説明

密閉型脂肪移植システム

本発明は、脂肪を抽出し、抽出された脂肪を容器の取り替えなしに処理して体内への移植を行えるように新たに案出されたもので、脂肪移植容器と外部の機械式圧力加減圧手段とを備える密閉型脂肪移植システムを提供する。前記脂肪移植容器は、独立の注射針または脂肪吸引管を選択的に結合する先端部と、脂肪を吸引および貯蔵するためのシリンダー状の容器と、前記シリンダー状の容器の内部を前方の脂肪貯蔵空間と後方の加圧/減圧空間とに分割するためのピストンヘッドと、を含む。前記圧力加減圧手段は、前記脂肪移植容器のピストンヘッドを介して脂肪貯蔵空間に陽圧/陰圧を加えるともに、脂肪移植容器から分離できる構造を有する。したがって、ピストンヘッドを介して脂肪貯蔵空間に陰圧をかけて施術対象者の身体部位から脂肪を抽出し、容器の取り替えなしに同じ脂肪移植容器を用いて脂肪移植を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体から脂肪を吸引し、それを身体の他の部位に移植する場合に使われる密閉型システムに関する。より詳しくは、同一の空間で機械的陰圧(negative pressure)/陽圧(positive pressure)をいすれも利用できる注射器構造の両方向脂肪移植容器を用いることにより、脂肪を抽出した後、抽出された脂肪を他の容器に移し替えずに処理して、体内に移植できるようにした密閉型脂肪移植システムに関する。
【背景技術】
【0002】
様々な脂肪移植と脂肪吸引が既に行われている。しかしながら、脂肪移植は多くの制限のためにその適用範囲が極めて限られているという問題がある。
【0003】
一般に、脂肪移植を行うための過程は下記のとおりである。希望する身体の部位に小さな切開を行い、先端に穴のある細長いパイプ(脂肪吸引管:カニューレ)を挿入して、陰圧を利用して脂肪を吸引する。その後、抽出された脂肪に含まれる、脂肪以外の血清、血、注射液などの液体成分を取り除く。次いで、それを注射器に入れ、細い注射針を通して手の力を用いて体内に注入する。
【0004】
移植用の脂肪を抽出するとき、陰圧を形成する方法は機械を利用する方法と、注射器を利用する方法とに大別される。陰圧を形成するために機械を利用する場合、吸引管の中央にフィルターを取り付けて脂肪を濾過する。さらに、それを注射器に移し替え、体内に注入する。
【0005】
この場合の問題点は、次のとおりである。
【0006】
1)大径のフィルターでなく微細孔のフィルターを作用すると、微細な孔が詰まることになる。この理由から、通常、若干の脂肪消失を許容して適当な径のフィルターを使用するが、これが原因で脂肪や他の微細組織の消失が発生する。
【0007】
2)脂肪をフィルターから注射容器に移し替える工程において、その工程が煩雑であり、かなりの時間がかかる。このため、空気と接触する機会が多くなって汚染の可能性が高くなる。
【0008】
3)フィルターについている組織の量が多いゆえ、やはり相当量の脂肪が消失してしまう。
【0009】
4)注射時に手動圧力を利用するため、時間がかかることはもとより、不便である。
【0010】
一方、注射器と手動陰圧を利用する場合、先ず、脂肪吸引管(カニューレ)付きの注射器をピストンの最大前進位置で身体に差し込む。次いで、ピストンを手動で後方へ引っ張ると注射器内のピストンの前方の空間に陰圧が形成される。この状態でピストンを固定させる。引き続いて、注射器を前後に往復動させながら脂肪を吸引する。そして、注射器が、ある程度の脂肪で満たされると、脂肪を別の箇所、あるいは遠心分離/注射用注射器に移す。このように抽出された脂肪は、注入し移植するために注射用注射器に移し替える。なぜなら、手動で注入する場合、脂肪が注射針を通過するときの抵抗が大きいため、吸引用のような大径のピストン注射器を使用できないからである。
この場合の問題点は、次のようである。
【0011】
1)陰圧を形成するためにピストンを引っ張って固定するとき、ごく短かい瞬間に注射器に流入する小量の空気または単なる水蒸気圧によってでも陰圧が急激に低下してしまう。よって、この場合は、固定を解いて再度工程をを繰り返さなければならないという不便さがある。また、単に50〜60cc程度の空間のみで陰圧を保持するのは、機械による陰圧が1秒に数千ccの空気移動を通して形成されることを勘案すると、効率が極めて低いといえる。さらには、注射器のピストンを引っ張って固定する工程も、力を要し、また煩わしい。
【0012】
2)吸引した脂肪を遠心分離/注射用注射器に移し替えることを必要とするが、この工程も複雑で且つ時間がかかる。さらに、この際、脂肪が数箇所の空間で多量の空気と接触することから、汚染の可能性が高くなる。
【0013】
3)注射時に手動圧力を利用するので、時間がかかり且つ不便である。
【0014】
上述した方法は、脂肪を抽出する方式が手動あるいは機械的方法によるものであり、抽出された脂肪の体内への移植はもっぱら手動による注射方式に頼っている。このため、下記のような問題点が指摘されている。
