説明

実装マット及びこの実装マットを備えた汚染防止装置

ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維及び/又は熱処理シリカ繊維とを含む不織布マット。不織布マットの実施形態は、驚くべきことに、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、任意の個々の不織布マットの繊維タイプからなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.1倍大きい弾力性値を有する。不織布マットは、例えば汚染防止装置内で、及び他の断熱用途に有用である。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ガソリンエンジン用の触媒コンバータ等の汚染防止装置は、30年間にわたり公知である。ここ数年間、ディーゼル車に関するより厳格な規制により、ディーゼル酸化触媒(DOC’s)、ディーゼル微粒子フィルタ(DPF’s)及び選択的触媒低減装置(SCR’s)を含む他の汚染防止装置の急速な増加がもたらされた。汚染防止装置は、一般に金属製ハウジング又はケーシングを含み、ケーシング内には汚染防止要素が弾力性かつ可撓性の実装マットにより堅固に実装されている。ディーゼル酸化コンバータを含む触媒コンバータは、モノリシック構造体に通常はコーティングされる触媒を含有する。金属モノリスも知られているが、モノリシック構造体は典型的にはセラミックである。ガソリンエンジン中の触媒は、一酸化炭素及び炭化水素を酸化させ、窒素酸化物を還元して、大気汚染を抑制する。ディーゼル酸化触媒は、すす粒子の可溶性有機成分及び存在する任意の一酸化炭素を酸化する。
【0002】
ディーゼル微粒子フィルタ又はトラップは典型的にウォールフロー型(wallflow)フィルタであり、典型的に多孔性結晶構造のセラミック材料から作製されるハニカム状のモノリシック構造を有する。ハニカム状構造の交互セルは、通常、排気ガスが1つのセルに入り、1つのセルの多孔質壁を強制的に通過させられ、隣接するセルを通って構造体から出て行くように埋め込まれる。この方法で、ディーゼル排気に存在する小さなすす粒子が回収される。時々、排気ガスの温度がすす粒子の焼却温度を超えて上昇し、そのためすす粒子が燃焼される。このプロセスは「再生(regeneration)」と称されている。
【0003】
選択的触媒還元装置は、構造及び機能において触媒コンバータと類似している(即ち、NOxを還元する)。気体又は液体還元剤(一般にアンモニア又は尿素)が選択的触媒還元装置モノリスに到達する前に、気体又は液体還元剤(一般にアンモニア又は尿素)が排気ガスに添加される。混合された気体は、NOx排出物とアンモニア又は尿素との間の反応を起こす。この反応は、NOx排出物を純粋な窒素及び酸素に変換する。
【0004】
汚染防止装置内で使用されるモノリス、特にセラミック汚染防止モノリスは脆く、振動又は衝撃による損傷及び破損を受け易い。セラミック汚染防止モノリスは、概して、それらを含有する金属製ハウジングより一桁低い熱膨張係数を有する。このことは、汚染防止装置が加熱されるにつれて、ハウジングの内側周辺壁とモノリスの外側壁との間の間隙が増大することを意味する。金属製ハウジングがマットの断熱効果によって、より小さい温度変化を経るにもかかわらず、金属製ハウジングの熱膨張係数がより高いことによって、ハウジングはセラミックモノリスの膨張よりも速く、より大きい周辺サイズに膨張する。そのような熱循環は、汚染防止装置の寿命及び使用中に何百回となく生じる。
【0005】
道路の衝撃及び振動によるセラミックモノリスへの損傷を避け、熱膨張の差を補い、モノリスと金属製ハウジングとの間を排気ガスが通過することを防ぐ(それにより触媒を迂回する)ために、セラミックモノリスと金属製ハウジングとの間に実装マットが配置される。これらのマットは所望の温度範囲にわたってモノリスを定位置に保持するのに十分な圧力を付与するが、セラミックモノリスを損傷させる程の圧力は付与しない。
【0006】
公知のマットとしては、セラミック繊維と、膨張材料と、有機及び/又は無機バインダーと、から構成される膨張シート材料が挙げられる。近年、非膨張マット、特に、多結晶セラミック繊維及びバインダーから構成されるものが使用されている。多結晶繊維は、(溶融形成された)非晶質耐火セラミック繊維(即ち、溶融形成され、熱処理によって繊維をアニールし又は結晶化させる後加工を受けていないため、実質的に結晶を有さない、即ち粉末X線回折によって結晶性を検出されない繊維)よりも遙かに高価であるため、これらの繊維を使用したマットは、例えば超薄壁モノリスと共に使用され、又は使用中に水に晒される汚染防止装置(フィルター洗浄、水分凝集、垂直スタック(vertical stack)からの雨水等による)用等、絶対的に必要であると思われる場所に使用される。水は、所定の膨張実装材料に有害な効果を有し得る。非晶質耐火セラミック繊維のみを含む非膨張マットは、概して実装マットとして機能するのに必要な保持力を有さない。非晶質耐火セラミック繊維の性能は改良され得るが、通常、高価なショット除去、及び繊維を少なくとも部分的に結晶化させる高温に至る熱処理を必要とする。ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維を含むマットが試みられているが、概して十分な温度性能を有さない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様において、本開示は、マットの総重量に基づいてケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、少なくとも10(いくつかの実施形態では、少なくとも15、20、25、30、35、又は更には40)重量パーセントの非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維と、からなる群から選択される少なくとも60(いくつかの実施形態では、少なくとも65、70、75、80、85、又は更には90)重量パーセントの繊維から構成されるブレンドから構成される不織布マットを記載し、ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維は、ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維の総重量に基づいてAlを10〜30重量パーセントの範囲内で、SiOを52〜70重量パーセントの範囲内で、及びMgOを1〜12重量パーセントの範囲内で含み、不織布マットは、マットの総重量に基づいて少なくとも80(いくつかの実施形態では少なくとも85、90、95、96、97、98、99、又は更には100)重量のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維と、から集合的に構成される。いくつかの実施形態では、ブレンドは、少なくとも80(いくつかの実施形態では、少なくとも85、90、95、96、97、98、99、又は更には100)重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維と、を集合的に含む。いくつかの実施形態では、ブレンドは、少なくとも80(いくつかの実施形態では、少なくとも85、90、95、96、97、98、99、又は更には100)重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、非結晶耐火セラミック繊維と、を集合的に含む。いくつかの実施形態では、ブレンドは、少なくとも80(いくつかの実施形態では、少なくとも85、90、95、96、97、98、99、又は更には100)重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、生体溶解性セラミック繊維と、を集合的に含む。いくつかの実施形態では、ブレンドは、少なくとも80(いくつかの実施形態では、少なくとも85、90、95、96、97、98、99、又は更には100)重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、熱処理シリカ繊維と、を集合的に含む。
【0008】
少なくとも60(いくつかの実施形態では、少なくとも65、70、75、80、85、又は更には90)重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、少なくとも10(いくつかの実施形態では、少なくとも15、20、25、30、35、又は更には40)重量パーセントの生体溶解性セラミック繊維と、から構成されるブレンドから構成される不織布マットであって、ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維は、ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維の総重量に基づいてAlを10〜30重量パーセントの範囲内で、SiOを52〜70重量パーセントの範囲内で、及びMgOを1〜12重量パーセントの範囲内で含み、不織布マットは、マットの総重量に基づいて少なくとも80(いくつかの実施形態では少なくとも85、90、95、96、97、98、99、又は更には100)重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、生体溶解性セラミック繊維と、から集合的に構成される。いくつかの実施形態では、ブレンドは、少なくとも80(いくつかの実施形態では、少なくとも85、90、95、96、97、98、99、又は更には100)重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、生体溶解性セラミック繊維と、を集合的に含む。
【0009】
少なくとも60(いくつかの実施形態では、少なくとも65、70、75、80、85、又は更には90)重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、少なくとも10(いくつかの実施形態では、少なくとも15、20、25、30、35、又は更には40)重量パーセントの熱処理シリカ繊維と、から構成されるブレンドから構成される不織布マットであって、ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維は、ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維の総重量に基づいてAlを10〜30重量パーセントの範囲内で、SiOを52〜70重量パーセントの範囲内で、及びMgOを1〜12重量パーセントの範囲内で含み、不織布マットは、マットの総重量に基づいて少なくとも80(いくつかの実施形態では少なくとも85、90、95、96、97、98、99、又は更には100)重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、熱処理シリカ繊維と、から集合的に構成される。いくつかの実施形態では、ブレンドは、少なくとも80(いくつかの実施形態では、少なくとも85、90、95、96、97、98、99、又は更には100)重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、熱処理シリカ繊維と、を集合的に含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、500℃を越えて加熱する前の出来上がった状態のマットは、マットの総重量に基づいて5(いくつかの実施形態では、4、3、2、1、0.75、0.5、0.25、0.1、又は更には0)重量パーセント以下の有機材料(例えば、バインダー)を含む。
【0011】
驚くべきことに、本明細書に記載する不織布マットのいくつかの実施形態では、ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維及び/又は熱処理シリカ繊維(適用可能な場合)とは、実条件備品試験(Real Condition Fixture Test)の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後(実施例1に従って測定)、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維、非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.1(いくつかの実施形態では、少なくとも1.2、1.25、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.75、又は更には少なくとも1.8)倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する。
【0012】
一般に、本明細書に記載する不織布マットの製造に使用されるケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維はショットを含まず、又は非常に低いレベルのショットを含む(いくつかの実施形態では、繊維の総重量に基づいて1重量%未満)。
【0013】
本明細書に記載する不織布マットは、例えば汚染防止装置内で、及び断熱用途に有用である。例示的な汚染防止装置は、本明細書に記載する不織布マットと共にケーシング内に実装される汚染防止要素(例えば、触媒コンバータ、ディーゼル微粒子フィルタ又は選択的触媒低減要素)を含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本明細書に記載する例示的な汚染防止装置の斜視図。
【図2】本明細書に開示する例示的な排気パイプの長手方向断面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1を参照すると、汚染防止装置10は、それぞれ略円錐台形の入口末端部12及び出口末端部13を有する金属ケーシング11を含む。ケーシング11内には、本開示による実装マット30で包囲された汚染防止要素20が配置されている。実装マットは、モノリシック要素20をケーシング11内に固く、しかし弾力的に支持及び保持する役割を果たし、汚染防止要素ケーシング11間の間隙を密封して、汚染防止要素20を迂回する排気ガスを防止又は低減(好ましくは最小限に)する。
【0016】
図2を参照すると、排気パイプ19は、第1の外側金属壁22と第2の内側金属壁20とを有する二重壁を含む。本開示によるマット24は、外側壁22と内側壁20との間の間隙内に配置され、断熱をもたらす。排気パイプ19の二重壁は、排気パイプ19が自動車の排気システム内で使用される際に、内部を排気ガスが流れる内部空間26を包囲する。
【0017】
