説明

外部記憶媒体および情報処理システム

【課題】 購入したユーザーが楽しむことができるアプリケーションソフトウエアを、外部情報記憶媒体に予め格納させておくことで、他の商品との差別化を図った魅力のある商品となる外部情報記憶媒体、および情報処理システムを提供する。
【解決手段】 パーソナルコンピュータ10と、前記パーソナルコンピュータ10により実行可能なアプリケーションソフトウエア50と、情報記憶領域41aの一部に前記アプリケーションソフトウエア50を格納し、前記パーソナルコンピュータ10に外部から接続可能なUSBフラッシュメモリ40とを備え、前記アプリケーションソフトウエア50は、前記パーソナルコンピュータ10にインストールされ、かつ、前記パーソナルコンピュータ10が前記USBフラッシュメモリ40の保有する該USBフラッシュメモリ40に固有の識別情報60を認識したときに実行可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーションソフトウエアを予め外部情報記憶媒体に格納させておくことで、他の商品との差別化を図った外部情報記憶媒体および情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置に対して挿脱可能な外部記憶媒体は種々知られており、例えばフラッシュメモリを用いた外部記憶媒体であって、情報処理装置に対してUSB接続可能な外部記憶媒体が知られている。
フラッシュメモリを用いたUSB接続可能な外部記憶媒体として、具体的には、例えば特許文献1に示す外部記憶媒体のように、本体にフラッシュメモリおよびUSBコネクタが設けられたUSBフラッシュメモリがある。
このようなフラッシュメモリを用いたUSB接続可能な外部記憶媒体は、情報処理装置に直接に接続してデータを読み書きすることで、情報処理装置の記憶装置に格納されている各種情報を容易に記憶させることができるとともに、小型軽量で手軽に携帯することが可能となっていることから、近年では広く普及されるに至っている。
【特許文献1】実用新案登録第3090430号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前述のようなUSBフラッシュメモリ等の外部情報記憶媒体は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置の記憶装置に格納されている各種情報を携帯することを主目的として用いられるため、各種メーカーから多くの機種が提供されているにもかかわらず、その多くは小型軽量化を図るために、情報記憶部を構成するフラッシュメモリ等を搭載した基板を覆う外装ケースにUSBコネクタを取り付けた構成となっている。
従って、各外部情報記憶媒体には、記憶容量の違いや外装ケースに若干のデザインの差異が見られるものの、情報の伝達速度等といった特性や外装ケースの形態(その多くがスティック状に形成されている)に大きな差異は見られず、類似の商品が多く提供されている。
【0004】
このように、類似の商品が数多く存在するUSBフラッシュメモリ等の外部情報記憶媒体に関して、他の商品との差別化を図ることができるような付加価値を設ける手段としては、例えば外部情報記憶媒体を販売する際に、占いのようなアプリケーションソフトウエアを、予め外部情報記憶媒体に記憶させておき、外部情報記憶媒体を購入したユーザーが、そのアプリケーションソフトウエアを情報処理装置上で実行させて楽しむことができるようにすることが考えられる。
そこで、本発明においては、購入したユーザーが楽しむことができるアプリケーションソフトウエアを、外部情報記憶媒体に予め格納させておくことで、他の商品との差別化を図った魅力のある商品となる外部情報記憶媒体、および情報処理システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する外部記憶媒体および情報処理システムは、以下の特徴を有する。
即ち、請求項1記載の如く、情報処理システムは、情報処理装置と、前記情報処理装置により実行可能なアプリケーションソフトウエアと、情報記憶領域の一部に前記アプリケーションソフトウエアを格納し、前記情報処理装置に外部から接続可能な外部情報記憶媒体とを備え、前記アプリケーションソフトウエアは、前記情報処理装置にインストールされ、かつ、前記情報処理装置が前記外部情報記憶媒体の保有する該外部情報記憶媒体に固有の識別情報を認識したときに実行可能となる。
このように構成される外部情報記憶媒体を購入などして所有しているユーザーは、該外部情報記憶媒体を単なる情報記憶装置として用いるだけでなく、アミューズメントツールとして用いることができ、パーソナルコンピュータを使用する際の楽しみが増すこととなる。