【0015】
1)低い注射圧力が原因で問題が生じる。
脂肪が注射針を通して移動するときの圧力が極めて大きい。このため、てこの原理を利用した脂肪注入専用の注射器を使用するとしても、約100ccの脂肪を移植するためにはその工程を数十回繰り返さなければならない。したがって、時間が長くかかり、施術者が不便を感じる。さらに、噴出圧力が低いことから、移植しようとする部位の抵抗が強ければ注入が不可能であり、結局、脂肪は抵抗が弱い部位にだけ寄り集まる現象が発生する。
【0016】
その結果、希望通りの美容効果を実現することができない。また、均一に広がらずに一箇所に脂肪が集まった場合、そうでない同一量の脂肪に比べて被移植部(recipient site)との接触面積が小さくなる。よって、十分な時間が経って血管が形成される以前には、接触による営養供給によって生存するという移植組織の特性上、脂肪の生着率が急激に低下してしまう。
【0017】
低い生着率の下では、体積の減少(volume decrease)、接触部位から離れている中央部の壊死、壊死組織の感染が問題となる。これらが原因で全身にわたって致命的な感染症が発生するおそれがある。このため、所定量(約100cc)以上の大量移植は困難であり、実際にもほとんど行われていない。
【0018】
2)もう一つの深刻な問題は感染症である。壊死した組織は細菌が繁殖できる、よい培地(culture media)になるので、感染症が瞬く間に広がる原因となる。さらに、脂肪組織が壊死していないとしても、いったん身体から分離すると、細菌に対する抵抗力が極めて弱くなる。その結果、若干の細菌にも耐えられず、感染症が発生する原因となる。一方、通常、感染症は一定量の組織内における数が一定レベル以上である場合に現れる。空気中の細菌といっても、消毒されていない屋内の空気との接触時間が長くなるほど、接触面積が広くなるほど、感染率が高くなる。
【0019】
近年、吸引容器をそのまま注入容器として使用する方法も試みられている。これにより、室内空気との接触機会が減少し、他の容器からの汚染可能性が低くなった。しかしながら、この方法は、小さい注射器を使用するため、一箇所に100cc以上の大量移植を行う場合には好ましくない。
【0020】
現在、脂肪移植はしわをのばしたり小さい陥没を治療するために行われているが、豊胸術(breast augmentation:乳房拡大術)に足りるほどの大量脂肪移植は、感染症と低い脂肪生着率のために、ほとんど行われていない。かりに大量脂肪移植を行うとしても、非常に時間と手間がかかるため現実的ではない。
【0021】
3)手動で注入する方法は、注入圧力を調節できないという問題を有する。
【0022】
高すぎる脂肪注入圧力は、脂肪の生着率はもとより、脂肪塞栓症(fat embolism)にも影響することから、的確に調節する必要がある。また、脂肪が入り込む過程で抵抗が発生する。このとき、これを感知できなければ、注入状況が見えなくなり、その結果、脂肪の各部分への均等な分配が不可能になる。
【特許文献1】特開2002−126083
【特許文献2】特開2001−070444
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明は、従来のかかる脂肪移植方法の限界性を克服するためのもので、その目的は、多量の吸収による非効率性、感染の如き深刻な副作用の可能性、長くかかる手術時間などの大量脂肪移植の問題点を解決することにより、大量脂肪移植を可能にし、安全に行い、さらに手術の便宜性を極大化する脂肪移植システムを提供することにある。
【0024】
また、本発明の目的は、新たな概念の脂肪注入移植用容器を提示し、機械的な方法の手段によって前記注入移植容器に陰圧/陽圧を加える構造を有する脂肪移植システムを提供することにある。
【0025】
さらに、本発明の目的は、既存のシステムを容易に且つ経済的に活用するために既存の注射器を利用し、吸引用真空ポンプから排出される空気圧をそのまま利用するように装置を構成し、脂肪吸引位置と移植量に応じて最適な手段を活用し、脂肪塞栓症の如き深刻な副作用を予防するために監視/調節装置、空気の流入を防止する逆止め弁(check valve)、空気を除去する別の逆止め弁を適切に使用することにより、感染の問題を極力抑える脂肪移植システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0026】
上記目的を達成するために、本発明は、新たな構造の脂肪移植容器と、その他の構成要素とからなる密閉型脂肪移植システムを提供する。
【0027】
本発明による脂肪移植容器は、脂肪を抽出するための容器としての機能はもとより、脂肪を移植するための圧力容器としての機能を備えるもので、機械的な方法で高圧の陽圧/陰圧を加え、脂肪の吸引および移植の効率を向上させる構造を有する。
【0028】
