説明

室内における商品の設置状態を確認する設置状態確認装置、その方法及びプログラム

【課題】室内に設置される対象物が設置可能であるか否かの判断と、その対象物が周囲の環境等にマッチするか否かの判断を簡単に行うことができる室内における商品の設置状態を確認する設置状態確認装置を提供する。
【解決手段】設置状態確認システム1は、設置場所を撮像して得られた設置場所画像上で商品の設置面を4点の設置位置を指定することによって商品の設置面を指定する設置面指定手段と、商品のサイズ情報と、設置場所の縦、横及び高さの各寸法とを比較して、商品が設置場所に設置可能か否かを判定して設置できないと判定されたときは設置不可能であることを告知する告知手段と、商品の正面方向から側面方向に亘って所定の角度の間隔で商品を見たときの2次元の画像データの複数の商品画像の中から設置場所画像の視点位置に基づいて、商品の表示画像を決定する商品表示画像決定手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内における商品の設置状態を確認する設置状態確認装置、その方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、家具、家電製品等の商品の購入において、まず、その商品が室内の設置予定場所に設置可能であるか、さらに周囲の環境とマッチするかが、購入者にとって購入するか否かの重要なチェックポイントである。
そのため、購入者は、設置場所の幅、奥行き、及び高さを事前に測り、店においてあるいはカタログを見て商品のサイズ、すなわち縦、横及び高さの寸法を確認して、その商品が設置場所に収納あるいは設置可能か否かを判断している。
【0003】
さらに、購入者は、商品が、壁紙、隣り合う家具、壁紙等の周囲の環境とマッチするか否かを、想像しながら、商品を選定する。しかし、周囲の環境を想定しながら、商品が周囲の環境等にマッチするかを判断することは容易ではない。結果として、購入した商品と周囲の環境等とのマッチングが、想像していた通りでないことは、少なくない。
そのため、室内に配置される家具、カーテン等のイメージを掴みやすくするためのシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−76281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、購入者にとって、事前に測ってきた設置場所の各寸法と購入しようとする商品の各寸法とを比較して、その商品が設置する設置場所に収納あるいは設置可能か否かを判断することは煩雑である。さらに、購入者にとって、周囲の環境等を想定しながら、その商品が周囲の環境等にマッチするかを判断することも容易ではない。
【0006】
上記の提案のシステムは、室内イメージを2次元又は3次元で表示して、家具等とのカラーコーディネートを検討することが可能なシステムであるが、室内イメージ図作成ソフトウエアを使用して2次元又は3次元のイメージ画像の表示を行うために、比較的高価なコンピュータシステムを必要とするものである。よって、そのシステムは比較的高性能なパーソナルコンピュータ(以下、PCと略す)等のコンピュータにおいて実現されるため、購入者が、簡単に利用できるものではない。
【0007】
そこで、本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、室内に設置される対象物が設置可能であるか否かの判断と、その対象物が周囲の環境等にマッチするか否かの判断を簡単に行うことができる室内における商品の設置状態を確認する設置状態確認装置、その方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、商品の室内の設置場所の縦、横及び高さの各寸法を入力する寸法入力手段と、前記設置場所を撮像して得られた設置場所画像上で前記商品の設置面あるいは前記設置場所に隣接する隣接物における前記設置面に平行な面の4点の位置を指定することによって、前記設置面あるいは前記平行な面を指定する面指定手段と、前記商品を指定する商品指定手段と、該商品指定手段により指定された商品のサイズ情報と、前記寸法入力手段により入力された前記設置場所の前記各寸法とを比較して、前記指定された商品が前記設置場所に設置可能か否かを判定して、前記指定された商品が前記設置場所に設置できないと判定されたときは、設置不可能であることを告知するための告知手段と、前記商品の正面方向から側面方向に亘って所定の第1の角度の間隔で前記商品を見たときの2次元の画像データの複数の商品画像の中から、前記面指定手段により指定された前記設置面あるいは前記平行な面の形状から算出された前記設置場所画像の視点位置に基づいて、前記商品の表示画像を決定する商品表示画像決定手段と、前記設置場所画像上に、前記商品表示画像決定手段で決定された前記商品の表示画像を重畳して合成画像を生成する合成画像生成手段と、を有する商品の設置状態を確認する設置状態確認装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、室内に設置される対象物が設置可能であるか否かの判断と、その対象物が周囲の環境等にマッチするか否かの判断を簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる、室内における商品の設置状態を確認する設置状態確認システムの構成を示す構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係わる、商品サイズデータベースD2の例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係わる、商品表示画像データベースに記憶される商品表示画像を説明するための図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係わる、商品の例としての家具について、図3の各角度の方向を説明するための図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係わる、図4の角度毎の商品表示画像DDの例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係わる、商品表示画像データベースD3に記憶される商品表示画像DDを説明するための図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係わる、図4と同じ商品の例としての家具について、図6の各角度の方向を説明するための図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係わる、水平方向における所定の角度の間隔毎であって、かつ図6の角度毎の商品表示画像DDの例を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係わる、商品撮影スタジオを説明するための図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態に係わる、プログラムP1を携帯電話11にインストールする携帯電話11の処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第1の実施の形態に係わる、そのユーザが撮影した商品の設置場所画像SPの例を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態に係わる、商品の設置可能範囲を説明するための図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態に係わる、プログラムP1の処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第1の実施の形態に係わる、その寸法入力画面の例を示す図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態に係わる、その商品指定画面の例を示す図である。
【図16】本発明の第1の実施の形態に係わる、各種商品とその寸法の例を説明するための図である。
【図17】本発明の第1の実施の形態に係わる、設置面指定画面の例を示す図である。
【図18】本発明の第1の実施の形態に係わる、ユーザが、4点MP1〜MP4の各点の位置を画面上で移動させて、床面を指定した状態を示す図である。
【図19】本発明の第1の実施の形態に係わる、視点位置VPと図3で説明した複数の矢印の方向とを示す図である。
【図20】本発明の第1の実施の形態に係わる、視点位置VPと図6で説明した複数の矢印の方向とを示す図である。
【図21】本発明の第1の実施の形態に係わる、S21の処理の結果、画面上に表示される画像の例を示す図である。
【図22】本発明の第1の実施の形態に係わる、透明化領域を指定した状態を示す画面の例を示す図である。
【図23】本発明の第1の実施の形態に係わる、透明化処理がされた画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
(構成)
まず、図1に基づき、本発明の第1の実施の形態に係わる室内における商品の設置状態を確認する設置状態確認システムの構成を説明する。図1は、本実施の形態に係わる室内における商品の設置状態を確認する設置状態確認システムの構成を示す構成図である。
【0012】
図1に示すように、設置状態確認システム1は、端末装置としての携帯電話11と、通信回線であるインターネット12と、センタ装置としてのサーバ13を含んで構成されている。
携帯電話11は、インターネット12と接続された基地局等12aを介して、インターネット12に接続することができる。携帯電話11は、インターネット12を介して、サーバ13にアクセスして所望のプログラムあるいは情報を取得して、取得したプログラムを実行させたり、取得した情報を携帯電話11の表示部11aの画面上に表示させたりするためのCPU、ROM及びRAMを有する。さらに、表示部11aは、タッチパネル機能を有し、ユーザは、画面上の所望の位置を指定等することができる。
【0013】
記憶装置としてのメモリ14は、サーバ13に接続され、後述するように、携帯電話11に送信するプログラムと各種データを記憶している。
図1に示すように、メモリ14は、携帯電話11に送信するソフトウエアプログラム(以下、プログラムという)P1と、商品データベースD1と、商品サイズデータベースD2と、商品表示画像データベースD3を含んでいる。なお、3つのデータベースD1,D2,D3は、リレーショナルなデータベースであってもよいし、表形式データ、単なるファイルデータ等であってもよく、画像データを各角度に対応させて保持できるものであればよい。
【0014】
プログラムP1は、後述するように、ユーザの携帯電話11にダウンロードされるプログラムである。そのプログラムP1の処理については後述する。携帯電話11は、複数のアプリケーションプログラムの1つとして、プログラムP1を有する。
【0015】
後述するように、本実施の形態の設置状態確認システムは、商品の購入者であるユーザは、携帯電話11を用いて、商品の設置場所の画像を撮影し、サーバ13から所定のプログラムP1をその携帯電話11にダウンロードして実行させることによって、商品の設置状態を確認することができるシステムである。以下、本実施の形態のシステムを、商品として家具を例に説明する。
【0016】
(データ構造)
商品データベースD1は、例えば、販売店が販売する各商品の画像データのデータベースであり、ユーザが商品選択に使用するための画像データ等を含む。商品データベースD1の画像データは、ユーザが気に入った商品を選択するための画像であるので、商品の外観イメージの画像である。
【0017】
