説明

室内除染方法及び室内除染システム

【課題】過酸化水素除染だけでなくホルムアルデヒド燻蒸にも使用することが可能で、かつ、室内環境へのダメージ回避と室内空気の除染効果を確実にした室内除染システムを提供する。
【解決手段】過酸化水素除染の場合、過酸化水素発生の前に、制御装置400の除湿手段431及び加熱手段432は、除湿兼加熱機300により室内空気を除湿及び加熱し、所定の温度湿度に制御する。その後、除染ガス発生装置100は処理対象となる空気中に過酸化水素を発生させる。発生した過酸化水素により除染が完了すると、制御装置400の分解装置運転制御手段421は、除染ガス分解装置200の送風機201を駆動させ、過酸化水素を含む室内空気を除染ガス分解装置200に取り込むことで当該過酸化水素を分解する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既存施設の燻蒸において、ホルムアルデヒド燻蒸処理と共に過酸化水素による除染処理が可能な室内除染システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ホルムアルデヒドは、除染の信頼性が高く、国内BCRにおける室内除染において使用されるが、有害性が強いため、外部環境への対策として排気濃度を低減すべく、燻蒸処理に用いられたホルムアルデヒドを分解処理する方法として、スクラバー方式、対象ガスを一定温度まで加熱し触媒に通し酸化分解する方法、希釈方式、吸着剤による吸着除去法等、種々の方法が提案され、実施されている。
【0003】
例えば、燻蒸処理を行った室内に残留するホルムアルデヒドガスを処理する方法としては、特開昭57−130534号公報(特許文献1)に開示されている白金等の触媒を加熱して反応させて除去する方法、特開平4−161160号公報(特許文献2)に開示されているホルムアルデヒドをアンモニアにより中和する方法、特公昭60−17542号公報(特許文献3)に開示されているホルムアルデヒドをアンモニアで中和すると共に触媒で分解する方法等が知られている。
【0004】
しかしながら、このような方法により燻蒸処理後にホルムアルデヒドを分解した場合であっても、室内環境においては、当該室内表面にホルムアルデヒドが残留し易く、労働安全衛生法・特化則改正で定められる管理濃度基準(0.1ppm)を満たすためには数日〜十数日間の換気が必要であった。特に、管理濃度基準を満たさなければ従業員を入室させることができない。
【0005】
そのため、近年では、こういった管理濃度基準を早期に満たしたいというニーズや、ホルムアルデヒドのような有害物質の使用を控えたい等の理由から、ホルムアルデヒドに代わる物質として、例えば、酸化剤のオゾン、過酢酸、過酸化水素を用いた室内除染技術が大手製薬会社の新設に導入されるようになった。ここで、オゾンと過酢酸を用いる場合では腐食が問題となるため、弊社では過酸化水素を用いた除染システムに対して開発を行った。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭57−130534号公報
【特許文献2】特開平4−161160号公報
【特許文献3】特公昭60−17542号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、過酸化水素は水蒸気よりも飽和蒸気圧が低く、水と比べて空気中で液化、すなわち凝縮し易いといった特徴を有している。この凝縮は、微生物の殺滅には効果的要因であるが、室内の建材や生産設備の表面にダメージを与える要因となる。そのため、微生物の殺滅効果と室内環境へのダメージ回避を両立させるには、凝縮の程度を調整するパラメータ制御が必要となる。
【0008】
ここで、本出願人は実験により、凝縮に影響を及ぼす環境パラメータの1つが湿度であることを確認した。すなわち、相対湿度が高い環境では凝縮が起こり易く、殺滅効果は上がるが室内環境へのダメージが生じ易いこと、一方で、相対湿度が低い環境では凝縮が起こり難いため、室内環境へのダメージは回避できるが微生物の殺滅効果は低減すること、が判明した。
【0009】
また、このような問題を抱えた過酸化水素除染システムは他社においても開発されているが、除染専用設備や装置を新設する必要があるため非常に高価であり、さらには、この除染システムでは過酸化水素による除染のみしか使えない。しかしながら、市場からは、従来からある既存の設備を用いてホルムアルデヒド燻蒸のように容易に除染可能で安価な方法が求められ、さらに、ホルムアルデヒド燻蒸と過酸化水素除染とを組み合わせて使用したいという要望も高まっていた。
【0010】
