【0064】
弁棒158の先端(Y2方向端部)は、通常、ハウジング156の弁座172に着座してオリフィス174を閉塞しており、このため、接続バルブ92は閉状態である。その一方で、該弁棒158は、例えば、図示しないソレノイドの作用下に、図5における矢印Y1方向に変位することが可能である。この変位に伴って弁棒158の先端が弁座172から離間すると、オリフィス174が開放される。換言すれば、接続バルブ92が開状態となる。すなわち、接続バルブ92は、ノーマルクローズ弁である。
【0065】
弁棒158の側壁は、ハウジング156の内壁に対し、所定の間隔で離間している。このため、ハウジング156の内部に室186が形成される。
【0066】
ハウジング156には、室186に塗料ないし洗浄液を導入するための入口ポート188と、室186から洗浄液を排出するための出口ポート189とが形成される。勿論、これら入口ポート188及び出口ポート189は、室186に連通する。また、入口ポート188には、サブシリンダ134から延在する塗料供給配管137(図1参照)が接続され、一方、出口ポート189には、ダンプバルブが介装された配管(いずれも図示せず)が接続される。
【0067】
なお、図1における参照符号190は、排出トレイを示す。
【0068】
本実施の形態に係る塗装装置10を含む塗装システム12は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用及び効果につき、本実施の形態に係る塗装方法との関係で説明する。
【0069】
被塗装物W(図1参照)は、搬送ラインに沿って緩やかに移動し、図示しない塗装ブース内に搬入される。なお、被塗装物Wはアースされている。
【0070】
このようにして被塗装物Wが塗装ブース内に搬入されるまでの間、シリンダ30にA色塗料を貯留するべく、塗料供給手段34からA色塗料を供給する準備を行う。なお、実際には、A色塗料を貯留する前に洗浄が行われるが、洗浄時の塗装装置10の動作や過程等は、A色塗料からB色塗料に色替えを行う際に実施する洗浄時の動作や過程と同一であるため、ここでは割愛して後に詳述する。
【0071】
はじめに、洗浄済のサブシリンダ134にA色塗料を移送する。具体的には、カラーチェンジバルブ132の1番の弁132aを開くとともに、サーボモータ138を付勢することでサブシリンダ134のピストン140を後退させる。これに伴ってA色塗料がタンクから吸引され、サブシリンダ134に導入される。
【0072】
所定の量のA色塗料がサブシリンダ134に移送されると、サーボモータ138が滅勢される。これにより、塗料供給手段34におけるA色塗料の供給準備が完了する。
【0073】
次に、図1に示すように、多関節型ロボット14を動作させて塗装ガン32を接続バルブ92の上方に位置させる。その後、エアシリンダ142を付勢してピストン146を矢印Y2方向に上昇させ、これにより、接続バルブ92を上昇させてハブ80に当接させる。その結果、接続バルブ92を構成する弁棒158が塗料導入口90に対向する。
【0074】
この状態で、例えば、図示しないソレノイドの作用下に弁棒158が矢印Y1方向に変位する。従って、弁棒158の先端が弁座172から離間してオリフィス174が開状態となる。
【0075】
さらに、第3トリガバルブ52(図2参照)を開けた後、サーボモータ38を付勢してシリンダ30のピストン40を後退させるとともに、サーボモータ138を付勢してサブシリンダ134のピストン140を前進させる。これにより、A色塗料は、サブシリンダ134から入口ポート188を経て、接続バルブ92内の室186に到達する。勿論、この際、前記ダンプバルブは閉止されている。
【0076】
上記したようにオリフィス174が開状態となっているため、A色塗料は、室186からオリフィス174を通過し、さらに、塗装ガン32の塗料導入口90、貯留用塗料通路56及び第3トリガバルブ52を経て、送液配管36に導入される。A色塗料は、最終的に、シリンダ30に貯留される。
【0077】
