定量分析のための質量標識
本発明は、独特な標識試薬又は独特な標識試薬のセットを使用する質量分析によって分析物を調べるための方法、混合物、キット及び/又は組成物に関する。標識試薬は、異性体又は同重体であることができ、標識した分析物の多重分析に適した混合物を製造するのに使用できる。この分析物は、あらゆる分子であることができる。この分析物の非限定的な例としては、以下に限定されないが、タンパク質、ペプチド、オリゴヌクレオチド、糖質、脂質、ステロイド、アミノ酸及び1,500ダルトン未満の小分子が挙げられる。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
次式:
【化1】
で表される少なくとも2つの異なる化合物あるいはその塩形態及び/又は水和物形態を含有するキットであって、式中、それぞれの異なる化合物について独立して、
RGは、求核性基又は求電子性基であるか、あるいは分析物と求核性基又は求電子性基との反応生成物であり;
rは、0〜1の整数であり;
S’は、固体支持体又は親和性リガンドに結合された切断可能なリンカーであり;
X及びYは、それぞれ結合であり、Xは、RP及びLKのそれぞれの原子又は任意の置換基に結合し、それによってRPをLKに連結し、且つYは、LKの原子又は任意の置換基をRGに結合し;
RP及びLKは、それぞれ任意に及び独立して置換され、RPは、レポーター基であり及びLKは、構造式E
【化2】
(式中、それぞれのnは、独立して、1〜3の整数であり、及びそれぞれのRは、独立して、H、D、アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、又はハロ基である)
で表される連結部分LK5であり;並びに
RPは、それぞれの化合物について固有の総質量を有し、及びLKは、それぞれの化合物についての該RPの間の固有の総質量の差を、それぞれの化合物についての該RP及びLKの総質量の総計が同じであるように補う、それぞれの化合物について固有の総質量を有する、キット。
【請求項2】
RPが、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルであるか、あるいはヘテロアリール又はヘテロシクロアルキル基で置換又は中断された線状又は分岐脂肪族又はへテロ脂肪族基である、請求項1に記載のキット。
【請求項3】
前記連結部分LK5が、次の構造式:
【化3】
で表される基であるか;又は該基のアイソトポローグである、請求項1に記載のキット。
【請求項4】
前記化合物の少なくとも1つが、
【化4】
であるか又はそのアイソトポローグである、請求項1に記載のキット。
【請求項5】
前記キットの全ての化合物が同重体である、請求項1に記載のキット。
【請求項6】
前記化合物が同重体異性体である、請求項5に記載のキット。
【請求項7】
前記化合物が同重体アイソトポローグである、請求項5に記載のキット。
【請求項8】
前記キットのそれぞれの化合物が固有の同位体コード化レポーターを含有する、請求項1に記載のキット。
【請求項9】
RPが場合により置換されるピペラジニルを含み、かつLKがアリール又はシクロアルキルであるか、あるいはアリール又はシクロアルキルで置換又は中断された線状又は分岐脂肪族又はへテロ脂肪族基である、請求項1に記載のキット。
【請求項10】
RGが求核性基又は求電子性基である、請求項1に記載のキット。
【請求項11】
RGが、N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル、N−ヒドロキシスルホスクシンイミジルエステル、ペンタフルオロフェニルエステル、2−ニトロフェニルエステル、4−ニトロフェニルエステル、2,4−ジニトロフェニルエステル、2,4−ジハロフェニルエステル、混合した無水物、マレイミド、ハロゲン化アルキル、α−ハロ−アシルのハロゲン化アリール、ハロゲン化トリチル、及びハロゲン化シリルからなる群から選択される求電子性基である、請求項10に記載のキット。
【請求項12】
RGが、アミン、ヒドロキシル、及びチオールからなる群から選択される求核性基である、請求項10に記載のキット。
【請求項13】
rが0である、請求項1に記載のキット。
【請求項14】
S’で表される切断可能なリンカーが前記固体支持体に結合される、請求項1に記載のキット。
【請求項15】
前記キットのそれぞれの異なる化合物が、任意の他の異なる化合物が固定化される支持体とは区別される支持体に固定化される、請求項14に記載のキット。
【請求項16】
前記キットのそれぞれの異なる化合物が前記固体支持体上に別々の配列位置で固定化され、それによって該キットが前記異なる化合物のアレイライブラリーである、請求項15に記載のキット。
【請求項17】
前記固体支持体が、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフルオロエチレン、ポリエチレンオキシ、ポリアクリルアミド、ガラス、シリカ、制御細孔ガラス(CPG)、又は逆相シリカを含む、請求項15に記載のキット。
【請求項18】
RGが分析物と求核性基又は求電子性基との反応生成物である、請求項17に記載のキット。
【請求項19】
RGが求核性基又は求電子性基と分析物との反応の生成物でありかつ該分析物がタンパク質、ペプチド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、脂質、ステロイド又は1500ダルトン未満の小分子である、請求項1に記載のキット。
【請求項20】
結合X及びYの両方が、解離エネルギーレベルに供された場合に前記化合物の少なくとも一部分においてフラグメント化する、請求項1に記載のキット。
【請求項21】
RPが、解離エネルギーレベルに供された場合に前記化合物の少なくとも一部分においてサブフラグメント化する、請求項1に記載のキット。
【請求項22】
複数の標識分析物あるいはその塩形態及び/又は水和物形態を含有する混合物であって、次式:
【化5】
で表される複数の標識分析物あるいはその塩形態及び/又は水和物形態を含有する混合物であって、式中、それぞれの標識分析物について独立して、
rは、0〜1の整数であり;
S’は、固体支持体又は親和性リガンドに結合された切断可能なリンカーであり;
X及びYは、それぞれ結合であり、Xは、RP及びLKのそれぞれの原子又は任意の置換基に結合し、それによってRPをLKに連結し、且つYは、LKの原子又は任意の置換基を−分析物に結合し;