商品サイズデータベースD2は、各商品の幅(W)、奥行き(D)及び高さ(H)の数値データのデータベースである。図2は、商品サイズデータベースD2の例を示す図である。図2に示すように、商品識別子(ID)毎に幅(W)、奥行き(D)及び高さ(H)の数値データが、商品サイズデータベースD2に記憶されている。なお、この商品サイズデータベースD2は、商品データベースD1の一部であってもよい。
【0018】
商品表示画像データベースD3は、後述するように、携帯電話11で背景画像上に重畳される商品の表示画像(以下、商品表示画像という)のデータベースである。
図3は、商品表示画像データベースに記憶される商品表示画像を説明するための図である。図3では、商品ACをその上面側から見た状態において、商品の略中心の位置Cから見て、商品の正面方向θ0から左右の2つの側面方向θ6,−θ6に亘って、90度を所定の角度、ここでは15度、の間隔で分割した角度の方向が示されている。各商品について、各矢印で示した方向から見たときの画像が、商品表示画像として、商品表示画像データベースD3に記憶されている。
【0019】
図4は、商品の例としての家具について、図3の各角度の方向を説明するための図である。図5は、図4の角度毎の商品表示画像DDの例を示す図である。
図5に示すように、図4に示す家具について、−θ6からθ6までの13枚の画像が、商品表示画像DDとして、商品表示画像データベースD3に記憶されている。図5に示すような複数枚の商品表示画像DDが、商品毎に商品表示画像データベースD3に記憶されている。すなわち、図5の商品表示画像データベースD3は、商品の略中心に向かって、商品の正面方向から側面方向に亘って、所定の角度の間隔でその商品を見たときの複数の商品画像データを、商品毎に記憶する。
なお、商品によっては、左右対象のものがあるので、そのような場合は、左右の一方の方向から見た商品画像だけを有して、他方の方向から見た画像は、その一方の画像を反転させる等して利用するようにしてもよい。
【0020】
また、商品によっては、テーブルのような高さが低いものもあるので、商品表示画像データベースD3には、正面と側面だけでなく上面の画像も含まれる場合がある。
図6は、商品表示画像データベースD3に記憶される商品表示画像DDを説明するための図である。図6では、商品ACをその右側面側から見た状態において、商品の略中心の位置Cから見て、商品の正面方向θv0から上面方向θv6に亘って、90度を所定の角度、ここでは15度、の間隔で分割した角度の方向が示されている。各商品について、各矢印で示した方向から見たときの画像が、商品表示画像DDとして、商品表示画像データベースD3に記憶されている。
【0021】
図7は、図4と同じ商品の例としての家具について、図6の各角度の方向を説明するための図である。図8は、水平方向における所定の角度の間隔毎(−θ6、−θ5、・・・、−θ1、θ0、θ1、・・・、θ5、θ6)であって、かつ図6の角度毎の商品表示画像DDの例を示す図である。
図8に示すように、図6に示す家具について、水平方向の所定の角度の間隔毎(−θ6、−θ5、・・・、−θ1、θ0、θ1、・・・、θ5、θ6)であって、かつ垂直方向の所定の角度の間隔毎(θv0、θv1、・・・、θv5、θv6)の91枚の画像が、商品表示画像DDとして、商品表示画像データベースD3に記憶されている。図8に示すような商品表示画像DDが、商品毎に商品表示画像データベースD3に記憶されている。すなわち、図8の商品表示画像データベースD3は、各商品について、商品の略中心に向かって、商品の正面方向から側面方向及び商品の正面方向から上面方向に亘って、所定の角度の間隔でその商品を見たときの複数の商品画像データを、それぞれ商品表示画像DDとして、記憶する。
【0022】
図5あるいは図8の商品表示画像データベースD3の商品表示画像DDは、例えば、図9のような商品撮影スタジオのような設備において、実際の商品をデジタルカメラ等で撮影することのよって作成するようにしてもよい。図9は、商品撮影スタジオを説明するための図である。
【0023】
商品表示画像DDを作成する者は、商品撮影スタジオにおいて、商品ACを回転テーブル21上の回転中心に載せて、回転テーブル21を所定の角度、例えば15度、回転させてから停止し、その停止位置で、デジタルカメラDCにより商品ACを撮影する。次に、さらに所定の角度同じ方向に回転させてから停止し、再度その停止位置で商品ACを撮影する。このような撮影を左右方向について所定の角度毎に行うことによって、図5の商品表示画像データベースD3を作成することができる。図8の場合は、デジタルカメラDCを図6に示すように、天井方向に所定の角度に一致するように移動させて、同様に、商品ACを撮影することによって、図8の商品表示画像データベースD3を作成することができる。
【0024】
特に、図9のような回転テーブル21の回転とデジタルカメラDCの撮影を、コンピュータ等の制御装置を用いて制御すれば、所望の角度の商品表示画像DDを得て、図5の商品表示画像データベースD3用のデータを自動的に作成することができる。図8の場合は、デジタルカメラDCの天井方向への移動が図6の所定の角度に対応するように行われる装置を利用する。それにより、回転テーブル21の回転とデジタルカメラDCの移動とデジタルカメラDCの撮影を、コンピュータ等の制御装置を用いて制御すれば、水平及び垂直方向のそれぞれにおける所望の角度の商品表示画像DDを得て、図8の商品表示画像データベースD3用のデータを自動的に作成することができる。
【0025】
なお、上述した商品表示画像DDは、図4及び図7に示すように商品ACの略中心を基準として、所定の角度の間隔でみたときの画像であるが、中心Cの位置は、人の平均的な目の高さの位置、例えば、150〜160cm等の位置でもよい。中心Cの位置を人の平均的な目の高さの位置にすれば、商品表示画像DDは、設置場所画像SPを撮影したときの高さにより近くなる。
【0026】