このようにしてシリンダ30に所定量のA色塗料が貯留されると、例えば、前記ソレノイドの作用下に弁棒158が矢印Y2方向に変位し、弁座172に着座する。すなわち、オリフィス174が閉塞されて接続バルブ92が閉状態となり、これに伴ってA色塗料の供給が停止される。
【0078】
次に、第3トリガバルブ52を閉じ、エアシリンダ142を再付勢してピストン146を後退動作させることで、ハブ80と接続バルブ92とを互いに離間させる。
【0079】
次に、多関節型ロボット14を構成する旋回部18、第1アーム20、第2アーム22及び把持部24が適切な動作を営む。これにより、塗装ガン32を、搬送ラインに沿って緩やかに移動して図示しない塗装ブース内に搬入された被塗装物Wに対向するように移動させる(図1参照)。なお、上記したように被塗装物Wはアースされている。
【0080】
この状態で、第2トリガバルブ50が開く。これにより、送液配管36が吐出用塗料通路54に連通する。この連通の前、又は後に、エアモータ60(図3参照)が付勢されて回転軸62が高速回転を開始する。従って、該回転軸62に取り付けられた回転霧化頭64も高速回転する。また、前記高電圧発生器が付勢され、回転霧化頭64が負の帯電状態となる。さらに、前記エア吐出口から圧縮エアが吐出される。
【0081】
次に、サーボモータ38(図2参照)を再付勢してシリンダ30のピストン40を前進させる。これによりA色塗料がシリンダ30から送り出され、送液配管36及び吐出用塗料通路54を経て、外管形成部材74(図3及び図4参照)と管部材66との間の環状クリアランス78に導入される。A色塗料は、さらに、環状クリアランス78を通過し、ハブ80に形成された塗料吐出孔88の開口(塗料排出口)から吐出される。
【0082】
吐出されたA色塗料は、高速で回転している回転霧化頭64に形成された収容孔96の内壁に衝突する。その後、A色塗料は、遠心力の作用によって該内壁を伝いながら、ハブ80の側壁と収容孔96の内壁とで形成される塗料流通用間隙97内を、沿面98側に向かって移動する。A色塗料は、その後、沿面98に形成された開口から導出される。
【0083】
沿面98に到達したA色塗料は、遠心力の作用によって、該沿面98の直径方向外方(外周縁部)に向かって流動する。ここで、回転霧化頭64が負の帯電状態となっているため、A色塗料は、上記のようにして内壁及び沿面98を流動する過程で、負に帯電する。
【0084】
A色塗料は、沿面98を外周縁部に向かって流動する過程で、遠心力によって薄膜化して液糸状態となる。この液糸が、前記エア吐出口から吐出された圧縮エアの作用下に微細な塗粒となって拡散し、霧状態となる。すなわち、A色塗料(塗粒)が沿面98の外周縁部から被塗装物Wに向かって噴霧される。これにより、図6にS1として示すA色塗装が実施される。
【0085】
上記したように、被塗装物Wがアースされ、且つA色塗料が負に帯電しているので、塗粒となったA色塗料の大部分は、被塗装物Wに引き寄せられながら飛行し、最終的に、被塗装物Wに塗着する。このときのA色塗料の噴霧パターンは、前記圧縮エアの吐出量を制御することにより調整される。
【0086】
A色塗料からB色塗料に色替えを行い、該B色塗料を塗着するB色塗装までの工程を図6の概略フローに従って説明すると、被塗装物Wに対してA色塗装を行っている間、シリンダ30にB色塗料を供給し得るように準備する。このため、先ず、塗料供給手段34の洗浄を行う。すなわち、サブシリンダ134、接続バルブ92及び塗料供給配管137には、シリンダ30に対してA色塗料を供給した際の残渣が若干存在しているので、これを洗浄により除去する(ステップS1a)。
【0087】
具体的には、先ず、カラーチェンジバルブ132の1番の弁132a(A色塗料の弁)を閉じる。その後、洗浄液供給弁136を開き、カラーチェンジバルブ132から洗浄液を塗料供給配管137に供給する。洗浄液は、塗料供給配管137からサブシリンダ134を経て接続バルブ92に到達する。
【0088】