本明細書に記載する実装マットを形成するための例示的なケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維には、E−ガラス繊維、S−ガラス繊維、S−2ガラス繊維、R−ガラス繊維、及びそれらの混合物が挙げられる。不織布実装マット中に使用されるケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維は、一般に少なくとも5マイクロメートル(いくつかの実施形態では、少なくとも7マイクロメートル、いくつかの実施形態では7マイクロメートル〜14マイクロメートルの範囲内)の平均直径と、0.5cm〜15cmの範囲内(いくつかの実施形態では、1cm〜12cmの範囲内)の長さとを有する。ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維は一般に連続的である。一般に、この連続繊維は、概して個別化される。個別化繊維を提供するために、繊維のトウ又は撚り糸が例えばガラスロービングカッター(glass roving cutter)(例えば、商標名「MODEL 90 GLASS ROVING CUTTER」でFinn & Fram,Inc.,Pacoma,CAから市販されている)を使用して所望の長さ(一般に約0.5〜15cmの範囲内)に細かく切断され得る。一般に、ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維はショットを含まず、又は非常に低いレベルのショットを含む(一般に、ケイ酸マグネシウムアルミニウムガラス繊維の総重量に基づいて1重量%未満)。加えて、ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維は、一般に適度に均一な直径を有する(即ち、平均で+/−3マイクロメートルの直径を有するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維の量が、ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維の総重量の少なくとも70重量%(いくつかの実施形態では、少なくとも80%又は更には少なくとも90重量%)。
【0018】
ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維は、(理論酸化物ベースで)10〜30重量パーセントの範囲内のAl、52〜70重量パーセントの範囲内のSiO、及び1〜12重量パーセントの範囲内のMgOを含む。場合により、アルミノケイ酸マグネシウムガラス繊維は、更に追加の酸化物(例えば、NaO、KO、B及び/又はCaO)を含む。ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維の特定の例には、一般に約55重量%のSiO、11重量%のAl、18重量%のCaO、6重量%のB、5重量%のMgO及び5重量%の他の酸化物を含むE−ガラス繊維;一般に約65重量%のSiO、25重量%のAl及び10重量%のMgOを含むS及びS−2ガラス繊維;並びに一般に約60重量%のSiO、25重量%のAl、9重量%のCaO及び6重量%のMgOを含むR−ガラス繊維が挙げられる。E−ガラス、S−ガラス及びS−2ガラスは、例えばAdvanced Glassfiber Yarns,LLC,Aiken,SCから市販されている。R−ガラスは、例えばSaint Gobain Vetrotex,Chambery,Franceから市販されている。
【0019】
例示的なアルミノシリケート非結晶耐火セラミック繊維には、吹き付け又は紡いだ非結晶耐火セラミック繊維(例えばThermal Ceramics,Augusta,GAから商標名「KAOWOOL」及び「CERAFIBER」で、Unifrax Corporation,Niagara Falls,NYから商標名「FIBERFRAX」で市販されている)が挙げられる。
【0020】
例示的な生体溶解性無機繊維には、ケイ素、マグネシウム及びカルシウムの酸化物から構成されるものが挙げられる。これらのタイプの繊維は、一般に、ケイ酸カルシウムマグネシウム繊維と呼ばれる。ケイ酸カルシウムマグネシウム繊維は、通常、約10重量パーセント未満のA1を含む。いくつかの実施形態では、繊維は約45〜約90重量パーセントのSiO、約45重量パーセント迄のCaO、約35重量パーセント迄のMgO、及び約10重量パーセント未満のA1を含む。例えば、繊維は、約55〜約75重量パーセントのSiO、約25〜約45重量パーセントのCaO、約1〜約10重量パーセントのMgO及び約5重量パーセント未満のAlを含むことができる。
【0021】
別の例示的な実施形態では、生体溶解性無機繊維は、シリカ及びマグネシウムの酸化物を含む。これらのタイプの繊維は、一般に、ケイ酸マグネシウム繊維と呼ばれる。ケイ酸マグネシウム繊維は、通常、約60〜約90重量パーセントのSiO、約35重量パーセント迄のMgO(一般に、約15〜約30重量パーセントのMgO)及び約5重量パーセント未満のAlを含む。例えば、これらの繊維は、約70〜約80重量パーセントのSiOと、約18〜約27重量パーセントのMgOと、約4重量パーセント未満の他の微量成分とを含んでもよい。
【0022】
生体溶解性無機繊維は、ゾルゲル形成、結晶成長プロセス、及び溶融形成技術(例えば、紡績又は吹き付け)を含む様々な方法で製造することができる。好適な生体溶解性無機酸化物繊維は、例えば米国特許第5,332,699号(Olds等)、同第5,585,312号(Ten Eyck等)、同第5,714,421号(Olds等)及び同第5,874,375号(Zoitas等)、並びに2002年7月31日出願の欧州特許出願第02078103.5号に記載されている。
【0023】
生体溶解性繊維は、例えばUnifrax Corporation,Niagara Falls,NYから商標名「ISOFRAX」及び「INSULFRAX」で、Nutec Fiberatec,Monterrey,Mexicoから商標名「SUPERMAG 1200」で、及びThermal Ceramics,Augusta,GAから商標名「SUPERWOOL」で市販されている。「SUPERWOOL 607」生体溶解性繊維は、例えば60〜70重量パーセントのSiO、25〜35重量パーセントのCaO、4〜7重量パーセントのMgO、及び微量のA1を含む。例えば僅かにより高温で使用し得る「SUPERWOOL 607 MAX」生体溶解性繊維は、60〜70重量パーセントのSiO、16〜22重量パーセントのCaO、12〜19重量パーセントのMgO、及び微量のA1を含む。
【0024】
本発明に記載する不織布マットの製造に使用するのに好適な生体溶解性無機繊維は、広範囲の平均直径及び平均長を有することができる。例えば、生体溶解性無機繊維は、約0.05マイクロメートル〜約15マイクロメートルの範囲の平均繊維直径を有するものが市販されている。いくつかの実施形態では、生体溶解性無機繊維は、約0.1マイクロメートル〜約5マイクロメートルの範囲内の平均繊維直径を有する。
【0025】
生体溶解性無機繊維は、一般に、約0.1cm〜約3cmの範囲内の平均繊維長を有する。
【0026】
本明細書で使用されるとき、用語「熱処理シリカ繊維」は、少なくとも80(いくつかの実施形態では、少なくとも85、90、92、93、94、95、96、97、98、99、99.5、99.9、又は更には100)重量パーセントのSiOを含む繊維を指し、該繊維は、少なくとも5分間の熱処理時間中に少なくとも400℃の熱処理温度に暴露されている。シリカ繊維中に存在し得る他の酸化物には、Al、MgO、B、CaO及びTiO等の繊維に関して当技術分野にて公知のものが挙げられる。いくつかの例示的な実施形態では、熱処理シリカ繊維は、繊維の総重量に基づいて約92〜約95重量パーセントのシリカと、8〜約5重量パーセントのアルミナとを含む。いくつかの実施形態では、熱処理シリカ繊維は、少なくとも約5分間、10分間、15分間、20分間、25分間、30分間、35分間、40分間、45分間、50分間、55分間、60分間、又はそれ以上の熱処理時間中、少なくとも400℃、500℃、600℃、700℃、800℃、900℃、1000℃、又は更にはそれ以上の熱処理温度に繊維を暴露することにより熱処理されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、熱処理シリカ繊維は(i)繊維を室温から約600℃〜約1100℃の最大熱処理温度まで加熱し、(ii)最大熱処理温度を約5〜約60分間(より一般的には約60分間)の熱処理時間の間維持し、(iii)繊維を室温に冷却させる、ことにより熱処理された。いくつかの例示的な実施形態では、本発明で使用される熱処理シリカ繊維は、(i)繊維を室温から少なくとも約850℃(いくつかの実施形態では、約850℃〜約1050℃)の最大熱処理温度まで加熱し、(ii)最大熱処理温度を少なくとも約60分間(一般に約60分間)の熱処理時間の間維持し、(iii)繊維を室温に冷却させる、ことにより熱処理される。
【0027】
熱処理シリカ繊維の形成には、様々な方法を使用することができ(例えば、米国特許第2,624,658号(Parker等)、同第2,718,461号(Parker等)、同第6,468,932号(Richter等)、同第3,498,774号(Saffadi等)、及び同第4,038,214号(Sotoji等参照)、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0028】
例示的な熱処理高シリカ含有繊維は、Hitco Carbon Composites,Inc.,Gardena,CAから商標名「REFRASIL」で、belChem Fiber Materials GmbH,Freiberg,Germanyから商標名「BELCOTEX」で市販されている。例えば、「REFRASIL F100」繊維は約96〜約99重量パーセントのSiOを含む一方、「BELCOTEX」繊維は約94.5重量パーセントのSiOを含む。
【0029】
好適な熱処理シリカ繊維は、広範囲の平均直径及び平均長を有することができる。熱処理シリカ繊維は、約0.05マイクロメートル〜約15マイクロメートル(いくつかの実施形態では、約5マイクロメートル〜約10マイクロメートル)の範囲内の平均繊維直径を有するものが市販されている。
【0030】
熱処理シリカ繊維は、一般に約0.1cm〜約3cmの範囲内の平均繊維長を有する。概して、選択された任意の繊維は、所望により、製造プロセス中にてより短い長さに破断され得るため、熱処理シリカ繊維の長さは重要ではない。
【0031】
一般に、熱処理シリカ繊維は連続的であり、ケイ酸アルミニウムマグネシウム繊維に関して上述したように概して個別化される。
【0032】
場合により、本明細書に記載する不織布マットのいくつかの実施形態は、玄武岩繊維を含む他の繊維を更に含む。玄武岩繊維は、鉱物玄武岩から形成される。玄武岩は、殆どの国で見出すことができる硬く緻密な火山岩である。玄武岩を粉砕し、洗浄し、溶融し、白金−ロジウム押出ブッシングに供給して、連続フィラメントを形成する。繊維は鉱物に由来するため、繊維の組成物は変動し得るが、概して約45〜約55重量パーセントのSiO、約2〜約6重量パーセントのアルカリ、約0.5〜約2重量パーセントのTiO、約5〜約14重量パーセントのFeO、約5〜約12重量パーセントのMgO、少なくとも約14重量パーセントのAl、及び多くの場合、ほぼ約10重量パーセントのCaOの組成物を有する。一般に、玄武岩繊維は、5〜22マイクロメートル(好ましくは9〜13マイクロメートル)の範囲内の直径を有する。この繊維は一般に、ショットを含まず、又は非常に少量のショットを含む(一般に1重量%未満)。連続繊維は所定の長さに切断されてもよい。一般に、本明細書に記載する実装マットには、約0.5〜約15cmの長さが好適である。細かく切断された好適な玄武岩繊維は、例えばSudaglass Fiber Technology,Houston,TX,及びKamenny Vek,Dubna,Russiaから市販されている。一般に、玄武岩繊維は、ケイ酸アルミニウムマグネシウム繊維に関して上述したように概して個別化される。
【0033】
場合により、本明細書に記載する実装マットは、膨張材料(例えば、バーミキュライト)を更に含んでもよいが、一般に不織布マットは非膨張性(即ち、膨張材料を含まない(例えば、バーミキュライトを含まない))であることが好ましい。
【0034】
本明細書に記載する不織布マットは、例えば当技術分野にて公知の湿式(一般に、湿式堆積(wet-laid)又は乾式(一般に、乾式堆積(dry-laid)プロセスを用いて製造することができるが、マットの総重量に基づいて5(いくつかの実施形態では、4、3、2、1、0.75、0.5、0.25、0.1、又は更には0)重量パーセント以下の有機材料(例えば、バインダー)を含む、出来上がった状態の実装マット(即ち、500℃を越える任意の加熱前)は乾式加工方法により製造される。場合により、本明細書に記載する不織布マットは熱処理されてもよい。
【0035】
本明細書に記載する不織布マットのいくつかの実施形態は、更にバインダーを含む。バインダーは、有機、無機、又はそれらの組み合わせであってもよい。有機バインダーを含む不織布マットにおいては、汚染装置の使用中に普通遭遇する作動温度の間、有機バインダーが分解、焼き払い又は別様に排除される。したがって、有機成分は、一般に、不織布マットの永久構成成分ではなく一時の又は一過性のものである。
【0036】
高分子及び他の有機バインダーは、不織布マットが湿式堆積又は変更された製紙プロセスを用いて作製される場合に特に有用であるが、乾式堆積プロセスを用いて作製される不織布マットも、そのようなバインダーを組み込むことにより利益を得ることができる。1つ以上の有機バインダーを不織布マットの本体に組み込んでもよく、及び/又はマットのコーティングとして使用してもよい。
【0037】
好適な高分子バインダーは熱可塑性又は熱硬化性であってもよく、様々な形態の固体として、又は100固形分パーセントの組成物を含む液体、溶液、分散液、ラテックス、エマルション、これらの組み合わせ等として提供されてもよい。いくつかの実施形態において、ポリマー結合剤はエラストマーである。好適なポリマーとしては、天然ゴム、スチレン及びブタジエンを含む2つ以上の共重合性種のコポリマー、ブタジエン及びアクリロニトリルを含む2つ以上の共重合性種のコポリマー、(メタ)アクリレートポリマー及びコポリマー、ポリウレタン、シリコーン、ポリエステル、ポリアミド、セルロース系ポリマー、その他のエラストマーポリマー、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
【0038】
バインダーを含む不織布マットにおいて、バインダー(例えば、有機バインダー)の例示的な量は、乾燥重量ベースで約0.1〜約15重量パーセント(いくつかの実施形態では、約0.5〜約12、又は約1〜約10重量パーセント)を含む。
【0039】
いくつかの実施形態において、ポリマーバインダーは、アクリル系及び/又はメタクリレート含有ラテックス組成物である。こうしたラテックス組成物は、所望でない量の毒性又は腐食性副生成物を生成することなく、清浄に燃焼する傾向がある。好適なアクリル系エマルションの例としては、商標名「RHOPLEX HA−8」(アクリル系コポリマーの44.5重量%固形分水性エマルション)でRohm and Haas,Philadelphia,PAから、及び商標名「AIRFLEX 600BP」(55%固体エチレンビニルアセテートコポリマー)でAir Products,Allentown,PAから市販されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0040】
