説明

容器キャップ及び容器

容器キャップ(10)は、第1パネル(12)を含むカバーと、第1パネルに接触したスカート(18)と、第1パネルの第1面に接着した取り出し用窓(20)を含むことができる。第1パネルは外周(16)と内周、第1面と第2面を持つことができる。取り出し用窓は第1パネルの第1面に接着することが可能である。取り出し用窓は、そこから物品の分配が可能である取り出し口(22)を持つことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使い棄てシートを取り出すための容器キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
内部にあらかじめ折りたたんだシートの積み重ね体又は束が入った容器を含む使い棄てシートディスペンサーは、市販品として入手可能である。これらの容器は、通常、長方形の形状で、下面は閉じ、上面が開いている。上面開口部は、側面及び上面開口部の一部を形成しているボール紙或いは板紙に接着されたポリフィルムを有することができる。例えばKleenex(商標登録)製ティッシュ箱は、ティッシュを取り出すことができる開口をもったポリフィルムの上部を有する。
【0003】
しかしながら、内部の物品を容易に取り出すことができる異なる取り出し口設計に対する必要性、特に多種多様な形状やサイズの容器に適応できる設計に対する必要性が残っている。
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,647,501A
【特許文献2】米国特許第6,053,353A号
【特許文献3】米国特許第6,196,451B1号
【特許文献4】米国特許第6,471,083B1号
【特許文献5】米国特許第6,523,713B1号
【特許文献6】米国特許第6,585,131号
【特許文献7】米国特許第6,592,004号
【特許文献8】米国特許第6,766,919号
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
ここに開示するのは、使い棄てシートを取り出すための容器キャップ及び容器である。一実施形態では、容器キャップは、第1パネルと、該第1パネルに対し接触状態にあるスカートと、取り出し用窓とを含むカバーから形成することができる。第1パネルは、外周と内周及び第1面と第2面を持つものとすることができる。取り出し用窓は、第1パネルの第1面に取り付けることができる。取り出し用窓は、物品を取り出すことができる取り出し孔を持つようにすることができる。
【0006】
別の実施形態では、容器キャップは、第1パネルと第2パネル、該第1パネルに対し接触状態にあるスカート、及び取り出し用窓を含むものとすることができる。第1パネルは、外周と内周及び第1面と第2面を持つことができる。第2パネルは、除去可能な領域を有するものとすることができ、弱められた線に沿って第1パネルの内周に結合することができる。取り出し用窓は、第1パネルの第1面に取り付けることができる。取り出し用窓は、物品を取り出すことができる取り出し孔を持つことができる。
【0007】
一実施形態では、容器は、開口端と容器内面と容器外面とを有し、物品を収容することができる容器本体と、容器キャップとを含むことができる。容器キャップは、第1パネルと、該第1パネルに対し接触状態にあるスカートと、取り出し用窓とを含むカバーからなるものとすることができる。第1パネルは、外周と内周及び第1面と第2面を持つことができる。取り出し用窓は、第1パネルの第1面に取り付けることができる。取り出し用窓は、容器から物品を取り出すための取り出し孔を有するものとすることができる。スカートは、容器本体の開口端において容器内面及び/又は容器外面に係合させることができる。
【0008】
上述及びその他の特徴を、以下に示す図と詳細な説明によって例示する。
図を参照すると、図は例示的なものであって、限定的なものではなく、同一の縮尺で描かれたものではなく、幾つかの図において、同様な要素は同様な数字を付してあり、各々の図に関して説明されることはない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
ここに開示するのは、使い棄てシートを取り出すための容器キャップと容器である。容器キャップは、外周及び内周を有する第1パネルと、該第1パネルに対し接触状態にあるスカートと、該第1パネルに取り付けられた取り出し用窓とを含むことができ、上記内周が開口部を形成する。スカートは、第1パネルの外周周りに配置することができ、及び/又は、少なくとも部分的に第1パネルにより覆うことが可能である(例えば、第1パネルはスカートの外面まで延ばすことができる)。ここに開示するすべての範囲は、包括的で併用可能である(例えば「約25wt%まで、又は特に約5wt%から約20wt%まで」の範囲とは、両端点と、「約5wt%から約25wt%まで」の範囲の中間にあるすべての値を含む、など)。「第1」「第2」などの用語は、ここではいかなる順序、量または重要性を示すものではなく、むしろ1つの要素と別のものを区別するために用いられており、そして、「1つの」という用語も、ここでは量を限定することを示しているのではなく、むしろ記述された事項のうち、少なくとも1つの存在を示すものである。
