説明

家屋の外壁施工方法

【課題】パネル構成をシンプル化でき、品種の削減を図りうるとともに、連結位置の不規則な増加を抑えて外壁面の見栄えの低下を抑制する。
【解決手段】外壁パネルは、柱4の外面よりも屋外側に配される外装パネル体7と、柱4、4間に配される下枠部を有する内装パネル体9とを具える。外装パネル体は、基本モジュールPの2倍の幅の基本外装パネル体7Aと、前記幅2Pよりも基本モジュールの1/n倍、2/n倍・・、(2n−1)/n倍小さい値から選ばれる幅を有する調整外装パネル体7Cとから選択される。内装パネル体は、下枠部が基本モジュールの1倍の幅の基本内装パネル体9Aと、基本モジュールから柱の幅Wを減じた準基本モジュールPpの幅を有する柱隣り用基準内装パネル体9Bと、基本モジュールよりも基本モジュールの1/n倍、2/n・・、(n−1)/n倍小さい値から選ばれる幅を有する調整内装パネル体9Cとから選択される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数本の柱が一列に配列される柱配列体の領域に、外壁パネルを用いて外壁を形成する家屋の外壁施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、パネル工法の家屋では、外壁を形成するため、柱間に配される下地フレームの外側に、外装下地フレーム部を介して外装板を一体固定した内外装一体型の外壁パネルが多用されている(例えば特許文献1参照。)。この外壁パネルは、その下地フレームを前記柱を含む架構体に取り付けることにより外壁を形成しうるため、取付作業効率を高めうるという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−127162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そして近年、このようなパネル工法の家屋においても、敷地条件や斜線制限等の制約、及び間取りや外観デザイン等に対する入居者の好みなどに細かく対応するため、基本モジュールに基づく正規位置に配される柱のうちのいくつかの柱を、基本モジュールの1/n倍のピッチ間隔にて前記正規位置から位置ズレさせて配置させることが提案されている。
【0005】
しかしながら、内外装一体型の外壁パネルでは、柱が正規位置に配される場合においても、外壁を、柱の位置と、基本モジュールに基づく柱以外の位置とでそれぞれ分割する必要がある。そのため、外壁パネル同士を連結する際、柱を避けながら連結する場合と、柱を無視して連結する場合とが生じるなど連結構造が複雑化するとともに、同サイズの外壁パネルにおいても連結構造を違えた2種類のものが必要となる。
【0006】
これに対して、さらに柱を正規位置から位置ズレさせた場合には、柱の間隔自体が基本モジュールから外れるため、サイズに対しても、パネル幅が基本モジュールから外れる特殊な幅の外壁パネルが必要となるなど、前述の連結構造と相俟ってパネル品種のさらなる増加を招くという問題がある。又柱の位置ズレによって、外壁パネルの連結位置の数が増加するため、外壁面の見栄えを損ねるという問題も生じる。
【0007】
そこで本発明は、外壁パネルを、柱の外面よりも屋外側に配される外装パネル体と、下枠部が柱間に配される内装パネル体とに分離し、外装パネル体と内装パネル体とをそれぞれ異なる配置ルールにて取り付けることを基本として、外装パネル体においては、柱の影響を受けないためパネル構成をシンプル化でき、品種の削減を図りうるとともに、連結位置の不規則な増加を抑えて外壁面の見栄えの低下を抑制でき、又内装パネル体においても、連結構造を一本化でき、パネル構成のシンプル化によって品種の削減を図りうる家屋の外壁施工方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本願請求項1の発明は、複数本の柱が一列に隔置される柱配列体の領域を有する架構体に、外壁パネルを取り付けることにより、少なくとも前記柱配列体の領域に外壁を形成する家屋の外壁施工方法であって、
外壁パネルは、前記柱の外面よりも屋外側に配されかつ前記架構体に支持される外装パネル体と、前記柱間に配される下枠部を有しかつ前記架構体に前記外装パネル体とは独立して支持される内装パネル体とを具え、
しかも前記外装パネル体は、
基本モジュールPの2倍の幅2Pを有する基本外装パネル体と、
前記幅2Pよりも前記基本モジュールPの1/n倍、2/n倍、・・・、(2n−1)/n倍小さい値(ただしnは整数)から選ばれる幅を有する調整外装パネル体とから選択され、
かつ前記内装パネル体は、
前記下枠部が前記基本モジュールPの1倍の幅を有する基本内装パネル体と、
前記下枠部が前記基本モジュールPから前記柱の幅Wを減じた準基本モジュールPpの幅を有する柱隣り用基準内装パネル体と、
前記基本モジュールPよりも該基本モジュールPの1/n倍、2/n倍、・・・、(n−1)/n倍小さい値から選ばれる幅を有する調整内装パネル体とから選択されるとともに、
前記柱配列体は、その一方端側に配される第1の端柱と、他方端側に配される第2の端柱と、その間に配される1本以上の中間柱とを含み、
(a)前記外装パネル体では、前記第1の端柱を外装基準位置とし、
前記第2の端柱までの距離KAが前記基本モジュールPの2倍よりも小となるまで、前記基本外装パネル体を他方端側に向かって順次配置するとともに、前記基本モジュールPの2倍よりも小となった距離KAの部分に、該距離KAに合う幅の前記調整外装パネル体を、配置する一方、
