説明

外部エアバッグ

【課題】車両の正面など、車両の外側で展開するよう構成されたエアバッグクッションを有するエアバッグモジュールを提供する。
【解決手段】エアバッグモジュール19は、車両10の外側に展開するよう構成されたエアバッグクッション20と、エアバッグクッション20の少なくとも3個の膨張チャンバを膨張させるよう構成されたインフレータとを含む。エアバッグクッション20は、第1と第2の端部の間に渡されるよう構成される。エアバッグクッション20は、両端が固定されるように構成され、車両10から離れる方向に突出する展開されたエアバッグクッション20により形成された空隙によって少なくとも1個の中央チャンバ24が車両から完全に離される位置に展開し、空隙が少なくとも両側の側部チャンバ26によって境界づけられ、展開したエアバッグは第1及び第2の端部の間でヒンジ移動するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2011年4月22日出願の米国仮特許出願第61/478,324号に対する利益及び優先権を主張する。この仮特許出願の内容は本明細書に全体が参照として取り込まれる。
【0002】
本出願は、広く移動車両などの車両に用いられるエアバッグクッションの分野に関する。特に、本出願は車両の正面からなど、車両の外側で展開するよう構成されたエアバッグクッションを有する車両に搭載されたエアバッグモジュールに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、車両との衝突に遭遇した自転車に乗っている人または歩行者が被る外傷を少なくするための様々な装置を有する車両が提供されることに関心がもたれている。これら装置には、飛び出すように構成されたフードや、フロントガラス上に展開する外側エアバッグ、車両の前方に展開する外側エアバッグなどの手段が含まれる。しかしながら、現在の前方搭載型エアバッグクッションは、歩行者の怪我を軽減するに必要とされる高いエネルギーレベルを扱うことが不可能であるとされ、歩行者の十分な側方への動きを与えられないとされている。さらに、現在の前方搭載型エアバッグクッションは膨張のため大量のガス及び長い膨張時間を要する。
【0004】
特許文献1として、膨張したエアバッグの容積に対する外被空間の容積の比率が約1.0よりも大きい外被空間を含むよう構成されたエアバッグが開示されている。このエアバッグは、エアバッグクッションに接続するよう構成された接続部材を含むようになっている。特許文献1の発明は本明細書に全体が参照として取り込まれる。以下に説明及び教示するように、間隙または外被空間を有する特許文献1に開示されたようなエアバッグは、車両の外側位置で使用されるように、特に構成されることが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7828322号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示された実施例は、車両用エアバッグモジュールに関する。エアバッグモジュールは、車両の外側で展開するように構成されたエアバッグクッションであって、少なくとも3個の膨張チャンバを有するエアバッグクッションと、エアバッグクッションの少なくとも3個の膨張チャンバを膨張させるよう構成されたインフレータとを含む。少なくとも1個の膨張チャンバは、空隙により車両から離れた位置に展開するよう構成されている。
【0007】
エアバッグクッションは、側部または端部チャンバ間に配された中央チャンバを含み、中央チャンバは、ヒンジによって各側部チャンバと分離されることが好ましい。エアバッグクッションは、展開の際、車両の前端に対して一般に凸形状を形成するよう構成されている第1パネルを含むことが好ましい。中央チャンバは、2個の側部チャンバの各々の膨張容積に比して大きな膨張容積を有するよう構成することが好ましい。各膨張チャンバは各隣接する膨張チャンバに流体連結状態であってよい。エアバッグモジュールは複数の側部チャンバを含むことが好ましい。たとえば、エアバッグクッションは、隣接する対のチャンバ同士がヒンジによって相互接続されてなる、エアバッグの一端側に配される一対の側部または端部チャンバと、エアバッグの他端側に配される一対の側部または端部チャンバとの間に配された中央チャンバを含むことが好ましい。
【0008】
別の開示された実施例は、車両用エアバッグモジュールに関する。エアバッグモジュールは、車両の外側に展開するよう構成されたエアバッグクッションと、エアバッグクッションの少なくとも3個の膨張チャンバを膨張させるよう構成されたインフレータとを含む。エアバッグクッションは、第1と第2の端部の間に渡されるよう構成され、少なくとも3個の膨張チャンバを有する。エアバッグクッションは、両端が固定されるように構成され、車両から離れる方向に突出する展開されたエアバッグクッションにより形成された空隙によって少なくとも1個の膨張チャンバが車両から完全に離される位置に展開し、空隙が少なくとも3個の膨張チャンバによって境界づけられるように、展開したエアバッグは第1及び第2の端部の間でヒンジ移動するように構成されている。
【0009】
