説明

増幅装置

【課題】電流コラプスを適切に改善するとともに、光照射による消費電力を抑制する。
【解決手段】包絡線抽出部1は、増幅部2で増幅される信号の包絡線を抽出する。増幅部2は、可変電源部3から供給される電力によって、入力される信号を増幅する。可変電源部3は、包絡線抽出部1から出力される包絡線に応じて、増幅部2に供給する電力を可変する。照射部4は、増幅部2に光を照射する。制御部5は、包絡線抽出部1から出力される包絡線の傾きに応じて、照射部4の出力する光を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件は、包絡線追従型の増幅装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器は、国際的な環境対策と相まって低消費電力化が求められている。例えば、携帯電話システムの基地局の送信部の最終段には、送信信号を増幅するための高周波増幅装置が設けられ、その高周波増幅装置の低消費電力化が求められている。
【0003】
高周波増幅装置は、一般的に電力効率が悪い。そこで、電力効率を改善する増幅装置として、包絡線追従型の増幅装置がある。包絡線追従型の増幅装置は、増幅器で増幅する信号の包絡線の振幅に応じた電源電圧を増幅器に供給し、電力ロスを低減する技術である。
【0004】
例えば、包絡線追従型の増幅装置は、増幅する信号の包絡線の振幅が所定の閾値以下の場合、高効率電源による固定電圧の電力のみを増幅器に供給する。そして、包絡線追従型の増幅装置は、増幅する信号の包絡線の振幅が所定の閾値を超える場合に、前記の固定電圧の電力供給に加え、増幅する信号の包絡線に応じた(追従した)可変電圧の電力を、低効率電源より増幅器に供給する。このように、包絡線追従型の増幅装置は、増幅する信号の包絡線の大きさに基づいて電源を切替えることにより、電力効率の改善を図っている。
【0005】
包絡線追従型の増幅装置の増幅器には、例えば、シリコン素材のLD−MOS(Laterally Diffused-Metal Oxide Semiconductor)、ガリウムヒ素(GaAS)や窒化ガリウム(GaN)などを素材としたFET(Field-Effect Transistor)、またはHEMT(High Electron Mobility Transistor)などが用いられる。なかでも、GaN−FETは、他素子に比べて高い飽和性能、高周波ゲイン、電力効率を有し、近年増幅器への適用が増加している。
【0006】
しかし、GaN−FETは、電流コラプスと呼ばれる、ドレイン電流が低下する特性を有している。例えば、GaN−FETは、ドレイン電圧が高く、ゲート電圧が低い(深い)場合、素子内部のゲート付近に電子がトラップされる。電子のトラップは、GaN−FET素子内の電子密度を低下させ、チャネル抵抗を高くさせる。これにより、GaN−FETのドレイン電流は低下する。この電流コラプスは、増幅器の増幅度の低下や信号の歪を増大させる。
【0007】
トラップされた電子を放出するには、トラップされた電子に障壁を超えるエネルギーを与えるようにすればよい。例えば、GaN−FETと発光素子とを光学的に結合し、結合した発光素子からGaN−FETに光を照射して、トラップされた電子にエネルギーを供給する。これにより、GaN−FETは、電流コラプスによるオン抵抗の増加(電流減少)状態が改善される。
【0008】
なお、従来、3族窒化物半導体電界効果型トランジスタと、このトランジスタに光を照射する光源およびその駆動回路の小型化を図った3族窒化物半導体電界効果型半導体装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
また、従来、電界効果トランジスタの電流コラプスの影響をより効果的に低減することが可能な半導体装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2008−47767号公報
【特許文献2】特開2008−198731号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかし、電流コラプスを改善するのに要するエネルギーに関係なく、増幅器のオン・オフに応じて光を照射した場合、無駄に電力が消費されるという問題点があった。
例えば、トラップされた電子を放出するのに要する強度以上の光を、増幅器がオンしている間照射した場合、無駄に電力が消費される。
【0012】
本件はこのような点に鑑みてなされたものであり、電流コラプスを適切に改善するとともに、光照射による消費電力を抑制することができる増幅装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、信号を増幅する増幅装置が提供される。この増幅装置は、供給される電力によって前記信号を増幅する増幅部と、前記信号の包絡線に応じて、前記増幅部に供給する電力を可変する可変電源部と、前記増幅部に光を照射する照射部と、前記信号の包絡線の傾きに応じて、前記照射部の出力する光を制御する制御部と、を有する。