本発明は、上記のような課題を解消するために提案されたものであって、ホルムアルデヒド燻蒸だけでなく過酸化水素除染にも使用することが可能で、かつ、室内環境へのダメージと室内微生物の殺菌効果を考慮した室内除染システムを提供することを目的とする。また、本発明は、既存のホルムアルデヒド分解装置を運転するだけで室内の過酸化水素又はホルムアルデヒドを早期に低減させ、さらに、既存の施設を用いることで安価に過酸化水素除染及びホルムアルデヒド燻蒸処理を実施することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記のような課題を解決するための本発明は、処理対象となる室内を除染するため、室内に過酸化水素を発生させる発生装置と、発生させた当該過酸化水素を分解する分解装置と、前記発生装置と前記分解装置の駆動を制御する制御装置と、を備えた室内除染システムであって、除染対象室内空気を除湿及び加熱する除湿兼加熱機を備え、前記制御装置は、前記除湿兼加熱機により前記室内空気を除湿及び加熱し、室内を所定の温湿度に制御した後に、前記発生装置により過酸化水素を発生させ、室内を除染し、引き続き前記分解装置により当該過酸化水素を分解させること特徴とする。
【0012】
以上のような態様によれば、過酸化水素除染を行う場合、除染前に処理対象空気の温湿度制御を行っているので、その後の除染工程において、過酸化水素の凝縮を制御することにより、室内環境へのダメージをより回避することが可能となる。
【0013】
また、本発明は、室内にホルムアルデヒドを発生させる発生装置と、発生させた当該ホルムアルデヒドを分解する分解装置と、を備え、前記制御装置は、前記発生装置によりホルムアルデヒドを発生させ、室内を燻蒸した後に、前記分解装置により当該ホルムアルデヒドを分解させ、さらに分解後の室内ホルムアルデヒド濃度を早期に低減させるために、前記室内空気を加熱するよう前記除湿兼加熱機を制御することを特徴とする。
【0014】
以上のような態様によれば、ホルムアルデヒド燻蒸の場合、既存のホルムアルデヒド分解装置による当該ホルムアルデヒドの分解後に、処理対象空気の加熱を行っているため、室内の壁表面に付着したホルムアルデヒドが気相中に出易くなり、これを同時に分解することで、室内のホルムアルデヒド濃度の早期低減を実現することができる。
【発明の効果】
【0015】
以上のような本発明によれば、過酸化水素除染の前に、処理対象空気の温湿度制御を行うことにより、その後の除染工程において、室内装置表面への過酸化水素の凝縮を制御することにより、室内環境へのダメージを回避することが可能となる。また、ホルムアルデヒド燻蒸の場合、既存のホルムアルデヒド分解装置による当該ホルムアルデヒドの分解後に、処理対象空気の加熱を行っているため、室内の壁表面に付着したホルムアルデヒドが気相中に再放出され、当該ホルムアルデヒドを分解することで室内のホルムアルデヒド濃度の早期低減を実現できる。このように、既存設備を用いながらも、ユーザの要望に応じて過酸化水素除染とホルムアルデヒド燻蒸のどちらも実施することができ、安価なシステムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る室内除染システムの全体構成を示す概念図
【図2】本発明の第1の実施形態に係る室内除染システムにおける除染ガス発生装置の構成を示す模式図
【図3】本発明の第1の実施形態に係る室内除染システムにおける除染ガス分解装置の構成を示す模式図
【図4】本発明の係る第1の実施形態に係る室内除染システムにおける除湿機の構成を示す模式図
【図5】本発明の第1の実施形態に係る室内除染システムの制御装置の構成を示す機能ブロック図
【図6】本発明の第1の実施形態に係る室内除染システムのホルムアルデヒド燻蒸作用を示すフローチャート
【図7】本発明の第1の実施形態に係る室内除染システムの過酸化水素除染作用を示すフローチャート
【図8】本発明の第2の実施形態に係る室内除染システムの全体構成を示す模式図
【図9】本発明の第2の実施形態に係る室内除染システムの制御装置の構成を示す機能ブロック図
【図10】本発明の第3の実施形態に係る室内除染システムの全体構成を示す模式図
【図11】本発明の第3の実施形態に係る室内除染システムの制御装置の構成を示す機能ブロック図
【図12】本発明の第3の実施形態に係る室内除染システムのホルムアルデヒド燻蒸作用を示すフローチャート
【図13】本発明の第3の実施形態に係る室内除染システムの過酸化水素除染作用を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0017】
[本実施形態]
[1.第1の実施形態]
[1.1.構成]
次に、本発明の第1の実施形態に係る室内除染システムの構成例を、図1〜5を参照して以下に説明する。
【0018】
第1の実施形態に係る室内除染システムは、図1に示す通り、過酸化水素又はホルムアルデヒドを発生させる除染ガス発生装置100と、過酸化水素又はホルムアルデヒドを分解処理する除染ガス分解装置200と、室内空気の除湿と加熱を行う除湿兼加熱機300と、各機器の駆動を制御する制御装置400と、から構成される。以下、これらの各機器の詳細な構成について説明する。
