安全防護装置
【課題】手間と労力なく運搬・搬入・現場組立などが簡便に行えるとともに安価にして提供できるようにした安全防護装置を提供すること。
【解決手段】長手方向とそれより短い幅方向でなる平面矩形で、就寝用品1で就寝する人を地震に伴う家屋の倒壊から護るため、あるいは就寝用品を設置することなく避難空間内に避難する人を護るために構築された立体形状の安全防護装置Gであって、基部ブラケット10と門型の主枠20と天面ガード30とを備え、前記基部ブラケットは、座板11を備えて前記長手方向の前後端部に左右対向状をなして配置されるとともに、これら基部ブラケットの幅方向に配置されたものには、少なくとも前後に一対をなすべく前記主枠がそれぞれ垂直で前後に間隔を置いて平行状をなして立設固定され、これら長手方向に並ぶ前記主枠には、前記天フレームが交差すべく複数本連結固定されていることを特徴とする。
【解決手段】長手方向とそれより短い幅方向でなる平面矩形で、就寝用品1で就寝する人を地震に伴う家屋の倒壊から護るため、あるいは就寝用品を設置することなく避難空間内に避難する人を護るために構築された立体形状の安全防護装置Gであって、基部ブラケット10と門型の主枠20と天面ガード30とを備え、前記基部ブラケットは、座板11を備えて前記長手方向の前後端部に左右対向状をなして配置されるとともに、これら基部ブラケットの幅方向に配置されたものには、少なくとも前後に一対をなすべく前記主枠がそれぞれ垂直で前後に間隔を置いて平行状をなして立設固定され、これら長手方向に並ぶ前記主枠には、前記天フレームが交差すべく複数本連結固定されていることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地震発生に伴う家屋倒壊からそこに住む人を護るための安全防護装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、日本においては地震が活動期に入り、大きな地震が頻発しているのが現状である。地震が発生すると、場合によっては家屋が倒壊し、そのままでは寝ている人が圧死する。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
こうした対策として、家屋自体を耐震補強したり家屋の一室をシェルター化すればよいが工事費が高くついたり工事期間中の通常生活が制約されるなどの問題がある。そこで、規模の小さいものとしてベッドや和装寝具などの就寝用品の周りを囲むような耐震型の安全防護装置を設置して護るようにすればよいが、これまで開発された防護装置はいずれも充分太いパイプを使用ししかも部材同士を一体結合してなっていたので、どうしても運搬・搬入・組立などが重く大掛かりになって大変であり、却って手間と労力を要するだけでなく高くつくものになっていた。
上記に鑑み、本発明は、手間と労力なく運搬・搬入・現場組立などが簡便に行えるとともに安価にして提供できるようにした安全防護装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、長手方向とそれより短い幅方向でなる平面矩形で、ベッドで代表される洋風就寝用品や敷布団・掛布団で代表される和風就寝用品を設置されて同就寝用品で就寝する人を地震に伴う家屋の倒壊から護るため、あるいは前記就寝用品を設置することなく平面矩形状で立体状をなして形成される避難空間内に逃げ込むことで地震に伴う家屋の倒壊から避難する人を護るために構築された立体形状の安全防護装置であって、基部ブラケットと門型の主枠と天面ガードとを備え、前記基部ブラケットは、座板を備えて前記長手方向の前後端部に左右対向状をなして配置されるとともに、これら基部ブラケットの幅方向に配置されたものには、少なくとも前後に一対をなすべく前記主枠がそれぞれ垂直で前後に間隔を置いて平行状をなして立設固定され、これら長手方向に並ぶ前記主枠には、前記天フレームが交差すべく複数本連結固定されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、長手方向とそれより短い幅方向でなる平面矩形で、ベッドで代表される洋風就寝用品や敷布団・掛布団で代表される和風就寝用品を設置されて同就寝用品で就寝する人を地震に伴う家屋の倒壊から護るため、あるいは就寝用品を設置することなく平面矩形状で立体状をなして形成される避難空間内に逃げ込むことで地震に伴う家屋の倒壊から避難する人を護るために構築された立体形状の安全防護装置であって、基部ブラケットと門型の主枠と天面ガードとを備え、前記基部ブラケットは、座板を備えて前記長手方向の前後端部に左右対向状をなして配置されるとともに、これら基部ブラケットの幅方向に配置されたものには、少なくとも前後に一対をなすべく前記主枠がそれぞれ垂直で前後に間隔を置いて平行状をなして立設固定され、これら長手方向に並ぶ前記主枠には、前記天フレームが交差すべく複数本連結固定されていることを特徴とするので、手間と労力なく運搬・搬入・現場組立などが簡便に行えるとともに安価にして提供できるようにした安全防護装置を提供することができる。さらに、部材・部品の共通化を図ってより安価に製作できるとともに運搬・搬入の一連の作業が嵩少なく軽く行えしかも組立が確実で速くできるようにし、さらに、部材が損傷してもその部材のみの交換だけで簡単に対処できるようにした安全防護装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態・実施例】
【0006】
以下、本発明を各実施形態によって詳細に説明するが、各実施形態で説明する技術内容は、他の実施形態にも同様に適用がある。
図1ないし図5は、本発明に係る安全防護装置についての一実施形態を示す。図1はその平面図、図2は出入側からみた正面図、図3は底面図、図4は右側面図、図5は装置Gの斜視図である。
この安全防護装置Gは、図5に斜視図を示すように、仮想線のベッド(介護ベッドなどを含む)である就寝用品1の周りを取り囲むようにして床(畳を含む)2上に設けられて同就寝用品1上に就寝する人(図示省略)を地震時の家屋倒壊から防護するためのものである。
【0007】
就寝用品1は、ベッドタイプに代えて、敷布団などの和風就寝用品でもよい。避難用として使用する場合は、内部に就寝用品1が設置されないことがある。 同安全防護装置Gは、下地枠5と基部ブラケット10と主枠20と天面ガード30とを備える。尚、同装置Gは、図1ないし図3において左右が就寝用品1の長手方向に対応する長手方向(前後方向)、図1および3において上下が幅方向(左右方向)であり、図5において左上から右下に向かう方向が長手方向(前後方向)、右上から左下へ向かう方向が幅方向(左右方向)とする。
【0008】
下地枠5は、帯長状で幅は同じであるが長さが異なる2種類の強度のある木製(例えば、アイアンウッド)の板6,7でなり、幅方向に対向配置された長いものが側板6とされ、長手方向に対向配置された短いものが端板7とされている。端板7,7は、側板6,6の前後端部間に挟まれるように配置され、これらでなる下地枠5は、畳やフローリングなどの設置面(床2)上において図5のベッド1の裾周りに少しの間隔を置いて対応位置するようにされる。
【0009】
基部ブラケット10は、金属製で、座板11と差込パイプ12と基部連結板13とを備える。座板11は側板6と同等の幅で同板6の1/4前後の長さをもつ板状のもので、その長手方向2個所に差込パイプ12が溶接にて垂直に固着されている。差込パイプ12は、座板11の長手方向の長さの半分程度の高さのものであるが、主枠15の1/3あるいは1/2、それ以上(例えば、3/4)程度に長く立ち上がるものにしてもよい。
【0010】
基部連結板13は、矩形の金属板で、差込パイプ12の中心線上に対応して同パイプ12同士をその基部において連結する補強板になっている。勿論、同連結板13は座板11にも溶接にて連結されている。同連結板13は前後に間隔を置いて2枚配置してもよい。差込パイプ12は図1に平面を示すように、座板11の一側に偏って配置されており、その広くなった面部には図示しない上ボルト通孔が複数開けられている。この基部連結板13は、側板6の前後各端部上に前記上ボルト通孔が内側にくるようにして配置され、上ボルト通孔に対応するように側板6の端部に開けられた下ボルト通孔(例えば、裏面からの座ぐり孔)から上ボルト通孔に通された止着具14…により基部連結板13が脱着自在に連結固定されている。