また、エアバッグモジュールはテザーを含むことが好ましい。テザーは第1の端部及び第2の端部を有し、第1の端部は膨張チャンバの1個に連結され、第2の端部は膨張チャンバの他の1個に連結されることが好ましい。あるいは、テザーは側部チャンバの1個の末端に連結された第1の端部と他の側部チャンバの末端に接続された第2の端部とを有し、各末端は各側部チャンバのヒンジとは反対側に配置されることが好ましい。テザーの第1の端部及び第2の端部間の長さは側部チャンバの末端間の長さに比して短いことが好ましい。
【0010】
別の開示された実施例は、車両用エアバッグモジュールに関する。エアバッグモジュールは、膨張チャンバを有するクッションと、膨張チャンバを膨張させるよう構成されたインフレータと、第1接続部と第2接続部においてクッションに連結されたテザーとを含む。第1及び第2接続部間のテザーの長さは第1及び第2接続部間のクッションの長さに比して短い。クッションは車両の外側に展開するよう構成されている。
【0011】
エアバッグクッションは、少なくとも1個の右側部と少なくとも1個の左側部から縫い目によって離された中央部を有する第1パネルを含むことが好ましく、中央部は車両から距離をもって離れた位置に展開するよう構成されている。エアバッグクッションは、展開時に、概して凸形状を形成するように構成された第2パネルを含むことが好ましい。第1パネルは、一対の側部または端部チャンバからヒンジによって離された中央チャンバを形成するよう縫い目で第2パネルに連結することが好ましい。中央チャンバは両側のチャンバと流体連通状態とすることが好ましい。中央チャンバは、右側及び左側チャンバの各々の膨張容積に比して大きな膨張容積を有するよう構成することが好ましい。第1接続部は、第1パネルの第1末端に配され、第2接続部は第1パネルの第2末端に配することが好ましい。
【0012】
さらに別の開示された実施例は、エアバッグモジュールに用いられる膨張エアバッグクッションに関する。エアバッグクッションは車両の外側に展開するように構成される。エアバッグモジュールはまた、エアバッグクッションを膨張させるインフレータを含む。エアバッグクッションは第1パネルと、流体連通状態に構成された少なくとも3個の膨張チャンバを形成するように第1パネルと連結された第2パネルとを含む。第1パネルは、車両の上方から見た場合、展開の際概して凸形状を形成するよう構成されている。少なくとも1個の膨張チャンバは、空隙によって車両から離された位置に展開するよう構成されている。
【0013】
また、エアバッグクッションは、第1及び第2接続部において、第2パネルに連結されたテザーを含むことが好ましい。第1及び第2接続部間のテザーの長さは、第1及び第2接続部間の第2パネルの長さに比して短いことが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、例示的実施例による外部凸状エアバッグクッションを有する車両の正面図。
【図2】図2は、図1の外部凸状エアバッグクッションを有する車両の展開図。
【図3】図3は、図1の外部凸状エアバッグクッションの非膨張状態の正面図。
【図4】図4は、図1の外部凸状エアバッグクッションの上面図。
【図5】図5は、図1の外部凸状エアバッグクッションを有する車両の斜視図。
【図6】図6は、図1の外部凸状エアバッグクッションを有する車両の斜視図。
【図7】図7は、図1の外部凸状エアバッグクッションを有する車両の斜視図。
【図8】図8は、他の例示的実施例による外部凸状エアバッグクッションの上面図。
【図9】図9は、車両の外側で展開するよう構成されたエアバッグクッションの別の例示的実施例の正面図。
【図10】図10は、凹状を有する展開状態で示された図9のエアバッグクッションの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書は、車両のための外側に搭載されたエアバッグクッションを開示する。エアバッグクッションは、たとえば衝撃を受けた歩行者に対し損傷の可能性を減らすために車両の外側に展開するよう構成されている。エアバッグクッションは、膨張に必要なガス量を減らして小さなインフレータで足りるようにしたり、衝突に遭遇した歩行者が車両の側方に向かう可能性を増やしたり、歩行者との衝突の力をより吸収するための改善されたエネルギー管理を提供するために、展開の際に凸状を有するようにした。エアバッグクッションはまた、複数のチャンバを有し、歩行者による衝突の際にエアバッグクッションが潰れて歩行者への衝撃力を減らすようエネルギーを吸収するように、少なくとも1個のチャンバが間隙によって車両から離れていてよい。
【0016】
図1〜2は、車両10の前方の一部をカバーするように、車両の前端などの、車両10から展開するよう構成された膨張可能エアバッグクッション20を有するエアバッグモジュール19の例示的実施例を示す。また、エアバッグモジュール19は、エアバッグモジュール19の作動、すなわち展開時にエアバッグクッション20を膨張させるように構成されたインフレータ(図示せず)を含む。インフレータは、パイロテクニック(火工技術)のインフレータなど、適切であれば、いかなる膨張装置でもよい。エアバッグ展開の前に(すなわち、非膨張状態において)、エアバッグモジュール及び/またはエアバッグクッション20は、車両の空洞部(たとえば、チャンバーやポケットなど)内に格納され、そこから展開することが好ましい。図2に示されるように、エアバッグモジュール19は車両10の前端に設けられた空洞部12に格納及び隠すことが好ましい。エアバッグが展開する際、エアバッグクッションは、空洞部12を破り、空洞部12の前方の位置に展開する。たとえば、空洞部12は、車両グリル14の近く、または隣接して、またはその内部に配置することが好ましい。しかしながら、空洞部12は、車両バンパー16など車両の適切位置に、または、その近くに配置することが好ましい。
