壁パネルの接合構造
【課題】高い意匠性と清掃性を確保することができるとともに、施工作業性の向上を図ることができる壁パネルの接合構造を提供すること。
【解決手段】隣接する壁パネル1の端面同士の間にスペーサを介在せしめ、両壁パネル1の接合端面に形成された凹部10と前記スペーサの凸部との嵌合によって両壁パネル1を接合するとともに、両壁パネル1の接合面間に目地材を介設して成る壁パネル1の接合構造において、前記スペーサと前記目地材とを一体化してモール材12を構成し、該モール材12に形成された嵌合溝13に樹脂製の別の目地材14を嵌め込み、該目地材14によって、隣接する壁パネル1(1A,1B)の接合端面間の隙間を少なくとも内面側から覆うよう構成する。
【解決手段】隣接する壁パネル1の端面同士の間にスペーサを介在せしめ、両壁パネル1の接合端面に形成された凹部10と前記スペーサの凸部との嵌合によって両壁パネル1を接合するとともに、両壁パネル1の接合面間に目地材を介設して成る壁パネル1の接合構造において、前記スペーサと前記目地材とを一体化してモール材12を構成し、該モール材12に形成された嵌合溝13に樹脂製の別の目地材14を嵌め込み、該目地材14によって、隣接する壁パネル1(1A,1B)の接合端面間の隙間を少なくとも内面側から覆うよう構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユニットバスの壁面等の構築に適用される壁パネルの接合構造の改良に関し、更に詳細には、隣接する壁パネルを両者間に介在するモール材によって結合し、両壁パネルの接合端面間の隙間を樹脂製の目地材で覆うようにした壁パネルの接合構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、システムバスルームの壁面を構築する形態として、図9に示すように、横長の複数の壁パネル101を例えば上下方向に積み重ねて接合する方式が採用されている。このような方式において、隣接する上下の壁パネル101を接合する構造としては、例えば、図10(a)に示すように、隣接する上下の壁パネル101の接合端面に凹部101aを長さ方向(図の紙面垂直方向)に各々形成し、両壁パネル101の接合端面の間にアルミニウム等の金属製のスペーサ112を介在せしめ、図10(b)に示すように両壁パネル101の接合端面に形成された凹部101aに前記スペーサ112の凸部を嵌合させることによって両壁パネル101を接合するとともに、図10(c)に示すように両壁パネル101間の目地部に目地材やコーキング材115を埋めて処理する接合構造が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
ところが、上記従来の接合方法では、壁パネル101の厚み公差、反り、温度による撓み等に起因して表面に段差が生じたり、目地幅が不均一となるために意匠性の低下を招くという問題があった。
【0004】
又、壁パネル101を接合した後、後作業として壁パネル101間の目地部の目地材やコーキング材115による止水処理を要するため、施工に長時間を要する他、一旦接合した壁パネル101の取り外し作業が困難で施工性が悪いという問題があった。
【0005】
そこで、本出願人は、図11に示すように、スペーサと目地材とを一体化して成るモール材212を用いて上下の壁パネル201を接合するとともに、該モール材212に一体に形成された突起212eによって壁パネル201の接合端面間の目地部を内面側から覆う接合構造を先に提案した(特許文献2参照)。
【0006】
而して、上記接合構造によれば、隣接する壁パネル201の間に介在して両者を接合するモール材212に目地部212c,212dを一体に設けたため、後作業としての目地部の処理が不要となり、施工作業性が高められる。又、隣接する壁パネル201の接合端面間の目地部がモール材212の突起212eによって内面側から覆われるため、目地幅が均一となって意匠性が高められるとともに、目地部の汚れが防がれて清掃性が高められる。更に、壁パネル201の目地部が目地材やコーキング材によって埋められることがないため、壁パネル201の接合及び取り外し作業を簡単に行うことができる。
【0007】
【特許文献1】特許第3307614号公報
【特許文献2】特願2003−140627号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところが、図11に示す接合構造では、目地材として機能する突起212eが金属製のモール材212と一体に形成されていたため、モール材212の凸部212a,212bの端面から突起212eまでの図示寸法Aが一定不変であり、壁パネル201の凹部210の加工誤差等に起因して壁パネル201表面から凹部210までの図示寸法Aにバラツキが生じると、両壁パネル201の接合が円滑になされず、特に壁パネル201の寸法Aがモール材212の寸法(目地部212cの長さ)よりも小さい場合には、モール材212の突起212eと壁パネル201表面との間に隙間が生じ、見栄えが悪くなるばかりか、その隙間に汚れが溜り、その部分の清掃が困難であるという問題があった。