また、商品表示画像DDの別の作成方法としては、商品の3Dデータを用いる方法でもよい。商品の3Dデータがあれば、その3Dデータから、所望の視点位置を設定あるいは指定することのよって、図5あるいは図8に示すような2D画像データを得ることができる。すなわち、商品の3Dデータを用いて、3次元空間内の上述した所定の角度の間隔の複数の所定の視点から見たときの商品の正面、両側面、及び上面の2次元の画像データを生成することができる。例えば、商品を斜め上から見たときの商品表示画像DDは、正面、左側面及び上面の2次元の画像データを貼り合わせが画像である。
【0027】
よって、商品の3Dデータを利用して、各商品の所定の角度の間隔毎の2次元画像データを生成して合成して商品表示画像DDを作成するようにして、商品表示画像データベースD3用を作成するようにしてもよい。
なお、上述した例では、水平方向及び垂直方向における所定の角度は、固定値であるが、固定でなくてもよい。
【0028】
商品表示画像DDは、所定の角度の間隔、上記では例えば15度の間隔で見たときの画像であるため、後述する作用において説明する設置場所画像SPと商品表示画像DDの合成において、設置場所画像SPの視点位置と、商品表示画像DDの視点位置とは、正確に一致しない。しかし、商品が室内の設置予定場所に置かれたときのイメージは、十分にユーザに示すことが可能であり、ユーザは、商品の設置状態を確認することができる。
【0029】
(作用)
次に、本実施の形態のシステムの作用について説明する。ここでは、商品を家具とし、商品を購入するユーザが、携帯電話11を利用する場合で、フローチャートと画面を用いて、本システムの動作を説明する。ユーザは、家具店に行って商品を見ながら、あるいは家でインターネット12にアクセスしながら、携帯電話11を操作する。
【0030】
図10は、プログラムP1を携帯電話11にインストールする携帯電話11の処理の流れの例を示すフローチャートである。まず、ユーザは、携帯電話11を用いてインターネット12にアクセスして、所定のサーバ13にアクセスして、プログラムP1をダウンロードする(ステップ(以下Sと略す)1)。サーバ13は、家具の販売者の管理するサーバである。それにより、ダウンロードしたプログラムは、携帯電話11にインストールされて(S2)、ユーザは、そのプログラムP1を実行可能となる。
ユーザは、例えば、携帯電話11のカメラ機能を利用して、商品を設置する室内の場所のデジタル写真を事前に携帯電話11のメモリに保存しておく。
【0031】
図11は、そのユーザが撮影した商品の設置場所画像SPの例を示す図である。図11に示すように、床F上に置かれている2つの家具23と24と壁wの間が設置場所である。さらに、その設置場所の上方には、棚15があるため、設置可能範囲は、図12において点線で示す範囲であるとする。図12は、商品の設置可能範囲を説明するための図である。
【0032】
ユーザは、ダウンロードしたP1を実行させると、図13の処理が実行される。図13は、プログラムP1の処理の流れの例を示すフローチャートである。
まず、プログラムP1が起動すると、設置場所画像SPを選択する画面が表示され、ユーザは、携帯電話11のメモリに記憶されている画像の中から、設置場所画像SPを選択して取り込む処理が実行される(S11)。例えば、S11の処理は、携帯電話11のメモリに記憶されている複数の画像を画面上に表示させて、その中から図11の設置場所画像SPをユーザに選択させることによって設置場所画像SPを、プログラムP1の処理対象として、指定することができる。指定された画像は、プログラムP1が使用する画像として、携帯電話11のRAMに記憶される。
【0033】
次に、寸法入力画面が表示される(S12)。図14は、その寸法入力画面の例を示す図である。図14に示すように、携帯電話11の表示部11aの画面31には、データの入力を促す指示メッセージ「設置スペースの寸法を入力して下さい。」という表示と共に、設置場所の幅、奥行き、及び高さの各寸法を入力するための3つの入力フィールド32と、入力終了指示を行うための入力終了ボタン33が表示される。
【0034】
ユーザは、画面31上で入力位置を指示するカーソルを移動させながら、設置場所の幅、奥行き、及び高さの各寸法を入力して、入力終了ボタン33を選択する。ここで入力される幅、奥行き、及び高さの各寸法は、図12におけるW,D,及びHの寸法である。S12の処理が、商品の室内の設置場所の縦、横及び高さの各寸法を入力する寸法入力手段を構成する。
【0035】
設置場所の各寸法の入力後、商品指定画面が表示される(S13)。図15は、その商品指定画面の例を示す図である。ここでは、ユーザが、インターネット12を介して、サーバ13にアクセスして、メモリ14の商品データベースD1の中からカテゴリー選択等を行って、複数の家具を表示させ、その中から所望の家具を選択する。
【0036】
図15に示すように、画面31には、商品の指定を促すメッセージ「商品を選択して下さい。」という表示と共に、商品データベースD1から抽出された商品を表示する商品画像表示部41と、指定を行うための選択ボタン42が表示される。ユーザは、携帯電話11の画面31に上に表示された複数の商品画像の中から、所望の家具を指定して、選択ボタン42を押す。S13の処理が、商品を指定する商品指定手段を構成する。
【0037】
選択ボタン42が押されると、選択して指定された商品の寸法データを、図2に示した商品サイズデータベースD2から読み出す(S14)。具体的には、指定された商品のサイズ情報である各寸法データは、インターネット12を経由してサーバ13にアクセスして取得することができる。なお、商品のサイズ情報は、商品データベースD1に含まれている場合は、ステップS13で商品指定画面が表示されるときに、各商品のサイズ情報を取得できているので、そのサイズ情報を利用することができる。
【0038】