【0017】
ここで開示されたエアバッグクッションは1個以上のパネルを含み、パネルは1個以上の膨張チャンバを形成するために、縫製等において縫い目によって相互に連結することが好ましい。図4に示されるように、エアバッグクッション20は、第1パネル21と第2パネル22とを含む。エアバッグクッション20の第1パネル21は、展開の際、車両10に面するように構成することが好ましい。たとえば、第1パネル21は、エアバッグクッション20の膨張時に車両10に近接して配置することが好ましい。第2パネル22は展開の際、車両10から見て外方に向くよう構成することが好ましい。たとえば、第2パネル22は、第1パネルの反対側に配され、車両と衝突する物体(たとえば、歩行者や自転車に乗っている人など)に近接して配置することが好ましい。第1及び第2パネル21,22は、適切ないかなる形状でもよく、あらゆる適切な材料から作られてもよい。例示的実施例によれば、第1パネル21及び第2パネル22は、ナイロン製織布製の類似した形状をしたパネルである。別の例示的実施例によれば、第1及び第2パネル21,22はポリエステル製織布製の異なる形状をしたパネルである。エアバッグクッション20のパネルは、膨張ガスがパネルを通じて拡散や透過しないようにコートまたはシールすることが好ましい。
【0018】
第1パネル21は、縫い目における縫製や接着など適切な方法で第2パネル22に連結されることが好ましい。図1に示されたように、第1パネル21の外周の少なくとも一部は、エアバッグクッション20の内側膨張チャンバ(たとえば、内側膨張容積)を画定する縫い目を形成するように縫われた第1ステッチ23aによって第2パネル22の外周の少なくとも一部に連結されている。別の例示的実施例によれば、両パネルのほぼ全外周がエアバッグクッションのまわりの連続する縫い目を形成するよう縫われている。
【0019】
内側膨張チャンバは、インフレータもしくはガス発生器(図示せず)によって生成されたガスによって膨張される。インフレータは、たとえば、パイロテクニックプロセスを用いることによって、ガスを生成することが好ましい。インフレータは、エアバッグモジュールのいずれの場所に設けられてもよい。たとえば、インフレータはエアバッグクッション20の内部内に設けられてもよく、また縫い目(たとえば、縫い目23a)内の間隙や裂け目など、エアバッグクッション20の開口(たとえば、挿入口)を介して内部に延在するようエアバッグクッション20の少なくとも部分的に外側に設けられてもよい。例示的実施例によれば、インフレータは、エアバッグクッション20の側部に設けられ、車両10の前方に連結されている。エアバッグモジュールはまた、エアバッグモジュールを車両10の前端など車両に設置するように構成されたハウジングを含むことが好ましい。インフレータは、ハウジングに連結されるように構成することが好ましい。
【0020】
エアバッグクッション20は、2個以上の膨張チャンバ(たとえば、膨張領域)に分割及び/または細分化されることが好ましい。つまり、エアバッグクッションの内部膨張容積は、複数の比較的区別できるまたは別々のチャンバに分割及び/または細分化されることが好ましい。複数のチャンバは、膨張ガスがある膨張チャンバから隣接する膨張チャンバに通過することができるような流体連通状態となるように、または、膨張ガスが隣接するチャンバ間を通過できないように流体的に分離されるように、または、その組み合わせを有するように構成することが好ましい。流体的に分離されるように構成された複数のチャンバを有するエアバッグモジュールについては、エアバッグモジュールは1個より多いインフレータを含むことが好ましい。たとえば、エアバッグモジュールは、2個のインフレータを含み、その2個のインフレータの各々はエアバッグクッションの少なくとも1個の流体的に分離した膨張チャンバを膨張させるように構成することが好ましい。なお、インフレータの数やサイズ(たとえば、ガスポテンシャル)は一般に、他のパラメータにおいて、膨張領域の容積に関連する。従って、より大きな容量のエアバッグクッションの場合、比較的短い所望の時間内でエアバッグクッションを適切に膨張させるために、2個以上のインフレータを使用することが好ましい。
【0021】