【0009】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、高い意匠性と清掃性を確保することができるとともに、施工作業性の向上を図ることができる壁パネルの接合構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、隣接する壁パネルの端面同士の間にスペーサを介在せしめ、両壁パネルの接合端面に形成された凹部と前記スペーサの凸部との嵌合によって両壁パネルを接合するとともに、両壁パネルの接合面間に目地材を介設して成る壁パネルの接合構造において、前記スペーサと前記目地材とを一体化してモール材を構成し、該モール材に形成された嵌合溝に樹脂製の別の目地材を嵌め込み、該目地材によって、隣接する壁パネルの接合端面間の隙間を少なくとも内面側から覆うよう構成したことを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のモール材を、前記各壁パネルの凹部に嵌合する凸部と、該凸部から左右に一体に延びるフランジ状の目地部とで構成し、該目地部の少なくとも一方に前記嵌合溝を形成したことを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項2記載のモール材の凸部の先端部を先細状に成形したことを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載のモール材をアルミニウムの押出材で構成したことを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の発明において、前記各壁パネルに形成された凹部とこれに嵌合する前記モール材との間の空間に止水材を介設したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1又は2記載の発明によれば、モール材に形成された嵌合溝に嵌め込まれる樹脂製の別の目地材によって、隣接する壁パネルの接合端面間の隙間を少なくとも内面側から覆うようにしたため、壁パネルの凹部の加工誤差等に起因して壁パネル表面から凹部までの寸法にバラツキが生じた場合であっても、そのバラツキは目地材の弾性変形或は嵌め込み深さの調整によって吸収することができ、該目地材を壁パネル表面に常に密着させることができるために両者間に隙間が発生せず、意匠性と清掃性が高められる。
【0016】
尚、本発明においても、隣接する壁パネルの間に介在して両者を接合するモール材に目地材を一体に設けたため、後作業としての目地部の処理が不要となり、施工作業性が高められる。又、壁パネルの目地部が目地材やコーキング材によって埋められることがないため、壁パネルの接合及び取り外し作業を簡単に行うことができる。
【0017】
請求項3記載の発明によれば、モール材の凸部の先端部を先細状に成形したため、この凸部への壁パネルの凹部の嵌合が容易化し、両壁パネルの接合を円滑に行うことができる。
【0018】
請求項4載の発明によれば、モール材をアルミニウムの押出成形によって生産性良く製造することができるとともに、剛性の高い長尺の金属製モール材によって壁パネルのガタツキが抑えられるとともに、壁パネルの反りや温度による撓み変形が矯正され、壁パネル間の段差が解消されて高い意匠性が確保される。
【0019】
請求項5載の発明によれば、隣接する壁パネルの接合部への水の浸入が止水材による止水効果によって確実に防がれるため、壁パネルに高い防水性が確保される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0021】
図1は本発明に係る壁パネルの接合構造を備えるユニットバスルームの斜視図である。
【0022】
図1に示すユニットバスルームにおいては、横長の複数の壁パネル1を本発明に係る接合構造によって上下方向に積み重ねて接合することによって側壁が構成されている。
【0023】
又、ユニットバスルームには、洗い場を構成する防水パネル2の長手方向に沿って浴槽3が配置され、防水パネル2には、不図示の排水口を覆う着脱可能な蓋4が設けられている。尚、浴槽3には水栓金具5が付属しており、側壁の一部には手摺6が縦方向に長く取り付けられている。
【0024】
次に、本発明に係る壁パネルの接合構造を図2〜図7に基づいて説明する。尚、図2は壁パネルの部分斜視図、図3はモール材の部分斜視図、図4は目地材の部分斜視図、図5〜図7は隣り合う上下の壁パネルの接合端部の部分縦断面図であり、図5は接合前の状態、図6は接合中の状態、図7は接合後の状態(図1のA−A線断面図)をそれぞれ示している。
【0025】
図2に示す壁パネルは、矩形板状の保温材7の両面を薄い矩形板状の表面化粧板8と裏面板9でサンドイッチ状に挟み込んで接着し、その上下端部の幅方向中央部分(保温材7部分)には幅B、深さdの断面矩形溝状の凹部10が長さ方向(横方向)全長に亘って形成されている。そして、各凹部10の底には弾性材から成る厚さtの止水材11が全幅に亘って嵌め込まれて貼り付けられている。ここで、各凹部10は壁パネル1の表面(バスルーム側の化粧面)を基準として加工することによって形成されている。
【0026】