尚、2本の差込パイプ12のうちの外側にくる1本の内側には、差込パイプ12と座板11とを連結補強するようにしてコーナー板15が結合されている。
【0011】
17は幅間連結材で、金属製の帯長板でその両端が前記コーナー板15に止着具14で連結固定されるとともに舌片18を端板7上に載せることで止着具14により相互連結されている。尚、幅間連結材17は、アングル材や端部を潰した丸パイプ、あるいは四角パイプでもよい。
【0012】
主枠20は、本体部分として丸パイプ(呼び25A)を門型に曲げ成形したものとされ、左右一対の垂直な支柱部分21,21とこれら支柱部分21,21の上端間をつなぐ水平な上架部分22と曲がり部分23とを備えていて支柱部分21,21を前記差込パイプ12,12に差込み図示しない止着具で挿脱自在に連結固定することで前後位置において一対ずつの主枠20,20を固定するものになっている。主枠20は角パイプであってもよい。
一対の支柱部分21,21のうち一方からは、中段および上段位置において表側止め板24が水平片持状に張り出し、他方の支柱部分21からは裏側止め板25が同じ高さにおいて水平片持状に張り出している。
【0013】
26は強度のある合板や多孔板などでなる連結カバーで、やや縦長状とされ、その基部は止着具14によって基部連結板13の裏側に脱着自在に取り付けられているとともに前記表側と裏側の止め板24,25間に挟まれた状態で止着具14により脱着自在に挟持されている。この連結カバー26は、木材質・樹脂質・金属質などのすべてを含むものであり、また、図示では1枚のみであるが複数枚を重ね合わせてもよい。止め板24,25および連結カバー26の取り合い関係は図1の左下欄に横断面として示す。この横断面は、図2のI−I線の拡大断面図に相当する。
このように止め板24,25・連結カバー26が主枠20,20間に構成されていることにより主枠20,20が前後方向に強い構造体となっている。連結カバー26がその基部において基部連結板13を介して基部ブラケット10に連結されていることにより一層強い支持構造となっている。
【0014】
そして、主枠20のうち前後端部に位置するものの上架部分22には、ブラケット27が設けられ、同ブラケット27と前記コーナー板15との間には帯板状をした斜行材28が止着具14により脱着自在に連結固定されていて、主枠20の幅(左右)方向の変形を食い止めるようになっている。尚、この斜行材28は、端部を潰した丸あるいは角パイプを使用してもよい。同斜行材28は場合によっては構成しないことがある。
【0015】
これら2面ずつで合計4面枠を構成する主枠20…の上に4本の天面ガード30…が載せられ、それらが主枠20に直交する関係で一定に離間して互いに平行をなすように固定されている。この固定は、止着具31によるもので、この止着具31は、U字ボルトとナットとの組み合わせによるものとされている。天面ガード30は、50mm□の四角パイプでなるが、丸パイプやアングル、溝形鋼などでもよい。
【0016】
尚、前記実施形態では、下地枠5を介して床2上に設置するようにしたが、同下地枠5を構成せず基部ブラケット10を直接あるいは緩衝材を介して床2上に定着させるように構成することもある。
さらに、図2の右下欄に示すように、地震の揺れで装置Gが畳などの床2上に定着状態を維持する目的で、側板6の適所にセット孔37を開けてその中にゴム質、金属あるいは樹脂などの食い込み片38を埋め込んでおいて先端(下端)の先鋭部が床2上に食い込むように構成してもよい。
また、座板11と下地枠5との間あるいは下地枠5と畳などの床2との間には緩衝材を介装して上からの衝撃を緩衝するようにすることもある。
装置Gは、畳などの床2に連結したり、さらに床下の地盤(ベタ基礎を含む)に連結固定することもできる。
【0017】
主枠20は、前後2本ずつとされているが、3本ずつにすることもできるし、4本以上にすることもできる。
また、同主枠20は、四角なパイプをもとに逆U字状に折り曲げたり板状のもの(フラットバー)をもとに折り曲げたりあるいはアングル材をもとに折り曲げて形成したものも使用することができる。
さらに、差込パイプ12を省略した座板11に主枠20の基部を直接溶接固定することもできる。
【0018】
これらでなる安全防護装置は、図5で示す骨組構造体のみでなるものにして使用してもよいが、図4に仮想線で示すように、主枠20の奥側の曲げ部分23に肩受材33を脱着自在に固定して網状板やパンチングメタルなどによる背面ガード34を張りつけることにより背面からの倒壊物に備えるようにしてもよい。
この場合、背面ガード34は、支柱部分21を横つなぎにする背受材39でさらに確実に受け止めるようにしてもよい。
背面ガード34は天面ガード30上に配したり、図示のように天面ガード30を挟む上下2層に配してもよい。
このように、曲がり部分23に肩受材33を設け、それを取付台にして曲げ成形しない平坦なままの背面ガード34と天面ガード30を奥面および天面に配備する構造としたので、ガードの端部を曲がり部分23に添わせるように予め曲げ成形するものに比べて安価に済む。装置Gの前後端面には適宜端面ガードを付すことがある。
天面ガード30の上面には、止着具31を利用してX字状の補強ステー40を付すことができる。
【0019】
また、図4のように曲がり部分23以外の上架部分22に天面ガード30…を配備するものでは、曲がり部分23に相当する長手方向個所が空き状態になって倒壊物に対する防護範囲が狭くなる。そこで、図4の左上欄および図5に仮想線で示すように、装置Gの幅方向となる側部肩位置には、装置Gの長手方向に亘るようにして、脱着自在な肩面ガード36を取り付けておいて、防護範囲を拡げ、倒壊物から就寝する人をより確実に護るようにしてもよい。同ガード36が肩面にあると、まとまった強い外観印象を与えるものとなる。
この肩面ガード36は、金属製とするが樹脂や木材など他の材料を用いてもよい。
また、同ガード36は、装置Gの前後肩部の双方に装着しておくこともできる。
さらに、このガード36は、図4の左上欄のような1/4の部分円弧面状あるいは湾曲面状、若しくは図4右上欄のようなアングル型(受板41付き)などとすることができ、この場合、強度と緩衝作用が向上するとともに内部の防護空間を広くとることができる。
同ガード36は、金属、樹脂、木材、ゴムなど広く採用することができる。
また、同ガード36と主枠20との間には、図6あるいは図4の右上欄に示すように、ゴムなどの緩衝材42を介装すると防護効果が上がる。31は止着具である。
さらに、図4の左上欄に仮想線で示すように、曲がり部分23の内側に長く添って丸パイプなどの補強部材43を付加して肩面ガード36と共締めしてもよい。この場合、2段階の防護効果が得られる。
【0020】
肩面ガード36は、図6に示すように、その内面側に緩衝材42を付したが、図7に示すように、外面側に付してもよい。この場合、さらに凸部42aを設けると一段と防護効果が上がる。この凸部42aは複数列であってもよい。同緩衝材42は、波形断面のものでもよい。前記肩面ガード36は、肩面に限定されず上架部分22にも同様に取り付けることができる。その場合、凹面を下に向ける態様と上に向ける態様とがある。
【0021】
図8は変形例を示し、同肩面ガード45は、金属・樹脂・硬質ゴムなどのパイプ製で、右欄に示すように、両端開放型のパイプの各曲がり部分23に対応する4箇所に切り欠き45a…を有して曲がり部分23に嵌り込むようになっている。即ち、右欄のように切り欠き45aをW、曲がり部分23の外径をDとした場合、DはWより僅かに大きくなっていて肩面ガード45をハンマーにより打ち込むことで曲がり部分23に嵌り合う程度の寸法精度とされている。切り欠き45aの対向する面内に曲がり部分23が回転しないようにしっかりと捉えるので、主枠20が倒れようとしてもそれを食い止めるように作用する。切り欠き45aの溝奥は角形になっているが曲がり部分23に合わせて半円弧状にしてもよい。
【0022】
そして、同ガード45内には、曲がり部分23の内外を通るようにして外通し材46と内通し材47とが通されて固定化されるようになっている。取付作業にあたっては、曲がり部分23の下寄りの外周に受止め具を装着し、その上にガード45が乗り掛かるようにセットすれば作業が楽に行える。同実施形態では、外通し材46をゴム製とし内通し材47をパイプ製としてある。このように外通し材46をゴムとすることで緩衝作用がでてくる。ガード45をゴム製とし外通し材46を金属製とすることもできる。内通し材47は圧入してガード45を固定かする。