これにより、ユーザーにとって、本外部情報記憶媒体を備えた情報処理システムは、アプリケーションソフトウエアを備えていない他の外部情報記憶媒体により構成されている情報処理システムに比べて、魅力的で価値の高い情報処理システムとなり、他の情報処理システムと差別化を図ることが可能となる。
また、情報処理装置にインストールされたアプリケーションソフトウエアは、該情報処理装置により外部情報記憶媒体に固有の識別情報が認識されたときに実行可能となるので、外部情報記憶媒体を持っていない、該外部情報記憶媒体の所有者以外の者が、アプリケーションソフトウエアの実行結果である占い情報を得ることはできず、外部情報記憶媒体の購入者などの所有者のみが占い情報を享受することができる。
これにより、占い情報を得るために必要となる外部情報記憶媒体を備えた情報処理システムの価値を高めることができる。
さらに、外部情報記憶媒体が情報処理装置に接続されていないとアプリケーションソフトウエアを実行することができないので、パーソナルデータとなる占い情報が外部情報記憶媒体の所有者以外の者に知られることがない。
これにより、外部情報記憶媒体に格納されるアプリケーションソフトウエアの実行に、高いセキュリティ性を備えることができる。
【0006】
また、請求項2記載の如く、前記アプリケーションソフトウエアを前記情報処理装置にインストールする際には、前記情報処理装置が、前記外部情報記憶媒体の保有する該外部情報記憶媒体に固有の識別情報を認識したときに、前記アプリケーションソフトウエアのインストールを完了することができる。
これにより、外部情報記憶媒体の購入者などの所有者以外の者が、外部情報記憶媒体に格納されるアプリケーションソフトウエアのみを入手したような場合でも、当該アプリケーションソフトウエアを情報処理装置にインストールすることができないので、該アプリケーションソフトウエアの実行の独占性やセキュリティ性を向上させることができ、前記外部情報記憶媒体を備えた情報処理システムの価値を高めることができる。
【0007】
また、請求項3記載の如く、前記アプリケーションソフトウエアは、情報処理装置の起動時に自動的に実行される。
これにより、情報処理装置を使用する度に、その時またはその日に応じたアプリケーションソフトウエアの実行結果を見ることができるので、情報処理装置を使用する際の楽しみを増加させることができ、外部情報記憶媒体を備えた情報処理システムの価値を高めることができる。
【0008】
また、請求項4記載の如く、前記アプリケーションソフトウエアは、実行されることにより占い情報を提供する。
このように、アプリケーションソフトウエアが実行されることにより得られる情報は、多くのユーザーにとって関心があり、身近な存在である占い情報であるため、多くのユーザーに対して外部情報記憶媒体を備えた情報処理システムの価値を高めることが可能となる。
【0009】
また、請求項5記載の如く、前記情報処理装置に、外部情報記憶媒体の所有者に関する情報を入力すると、その所有者に対応した占い情報が、該情報処理装置により提供される。
これにより、外部情報記憶媒体の所有者にとっては、自分に対応した占い結果を独占的に得ることができるので、当該所有者にとって情報処理装置の使用時における楽しみの増加度合いが大きくなり、外部情報記憶媒体を備えた情報処理システムの価値をさらに高めることができる。
【0010】
また、請求項6記載の如く、前記アプリケーションソフトウエアの実行時に、情報処理装置にアプリケーションソフトウエアの実行条件となる情報を一旦入力すると、その後のアプリケーションソフトウエアの実行時には、その入力した情報に対応した占い情報が、該情報処理装置により自動的に提供される。
これにより、アプリケーションソフトウエアの実行条件となる情報を何度も入力する手間がいらず、手軽にアプリケーションソフトウエアを利用することが可能となり、情報処理装置使用時の楽しみの増加度合いを大きくすることができ、外部情報記憶媒体を備えた情報処理システムの価値をさらに高めることができる。
【0011】
また、請求項7記載の如く、情報処理装置により実行可能なアプリケーションソフトウエアを情報記憶領域の一部に格納し、前記情報処理装置に外部から接続可能な外部情報記憶媒体であって、前記アプリケーションソフトウエアは、前記情報処理装置にインストールされ、かつ、前記情報処理装置が前記外部情報記憶媒体の保有する該外部情報記憶媒体に固有の識別情報を認識したときに実行可能となる。
このように構成される外部情報記憶媒体を購入などして所有しているユーザーは、該外部情報記憶媒体を単なる情報記憶装置として用いるだけでなく、アミューズメントツールとして用いることができ、パーソナルコンピュータを使用する際の楽しみが増すこととなる。