RP及びLKは、それぞれ任意に及び独立して置換され、RPは、レポーター基であり及びLKは、構造式E:
【化6】
(式中、それぞれのnは、独立して、1〜3の整数であり、及びそれぞれのRは、独立して、H、D、アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、又はハロ基である)
で表される連結部分LK5であり;並びに
RPは、それぞれの標識分析物について固有の総質量を有し、及びLKは、それぞれの標識分析物についての該RPの間の固有の総質量の差を、それぞれの標識分析物についての該RP及びLKの総質量の総計が同じであるように補う、それぞれの標識分析物について固有の総質量を有する、混合物。
【請求項23】
それぞれの−分析物が、タンパク質、ペプチド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、糖質、脂質、ステロイド、アミノ酸又は1500ダルトン未満の小分子である、請求項22に記載の混合物。
【請求項24】
それぞれのRPが、前記分析物が由来する試料を同定する固有の同位体コードを含む、請求項22に記載の混合物。
【請求項25】
次式:
【化7】
で表される同位体濃縮化合物あるいはその塩形態及び/又は水和物形態であって、式中、
RGは、求核性基又は求電子性基であるか、あるいは分析物と求核性基又は求電子性基との反応生成物であり;
X及びYは、それぞれ結合であり、Xは、RP及びLKのそれぞれの原子又は任意の置換基に結合し、それによってRPをLKに連結し、且つYは、LKの原子又は任意の置換基をRGに結合し;
RP及びLKは、それぞれ任意に及び独立して置換され、RPは、レポーター基であり及びLKは、構造式E:
【化8】
(式中、それぞれのnは、独立して、1〜3の整数であり、及びそれぞれのRは、独立して、H、D、アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、又はハロ基である)
で表される連結部分LK5であり、かつ
該化合物の少なくとも2個の原子が重原子同位体で同位体濃縮される、同位体濃縮化合物、あるいはその塩形態及び/又は水和物形態。
【請求項26】
RP及びLKそれぞれが、少なくとも1個の重原子同位体を含む、請求項25に記載の同位体濃縮化合物。
【請求項27】
RP及びLKそれぞれが、少なくとも2個の重原子同位体を含む、請求項25に記載の同位体濃縮化合物。
【請求項28】
RP及びLKそれぞれが、少なくとも3個の重原子同位体を含む、請求項25に記載の同位体濃縮化合物。
【請求項29】
a)それぞれ1つ以上の分析物を含有する2つ以上の試料を、異なる標識試薬と反応させ、それによってそれぞれ1つ以上の標識分析物を含有する2つ以上の別々に標識された試料を生成する工程であって、該標識試薬は、次式:
【化9】
で表されるか、あるいはその塩形態及び/又は水和物形態であり、式中、それぞれの標識試薬について独立して、
RGは、求核性基又は求電子性基であり;
rは、0〜1の整数であり;
S’は、固体支持体又は親和性リガンドに結合された切断可能なリンカーであり;
X及びYは、それぞれ結合であり、Xは、RP及びLKのそれぞれの原子又は任意の置換基に結合し、それによってRPをLKに連結し、且つYは、LKの原子又は任意の置換基をRGに結合し;
RP及びLKは、それぞれ任意に及び独立して置換され、RPは、レポーター基であり及びLKは、構造式E:
【化10】
(式中、それぞれのnは、独立して、1〜3の整数であり、及びそれぞれのRは、独立して、H、D、アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、又はハロ基である)
で表される連結部分LK5であり;並びに
RPは、それぞれの標識分析物について固有の総質量を有し、及びLKは、それぞれの標識分析物についての該RPの間の固有の総質量の差を、それぞれの標識分析物についての該RP及びLKの総質量の総計が同じであるように補う、それぞれの標識分析物について固有の総質量を有する、工程;ならびに
b)2つ以上の該標識された試料又はその部分と、場合により1つ以上の較正標準とを混合し、それによって混合物を製造する工程、
を包含する、方法。
【請求項30】
前記2つ以上の試料が酵素消化反応の生成物である、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
それぞれの試料が分離プロセスからの画分である、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記1つ以上の分析物が、タンパク質、核酸分子、糖質、脂質、ステロイド、アミノ酸、又は1500ダルトン未満の小分子である、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記1つ以上の分析物がペプチドである、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
前記1つ以上の別々に標識された分析物それぞれが、その由来する試料を同定する固有のレポーターを含有する、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
さらに、
c)試料混合物又はその画分について第1の質量分光分析を行う工程;
d)該第1の質量分光分析からの標識分析物の、選択された質量電荷比の選択イオンを解離エネルギーレベルまで処理し、それによって該選択イオンの少なくとも一部の特徴的イオン及びイオン化娘フラグメントイオンを形成する工程;ならびに
e)該選択イオン、該特徴的イオン及び該娘フラグメントイオン、又はこれらの画分の第2の質量分析を行う工程、
を包含する、請求項29に記載の方法。
【請求項36】
さらに、f)前記第2の質量分析におけるそれぞれの特徴的イオン部分の総質量及び相対量並びに前記娘フラグメントイオンの総質量を測定する工程を包含する、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
さらに、標識分析物の選択イオンについて異なる選択された質量電荷比で工程(d)〜(f)を1回以上反復する工程を包含する、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
