説明

封印シール、該封印シールを使用する認証システム、及び該封印シールを使用する認証方法

【課題】剥がされた封印シールの再使用を防止すると共に、精巧なコピーの使用を防止することができるように構成された封印シールを提供する。
【解決手段】剥がし防止用の封印シールであって、脆質材料で構成された脆質シール11と、脆質シールに形成された溶剤使用防止用のスリット14とを備え、スリットは、脆質シールを剥がすことを試みた場合に特定の有機溶液が該スリットを通して該脆質シールの表面に染み出すことにより該脆質シールの表面におけるインクで塗布された模様或いは捺印を滲ませるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、パチンコ等のゲーム機に使用されるROM(リード・オンリー・メモリ)の封印として用いることができる封印シール、該封印シールを使用する認証システム、及び該封印シールを使用する認証方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の封印シールとしては、例えば、特開2003−29637号公報に教示された封印シールが知られている。この封印シールは、溶剤による不正剥離を一見して見破ることができ、かつ偽造品を印刷やカラーコピー機で容易に複製することを不可能にした封印シールであり、基材の一方の面に、溶剤により反応して変色する溶剤反応型インキ層が設けられ、さらに該面の一部にコレステリック液晶層が設けられ、他方の面には粘着剤と離型材が順に設けられているものである。
【0003】
また、パチンコ等のゲーム機に使用されるROM(リード・オンリー・メモリ)を封印するために用いられる従来の封印シールとしては、例えば、特開2001―26522号公報に教示された封印シールが知られている。この封印シールは、偽造を簡単に行うことができず、かつ封印シールを剥がしてROM等を不正なものと差し替えて、剥がした封印シールを再び貼り付けても、該封印シールの外観に剥がした痕跡が残るので、不正行為が行われたことが容易に分かるように構成された一体型封印シールであり、脆性材料、粘着剤、脆性シール上に、支持体、剥離剤、ホログラム、蒸着層、粘着剤からなるホログラムシールを交差させて重ね、この交差させて重ねた部分を接着して両シールを一体化したものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の封印シールでは、剥がされた封印シールの再使用を不可能にして、不正剥離を防止することは可能であるが、改竄テクニックの向上に伴い封印シールのより精巧なコピーを製造して不正使用することが可能になりつつあり、上述した従来の封印シールのように単に剥離防止機能を備えているだけでは、今後発生しうるであろう新たな不正使用に対処することができないという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記従来の封印シールの問題点に鑑みてなされたものであり、剥がされた封印シールの再使用を防止すると共に、精巧なコピーの使用を防止することができるように構成された封印シールを提供することをその課題とする。また、本発明は、上記封印シールを使用する認証システムを提供することをその課題とする。更に、本発明は、上記封印シールを使用する認証方法を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の上記課題は、剥がし防止用の封印シールであって、脆質材料で構成された脆質シールと、前記脆質シールに形成された溶剤使用防止用のスリットとを備え、前記スリットは、前記脆質シールを剥がすことを試みた場合に特定の有機溶液が該スリットを通して該脆質シールの表面に染み出すことにより該脆質シールの表面におけるインクで塗布された模様或いは捺印を滲ませるように構成される封印シールによって達成される。
【0007】
本発明の封印シールは、前記脆質シールに形成されたバーコードを更に備え、前記バーコードは、前記封印シールが貼り付けられるゲーム機の種別情報及び当該ゲーム機が設置されている店舗情報の少なくともいずれか一方の情報を含むように構成してもよい。
【0008】
本発明の封印シールでは、前記バーコードは、2次元コードで構成され、前記2次元コードは、QRコードであってもよい。
