説明

室外ユニット

【課題】台風など外風により送風機の逆回転の回転数が非常に高くなり、モータの逆回転によって発生する逆起電圧によってインバータ等の電気部品や、送風機自身が破損しまうという問題を安価でかつ信頼性が高い方法で防止し、かつ通常運転時には省エネルギの適した室外ユニットを提供することを目的とする。
【解決手段】外風が発生している場合には、羽根11の下流側から後縁11dのフラップ13に連結したバネ14の弾性力を越える風圧がフラップ13にかかり、ヒンジ12を支点にフラップ13が室外ユニット内の流れに略直交するように開く。順風の場合には、フラップ13にかかる風圧がバネ14の縮む方向と同方向に働き、バネ14の弾性力と合わさり、フラップ13がヒンジ12を支点に後縁11dと略並行に成るように閉じる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機やヒートポンプ式給湯機などの冷凍装置の室外ユニットに関している。
【背景技術】
【0002】
空気調和機やヒートポンプ式給湯機の室外ユニットは、熱交換器と、熱交換器の風下側に配置された送風ファンとを内部に収納するケーシングを備えている。これにより、送風ファンをモータで駆動回転させることにより、熱交換器等の冷媒中の熱と熱交換された空気をケーシングの正面の吹出口から室外ユニットの外に排出する。
【0003】
ここで、室外ユニットは屋外に設置されているので、外からの風が室外ユニットの吹出口を通って送風ファンに当たることにより、送風ファンが通常の駆動回転方向と逆方向に回転してしまうことがある。この送風ファンの逆回転は、例えば台風などの風が強い場合には、送風ファンの回転数が非常に高くなり、送風ファンの羽根が破損してしまうという問題や、送風ファンがインバータ駆動式であるならば送風ファンの逆回転に伴うモータの逆回転によって発生する逆起電圧によってインバータ等の電気部品が破壊されてしまうという問題があった。
【0004】
そこで、室外ユニットでの外からの風(以降、外風と表記)による送風ファンの逆回転を抑える従来技術として、ケーシングの前面側にブラインドを設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
図6は、特許文献1に記載の室外ユニット(室外機)の外観を示すものである。室外機100は、内部に圧縮機、四路弁、室外熱交換器、膨張弁、アキュムレータおよび送風機(送風ファン)(図示せず)を有している。また、上記室外機100のケーシング101の前面側に、送風ファンからの吹き出し空気を前方に吹き出す吹出口102を設け、その吹出口102にブラインド103を開閉自在に取り付けている。
【0006】
室外機100が通常運転される場合は、送風ファンは、ケーシング101の裏面側から室外熱交換器を介して吸い込んだ空気を吹出口102から前方に吹き出す。この場合、室外機100は、図6(a)に示すように、吹出口102のブラインド103が送風ファンからの吹き出し空気の風圧により押し上げられて、吹出口102が開く。
【0007】
外風が室外機の吹出し側前方から吹付けた場合に、室外機100は図6(b)に示すように、吹出口102をブラインド103により閉じて、前方から外風が当たっても、ケーシング101内に逆風が入り込むのを妨げる。よって、送風ファンが逆回転し、送風ファンの破損、モータ駆動回路の破壊が起こる事を防止する。
【0008】
また、特許文献2には、ファングリルにファンからの吹出し気流や外風による風圧で回転するストッパを設ける構成が開示されている。
【0009】
また、外風の風圧で変形する弾性のファングリルの中心部に設けた回転抑制部にファンのハブ(ボス)部を接触させる構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2000−161715号公報
【特許文献2】特開2002−235934号公報
【特許文献3】特開2004−347209号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献1に記載の従来の構成では、室外ユニットの部品点数が増加するとともにブラインドを駆動する機構、制御装置が必要であり、室外ユニットの製品コストが上昇するという課題があった。また室外ユニットの通常運転時の気流の抵抗が大きくなるという課題があった。
【0012】