さらに、工程(c)〜(f)を1回以上反復する工程を包含し、それぞれの回で前記試料混合物の異なる画分を用いる、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記レポーターが、前記分析物を調べるために使用される条件下で実質的にサブフラグメント化しない、請求項35に記載の方法。
【請求項40】
前記レポーターが、前記分析物を調べるために使用される条件下でサブフラグメント化する、請求項35に記載の方法。
【請求項41】
選択された質量電荷比の前記選択イオンに関連する前記標識分析物の同一性が、前記娘フラグメントイオンの分析によって決定される、請求項35に記載の方法。
【請求項42】
前記第2の質量分析におけるそれぞれの特徴的イオンの相対量が、その他の特徴的イオンに対して測定される、請求項35に記載の方法。
【請求項43】
前記同定された分析物に関連するそれぞれの特徴的イオンの相対量が、前記混合物を形成するために加えられるそれぞれの試料の量と関連付けられ、それによって該混合物を形成するために組み合わせられる2つ以上の該試料のそれぞれの中の該分析物の相対量を測定する、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
(i)前記混合物が、さらに、前記同定される分析物のための少なくとも1つの較正標準の既知量を含有し、且つそれぞれの特徴的イオンの絶対量が、該較正標準に関連する特徴的イオンの量に関して測定される;ならびに
(ii)該混合物のそれぞれの異なる試料中の該同定される分析物の絶対量が、それぞれの特徴的イオンの量に関して測定される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
さらに、工程(d)〜(f)を、標識分析物の選択イオンについて異なる選択された質量電荷比で1回以上反復し、それによって前記混合物を形成するために組み合わせられた前記試料の2つ以上のそれぞれの中の1つ以上のその他の分析物の相対量を同定及び/又は測定する工程を包含する、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
さらに、工程(d)〜(f)を、標識分析物の選択イオンについて異なる選択された質量電荷比で1回以上反復し、それによって前記混合物を形成するために組み合わせられた前記試料の2つ以上のそれぞれの中の1つ以上のその他の分析物の絶対量を同定及び/又は測定する工程を包含する、請求項43に記載の方法。
【請求項47】
構造式VI:
【化11】
で表される化合物あるいはその塩形態及び/又は水和物形態を含有するキットであって、式中、
RP6及びLK6は、それぞれ独立して、ヘテロアリール又はヘテロシクロアルキルであるか、あるいはヘテロアリール又はヘテロシクロアルキルで置換又は中断された線状又は分岐脂肪族又はヘテロ脂肪族基であり、RP6又はLK6の少なくとも1つは、場合により置換される核酸塩基、あるいは場合により置換される核酸塩基で置換又は中断された線状又は分岐脂肪族又はヘテロ脂肪族基を含み;
RP6及びLK6の任意の置換基は、独立して、水素、重水素、−OH、ハロゲン、−CN、−NO2、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、−R3、−T−R3、リボース、デオキシリボース、又はホスフェートから選択され;
それぞれのR3は、独立して、水素、重水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであり;
Tは、−O−、−NR4−、−S−、−C(O)−、−S(O)−、−SO2−、−NR4C(O)−、−C(O)NR4−、−NR4SO2−、−SO2NR4−、−C(O)O−、−OC(O)−、−NR4C(O)O−、又は−OC(O)NR4−であり;
それぞれのR4は、独立して、水素、重水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、又はアラルキルであり;
Xは、レポーターの原子とLK6との間の結合であり;及び
Yは、リンカーの原子とRGの原子との間の結合であり、
RP6及びLK6の少なくとも1つは、1個以上の重原子同位体で同位体濃縮される、
キット。
【請求項48】
LK6のみが核酸塩基である、請求項47に記載のキット。
【請求項49】
少なくとも1つの化合物が、構造式:
【化12】
で表され、式中、
Xは、R5とR6とを結合し及びYはR7とRGとを結合し;
R5は、−C(J)2−C(O)−、−C(J)2−C(S)−、−C(J)2−C(NH)−、又は−C(J)2−C(NR2)−であり、
RZは、場合によりヘテロ原子を含有していてもよい1〜8個の炭素原子を含有するアルキル基であるか、又は場合により置換されるアリール基であり、該アルキル基又はアリール基の炭素原子は、独立して、連結された水素、重水素及び/又はフッ素原子を含有し;並びに
この場合のそれぞれのJは、同一であるか又は異なり、H、重水素(D)、Rz、ORz、SRz、NHRz、N(Rz)2、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素であり;
R6及びR7は、それぞれ独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、−R3、−T−R3、リボース、デオキシリボース、又はホスフェートであり;この場合のそれぞれのR3は、独立して、水素、重水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであり;並びに
R8及びR9は、それぞれ独立して、水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、又はハロゲン化アルキルである、請求項48に記載のキット。
【請求項50】
前記化合物の少なくとも1つが:
【化13】
又はそのアイソトポローグである、請求項48に記載のキット。
【請求項51】
少なくとも1つの化合物が、構造式I:
【化14】
で表される、請求項1に記載のキットであって、式中:
RP1は、構造式A:
【化15】
(式中、
環Aは、芳香族であり;
それぞれのZは、独立してCH、CR2、又はNであり、但し、2個以下の基ZがNであることを条件とし;