【0019】
[1.1.1.除染ガス発生装置]
除染ガス発生装置100は、図2に示す通り、ホルムアルデヒド又は過酸化水素を発生させるホルムアルデヒド発生装置101a、過酸化水素発生装置101bと、当該除染ガス発生装置101により発生させた除染ガスを室内に拡散させる送風機102と、から構成されている。
【0020】
この除染ガス発生装置101は、ホルムアルデヒドを発生させる場合、一般的なものと同様に、図2(a)に示すように、パラホルムアルデヒドを電気ヒータにより加熱することでホルムアルデヒドガスを生成する構成を備えている。また、過酸化水素を発生させる場合、図2(b)に示すように、過酸化水素水を貯留するタンクと、ポンプを駆動源として電気ヒータのもとに当該タンク内の過酸化水素水を滴下する構成を備えている。
【0021】
[1.1.2.除染ガス分解装置]
除染ガス分解装置200は、図3に示す通り、過酸化水素又はホルムアルデヒドを含有する処理対象ガスを吸引し、室内へ送り出す送風機201と、常温で除染ガスを分解する触媒202と、HEPAフィルタが用いられるエアフィルタ203と、が処理対象ガスの流路に順次配設されている。
【0022】
ここで、触媒202には白金触媒が用いられ、触媒202及びエアフィルタ203は、交換可能に配設されている。なお、処理対象ガスの気流を均一化するための拡散板を、送風機201と触媒202との間に設けることも可能である。
【0023】
また、この分解装置200には、送風機201により吸引された処理対象ガスが供給されるガス吹込口204と、触媒202及びエアフィルタ203を介すことで除染ガスの分解処理後のガスを室内に排出する処理空気吹出口205を形成しており、当該ガス吹込口204及び処理空気吹出口205には、燻蒸処理のために室内に供給された除染ガスが前記触媒202に触れることで分解してしまうのを回避するために、シャッターを設ける構成としても構わない。また、室内空気が取り込まれるガス吹込口204には、図3に示す通り、別途HEPAフィルタを配置している。
【0024】
なお、このような構成を有する分解装置200は、図1に示すように室内に設置されているが、これに限定するものではなく、前記ガス吹込口204と処理空気吹出口205をダクトあるいは接続部材を用いて燻蒸処理が行われる室内と接続することで、除染対象室外の所定の位置に設置することも可能である。
【0025】
[1.1.3.除湿兼加熱機]
次に、除湿兼加熱機300の構成について、図4を参照して以下に説明するが、一般的なものと同様であるため、詳細な説明は省略する。図4に示す通り、本実施形態で使用する除湿兼加熱機300は、除湿処理と加熱処理ができる室内空気循環型であり、冷却除湿方式を採用する蒸発器で過冷却除湿をし、凝縮器により加熱する。なお、図示しないが、物理吸着方式の除湿装置を採用することも可能である。さらに、図示しないが、電気ヒータ式の加熱装置を採用することも可能である。
【0026】
具体的には、第1の実施形態の除湿兼加湿機300においては、図4に示すように、室内空気の室内空気吸込口307側に設けられる、HEPAフィルタからなるエアフィルタ301aと、除湿兼加熱機300に吸い込まれた室内空気を過冷却除湿する蒸発器302と、蒸発器302の上方に配設され、除湿された室内空気を例えば放熱コイルにより加熱する凝縮器303と、当該空気を排出する送風機304と、除湿した空気の室内への排出側に設けられるエアフィルタ301bと、が処理対象となる室内空気のガス流路に順次配設されている。また、これらのエアフィルタが各々任意の仕様で使い分けることができる。
【0027】
また、除湿兼加熱機300の底部側に配置され、蒸発器302からの冷媒を圧縮して凝縮器303に送り出す圧縮機305と、蒸発器302の下部に配設され、上記蒸発器302により室内空気が除湿される際に、当該蒸発器302で結露して除かれた空気中の水分が集められ貯留されるドレンタンク306も備えている。
【0028】
なお、除湿兼加熱機300には、室内空気が送風機304を介して吸込まれる室内空気吸込口307と、前記蒸発器302により除湿され、凝縮器303により加熱された空気が室内へ排出される処理空気吹出口308が形成されている。すなわち、送風機304により、室内空気を、室内空気吸込口307から取り込み、蒸発器302により室内空気を除湿し、凝縮器303により加熱した後、当該空気を吹出口308を介して室内に送り出す。
【0029】
[1.1.4.制御装置]
次に、前記除染ガス発生装置100、除染ガス分解装置200、除湿兼加熱機300の各種駆動を制御する制御装置400の構成について、図5を参照して以下に説明する。図5に示す通り、制御装置400は、除染対象室の外に設けられた空調機(図示しない)の駆動を制御する空調制御手段410と、除染ガス発生装置100用、除染ガス分解装置200用、除湿兼加熱機300用の各種制御手段を備えている。