図3は、中央チャンバ24と、右側チャンバ及び左側チャンバなど側部チャンバ26とに分割されたエアバッグクッション20の内部チャンバを示す。図3は中央チャンバ24に対し水平方向に配された側部チャンバを描写しているが、チャンバは異なる相対的向きを有してもよい。たとえば、展開されたエアバッグの向きは、左右の代わりに、側部または端部チャンバが中央チャンバの上と下に配されるように変更されてもよい。側部または端部チャンバ26はまた、副チャンバに分割されてもよい。図3に示されるように、側部チャンバ26は、エアバッグクッション20のパネルを接続する縫い目23b〜23eによって副チャンバ26a〜26eに分割される。なお、エアバッグクッション20は、いくつのチャンバ及び/または副チャンバに分割されてもよく、チャンバ/副チャンバは適切であればいかなる形状、向き及びサイズを有することができる。
【0022】
また図3に示されるように、中央チャンバ24及び側部チャンバ26は、膨張ガスがチャンバ24,26間を通過することによりエアバッグクッション20を完全に膨張させるように流体連通状態にある。エアバッグクッションのチャンバのすべてを流体連通状態にすることによって、エアバッグモジュールは、1個のチャンバを直接膨張させる単一のインフレータを有するよう構成してもよく、他のチャンバは直接膨張されたチャンバから、または隣接するチャンバから膨張ガスを受けてもよい。
【0023】
エアバッグクッション20の中央チャンバ24は、各側部チャンバ26の膨張容積とは異なる(たとえば、大きな)膨張容積を有するように構成することが好ましい。例示的実施例によれば、一旦エアバッグクッション20が膨張(完全に膨張)すると、中央チャンバ24は側部チャンバ26よりも比例的に大きくなる。たとえば、中央チャンバ24は、展開時における高さが側部チャンバの高さよりも大きく(図1−2参照)、及び/または展開時における奥行が側部チャンバ26の奥行よりも大きくなる(図5−7参照)ように構成することが好ましい。側部チャンバ26の比例的に小さくなる内部容積は、エアバッグクッション20を膨張させるに必要とされる内部圧及びガス量を首尾よく減らせるようになる。またこの構成により、エアバッグクッション20の膨張時間を首尾よく短縮することができる。
【0024】
図4は、車両10から展開したエアバッグクッション20を示している。図示されるように、エアバッグクッション20は、車両10の空洞12など第1の格納位置から、車両10前端の前方の第2の展開位置まで展開するように構成されている。第2の展開位置において、各側部チャンバ26は車両10の外壁近くに配された末端27によって車両に接続されたままであり、中央チャンバ24は側部チャンバ26との間に配置され、ヒンジ25を介して等により側部チャンバ26に接続することが好ましい。このようにして、第1及び第2パネル21,22は、2個のヒンジ25によって3個のチャンバ(中央チャンバ24及び(両)側部チャンバ26)を形成する3個のそれぞれの部分に分割することが好ましい。ヒンジ25は、第1パネル21を第1部分21aと第2部分21bと第3部分21cとに分割し、第2部分21bは中央チャンバ24を画定し、第1及び第3部分21a,21cは側部チャンバ26を画定することが好ましい。ヒンジ25は、第2パネル22を第1部分22aと第2部分22bと第3部分22cとに分割し、第2部分22bは中央チャンバ24を画定し、第1及び第3部分22a,22cは側部チャンバ26を画定してもよい。
【0025】
各ヒンジ25は適切であれば、いかなる構造にすることもできる。たとえば、各ヒンジ25は、第1パネル21の少なくとも一部分を第2パネル22の少なくとも一部分に結合する縫合縫い目として構成することが好ましい。別の例としては、各ヒンジ25は第1パネル21の少なくとも一部分を第2パネル22の少なくとも一部分に結合し、非膨張領域を画定する2個(またはそれ以上)の離れて縫合された縫い目を含むことが好ましい。ヒンジ25は比較的柔軟性があり、展開の際エアバッグクッション20が曲がるのを許容することが好ましい。この構成によって、エアバッグクッション20が展開の際、第2パネル22に画定された凸状などのような凸形状を都合よく形成することができる。
【0026】
展開の際、各側部チャンバ26はその末端27から(車両の前面に近接する)垂直面に対して角度(例えば、斜角)をなして延在することが好ましい。柔軟なヒンジ25によって、中央チャンバ24が側部チャンバ26に対して角度を持って配向される。たとえば、中央チャンバ24は、垂直面にほぼ平行な位置に展開することが好ましい。第2の展開位置では、中央チャンバ24は、中央チャンバ24と車両10の前端との間に空隙30(すなわちスペース)をなして車両10の前端の前方に位置決めすることが好ましい。つまり、エアバッグクッション20は、空隙30を画定する距離によって中央チャンバ24が車両10の前面から離されて展開するように構成することが好ましい。
【0027】
膨張したエアバッグクッション20は3面の接触面を含むことが好ましい。たとえば、膨張したエアバッグクッション20は、中央チャンバ24によって画定された第1の接触面31と、左側部チャンバ26によって画定された第2の接触面32と、右側部チャンバ26によって画定された第3の接触面33とを含むことが好ましい。各接触面(たとえば、接触面31,32,33)は各チャンバの中央部を通る垂直面として構成される。たとえば、中央チャンバ24の第1の接触面31は、第1パネル21(たとえば、第1パネル21の第2部分21b)が第2パネル(たとえば、第2パネル22の第2部分22b)に対してほぼ対称となるように、ヒンジ25間に延在させることが好ましい。たとえば、第2の接触面32はヒンジ25と左側部チャンバ26の末端27との間に延在し、第3の接触面33はヒンジ25と右側部チャンバ26の末端27との間に延在させることが好ましい。