【発明の効果】
【0014】
開示の増幅装置によれば、電流コラプスを適切に改善するとともに、光照射による消費電力を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1の実施の形態に係る増幅装置の一例を示した図である。
【図2】第2の実施の形態に係る増幅装置の適用例を示した図である。
【図3】増幅装置の回路ブロック例を示した図である。
【図4】傾き判断回路のブロック例を示した図である。
【図5】傾き抽出回路の動作を説明する図である。
【図6】最小値検出回路の動作を説明する図である。
【図7】ゼロ検出回路の動作を説明する図である。
【図8】最小値保持回路の動作を説明する図である。
【図9】光照射駆動回路の動作を説明する図である。
【図10】増幅装置の動作を示す図のその1である。
【図11】増幅装置の動作を示す図のその2である。
【図12】増幅器自身の熱による電流コラプスの回復を説明する図である。
【図13】包絡線のピークで光を照射した場合の動作を説明する図である。
【図14】傾き抽出回路の回路例を示した図である。
【図15】最小値検出回路の回路例を示した図である。
【図16】ゼロ検出回路の回路例を示した図である。
【図17】最小値保持回路の回路例を示した図である。
【図18】光照射駆動回路の回路例を示した図である。
【図19】増幅装置の動作を示したフロー図である。
【図20】第3の実施の形態に係る増幅装置の回路ブロック例を示した図である。
【図21】第4の実施の形態に係る増幅装置の回路ブロック例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る増幅装置の一例を示した図である。図1に示すように、増幅装置は、包絡線抽出部1、増幅部2、可変電源部3、照射部4、および制御部5を有している。
【0017】
包絡線抽出部1には、増幅部2で増幅される信号が入力される。増幅部2で増幅される信号は、例えば、無線周波数に周波数変換(変調)された無線信号である。包絡線抽出部1は、増幅部2で増幅される信号の包絡線を抽出する。
【0018】
増幅部2は、可変電源部3から供給される電力によって、入力される信号を増幅する。
可変電源部3は、包絡線抽出部1から出力される包絡線に応じて、増幅部2に供給する電力を可変する。
【0019】
照射部4は、増幅部2に光を照射する。
制御部5は、包絡線抽出部1から出力される包絡線の傾きに応じて、照射部4の出力する光を制御する。
【0020】
ここで、増幅部2の光照射による電流コラプスの回復は、増幅部2で増幅される信号のエネルギー(以下、信号エネルギー)の減衰傾向によって変わる。信号エネルギーの減衰傾向は、増幅される信号の包絡線の傾きから分かる。そこで、制御部5は、例えば、信号の包絡線の傾きの程度を、電流コラプスの回復に要する程度とし、包絡線の傾きに応じた光の制御を行う。
【0021】
例えば、包絡線の振幅が、大きい状態から小さい状態に急激に変化する場合、電流コラプスによる増幅部2のゲイン変化は大きく、増幅する信号に大きな歪が生じる。この場合、制御部5は、増幅部2が電流コラプスから早く回復するように、高輝度の光を出力するよう照射部4を制御する。
【0022】
一方、包絡線の振幅が、大きい状態から小さい状態に緩やかに変化する場合、振幅が急激に小さい状態に変化する場合よりも包絡線の振幅の大きい状態が長く続くので、増幅部2自身で発生する発熱エネルギーが大きい。そのため、増幅部2の電流コラプスによるゲイン変化は小さくなり、増幅する信号の歪も小さい。この場合、増幅部2は、上記した高輝度の光より低い輝度の光で電流コラプスから回復することができ、制御部5は、輝度の低い光を出力するよう照射部4を制御する。
【0023】
包絡線の振幅が急激に変化するかまたは緩やかに変化するかは、包絡線の傾きにより分かる。すなわち、制御部5は、包絡線の傾きに応じて、照射部4の出力する光を制御することにより、例えば、増幅する信号に歪が生じないよう適切に電流コラプスを改善することができ、光照射による消費電力を抑制することができる。
【0024】
このように、制御部5は、増幅部2で増幅される信号の包絡線の傾きに応じて、照射部4の出力する光を制御する。これにより、増幅装置は、電流コラプスを適切に改善するとともに、光照射による消費電力を抑制することができる。
【0025】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図2は、第2の実施の形態に係る増幅装置の適用例を示した図である。図2には、増幅装置を携帯電話システムの基地局に適用した場合の例を示している。図2に示すように、基地局11は、ベースバンド信号生成回路11a、変調回路11b、および増幅装置11cを有している。また、図2には、基地局11を制御する基地局NW(NetWork)制御装置12が示してある。
【0026】
ベースバンド信号生成回路11aは、基地局NW制御装置12から送信される信号のベースバンド信号を生成する。ベースバンド信号生成回路11aは、DSP(Digital Signal Processor)やCPU(Central Processing Unit)、DA(Digital to Analog)変換回路等により実現することができる。