【0010】
図1を参照すると、一実施形態において、容器キャップ10は、外周14と開口部を定める内周16とを持つ第1パネル12と、該第1パネル12の外周14の周りに配置されたスカート18と、第1パネル12に結合され、接着され、或いは貼付された取出し部(例えば窓(透明でも、半透明でも、不透明のいずれでも可))20を含む。取り出し用窓20は取り出し孔22を有し、取り出し用窓20の第2面(示されていない)から取り出し孔22を通り、取り出し用窓20の第1面38まで、容器から物品を取り出すことができる。
【0011】
代替的に、又はそれに加えて、容器キャップは(図2の100参照)、さらに第2パネル114を含むことができる。第2パネル114と第1パネル12は一体となって取り出し用窓20を覆うカバーを形成しており、第2パネル114が事前に除去されたり損傷があったりすれば不正があったことを示すので、容器に不正対策を設けることができる。該カバーは、例えば容器内部(容器内の物品など)の汚染を妨げるために取り出し孔22を覆うようにすることができる。カバーは、カバーから第2パネル114を開け、及び/又は、カバーから第2パネル114を除去して第1パネル12の内周16を形成するための(ミシン目や刻み目などの)弱められた線116を含むことができる。弱められた線116は、第2パネル114の除去を可能にするが、使用者が除去を望むまでは十分に構造的な一体性を備えている。弱められた線116に沿ってカバーから第2パネル114を除去するのを容易にするため、カバーはさらに、任意の除去区域、例えばくぼみ108や、開口、タブ及び/又は同様なものを含むことができる。この除去区域により、使用者は(例えばくぼみ108で)第2パネル114をつかんだり、弱められた線116に沿って第1パネル12から第2パネル114を切り離したりすることが可能になる。第2パネル114を引き上げ、及び/又は除去することで、取り出し用窓20上に取り出し孔22が露出される。
【0012】
図4、5を参照すると、一実施形態において、容器200は容器本体210と容器キャップ10を含む。容器本体210は、開口端212、容器内面214及び容器外面216を有する。容器本体210は、例えば、紙、木材、金属、布、ポリマー材料など、及び、上述した材料のうち少なくとも1つを含む組み合わせなど、さまざまな材料から作成することができる。例えば、容器本体は、板紙、ポスターボード、カートンボード、ボール紙など、及び、上述したもののうち少なくとも1つを含む組み合わせから形成することができ、また熱可塑性フィルムといったポリマー材料を含むことができる。加えて、図4、5は円筒形の容器本体210を示しているが、容器本体210は他のいかなる好適な形状をとることもできる。容器本体210及び/又は容器キャップがとりうる形状は、以下に限定する意味ではないが、長方形、正方形、楕円形、三角形、円筒形、多角形(例えば五角形、六角形、八角形など)、その他の丸みをもった形状、不規則な形状などを含むことができる。したがって、容器本体及び容器キャップが取り得る断面構造も、円形、楕円形、長方形、正方形、三角形、多角形、不規則形状などを含む。
【0013】
さらに、容器キャップ10は、容器本体210の開口端212と同じ形状にすることができ、キャップ10の外面24を容器内面214、開口側212の容器外面216及び/又は容器本体210に係合させることが可能な寸法にすることができる。幾つかの実施形態においては、容器は開口端212と同様な2つの開口端を持つことができ、容器キャップ10は物品がどちら側からでも分配できるように、両方の開口端に係合させることができる。一実施形態では、キャップは直径(キャップの最長軸で計測した場合の)が約30ミリメートル(mm)から約120mmとすることができ、或いは、より特定的には、約45mmから約100mm、そしてさらに特定的には、約55mmから約5mmとすることができる。これらのキャップは、丸みをもった形状の容器、例えば円筒形や他の円形の缶に有用である。
【0014】
別の実施形態においては、例えば楕円形のキャップ及び容器の場合、キャップは、長軸が約100ミリメートル(mm)から約200mm、特定的には約120mmから約175mm、さらに特定的には約130mmから約165mmとすることができる。短軸は、約70ミリメートル(mm)から約150mm、特定的には約75mmから約130mm、さらに特定的には約85mmから約110mmとすることができる。一実施形態では、長軸が約150mmで、短軸が約95mmであった。