尚、本実施の形態では、保温材7と表面化粧板8及び裏面板9は同材質の樹脂で構成されており、保温材7は、成形時の発泡率を他の表面化粧板8及び裏面板9のそれよりも高くすることによって多孔質状に成形され、高い断熱性を示す。又、止水材11としては、ゴム系のパッキンが用いられている。
【0027】
又、図3に示すモール材12は、上下の壁パネル1(1A,1B)の間に介在して両者を接合するものであって、アルミニウムの押出成形によって一体に成形されている。このモール材12は、各壁パネル1の長さ方向に長い中空状の部材であって、従来のスペーサと目地材とを一体化したものである。
【0028】
具体的には、モール材12は、中空角柱状の上下の凸部12a,12bと、該凸部12a,12bから左右に一体に水平に延びるフランジ状の目地部12c,12dとで構成されており、バスルーム側(表面側)の目地部12cには、バスルーム(表面側)に向かって開口する嵌合溝13が長さ方向に貫設されている。又、モール材12の上下の凸部12a,12bの各先端部にはテーパ面12a−1,12b−1がそれぞれ形成されており、これらの各凸部12a,12bは先細状に成形されている。
【0029】
ここで、モール材12の各凸部12a,12bの幅bは各壁パネル1A,1Bの前記凹部10の幅Bよりも若干小さく設定され(b<B)、高さhも凹部10の深さdよりも小さく設定されている(h<d)。又、前記止水材11の厚さtは、図7に示すようにモール材12の各凸部12a,12bが各壁パネル1A,1Bの凹部10に嵌合したときに凹部10内に形成される隙間(止水材11が充填される空間)の高さ寸法Δh(=d−h)よりも大きく設定されている(t>Δh)。
【0030】
尚、目地部12cに形成された前記嵌合溝13の開口端部の相対向する上下には係合凸部13aが一体に形成されている。又、反対側(裏面側)の目地部12dは、長さ方向に一体に延びる上下2枚のプレートによって構成されている。
【0031】
又、図4に示す目地材14は、樹脂によって前記モール材12とは別体に一体成形された部材であって、これの本体14aの裏面側の高さ方向中央部からは係合凸部14bが一体に水平方向に突設されている。ここで、本体14aの可視面(バスルーム側に露出する面)は円弧曲面状に成形され、前記係合凸部14bの上下両面には図示のように傾斜したひれ状の係合突起14cが2列に亘って長さ方向に一体に形成されており、係合凸部14bの先端は図示のように尖鋭に形成されている。
【0032】
次に、以上説明したモール材12と目地材14を用いて壁パネル1を組み付ける要領を図5〜図7に従って説明する。
【0033】
本発明に係る接合構造においては、下方の壁パネル1Aの上に上方の壁パネル1Bが両者の間にモール材12を介して積み重ねられて接合される。
【0034】
即ち、図5〜図7に示す例について説明すると、図5に示すように既に接合された下方の壁パネル1Aの上端面にモール材12がセットされ、図6に示すように、該モール材12の下方の凸部12bが下方の壁パネル1Aの凹部10に嵌め込まれる。尚、この場合、モール材12の凸部12bの幅bは壁パネル1の凹部10の幅Bよりも小さく(b<B)設定され、しかも、凸部12bは先細状に(下方に向かって幅が狭くなるよう)に成形されているため、モール材12の凸部12bは壁パネル1Aの凹部10に容易に嵌め込まれる。又、前述のようにモール材12の凸部12a,12bの高さhは壁パネル1の凹部10の深さdよりも小さく(h<d)設定されているため、図6に示すようにモール材12の凸部12bが壁パネル1Aの凹部10に嵌合すれば、凹部10内には隙間が形成され、この隙間に充填される止水材11の厚さtは前述のように隙間の高さ寸法Δh(図7参照)よりも大きく(t>Δh)設定されているため、止水材11は隙間内で(t−Δh)だけ圧縮される。
【0035】
而して、図6に示すようにモール材12が下方の壁パネル1Aの上端面にセットされると、上方の壁パネル1Bを下方へと移動させてその凹部10をモール材12の上方の凸部12aに嵌め込み、その状態を維持したまま、この上方の壁パネル1Bを、図7に示すように、その下端接合面がモール材12の目地部12c,12dに当接するまで押し下げる。すると、図7に示すように、モール材12によって上方の壁パネル1Bが下方の壁パネル1A上に積み重ねられて接合され、上下の壁パネル1A,1B間の目地部にはアルミニウム製のモール材12の目地部12c,12dが介在する。ここで、前述のように、モール材12の凸部12aの先端部も先細状に成形したため、この凸部12aへの壁パネル1Aの凹部10の嵌合が容易化し、両壁パネル1A,1Bの接合を円滑に行うことができる。
【0036】
又、上方の壁パネル1Bの凹部10内に形成された隙間に充填された止水材11も前記と同様に所定量(t−Δh)だけ圧縮されるため、上下の止水材11は、上下の壁パネル1A,1Bの凹部10の隙間を全長に亘って埋めて所期の止水機能を果たす。
【0037】
以上のようにして上下の壁パネル1A,1Bがモール材12によって接合されると、図7に示すように、モール材12のバスルーム側の目地部12cに形成された前記嵌合溝13に目地材14が嵌め込まれ、接合された上下の壁パネル1A,1Bの接合端面間の隙間が目地材14によってバスルーム側(内面側)から覆われて人目から隠される。この目地材14の嵌め込みは、その係合凸部14bをモール材12の嵌合溝13に嵌め込むことによってなされるが、該目地材14が嵌合溝13に一旦嵌め込まれると、その係合凸部14bに形成されたひれ状の係合突起14cがモール材12の嵌合溝13に形成された前記係合凸部13aに係合するため、目地材14の嵌合溝13からの抜け止めがなされる。