(b)内装パネル体では、前記第1の端柱と中間柱とをそれぞれ内装基準位置とし、前記内装基準位置から他方端側に向かって、まず1つの柱隣り用基準内装パネル体を配置し、次に、他方端側で隣り合う隣の中間柱までの距離LB、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱までの距離LBが前記基本モジュールPよりも小となるまで、前記基本内装パネル体を順次配置するとともに、この基本モジュールPよりも小となった距離LBの部分に、該距離LBに合う幅の前記調整内装パネル体を配置することを特徴としている。
【0009】
又請求項2の発明では、複数本の柱が一列に隔置される柱配列体の領域を有する架構体に、外壁パネルを取り付けることにより、少なくとも前記柱配列体の領域に外壁を形成する家屋の外壁施工方法であって、
外壁パネルは、前記柱の外面よりも屋外側に配されかつ前記架構体に支持される外装パネル体と、前記柱間に配される下枠部を有しかつ前記架構体に前記外装パネル体とは独立して支持される内装パネル体とを具え、
しかも前記外装パネル体は、
基本モジュールPの2倍の幅2Pを有する基本外装パネル体と、
前記幅2Pよりも前記基本モジュールPの1/n倍、2/n倍、・・・、(2n−1)/n倍小さい値(ただしnは整数)から選ばれる幅を有する調整外装パネル体とから選択され、
かつ前記内装パネル体は、
前記下枠部が前記基本モジュールPの1倍の幅Pを有する基本内装パネル体と、
前記下枠部が前記基本モジュールPから前記柱の幅Wを減じた準基本モジュールPpの幅を有する柱隣り用基準内装パネル体と、
この準基本モジュールPpよりも前記基本モジュールPの1/n倍、2/n倍、・・・、(n−1)/n倍小さい値から選ばれる幅を有する柱隣り用調整内装パネル体と、
前記基本モジュールPよりも該基本モジュールPの1/n倍、2/n倍、・・・、(n−1)/n倍小さい値から選ばれる幅を有する調整内装パネル体とから選択されるとともに、
前記柱配列体は、その一方端側に配される第1の端柱と、他方端側に配される第2の端柱と、その間に配される1本以上の中間柱とを含み、しかも該柱配列体の領域には、所望の位置に、機能壁部が形成される機能壁部領域が設けられるとともに、
前記外装パネル体では、前記第1の端柱と前記機能壁部領域の他方端とをそれぞれ外装基準位置とし、
(a1)もし、前記外装基準位置から他方端側で隣り合う隣の機能壁部領域までの距離KA1、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱までの距離KA1が、前記基本モジュールPの2倍よりも小の場合、
この前記基本モジュールPの2倍よりも小な距離KA1の部分に、該距離KA1に合う幅の前記調整外装パネル体を配置し、
(a2)もし、前記外装基準位置から他方端側で隣り合う隣の機能壁部領域までの距離KA1、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱までの距離KA1が、前記基本モジュールPの2倍以上の場合、
前記外装基準位置から、前記隣の機能壁部領域までの距離KA2、又は隣の第2の端柱までの距離KA2が前記基本モジュールPの2倍よりも小となるまで、前記基本外装パネル体を順次配するとともに、前記基本モジュールPの2倍よりも小となった距離KA2の部分に、該距離KA2に合う幅の前記調整外装パネル体を配置する一方、
前記内装パネル体では、第1の端柱と中間柱とをそれぞれ内装基準位置、及び機能壁部領域の他方端を内装準基準位置とし、
前記内装基準位置からは、
(b1)もし、前記内装基準位置から他方端側で隣り合う隣の中間柱までの距離LB1、他方端側で隣り合う隣の機能壁部領域までの距離LB1、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱までの距離LB1が前記準基本モジュールPpよりも小の時、
この準基本モジュールPpよりも小な距離LB1の部分に、該距離LB1に合う幅の前記柱隣り用調整内装パネル体を配置する一方、
(b2)もし、前記内装基準位置から他方端側で隣り合う隣の中間柱までの距離LB1、他方端側で隣り合う隣の機能壁部領域までの距離LB1、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱までの距離LB1が前記準基本モジュールPp以上の時、
前記内装基準位置からは、
(b2−1) 他方端側に向かって、まず1つの柱隣り用基準内装パネル体を配置し、
(b2−2) 次に、前記隣の中間柱までの距離LB2、隣の機能壁部領域までの距離LB2、又は隣の第2の端柱までの距離LB2が前記基本モジュールPよりも小となるまで、前記基本内装パネル体を順次配置するとともに、
(b2−3) この基本モジュールPよりも小となった距離LB2の部分に、該距離LB2に合う幅の前記調整内装パネル体を配置し、
又前記内装準基準位置からは、
(c1)もし、前記内装準基準位置から他方端側で隣り合う隣の中間柱までの距離LC1、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱まで距離LC1が、前記基本モジュールPよりも小の場合、
この前記基本モジュールPよりも小な距離LC1の部分に、該距離LC1に合う幅の前記調整内装パネル体を配置する一方、