【0015】
内面214及び/又は外面216への係合は、多様なキャップ設計によってお遂行する行うことができる。この設計はまた、キャップ10、100、300、400、500のように、容器本体210内に入り込むことがなく、或いは容器本体からはずれることがなく、容器本体210の開口端212にキャップを固定的に配置することを助長するものとすることができる。例えば、スカート18、118、518は、傾斜して延びる部分とし、第2端36の開口が第1端34と比較して小さくなるようにすることができる(例えば第1端534から第2端536までの直径の減少、すなわちスカートが図3に図示されているように、第1端534から第2端536までを徐々に細くすることができる)。任意であるが、スカート18の外面24は、例えば第1突起102といった構造上の特徴が該外面24の周り全体又は一部に延びるようにして、スカートの外面24が容器内面214及び/又は容器外面216に摩擦係合するのを助長又は支援し、及び/又はスナップ係合、一方向性ロックなど、及びそれと同様のもの、並びに上述したもののうち少なくとも1つを含む組み合わせを可能にすることができる。第1突起は、容器の締まり嵌めを形成し、キャップが望ましい位置にとどまるようにする働きをすることができる。突起として可能性のあるものには、リブ、突出物、溝、リップ状部分、棚状部分、タブ、戻り止め、スポーク、ねじ状隆起部など、並びに上述したもののうち少なくとも1つを含む組み合わせが含まれる。例えば、スカート18、118、518は、例えば摩擦嵌合を形成し、及び/又は、容器本体210内部に配置された後は容器200からキャップ10、100がはずれるのを妨げるために、任意で、接着剤、容器本体210の内面214に係合することができる構造上の特徴(例えば第1突起)102、及び同様なものを含むことができる。任意で、キャップは、容器の詰め替えができるように、取り外し可能にすることができる。
【0016】
スカートの別の任意の特徴は、第1端106に隣接して(すなわち、その位置又はその近傍に)配置することができるリップ状部110である(図3参照)。例えば、挿入状態でキャップが容器本体の端部に対して実質的に同一面になるようにすることが望まれる場合には、リップ状部は、容器本体210に係合するのに十分な長さだけ、スカートの第1端106から突出させるか、或いは、もっと具体的には、リップ状部110は、容器の壁面の厚さと同じ幅にすることができる。このリップ状部は、スカート18、118、518の周りに延びる単一の構造でもよいし、複数の縁部分を含むこともできる。
【0017】
図6〜11は、様々なキャップ設計を使用するキャップ10と容器本体210の内面214及び/又は外面216との係合を種々例示している。図6、8、10は、内面214との係合を図示したものである。図10には、第1突起102が、容器本体210に対して、例えば締まり嵌めを形成するように摩擦係合する状態が示されている。図7は外面216との係合を、図9は内面214及び外面216に対する係合を図示する。
【0018】
スカート18は、容器本体210への係合を行うのに加えて、カバー、すなわち、もっと具体的に言うと第1パネル12に係合し、構造的な一体性を与えることができる。支持は種々の形態で行うことができ、例えばスカート18の周りに配置された第2突起28を使用して行うことができる。第2突起(スポーク)28は、例えばスカート18の内面26(その位置又はその近傍)から内向きに延ばして第1パネルに係合するようにし、及び/又はスカート10の内部の周りに延びるようにすることが可能である。
【0019】
任意に第3突起(リブ32など)を設けて一層の構造的一体性を与えるようにすることができ、その突起は、例えば第1端106と第2端104との間で、スカートに沿って(また任意で第1端106から第2端104まで)延びるようにすることができる。これらの第3突起32は、スカートと第1パネルとの間の結合を補強することができ、容器本体210に係合させたり、容器本体から外したりすることが望まれるときに、容器キャップ10の把持力を強めるように作用する。
【0020】