nは1又は2であり;
それぞれのR2は、独立して、水素、重水素、−OH、ハロゲン、−CN、−NO2、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、−R3、又は−T−R3から選択され;
それぞれのR3は、独立して、水素、重水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであり;
Tは、−O−、−NR4−、−S−、−C(O)−、−S(O)−、−SO2−、−NR4C(O)−、−C(O)NR4−、−NR4SO2−、−SO2NR4−、−C(O)O−、−OC(O)−、−NR4C(O)O−、又は−OC(O)NR4−であり;
それぞれのR4は、独立して、水素、重水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、又はアラルキルである)
で表されるレポーター基であり、
LK1は、連結部分LK5であり;
Xは、前記レポーターの原子とLK1の間の結合であり;並びに
Yは、前記リンカーの原子とRGの原子の間の結合であり、
RP1及びLK1の少なくとも1つは、1個以上の重原子同位体で同位体濃縮される、
キット。
【請求項52】
環Aが6員環である、請求項51に記載のキット。
【請求項53】
環Aのオルト位又はパラ位の前記基ZのいずれかがC−T−R3である、請求項52に記載のキット。
【請求項54】
環Aのオルト位又はパラ位の前記基ZのいずれかがC−NHC(O)−R3又はC−NHSO2−R3であり、かつそれぞれのR3が独立して場合により置換されるアルキル基である、請求項53に記載のキット。
【請求項55】
RP1が構造式A−1:
【化16】
で表される、請求項51に記載のキット。
【請求項56】
少なくとも1つの化合物が、構造式II:
【化17】
で表され、式中:
RP2は、構造式B:
【化18】
で表されるレポーター基であり、
環Bは、であり;
nは、1又は2であり;
それぞれのWは、独立して、O、S又はNR4であり;
それぞれのW’は、独立して、CH2、CHR2、C(R2)2、C(O)又はC=N−R4であり;
Qは、CH又はCR2であり;
Qは、CH又はCR2であり;
それぞれのR2は、独立して、水素、重水素、−OH、ハロゲン、−CN、−NO2、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、−R3、又は−T−R3から選択され;
それぞれのR3は、独立して、水素、重水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであり;
Tは、−O−、−NR4−、−S−、−C(O)−、−S(O)−、−SO2−、−NR4C(O)−、−C(O)NR4−、−NR4SO2−、−SO2NR4−、−C(O)O−、−OC(O)−、−NR4C(O)O−、又は−OC(O)NR4−であり;
それぞれのR4は、独立して、水素、重水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、又はアラルキルであり;
LK2は、連結部分LK5であり;
Xは、前記レポーターの原子とLK2の間の結合であり;並びに
Yは、前記リンカーの原子とRGの原子の間の結合であり、
RP2及びLK2の少なくとも1つは、1個以上の重原子同位体で同位体濃縮される、請求項1に記載のキット。
【請求項57】
少なくとも1つの化合物が、構造式II−d:
【化19】
で表される、請求項56に記載のキット。
【請求項58】
少なくとも1つの化合物が、構造式II−e:
【化20】
で表される、請求項56に記載のキット。
【請求項59】
少なくとも1つの化合物が、構造式III:
【化21】
で表され、式中:
RP3は、構造式C:
【化22】
で表されるレポーター基であり;
Rx及びRyのそれぞれは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、又はヘテロアルキルであり、Rx及びRyの任意の置換基は、独立して、水素、重水素、−OH、ハロゲン、−CN、−NO2、−R3、−T−R3、リボース、デオキシリボース又はホスフェートから選択され、あるいはRx及びRyは一緒になって環C’:
【化23】
を形成し;
環C’は、ヘテロアリール又はヘテロシクロアルキルであり、環C’の置換基は、独立して、水素、重水素、−OH、ハロゲン、−CN、−NO2、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアルキル、−R3、−T−R3、リボース、デオキシリボース又はホスフェートであり;
それぞれのR3は、独立して、水素、重水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであり;
Tは、−O−、−NR4−、−S−、−C(O)−、−S(O)−、−SO2−、−NR4C(O)−、−C(O)NR4−、−NR4SO2−、−SO2NR4−、−C(O)O−、−OC(O)−、−NR4C(O)O−、又は−OC(O)NR4−であり;
それぞれのR4は、独立して、水素、重水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、又はアラルキルであり;
LK3は、連結部分LK5であり;
Xは、前記レポーターの原子とLK3の間の結合であり;並びに
Yは、前記リンカーの原子とRGの原子の間の結合であり、
RP3及びLK3の少なくとも1つは、1個又はそれ以上の重原子同位体で同位体濃縮される、請求項1に記載のキット。
【請求項60】
環C’が、構造式III−c:
【化24】
(式中、qは0〜6の整数であり及びLK3はカルボニル基を含む)
で表される、請求項59に記載のキット。
【請求項1】
次式:
【化1】
で表される少なくとも2つの異なる化合物あるいはその塩形態及び/又は水和物形態を含有するキットであって、式中、それぞれの異なる化合物について独立して、
RGは、求核性基又は求電子性基であるか、あるいは分析物と求核性基又は求電子性基との反応生成物であり;
rは、0〜1の整数であり;
S’は、固体支持体又は親和性リガンドに結合された切断可能なリンカーであり;
X及びYは、それぞれ結合であり、Xは、RP及びLKのそれぞれの原子又は任意の置換基に結合し、それによってRPをLKに連結し、且つYは、LKの原子又は任意の置換基をRGに結合し;
