説明

外気利用空調システム及び外気冷房運転方法

【課題】中間期や冬期において外気を利用した外気冷房を効果的に行いつつ給気の加湿不足を防止する。
【解決手段】 外気導入口3に連通する第一の流通路である外気通路4と、還気取入口5を介し空調対象空間6に連通する第二の流通路である還気通路7と、外気通路及び前記還気通路に混合部9を介して連通すると共に、給気風路10を介し空調対象空間6に連通する第三の流通路である給気通路11とを備え、還気通路には前記還気取入口からの還気を断熱加湿する1段目加湿器12を設置し、給気通路11には、冷熱熱交換器16、外気と還気が混合した混合気を断熱加湿する2段目加湿器と、給気通路内の混合気を空調対象空間に送給する給気ファン21とを設置し、外気通路には外気を混合部に搬送する外気ファン24を設置し、空調対象室内には室内空気の一部を排気する排気ファン26を設置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は外気利用空調システム及び外気冷房運転方法に関するものである。特に空調対象空間の熱負荷が1年中多く発生し、人などの潜熱負荷が殆どなく、室内湿度許容範囲が厳しい場合に適用できる外気利用空調システム及び外気冷房運転方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
インターネットデータセンターや電算機室等においては、機器からの発熱を除去し且つ所定の湿度を保持するようにして機器が正常に動作する環境の提供を図るために、空調機(冷房機)を通年で稼働して冷房及び湿度調整を行うようにしているが、インターネットデータセンターや電算機室等の機器は大量の熱を発するために、冷房機への還り空気温度は高く、そのため、還気を設定温度まで冷却して給気するのに年間を通して多大のエネルギ(電力)を消費している。
【0003】
空調対象室内に大量の熱を発する電算機やサーバラックなどが存在しない、一般事務所ビルにおいては、外気を利用して還気の温度を低下し、冷却コイルでの冷凍機消費エネルギを低減するようにした外気利用空調システムがあり、例えば本特許出願人による特許文献1がある。特許文献1の外気利用空調システムは、空気調和機の内部に外気系に連通して外気OAを取り入れる第一の流通路と、還気系を介し空調対象空間に連通して取入れた還気RAを加湿器により加湿する第二の流通路と、第一の流通路及び第二の流通路に連通すると共に給気系を介し前記空調対象空間に連通する第三の流通路を備え、冷凍機に接続された冷却手段を前記第一の流通路と第二の流通路とに備えた構成としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−064556号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1によれば、中間期(春季や秋季)及び冬期において、室温よりも低温である外気OAを利用することによって省エネルギを図ることができる。しかし、還気RAのみを加湿する方式であるため、加湿による冷却効果を最大限に利用することができないという問題がある共に、空調対象室内に大量の熱を発する電算機やサーバラックなどがあって大風量の外気による冷却が必要なところへ適用する場合、外気OAを取入れる割合を所定以上に増加した場合には給気SAの湿度が低下し、そのために外気OAの取入れが制限される問題があり、せっかくの外気冷熱が最大限利用できず、又、更なる給気SAの冷却が必要な場合には還気RA及び外気OAを冷凍機に接続した冷却手段で冷却することにより所要の給気温度を維持しているが、冷凍機の運転エネルギ(電力)が増大する場合が生じていた。
【0006】
本発明は上記実情に鑑み、中間期や冬期において、室内に大量の熱を発生する機器があり室内温湿度許容範囲が狭く管理が厳しい(例えば電算機室の場合、室内湿度の許容範囲を相対湿度±10%で管理する場合もある。)空調対象室内に外気を利用した外気冷房を行う場合に、大量の外気を混合することによる給気に対する加湿不足を防止することができると共に、加湿による冷却効果を最大限に利用できるようにし、又、中間期や冬期に、冷房負荷が大きくて直接給気に混合する外気冷却だけでは冷房能力が不足する際にも、間接的な外気冷熱の更なる利用により冷熱供給装置の使用を最少限にして運転エネルギの低減を図れるようにした、外気利用空調システム及び外気冷房運転方法を提供することを目的としてなしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1の外気利用空調システムは、外気導入口に連通する第一の流通路である外気通路と、還気取入口を介し空調対象空間に連通する第二の流通路である還気通路と、外気通路及び還気通路に外気通路及び還気通路とは区画された混合部を介して連通すると共に、混合部と区画され且つ給気風路を介し空調対象空間に連通する第三の流通路である給気通路とを備え、還気通路には還気取入口からの還気を水により断熱加湿する1段目加湿手段を設置し、給気通路には、冷却手段と、外気導入口からの外気と還気取入口からの還気が混合した混合気を水により断熱加湿する2段目加湿手段と、給気通路内の混合気を空調対象空間に送給する給気手段とを設置し、外気通路には、混合気の温湿度状態を調整するため風量調整が可能である外気を搬送するための外気送給手段を設置し、空調対象室内には、室内空気の一部を排気するための排気手段を設置したことを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項2の外気利用空調システムにおいては、1段目加湿手段の加湿量を還気取入口にて計測し演算された絶対湿度に応じて、外気送給手段の風量を混合部にて計測し演算されたエンタルピに応じて、2段目加湿手段の加湿量を給気風路にて計測し演算された絶対湿度に応じて、それぞれ制御する制御装置を有している。
【0009】
本発明の請求項3の外気利用空調システムにおいては、冷却手段は、冷却塔を利用したフリークーリングにより冷却される冷却水と熱交換する冷却水コイルを有している。
【0010】
本発明の請求項4の外気利用空調システムにおいては、冷却手段は、冷却塔を利用したフリークーリングにより冷却される冷却水と熱交換する冷却水コイルと、冷凍機により冷却される冷水と熱交換する冷水コイルとを有している。
【0011】