スカート18は、容器本体210の開口端212内に挿入して内面214に係合させることができるように、十分な構造的一体性のある材料、例えば成形可能な熱可塑材料、(例えば十分な剛性を持った)線維材料、及び同様な材料から形成することができる。例示的な熱可塑材料には、以下に限定するものではないが、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、生物分解性ポリマー(例えばポリ乳酸など)、これらのコポリマー及びこれらの混合物が含まれる。好適なポリオレフィンは、以下に限定するものではないが、例えば高密度ポリエチレン、中密度ポロエチレン、低密度ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレンのようなポリエチレン、例えばアイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、アイソタクチックポリプロピレンとアタクチックポリプロピレンの混合物、及びこれらの混合物などのようなポリプロピレン、例えばポリ(1−ブテン)及びポリ(2−ブテン)のようなポリブチレン、例えばポリ(1−ペンテン)及びポリ(2−ペンテン)のようなポリペンテン、ポリ(3−メチルペンテン−1)、ポリ(4−メチルペンテン−1)、及び同様なものなどと、並びに、上述したポリオレフィンのうちの少なくとも1つを含む組み合わせを含む。例示的なコポリマーは、エチレン/プロピレン及びエチレン/ブチレンコポリマーといった、2つないしそれ以上の異なった不飽和オレフィンのモノマーから形成された不揃いの、そして塊状のコポリマーを含む。好適なポリアミドは、ナイロン6、ナイロン6/6、ナイロン4/6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6/10、ナイロン6/12、ナイロン12/12及びカプロラクタム、アルキレンオキシドジアミンのコポリマーなど、並びに、上述したポリアミドのうち少なくとも1つを含む組み合わせを含む。好適なポリエステルは、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレン−1、4−ジメチレンテレフタレート、及びこれらのイソフタレートコポリマーなど、並びに、上述したポリエステルのうちの少なくとも1つを含む組み合わせを含む。その他の使用可能な材料としては、上述したすべての材料のうち少なくとも1つを含む組み合わせがある。
【0021】
カバー(例えば第1パネル12及び第2パネル114)、又はその一部は、容器内の製品を保護するために、及び/又は、製品の区別、識別を向上するために使用することができ、例えば第1パネルを製品の区別、識別が容易にできる構造にすることも可能である。カバーは、希望どおりの構造的一体性が可能なあらゆる材料を含むことができ、取り出し用窓20に結合させるか或いは接着させることができる。材料は、表面に図柄を受け入れることができることが望ましく、例えば、材料は、板紙、ポスターボード、カートンボード、ボール紙、ポリマー材料(例えばポリフィルムラップ及び同様のものなどの熱可塑性物質)、不織材料(例えば天然及び/又は合成の不織材料)など、並びに、上述した材料のうちの少なくとも1つを含む組み合わせを含む。任意で、第1パネル12と第2パネル114は異なる材料とすることもできる。
【0022】
第1パネル12は、取り出し用窓20を保持し、取り出し用窓20を通しての物品の取り出しを可能にし、かつ、スカート18に係合する寸法及び形状を持つことができる。例えば、第1パネル12は、スカート18の内部周りにおいて、スカート18の中心方向に延びるリングを形成することができる。この第1パネル12は、スカート18の内面26に接触させてもよいが、任意的には、1つ又はそれ以上のスポーク28及び/又はリブ32によってその位置を保持してもよく、及び/又は、第1パネルは、スカート18の周りを、第2端周りから、スカート18の外面に沿って第1端106の方向に延びるようにすることも可能である(例えば、この形態では、第1パネル12がキャップの外面24を形成することになるであろう)。カバーはまた、第2パネル114を含むこともできる。第2パネル114の設計は、(例えば清潔さなど)物品の完全性を保持することができ、取り出し用窓20に接近すること、したがって容器本体内に収容された物品に対して接近することを可能にし、そしてまた、製品の差別化と、製品の美しさを高めることもできる。第2パネル114は、第1パネル12から、ミシン目、マーク、切り込み線及び同様なものによって切り離すことができ、これらのミシン目、マーク、切り込み線などは、カバーの構造的一体性を弱める箇所を形成して、希望するときに第2パネルを容易に除去することができるようにするが、除去したくないときは完全な状態を維持する。第2パネル114はまた、除去可能な領域を持つことができる。この領域は、カバーからの除去に際して第2パネル114を把持できるように設計することができる。除去可能な領域108の寸法及び形状は、第2パネル114と取り出し用窓20の間を通して指一本を第2パネル114に係合させるのに十分なものとすることができる。
【0023】