特に不織布マットが乾式堆積プロセスで作製される場合、高分子繊維も組成物中でバインダー構成成分として使用されて、取り扱い、可撓性、弾力性又はそれらの組み合わせを改善することができる。高分子繊維は加工を改善し、また不織布マットの強度を向上させる傾向がある。高分子バインダーと同様、組成物が汚染防止装置内で使用された場合、高分子繊維は1つ以上の加熱サイクル後に焼き払われる(即ち、分解し又は排除される)傾向がある。
【0041】
例示的な高分子繊維には、熱可塑性繊維(例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン及びポリプロピレン)繊維、ポリスチレン繊維、ポリエーテル繊維、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリブタレンテレフタレート(PBT))繊維、ビニルポリマー(例えば、ポリ塩化ビニル及びフッ化ポリビニリデン)繊維、ポリアミド(例えば、ポリカプロラクタム(polycaprolactame)、ポリウレタン及びナイロン)繊維、及びポリアラミド繊維が挙げられる。本明細書に記載する不織布マットの熱結合のために特に有用な繊維は、いわゆる二成分繊維も含み、それは典型的に、異なる組成物のコポリマーか、又は異なる物理的特性を有するポリマーを含む。通常、これらの繊維はコア/シース繊維であって、例えばコアの高分子構成要素が構造を提供し、シースが溶融可能又は熱可塑性であるために繊維の接着が可能である。例えば、一実施形態において、二成分繊維はコア/シースポリエステル/ポリオレフィン繊維であってもよい。使用できる二成分繊維には、商標名「TREVIRA 255」でTrevira GmbH,Bobingen,Germanyから、及び「FIBERVISIONS CREATE WL」でFiberVisions,Varde,Denmarkから市販されているものが挙げられる。一般に、存在する場合、高分子繊維の量は、乾燥重量ベースで約5重量パーセント迄(いくつかの実施形態では、1〜5重量パーセントの範囲内)である。高分子繊維は、短繊維又はフィブリル化繊維であってもよい。一実施形態において、高分子繊維は、約0.5デニール〜約5デニールの範囲内の短繊維である。
【0042】
好適な高分子バインダーは、単独で使用されて又は追加の構成成分と組み合わされてもよい。追加の構成成分には、モノマー、可塑剤、充填剤、粘着付与剤、界面活性剤、又は他の変更剤(modifier)を挙げることができる。
【0043】
好適な無機バインダー材料には、コロイド状粒子、例えば、その主題全体が参照により本明細書に組み込まれる2003年4月17日公開の国際公開第WO03/031368号に開示されている無機雲母バインダー、及びR.T.Vanderbilt Company,Inc.,Norwalk,CTから商標名「DIXIE CLAY」で市販されている製品を挙げることができる。本明細書に記載する不織布マット中に存在する場合、国際公開第WO03/031368号に記載されている雲母バインダーは、不織布マットの総乾燥重量に基づいて、一般に約5重量パーセント未満(いくつかの実施形態では、約2未満、又は1重量パーセント未満)の量で存在する。本明細書に記載する不織布マットの殆どの実施形態は、雲母バインダー材料を含まない。
【0044】
本明細書に記載する実装マットの実施形態は、例えば、細かく切断され、個別化された繊維(例えば、長さ約2.5cm〜約5cm)を、Laroche,Cours la ville,Franceから入手可能なもの等のピンを装備したリッカリンロール及び/又は従来のウェブ形成機(例えば、商標名「RANDO WEBBER」でRando Machine Corp.,Macedon,NYから;又は「DAN WEB」でScanWeb Co.,Denmarkから市販されている)内に供給することにより作製することができ、繊維は金網ふるい又はメッシュベルト(例えば、金属又はナイロンベルト)上に引かれる。「DAN WEB」型のウェブ形成機を使用する場合、繊維はハンマーミル、次いで送風機を用いて個別化されることが好ましい。マットの取り扱い易さを促進するために、マットはスクリム上に形成又は配置できる。
【0045】
本明細書に記載する実装マットの実施形態は、例えば、従来の湿式形成又は織物カーディングを用いて作製することもできる。湿式形成プロセスでは、繊維長は、多くの場合、約0.5cm〜約6cmである。
【0046】
いくつかの実施形態では、バインダーは特に湿式形成プロセスにおいてマットの形成を容易にするよう使用される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載する不織布マットは、マットの総重量に基づいて10(いくつかの実施形態では4、3、2、1、0.75、0.5、0.25、又は更には0.1)重量パーセント以下のバインダーを含む一方、他の不織布マットはバインダーを含まない。
【0047】
場合により、本明細書に記載する実装マットのいくつかの実施形態は、ニードルパンチされる(即ち、例えば、有刺針(barbed needle)によるマットの多数の完全又は部分的(いくつかの実施形態では、完全)穿孔により提供される繊維の物理的もつれが存在する場合)。不織布マットは、ニードルパンチした不織布マットを提供する従来のニードルパンチング装置(例えば、Dilo,Germanyから商標名「DILO」で市販されているニードルパンチャーで、有刺針(例えば、Manitowoc,WI又はGroz−Beckert Group,GermanyのFoster Needle Company,Inc.より市販されているもの)を備えているもの)を用いてニードルパンチすることができる。ニードルパンチングは繊維のもつれを提供し、通常は、マットを圧縮後、マットに有刺針を刺したり抜いたりすることを含む。ニードルパンチング中の繊維の物理的もつれの有効性は、一般に、前述した高分子及び/又は二成分有機繊維がマット構造中に含まれる場合に向上される。向上されたもつれは更に引張り強度を増大させ、不織布マットの取り扱いを改善し得る。マットの単位面積あたりの最適なニードルパンチ数は、特定用途により異なる。一般に、不織布マットはニードルパンチされて約5〜約60ニードルパンチ/cm(いくつかの実施形態では、約10〜約20ニードルパンチ/cm)を提供する。
【0048】
場合により、本明細書に記載する実装マットのいくつかの実施形態は、従来の技術(例えば、米国特許番号4,181,514号(Lefkowitz等)を参照。前記開示は、ステッチボンド不織布マットの製法について参照することによって本書に組み込まれる)を用いてステッチボンドすることができる。典型的には、マットは、有機糸を用いてステッチボンドされる。有機又は無機シート材料の薄い層は、糸がマットを貫通して切断するのを防止又は最小限にするために、ステッチボンド時、マットの一方又は両側に定置されてよい。ステッチ糸が使用中に分解しないことが望ましい場合、無機糸(例えば、セラミック又は金属(ステンレス鋼等)を使用することができる。縫製の間隔は、繊維がマットの全領域にわたって均一に圧縮されるように、通常約3mm〜約30mmである。
【0049】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載する実装マットは、0.05g/cm〜0.3g/cmの範囲内(いくつかの実施形態では、0.1g/cm〜0.25g/cmの範囲内)の出来上がった状態の(即ち、50℃を越える任意の加熱前の)嵩密度を有する。別の態様では、マットは実装された際、一般に、0.2g/cm〜0.6g/cmの範囲内の(別の実施形態では、0.3g/cm〜0.5g/cmの範囲内(即ち、マットは実装された際に圧縮される)実装密度を有する)。
【0050】
いくつかの実施形態では、不織布マットは、3mm〜50mmの範囲内の厚さを有する。いくつかの実施形態では、不織布マットは、実施例に記載されているように測定して、少なくとも10kPaの引張り強度を有する。
【0051】
金属ケーシングは、そのような使用に関して当技術分野にて公知の、ステンレス鋼を含む、材料から作製することができる。
【0052】
不織布マットは、例えば排気パイプ、汚染防止装置の入口若しくは出口末端円錐部、又は内燃機関エンジンの排気マニフォルドを含む、排気システムの様々な構成成分を断熱する熱断熱材料として使用することができる。本明細書に記載する不織布マットは、例えば汚染防止装置内にて有用である。汚染防止装置は、一般に、本明細書に記載する不織布マットと共にケーシング内に実装される汚染防止要素(例えば、触媒コンバータ、ディーゼル微粒子フィルタ、又は選択的触媒低減要素)を含む。排気システム内には、二重壁を有する排気構成成分(例えば、排気パイプ、末端円錐部末端キャップ、若しくは汚染防止装置の他の部分、及び/又は排気マニフォルド)及び本明細書に記載する不織布マットが含まれる。不織布マットは、二重壁構成成分の第1の外側壁と第2の内側壁との間の間隙内に実装されてもよい。例示的な実装密度は、約0.1g/cm〜0.6g/cmの範囲内にある。
【0053】
本明細書に記載する実装マットで実装することができる例示的な汚染防止要素には、ガソリン汚染防止要素及びディーゼル汚染防止要素が挙げられる。汚染防止要素は、触媒コンバータ又は微粒子フィルタ若しくはトラップであってもよい。触媒コンバータは、金属製ハウジング内に実装されるモノリシック構造体に通常はコーティングされる触媒を含有する。この触媒は、通常、温度要件で動作し、有効であるように適応される。例えば、ガソリンエンジンで使用する場合、触媒コンバータは400℃〜950℃の範囲内の温度で一般に有効である必要がある一方、ディーゼルエンジンの場合は、より低温(一般に、350℃以下)が一般的である。金属モノリスも時折使用されているが、モノリシック構造体は、典型的にはセラミックである。触媒は、大気汚染を抑制するために、排出ガス中の一酸化炭素及び炭化水素を酸化させ、窒素酸化物を還元する。ガソリンエンジンでは、これら3つの汚染物質が全て、いわゆる「三元触媒コンバータ」にて同時に反応することができるが、ほとんどのディーゼルエンジンには、ディーゼル酸化触媒コンバータのみが装備されている。今日ではその使用がディーゼルエンジンのみに限定される、窒素酸化物を低減する触媒コンバータは、一般に別個の触媒コンバータからなる。ガソリンエンジンで使用する汚染防止要素の例としては、Corning Inc.,Corning,NY又はNGK Insulators,LTD.,Nagoya,Japanから市販されている菫青石から形成されたもの、又はEmitec,Lohmar,Germanyから市販されている金属モノリスが挙げられる。
【0054】
好適な選択的触媒低減要素は、例えば、Corning,Inc.,Corning,NYから入手可能である。
【0055】
ディーゼル微粒子フィルタ又はトラップは典型的にウォールフロー型(wallflow)フィルタであり、典型的に多孔性結晶構造のセラミック材料から作製されるハニカム状のモノリシック構造を有する。ハニカム状構造の交互セルは、通常、排気ガスが1つのセルに入り、その1つのセルの多孔質壁を強制的に通過させられ、隣接するセルを通って構造体から出て行くように埋め込まれる。この方法で、ディーゼル排気ガスに存在する小さなすす粒子が回収される。菫青石から形成されている好適なディーゼル微粒子フィルタは、Corning Inc.及びNGK Insulators,Inc.から市販されている。炭化ケイ素から形成されているディーゼル微粒子フィルタは、Ibiden Co.Ltd.,Japanから市販されており、例えば2002年2月12日公開のJP 2002047070A号に記載されている。
【0056】
−例示的な実施形態
1.マットの総重量に基づいて少なくとも60重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、少なくとも10重量パーセントの非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維と、から構成されるブレンドから構成される不織布マットであって、ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維は、ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維の総重量に基づいてAlを10〜30重量パーセントの範囲内で、SiOを52〜70重量パーセントの範囲内で、及びMgOを1〜12重量パーセントの範囲内で含み、不織布マットは、マットの総重量に基づいて、少なくとも80重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維と、から集合的に構成され、ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維とは、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維、非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.1倍大きい弾力性値を有する前記不織布マットを集合的に提供する、不織布マット。
【0057】
2.少なくとも85重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される前記繊維と、を集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0058】
3.少なくとも90重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される前記繊維と、を集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0059】
4.少なくとも95重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される前記繊維と、を集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0060】
5.少なくとも99重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される前記繊維と、を集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0061】
6.少なくとも100重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される前記繊維と、を集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0062】
7.少なくとも80重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記非結晶耐火セラミック繊維とを集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0063】