【0009】
本発明の封印シールは、前記脆質シールに塗布されたDNAインキを更に備え、前記DNAインキは、無色透明なインキであり、前記無色透明なインキは、両末端が特定のプライマ−で封止されたDNAオリゴマーと、特定の波長を有する光により励起状態となり当該励起状態から基底状態に遷移するときに光を放射する光励起顔料とが添加されていてもよい。
【0010】
本発明の上記課題は、ゲーム機の所定の位置に封印シールを貼り付ける認証システムであって、封印シールを構成している脆質シールの状態を確認する手段と、前記脆質シールに形成されたスリットの状態を確認する手段と、前記脆質シールの状態及び前記スリットの状態に基づいて該脆質シールのすり換え/剥がし跡の有無を確認する手段と、前記脆質シールに塗布されたDNAインクに基づいて該脆質シールの真贋を確認する手段と、各前記確認する手段において前記脆質シールに異状がないことが確認された場合には、該脆質シールに形成されたバーコードに基づいて前記ゲーム機に関する情報及び当該ゲーム機が設置されている場所に関する情報を確認する手段とを備えている認証システムによって達成される。
【0011】
本発明の認証システムでは、前記スリットは、前記脆質シールを剥がすことを試みた場合に特定の有機溶液が該スリットを通して該脆質シールの表面に染み出すことにより該脆質シールの表面におけるインクで塗布された模様或いは捺印を滲ませるように構成してもよい。
【0012】
本発明の認証システムでは、前記バーコードは、2次元コードで構成され、前記2次元コードは、QRコードであってもよい。
【0013】
本発明の認証システムでは、前記脆質シールに塗布されたDNAインキは、無色透明なインキであり、前記無色透明なインキは、両末端が特定のプライマ−で封止されたDNAオリゴマーと、特定の波長を有する光により励起状態となり当該励起状態から基底状態に遷移するときに光を放射する光励起顔料とが添加されていてもよい。
【0014】
本発明の上記課題は、ゲーム機の所定の位置に封印シールを貼り付ける認証方法であって、封印シールを構成している脆質シールの状態を確認する段階と、前記脆質シールに形成されたスリットの状態を確認する段階と、前記脆質シールの状態及び前記スリットの状態に基づいて該脆質シールのすり換え/剥がし跡の有無を確認する段階と、前記脆質シールに塗布されたDNAインクに基づいて該脆質シールの真贋を確認する段階と、各前記確認する段階において前記脆質シールに異状がないことが確認された場合には、該脆質シールに形成されたバーコードに基づいて前記ゲーム機に関する情報及び当該ゲーム機が設置されている場所に関する情報を確認する段階とを具備する認証方法によって達成される。
【0015】
本発明の認証方法では、前記脆質シールを剥がすことを試みた場合に特定の有機溶液が前記スリットを通して該脆質シールの表面に染み出すことにより該脆質シールの表面におけるインクで塗布された模様或いは捺印を滲ませる段階を更に具備するように構成してもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付した図面を参照して、本発明による封印シール、該封印シールを使用する認証システム及び該封印シールを使用する認証方法の好適な実施形態を説明する。
【0017】
図1は、本発明による封印シールの一実施形態を示す概略構成図である。
図1に示すように、剥がし防止用の封印シール10は、脆質素材を用いたシール11で形成されており、シール11には、所定の位置に配置された管理用のバーコード部12、別の所定の位置に配置された真贋判定用のDNAインキ部13、及び更に別の位置に配置された溶剤使用防止用のスリット部14が形成されている。
【0018】
次に、封印シール10を構成している上記各構成部分について説明する。
シール11は、剥離すると破れやすい素材、所謂、脆質素材で形成されている。本実施形態では、シール11の素材は、塩化ビニル樹脂コンパウンドであり、金属石鹸、有機単価水素系ワックス等により表面処理を施した無機化合物を高充填することにより、適度にシール素材の強度が弱くなるように設計されている。
シール11を剥離しようとすると、剥離しようとしてシール11にかけられた力よりも接着力が強いこと、並びに、シール11自体の強度がもともと弱いことの両方により、シール11自体が破壊される。
