定着装値、及び画像形成装置
【課題】巻取ローラーのクリーニングウエブ巻取径が増加する速度のばらつきを、トナー量のばらつきにかかわらずクリーニングウエブの全寿命を通じて抑える。
【解決手段】定着装置20の加圧ローラー22をクリーニングウエブ54で清掃するクリーニングウエブユニット40に配置した清掃ローラー51、巻取ローラー52、供給ローラーを加圧ローラー22の動きに追従させる。また、クリーニングウエブユニット40に、巻取ローラー52に巻き取られるクリーニングウエブの最外周部分に接触し、前記巻取ローラーの軸に向けて押付力を加え、巻取ローラー上に巻き取られたクリーニングウエブの巻取径が増えるに従って押付力を増加させていく押付部材31を備える。
【解決手段】定着装置20の加圧ローラー22をクリーニングウエブ54で清掃するクリーニングウエブユニット40に配置した清掃ローラー51、巻取ローラー52、供給ローラーを加圧ローラー22の動きに追従させる。また、クリーニングウエブユニット40に、巻取ローラー52に巻き取られるクリーニングウエブの最外周部分に接触し、前記巻取ローラーの軸に向けて押付力を加え、巻取ローラー上に巻き取られたクリーニングウエブの巻取径が増えるに従って押付力を増加させていく押付部材31を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、定着装値、及び画像形成装置に係り、特に定着ベルトを使用する定着装置及び、この定着装置を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
定着装置として、内部に熱源を備える定着部材と、この定着部材に押し付けた加圧部材との間にニップ部を形成し、該ニップ部に未定着トナー画像を保持した転写紙を通過させ、未定着トナーを記録媒体に定着させるものがある。定着部材の表面には、フッ素コートなど、トナー付着防止のための工夫が施されているが、環境や、記録媒体の特性などの条件によって、記録媒体からはがれたトナーが定着部材に付着することがある。この現象は、オフセットと呼ばれる。
【0003】
オフセットが生じたとき、トナーは、定着部材やこれに接触する加圧部材に残り、いずれ記録媒体に逆転写し、画像を汚すこととなる。これを防止するために、定着部材にはクリーニングウエブやクリーニングローラーなどのクリーニング部材が設けられる。このクリーニング部材を定着部材及び加圧部材に押し付け、加圧部材に付着しているトナーを回収する。クリーニング部材としては、帯状のクリーニングウエブを使用することがある。このクリーニングウエブは、巻き取られた状態から引き出され、加圧部材をふき取った後、巻き取られて回収される。
【0004】
定着装置には、加圧部材を定着部材に対して移動させ、接触、減圧、離間させる加圧部材の位置調整手段を持つものがある。位置調整手段は、定着装置の不使用時に加圧部材を定着部材から離間させるとき、あるいは加圧部材のみを冷却するとき使用する。これにより位置調整手段は、構成部材に負荷を掛けないようにして、定着部材及び加圧部材の劣化防止を図る。
【0005】
また、位置調整手段は、加圧部材を定着部材に押し付ける場合において、例えば「強」、「弱」のように加圧部材と定着部材とを異なる力で押す複数の位置に設定することもある。この位置の調整機能は、環境や記録媒体の条件により最適な接触状態を作り出す目的で用いられる。
【0006】
このように位置調整がなされる加圧部材にクリーニング部材を清掃ローラーで押し付けるとき、清掃ローラーと加圧部材とが離れると、クリーニング部材が加圧部材に十分に押し付けられないこととなる。すると、クリーニング部材による加圧部材の清掃が十分に行われなくなる。また、清掃ローラーと加圧部材の距離が近くなると、大きな押付力でクリーニング部材や加圧部材の材料の劣化を促進し、クリーニング部材であるクリーニングウエブの巻き取りに必要なトルクが上昇し正常なクリーニングウエブの回収が行えなくなる。
【0007】
また、クリーニング部材の接触位置において加圧部材の位置変化が小さいと、クリーニング部材を前記定着装置に対して固定しておいても問題ない。しかし、加圧部材が大きく離間等すると、クリーニング部材との位置変化が大きくなり、飛び出したトナーが記録媒体へ再転写されるなどの不具合の原因にもなる。
【0008】
さらに、クリーニング部材としてクリーニングウエブを使用し、加圧部材が移動したとき、以下の問題が発生する。すなわち、使用済みのクリーニングウエブを回収する巻取ローラー、新しいクリーニングウエブを供給する供給ローラーの軸位置関係が変化するため、クリーニングウエブのたるみが発生し、正常な使用済みクリーニングウエブの回収が行えなくなるのである。この不具合の発生を防止するために、加圧部材の移動に追従してクリーニングウエブを移動することが行われる。
【0009】
しかし、このような不具合を防止したとしても、記録媒体がニップ部を通過後にジャム状態となった場合、ユーザーの手で記録媒体を取り出す作業を行う際不具合が発生する。ジャム解消時における記録媒体の取り出し方によっては、加圧部材を本来の駆動方向とは逆方向に駆動することとなる。すなわち、加圧部材をローラーであれば逆回転、ベルトであれば逆の方向に駆動する。このように加圧部材を逆方向へ駆動すると、クリーニングウエブが加圧ローラーに接触しているクリーニングニップ部で、クリーニングウエブが供給ローラーから過剰に巻き出され、ウエブたるみを大きくすることとなる。
【0010】
ウエブたるみが大きくなり正常な巻き取り動作ができなくなると、クリーニング不良を起こし、いわゆる黒ポチ、すり抜け等による異常画像をもたらす以外に、たるんだウエブが定着ニップまで到達して通紙ができなくなる。
【0011】
この対策として、ジャム発生後にクリーニングウエブを一定量だけ巻き取る動作を行った後、次の通紙動作を行う制御が知られている。この制御ではクリーニングウエブを一定量巻き取る動作を行う分、処理が遅延しまう上、クリーニングウエブを無駄に消費するという問題がある。
【0012】
他の対策として、特許文献1はクリーニングウエブのたるみ自体を発生させない機構を記載する。すなわち、特許文献1に記載の発明は清掃ローラーの押付力の強弱、または接触、離間を制御する機構を持ち、使用状況に応じて最適なクリーニング機能を実現する。
【0013】
さらに、画像形成装置で出力画像は多種多様であり、記録媒体の種類や通紙量も一定ではない。従って、クリーニングニップ部へ進入してくるオフセットトナー量も一定ではなく、クリーニングニップ部における回収トナー量も大きくばらつく。この場合、巻取ローラーからクリーニングニップ部に掛けてのクリーニングウエブの張力はオフセットトナー量によって大きく変わり、結果巻取ローラー径の増加速度にも影響してくる。
【0014】
例えば、オフセットトナー量がほとんどない状態でクリーニングウエブを巻き取り続けていた後に、ジャムによる定着不良トナーがオフセットトナーとしてクリーニング部へ進入してきた場合、クリーニングウエブが巻取ローラーから吐き出されてしまう。これは、それまで緩めに巻き取っていたクリーニングウエブが、クリーニングニップ部での大量のオフセットトナーにより増加したウエブテンションに耐え切れなくなるからである。また、このようなクリーニングウエブの巻き取りの緩みは、クリーニングウエブを大量に巻けば巻くほど蓄積していくので、巻取ローラー径が大きくなるほど緩み量は多くなり、緩みを解消するために必要な外力も大きくなる。
【0015】
さらに、ウエブの巻き取り緩みを解消するために、ウエブ巻き取りのための駆動系やウエブ自体に何らかの負荷を加える場合、巻き取りトルク上昇やウエブ破れにつながることもある。
【0016】
特許文献2は、光学センサーでウエブ汚れを読み取り、巻き取り量を制御するものを開示している。
【0017】
さらに、特許文献3は、巻取ローラーの上流にテンションローラーを設け、テンションローラーをウエブ送り方向と逆回転させることでウエブにテンションを与え、巻取ローラー径を小さくする技術を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
しかし、特許文献2のものは、巻き取り量のコントロールはできるが、巻取ローラーの巻取径が増加する速度のばらつきを抑制することはできないという問題がある。
【0019】
また、特許文献3に記載のものは、長手部品であるテンションローラーと、これを回転駆動する機構が必要になる分、コストが上昇するという問題がある。
【0020】
本発明は上述の点にかんがみてなされたものであり、巻取ローラーのクリーニングウエブ巻取径が増加する速度のばらつきを、トナー量のばらつきにかかわらずクリーニングウエブの全寿命を通じて抑えることができる定着装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明に係る定着装置は、複数の保持部材に掛け回されて走行駆動される無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトの外周面に押し付けられ、搬入される記録媒体を通過させて前記記録媒体上に付着したトナー層を前記記録媒体に定着するニップ部を形成する加圧部材と、前記加圧部材の前記定着ベルトに対する配置位置を変更して、前記ニップ部の有無、及び前記ニップ部の前記記録媒体の搬送方向寸法を調整する加圧調整機構と、少なくとも、加圧部材の付着物ふき取り用のクリーニングウエブを供給する供給ローラー、前記加圧部材に前記クリーニングウエブを押し付けて付着物をふき取る清掃ローラー、前記加圧部材の付着物をふき取った後のクリーニングウエブを巻き取って回収する巻取ローラー、を有するクリーニングウエブユニットと、前記加圧部材の加圧調整機構の動きに追従する前記清掃ローラーの前記加圧部材に対する接触位置、接触方向、押付力を一定とする位置調整機構を備えた定着装置において、前記巻取ローラーの回転軸上に巻き取られた前記クリーニングウエブの最外周部分に接触し、前記巻取ローラーの軸方向に向けて押付力を加え、該巻取ローラー上に巻き取られたクリーニングウエブの巻取径が増えるにしたがって前記押付力を増加させていく押付部材を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、クリーニングウエブに付与されるテンションがばらついたとしても、巻取ローラーの巻取径が増加する速度のばらつきを抑えることができ、安定したトナーのクリーニング、ひいては良好な画像形成を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】実施形態1に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】同画像形成装置の定着装置の構成を示す模式図である。