【0027】
変調回路11bは、ベースバンド信号生成回路11aによって生成されたベースバンド信号を無線信号に変調する。例えば、変調回路11bは、ベースバンド信号を無線周波数に周波数変換する。
【0028】
増幅装置11cは、変調回路11bから出力される無線信号を増幅する。増幅された無線信号は、例えば、アンテナを介して、携帯電話に無線送信される。
なお、変調回路11b、増幅回路11cはアナログ回路により実現される。
【0029】
図3は、増幅装置の回路ブロック例を示した図である。図3に示すように、増幅装置11cは、包絡線抽出回路31、可変電源回路32、傾き抽出回路33、傾き判断回路34、光照射駆動回路35、光照射部36、および増幅器37を有している。図3には、図2で説明したベースバンド信号生成回路11aおよび変調回路11bも示してある。図3の包絡線抽出回路31は、例えば、図1の包絡線抽出部1に対応する。増幅器37は、例えば、図1の増幅部2に対応する。可変電源回路32は、例えば、図1の可変電源部3に対応する。光照射部36は、例えば、図1の照射部4に対応する。傾き抽出回路33、傾き判断回路34、および光照射駆動回路35は、例えば、図1の制御部5に対応する。
【0030】
包絡線抽出回路31は、増幅器37で増幅される無線信号の包絡線を抽出する。ここで、増幅器37に入力される無線信号は、ベースバンド信号を無線周波数に変調した信号である。従って、ベースバンド信号生成回路11aから出力されるベースバンド信号は、増幅器37で増幅される無線信号の包絡線といえる。すなわち、包絡線抽出回路31は、無線信号の包絡線の生成や加工を行っているわけではなく、すでに存在している包絡線を取り出しているだけである(ベースバンド信号を可変電源回路32に出力しているだけである)。なお、包絡線抽出回路31には、変調回路11bから出力される無線信号を入力するようにしてもよい。この場合、包絡線抽出回路31は、無線信号からその包絡線を抽出することになる。
【0031】
可変電源回路32は、包絡線抽出回路31から出力される包絡線に応じて、増幅器37に供給する電力を可変する。例えば、可変電源回路32は、包絡線の振幅が所定の閾値以下の場合、高効率電源による固定電圧の電力のみを増幅器に供給する。また、可変電源回路32は、包絡線の振幅が所定の閾値を超える場合、前記の固定電圧の電力供給に加え、増幅する信号の包絡線に応じた可変電圧の電力を、低効率電源より増幅器に供給する。
【0032】
傾き抽出回路33は、包絡線抽出回路31から出力される包絡線の傾きを抽出する。
傾き判断回路34は、傾き抽出回路33から出力される傾きの最小値を検出し、保持する。また、傾き判断回路34は、傾き抽出回路33から出力される傾きのゼロを検出する。
【0033】
図4は、傾き判断回路のブロック例を示した図である。図4に示すように、傾き判断回路34は、最小値検出回路41、ゼロ検出回路42、および最小値保持回路43を有している。
【0034】
最小値検出回路41には、傾き抽出回路33によって抽出された包絡線の傾きが入力される。最小値検出回路41は、抽出された包絡線の傾きの最小値を検出する。
ゼロ検出回路42には、傾き抽出回路33によって抽出された包絡線の傾きが入力される。ゼロ検出回路42は、抽出された包絡線の傾きの負から正への変化を検出する。すなわち、ゼロ検出回路42は、抽出された包絡線の傾きが負から正へ変化するときの傾きゼロを検出する。
【0035】
最小値保持回路43には、傾き抽出回路33によって抽出された包絡線の傾きが入力される。また、最小値保持回路43には、最小値検出回路41の最小値検出結果と、ゼロ検出回路42のゼロ検出結果が入力される。最小値保持回路43は、最小値検出回路41の最小値検出と、ゼロ検出回路42のゼロ検出とに応じて、入力される包絡線の傾きを出力し、また、入力される包絡線の傾きの最小値を保持する。
【0036】
例えば、最小値保持回路43は、入力される包絡線の傾きを出力する。最小値保持回路43は、最小値検出回路41によって包絡線の傾きの最小値が検出されると、その傾きの最小値を保持する。最小値保持回路43は、その後、ゼロ検出回路42によって包絡線の傾きゼロが検出されると、入力される包絡線の傾きを出力する。
【0037】
図3の説明に戻る。光照射駆動回路35は、傾き判断回路34のゼロ検出回路42と最小値保持回路43とから出力される信号に応じて、光照射部36の出力する光を制御する。
【0038】
例えば、光照射駆動回路35は、最小値保持回路43で保持された包絡線の傾きの最小値の大きさ(絶対値)に応じた駆動電流を光照射部36に出力する。また、光照射駆動回路35は、最小値保持回路43から大きさゼロ(傾きゼロ)の信号が出力されると、駆動電流の出力を停止する。
【0039】
光照射部36は、光照射駆動回路35から出力される駆動電流に応じて、増幅器37に光を照射する。光照射部36は、例えば、LED(Light Emitting Diode)である。