シール11は、上述した特性を有することにより、従来のシールと比較すると、溶剤を使用して剥離を試みても、極度に剥離が困難である。しかも、シール11は、脆質素材で構成されているので、剥離に対しての素材自体の引張り強度が弱く、破れ易いため、その結果、剥離を試みた痕跡を発見しやすく、かつ従来のシールと比較してROMボックスを開閉した場合に痕跡が必ず残るように構成されている。
【0019】
バーコード部12は、QRコード12Aで構成されている。QRコード12Aは、パチンコ店やゲームセンター等(以下、店舗と略称する)の店舗コード、パチンコ台或いはゲーム機等(以下、パチンコ台と略称する)の種別等の情報により構成された管理番号に基づいて暗号化されたランダムナンバーを生成して特定のコードに変換したものである。QRコード12Aは、携帯端末(以下、携帯電話機と称する)で読取ることができるように構成されており、その詳細については、後述する。
【0020】
DNAインキ部13には無色透明なインキ13Aが塗布されている。このインキ13Aには、DNA(人遺伝子)オリゴマー13B、及び光励起顔料(以下、顔料と称する)13Cが添加されている。インキ本体は、アクリル系またはウレタン系のUV硬化樹脂(有機樹脂体)である。この有機樹脂体に有機物であるDNAを高分散させるため、分散剤として脂肪族ポリエステルを同時に添加してある。顔料は、特定の波長を有する赤外光線により励起されることによって光を放射するものである。
インキ13Aに添加されているDNAオリゴマー13Bは、両末端が特別に設計されたプライマーで封止されており、両プライマーの塩基配列が知られない限り、DNAオリゴマー13B本体の塩基配列情報を分析することが不可能なように構成されている。
添加されている顔料(特殊顔料)13Cは、特定の波長を有する赤外光線に対して励起するように構成されている。そして励起状態となり当該励起状態から基底状態に遷移するときに光を放射する。そのときに顔料13Cから放射される光をDNAインキ検知器によって検知することにより、不正行為の検査を容易に行うことができる。即ち、シール11の贋品等を使用して不正にROMを改竄した等の犯罪を発見した場合には、シール11のDNAインキ部13に塗布されたインキ13AをDNA分析することによって真贋を検知することが可能である。
【0021】
スリット部14は、シール11の表面に切れ目を入れてスリット14Aを形成し、スリット14Aの表面にインクにより模様(例えば、字、図、図柄等)を塗布するか、或いはスリット14Aの表面に(例えば、シャチハタ印により)捺印することにより、剥がした痕跡を判断するように構成されている。また、スリット14Aの数は、多ければ多い程、望ましい。
通常、故意にシール11を剥がす際に、シール11が脆質素材(樹脂、無機物の混合物)で構成されている場合には容易に破壊されるが、有機溶剤(ベンゼン、トルエン、キシレン等を含む原料、例えば、重質ナフサ等)をシール11の粘着面(図示省略)に塗布した場合には、シール11を破壊することなく剥がすことができる。
しかしながら、上述したようなスリット部14を構成することにより、シール11を剥がしたか或いは剥がそうとした場合には、スリット14Aを通して有機溶液が表面(粘着面の逆側の面)に染み出して、インクで塗布された模様や捺印が滲み、実質的に剥がしたか或いは剥がそうとした痕跡が目視により判断可能になる。
【0022】
次に、図2を参照して、本発明による封印シールを使用する認証システムの一実施形態について説明する。
図2に示すように、本実施形態の封印シール10を使用する認証システム50は、店舗100の管理事務所110に設置された管理用コンピュータ120と、IP網/携帯電話網を介して管理事務所110に設置された管理用コンピュータ120と通信可能であり、店舗100のパチンコ台130の確認データを読み取るための携帯端末、本実施形態ではカメラ付き携帯電話機140と、管理事務所110に設置された管理用コンピュータ120により作成された管理番号に基づいてQRコードを発行する管理番号発行業者200に設置された管理番号発行装置210と、封印シール10を作成するためのシール製造業者300に設置されたシール製造装置310とにより構成されている。
【0023】
図3は、図2に示す認証システム50において使用する図1に示した封印シール10の作成手順を説明するためのフロー図である。