【0038】
その後は、以上と同様の要領によって複数の壁パネル1同士をモール材12を用いた凹凸嵌合によって上下方向に積み重ねて接合し、モール材12の嵌合溝13に目地材14を嵌め込んで両壁パネル1の接合端面間の隙間を該目地材14で覆う作業を繰り返すことによって、図1に示すユニットバスルームの側壁が構築される。
【0039】
而して、本発明に係る接合構造によれば、モール材12に形成された嵌合溝13に嵌め込まれる樹脂製の別の目地材14によって、隣接する上下の壁パネル1(1A,1B)の接合端面間の隙間を少なくとも内面側から覆うようにしたため、壁パネル1の凹部10の加工誤差等に起因して壁パネル1表面から凹部10までの寸法A(図2及び図7参照)にバラツキが生じた場合であっても、そのバラツキは樹脂製の目地材14の弾性変形或は嵌め込み深さの調整によって吸収することができ、該目地材14を壁パネル1表面に常に密着させることができるために目地材14と壁パネル1との間に隙間が発生せず、見た目がきれいで意匠性が高められるとともに、隙間に汚れが溜る等の不具合が発生することがないために清掃性が高められる。そして、隣接する上下の壁パネル1(1A,1B)の間に介在して両者を接合するモール材12に目地部12c,12dを一体に設けたため、後作業としての目地部の処理が不要となり、施工作業性が高められる。
【0040】
又、本実施の形態では、モール材12をアルミニウムの押出成形によって生産性良く製造することができるとともに、剛性の高い長尺の金属製モール材12によって壁パネル1のガタツキが抑えられるとともに、壁パネル1の反りや温度による撓み変形が矯正され、壁パネル1間の段差が解消されて高い意匠性が確保される。
【0041】
更に、本実施の形態では、各壁パネル1に形成された凹部10とこれに嵌合するモール材12の凸部12a,12bとの間の空間に止水材11を介設したため、接合される上下の壁パネル1の接合部への水の浸入が止水材11による止水効果によって確実に防がれ、これによって壁パネル1に高い防水性が確保される。
【0042】
尚、以上の実施の形態では、横長の複数の壁パネル1を上下方向に積み重ねて接合する形態について述べたが、本発明は、図8に示すように、縦長の複数の壁パネル1’を左右方向に接合する形態に対しても同様に適用可能であることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、ユニットバスルームの壁面の他、洗面室等、他の任意の部屋の壁面の構築における壁パネルの接合構造に対して適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係る壁パネルの接合構造を備えるユニットバスルームの斜視図である。
【図2】壁パネルの部分斜視図である。
【図3】モール材の部分斜視図である。
【図4】目地材の部分斜視図である。
【図5】結合前の隣り合う壁パネルの接合端部の部分縦断面図である。
【図6】結合中の隣り合う壁パネルの接合端部の部分縦断面図である。
【図7】接合後の隣り合う壁パネルの接合端部の部分縦断面図(図1のA−A線断面図)である。
【図8】本発明が適用可能なユニットバスルームの斜視図である。
【図9】従来の壁パネルの接合構造を備えるユニットバスルームの斜視図である。
【図10】壁パネルの接合構造の従来例を示す部分縦断面図(図9のB−B線断面図)である。
【図11】壁パネルの接合構造の従来例を示す部分縦断面図である。
【符号の説明】
【0045】
1,1’ 壁パネル
7 保温材
8 表面化粧板
9 裏面板
10 凹部
11 止水材
12 モール材
12a,12b 凸部
12c,12d 目地部
13 嵌合溝
14 目地材
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユニットバスの壁面等の構築に適用される壁パネルの接合構造の改良に関し、更に詳細には、隣接する壁パネルを両者間に介在するモール材によって結合し、両壁パネルの接合端面間の隙間を樹脂製の目地材で覆うようにした壁パネルの接合構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、システムバスルームの壁面を構築する形態として、図9に示すように、横長の複数の壁パネル101を例えば上下方向に積み重ねて接合する方式が採用されている。このような方式において、隣接する上下の壁パネル101を接合する構造としては、例えば、図10(a)に示すように、隣接する上下の壁パネル101の接合端面に凹部101aを長さ方向(図の紙面垂直方向)に各々形成し、両壁パネル101の接合端面の間にアルミニウム等の金属製のスペーサ112を介在せしめ、図10(b)に示すように両壁パネル101の接合端面に形成された凹部101aに前記スペーサ112の凸部を嵌合させることによって両壁パネル101を接合するとともに、図10(c)に示すように両壁パネル101間の目地部に目地材やコーキング材115を埋めて処理する接合構造が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