この際に接続バルブ92が閉状態(弁棒158がオリフィス174を閉塞した状態)であり、且つ前記ダンプバルブが開状態であると、洗浄液は、入口ポート188から室186内に進入し、さらに、出口ポート189を経て、前記ダンプバルブが介装された前記配管から排出される。これにより、A色塗料が流通した塗料供給配管137からオリフィス174に至るまでが洗浄され、清浄化される。
【0089】
その後、洗浄液供給弁136を閉じ、洗浄エア供給弁135を開いて洗浄エアを供給することにより、塗料供給配管137、サブシリンダ134内等から洗浄液が排出される。
【0090】
次に、ステップS1bにおいて、カラーチェンジバルブ132の2番の弁132b(B色塗料の弁)を開き、サーボモータ138を付勢してサブシリンダ134のピストン140を後退させ、B色塗料をサブシリンダ134に導入する。これにより、塗料供給手段34におけるB色塗料の供給準備が完了する。
【0091】
被塗装物Wに対するA色塗装が終了すると、該被塗装物Wが搬送ラインに沿って塗装ブースから搬出される。その間、シリンダ30及び塗装ガン32の洗浄を行う。
【0092】
洗浄に先んじて、多関節型ロボット14は、図1に仮想線で示すように、塗装ガン32を排出トレイ190に向ける。シリンダ30にA色塗料が残留している場合には、ピストン40をさらに前進させ、シリンダ30等に残留したA色塗料を排出トレイ190に排出する(ステップS2)。この場合、第2トリガバルブ50のみを開いて塗料吐出孔88からのみ塗料を排出するようにしてもよいし、第2トリガバルブ50及び第3トリガバルブ52の双方を開いて塗料吐出孔88及び塗料導入口90の双方から塗料を排出するようにしてもよい。
【0093】
次に、多関節型ロボット14は、図7に示すように、塗装ガン32を、接続バルブ92に対向する位置に移動させる(ステップS3)。塗装ガン32は、接続バルブ92との間に所定のクリアランスが形成される洗浄位置で停止する。
【0094】
次に、このクリアランスが形成された状態で、第1トリガバルブ48、第2トリガバルブ50及び第3トリガバルブ52を開いた後、洗浄液供給バルブ44を開く。これにより、図8に示すように、洗浄用配管46からシリンダ30、送液配管36、吐出用塗料通路54及び貯留用塗料通路56に向かってこの順序で洗浄液が流通し、洗浄が実施される(ステップS4)。
【0095】
貯留用塗料通路56を流通した洗浄液は、塗料導入口90からクリアランスに流出する。この際、ハブ80の前端面及び接続バルブ92の前端面も洗浄される。このため、上記のようにして接続バルブ92を洗浄してもなお、その前端面にA色塗料が残存していた場合であっても、この洗浄時に該A色塗料を除去することができる。
【0096】
一方、吐出用塗料通路54を流通した洗浄液は、塗料吐出孔88から回転霧化頭64の収容孔96の内壁に向かって吐出される。これにより、収容孔96の内壁、及び沿面98を洗浄することができる。
【0097】
このとき、エアモータ60の作用下に回転軸62及び回転霧化頭64を高速で回転させることが好ましい。これにより洗浄液に遠心力が作用するので、該洗浄液が沿面98の全体にわたって十分に拡散する。従って、該沿面98の全体を十分に洗浄することが可能となる。
【0098】
このように、本実施の形態に係る塗装装置10によれば、ハブ80の前端面に開口した塗料導入口90から洗浄液を流出させてハブ80を洗浄しながら、ハブ80に形成された塗料吐出孔88から洗浄液を吐出して回転霧化頭64を洗浄することができる。すなわち、ハブ80に対して洗浄液を供給することのみで、シリンダ30に貯留されたA色塗料が回転霧化頭64から噴霧されるに至るまでの塗料通路の全てを同時に洗浄することができる。従って、洗浄時間を短縮することができることに加え、洗浄設備を簡素化することも可能となる。
【0099】
さらに、ハブ80の前端面と接続バルブ92の前端面との間に所定のクリアランスが形成される洗浄位置において、塗料導入口90から洗浄液を該クリアランスに流出させることにより、接続バルブ92の前端面を同時に洗浄することも可能である。
【0100】