脂肪移植容器とともに本発明の密閉型脂肪移植システムを構成する構成要素としては、脂肪吸引効率を向上させるハンドピース、圧力加減圧手段、遠心分離機などがある。これら構成要素は、脂肪を抽出し、抽出された脂肪に含まれている液体を除去し、脂肪を体内に移植する脂肪移植の全過程にわたって必須に求められ、きわめて有用な作用をする。
【0029】
前記脂肪移植容器は、基本構造として、独立型注射針(individual syringe needle)と脂肪吸引管(cannulae)を選択的に結合する先端部(vertical hem portion)と、所定量の脂肪を吸引および貯蔵するシリンダー状の容器と、前記シリンダー状の容器の内部を前方の脂肪貯蔵空間と後方の加圧/減圧空間とに分けるピストンヘッドと、を含み、本発明の目的に合わせて様々な実施の形態を有する。
【0030】
前記圧力加減圧手段は、前記脂肪移植容器のピストンヘッドを介して脂肪貯蔵空間に陽圧/陰圧を加えるとともに、脂肪移植容器から分離できる構造を有する。
【0031】
前記圧力加減圧手段には、ラックとピニオンギヤーによる機械的な方式、空気圧シリンダー方式、あるいは外部のサクションユニット/空気圧ユニットなどの多様な方式が適用できる。
【0032】
前記遠心分離機は、付帯装置として含まれるもので、抽出された脂肪から血液や注射剤(injections)などの液体成分を分離・除去し、純粋な脂肪を移植するときに役に立つ有用な構成要素である。
【0033】
さらに、前記ハンドピースは、構成要素として含まれるもので、脂肪の吸引時に微細な振動を脂肪吸引管に加えることにより、脂肪抽出の効率を向上させる有用な手段として用いられる。
【0034】
上記した各構成要素は、脂肪貯蔵空間にピストンヘッドを介して陰圧をかけて施術対象者の身体部位から脂肪を抽出し、脂肪貯蔵空間にピストンヘッドを介して陽圧をかけて施術対象者の他の身体部位に脂肪を移植することにより、脂肪移植容器を取り替えずに同じ脂肪移植容器を用いて脂肪移植を行うことができる。その結果、脂肪の抽出および移植工程において、空気の接触による細菌感染を根本的に防止し、移植工程において、抽出された脂肪を他の容器に移し替える煩雑さを解消して、副作用なしに大量の脂肪を移植することができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明は、各種部位の脂肪移植において下記のような効果が期待できる。
【0036】
第一に、脂肪移植時に空気中に存在する細菌との接触を遮断して感染確率を画期的に減らすことができる。
【0037】
第二に、工程を単純化し、空気圧または動力を用いて注入時間を短縮することができ、その結果、施術時間を減らすことができる。
【0038】
第三に、空気圧または動力を用いるため、高い注入圧力を形成することができ、その結果、身体部位の抵抗がどれほど強くても、希望の部位に脂肪を注入することができる。
【0039】
第四に、どこの部位でも注入が可能なので、脂肪を分散して均一に分布させることができ、その結果、移植された脂肪と身体との接触面積が拡大し、脂肪の生着率が上がる。
【0040】
第五に、大量脂肪移植が可能になるため、豊胸術(breast augmentation:乳房拡大術)の如き多量の脂肪を必要とする手術に活用することができる。
【0041】
第六に、脂肪吸引時に抽出容器はそのまま保存容器として活用できるため、吸引した脂肪を無菌状態で容易に冷凍保存することができる。
【0042】
第七に、脂肪が移らずに遠心分離機にすぐに入れられるため、工程が単純化され、汚染の可能性が低くなる。さらに、場合によっては遠心分離の工程が省かれる。
【0043】
第八に、脂肪が既存の2000〜3000ccの収集容器に比べて50〜100ccの小さなユニットに集められ、その結果、それぞれの部位の脂肪吸引量を一層適確に把握できることから、非対称(dissymmetry:不均整)の可能性を減らす。
【0044】
第九に、既存の使い捨て注射器を利用できるため、使用面で経済的でかつ利便性がある。さらに、使い捨て用具(disposables)として活用できることから、結局のところ汚染の可能性を極力抑えることができる。
【0045】
第十に、往復動式動力ハンドピース(handpiece)に結合して使用できるため、脂肪抽出時間を最少化することができる。
【0046】
第十一に、真空ポンプから捨てられる空気圧を利用することにより、2つの目的を行い、減圧/加圧するための動力源の製作を経済的で簡単に行うことができる。
【0047】
第十二に、手動で注入することに比べて機械によって圧力を適確に把握および調節できることから、脂肪を一様な密度に注入でき、高圧注入が原因で発生する脂肪塞栓症を予防でき、脂肪細胞の破壊を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
以下、本発明による一実施例について添付図に沿つて詳述する。