これにより、ユーザーにとって、本外部情報記憶媒体はアプリケーションソフトウエアを備えていない他の外部情報記憶媒体に比べて、魅力的で商品価値の高い外部情報記憶媒体となり、他の外部情報記憶媒体と差別化を図ることが可能となる。
また、情報処理装置にインストールされたアプリケーションソフトウエアは、該情報処理装置により外部情報記憶媒体に固有の識別情報が認識されたときに実行可能となるので、外部情報記憶媒体を持っていない、該外部情報記憶媒体の所有者以外の者が、アプリケーションソフトウエアの実行結果である占い情報を得ることはできず、外部情報記憶媒体の購入者などの所有者のみが占い情報を享受することができる。
これにより、占い情報を得るために必要となる外部情報記憶媒体の商品価値を高めることができる。
さらに、外部情報記憶媒体が情報処理装置に接続されていないとアプリケーションソフトウエアを実行することができないので、パーソナルデータとなる占い情報が外部情報記憶媒体の所有者以外の者に知られることがなく、
これにより、外部情報記憶媒体に格納されるアプリケーションソフトウエアの実行に、高いセキュリティ性を備えることができる。
【0012】
また、請求項8記載の如く、前記アプリケーションソフトウエアを前記情報処理装置にインストールする際には、前記情報処理装置が、前記外部情報記憶媒体の保有する該外部情報記憶媒体に固有の識別情報を認識したときに、前記アプリケーションソフトウエアのインストールを完了することができる。
これにより、外部情報記憶媒体の購入者などの所有者以外の者が、外部情報記憶媒体に格納されるアプリケーションソフトウエアのみを入手したような場合でも、当該アプリケーションソフトウエアを情報処理装置にインストールすることができないので、該アプリケーションソフトウエアの実行の独占性やセキュリティ性を向上させることができ、外部情報記憶媒体の商品価値を高めることができる。
【0013】
また、請求項9記載の如く、前記アプリケーションソフトウエアは、情報処理装置の起動時に自動的に実行される。
これにより、情報処理装置を使用する度に、その時またはその日に応じたアプリケーションソフトウエアの実行結果を見ることができるので、情報処理装置を使用する際の楽しみを増加させることができ、外部情報記憶媒体の商品価値を高めることができる。
【0014】
また、請求項10記載の如く、前記アプリケーションソフトウエアは、実行されることにより占い情報を提供する。
これにより、アプリケーションソフトウエアが実行されることにより得られる情報は、多くのユーザーにとって関心があり、身近な存在である占い情報であるため、多くのユーザーに対して外部情報記憶媒体の商品価値を高めることが可能となる。
【0015】
また、請求項11記載の如く、前記アプリケーションソフトウエアは、前記情報処理装置に外部情報記憶媒体の所有者に関する情報が入力されると、該情報処理装置により実行され、前記アプリケーションソフトウエアが実行されることにより、その所有者に対応した占い情報が、前記情報処理装置により提供される。
これにより、外部情報記憶媒体の所有者にとっては、自分に対応した占い結果を独占的に得ることができるので、当該所有者にとって情報処理装置の使用時における楽しみの増加度合いが大きくなり、外部情報記憶媒体の商品価値をさらに高めることができる。
【0016】
また、請求項12記載の如く、前記アプリケーションソフトウエアの実行時に、情報処理装置にアプリケーションソフトウエアの実行条件となる情報を一旦入力すると、その後のアプリケーションソフトウエアの実行時には、その入力した情報に対応した占い情報が、該情報処理装置により自動的に提供される。
これにより、アプリケーションソフトウエアの実行条件となる情報を何度も入力する手間がいらず、手軽にアプリケーションソフトウエアを利用することが可能となり、情報処理装置使用時の楽しみの増加度合いを大きくすることができ、外部情報記憶媒体の商品価値をさらに高めることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、外部情報記憶媒体の所有者の情報処理装置使用時の楽しみを増加させることができ、アプリケーションソフトウエアを備えていない他の外部情報記憶媒体、および他の外部情報記憶媒体により構成されている情報処理システムに比べて、魅力的で商品価値の高い外部情報記憶媒体および情報処理システムとなり、他の外部情報記憶媒体および情報処理システムと差別化を図ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
【0019】