本発明の請求項5の外気利用空調システムにおいては、空調対象空間へ給気風路内を送給される給気設定温湿度点のエンタルピと同エンタルピ線上にあり、且つ、給気風路内を送給される給気の設定絶対湿度まで加湿可能な2段目加湿手段入口最小絶対湿度点を境界点として設定し、還気設定温湿度点と前記境界点とを結んで境界点側に延長した直線により、T−Xa空気線図上の境界点左側領域を2分し、給気及び還気の設定絶対湿度まで加湿可能な1段目加湿手段入口最小絶対湿度点を各乾球温度毎にT−Xa空気線図上の境界点右側領域で結んだ曲線により、T−Xa空気線図上の境界点右側領域を2分することで、少なくともT−Xa空気線図上を前記境界点を頂点に持つ4つの領域に分けて、温湿度を測定し求めた外気の状態点が4つの領域の何れに含まれるかで運転モードを切り替える制御装置を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項6の外気利用空調システムにおいては、請求項5の外気利用空調システムにおいて、還気設定温湿度点と前記境界点とを結んで境界点側に延長した直線の上部領域に外気の状態点が含まれる場合には、1段目加湿手段はOFFとし、混合部の空気温度測定値により求められたエンタルピに基づき外気送給手段の風量を制御し、給気風路内の給気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づき2段目加湿手段の加湿量を制御する制御装置を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項7の外気利用空調システムにおいては、請求項5の外気利用空調システムにおいて、還気設定温湿度点と前記境界点とを結んで境界点側に延長した直線の下部領域に外気の状態点が含まれる場合には、還気取入口の還気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づき1段目加湿手段の加湿量を制御し、混合部の空気温度測定値により求められたエンタルピに基づき外気送給手段の風量を制御し、給気風路内の給気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づき2段目加湿手段の加湿量を制御する制御装置を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項8の外気利用空調システムにおいては、請求項5の外気利用空調システムにおいて、給気及び還気の設定絶対湿度まで加湿可能な1段目加湿手段入口最小絶対湿度点を各乾球温度毎にT−Xa空気線図上の境界点右側領域で結んだ曲線の上部領域に外気の状態点が含まれる場合には、還気取入口の還気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づき1段目加湿手段の加湿量を制御し、2段目加湿手段はOFFとし、冷却手段を給気風路内の給気温湿度測定値により制御する制御装置を備えることを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項9の外気利用空調システムにおいては、請求項5の外気利用空調システムにおいて、給気及び還気の設定絶対湿度まで加湿可能な1段目加湿手段入口最小絶対湿度点を各乾球温度毎にT−Xa空気線図上の境界点右側領域で結んだ曲線の下部領域に外気の状態点が含まれる場合には、還気取入口の還気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づいて1段目加湿手段の加湿量を制御し、混合部の空気温度測定値により求められたエンタルピに基づいて外気送給手段の風量を制御し、給気風路内の給気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づいて2段目加湿手段の加湿量を制御し、冷却手段を給気風路内の給気温湿度測定値により制御する制御装置を備えることを特徴とする。
【0016】
本発明の請求項10の外気冷房運転方法は、請求項5の外気利用空調システムをもちいて、空調対象空間へ給気風路内を送給される給気設定温湿度点のエンタルピと同エンタルピ線上にあり、且つ、給気風路内を送給される給気の設定絶対湿度まで加湿可能な2段目加湿手段入口最小絶対湿度点を境界点として設定し、還気設定温湿度点と前記境界点とを結んで境界点側に延長した直線により、T−Xa空気線図上の境界点左側領域を2分し、給気及び還気の設定絶対湿度まで加湿可能な1段目加湿手段入口最小絶対湿度点を各乾球温度毎にT−Xa空気線図上の境界点右側領域で結んだ曲線により、T−Xa空気線図上の境界点右側領域を2分することで、少なくともT−Xa空気線図上を前記境界点を頂点に持つ4つの領域に分けて、温湿度を測定し求めた外気の状態点が4つの領域の何れに含まれるかで運転モードを切り替えることを特徴とする。
【0017】
本発明の請求項11の外気冷房運転方法は、請求項5の外気利用空調システムをもちいて、還気設定温湿度点と前記境界点とを結んで境界点側に延長した直線の上部領域に外気の状態点が含まれる場合には、1段目加湿手段はOFFとし、混合部の空気温度測定値により求められたエンタルピに基づいて外気送給手段の風量を制御し、給気風路内の給気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づいて2段目加湿手段の加湿量を制御することを特徴とする。
【0018】
本発明の請求項12の外気冷房運転方法は、請求項5の外気利用空調システムをもちいて、還気設定温湿度点と前記境界点とを結んで境界点側に延長した直線の下部領域に外気の状態点が含まれる場合には、還気取入口の還気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づいて1段目加湿手段の加湿量を制御し、混合部の空気温度測定値により求められたエンタルピに基づいて外気送給手段の風量を制御し、給気風路内の給気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づいて2段目加湿手段の加湿量を制御することを特徴とする。
【0019】
本発明の請求項13の外気冷房運転方法は、請求項5の外気利用空調システムをもちいて、給気及び還気の設定絶対湿度まで加湿可能な1段目加湿手段入口最小絶対湿度点を各乾球温度毎にT−Xa空気線図上の境界点右側領域で結んだ曲線の上部領域に外気の状態点が含まれる場合には、還気取入口の還気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づいて1段目加湿手段の加湿量を制御し、2段目加湿手段はOFFとし、冷却手段を給気風路内の給気温湿度測定値により制御することを特徴とする。
【0020】
本発明の請求項14の外気冷房運転方法は、請求項5の外気利用空調システムをもちいて、給気及び還気の設定絶対湿度まで加湿可能な1段目加湿手段入口最小絶対湿度点を各乾球温度毎にT−Xa空気線図上の境界点右側領域で結んだ曲線の下部領域に外気の状態点が含まれる場合には、還気取入口の還気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づいて1段目加湿手段の加湿量を制御し、混合部の空気温度測定値により求められたエンタルピに基づいて外気送給手段の風量を制御し、給気風路内の給気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づいて2段目加湿手段の加湿量を制御し、冷却手段を給気風路内の給気温湿度測定値により制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明の外気利用空調システム及び外気冷房運転方法によれば、中間期や冬期において外気を利用した外気冷房を行う際に、還気RAを加湿する1段目加湿器と、混合気MAを加湿する2段目加湿器を備えたことにより、給気SAの加湿不足を防止することができると共に、加湿による冷却効果を最大限に利用して給気の目的の温度と湿度を達成することができる。又、このように外気利用による冷却効果を最大限に高めたことにより、中間期や冬期に、冷房負荷が大きくて外気冷却だけでは冷房能力が不足する際にも冷熱供給装置の使用を最少限にして冷熱供給装置のエネルギを大幅に低減できるという優れた効果を奏し得る。また、1段目加湿手段の加湿量を還気取入口にて計測し演算された絶対湿度に応じて、外気送給手段の風量を混合部にて計測し演算されたエンタルピに応じて、2段目加湿手段の加湿量を給気風路にて計測し演算された絶対湿度に応じて、それぞれ制御することで、各々の空気調和手段によりT−Xa空気線図上を動作させた結果、次の空気調和手段の演算にもその計測し演算された値が利用できて正確に動作させることができるし、各々の空気調和手段の制御比例帯を広くとれるので誤差も少なくなると言う優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態における外気利用空調システムの概略構成を示す側面図である。