そして、指定された商品の各寸法が、OKか、すなわち設置場所の各寸法以下であるか否かが判定される(S15)。S15では、指定された商品のサイズ情報と、設置場所の各寸法とを比較して、指定された商品が設置場所に設置可能か否かが判定される。
【0039】
図16は、各種商品とその寸法の例を説明するための図である。図16に示すように、座面が円形の椅子(a)、球体の一部が切り取られた形状のかご(b)、細長い天板のテーブル(c)、及び幅が一定でない細長い棒状の家具(d)を示している。図16において点線で示すように、縦、横及び高さのそれぞれについての最大寸法が、各家具の各寸法とされる。
【0040】
指定された商品の各寸法が、設置場所の各寸法を超える場合は、S15でNOとなって、設置不可能であること示すメッセージを出力する(S16)。例えば、「この家具は、設置場所に置けません。」というメッセージが、ポップアップウインドウの枠の中に表示される。そして、処理は、S13に戻る。ユーザは、S13で指定された商品は、設置場所に設置できなかったので、別の商品を選択する。
よって、S15とS16の処理により、ユーザは、室内に設置される対象物の商品が設置可能であるか否かを簡単に知って判断することができる。
【0041】
ステップS15とS16は、指定された商品のサイズ情報と、設置場所の各寸法とを比較して、指定された商品が設置場所に設置可能か否かを判定して、指定された商品が設置場所に設置できないと判定されたときは、設置不可能であることを告知するための告知手段を構成する。
【0042】
指定された商品の各寸法が、設置場所の各寸法以内である場合は、S15でYESとなり、設置面指定画面が表示される(S17)。なお、S15でYESの場合は、メッセージ「寸法は問題ありません。」を画面上に表示するようにしてもよい。図17は、設置面指定画面の例を示す図である。図17に示すように、画面31には、S11で取り込まれた設置場所画像SPが表示され、その設置場所画像SP上に、床面の指定を促す指示メッセージ「床面を指定して下さい。」という表示と共に、床面すなわち設置面を指定するための四角形の枠表示51と、指定完了指示を行うための指定完了ボタン52が表示される。
【0043】
枠表示51は、4隅の点である4点MP1〜MP4がやや大きな黒丸で示されている。ユーザは、携帯電話11のタッチパネル機能により、4点MP1〜MP4の各点の位置を画面31上で移動させることができる。
【0044】
図18は、ユーザが、4点MP1〜MP4の各点の位置を画面上で移動させて、床面を指定した状態を示す図である。ユーザは、指、ペン等を用いて、各点を指定して画面上でドラッグして、離すことにより、各点を移動することができる。図18は、点MP2が、点線で示す位置から、矢印で示すように、床面を指定する位置に移動される状態を示す。4点MP1〜MP4により囲まれた平面が、商品の設置面である。なお、この設置面は、実空間上では、正方形あるいは長方形である。
S17の処理が、設置場所画像SP上で商品の設置面を4点で指定することによって、商品の設置面を指定する設置面指定手段を構成する。
【0045】
図18のようにして指定された設置面の形状から、設置場所画像SPを得たときの視点位置を算出する(S18)。設置面を規定する4点MP1〜MP4の形状は、実空間では正方形あるいは長方形の四角形である。よって、その四角形の形状と、以下に説明する基準となる方向から、設置場所画像SPを視点位置VPが算出される。
【0046】
図18において、MP1とMP2とを結ぶ線及びMP3とMP4とを結ぶ線は、商品ACの中心から正面側を見たときの方向(図3のθ0の方向)に直交あるいは略直交する線であるので、一つの基準となる方向を規定する。さらに、MP1とMP3とを結ぶ線及びMP2とMP4とを結ぶ線も、商品ACの中心から正面側を見たときの方向(図3のθ0の方向)に平行あるいは略平行な線であるので、もう一つの基準となる方向を規定する。そして、4点MP1〜MP4により形成される平面は、床Fの面に平行な平面であり、かつ実空間では正方形あるいは長方形である。
【0047】
よって、画面31上の4点MP1〜MP4により形成される4角形の形状から、公知の推定演算により、視点位置VPを求めることができる。この推定演算は、設置面が実空間では正方形あるいは長方形であるという前提と、上記の2つの基準となる方向に沿って存在する4点MP1〜MP4により形成される四角形の対向する2辺の2つの消点の位置から、視点位置VPを算出する演算である。
【0048】
さらに、視点位置を求める方法として、投影変換を用いた方法を用いてもよい。すなわち、画面上には、空間図形である設置面が、画面上に投影された図形として表示される。よって、設置面の投影図形に対して逆変換処理を行うことによって、投影面の形状から視点位置VPを演算して求めるようにしてもよい。
なお、これらの視点位置VPの演算については、例えば、ロッド・スティーブンス著「Visual Basic 画像処理プログラミング編(3D編)」(ソフトバンクパブリッシング株式会社、1999年3月31日発行)を参照されたし。
【0049】
なお、上述した例では、商品の設置面の4点が指定されているが、設置面に隣接する物において、設置面に平行な面の4点が指定されるようにしてもよい。例えば、図12において、設置面の隣の家具24の上面の4点m1あるいは下面の4点m2を指定するようにしてもよい。設置面の4点が指定し難い場合に、隣接物の家具24において設置面に平行な面である上面の4点m1あるいは下面の4点m2を指定することにより、設置面の4点を指定した場合に得られる視点位置に近い視点位置を得ることができる。図12及び図18では、家具24の方が家具23よりも全体が表示されているので、隣接物として家具24の平面の4点を指定しているが、家具23の方が家具24よりも4点を指定し易ければ、左側の家具23の上面あるいは下面の4点を指定してもよい。
よって、S17は、設置面あるいは隣接物の平面の4点を指定することによって、設置面あるいは前記平行な面を指定する面指定手段を構成する。