(c2)もし、前記内装準基準位置から他方端側で隣り合う隣の中間柱までの距離LC1、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱まで距離LC1が、前記基本モジュールP以上の場合、
前記内装準基準位置から、前記隣の中間柱までの距離LC2、又は隣の第2の端柱までの距離LC2が前記基本モジュールPよりも小となるまで、前記基本内装パネル体を順次配置するとともに、前記基本モジュールPよりも小となった距離LC2の部分に、該距離LC2に合う幅の前記調整内装パネル体を配置することを特徴としている。
【0010】
又請求項3の発明では、前記第1の端柱、及び第2の端柱は、家屋の出隅部を形成することを特徴としている。
【0011】
又請求項4の発明では、前記中間柱は、基本モジュールPから外れた位置に配されることを特徴としている。
【0012】
又請求項5の発明では、前記機能壁部は、窓開口部分を有する開口パネル、又は出入り口部分を有する開口枠体であることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明は叙上の如く、外壁パネルを、柱の外面よりも屋外側に配される外装パネル体と、下枠部が柱間に配される内装パネル体とに分離し、外装パネル体と内装パネル体とをそれぞれ異なる配置ルールにて取り付けている。
【0014】
具体的には、外装パネル体では、第1の端柱を外装基準位置として、この外装基準位置から他方端側に向かって順次基本外装パネル体を配置していく。そして第2の端柱までの距離Kが、基本モジュールPの2倍よりも小となった時、この距離Kの部分に、前記距離Kに合った幅の調整外装パネル体を配置する。このように、外装パネル体においては、中間柱の影響を受けないため、連結構造を一本化できる。しかも中間柱の位置ズレに起因するパネルサイズの増加を招かないため、パネル構成をシンプル化でき、品種の削減を図りうる。又中間柱の影響を受けないため、連結位置の不規則な増加も抑えることができ、外壁面の見栄えを向上しうる。
【0015】
又前記内装パネル体では、第1の端柱と中間柱とをそれぞれ内装基準位置として、各内装基準位置から他方端側に向かって、柱隣り用基準内装パネル体の後に順次基本内装パネル体を配置する。そして内装基準位置の他方端側で、中間柱が隣り合う場合の該隣の中間柱までの間の距離L、或いは第2の端柱が隣り合う場合の該第2の端柱までの距離Lが、基本モジュールPよりも小となった時、この距離Lの部分に前記距離Lに合った幅の調整内装パネル体を配置する。このように、内装パネル体においては、柱の影響を受けるとはいえ、連結構造を一本化しうるため、パネル構成をシンプル化でき、品種の削減を図りうる。
【0016】
又外装パネル体と内装パネル体との分離により、各々のパネル体が軽量となる。そのため、パネル体の生産性が高まり、かつ施行現場における施行効率を向上することができる。
【0017】
他方、外壁に、窓開口部分や出入り口部分を有する機能壁部が形成される場合には、この機能壁部領域の他方端を外装基準位置に加え、外装パネル体を前述の配置ルールにて取り付ける。又内装パネル体では、前記機能壁部領域の他方端を内装準基準位置として加えて、内装パネル体を前述の配置ルールにて取り付ける。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の施工方法によって外壁が形成される家屋の架構体の一実施例を示す斜視図である。
【図2】架構体の柱配列体の領域に形成される外壁の第1実施形態を概念的に示す横断面図である。
【図3】外装パネル体および内装パネル体の架構体への支持構造を示す縦断面図である。
【図4】外装パネル体を示す斜視図である。
【図5】外装パネル体の種類を説明する概略図である。
【図6】内装パネル体を示す斜視図である。
【図7】内装パネル体の種類を説明する概略図である。
【図8】外装パネル体同士、及び内装パネル体同士の連結状態を示す横断面図である。
【図9】(A)、(B)は、第1実施形態の配置ルールに従って外装パネル体と内装パネル体とが配される場合の他の実施例を概念的に示す外壁の横断面図である。
【図10】架構体の柱配列体の領域に形成される外壁の第1実施形態を概念的に示す横断面図である。
【図11】柱隣り用調整内装パネル体の種類を説明する概略図である。
【図12】(A)、(B)は、第2実施形態の配置ルールに従って外装パネル体と内装パネル体とが配される場合の他の実施例を概念的に示す外壁の横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1は、本発明の施工方法によって外壁が形成される家屋2の架構体3の一例を示す斜視図であって、前記架構体3は、複数本の柱4が一列に隔置される柱配列体4Rと、各柱4を水平に継ぐ梁材5とを含んで構成される。本例では、前記架構体3が、1階部分において、例えば4本の柱4からなる一対の柱配列体4Ra、4Raと、例えば3本の柱4からなりかつ前記柱配列体4Raとは直交する向きの一対の柱配列体4Rb、4Rbとを具える場合が例示されている。
【0020】
そして、この架構体3に外壁パネル6を取り付けることにより、少なくとも前記柱配列体4Ra、4Rbの領域に外壁1(図3に示す)が形成される。本例では、便宜上、前記一方の柱配列体4Raの領域に、外壁パネル6を用いて外壁1が形成される場合を説明するが、柱配列体4Rb、及び2階部分の柱配列体の領域にも、同様に外壁パネル6を用いて外壁が形成される。