【図2】図1の外気利用空調システムに備える制御装置の一例を示すブロック図である。
【図3】図1の外気利用空調システムにおける乾球温度と絶対湿度と等エンタルピと飽和曲線との関係を示す空気線図である。
【図4a】図1の外気利用空調システムにおける運転モードの算出方法を示すフローチャートである。
【図4b】図4aに書き切れない運転モードの判断部分を取出して示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0024】
図1は外気利用空調システムの空気系を示しており、外気利用空調システム1は、一面が外壁である機械室2の内部に、外気ガラリ等である外気導入口3に連通する第一の流通路である外気通路4と、還気取入口5を介し空調対象空間6に連通する第二の流通路である還気通路7と、外気通路4及び還気通路7に連通し外気OAと還気RAを混合して混合気MAとするための、外気側及び空調対象空間とを仕切壁8で区画された混合部9と、混合部9内の混合気MAを導入して給気風路10を介し前記空調対象空間6に給気SAを供給するケーシングで混合部9と区画された第三の流通路である給気通路11とを有している。
【0025】
前記還気通路7には還気取入口5からの還気RAを加湿して還気RA'とするための1段目加湿器12(1段目加湿手段)を設けている。例えば、機械室2の一部を断熱パネル40などで区画し、還気取入口5を一端部に、他端部には還気フィルタ41を設けて還気通路7とし、還気取入口5とフィルタ41との中間に1段目加湿器12を下部にドレンパンを付属させて設ける。この1段目加湿器12は水加湿器であり、加湿前後の還気は断熱変化する。13は1段目加湿器12のスプレー量を調節するための1段目調節バルブである。尚、前記還気フィルタは備えなくてもよい。
【0026】
又、前記給気通路11はケーシングを有する空調機であり、前記給気通路11には、前記外気導入口3からの外気OAと還気取入口5から導入され1段目加湿器12で加湿された還気RA'が混合した混合気MAを加湿するための2段目加湿器14(2段目加湿手段)を下部にドレンパンを付属させて設ける。この2段目加湿器14は水加湿器であり、加湿前後の還気は断熱変化する。15は2段目加湿器14のスプレー量を調節するための2段目調節バルブである。上記1段目及び2段目加湿器12,14には、水スプレー、気化式加湿器、超音波加湿器、など加湿水を加熱しないで処理空気加湿前後で断熱変化になる、いわゆる水加湿を用いることができる。
【0027】
前記給気通路11における2段目加湿器14の下流には、冷熱熱交換器16(冷却手段)が設けられている。図1に示す冷熱熱交換器16は、外気取入・水噴霧加湿では給気SAが目標温度に達しない場合に冷却を行う冷却塔によるフリークーリングで冷却される冷却水と熱交換する冷却水コイル17と、該フリークーリングによる冷却水コイル17によっても給気SAが目標温度に達しない場合に更に冷却を行うための冷凍機で冷却される冷水と熱交換する冷水コイル18とを備えた場合を示している。図中19,20は冷却水コイル17及び冷水コイル18に供給管を介して連通する冷却用バルブである。なお、冷水や冷却水の還り側配管は図では省略している。又、図示していないが、冷却水の配管系には、冷却水還り管、冷却塔、搬送用の冷却水ポンプ、冷却水往き管が備わり、図示の冷却水コイルの冷却用バルブ19から冷却水コイル17を出て、冷却水還り管へ繋がる、一連の冷却水循環系が存在し、冷水の配管系には、冷水還り管、搬送用の冷水ポンプ、冷凍機、冷水往き管が備わり、図示の冷水コイルの冷却用バルブ20から冷水コイル18を出て、冷水還り管へ繋がる、一連の冷水循環系が存在している。
【0028】
前記給気通路11の冷熱熱交換器16の下流には、給気通路11の給気SAを給気風路10へ送給するための給気ファン21(給気手段)が設けられている。図1の給気風路10は、前記給気通路11からの給気SAを床下部の空間22を介して前記空調対象空間6に供給する場合を示している。これは、電算室やデータセンター等で多く見られ、電算機等の機器が発生する大量の熱で暖められ上昇する空気の流れを利用して、空調対象空間の熱くなった還気をいち早く還気取入口5及び排気手段へ導くことで、室内に空気が澱むことなく、有効な冷房を行う目的で、冷たい空気を床から吹き出し、天井側で還気を取るのである。
【0029】
前記外気通路4の上流側で外気導入口3の下流側には、外気フィルタ23が設けられると共に、外気フィルタ23の下流側には、外気系3からの新鮮な外気OAを取り入れて前記還気RA'と共に混合部9へ送給するようにした外気ファン24(外気送給手段)を設けている。
【0030】
また、空調対象空間6の所要位置には、空調対象空間6の室内空気の一部を排気EAとして外部へ排出するようにした排気口を有する排気風路25が接続されており、該排気風路25には排気ファン26(排気手段)を設けている。排気ファン26は、室内機器の稼働状態の切替などにより外気OAを、空調対象空間6を細分したエリア毎に多量/少量に逐一流動的に取り入れることによって、空調対象空間6のうちのエリア毎に圧力差が生じることを防止するためのものであり、上記排気ファン26は空調対象空間6に接続しても或いは環気系5に接続するようにしてもよい。
【0031】
排気ファン26は排出する排気EAの流量がファンモータのインバータ制御器27によって制御されており、又、外気ファン24は吸引する外気OAの流量がファンモータのインバータ制御器28によって制御されており、外気ファン24による外気OAの単位時間当たりの吸引量に連動して、排気ファン26による排気EAの単位時間当たりの排出量が同等になるように、外気ファン24及び排気ファン26の回転数が制御されており、又、給気ファン21は常に一定の給気SAを前記空調対象空間6に給気するようになっている。
【0032】
図1の外気利用空調システム1には、図2に示す制御装置が備えられている。図1、2中、C1は外気利用システムコントローラであり、この外気利用システムコントローラC1には、外気の温湿度が日射や風の影響を受けずに計測できるよう設けた図1には図示しない検出器29からの、外気状態点(乾球温度T、相対湿度X)の測定値が入力されていると共に、還気通路7の入口に設けた検出器30からの還気状態点(乾球温度T、相対湿度X)の測定値が入力されており、これらの外気状態点や還気状態点の測定値から絶対湿度、エンタルピを算出して制御に利用するようにしている。ちなみに本明細書中では、空気の状態点を表現する各数値の記号は、乾球温度をT、相対湿度をX、絶対湿度をXa,エンタルピをHで表す。尚、上記検出及び算出には種々の方法が考えられ、検出器で検出した測定値を変換器に与え、変換器で得た必要な測定演算値(絶対湿度Xa、エンタルピH等)を外気利用システムコントローラC1に与える方法、及び、外気利用システムコントローラC1に測定演算値(絶対湿度、エンタルピ等)の算出部を備えて算出する方法、更には、直接的に必要な測定値(絶対湿度、エンタルピ等)を専用の測定器で測定するようにした方法等が考えられる。