ところが、上記従来の接合方法では、壁パネル101の厚み公差、反り、温度による撓み等に起因して表面に段差が生じたり、目地幅が不均一となるために意匠性の低下を招くという問題があった。
【0004】
又、壁パネル101を接合した後、後作業として壁パネル101間の目地部の目地材やコーキング材115による止水処理を要するため、施工に長時間を要する他、一旦接合した壁パネル101の取り外し作業が困難で施工性が悪いという問題があった。
【0005】
そこで、本出願人は、図11に示すように、スペーサと目地材とを一体化して成るモール材212を用いて上下の壁パネル201を接合するとともに、該モール材212に一体に形成された突起212eによって壁パネル201の接合端面間の目地部を内面側から覆う接合構造を先に提案した(特許文献2参照)。
【0006】
而して、上記接合構造によれば、隣接する壁パネル201の間に介在して両者を接合するモール材212に目地部212c,212dを一体に設けたため、後作業としての目地部の処理が不要となり、施工作業性が高められる。又、隣接する壁パネル201の接合端面間の目地部がモール材212の突起212eによって内面側から覆われるため、目地幅が均一となって意匠性が高められるとともに、目地部の汚れが防がれて清掃性が高められる。更に、壁パネル201の目地部が目地材やコーキング材によって埋められることがないため、壁パネル201の接合及び取り外し作業を簡単に行うことができる。
【0007】
【特許文献1】特許第3307614号公報
【特許文献2】特願2003−140627号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところが、図11に示す接合構造では、目地材として機能する突起212eが金属製のモール材212と一体に形成されていたため、モール材212の凸部212a,212bの端面から突起212eまでの図示寸法Aが一定不変であり、壁パネル201の凹部210の加工誤差等に起因して壁パネル201表面から凹部210までの図示寸法Aにバラツキが生じると、両壁パネル201の接合が円滑になされず、特に壁パネル201の寸法Aがモール材212の寸法(目地部212cの長さ)よりも小さい場合には、モール材212の突起212eと壁パネル201表面との間に隙間が生じ、見栄えが悪くなるばかりか、その隙間に汚れが溜り、その部分の清掃が困難であるという問題があった。
【0009】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、高い意匠性と清掃性を確保することができるとともに、施工作業性の向上を図ることができる壁パネルの接合構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、隣接する壁パネルの端面同士の間にスペーサを介在せしめ、両壁パネルの接合端面に形成された凹部と前記スペーサの凸部との嵌合によって両壁パネルを接合するとともに、両壁パネルの接合面間に目地材を介設して成る壁パネルの接合構造において、前記スペーサと前記目地材とを一体化してモール材を構成し、該モール材に形成された嵌合溝に樹脂製の別の目地材を嵌め込み、該目地材によって、隣接する壁パネルの接合端面間の隙間を少なくとも内面側から覆うよう構成したことを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のモール材を、前記各壁パネルの凹部に嵌合する凸部と、該凸部から左右に一体に延びるフランジ状の目地部とで構成し、該目地部の少なくとも一方に前記嵌合溝を形成したことを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項2記載のモール材の凸部の先端部を先細状に成形したことを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載のモール材をアルミニウムの押出材で構成したことを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の発明において、前記各壁パネルに形成された凹部とこれに嵌合する前記モール材との間の空間に止水材を介設したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1又は2記載の発明によれば、モール材に形成された嵌合溝に嵌め込まれる樹脂製の別の目地材によって、隣接する壁パネルの接合端面間の隙間を少なくとも内面側から覆うようにしたため、壁パネルの凹部の加工誤差等に起因して壁パネル表面から凹部までの寸法にバラツキが生じた場合であっても、そのバラツキは目地材の弾性変形或は嵌め込み深さの調整によって吸収することができ、該目地材を壁パネル表面に常に密着させることができるために両者間に隙間が発生せず、意匠性と清掃性が高められる。
【0016】
尚、本発明においても、隣接する壁パネルの間に介在して両者を接合するモール材に目地材を一体に設けたため、後作業としての目地部の処理が不要となり、施工作業性が高められる。又、壁パネルの目地部が目地材やコーキング材によって埋められることがないため、壁パネルの接合及び取り外し作業を簡単に行うことができる。