図1には、本発明にかかる外部記憶媒体および情報処理システムの一実施形態を示している。
情報処理システム1は、情報処理装置としてのパーソナルコンピュータ(PC)10と、前記パーソナルコンピュータ10から入力される各種情報を表示するための表示装置であるモニタ20と、前記パーソナルコンピュータ10に対して情報を入力するための入力装置であるキーボード30と、前記パーソナルコンピュータ10の外部情報記憶媒体となるUSBフラッシュメモリ40とを備えている。
【0020】
該USBフラッシュメモリ40は、パーソナルコンピュータ10に対して挿脱自在に構成されており、パーソナルコンピュータ10への接続時にはインターフェイス11を介して接続されている。
【0021】
図2に示すように、前記USBフラッシュメモリ40は、該USBフラッシュメモリ40を、インターフェイス11を介してパーソナルコンピュータ10に接続するためのUSBコネクタ42、および情報の記憶・保存が可能なフラッシュメモリ41などを備えている。
【0022】
前記USBフラッシュメモリ40は、接続先のパーソナルコンピュータ10との間で情報の読み書きを行うことが可能であり、例えばパーソナルコンピュータ10に備えられる情報記憶装置であるハードディスクドライブ(HDD)14に格納されている情報を読み込んで、フラッシュメモリ41の情報記憶領域41aに書込保存したり、フラッシュメモリ41の情報記憶領域41aに格納されている情報を、パーソナルコンピュータ10に読み出して前記ハードディスクドライブ14に書込保存したりすることができる。
【0023】
また、USBフラッシュメモリ40のフラッシュメモリ41における情報記憶領域41aの一部には、該USBフラッシュメモリ40に固有の識別情報60が、予め格納されている。
該識別情報60は、例えば、USBフラッシュメモリ40に付与された独自のシリアルナンバーや、製品IDナンバーや、製造元IDナンバーなどであり、USBフラッシュメモリ40の他個体、他機種のUSBフラッシュメモリ、または他メーカーのUSBフラッシュメモリなどと、当該USBフラッシュメモリ40とを識別することができる情報である。
【0024】
さらに、前記情報記憶領域41aの一部には、USBフラッシュメモリ40の接続先となるパーソナルコンピュータ10にて実行可能なアプリケーションソフトウエア50が、予め格納されている。
前記アプリケーションソフトウエア50は、例えば占いを行うためのソフトウエアであり、USBフラッシュメモリ40に格納されているアプリケーションソフトウエア50をパーソナルコンピュータ10に対してインストールすることで、該パーソナルコンピュータ10により実行可能となる。
【0025】
このように、USBフラッシュメモリ40には、予め前記識別情報60およびアプリケーションソフトウエア50が格納されており、該USBフラッシュメモリ40は、識別情報60およびアプリケーションソフトウエア50を格納した状態でユーザーに販売など譲渡される。
【0026】
USBフラッシュメモリ40に格納されるアプリケーションソフトウエア50をパーソナルコンピュータ10にインストールする場合、前記識別情報60がアプリケーションソフトウエア50とともに、前記パーソナルコンピュータ10のハードディスクドライブ14にコピーされ、該ハードディスクドライブ14に格納されたアプリケーションソフトウエア51となる。
【0027】
パーソナルコンピュータ10にインストールされたアプリケーションソフトウエア51は、占い結果などに関する各種データにて構成されるデータベース51bと、該データベース51bを用いて占いを実行するソフトウエア部51aと、USBフラッシュメモリ40が備える識別情報60が格納されている認証情報部51cとを備えている。
また、アプリケーションソフトウエア51は、パーソナルコンピュータ10の演算装置(CPU)12により実行される。
【0028】
以上のように構成され、USBフラッシュメモリ40からアプリケーションソフトウエア50がインストールされた状態のパーソナルコンピュータ10を備える情報処理システム1においては、以下のように、アプリケーションソフトウエア51の実行が行われる。
【0029】
まず、既にパーソナルコンピュータ10が起動されている状態のときに、アプリケーションソフトウエア51を実行させる場合について説明する。
図3に示すように、パーソナルコンピュータ10が起動している状態のときに、前記キーボード30またはマウス(不図示)などにより、パーソナルコンピュータ10に対してアプリケーションソフトウエア51を起動させる旨の指示を与えると(S01)、パーソナルコンピュータ10の演算装置12は、該パーソナルコンピュータ10にUSBフラッシュメモリ40が接続されているか否かの確認(USBフラッシュメモリ40の認証)を行う(S02)。