RP及びLKは、それぞれ任意に及び独立して置換され、RPは、レポーター基であり及びLKは、構造式E
【化2】
(式中、それぞれのnは、独立して、1〜3の整数であり、及びそれぞれのRは、独立して、H、D、アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、又はハロ基である)
で表される連結部分LK5であり;並びに
RPは、それぞれの化合物について固有の総質量を有し、及びLKは、それぞれの化合物についての該RPの間の固有の総質量の差を、それぞれの化合物についての該RP及びLKの総質量の総計が同じであるように補う、それぞれの化合物について固有の総質量を有する、キット。
【請求項2】
RPが、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルであるか、あるいはヘテロアリール又はヘテロシクロアルキル基で置換又は中断された線状又は分岐脂肪族又はへテロ脂肪族基である、請求項1に記載のキット。
【請求項3】
前記連結部分LK5が、次の構造式:
【化3】
で表される基であるか;又は該基のアイソトポローグである、請求項1に記載のキット。
【請求項4】
前記化合物の少なくとも1つが、
【化4】
であるか又はそのアイソトポローグである、請求項1に記載のキット。
【請求項5】
前記キットの全ての化合物が同重体である、請求項1に記載のキット。
【請求項6】
前記化合物が同重体異性体である、請求項5に記載のキット。
【請求項7】
前記化合物が同重体アイソトポローグである、請求項5に記載のキット。
【請求項8】
前記キットのそれぞれの化合物が固有の同位体コード化レポーターを含有する、請求項1に記載のキット。
【請求項9】
RPが場合により置換されるピペラジニルを含み、かつLKがアリール又はシクロアルキルであるか、あるいはアリール又はシクロアルキルで置換又は中断された線状又は分岐脂肪族又はへテロ脂肪族基である、請求項1に記載のキット。
【請求項10】
RGが求核性基又は求電子性基である、請求項1に記載のキット。
【請求項11】
RGが、N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル、N−ヒドロキシスルホスクシンイミジルエステル、ペンタフルオロフェニルエステル、2−ニトロフェニルエステル、4−ニトロフェニルエステル、2,4−ジニトロフェニルエステル、2,4−ジハロフェニルエステル、混合した無水物、マレイミド、ハロゲン化アルキル、α−ハロ−アシルのハロゲン化アリール、ハロゲン化トリチル、及びハロゲン化シリルからなる群から選択される求電子性基である、請求項10に記載のキット。
【請求項12】
RGが、アミン、ヒドロキシル、及びチオールからなる群から選択される求核性基である、請求項10に記載のキット。
【請求項13】
rが0である、請求項1に記載のキット。
【請求項14】
S’で表される切断可能なリンカーが前記固体支持体に結合される、請求項1に記載のキット。
【請求項15】
前記キットのそれぞれの異なる化合物が、任意の他の異なる化合物が固定化される支持体とは区別される支持体に固定化される、請求項14に記載のキット。
【請求項16】
前記キットのそれぞれの異なる化合物が前記固体支持体上に別々の配列位置で固定化され、それによって該キットが前記異なる化合物のアレイライブラリーである、請求項15に記載のキット。
【請求項17】
前記固体支持体が、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフルオロエチレン、ポリエチレンオキシ、ポリアクリルアミド、ガラス、シリカ、制御細孔ガラス(CPG)、又は逆相シリカを含む、請求項15に記載のキット。
【請求項18】
RGが分析物と求核性基又は求電子性基との反応生成物である、請求項17に記載のキット。
【請求項19】
RGが求核性基又は求電子性基と分析物との反応の生成物でありかつ該分析物がタンパク質、ペプチド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、脂質、ステロイド又は1500ダルトン未満の小分子である、請求項1に記載のキット。
【請求項20】
結合X及びYの両方が、解離エネルギーレベルに供された場合に前記化合物の少なくとも一部分においてフラグメント化する、請求項1に記載のキット。
【請求項21】
RPが、解離エネルギーレベルに供された場合に前記化合物の少なくとも一部分においてサブフラグメント化する、請求項1に記載のキット。
【請求項22】
複数の標識分析物あるいはその塩形態及び/又は水和物形態を含有する混合物であって、次式:
【化5】
で表される複数の標識分析物あるいはその塩形態及び/又は水和物形態を含有する混合物であって、式中、それぞれの標識分析物について独立して、
rは、0〜1の整数であり;
S’は、固体支持体又は親和性リガンドに結合された切断可能なリンカーであり;
X及びYは、それぞれ結合であり、Xは、RP及びLKのそれぞれの原子又は任意の置換基に結合し、それによってRPをLKに連結し、且つYは、LKの原子又は任意の置換基を−分析物に結合し;
RP及びLKは、それぞれ任意に及び独立して置換され、RPは、レポーター基であり及びLKは、構造式E:
【化6】
(式中、それぞれのnは、独立して、1〜3の整数であり、及びそれぞれのRは、独立して、H、D、アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、又はハロ基である)
で表される連結部分LK5であり;並びに
RPは、それぞれの標識分析物について固有の総質量を有し、及びLKは、それぞれの標識分析物についての該RPの間の固有の総質量の差を、それぞれの標識分析物についての該RP及びLKの総質量の総計が同じであるように補う、それぞれの標識分析物について固有の総質量を有する、混合物。
【請求項23】
それぞれの−分析物が、タンパク質、ペプチド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、糖質、脂質、ステロイド、アミノ酸又は1500ダルトン未満の小分子である、請求項22に記載の混合物。
【請求項24】
それぞれのRPが、前記分析物が由来する試料を同定する固有の同位体コードを含む、請求項22に記載の混合物。
