説明

射出成形用金型

【課題】型開き時に成形品が固定側金型に残るのを防止する。
【解決手段】射出成形用金型10は、一端を可動側型板26に固定され他端が自由端で型開き方向に対し傾斜状に延びるアンギュラピン34と、アンギュラピン34を挿入する傾斜孔37を有し、キャビティ36の一部を形成するスライドコア35と、スライドコア35を型開き方向に直交する方向に移動可能に支持するスライドコアプレート25と、スライドコアプレート25を型開き方向に移動させるスライドコアプレート移動機構29とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンダーカット部を有する成形品を成形する射出成形用金型に関する。
【背景技術】
【0002】
射出成形用金型において、成形品を成形する際は、固定側金型よりも可動側金型のほうが離型抵抗が大きくなるようにキャビティの配置等を設定し、型開き時に可動側金型から成形品を離型させるようにしている。
【0003】
しかし、実際に成形してみると、固定側金型のほうが離型抵抗が大きくなってしまい、固定側金型から成形品を離型することができず、成形できないという問題が発生することがある。
【0004】
このような場合には、例えば、図16及び図17に示すように、固定側金型111と可動側金型112との間に成形された成形品143を型開き時に可動側金型112に残すために、Z型のエジェクトピン141を用いていた。このZ型のエジェクトピン141には切り欠き溝141aが形成されていて、この切り欠き溝141aが成形品143に食い込んで成形品143は確実に可動側金型112に残る。しかし、これでは成形品143の形状が設計通りにできなかったり、また、2次加工の必要が生じていた。
【0005】
これに対し、例えば特許文献1には、型開き時に成形品を固定側金型から離型するための入れ子と、この入れ子を可動側金型方向に付勢する付勢手段を備えた技術が開示されている。
【0006】
これにより、型開き時に成形品のアンダーカット部が切り取られることもなく、成形品を確実に可動側金型に残すことができるというものである。
【特許文献1】特開2004−1360号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1によると、型開きの途中で入れ子から成形品の離型が行われるが、この入れ子が固定側金型に引っ掛かったり、又は付勢手段の不具合によってスムーズに離型することができないというおそれがあった。
【0008】
本発明は斯かる課題を解決するためになされたもので、型開き時に成形品が固定側金型に残るのを確実に防止することのできる射出成形用金型を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、
射出成形用金型において、
一端を可動側型板に固定され他端が自由端で型開き方向に対し傾斜状に延びるアンギュラピンと、
当該アンギュラピンを挿入する孔を有し、キャビティの一部を形成するスライドコアと、
当該スライドコアを型開き方向に直交する方向に移動可能に支持するスライドコアプレートと、
当該スライドコアプレートを型開き方向に移動させるスライドコアプレート移動機構と、を有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記の射出成形用金型において、
前記スライドコアプレート移動機構は、
型開き方向に移動するエジェクタプレートに装着され、前記スライドコアプレートを型開き方向に移動させるスライドコアプレート移動ピンを有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記の射出成形用金型において、
型開き方向に移動するエジェクタプレートと固定側型板との型開き量を制限するスライドコアプレート移動制限機構をさらに有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記の射出成形用金型において、
前記スライドコアプレートは、
前記スライドコアを支持している面と同一面で前記キャビティの一部を形成していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、型開き時に成形品が固定側金型に残るのを確実に防止することができる。そして、可動側金型に残った成形品を確実に離型することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態の射出成形用金型の断面図である。
【0015】
射出成形用金型10は、第1のパーティングライン(PL)を挟んで対向配置された固定側金型11と可動側金型12とを有している。
可動側金型12は固定側金型11に対し、離型方向(図1の左右方向)に移動可能に配置されている。