増幅器37は、変調回路11bから出力される無線信号を増幅する。増幅器37は、例えば、GaN−FETである。GaN−FETの増幅器37とLEDの光照射部36は、例えば、一体に形成される。増幅器37は、光照射部36から照射される光によって、電流コラプスが改善される。
【0040】
以下、傾き抽出回路33、最小値検出回路41、ゼロ検出回路42、最小値保持回路43、および光照射駆動回路35の動作について説明する。
図5は、傾き抽出回路の動作を説明する図である。図5に示す波形W11は、傾き抽出回路33に入力される信号を示している。すなわち、波形W11は、増幅器37で増幅される無線信号の包絡線(ベースバンド信号の波形)を示している。
【0041】
波形W12は、傾き抽出回路33から出力される信号を示している。すなわち、波形W12は、増幅器37で増幅される無線信号の包絡線の傾きを示している。
なお、図5に示す一点鎖線は、波形W11の傾きがゼロとなるポイントを示している。波形W11の傾きがゼロのとき、波形W12の値はゼロとなっている。
【0042】
また、図5に示す二点鎖線は、波形W11の変曲点を示し、波形W12の極大値または極小値を示している。図5では、一部の変曲点でしか二点鎖線を示していない(全ての変曲点において二点鎖線を示していない)。
【0043】
図6は、最小値検出回路の動作を説明する図である。図6に示す波形W21は、包絡線抽出回路31から出力される、無線信号の包絡線を示している。波形W22は、傾き抽出回路33から出力される、無線信号の包絡線の傾きを示している。すなわち、波形W22は、波形W21の傾きを示している。波形W22に示す包絡線の傾きは、最小値検出回路41に入力される。
【0044】
最小値検出回路41は、入力される波形W22の下に凸となっている部分(傾きの負の部分)の最小値を検出する。すなわち、最小値検出回路41は、包絡線の減少傾向にある傾きの、最も小さい値を検出する。例えば、最小値検出回路41は、図6に示す最小値Min11,Min12を検出する。
【0045】
図7は、ゼロ検出回路の動作を説明する図である。図7に示す波形W31は、包絡線抽出回路31から出力される、無線信号の包絡線を示している。波形W32は、傾き抽出回路33から出力される、無線信号の包絡線の傾きを示している。すなわち、波形W32は、波形W31の傾きを示している。波形W32に示す包絡線の傾きは、ゼロ検出回路42に入力される。
【0046】
ゼロ検出回路42は、波形W32に示す包絡線の傾きが負から正へ変化するときの傾きゼロを検出する。例えば、ゼロ検出回路42は、図7に示すゼロZr11,Zr12を検出する。
【0047】
図8は、最小値保持回路の動作を説明する図である。図8に示す波形W41は、包絡線抽出回路31から出力される、無線信号の包絡線を示している。波形W42は、傾き抽出回路33から出力される、無線信号の包絡線の傾きを示している。すなわち、波形W42は、波形W41の傾きを示している。波形W43は、最小値保持回路43から出力される信号を示している。なお、波形W42には、最小値検出回路41で検出される最小値Min11,Min12とゼロ検出回路42で検出されるゼロZr11,Zr12が示してある。
【0048】
最小値保持回路43には、傾き抽出回路33によって抽出された包絡線の傾き(図8に示す波形W42)と、最小値検出回路41の最小値検出結果と、ゼロ検出回路42のゼロ検出結果とが入力される。最小値保持回路43は、入力されている包絡線の傾きを出力し、最小値検出回路41によって包絡線の傾きの最小値が検出されると、そのときに入力されている傾き(すなわち最小値の傾き)を保持して出力する。最小値保持回路43は、その後、ゼロ検出回路42によって包絡線の傾きゼロが検出されると、再び、入力されている包絡線の傾きを出力する。
【0049】
例えば、波形W43に示すように、最小値保持回路43は、最小値検出回路41によって、最小値Min11,Min12が検出されると、その傾きを保持して出力する。すなわち、最小値保持回路43は、包絡線の傾きの負の部分における最小値を保持して出力する。最小値保持回路43は、最小値を保持した後、ゼロ検出回路42によって包絡線の傾きのゼロZr11,Zr12が検出されると、入力されている包絡線の傾きを出力する。
【0050】
図9は、光照射駆動回路の動作を説明する図である。図9に示す波形W46は、最小値保持回路43から出力される信号を示している。波形W47は、光照射駆動回路35から光照射部36へ出力される駆動電流を示している。
【0051】
光照射駆動回路35には、最小値保持回路43から出力される信号と、ゼロ検出回路42から出力される信号とが入力される。光照射駆動回路35は、最小値保持回路43で保持された包絡線の傾きの大きさに応じた駆動電流を光照射部36に出力する。
【0052】
例えば、光照射駆動回路35は、波形W47に示すように、最小値保持回路43で保持された最小値の大きさに応じた深さの矩形波の信号を出力する。光照射駆動回路35は、ゼロ検出回路42から傾きゼロの信号が出力されるまで、保持された最小値の大きさに応じた深さの矩形波の信号を出力する。光照射駆動回路35は、ゼロ検出回路42から傾きゼロの信号が出力されると、駆動電流の出力を停止する。