【0050】
次に、算出された視点位置VPの情報に基づいて、商品表示画像DDを決定する(S19)。
具体的には、まず、視点位置VPが、図3で説明した複数の矢印の方向のいずれに最も近いかが判定される。図19は、視点位置VPと図3で説明した複数の矢印の方向とを示す図である。図19に示すように、視点位置VPは、水平方向において、2つの方向θ2とθ3の間で、方向θ3に近い。よって、設置場所画像SPの視点方向に最も近似する角度の方向θ3から見たときの画像が、商品表示画像DDとして、決定される。方向θ3から見たときの画像は、商品表示画像データベースD3に記憶されているので、携帯電話11は、インターネット12を介して取得する。図5における方向θ3に対応する画像が視点位置VPに対応する商品表示画像DDとして、取得される。
【0051】
なお、図8の商品表示画像データベースD3の場合であれば、図20で示すように、高さ方向の情報も加味して、商品表示画像が取得される。図20は、視点位置VPと図6で説明した複数の矢印の方向とを示す図である。図20に示すように、視点位置VPは、高さ方向において、2つの方向θv2とθv3の間で、設置場所画像SPの視点方向に最も近似する角度の方向θv2に近い。よって、水平方向における視点位置が図19に示す位置であれば、水平方向は方向θ3でかつ垂直方向は方向θv2の方向から見たときの画像が、商品表示画像データベースD3から、インターネット12を介して取得される。すなわち、図8における水平方向は方向θ3で垂直方向は方向θv2の方向に対応する商品表示画像DDが取得される。S18とS19の処理が、商品の正面方向から側面方向に亘って所定の角度の間隔で商品を見たときの2次元の画像データの複数の商品表示画像DDの中から、指定された設置面の形状から算出された設置場所画像SPの視点位置に基づいて、商品表示画像DDを決定する商品表示画像決定手段を構成する。
【0052】
次に、商品表示画像DDのサイズを調整して表示する(S20)。S20の処理は、商品表示画像DDを設置場所画像SP中において適切な大きさで表示させるために、S12で入力された設置場所の寸法データに基づいて、S19で決定されて取得された商品表示画像DDを、縮小あるいは拡大する。
【0053】
そして、合成画像が、その縮小あるいは拡大によりサイズが調整された商品表示画像DDを、設置場所画像SP上に重畳することによって生成されて、画面31上に表示される。商品表示画像DDは、例えば、設置面の下端及び左端と商品表示画像DDの下端及び左端とを一致させて、設置場所画像SP上に重ねられる。なお、商品表示画像DDは、単に、表示画面31の真ん中に表示するようにしてもよい。S20の処理が、設置場所画像SP上に、決定された商品表示画像DDを重畳して合成画像を生成する合成画像生成手段を構成する。
【0054】
そして、商品表示画像DDの位置を調整する処理が行われる(S21)。S20により表示される商品表示画像DDは、たとえ、設置面の下端と左端が商品表示画像DDの下端と左端が一致するように設置場所画像SP上の位置に配置したとしても、商品表示画像DDの底面と設置面が一致しない場合がある。そこで、ユーザは、携帯電話11のタッチパネル機能により、商品表示画像DDを、画面31上でタッチしてドラッグすることで、画面31上で移動させることができる。ユーザは、画面31上で、商品表示画像DDの底面と設置面が一致して見える位置に、商品表示画像DDを画面上で移動させることができる。
【0055】
S21の処理が終了すると、透明化領域の指定のために図21の画面表示が行われる(S22)。図21は、S21の処理の結果、画面上に表示される画像の例を示す図である。図21に示すように、S21で、商品表示画像DDが設置面上に設置されているような位置に移動されたときに、商品表示画像DDは、設置場所画像SPの上に重畳されて右側の家具24の一部を覆っている。すなわち、画面31には、商品表示画像DDの一部が、設置場所画像SPにおける周囲の物との前後関係がおかしい状態が存在している。本来は、隣の家具24の影になる、すなわち後ろに存在する商品表示画像DDの一部部分が、家具24の手前側に位置しているような状態が画面31に表示されていることになる。
【0056】
そこで、ユーザは、携帯電話11のタッチパネル機能により、右側の家具24を覆っている商品表示画像DDの一部部分を透明化して、その一部部分の下の家具24が表示されるようにする。
【0057】
図21に示すように、画面31には、商品表示画像DDにおいて影になる部分の指定を促す指示メッセージ「影になる部分を指定して下さい。」という表示と共に、指定完了の指示を行うための指定完了ボタン61が表示される。そして、ユーザは、指、ペン等を用いて、商品表示画像DDにおいて、透明化する領域をする。S22の処理が、合成画像上で、透明化する領域を指定する領域指定手段を構成する。
【0058】
図22は、透明化領域を指定した状態を示す画面の例を示す図である。図22に示すように、ユーザの指等によって指定された複数の点TPで囲まれた点線で示す領域が、透明化する領域となる。すなわち、ユーザが、指等で点TPを画面上で指定し、かつその指定した点TPを画面上で所望の位置に移動させる等して、図22に示す透明化領域が指定される。なお、透明化領域の指定は、領域をなぞる等の、他の方法によって行ってもよい。
【0059】
透明化領域が確定すると、ユーザは、指定完了ボタン61を選択する。
【0060】
すると、商品表示画像DDにおいて、指定された透明化領域の部分の画像領域を透明化する透明化処理が実行される(S23)。その結果、画面31は、図23のようになる。図23は、透明化処理がされた画面の例を示す図である。図23に示すように、設置場所画像SP上の商品表示画像DDの一部が、透明化されて、画面31上において、商品表示画像DDは、周囲の物との前後関係が正しい状態になる。合成画像は、図23に示すように、商品表示画像DDの一部部分が、家具24の後ろ側に位置しているような状態となって、画面31上に表示される。