【0016】
固定側金型11は、固定側型板13、この固定側型板13と第2のパーティングライン(PL)を挟んで密接配置されたランナストリッパプレート14、及びこのランナストリッパプレート14に密接配置された固定側取付板15を有している。
【0017】
また、ランナストリッパプレート14と固定側型板13の側面部には、夫々突片16、突片18が設けられている。ランナストリッパプレート14の突片16には、離型方向に沿って固定側型板引っ張りリンク17が延設されている。この固定側型板引っ張りリンク17は、固定側型板13の突片18に摺動自在に嵌挿されている。固定側型板引っ張りリンク17の自由端側には抜け止め用の頭部19が形成されている。
【0018】
この固定側型板引っ張りリンク17は、固定側型板13の型開き時のストローク限を決定する役目をなしている。すなわち、後述する図3に示すように、離型時には固定側型板13も可動側金型12とともに離型方向に移動するが、この固定側型板13は移動途中で固定側型板引っ張りリンク17の頭部19に引っ掛かり、その位置で停止する。
【0019】
固定側取付板15とランナストリッパプレート14の中央部(型中心軸側)には、中央スプルー20が貫通形成されている。固定側型板13には、第1のパーティングライン(PL)に面する側の中央に開口部23とこれに連通する逃げ空間24が形成されている。
【0020】
また、この固定側型板13には、中央スプルー20に連通するランナ21が型開き方向
に直交する方向に形成されている。さらに、このランナ21を介して2つの分岐スプルー22が型開き方向と略平行に形成されている。これら各スプルー20,22とランナ21によって、樹脂注入路が形成されている。
【0021】
可動側金型12は、固定側型板13と第1のパーティングライン(PL)を挟んで密接配置されたスライドコアプレート25、このスライドコアプレート25に密接された可動側型板26、この可動側型板26に密接されたスペーサブロック27、及びこのスペーサブロック27に密接された可動側取付板28を有している。
【0022】
可動側型板26の型中心部には、可動側入れ子33が一体的に固定され、その周辺部には、一端を可動側型板26に固定され他端が自由端で型開き方向に対し傾斜状に延びるアンギュラピン34が固定されている。
【0023】
さらに、スライドコアプレート25には、第1のパーティングライン(PL)を通過してスライドコア35が型開き方向に直交する方向に摺動可能に密接配置されている。このスライドコア35は、スライドコアプレート25上を型開き方向に直交する方向に移動可能に不図示のガイドレールによって規制されている。
【0024】
このスライドコア35の型中心部には、型開き方向に貫通する貫通孔30と、この貫通孔30に連通し型開き方向に直交する方向(図1の下方)に突出するアンダーカット形成空間31とが形成されている。そして、型締め時に貫通孔30に可動側入れ子33が挿入されてキャビティ36が形成される。このキャビティ36は、底面36a及び側面36bを有する有底筒部と、アンダーカット形成空間31とを有している。
【0025】
こうして、スライドコア35は、キャビティ36の一部の側面36bとアンダーカット形成空間31を構成している。
なお、本実施形態では、アンダーカット形成空間31が型開き方向に直交する方向の一方(図1の下方)に突出している場合について説明したが、これに限らない。例えば、アンダーカット形成空間31が型開き方向に直交する方向の両方(図1の上方及び下方)に突出していてもよい。
【0026】
また、スライドコア35には、アンギュラピン34を挿入する傾斜孔37が形成されている。アンギュラピン34は、この傾斜孔37を貫通して逃げ空間24にまで延びている。
【0027】
さらに、スペーサブロック27の内側には、スライドコアプレート移動機構29が設けられている。このスライドコアプレート移動機構29は、エジェクタプレート上39、エジェクタプレート下40、エジェクタピン41、及びスライドコアプレート移動ピン42を有している。エジェクタピン41は、型の中央でエジェクタプレート上39及びエジェクタプレート下40に挟持されるように配置され、また、スライドコアプレート移動ピン42は型の周囲に配置されている。
【0028】
次に、作用について説明する。
(手順1)
図2において、金型を閉じた状態で、中央スプルー20からキャビティ36に樹脂38が充填される。また、充填された樹脂38に対し所定の圧力で保圧状態が維持される。その後、固定側金型11と可動側金型12とは所定温度にまで冷却される。これにより、キャビティ36内の樹脂38が固化する。
(手順2)
次に、図3に示すように、不図示の型締めユニットの型開き動作により、可動側金型1