【0021】
前記柱配列体4Raは、その一方端側に配される第1の端柱4Aと、他方端側に配される第2の端柱4Bと、その間に配される1本以上(本例では2本)の中間柱4M、4Mとを具える。又本例では、図2に概念的に示すように、第2の端柱4Bと、中間柱4M、中間柱4Mとが、第1の端柱4Aを基準とした基本モジュールPに基づく正規位置Qから外れた位置に配される場合が示される。具体的には、第2の端柱4Bは、基本モジュールPの8倍である8Pの正規位置Q8Pから、基本モジュールPの1/6倍の距離だけ他方端側に位置ズレし、又前記中間柱4Mは、基本モジュールPの3倍である3Pの正規位置Q3Pから、基本モジュールPの3/6倍の距離だけ一方端側に位置ズレし、又前記中間柱4Mは、基本モジュールPの6倍である6Pの正規位置Q6Pから、基本モジュールPの1/6倍の距離だけ一方端側に位置ズレしている。このように、柱4の位置を正規位置Qから位置ズレ可能とすることにより、基準の家屋に対して、部屋や廊下などの面積配分を入居者の要求に応じて細かく変更させることができる。本例では、基本モジュールPは900mmとしている。
【0022】
次に、前記外壁パネル6は、前記柱4の外面よりも屋外側に配されかつ前記架構体3に支持される外装パネル体7と、前記柱4、4間に配される下枠部8を有しかつ前記外装パネル体7とは独立して前記架構体3に支持される内装パネル体9とを具える。
【0023】
前記外装パネル体7は。図4に示すように、上下の横枠材10a、10bの両端間を縦枠材10c、10cで連結した矩形枠組み状の下枠部10と、この下枠部10の屋外側に木質の矩形枠状の下地枠14を介して添設される外装板11とを具える。なお前記横枠材10a、10b、及び縦枠材10cは、それぞれウエブ片12の両側縁に、フランジ片13a、13aを設けた断面コ字状の溝形鋼からなり、各溝部を向かい合わせて連結される。又外装板11は、その外面が外壁面を構成するとともに、外装板11の外周は前記下地枠14の外周と略面一状に整一して配される。なお下枠部10には、その巾寸法に応じて、補強用の中枠材10eが適宜配される。
【0024】
このような外装パネル体7は、図5に略示するように、前記基本モジュールPの2倍の幅2Pを有する基本外装パネル体7Aと、前記幅2Pよりも前記基本モジュールPの1/n倍、2/n倍、・・・、(2n−1)/n倍小さい値(ただしnは整数)から選ばれる幅を有する調整外装パネル体7Cとから選択される。本例では、調整外装パネル体7Cとして、n=6、即ち幅がP/6、2P/6倍、・・・、11P/6である11種類の調整外装パネル体7CP/6、7C2P/6、・・・、7C11P/6が規格化されている。
【0025】
又外装パネル体7は、図3に示すように、本例ではその上端部が、前記梁材5に取付金具20を介して支持されるとともに、下端側部は基礎Fに取付金具21を介して支持される。又幅方向に隣り合う外装パネル体7、7同士は、図8に示すように、互いに向き合う下枠部10のウエブ片12、12間をボルト金具24にて固定することにより互いに連結される。
【0026】
次に、前記内装パネル体9は。図6に示すように、上下の横枠材15a、15bの両端間を縦枠材15c、15cで連結した矩形枠組み状の前記下枠部8と、この下枠部8に屋内側で添設される内装下地板16とを具える。又下枠部8の内部には、断熱材17が充填されるとともに、この断熱材17は、前記下枠部8に屋外側で取り付く押え板18によって抜け止めされる。なお前記内装パネル体9は、一方の側縁側に、内装下地板16の側縁が下枠部8の側縁よりも小距離突出する突出部6Aを有するとともに、他方の側縁側には、内装下地板16の側縁が下枠部8の側縁よりも同距離だけ控える控え部6Bを有する。なお下枠部8には、その巾寸法に応じて、補強用の中枠材15eが適宜配される。
【0027】
このような内装パネル体9は、図7に略示するように、前記下枠部8が前記基本モジュールPの1倍の幅Pを有する基本内装パネル体9Aと、前記下枠部8が前記基本モジュールPから前記柱4の幅Wを減じた準基本モジュールPp(=P−W)の幅を有する柱隣り用基準内装パネル体9Bと、前記下枠部8が前記基本モジュールPよりも前記基本モジュールPの1/n倍、2/n倍、・・・、(n−1)/n倍小さい値から選ばれる幅を有する調整内装パネル体9Cとから選択される。本例では、調整内装パネル体9Cとして、下枠部8の幅が、P/6、2P/6、・・・、5P/6である5種類の調整内装パネル体9CP/6、9C2P/6、・・・、9C5P/6が規格化されている。
【0028】
又内装パネル体9は、前記図3に示すように、本例ではその下端部が、床パネル23上に載置されるとともに、上端部は、前記梁材5に取付金具22を介して支持される。又幅方向に隣り合う内装パネル体9、9同士は、前記図8の如く、下枠部8、8同士を突き合わせ、かつ内装下地板16の突出部6Aを、隣り合う内装パネル体9の控え部6Bに重ね合わせることにより連結される。
【0029】
次に、第1実施形態の外壁施工方法では、図2に概念的に示すように、前記外装パネル体7を、前記第1の端柱4Aを外装基準位置Xoとする外装配置ルールにて配置するとともに、前記内装パネル体9を、前記第1の端柱4Aと中間柱4Mとをそれぞれ内装基準位置Xiとする内装配置ルールにて配置する。
【0030】