【0030】
この場合、USBフラッシュメモリ40の接続確認は、例えば演算装置12により、パーソナルコンピュータ10に接続されたUSBフラッシュメモリ40が備える識別情報60を認識した際に、該識別情報60とハードディスクドライブ14に格納されている認証情報部51cとを比較して、両者が合致するか否かで判断され、前記識別情報60と認証情報部51cの情報とが合致していた場合に、USBフラッシュメモリ40が認証される(S03)。
【0031】
なお、USBフラッシュメモリ40がパーソナルコンピュータ10に接続されていなくて、演算装置12が識別情報60を取得できない場合や、パーソナルコンピュータ10に接続されたUSBフラッシュメモリ40から取得した識別情報60の内容がハードディスクドライブ14内の認証情報部51cと異なっていた場合には、USBフラッシュメモリ40は認証されない。
【0032】
つまり、USBフラッシュメモリ40がパーソナルコンピュータ10に接続されていない場合や、USBフラッシュメモリ40がパーソナルコンピュータ10に接続されてはいるが、該パーソナルコンピュータ10にアプリケーションソフトウエア50をインストールしたUSBフラッシュメモリ40とは異なるUSBフラッシュメモリ40が接続されている場合には、USBフラッシュメモリ40は認証されない。
【0033】
前述のステップS03にてUSBフラッシュメモリ40が認証されると、演算装置12によりアプリケーションソフトウエア51が起動され(S04)、アプリケーションソフトウエア51の実行条件となる、氏名、生年月日、星座、血液型などの占いに必要なデータの入力を促す情報が、前記モニタ20に表示される。
モニタ20の表示に従って、氏名、生年月日、星座、血液型などの占い対象者に関するパーソナルデータを前記キーボード30またはマウス(不図示)などを用いて入力すると(S05)、演算装置12によりアプリケーションソフトウエア51が実行され(S06)、その後、占い結果がモニタ20に表示される(S07)。
占い結果としては、例えば占い対象者のその日の運勢が表示される。
【0034】
また、アプリケーションソフトウエア51の起動は、パーソナルコンピュータ10に対してアプリケーションソフトウエア51の起動指示を行うことなく実施するように構成することもできる。
つまり、図4に示すように、既にパーソナルコンピュータ10が起動されている状態で、該パーソナルコンピュータ10にUSBフラッシュメモリ40が接続された場合、演算装置12によりUSBフラッシュメモリ40の接続確認が実施され(S02)、その結果、該USBフラッシュメモリ40が認証されると(S03)、該演算装置12により自動的にアプリケーションソフトウエア51が起動される(S04)ように構成することもできる。
【0035】
このように、本情報処理システム1においては、USBフラッシュメモリ40に格納されているアプリケーションソフトウエア50をパーソナルコンピュータ10にインストールすることで、前記パーソナルコンピュータ10が前記USBフラッシュメモリ40に格納されている、該USBフラッシュメモリ40に固有の識別情報となる識別情報60が認証情報部51cの情報と一致していたときにアプリケーションソフトウエア51実行することができるため、USBフラッシュメモリ40を購入したユーザーは、該USBフラッシュメモリ40を単なる情報記憶装置として用いるだけでなく、アミューズメントツールとして用いることができ、パーソナルコンピュータ10を使用する際の楽しみが増すこととなる。
これにより、ユーザーにとって、アプリケーションソフトウエア50を格納したUSBフラッシュメモリ40は、該アプリケーションソフトウエア50を備えていない他の外部情報記憶媒体に比べて、魅力的で商品価値の高い外部情報記憶媒体となり、他の外部情報記憶媒体と差別化を図ることが可能となる。
【0036】
また、パーソナルコンピュータ10にインストールされたアプリケーションソフトウエア51は、購入したUSBフラッシュメモリ40がパーソナルコンピュータ10に接続され、USBフラッシュメモリ40に固有の識別情報60が認証情報部51cの情報と一致していることがパーソナルコンピュータ10により認証されたときに実行可能となるので、USBフラッシュメモリ40を持っていない、該USBフラッシュメモリ40の所有者以外の者が、アプリケーションソフトウエア51の実行結果である占い情報を得ることはできず、USBフラッシュメモリ40の購入者のみが占い情報を享受することができる。
これにより、占い情報を得るために必要となるUSBフラッシュメモリ40の商品価値を高めることができる。