【0049】
図1は、本発明の実施例による密閉型脂肪移植システムを示す図である。図1に示すように、密閉型脂肪移植システムは、脂肪移植容器10と、サクションユニット24および空気圧ユニット25と結合された圧力加減圧手段20と、を含んでなる。
【0050】
脂肪移植容器10は、シリンダー状容器の先端部(vertical hem portion)11に独立型注射針30、脂肪吸引管40または栓50を選択的に嵌合することができる。さらに、脂肪移植容器10は、シリンダー状の容器の内部を前方の脂肪貯蔵空間12と後方の加圧/減圧空間13とに分割するために挿入されるピストンヘッド60を備える。
【0051】
脂肪移植容器10は、一般的な使い捨て注射器と同様な形状を有しているが、内部空間に作用する高圧に耐える耐圧構造を有する。一方、使い捨て注射器をそのまま使用しようとする場合には、別途の補強用管(reinforcing case)15を嵌合し、密閉圧力を向上させるべくOリング61をピストンヘッド60に嵌合する。
【0052】
ピストンヘッド60は、軸のない形状であって、後方の加圧/減圧空間13を介して加わる圧力により、ピストンヘッドの前方の空間に陰圧/陽圧が加えられるように構成される。
【0053】
圧力加減圧手段20として、脂肪移植容器の後方の加圧/減圧空間13を密閉するための後方栓(rear stopple)21が結合される。前記後方栓21には外部管(external tube)23を結合するための接続ジャック(connecting jack)22を形成し、外部のサクションユニット24あるいは空気圧ユニット25との連結を図る。
【0054】
前記外部のサクションユニット24あるいは空気圧ユニット25は独立した加減圧手段として使用でき、図1による実施例の如く、1つの真空ポンプ(vacuum pump)26を使用して弁27によって減圧/加圧を選択する構造を有する。
【0055】
図2は、本発明の実施例による逆止め弁を示す図である。図2に示すように、単方向逆止め弁14は、脂肪移植容器10内の空気を除去するために注射針30または吸引管(カニューレ)40を選択的に結合する容器の先端部11に形成される。
【0056】
前記逆止め弁14は、好ましくは螺旋状にして、空気を除去した後に吸引および注入時に加わる陰圧/陽圧による開放を防止する。
【0057】
図3は、本発明の他の実施例による遠心分離機を示す図である。図3に示すように、栓50は、脂肪移植容器の先端部11に結合され、遠心分離機70は、抽出された脂肪から液体成分を除去し脂肪移植を可能にするために、システム構成要素としてさらに備えられる。
【0058】
本実施例によれば、脂肪吸引管(カニューレ)40が先端部11に結合し、ピストンヘッド60は最大に前進した位置にセットする。その後、希望する部位に小さな切開を行い、そこに脂肪吸引管40の先端を挿入する。その状態で後方栓21によってピストンの後方の空間に陰圧が形成されると、ピストンヘッドが後方へ移動しつつ前方の空間にも陰圧が形成される。これにより脂肪が吸引されて容器内に充填される。
【0059】
この際、脂肪吸引管40が身体内に存在するかぎり容器の前方の空間は密閉空間なので、空気と接触することはできない。ピストンヘッド60は自由連動型であって、両方の空間の圧力が同じになった箇所に位置し、脂肪が充填された分だけ後進するようになる。
【0060】
脂肪移植容器10に脂肪が充填された後、脂肪移植容器10から脂肪吸引管40を分離し、後方の圧力加減圧に使われる外部管23を接続ジャック22から分離し、先端部11を栓50で塞ぐ。この状態で、脂肪移植容器10そのものを遠心分離機70に装着して遠心分離を行うと、脂肪に含まれている液体成分が分離される。
【0061】
引き続いて、前方の栓50を除去し、そこに注射針30を嵌合した後、外部管23を空気圧ユニット25と接続された後方の接続ジャック22に接続する。次いで、若干加圧を行うと、液体成分が除去される。
【0062】
その後、注射針30を移植を希望する部位に挿入して加圧すると、ピストンヘッドが前進するとともに脂肪が注入される。脂肪注入中に空気が発生した場合には、逆止め弁14を開放して空気を排出した状態で注入移植を継続する。
【0063】
脂肪を吸引するために陰圧を形成する場合には、脂肪吸引管40が体内に存在すべきである。また、脂肪吸引管40を引き抜くときには、陰圧の形成を防ぐために前もって脂肪吸引を止め、注射器内への空気の流入を遮断すべきである。しかし、施術者のミスで空気が入った場合は、ピストンヘッドを若干加圧して吸引管40と脂肪移植容器10との間にある空気を押し出すか、遠心分離機40に脂肪移植容器10をさかさまに設置して空気を分離し、液体の除去と同様にして空気を除去した上、再び液体を分離する工程を行う。
【0064】
空気を除去する方法として液体分離に使われる遠心分離を行うと、脂肪より上層に空気が集まる。すると、前方の管を通して長い針を空気が集まっている空間にまで入れ、ピストンヘッドを押してその空気を排出する。