【0033】
更に、運転モードマップ設定用PC31によって以下の計算を行い、その現場固有の運転モードマップを外気利用システムコントローラC1に与えるようにする。その運転モードマップは、与えられる空調対象空間の室内設定条件である還気条件RA(乾球温度T、相対湿度X)、空調設備の能力や望まない除湿を考慮した給気条件(乾球温度T、相対湿度X)、還気条件から演算されて得られるRAエンタルピ、給気条件から演算されて得られるSAエンタルピ、1段目加湿器12の性能である加湿飽和効率、2段目加湿器14の性能である加湿飽和効率、還気条件である設定絶対湿度Xa、還気を1段目加湿器12で加湿した1段目加湿後条件(同位置の計測値でもある)(乾球温度T、相対湿度X)=RA'、混合気エンタルピM'、1段目加湿器12の加湿飽和効率、2段目加湿器14の加湿飽和効率、等飽和効率線係数等の設定値のパラメータが入力されており、図3に示す乾球温度と絶対湿度と等エンタルピと飽和曲線との関係を示すT−Xa空気線図による運転モードマップを作成する。具体的には、空調対象空間へ給気風路内を送給されるSAエンタルピと同エンタルピ線上にあり、且つ、給気風路内を送給される給気の設定絶対湿度まで加湿可能な2段目加湿手段入口最小絶対湿度点を境界点Mとして設定し、還気設定温湿度点と前記境界点Mとを結んで境界点側に延長した直線(境界線)により、T−Xa空気線図上の境界点左側領域を2分し、給気及び還気の設定絶対湿度まで加湿可能な1段目加湿手段入口最小絶対湿度点を各乾球温度毎にT−Xa空気線図上の境界点右側領域で結んだ曲線により、T−Xa空気線図上の境界点右側領域を2分することで、少なくともT−Xa空気線図上を前記境界点Mを頂点に持つ4つの領域に分け、還気条件RAの絶対湿度Xaよりも大きく且つ1段目加湿後条件RA'と還気条件RAとを結ぶ線よりも大きい領域を、5個目の領域としている。
【0034】
更に、外気利用システムコントローラC1は、検出器29で計測した外気状態点に基づいて、どの運転モードによって運転するかの演算を行うようになっており、また、検出器29で計測した外気状態点を運転モードマップを形成するT−Xa空気線図を表現する数式に代入して、混合気MAの制御設定値をエンタルピH、還気を1段目加湿器12で加湿した1段目加湿後絶対湿度RA'、混合気MAを2段目加湿器14で加湿する2段目加湿後絶対湿度設定値、をそれぞれ演算するようになっている。
【0035】
C2は運転パラメータコントローラであり、上位の外気利用システムコントローラC1から該当する運転モードを受け取り、更に外気利用システムコントローラC1により演算された混合気MAの制御設定値エンタルピH、還気を1段目加湿器で加湿した1段目加湿後絶対湿度RA'、混合気MAを2段目加湿器で加湿する2段目加湿後絶対湿度設定値を受取り、運転モードに該当する調節バルブ及びファンの調節を行う下位のコントローラC3,C4、C5に設定値を与えるようになっている。なお、1段目加湿器や2段目加湿器の加湿運転のOFFは、各調節バルブが閉になるように、1段目加湿後絶対湿度RA'、2段目加湿後絶対湿度設定値に偏差を与えることとして行うのが実施例だが、別な信号として与えてもよい。
【0036】
C3は1段目加湿器用バルブコントローラであり、上位の運転パラメータコントローラC2から加湿後の還気RA'の絶対湿度Xaの設定値を受け取り、検出器32からの還気RA'の乾球温度や相対湿度の測定値から演算した絶対湿度との偏差を比較して1段目調節バルブ13に開度指令を与える。
【0037】
C4は外気ファン用コントローラであり、上位の運転パラメータコントローラC2から混合気MAの制御設定値エンタルピHを受け取り、検出器33からの温湿度測定値を演算した混合気エンタルピM'測定値との偏差を比較して外気ファン24のファンモータのインバータ制御器28に回転数指令を与える。
【0038】
このとき、排気ファン26は基本的に、空調対象空間の加圧分を除いて外気ファン24と同回転数(同風量)でよいため、専用の調節器は不要としている。ただし、種々の条件により排気ファン26の回転数が外気ファン24と同回転数でも、排気量と外気量が同風量にならない場合には、空調対象空間6の内外の差圧による風量制御などを個別に行うようにしてもよい。
【0039】
C5は2段目加湿器用バルブコントローラであり、上位の運転パラメータコントローラC2から混合気MAを2段目加湿器14で加湿する2段目加湿後絶対湿度設定値、つまり給気SAの絶対湿度Xaの設定値を受け取り、検出器34からの給気SAの温湿度測定値を演算した混合気エンタルピM'測定値との偏差を比較して2段目調節バルブ15に開度指令を与える。
【0040】
給気通路11に備えられる冷熱熱交換器16の冷却用バルブ19,20の制御については図示しないが、給気SAの温度の設定値と測定値から偏差を算出し、その偏差による冷却用バルブの開度との関係から個別に開度を調節することができる。このとき、冷熱熱交換器16を作動させる場合には、冷却塔によるフリークーリングで冷却される冷却水と熱交換する冷却水コイル17の冷却用バルブ19を開ける操作が優先して行われ、該フリークーリングによる冷却水コイル17によっても給気SAが目標温度に達しない場合に、更に冷却を行うための冷凍機で冷却される冷水と熱交換する冷水コイル18の冷却用バルブ20が開けられる操作が行われるようにする。このとき、フリークーリングによる冷却を冷凍機による冷却に対して優先して行うのは、冷凍機に比してフリークーリングの方が運転動力(エネルギ)を低減できるためである。
【0041】
次に、図3に示す空気線図の各点の意味について説明する。
【0042】
点RAは還り空気条件(あるいは室内空気条件)である。ここで考慮している空調対象は電算室・サーバー室等であるため、室内での潜熱負荷は存在しないものと考えると、点SAは点RAから顕熱比=1.0の線と平行(水平)な線上つまり等絶対湿度線上となる。そして、外気利用空調では加湿・冷却のプロセス、すなわち空気線図上の各点から等エンタルピ線に沿って左上に空気の状態が変わる水断熱加湿と、還気RAと外気OAとの混合を利用した空気状態点変化を利用し、4つの異なる経路によって点RAの状態から点SAの状態へとなるように運転を行う。この点SAの状態がまた室内の顕熱負荷により点RAの状態まで移動する。
【0043】
点RA'は1段目加湿器12による水噴霧加湿によりRAを加湿したあとの状態点であり、本システムの1段目加湿器12は水を噴霧する手法のため、空気線図において等エンタルピ線上を左上(加湿+冷却)に動く。この点RA'の状態点は1段目加湿器の加湿飽和効率から設定することができる。加湿飽和効率は加湿器の性能であるので通常、既知のものであるし、また還気通路7の入口条件(ここで言う還気RAの状態)に対して事前に確認することができる。加湿飽和効率とは、ある点から等エンタルピ線が飽和曲線と交わる点までの距離によって、加湿により到達した等エンタルピ線上の距離を除した値である。