【0061】
なお、上述した例では、商品表示画像DDが周囲の物と重なって、前後関係が正しくないときに、商品表示画像DDの一部を透明化しているが、その透明化の代わりに、商品表示画像DDのその一部部分を消去してもよい。
【0062】
そして、次に色調調整処理等の仕上げ処理が実行される(S24)。設置場所画像SPと商品表示画像DDは、それぞれ異なる状況で撮影して得られた画像であるので、互いに色調が異なる。図23の画面31には、その仕上げ処理を実行するか否かを指定させるための仕上げボタン71が表示される。ユーザがその仕上げボタン71を選択すると、色調調整処理が実行される。そこで、2つの画像の色調が互いに異なることによる合成画像の不自然さを低減するために、色調調整処理が行われる。色調調整処理の方法としては、例えばホワイトバランス調整処理がある。
その結果、図23の設置場所画像SPと商品表示画像DDの合成画像は、自然な色調となる。
【0063】
よって、ユーザは、図23の画面31上に表示された設置場所画像SPと商品表示画像DDの合成画像を見て、その商品が周囲の環境等とマッチするかを簡単に判断することができる。
なお、S24で処理された画像は、携帯電話11のメモリに保存して、後でメモリから読み出して表示部11aに表示させることができる。保存された画像は、プリンタによって印刷可能となる。
【0064】
以上のように、上述した本実施の形態のシステムによれば、ユーザは、室内に設置される対象物の商品が設置可能であるか否かの判断と、その対象物が周囲の環境等にマッチするか否かの判断を、高性能な端末装置を用いることなく、携帯電話等の携帯端末を用いて簡単に行うことができる。
【0065】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態は、端末装置として携帯電話を利用した例であるが、第2の実施の形態は、端末装置として例えば店舗のPC等を利用する例である。
第1の実施の形態では、プログラムP1は、携帯電話11にダウンロードされて実行されているが、本実施の形態では、プログラムP1は、店舗の端末装置としての通常のPCにインストールされて、実行される。
【0066】
第2の実施の形態では、図1のサーバ13として示した装置が、PCとなる。そして、ユーザは、携帯電話11で撮影した設置場所画像SPを、インターネット12を介して、あるいは、メモリカード等を用いて、PCに送信あるいは読み取らせることができる。そのPCに接続された記憶装置が、図1のメモリ14に記憶された3つのデータベースD1,D2,D3を記憶している。よって、第2の実施の形態のシステム構成は、第1の実施の形態と略同様である。異なるのは、上述したように、プログラムP1が、携帯電話11上で実行されるのではなく、PC上で実行される点である。
【0067】
そのPCが、第1の実施の形態で説明した図13の処理を実行することにより、PCに接続されたモニタ画面上に、図14,図17,図18、図21,図22,図23の画面が表示される。
よって、本実施の形態によれば、ユーザは、店舗等において、室内に設置される対象物の商品が設置可能であるか否かの判断と、その対象物が周囲の環境等にマッチするか否かの判断を、高性能な端末装置を用いることなく通常のPC等で簡単に行うことができる。
【0068】
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態では、携帯電話11において、プログラムP1が実行されているが、本第3の実施の形態では、プログラムP1の実行はサーバ13において行わせ、携帯電話11は、サーバ13において作成された画面情報を受信して、表示部11aにその画面を表示するようにしてもよい。
【0069】
すなわち、ユーザは、携帯電話11をクライアントとして、プログラムP1をサーバ13において実行させて、携帯電話11の表示部11a上に、図14等の画面を表示させて、選択等の操作指示を携帯電話11から行うようにする。そのようにすれば、見掛け上は、第1の実施の形態と同様の画面表示と操作により、ユーザは、室内に設置される対象物の商品が設置可能であるか否かの判断と、その対象物が周囲の環境等にマッチするか否かの判断を簡単に行うことができる。
【0070】
以上のように、上述した各実施の形態によれば、ユーザは、室内に設置される対象物の商品が設置可能であるか否かの判断と、その対象物が周囲の環境等にマッチするか否かの判断を簡単に行うことができる。
【0071】
特に、上述した各実施の形態では、商品表示画像DDは、携帯電話等の端末装置上で商品の3次元データを処理して生成される画像でなく、商品を所定の角度からみたときの2次元画像データなので、端末装置は、高性能なCPUを有する端末装置でなくてもよい。
【0072】
なお、上述した各実施の形態では、携帯電話11を、端末装置の例として説明したが、端末装置としては、インターネット接続可能な、いわゆるモバイルPC等であってもよい。
また、上述した各実施の形態では、商品は、例として家具で説明したが、室内に設置される商品であれば、家電製品、カーテン、ブラインド等でもよい。
さらに、上述した各実施の形態では、設置場所画像SPは、携帯電話で撮影した画像であるが、いわゆるデジタルカメラで撮った画像でもよい。
【0073】
さらにまた、上述した各実施の形態では、インターネットを利用して商品の画像を表示部に表示させて、画面上に表示された複数の商品の中から商品を指定しているが、商品の指定は、例えば、店において、ユーザが、商品あるいはカタログに添付されているバーコード、QRコード等を撮影することによって、行うようにしてもよい。特に、携帯電話には、QRコードの読み取り機能を有しているものがあるので、便利である。