8.少なくとも85重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記非結晶耐火セラミック繊維とを集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0064】
9.少なくとも90重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記非結晶耐火セラミック繊維とを集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0065】
10.少なくとも95重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記非結晶耐火セラミック繊維とを集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0066】
11.少なくとも99重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記非結晶耐火セラミック繊維とを集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0067】
12.少なくとも100重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記非結晶耐火セラミック繊維とを集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0068】
13.少なくとも80重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記生体溶解性セラミック繊維とを集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0069】
14.少なくとも85重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と生体溶解性セラミック繊維とを集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0070】
15.少なくとも90重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と生体溶解性セラミック繊維とを集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0071】
16.少なくとも95重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と生体溶解性セラミック繊維とを集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0072】
17.少なくとも99重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と生体溶解性セラミック繊維とを集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0073】
18.少なくとも100重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と生体溶解性セラミック繊維とを集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0074】
19.少なくとも80重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記熱処理シリカ繊維とを集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0075】
20.少なくとも85重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記熱処理シリカ繊維とを集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0076】
21.少なくとも90重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記熱処理シリカ繊維とを集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0077】
22.少なくとも95重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記熱処理シリカ繊維とを集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0078】
23.少なくとも99重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記熱処理シリカ繊維とを集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0079】
24.少なくとも100重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記熱処理シリカ繊維とを集合的に含む、実施形態1に記載の不織布マット。
【0080】
25.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維とが、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維、非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.2倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態1〜24のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0081】
26.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維とが、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンドから構成される不織布マットを含む任意の個々の繊維タイプから構成される類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.25倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態1〜25のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0082】
27.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維とが、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンドから構成される不織布マットを含む任意の個々の繊維タイプから構成される類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.3倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態1〜26のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0083】
28.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維とが、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンドから構成される不織布マットを含む任意の個々の繊維タイプから構成される類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.4倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態1〜27のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0084】
29.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維とが、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンドから構成される不織布マットを含む任意の個々の繊維タイプからなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.5倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態1〜28のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0085】
30.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維とが、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンドから構成される不織布マットを含む任意の個々の繊維タイプからなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.6倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態1〜29のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0086】
31.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維とが、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンドから構成される不織布マットを含む任意の個々の繊維タイプからなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.7倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態1〜30のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0087】
32.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維とが、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンドから構成される不織布マットを含む任意の個々の繊維タイプからなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.75倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態1〜31のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0088】
33.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維とが、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンドから構成される不織布マットに含まれる任意の個々の繊維タイプからなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.8倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態1〜32のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0089】
34.繊維のブレンドが、非結晶耐火繊維又は生体溶解性繊維のうちの少なくとも1つを含む、実施形態1〜33のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0090】
35.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも70重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維を含む、実施形態1〜34のいずれかい1つに記載の不織布マット。
【0091】
36.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも75重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維を含む、実施形態1〜34のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0092】
37.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも80重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維を含む、実施形態1〜34のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0093】
38.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも85重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維を含む、実施形態1〜34のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0094】
39.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも90重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維を含む、実施形態1〜34のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0095】
40.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも15重量パーセントの非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維を含む、実施形態1〜39のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0096】
41.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも20重量パーセントの非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維を含む、実施形態1〜39のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0097】
42.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも25重量パーセントの非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維を含む、実施形態1〜39のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0098】