カバーにキャップを形成するために、種々の方法を採用することができる。例えば、カバーをプリフォームとして用いて、射出成形法を採用することができる。射出に際して、溶解した熱可塑材料がカバーに接着し、スカート18がカバーに取り付けられる。例えば、射出成形は、高品質の射出成形キャップを形成するように熱可塑材料の均等な配分を確保できる形状の成形型内で遂行することができる。成形用型の周りに熱可塑材料が均等に配分されて、十分な厚さのスカートを持つ高品質のキャップを製作するのを可能にするために、多数の注入点を使用することができる。どんな射出用ノズル装置に対しても、型の寸法にとって利用空間が多くなるようにするために、熱可塑材料はカバーの上面に注入できるようにすることが望ましい。容器のキャップを形成するための別の方法は、「Composite Lid for Container(容器のための複数の要素で構成された蓋)」という名称の米国特許第5,647,501A号、「Composite Container Closure(複数の要素で構成された容器用蓋)」という名称の米国特許第6,053,353A号、「Paper−sided Composite Lid(側面が紙製の容器用蓋)」という名称の米国特許第6,196,451B1号、「Induction−Sealed Composite container End Closure(誘導加熱接着された複数の要素によって構成された容器端蓋)」という名称の米国特許第6,471,083B1号、「Stackable Hinged Container Lid Having Detents(戻り止め付きで積み重ねられる容器用蓋)」という名称の米国特許第6,523,713B1号に開示されている。
【0024】
取り出し用窓20は、例えば、熱結合(パターン結合など)、超音波接合、接着剤接合(例えば接着剤、樹脂、ラテックスなど)、及び/又は機械的接合(例えば通気乾燥取り付けなど)といった、様々な手法で第1パネル12に取り付ける(例えば接着する)ことができる。ポリ製窓は、成形作業中に窓がプラグの一体部分となるような、イン・モールド・ラベル法によるものとすることができる。ポリ製窓は、本出願人に譲渡された米国特許第6,585,131号、米国特許第6,592,004号及び米国特許第6,766,919号で述べられているように、共成形された取り出し用オリフィス及び同様のものとすることができる。任意であるが、取り出し用窓は、ポリフィルムではなく、ボール紙又はそれと同様のものに切り込み形勢された指状部のようなものとすることができる(例えば、第2パネルに直接形成され、取り出し用窓20がパネルによって形成されるようなもの)。例えば、取り出し用窓20は、連続した継ぎ目又はパターンを使用して結合することができる。さらに別の例として、取り出し用窓20は、第1パネル12の外周14に沿って結合することができ、及び/又は、スカート18の第1端とは反対側の第1パネルの部分に取り付けることもできる。
【0025】
取り出し用窓20は、第1パネル12の材料に取り付けることができ、満足な取り出しに使用することができる取り出し用窓材料から構成することができる。取り出し用窓材料は、望ましい形状を有する取り出し口22を形成するように容易に切り取ることができるものが望ましい。取り出し用窓材料の例としては、以下に限定するものではないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、熱硬化性ゴム及び熱可塑性エラストマー材料などのポリマー材料、天然及び/又は合成の不織材料、板紙、ポスターボード、カートンボード及びボール紙などの紙材料、及び同様なもの、並びに、上述した取り出し用窓材料のうちの少なくとも1つを含む組み合わせがある。好適な熱可塑性エラストマー材料には、これらに限定するものではないが、スチレンベースの熱可塑性エラストマー材料、エチレン−メチルアクリレートコポリマー、ポリウレタン、アミド、オレフィンベースの熱可塑性エラストマー材料、オレフィン加硫物、ポリエステル、及びどうようなもの、並びに、上述した熱可塑性エラストマー材料のうちの少なくとも1つを含む組み合わせが含まれる。
【0026】
取り出し口22は、容器から容易に物品を取り出すのに好適なパターンを持つことができる。好適なパターンには、X形状、Y形状、ダブルY形状、I形状、切り込み形状、V形状、波形状(例えば波形、刻み歯型など)、円形状(例えば円形、楕円形など)、三角形状、不規則形状、その他の幾何学的形状を含み、米国特許第6,585,131号、米国特許第6,592,004号、米国特許第6,766,919号に記載されている形状も、上述したパターンのうちの少なくとも1つを含む組み合わせも同様である。例えば、物品が容器から取り出される際に、X形状の取り出し口は、例えば4つの三角形を作り、物品の取り出しが容易にできるように開く。