【請求項25】
次式:
【化7】
で表される同位体濃縮化合物あるいはその塩形態及び/又は水和物形態であって、式中、
RGは、求核性基又は求電子性基であるか、あるいは分析物と求核性基又は求電子性基との反応生成物であり;
X及びYは、それぞれ結合であり、Xは、RP及びLKのそれぞれの原子又は任意の置換基に結合し、それによってRPをLKに連結し、且つYは、LKの原子又は任意の置換基をRGに結合し;
RP及びLKは、それぞれ任意に及び独立して置換され、RPは、レポーター基であり及びLKは、構造式E:
【化8】
(式中、それぞれのnは、独立して、1〜3の整数であり、及びそれぞれのRは、独立して、H、D、アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、又はハロ基である)
で表される連結部分LK5であり、かつ
該化合物の少なくとも2個の原子が重原子同位体で同位体濃縮される、同位体濃縮化合物、あるいはその塩形態及び/又は水和物形態。
【請求項26】
RP及びLKそれぞれが、少なくとも1個の重原子同位体を含む、請求項25に記載の同位体濃縮化合物。
【請求項27】
RP及びLKそれぞれが、少なくとも2個の重原子同位体を含む、請求項25に記載の同位体濃縮化合物。
【請求項28】
RP及びLKそれぞれが、少なくとも3個の重原子同位体を含む、請求項25に記載の同位体濃縮化合物。
【請求項29】
a)それぞれ1つ以上の分析物を含有する2つ以上の試料を、異なる標識試薬と反応させ、それによってそれぞれ1つ以上の標識分析物を含有する2つ以上の別々に標識された試料を生成する工程であって、該標識試薬は、次式:
【化9】
で表されるか、あるいはその塩形態及び/又は水和物形態であり、式中、それぞれの標識試薬について独立して、
RGは、求核性基又は求電子性基であり;
rは、0〜1の整数であり;
S’は、固体支持体又は親和性リガンドに結合された切断可能なリンカーであり;
X及びYは、それぞれ結合であり、Xは、RP及びLKのそれぞれの原子又は任意の置換基に結合し、それによってRPをLKに連結し、且つYは、LKの原子又は任意の置換基をRGに結合し;
RP及びLKは、それぞれ任意に及び独立して置換され、RPは、レポーター基であり及びLKは、構造式E:
【化10】
(式中、それぞれのnは、独立して、1〜3の整数であり、及びそれぞれのRは、独立して、H、D、アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、又はハロ基である)
で表される連結部分LK5であり;並びに
RPは、それぞれの標識分析物について固有の総質量を有し、及びLKは、それぞれの標識分析物についての該RPの間の固有の総質量の差を、それぞれの標識分析物についての該RP及びLKの総質量の総計が同じであるように補う、それぞれの標識分析物について固有の総質量を有する、工程;ならびに
b)2つ以上の該標識された試料又はその部分と、場合により1つ以上の較正標準とを混合し、それによって混合物を製造する工程、
を包含する、方法。
【請求項30】
前記2つ以上の試料が酵素消化反応の生成物である、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
それぞれの試料が分離プロセスからの画分である、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記1つ以上の分析物が、タンパク質、核酸分子、糖質、脂質、ステロイド、アミノ酸、又は1500ダルトン未満の小分子である、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記1つ以上の分析物がペプチドである、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
前記1つ以上の別々に標識された分析物それぞれが、その由来する試料を同定する固有のレポーターを含有する、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
さらに、
c)試料混合物又はその画分について第1の質量分光分析を行う工程;
d)該第1の質量分光分析からの標識分析物の、選択された質量電荷比の選択イオンを解離エネルギーレベルまで処理し、それによって該選択イオンの少なくとも一部の特徴的イオン及びイオン化娘フラグメントイオンを形成する工程;ならびに
e)該選択イオン、該特徴的イオン及び該娘フラグメントイオン、又はこれらの画分の第2の質量分析を行う工程、
を包含する、請求項29に記載の方法。
【請求項36】
さらに、f)前記第2の質量分析におけるそれぞれの特徴的イオン部分の総質量及び相対量並びに前記娘フラグメントイオンの総質量を測定する工程を包含する、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
さらに、標識分析物の選択イオンについて異なる選択された質量電荷比で工程(d)〜(f)を1回以上反復する工程を包含する、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
さらに、工程(c)〜(f)を1回以上反復する工程を包含し、それぞれの回で前記試料混合物の異なる画分を用いる、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記レポーターが、前記分析物を調べるために使用される条件下で実質的にサブフラグメント化しない、請求項35に記載の方法。
【請求項40】
前記レポーターが、前記分析物を調べるために使用される条件下でサブフラグメント化する、請求項35に記載の方法。
【請求項41】
選択された質量電荷比の前記選択イオンに関連する前記標識分析物の同一性が、前記娘フラグメントイオンの分析によって決定される、請求項35に記載の方法。
【請求項42】
前記第2の質量分析におけるそれぞれの特徴的イオンの相対量が、その他の特徴的イオンに対して測定される、請求項35に記載の方法。
【請求項43】
前記同定された分析物に関連するそれぞれの特徴的イオンの相対量が、前記混合物を形成するために加えられるそれぞれの試料の量と関連付けられ、それによって該混合物を形成するために組み合わせられる2つ以上の該試料のそれぞれの中の該分析物の相対量を測定する、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