続いて、洗浄液供給バルブ44を閉じた後、洗浄エア供給バルブ42を開いて洗浄エアを供給する。これにより、洗浄用配管46、シリンダ30、送液配管36、吐出用塗料通路54及び貯留用塗料通路56に残留した洗浄液が排出され、シリンダ30及び塗装ガン32等の洗浄が完了する。
【0101】
次に、A色塗料をシリンダ30に導入したときと同様にして、B色塗料をシリンダ30に導入する。すなわち、サーボモータ138を付勢してエアシリンダ142のピストン146を矢印Y2方向に前進させ、図9に示すように、接続バルブ92とハブ80の前端面同士を当接させる(ステップS5)とともに、弁棒158を塗料導入口90に対向させる。
【0102】
この状態で、例えば、ソレノイドの作用下に弁棒158(図5参照)の先端を弁座172から離間させてオリフィス174を開状態とする。
【0103】
そして、第1トリガバルブ48及び第2トリガバルブ50を閉じる一方で第3トリガバルブ52を開き、その後、サーボモータ38を付勢してシリンダ30のピストン40を後退させるとともに、サーボモータ138を付勢してサブシリンダ134のピストン140を前進させる。これにより、B色塗料が、サブシリンダ134から接続バルブ92の入口ポート188を経て、弁棒158の周囲に形成された室186に到達する(ステップS6)。この間、前記ダンプバルブが閉止されていることはいうまでもない。
【0104】
B色塗料は、図10に示すように、開状態のオリフィス174を通過して塗装ガン32の塗料導入口90に供給される。B色塗料は、貯留用塗料通路56、第3トリガバルブ52及び送液配管36を通過し、シリンダ30に貯留される。
【0105】
このようにしてシリンダ30に所定量のB色塗料が貯留された後、例えば、前記ソレノイドの作用下に、弁棒158が矢印Y2方向に変位して弁座172に着座し、オリフィス174が閉塞されて接続バルブ92が閉状態となる。これに伴ってB色塗料の供給が停止される。
【0106】
次に、第3トリガバルブ52を閉じ、エアシリンダ142を再付勢してピストン146を後退動作させることで、図11に示すように、ハブ80と接続バルブ92とを互いに離間させる(ステップS7)。
【0107】
多関節型ロボット14がこのように動作している間、新たな被塗装物Wが塗装ブースの所定の位置に到達する。このことを認識した多関節型ロボット14は、適切に動作して被塗装物Wに塗装ガン32を向ける。また、エアモータ60(図3参照)が付勢されて回転軸62及び回転霧化頭64が高速回転を開始した後、第2トリガバルブ50が開かれることで送液配管36が吐出用塗料通路54に連通する。さらに、前記エア吐出口から圧縮エアが吐出される。
【0108】
次に、サーボモータ38の作用下にシリンダ30のピストン40が前進する。これにより、B色塗料が、上記と同様にして送液配管36、吐出用塗料通路54及び環状クリアランス78を通過した後、ハブ80に形成された塗料吐出孔88から吐出される。B色塗料は、さらに、収容孔96の内壁に沿って移動し、沿面98の開口から、沿面98に導出される。以降は、A色塗料と同様にしてB色塗料の噴霧、すなわち、B色塗装が行われる(ステップS8)。
【0109】
以上のように、本実施の形態に係る塗装装置10によれば、ハブ80に形成された塗料導入口90を介して、シリンダ30に貯留すべき所定色の塗料を塗装ガン32から供給することが可能である。従って、塗料を供給する際の多関節型ロボット14の姿勢と、塗装ガン32及び接続バルブ92に対して洗浄を行う際の多関節型ロボット14の姿勢とを略同一にすることができる。このため、塗料供給から洗浄に移行する際に多関節型ロボット14を大きく動作させる必要がない。
【0110】
従って、多関節型ロボット14に対するティーチングが容易となるとともに、塗料供給から洗浄への移行時間が短縮される。このことも、A色塗料からB色塗料に色替えを行う際のサイクルタイムの短縮化、及び作業効率の向上に寄与する。
【0111】