具体的には、前記外装配置ルールでは、本例では前記第1の端柱4Aの幅中心を外装基準位置Xoとし、前記第2の端柱4Bまでの距離KAが前記基本モジュールPの2倍よりも小となるまで、前記基本外装パネル体7Aを、外装基準位置Xoから他方端側に向かって順次配置する。そして、基本モジュールPよりも小となった前記距離KAの部分に、該距離KAに合う幅の前記調整外装パネル体7C(本例では7CP/6)を、前記規格化された前記11種類の調整外装パネル体7CP/6、7C2P/6、・・・、7C11P/6の中から選択して配置する。なお調整外装パネル体7Cは、幅が大なものから順に適用する。即ち、距離KAが8P/6である場合、調整外装パネル体として、7C8P/6の1枚を適用するのであって、例えば、7C6P/6と7C2P/6との2枚、或いは7C4P/6と7C4P/6との2枚など、複数枚を組み合わせては適用しない。なお当然ではあるが、前記距離KAが0(ゼロ)となった場合には、調整外装パネル体7Cは配されない。
【0031】
又前記内装配置ルールでは、本例では前記第1の端柱4A及び中間柱4Mの他方端側の側面を、それぞれ内装基準位置Xiとして、各内装基準位置Xiの他方端側に、まず1つの柱隣り用基準内装パネル体9Bを配置する。このとき柱隣り用基準内装パネル体9Bの下枠部8の一方端側側面は、内装基準位置Xiである柱の他方端側側面と実質的に突き合わされる。その後、他方端側で隣り合う隣の中間柱4Mまでの距離LB、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱4Bまでの距離LBが前記基本モジュールPよりも小となるまで、柱隣り用基準内装パネル体9Bの他方端側に、前記基本内装パネル体9Aを順次配置する。そして、基本モジュールPよりも小となった前記距離LBの部分に、該距離LBに合う幅の前記調整内装パネル体9Cを、前記規格化された前記5種類の調整内装パネル体9CP/6、9C2P/6、・・・、9C5P/6の中から選択して使用する。なお調整内装パネル体9Cは、前記調整外装パネル体9Cと同様、幅が大なものから順に適用する。
【0032】
又当然ではあるが、前記距離LBが0(ゼロ)となった場合には、調整内装パネル体9Cは配されない。又柱隣り用基準内装パネル体9Bを配置した後の距離LBが前記基本モジュールPよりも小な場合には、基本内装パネル体9Aが配されることなく、調整内装パネル体9Cが配される。
【0033】
なお図9(A)には、第1の端柱4Aを基準として、中間柱4MがP×3の正規位置Q3P、中間柱4MがP×6の正規位置Q6P、第2の端柱4BがP×8の正規位置Q8Pに立設する場合が例示される。又図9(B)には、図9(A)の場合に対して、中間柱4M、4Mが、それぞれ前記正規位置Q3P、Q6PからP/6の距離を一方端側に位置ズレして配される場合が例示される。前記図2及び図9(A)、(B)は、何れも、外装配置ルール、内装配置ルールにて外装パネル体7、内装パネル体9が配される場合を例示している。
【0034】
このように、外壁パネル6を、外装パネル体7と内装パネル体9とに分離し、各外装パネル体7及び内装パネル体9を、それぞれ異なる前記配置ルールにて取り付ける。そのため、外装パネル体7では、中間柱4Mの影響を受けることがなく、連結構造として、例えば前記図8の如く、下枠部10、10同士を突き合わせてボルト固定する構造に一本化できる。しかも図2、9に示すように、中間柱4Mの位置ズレに起因するパネルサイズの増加を招かないため、パネル構成をシンプル化でき、品種の削減を図りうる。又中間柱4Mの影響を受けないため、連結位置の不規則な増加も抑えることができ、外壁面の見栄えを向上しうる。
【0035】
又前記内装パネル体9においては、中間柱4M等の影響を受けるとはいえ、連結構造として、例えば前記図8の如く、下枠部8、8同士を突き合わせ、かつ内装下地板16の突出部6Aを、隣り合う内装パネル体9の控え部6Bに重ね合わせて連結する構造に一本化しうるため、パネル構成をシンプル化でき、品種の削減を図りうる。
【0036】
次に、図10に、外壁1の一部に、機能壁部30が形成される第2実施形態の場合を説明する。この機能壁部30は、例えば窓開口部分を有する開口パネル、又は出入り口部分を有する開口枠体から形成される。本例では、前記柱配列体4Raの領域に、窓開口部分を有する開口パネルからなる2つの機能壁部30の領域が形成される場合が示される。
【0037】
この第2実施形態では、前記外装パネル体7は、第1実施形態の場合と同様、図5に示すように、前記基本モジュールPの2倍の幅2Pを有する基本外装パネル体7Aと、前記幅2Pよりも前記基本モジュールPの1/n倍、2/n倍、・・・、(2n−1)/n倍小さい値から選ばれる幅を有する調整外装パネル体7Cとから選択される。本例では、調整外装パネル体7Cとして、n=6、即ち幅がP/6、2P/6倍、・・・、11P/6である11種類の調整外装パネル体7CP/6、7C2P/6、・・・、7C11P/6が規格化され、この中から選択して使用する。
【0038】
又前記内装パネル体9は、下枠部8が基本モジュールPの1倍の幅を有する基本内装パネル体9A(図7に示す)と、前記準基本モジュールPpの幅を有する柱隣り用基準内装パネル体9B(図7に示す)と、前記基本モジュールPよりも基本モジュールPの1/n倍、2/n倍、・・・、(n−1)/n倍小さい値から選ばれる幅を有する調整内装パネル体9C(図7に示す)と、前記準基本モジュールPpよりも基本モジュールPの1/n倍、2/n倍、・・・、(n−1)/n倍(nは整数)小さい値から選ばれる幅を有する柱隣り用調整内装パネル体9D(図11に示す)と、から選択される。