(i)前記混合物が、さらに、前記同定される分析物のための少なくとも1つの較正標準の既知量を含有し、且つそれぞれの特徴的イオンの絶対量が、該較正標準に関連する特徴的イオンの量に関して測定される;ならびに
(ii)該混合物のそれぞれの異なる試料中の該同定される分析物の絶対量が、それぞれの特徴的イオンの量に関して測定される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
さらに、工程(d)〜(f)を、標識分析物の選択イオンについて異なる選択された質量電荷比で1回以上反復し、それによって前記混合物を形成するために組み合わせられた前記試料の2つ以上のそれぞれの中の1つ以上のその他の分析物の相対量を同定及び/又は測定する工程を包含する、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
さらに、工程(d)〜(f)を、標識分析物の選択イオンについて異なる選択された質量電荷比で1回以上反復し、それによって前記混合物を形成するために組み合わせられた前記試料の2つ以上のそれぞれの中の1つ以上のその他の分析物の絶対量を同定及び/又は測定する工程を包含する、請求項43に記載の方法。
【請求項47】
構造式VI:
【化11】
で表される化合物あるいはその塩形態及び/又は水和物形態を含有するキットであって、式中、
RP6及びLK6は、それぞれ独立して、ヘテロアリール又はヘテロシクロアルキルであるか、あるいはヘテロアリール又はヘテロシクロアルキルで置換又は中断された線状又は分岐脂肪族又はヘテロ脂肪族基であり、RP6又はLK6の少なくとも1つは、場合により置換される核酸塩基、あるいは場合により置換される核酸塩基で置換又は中断された線状又は分岐脂肪族又はヘテロ脂肪族基を含み;
RP6及びLK6の任意の置換基は、独立して、水素、重水素、−OH、ハロゲン、−CN、−NO2、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、−R3、−T−R3、リボース、デオキシリボース、又はホスフェートから選択され;
それぞれのR3は、独立して、水素、重水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであり;
Tは、−O−、−NR4−、−S−、−C(O)−、−S(O)−、−SO2−、−NR4C(O)−、−C(O)NR4−、−NR4SO2−、−SO2NR4−、−C(O)O−、−OC(O)−、−NR4C(O)O−、又は−OC(O)NR4−であり;
それぞれのR4は、独立して、水素、重水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、又はアラルキルであり;
Xは、レポーターの原子とLK6との間の結合であり;及び
Yは、リンカーの原子とRGの原子との間の結合であり、
RP6及びLK6の少なくとも1つは、1個以上の重原子同位体で同位体濃縮される、
キット。
【請求項48】
LK6のみが核酸塩基である、請求項47に記載のキット。
【請求項49】
少なくとも1つの化合物が、構造式:
【化12】
で表され、式中、
Xは、R5とR6とを結合し及びYはR7とRGとを結合し;
R5は、−C(J)2−C(O)−、−C(J)2−C(S)−、−C(J)2−C(NH)−、又は−C(J)2−C(NR2)−であり、
RZは、場合によりヘテロ原子を含有していてもよい1〜8個の炭素原子を含有するアルキル基であるか、又は場合により置換されるアリール基であり、該アルキル基又はアリール基の炭素原子は、独立して、連結された水素、重水素及び/又はフッ素原子を含有し;並びに
この場合のそれぞれのJは、同一であるか又は異なり、H、重水素(D)、Rz、ORz、SRz、NHRz、N(Rz)2、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素であり;
R6及びR7は、それぞれ独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、−R3、−T−R3、リボース、デオキシリボース、又はホスフェートであり;この場合のそれぞれのR3は、独立して、水素、重水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであり;並びに
R8及びR9は、それぞれ独立して、水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、又はハロゲン化アルキルである、請求項48に記載のキット。
【請求項50】
前記化合物の少なくとも1つが:
【化13】
又はそのアイソトポローグである、請求項48に記載のキット。
【請求項51】
少なくとも1つの化合物が、構造式I:
【化14】
で表される、請求項1に記載のキットであって、式中:
RP1は、構造式A:
【化15】
(式中、
環Aは、芳香族であり;
それぞれのZは、独立してCH、CR2、又はNであり、但し、2個以下の基ZがNであることを条件とし;
nは1又は2であり;
それぞれのR2は、独立して、水素、重水素、−OH、ハロゲン、−CN、−NO2、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、−R3、又は−T−R3から選択され;
それぞれのR3は、独立して、水素、重水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであり;
Tは、−O−、−NR4−、−S−、−C(O)−、−S(O)−、−SO2−、−NR4C(O)−、−C(O)NR4−、−NR4SO2−、−SO2NR4−、−C(O)O−、−OC(O)−、−NR4C(O)O−、又は−OC(O)NR4−であり;
それぞれのR4は、独立して、水素、重水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、又はアラルキルである)
で表されるレポーター基であり、
LK1は、連結部分LK5であり;
Xは、前記レポーターの原子とLK1の間の結合であり;並びに
Yは、前記リンカーの原子とRGの原子の間の結合であり、
RP1及びLK1の少なくとも1つは、1個以上の重原子同位体で同位体濃縮される、
キット。
【請求項52】