【0037】
さらに、USBフラッシュメモリ40の所有者のみが占い情報を得ることができるので、パーソナルデータとなる占い情報が他の者に知られることがない。
また、USBフラッシュメモリ40に格納されるアプリケーションソフトウエア50のみが他の者に譲渡されて、USBフラッシュメモリ40の所有者以外の者のパーソナルコンピュータ10にインストールされたとしても、所有者のUSBフラッシュメモリ40が当該パーソナルコンピュータ10に接続されないと、アプリケーションソフトウエア50を実行することができない。
これにより、アプリケーションソフトウエア50の実行に、高いセキュリティ性を備えることができる。
【0038】
また、本情報処理システム1においては、前述のごとく、USBフラッシュメモリ40に固有の識別情報60が認証情報部51cの情報と一致していたときにアプリケーションソフトウエア51を実行することができるように構成しているが、さらに、USBフラッシュメモリ40に格納されているアプリケーションソフトウエア50をパーソナルコンピュータ10にインストールする際に、USBフラッシュメモリ40の前記識別情報60が認証情報部51cの情報と一致していたときに、前記パーソナルコンピュータ10がアプリケーションソフトウエア50のインストールを完了することができるように構成することもできる。
このように構成することで、USBフラッシュメモリ40の購入者などの所有者以外の者が、USBフラッシュメモリ40に格納されるアプリケーションソフトウエア50のみを入手したような場合でも、当該アプリケーションソフトウエア50をパーソナルコンピュータ10にインストールすることができないので、該アプリケーションソフトウエア50の実行の独占性やセキュリティ性を向上させることができ、USBフラッシュメモリ40の商品価値を高めることができる。
【0039】
また、アプリケーションソフトウエア51が実行されることにより得られる情報は、多くのユーザーにとって関心があり、身近な存在である占い情報であるため、多くのユーザーに対してUSBフラッシュメモリ40の商品価値を高めることが可能となる。
特に、アプリケーションソフトウエア51の実行時に入力する占い条件を、USBフラッシュメモリ40を購入するなどして所有しているユーザー自身のデータとすることで、ユーザーに対応した占い結果を独占的に得ることができるので、当該ユーザーにとってパーソナルコンピュータ10使用時の楽しみの増加度合いが大きくなり、USBフラッシュメモリ40の商品価値がさらに高まることとなる。
【0040】
また、アプリケーションソフトウエア51をパーソナルコンピュータ10にインストールした後、最初にアプリケーションソフトウエア51を実行するときには、前述のように、占い対象者に関するパーソナルデータを入力する必要があるが(S05)、該アプリケーションソフトウエア51の二度目以降の実行時には、図5に示すように、アプリケーションソフトウエア51が起動した後(S04)、占い条件を再度入力しなくても、前回実行時に入力された占い条件に基づいて自動的に占いを実行して(S16)、占い結果を表示する(S07)ように構成することもできる。
【0041】
このように、前記アプリケーションソフトウエア51の実行時に、パーソナルコンピュータ10にアプリケーションソフトウエア51の実行条件となる占い条件の情報を一旦入力すると、その後のアプリケーションソフトウエア51の実行時には、その入力した情報に対応した占い情報が、該パーソナルコンピュータ10により自動的に提供されるように構成することで、占い条件を何度も入力する手間がいらず、手軽にアプリケーションソフトウエア51を利用することが可能となり、パーソナルコンピュータ10使用時の楽しみの増加度合いを大きくすることができ、USBフラッシュメモリ40の商品価値をさらに高めることができる。
【0042】
次に、情報処理システム1を、パーソナルコンピュータ10の起動時に、前記アプリケーションソフトウエア51が自動的に実行されるように構成した場合について説明する。
【0043】
図6に示すように、まず、停止している状態のパーソナルコンピュータ10の電源スイッチをオンするなどして該パーソナルコンピュータ10を起動させる(S51)。
パーソナルコンピュータ10の起動時には、該パーソナルコンピュータ10にUSBフラッシュメモリ40が接続されているか否かの確認が、演算装置12により前述のごとく行われる(S52)。
【0044】
USBフラッシュメモリ40の接続確認の結果、該USBフラッシュメモリ40が認証されると(S53)、演算装置12によりアプリケーションソフトウエア51が起動される(S54)。