【0023】
内外の通し材46,47は、図9のように共に金属あるいは樹脂製であってもよく、パイプ状あるいは中実状のいずれでもよい。通し材46,47は丸断面以外に角断面その他の断面形状でもよい。さらに、同図右欄に示すように、内通し材47のみを挿入固定してもよい。
【0024】
図10は天面ガード(肩面ガードでもよい)の各種変形態様を示すもので、左側に示す天面ガード50は、半楕円あるいは半円形状をした長尺状をしており、51は止着具である。右側の天面ガード53は受皿形断面をしたもので、54は止着具を示し、この天面ガード53は凸面を上にしたり上欄に示すように下向きにすることもできる。また、右欄のように溝形材にすることもできる。さらに、右側の天面ガード55はアングル材によるもので、56は止着具である。
【0025】
図11および12は他の実施形態を示す。
前記実施形態では、差込パイプ12…が全て同じ高さであったが、図11の実施形態では、右側の差込パイプ12は前記実施形態と略同様の高さのものであるが、左側の差込パイプ12′は支柱部分21の略半分程度の高いものになっている。図12の実施形態ではその逆のパターンになっている。このように高さを変えることによって支柱部分21の差込み基部の高さが異なるものとなり、従って、図11,12の左右方向への負荷に対する抵抗が強くなるものとされる。同様に図11で言えば、右側の差込パイプ12の紙面に直交する向こう側の差込パイプ21′は高くし、左側の差込パイプ12の紙面に直交する向こう側の差込パイプ21は低くしておけば手前方向および向こう側への負荷荷重に対して有効に抵抗する構造となる。
これらにおいて、差込パイプ21′や支柱部分23の内側には取付片59…を備えておいて、右側の連結カバー60を止着具で連結固定すればより一層構造的に剛強化する。また、この連結カバー60は内外2枚合わせにしてもよい。
【0026】
図13ないし図16は付加的な提案例を示すものである。世界文化遺産である日本の寺が落雷による火災で焼失した事例があり、その原因として、同寺の屋根が雷を引き寄せやすい銅板葺きであったことが挙げられている。
【0027】
そのことに鑑み、図13ないし図16の例は、神社仏閣などはもとより一般民家・他施設などの全ての建造物や屋外の人々等に対する落雷を防止するようにしたものである。
図13において70は山々で、それぞれ裾野などには民家71…が立ち並ぶとともに山々70の1つには寺の境内が設けられ寺などの重要建造物72が設置されている。
【0028】
従来はこの建造物72に直接落雷X(破線表示)があって焼失することになっていたが、この例では、建造物72の設けられている個所よりも高い山頂や斜面…に雷誘導装置A…を設けたものである。
【0029】
各雷誘導装置Aは、図14ないし図16に詳しく示すように、山頂の地表を木々や草などを伐採して一定広さの装置設置地盤74とし、その地盤74の中央に凹み75を設けてその中に杭本体76とホルダー77を備えた導電質の取付杭78を複数本打ち込んでホルダー77を介して複数枚の銅板である雷誘導板79…を配列してなる。
尚、取付杭78を凹み75内の地盤に打ち込む際に、図16のように、保水容器80を通して打ち込むようにする。保水容器80は、常に地盤を通電しやすい状態に維持する役目をする。
【0030】
同装置は、雷誘導板79…に落雷を誘導して取付杭78を通じて地盤内にアースするようにしてあるが、雨が同時に降って雷が周囲に拡大するおそれもある。そのため、凹み75の周囲に相当する地表には通電を阻止するブロックやモルタルなどの通電阻止材81を敷設しておく。
また、通電があってもその一帯に人が居なければ助かることならびに平時における装置へのいたずらなどを防止するため、外周囲には、施錠可能な開閉扉82を備えた防護柵83を設ける。
【0031】
従って、落雷は図13にYで示すように落ちやすい雷誘導板79…を配備した雷誘導装置Aに落ち、重要建造物72や民家71…などに落ちないものである。
尚、雷誘導板79は、一様な面状であったが図16の破線のような多孔面状あるいは枠状さらには波形のものでもよい。同雷誘導板79は、水平あるいは斜めに設置してより落雷しやすいようにしてもよい。
【0032】
また、図16の左欄に示すように、下端を打ち込みあるいは埋め込み可能とする銅製で棒状(パイプも可能)の雷誘導板85としてアンテナ86を張ったり、導電質の杭87付きとした銅メッシュ状の雷誘導板88としてもよい。杭87は非導電質としその外周に雨が付かないようにその上方に雨よけを設けてもよい。
さらに、同雷誘導板79は、図15の仮想線のように充分に高いものにすれば誘導効果が高くなる。
【0033】
また、図17に示すように、複数本のポール90…により銅メッシュ状の雷誘導板91を張設してもよい。これに誘導アンテナ92を立設してもよい。ポール90は導電質であるが、非導電質にしてもよい。
さらに、落雷の際には地表を雷が流れることがあるが、それを防止するため、図17の右欄に示すように、装置の外周囲全体に非導電質の内溝部材94を枠状に構築し、その内溝に雨が入らないようにするとともに溝内に発泡スチロールやゴムなどの非導電部材95を配備して外方へ雷が伝わらないようにしてもよい。
【0034】
図18は付加的な提案例を示す。
七夕祭(七夕)は日本・中国・台湾などにおける節供、節日の1つで旧暦の7月7日の夜のことであるが、明治以降は新暦の7月7日や月遅れの8月7日に分けて行われる慣わしとなっている。
【0035】
ところで、こうした七夕祭は各地で大掛かりに催されるが、その際、竹が立て掛けられてそれに吹流しや短冊などが飾り付けられるのであるが、その竹は、根元で切ったものが使用されてきた。
従って、こうした根元を切った竹が使用されると、祭の最中で既に笹が枯れてしまって祭が今一つ盛り上がらないという不都合があった。
【0036】
そのことを考慮して、図18の左側欄に示すような植え込み式で容易に枯れない七夕演出装置を考えついたものである。
即ち、98は七夕祭で商店街筋などに添って設置される植え込み鉢で、底板に木や竹などによる割板を組立てて中に土を入れたものでなり、その鉢98内に竹99を植え込んで適宜にPETボトルなどによる補水手段100により竹笹101が枯れることなく永く生育するようにされている。尚、補水手段100は、鉢98の上縁に引っ掛けて常備しておくことのできるフックつき抱持具102を備えたものにしてよい。103は短冊である。
【0037】
前記実施形態では竹笹101に短冊103を飾り付けていたが、その他に、図18の右欄に示すようなセット名を「繁昌笹」(標示版105)と称するものにしてもよい。この「繁盛笹」は、竹99の枝部分に戎神社などで購入できるような福笹104を結び付けたもので、この福笹104には、竹笹に縁起物a・b・c・d・eなどをぶら下げたり結び付けたりしたものである。この福笹104を1品あるいは複品結び付けて飾り付けるものとする。勿論、縁起物aないしeを個別に竹99の枝にぶら下げたり結び付けてより一層賑やかなものにしてもよい。
標示板105はスポーツ団体や選挙当選用の「必勝笹」(優勝笹や当確笹などでもよい)や大学や高校などの「合格笹」と記してもよい。
このように「繁昌笹」としたり「必勝笹」・「合格笹」として飾り付けるようにすれば上記七夕期だけのごく短い期間でなく1年中あるいは一定の長い期間違和感なくこのセットを置いておくことができる。
「必勝笹」の標示には「タイガース」など他のスポーツ団体名を付すことができる。
「合格祈願笹」については、たとえば、「○○大学(あるいは高校)合格祈願笹」として○○の部分を具体的に希望学校名を書き込めるようにしてもよい。単に「合格笹」としてもよい。このようにスポーツ向けの短冊を飾り付けるようにするとほぼ1年間こうしたセットを置いておいても違和感などないものとなる。
また、絵馬を飾り付けるようにしてもよい。
前記実施形態では、竹99について説明したが、この竹・笹は人工的なものでもよく、また竹に代えて榊・クリスマス用もみの樹・一位の樹などでもよい。
鉢98は、図19に示すように、キャスター105付きの台座106上に載せて移設可能にしてもよい。この台座106からは逆U形をした連結枠107を立ち上げて同枠107の上端に設けた吊り受け具108を持ち掛けることで移設できるようにしたり、同吊り受け具108に連結可能な吊り環109に持上げバー110を差し込んで移設可能にしてもよい。