以上、本発明について好適な実施の形態を挙げて説明したが、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
【0112】
例えば、接続バルブ92は、ソレノイドの作用下に開閉可能な構成としているが、空気圧や油圧等の流体圧の作用下に開閉可能な構成としてもよい。
【0113】
また、多関節型ロボット14の間接部の個数(軸数)は、上記した実施の形態で示した個数に特に限定されるものではなく、例えば、5個であってもよい。勿論、6個等の5個以上の軸数であってもよい。
【符号の説明】
【0114】
10…塗装装置 12…塗装システム
14…多関節型ロボット 30…シリンダ
32…塗装ガン 34…塗料供給手段
36…送液配管 42…洗浄エア供給バルブ
44…洗浄液供給バルブ 48、50、52…トリガバルブ
54…吐出用塗料通路 56…貯留用塗料通路
60…エアモータ 62…回転軸
64…回転霧化頭 66…管部材
74…外管形成部材 78…環状クリアランス
80…ハブ 84…環状突起
86…環状凹部 88…塗料吐出孔
90…塗料導入口 92…接続バルブ
132…カラーチェンジバルブ 134…サブシリンダ
135…洗浄エア供給弁 136…洗浄液供給弁
137…塗料供給配管 158…弁棒
188…入口ポート 189…出口ポート
W…被塗装物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗料貯留手段と、前記塗料貯留手段から送られた塗料を被塗装物に対して噴霧する塗料噴霧手段を含む塗装手段と、塗料を前記塗料貯留手段に供給する塗料供給手段とを備える塗装装置であって、
前記塗装手段は、前記塗料噴霧手段に対して塗料を排出する塗料排出口が形成されたハブを有し、
前記ハブには、前記塗料供給手段から供給される塗料を導入するための塗料導入口が形成され、
前記塗料供給手段は、前記ハブの前記塗料導入口を介して前記塗料貯留手段に塗料を供給することを特徴とする塗装装置。
【請求項2】
請求項1記載の塗装装置において、前記塗料導入口及び前記塗料排出口から洗浄液を排出して前記ハブ及び前記塗料噴霧手段を洗浄する洗浄手段を有することを特徴とする塗装装置。
【請求項3】
請求項2記載の塗装装置において、前記洗浄手段は、前記塗料供給手段中の前記塗料噴霧手段に近接する部位をさらに洗浄することを特徴とする塗装装置。
【請求項4】
塗料貯留手段から送られた塗料を、塗装手段に含まれる塗料噴霧手段から噴霧し、被塗装物に塗着させる塗装方法であって、
前記塗装手段を構成するハブに形成された塗料導入口を介して、塗料供給手段から前記塗料貯留手段に塗料を供給する工程と、
前記塗料貯留手段に貯留された塗料を前記ハブに送り、該ハブに形成された塗料排出口から前記塗料噴霧手段に排出する工程と、
前記塗料噴霧手段に排出された塗料を被塗装物に噴霧する工程と、
を有し、
前記噴霧を行っている間、前記塗料供給手段を洗浄し、さらに、洗浄済の前記塗料供給手段に新たな塗料を準備することを特徴とする塗装方法。
【請求項5】
請求項4記載の塗装方法において、塗料を被塗装物に噴霧した後、前記塗料導入口及び前記塗料排出口から洗浄液を排出して前記ハブ及び前記塗料噴霧手段を洗浄する工程を有することを特徴とする塗装方法。
【請求項6】
請求項5記載の塗装方法において、前記ハブ及び前記塗料噴霧手段を洗浄する最中、前記塗料供給手段中の前記塗料噴霧手段に近接する部位をさらに洗浄することを特徴とする塗装方法。
【請求項7】
請求項5又は6記載の塗装方法において、洗浄を行う間、前記塗料噴霧手段を回転させることを特徴とする塗装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−17952(P2013−17952A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−153593(P2011−153593)
【出願日】平成23年7月12日(2011.7.12)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】