【0044】
点Mは逆に、到達点をSAとした場合、2段目加湿器14により点SAに到達できる最遠の点であり、2段目加湿器14の加湿飽和効率から定められる点である。つまり、空調対象空間へ給気風路内を送給される給気設定温湿度点のエンタルピと同エンタルピ線上にあり、且つ、給気風路内を送給される給気の設定絶対湿度まで加湿可能な2段目加湿手段入口最小絶対湿度点である。ここで、点Mは、後述する運転モード1,2,3,4の境界点となっている。
【0045】
曲線M−Nは、点SAに対する点Mのように、点SAから点RAまでの各点を到達点とした場合、2段目加湿器14により(等エンタルピ変化で)その各点に到達できる最遠の点の集合であり、2段目加湿器14の飽和効率から逆算することで各点が求められ、それらの点を近似式に当てはめることで得られる。ここで近似する関数の形態は任意であり、当てはまりのよい式を選べばよい。点RAを到達点とした場合、2段目加湿器14により点RAまで到達できる最遠の点はNである。つまり曲線M−Nは、給気及び還気の設定絶対湿度まで加湿可能な1段目加湿手段入口最小絶対湿度点を各乾球温度毎にT−Xa空気線図上の境界点右側領域で結んだ曲線となる。
【0046】
次に、運転モードマップのパラメータに基づいて、図3に示す運転モード1〜5の領域に分割する意味合いについて、以下に説明する。
【0047】
外気OAの状態点が運転モード1の領域にある場合には、還気RAと外気OAの混合を外気量ひいては排気を減じた還気量を各々調整することにより線分M−SA上に混合点を移動させることができる。点Mは2段目加湿器14の加湿冷却によって点SAに到達できる最遠の点なので、還気RAと外気OAの混合点を線分M−SA上とすることができれば、2段目加湿器14の加湿冷却によって混合点から点SAの状態とすることができる。即ち、外気OAの状態点と点RAとを結んだ直線が線分M−SAと交わる点に混合点が存在するような外気OA量の状態では、2段目加湿器14によって点SAの状態とすることができる。これを「混合2段目加湿単独運転」とする。
【0048】
このとき、外気OAの状態が運転モード1の領域から更に低湿度あるいは高温度となり、直線RA−Mより水平に対する傾きが大きくなった場合、即ち外気OAの状態点が直線RA−Mよりも下側に来た場合には、点RAと外気OAの状態点とを結んだ直線は線分M−SAと交わらない。つまり、還気RAと外気OAを点SAと等エンタルピになるように混合しても、その線上で点Mよりも右下の状態となるため、2段目加湿器14の能力では点SAまで到達しない。これは、点Mが2段目加湿器14により点SAに到達できる飽和曲線から最遠の点であるからである。よって、外気OAの状態点が直線RA−Mよりも下側に来た場合には、上記「混合2段目加湿単独運転」では点RAから点SAの空気の状態を作ることはできない。
【0049】
上記直線RA−Mは横軸に乾球温度、縦軸に絶対湿度をとったT−Xa平面(空気線図上)において1次の関数(Xa=a1×T+b1)で表すことができるため、この関数を使い、外気OAの状態を判断することができる。具体的には、外気OAが設定絶対湿度(直線SA−RA)より小さく、また設定SAのエンタルピより小さく、且つ外気乾球温度T、外気絶対湿度AHとしたとき、AH>=a1×T+b1であれば、外気OAの状態点が運転モード1の領域にあると判断して、前記「混合2段目加湿単独運転」を行う。
【0050】
又、外気の状態が運転モード2の領域にある場合には、まず点RAを1段目加湿器12によって加湿し、点RA'とする。そして点RA'と運転モード2の領域にある外気OAの状態点を結んだ直線は線分M−SAと交わることができるので、線分M−SA上となるように1段目加湿器12で加湿後の還気RA'と外気OAを混合すれば、あとは2段目加湿器14による加湿によって点SAに到達させることができる。これを「混合2段階加湿運転」とする。
【0051】
この直線RA'−Mも横軸に乾球温度、縦軸に絶対湿度をとったT−Xa平面(空気線図上)において、1次の関数(Xa=a2×T+b2)で表すことができる。ここで、直線RA'−Mは、運転モード1,2と運転モード3,4とを分かつ境界線である。即ち、外気OAの状態がRA'−Mの右側の領域は、外気OAと還気RAの混合と加湿だけでは点SAには到達することができない領域であり、従ってこの領域では冷熱熱交換器16による冷却が必要になる。ただし、加湿器の飽和効率、その他の条件(給気SA、還気RA)によって傾きa2は正負のいずれかとなる。よって、「混合2段階加湿運転」を実施する条件は、外気OAが設定SAのエンタルピより小さく、さらに外気乾球温度T、外気絶対湿度AHとしたとき、AH<a1×T+b1であり、且つa2>0の場合にAH≧a2×T+b2またはa2<0の場合にAH≦a2×T+b2となる場合である。
【0052】
一方、外気OAの状態点と還気RAとの直線でも、外気OAの状態点とRA'との直線でも線分M−SAと交わらない場合には、加湿及び外気OAの混合のみでは点RAから点SAまで到達することができない。この場合が運転モード3の領域、運転モード4の領域(白抜き)となり、これらの場合には最終的に冷熱熱交換器16のフリークーリングの冷却水コイル17による冷却、更に必要な場合には、冷凍機から冷水が送給される冷水コイル18による冷却を行うようにする。この場合でも、フリークーリングのみを運転させ、更にフリークーリングを運転する場合にもできるだけ運転を低減することにより、冷熱熱交換器16がかかわる冷熱媒の搬送動力や冷凍サイクルの圧縮動力などの運転動力(エネルギ)を低減することができる。
【0053】
まず、外気OAの状態が運転モード4の領域にある場合、すなわち曲線M−Nの線上またはT−Xa平面上で上部に外気OAの状態がある場合には、曲線M−Nは、点SAに対する点Mのように、点SAから点RAまでの各点を到達点とした場合、その各点に到達できる飽和曲線から最遠の点の集合であるので、取り入れた外気OAをそのまま2段目加湿器14で(等エンタルピ変化で)加湿することで、直線SA−RA上に到達させることができる。その到達した点から点SAまでがフリークーリングの冷却水コイル17での冷却、及び必要な場合の冷凍機の冷水コイル18での冷却による冷熱処理量となり、点RAから点SAへの冷却に比べて冷熱処理量を低減することができる。これを「全外気2段目加湿単独運転」とする。
【0054】
このときの運転条件は、外気OAのエンタルピがSAエンタルピより大きく、RAエンタルピより小さくて、また設定絶対湿度より湿度が小さく、かつ横軸に乾球温度、縦軸に絶対湿度をとったT−Xa平面(空気線図上)において曲線M−Nを任意の関数Xa=f3(T)で表したとき、外気乾球温度T、外気絶対湿度AHで、AH>f3(T)となる場合である。
【0055】