また、特許文献2の従来の構成では、ごみや砂の詰まりなどによりストッパの回転機構部分の摩擦が大きくなり、ストッパが通常運転時と外風時の切替えなど正常に作動しなくなる、すなわち誤動作を起こすという課題があった。
【0013】
また、特許文献3の従来の構成では、外風は常に一定方向から吹くわけではないため、ファングリルの変形の仕方が接触時に変わる可能性があり、弾性的に変化する樹脂等の材料を用いた場合、ファンの接触の仕方次第で、部分的に破壊強度以上の力がかかる可能性がある。これにより、樹脂などの弾性材料のグリル、さらにはファンが破損する誤作動が生じやすいという課題があった。
【0014】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、外風が発生している場合、特に台風などの外風風速が高い場合には、吹き出しグリル側から流入した空気によって送風機の逆回転の回転数が非常に高くなる。その結果、送風機の羽根そのものや、送風機がインバータ駆動式であるならば送風機の逆回転に伴うモータの逆回転によって発生する逆起電圧によってインバータ等の電気部品が破損してしまうという問題を、安価でかつ信頼性が高い方法で防止し、かつ通常運転時には省エネルギ化に適した室外ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記従来の課題を解決するために、本発明の室外ユニットは、筐体と、前記筐体内の背面側に設けられた熱交換器と、前記筐体内の前面側に設けられた送風機と、前記筐体の前記送風機側に設けられた吹き出しグリルとを備え、前記送風機は、前記吹き出しグリル側から空気が流入する時には通風抵抗を増加させ、前記熱交換器側から空気が流入する時には通風抵抗を減少させる構造体を有するものである。
【0016】
かかる構成とすることにより、外風が発生している場合、特に台風など外風が強い場合には、送風機に設けた構造体により室外ユニット内部の風路の通風抵抗が増加し、送風機の逆回転の回転数が抑制される。また、室外ユニットが組み込まれた空気調和機が通常に運転され、送風機によって、熱交換器の空気吸込側から流入した気流が室外ユニット内を順風で通過する場合は、送風機に設けた構造体が通風抵抗を低く抑えるように可変する。
【0017】
その結果、かかる構成の室外ユニットは、外風が発生している場合、特に外風が強い場合には、送風機の逆回転の回転数が非常に大きくなるのを抑えられる一方、順風時は室外ユニット内の風路抵抗を小さく抑えて所定の風量を出す際のモータの入力を極力小さく抑えると共に風路抵抗増加による送風騒音の増加を抑えることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、外風によって、送風機の羽根そのものが破損してしまうという問題、送風機がインバータ駆動式である場合、送風機の逆回転に伴うモータの逆回転によって発生する逆起電圧によってインバータ等の電気部品が破損してしまうという問題を安価でか
つ信頼性が高い方法で防止することができる。また、通常運転時には機器の入力を極力小さくすることによって、省エネルギ化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施の形態1に係る空気調和機の室外ユニットの断面図
【図2】実施の形態1に係る送風機の要部を示す断面図
【図3】実施の形態1に係る室外ユニット内部の送風機の羽根断面図であり、(a)は外風時の断面図(b)は順風時の断面図
【図4】本発明の実施の形態2における送風機の要部を示す図
【図5】本発明の実施の形態3における送風機の要部を示す図
【図6】従来の室外ユニットにおける外風時の逆回転抑制技術を示す斜視図であり、(a)は室外機のブラインドの開状態を示す斜視図、(b)は室外機のブラインドの閉状態を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の室外ユニットは、筐体と、前記筐体内の背面側に設けられた熱交換器と、前記筐体内の前面側に設けられた送風機と、前記筐体の前記送風機側に設けられた吹き出しグリルとを備え、前記送風機は、前記吹き出しグリル側から空気が流入する時には通風抵抗を増加させ、前記熱交換器側から空気が流入する時には通風抵抗を減少させる構造体を有する。これにより、外風が発生している場合、特に台風など外風が強い場合には、送風機に設けた構造体により室外ユニット内部の風路の通風抵抗が増加し、送風機の逆回転の回転数が抑制される。また、室外ユニットが組み込まれた空気調和機、ヒートポンプ式給湯機が通常に運転され、送風機によって、熱交換器の空気吸込側から流入した気流が室外ユニット内を順風で通過する場合は、送風機に設けた構造体が通風抵抗を低く抑えるように可変する。