【0053】
以下、増幅装置11cの動作について説明する。
図10は、増幅装置の動作を示す図のその1である。図10の(A)の波形W51は、包絡線抽出回路31から出力される包絡線を示している。すなわち、波形W51は、増幅器37で増幅される無線信号の包絡線を示している。
【0054】
図10の(B)の波形W52は、波形W51の傾きを示している。すなわち、波形W52は、包絡線抽出回路31から出力される包絡線の傾きを示している。
図10の(B)の波形W53は、光照射駆動回路35から出力される駆動電流を示している。光照射駆動回路35は、波形W53に示すように、波形W52の負のピークに応じた大きさの駆動電流を出力する。光照射駆動回路35は、その後、波形W52がゼロになるまで、負のピークに応じた大きさの駆動電流の出力を維持する。そして、光照射駆動回路35は、波形W52がゼロになると、駆動電流の出力を停止する。
【0055】
波形W53の信号は、光照射部36に出力される。光照射部36は、駆動電流に応じた光を増幅器37に出力する。従って、波形W53の下方向は、光照射部36から出力される光の強度に対応する。また、波形W53の負の期間は、光照射部36から出力される光の照射期間を示している。
【0056】
図10の(C)の波形W54は、増幅器37に光を照射しないときの電流コラプスによるドレイン電流(Idq)の変化を示している。
図10の(C)の波形W55は、波形W53の駆動電流で光照射部36を駆動し、増幅器37に光を照射したときの電流コラプスによるドレイン電流の変化を示している。波形W54,W55に示すように、増幅器37のドレイン電流は、電流コラプスにより、急激に低下する。増幅器37に光を照射しないときは、波形W54に示すように、ドレイン電流は、徐々に回復する。一方、増幅器37に光を照射したときは、ドレイン電流は、波形W55に示すように、無照射時よりも早く回復する。
【0057】
なお、包絡線の傾き(波形W52)の負のピークで光照射を開始する場合、電流コラプスによるドレイン電流の低下から光照射の開始まで、増幅器37に光を照射しない時間が存在する。しかし、その光照射がされない間、ドレインには、無線信号による電流が流れており、自己発熱による電流回復が期待される。つまり、光照射がされない間の電流コラプスによるドレイン電流の低下の影響は限定的である。
【0058】
図10の(C)の斜線部分は、光照射部36で消費される電力を示している。例えば、LEDの発光電力を示している。ここで、増幅器37が動作している間、光を照射した場合、すなわち、波形W53の全区間で光を照射した場合、光照射部36で消費される電力は、図10の(C)の斜線を付していない部分と、斜線部分となる。これに対し、包絡線の傾きに応じて光を照射した場合は、図10の(C)の斜線部分となる。従って、図3に示す増幅装置11cは、消費電力を低減することができる。
【0059】
図11は、増幅装置の動作を示す図のその2である。図11の(A)〜(C)に示す波形W61〜W65は、図10の(A)〜(C)で説明した波形W51〜W55と同様である。以下では、波形W61〜W65の波形W51〜W55と異なる部分について説明する。
【0060】
図11の(A)の波形W61は、図10の波形W51に対し、包絡線のピークからの下がり方が異なっている。例えば、波形W61は、図11の(A)の区間L11に示すように、波形W51に対し、緩やかに低下している。
【0061】
波形W61は、波形W51に対し、緩やかに低下しているので、傾きの負のピークも、波形W51の傾きの負のピークより小さい。例えば、図11の(B)に示す波形W62の右側の負のピークは、図10の波形W52の右側の負のピークより、その絶対値が小さい。このため、図11の(B)の波形W63の右側の下向き凸は、図10の波形W53の右側の下向き凸より浅くなっている。
【0062】
光照射駆動回路35は、波形W63の駆動電流を出力する。従って、図11の例の場合、光照射駆動回路35は、図10の例の場合より絶対値の小さい駆動電流を出力し、光照射部36は、図10の例の場合より強度の弱い光を増幅器37に照射する。
【0063】
図12は、増幅器自身の熱による電流コラプスの回復を説明する図である。図12の(A)には、図10の(C)が示してある。図12の(B)には、図11の(C)が示してある。図12において、図10、図11と同じものには同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0064】
光照射駆動回路35は、包絡線が緩やかに低下する場合、包絡線が急激に低下する場合より、絶対値の小さい駆動電流を光照射部36に出力する。すなわち、包絡線が緩やかに低下する場合、増幅器37には、包絡線が急激に低下する場合より、輝度の小さい光が照射される。
【0065】