2及び固定側型板13がランナストリッパプレート14に対し第2のパーティングライン(PL)を境界として型開き方向に開かれる。これにより、固定側型板13とランナストリッパプレート14とが離間する。
【0029】
このときの、固定側型板13とランナストリッパプレート14との離間距離は、固定側型板引っ張りリンク17の長さで規制される。同時に、中央スプルー20、ランナ21、及び分岐スプルー22の部分で固化した流路部樹脂44がピンゲートの部分で引きちぎられる。
(手順3)
次に、図4に示すように、さらなる型開きにより、固定側型板引っ張りリンク17の作用により、固定側型板13とランナストリッパプレート14との間隔はそれ以上は開かない。
【0030】
その後、固定側型板13とスライドコアプレート25とが第1のパーティングライン(PL)を境界として型開き方向に開かれる。このとき、アンギュラピン34に支持されたスライドコア35はスライドコアプレート25に密接された状態を保つ。
【0031】
また、成形品43の周囲の大部分が可動側入れ子33とスライドコア35に接しているため、固定側金型11から成形品43を確実に離型することができる。
(手順4)
次に、図5に示すように、エジェクタプレート上39及びエジェクタプレート下40を固定側金型11側(図5の左方向)に突出移動させて、スライドコアプレート移動ピン42を同方向に突き出す。これにより、スライドコアプレート25が可動側型板26から離れる。このとき、スライドコア35がアンギュラピン34に沿って、型軸中心から離れるように型開き方向に直交する方向に移動する。この場合、スライドコア35は不図示のガイドレールに規制されながらスライド移動する。
【0032】
また、スライドコア35が型開き方向に直交する方向に移動することで、成形品43(アンダーカット部を含む)がスライドコア35から離型される。同時に、エジェクタピン41の突き出しにより、成形品43は可動側入れ子33からも離型される。
【0033】
本実施形態によれば、アンギュラピン34と、このアンギュラピン34を挿入する傾斜孔37を有し、アンダーカット形成空間31を含むキャビティ36の一部を形成するスライドコア35と、このスライドコア35を型開き方向に直交する方向に移動可能に支持するスライドコアプレート25と、このスライドコアプレート25を型開き方向に移動させるスライドコアプレート移動機構29とを有するので、型開き時に成形品43が固定側金型11に残るのを確実に防止することができる。
【0034】
そして、可動側金型12に残った成形品43をエジェクタピン41で突き出して、確実に離型することができる。
また、本実施形態では、スライドコアプレート移動機構29が、エジェクタプレート上39及びエジェクタプレート下40に装着され、スライドコアプレート25を型開き方向に移動させるスライドコアプレート移動ピン42を有するので、不図示の型締めユニットのエジェクタ機構を用いることができ、射出成形用金型10の構造を簡略化することができる。
[第2の実施の形態]
図6は、第2の実施の形態の射出成形用金型の断面図である。なお、第1の実施の形態と同一又は相当する部材には同一の符号を付して説明する。
【0035】
本実施形態では、固定側型板13とスライドコアプレート25の側面部に、夫々突片4
7、突片48が設けられ、固定側型板13の突片47から、離型方向に沿ってスライドコアプレート移動制限機構としてのスライドコアプレート引っ張りリンク46を延設したものである。
【0036】
このスライドコアプレート引っ張りリンク46は、スライドコアプレート25の突片48に摺動自在に嵌挿されている。スライドコアプレート引っ張りリンク46の自由端側には抜け止め用の頭部49が形成されている。
【0037】
また、本実施形態では、スライドコアプレート移動ピン42をスライドコアプレート25に一体的に固定する。その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
次に、作用について説明する。
(手順1)
図7において、金型を閉じた状態で、中央スプルー20からキャビティ36に樹脂を充填し、その後、所定の圧力で保圧状態を維持する。その後、固定側金型11と可動側金型12とを所定温度にまで冷却する。これにより、キャビティ36内の樹脂が固化して成形品43が成形される。
(手順2)
次に、図8に示すように、不図示の型締めユニットの型開き動作により、固定側型板13とランナストリッパプレート14とが第2のパーティングライン(PL)を境界として型開き方向に開かれる。このときの、固定側型板13とランナストリッパプレート14との離間距離は、固定側型板引っ張りリンク17の長さで規制される。同時に、中央スプルー20、ランナ21、及び分岐スプルー22の部分で固化した流路部樹脂44がピンゲートの部分で引きちぎられて取出され、除去される。