【0021】
その結果、外風が発生している場合、特に外風が強い場合には、送風機の逆回転の回転数が非常に大きくなるのを抑えられ、順風時は室外ユニット内の風路抵抗を小さく抑えて所定の風量を出す際のモータの入力を極力小さく抑えると共に風路抵抗増加による送風騒音の増加を抑えることができる。
【0022】
ある実施形態において、前記送風機は、ハブと、前記ハブの周囲に配設された羽根とからなる羽根車を備え、前記羽根の後縁には、ヒンジと、前記ヒンジを支点に回転可能に取り付けられたフラップ板と、前記フラップ板と前記羽根後縁とを連結する弾性体とが配設されている。これにより、外風が発生している場合、特に台風など外風が強い場合には、羽根からフラップに連結した弾性体の所定の弾性力を越える風圧がフラップ板にかかり、羽根の後縁に設けたヒンジを支点に、フラップが室外ユニット内の流れに対し略直交するように開くことで室外ユニット内部の風路抵抗を増加させ、送風機の逆回転の回転数が抑制される。また、室外ユニットが組み込まれた空気調和機、ヒートポンプ式給湯機が通常に運転され、送風機によって、熱交換器の空気吸込側から流入した気流が室外ユニット内を順風で通過する場合は、順風時の流れによりフラップにかかる風圧が弾性体の縮む方向と同方向に力が働くため、弾性体の所定の弾性力と合わさり、フラップがヒンジを支点に羽根の後縁と略並行に成るように閉じ、室外ユニット内の通風抵抗を低く抑える。
【0023】
その結果、安価な構造で、外風が発生している場合、特に外風が強い場合には、送風機の逆回転の回転数が非常に大きくなるのを抑えられ、順風時は室外ユニット内の風路抵抗が小さく抑えて所定の風量を出す際のモータの入力を極力小さく抑えると共に風路抵抗増加による送風騒音の増加を抑えることができる。
【0024】
ある実施形態において、前記フラップ板が、前記羽根の半径方向の略中央付近から前記
ハブ側付近の間の後縁に位置するものである。羽根の外周側に前記フラップ板を設けないことで、外風が発生している場合、特に、台風など外風が強い場合には、前記フラップ板が室外ユニット内の流れに対し略直交するように開く際に、前記羽根に大きな風圧がかかり羽根が変形して、フラップ板が外周の筐体にして接触して破損するのを防止することができる。
【0025】
ある実施形態において、ヒンジが前記羽根の半径方向の略中央付近から前記ハブ側付近の間の後縁端より上流側に位置し、前記熱交換器から空気が流入する時には、前記フラップが前記羽根の断面形状の一連となるように位置するものである。
【0026】
かかる構成とすることにより、台風など外風が強い場合には、前記羽根に大きな風圧がかかり羽根が変形してフラップが外周の筐体にして接触して破損するのを防止しつつ、送風機の羽根に設けたフラップがヒンジを支点に室外ユニット内の流れに対し略直交する位置になり室外ユニット内部の風路抵抗を増加させ、送風機の逆回転の回転数が抑制される。また、室外ユニットが組み込まれた空気調和機が通常に運転され、送風機によって、熱交換器の空気吸込側から流入した気流が室外ユニット内を順風で通過する場合は、送風機の羽根に設けたフラップが室外ユニット内の流れに対し略並行になる位置になり室外ユニット内の通風抵抗を低く抑えると共に、フラップが羽根の一連となるため、ハブ側の羽根の翼弦長が長くなることがなく、剥離が起こりやすい羽根のハブ側での後縁から発生する後流渦の発生を小さく抑え、送風騒音の増加を抑えることができる。
【0027】
ある実施形態において、前記室外ユニットは、室内ユニットを備えるセパレート型の空気調和機に用いられる。
【0028】
ある実施形態において、前記室外ユニットは、ヒートポンプ式給湯機に用いられる。
【0029】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
【0030】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における空気調和機の室外ユニット1000の断面図である。室内ユニットと室外ユニットとから構成されたセパレート型の空気調和機は、居室などの室内に設置した室内ユニットと室外に設置した室外ユニットを接続配管で接続し、室外ユニットの熱交換器での放熱/吸熱と、室内ユニットの熱交換器での吸熱/放熱を、冷媒を介して行うことで、室内の冷房/暖房を行う。