【0030】
具体的には、まず除染ガス発生装置100用として、制御装置400は、除染ガス発生装置101を用いてホルムアルデヒドガスを発生させるホルムアルデヒド発生制御手段411と、除染ガス発生装置101を用いて過酸化水素を発生させる過酸化水素発生制御手段412と、送風機102の駆動を制御する除染ガス発生装置用運転制御手段413と、を備えている。
【0031】
このホルムアルデヒド発生制御手段411は、例えば、電気ヒータの電力量と駆動時間を制御することで、ホルムアルデヒドの発生を制御する。また、過酸化水素発生制御手段412は、例えば、ポンプの駆動を制御することで、タンク内に貯留された過酸化水素の滴下投入スピードと投入量を制御し、過酸化水素の発生を制御する。
【0032】
制御装置400は、また、除染ガス分解装置200用として、送風機201の駆動を制御する分解装置用運転制御手段421を備えている。この分解装置用運転制御手段421は、除染ガス分解装置200内に配設された送風機201を駆動させることにより、室内空気を分解装置200内に吸込み、当該分解装置200内で過酸化水素又はホルムアルデヒドの分解処理が施されると、処理後の空気を室内へ吹出す。
【0033】
制御装置400は、また、除湿兼加熱機300用として、除湿兼加熱機300内に配設された蒸発器302を用いて、吸込まれた室内空気を除湿する除湿手段431と、凝縮器303を用いて、吸込まれた室内空気を加熱する加熱手段432と、送風機304の駆動を制御する除湿機用運転制御手段433と、を備えている。特に、本実施形態では、ホルムアルデヒド燻蒸の場合と過酸化水素除染の場合とで、除湿手段431及び加熱手段432による制御態様が異なり、ホルムアルデヒド燻蒸の場合は、除染ガス分解装置200によるホルムアルデヒドの分解後に、室内空気に対して、加熱処理を実施する。一方、過酸化水素除染の場合は、除染ガス発生装置100による過酸化水素除染前に、室内空気に対して、除湿及び加熱処理を実施する。
【0034】
[1.2.作用]
次に、上記のような構成を有する第1の実施形態に係る室内除染システムの作用について、ホルムアルデヒド燻蒸と過酸化水素除染とで場合を分け、図6及び7を参照して以下に説明する。
【0035】
[1.2.1.ホルムアルデヒド燻蒸]
ホルムアルデヒド燻蒸の場合について、図6のフローチャートを参照して説明する。まず、制御装置400の空調制御手段410が、対象室の外に設置された空調機(図示しない)の駆動を停止する(S601)。空調機の駆動が停止されると、制御装置400のホルムアルデヒド発生制御手段411が除染ガス発生装置100のホルムアルデヒド発生装置101aに対して、ホルムアルデヒドガスを発生させるよう指令を下し、例えば、予め規定量のパラホルムアルデヒドを投入した電気ヒータの電力を制御することで、ホルムアルデヒドガスを発生させる(S602)。
【0036】
そして、制御装置400の除染ガス発生装置用運転制御手段413は、除染ガス発生装置100内に配設された送風機102を駆動させることにより、生成されたホルムアルデヒドを除染ガス発生装置100から室内へ拡散させる(S603)。このような除染ガス発生装置100によるホルムアルデヒドの発生処理が続けられることにより、室内におけるホルムアルデヒド濃度は所定の値まで達することができる。
【0037】
ホルムアルデヒド燻蒸が行われると、制御装置400の分解装置用運転制御手段421は、除染ガス分解装置200の送風機201を駆動させることで、発生されたホルムアルデヒドを当該分解装置200内に吸引し、ホルムアルデヒドの分解処理を実施する(S604)。
【0038】
具体的には、送風機201が駆動することにより、処理対象ガスがガス吹込口204を介して分解装置200内に吸入されると、この処理対象ガスが触媒202に送られる。そして、この触媒202により処理対象ガス中のホルムアルデヒドは二酸化炭素と水(水蒸気)に分解され、その後、分解されたガスは、エアフィルタ203を介して、処理空気吹出口205より再び室内へ供給される。なお、上記のような動作を繰り返すことにより、室内の空気中に含まれるホルムアルデヒドは徐々に分解されることになる。
【0039】
このように、ホルムアルデヒドの分解処理が行われ、一定時間が経過すると、制御装置400の除湿機用運転制御手段433が、除湿兼加熱機300内に設けられた送風機304を駆動させる(S605)。加えて、制御装置400の除湿手段431及び加熱手段432は、除湿兼加熱機300に対して、室内空気を加熱するよう指令を下し、室内空気を加熱する(S606)。これによって、室内の壁面等に付着したホルムアルデヒドを室内へ再放出させる。
【0040】
[1.2.2.過酸化水素除染]
次に、過酸化水素除染の場合について、図7のフローチャートを参照して以下に説明する。図7に示す通り、まず、ホルムアルデヒド燻蒸の場合と同様に、制御装置400の空調制御手段410は、対象室の外に設けられた空調機(図示しない)の駆動を停止する(S701)。