【図3】同定着装置の定着ユニットを示すものであり、(a)は定着処理を示す模式図、(b)は加圧ローラーの移動状態を示す模式図である。
【図4】同定着装置のクリーニングウエブユニットを示す模式図である。
【図5】同定着装置のクリーニングウエブユニットの挙動を示す模式図である。
【図6】同定着装置の押付部材の挙動を示す模式図である。
【図7】同定着装置の押付部材の挙動を示す模式図である。
【図8】実施形態1の適用される定着ユニットを示す模式図である。
【図9】実施形態2に係る定着装置を示す模式図である。
【図10】実施形態3に係る定着装値を示す模式図である。
【図11】同定着装置における清掃手段の取り外し状態を示す模式図である。
【図12】実施形態4に係る定着装値を示す模式図である。
【図13】同定着装置の挙動を示す模式図である・
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための形態(以下では単に実施形態と記載する)に係る定着装置及びこの定着装置を備えた画像形成装置について説明する。
【0025】
<実施形態1>
実施形態1に係る定着装値、及び画像形成装置を図面に基づいて説明する。まず、画像形成装置の基本的構成について説明する。図1は実施形態1に係る画像形成装置の概略構成図である。画像形成装置100は、作像手段として画像形成装置本体130に対して着脱可能に構成された、4つのプロセスユニット101Y、101C、101M、101Bkを備える。各プロセスユニット101Y、101C、101M、101Bkは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの異なる色のトナーを収容している以外は同様の構成となっている。そこで、1つのプロセスユニット101Yを例にその構成を説明する。
【0026】
プロセスユニット101Yは、感光体102と、感光体102の表面を帯電させる帯電装置103と、感光体102の表面にトナー像を形成する現像装置104と、感光体102の表面を清掃するクリーニング装置105と、を備える。
【0027】
プロセスユニット101Yの上方には、感光体102の表面を露光する露光手段としての露光装置107を備える。一方、各プロセスユニット101Yの下方には、中間転写ユニット106を配置している。中間転写ユニット106は、無端状の中間転写ベルト110を有する。中間転写ベルト110は、複数のローラー117、118、119に張り渡し、図の矢印の方向に周回走行可能に構成する。また、中間転写ベルト110の図の左端部には、ベルトクリーニング装置116を配置する。
【0028】
中間転写ベルト110の内周面には、一次転写手段としての4つの一次転写ローラー111を設ける。各プロセスユニット101Y、101C、101M、101Bkの感光体102は、4つの一次転写ローラー111に対向した位置で中間転写ベルト110の外周面に接触し、一次転写ニップを形成する。また、中間転写ベルト110を掛けた1つのローラー117に対向した位置に、二次転写手段としての二次転写ローラー112を配置する。二次転写ローラー112は、中間転写ベルト110の外周面に接触し、二次転写ニップを形成する。
【0029】
画像形成装置本体130の下部には、記録用紙等の記録媒体Sを収容した複数の給紙カセット113を配置する。各給紙カセット113には、記録媒体Sを搬出するための給紙ローラー114等を配置する。画像形成装置本体130内には、記録媒体Sを案内するための用紙搬送経路Rを配置する。この用紙搬送経路Rにおいて、二次転写ローラー112よりも記録媒体搬送方向Pの上流側には、一対のレジストローラー115を配置する。
【0030】
また、二次転写ローラー112よりも、記録媒体搬送方向Pの下流側には、記録媒体Sに画像を定着するための実施形態1に係る定着装置20を配置する。また、画像形成装置本体130の図の左側面には、外部に排出された記録媒体Sをストックするストック部109を配置する。さらに、画像形成装置本体130の上側には、原稿を読み取り画像データを取得する原稿読取装置120を配置する。
【0031】
以下、画像形成装置本体130の基本的動作について説明する。画像形成動作を開始すると、図示しない駆動装置が各プロセスユニット101Y、101C、101M、101Bkの感光体102を図中反時計回りに回転駆動する。帯電装置103が各感光体102の表面を所定の極性に一様に帯電し、露光装置107が帯電された各感光体102の表面にレーザー光がそれぞれ照射し、それぞれの感光体102の表面に静電潜像を形成する。
【0032】
このとき、各感光体102に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように感光体102上に形成された静電潜像に、各現像装置104がトナーを供給することにより、静電潜像をトナー画像として可視像化する。
【0033】
また、各一次転写ローラー111に、トナー帯電極性と逆極性の定電圧、定電流制御された電圧を印加する。これにより、各一次転写ローラー111と各感光体102との間の一次転写ニップにおいて転写電界を形成する。そして、各プロセスユニット101Y、101C、101M、101Bkの各感光体102に形成された各色のトナー画像を、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界により、中間転写ベルト110上に順次重ね合わせて転写する。このようにして中間転写ベルト110上にフルカラーのトナー画像を転写する。
【0034】
トナー画像が転写された後の各感光体102の表面に付着する残留トナーを、各クリーニング装置105によって除去し、次いで、その表面を図示していない帯電解除装置によって帯電状態を解消し、その表面電位が初期化し次の画像形成に備える。
【0035】
給紙ローラー114で、複数の給紙カセット113のうちの1つから記録媒体Sを用紙搬送経路Rに送り出す。用紙搬送経路Rに送り出された記録媒体Sを、レジストローラー115でタイミングを計って、二次転写ローラー112と、ローラー117との間の二次転写ニップに送る。このとき二次転写ローラー112には、中間転写ベルト110上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧を印加しており、二次転写ニップに転写電界が形成されている。
【0036】
そして、二次転写ニップに形成された転写電界によって、中間転写ベルト110上のトナー画像を記録媒体S上に一括して転写する。また、画像転写後の中間転写ベルト110の表面に残留するトナーを、ベルトクリーニング装置116によって除去する。トナー画像が転写された記録媒体Sを定着装置20へと搬送し、記録媒体Sに熱と圧が加えることでトナー画像を定着する。その後、記録媒体Sを定着装置20からストック部109へと排出する。これにより、記録媒体Sへのフルカラーでの画像形成処理が終了する。
【0037】
なお、以上の説明は、記録媒体S上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つのプロセスユニット101Y、101C、101M、101Bkのいずれか1台を使用して単色画像を形成することができる。また、2台または3台のプロセスユニットを使用して、2色または3色の画像を形成したりすることができる。
【0038】
次に実施形態に係る定着装置20について説明する。図2は実施形態1に係る画像形成装置の定着装置を示す模式図である。定着装置20は、記録媒体Sの定着を行う定着ユニット30と、定着ユニット30の残留トナーを除去するクリーニングウエブユニット40とを備える。
【0039】
まず、定着ユニット30について説明する。図3は同定着装置の定着ユニットを示すものであり、(a)は定着処理を示す模式図、(b)は加圧ローラーの移動状態を示す模式図である。定着ユニット30は、無端、すなわち環状の定着ベルト23と、保持部材としての定着ローラー21及び加熱ローラー24を備える。定着ベルト23は定着ローラー21及び定着ベルト23に巻きかけて配置する。なお、定着ベルト23を3つ以上のローラーに巻きかけて配置することができる。
【0040】
定着ベルト23の外面には、定着ローラー21との接触部において加圧部材である加圧ローラー22が接触しており、加圧ローラー22は、定着ローラー21に巻き付いた定着ベルト23の外周に押し付けられている。加圧ローラー22は、図示していないモータ等の駆動源で図2中矢印A方向に回転駆動し、その回転を図示していないギアを介して定着ローラー21に伝えている。そして、このギアの回転により定着ローラー21を矢印B方向に回転駆動する。
【0041】
また、定着ローラー21の回転により、定着ベルト23を矢印C方向に走行駆動し、これによって加熱ローラー24が同図中矢印D方向に従動回転する。なお、加圧部材として、加圧ベルトを使用することができる。さらに、加熱ローラー24を中空に形成し、その内部にヒータ25を配置し、このヒータ25によって加熱ローラー24及び定着ベルト23をそれぞれ加熱している。なお、加圧ローラー22、定着ローラー21を中空軸として、その内部にヒータを配置して各ローラーを加熱することもできる。
【0042】