43.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも30重量パーセントの非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維を含む、実施形態1〜39のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0099】
44.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも35重量パーセントの非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維を含む、実施形態1〜39のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0100】
45.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも40重量パーセントの非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維を含む、実施形態1〜39のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0101】
46.ニードルパンチされている、実施形態1〜45のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0102】
47.湿式堆積プロセスにより作製される、実施形態1〜46のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0103】
48.乾式堆積プロセスにより作製される、実施形態1〜46のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0104】
49.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて5重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態48に記載の不織布マット。
【0105】
50.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて4重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態48に記載の不織布マット。
【0106】
51.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて3重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態48に記載の不織布マット。
【0107】
52.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて2重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態48に記載の不織布マット。
【0108】
53.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて1重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態48に記載の不織布マット。
【0109】
54.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて0.75重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態48に記載の不織布マット。
【0110】
55.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて0.5重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態48に記載の不織布マット。
【0111】
56.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて0.25重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態48に記載の不織布マット。
【0112】
57.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて0.1重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態48に記載の不織布マット。
【0113】
58.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて0重量パーセントの有機材料を含む、実施形態48に記載の不織布マット。
【0114】
59.0.05g/cm〜0.3g/cmの範囲内の、出来上がった状態の嵩密度を有する、実施形態1〜58のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0115】
60.ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維が、E−ガラス繊維、S−ガラス繊維、S−2ガラス繊維、R−ガラス繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態1〜59のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0116】
61.非結晶耐火セラミックがアルミノシリケートである、実施形態1〜60のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0117】
62.生体溶解性セラミックが、ケイ酸マグネシウム又はケイ酸カルシウムマグネシウムのうちの少なくとも一方である、実施形態1〜61のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0118】
63.3mm〜50mmの範囲内の厚さを有する、実施形態1〜62のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0119】
64.少なくとも10kPaの引張り強度を有する、実施形態1〜63のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0120】
65.ケイ酸アルミニウムマグネシウム繊維が少なくとも5マイクロメートルの直径を有する、実施形態1〜64のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0121】
66.ケイ酸アルミニウムマグネシウム繊維がショットを含まない、実施形態1〜65のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0122】
67.マットの総重量に基づいて5重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態1〜66のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0123】
68.更にバインダーを含む、実施形態1〜67のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0124】
69.非膨張性である、実施形態1〜68のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0125】
70.バーミキュライトを含まない、実施形態1〜69のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0126】
71.実施形態1〜70のいずれか1つに記載のマットと共にケーシング内に実装されている汚染防止要素を含む汚染防止装置。
【0127】
72.汚染要素が、触媒コンバータ、ディーゼル微粒子フィルタ又は選択的触媒低減要素のうちの1つである、実施形態71に記載の汚染防止装置。
【0128】
73.二重壁排気構成成分と、実施形態1〜70のいずれか1つに記載のマットとを含み、マットが二重壁排気構成成分の壁の間の間隙内に配置されている排気システム。
【0129】
74.二重壁排気構成成分が排気パイプである、実施形態73に記載の排気システム。
【0130】
75.二重壁排気構成成分が、汚染防止装置の末端円錐部である、実施形態73に記載の排気システム。
【0131】
76.二重壁排気構成成分が、汚染防止装置の末端キャップである、実施形態73に記載の排気システム。
【0132】
77.二重壁排気構成成分が排気マニフォルドである、実施形態73に記載の排気システム。
【0133】
78.少なくとも60重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、少なくとも10重量パーセントの生体溶解性セラミック繊維と、から構成されるブレンドから構成される不織布マットであって、ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維が、ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維の総重量に基づいてAlを10〜30重量パーセントの範囲内で、SiOを52〜70重量パーセントの範囲内で、及びMgOを1〜12重量パーセントの範囲内で含み、Al、SiO、及びMgOの重量百分率、及び不織布マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも80重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記生体溶解性セラミック繊維と、から集合的に構成される、不織布マット。
【0134】
79.少なくとも85重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記繊維生体溶解性セラミック繊維とを集合的に含む、実施形態78に記載の不織布マット。
【0135】
80.少なくと90重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記生体溶解性セラミック繊維とを集合的に含む、実施形態78に記載の不織布マット。
【0136】
81.少なくとも95重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記生体溶解性セラミック繊維とを集合的に含む、実施形態78に記載の不織布マット。
【0137】
82.少なくとも99重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記生体溶解性セラミック繊維とを集合的に含む、実施形態78に記載の不織布マット。
【0138】
83.少なくとも100重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記生体溶解性セラミック繊維とを集合的に含む、実施形態78に記載の不織布マット。
【0139】
84.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.1倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態79〜83のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0140】
85.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.2倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態79〜83のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0141】
86.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.25倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態79〜83のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0142】
87.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.3倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態79〜83のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0143】
88.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.4倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態79〜83のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0144】
89.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.5倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態79〜83のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0145】
90.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.6倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態79〜83のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0146】
91.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.7倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態79〜83のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0147】
92.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.75倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態79〜83のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0148】
93.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び生体溶解性セラミック繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.8倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態79〜83のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0149】