【0041】
空調機の駆動が停止されると、過酸化水素除染の場合、発生前に除湿兼加熱機300により除湿及び加熱処理が実施される。すなわち、制御装置400の除湿兼加熱機用運転制御手段433が、まず、除湿兼加熱機300内に設けられた送風機304を駆動させる(S702)。加えて、制御装置400の除湿手段431及び加熱手段432は、除湿兼加熱機300に対して、送風機304の駆動により取り込んだ室内空気を除湿し、加熱するよう指令を下し、室内空気を除湿し、加熱する(S703)。これにより、室内の温湿度が所定値となるよう制御される。
【0042】
室内の温湿度が所定値になると、除湿兼加熱機300の運転を停止し、制御装置400の過酸化水素発生制御手段412が、除染ガス発生装置100の過酸化水素発生装置101bに対して、過酸化水素を発生させるよう指令を下し、例えば、ポンプの駆動を制御することで、タンク内に貯留された過酸化水素水の滴下投入スピードと投入量を制御し、過酸化水素を発生させる(S704)。
【0043】
そして、制御装置400の除染ガス発生装置用運転制御手段413は、除染ガス発生装置100内に配設された送風機102を駆動させることにより、生成された過酸化水素を室内へ拡散させる(S705)。このような除染ガス発生装置100による過酸化水素の発生処理が続けられることにより、室内における過酸化水素濃度は所定の値まで達することができる。
【0044】
過酸化水素除染が行われた後、制御装置400の分解装置用運転制御手段421は、除染ガス分解装置200の送風機201を駆動させることで、除染後に室内に残留している過酸化水素を当該分解装置200内に吸込み、過酸化水素の分解処理を実施する(S706)。
【0045】
具体的には、送風機201が駆動することにより、処理対象ガスがガス吹込口204を介して分解装置200内に吸込まれると、拡散板を配設している場合は当該拡散板により気流を均一化し、この処理対象ガスが触媒202に送られる。そして、この触媒202により処理対象ガス中の過酸化水素は水と酸素に分解され、その後、分解されたガスは、エアフィルタ203を介して、処理空気吹出口205より再び室内へ供給される。なお、上記の動作を繰り返すことにより、室内の空気中に含まれる過酸化水素ガスは徐々に分解される。
【0046】
[1.3.効果]
以上のような第1の実施形態によれば、ホルムアルデヒド燻蒸の場合、除染ガス分解装置による当該ホルムアルデヒドの分解後に、処理対象空気の加熱を行っているため、室内の壁表面等に付着したホルムアルデヒドが気相中に再放出され、継続して分解を行うことで室内のホルムアルデヒド濃度の早期低減を実現できる。また、過酸化水素除染の場合、過酸化水素除染の前に、処理対象空気の除湿と加熱を行っているので、その後の除染工程において、室内の壁表面等に過酸化水素が凝縮しにくくなり、室内環境のダメージを回避することが可能となる。このように、既存設備を用いながらも、ユーザの要望に応じてホルムアルデヒド燻蒸と過酸化水素除染のどちらも実施することができる安価なシステムを提供することが可能となる。
【0047】
[2.第2の実施形態]
[2.1.構成]
次に、本発明の第2の実施形態に係る室内除染システムの構成を、図8及び9を参照して以下に説明する。第2の実施形態では、第1の実施形態のように室内に除湿兼加熱機300を設けるのではなく、当該室の空調系に除湿及び加熱を行える仕組みを設ける構成に特徴を有する。
【0048】
すなわち、図8に示す通り、第2の実施形態では、室内に繋がる空調系に、当該室内の空気を吸込む送風機510と、吸込まれた室内空気に対して除湿を行う除湿処理部520と、除湿された空気に対して加熱行う加熱処理部530と、が配設されている。
【0049】
ここで、制御装置400は、図9に示す通り、上記除湿処理部520を用いて、空調系に吸込まれた室内空気を除湿する除湿手段451と、上記加熱処理部530を用いて、空調系に吸込まれた室内空気を加熱する加熱手段452と、上記送風機510の駆動を制御する空調系用送風機制御手段453と、を備えている。なお、それ以外の構成は第1の実施形態と共通するため説明は省略し、同じ符号を付すものとする。
【0050】
[2.2.作用]
次に、上記のような構成を有する第2の実施形態に係る室内除染システムの作用を以下に説明するが、第2の実施形態では、第1の実施形態において除湿兼加熱機300により行っていた室内空気に対する除湿及び加熱処理を、空調系に設けた送風機510、除湿処理部520、加熱処理部530により行うものであるため、以下では、ホルムアルデヒド燻蒸の場合と過酸化水素除染の場合における除湿及び加熱処理についてのみ説明し、それ以外は第1の実施形態と共通するため説明を省略する。
【0051】
[2.2.1.ホルムアルデヒド燻蒸]