また、定着ベルト23が加熱ローラー24に接触する部分と、定着ベルトが定着ローラー21に接触する部分と、加圧ローラー22とには、それぞれ図示されていない温度センサーを対向配置する。各センサーによる温度検知結果に基づいて、各ヒータへの通電を制御する。そして、定着ベルト23及び加圧ローラー22の温度が、トナー層の定着に適した温度となるように制御する。
【0043】
図3(a)に示すように、未定着のトナー像Taが転写された記録媒体Sを、定着ローラー21の周囲に配置された定着ベルト23と、加圧ローラー22との間に形成したニップ部で、加熱及び加熱して定着する。定着されたトナー像Taを、図3(a)に示した。
【0044】
実施形態1に係る定着装置20において、加圧ローラー22には、図3(b)に示すように、所定の軸部材26を中心に定着ローラー21から離間、近接するよう移動する加圧調整機構が接続される。この加圧調整機構は、図示していない駆動手段を備え、加圧ローラー22を減圧状態22−1(破線)から加圧状態22−2(実線)までの間に配置する。
【0045】
次にクリーニングウエブユニット40について説明する。図4はクリーニングウエブユニットの基本的構成を示す模式図である。クリーニングウエブユニット40は、巻き取られている長尺のクリーニングウエブを引き出して巻き取る際、引き出し途中の未使用部分を加圧ローラー22に押し当て、加圧ローラー22から残留トナーを除去する。また、クリーニングウエブユニット40は、加圧ローラー22の移動に追従して移動する。
【0046】
クリーニングウエブユニット40は、クリーニングウエブ54を加圧ローラー22に押し当てる清掃ローラー51と、クリーニングウエブ54を巻き取り回収する巻取ローラー52と、クリーニングウエブ54を保持している供給する供給ローラー53と、を備える。清掃ローラー51で、残留トナーをふき取ったクリーニングウエブ54は、巻取ローラー52が図示していない駆動手段により図4中矢印E方向へ回転駆動されることで巻き取られ、巻取ローラー52で矢印G方向へ回収する。
【0047】
これに伴い、供給ローラー53がウエブで引かれて矢印F方向へ従回転動して新たなクリーニングウエブ54を矢印H方向へ巻き出す。そして、引き出された未使用のクリーニングウエブ54は、清掃ローラー51と加圧ローラー22の間の接触部に搬送され、加圧ローラー22をクリーニングする。
【0048】
このような構成の定着装置20において、クリーニングウエブユニット40は、清掃ローラー51が加圧ローラー22の動きに追従して、前記加圧部材に対する前記清掃ローラーの接触位置、接触方向、押付力を常に一定とする調整機構を備える。また押付部材31は、巻取ローラー52に巻き取られるクリーニングウエブユニット40の最外周部分において、巻取ローラーの軸に向く押付力を加える。さらに、押付部材31は、この押付力を巻取ローラー52のクリーニングウエブ54の巻取径が増えるに従って増加させていく。
【0049】
調整機構は以下の構成を備える。クリーニングウエブユニット40は、図2に示すように、軸部材26を中心として加圧ローラー22とともに回転する回転部材91を備える。回転部材91は、加圧ローラー22のジャーナル部を保持する穴部を備え、加圧ローラー22と軸部材26の軸間距離を一定に固定する。また、クリーニングウエブユニット40は、回転部材91に取り付けられるベース部材81を備える。ベース部材81は、位置決めピン82、83、角穴部55を備える。ベース部材81を、位置決めピン82、83で回転部材91に取り付け、xy平面内において回転部材91に固定する。
【0050】
ベース部材81は、清掃ローラー51、巻取ローラー52、供給ローラー53を保持する。清掃ローラー51は、角穴部55に配置されたすべり軸受57に配置する。これにより、清掃ローラー51の移動方向を、図中矢印Iに沿う方向に限定する。清掃ローラー51は、圧縮ばね56で加圧ローラー22に向け常に一定の力で押し付けられる。
【0051】
前記定着装置において、加圧ローラー22が移動した場合について説明する。図5はクリーニングウエブユニットの挙動を示す模式図である。例えば図6(a)に示す加圧状態から、同図(b)に示す減圧状態へ移行した場合、清掃ローラー51と加圧ローラー22の移動に伴い、回転部材91が軸部材26を中心に回転移動する。このため、回転部材91に固定されたベース部材81に取り付けられた清掃ローラー51、巻取ローラー52、巻取ローラー52の位置関係、及び清掃ローラー51の押付力の方向は変化しない。
【0052】
次に押付部材31について説明する。押付部材31は、巻取ローラー52の回転軸上に巻き取られるクリーニングウエブ54の最外周部分を巻取ローラー52の中心に向け押し付ける。押付部材31の押し付け力は、巻取ローラー52上に巻き取られたウエブが増えるに従って増加する。押付部材31は、ベース部材81に固定されて弾性を有する板状部材、例えばステンレススチール(SUS)製の板ばねで構成する。
【0053】
押付部材31は、巻取ローラー52に巻き取られたクリーニングウエブ54の表面を巻取ローラー52の中心に向け押し付ける。押付部材31のクリーニングウエブ54に接触する表層に低摩擦力係数のフッ素コーティング層を形成することが望ましい。フッ素コーティング層を設けることで、クリーニングウエブ54に対する摩擦摺動負荷を最小限に抑えることができ、巻き取りトルク上昇とウエブ破れを防止することができる。
【0054】
図6及び図7は同定着装置の押付部材の挙動を示す模式図である。図6はクリーニングウエブ54の巻き取り当初の状態、図7はクリーニングウエブ54の巻き取り量が増えた状態を示している。また、両図において、(a)は加圧ローラー22が加圧状態(図中22−2)にあるとき、(b)は加圧ローラー22が減圧状態(図中22−1)にあるときを示している。
【0055】
巻取ローラー52に巻き取られたクリーニングウエブ54の量が巻き取り当初で、径が小さいとき(図7(a)、(b))から、径が大きくなる(図8(a)、(b))ほど、押付部材31のたわみ量が増える。このため、押付部材31による巻取ローラー52に巻き取られたクリーニングウエブ54を押し付ける力が増す。
【0056】
また、加圧ローラー22が加圧状態(図7(a)、図8(a))から減圧状態(図7(b)、図8(b))に移動したとき、押付部材31は、ベース部材81とともに移動するため、押付部材31の押付力は変化しない。なお、押付部材31は、ステンレススチールに代え、合成樹脂等他の材料で構成しても良い。
【0057】
なお、定着ユニット30としては、図2に示したものに代え、他の構成を備える以下のものを使用することができる。図8は実施形態1を適用する定着ユニットを示す模式図である。図8(a)に示した例は、分離ローラー41、テンションローラー42、定着ローラー21a、加熱ローラー24、及びこれらに巻きかけられ定着ベルト23aを備えたものである。また、図8(b)に示した例は、加圧手段として2つの加圧ローラー22a、22b、それらに巻きかけられた定着ベルト23aを備えたものである。
【0058】
さらに、図8(c)に示した例は、定着ベルト23、定着ベルト23を巻きかけられた定着ローラー21a、加熱ローラー24を備えたものである。これらの例は定着ローラー21を用いてニップ部を形成する場合を示したが、これらの一部またはすべてを回転しないで接触する接触部材に換え、加圧ローラー22との間にニップ部を形成する構成とすることができる。
【0059】
実施形態1に係る定着装置20によれば、オフセットトナー量がばらつき、クリーニングウエブの張力がばらつく場合であっても、巻取ローラー52の径を常に最小限に抑えることができる。このため、クリーニングウエブの巻取径の増加速度ばらつきを抑制することができる。また、巻取ローラー52でのクリーニングウエブ54が増えるに従って押付部材31が大きくたわむので、より大きな押付力を得ることができ、巻取ローラー径の増加速度のばらつきを抑えることができる。
【0060】
<実施形態2>
次に実施形態2に係る画像形成装置の定着装置90について説明する。図9は実施形態2に係る定着装置を示す模式図である。実施形態2に係る定着装置90は、定着ユニット30と、クリーニングウエブユニット80を備える。実施形態2に係る定着装置90では、クリーニングウエブユニット80のベース部材81にワンウェイクラッチが内蔵された軸受58を配置し、この軸受58を介して巻取ローラー52を配置した。この軸受58のワンウェイクラッチは、クリーニングウエブ54を巻取ローラー52に巻き取る回転方向にのみ回転を許容し、逆回転に対しては回転を禁止する。
【0061】
軸受58と、ベース部材81との固定は、ベース部材81に形成した取付部84に軸受58を取り付けることによる。なお、定着ユニット30には、図示したものの他、図8に示した構造の定着ユニットを使用することができる。
【0062】
実施形態2に係る定着装置90によれば、巻取ローラー52上に巻き取られたクリーニングウエブ54がトナーの接着力で引っ張られ、ウエブテンションが発生し、巻取ローラー52が逆方向に回転するのを防止する。これにより、使用済みのクリーニングウエブを再びクリーニング部へ吐き出すことを防止することができる。なお、定着ユニットを図8に示した各例のものに代えることができる。
【0063】
<実施形態3>
次に実施形態3に係る定着装置140について説明する。図10は実施形態3に係る定着装値を示す模式図、図11は同定着装置における清掃手段の取り外し状態を示す模式図である。
【0064】
実施形態3に係る定着装置140は、定着ユニット30と、クリーニングウエブユニット150とを備え、クリーニングウエブユニット150を駆動する駆動源71を定着装置140の外に配置し、クリーニングウエブユニット150と着脱可能に連結する。そして、クリーニングウエブユニット150を駆動源71から外した状態で、駆動源71以外のクリーニングウエブユニット150を取り外せるようにしたものである。
【0065】