【0065】
遠心分離機70には、汚染防止のために脂肪移植容器10を固定する消毒可能なアダプタを取り付ける。
【0066】
図4は、本発明のさらに他の実施例による動力ハンドピースの構成を示す図である。図4に示すように、本実施例は、脂肪吸引を容易にするための往復動式動力ハンドピース80と、前記往復動式ハンドピース80に脂肪移植容器10を着脱可能に固定するクリップ81と、前記往復動式ハンドピース80の先端部に結合された脂肪吸引管40によって吸引された脂肪の脂肪移植容器10内への吸引を助けるシリコンチューブ82と、をさらに含む。
【0067】
ハンドピース80は、1cm内外の振幅で前後往復動する振動子によって脂肪吸引管10に振動を付与することにより、脂肪の吸引を容易に行わせる要素として作用する。ハンドピース80は、その前方に脂肪吸引管40を嵌合できるように構成される。
【0068】
前記構造に使われる脂肪吸引管40は、往復動式動力ハンドピース80の先端部に嵌合できる結合口(coupling socket)41と、内部管に連続されたシリコンチューブ嵌合口(silicone tube socket)42とを有する。該シリコンチューブ嵌合口42に前記シリコンチューブ82の一端が嵌合され、脂肪移植容器10の先端部11に前記シリコンチューブ82の他端が嵌合される。脂肪移植容器11に加わる陰圧により、脂肪吸引管40を通して吸引される脂肪が脂肪移植容器10に充填される。
【0069】
クリップ81は、脂肪吸引時に容易に取り扱えるように脂肪移植容器10とハンドピース80を結合させる機能を行い、さらに脂肪移植や遠心分離時に脂肪移植容器10を容易に分離できるようにハンドピース80を脂肪移植容器10に固定する機能を行う。
【0070】
前記構成に基づき、脂肪移植容器10とハンドピース80を結合し、脂肪吸引管40をハンドピース80に結合した状態で、脂肪移植容器10に陰圧をかけて脂肪を吸引する。施術者が望むときにシリコンチューブを開閉できるように、好ましくはシリコンチューブ82に鉗子(forceps)状の手動弁(hand-operated valve)43を結合させる。かかる構造によれば、脂肪吸引管40が体内に差し込まれていて、密閉状況下でのみ弁を開放することにより、空気の流入可能性を極力抑えることができる。
【0071】
ミスで早期に空気が流入した場合には、脂肪移植容器10を立てて空気層を上にし、そこに圧力を徐々に加えることにより、空気を放出することができる。
【0072】
脂肪移植容器10が脂肪で充填されると、脂肪移植容器10からハンドピース80を分離し、先端部11を栓50で塞ぐ。その後、脂肪移植容器10を遠心分離機70に装着して遠心分離を行う。
【0073】
液体成分が前方の空間に集まると、栓50を引き抜き、その代わりに注射針30を嵌合する。その次、脂肪移植容器の先端部11を下向きにした状態でピストンヘッド60に圧力を若干加えて液体成分を除去する。
【0074】
その次、希望する部位に空気圧を利用して脂肪を注入することにより、容易且つ簡便に脂肪の移植を行う。豊胸術(乳房拡大術)の如きに大量の脂肪を移植するときも、少量の脂肪を組織の間ごとに均一に注入できることから、脂肪塞栓症を予防することができる。
【0075】
前記実施例においては、圧力加減圧手段20として後方栓21を結合してピストンヘッド60の後方を密閉し、さらに接続ジャック22に空気圧ユニット25またはサクションユニット24と接続した外部管23を予め結合することにより、適当な弁(appropriate value)で圧力を容易に調節することができる。
【0076】
さらに、前記実施例においては、1つの真空ポンプ26を用いて空気圧および吸引圧を選択的に調節する弁を備え、好ましくは、圧力供給管(pressure supply tube)上に加圧の大きさを調節するレギュレーター(regulator)90と、流速を調節する速度調整器(speed regulator)100とを備えることができる。よって、信号のフィードバックによって所定の圧力と速度を保持でき、注入速度と圧力を監視して調節することができる。
【0077】
図5および図6は、本発明のさらに他の実施例による、ポンプによる吸引圧や空気圧を使用せずにピストンヘッドに直接に機械的な圧力を加える構造を有する圧力加減圧手段を示す図である。図5および図6に示すように、本実施例は、脂肪移植容器10を着脱可能に固定する銃状のホルダー110を備える。前記ホルダー110には選択的に前後に往復動する軸111が結合される。また、脂肪移植容器10が前記ホルダー111に結合された状態で、前記軸111を脂肪移植容器10のピストンヘッダ70に着脱可能に結合することにより、脂肪貯蔵空間12に陰圧/陽圧を選択的に加えることができる。
【0078】