【0017】
請求項3記載の発明によれば、モール材の凸部の先端部を先細状に成形したため、この凸部への壁パネルの凹部の嵌合が容易化し、両壁パネルの接合を円滑に行うことができる。
【0018】
請求項4載の発明によれば、モール材をアルミニウムの押出成形によって生産性良く製造することができるとともに、剛性の高い長尺の金属製モール材によって壁パネルのガタツキが抑えられるとともに、壁パネルの反りや温度による撓み変形が矯正され、壁パネル間の段差が解消されて高い意匠性が確保される。
【0019】
請求項5載の発明によれば、隣接する壁パネルの接合部への水の浸入が止水材による止水効果によって確実に防がれるため、壁パネルに高い防水性が確保される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0021】
図1は本発明に係る壁パネルの接合構造を備えるユニットバスルームの斜視図である。
【0022】
図1に示すユニットバスルームにおいては、横長の複数の壁パネル1を本発明に係る接合構造によって上下方向に積み重ねて接合することによって側壁が構成されている。
【0023】
又、ユニットバスルームには、洗い場を構成する防水パネル2の長手方向に沿って浴槽3が配置され、防水パネル2には、不図示の排水口を覆う着脱可能な蓋4が設けられている。尚、浴槽3には水栓金具5が付属しており、側壁の一部には手摺6が縦方向に長く取り付けられている。
【0024】
次に、本発明に係る壁パネルの接合構造を図2〜図7に基づいて説明する。尚、図2は壁パネルの部分斜視図、図3はモール材の部分斜視図、図4は目地材の部分斜視図、図5〜図7は隣り合う上下の壁パネルの接合端部の部分縦断面図であり、図5は接合前の状態、図6は接合中の状態、図7は接合後の状態(図1のA−A線断面図)をそれぞれ示している。
【0025】
図2に示す壁パネルは、矩形板状の保温材7の両面を薄い矩形板状の表面化粧板8と裏面板9でサンドイッチ状に挟み込んで接着し、その上下端部の幅方向中央部分(保温材7部分)には幅B、深さdの断面矩形溝状の凹部10が長さ方向(横方向)全長に亘って形成されている。そして、各凹部10の底には弾性材から成る厚さtの止水材11が全幅に亘って嵌め込まれて貼り付けられている。ここで、各凹部10は壁パネル1の表面(バスルーム側の化粧面)を基準として加工することによって形成されている。
【0026】
尚、本実施の形態では、保温材7と表面化粧板8及び裏面板9は同材質の樹脂で構成されており、保温材7は、成形時の発泡率を他の表面化粧板8及び裏面板9のそれよりも高くすることによって多孔質状に成形され、高い断熱性を示す。又、止水材11としては、ゴム系のパッキンが用いられている。
【0027】
又、図3に示すモール材12は、上下の壁パネル1(1A,1B)の間に介在して両者を接合するものであって、アルミニウムの押出成形によって一体に成形されている。このモール材12は、各壁パネル1の長さ方向に長い中空状の部材であって、従来のスペーサと目地材とを一体化したものである。
【0028】
具体的には、モール材12は、中空角柱状の上下の凸部12a,12bと、該凸部12a,12bから左右に一体に水平に延びるフランジ状の目地部12c,12dとで構成されており、バスルーム側(表面側)の目地部12cには、バスルーム(表面側)に向かって開口する嵌合溝13が長さ方向に貫設されている。又、モール材12の上下の凸部12a,12bの各先端部にはテーパ面12a−1,12b−1がそれぞれ形成されており、これらの各凸部12a,12bは先細状に成形されている。
【0029】
ここで、モール材12の各凸部12a,12bの幅bは各壁パネル1A,1Bの前記凹部10の幅Bよりも若干小さく設定され(b<B)、高さhも凹部10の深さdよりも小さく設定されている(h<d)。又、前記止水材11の厚さtは、図7に示すようにモール材12の各凸部12a,12bが各壁パネル1A,1Bの凹部10に嵌合したときに凹部10内に形成される隙間(止水材11が充填される空間)の高さ寸法Δh(=d−h)よりも大きく設定されている(t>Δh)。
【0030】
尚、目地部12cに形成された前記嵌合溝13の開口端部の相対向する上下には係合凸部13aが一体に形成されている。又、反対側(裏面側)の目地部12dは、長さ方向に一体に延びる上下2枚のプレートによって構成されている。
【0031】
又、図4に示す目地材14は、樹脂によって前記モール材12とは別体に一体成形された部材であって、これの本体14aの裏面側の高さ方向中央部からは係合凸部14bが一体に水平方向に突設されている。ここで、本体14aの可視面(バスルーム側に露出する面)は円弧曲面状に成形され、前記係合凸部14bの上下両面には図示のように傾斜したひれ状の係合突起14cが2列に亘って長さ方向に一体に形成されており、係合凸部14bの先端は図示のように尖鋭に形成されている。
【0032】
次に、以上説明したモール材12と目地材14を用いて壁パネル1を組み付ける要領を図5〜図7に従って説明する。
【0033】