【0038】
鉢98は中の土や竹99などでかなりの重さになることから上記のような提案をしたが、図19の右欄に示すように、軽量な小鉢112とし安定化のためその底部に丸あるいは角板状、さらに十字などの底板113を取り付けてキャスター114により移設可能に設置するようにしてもよい。小鉢112は樹脂製としてもよい。
また、図20に示すように、鉢98から竹99の基部外周を取り巻くようなラセン環116を配備してこれに蔦117が延びて生長するようにしてもよい。
さらに、図21に示すように、杭118を一端に備え他端に受け台119を備えた長椅子120を複数組用意し、杭118を鉢98内の土中に打ち込んで固定しながら受け台119を設置面上に設置するようにして長椅子120を連設するようにし、そこに座って休憩できるようにしてもよい。121は連結具で長椅子120相互を繋ぎ安定化させるためのものである。
【0039】
図22ないし図24は付加的な提案例を示し、そのうち図22の例は、「俳句」の文字を針金や鉄筋などの線材を用いて連続曲げ成形して左欄のように1つのつなぎ文字体130として表現するとともに、この文字体130を、移動ローラー131付きで矩形に形成した飾りフレーム132の背部の横架材133…に図示しない止着具により定着させてなる。
【0040】
この文字体130には、右欄にも示すように、一般的なイルミネーション(フレキシブルチューブ型電飾品を含む)134を添うように取り付けることもあり、また、フレーム上部135内を介して照明ライト136で照らすようにすることもある。さらに、この文字体130には趣味ある人々から俳句を書き記した短冊137…を吊り下げるようにすることもできる。
【0041】
図23はつなぎ文字体138を「短歌」として表したものであり、また、図24はつなぎ文字体139を「川柳」として表したものである。
【0042】
図25(装置の縦断正面図)ないし図28は、旗やデザインフラッグなどで代表される標示部140を左右振り出し式とした装置についての付加的な提案例を示すもので、架台141上に縦長型矩形立体ケースとしたケース本体142を備えて地盤に設置可能とするとともに、架台141内には、上部のソーラーパネル(ソーラーフィルムあるいはシートも可能)143用の制御ボックス144と、直動型電動シリンダやクランク付き減速モーターなどの駆動源145を備える。
【0043】
ケース本体142には、その左右両サイドに出没口146を開けてあるとともに、同本体142の幅間中央を通るように昇降駆動ロッド147がガイドローラー148に垂直に案内されるように設けられている。図25では同ローラー147が最も上昇した状態を表している。
【0044】
装置の一部を図26に取り出して示してあり、150は回転支持軸で、ケース本体142の上下4点において前後を向くように固定配備されている。同支持軸150の周りには、バネ151により常に下向きに引かれ固定ストッパ152に当たって停まるようにした基部アーム153が回転自在に支持されている。このアーム153の先端にはアームストッパ154が突設されているとともにその手前上側にはヒンジ155が設けられている。
【0045】
ヒンジ155には標識140を備えた先アーム156が回転自在に取り付けられており、同先アーム156は、図26,27のように基部アーム153に対して30度前後の角度をもって立ち上がった状態でその基部157が基部アーム153に当たって止まった状態と図28のようにアームストッパ154に当たって基部アーム153に平行な状態との間で回転自在になっている。したがって、基部157のヒンジ155からの長さを図示よりも長くすれば前記立ち上がり角度は小さくなり逆に短くすれば角度は大きくすることができる。そのことから、基部157を長短に調節自在に構成して先アーム156の立ち上がり角度を調節自在にしたり複数の標識140…の高さ調節を自在にすることもできる。
【0046】
前記昇降駆動ロッド147と先アーム156との間には、回転ヒンジ158をそれぞれに介してリンク159で結合されている。こうした機構が図25のように左右一対ずつ上下複数段に配備されて全体が構成されている。尚、160はスピーカーである。
【0047】
図26は標示部140…の全てがケース本体142内に収納された状態を示し、昇降駆動ロッド147は最大に持ち上げられてリンク159により先アーム156が引き上げられる一方基部アーム153はバネ151で引き下げられた状態にある。その状態から図25の駆動源145を駆動して昇降駆動ロッド147を矢印のように引き下げると、先アーム156は下がってゆくが、基部アーム153はバネ151で常に引き下げられた状態にあるので、基部アーム153に対して先アーム156は少し立ち上がった状態を維持しながら図27のように全体が倒れてゆき出没口146から外部に出てゆく。基部アーム153が固定ストッパ152に当たるとそこでバネ151による引き下げ力は効かなくなるので、それ以降はリンク159により先アーム156のみが倒れてゆくことになる。先アーム156はアームストッパ154に当たって基部アーム153と平行になったところで止まる。
【0048】
駆動源145が逆方向に駆動されると、ロッド147は上昇運動をし、これによりリンク159を介して図27のように先アーム156の方が先に持上げられる。そののち、先アーム156の基部157が基部アーム153に当たることで基部アーム153までもバネ151に抗しながら持上げられるようになり、そのまま図26のように出没口146を通じてケース本体142内に全体が収納されることになる。
【0049】
尚、リンク159はリンクチェーンやプレートチェーン、さらにロープ(ワイヤを含む)などの紐類で置き換えてもよい。
バネ151はウエイトとしてもよく、バネとウエイトとを併用することもできる。ここにウエイトとは基部アーム153それ自体を重くするものも含まれる。
前記ロッド147もリンクチェーンなどとしてもよい。
また、前記駆動源145は、図27の途中の状態で停止可能に制御することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態を示す安全防護装置の平面図。
【図2】同装置の正面図。
【図3】同装置の底面図。
【図4】同装置の右側面図。
【図5】同装置の斜視図。
【図6】他の実施形態を示す横断面図。
【図7】他の実施形態を示す横断面図。
【図8】他の実施形態を示す横断面図。
【図9】他の実施形態を示す横断面図。
【図10】天面ガードについての他の実施形態を示す模式図。
【図11】他の実施形態を示す正面図。
【図12】他の実施形態を示す正面図。
【図13】付加的な提案例を示す斜視図。
【図14】雷誘導装置を示す平面図。
【図15】雷誘導装置の縦断面図。
【図16】取付杭を示す斜視図。
【図17】他の実施形態を示す斜視図。
【図18】他の提案例を示す正面図。
【図19】他の提案例を示す正面図。
【図20】他の提案例を示す正面図。
【図21】他の提案例を示す正面図。
【図22】付加的な提案例を示す正面図。
【図23】他の提案例を示す文字体の正面図。
【図24】他の提案例を示す文字体の正面図。
【図25】他の提案例を示す縦断正面図。
【図26】図25の要部拡大図。
【図27】作動説明図。
【図28】作動説明図。
【符号の説明】
【0051】
G…安全防護装置 1…ベッド 2…床 10…基部ブラケット 20…主枠 21…支柱部分 22…上架部分 23…曲げ部分 30…天面ガード。
【技術分野】
【0001】
本発明は、地震発生に伴う家屋倒壊からそこに住む人を護るための安全防護装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、日本においては地震が活動期に入り、大きな地震が頻発しているのが現状である。地震が発生すると、場合によっては家屋が倒壊し、そのままでは寝ている人が圧死する。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