【0039】
即ち前記第1実施形態の場合に比して、柱隣り用調整内装パネル体9Dが、選択肢として追加される。なお本例では、n=6であり、柱隣り用調整内装パネル体9Dとして幅が(Pp−P/6)、(Pp−2P/6)、・・・、(Pp−5P/6)である5種類の柱隣り用調整内装パネル体9D5P/6、9D4P/6、・・・、9DP/6が規格化されている。
【0040】
そして、第2実施形態では、前記図10に概念的に示すように、前記外装パネル体7を、前記第1の端柱4Aと前記機能壁部30領域の他方端とをそれぞれ外装基準位置Xoとする外装配置ルールにて配置するとともに、前記内装パネル体9を、第1の端柱4Aと中間柱4Mとをそれぞれ内装基準位置Xi、及び機能壁部30の領域の他方端を内装準基準位置Yiとする内装配置ルールにて配置する。
【0041】
具体的には、前記外装配置ルールでは、もし、前記外装基準位置Xoから他方端側で隣り合う隣の機能壁部30の領域までの距離KA1、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱4Bまでの距離KA1が、前記基本モジュールPの2倍よりも小の場合、
・ この前記基本モジュールPの2倍よりも小な距離KA1の部分に、該距離KA1に合う幅の前記調整外装パネル体7Cを、前記規格化された前記11種類の調整外装パネル体7CP/6、7C2P/6、・・・、7C11P/6の中から選択して配置する。
【0042】
又もし、前記外装基準位置Xoから他方端側で隣り合う隣の機能壁部30の領域までの距離KA1、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱4Bまでの距離KA1が、前記基本モジュールPの2倍以上の場合、前記外装基準位置Xoから、前記隣の機能壁部30の領域までの距離KA2、又は隣の第2の端柱4Bまでの距離KA2が前記基本モジュールPの2倍よりも小となるまで、前記基本外装パネル体7Aを順次配する。そして、前記基本モジュールPの2倍よりも小となった距離KA2の部分に、該距離KA2に合う幅の前記調整外装パネル体7Cを、前記規格化された前記11種類の調整外装パネル体7CP/6、7C2P/6、・・・、7C11P/6の中から選択して配置する。当然ではあるが、前記距離KA2が0(ゼロ)となった場合には、調整外装パネル体7Cは配されない。
【0043】
次に、前記内装配置ルールでは、前記内装基準位置Xiからは、もし、前記内装基準位置Xiから他方端側で隣り合う隣の中間柱4Mまでの距離LB1、他方端側で隣り合う隣の機能壁部30の領域までの距離LB1、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱4Bまでの距離LB1が前記準基本モジュールPpよりも小の場合、この準基本モジュールPpよりも小な距離LB1の部分に、該距離KB1に合う幅の前記柱隣り用調整内装パネル体9Dを、前記規格化された前記5種類の柱隣り用調整内装パネル体9DP/6、9D2P/6、・・、9D5P/6の中から選択して配置する。
【0044】
もし、前記内装基準位置Xiから他方端側で隣り合う隣の中間柱4Mまでの距離LB1、他方端側で隣り合う隣の機能壁部30の領域までの距離LB1、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱4Bまでの距離LB1が前記準基本モジュールPp以上の場合、前記内装基準位置Xiからは、他方端側に向かって、まず1つの柱隣り用基準内装パネル体9Bを配置する。その後、前記隣の中間柱4Mまでの距離LB2、隣の機能壁部領域までの距離LB2、又は隣の第2の端柱までの距離LB2が前記基本モジュールPよりも小となるまで、柱隣り用基準内装パネル体9Bの他方端側に、前記基本内装パネル体9Aを順次配置する。そして、基本モジュールPよりも小となった前記距離LB2の部分に、該距離LB2に合う幅の前記調整内装パネル体9Cを、前記規格化された前記5種類の調整内装パネル体9CP/6、9C2P/6、・・・、9C5P/6の中から選択して使用する。なお当然ではあるが、前記距離LB2が0(ゼロ)となった場合には、調整内装パネル体9Cは配されない。又柱隣り用基準内装パネル体9Bを配置した後の距離LB2が前記基本モジュールPよりも小な場合には基本内装パネル体9Aは配されない。
【0045】
又前記内装準基準位置Yiからは、もし、前記内装準基準位置Yiから他方端側で隣り合う隣の中間柱4Mまでの距離LC1、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱4Bまで距離LC1が、前記基本モジュールPよりも小の場合、基本モジュールPよりも小な前記距離LC1の部分に、該距離LC1に合う幅の前記調整内装パネル体9Cを前記規格化された前記5種類の調整内装パネル体9CP/6、9C2P/6、・・・、9C5P/6の中から選択して使用する。
【0046】