【0031】
図1で示すように、セパレート型の空気調和機の室外ユニット1000は、筐体1と、筐体1内に設けられた圧縮機2と、筐体1内の吸込み側開口部1a側に設けられた熱交換器3と、筐体1内の熱交換器3の空気吸込側3aと反対側に設けられた羽根車4とオリフィス5からなる送風機6と、送風機6の吐出側に設けられた吹き出しグリル7と、送風機6を駆動するモータ8と、筐体1内でモータ8を支持し、送風機6の吸込み側に配置されたモータ支持台9とを備えている。なお、室外ユニットは、四路弁、膨張弁、アキュムレータ(図示せず)を有していてもよい。
【0032】
図2は、本実施の形態における送風機の要部を示す断面図である。送風機6は、モータ8が連結されたハブ10と、ハブ10の周囲に配設された羽根11からなる軸流式の羽根車4と、羽根11の吐出側の周囲を囲うオリフィス5とを備えている。
【0033】
羽根11は、羽根11の後縁11d端部に設けられたヒンジ12と、ヒンジ12を支点に回転自由なフラップ13とを備えている。フラップ13のヒンジ12に連結された反対
側には後縁11dと連結した弾性体としてバネ14が取り付けられている。弾性体としては、金属製のバネや樹脂製のゴムなどが採用される。
【0034】
以上のように構成された空気調和機の室外ユニット1000について、以下その動作を説明する。まず、モータ8により送風機6の羽根車4が回転し、羽根車4とオリフィス5により動圧と静圧が付加され、送風機6が送風作用をなし、筐体1の熱交換器3の空気吸込側3aから流入した空気が室外ユニット内を通過し、吹き出しグリル7側から室外ユニット外に吹き出す。熱交換器3を通過する際、圧縮機2により熱交換器3内の冷媒管(図示せず)に送られた冷媒と熱交換して所定の熱交換能力を得る。
【0035】
図3は、実施の形態1に係る室外ユニット内部の送風機の羽根断面図であり、(a)は外風時、(b)は順風時の断面図を示す。外風が発生している場合、特に、台風など外風が強い場合には、図3(a)に示すように、羽根11の下流側から後縁11dのフラップ13に連結したバネ14の所定の弾性力を越える風圧がフラップ13にかかり、羽根11の後縁11dの端部に設けたヒンジ12を支点にフラップ13が室外ユニット内の流れに対し略直交するように開く。これにより、室外ユニット内部の風路抵抗を増加させ、送風機6の逆回転の回転数が抑制される。
【0036】
また、室外ユニットが組み込まれた空気調和機が通常に運転され、送風機6によって、熱交換器3の空気吸込側3aから流入した気流が室外ユニット内を順風で通過する場合は、図3(b)に示すように、順風時の流れによりフラップ13にかかる風圧がバネ14の縮む方向と同方向に力が働く。これにより、バネ14の所定の弾性力と合わさり、フラップ13がヒンジ12を支点に羽根11の後縁11dと略並行に成るように閉じる。その結果、室外ユニット内の通風抵抗が低く抑えられる。なお、順風とは、熱交換器3の空気吸込側3aから流入した気流が室外ユニットを通過する場合を意味する。
【0037】
以上より、送風機6の羽根11の後縁11dに設けたヒンジ12に取り付けたフラップ13とバネ14という安価な構造で、台風など外風が強い場合には、送風機6の羽根車4そのものや、送風機6がインバータ駆動式である場合に送風機6の逆回転に伴うモータ8の逆回転によって発生する逆起電圧によってインバータ等の電気部品が破損しまうという問題を信頼性が高い方法で防止することができる。また、通常運転時には所定の空気調和性能を保ちつつ空気調和機の室外ユニットの入力を極力小さくし省エネルギ化を図ることができる。
【0038】
(実施の形態2)
図4は、本実施の形態2における送風機の要部を示す図である。尚、実施の形態1と同じ構成要件については同一の符号を付して説明を省略する。
【0039】
図4に示すように、フラップ15は軸流式の羽根車4の羽根11の後縁11dのハブ10から羽根11の半径方向略中央付近の間の後縁11dに配置するように設けている。
【0040】