ホルムアルデヒド燻蒸の場合、第1の実施形態と同様に、S601〜604により、燻蒸後に室内に残留したホルムアルデヒドが除染ガス分解装置200により分解されると、制御装置400の空調系用送風機制御手段453が、空調系に設けられた送風機510を駆動させる。
【0052】
加えて、制御装置400の加熱手段432は、空調系に設けられた加熱処理部530に対して室内空気を加熱するよう指令を下し、送風機510により空調系に吸込まれた室内空気を加熱する。このように、空調系に取り込まれた室内空気は加熱され、再度室内に送り出される。これにより、室内の温度は所定値に保たれる。
【0053】
[2.2.2.過酸化水素除染]
次に、過酸化水素除染の場合について以下に説明する。過酸化水素除染の場合、まず、第1の実施形態と同様に、空調機の駆動が停止されると、過酸化水素の発生前に空調系に設けた送風機510、除湿処理部520、加熱処理部530により除湿及び加熱処理が実施される。
【0054】
すなわち、制御装置400の空調系用送風機制御手段453が、空調系に設けられた送風機510を駆動させる。加えて、制御装置400の除湿手段431及び加熱手段432は、空調系に設けられた除湿処理部520に対して室内空気を除湿し、加熱処理部530に対して室内空気を加熱するよう指令を下し、送風機510により空調系に吸込まれた室内空気を除湿し、加熱する。このように、空調系に吸込まれた室内空気は除湿及び加熱され、再度室内に送り出される。
【0055】
除湿及び加熱処理が行われることで室内の温湿度が所定値になると、次に、第1の実施形態におけるS704及び705と同様に、除染ガス発生装置100にて過酸化水素を発生させ、除染ガス発生装置100内に配設された送風機102の駆動により、当該過酸化水素を室内へ拡散させる。このように過酸化水素除染が行われた後は、第1の実施形態のS706と同様に、除染ガス分解装置200の送風機201を駆動させることで、除染後に室内に残留している過酸化水素を当該分解装置200内に吸込み、過酸化水素の分解処理を実施する。
【0056】
[2.3.効果]
以上のような第2の実施形態によれば、除湿兼加熱機を室内に配置しなくても、空調系に除湿及び加熱する手段を設けることで、第1の実施形態と同様の効果を奏することができ、加えて、室内に除湿兼加熱機を設ける必要がないため、スペースの縮小化を図ることができると共に安価なシステムの提供にも貢献する。
【0057】
[3.第3の実施形態]
[3.1.構成]
次に、本発明の第3の実施形態に係る室内除染システムの構成について、図10及び11を参照して以下に説明する。
【0058】
第3の実施形態では、図10に示す通り、第2の実施形態における空調系に、過酸化水素又はホルムアルデヒドを発生させる仕組みと、当該過酸化水素又はホルムアルデヒドを分解する仕組みと、を設けている。すなわち、空調系において、過酸化水素又はホルムアルデヒドの発生処理、分解処理、室内空気の除湿及び加熱処理を実施する点に特徴を有する。
【0059】
具体的には、図10に示す通り、第2の実施形態において空調系に配設した送風機510のガス流路方向後方に、過酸化水素又はホルムアルデヒドを発生させる除染ガス発生部550を設けた第1のガス流路と、過酸化水素又はホルムアルデヒドを分解する除染ガス分解部560と、除湿処理部520と、加熱処理部530をガスの流路順に設けた第2のガス流路と、が接続されている。さらに、第1のガス流路と第2のガス流路を切替えるため、それぞれの流路の入口と出口に切替ダンパ540が設けられている。
【0060】
ここで、除染ガス発生部550は、第1の実施形態に係る除染ガス発生装置100のホルムアルデヒド発生装置101a又は過酸化水素発生装置101bに対応し、また、除染ガス分解部560は、第1の実施形態に係る除染ガス分解装置200の触媒202とエアフィルタ203に対応する。
【0061】
また、制御装置400は、図11に示す通り、第2の実施形態における除湿手段451と加熱手段452と空調系用送風機制御手段453に加え、室内環境に応じて、流路切替ダンパ540を第1のガス流路と第2のガス流路の間で切り替える切替ダンパ制御手段454と、除染ガス発生部550にホルムアルデヒドを発生させるホルムアルデヒド発生制御手段455と、当該除染ガス発生部550に過酸化水素を発生させる過酸化水素発生制御手段456と、を備えている。
【0062】
[3.2.作用]
次に、上記のような構成を有する第3の実施形態に係る室内除染システムの作用について、ホルムアルデヒド燻蒸と過酸化水素除染とで場合を分け、図12及び13を参照して以下に説明する。
【0063】
[3.2.1.ホルムアルデヒド燻蒸]
ホルムアルデヒド燻蒸の場合について、図12のフローチャートを参照して説明する。まず、制御装置400の空調制御手段410が、室内に設置された空調機の駆動を停止する(S1201)。
【0064】