アプリケーションソフトウエア51が起動すると、以前にアプリケーションソフトウエア51が実行された際に入力された既入力の占い条件に基づいて自動的に占いが実行され(S56)、その占い結果がモニタ20に表示される(S57)。
【0045】
このように、パーソナルコンピュータ10の起動時に、自動的にアプリケーションソフトウエア51が実行されて占い結果が表示されるように構成することで、パーソナルコンピュータ10を使用する度に、その時またはその日に応じた占い結果を見ることができるので、パーソナルコンピュータ10を使用する際の楽しみを増加させることができ、USBフラッシュメモリ40の商品価値を高めることができる。
【0046】
また、パーソナルコンピュータ10を起動した際に、アプリケーションソフトウエア51の実行条件となる、氏名、生年月日、星座、血液型などの占いに必要となる占い条件データがまだ入力されていないときには、図7に示すように、アプリケーションソフトウエア51の起動後に(S54)、前記占い条件を入力する旨の表示がなされ、その表示に従って占い条件を入力すると(S55)、演算装置12により入力された占い条件に基づいてアプリケーションソフトウエア51が実行され(S66)、その後、占い結果がモニタ20に表示される(S57)。
【0047】
さらに、占い条件の入力は、USBフラッシュメモリ40に格納されるアプリケーションソフトウエア50をパーソナルコンピュータ10にインストールする際に行うように構成することも可能である。
このように構成した場合は、インストール後に初めてアプリケーションソフトウエア51を起動・実行した場合でも、占い条件を入力することなく自動的に占い結果が表示されることとなる。
【0048】
なお、本例では、外部情報記憶媒体として、パーソナルコンピュータ10とUSB接続されるUSBフラッシュメモリ40を適用しているが、該外部情報記憶媒体とパーソナルコンピュータ10との接続は、USB1.1やUSB2.0などを備えたインターフェイス11を用いるほか、IEEE1394などの他の接続方式を用いることもできる。
また、USBフラッシュメモリ40に格納されているアプリケーションソフトウエア50は消去することが可能であり、パーソナルコンピュータ10にインストールした後や、不要になった場合などには、該アプリケーションソフトウエア50を消去することで、USBフラッシュメモリ40の情報記憶領域41aを有効に利用することが可能となる。
【0049】
また、本例におけるアプリケーションソフトウエア50(51)は、占い情報を提供するためのソフトウエアであるが、これに限らず、カレンダーや時間を表示するものであったり、体脂肪率などの健康状態を表示するものであったりしてもよい。さらに、パーソナルコンピュータ10がインターネットに接続されている場合は、天気予報に関する情報を取得して表示したり、道路の渋滞状態に関する情報を取得して表示したりするようなソフトウエアでもよく、アプリケーションソフトウエア50(51)の内容に関しては、特に限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】USBフラッシュメモリおよび情報処理システムを示す概略図である。
【図2】USBフラッシュメモリおよび情報処理システムを示すブロック図である。
【図3】アプリケーションソフトウエアの実行時におけるフローの第1例を示す図である。
【図4】図3に示すフローにおいて、アプリケーションソフトウエアの起動指示なしに、USBフラッシュメモリの接続を認識した時点で自動的にアプリケーションソフトウエアが起動するように構成した場合のフローを示す図である。
【図5】図3に示すフローにおいて、既入力の占い条件に基づいてアプリケーションソフトウエアの実行が行われるように構成した場合のフローを示す図である。
【図6】アプリケーションソフトウエアの実行時におけるフローの第2例を示す図である。
【図7】図6に示すフローにおいて、占い条件を入力した後にアプリケーションソフトウエアの実行が行われる場合のフローを示す図である。
【符号の説明】
【0051】
1 情報処理システム
10 パーソナルコンピュータ(PC)
11 インターフェース
12 演算装置(CPU)
14 ハードディスクドライブ(HDD)
20 モニタ
30 キーボード
40 USBフラッシュメモリ
41 フラッシュメモリ
41a 情報記憶領域
50 アプリケーションソフトウエア
51 (パーソナルコンピュータにインストールされた)アプリケーションソフトウエア
51a 占いを実行するソフトウェア部
51b データベース部
51c 認証情報部
60 識別情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置と、