94.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも70重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維を含む、実施形態79〜93のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0150】
95.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも75重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維を含む、実施形態79〜93のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0151】
96.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも80重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維を含む、実施形態79〜93のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0152】
97.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも85重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維を含む、実施形態79〜93のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0153】
98.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも90重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維を含む、実施形態79〜93のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0154】
99.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも15重量パーセントの生体溶解性セラミック繊維を含む、実施形態79〜98のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0155】
100.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも20重量パーセントの生体溶解性セラミック繊維を含む、実施形態79〜98のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0156】
101.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも25重量パーセントの生体溶解性セラミック繊維を含む、実施形態79〜98のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0157】
102.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも30重量パーセントの生体溶解性セラミック繊維を含む、実施形態79〜98のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0158】
103.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも35重量パーセントの生体溶解性セラミック繊維を含む、実施形態79〜98のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0159】
104.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも40重量パーセントの生体溶解性セラミック繊維を含む、実施形態79〜98のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0160】
105.ニードルパンチされている、実施形態79〜104のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0161】
106.湿式堆積プロセスにより作製される、実施形態79〜105のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0162】
107.乾式堆積プロセスにより作製される、実施形態79〜105のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0163】
108.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて5重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態107に記載の不織布マット。
【0164】
109.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づい4重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態107に記載の不織布マット。
【0165】
110.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて3重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態107に記載の不織布マット。
【0166】
111.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて2重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態107に記載の不織布マット。
【0167】
112.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて1重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態107に記載の不織布マット。
【0168】
113.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて0.75重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態107に記載の不織布マット。
【0169】
114.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて0.5重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態107に記載の不織布マット。
【0170】
115.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて0.25重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態107に記載の不織布マット。
【0171】
116.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて0.1重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態107に記載の不織布マット。
【0172】
117.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて0重量パーセントの有機材料を含む、実施形態107に記載の不織布マット。
【0173】
118.不織布マットが0.05g/cm〜0.3g/cmの範囲内の、出来上がった状態の嵩密度を有する、実施形態79〜117のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0174】
119.ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維が、E−ガラス繊維、S−ガラス繊維、S−2ガラス繊維、R−ガラス繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態79〜118のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0175】
120.生体溶解性セラミックが、ケイ酸マグネシウム又はケイ酸カルシウムマグネシウムのうちの少なくとも一方である、実施形態79〜119のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0176】
121.3mm〜50mmの範囲内の厚さを有する、実施形態79〜120のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0177】
122.少なくとも10kPaの引張り強度を有する、実施形態79〜121のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0178】
123.ケイ酸アルミニウムマグネシウム繊維が少なくとも5マイクロメートルの直径を有する、実施形態79〜122のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0179】
124.ケイ酸アルミニウムマグネシウム繊維がショットを含まない、実施形態79〜123のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0180】
125.マットの総重量に基づいて5重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態79〜124のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0181】
126.更にバインダーを含む、実施形態125に記載の不織布マット。
【0182】
127.非膨張性である、実施形態79〜126のいずれかい1つに記載の不織布マット。
【0183】
128.バーミキュライトを含まない、実施形態79〜127のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0184】
129.実施形態79〜128のいずれか1つに記載のマットと共にケーシング内に実装されている汚染防止要素を含む汚染防止装置。
【0185】
130.汚染要素が、触媒コンバータ、ディーゼル微粒子フィルタ又は選択的触媒低減要素のうちの1つである、実施形態129に記載の汚染防止装置。
【0186】
131.二重壁排気構成成分と、実施形態79〜128のいずれか1つに記載のマットとを含み、マットが二重壁排気構成成分の壁の間の間隙内に配置されている排気システム。
【0187】
132.二重壁排気構成成分が排気パイプである、実施形態131に記載の排気システム。
【0188】
133.二重壁排気構成成分が、汚染防止装置の末端円錐部である、実施形態131に記載の排気システム。
【0189】
134.二重壁排気構成成分が、汚染防止装置の末端円錐部である、実施形態131に記載の排気システム。
【0190】
135.二重壁排気構成成分が排気マニフォルドである、実施形態131に記載の排気システム。
【0191】
136.少なくとも60重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、少なくとも10重量パーセントの熱処理シリカ繊維と、から構成されるブレンドから構成される不織布マットであって、ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維が、ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維の総重量に基づいてAlを10〜30重量パーセントの範囲内で、SiOを52〜70重量パーセントの範囲内で、及びMgOを1〜12重量パーセントの範囲内で含み、Al、SiO、及びMgOの重量百分率、及び不織布マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも80重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、前記熱処理シリカ繊維と、から集合的に構成される不織布マット。
【0192】
137.少なくとも85重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記熱処理シリカ繊維とを集合的に含む、実施形態136に記載の不織布マット。
【0193】
138.少なくとも90重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記熱処理シリカ繊維とを集合的に含む、実施形態136に記載の不織布マット。
【0194】
139.少なくとも95重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記熱処理シリカ繊維とを集合的に含む、実施形態136に記載の不織布マット。
【0195】
140.少なくとも99重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記熱処理シリカ繊維とを集合的に含む、実施形態136に記載の不織布マット。
【0196】
141.少なくとも100重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記熱処理シリカ繊維とを集合的に含む、実施形態136に記載の不織布マット。
【0197】
142.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理シリカ繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理シリカ繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.1倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態136〜141のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0198】
143.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理シリカ繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理シリカ繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.2倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態136〜141のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0199】