図3のフロー図に示すように、まず店舗100の管理事務所110において、管理用コンピュータ120は、例えば市販されている一般の表計算ソフトウェアを用いて、店舗コード、パチンコ台の種別等の情報により構成された管理番号を作成する(ステップS1)。
【0024】
次に、管理番号発行業者200に設置された管理番号発行装置210は、上記ステップS1で店舗100の管理事務所110に設置された管理用コンピュータ120が作成した管理番号を、管理番号発行業者200で管理している暗号化ソフトウェアを用いて、一意の数値に変換して(ステップS2)、変換した数値に基づいて、一般の2次元バーコード生成ソフトウェアで、特定のコード、本実施形態ではQRコード12Aを発行する(ステップS3)。
【0025】
シール製造業者300に設置されたシール製造装置310は、上記ステップS3で発行されたQRコード12Aを、写真印刷等の技法により、シール11の所定の位置に付与して管理用のバーコード部12を作成し(ステップS4)、シール11の別の所定の位置に真贋判定用のDNAインキ部13を作成し(ステップS5)、そしてシール11の更に別の所定の位置に溶剤使用防止用のスリット部14を作成して(ステップS6)、封印シール10の製造を終了する。
【0026】
次に、図4のフロー図を参照して、図2に示した認証システム50の動作を、本発明による封止シールを使用する認証方法の一実施形態として、以下に説明する。
図2に示した認証システム50によって実施される認証方法は、図4のフロー図に示すように、封印シール10が作成されたならば、作成された封印シール(防止シール)10を発注があった店舗100に納入し(ステップS100)、各店舗100において、図5に示すように、各パチンコ台130の裏ロムボックス150に封印シール10を貼り付ける(ステップS101)。
店舗100では、毎朝、チェック担当者が各パチンコ台130に貼り付けた封印シール10に対して図6のフロー図に示す点検(ステップS200〜ステップS205)を実行する(ステップS102)。
【0027】
図6のフロー図を参照すると、まず、DNAインキ検知器160を用いて封印シール10の真贋を確認し(ステップS200)、封印シール10の脆質シール11に対する異状の有無を、例えば目視により、確認し(ステップS201)、かつスリット部14に対する異状の有無を、例えば目視により、確認し(ステップS202)、上記ステップS201及び上記ステップS202で異状が無いと確認されたならば、封止シール10のすり換えや剥がし跡がないことを確認する(ステップS203)。
【0028】
他方、上記ステップS201又は上記ステップS202の少なくとも一方において異状が有ると確認されたならば、封止シール10のすり換えや剥がし跡の有無を更に確認し(ステップS204)、封止シール10のすり換えや剥がし跡の痕跡が認められた場合には、その状況をカメラ付き携帯電話機140にファイルする(ステップS205)。
【0029】
上記ステップ203または上記ステップS204で封止シール10のすり換えや剥がし跡がないことを確認したならば、チェック担当者は、カメラ付き携帯電話機140の専用リーダソフトウェアを用いて封止シール10のバーコード部12を構成しているQRコード12Aを図7のフロー図に示す手順(ステップS207〜ステップS214)により撮影する(ステップS206)。
図7のフロー図を参照すると、まず、カメラ付き携帯電話機140で確認用アプリケーション起動すると(ステップS207)、携帯電話機140の画面141上に、図8に示す担当者情報入力画面142が表示される(ステップS208)。
上記ステップS208で表示された担当者情報入力画面142にチェック担当者が担当者名(チェック担当者自身の名前)を入力すると(ステップS209)、図9に示すQRコード読取用画面143が立ち上がり携帯電話機140の画面141上に表示される(ステップS210)。チェック担当者は、携帯電話機140のカメラ144で封止シール10のバーコード部12を撮影して携帯電話機140によりQRコード12Aを読取る(ステップS211)。