図5に示すように、軸111は、軸111上に形成されたラック112と、ホルダー110上に設けられたピニオン113と、前記ピニオン113を回転させるためのモータ114とからなる機械要素により、選択的に前後進運動を行う。図6に示すように、軸111を、ホルダー110に予め結合された空気圧シリンダー115のアクチュエータ116に接続することにより、空気圧シリンダー115の往復動によって選択的に前後進運動を行う。
【0079】
図5および図6による前記実施例は、空気圧を動力源として利用せずにピストンヘッド60に着脱可能な軸111を取り付け、モータ114の回転を利用した起電力(electromotive force)または空気圧シリンダー115によって駆動を行うものである。ここで、軸111とピストンヘッド60との接続部(connecting part:連結部)117は、往復動時に両要素が分離せずに動力を伝達できるほどの最小限の結合関係を保持するとともに、分離しやすくする構造を有する。
【0080】
図7は、本発明のさらに他の実施例によるピストンヘッドと軸との接続部を示す図である。図7に示すように、接続部(connecting part)117として、ピストンヘッド60に突出状のピン117bを形成し、軸111の端部にU型ループ溝(loop groove)117aを形成することにより、前記溝117aにピストンヘッドのピン117bを容易に係止する。
【0081】
前記構成において、好ましくは、モータ114の回転速度と回転力を調節および監視し、ピストンヘッド60の前進し過ぎまたは後進し過ぎを防止するために、一定の圧力を維持する調節スイッチ118を取り付ける。
【0082】
さらに、ピストンヘッド60に接続される軸111の一側に圧力センサーを取り付けることにより、モータ114の回転または空気圧シリンダーの駆動を制御する。さらに、ピストンヘッド60の位置を目視で判断してピストンの前後進力及び速度をスイッチにて調節する。
【0083】
図8は、本発明のさらに他の実施例による、空気の排出を簡便に行える構造を示す図である。図8に示すように、脂肪移植容器10の先端部11には注射針30または脂肪吸引管40の代わりに栓50が結合される。ピストンヘッド60はロックピン62によって脂肪移植容器10の後端に固定される。前記ピストンヘッド60上にはそれぞれ圧力遮断用弁63を有する2つの貫通管(penetration pipe)64が設けられる。前記ピストンヘッド60上の1つの貫通管64は脂肪吸引管40に接続され、もう1つの貫通管64は外部管23に接続される。もしロックピン62が固定された状態で陰圧をかけると、脂肪が抽出される。
【0084】
また、ロックピン62が除去された状態で脂肪吸引管40及びサクションユニット24を分離し、次いで、圧力遮断用弁63が貫通管64を閉じて脂肪貯蔵空間12を密閉する。その状態において、脂肪移植容器10の後方の加圧/減圧空間13を密閉するために後方栓21を結合する。前記後方栓21には外部管23との結合のための接続ジャック22を形成して、外部の空気圧ユニット25と連結される構造を有する。また、脂肪移植容器10の先端部11に栓50の代わりに注射針30を結合した状態で、ピストンヘッドの後方の空間に空気圧を加えることにより、注射針30を介して脂肪が体内へ注入され、すなわち脂肪移植が行われる。
【0085】
前記実施例は、脂肪吸引時にピストンヘッドの前方へ空気が流入する場合、その空気を排出するために脂肪移植容器を立てて空気を引き抜いた後再び陰圧を加えることを不要にする。最終的にピストンヘッド60の貫通管64を閉じ、ロックを解除すると、空気のみが排出される。よって、空気を除去しやすくすることから、空気の流入が頻繁に起こる部位の施術において有利である。
【0086】
さらに、常時垂直位置を保持することから、遠心分離を行わなくても液体成分が分離される。その結果、工程の短縮化を図ることができる。
【0087】
以上の構成による本発明は、脂肪の吸引時に得られる脂肪を用いて、豊胸術(乳房拡大術)などに必要となる大量の脂肪移植を容易且つ安全に効率よく行うことができる。大容量の脂肪移植容器が脂肪の吸引および注入に兼用できるという特徴を有する。
【0088】
さらに、本発明は、機械式または空気圧式加減圧手段が最初に適用される脂肪移植システムであることを特徴とする。
【0089】
さらに、本発明は、脂肪吸引時に既存の方式に比べて空気との接触を極力抑えることができ、吸引された脂肪を容器の取り替えなしにすぐに体内に注入することができる。その結果、30cc以上の大容量の脂肪移植システムに適用可能である。
【0090】
さらに、本発明は、大量の脂肪移植を容易且つ安全に行えることから、豊胸術(乳房拡大術)や豊尻手術(臀部拡大術)などがたやすく現実化される。また、どれほど小さな移植であっても、空気との接触を画期的に減らして感染を防止することができる。
【0091】
さらに、外部動力を利用するので、注入抵抗(injection resistance)の問題を解決する。このため、希望する部位に自由に注入できることから、美容効果を高め、一層細い針を使用することができる。
