説明

外傷を治療するための医薬組成物

本発明は医薬組成物を調製する方法に関する。この方法は、治療組成物を調製する工程と、治療組成物に1つ以上の増粘剤を添加する工程とからなり、増粘剤は、治療組成物が外傷へ適用された後、治療組成物の粘度を増加させるか、あるいは少なくとも維持する特性を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医薬組成物に関する。詳細には、本発明は外傷に対する蜂蜜ベースの組成物の適用における改良に関する。
【背景技術】
【0002】
蜂蜜は、数千年間に渡り、外傷の治療において広範に用いられている。蜂蜜は、抗菌性作用、抗炎症性作用など、外傷の治療において有益な特性を有し、損傷した組織を修復する細胞の成長を促進し、また、外傷の治癒に最適な湿った治癒環境を提供する。
【0003】
外傷へ蜂蜜を適用する単純な方法は様々であり、蜂蜜に綿ガーゼを浸すことや、軟膏または「弾性ゲル」を形成することに及ぶ。
従来、外傷に対する蜂蜜の適用は、蜂蜜組成物の性質のために困難であった。体温では、蜂蜜組成物は軟化する傾向がある。外傷浸出物と組み合わさると、この組成物は非常に流動性の物質となり、適所に留まらずに外傷から流れ出すことがあり、その適用を有効でなく汚いものにする。
【0004】
これらの問題を克服しようと試みる、蜂蜜ベースの外傷治療製品が市販されている。それらの製品は、蜂蜜を弾性ゲルまたは軟膏に変化させること、または蜂蜜組成物を包帯へ適用することを含む。
【0005】
軟膏は、蜂蜜が体温まで上昇されるときに外傷から流れることを防止する有効な手法である。しかしながら、外傷に存在する体液によって軟膏が希釈され、蜂蜜が洗い流されることがある。
【0006】
蜂蜜を含浸させた繊維の被覆用品(dressing)が知られている。この被覆用品の欠点は、外傷浸出物が蜂蜜を希釈し、被覆用品において蜂蜜を洗い流すことである。
特許文献1および2は、1つ以上の蜂蜜とゲル化剤との組み合わせによって外傷を被覆して手当するための医薬組成物の調製に関する。これによって、組成物は、外傷に適合するように容易に成形可能な、成形可能、柔軟またはその両方である固体となる。
【0007】
この発明では、外傷に対する蜂蜜組成物の適用に幾らかの困難が生じる可能性が存在する。この組成物は、適用される外傷に形状が適合される必要がある。これによって、適用は困難かつ有効でないものとなる。この蜂蜜組成物は、開口の小さい外傷腔に適用されることが不可能である。
【0008】
ワックスによって増粘された製品が知られている(例えば、Medihoney(商標)Wound Gel)。しかしながら、この製品では本発明の目的は排除されており、浸出物が吸収されるのではなく、浸出物によって製品が外傷から洗い流される。
【特許文献1】ニュージーランド国特許出願第501687号明細書
【特許文献2】ニュージーランド国特許出願第501748号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
様々な外傷に対する容易な適用が可能な蜂蜜組成物を有することは有利である。この新規な蜂蜜組成物は、体温で安定な組成物であり、外傷に存在する体液によって希釈される場合にも、外傷から流れたり洗い流されたりする傾向にない。
【0010】
イントラサイト(Intrasite)(商標)ヒドロゲル外傷被覆用品はスミス・アンド・ネフュー(Smith&Nephew)製である。この製品の評判は良好であり、医療専門家によって大いに推奨されている。このため、イントラサイトヒドロゲルを本発明における粘度の基準として選択した。しかしながら、このゲルには、ゲルの粘度を減少させることなく外傷浸出物を吸収する能力は存在しない。本発明は、そうしたヒドロゲル製品すべてに共通のこの問題に対処する。
【0011】
同様に他の治療組成物もこの問題を有し得ると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様では、医薬組成物を調製する方法が提供される。この方法は、
a)治療組成物を調製する工程と、
b)治療組成物に増粘剤を添加する工程と、からなり、
増粘剤は、治療組成物が外傷へ適用された後、治療組成物の粘度を増加させるか、あるいは少なくとも維持する特性を有する。
【0013】
用語「外傷(wound)」は、人間、動物のいずれであっても、任意の治療領域または身体を意味する。
本発明の別の態様では、上述の方法によって調製される医薬組成物が提供される。
【0014】
本発明のさらなる態様では、上述の医薬組成物を含む外傷治療被覆用品が提供される。