上記ステップS211が実行されると携帯電話機140の画面141上に図10に示す読取結果確認画面145が携帯電話機140の画面141上に表示され(ステップS212)、撮影されたQRコード12Aのデータ(確認データ)を携帯電話機140に蓄積させる(ステップS213)。各担当者は、持分のパチンコ台全ての点検及び確認が済むまで上述した手順を繰り返す(ステップS214)。
【0030】
各担当者は、持分のパチンコ台全てのチェックが終了したならば、携帯電話機140から確認データを図11のフロー図に示す手順(ステップS215〜ステップS221)で店舗100の管理事務所110に設置された管理用コンピュータ120に送信する。
まず、携帯電話機140で撮影したデータ(確認データ)をファイルに保存し(ステップS215)、電子メールに添付して通常のIP網/携帯電話網により携帯電話機140から管理用コンピュータ120に送信する(ステップS216)。
ファイルが添付された電子メールを携帯電話機140から受信した管理用コンピュータ120は、ファイルを記憶装置121の所定の場所にそれぞれ保存する(ステップS217)と共に、ファイルに保存されている暗号化された確認データ(QRコード12A)をデコードして(ステップS218)、確認結果を集計し(ステップS219)、重複データがあった場合には重複データを集約し(ステップS220)、データに点検漏れがあった場合には、その旨を携帯電話機140に通知するための信号を作成する(ステップS221)。
【0031】
次いで、図12のフロー図に示すように、店舗100の管理事務所110において、管理者は、以下に示すチェック内容(確認項目)を管理用コンピュータ120に接続された表示装置122に表示される画面または管理用コンピュータ120に接続されたプリンタ123からプリントアウトされるレポートのいずれかにより確認する(ステップS222)。
そして、店舗管理者は、以下の確認内容:
(a)チェック日付/時間
(b)台番号
(c)チェック結果(漏れの有無)
(d)チェック担当者
をチェックしながら、上述した作業を定期的(例えば、毎日、毎週、等)に実施する(ステップS223)。
【0032】
図1に示した一実施形態では、封印シール10は、脆質素材シール11、バーコード部12、DNAインキ部13及びスリット部14で構成されているが、本発明の剥がし防止用の封印シールは、この構成に限定されるものではない。
例えば、本発明の剥がし防止用の封印シールの最も基本的な実施形態としては、脆質素材シールに、スリット部だけを構成してもよい。また、他の実施形態として、脆質素材シールに、スリット部とバーコード部とだけを構成してもよいし、更に別の実施形態としては、脆質素材シールに、スリット部とDNAインキ部とだけを構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明による封印シールの一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明による封印シールを使用する認証システムの一実施形態の構成を示す概略ブロック図である。
【図3】本発明による封印シールの作成手順を説明するためのフロー図である。
【図4】図2に示す認証システムの動作を説明するためのフロー図である。
【図5】本発明による封印シールの使用例を示す説明図である。
【図6】図4に続く、図2の認証システムの動作を説明するためのフロー図である。
【図7】図6に続く、図2の認証システムの動作を説明するためのフロー図である。
【図8】携帯電話機に表示される画面の一例を示す図である。
【図9】携帯電話機に表示される画面の別の一例を示す図である。
【図10】携帯電話機に表示される画面の更に別の一例を示す図である。
【図11】図7に続く、図2の認証システムの動作を説明するためのフロー図である。
【図12】図11に続き、図2の認証システムの動作を説明するためのフロー図である。
【符号の説明】
【0034】
10 剥がし防止用の封印シール
11 脆質素材を用いたシール
12 管理用のバーコード部
13 真贋判定用のDNAインキ部
14 溶剤使用防止用のスリット部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
剥がし防止用の封印シールであって、脆質材料で構成された脆質シールと、前記脆質シールに形成された溶剤使用防止用のスリットとを備え、前記スリットは、前記脆質シールを剥がすことを試みた場合に特定の有機溶液が該スリットを通して該脆質シールの表面に染み出すことにより該脆質シールの表面におけるインクで塗布された模様或いは捺印を滲ませるように構成されることを特徴とする封印シール。