こうした対策として、家屋自体を耐震補強したり家屋の一室をシェルター化すればよいが工事費が高くついたり工事期間中の通常生活が制約されるなどの問題がある。そこで、規模の小さいものとしてベッドや和装寝具などの就寝用品の周りを囲むような耐震型の安全防護装置を設置して護るようにすればよいが、これまで開発された防護装置はいずれも充分太いパイプを使用ししかも部材同士を一体結合してなっていたので、どうしても運搬・搬入・組立などが重く大掛かりになって大変であり、却って手間と労力を要するだけでなく高くつくものになっていた。
上記に鑑み、本発明は、手間と労力なく運搬・搬入・現場組立などが簡便に行えるとともに安価にして提供できるようにした安全防護装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、長手方向とそれより短い幅方向でなる平面矩形で、ベッドで代表される洋風就寝用品や敷布団・掛布団で代表される和風就寝用品を設置されて同就寝用品で就寝する人を地震に伴う家屋の倒壊から護るため、あるいは前記就寝用品を設置することなく平面矩形状で立体状をなして形成される避難空間内に逃げ込むことで地震に伴う家屋の倒壊から避難する人を護るために構築された立体形状の安全防護装置であって、基部ブラケットと門型の主枠と天面ガードとを備え、前記基部ブラケットは、座板を備えて前記長手方向の前後端部に左右対向状をなして配置されるとともに、これら基部ブラケットの幅方向に配置されたものには、少なくとも前後に一対をなすべく前記主枠がそれぞれ垂直で前後に間隔を置いて平行状をなして立設固定され、これら長手方向に並ぶ前記主枠には、前記天フレームが交差すべく複数本連結固定されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、長手方向とそれより短い幅方向でなる平面矩形で、ベッドで代表される洋風就寝用品や敷布団・掛布団で代表される和風就寝用品を設置されて同就寝用品で就寝する人を地震に伴う家屋の倒壊から護るため、あるいは就寝用品を設置することなく平面矩形状で立体状をなして形成される避難空間内に逃げ込むことで地震に伴う家屋の倒壊から避難する人を護るために構築された立体形状の安全防護装置であって、基部ブラケットと門型の主枠と天面ガードとを備え、前記基部ブラケットは、座板を備えて前記長手方向の前後端部に左右対向状をなして配置されるとともに、これら基部ブラケットの幅方向に配置されたものには、少なくとも前後に一対をなすべく前記主枠がそれぞれ垂直で前後に間隔を置いて平行状をなして立設固定され、これら長手方向に並ぶ前記主枠には、前記天フレームが交差すべく複数本連結固定されていることを特徴とするので、手間と労力なく運搬・搬入・現場組立などが簡便に行えるとともに安価にして提供できるようにした安全防護装置を提供することができる。さらに、部材・部品の共通化を図ってより安価に製作できるとともに運搬・搬入の一連の作業が嵩少なく軽く行えしかも組立が確実で速くできるようにし、さらに、部材が損傷してもその部材のみの交換だけで簡単に対処できるようにした安全防護装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態・実施例】
【0006】
以下、本発明を各実施形態によって詳細に説明するが、各実施形態で説明する技術内容は、他の実施形態にも同様に適用がある。
図1ないし図5は、本発明に係る安全防護装置についての一実施形態を示す。図1はその平面図、図2は出入側からみた正面図、図3は底面図、図4は右側面図、図5は装置Gの斜視図である。
この安全防護装置Gは、図5に斜視図を示すように、仮想線のベッド(介護ベッドなどを含む)である就寝用品1の周りを取り囲むようにして床(畳を含む)2上に設けられて同就寝用品1上に就寝する人(図示省略)を地震時の家屋倒壊から防護するためのものである。
【0007】
就寝用品1は、ベッドタイプに代えて、敷布団などの和風就寝用品でもよい。避難用として使用する場合は、内部に就寝用品1が設置されないことがある。 同安全防護装置Gは、下地枠5と基部ブラケット10と主枠20と天面ガード30とを備える。尚、同装置Gは、図1ないし図3において左右が就寝用品1の長手方向に対応する長手方向(前後方向)、図1および3において上下が幅方向(左右方向)であり、図5において左上から右下に向かう方向が長手方向(前後方向)、右上から左下へ向かう方向が幅方向(左右方向)とする。
【0008】
下地枠5は、帯長状で幅は同じであるが長さが異なる2種類の強度のある木製(例えば、アイアンウッド)の板6,7でなり、幅方向に対向配置された長いものが側板6とされ、長手方向に対向配置された短いものが端板7とされている。端板7,7は、側板6,6の前後端部間に挟まれるように配置され、これらでなる下地枠5は、畳やフローリングなどの設置面(床2)上において図5のベッド1の裾周りに少しの間隔を置いて対応位置するようにされる。
【0009】
基部ブラケット10は、金属製で、座板11と差込パイプ12と基部連結板13とを備える。座板11は側板6と同等の幅で同板6の1/4前後の長さをもつ板状のもので、その長手方向2個所に差込パイプ12が溶接にて垂直に固着されている。差込パイプ12は、座板11の長手方向の長さの半分程度の高さのものであるが、主枠15の1/3あるいは1/2、それ以上(例えば、3/4)程度に長く立ち上がるものにしてもよい。
【0010】
基部連結板13は、矩形の金属板で、差込パイプ12の中心線上に対応して同パイプ12同士をその基部において連結する補強板になっている。勿論、同連結板13は座板11にも溶接にて連結されている。同連結板13は前後に間隔を置いて2枚配置してもよい。差込パイプ12は図1に平面を示すように、座板11の一側に偏って配置されており、その広くなった面部には図示しない上ボルト通孔が複数開けられている。この基部連結板13は、側板6の前後各端部上に前記上ボルト通孔が内側にくるようにして配置され、上ボルト通孔に対応するように側板6の端部に開けられた下ボルト通孔(例えば、裏面からの座ぐり孔)から上ボルト通孔に通された止着具14…により基部連結板13が脱着自在に連結固定されている。
尚、2本の差込パイプ12のうちの外側にくる1本の内側には、差込パイプ12と座板11とを連結補強するようにしてコーナー板15が結合されている。
【0011】
17は幅間連結材で、金属製の帯長板でその両端が前記コーナー板15に止着具14で連結固定されるとともに舌片18を端板7上に載せることで止着具14により相互連結されている。尚、幅間連結材17は、アングル材や端部を潰した丸パイプ、あるいは四角パイプでもよい。
【0012】
主枠20は、本体部分として丸パイプ(呼び25A)を門型に曲げ成形したものとされ、左右一対の垂直な支柱部分21,21とこれら支柱部分21,21の上端間をつなぐ水平な上架部分22と曲がり部分23とを備えていて支柱部分21,21を前記差込パイプ12,12に差込み図示しない止着具で挿脱自在に連結固定することで前後位置において一対ずつの主枠20,20を固定するものになっている。主枠20は角パイプであってもよい。
一対の支柱部分21,21のうち一方からは、中段および上段位置において表側止め板24が水平片持状に張り出し、他方の支柱部分21からは裏側止め板25が同じ高さにおいて水平片持状に張り出している。
【0013】
26は強度のある合板や多孔板などでなる連結カバーで、やや縦長状とされ、その基部は止着具14によって基部連結板13の裏側に脱着自在に取り付けられているとともに前記表側と裏側の止め板24,25間に挟まれた状態で止着具14により脱着自在に挟持されている。この連結カバー26は、木材質・樹脂質・金属質などのすべてを含むものであり、また、図示では1枚のみであるが複数枚を重ね合わせてもよい。止め板24,25および連結カバー26の取り合い関係は図1の左下欄に横断面として示す。この横断面は、図2のI−I線の拡大断面図に相当する。
このように止め板24,25・連結カバー26が主枠20,20間に構成されていることにより主枠20,20が前後方向に強い構造体となっている。連結カバー26がその基部において基部連結板13を介して基部ブラケット10に連結されていることにより一層強い支持構造となっている。
【0014】
そして、主枠20のうち前後端部に位置するものの上架部分22には、ブラケット27が設けられ、同ブラケット27と前記コーナー板15との間には帯板状をした斜行材28が止着具14により脱着自在に連結固定されていて、主枠20の幅(左右)方向の変形を食い止めるようになっている。尚、この斜行材28は、端部を潰した丸あるいは角パイプを使用してもよい。同斜行材28は場合によっては構成しないことがある。