【0092】
注入圧力はときによっては脂肪塞栓症を起こす原因となる。手動で注入する場合は圧力が不均一であり、調節及び監視が難しいのに対して、外部動力を使用する場合は調節及び監視が容易なので、脂肪塞栓症の予防にも足しになる。さらに、圧力を調節・制御することにより、脂肪塞栓症を予防するとともに、脂肪生着率を極大化する。また、注入される脂肪を感知して制御することにより、一定の圧力で注入することができ、その結果、針の動作速度が一定でなくても脂肪の分布を一様にすることができる。例えば、ある部位における注入圧力(injection pressure)が高くなるのは、抵抗の増加を意味し、その部位の脂肪が過多であることを意味する。よって、注入を止め、針を新たな部位に移動すると、抵抗がすぐに低下する。このとき、再び加圧して注入し始めると、結果として、脂肪の分布が一様になる。要するに、ある箇所で過度の圧力が発生することを防止することにより、脂肪細胞の破壊を防止するほか、血管内への脂肪の過剰流入で発生する脂肪塞栓症を予防する。
【0093】
さらに、手術道具を単純化して使用を簡便にする。手術中に使われる吸引ユニットから排出される空気圧を利用するため、装置の単純化を図り、製作の簡易化を図ることができる。その結果、コストダウンなどの経済的利得が得られる。
【0094】
さらに、圧力加減圧手段及び動力源として空気圧の代わりに電動を利用すると、大型サクションユニットなしにも脂肪の吸引および移植が可能になる。
【0095】
上記の特徴によれば、大量脂肪移植が可能となり、その結果、応用の範囲が広がり、とりわけ、豊胸術(乳房拡大術)にも適用することができる。既存の豊胸術(乳房拡大術)ではほとんどシリコーン・インプラント(silicone implant)が用いられており、これは、自家組織移植に比べて感触の悪さ、破裂の可能性、破裂時の危険性、感染症のおそれなどの多くの問題点を有する。しかしそれにもかかわらず、自家組織移植を実現し得る現実的な方法がないのが現状であるため、ほとんど人工インプラント(artificial implant)を利用した方法を採用している。
【0096】
さらに、本発明は、ヒップアップ効果のための大量脂肪移植にも適用しうる。
【0097】
従来では、美容目的の脂肪吸引時に脂肪が多量に得られるが、このうちごく一部だけを利用するだけで、そのほとんどが捨てられていた。これに対し、本発明では、それを豊胸術(乳房拡大術)に巧みに利用できるので、脂肪吸引術の価値を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の概略図である。
【図2】本発明の実施例による逆止め弁を示す概略図である。
【図3】本発明の他の実施例による遠心分離機を示す概略図である。
【図4】本発明のさらに他の実施例による動力ハンドピースの構成を示す概略図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例による機械式圧力加減圧手段を示す概略図である。
【図6】本発明のさらに他の実施例による圧力加減圧手段として空気圧シリンダーを示す概略図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例によるピストンヘッドと軸の接続部を示す概略図である。
【図8】本発明のさらに他の実施例による固定された脂肪移植容器を示す概略図である。
【符号の説明】
【0099】
10 脂肪移植容器 11 先端部
12 脂肪貯蔵空間 13 加圧/減圧空間
14 逆止め弁 15 補強用管
20 圧力加減圧手 21 後方栓
22 接続ジャック 23 外部管
24 サクションユニット 25 空気圧ユニット
26 真空ポンプ 27 弁
30 注射針 40 脂肪吸引管
41 結合口 42 シリコンチューブ嵌入口
43 手動弁 50 栓
60 ピストンヘッド 61 Oリング
62 ロックピン 63 圧力遮断用弁
70 遠心分離機 80 動力ハンドピース
81 クリップ 82 シリコンチューブ
90 レギュレーター 100 速度調整器
110 ホルダー 111 軸
112 ラック 113 ピニオン
114 モータ 115 空気圧シリンダー
116 アクチュエータ 117 接続部
118 調節スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
独立した注射針または脂肪吸引管を選択的に結合する先端部と、所定量の脂肪を吸引および貯蔵するためのシリンダー状の容器と、前記シリンダー状の容器の内部を前方の脂肪貯蔵空間と後方の加圧・減圧空間とに分割するためにのピストンヘッドと、を含む脂肪移植容器と;
前記脂肪移植容器のピストンヘッドを介して脂肪貯蔵空間に陽圧あるいは陰圧を選択的に加えるとともに、前記脂肪移植容器から分離可能な構造を有する外部の機械式圧力加減圧手段と;を備え、