定着ユニット30は、実施形態1に係る定着ユニット30と同一で、定着ローラー21、加圧ローラー22、加熱ローラー24、定着ベルト23、ヒータ25を備える。なお、定着ユニットとして図8に示した各例を使用することができる。
【0066】
クリーニングウエブユニット150は、清掃ローラー51、巻取ローラー52、供給ローラー53、クリーニングウエブ54、ベース部材81、回転部材91、押付部材31を備える他、ジョイント部160で着脱可能な駆動源71を備える。定着装置140の基本的構成は、駆動源71を外部に配置した以外、上述した実施形態1、2の定着装置20、90と同じである。このため、定着装置140の、清掃ローラー51、巻取ローラー52、供給ローラー53は、軸部材26を中心として回転するベース部材81、回転部材91で加圧ローラー22に追従して移動する。
【0067】
実施形態3に係るクリーニングウエブユニット150において、巻取ローラー52は、同軸に平歯歯車61を備える。そして、この平歯歯車61にかみ合うウォームギア62を駆動源71で回転駆動する。駆動源71の駆動軸72は、ウォームギア62の回転軸63とジョイント部160で着脱可能に連結している。ジョイント部160は、回転軸63に取り付けたピン64と、駆動軸72に取り付け、ピン64がはまり込む凹部を形成した駆動伝達部材73とで構成する。
【0068】
駆動伝達部材73の凹部に、ピン64が結合することにより、図10中矢印K方向への駆動源71の回転力を回転軸63に伝達し回転軸63を同矢印J方向へと駆動する。ここで、ジョイント部160は、クリーニングウエブユニット150が軸部材26を中心として回転しても、その連結が外れることなく駆動源71の回転をウォームギア62の回転軸63に伝達する。
【0069】
実施形態3に係る定着装置140において、ジョイント部160の駆動伝達部材73とピン64とは、クリーニングウエブユニット150を上方に移動させることで外すことができる。このため、定着装置140は、図11(a)に示すように、矢印Lに示す方向に分離することができる。そして、駆動源71以外のクリーニングウエブユニット150は、図11(b)に示すように、定着装置140から脱着できる(図11(b)中矢印N)。
【0070】
実施形態3に係る定着装置140によれば、上述した実施形態1、2と同様に安定して巻取ローラー52にクリーニングウエブ54を巻き取ることができる。また、定着装置140は、クリーニングウエブユニット150の外部に駆動源71を配置しているので、クリーニングウエブユニットや定着装置全体を交換する際、駆動源71をそのまま画像形成装置に残したままで良い。これにより、低コストで部品の交換ができ、ランニングコストを低減できる。
【0071】
<実施形態4>
次に実施形態4に係る定着装置170について説明する。図12は実施形態4に係る定着装値を示す模式図、図13は同定着装置の動作を示す模式図である。
【0072】
実施形態4に係る定着装置170は、定着ユニット30と、クリーニングウエブユニット180とを備える。定着ユニット30は、前述した実施形態1に係る定着装置20のものと同じである。また、クリーニングウエブユニット180は、実施形態3のクリーニングウエブユニット150と基本的に同じである。
【0073】
実施形態4に係るクリーニングウエブユニット180において、駆動源71は、ジョイント部160で巻取ローラー52に回転を伝達する他、結合機構190でクリーニングウエブユニット180のベース部材81に位置決めして取り付ける。駆動源71は、加圧ローラー22と同期して回転するベース部材81と一体となって回転する。
【0074】
定着ユニット30は、定着ローラー21、加圧ローラー22、加熱ローラー24、定着ベルト23、ヒータ25を備え、記録媒体Sを定着する。
【0075】
クリーニングウエブユニット180は、清掃ローラー51、巻取ローラー52、供給ローラー53、クリーニングウエブ54を備える。また、クリーニングウエブユニット180において、巻取ローラー52は、同軸に平歯歯車61を備え、この平歯歯車61にかみ合うウォームギア62を駆動源71で回転駆動する。駆動源71の駆動軸72をウォームギア62の回転軸63とジョイント部160で着脱可能に連結している。ジョイント部160は、回転軸63に取り付けたピン64と、駆動軸72に取り付け、ピン64がはまり込む凹部を形成した駆動伝達部材73とで構成する。駆動伝達部材73の凹部に、ピン64が結合することにより、駆動源71の回転力を回転軸63に伝達し回転軸63を回転駆動する。
【0076】
結合機構190は、図12に示すように、駆動源71から上方に向け配置された位置決めピン74と、ベース部材81に開設し駆動源71をはめ込む穴部81aとで構成する。駆動源71の位置決めピン74をベース部材81の穴部81aにはめ込むことにより、ベース部材81と駆動源71とは結合され、ベース部材81の回転とともに、駆動源71が回転する。そして、ジョイント部160のピン64と駆動伝達部材73、及び結合機構190の位置決めピン74と穴部81aの取り付けを解除することにより、駆動源71をベース部材81から取り外すことができる。これにより、駆動源71をクリーニングウエブユニット180から取り外した状態とすることができる。
【0077】
図12及び図13に示すように、位置決めピン74が穴部81aに挿入された状態で、駆動源71とベース部材81を、xz平面に関して固定する。これにより、駆動源71は、クリーニングウエブユニット180とともに軸部材26を中心として回転する。
【0078】
実施形態4に係る定着装置170によれば、駆動源71は、加圧ローラー22の移動に追従して移動し、かつクリーニングウエブユニット180に固定状態となる。よって、加圧ローラー22を加圧状態(図12中22−2)、減圧状態(図13中22−1)とした場合、さらに加圧ローラー22を定着ローラー21から離間した場合、駆動源71がクリーニングウエブユニット180とともに移動する。このため、駆動源71とクリーニングウエブユニット180との位置関係は常に一定となる。
【0079】
また、駆動源71をクリーニングウエブユニット180に取り付けた状態で、駆動源71の駆動軸72とクリーニングウエブユニット180の回転軸63の位置関係を同一線上でかつ一定距離に固定できる。
【0080】
そして、実施形態4に係る定着装置170によれば前述した実施形態3に係る定着装置140と同様の効果を有する他、駆動源をクリーニングウエブユニットに確実に固定することができる。
【符号の説明】
【0081】
20:定着装置
21:定着ローラー
22:加圧ローラー
23:定着ベルト
23a:定着ベルト
24:加熱ローラー
25:ヒータ
26:軸部材
30:定着ユニット
31:押付部材
40:クリーニングウエブユニット
41:分離ローラー
42:テンションローラー
51:清掃ローラー
52:巻取ローラー
53:供給ローラー
54:クリーニングウエブ
100:画像形成装置
101Y、101C、101M、101Bk:プロセスユニット
102:感光体
103:帯電装置
104:現像装置
105:クリーニング装置
106:中間転写ユニット
107:露光装置
109:ストック部
110:中間転写ベルト
111:一次転写ローラー
112:二次転写ローラー
113:給紙カセット
115:レジストローラー
116:ベルトクリーニング装置
117、118、119:ローラー
120:原稿読取装置
130:画像形成装置本体
【先行技術文献】
【特許文献】
【0082】
【特許文献1】特開2003−167465号公報
【特許文献2】特開平07−261591号公報
【特許文献3】特開平10−097153号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、定着装値、及び画像形成装置に係り、特に定着ベルトを使用する定着装置及び、この定着装置を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
定着装置として、内部に熱源を備える定着部材と、この定着部材に押し付けた加圧部材との間にニップ部を形成し、該ニップ部に未定着トナー画像を保持した転写紙を通過させ、未定着トナーを記録媒体に定着させるものがある。定着部材の表面には、フッ素コートなど、トナー付着防止のための工夫が施されているが、環境や、記録媒体の特性などの条件によって、記録媒体からはがれたトナーが定着部材に付着することがある。この現象は、オフセットと呼ばれる。
【0003】
オフセットが生じたとき、トナーは、定着部材やこれに接触する加圧部材に残り、いずれ記録媒体に逆転写し、画像を汚すこととなる。これを防止するために、定着部材にはクリーニングウエブやクリーニングローラーなどのクリーニング部材が設けられる。このクリーニング部材を定着部材及び加圧部材に押し付け、加圧部材に付着しているトナーを回収する。クリーニング部材としては、帯状のクリーニングウエブを使用することがある。このクリーニングウエブは、巻き取られた状態から引き出され、加圧部材をふき取った後、巻き取られて回収される。
【0004】
定着装置には、加圧部材を定着部材に対して移動させ、接触、減圧、離間させる加圧部材の位置調整手段を持つものがある。位置調整手段は、定着装置の不使用時に加圧部材を定着部材から離間させるとき、あるいは加圧部材のみを冷却するとき使用する。これにより位置調整手段は、構成部材に負荷を掛けないようにして、定着部材及び加圧部材の劣化防止を図る。
【0005】
また、位置調整手段は、加圧部材を定着部材に押し付ける場合において、例えば「強」、「弱」のように加圧部材と定着部材とを異なる力で押す複数の位置に設定することもある。この位置の調整機能は、環境や記録媒体の条件により最適な接触状態を作り出す目的で用いられる。
【0006】
このように位置調整がなされる加圧部材にクリーニング部材を清掃ローラーで押し付けるとき、清掃ローラーと加圧部材とが離れると、クリーニング部材が加圧部材に十分に押し付けられないこととなる。すると、クリーニング部材による加圧部材の清掃が十分に行われなくなる。また、清掃ローラーと加圧部材の距離が近くなると、大きな押付力でクリーニング部材や加圧部材の材料の劣化を促進し、クリーニング部材であるクリーニングウエブの巻き取りに必要なトルクが上昇し正常なクリーニングウエブの回収が行えなくなる。