本発明のさらに別の態様では、上述の医薬組成物を含む外傷治療アプリケータが提供される。
【0015】
本発明のさらに別の態様では、上述の医薬組成物を適用することによる、外傷の治療の方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の大抵の実施形態では、治療領域への組成物の適用後に粘度の所望の増加または維持を生じさせるのは、(周囲温度より高い)患者の体液(浸出物)であることが想定される。
【0017】
本発明の好適な実施形態は、主として蜂蜜を含む治療組成物を有する。しかしながら、組成物は、蜂蜜に代えてまたは加えて、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール)、1つ以上の糖(例えば、グルコース)からなる糖蜜、糖アルコール(例えば、キシリトール)、またはそれらのうちの1つ以上を含んでよい。外傷の液が吸収されるまで増粘剤が水和することを防止する、外傷に適合し水に結合する他の組成物が用いられてよい。
【0018】
本発明の好適な実施形態では、蜂蜜組成物は1つ以上の蜂蜜からなってよい。発明者には、これらの蜂蜜のうちの1つ以上はマヌカ蜂蜜であることが想定される。
しかしながら、これは現発明に対する限定として理解されるものではない。想定される他の実施形態は、高度な抗菌性作用、抗炎症性作用、抗酸化剤作用または他の治療作用を有するように選択される、マヌカ蜂蜜以外の蜂蜜を含む。
【0019】
好適な実施形態では、蜂蜜組成物はUMF抽出物からなってもよく、UMF抽出物を含んでもよい。
好適な実施形態では、UMF抽出物は、マヌカ(Leptospermum scoparium)または他のLeptospermum種由来の蜂蜜から抽出されてよい。
【0020】
代替の実施形態では、生物活性化合物またはUMFフラクションは、Leptospermum植物の任意の部分から抽出されてよい。
粘度剤は、外傷への適用後まで蜂蜜組成物の粘度をほぼ増加させない任意の物質であってよい。増粘剤の存在によって、適用後に外傷から蜂蜜組成物が「流れ」ない点まで、蜂蜜組成物の粘度が増加する。これは、医薬組成物が適切に外傷を治療することが可能であることを保証するために必要である。
【0021】
好適な実施形態では、水が吸収された後にのみ粘度剤が機能することが想定される。
一部の実施形態では、組成物の流動性が大きくは変化しない率で「増粘剤」が浸出物を吸収する結果、組成物の粘度が単に維持されてもよい。
【0022】
検討課題は、水の活量が低いときに水和せず(蜂蜜の特性)、体液が外傷からペーストへ浸出するとき水の活量が増大するにつれて水和する試薬を見出すことである。
また、発明者には、蜂蜜組成物が、以下に限定されないが、カルシウム塩、抗真菌剤、あるいは、ペーストの硬さを増加させて、外傷液を吸収しゲルとなる前に外傷から流れ出ることを防止する不活性な粉末を含む、他の添加剤を含んでよいことが想定される。
【0023】
さらに、組成物の初期粘度は、好適には、容易に適用可能な、例えば、チューブから絞り出されることが可能なペーストの粘度であることが認識される。
続く増粘剤による水の結合によって、ペーストには所望の粘度特性が提供される。
【0024】
この粘度特性のうちの2つの変数は、ペーストの吸収容量と、ペーストが外傷から流される前に耐えることの可能な圧力とであった。これらは外傷被覆用品が外傷から浸出物を吸収することができるために必要な要素であり、ペーストは、浸出することなく包帯の下に留まるために、適切な大きさの圧力に耐えられる必要がある。
【0025】
ペーストに最適なゲル化剤を選択することを試み、この2つの変数を様々なゲル化剤の群を用いて測定した。試験した様々なゲル化剤には、カルボキシメチルセルロース、柑橘類ペクチン、グアーガム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メトロース(Metolose)、メチルセルロース、ナトロソール(Natrosol)およびキサンタンガムが含まれる。カルボキシメチルセルロースおよびキサンタンガムは、37℃、18時間のインキュベーション後、蜂蜜を固化させることが分かった。この早期ゲル化はペーストに短い貯蔵寿命を与えるであろうから、それらについては測定を行わなかった。蜂蜜に対するゲル粉末の比は、ペーストが吸収可能な浸出物の量を決定するので、この実験における重要な点であった。しかしながら、平衡を維持する必要があり、ペーストは、包帯の圧力に耐える能力を失うことなく、妥当な量の浸出物を吸収することが可能である必要があるが、適用のためにチューブから絞られるように充分に軟らかい必要がある。