空調機の駆動が停止されると、制御装置400の空調系用送風機制御手段453が、空調系に設けられた送風機510を駆動させ(S1202)、室内空気を空調系に取り込む。同時に、制御装置400の切替ダンパ制御手段454が、流路切替ダンパ540の開通方向を第1のガス流路に切り替える(S1203)。
【0065】
そして、制御装置400のホルムアルデヒド発生制御手段455が、空調系に設けられた除染ガス発生部550に対して、ホルムアルデヒドを発生させるよう指令を下しホルムアルデヒドを発生させる(S1204)。これにより、発生したホルムアルデヒドは第1のガス流路を通り、再度室内へ吹出される。このような除染ガス発生部550によるホルムアルデヒドの発生処理が続けられることにより、室内におけるホルムアルデヒド濃度は所定の値まで達することができる。その後、室内のホルムアルデヒド濃度を基準値以上で一定時間保持することで、室内が燻蒸される。
【0066】
ホルムアルデヒドの燻蒸が行われた後、制御装置400の切替ダンパ制御手段454が、流路切替ダンパ540の開通方向を第2のガス流路に切り替える(S1205)。これにより、除染ガス分解部560が、第2のガス流路に取り込まれたホルムアルデヒドを二酸化炭素と水(水蒸気)に分解する(S1206)。なお、上記の動作を繰り返すことにより、室内の空気中に含まれるホルムアルデヒドは徐々に分解されることになる。
【0067】
そして、ホルムアルデヒドの分解処理が行われ設定濃度になると、これにより、制御装置400の加熱手段432は、空調系に設けられた加熱処理部530に対して加熱するよう指令を下し、送風機510により第2のガス流路に吸引された室内空気を加熱する(S1207)。このように、空調系に取り込まれた室内空気は加熱され、室内の温度が設定温度まで上昇する。
【0068】
室内温度が所定の値に上昇することで、室内の壁表面等に付着したホルムアルデヒドを気化させることができるので、室内空気中のホルムアルデヒドを早期に分解することが可能となる。
【0069】
その後、制御装置400の空調系用送風機制御手段453は、空調系に設けられた送風機510の駆動を停止させ、空調制御手段410が室内用の空調機と排気ファンの運転を制御することで、室内空気の換気を行う(S1208)。これにより、ホルムアルデヒド濃度を管理基準値以下に低減させることが可能となる。
【0070】
[3.2.2.過酸化水素除染]
次に、過酸化水素除染の場合について、図13のフローチャートを参照して以下に説明する。図11に示す通り、まず、ホルムアルデヒド燻蒸の場合と同様に、制御装置400の空調制御手段410は、室内に設けられた空調機の駆動を停止する(S1301)。
【0071】
次に、制御装置400の空調系用送風機制御手段453が、空調系に設けられた送風機510を駆動させ(S1302)、室内空気を空調系に取り込む。同時に、制御装置400の切替ダンパ制御手段454が、流路切替ダンパ540の開通方向を第2のガス流路に切り替える(S1303)。
【0072】
次に、制御装置400の除湿手段431及び加熱手段432が、空調系に設けられた除湿処理部520に対して室内空気を除湿し、加熱処理部530に対して室内空気を加熱するよう指令を下し、送風機510により空調系に吸引された室内空気を除湿し、加熱する(S1304)。このように、空調系に取り込まれた室内空気は除湿及び加熱され、第2のガス流路を通り再度室内に送り出される。これにより、室内温湿度を所定の値に制御する。
【0073】
そして、制御装置400の過酸化水素発生制御手段456が、空調系に設けられた除染ガス発生部550に対して、過酸化水素を発生させるよう指令を下し過酸化水素を発生させる(S1305)。これにより、発生した過酸化水素は第1のガス流路を通り、再度室内へ吹出される。このような除染ガス発生部550による過酸化水素の発生処理が続けられることにより、室内における過酸化水素濃度は所定の値まで達することができる。
【0074】
そして、制御装置400の切替ダンパ制御手段454が、流路切替ダンパ540の開通方向を再度第2のガス流路に切り替える(S1306)。これにより、第2のガス流路に配設された除染ガス分解部560が取り込まれた室内空気中の過酸化水素を水と酸素に分解する(S1307)。なお、上記の動作を繰り返すことにより、室内の空気中に含まれる過酸化水素は徐々に分解される。
【0075】
[3.3.効果]
以上のような第3の実施形態によれば、空調系にて過酸化水素除染処理、ホルムアルデヒドの燻蒸処理、室内空気の除湿処理及び加熱処理が行うことができるので、室内に各装置を設けることなく、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0076】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した通り、室内に空気を排出する際、分解装置200及び除湿兼加熱機300に設置するエアフィルタとしては状況に応じてHEPAフィルタや中性能フィルタを用いる。