環Aが6員環である、請求項51に記載のキット。
【請求項53】
環Aのオルト位又はパラ位の前記基ZのいずれかがC−T−R3である、請求項52に記載のキット。
【請求項54】
環Aのオルト位又はパラ位の前記基ZのいずれかがC−NHC(O)−R3又はC−NHSO2−R3であり、かつそれぞれのR3が独立して場合により置換されるアルキル基である、請求項53に記載のキット。
【請求項55】
RP1が構造式A−1:
【化16】
で表される、請求項51に記載のキット。
【請求項56】
少なくとも1つの化合物が、構造式II:
【化17】
で表され、式中:
RP2は、構造式B:
【化18】
で表されるレポーター基であり、
環Bは、であり;
nは、1又は2であり;
それぞれのWは、独立して、O、S又はNR4であり;
それぞれのW’は、独立して、CH2、CHR2、C(R2)2、C(O)又はC=N−R4であり;
Qは、CH又はCR2であり;
Qは、CH又はCR2であり;
それぞれのR2は、独立して、水素、重水素、−OH、ハロゲン、−CN、−NO2、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、−R3、又は−T−R3から選択され;
それぞれのR3は、独立して、水素、重水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであり;
Tは、−O−、−NR4−、−S−、−C(O)−、−S(O)−、−SO2−、−NR4C(O)−、−C(O)NR4−、−NR4SO2−、−SO2NR4−、−C(O)O−、−OC(O)−、−NR4C(O)O−、又は−OC(O)NR4−であり;
それぞれのR4は、独立して、水素、重水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、又はアラルキルであり;
LK2は、連結部分LK5であり;
Xは、前記レポーターの原子とLK2の間の結合であり;並びに
Yは、前記リンカーの原子とRGの原子の間の結合であり、
RP2及びLK2の少なくとも1つは、1個以上の重原子同位体で同位体濃縮される、請求項1に記載のキット。
【請求項57】
少なくとも1つの化合物が、構造式II−d:
【化19】
で表される、請求項56に記載のキット。
【請求項58】
少なくとも1つの化合物が、構造式II−e:
【化20】
で表される、請求項56に記載のキット。
【請求項59】
少なくとも1つの化合物が、構造式III:
【化21】
で表され、式中:
RP3は、構造式C:
【化22】
で表されるレポーター基であり;
Rx及びRyのそれぞれは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、又はヘテロアルキルであり、Rx及びRyの任意の置換基は、独立して、水素、重水素、−OH、ハロゲン、−CN、−NO2、−R3、−T−R3、リボース、デオキシリボース又はホスフェートから選択され、あるいはRx及びRyは一緒になって環C’:
【化23】
を形成し;
環C’は、ヘテロアリール又はヘテロシクロアルキルであり、環C’の置換基は、独立して、水素、重水素、−OH、ハロゲン、−CN、−NO2、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアルキル、−R3、−T−R3、リボース、デオキシリボース又はホスフェートであり;
それぞれのR3は、独立して、水素、重水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであり;
Tは、−O−、−NR4−、−S−、−C(O)−、−S(O)−、−SO2−、−NR4C(O)−、−C(O)NR4−、−NR4SO2−、−SO2NR4−、−C(O)O−、−OC(O)−、−NR4C(O)O−、又は−OC(O)NR4−であり;
それぞれのR4は、独立して、水素、重水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、又はアラルキルであり;
LK3は、連結部分LK5であり;
Xは、前記レポーターの原子とLK3の間の結合であり;並びに
Yは、前記リンカーの原子とRGの原子の間の結合であり、
RP3及びLK3の少なくとも1つは、1個又はそれ以上の重原子同位体で同位体濃縮される、請求項1に記載のキット。
【請求項60】
環C’が、構造式III−c:
【化24】
(式中、qは0〜6の整数であり及びLK3はカルボニル基を含む)
で表される、請求項59に記載のキット。
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28A】
【図28B】
【図29A】
【図29B】
【図29C】
【図29D】
【図29E】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28A】
【図28B】
【図29A】
【図29B】
【図29C】
【図29D】
【図29E】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【公表番号】特表2009−526998(P2009−526998A)
【公表日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−555337(P2008−555337)
【出願日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際出願番号】PCT/US2007/003990
【国際公開番号】WO2007/100506
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(505123697)アプライド バイオシステムズ インコーポレイテッド (21)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際出願番号】PCT/US2007/003990
【国際公開番号】WO2007/100506
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(505123697)アプライド バイオシステムズ インコーポレイテッド (21)
【Fターム(参考)】
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