【0026】
本発明の好適な実施形態では、増粘剤は低置換メチルセルロースである。しかしながら、これは本発明に対する限定と理解されるものではない。他の想定される増粘剤の実施形態は、メタロースおよびグアーガムを含む。また、増粘剤の好適な混合物を用いて、一定範囲の吸収される浸出物の量に渡り、所望の粘度特性を維持できることも想定される。
【0027】
一部の実施形態では、増粘剤の組み合わせが用いられてもよい。
本発明の好適な実施形態では、増粘剤は粉末として蜂蜜ベースの組成物に加えられてよい。この固形粒子の添加は、浸出物における遊離した水と結合し、流動性の減少したペーストを形成する。しかしながら、これは本発明に対する限定と理解されるものではない。
【0028】
適用後の組成物の最終粘度は、生じた浸出物の量や、場合によっては患者の温度にしたがって変化する。しかしながら、通常の使用では、粘度は、イントラサイトヒドロゲルの
示す程度(またはそれより高い)、例えば、加えられる圧力によって流されることなく、2.0g/cm以下の圧力に耐える程度であることが想定される。
【0029】
本発明の別の実施形態では、医薬組成物には、外傷への適用前にペーストの固さを増加させるために、他の物質が添加されてよい。組成物が適用後に外傷から流れないことを保証するために、それらの物質は組成物に単に加えられる。これらの添加剤は、外傷浸出物を吸収する前には、組成物の粘度を有意に変化させない。これらの添加剤を用いる利点は、蜂蜜組成物が外傷浸出物を吸収可能となる前に外傷から流れず、しかも依然として様々な大きさおよび開口の外傷に容易に適用できることが保証されることである。
【0030】
これらの添加剤について想定される実施形態は、外傷表面への適用に適合する不活性な粉末を含む。これは、例えば、デンプンまたはグルコースを含んでよい。
本発明の別の実施形態では、外傷への適用前に組成物の硬さを減少させるために、水以外の液体が組成物に添加されてよい。これは、組成物が外傷から流れることを防止するために高い比の増粘剤が用いられるときに必要な場合がある。
【0031】
外傷が湿潤している、すなわち、多量の湿分を含んでいるときには、高い比の増粘剤化合物が必要な場合がある。
非水液体について想定される実施形態には、以下に限定されないが、グリセリンまたはプロピレングリコールが含まれる。
【0032】
しかしながら、これは本発明に対する限定と理解されるものではない。外傷への適用前にペーストの硬さを減少させることの可能な任意の非水液体が想定される。
外傷液が吸収されるまで粉末ゲル化剤が水和することを防止する、水と結合する別の液状の組成物を用いることが可能である。
【0033】
以下の記載を参照すると、本発明のさらなる態様が明らかとなる。
一般的な手順として、微粉化されたメチルセルロースが、蜂蜜組成物と混合される。
蜂蜜組成物に対するメチルセルロースの比は、必要な最終製品に応じて異なる。
【0034】
しかしながら、蜂蜜5部に対しメチルセルロース1部の比(重量による)によって、自重の約4倍の外傷液を吸収し、依然として外傷に留まることの可能なペーストが与えられる。
【0035】
外傷への医薬組成物の適用後、医薬組成物による外傷からの湿分の吸収は、医薬組成物の粘度を増加させるように作用する。これによって、外傷を治療するために蜂蜜ベースの製品が用いられる場合に頻繁に生じるように、医薬組成物は体液によって希釈されると外傷から流れないことが保証される。
【0036】
この医薬組成物は、様々な外傷への容易な適用が可能であるという利点を有する。これらの外傷は様々な寸法を有するか、様々な種類の開口部を有するか、あるいはその両方である場合がある。これによって、様々な状況において広範に用いられる医薬組成物が可能となる。
【0037】
それらの状況には、抜歯による空腔の充填、歯肉炎と歯周病を治療するための歯肉の縁への「注入」、膣感染症および子宮頚部潰瘍の治療のための膣内使用、子宮感染症の治療のための子宮への「注入」、蜂蜜を用いる潰瘍性大腸炎の治療のための浣腸または酪農牛における乳腺炎の予防のための乳首封止具としての使用が含まれる。しかしながら、これは本発明の使用に対する限定と理解されるものではない。
【0038】
想定される他の実施形態は、蜂蜜ベースの医薬組成物が所望され、外傷または空腔への適用後にその粘度が変更されることが有利な実施形態である。
本発明における最適な組成物を決定するために行った試験について、以下に記載する。
【0039】