(手順3)
さらなる型開きにより、図9に示すように、固定側型板13とランナストリッパプレート14との間は、固定側型板引っ張りリンク17の作用により、それ以上は開かない。
【0038】
次いで、固定側型板13とスライドコアプレート25とが第1のパーティングライン(PL)を境界として開かれる。このとき、アンギュラピン34に支持されたスライドコア35はスライドコアプレート25に密接された状態で型開きされる。
【0039】
また、成形品43は大部分が可動側入れ子33とスライドコア35に接している。このため、成形品43は固定側金型11に残ることなく、確実に離型されることができる。
なお、以上の(手順1)〜(手順3)は、第1の実施の形態と同様である。
(手順4)
次いで、図10に示すように、さらに金型を開くことにより、スライドコアプレート引っ張りリンク46により、固定側型板13とスライドコアプレート25との間の開き量が規制されて止まる。そして、さらにその後は、スライドコアプレート25と可動側型板26との間が開く。これにより、スライドコアプレート移動ピン42の突出量に相当する量だけ、スライドコアプレート25が型開き方向に可動側型板26から離れる。
【0040】
このときに、アンギュラピン34に沿ってスライドコア35が不図示のガイドレールに規制されつつ、型開き方向に直交する方向に移動する。このときに、スライドコアプレート25に固定されたスライドコアプレート移動ピン42により、エジェクタプレート上39及びエジェクタプレート下40が型開き方向に前進し(図の左方へ)、成形品43は可動側入れ子33から離型される。
【0041】
本実施形態によれば、成形品43を可動側金型12から確実に離型することができる。すなわち、エジェクタプレート上39及びエジェクタプレート下40と固定側型板13との型開き量を制限するスライドコアプレート引っ張りリンク46を有するので、成形品4
3を可動側金型12から確実に離型することができる。
【0042】
また、本実施形態によれば、型開き工程の中で成形品43の可動側金型12からの離型が行えるため、成形品の突き出し工程を短縮することができる。
[第3の実施の形態]
図11は、第3の実施の形態の射出成形用金型の断面図である。なお、第1の実施の形態と同一又は相当する部材には同一の符号を付して説明する。
【0043】
本実施形態では、スライドコアプレート25は、スライドコア35を支持している面と同一面25aでキャビティ36の一部を形成している点に特徴を有している。すなわち、スライドコアプレート25は、スライドコア35を型開き方向に直交する方向に移動可能に支持しており、さらに型中央部において、スライドコア35を支持している面と同一面25aでキャビティ36の一部を形成している。また、本実施形態ではエジェクタピン41は不要である。
【0044】
次に、作用について説明する。
(手順1)
図12において、金型を閉じた状態で、中央スプルー20からキャビティ36に樹脂を充填し、その後、所定の圧力で保圧状態を維持する。その後、固定側金型11と可動側金型12とを所定温度にまで冷却する。これにより、キャビティ36内の樹脂が固化して成形品43が成形される。
(手順2)
次に、図13に示すように、不図示の型締めユニットの型開き動作により、固定側型板13とランナストリッパプレート14とが第2のパーティングライン(PL)を境界として型開き方向に開かれる。このときの、固定側型板13とランナストリッパプレート14との離間距離は、固定側型板引っ張りリンク17の長さで規制される。同時に、中央スプルー20、ランナ21、及び分岐スプルー22の部分で固化した流路部樹脂44がピンゲートの部分で引きちぎられて取出され、除去される。
【0045】
なお、以上の(手順1)及び(手順2)は、第1の実施の形態と同様である。
(手順3)
次いで、さらなる型開きにより、図14に示すように、固定側型板引っ張りリンク17の作用により、固定側型板13とランナストリッパプレート14との間は、それ以上は開かない。
【0046】
その後、固定側型板13とスライドコアプレート25とが第1のパーティングライン(PL)を境界として開かれる。このとき、成形品43は大部分が可動側入れ子33とスライドコア35に接しているため、固定側金型11に残ることなく確実に離型されることができる。
(手順4)
次いで、図15に示すように、不図示の型締めユニットのエジェクタロッドを前進(図の左方へ)させることにより、エジェクタプレート上39及びエジェクタプレート下40を押す。このことにより、スライドコアプレート移動ピン42に突き出されるかたちでスライドコアプレート25が型開き方向に移動して可動側型板26から離れる。