【0028】
膨張したエアバッグクッション20の凸形状は、平面的(たとえば、平らな、2次元等の)エアバッグクッションと比べていくつかの利点がある。凸形状は、エアバッグクッション20と車両10の前面との間にスペースを作り、これによって障害物との衝突の際、エアバッグクッションが変形または潰れることを許容し、エネルギーを吸収ようにできる。たとえば、エアバッグクッション20の凸形状は、中央チャンバ24と車両10との間に空隙30を画定し、衝突によるエネルギーを吸収することになる。歩行者が凸形状を潰し、空隙30の寸法を減じ、車両10から離れたエアバッグクッション20の部分を車両10に接触させる際に、エネルギーはエアバッグクッション20により吸収される。一旦凸形状が潰れた後は、歩行者が個々のチャンバ24及び26を潰す際にさらにエネルギーが吸収される。さらに、この凸形状は、衝突の際に歩行者または他の衝突物を、膨張したエアバッグクッション20に、より早く接触させることもできる。たとえば、側部チャンバ26と車両10との間の角度は、空隙30の大きさを増し、エアバッグクッション20(たとえば、第2パネル22)と歩行者との間の接触を早め、エアバッグクッション20が車両10と接触(例えば、ほぼ完全な接触)するまで潰れる時間を伸ばすことができる。
【0029】
エアバッグクッション20の本構成のさらなる利点は、エアバッグクッション20の凸形状が歩行者を車両10の進路から離れる方向に向かわせることができるということである。歩行者が(たとえば、車両の進行方向または車両の前面に対して)角度づけられた、すなわち傾斜した側部チャンバ26に衝突すると、エアバッグクッション20から歩行者に加えられた反力は前後方向の力ベクトルに加えて横方向の力ベクトルを含む。横方向の力ベクトルは、歩行者を車両の前面から離れる方向に向かわせ、たとえば車両10の側壁に向けるよう働く。このようにして、横方向の力ベクトルを誘導することによって、エアバッグクッション20の構成は、車両の進路に歩行者が残る可能性を減らし、車両に轢かれることによる歩行者に対するさらなる負傷のリスクを減らす。
【0030】
また、エアバッグモジュール19は、エアバッグクッション20の展開に影響を与えるよう構成されたテザー28を含むことが好ましい。たとえば、テザー28は、エアバッグクッション20の展開の際に張力を引き起こすよう側部チャンバ26と結合されることが好ましく、その張力はエアバッグクッション20が凸形状を形成する補助となる。図4に示されるように、側部チャンバ26の末端27はテザー28と連結されている。テザー28は第1の端部28aと第2の端部28bとを有することが好ましい。図示されたように、第1の端部28aは、左の側部チャンバ26の末端27に第1接続部41において結合され、第2の端部28bは、右の側部チャンバ26の末端27に第2接続部42において結合される。テザー28は、たとえば縫合、接着またはその組み合わせなど、適切な方法で第1及び第2接続部41,42においてエアバッグクッション20に結合することが好ましい。他の例示的実施例によれば、第1及び第2接続部41,42は、展開の際エアバッグクッション20とテザー28の末端の両方を受け保持するよう構成された車両の保持部材(図示せず)によって形成される。保持部材は、たとえば締め付けブラケットやファスナーを含む適切な構成を有することが好ましい。
【0031】
テザー28は、エアバッグクッション20と同じ材料(たとえば、ナイロン製織布、ポリエステル製織布)などの適切な材料から作られ、形成されることが好ましい。ある例示的実施例によれば、テザー28は単一パネル(すなわち、2次元テザー)であってよい。たとえば、2次元テザー28は、たとえばテザー28の両端部から相反する2方向に引っ張ることによって、単一ベクトルに沿った張力を誘導することにより展開の際にエアバッグクッション20に影響を与えるよう構成することができる。他の例示的実施例によれば、エアバッグクッション20の張力及び安定性のレベルを向上させるため、テザー28を車両10の前面の形状により適合するようにいくつかのパネルから形成することが好ましい(すなわち、3次元テザー)。たとえば、3次元テザー28は、2方向以上の方向におけるエアバッグクッション20の展開に影響を与えるように複数のベクトルに沿った張力を誘導するよう構成することができる。
【0032】
例示的実施例によれば、エアバッグクッション20の末端27間の幅もしくは長さ(例えば、車両交差距離)は、テザー28の端部間及び/または車両10の前面の幅もしくは長さよりも長い。たとえば、第1及び第2接続部41,42間の第1パネル21などのエアバッグクッション20の長さは、第1及び第2接続部41,42間のテザー28の長さよりも長いことが好ましい。すなわち、接続部間のテザーの長さは、同じ接続部間のエアバッグクッション(たとえば、パネル)の長さに比して短くなる。展開の際、テザー28は、エアバッグクッション20のパネルがヒンジ25で曲って複数のチャンバ(たとえば、中央チャンバ24、側部チャンバ26)が凸形状(たとえば、アーチ状、弓型)を形成させるのに先立ち、緊張状態になることができる