外気OAが設定絶対湿度より小さくRAエンタルピより小さい場合には、上記の運転モード1、2及び4に当てはまらず、この場合が運転モード3の領域となる。この場合には、まず還気RAを1段目加湿器12により還気RA'とする。次に、曲線M−Nが交わる点になるように加湿後の還気RA'と外気OAを混合する。このとき、横軸に乾球温度、縦軸に絶対湿度をとったT−Xa平面(空気線図上)において、還気RA'と外気OAの状態点を結んだ直線と曲線M−Nの交点を求め、その交点の乾球温度および絶対湿度となるように混合制御を行う。そして混合気MAを2段目加湿器14により直線SA−RA上の点まで到達させ、最後に冷熱熱交換器16のフリークーリングの冷却水コイル17による冷却、更に必要な場合に冷凍機の冷水コイル18による冷却を行う。これを「混合2段階加湿+冷却器併用運転」とする。横軸に乾球温度、縦軸に絶対湿度をとったT−Xa平面(空気線図上)において曲線M−Nを任意の関数Xa=f3(T)で表すことができるので、還気RA'と外気OAの状態点を結んだ直線を1次の関数あるいは曲線で表したとき、その交点を算出することで混合後の乾球温度と絶対湿度を求めることができる。
【0056】
上記した運転モード1〜4の領域に当てはまらない場合が運転モード5の領域に相当し、この領域では、フリークーリングによる冷却水コイル17により最大限の冷却を行い、その冷却では不足の場合にその不足分を冷凍機の冷水コイル18で冷却することで給気SAを要求される給気温度に維持することができる。
【0057】
次に、運転モードマップのパラメータに基づいて、運転モードマップを形成するT−Xa空気線図上で分割された運転モード1〜5の領域に対し、検出器29で計測した外気状態点を代入して運転モードを求める方法について、図4a、図4bのフローチャートを参照して説明する。
【0058】
尚、図4a、図4bのフローチャートでは、各パラメータのi−1番目の各データとi番目の各データとを比較演算するようにしており、「次の順番(i+1)」で示されるフローの行く先は、図示いていないが、「データ:Di」の後流に、「データD(i+1)」にするステップが存在し、そのステップである。
【0059】
図4aのフローチャートで示す通り、i番目のデータ計測時を示す各数値は、RAiは還気RAの温湿度の空気状態点、OAiは外気OAの温湿度の空気状態点、SAiは給気風路の給気SAの温湿度の空気状態点を示している。
【0060】
外気OAi計測値の絶対湿度Xaと給気設定値の絶対湿度Xaとを比較するステップにおいて、OAi(Xa)がSA(Xa)よりも小さいことで、外気冷房が行える条件の一つが満たされる。ここでNOならば、外気の冷熱がないので運転モード5に相当し、冷熱源を全て冷凍機などの熱源に頼る。YESならば、次の外気OAi計測値のエンタルピOAi(H)と還気設定値RAのエンタルピRA(H)とを比較するステップにおいて、OAi(H)がRA(H)よりも小さいことで、前ステップと併せて初めて外気冷房が行える条件が整う。ここでNOならば、外気の冷熱がないので運転モード5に相当し、冷熱源を全て冷凍機などの熱源に頼る。YESならば、次の外気OAi計測値のエンタルピOAi(H)と給気設定値SAのエンタルピSA(H)とを比較するステップにおいて、OAi(H)がSA(H)よりも小さいことで、外気OAiを還気RAに混合することで混合気を外気利用して直接冷却し、且つ水加湿を利用することで所定の給気設定値SAまで持っていく条件が整う。ここでNOならば、外気の冷熱が直接利用には少ないので運転モード3又は運転モード4に相当し、優先的に冷却塔フリークーリング冷熱を用いて最後の冷却を行うが、冷熱源の一部を冷凍機などの熱源に頼る場合もある。YESならば、運転モード1又は運転モード2に相当し、冷熱源に冷凍機を利用しなくてよい。そして、YESのフローを進めると、次の外気OAi計測値の絶対湿度OAi(Xa)と境界線である還気設定温湿度点と前記境界点とを結んで境界点側に延長した直線の絶対湿度値(Xa)=a1*OA(T)+b1とを比較するステップにおいて、OAi(Xa)が(Xa)=a1*OA(T)+b1よりも大きいことで、OAiを還気RAに混合することで混合気を外気利用して直接冷却し、且つ2段目加湿器を利用することで所定の給気設定値SAまで持っていく条件が整う。YESならば運転モード1に相当する。ここでNOならば、次のステップで外気OAi(H)が設定給気SA(H)のエンタルピより小さく、さらに外気OAiの乾球温度T、絶対湿度AHとしたとき、AH<a1×T+b1であり、且つa2>0の場合にAH≧a2×T+b2またはa2<0の場合にAH≦a2×T+b2となる場合には(YES)、運転モード2に相当し、NOの場合は運転モード3に相当する。外気OAi計測値のエンタルピOAi(H)と給気設定値SAのエンタルピSA(H)とを比較するステップにおいて、OAi(H)がSA(H)よりも大きい場合、外気OAiを還気RAに混合しても混合気を外気利用して直接冷却するには足りず、優先的に冷却塔フリークーリング冷熱を用いて最後の冷却を行うが、冷凍機などの冷熱も追加する場合がある運転モード3に相当する。
【0061】
以下に、各運転モードの運転概要を説明する。
【0062】
I)混合2段目加湿単独運転(運転モード1の領域での運転)
この場合は、1段目加湿器用バルブコントローラC3は運転パラメータコントローラC2から調節バルブ13を閉止する方向に偏差を有する絶対湿度の設定値を受け取り、1段目調節バルブ13を閉とする。外気ファン用コントローラC4は、運転パラメータコントローラC2から、混合気エンタルピM'の設定値、つまりM−SA線上にあるエンタルピ設定値を受け取り、検出器33による実際の温湿度から演算される混合気エンタルピM'計測値との偏差に基づき外気ファン24の回転数を制御する。
【0063】
2段目加湿器用バルブコントローラC5は、運転パラメータコントローラC2から調節バルブ15を開放し開度調整するような偏差を有する絶対湿度の設定値信号を受け取り、検出器34によるSAの絶対湿度の計測値との偏差に基づき、それが設定絶対湿度になるように2段目調節バルブ15の開度の制御を行う。2段目加湿器14が稼動する場合は、そのどのモードでの稼動においても設定値が設定絶対湿度となるので、運転パラメータコントローラC2からの信号は、初期調整時における設定値の入力のみでよい。
【0064】
上記の状態においては冷熱熱交換器16の冷却用バルブ19,20は、冷熱熱交換器16を通過する空気の温湿度が設定給気条件を満たしているので、基本的に閉を保持しているが、給気SAの計測値が設定温度に達していない場合、設定値に達するように冷却用バルブ19,20の開度調整が行われるが、これは外気利用空調システム1の制御ルーチンとは独立した動きでよい。
【0065】
排気ファン26は、加圧空気量を別とすれば取り入れた外気量と同量を排気すればよいので、例えば外気ファン24と排気ファン26が同容量であれば、外気ファン24の回転数と同じに制御すればよく、あるいは室内外の差圧を計測し、その差圧を無くすように回転数を制御してもよい。
【0066】
II)混合2段階加湿運転(運転モード2の領域での運転)
この場合、1段目加湿器用バルブコントローラC3は運転パラメータコントローラC2から調節バルブ13を開放する方向、且つ流量調整可能に偏差を有する絶対湿度の設定値を受け取り、1段目調節バルブ13を開とする。1段目加湿を運転する場合、運転パラメータからRA'の絶対湿度を設定絶対湿度とし、RA'の絶対湿度の計測値から1段目調節バルブ13の開度制御を行うが、1段目加湿器12の入口条件は一定(RA)であり、RA'は1段目加湿器12の能力(飽和効率)から設定されているため、基本的には1段目調節バルブ13の開度は制御される必要は無く、運転パラメータコントローラC2から1段目加湿器用バルブコントローラC3への信号は運転か停止かの信号のみにするほうが簡易的な場合もある。