本発明に係る接合構造においては、下方の壁パネル1Aの上に上方の壁パネル1Bが両者の間にモール材12を介して積み重ねられて接合される。
【0034】
即ち、図5〜図7に示す例について説明すると、図5に示すように既に接合された下方の壁パネル1Aの上端面にモール材12がセットされ、図6に示すように、該モール材12の下方の凸部12bが下方の壁パネル1Aの凹部10に嵌め込まれる。尚、この場合、モール材12の凸部12bの幅bは壁パネル1の凹部10の幅Bよりも小さく(b<B)設定され、しかも、凸部12bは先細状に(下方に向かって幅が狭くなるよう)に成形されているため、モール材12の凸部12bは壁パネル1Aの凹部10に容易に嵌め込まれる。又、前述のようにモール材12の凸部12a,12bの高さhは壁パネル1の凹部10の深さdよりも小さく(h<d)設定されているため、図6に示すようにモール材12の凸部12bが壁パネル1Aの凹部10に嵌合すれば、凹部10内には隙間が形成され、この隙間に充填される止水材11の厚さtは前述のように隙間の高さ寸法Δh(図7参照)よりも大きく(t>Δh)設定されているため、止水材11は隙間内で(t−Δh)だけ圧縮される。
【0035】
而して、図6に示すようにモール材12が下方の壁パネル1Aの上端面にセットされると、上方の壁パネル1Bを下方へと移動させてその凹部10をモール材12の上方の凸部12aに嵌め込み、その状態を維持したまま、この上方の壁パネル1Bを、図7に示すように、その下端接合面がモール材12の目地部12c,12dに当接するまで押し下げる。すると、図7に示すように、モール材12によって上方の壁パネル1Bが下方の壁パネル1A上に積み重ねられて接合され、上下の壁パネル1A,1B間の目地部にはアルミニウム製のモール材12の目地部12c,12dが介在する。ここで、前述のように、モール材12の凸部12aの先端部も先細状に成形したため、この凸部12aへの壁パネル1Aの凹部10の嵌合が容易化し、両壁パネル1A,1Bの接合を円滑に行うことができる。
【0036】
又、上方の壁パネル1Bの凹部10内に形成された隙間に充填された止水材11も前記と同様に所定量(t−Δh)だけ圧縮されるため、上下の止水材11は、上下の壁パネル1A,1Bの凹部10の隙間を全長に亘って埋めて所期の止水機能を果たす。
【0037】
以上のようにして上下の壁パネル1A,1Bがモール材12によって接合されると、図7に示すように、モール材12のバスルーム側の目地部12cに形成された前記嵌合溝13に目地材14が嵌め込まれ、接合された上下の壁パネル1A,1Bの接合端面間の隙間が目地材14によってバスルーム側(内面側)から覆われて人目から隠される。この目地材14の嵌め込みは、その係合凸部14bをモール材12の嵌合溝13に嵌め込むことによってなされるが、該目地材14が嵌合溝13に一旦嵌め込まれると、その係合凸部14bに形成されたひれ状の係合突起14cがモール材12の嵌合溝13に形成された前記係合凸部13aに係合するため、目地材14の嵌合溝13からの抜け止めがなされる。
【0038】
その後は、以上と同様の要領によって複数の壁パネル1同士をモール材12を用いた凹凸嵌合によって上下方向に積み重ねて接合し、モール材12の嵌合溝13に目地材14を嵌め込んで両壁パネル1の接合端面間の隙間を該目地材14で覆う作業を繰り返すことによって、図1に示すユニットバスルームの側壁が構築される。
【0039】
而して、本発明に係る接合構造によれば、モール材12に形成された嵌合溝13に嵌め込まれる樹脂製の別の目地材14によって、隣接する上下の壁パネル1(1A,1B)の接合端面間の隙間を少なくとも内面側から覆うようにしたため、壁パネル1の凹部10の加工誤差等に起因して壁パネル1表面から凹部10までの寸法A(図2及び図7参照)にバラツキが生じた場合であっても、そのバラツキは樹脂製の目地材14の弾性変形或は嵌め込み深さの調整によって吸収することができ、該目地材14を壁パネル1表面に常に密着させることができるために目地材14と壁パネル1との間に隙間が発生せず、見た目がきれいで意匠性が高められるとともに、隙間に汚れが溜る等の不具合が発生することがないために清掃性が高められる。そして、隣接する上下の壁パネル1(1A,1B)の間に介在して両者を接合するモール材12に目地部12c,12dを一体に設けたため、後作業としての目地部の処理が不要となり、施工作業性が高められる。
【0040】
又、本実施の形態では、モール材12をアルミニウムの押出成形によって生産性良く製造することができるとともに、剛性の高い長尺の金属製モール材12によって壁パネル1のガタツキが抑えられるとともに、壁パネル1の反りや温度による撓み変形が矯正され、壁パネル1間の段差が解消されて高い意匠性が確保される。
【0041】
更に、本実施の形態では、各壁パネル1に形成された凹部10とこれに嵌合するモール材12の凸部12a,12bとの間の空間に止水材11を介設したため、接合される上下の壁パネル1の接合部への水の浸入が止水材11による止水効果によって確実に防がれ、これによって壁パネル1に高い防水性が確保される。
【0042】