【0033】
エアバッグクッション20が2個所のヒンジ25によって形成された凸形状を有すると、記載されているが、多くの変形例があり得ることは理解されるであろう。他の実施例では、エアバッグクッションが含むヒンジ25の数は何個でもよい。図8は、第1の対の側部チャンバ126aと中央チャンバ124との間に設けられた第1の対のヒンジ125(たとえば、ヒンジ点、ヒンジ線など)と、第1の対の側部チャンバ126aと第2の対の側部チャンバ126bとの間に設けられた第2の対のヒンジ129とを有するエアバッグクッション120の他の例示的実施例を図示している。従って、膨張したエアバッグクッション120は、展開時に5個の接触面を有するように構成され、各接触面は5個のチャンバのいずれかによって画定される。エアバッグクッション120は、ヒンジ129の反対側の第2の対の側部チャンバ126bの端部に設けられた末端127を含むことが好ましい。末端127は、展開時にエアバッグクッション120を車両に連結されることが好ましい。エアバッグクッション120はまた、エアバッグクッション120の展開に影響を与えるよう構成されたテザー128を含んでもよい。テザー128は、エアバッグクッション20に用いられたテザー28と同じに、類似に、または異なるように構成されることが好ましい。
【0034】
図9〜10は、エアバッグモジュール19などエアバッグモジュールに用いるエアバッグクッション220の、さらに他の例示的実施例を図示する。図9に示されるように、エアバッグクッション220は、2個の側部チャンバ226間に設けられた中央チャンバ224を含み、チャンバは、縫い目などで互いに連結された1枚以上のパネルによって画定される。エアバッグクッション220は、展開の際に弓(たとえば、湾曲した、凹状の)形状を有するよう構成された末端227(たとえば、末端縁)を有する。各末端227は、エアバッグクッション220の上端からエアバッグクッション220の下端まで外側に(前方から見た場合)移動して湾曲するよう構成されてもよい。図10に示されたように、エアバッグクッション220はまた、展開の際、弓状(側方から見た場合)を有してもよい。エアバッグクッション220は、エアバッグクッション220の上端からエアバッグクッション220の下端まで外側に(たとえば、車両の前方から離れるように)湾曲してもよい。側部チャンバ226など、エアバッグクッション220は、複数の縫い目223a〜223eによって副チャンバ226a〜226fに細分化されてもよい。複数の縫い目223a〜223eは、エアバッグクッション220が展開時に弓形状をなすようにエアバッグクッション220がヒンジに沿って屈曲するためのヒンジとして機能することが好ましい。
【0035】
図10に示されたように、エアバッグクッション220は、エアバッグクッションの展開に影響を与えるために、テザー228を含んでもよい。たとえば、エアバッグクッション220は、上方及び後方になど、斜め上の角度に延在するテザー228を含むことが好ましい。テザー228は、エアバッグの軌道及び/または形状に影響を与えるよう展開の際に張力を誘発するため、複数の接続部でエアバッグクッションと連結することが好ましい。たとえば、テザー228は、第1の接続部241で第1の副チャンバ226aと連結された第1の端部と、第2の接続部242で第3の副チャンバ226cなど他の副チャンバに連結された第2の端部とを有する。第1の接続部241は、縫い目など第1の副チャンバ226aのどの場所に配置されてもよい。第2の接続部242は、縫い目223cによって画定された縫い目など第3の副チャンバ226cのどの場所に配されてもよい。テザー228は、弓形状(側方から見た場合)を形成するように展開するエアバッグクッション220に首尾よく影響を与えることができる。
【0036】
エアバッグクッション220のこの構成は、衝撃が加えられた歩行者に対し負傷の可能性を首尾よく減らすことができる。たとえば、エアバッグクッション220は、衝撃が加えられた歩行者が沈み込む(すなわち、車両の底面に向かって下方向に押し込められる)傾向を減らす(または無くす)であろう。エアバッグクッション220の弓形状は、膨張したクッションが歩行者の下肢に最初の衝突し、歩行者に上方への力を付与し、これにより歩行者を持ち上げて沈み込みの傾向を止めるであろう。加えて、乗用車に比して地面からの高さが高いバンパーを有する傾向の車高のある車両(たとえば、トラック、SUV、ОRV)は、そのようなエアバッグクッション220を用いることによってより利益を得るであろう。たとえば、そのような車高のある車両は、車両の「オフロード」性能を提供するために地面との空間距離を増す必要性のため、歩行者の下肢を受け止めるための固定もしくは常設の装置を(ある乗用車にみられるように)有することができない。この結果、これらの車両は、車両と歩行者の衝突の際に乗員を轢いてしまう可能性が比較的高い。よって、これら車両は、ここに開示されたエアバッグクッションを使用する利益が高いと見込まれる。さらに、エアバッグクッション220の弓形をした末端もまた、衝突した歩行者に対し負傷の可能性を減らすであろう。さらに、エアバッグクッション220の剛性は、衝突した歩行者に対し負傷の可能性をさらに減らすように機能することができる。