【0067】
外気ファン用コントローラC4は、運転パラメータコントローラC2から、混合気エンタルピM'の設定値、つまりM−SA線上にあるエンタルピ設定値を受け取り、検出器33による実際の温湿度から演算される混合気エンタルピM'計測値との偏差に基づき外気ファン24の回転数を制御する。
【0068】
2段目加湿器用バルブコントローラC5は、運転パラメータコントローラC2から調節バルブ15を開放し開度調整するような偏差を有する絶対湿度の設定値信号を受け取り、検出器34によるSAの絶対湿度の計測値との偏差に基づき、それが設定絶対湿度になるように2段目調節バルブ15の開度制御を行う。
【0069】
III)混合2段階加湿+冷熱熱交換器併用運転(運転モード3の領域での運転)
この場合、1段目加湿器用バルブコントローラC3は運転パラメータコントローラC2から調節バルブ13を開放する方向、且つ流量調整可能に偏差を有する絶対湿度の設定値を受け取り、1段目調節バルブ13を開とする。
【0070】
外気ファン用コントローラC4は、運転パラメータコントローラC2から、混合気エンタルピM'の設置値(RA'と外気状態点を結んだ直線と曲線M−M'との交点の乾球温度および絶対湿度におけるエンタルピ)を受け取り、検出器33からの実際の温湿度から演算される混合気エンタルピM'計測値との偏差に基づき外気ファン24の回転数を制御する。
【0071】
2段目加湿器用バルブコントローラC5は、運転パラメータコントローラC2から調節バルブ15を開放し開度調整するような偏差を有する絶対湿度の設定値信号を受け取り、検出器34によるSAの絶対湿度の計測値との偏差に基づき、それが設定絶対湿度になるように2段目調節バルブ15の開度制御を行う。この後、検出器34からの計測値から、給気SAの温度が設定値に達するように冷熱熱交換器16の冷却用バルブ19,20の開度が制御される。
【0072】
IV)全外気2段目加湿単独運転(運転モード4の領域での運転)
この場合、1段目加湿器用バルブコントローラC3は運転パラメータコントローラC2から調節バルブ13を閉止する方向に偏差を有する絶対湿度の設定値を受け取り、1段目調節バルブ13を閉とする。
【0073】
外気ファン用コントローラC4は、運転パラメータコントローラC2から、混合気エンタルピM'の設置値、ここでは全外気とするので設定エンタルピ=外気エンタルピ、を受け取り、検出器33による実際の温湿度から演算される混合気エンタルピM'計測値との偏差に基づき外気ファン24の回転数を制御する。
【0074】
2段目加湿器用バルブコントローラC5は、運転パラメータコントローラC2から調節バルブ15を開放し開度調整するような偏差を有する絶対湿度の設定値信号を受け取り、検出器34によるSAの絶対湿度の計測値との偏差に基づき、それが設定絶対湿度になるように2段目調節バルブ15の開度制御を行う。この後、この後、検出器34からの計測値から、給気SAの温度が設定値に達するように冷熱熱交換器16の冷却用バルブ19,20の開度が制御される。
【0075】
更に、上記運転モード1〜4のいずれにも当てはまらない運転モード5の場合には、外気利用空調システム1の制御ルーチンから独立して駆動される冷熱熱交換器16を構成する冷却塔のフリークーリングの冷却水コイル17及び冷凍機の冷水コイル18によって、給気SAの計測温度が設定温度になるように制御される。このとき、フリークーリングによる冷却を優先させることで、運転動力(エネルギ)が大きい冷凍機による冷却を最少にすることにより、外気利用空調システム1全体の運転動力(エネルギ)を小さく抑えることができる。また、各運転モードに共通している点は、最後に、冷熱熱交換器16を構成するフリークーリングの冷水コイル17及び冷凍機の冷却コイル18の冷却用バルブ19,20の開閉及び開度調整を行う制御は、外気利用空調システム1の制御ルーチンから独立しており、あくまで給気SAの計測温度が設定温度より高い場合に冷却用バルブ19,20の開操作が行われることである。
【0076】
上記したように、本発明の外気利用空調システム及び外気冷房運転方法によれば、中間期や冬期において外気を利用した外気冷房を行う際に、還気RAを加湿する1段目加湿器12と混合気MAを加湿する2段目加湿器14の少なくとも一方を作動することにより、給気SAの加湿不足を防止すると共に、加湿による冷却効果を最大限に利用して給気の目的の温度と湿度を達成することができる。
【0077】
又、このように外気利用による冷却効果を最大限に高めたことにより、中間期や冬期に、冷房負荷が大きくて外気冷却だけでは冷房能力が不足する際にも冷熱熱交換器16の使用を最少限にして冷熱熱交換器16のエネルギを大幅に低減することができる。
【0078】
尚、本発明の外気利用空調システム及び外気冷房運転方法は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0079】
1 外気利用空調システム
3 外気導入口
4 外気通路
5 還気取入口
6 空調対象空間
7 還気通路
9 混合部
10 給気風路
11 給気通路
12 1段目加湿器(1段目加湿手段)
14 2段目加湿器(2段目加湿手段)
16 冷熱熱交換器(冷却手段)
17 フリークーリングの冷却水コイル
18 冷凍機の冷水コイル
21 給気ファン(給気手段)
24 外気ファン(外気送給手段)
26 排気ファン(排気手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外気導入口に連通する第一の流通路である外気通路と、還気取入口を介し空調対象空間に連通する第二の流通路である還気通路と、前記外気通路及び前記還気通路に外気通路及び還気通路とは区画された混合部を介して連通すると共に、前記混合部と区画され且つ給気風路を介し空調対象空間に連通する第三の流通路である給気通路とを備え、前記還気通路には前記還気取入口からの還気を水により断熱加湿する1段目加湿手段を設置し、前記給気通路には、冷却手段と、外気導入口からの外気と還気取入口からの還気が混合した混合気を水により断熱加湿する2段目加湿手段と、給気通路内の混合気を空調対象空間に送給する給気手段とを設置し、前記外気通路には、混合気の温湿度状態を調整するため風量調整が可能である外気を搬送するための外気送給手段を設置し、前記空調対象室内には、室内空気の一部を排気するための排気手段を設置したことを特徴とする外気利用空調システム。
【請求項2】
1段目加湿手段の加湿量を還気取入口にて計測し演算された絶対湿度に応じて、外気送給手段の風量を混合部にて計測し演算されたエンタルピに応じて、2段目加湿手段の加湿量を給気風路にて計測し演算された絶対湿度に応じて、それぞれ制御する制御装置を有している請求項1に記載の外気利用空調システム。
【請求項3】
冷却手段は、冷却塔を利用したフリークーリングにより冷却される冷却水と熱交換する冷却水コイルを有する請求項1又は2に記載の外気利用空調システム。
【請求項4】
冷却手段は、冷却塔を利用したフリークーリングにより冷却される冷却水と熱交換する冷却水コイルと、冷凍機により冷却される冷水と熱交換する冷水コイルとを有する請求項1又は2に記載の外気利用空調システム。