144.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理シリカ繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理溶出からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.25倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態136〜141のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0200】
145.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理シリカ繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理シリカ繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.3倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態136〜141のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0201】
146.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理シリカ繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理シリカ繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.4倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態136〜141のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0202】
147.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理シリカ繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理シリカ繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.5倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態136〜141のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0203】
148.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理シリカ繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理シリカ繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.6倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態136〜141のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0204】
149.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理シリカ繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理シリカ繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.7倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態136〜141のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0205】
150.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理シリカ繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理シリカ繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.75倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態136〜141のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0206】
151.ブレンド中に存在するケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理シリカ繊維が、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維及び熱処理シリカ繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.8倍大きい弾力性値を有する不織布マットを集合的に提供する、実施形態134〜139のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0207】
152.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも70重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維を含む、実施形態134〜149のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0208】
153.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも75重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維を含む、実施形態134〜149のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0209】
154.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも80重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維を含む、実施形態134〜149のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0210】
155.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも85重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維を含む、実施形態134〜149のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0211】
156.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも90重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維を含む、実施形態134〜149のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0212】
157.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも15重量パーセントの熱処理シリカ繊維を含む、実施形態134〜149のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0213】
158.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも20重量パーセントの熱処理シリカ繊維を含む、実施形態134〜149のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0214】
159.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも25重量パーセントの熱処理シリカ繊維を含む、実施形態134〜149のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0215】
160.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも30重量パーセントの熱処理シリカ繊維を含む、実施形態134〜149のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0216】
161.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも35重量パーセントの熱処理シリカ繊維を含む、実施形態134〜149のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0217】
162.マットが、マットの総重量に基づいて少なくとも40重量パーセントの熱処理シリカ繊維を含む、実施形態134〜149のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0218】
163.ニードルパンチされている、実施形態134〜160のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0219】
164.湿式堆積プロセスにより作製される、実施形態134〜162のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0220】
165.乾式堆積プロセスにより作製される、実施形態134〜162のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0221】
166.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて5重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態163に記載の不織布マット。
【0222】
167.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて4重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態163に記載の不織布マット。
【0223】
168.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて3重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態163に記載の不織布マット。
【0224】
169.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて2重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態163に記載の不織布マット。
【0225】
170.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて1重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態163に記載の不織布マット。
【0226】
171.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて0.75重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態163に記載の不織布マット。
【0227】
172.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて0.5重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態163に記載の不織布マット。
【0228】
173.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて0.25重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態163に記載の不織布マット。
【0229】
174.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて0.1重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態163に記載の不織布マット。
【0230】
175.500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の不織布マットが、マットの総重量に基づいて0重量パーセントの有機材料を含む、実施形態163に記載の不織布マット。
【0231】
176.0.05g/cm〜0.3g/cmの範囲内の、出来上がった状態の嵩密度を有する、実施形態134〜173のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0232】
177.ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維が、E−ガラス繊維、S−ガラス繊維、S−2ガラス繊維、R−ガラス繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態134〜174のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0233】
178.3mm〜50mmの範囲内の厚さを有する、実施形態134〜175のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0234】
179.少なくとも10kPaの引張り強度を有する、実施形態134〜176のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0235】
180.ケイ酸アルミニウムマグネシウム繊維が少なくとも5マイクロメートルの直径を有する、実施形態134〜177のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0236】
181.ケイ酸アルミニウムマグネシウム繊維がショットを含まない、実施形態134〜178のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0237】
182.マットの総重量に基づいて5重量パーセント以下の有機材料を含む、実施形態134〜179のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0238】