【0015】
これら2面ずつで合計4面枠を構成する主枠20…の上に4本の天面ガード30…が載せられ、それらが主枠20に直交する関係で一定に離間して互いに平行をなすように固定されている。この固定は、止着具31によるもので、この止着具31は、U字ボルトとナットとの組み合わせによるものとされている。天面ガード30は、50mm□の四角パイプでなるが、丸パイプやアングル、溝形鋼などでもよい。
【0016】
尚、前記実施形態では、下地枠5を介して床2上に設置するようにしたが、同下地枠5を構成せず基部ブラケット10を直接あるいは緩衝材を介して床2上に定着させるように構成することもある。
さらに、図2の右下欄に示すように、地震の揺れで装置Gが畳などの床2上に定着状態を維持する目的で、側板6の適所にセット孔37を開けてその中にゴム質、金属あるいは樹脂などの食い込み片38を埋め込んでおいて先端(下端)の先鋭部が床2上に食い込むように構成してもよい。
また、座板11と下地枠5との間あるいは下地枠5と畳などの床2との間には緩衝材を介装して上からの衝撃を緩衝するようにすることもある。
装置Gは、畳などの床2に連結したり、さらに床下の地盤(ベタ基礎を含む)に連結固定することもできる。
【0017】
主枠20は、前後2本ずつとされているが、3本ずつにすることもできるし、4本以上にすることもできる。
また、同主枠20は、四角なパイプをもとに逆U字状に折り曲げたり板状のもの(フラットバー)をもとに折り曲げたりあるいはアングル材をもとに折り曲げて形成したものも使用することができる。
さらに、差込パイプ12を省略した座板11に主枠20の基部を直接溶接固定することもできる。
【0018】
これらでなる安全防護装置は、図5で示す骨組構造体のみでなるものにして使用してもよいが、図4に仮想線で示すように、主枠20の奥側の曲げ部分23に肩受材33を脱着自在に固定して網状板やパンチングメタルなどによる背面ガード34を張りつけることにより背面からの倒壊物に備えるようにしてもよい。
この場合、背面ガード34は、支柱部分21を横つなぎにする背受材39でさらに確実に受け止めるようにしてもよい。
背面ガード34は天面ガード30上に配したり、図示のように天面ガード30を挟む上下2層に配してもよい。
このように、曲がり部分23に肩受材33を設け、それを取付台にして曲げ成形しない平坦なままの背面ガード34と天面ガード30を奥面および天面に配備する構造としたので、ガードの端部を曲がり部分23に添わせるように予め曲げ成形するものに比べて安価に済む。装置Gの前後端面には適宜端面ガードを付すことがある。
天面ガード30の上面には、止着具31を利用してX字状の補強ステー40を付すことができる。
【0019】
また、図4のように曲がり部分23以外の上架部分22に天面ガード30…を配備するものでは、曲がり部分23に相当する長手方向個所が空き状態になって倒壊物に対する防護範囲が狭くなる。そこで、図4の左上欄および図5に仮想線で示すように、装置Gの幅方向となる側部肩位置には、装置Gの長手方向に亘るようにして、脱着自在な肩面ガード36を取り付けておいて、防護範囲を拡げ、倒壊物から就寝する人をより確実に護るようにしてもよい。同ガード36が肩面にあると、まとまった強い外観印象を与えるものとなる。
この肩面ガード36は、金属製とするが樹脂や木材など他の材料を用いてもよい。
また、同ガード36は、装置Gの前後肩部の双方に装着しておくこともできる。
さらに、このガード36は、図4の左上欄のような1/4の部分円弧面状あるいは湾曲面状、若しくは図4右上欄のようなアングル型(受板41付き)などとすることができ、この場合、強度と緩衝作用が向上するとともに内部の防護空間を広くとることができる。
同ガード36は、金属、樹脂、木材、ゴムなど広く採用することができる。
また、同ガード36と主枠20との間には、図6あるいは図4の右上欄に示すように、ゴムなどの緩衝材42を介装すると防護効果が上がる。31は止着具である。
さらに、図4の左上欄に仮想線で示すように、曲がり部分23の内側に長く添って丸パイプなどの補強部材43を付加して肩面ガード36と共締めしてもよい。この場合、2段階の防護効果が得られる。
【0020】
肩面ガード36は、図6に示すように、その内面側に緩衝材42を付したが、図7に示すように、外面側に付してもよい。この場合、さらに凸部42aを設けると一段と防護効果が上がる。この凸部42aは複数列であってもよい。同緩衝材42は、波形断面のものでもよい。前記肩面ガード36は、肩面に限定されず上架部分22にも同様に取り付けることができる。その場合、凹面を下に向ける態様と上に向ける態様とがある。
【0021】
図8は変形例を示し、同肩面ガード45は、金属・樹脂・硬質ゴムなどのパイプ製で、右欄に示すように、両端開放型のパイプの各曲がり部分23に対応する4箇所に切り欠き45a…を有して曲がり部分23に嵌り込むようになっている。即ち、右欄のように切り欠き45aをW、曲がり部分23の外径をDとした場合、DはWより僅かに大きくなっていて肩面ガード45をハンマーにより打ち込むことで曲がり部分23に嵌り合う程度の寸法精度とされている。切り欠き45aの対向する面内に曲がり部分23が回転しないようにしっかりと捉えるので、主枠20が倒れようとしてもそれを食い止めるように作用する。切り欠き45aの溝奥は角形になっているが曲がり部分23に合わせて半円弧状にしてもよい。
【0022】
そして、同ガード45内には、曲がり部分23の内外を通るようにして外通し材46と内通し材47とが通されて固定化されるようになっている。取付作業にあたっては、曲がり部分23の下寄りの外周に受止め具を装着し、その上にガード45が乗り掛かるようにセットすれば作業が楽に行える。同実施形態では、外通し材46をゴム製とし内通し材47をパイプ製としてある。このように外通し材46をゴムとすることで緩衝作用がでてくる。ガード45をゴム製とし外通し材46を金属製とすることもできる。内通し材47は圧入してガード45を固定かする。
【0023】
内外の通し材46,47は、図9のように共に金属あるいは樹脂製であってもよく、パイプ状あるいは中実状のいずれでもよい。通し材46,47は丸断面以外に角断面その他の断面形状でもよい。さらに、同図右欄に示すように、内通し材47のみを挿入固定してもよい。
【0024】
図10は天面ガード(肩面ガードでもよい)の各種変形態様を示すもので、左側に示す天面ガード50は、半楕円あるいは半円形状をした長尺状をしており、51は止着具である。右側の天面ガード53は受皿形断面をしたもので、54は止着具を示し、この天面ガード53は凸面を上にしたり上欄に示すように下向きにすることもできる。また、右欄のように溝形材にすることもできる。さらに、右側の天面ガード55はアングル材によるもので、56は止着具である。
【0025】
図11および12は他の実施形態を示す。
前記実施形態では、差込パイプ12…が全て同じ高さであったが、図11の実施形態では、右側の差込パイプ12は前記実施形態と略同様の高さのものであるが、左側の差込パイプ12′は支柱部分21の略半分程度の高いものになっている。図12の実施形態ではその逆のパターンになっている。このように高さを変えることによって支柱部分21の差込み基部の高さが異なるものとなり、従って、図11,12の左右方向への負荷に対する抵抗が強くなるものとされる。同様に図11で言えば、右側の差込パイプ12の紙面に直交する向こう側の差込パイプ21′は高くし、左側の差込パイプ12の紙面に直交する向こう側の差込パイプ21は低くしておけば手前方向および向こう側への負荷荷重に対して有効に抵抗する構造となる。
これらにおいて、差込パイプ21′や支柱部分23の内側には取付片59…を備えておいて、右側の連結カバー60を止着具で連結固定すればより一層構造的に剛強化する。また、この連結カバー60は内外2枚合わせにしてもよい。
【0026】
図13ないし図16は付加的な提案例を示すものである。世界文化遺産である日本の寺が落雷による火災で焼失した事例があり、その原因として、同寺の屋根が雷を引き寄せやすい銅板葺きであったことが挙げられている。
【0027】
そのことに鑑み、図13ないし図16の例は、神社仏閣などはもとより一般民家・他施設などの全ての建造物や屋外の人々等に対する落雷を防止するようにしたものである。