【0007】
また、クリーニング部材の接触位置において加圧部材の位置変化が小さいと、クリーニング部材を前記定着装置に対して固定しておいても問題ない。しかし、加圧部材が大きく離間等すると、クリーニング部材との位置変化が大きくなり、飛び出したトナーが記録媒体へ再転写されるなどの不具合の原因にもなる。
【0008】
さらに、クリーニング部材としてクリーニングウエブを使用し、加圧部材が移動したとき、以下の問題が発生する。すなわち、使用済みのクリーニングウエブを回収する巻取ローラー、新しいクリーニングウエブを供給する供給ローラーの軸位置関係が変化するため、クリーニングウエブのたるみが発生し、正常な使用済みクリーニングウエブの回収が行えなくなるのである。この不具合の発生を防止するために、加圧部材の移動に追従してクリーニングウエブを移動することが行われる。
【0009】
しかし、このような不具合を防止したとしても、記録媒体がニップ部を通過後にジャム状態となった場合、ユーザーの手で記録媒体を取り出す作業を行う際不具合が発生する。ジャム解消時における記録媒体の取り出し方によっては、加圧部材を本来の駆動方向とは逆方向に駆動することとなる。すなわち、加圧部材をローラーであれば逆回転、ベルトであれば逆の方向に駆動する。このように加圧部材を逆方向へ駆動すると、クリーニングウエブが加圧ローラーに接触しているクリーニングニップ部で、クリーニングウエブが供給ローラーから過剰に巻き出され、ウエブたるみを大きくすることとなる。
【0010】
ウエブたるみが大きくなり正常な巻き取り動作ができなくなると、クリーニング不良を起こし、いわゆる黒ポチ、すり抜け等による異常画像をもたらす以外に、たるんだウエブが定着ニップまで到達して通紙ができなくなる。
【0011】
この対策として、ジャム発生後にクリーニングウエブを一定量だけ巻き取る動作を行った後、次の通紙動作を行う制御が知られている。この制御ではクリーニングウエブを一定量巻き取る動作を行う分、処理が遅延しまう上、クリーニングウエブを無駄に消費するという問題がある。
【0012】
他の対策として、特許文献1はクリーニングウエブのたるみ自体を発生させない機構を記載する。すなわち、特許文献1に記載の発明は清掃ローラーの押付力の強弱、または接触、離間を制御する機構を持ち、使用状況に応じて最適なクリーニング機能を実現する。
【0013】
さらに、画像形成装置で出力画像は多種多様であり、記録媒体の種類や通紙量も一定ではない。従って、クリーニングニップ部へ進入してくるオフセットトナー量も一定ではなく、クリーニングニップ部における回収トナー量も大きくばらつく。この場合、巻取ローラーからクリーニングニップ部に掛けてのクリーニングウエブの張力はオフセットトナー量によって大きく変わり、結果巻取ローラー径の増加速度にも影響してくる。
【0014】
例えば、オフセットトナー量がほとんどない状態でクリーニングウエブを巻き取り続けていた後に、ジャムによる定着不良トナーがオフセットトナーとしてクリーニング部へ進入してきた場合、クリーニングウエブが巻取ローラーから吐き出されてしまう。これは、それまで緩めに巻き取っていたクリーニングウエブが、クリーニングニップ部での大量のオフセットトナーにより増加したウエブテンションに耐え切れなくなるからである。また、このようなクリーニングウエブの巻き取りの緩みは、クリーニングウエブを大量に巻けば巻くほど蓄積していくので、巻取ローラー径が大きくなるほど緩み量は多くなり、緩みを解消するために必要な外力も大きくなる。
【0015】
さらに、ウエブの巻き取り緩みを解消するために、ウエブ巻き取りのための駆動系やウエブ自体に何らかの負荷を加える場合、巻き取りトルク上昇やウエブ破れにつながることもある。
【0016】
特許文献2は、光学センサーでウエブ汚れを読み取り、巻き取り量を制御するものを開示している。
【0017】
さらに、特許文献3は、巻取ローラーの上流にテンションローラーを設け、テンションローラーをウエブ送り方向と逆回転させることでウエブにテンションを与え、巻取ローラー径を小さくする技術を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
しかし、特許文献2のものは、巻き取り量のコントロールはできるが、巻取ローラーの巻取径が増加する速度のばらつきを抑制することはできないという問題がある。
【0019】
また、特許文献3に記載のものは、長手部品であるテンションローラーと、これを回転駆動する機構が必要になる分、コストが上昇するという問題がある。
【0020】
本発明は上述の点にかんがみてなされたものであり、巻取ローラーのクリーニングウエブ巻取径が増加する速度のばらつきを、トナー量のばらつきにかかわらずクリーニングウエブの全寿命を通じて抑えることができる定着装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明に係る定着装置は、複数の保持部材に掛け回されて走行駆動される無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトの外周面に押し付けられ、搬入される記録媒体を通過させて前記記録媒体上に付着したトナー層を前記記録媒体に定着するニップ部を形成する加圧部材と、前記加圧部材の前記定着ベルトに対する配置位置を変更して、前記ニップ部の有無、及び前記ニップ部の前記記録媒体の搬送方向寸法を調整する加圧調整機構と、少なくとも、加圧部材の付着物ふき取り用のクリーニングウエブを供給する供給ローラー、前記加圧部材に前記クリーニングウエブを押し付けて付着物をふき取る清掃ローラー、前記加圧部材の付着物をふき取った後のクリーニングウエブを巻き取って回収する巻取ローラー、を有するクリーニングウエブユニットと、前記加圧部材の加圧調整機構の動きに追従する前記清掃ローラーの前記加圧部材に対する接触位置、接触方向、押付力を一定とする位置調整機構を備えた定着装置において、前記巻取ローラーの回転軸上に巻き取られた前記クリーニングウエブの最外周部分に接触し、前記巻取ローラーの軸方向に向けて押付力を加え、該巻取ローラー上に巻き取られたクリーニングウエブの巻取径が増えるにしたがって前記押付力を増加させていく押付部材を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、クリーニングウエブに付与されるテンションがばらついたとしても、巻取ローラーの巻取径が増加する速度のばらつきを抑えることができ、安定したトナーのクリーニング、ひいては良好な画像形成を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】実施形態1に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】同画像形成装置の定着装置の構成を示す模式図である。
【図3】同定着装置の定着ユニットを示すものであり、(a)は定着処理を示す模式図、(b)は加圧ローラーの移動状態を示す模式図である。
【図4】同定着装置のクリーニングウエブユニットを示す模式図である。
【図5】同定着装置のクリーニングウエブユニットの挙動を示す模式図である。
【図6】同定着装置の押付部材の挙動を示す模式図である。
【図7】同定着装置の押付部材の挙動を示す模式図である。
【図8】実施形態1の適用される定着ユニットを示す模式図である。
【図9】実施形態2に係る定着装置を示す模式図である。
【図10】実施形態3に係る定着装値を示す模式図である。
【図11】同定着装置における清掃手段の取り外し状態を示す模式図である。
【図12】実施形態4に係る定着装値を示す模式図である。
【図13】同定着装置の挙動を示す模式図である・
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための形態(以下では単に実施形態と記載する)に係る定着装置及びこの定着装置を備えた画像形成装置について説明する。
【0025】
<実施形態1>
実施形態1に係る定着装値、及び画像形成装置を図面に基づいて説明する。まず、画像形成装置の基本的構成について説明する。図1は実施形態1に係る画像形成装置の概略構成図である。画像形成装置100は、作像手段として画像形成装置本体130に対して着脱可能に構成された、4つのプロセスユニット101Y、101C、101M、101Bkを備える。各プロセスユニット101Y、101C、101M、101Bkは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの異なる色のトナーを収容している以外は同様の構成となっている。そこで、1つのプロセスユニット101Yを例にその構成を説明する。
【0026】
プロセスユニット101Yは、感光体102と、感光体102の表面を帯電させる帯電装置103と、感光体102の表面にトナー像を形成する現像装置104と、感光体102の表面を清掃するクリーニング装置105と、を備える。
【0027】
プロセスユニット101Yの上方には、感光体102の表面を露光する露光手段としての露光装置107を備える。一方、各プロセスユニット101Yの下方には、中間転写ユニット106を配置している。中間転写ユニット106は、無端状の中間転写ベルト110を有する。中間転写ベルト110は、複数のローラー117、118、119に張り渡し、図の矢印の方向に周回走行可能に構成する。また、中間転写ベルト110の図の左端部には、ベルトクリーニング装置116を配置する。
【0028】
中間転写ベルト110の内周面には、一次転写手段としての4つの一次転写ローラー111を設ける。各プロセスユニット101Y、101C、101M、101Bkの感光体102は、4つの一次転写ローラー111に対向した位置で中間転写ベルト110の外周面に接触し、一次転写ニップを形成する。また、中間転写ベルト110を掛けた1つのローラー117に対向した位置に、二次転写手段としての二次転写ローラー112を配置する。二次転写ローラー112は、中間転写ベルト110の外周面に接触し、二次転写ニップを形成する。