【0027】
キャップ10、100、300は、容器本体210の一端部に配置することができる。容器本体210内は、物品(例えば使い棄てシート、ティッシュなど)を収容している。物品は、分配用スリット切り込み22を通して容易に取り出すことができるように容器内に配置することができる。例えば、使い棄てシートはロール状に(例えば、ロール状にしてミシン目を入れる)し、折りたたみ、又は他の手法で容器本体210内に配置することができる。使い棄てシートの好適な折りたたみ技術は、限定するものではないが、C折り、V折り、折り込み、複数折り込みなど、並びに、上述した折りたたみ技術のうち少なくとも1つを含む組み合わせを含む。
【0028】
容器200は、使い棄てシート、例えばティッシュ製品、紙製品、不織ポリマー製品など、及び、上述したもののうちの少なくとも1つを含む組み合わせ、例えば含湿拭き布、実質的に乾燥した拭き布、ティッシュペーパー、及び同様のものを配布するために使用することができる。使用可能な使い棄てシートとしては、以下に限定するものではないが、筆記用物品、印刷用物品、包装用物品、衛生用物品、工業用紙、新聞印刷用物品、外装用ライナー物品、例えばトイレットペーパー、化粧用ティッシュ及びタオルなどのティッシュ製品、並びに、吸収性パッド、おむつのような吸収性物品に使用される取り込み用ウエブ、ベッドパッド、含湿拭き布(例えば、通常はウェット拭き布と呼ばれるもの)、実質的に乾燥した拭き布(例えば、所望のクレンザー、ローション及び/又は同様のものを含浸させ、乾燥させた拭き布)、食肉及び家禽用パッド、女性ケアパッドなど、さらに、上述したもののうちの少なくとも1つを含む組み合わせのような、他のセルロース構造がある。
【0029】
容器キャップは、容器から使い棄てシートを取り出すための安価な方法と取り出し構造を提供することができる。取り出し用窓20上の取り出し口22は、容器から使い棄てシートを容易に取り出すのを可能にする。また、容器キャップは、容器内の物品の覆いを構成することもできる。例えば、この配置は、自動車のカップホルダー(例えば円形ホルダー)内に保持し、そこから簡単にティッシュを取り出すことができるティッシュ容器の製造を可能にする。
【0030】
キャップのこの設計は、その製品及び出所を特定する高品質の図柄を表示するための媒体(例えば広告媒体)ともなる。その図柄は、第2パネル114の上面及び/又は底面に表示することができる。好適な図柄としては、限定するものではないが、クーポン、製品情報、広告、不法開封できない旨の情報など、並びに、上述したもののうちの少なくとも1つを含む組み合わせがある。代替的に、又はそれに加えて、取り出し用窓は、クーポン及びラベルの形態の図柄を含むことができる。
【0031】
任意で、容器キャップは、容器内の使い棄てシートの外見や質感に似せたものとすることができる。例えば、使い棄てシートの外見に似せたつや消し仕上げは、容器キャップに希望のパターンを印刷し、その後で印刷されたパターンの上に半透明のポリマーフィルムのようなつや消し材料の薄板を積層して形成することができる。使い棄てシートの質感及び/又は外見に似せたつや消し又は触感仕上げは、つや消し(例えば曇り仕上げ)インクで容器キャップに印刷したり、曇り仕上げラッカーまたはつや消しラッカーで包装材料の表面の少なくとも1つの表面をラッカー仕上げしたり、物品の編み目又は風合いに似せた浮き出し模様を作るため、容器キャップにエンボス加工を施したり、或いは、容器キャップにエンボス加工及び印刷を行って浮き出し形態で、かつ印刷された模様を形成し、この場合、浮き出し模様と印刷模様は、互いに位置合わせされていても、位置外れであってもよく、また、浮き出し模様と印刷模様は、一部が位置合わせされ、一部が位置外れとなるようにしてもよい。
【0032】
ある実施形態では、容器キャップは、容器キャップと結合した追加のパネル/コンポーネントを含むことができる。そのような付加的なパネル/コンポーネントは、スイッチ、タブ及び同様なもののように、指を使ってスイッチを押すことなどによって物理的な力を作用させて作動させることができるものから構成することができる。スイッチは、所望の音(例えば、音楽、ビーという音、口述(例えば使用説明)など、匂いなど、並びに、上述したもののうちの少なくとも1つを含む組み合わせを生じさせるために使用することができる。また、これらのパネル/コンポーネントとしては、付加的な製品情報、容器内の製品及び/又は他製品の広告、クーポン、目視用鏡、及び同様なもの、並びに、上述したもののうちの少なくとも1つを含む組み合わせがある。例えば、別の製品のサンプルをカバーの外面に取り付けることができ、及び/又は詰め替え用や他製品、又はその製品を再購入するためのクーポンを配置し、取り付け、書き込み、或いは、第2のパネルの下(例えば第2のパネルと取り出し口の間など)に配置することもできる。容器キャップは独立に製造され、次いで容器に係合させられるので、付加的なパネル/コンポーネントは、容易に容器キャップに取り付けることができる。