【符号の説明】
【0077】
100…除染ガス発生装置
101a…ホルムアルデヒド発生装置
101b…過酸化水素発生装置
102…送風機
200…除染ガス分解装置
201…送風機
202…触媒
203…フィルタ
204…ガス吹込口
205…処理空気吹出口
300…除湿兼加熱機
301a,301b…フィルタ
302…蒸発器
303…凝縮器
304…送風機
305…圧縮機
306…ドレンタンク
307…室内空気吸込口
308…室内空気吹出口
400…制御装置
410…空調制御手段
411…ホルムアルデヒド発生制御手段
412…過酸化水素発生制御手段
413…除染ガス発生装置運転制御手段
421…分解装置運転制御手段
431…除湿手段
432…加熱手段
433…除湿兼加熱機運転制御手段
451…除湿手段
452…加熱手段
453…空調系用送風機制御手段
454…切替ダンパ制御手段
455…ホルムアルデヒド発生制御手段
456…過酸化水素発生制御手段
510…送風機
520…除湿処理部
530…加熱処理部
540…流路切替ダンパ
550…除染ガス発生部
560…除染ガス分解部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理対象となる室内を除染するため、室内に過酸化水素を発生させる発生装置と、発生させた当該過酸化水素を分解する分解装置と、前記発生装置と前記分解装置の駆動を制御する制御装置と、を備えた室内除染システムであって、
除染対象室内空気を除湿及び加熱する除湿兼加熱機を備え、
前記制御装置は、前記除湿兼加熱機により前記室内空気を除湿及び加熱し、室内を所定の温湿度に制御した後に、前記発生装置により過酸化水素を発生させ、室内を除染し、引き続き前記分解装置により当該過酸化水素を分解させること特徴とする室内除染システム。
【請求項2】
室内にホルムアルデヒドを発生させる発生装置と、
発生させた当該ホルムアルデヒドを分解する分解装置と、前記発生装置と前記分解装置の駆動を制御する制御装置と、を備えた室内除染システムであって、
除染対象室内空気を除湿及び加熱する除湿兼加熱機を備え、
前記制御装置は、前記発生装置によりホルムアルデヒドを発生させ、室内を燻蒸した後に、前記分解装置により当該ホルムアルデヒドを分解させ、さらに分解後の室内ホルムアルデヒド濃度を早期に低減させるために、前記室内空気を加熱するよう前記除湿兼加熱機を制御することを特徴とする請求項1に記載の室内除染システム。
【請求項3】
前記除湿兼加熱機は、処理対象空気を有する室の外部に設けられた空調系統に配設されていることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の室内除染システム。
【請求項4】
前記発生装置と前記分解装置は、前記空調系統に配設されていることを特徴とする請求項3記載の室内除染システム。
【請求項5】
処理対象となる室内を除染するため、室内に過酸化水素を発生させる発生装置と、発生させた当該過酸化水素ガスを分解する分解装置と、前記室内空気を除湿及び加熱する除湿兼加熱機と、を備えた室内除染方法であって、
前記除湿兼加熱機により前記処理対象室内の空気を除湿及び加熱して所定の温湿度とし、
前記発生装置により過酸化水素を発生させることで室内の除染を行い、
その後、前記分解装置により前記処理対象空気中に含まれる過酸化水索を分解すること
を特徴とする室内除染方法。
【請求項6】
室内にホルムアルデヒドを発生させる発生装置と、
発生させた当該ホルムアルデヒドを分解する分解装置と、を備え、
前記発生装置によりホルムアルデヒドを発生させ、室内を燻蒸した後に、前記分解装置により当該ホルムアルデヒドを分解させ、さらに分解後の室内ホルムアルデヒド濃度を早期に低減させるために、前記除湿兼加熱機により前記室内空気を除湿及び加熱することを特徴とする請求項5に記載の室内除染方法。
【請求項7】
前記除湿兼加熱機は、処理対象となる空気を有する室の外部に設けられた空調系統に配設されていることを特徴とする請求項5〜6のいずれか1項に記載の室内除染方法。
【請求項8】
前記発生装置と前記分解装置は、前記空調系統に配設されていることを特徴とする請求項7に記載の室内除染方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−244844(P2011−244844A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−117734(P2010−117734)
【出願日】平成22年5月21日(2010.5.21)
【出願人】(000236160)株式会社テクノ菱和 (50)
【出願人】(593121047)株式会社メルシャンクリンテック (1)
【Fターム(参考)】