又もし、前記内装準基準位置Yiから他方端側で隣り合う隣の中間柱4Mまでの距離LC1、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱4Bまで距離LC1が、前記基本モジュールP以上の場合、前記内装準基準位置Yiから、前記隣の中間柱4Mまでの距離LC2、又は隣の第2の端柱4Bまでの距離LC2が前記基本モジュールPよりも小となるまで、前記基本内装パネル体9Aを順次配置する。そして、基本モジュールPよりも小となった前記距離LC2の部分に、該距離LC2に合う幅の前記調整内装パネル体9Cを、前記規格化された前記5種類の調整内装パネル体9CP/6、9C2P/6、・・・、9C5P/6の中から選択して使用する。なお当然ではあるが、前記距離LC2が0(ゼロ)となった場合には、調整内装パネル体9Cは配されない。
【0047】
なお図12(A)、(B)には、第2実施形態において、前記外装配置ルール、内装配置ルールに従って外装パネル体7、内装パネル体9が配される場合が例示されている。
【0048】
このように、柱配列体4Raの領域に機能壁部30の領域を形成する場合、第2実施形態外壁施工方法を用いることにより、第1実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。
【0049】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、例えば図8に示すように、第1の端柱4Aが出隅部に配される場合、この第1の端柱4Aに隣設される柱隣り用基準内装パネル体9B、及び/又は柱隣り用調整外装パネル体9Dでは、その一方端の屋内側コーナに、他方の柱配列体4Rbに配される内装パネル体9との干渉を防止するための切り欠き部jを設けても良いなど、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【符号の説明】
【0050】
1 外壁
2 家屋
3 架構体
4 柱
4A 第1の端柱
4B 第2の端柱
4M、4M、4M 中間柱
4R、4Ra、4Rb 柱配列体
5 梁材5
6 外壁パネル
7 外装パネル体
7A 基本外装パネル体
7C 調整外装パネル体
8 下枠部
9 内装パネル体
9A 基本内装パネル体
9B 柱隣り用基準内装パネル体
9C 調整内装パネル体
9D 柱隣り用調整内装パネル体
30 機能壁部
31a 窓開口部分
31 開口パネル
P 基本モジュール
Pp 準基本モジュール
W 柱の幅
Xi 内装基準位置
Xo 外装基準位置
Yi 内装準基準位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本の柱が一列に隔置される柱配列体の領域を有する架構体に、外壁パネルを取り付けることにより、少なくとも前記柱配列体の領域に外壁を形成する家屋の外壁施工方法であって、
外壁パネルは、前記柱の外面よりも屋外側に配されかつ前記架構体に支持される外装パネル体と、前記柱間に配される下枠部を有しかつ前記架構体に前記外装パネル体とは独立して支持される内装パネル体とを具え、
しかも前記外装パネル体は、
基本モジュールPの2倍の幅2Pを有する基本外装パネル体と、
前記幅2Pよりも前記基本モジュールPの1/n倍、2/n倍、・・・、(2n−1)/n倍小さい値(ただしnは整数)から選ばれる幅を有する調整外装パネル体とから選択され、
かつ前記内装パネル体は、
前記下枠部が前記基本モジュールPの1倍の幅を有する基本内装パネル体と、
前記下枠部が前記基本モジュールPから前記柱の幅Wを減じた準基本モジュールPpの幅を有する柱隣り用基準内装パネル体と、
前記基本モジュールPよりも該基本モジュールPの1/n倍、2/n倍、・・・、(n−1)/n倍小さい値から選ばれる幅を有する調整内装パネル体とから選択されるとともに、
前記柱配列体は、その一方端側に配される第1の端柱と、他方端側に配される第2の端柱と、その間に配される1本以上の中間柱とを含み、
(a)前記外装パネル体では、前記第1の端柱を外装基準位置とし、
前記第2の端柱までの距離KAが前記基本モジュールPの2倍よりも小となるまで、前記基本外装パネル体を他方端側に向かって順次配置するとともに、前記基本モジュールPの2倍よりも小となった距離KAの部分に、該距離KAに合う幅の前記調整外装パネル体を、配置する一方、
(b)内装パネル体では、前記第1の端柱と中間柱とをそれぞれ内装基準位置とし、前記内装基準位置から他方端側に向かって、まず1つの柱隣り用基準内装パネル体を配置し、次に、他方端側で隣り合う隣の中間柱までの距離LB、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱までの距離LBが前記基本モジュールPよりも小となるまで、前記基本内装パネル体を順次配置するとともに、この基本モジュールPよりも小となった距離LBの部分に、該距離LBに合う幅の前記調整内装パネル体を配置することを特徴とする家屋の外壁施工方法。
【請求項2】
複数本の柱が一列に隔置される柱配列体の領域を有する架構体に、外壁パネルを取り付けることにより、少なくとも前記柱配列体の領域に外壁を形成する家屋の外壁施工方法であって、
外壁パネルは、前記柱の外面よりも屋外側に配されかつ前記架構体に支持される外装パネル体と、前記柱間に配される下枠部を有しかつ前記架構体に前記外装パネル体とは独立して支持される内装パネル体とを具え、
しかも前記外装パネル体は、
基本モジュールPの2倍の幅2Pを有する基本外装パネル体と、
前記幅2Pよりも前記基本モジュールPの1/n倍、2/n倍、・・・、(2n−1)/n倍小さい値(ただしnは整数)から選ばれる幅を有する調整外装パネル体とから選択され、
かつ前記内装パネル体は、
前記下枠部が前記基本モジュールPの1倍の幅Pを有する基本内装パネル体と、