なお、以上説明した動作を実行するプログラムは、コンピュータプログラム製品として、フレキシブルディスク、CD−ROM等の可搬媒体や、ハードディスク等の記憶媒体に、その全体あるいは一部のプログラムコードが記録され、あるいは記憶されている。そのプログラムがコンピュータにより読み取られて、動作の全部あるいは一部が実行される。あるいは、そのプログラムのコードの全体あるいは一部を通信ネットワークを介して流通または提供することができる。利用者は、通信ネットワークを介してそのプログラムをダウンロードしてコンピュータにインストールしたり、あるいは記録媒体からコンピュータにインストールすることで、容易に本発明の室内における商品の設置状態を確認する設置状態確認装置を実現することができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
【符号の説明】
【0074】
1 設置状態確認システム、11 携帯電話、11a 表示部、12 インターネット、12a 基地局、13 サーバ、14 メモリ、21 回転テーブル、31 画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の室内の設置場所の縦、横及び高さの各寸法を入力する寸法入力手段と、
前記設置場所を撮像して得られた設置場所画像上で前記商品の設置面あるいは前記設置場所に隣接する隣接物における前記設置面に平行な面の4点の位置を指定することによって、前記設置面あるいは前記平行な面を指定する面指定手段と、
前記商品を指定する商品指定手段と、
該商品指定手段により指定された商品のサイズ情報と、前記寸法入力手段により入力された前記設置場所の前記各寸法とを比較して、前記指定された商品が前記設置場所に設置可能か否かを判定して、前記指定された商品が前記設置場所に設置できないと判定されたときは、設置不可能であることを告知するための告知手段と、
前記商品の正面方向から側面方向に亘って所定の第1の角度の間隔で前記商品を見たときの2次元の画像データの複数の商品画像の中から、前記面指定手段により指定された前記設置面あるいは前記平行な面の形状から算出された前記設置場所画像の視点位置に基づいて、前記商品の表示画像を決定する商品表示画像決定手段と、
前記設置場所画像上に、前記商品表示画像決定手段で決定された前記商品の表示画像を重畳して合成画像を生成する合成画像生成手段と、
を有することを特徴とする室内における商品の設置状態を確認する設置状態確認装置。
【請求項2】
前記合成画像生成手段で生成された前記合成画像上で、透明化あるいは消去する領域を指定する領域指定手段をさらに有し、
前記合成画像生成手段は、前記領域指定手段で指定された領域の前記商品の表示画像を消去あるいは透明化することを特徴とする請求項1に記載の室内における商品の設置状態を確認する設置状態確認装置。
【請求項3】
前記複数の画像は、商品画像毎に、前記商品の正面方向から上面方向に亘って所定の第2の角度の間隔で前記商品を見たときの前記商品の上面画像を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の室内における商品の設置状態を確認する設置状態確認装置。
【請求項4】
表示部に表示された画面上で、商品の室内の設置場所の縦、横及び高さの各寸法を入力し、
前記画面上で、前記設置場所を撮像して得られた設置場所画像上で前記商品の設置面あるいは前記設置場所に隣接する隣接物における前記設置面に平行な面の4点の位置を指定することによって、前記設置面あるいは前記平行な面を指定し、
前記商品を指定し、
指定された商品のサイズ情報と、入力された前記設置場所の前記各寸法とを比較して、前記指定された商品が前記設置場所に設置可能か否かを判定して、前記指定された商品が前記設置場所に設置できないと判定されたときは、設置不可能であることを告知し、
前記商品の正面方向から側面方向に亘って所定の第1の角度の間隔で前記商品を見たときの2次元の画像データの複数の商品画像の中から、指定された前記設置面あるいは前記平行な面の形状から算出された前記設置場所画像の視点位置に基づいて、前記商品の表示画像を決定し、
前記設置場所画像上に、決定された前記商品の表示画像を重畳して合成画像を生成することを特徴とする室内における商品の設置状態を確認する設置状態確認方法。
【請求項5】
コンピュータを、
商品の室内の設置場所の縦、横及び高さの各寸法を入力する寸法入力手段と、
前記設置場所を撮像して得られた設置場所画像上で前記商品の設置面あるいは前記設置場所に隣接する隣接物における前記設置面に平行な面の4点の位置を指定することによって、前記設置面あるいは前記平行な面を指定する面指定手段と、
前記商品を指定する商品指定手段と、
指定された商品のサイズ情報と、入力された前記設置場所の前記各寸法とを比較して、前記指定された商品が前記設置場所に設置可能か否かを判定して、前記指定された商品が前記設置場所に設置できないと判定されたときは、設置不可能であることを告知するための告知手段と、
前記商品の正面方向から側面方向に亘って所定の第1の角度の間隔で前記商品を見たときの2次元の画像データの複数の商品画像の中から、前記面指定手段により指定された前記設置面あるいは前記平行な面の形状から算出された前記設置場所画像の視点位置に基づいて、前記商品の表示画像を決定する商品表示画像決定手段と、
前記設置場所画像上に、前記商品表示画像決定手段で決定された前記商品の表示画像を重畳して合成画像を生成する合成画像生成手段と、
として、機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2011−215868(P2011−215868A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−83207(P2010−83207)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(510090276)
【Fターム(参考)】