【0037】
ここに開示されたエアバッグモジュールやクッションは、通行人、自転車に乗っている人、ジョギング中の人等を含む歩行者を、保護するように記載されたが、これらのエアバッグモジュールやクッションは、さらにペットや野生動物(たとえば、鹿)などの他の生き物を保護することもできる。言い換えれば、ここに開示されたエアバッグモジュールやクッションは、人間を拘束及び保護するに限られず、いかなる生き物をも保護することができる。
【0038】
本開示はいくつかの実施例を参照して記載されたが、当業者は開示された主題の趣旨及び範囲を逸脱することなしに、その形式及び詳細において変更がなし得ることは理解できるであろう。例えば、異なる実施例が1個以上の利点を提供する1個以上の特徴を含むように記載されたが、記載された実施例または他の代替の実施例において記載された特徴が置換されたり、別のものと組み合わされることが考えられる。本開示の技術は比較的複雑であるので、当該技術における変更のすべては予測できない。例示的実施例を参照として記載された本発明の開示は、出来るだけ広いと明白に意図される。たとえば、注記されない限り、単一の特定の要素を示した例示的実施例は、そのような特定の要素が複数のものも包含する。
【0039】
なお、様々な例示的実施例に示されたように、外部エアバッグの構造及び構成は、単に説明的なものであることを注記しておくことは重要である。少数の実施例のみ本開示において詳細に記載したが、この開示を検討する当業者は、説明内で述べられた新規な教示及び主題の利点から著しく逸脱することなく多くの変更個所(様々な要素のサイズ、寸法、構造、形状及び割合、パラメータの数値、取付構造、材料の使用、色、向きなどにおける変化)が可能であることは容易に理解し得るであろう。たとえば、一体的に形成されて示された要素は、複数の部材または要素からなってもよく、要素の位置は逆でも他の方法で変えられてもよく、個々の要素または位置の本質や数は変更または変化されてもよい。したがって、そのようなすべての改良は本出願の範囲内に含まれることが意図される。プロセスもしくは方法の工程の順序もしくは流れは、代替実施例にしたがって変更もしくは組み換えられてもよい。例示的実施例の設計、作動状況や配置において、他の代用、修正、変更及び省略が行われてもよい。
【0040】
ここで用いられたように、「おおよそ」、「約」、「ほぼ」等の用語及び類似の用語は、この開示の主題が関係する分野の当業者に共通及び一般に認められた使用と一致して広い意味を持つことが意図される。これらの用語は記載され請求された一定の特徴の記載を与えられた正確な数値範囲に限定しないことを意図していることを、本開示を検討する当業者によって理解されるべきである。したがって、これらの用語は、記述され請求された主題の実態のない、または些細な修正または代替が添付の請求の範囲に記述された発明の範囲内であると考えられることを示すと解釈されるべきである。
【0041】
なお、様々な実施例を記述するためここで用いた「例示的」という用語は、そのような実施例があり得る実施例の可能な例、表現、及び/または説明例であることを示すことを意図している(また、そのような用語は、必ずしも、異例なまたは過度の例までも包含することを意図するものではない)。
【0042】
ここで用いられた「結合(連結)」、「接続」等の用語は2つの部材を互いに直接もしくは間接的に連結することを意味する。このような連結は、固定(たとえば、永久的)または可動(たとえば、取り外せるまたは取り除ける)であってよい。このような連結は、他方とまたは2個の部材と単一の物体として一体的に形成される2個の部材または2個の部材と追加の中間部材とでなされてよく、または、互いに接続された2個の部材または2個の部材と追加の中間部材とで構成することが好ましい。
【0043】
本書における要素の位置についての基準(たとえば、「上面」、「底面」、「上方」、「下方」など)は単に、図面における様々な要素の向きを記述するために用いられている。様々な要素の向きは他の例示的実施例により異なり、そのような変化は本開示に含まれると意図される。
【0044】
様々な例示的実施例において示されたように、エアバッグモジュールの構造及び構成は単に説明的なものであることを注記しておくことは重要である。少数の実施例のみ本開示において詳細に記載したが、この開示を精査する当業者は、説明内で唱えられた新規な教示及び主題の利点から著しく逸脱することなく多くの変更個所(様々な要素のサイズ、寸法、構造、形状及び割合、パラメータの数値、取付構造、材料の使用、色、向きなどにおける変化)が可能であることは容易に理解し得るであろう。たとえば、一体的に形成されて示された要素は、複数の部品または要素からなってもよく、要素の位置は逆でも他の方法で変えられてもよく、個々の要素または位置の本質や数は変更または変化されてもよい。プロセスもしくは方法の工程の順序もしくは流れは、代替実施例にしたがって変更もしくは組み換えられてもよい。本発明の範囲から逸脱することなく、例示的実施例の設計、作動状況や配置において、他の代用、修正、変更及び省略が行われてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用エアバッグモジュールであって、