前記下枠部が前記基本モジュールPから前記柱の幅Wを減じた準基本モジュールPpの幅を有する柱隣り用基準内装パネル体と、
この準基本モジュールPpよりも前記基本モジュールPの1/n倍、2/n倍、・・・、(n−1)/n倍小さい値から選ばれる幅を有する柱隣り用調整内装パネル体と、
前記基本モジュールPよりも該基本モジュールPの1/n倍、2/n倍、・・・、(n−1)/n倍小さい値から選ばれる幅を有する調整内装パネル体とから選択されるとともに、
前記柱配列体は、その一方端側に配される第1の端柱と、他方端側に配される第2の端柱と、その間に配される1本以上の中間柱とを含み、しかも該柱配列体の領域には、所望の位置に、機能壁部が形成される機能壁部領域が設けられるとともに、
前記外装パネル体では、前記第1の端柱と前記機能壁部領域の他方端とをそれぞれ外装基準位置とし、
(a1)もし、前記外装基準位置から他方端側で隣り合う隣の機能壁部領域までの距離KA1、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱までの距離KA1が、前記基本モジュールPの2倍よりも小の場合、
この前記基本モジュールPの2倍よりも小な距離KA1の部分に、該距離KA1に合う幅の前記調整外装パネル体を配置し、
(a2)もし、前記外装基準位置から他方端側で隣り合う隣の機能壁部領域までの距離KA1、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱までの距離KA1が、前記基本モジュールPの2倍以上の場合、
前記外装基準位置から、前記隣の機能壁部領域までの距離KA2、又は隣の第2の端柱までの距離KA2が前記基本モジュールPの2倍よりも小となるまで、前記基本外装パネル体を順次配するとともに、前記基本モジュールPの2倍よりも小となった距離KA2の部分に、該距離KA2に合う幅の前記調整外装パネル体を配置する一方、
前記内装パネル体では、第1の端柱と中間柱とをそれぞれ内装基準位置、及び機能壁部領域の他方端を内装準基準位置とし、
前記内装基準位置からは、
(b1)もし、前記内装基準位置から他方端側で隣り合う隣の中間柱までの距離LB1、他方端側で隣り合う隣の機能壁部領域までの距離LB1、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱までの距離LB1が前記準基本モジュールPpよりも小の時、
この準基本モジュールPpよりも小な距離LB1の部分に、該距離LB1に合う幅の前記柱隣り用調整内装パネル体を配置する一方、
(b2)もし、前記内装基準位置から他方端側で隣り合う隣の中間柱までの距離LB1、他方端側で隣り合う隣の機能壁部領域までの距離LB1、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱までの距離LB1が前記準基本モジュールPp以上の時、
前記内装基準位置からは、
(b2−1) 他方端側に向かって、まず1つの柱隣り用基準内装パネル体を配置し、
(b2−2) 次に、前記隣の中間柱までの距離LB2、隣の機能壁部領域までの距離LB2、又は隣の第2の端柱までの距離LB2が前記基本モジュールPよりも小となるまで、前記基本内装パネル体を順次配置するとともに、
(b2−3) この基本モジュールPよりも小となった距離LB2の部分に、該距離LB2に合う幅の前記調整内装パネル体を配置し、
又前記内装準基準位置からは、
(c1)もし、前記内装準基準位置から他方端側で隣り合う隣の中間柱までの距離LC1、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱まで距離LC1が、前記基本モジュールPよりも小の場合、
この前記基本モジュールPよりも小な距離LC1の部分に、該距離LC1に合う幅の前記調整内装パネル体を配置する一方、
(c2)もし、前記内装準基準位置から他方端側で隣り合う隣の中間柱までの距離LC1、又は他方端側で隣り合う隣の第2の端柱まで距離LC1が、前記基本モジュールP以上の場合、
前記内装準基準位置から、前記隣の中間柱までの距離LC2、又は隣の第2の端柱までの距離LC2が前記基本モジュールPよりも小となるまで、前記基本内装パネル体を順次配置するとともに、前記基本モジュールPよりも小となった距離LC2の部分に、該距離LC2に合う幅の前記調整内装パネル体を配置することを特徴とする家屋の外壁施工方法。
【請求項3】
前記第1の端柱、及び第2の端柱は、家屋の出隅部を形成することを特徴とする請求項1又は2記載の家屋の外壁施工方法。
【請求項4】
前記中間柱は、基本モジュールPから外れた位置に配されることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の家屋の外壁施工方法。
【請求項5】
前記機能壁部は、窓開口部分を有する開口パネル、又は出入り口部分を有する開口枠体であることを特徴とする請求項2記載の家屋の外壁施工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−281147(P2010−281147A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−136495(P2009−136495)
【出願日】平成21年6月5日(2009.6.5)
【出願人】(000004673)パナホーム株式会社 (319)
【Fターム(参考)】