8つの粉末ゲル化剤、すなわち、カルボキシメチルセルロース、柑橘類ペクチン、グアーガム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(粘度3.5〜5.6Pa・s(3,500〜5,600 cP))、メトロース(60SH−4000)、メチルセルロース(低置換)、ナトロソールおよびキサンタンガムを、各々蜂蜜1.0gに対しゲル化粉末0.2gの比で試験した。これらのうちの3つ(グアーガム、メトロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)に対しては、各々蜂蜜1.0gに対しゲル化粉末0.15gの比および各々蜂蜜1.0gに対しゲル化粉末0.4gの比で幾つかのさらなる試験も行った。
【0040】
1.方法
1.ゲルの粘度を決定するためのガラス板法:これは、ペースト/ゲルが絞り出される前に耐え得る圧力の測定である。
・ゲル粉末を106μmのシーブに通過させた。
・適切な比のゲル粉末および蜂蜜を混合して一体とした(すなわち、ゲル0.2g:蜂蜜1.0g)。
・このように形成したペーストの一部を、必要な水対ペーストの比(すなわち、1.0ml/g,2.0ml/g,3.0ml/g,4.0ml/g)を得るように適切な量の水と混合した。
・このように調製した混合物を、密閉容器中、37℃、18時間、インキュベートした。・このインキュベーション後、各ペースト、またはペーストおよび水の混合物から形成されたゲル5.0gをガラス板の中央に配置し、既知重量の第2の板を上に配置した。各ペーストまたはゲルについて、これを3回繰り返して行った。
・このように調製した板間のペースト/ゲルのサンドイッチを、水平面上で、37℃、18時間、インキュベートした。
・インキュベートした後、この板間のペースト/ゲルのサンドイッチを穏やかにコピー機へ移動させ、ゲルの広がりの範囲の輪郭を与える画像を取得した。
・画像解析ソフトウェアを用いて、輪郭をトレースし、中を塗りつぶして、ゲルの面積を測定した。
・ゲルの広がりの面積およびゲルの上に配置されたガラス板の重量から、ゲルの耐え得る最大圧力を計算することが可能である。
圧力=荷重/面積。
【0041】
2.結果
水の添加なしでカルボキシメチルセルロース、キサンタンガムと混合した蜂蜜は、37℃でのインキュベーション後に固化した。水の添加なしのナトルソールおよび柑橘類ペクチンは、37℃でのインキュベーション後に非常に粘性となった。これによって、これらの5つのゲル化剤を用いて製造されるペーストでは、非常に粘性となってチューブから絞られなくなるまでの貯蔵寿命が短くなる可能性があることが示された。したがって、これらのゲル化剤は本発明に適切でないと考えられる。
【0042】
メトロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびグアーガムは適切であることが分かった。ゲル化剤を試験して得られた測定値をテーブル1に示す。
テーブル1
蜂蜜1gにゲル化剤0.2gが添加された場合の耐えられる最大圧力(g/cm
37℃、 37℃、 37℃、 37℃、 37℃、 37℃、
ゲル化剤 18時間後 18時間後 18時間後 18時間後 18時間後 18時間後
水の添加 1ml:1g 2ml:1g 3ml:1g 4ml:1g 6ml:1g
なし の水添加 の水添加 の水添加 の水添加 の水添加 カラギーナン 固化
カルボキシメチルセルロース
固化
柑橘類ペクチン 47.85 2.53 水状 水状 水状
グアーガム 10.33 7.21 3.4 2.18
ヒドロキシプロピルメチルセルロース
2.77 2.23 2.14
カラヤガム 固化
メトロース 6.86 11.37
メチルセルロース 3.15 8.09 3.36 3.41 3.39
ナトロソール 40.54 9.76 2.42
キサンタンガム 固化

蜂蜜1gにゲル化剤0.15gが添加された場合の耐えられる最大圧力(g/cm
20℃、 37℃、 37℃、 37℃、 37℃
ゲル化剤 18時間後 18時間後 18時間後 18時間後 18時間後
水の添加 水の添加 1ml:1g 2ml:1g 3ml:1g
なし なし の水添加 の水添加 の水添加
グアーガム 6.85 15.21 8.77 4.78 2.65
ヒドロキシプロピルメチルセルロース
5.09 3.21 2.09
メトロース 4.00 3.26 2.82 2.01

蜂蜜1gにゲル化剤0.4gが添加された場合の耐えられる最大圧力(g/cm
37℃、 37℃、 37℃、 37℃、 37℃