【請求項2】
前記脆質シールに形成されたバーコードを更に備え、前記バーコードは、前記封印シールが貼り付けられるゲーム機の種別情報及び当該ゲーム機が設置されている店舗情報の少なくともいずれか一方の情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の封印シール。
【請求項3】
前記バーコードは、2次元コードで構成され、前記2次元コードは、QRコードであることを特徴とする請求項2に記載の封印シール。
【請求項4】
前記脆質シールに塗布されたDNAインキを更に備え、前記DNAインキは、無色透明なインキであり、前記無色透明なインキは、両末端が特定のプライマ−で封止されたDNAオリゴマーと、特定の波長を有する光により励起状態となり当該励起状態から基底状態に遷移するときに光を放射する光励起顔料とが添加されていることを特徴とする請求項1に記載の封印シール。
【請求項5】
ゲーム機の所定の位置に封印シールを貼り付ける認証システムであって、
封印シールを構成している脆質シールの状態を確認する手段と、
前記脆質シールに形成されたスリットの状態を確認する手段と、
前記脆質シールの状態及び前記スリットの状態に基づいて該脆質シールのすり換え/剥がし跡の有無を確認する手段と、
前記脆質シールに塗布されたDNAインクに基づいて該脆質シールの真贋を確認する手段と、
各前記確認する手段において前記脆質シールに異状がないことが確認された場合には、該脆質シールに形成されたバーコードに基づいて前記ゲーム機に関する情報及び当該ゲーム機が設置されている場所に関する情報を確認する手段とを備えていることを特徴とする認証システム。
【請求項6】
前記スリットは、前記脆質シールを剥がすことを試みた場合に特定の有機溶液が該スリットを通して該脆質シールの表面に染み出すことにより該脆質シールの表面におけるインクで塗布された模様或いは捺印を滲ませるように構成されることを特徴とする請求項5に記載の認証システム。
【請求項7】
前記バーコードは、2次元コードで構成され、前記2次元コードは、QRコードであることを特徴とする請求項5に記載の認証システム。
【請求項8】
前記脆質シールに塗布されたDNAインキは、無色透明なインキであり、
前記無色透明なインキは、両末端が特定のプライマ−で封止されたDNAオリゴマーと、特定の波長を有する光により励起状態となり当該励起状態から基底状態に遷移するときに光を放射する光励起顔料とが添加されていることを特徴とする請求項5に記載の認証システム。
【請求項9】
ゲーム機の所定の位置に封印シールを貼り付ける認証方法であって、
封印シールを構成している脆質シールの状態を確認する段階と、
前記脆質シールに形成されたスリットの状態を確認する段階と、
前記脆質シールの状態及び前記スリットの状態に基づいて該脆質シールのすり換え/剥がし跡の有無を確認する段階と、
前記脆質シールに塗布されたDNAインクに基づいて該脆質シールの真贋を確認する段階と、
各前記確認する段階において前記脆質シールに異状がないことが確認された場合には、該脆質シールに形成されたバーコードに基づいて前記ゲーム機に関する情報及び当該ゲーム機が設置されている場所に関する情報を確認する段階とを具備することを特徴とする認証方法。
【請求項10】
前記脆質シールを剥がすことを試みた場合に特定の有機溶液が前記スリットを通して該脆質シールの表面に染み出すことにより該脆質シールの表面におけるインクで塗布された模様或いは捺印を滲ませる段階を更に具備することを特徴とする請求項9に記載の認証方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2006−284986(P2006−284986A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−105772(P2005−105772)
【出願日】平成17年4月1日(2005.4.1)
【出願人】(505121073)アイデンティティ・サイエンス株式会社 (2)
【出願人】(300014554)株式会社メディアシーク (8)
【Fターム(参考)】