183.更にバインダーを含む、実施形態180に記載の不織布マット。
【0239】
184.非膨張性である、実施形態134〜181のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0240】
185.バーミキュライトを含まない、実施形態134〜182のいずれか1つに記載の不織布マット。
【0241】
186.実施形態134〜183のいずれか1つに記載のマットと共にケーシング内に実装されている汚染防止要素を含む汚染防止装置。
【0242】
187.汚染要素が、触媒コンバータ、ディーゼル微粒子フィルタ又は選択的触媒低減要素のうちの1つである、実施形態184に記載の汚染防止装置。
【0243】
188.二重壁排気構成成分と、実施形態134〜183のいずれか1つに記載のマットとを含み、マットが二重壁排気構成成分の壁の間の間隙内に配置されている排気システム。
【0244】
189.二重壁排気構成成分が排気パイプである、実施形態186に記載の排気システム。
【0245】
190.二重壁排気構成成分が、汚染防止装置の末端円錐部である、実施形態186に記載の排気システム。明日
【0246】
191.二重壁排気構成成分が排気マニフォルドである、実施形態186に記載の排気システム。
【0247】
本発明の利点及び実施形態は、以下の実施例により更に例示されるが、これらの実施例に列挙したその特定の材料及び量、並びに他の条件及び詳細は、本発明を過度に限定すると解釈されるべきではない。すべての部及び百分率は、特に記載されていない限り、重量に基づく。
【0248】
試験方法
−実条件備品試験(RCFT)
本試験は、触媒コンバータ等の汚染防止要素の実際の使用中に見出される実際の条件の代表的な条件下で、シート材料により付与される圧力の測定に使用された。
【0249】
44.45mm×44.45mmの寸法を有するシートサンプル材料を、独立した加熱制御を有する加熱された50.8mm×50.8mmの2つの金属プラテン間に配置した。各プラテンを室温(約25℃)から異なる温度プロファイル迄、徐々に加熱して、汚染防止装置内の金属製ハウジングとモノリスの温度をシミュレートした。加熱中、プラテン間の間隙は、温度と、典型的な触媒コンバータハウジング及びモノリスの熱膨張係数とから計算された値だけ増大した。モノリス側を表すプラテンの700℃及び金属製ハウジング側を表すプラテンの400℃の、最大温度迄加熱した後(本明細書で700℃/400℃とも称する)、プラテンを徐々に冷却し、その間、間隙は温度及び熱膨張係数から計算された値だけ減少した。この熱循環は、3回行った。
【0250】
材料は、当初、開始圧力200キロパスカル(kPa)に圧縮された。実装材料により付与される力は、伸び計(MTS Systems Corp.,Research Triangle Park,NCから獲得)を有するSintech IDコンピュータ制御負荷フレームを使用して測定した。加熱及び冷却サイクル中にマットにより付与される圧力を温度プロファイルに対してプロットした。サンプル及びプラテンを室温に冷却し、サイクルを通常更に2回繰り返して、圧力対温度の3プロットを有するグラフを生成した。3サイクルのそれぞれに関して、少なくとも50kPaの最小値が一般に実装マットに望ましいと考えられていた。特定の用途に応じて、より低い値も尚好適であり得る。
【0251】
−熱機械分析器(TMA)
本開示の目的により、本試験は本明細書に記載した非膨張不織布マットの収縮を評価するために特定の高温度で用いられた。本試験では、不織布マットを700℃又は750℃に等温加熱した後、室温に冷却しながら、不織布マットの厚さを一定の圧力下で連続的に測定し、記録した。しかしながら、本試験は、真のコンバータ環境をシミュレートすることを意図するものではなかった。
【0252】
各サンプル(直径11mmの円形)を従来の炉内に配置し、速度15℃/分で均一に加熱した。マット上に7mmの石英ロッドを載せ、ロッドは1350グラム重量を支持し、マット上に50psi(345kPa)の一定の圧力を生じた。マットが収縮するにつれて、石英ロッドが下方に移動した。この変位を測定し、マット温度の関数として記録した。石英は非常に低い熱膨張係数を有するため、ロッドは測定された収縮に影響を与えないものと推測された。
【0253】
−引張り試験
本引張り試験は、不織布マットがマットの作製及び使用工程に関連し得ることから、不織布マットの所定の取り扱い特性を評価するために用いられた。不織布マットは、取り扱われ、モノリス周囲を覆われ、又は金属容器に詰められた際に引裂かれ又は破断されないことが望ましい。マットがコンバータアセンブリ内に実装された後、引張り強度はもはや問題にならない。
【0254】
各サンプルを、ウェブの下位方向(down-webdirection)にて幅1インチ(2.5cm)、長さ7インチ(17.8cm)のストリップに切断した。従来のキャリパーを使用して、直径2.5インチ(6.25cm)の領域にわたり0.715psi(4.9kPa)の圧力下でサンプルの厚さを測定した。サンプルを引張試験機(商品名「QC1000 MATERIALS TESTER」でThwing & Albert,West Berlin,NJから獲得)上にて初期間隙5インチ(12.7cm)、クロスヘッド速度1インチ/分(2.5cm/分)で試験した。
【0255】
比較例
R−ガラス(ケイ酸アルミニウムマグネシウム)繊維(直径10マイクロメートル、長さ36mm、Saint Gobain Vetrotex,Chambery,Franceから獲得)を、ピンを装備したリッカリンロール(Laroche,Cours la ville,Franceから獲得)を有する二ゾーン開放機(two-zone opener)内で開放した。ストランドを供給速度3m/分及びリッカリンロール速度2,000rpmで第2ゾーン内に直接供給した。出力速度は6.0m/分であった。次いで、開放した繊維をウェブ形成機(商品名「RANDO WEBBER」で獲得)内に供給し、繊維を多孔質金属ロール上に吹き付けて連続ウェブを形成した。
【0256】
次いで、連続ウェブを、タイプGB 15×16×3 1/2R222G53047(Groz−Beckert Group,Germanyから獲得)のニードルを使用して、従来のニードルタッカー上でニードル結合した。ニードル密度は、1.2ニードル/cmであった。ニードルボードは、ニードル頻度100サイクル/分で頂部から稼働した。入力速度は1m/分であり、出力速度は1.05m/分であった。ニードルの貫通は、10mmであった。不織布マットは密度24パンチ/cmを有した。ウェブ形成機を離れた不織布マットの坪量は、約1000g/mであった。
【0257】
比較例の不織布マットを、実条件備品試験(RCFT)及び熱機械分析器(TMA)試験に供した。比較例に関するRCFTデータを、下記の表1に纏める。
【0258】
【表1】

【0259】
比較例マットに関する第3サイクル中に維持された最低圧力は、他の実施例の評価のための基準として使用した。弾力性値は、以下のように計算する。
【数1】

【0260】
比較例に関するTMAデータも下記の表2に纏める。
【0261】
【表2】

【0262】
700℃及び750℃におけるマット収縮は、25℃における初期マット厚に関連して計算した。収縮低減値は、それぞれの実施例及び比較例の間で低減された収縮の百分率である。
【実施例】
【0263】
(実施例1)
75重量%のR−ガラス繊維(比較例に記載)と25重量%の熱処理シリカ繊維(直径9マイクロメートル、商品名「REFRASIL」でHITCO,Gardena,CAから獲得)とを含むマットを、比較例にて記載したように調製した。
【0264】
実施例1の不織布マットを、実条件備品試験(RCFT)及び熱機械分析器(TMA)試験に供した。実施例1に関するRCFTデータは、上記の表1に纏められている。実施例1の不織布マットの弾力性値は、1.1よりも大きかった。実施例1に関するTMAデータも上記の表2に纏められている。実施例1に関する700℃でのマット収縮は、比較例と比べて30%低下された。
【0265】
(実施例2)
75重量%のR−ガラス繊維(比較例に記載)と25重量%の生体溶解性セラミック繊維(細かく切断されていない、商品名「ISOFRAX」でUnifrax Corporation,Niagara Falls,NYから獲得)とを含むマットを、比較例にて記載したように調製した。
【0266】
実施例2の不織布マットを、実条件備品試験(RCFT)及び熱機械分析器(TMA)試験に供した。実施例2に関するRCFTデータは、上記の表2に纏められている。実施例2の不織布マットの弾力性値は、1.1よりも大きかった。実施例2に関するTMAデータは、上記の表2に纏められている。
【0267】
本発明の範囲及び趣旨から外れることなく、本発明の予測可能な修正及び変更が当業者には自明であろう。本発明は、例証の目的のために本出願において説明された実施形態に限定されるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マットの総重量に基づいて少なくとも60重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、少なくとも10重量パーセントの非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される繊維と、から構成されるブレンドから構成される不織布マットであって、前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維は、前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維の総重量に基づいてAlを10〜30重量パーセントの範囲内で、SiOを52〜70重量パーセントの範囲内で、及びMgOを1〜12重量パーセントの範囲内で含み、前記不織布マットは、前記マットの総重量に基づいて、少なくとも80重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と、非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される前記繊維と、から集合的に構成され、前記ブレンド中に存在する前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維、及びそれらの混合物からなる群から選択される前記繊維とは、実条件備品試験の25℃〜700℃/400℃の3回の熱サイクル後、繊維のブレンド中に存在する任意の個々のケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維、非結晶耐火セラミック繊維、生体溶解性セラミック繊維、熱処理シリカ繊維からなる類似の不織布マットの弾力性値よりも少なくとも1.1倍大きい弾力性値を有する前記不織布マットを集合的に提供する、不織布マット。
【請求項2】
500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の前記不織布マットが、前記マットの総重量に基づいて5重量パーセント以下の有機材料を含む、請求項1に記載の不織布マット。
【請求項3】
非膨張性である、請求項1又は2に記載の不織布マット。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のマットと共にケーシング内に実装された汚染防止要素を含む汚染防止装置。
【請求項5】
少なくとも60重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と少なくとも10重量パーセントの生体溶解性セラミック繊維とから構成されるブレンドから構成される不織布マットであって、前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維が、前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維の総重量に基づいてAl2O3を10〜30重量パーセントの範囲内で、SiO2を52〜70重量パーセントの範囲内で、及びMgOを1〜12重量パーセントの範囲内で含み、Al2O3、SiO2、及び前記不織布マットが、前記マットの総重量に基づいて少なくとも80重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記生体溶解性セラミック繊維とから集合的に構成される、不織布マット。
【請求項6】
500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の前記不織布マットが、前記マットの総重量に基づいて5重量パーセント以下の有機材料を含む、請求項5に記載の不織布マット。
【請求項7】
非膨張性である、請求項5又は6に記載の不織布マット。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれか一項に記載のマットと共にケーシング内に実装されている汚染防止要素を含む汚染防止装置。
【請求項9】
少なくとも60重量パーセントのケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と少なくとも10重量パーセントの熱処理シリカ繊維と、から構成されるブレンドから構成される不織布マットであって、前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維が、前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維の総重量に基づいてAl2O3を10〜30重量パーセントの範囲内で、SiO2を52〜70重量パーセントの範囲内で、及びMgOを1〜12重量パーセントの範囲内で含み、Al2O3、SiO2、及びMgOの重量百分率、及び前記不織布マットが、前記マットの総重量に基づいて少なくとも80重量パーセントの前記ケイ酸アルミニウムマグネシウムガラス繊維と前記熱処理シリカ繊維とから集合的に構成される、不織布マット。
【請求項10】
500℃を越えて加熱する前の、出来上がった状態の前記不織布マットが、前記マットの総重量に基づいて5重量パーセント以下の有機材料を含む、請求項9に記載の不織布マット。
【請求項11】
非膨張性である、請求項9又は10に記載の不織布マット。
【請求項12】
請求項9〜11のいずれか一項に記載のマットと共にケーシング内に実装されている汚染防止要素を含む汚染防止装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−507664(P2012−507664A)
【公表日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−535596(P2011−535596)
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【国際出願番号】PCT/US2009/062188
【国際公開番号】WO2010/062588
【国際公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】