ゲル化剤 18時間後 18時間後 18時間後 18時間後 18時間後
水の添加 1ml:1g 2ml:1g 3ml:1g 4ml:1g
なし の水添加 の水添加 の水添加 の水添加
グアーガム 37.76 32.73 16.19 16.35 6.21
ヒドロキシプロピルメチルセルロース
18.95 11.71 11.21 3.68 1.93
メトロース 13.98 15.99 7.30 3.44 。
【0043】
なお、非常に高いゲル化剤対蜂蜜の比で測定を行ったため、圧迫包帯法の圧力に耐える非常に高い粘度のペーストおよびゲルが生じている。低粘度の水−ゲルが用いられる(イントラサイトなど)他の用途については、より低いゲル化剤対蜂蜜の比で充分なことがある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬組成物を調製する方法であって、
a.治療組成物を調製する工程と、
b.治療組成物に1つ以上の増粘剤を添加する工程と、からなり、
増粘剤は、治療組成物が外傷へ適用された後、治療組成物の粘度を増加させるか、あるいは少なくとも維持する特性を有する方法。
【請求項2】
治療組成物は蜂蜜を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
治療組成物はマヌカ蜂蜜を含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
治療組成物は糖蜜を含む請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
治療組成物はグリセリンを含む請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
カルシウム塩を含む請求項1乃至5のいずれか一項に記載の医薬組成物を調製する方法。
【請求項7】
増粘剤はメチルセルロースを含む請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
増粘剤はグアーガムを含む請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
増粘剤はヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
増粘剤はナトロソールを含む請求項1乃至9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
増粘剤はメトロースを含む請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
増粘剤は粉末形態である請求項1乃至11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
外傷へ適用される前に医薬組成物の硬さを増加させる添加剤を含む請求項1乃至12のいずれか一項に記載の医薬組成物を調製する方法。
【請求項14】
添加剤はデンプンである請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
添加剤は非水液体である請求項1乃至14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
非水液体はグリセリンである請求項15に記載の方法。
【請求項17】
非水液体はプロピレングリコールである請求項16に記載の方法。
【請求項18】
請求項1乃至17のいずれか一項に記載の方法によって調製される医薬組成物。
【請求項19】
請求項18に記載の医薬組成物を含む外傷治療被覆用品。
【請求項20】
請求項18に記載の医薬組成物を適用する工程を含む、外傷を治療する方法。
【請求項21】
請求項18に記載の医薬組成物を含む外傷治療アプリケータ。

【公表番号】特表2009−507069(P2009−507069A)
【公表日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−529940(P2008−529940)
【出願日】平成18年9月5日(2006.9.5)
【国際出願番号】PCT/NZ2006/000234
【国際公開番号】WO2007/030023
【国際公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(508068722)コンビタ リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】COMVITA LIMITED
【Fターム(参考)】