ピストンヘッドを介して脂肪貯蔵空間に陰圧をかけて施術対象者の身体部位から脂肪を抽出し、容器の取り替えなしに同じ脂肪移植容器を用いて脂肪移植を行うことができることを特徴とする密閉型脂肪移植システム。
【請求項2】
脂肪移植容器の先端部に注射針または脂肪吸引管の代わりに結合される栓と、
脂肪吸引後に前記栓で脂肪移植容器を閉じて密閉した状態で、抽出された脂肪から液体成分を除去するのに使われる遠心分離機と、を含むことを特徴とする請求項1記載の密閉型脂肪移植システム。
【請求項3】
往復動式動力ハンドピースと、前記往復動式動力ハンドピースに脂肪移植容器を着脱可能に固定するためのクリップと、前記往復動式動力ハンドピースの先端部に結合された脂肪吸引管から吸引済み脂肪の脂肪移植容器への吸引を助けるシリコンチューブと、を含み、
往復動式動力ハンドピースによる振動と脂肪移植容器に加わる外部の吸引圧により、脂肪移植容器に脂肪を吸引し、次いで、容器を分離し、注射針を結合した後、外部の空気圧によって脂肪を体内に移植する構造を備えることを特徴とする請求項1記載の密閉型脂肪移植システム。
【請求項4】
前記機械式圧力加減圧手段として、脂肪移植容器の後方の加圧・減圧空間を密閉するための後方栓を備え、前記後方栓には外部管を結合するための接続ジャックを形成し、前記後方栓は外部のサクションユニットあるいは空気圧ユニットと連結される構造を有し、
ピストンヘッドを介して脂肪移植容器に陰圧および陽圧を加えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の密閉型脂肪移植システム。
【請求項5】
加圧の大きさを調節するレギュレーターと、流速を調節する速度調整器とを空気圧ユニットの接続ライン中に組み付けて、これらにより一定の圧力と速度を保持することを特徴とする請求項4記載の密閉型脂肪移植システム。
【請求項6】
前記機械式圧力加減圧手段として、脂肪移植容器を着脱可能に固定する銃状のホルダーを備え、前記ホルダーには選択的に往復動する軸を組み付け、前記軸を、脂肪移植容器に前記ホルダーが組み付けられた状態で、前記脂肪移植容器のピストンヘッダに着脱可能に組み付けて、
脂肪貯蔵空間に選択的に陰圧または陽圧を加えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の密閉型脂肪移植システム。
【請求項7】
軸上にラックが形成され、ホルダーは、ホルダー上に設けられたピニオンと前記ピニオンを回転させるためのモータとからなる機械要素を含み、
軸は、前記ラックと前記機械要素とにより選択的に前後進運動を行うことを特徴とする請求項6記載の密閉型脂肪移植システム。
【請求項8】
軸は、ホルダーに予め結合された空気圧シリンダーのアクチュエータに接続された構造を有することにより、空気圧シリンダーの往復動によって選択的に前後進運動を行うことを特徴とする請求項6記載の密閉型脂肪移植システム。
【請求項9】
脂肪移植容器の先端部に注射針または脂肪吸引管の代わりに結合される栓と、ピストンヘッドを脂肪移植容器の後端に固定するロックピンと、前記ピストンヘッド上に設けられ、1つの貫通管は脂肪吸引管に接続され、もう1つの貫通管は外部管に接続され、それぞれ圧力遮断用弁を有する2つの貫通管と、を含み;
ロックピンが固定された状態で陰圧をかけるとき、脂肪が抽出され;ロックピンが除去された状態で脂肪吸引管及びサクションユニットを分離するとき、圧力遮断用弁で貫通管を閉じて脂肪貯蔵空間を密閉し;その状態において、後方栓が脂肪移植容器の加圧・減圧空間を密閉するために結合され、前記後方栓は外部管を結合するための接続ジャックを形成し;脂肪移植容器の先端部に栓の代わりに注射針を結合した状態で、ピストンヘッドの後方の空間に空気圧を加えることにより、注射針を介して脂肪の体内への移植を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の密閉型脂肪移植システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2006−513016(P2006−513016A)
【公表日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−518443(P2005−518443)
【出願日】平成16年1月20日(2004.1.20)
【国際出願番号】PCT/KR2004/000123
【国際公開番号】WO2004/067065
【国際公開日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【出願人】(502060810)
【氏名又は名称原語表記】Lee, HEE−young
【住所又は居所原語表記】787−14, Samhak−dong, 373−310 Kunsan, Cholrabukdo, Republic of Korea
【Fターム(参考)】