【0033】
このように、容器キャップの板紙製の第1パネル及び第2パネルは、例えば製品のイラスト、会社の商標及び表装のデザインなど、複雑で色彩に富む、詳細な図柄を見せるための手段になり、他方、熱可塑性材料を含む容器キャップのスカートは、使い棄てシートの取り出し用容器のための耐久性のあるカバーとなる。
【0034】
ここに述べたすべての特許、特許出願及び事柄は、引用によってここに組み込まれる。本出願と引用によって組み込まれた資料との間に何らかの矛盾があれば、本出願が支配的な文献となる。
【0035】
本明細書は、例示的な実施形態について言及してきたが、本明細書の範囲からはずれることなく、当業者が様々な変更を加えたり、各要素と同等のもので代用したりすることが理解できるであろう。加えて、本質的な範囲からはずれることなく本明細書の教示に、ある特定の状況や材料を適応させるため、多数の修正がなされることもあり得るであろう。したがって、本開示は、その開示を実施するのに予想される最善の方法として開示された特定の実施形態に限定するものではなく、本明細書は添付した特許請求の範囲に入る、あらゆる実施形態を含むことを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】容器キャップの一実施形態の斜視図である。
【図2】容器キャップの別の実施形態の斜視図である。
【図3】容器キャップのさらに別の実施形態の斜視図である。
【図4】容器本体の一実施形態の斜視図である。
【図5】使い棄てシートを取り出すための容器キャップを有する容器の一実施形態の斜視図である。
【図6】図5に示す容器キャップを有する容器の実施形態における6ー6線に沿った断面図である。
【図7】容器の外面に係合する容器キャップを有する容器の別の実施形態の断面図である。
【図8】図3の容器キャップを有する容器の断面図である。
【図9】容器の内面及び外面に契合する容器キャップを有する容器のさらに別の実施形態の断面図である。
【図10】図2の容器キャップを有する容器の断面図である。
【符号の説明】
【0037】
10 容器キャップ
12 第1パネル
14 第1パネルの外周
16 第1パネルの内周
18 スカート
20 取り出し用窓
22 取り出し孔
24 キャップの外面
26 スカートの内面
28 第2突起
32 リブ
34 スカートの第1端
36 スカートの第2端
38 取り出し用窓の第1面
100 容器キャップ
102 第1突起
104 スカートの第2端
106 スカートの第1端
108 くぼみ/除去可能な領域
110 縁
114 第2パネル
116 弱められた線
118 スカート
200 容器
210 容器本体
212 容器開口側
214 容器内面
216 容器外面
300 容器キャップ
400 容器キャップ
500 容器キャップ
518 スカート
534 スカートの第1端
536 スカートの第2端

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1パネルを含み、該第1パネルが外周及び内周並びに第1面及び第2面を持つカバーと、
第1パネルに対し接触状態にあるスカートと、
第1パネルの第1面に取り付けられた取り出し用窓と、
を備え、
前記取り出し用窓が、物品を取り出すのを可能にする取り出し孔を持つことを特徴とする容器キャップ。
【請求項2】
前記取り出し孔が、X形、Y形、ダブルY形、I形、スリット、V形、波形、円形、三角形、不規則形状、及び上述した形状のうち少なくとも1つを含む組み合わせからなるグループより選択された形状を有することを特徴とする請求項1に記載の容器キャップ。
【請求項3】
物品が、ティッシュ製品、紙製品、不織ポリマー製品、含湿拭き布、実質的に乾燥した拭き布、及び上述した物品のうち少なくとも1つを含む組み合わせからなるグループより選択された物品であることを特徴とする請求項1に記載の容器キャップ。
【請求項4】
前記カバーがさらに、弱められた線に沿って前記第1パネルの内周に結合された第2パネルを含み、前記第2パネルが除去可能な領域を含むことを特徴とする請求項1に記載の容器キャップ。
【請求項5】
前記カバーが、板紙、ポスターボード、カートンボード、ボール紙、ポリマー材料、及び上述したカバー材料のうち少なくとも1つを含む組み合わせからなるグループより選択されたカバー材料から形成されたことを特徴とする請求項1に記載の容器キャップ。
【請求項6】
前記スカートが、熱可塑材料からなることを特徴とする請求項1に記載の容器キャップ。
【請求項7】