【0029】
画像形成装置本体130の下部には、記録用紙等の記録媒体Sを収容した複数の給紙カセット113を配置する。各給紙カセット113には、記録媒体Sを搬出するための給紙ローラー114等を配置する。画像形成装置本体130内には、記録媒体Sを案内するための用紙搬送経路Rを配置する。この用紙搬送経路Rにおいて、二次転写ローラー112よりも記録媒体搬送方向Pの上流側には、一対のレジストローラー115を配置する。
【0030】
また、二次転写ローラー112よりも、記録媒体搬送方向Pの下流側には、記録媒体Sに画像を定着するための実施形態1に係る定着装置20を配置する。また、画像形成装置本体130の図の左側面には、外部に排出された記録媒体Sをストックするストック部109を配置する。さらに、画像形成装置本体130の上側には、原稿を読み取り画像データを取得する原稿読取装置120を配置する。
【0031】
以下、画像形成装置本体130の基本的動作について説明する。画像形成動作を開始すると、図示しない駆動装置が各プロセスユニット101Y、101C、101M、101Bkの感光体102を図中反時計回りに回転駆動する。帯電装置103が各感光体102の表面を所定の極性に一様に帯電し、露光装置107が帯電された各感光体102の表面にレーザー光がそれぞれ照射し、それぞれの感光体102の表面に静電潜像を形成する。
【0032】
このとき、各感光体102に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように感光体102上に形成された静電潜像に、各現像装置104がトナーを供給することにより、静電潜像をトナー画像として可視像化する。
【0033】
また、各一次転写ローラー111に、トナー帯電極性と逆極性の定電圧、定電流制御された電圧を印加する。これにより、各一次転写ローラー111と各感光体102との間の一次転写ニップにおいて転写電界を形成する。そして、各プロセスユニット101Y、101C、101M、101Bkの各感光体102に形成された各色のトナー画像を、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界により、中間転写ベルト110上に順次重ね合わせて転写する。このようにして中間転写ベルト110上にフルカラーのトナー画像を転写する。
【0034】
トナー画像が転写された後の各感光体102の表面に付着する残留トナーを、各クリーニング装置105によって除去し、次いで、その表面を図示していない帯電解除装置によって帯電状態を解消し、その表面電位が初期化し次の画像形成に備える。
【0035】
給紙ローラー114で、複数の給紙カセット113のうちの1つから記録媒体Sを用紙搬送経路Rに送り出す。用紙搬送経路Rに送り出された記録媒体Sを、レジストローラー115でタイミングを計って、二次転写ローラー112と、ローラー117との間の二次転写ニップに送る。このとき二次転写ローラー112には、中間転写ベルト110上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧を印加しており、二次転写ニップに転写電界が形成されている。
【0036】
そして、二次転写ニップに形成された転写電界によって、中間転写ベルト110上のトナー画像を記録媒体S上に一括して転写する。また、画像転写後の中間転写ベルト110の表面に残留するトナーを、ベルトクリーニング装置116によって除去する。トナー画像が転写された記録媒体Sを定着装置20へと搬送し、記録媒体Sに熱と圧が加えることでトナー画像を定着する。その後、記録媒体Sを定着装置20からストック部109へと排出する。これにより、記録媒体Sへのフルカラーでの画像形成処理が終了する。
【0037】
なお、以上の説明は、記録媒体S上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つのプロセスユニット101Y、101C、101M、101Bkのいずれか1台を使用して単色画像を形成することができる。また、2台または3台のプロセスユニットを使用して、2色または3色の画像を形成したりすることができる。
【0038】
次に実施形態に係る定着装置20について説明する。図2は実施形態1に係る画像形成装置の定着装置を示す模式図である。定着装置20は、記録媒体Sの定着を行う定着ユニット30と、定着ユニット30の残留トナーを除去するクリーニングウエブユニット40とを備える。
【0039】
まず、定着ユニット30について説明する。図3は同定着装置の定着ユニットを示すものであり、(a)は定着処理を示す模式図、(b)は加圧ローラーの移動状態を示す模式図である。定着ユニット30は、無端、すなわち環状の定着ベルト23と、保持部材としての定着ローラー21及び加熱ローラー24を備える。定着ベルト23は定着ローラー21及び定着ベルト23に巻きかけて配置する。なお、定着ベルト23を3つ以上のローラーに巻きかけて配置することができる。
【0040】
定着ベルト23の外面には、定着ローラー21との接触部において加圧部材である加圧ローラー22が接触しており、加圧ローラー22は、定着ローラー21に巻き付いた定着ベルト23の外周に押し付けられている。加圧ローラー22は、図示していないモータ等の駆動源で図2中矢印A方向に回転駆動し、その回転を図示していないギアを介して定着ローラー21に伝えている。そして、このギアの回転により定着ローラー21を矢印B方向に回転駆動する。
【0041】
また、定着ローラー21の回転により、定着ベルト23を矢印C方向に走行駆動し、これによって加熱ローラー24が同図中矢印D方向に従動回転する。なお、加圧部材として、加圧ベルトを使用することができる。さらに、加熱ローラー24を中空に形成し、その内部にヒータ25を配置し、このヒータ25によって加熱ローラー24及び定着ベルト23をそれぞれ加熱している。なお、加圧ローラー22、定着ローラー21を中空軸として、その内部にヒータを配置して各ローラーを加熱することもできる。
【0042】
また、定着ベルト23が加熱ローラー24に接触する部分と、定着ベルトが定着ローラー21に接触する部分と、加圧ローラー22とには、それぞれ図示されていない温度センサーを対向配置する。各センサーによる温度検知結果に基づいて、各ヒータへの通電を制御する。そして、定着ベルト23及び加圧ローラー22の温度が、トナー層の定着に適した温度となるように制御する。
【0043】
図3(a)に示すように、未定着のトナー像Taが転写された記録媒体Sを、定着ローラー21の周囲に配置された定着ベルト23と、加圧ローラー22との間に形成したニップ部で、加熱及び加熱して定着する。定着されたトナー像Taを、図3(a)に示した。
【0044】
実施形態1に係る定着装置20において、加圧ローラー22には、図3(b)に示すように、所定の軸部材26を中心に定着ローラー21から離間、近接するよう移動する加圧調整機構が接続される。この加圧調整機構は、図示していない駆動手段を備え、加圧ローラー22を減圧状態22−1(破線)から加圧状態22−2(実線)までの間に配置する。
【0045】
次にクリーニングウエブユニット40について説明する。図4はクリーニングウエブユニットの基本的構成を示す模式図である。クリーニングウエブユニット40は、巻き取られている長尺のクリーニングウエブを引き出して巻き取る際、引き出し途中の未使用部分を加圧ローラー22に押し当て、加圧ローラー22から残留トナーを除去する。また、クリーニングウエブユニット40は、加圧ローラー22の移動に追従して移動する。
【0046】
クリーニングウエブユニット40は、クリーニングウエブ54を加圧ローラー22に押し当てる清掃ローラー51と、クリーニングウエブ54を巻き取り回収する巻取ローラー52と、クリーニングウエブ54を保持している供給する供給ローラー53と、を備える。清掃ローラー51で、残留トナーをふき取ったクリーニングウエブ54は、巻取ローラー52が図示していない駆動手段により図4中矢印E方向へ回転駆動されることで巻き取られ、巻取ローラー52で矢印G方向へ回収する。
【0047】
これに伴い、供給ローラー53がウエブで引かれて矢印F方向へ従回転動して新たなクリーニングウエブ54を矢印H方向へ巻き出す。そして、引き出された未使用のクリーニングウエブ54は、清掃ローラー51と加圧ローラー22の間の接触部に搬送され、加圧ローラー22をクリーニングする。
【0048】
このような構成の定着装置20において、クリーニングウエブユニット40は、清掃ローラー51が加圧ローラー22の動きに追従して、前記加圧部材に対する前記清掃ローラーの接触位置、接触方向、押付力を常に一定とする調整機構を備える。また押付部材31は、巻取ローラー52に巻き取られるクリーニングウエブユニット40の最外周部分において、巻取ローラーの軸に向く押付力を加える。さらに、押付部材31は、この押付力を巻取ローラー52のクリーニングウエブ54の巻取径が増えるに従って増加させていく。
【0049】
調整機構は以下の構成を備える。クリーニングウエブユニット40は、図2に示すように、軸部材26を中心として加圧ローラー22とともに回転する回転部材91を備える。回転部材91は、加圧ローラー22のジャーナル部を保持する穴部を備え、加圧ローラー22と軸部材26の軸間距離を一定に固定する。また、クリーニングウエブユニット40は、回転部材91に取り付けられるベース部材81を備える。ベース部材81は、位置決めピン82、83、角穴部55を備える。ベース部材81を、位置決めピン82、83で回転部材91に取り付け、xy平面内において回転部材91に固定する。
【0050】