尚、以上の実施の形態では、横長の複数の壁パネル1を上下方向に積み重ねて接合する形態について述べたが、本発明は、図8に示すように、縦長の複数の壁パネル1’を左右方向に接合する形態に対しても同様に適用可能であることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、ユニットバスルームの壁面の他、洗面室等、他の任意の部屋の壁面の構築における壁パネルの接合構造に対して適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係る壁パネルの接合構造を備えるユニットバスルームの斜視図である。
【図2】壁パネルの部分斜視図である。
【図3】モール材の部分斜視図である。
【図4】目地材の部分斜視図である。
【図5】結合前の隣り合う壁パネルの接合端部の部分縦断面図である。
【図6】結合中の隣り合う壁パネルの接合端部の部分縦断面図である。
【図7】接合後の隣り合う壁パネルの接合端部の部分縦断面図(図1のA−A線断面図)である。
【図8】本発明が適用可能なユニットバスルームの斜視図である。
【図9】従来の壁パネルの接合構造を備えるユニットバスルームの斜視図である。
【図10】壁パネルの接合構造の従来例を示す部分縦断面図(図9のB−B線断面図)である。
【図11】壁パネルの接合構造の従来例を示す部分縦断面図である。
【符号の説明】
【0045】
1,1’ 壁パネル
7 保温材
8 表面化粧板
9 裏面板
10 凹部
11 止水材
12 モール材
12a,12b 凸部
12c,12d 目地部
13 嵌合溝
14 目地材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
隣接する壁パネルの端面同士の間にスペーサを介在せしめ、両壁パネルの接合端面に形成された凹部と前記スペーサの凸部との嵌合によって両壁パネルを接合するとともに、両壁パネルの接合面間に目地材を介設して成る壁パネルの接合構造において、
前記スペーサと前記目地材とを一体化してモール材を構成し、該モール材に形成された嵌合溝に樹脂製の別の目地材を嵌め込み、該目地材によって、隣接する壁パネルの接合端面間の隙間を少なくとも内面側から覆うよう構成したことを特徴とする壁パネルの接合構造。
【請求項2】
前記モール材を、前記各壁パネルの凹部に嵌合する凸部と、該凸部から左右に一体に延びるフランジ状の目地部とで構成し、該目地部の少なくとも一方に前記嵌合溝を形成したことを特徴とする請求項1記載の壁パネルの接合構造。
【請求項3】
前記モール材の凸部の先端部を先細状に成形したことを特徴とする請求項2記載の壁パネルの接合構造。
【請求項4】
前記モール材をアルミニウムの押出材で構成したことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の壁パネルの接合構造。
【請求項5】
前記各壁パネルに形成された凹部とこれに嵌合する前記モール材との間の空間に止水材を介設したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の壁パネルの接合構造。
【請求項1】
隣接する壁パネルの端面同士の間にスペーサを介在せしめ、両壁パネルの接合端面に形成された凹部と前記スペーサの凸部との嵌合によって両壁パネルを接合するとともに、両壁パネルの接合面間に目地材を介設して成る壁パネルの接合構造において、
前記スペーサと前記目地材とを一体化してモール材を構成し、該モール材に形成された嵌合溝に樹脂製の別の目地材を嵌め込み、該目地材によって、隣接する壁パネルの接合端面間の隙間を少なくとも内面側から覆うよう構成したことを特徴とする壁パネルの接合構造。
【請求項2】
前記モール材を、前記各壁パネルの凹部に嵌合する凸部と、該凸部から左右に一体に延びるフランジ状の目地部とで構成し、該目地部の少なくとも一方に前記嵌合溝を形成したことを特徴とする請求項1記載の壁パネルの接合構造。
【請求項3】
前記モール材の凸部の先端部を先細状に成形したことを特徴とする請求項2記載の壁パネルの接合構造。
【請求項4】
前記モール材をアルミニウムの押出材で構成したことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の壁パネルの接合構造。
【請求項5】
前記各壁パネルに形成された凹部とこれに嵌合する前記モール材との間の空間に止水材を介設したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の壁パネルの接合構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−16833(P2006−16833A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−194848(P2004−194848)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【出願人】(000104973)クリナップ株式会社 (341)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【出願人】(000104973)クリナップ株式会社 (341)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]