図12の(B)の輝度は、図12の(A)より小さいが、包絡線の低下が小さい分、増幅器37で電力が消費され、電流コラプスの回復は、光と熱で進められる。図12の(B)の斜線部E11は、増幅器37自身の熱による回復期待分を示している。
【0066】
すなわち、増幅器37は、包絡線が緩やかに低下する場合(包絡線の傾きの負のピークが小さい場合)、低い輝度の光で電流コラプスから回復することができる。つまり、増幅装置11cは、光照射部36の消費電力を抑制することができる。
【0067】
図13は、包絡線のピークで光を照射した場合の動作を説明する図である。図13の(A)〜(C)に示す波形W71〜W75は、図10の(A)〜(C)で説明した波形W51〜55と同様である。以下では、波形W71〜W75の波形W51〜W55と異なる部分について説明する。
【0068】
図13の(C)の斜線部E21a,E21bは、包絡線のピークで所定の強度の光照射を開始し、包絡線の所定の値で光照射を停止した場合の消費電力を示している。なお、図13の(C)の斜線部E22a〜E22cは、包絡線の傾きに応じて光照射を制御した場合の消費電力を示している。
【0069】
包絡線のピークに基づいて光照射を制御する場合、包絡線の低下が緩やかで、増幅器37自身の熱による電流コラプスによる回復の期待がある場合でも、所定強度の光を照射することになる。そのため、包絡線のピークに基づいて光照射を制御した場合、無駄に電力を消費する場合がある。例えば、増幅器37は、斜線部E22bの消費電力で電流コラプスが適切に改善されるにもかかわらず、斜線部E21bの消費電力で電流コラプスが改善されることになる。
【0070】
また、包絡線のピークに基づいて光照射を制御した場合、不要な点灯期間が生じる。例えば、区間L21に示すように、不要な点灯期間が生じる。
このように、増幅装置11cは、包絡線のピークに基づいて光照射を制御する場合に比べ、消費電力が抑制される。また、増幅装置11cは、包絡線の傾きの負のピークに応じた強度で光を照射し、包絡線の傾きに応じた期間、光を照射するので、増幅する無線信号に歪が生じないよう適切に電流コラプスを改善できる。
【0071】
以下、傾き抽出回路33、最小値検出回路41、ゼロ検出回路42、最小値保持回路43、および光照射駆動回路35の回路例について説明する。
図14は、傾き抽出回路の回路例を示した図である。図14に示すように、傾き抽出回路33は、遅延素子51、抵抗R11〜R14、および差動増幅器Z11を有している。遅延素子51および抵抗R12には、包絡線抽出回路31から出力される包絡線が入力される。
【0072】
傾き抽出回路33は、例えば、ベースバンド信号のチップレート周期(例えば、cdmaOneでは1.2288MHz、WCDMAでは3.84MHz)の複数倍の間隔ごとに、包絡線の振幅値について、今回値から前回値を減算する演算処理を行う。遅延素子51は、例えば、前記の周期の複数倍の間隔で入力される包絡線を遅延し、抵抗R11に出力する。
【0073】
これにより、傾き抽出回路33は、例えば、図5に示す波形W11の包絡線の傾きを示す波形W22を得ることができる。なお、図14の回路例の他に、差動増幅器を備えた微分回路によって傾き抽出回路33を形成することもできる。
【0074】
図15は、最小値検出回路の回路例を示した図である。図15に示すように、最小値検出回路41は、遅延素子52、抵抗R21〜R24、および差動増幅器Z21を有している。遅延素子52および抵抗R23には、傾き抽出回路33から出力される信号が入力される。
【0075】
最小値検出回路41は、入力される信号の下に凸となっている部分の最小値を検出する。最小値検出回路41は、今回の値と前回の値とを比較する演算処理を行って、下に凸となっている部分の最小値を検出する。遅延素子52は、例えば、傾き抽出回路33の比較周期の整数倍の間隔で入力される信号を遅延し、抵抗R22に出力する。これにより、最小値検出回路41は、例えば、図6に示す波形W22の最小値Min11,Min12を検出することができる。
【0076】
図16は、ゼロ検出回路の回路例を示した図である。図16に示すように、ゼロ検出回路42は、抵抗R31,R32および差動増幅器Z31を有している。抵抗R32には、傾き抽出回路33から出力される信号が入力される。ゼロ検出回路42は、傾き抽出回路33から出力される包絡線の傾きの負から正に変化するタイミングを検出する。これにより、ゼロ検出回路42は、例えば、図7に示す波形W32のゼロZr11,Zr12を検出することができる。
【0077】
図17は、最小値保持回路の回路例を示した図である。図17に示すように、最小値保持回路43は、ダイオードD11,D12、抵抗R41、アナログスイッチ53、コンデンサC11、および差動増幅器Z41を有している。アナログスイッチ53には、傾き抽出回路33から出力される包絡線の傾きが入力される。ダイオードD11には、最小値検出回路41から出力される信号が入力される。ダイオードD12には、ゼロ検出回路42から出力される信号が入力される。
【0078】