ベース部材81は、清掃ローラー51、巻取ローラー52、供給ローラー53を保持する。清掃ローラー51は、角穴部55に配置されたすべり軸受57に配置する。これにより、清掃ローラー51の移動方向を、図中矢印Iに沿う方向に限定する。清掃ローラー51は、圧縮ばね56で加圧ローラー22に向け常に一定の力で押し付けられる。
【0051】
前記定着装置において、加圧ローラー22が移動した場合について説明する。図5はクリーニングウエブユニットの挙動を示す模式図である。例えば図6(a)に示す加圧状態から、同図(b)に示す減圧状態へ移行した場合、清掃ローラー51と加圧ローラー22の移動に伴い、回転部材91が軸部材26を中心に回転移動する。このため、回転部材91に固定されたベース部材81に取り付けられた清掃ローラー51、巻取ローラー52、巻取ローラー52の位置関係、及び清掃ローラー51の押付力の方向は変化しない。
【0052】
次に押付部材31について説明する。押付部材31は、巻取ローラー52の回転軸上に巻き取られるクリーニングウエブ54の最外周部分を巻取ローラー52の中心に向け押し付ける。押付部材31の押し付け力は、巻取ローラー52上に巻き取られたウエブが増えるに従って増加する。押付部材31は、ベース部材81に固定されて弾性を有する板状部材、例えばステンレススチール(SUS)製の板ばねで構成する。
【0053】
押付部材31は、巻取ローラー52に巻き取られたクリーニングウエブ54の表面を巻取ローラー52の中心に向け押し付ける。押付部材31のクリーニングウエブ54に接触する表層に低摩擦力係数のフッ素コーティング層を形成することが望ましい。フッ素コーティング層を設けることで、クリーニングウエブ54に対する摩擦摺動負荷を最小限に抑えることができ、巻き取りトルク上昇とウエブ破れを防止することができる。
【0054】
図6及び図7は同定着装置の押付部材の挙動を示す模式図である。図6はクリーニングウエブ54の巻き取り当初の状態、図7はクリーニングウエブ54の巻き取り量が増えた状態を示している。また、両図において、(a)は加圧ローラー22が加圧状態(図中22−2)にあるとき、(b)は加圧ローラー22が減圧状態(図中22−1)にあるときを示している。
【0055】
巻取ローラー52に巻き取られたクリーニングウエブ54の量が巻き取り当初で、径が小さいとき(図7(a)、(b))から、径が大きくなる(図8(a)、(b))ほど、押付部材31のたわみ量が増える。このため、押付部材31による巻取ローラー52に巻き取られたクリーニングウエブ54を押し付ける力が増す。
【0056】
また、加圧ローラー22が加圧状態(図7(a)、図8(a))から減圧状態(図7(b)、図8(b))に移動したとき、押付部材31は、ベース部材81とともに移動するため、押付部材31の押付力は変化しない。なお、押付部材31は、ステンレススチールに代え、合成樹脂等他の材料で構成しても良い。
【0057】
なお、定着ユニット30としては、図2に示したものに代え、他の構成を備える以下のものを使用することができる。図8は実施形態1を適用する定着ユニットを示す模式図である。図8(a)に示した例は、分離ローラー41、テンションローラー42、定着ローラー21a、加熱ローラー24、及びこれらに巻きかけられ定着ベルト23aを備えたものである。また、図8(b)に示した例は、加圧手段として2つの加圧ローラー22a、22b、それらに巻きかけられた定着ベルト23aを備えたものである。
【0058】
さらに、図8(c)に示した例は、定着ベルト23、定着ベルト23を巻きかけられた定着ローラー21a、加熱ローラー24を備えたものである。これらの例は定着ローラー21を用いてニップ部を形成する場合を示したが、これらの一部またはすべてを回転しないで接触する接触部材に換え、加圧ローラー22との間にニップ部を形成する構成とすることができる。
【0059】
実施形態1に係る定着装置20によれば、オフセットトナー量がばらつき、クリーニングウエブの張力がばらつく場合であっても、巻取ローラー52の径を常に最小限に抑えることができる。このため、クリーニングウエブの巻取径の増加速度ばらつきを抑制することができる。また、巻取ローラー52でのクリーニングウエブ54が増えるに従って押付部材31が大きくたわむので、より大きな押付力を得ることができ、巻取ローラー径の増加速度のばらつきを抑えることができる。
【0060】
<実施形態2>
次に実施形態2に係る画像形成装置の定着装置90について説明する。図9は実施形態2に係る定着装置を示す模式図である。実施形態2に係る定着装置90は、定着ユニット30と、クリーニングウエブユニット80を備える。実施形態2に係る定着装置90では、クリーニングウエブユニット80のベース部材81にワンウェイクラッチが内蔵された軸受58を配置し、この軸受58を介して巻取ローラー52を配置した。この軸受58のワンウェイクラッチは、クリーニングウエブ54を巻取ローラー52に巻き取る回転方向にのみ回転を許容し、逆回転に対しては回転を禁止する。
【0061】
軸受58と、ベース部材81との固定は、ベース部材81に形成した取付部84に軸受58を取り付けることによる。なお、定着ユニット30には、図示したものの他、図8に示した構造の定着ユニットを使用することができる。
【0062】
実施形態2に係る定着装置90によれば、巻取ローラー52上に巻き取られたクリーニングウエブ54がトナーの接着力で引っ張られ、ウエブテンションが発生し、巻取ローラー52が逆方向に回転するのを防止する。これにより、使用済みのクリーニングウエブを再びクリーニング部へ吐き出すことを防止することができる。なお、定着ユニットを図8に示した各例のものに代えることができる。
【0063】
<実施形態3>
次に実施形態3に係る定着装置140について説明する。図10は実施形態3に係る定着装値を示す模式図、図11は同定着装置における清掃手段の取り外し状態を示す模式図である。
【0064】
実施形態3に係る定着装置140は、定着ユニット30と、クリーニングウエブユニット150とを備え、クリーニングウエブユニット150を駆動する駆動源71を定着装置140の外に配置し、クリーニングウエブユニット150と着脱可能に連結する。そして、クリーニングウエブユニット150を駆動源71から外した状態で、駆動源71以外のクリーニングウエブユニット150を取り外せるようにしたものである。
【0065】
定着ユニット30は、実施形態1に係る定着ユニット30と同一で、定着ローラー21、加圧ローラー22、加熱ローラー24、定着ベルト23、ヒータ25を備える。なお、定着ユニットとして図8に示した各例を使用することができる。
【0066】
クリーニングウエブユニット150は、清掃ローラー51、巻取ローラー52、供給ローラー53、クリーニングウエブ54、ベース部材81、回転部材91、押付部材31を備える他、ジョイント部160で着脱可能な駆動源71を備える。定着装置140の基本的構成は、駆動源71を外部に配置した以外、上述した実施形態1、2の定着装置20、90と同じである。このため、定着装置140の、清掃ローラー51、巻取ローラー52、供給ローラー53は、軸部材26を中心として回転するベース部材81、回転部材91で加圧ローラー22に追従して移動する。
【0067】
実施形態3に係るクリーニングウエブユニット150において、巻取ローラー52は、同軸に平歯歯車61を備える。そして、この平歯歯車61にかみ合うウォームギア62を駆動源71で回転駆動する。駆動源71の駆動軸72は、ウォームギア62の回転軸63とジョイント部160で着脱可能に連結している。ジョイント部160は、回転軸63に取り付けたピン64と、駆動軸72に取り付け、ピン64がはまり込む凹部を形成した駆動伝達部材73とで構成する。
【0068】
駆動伝達部材73の凹部に、ピン64が結合することにより、図10中矢印K方向への駆動源71の回転力を回転軸63に伝達し回転軸63を同矢印J方向へと駆動する。ここで、ジョイント部160は、クリーニングウエブユニット150が軸部材26を中心として回転しても、その連結が外れることなく駆動源71の回転をウォームギア62の回転軸63に伝達する。
【0069】
実施形態3に係る定着装置140において、ジョイント部160の駆動伝達部材73とピン64とは、クリーニングウエブユニット150を上方に移動させることで外すことができる。このため、定着装置140は、図11(a)に示すように、矢印Lに示す方向に分離することができる。そして、駆動源71以外のクリーニングウエブユニット150は、図11(b)に示すように、定着装置140から脱着できる(図11(b)中矢印N)。
【0070】
実施形態3に係る定着装置140によれば、上述した実施形態1、2と同様に安定して巻取ローラー52にクリーニングウエブ54を巻き取ることができる。また、定着装置140は、クリーニングウエブユニット150の外部に駆動源71を配置しているので、クリーニングウエブユニットや定着装置全体を交換する際、駆動源71をそのまま画像形成装置に残したままで良い。これにより、低コストで部品の交換ができ、ランニングコストを低減できる。
【0071】
<実施形態4>
次に実施形態4に係る定着装置170について説明する。図12は実施形態4に係る定着装値を示す模式図、図13は同定着装置の動作を示す模式図である。
【0072】
実施形態4に係る定着装置170は、定着ユニット30と、クリーニングウエブユニット180とを備える。定着ユニット30は、前述した実施形態1に係る定着装置20のものと同じである。また、クリーニングウエブユニット180は、実施形態3のクリーニングウエブユニット150と基本的に同じである。
【0073】
実施形態4に係るクリーニングウエブユニット180において、駆動源71は、ジョイント部160で巻取ローラー52に回転を伝達する他、結合機構190でクリーニングウエブユニット180のベース部材81に位置決めして取り付ける。駆動源71は、加圧ローラー22と同期して回転するベース部材81と一体となって回転する。
【0074】
定着ユニット30は、定着ローラー21、加圧ローラー22、加熱ローラー24、定着ベルト23、ヒータ25を備え、記録媒体Sを定着する。
【0075】