車両の外側に展開するよう構成されたエアバッグクッションであり、第1及び第2の端部の間に渡され、少なくとも3個の膨張チャンバを有するエアバッグクッションと、
前記エアバッグクッションの前記少なくとも3個の膨張チャンバを膨張させるよう構成されたインフレータと
を備えてなるエアバッグモジュールにおいて、
前記エアバッグクッションは両端が固定されるように構成されて、前記車両から離れる方向に突出する展開した、前記エアバッグクッションによって形成された空隙により、少なくとも1個の膨張チャンバが前記車両から完全に離される位置に展開し、
前記空隙が少なくとも3個の膨張チャンバによって境界づけられるように、展開したエアバッグは第1及び第2の端部の間でヒンジ移動するように構成されたエアバッグモジュール。
【請求項2】
前記少なくとも3個の膨張チャンバは、第1及び第2の端部チャンバ間に配された中央チャンバを含む、請求項1のエアバッグモジュール。
【請求項3】
前記中央チャンバは、ヒンジによって各端部チャンバから分離された、請求項2のエアバッグモジュール。
【請求項4】
前記エアバッグクッションは、展開の際、前記車両の前端に対して概ね凸形状を形成するよう構成された第1パネルを含む、請求項3のエアバッグモジュール。
【請求項5】
前記中央チャンバは、2個の端部チャンバの各膨張容積に比して大きな膨張容積を有するよう構成された、請求項2のエアバッグモジュール。
【請求項6】
第1の端部と第2の端部とを有するテザーをさらに有し、前記第1の端部は、膨張チャンバの1つに連結され、前記第2の端部は膨張チャンバの他の1つに連結された、請求項1のエアバッグモジュール。
【請求項7】
前記端部チャンバの1個の末端と連結する第1の端部と、他の端部チャンバの末端と連結する第2の端部とを有するテザーをさらに有し、各末端は各端部チャンバのヒンジとは反対側に配置された、請求項3のエアバッグモジュール。
【請求項8】
前記テザーの第1の端部及び第2の端部間の長さは、前記端部チャンバの末端間の長さに比して短い、請求項7のエアバッグモジュール。
【請求項9】
前記エアバッグクッションは、一対の右側チャンバと一対の左側チャンバとの間に配された中央チャンバを含み、隣接する対のチャンバ同士はヒンジによって相互接続された、請求項1のエアバッグモジュール。
【請求項10】
前記少なくとも3つの膨張チャンバの各々は、各隣接する膨張チャンバと流体連通状態にある、請求項1のエアバッグモジュール。
【請求項11】
車両用エアバッグモジュールであって、
膨張チャンバを有するクッションと、
膨張チャンバを膨張させるよう構成されたインフレータと、
第1接続部と第2接続部においてクッションに連結されたテザーと
を備えてなるエアバッグモジュールにおいて、
第1及び第2接続部間のテザーの長さは第1及び第2接続部間のクッションの長さに比して短く、
クッションは車両の外側に展開するよう構成されているエアバッグモジュール。
【請求項12】
前記クッションは、少なくとも1個の右側部と少なくとも1個の左側部から縫い目によって離された中央部を有する第1パネルを含み、中央部は車両から距離をもって離れた位置に展開するよう構成された、請求項11のエアバッグモジュール。
【請求項13】
前記クッションは、クッションが展開する際、上から見た場合車両に対して概して凸形状を形成するように構成された第2パネルを含む、請求項12のエアバッグモジュール。
【請求項14】
前記第1パネルは縫い目で第2パネルに連結され、少なくとも1個の右側チャンバと少なくとも1個の左側チャンバからヒンジによって離された中央チャンバを形成する、請求項13のエアバッグモジュール。
【請求項15】
前記中央チャンバは、両側のチャンバと流体連通状態にある、請求項14のエアバッグモジュール。
【請求項16】
前記中央チャンバは、右側及び左側チャンバの各々の膨張容積に比して大きな膨張容積を有するよう構成された、請求項14のエアバッグモジュール。
【請求項17】
第1接続部は、第1パネルの第1末端に配され、第2接続部は第1パネルの第2末端に配置された、請求項12のエアバッグモジュール。
【請求項18】
車両から外側に展開するよう構成されたエアバッグモジュールに用いられる膨張エアバッグクッションであって、
第1パネルと、
流体連通状態に構成された少なくとも3個の膨張チャンバを形成するよう第1パネルと連結された第2パネルと
を備えてなるエアバッグクッションにおいて、
第1パネルは、車両の上方から見た場合、展開の際概して凸形状を形成するよう構成され、
少なくとも1個の膨張チャンバは空隙によって車両から離された位置に展開するよう構成された、エアバッグクッション。
【請求項19】
第1及び第2接続部において第2パネルに連結されたテザーをさらに有する、請求項18のエアバッグクッション。
【請求項20】
第1及び第2接続部間のテザーの長さは、第1及び第2接続部間の第2パネルの長さに比して短い、請求項19のエアバッグクッション。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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