アナログスイッチ53は、傾き抽出回路33から出力される包絡線の傾きを出力する。アナログスイッチ53は、ダイオードD11に最小値検出回路41から信号が入力されると、そのときに入力されている包絡線の傾き(最小値の傾き)を保持して出力するようにする。また、アナログスイッチ53は、ダイオードD12にゼロ検出回路から信号が入力されると、入力される包絡線の傾きを出力するようにする。これにより、最小値保持回路43は、例えば、図8に示す波形W43の信号を出力する。
【0079】
図18は、光照射駆動回路の回路例を示した図である。図18に示すように、光照射駆動回路35は、基準電圧電源部54、抵抗R51〜R54、および差動増幅器Z51を有している。抵抗R51には、最小値保持回路43から出力される信号が入力され、抵抗R53には、ゼロ検出回路42から出力される信号が入力される。これにより、光照射駆動回路35は、例えば、図9に示す波形W47の信号を出力する。
【0080】
図19は、増幅装置の動作を示したフロー図である。図19には、図3で説明した可変電源回路32、光照射駆動回路35、光照射部36、および増幅器37を示している。
処理S11に示すように、包絡線抽出回路31は、増幅器37で増幅される無線信号の包絡線を抽出する。無線信号の包絡線は、可変電源回路32に出力され、可変電源回路32は、包絡線に応じた電力を増幅器37に出力する。
【0081】
処理S12に示すように、傾き抽出回路33は、包絡線抽出回路31で抽出された包絡線の傾きを抽出する。
処理S13に示すように、最小値検出回路41は、包絡線の傾きの最小となるタイミングを検出する。
【0082】
処理S14に示すように、最小値保持回路43は、包絡線の傾きの最小値を保持する。
処理S15に示すように、ゼロ検出回路42は、包絡線の傾きがゼロとなるタイミングを検出する。
【0083】
光照射駆動回路35は、最小値保持回路43から出力される包絡線の傾きの最小値と、ゼロ検出回路42から出力される傾きゼロ検出結果とに基づいて駆動電流を出力する。駆動電流は、光照射部36に出力され、光照射部36は、駆動電流に応じた光を増幅器37に照射する。
【0084】
以上説明したように、増幅装置11cは、包絡線の傾きに応じて、増幅器37に照射する光の強度と照射時間とを制御する。これにより、増幅装置11cは、適切に電流コラプスを改善するとともに、光照射による消費電力を抑制することができる。
【0085】
また、増幅装置11cは、増幅器37自体の発熱による電流コラプスの回復が期待される場合(包絡線が緩やかに低下する場合)、光照射の強度を弱くするので、消費電力を抑制することができる。また、増幅装置11cは、消費電力を抑制しながら、電流コラプスからの回復時間を短縮することができる。
【0086】
また、高周波の増幅装置では、高い歪性能が求められる。一般に、増幅装置は、ゲートバイアスを小さくしてドレイン電流を多く流すと、歪性能が改善する。ここで、ゲートバイアスをLEDの点灯制御に用いると、強度の強い光を照射するには、ゲートバイアスを大きくするようにする。しかし、ゲートバイアスを大きくすると、前記したように増幅装置の歪性能は低下する。これに対し、増幅装置11cは、増幅器37のゲート回路と光照射部36とが切り離されている。例えば、増幅装置11cは、増幅器37のゲートバイアス電圧を光照射部36の点灯制御に用いていない。このため、増幅装置11cは、歪性能を低下させることなく、適切な光を増幅器37に照射することができる。また、増幅装置11cは、ゲートバイアス電圧とLEDの点灯制御とが独立しているため、電波法等に基づくスプリアス強度規定を満たす高い歪性能を満たすように、ゲートバイアス電圧を設定することができる。
【0087】
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。第3の実施の形態では、増幅装置の温度を検出し、検出した温度に基づいて、増幅器に照射する光を制御する。
【0088】
図20は、第3の実施の形態に係る増幅装置の回路ブロック例を示した図である。図20において、図3と同じものには同じ符号を付し、その説明を省略する。
図20に示すように、増幅装置11cは、温度検出回路61を有している。温度検出回路61は、増幅装置11cの温度を検出する。温度検出回路61は、例えば、サーミスタである。
【0089】
光照射駆動回路35は、第2の実施の形態で説明した光照射駆動回路35と同様の機能を有しているが、さらに、温度検出回路61の検出した温度に基づいて、光照射部36の出力する光を制御する。例えば、光照射駆動回路35は、温度検出回路61の検出した温度が所定温度より高い場合、光照射部36から光が出力されないように制御する。すなわち、光照射駆動回路35は、温度検出回路61の検出した温度が所定温度以下の場合に、包絡線の傾きに応じた光の制御を行う。
【0090】
所定温度は、例えば、増幅器37のトラップされた電子を放出するのに用いられる熱エネルギーが供給されにくい温度である。例えば、所定温度は、0度である。
このように、増幅装置11cは、電流コラプスからの回復が遅れやすい温度環境下において、包絡線の傾きに応じた光の制御を行う。これにより、増幅装置11cは、消費電力を抑制することができる。