クリーニングウエブユニット180は、清掃ローラー51、巻取ローラー52、供給ローラー53、クリーニングウエブ54を備える。また、クリーニングウエブユニット180において、巻取ローラー52は、同軸に平歯歯車61を備え、この平歯歯車61にかみ合うウォームギア62を駆動源71で回転駆動する。駆動源71の駆動軸72をウォームギア62の回転軸63とジョイント部160で着脱可能に連結している。ジョイント部160は、回転軸63に取り付けたピン64と、駆動軸72に取り付け、ピン64がはまり込む凹部を形成した駆動伝達部材73とで構成する。駆動伝達部材73の凹部に、ピン64が結合することにより、駆動源71の回転力を回転軸63に伝達し回転軸63を回転駆動する。
【0076】
結合機構190は、図12に示すように、駆動源71から上方に向け配置された位置決めピン74と、ベース部材81に開設し駆動源71をはめ込む穴部81aとで構成する。駆動源71の位置決めピン74をベース部材81の穴部81aにはめ込むことにより、ベース部材81と駆動源71とは結合され、ベース部材81の回転とともに、駆動源71が回転する。そして、ジョイント部160のピン64と駆動伝達部材73、及び結合機構190の位置決めピン74と穴部81aの取り付けを解除することにより、駆動源71をベース部材81から取り外すことができる。これにより、駆動源71をクリーニングウエブユニット180から取り外した状態とすることができる。
【0077】
図12及び図13に示すように、位置決めピン74が穴部81aに挿入された状態で、駆動源71とベース部材81を、xz平面に関して固定する。これにより、駆動源71は、クリーニングウエブユニット180とともに軸部材26を中心として回転する。
【0078】
実施形態4に係る定着装置170によれば、駆動源71は、加圧ローラー22の移動に追従して移動し、かつクリーニングウエブユニット180に固定状態となる。よって、加圧ローラー22を加圧状態(図12中22−2)、減圧状態(図13中22−1)とした場合、さらに加圧ローラー22を定着ローラー21から離間した場合、駆動源71がクリーニングウエブユニット180とともに移動する。このため、駆動源71とクリーニングウエブユニット180との位置関係は常に一定となる。
【0079】
また、駆動源71をクリーニングウエブユニット180に取り付けた状態で、駆動源71の駆動軸72とクリーニングウエブユニット180の回転軸63の位置関係を同一線上でかつ一定距離に固定できる。
【0080】
そして、実施形態4に係る定着装置170によれば前述した実施形態3に係る定着装置140と同様の効果を有する他、駆動源をクリーニングウエブユニットに確実に固定することができる。
【符号の説明】
【0081】
20:定着装置
21:定着ローラー
22:加圧ローラー
23:定着ベルト
23a:定着ベルト
24:加熱ローラー
25:ヒータ
26:軸部材
30:定着ユニット
31:押付部材
40:クリーニングウエブユニット
41:分離ローラー
42:テンションローラー
51:清掃ローラー
52:巻取ローラー
53:供給ローラー
54:クリーニングウエブ
100:画像形成装置
101Y、101C、101M、101Bk:プロセスユニット
102:感光体
103:帯電装置
104:現像装置
105:クリーニング装置
106:中間転写ユニット
107:露光装置
109:ストック部
110:中間転写ベルト
111:一次転写ローラー
112:二次転写ローラー
113:給紙カセット
115:レジストローラー
116:ベルトクリーニング装置
117、118、119:ローラー
120:原稿読取装置
130:画像形成装置本体
【先行技術文献】
【特許文献】
【0082】
【特許文献1】特開2003−167465号公報
【特許文献2】特開平07−261591号公報
【特許文献3】特開平10−097153号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の保持部材に掛け回されて走行駆動される無端状の定着ベルトと、
前記定着ベルトの外周面に押し付けられ、搬入される記録媒体を通過させて前記記録媒体上に付着したトナー層を前記記録媒体に定着するニップ部を形成する加圧部材と、
前記加圧部材の前記定着ベルトに対する配置位置を変更して、前記ニップ部の有無、及び前記ニップ部の前記記録媒体の搬送方向寸法を調整する加圧調整機構と、
少なくとも、加圧部材の付着物ふき取り用のクリーニングウエブを供給する供給ローラー、前記加圧部材に前記クリーニングウエブを押し付けて付着物をふき取る清掃ローラー、前記加圧部材の付着物をふき取った後のクリーニングウエブを巻き取って回収する巻取ローラー、を有するクリーニングウエブユニットと、
前記加圧部材の加圧調整機構の動きに追従する前記清掃ローラーの前記加圧部材に対する接触位置、接触方向、押付力を一定とする位置調整機構を備えた定着装置において、
前記巻取ローラーの回転軸上に巻き取られた前記クリーニングウエブの最外周部分に接触し、前記巻取ローラーの軸方向に向けて押付力を加え、該巻取ローラー上に巻き取られたクリーニングウエブの巻取径が増えるにしたがって前記押付力を増加させていく押付部材を備える、
ことを特徴とする定着装置。
【請求項2】
前記押付部材の表面にフッ素コーティング層を形成したことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
【請求項3】
前記巻取ローラー、前記供給ローラー、前記押付部材、前記位置調整機構及び前記押付部材が、それぞれの位置関係を保ちつつ前記加圧部材の動きに応じて移動することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の定着装置。
【請求項4】
前記巻取ローラーが、前記クリーニングウエブを巻き取る方向にのみ回転可能とするワンウェイクラッチ機構を備えることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の定着装置。
【請求項5】
前記巻取ローラーを駆動する駆動源を前記クリーニングウエブユニットの外部に配置し、
かつ前記クリーニングウエブユニットが、定着装置から取り外し可能であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の定着装置。
【請求項6】
前記駆動源が、前記クリーニングウエブユニット及び前記加圧部材の位置に応じてその位置を変更することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の定着装置。
【請求項7】
用紙にトナー像を形成する作像手段と、請求項1から請求項6までのいずれかに記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
複数の保持部材に掛け回されて走行駆動される無端状の定着ベルトと、
前記定着ベルトの外周面に押し付けられ、搬入される記録媒体を通過させて前記記録媒体上に付着したトナー層を前記記録媒体に定着するニップ部を形成する加圧部材と、
前記加圧部材の前記定着ベルトに対する配置位置を変更して、前記ニップ部の有無、及び前記ニップ部の前記記録媒体の搬送方向寸法を調整する加圧調整機構と、
少なくとも、加圧部材の付着物ふき取り用のクリーニングウエブを供給する供給ローラー、前記加圧部材に前記クリーニングウエブを押し付けて付着物をふき取る清掃ローラー、前記加圧部材の付着物をふき取った後のクリーニングウエブを巻き取って回収する巻取ローラー、を有するクリーニングウエブユニットと、
前記加圧部材の加圧調整機構の動きに追従する前記清掃ローラーの前記加圧部材に対する接触位置、接触方向、押付力を一定とする位置調整機構を備えた定着装置において、
前記巻取ローラーの回転軸上に巻き取られた前記クリーニングウエブの最外周部分に接触し、前記巻取ローラーの軸方向に向けて押付力を加え、該巻取ローラー上に巻き取られたクリーニングウエブの巻取径が増えるにしたがって前記押付力を増加させていく押付部材を備える、
ことを特徴とする定着装置。
【請求項2】
前記押付部材の表面にフッ素コーティング層を形成したことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
【請求項3】
前記巻取ローラー、前記供給ローラー、前記押付部材、前記位置調整機構及び前記押付部材が、それぞれの位置関係を保ちつつ前記加圧部材の動きに応じて移動することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の定着装置。
【請求項4】
前記巻取ローラーが、前記クリーニングウエブを巻き取る方向にのみ回転可能とするワンウェイクラッチ機構を備えることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の定着装置。
【請求項5】
前記巻取ローラーを駆動する駆動源を前記クリーニングウエブユニットの外部に配置し、
かつ前記クリーニングウエブユニットが、定着装置から取り外し可能であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の定着装置。
【請求項6】
前記駆動源が、前記クリーニングウエブユニット及び前記加圧部材の位置に応じてその位置を変更することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の定着装置。
【請求項7】
用紙にトナー像を形成する作像手段と、請求項1から請求項6までのいずれかに記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−61516(P2013−61516A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−200298(P2011−200298)
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]