前記情報処理装置により実行可能なアプリケーションソフトウエアと、
情報記憶領域の一部に前記アプリケーションソフトウエアを格納し、前記情報処理装置に外部から接続可能な外部情報記憶媒体とを備え、
前記アプリケーションソフトウエアは、前記情報処理装置にインストールされ、
かつ、前記情報処理装置が前記外部情報記憶媒体の保有する該外部情報記憶媒体に固有の識別情報を認識したときに実行可能となる、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記アプリケーションソフトウエアを前記情報処理装置にインストールする際には、
前記情報処理装置が、前記外部情報記憶媒体の保有する該外部情報記憶媒体に固有の識別情報を認識したときに、前記アプリケーションソフトウエアのインストールを完了することができる、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記アプリケーションソフトウエアは、情報処理装置の起動時に自動的に実行される、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記アプリケーションソフトウエアは、実行されることにより占い情報を提供する、
ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記情報処理装置に、外部情報記憶媒体の所有者に関する情報を入力すると、その所有者に対応した占い情報が、該情報処理装置により提供される、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記アプリケーションソフトウエアの実行時に、情報処理装置にアプリケーションソフトウエアの実行条件となる情報を一旦入力すると、
その後のアプリケーションソフトウエアの実行時には、その入力した情報に対応した占い情報が、該情報処理装置により自動的に提供される、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項7】
情報処理装置により実行可能なアプリケーションソフトウエアを情報記憶領域の一部に格納し、前記情報処理装置に外部から接続可能な外部情報記憶媒体であって、
前記アプリケーションソフトウエアは、前記情報処理装置にインストールされ、かつ、前記情報処理装置が前記外部情報記憶媒体の保有する該外部情報記憶媒体に固有の識別情報を認識したときに実行可能となる、
ことを特徴とする外部情報記憶媒体。
【請求項8】
前記アプリケーションソフトウエアを前記情報処理装置にインストールする際には、
前記情報処理装置が、前記外部情報記憶媒体の保有する該外部情報記憶媒体に固有の識別情報を認識したときに、前記アプリケーションソフトウエアのインストールを完了することができる、
ことを特徴とする請求項7に記載の外部情報記憶媒体。
【請求項9】
前記アプリケーションソフトウエアは、情報処理装置の起動時に自動的に実行される、
ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の外部情報記憶媒体。
【請求項10】
前記アプリケーションソフトウエアは、実行されることにより占い情報を提供する、
ことを特徴とする請求項7〜請求項9の何れかに記載の外部情報記憶媒体。
【請求項11】
前記アプリケーションソフトウエアは、前記情報処理装置に外部情報記憶媒体の所有者に関する情報が入力されると、該情報処理装置により実行され、
前記アプリケーションソフトウエアが実行されることにより、その所有者に対応した占い情報が、前記情報処理装置により提供される、
ことを特徴とする請求項10に記載の外部情報記憶媒体。
【請求項12】
前記アプリケーションソフトウエアの実行時に、情報処理装置にアプリケーションソフトウエアの実行条件となる情報を一旦入力すると、
その後のアプリケーションソフトウエアの実行時には、その入力した情報に対応した占い情報が、該情報処理装置により自動的に提供される、
ことを特徴とする請求項10に記載の外部情報記憶媒体。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−90540(P2008−90540A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−269613(P2006−269613)
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【出願人】(500216891)プリンストン・テクノロジー株式会社 (1)
【Fターム(参考)】