図13において70は山々で、それぞれ裾野などには民家71…が立ち並ぶとともに山々70の1つには寺の境内が設けられ寺などの重要建造物72が設置されている。
【0028】
従来はこの建造物72に直接落雷X(破線表示)があって焼失することになっていたが、この例では、建造物72の設けられている個所よりも高い山頂や斜面…に雷誘導装置A…を設けたものである。
【0029】
各雷誘導装置Aは、図14ないし図16に詳しく示すように、山頂の地表を木々や草などを伐採して一定広さの装置設置地盤74とし、その地盤74の中央に凹み75を設けてその中に杭本体76とホルダー77を備えた導電質の取付杭78を複数本打ち込んでホルダー77を介して複数枚の銅板である雷誘導板79…を配列してなる。
尚、取付杭78を凹み75内の地盤に打ち込む際に、図16のように、保水容器80を通して打ち込むようにする。保水容器80は、常に地盤を通電しやすい状態に維持する役目をする。
【0030】
同装置は、雷誘導板79…に落雷を誘導して取付杭78を通じて地盤内にアースするようにしてあるが、雨が同時に降って雷が周囲に拡大するおそれもある。そのため、凹み75の周囲に相当する地表には通電を阻止するブロックやモルタルなどの通電阻止材81を敷設しておく。
また、通電があってもその一帯に人が居なければ助かることならびに平時における装置へのいたずらなどを防止するため、外周囲には、施錠可能な開閉扉82を備えた防護柵83を設ける。
【0031】
従って、落雷は図13にYで示すように落ちやすい雷誘導板79…を配備した雷誘導装置Aに落ち、重要建造物72や民家71…などに落ちないものである。
尚、雷誘導板79は、一様な面状であったが図16の破線のような多孔面状あるいは枠状さらには波形のものでもよい。同雷誘導板79は、水平あるいは斜めに設置してより落雷しやすいようにしてもよい。
【0032】
また、図16の左欄に示すように、下端を打ち込みあるいは埋め込み可能とする銅製で棒状(パイプも可能)の雷誘導板85としてアンテナ86を張ったり、導電質の杭87付きとした銅メッシュ状の雷誘導板88としてもよい。杭87は非導電質としその外周に雨が付かないようにその上方に雨よけを設けてもよい。
さらに、同雷誘導板79は、図15の仮想線のように充分に高いものにすれば誘導効果が高くなる。
【0033】
また、図17に示すように、複数本のポール90…により銅メッシュ状の雷誘導板91を張設してもよい。これに誘導アンテナ92を立設してもよい。ポール90は導電質であるが、非導電質にしてもよい。
さらに、落雷の際には地表を雷が流れることがあるが、それを防止するため、図17の右欄に示すように、装置の外周囲全体に非導電質の内溝部材94を枠状に構築し、その内溝に雨が入らないようにするとともに溝内に発泡スチロールやゴムなどの非導電部材95を配備して外方へ雷が伝わらないようにしてもよい。
【0034】
図18は付加的な提案例を示す。
七夕祭(七夕)は日本・中国・台湾などにおける節供、節日の1つで旧暦の7月7日の夜のことであるが、明治以降は新暦の7月7日や月遅れの8月7日に分けて行われる慣わしとなっている。
【0035】
ところで、こうした七夕祭は各地で大掛かりに催されるが、その際、竹が立て掛けられてそれに吹流しや短冊などが飾り付けられるのであるが、その竹は、根元で切ったものが使用されてきた。
従って、こうした根元を切った竹が使用されると、祭の最中で既に笹が枯れてしまって祭が今一つ盛り上がらないという不都合があった。
【0036】
そのことを考慮して、図18の左側欄に示すような植え込み式で容易に枯れない七夕演出装置を考えついたものである。
即ち、98は七夕祭で商店街筋などに添って設置される植え込み鉢で、底板に木や竹などによる割板を組立てて中に土を入れたものでなり、その鉢98内に竹99を植え込んで適宜にPETボトルなどによる補水手段100により竹笹101が枯れることなく永く生育するようにされている。尚、補水手段100は、鉢98の上縁に引っ掛けて常備しておくことのできるフックつき抱持具102を備えたものにしてよい。103は短冊である。
【0037】
前記実施形態では竹笹101に短冊103を飾り付けていたが、その他に、図18の右欄に示すようなセット名を「繁昌笹」(標示版105)と称するものにしてもよい。この「繁盛笹」は、竹99の枝部分に戎神社などで購入できるような福笹104を結び付けたもので、この福笹104には、竹笹に縁起物a・b・c・d・eなどをぶら下げたり結び付けたりしたものである。この福笹104を1品あるいは複品結び付けて飾り付けるものとする。勿論、縁起物aないしeを個別に竹99の枝にぶら下げたり結び付けてより一層賑やかなものにしてもよい。
標示板105はスポーツ団体や選挙当選用の「必勝笹」(優勝笹や当確笹などでもよい)や大学や高校などの「合格笹」と記してもよい。
このように「繁昌笹」としたり「必勝笹」・「合格笹」として飾り付けるようにすれば上記七夕期だけのごく短い期間でなく1年中あるいは一定の長い期間違和感なくこのセットを置いておくことができる。
「必勝笹」の標示には「タイガース」など他のスポーツ団体名を付すことができる。
「合格祈願笹」については、たとえば、「○○大学(あるいは高校)合格祈願笹」として○○の部分を具体的に希望学校名を書き込めるようにしてもよい。単に「合格笹」としてもよい。このようにスポーツ向けの短冊を飾り付けるようにするとほぼ1年間こうしたセットを置いておいても違和感などないものとなる。
また、絵馬を飾り付けるようにしてもよい。
前記実施形態では、竹99について説明したが、この竹・笹は人工的なものでもよく、また竹に代えて榊・クリスマス用もみの樹・一位の樹などでもよい。
鉢98は、図19に示すように、キャスター105付きの台座106上に載せて移設可能にしてもよい。この台座106からは逆U形をした連結枠107を立ち上げて同枠107の上端に設けた吊り受け具108を持ち掛けることで移設できるようにしたり、同吊り受け具108に連結可能な吊り環109に持上げバー110を差し込んで移設可能にしてもよい。
【0038】
鉢98は中の土や竹99などでかなりの重さになることから上記のような提案をしたが、図19の右欄に示すように、軽量な小鉢112とし安定化のためその底部に丸あるいは角板状、さらに十字などの底板113を取り付けてキャスター114により移設可能に設置するようにしてもよい。小鉢112は樹脂製としてもよい。
また、図20に示すように、鉢98から竹99の基部外周を取り巻くようなラセン環116を配備してこれに蔦117が延びて生長するようにしてもよい。
さらに、図21に示すように、杭118を一端に備え他端に受け台119を備えた長椅子120を複数組用意し、杭118を鉢98内の土中に打ち込んで固定しながら受け台119を設置面上に設置するようにして長椅子120を連設するようにし、そこに座って休憩できるようにしてもよい。121は連結具で長椅子120相互を繋ぎ安定化させるためのものである。
【0039】
図22ないし図24は付加的な提案例を示し、そのうち図22の例は、「俳句」の文字を針金や鉄筋などの線材を用いて連続曲げ成形して左欄のように1つのつなぎ文字体130として表現するとともに、この文字体130を、移動ローラー131付きで矩形に形成した飾りフレーム132の背部の横架材133…に図示しない止着具により定着させてなる。
【0040】
この文字体130には、右欄にも示すように、一般的なイルミネーション(フレキシブルチューブ型電飾品を含む)134を添うように取り付けることもあり、また、フレーム上部135内を介して照明ライト136で照らすようにすることもある。さらに、この文字体130には趣味ある人々から俳句を書き記した短冊137…を吊り下げるようにすることもできる。
【0041】
図23はつなぎ文字体138を「短歌」として表したものであり、また、図24はつなぎ文字体139を「川柳」として表したものである。
【0042】
図25(装置の縦断正面図)ないし図28は、旗やデザインフラッグなどで代表される標示部140を左右振り出し式とした装置についての付加的な提案例を示すもので、架台141上に縦長型矩形立体ケースとしたケース本体142を備えて地盤に設置可能とするとともに、架台141内には、上部のソーラーパネル(ソーラーフィルムあるいはシートも可能)143用の制御ボックス144と、直動型電動シリンダやクランク付き減速モーターなどの駆動源145を備える。