前記取り出し口が、ポリマー材料、天然及び/又は合成の不織材料、紙材料、及び上述したもののうち少なくとも1つを含む組み合わせからなるグループより選択された1つの取り出し口材料から形成されたことを特徴とする請求項1に記載の容器キャップ。
【請求項8】
前記スカートが第1端と第2端を含み、前記カバーは、前記カバーの前記第2面が前記スカートの外面の少なくとも一部を覆うように前記スカートの周りに延びることを特徴とする請求項1に記載の容器キャップ。
【請求項9】
前記スカートの前記第2端が、前記スカートの前記第1端より小さい開口部を持つことを特徴とする請求項7に記載の容器キャップ。
【請求項10】
前記スカートがさらに、前記スカートの外面の少なくとも一部の周りに配置された第1突起を含むことを特徴とする請求項1に記載の容器キャップ。
【請求項11】
前記スカートがさらに、前記カバーの内面から内向きに延びて前記カバーの上面に係合する第2突起を含むことを特徴とする請求項1に記載の容器キャップ。
【請求項12】
前記スカートがさらに、前記第1パネルの周りに延びる第1突起を含むことを特徴とする請求項11に記載の容器キャップ。
【請求項13】
前記第1突起が、分割されていることを特徴とする請求項12に記載の容器キャップ。
【請求項14】
前記スカートがさらに、前記第1端と前記第2端との間において内面上に配置された第3突起を含むことを特徴とする請求項12に記載の容器キャップ。
【請求項15】
前記スカートがさらに、前記第1端と前記第2端との間において内面上に配置された第3突起を含むことを特徴とする請求項1に記載の容器キャップ。
【請求項16】
前記スカートがさらに、第1端に隣接して配置されたリップを含むことを特徴とする請求項1に記載の容器キャップ。
【請求項17】
外周と内周及び第1面と第2面を持つ第1パネルと、除去可能な領域を含み、弱められた線に沿って前記内周に結合された第2パネルとを含むカバーと、
第1突起を含み、前記第1パネルに対して接触状態にあるスカートと、
物品を取り出すのを可能にする取り出し孔を持ち、前記第1パネルの第1面に取り付けられた取り出し用窓と、
からなる容器キャップ。
【請求項18】
開口端、容器内面、及び容器外面を有し、物品を収容できる容器本体と、
前記開口端において前記容器本体に物理的に接触するように配置された容器キャップと、
からなり、
前記容器キャップが、
外周、内周、第1面及び第2面を持つ第1パネルからなるカバーと、
前記第1パネルに対し接触状態にあるスカートと、
前記第1パネルの前記第1面に取り付けられたポリマーフィルムと、
からなり、該ポリマーフィルムが前記容器から物品を取り出すのを可能にする取り出し口を持つことを特徴とする容器。
【請求項19】
前記スカートが、前記容器内面に係合することを特徴とする請求項18に記載の容器。
【請求項20】
容器内に配置された物品をさらに含み、該物品が、ティッシュ製品、紙製品、不織ポリマー製品、及び上述したもののうち少なくとも1つを含む組み合わせからなるグループより選択されたものであることを特徴とする請求項18に記載の容器。
【請求項21】
前記カバーがさらに、弱められた線に沿って前記第1パネルの内周に結合された第2パネルを含み、該第2パネルが除去可能な領域を含むことを特徴とする請求項18に記載の容器。
【請求項22】
前記容器本体が、板紙、ポスターボード、カートンボード、ボール紙、及び上述したもののうちの少なくとも1つを含む組み合わせからなるグループより選択された容器材料から形成されたことを特徴とする請求項18に記載の容器。
【請求項23】
前記容器キャップの第1端の直径が、前記容器キャップの第2端の直径よりも大きく、前記第1端が前記第1パネルの前記第1端と同じ側で容器キャップに配置されたことを特徴とする請求項18に記載の容器。
【請求項24】
前記容器本体及び前記容器キャップが、円形、楕円形、長方形、正方形、三角形、多角形及び不規則形からなるグループより選択された断面形状を持つことを特徴とする請求項18に記載の容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2008−525283(P2008−525283A)
【公表日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−548186(P2007−548186)
【出願日】平成17年7月19日(2005.7.19)
【国際出願番号】PCT/US2005/025573
【国際公開番号】WO2006/071278
【国際公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【出願人】(504460441)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)
【Fターム(参考)】