【0047】
このときに、スライドコア35はアンギュラピン34に沿って不図示のガイドレールに規制されつつ、型開き方向に直交する方向に移動する。この場合、キャビティ36の一部がスライドコアプレート25の面25aで形成されているため、この面25aで成形品43を保持しながら、スライドコアプレート25が突出されて、スライドコア35を成形品43から離脱させることができる。同時に、成形品43は可動側入れ子33から離型され
る。
【0048】
本実施形態によれば、第1の実施の形態と同様に、成形品43は固定側金型11に残ることなく可動側金型12から確実に離型されることができる。
また、本実施形態によれば、可動側金型12からの成形品43の離型をスライドコアプレート25によって行うことができるので、エジェクタピン41での突き出しが不要となる。このため、エジェクタ跡が残らない成形品43を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】第1の実施の形態の射出成形用金型の断面図である。
【図2】同上の離型工程を示す図である。
【図3】同上の離型工程を示す図である。
【図4】同上の離型工程を示す図である。
【図5】同上の離型工程を示す図である。
【図6】第2の実施の形態の射出成形用金型の断面図である。
【図7】同上の離型工程を示す図である。
【図8】同上の離型工程を示す図である。
【図9】同上の離型工程を示す図である。
【図10】同上の離型工程を示す図である。
【図11】第3の実施の形態の射出成形用金型の断面図である。
【図12】同上の離型工程を示す図である。
【図13】同上の離型工程を示す図である。
【図14】同上の離型工程を示す図である。
【図15】同上の離型工程を示す図である。
【図16】従来の射出成形用金型の断面図である。
【図17】同上のエジェクトピンの断面図である。
【符号の説明】
【0050】
10 射出成形用金型
11 固定側金型
12 可動側金型
13 固定側型板
14 ランナストリッパプレート
15 固定側取付板
16 突片
17 固定側型板引っ張りリンク
18 突片
19 頭部
20 中央スプルー
21 ランナ
22 分岐スプルー
23 開口部
24 逃げ空間
25 スライドコアプレート
25a 面
26 可動側型板
27 スペーサブロック
28 可動側取付板
29 スライドコアプレート移動機構
30 貫通孔
31 アンダーカット形成空間
33 可動側入れ子
34 アンギュラピン
35 スライドコア
36 キャビティ
36a 底面
36b 側面
37 傾斜孔
38 樹脂
39 エジェクタプレート上
40 エジェクタプレート下
41 エジェクタピン
42 スライドコアプレート移動ピン
43 成形品
44 流路部樹脂
46 スライドコアプレート引っ張りリンク
47 突片
48 突片
49 頭部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
射出成形用金型において、
一端を可動側型板に固定され他端が自由端で型開き方向に対し傾斜状に延びるアンギュラピンと、
当該アンギュラピンを挿入する孔を有し、キャビティの一部を形成するスライドコアと、
当該スライドコアを型開き方向に直交する方向に移動可能に支持するスライドコアプレートと、
当該スライドコアプレートを型開き方向に移動させるスライドコアプレート移動機構と、を有する
ことを特徴とする射出成形用金型。
【請求項2】
前記スライドコアプレート移動機構は、
型開き方向に移動するエジェクタプレートに装着され、前記スライドコアプレートを型開き方向に移動させるスライドコアプレート移動ピンを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の射出成形用金型。
【請求項3】
型開き方向に移動するエジェクタプレートと固定側型板との型開き量を制限するスライドコアプレート移動制限機構をさらに有する
ことを特徴とする請求項1に記載の射出成形用金型。
【請求項4】
前記スライドコアプレートは、
前記スライドコアを支持している面と同一面で前記キャビティの一部を形成している
ことを特徴とする請求項1に記載の射出成形用金型。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−110893(P2010−110893A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−282710(P2008−282710)
【出願日】平成20年11月4日(2008.11.4)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】