【0043】
ケース本体142には、その左右両サイドに出没口146を開けてあるとともに、同本体142の幅間中央を通るように昇降駆動ロッド147がガイドローラー148に垂直に案内されるように設けられている。図25では同ローラー147が最も上昇した状態を表している。
【0044】
装置の一部を図26に取り出して示してあり、150は回転支持軸で、ケース本体142の上下4点において前後を向くように固定配備されている。同支持軸150の周りには、バネ151により常に下向きに引かれ固定ストッパ152に当たって停まるようにした基部アーム153が回転自在に支持されている。このアーム153の先端にはアームストッパ154が突設されているとともにその手前上側にはヒンジ155が設けられている。
【0045】
ヒンジ155には標識140を備えた先アーム156が回転自在に取り付けられており、同先アーム156は、図26,27のように基部アーム153に対して30度前後の角度をもって立ち上がった状態でその基部157が基部アーム153に当たって止まった状態と図28のようにアームストッパ154に当たって基部アーム153に平行な状態との間で回転自在になっている。したがって、基部157のヒンジ155からの長さを図示よりも長くすれば前記立ち上がり角度は小さくなり逆に短くすれば角度は大きくすることができる。そのことから、基部157を長短に調節自在に構成して先アーム156の立ち上がり角度を調節自在にしたり複数の標識140…の高さ調節を自在にすることもできる。
【0046】
前記昇降駆動ロッド147と先アーム156との間には、回転ヒンジ158をそれぞれに介してリンク159で結合されている。こうした機構が図25のように左右一対ずつ上下複数段に配備されて全体が構成されている。尚、160はスピーカーである。
【0047】
図26は標示部140…の全てがケース本体142内に収納された状態を示し、昇降駆動ロッド147は最大に持ち上げられてリンク159により先アーム156が引き上げられる一方基部アーム153はバネ151で引き下げられた状態にある。その状態から図25の駆動源145を駆動して昇降駆動ロッド147を矢印のように引き下げると、先アーム156は下がってゆくが、基部アーム153はバネ151で常に引き下げられた状態にあるので、基部アーム153に対して先アーム156は少し立ち上がった状態を維持しながら図27のように全体が倒れてゆき出没口146から外部に出てゆく。基部アーム153が固定ストッパ152に当たるとそこでバネ151による引き下げ力は効かなくなるので、それ以降はリンク159により先アーム156のみが倒れてゆくことになる。先アーム156はアームストッパ154に当たって基部アーム153と平行になったところで止まる。
【0048】
駆動源145が逆方向に駆動されると、ロッド147は上昇運動をし、これによりリンク159を介して図27のように先アーム156の方が先に持上げられる。そののち、先アーム156の基部157が基部アーム153に当たることで基部アーム153までもバネ151に抗しながら持上げられるようになり、そのまま図26のように出没口146を通じてケース本体142内に全体が収納されることになる。
【0049】
尚、リンク159はリンクチェーンやプレートチェーン、さらにロープ(ワイヤを含む)などの紐類で置き換えてもよい。
バネ151はウエイトとしてもよく、バネとウエイトとを併用することもできる。ここにウエイトとは基部アーム153それ自体を重くするものも含まれる。
前記ロッド147もリンクチェーンなどとしてもよい。
また、前記駆動源145は、図27の途中の状態で停止可能に制御することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態を示す安全防護装置の平面図。
【図2】同装置の正面図。
【図3】同装置の底面図。
【図4】同装置の右側面図。
【図5】同装置の斜視図。
【図6】他の実施形態を示す横断面図。
【図7】他の実施形態を示す横断面図。
【図8】他の実施形態を示す横断面図。
【図9】他の実施形態を示す横断面図。
【図10】天面ガードについての他の実施形態を示す模式図。
【図11】他の実施形態を示す正面図。
【図12】他の実施形態を示す正面図。
【図13】付加的な提案例を示す斜視図。
【図14】雷誘導装置を示す平面図。
【図15】雷誘導装置の縦断面図。
【図16】取付杭を示す斜視図。
【図17】他の実施形態を示す斜視図。
【図18】他の提案例を示す正面図。
【図19】他の提案例を示す正面図。
【図20】他の提案例を示す正面図。
【図21】他の提案例を示す正面図。
【図22】付加的な提案例を示す正面図。
【図23】他の提案例を示す文字体の正面図。
【図24】他の提案例を示す文字体の正面図。
【図25】他の提案例を示す縦断正面図。
【図26】図25の要部拡大図。
【図27】作動説明図。
【図28】作動説明図。
【符号の説明】
【0051】
G…安全防護装置 1…ベッド 2…床 10…基部ブラケット 20…主枠 21…支柱部分 22…上架部分 23…曲げ部分 30…天面ガード。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向とそれより短い幅方向でなる平面矩形で、ベッドで代表される洋風就寝用品や敷布団・掛布団で代表される和風就寝用品を設置されて同就寝用品で就寝する人を地震に伴う家屋の倒壊から護るため、あるいは前記就寝用品を設置することなく平面矩形状で立体状をなして形成される避難空間内に逃げ込むことで地震に伴う家屋の倒壊から避難する人を護るために構築された立体形状の安全防護装置であって、基部ブラケットと門型の主枠と天面ガードとを備え、前記基部ブラケットは、座板を備えて前記長手方向の前後端部に左右対向状をなして配置されるとともに、これら基部ブラケットの幅方向に配置されたものには、少なくとも前後に一対をなすべく前記主枠がそれぞれ垂直で前後に間隔を置いて平行状をなして立設固定され、これら長手方向に並ぶ前記主枠には、前記天フレームが交差すべく複数本連結固定されていることを特徴とする安全防護装置。
【請求項1】
長手方向とそれより短い幅方向でなる平面矩形で、ベッドで代表される洋風就寝用品や敷布団・掛布団で代表される和風就寝用品を設置されて同就寝用品で就寝する人を地震に伴う家屋の倒壊から護るため、あるいは前記就寝用品を設置することなく平面矩形状で立体状をなして形成される避難空間内に逃げ込むことで地震に伴う家屋の倒壊から避難する人を護るために構築された立体形状の安全防護装置であって、基部ブラケットと門型の主枠と天面ガードとを備え、前記基部ブラケットは、座板を備えて前記長手方向の前後端部に左右対向状をなして配置されるとともに、これら基部ブラケットの幅方向に配置されたものには、少なくとも前後に一対をなすべく前記主枠がそれぞれ垂直で前後に間隔を置いて平行状をなして立設固定され、これら長手方向に並ぶ前記主枠には、前記天フレームが交差すべく複数本連結固定されていることを特徴とする安全防護装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
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【図10】
【図11】
【図12】
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【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【公開番号】特開2010−43516(P2010−43516A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−34504(P2009−34504)
【出願日】平成21年1月24日(2009.1.24)
【出願人】(594100838)フジワラ産業株式会社 (51)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月24日(2009.1.24)
【出願人】(594100838)フジワラ産業株式会社 (51)
【Fターム(参考)】
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