【請求項5】
空調対象空間へ給気風路内を送給される給気設定温湿度点のエンタルピと同エンタルピ線上にあり、且つ、給気風路内を送給される給気の設定絶対湿度まで加湿可能な2段目加湿手段入口最小絶対湿度点を境界点として設定し、還気設定温湿度点と前記境界点とを結んで境界点側に延長した直線により、T−Xa空気線図上の境界点左側領域を2分し、給気及び還気の設定絶対湿度まで加湿可能な1段目加湿手段入口最小絶対湿度点を各乾球温度毎にT−Xa空気線図上の境界点右側領域で結んだ曲線により、T−Xa空気線図上の境界点右側領域を2分することで、少なくともT−Xa空気線図上を前記境界点を頂点に持つ4つの領域に分けて、温湿度を測定し求めた外気の状態点が4つの領域の何れに含まれるかで運転モードを切り替える制御装置を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の外気利用空調システム。
【請求項6】
還気設定温湿度点と前記境界点とを結んで境界点側に延長した直線の上部領域に外気の状態点が含まれる場合には、1段目加湿手段はOFFとし、混合部の空気温度測定値により求められたエンタルピに基づき外気送給手段の風量を制御し、給気風路内の給気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づき2段目加湿手段の加湿量を制御する制御装置を備えることを特徴とする請求項5に記載の外気利用空調システム。
【請求項7】
還気設定温湿度点と前記境界点とを結んで境界点側に延長した直線の下部領域に外気の状態点が含まれる場合には、還気取入口の還気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づき1段目加湿手段の加湿量を制御し、混合部の空気温度測定値により求められたエンタルピに基づき外気送給手段の風量を制御し、給気風路内の給気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づき2段目加湿手段の加湿量を制御する制御装置を備えることを特徴とする請求項5に記載の外気利用空調システム。
【請求項8】
給気及び還気の設定絶対湿度まで加湿可能な1段目加湿手段入口最小絶対湿度点を各乾球温度毎にT−Xa空気線図上の境界点右側領域で結んだ曲線の上部領域に外気の状態点が含まれる場合には、還気取入口の還気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づき1段目加湿手段の加湿量を制御し、2段目加湿手段はOFFとし、冷却手段を給気風路内の給気温湿度測定値により制御する制御装置を備えることを特徴とする請求項5に記載の外気利用空調システム。
【請求項9】
給気及び還気の設定絶対湿度まで加湿可能な1段目加湿手段入口最小絶対湿度点を各乾球温度毎にT−Xa空気線図上の境界点右側領域で結んだ曲線の下部領域に外気の状態点が含まれる場合には、還気取入口の還気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づいて1段目加湿手段の加湿量を制御し、混合部の空気温度測定値により求められたエンタルピに基づいて外気送給手段の風量を制御し、給気風路内の給気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づいて2段目加湿手段の加湿量を制御し、冷却手段を給気風路内の給気温湿度測定値により制御する制御装置を備えることを特徴とする外請求項5に記載の外気利用空調システム。
【請求項10】
請求項5の外気利用空調システムをもちいて、空調対象空間へ給気風路内を送給される給気設定温湿度点のエンタルピと同エンタルピ線上にあり、且つ、給気風路内を送給される給気の設定絶対湿度まで加湿可能な2段目加湿手段入口最小絶対湿度点を境界点として設定し、還気設定温湿度点と前記境界点とを結んで境界点側に延長した直線により、T−Xa空気線図上の境界点左側領域を2分し、給気及び還気の設定絶対湿度まで加湿可能な1段目加湿手段入口最小絶対湿度点を各乾球温度毎にT−Xa空気線図上の境界点右側領域で結んだ曲線により、T−Xa空気線図上の境界点右側領域を2分することで、少なくともT−Xa空気線図上を前記境界点を頂点に持つ4つの領域に分けて、温湿度を測定し求めた外気の状態点が4つの領域の何れに含まれるかで運転モードを切り替えることを特徴とする外気冷房空調方法。
【請求項11】
請求項5の外気利用空調システムをもちいて、還気設定温湿度点と前記境界点とを結んで境界点側に延長した直線の上部領域に外気の状態点が含まれる場合には、1段目加湿手段はOFFとし、混合部の空気温度測定値により求められたエンタルピに基づいて外気送給手段の風量を制御し、給気風路内の給気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づいて2段目加湿手段の加湿量を制御することを特徴とする外気冷房空調方法。
【請求項12】
請求項5の外気利用空調システムをもちいて、還気設定温湿度点と前記境界点とを結んで境界点側に延長した直線の下部領域に外気の状態点が含まれる場合には、還気取入口の還気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づいて1段目加湿手段の加湿量を制御し、混合部の空気温度測定値により求められたエンタルピに基づいて外気送給手段の風量を制御し、給気風路内の給気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づいて2段目加湿手段の加湿量を制御することを特徴とする外気冷房空調方法。
【請求項13】
請求項5の外気利用空調システムをもちいて、給気及び還気の設定絶対湿度まで加湿可能な1段目加湿手段入口最小絶対湿度点を各乾球温度毎にT−Xa空気線図上の境界点右側領域で結んだ曲線の上部領域に外気の状態点が含まれる場合には、還気取入口の還気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づいて1段目加湿手段の加湿量を制御し、2段目加湿手段はOFFとし、冷却手段を給気風路内の給気温湿度測定値により制御することを特徴とする外気冷房空調方法。
【請求項14】
請求項5の外気利用空調システムをもちいて、給気及び還気の設定絶対湿度まで加湿可能な1段目加湿手段入口最小絶対湿度点を各乾球温度毎にT−Xa空気線図上の境界点右側領域で結んだ曲線の下部領域に外気の状態点が含まれる場合には、還気取入口の還気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づいて1段目加湿手段の加湿量を制御し、混合部の空気温度測定値により求められたエンタルピに基づいて外気送給手段の風量を制御し、給気風路内の給気温湿度測定値により求められた絶対湿度に基づいて2段目加湿手段の加湿量を制御し、冷却手段を給気風路内の給気温湿度測定値により制御することを特徴とする外気冷房空調方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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