【0091】
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。第4の実施の形態では、増幅器のゲインを検出し、検出したゲインに基づいて、増幅器に照射する光を制御する。
【0092】
図21は、第4の実施の形態に係る増幅装置の回路ブロック例を示した図である。図21において、図3と同じものには同じ符号を付し、その説明を省略する。
図21に示すように、増幅装置11cは、ゲイン検出回路71を有している。ゲイン検出回路71は、増幅器37のゲインを検出する。ゲイン検出回路71は、例えば、増幅器37の出力電力と、増幅器37に供給される電力との差分を求めることにより、増幅器37のゲインを検出(推定)する。
【0093】
光照射駆動回路35は、第2の実施の形態で説明した光照射駆動回路35と同様の機能を有しているが、さらに、ゲイン検出回路71の検出したゲインに基づいて、光照射部36の出力する光を制御する。例えば、光照射駆動回路35は、ゲイン検出回路71の検出するゲインが所定値低下した場合、包絡線の傾きに応じた光の制御を行う。光照射駆動回路35は、ゲイン検出回路71の検出するゲインが所定値低下しない場合、光照射部36から光が出力されないように制御する。すなわち、光照射駆動回路35は、増幅器37のゲイン低下が電流コラプスによるものと考えられる場合に、包絡線の傾きに応じた光の制御を行う。
【0094】
このように、増幅装置11cは、電流コラプスによるゲイン低下がある場合に、包絡線の傾きに応じた光の制御を行う。これにより、増幅装置11cは、消費電力を抑制することができる。
【0095】
なお、増幅装置11cは、増幅器37で生じる信号の歪を補償するプリディストーション回路を具備している場合がある。この場合、光照射駆動回路35は、プリディストーション回路が有するゲイン検出回路の検出するゲインを用いて、包絡線の傾きに応じた光の制御を行ってもよい。この場合、ゲイン検出回路71は、不要となり、回路規模を抑制することができる。
【符号の説明】
【0096】
1 包絡線抽出部
2 増幅部
3 可変電源部
4 照射部
5 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号を増幅する増幅装置において、
供給される電力によって前記信号を増幅する増幅部と、
前記信号の包絡線に応じて、前記増幅部に供給する電力を可変する可変電源部と、
前記増幅部に光を照射する照射部と、
前記信号の包絡線の傾きに応じて、前記照射部の出力する光を制御する制御部と、
を有することを特徴とする増幅装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記照射部の出力する光の照射期間と強度とを制御することを特徴とする請求項1記載の増幅装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記信号の包絡線の傾きが負のピークとなったとき、前記照射部が光を出力するように制御し、前記信号の包絡線の傾きが負から正へ変化したとき、前記照射部の光の出力を停止するように制御することを特徴とする請求項2記載の増幅装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記信号の包絡線の傾きの負のピークの大きさに基づいて、前記照射部の出力する光の強度を制御することを特徴とする請求項2記載の増幅装置。
【請求項5】
温度を検出する温度検出部をさらに有し、
前記制御部は、前記温度検出部の検出した温度に基づいて、前記照射部の出力する光を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の増幅装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記温度検出部の検出した温度が所定温度より高い場合、前記照射部が光を出力しないように制御すること特徴とする請求項5記載の増幅装置。
【請求項7】
前記増幅部のゲインを検出するゲイン検出部をさらに有し、
前記制御部は、前記ゲイン検出部の検出したゲインに基づいて、前記照射部の出力する光を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の増幅装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記ゲイン検出部の検出するゲインが所定値低下した場合、包絡線の傾きに応じた光の制御を行うことを特徴とする請求項7記載の増幅装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−199648(P2012−199648A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−60976(P2011−60976)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】