ここで、羽根11の外周側にフラップ15を設けないことで、台風など外風が強い場合には、フラップ15が室外ユニット内の流れに対し略直交するように開く際に、羽根11に大きな風圧がかかり羽根11が変形して、フラップ15がオリフィス5に接触して破損するのを防止する。これにより、外風が強い場合に、送風機6aの逆回転の回転数が非常に大きくなるのを抑えられる。
【0041】
(実施の形態3)
図5は、本実施の形態3における送風機の要部を示す図である。尚、実施の形態1と同じ構成要件については同一の符号を付して説明を省略する。
【0042】
図5に示すように、ヒンジ12が羽根11のハブ10側の後縁11eの端より上流側に位置し、フラップ17が、羽根11の後縁11eの断面形状の一連となるものである。ここで、室外ユニットが通常に運転され、送風機6bによって、熱交換器3の空気吸込側3aから流入した気流が室外ユニット内を順風で通過する場合は、フラップ17が、羽根11の後縁11eの断面形状の一連となることにより、室外ユニット内の通風抵抗を低く抑えると共に、フラップ17が羽根11の一連となるため、羽根11の翼弦長が長くなることがなく、羽根11の後縁11eから発生する後流渦の発生を小さく抑え、送風騒音の増加を極力抑えることができる。
【0043】
以上、本発明の実施の形態1〜3では、空気調和機の室外ユニットを例に説明したが、冷媒により水を加熱する室外ユニットと、室外ユニットにより生成された湯を貯めるタンクユニットからなるヒートポンプ式の給湯機の室外ユニットに設けても同様の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明に係る室外ユニットは、モータ支持台の支柱に設けた安価な構造にて、外風が強い場合には、送風機の逆回転の回転数が非常に大きくなるのを信頼性が高い方法で防止することができる。また、順風時には、室外ユニット内の風路抵抗が小さく抑えて所定の風量を出す際のモータの入力を極力小さく抑えると共に風路抵抗増加による送風騒音の増加を抑えることができる。家庭用空気調和機のセパレート型の室外ユニットやヒートポンプ式給湯機の室外ユニットのみならず、業務用の空調機、温水暖房機や業務用の冷凍機器などの用途にも適用できる。
【符号の説明】
【0045】
1 筐体
2 圧縮機
3 熱交換器
4 羽根車
5 オリフィス
6、6a、6b 送風機
7 吹き出しグリル
8 モータ
9 モータ支持台
10 ハブ
11 羽根
11d、11e 後縁
12 ヒンジ
13、15、17 フラップ
14 バネ
1000 空気調和機の室外ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、前記筐体内の背面側に設けられた熱交換器と、前記筐体内の前面側に設けられた送風機と、前記筐体の前面側に設けられた吹き出しグリルとを備え、
前記送風機は、前記吹き出しグリル側から空気が流入する時には通風抵抗を増加させ、前記熱交換器側から空気が流入する時には通風抵抗を減少させる構造体を有する室外ユニット。
【請求項2】
前記送風機は、ハブと、前記ハブの周囲に配設された羽根とからなる羽根車を有し、
前記羽根の後縁には、ヒンジと、前記ヒンジを支点に回転可能に取り付けられたフラップ板と、前記フラップ板と前記羽根後縁とを連結する弾性体とが配設されている請求項1に記載の室外ユニット。
【請求項3】
前記フラップ板は、前記羽根の半径方向の略中央付近から前記ハブ側付近の間の後縁に配設されている請求項2に記載の室外ユニット。
【請求項4】
前記ヒンジが前記羽根の半径方向の略中央付近から前記ハブ側付近の間の後縁端より上流側に位置し、前記熱交換器側から空気が流入する時には、前記フラップ板が前記羽根の断面形状の一連となるように位置する請求項2項に記載の冷凍装置の室外ユニット。
【請求項5】
室内ユニットを備えるセパレート型の空気調和機に用いられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の室外ユニット。
【請求項6】
ヒートポンプ式給湯機に用いられる請求項1〜5のいずれか1項に記載の室外ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−102943(P2012−102943A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−252539(P2010−252539)
【出願日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】