説明

導光シート及びこれを用いた可動接点体

【課題】主に各種電子機器の操作に使用される導光シート及びこれを用いた可動接点体に関し、明るく見易い照光が可能なものを提供することを目的とする。
【解決手段】下面に凸状の複数の発光部2が形成された光透過性の基材1下面に、複数の発光部2を覆うように反射層21を設けることによって、所定の発光部2の光が他の発光部2上方の基材1内に入射することを防ぐことができると共に、発光部2の基材1下方への光の出射がなくなるため、上方の表示部14Aや14B等の混ざった色での照光や光の漏れ等がなく、明るく見易い照光が可能な導光シート22、及びこれを用いた可動接点体24を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に各種電子機器の操作に使用される導光シート及びこれを用いた可動接点体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、各種電子機器、特に携帯電話や電子カメラ等の携帯端末機器においては、周囲が暗い場合でも、押釦や表示シート等の識別や操作が容易に行えるように、発光ダイオードやEL素子等を発光させて操作部の照光を行うものが増えており、これらの機器に用いられる可動接点体やスイッチにも、明るく見易い照光を行えるものが求められている。
【0003】
このような従来の導光シートや可動接点体について、図4〜図6を用いて説明する。
【0004】
なお、これらの図面は構成を判り易くするために、部分的に寸法を拡大して表している。
【0005】
図5は従来のスイッチの断面図であり、同図において、1はフィルム状で光透過性の基材で、この基材1下面の所定箇所には、凸状の複数の発光部2、例えば発光部2Aや2B、2Cが設けられている。
【0006】
また、これらの複数の発光部2の間の基材1内には、略帯状で暗色の複数の遮光部3、例えば発光部2Aと2Bの間には遮光部3Aが、発光部2Bと2Cの間には遮光部3Bが各々設けられて、導光シート4が構成されている。
【0007】
そして、5はフィルム状のベースシート、6は略ドーム状で導電金属薄板製の可動接点で、ベースシート5外周の所定箇所が、接着剤7によって導光シート4下面に貼付されると共に、複数の可動接点6が複数の発光部2下方の、ベースシート5下面に貼付装着されている。
【0008】
さらに、可動接点6中央のベースシート5上面には、絶縁樹脂製の突起部8が印刷や貼付によって形成されて、可動接点体9が構成されている。
【0009】
また、10は上下面に複数の配線パターン(図示せず)が形成された配線基板で、上面には略円形状の中央固定接点11Aと、これを囲む略馬蹄状または略リング状の外側固定接点11Bから形成された、複数の固定接点11が設けられている。
【0010】
そして、この配線基板10上面に可動接点体9が、各々の可動接点6外周が外側固定接点11B上に載置され、可動接点6の下面中央が中央固定接点11Aと所定の間隙を空けて、対向するように貼付されている。
【0011】
さらに、12はフィルム状で光透過性の表示シートで、下面に印刷等によって形成された塗装部13の所定箇所が、文字や記号等の形状にくり抜かれて複数の表示部14、例えば発光部2A上方には表示部14A、発光部2B上方には表示部14B、発光部2C上方には表示部14Cが形成されている。
【0012】
また、15は発光ダイオード等の発光素子で、複数の発光素子15が導光シート4側方の配線基板10上面に実装され、図4の平面図に示すように、例えば発光素子15Aが表示シート12の表示部14A側方、発光素子15Bが表示部14B側方の、基材1端面に発光面を向けて配置されて、スイッチが構成されている。
【0013】
そして、このように構成されたスイッチが、携帯電話等の電子機器の操作面に装着されると共に、複数の中央固定接点11Aや外側固定接点11B、複数の発光素子15が配線パターン等を介して、機器の電子回路(図示せず)に接続される。
【0014】
以上の構成において、表示シート12の所定の表示部14を下方へ押圧操作すると、この下方の導光シート4が撓んで、導光シート4下面が突起部8やベースシート5を介して、可動接点6の略ドーム状の中央部を押圧し、所定の押圧力が加わると、可動接点6がクリック感を伴って下方へ弾性反転して、可動接点6の下面中央が中央固定接点11Aに接触することによって、中央固定接点11Aと外側固定接点11Bが、可動接点6を介して電気的に接続された状態となる。
【0015】
また、表示シート12への押圧力を解除すると、弾性復帰力によって可動接点6が上方へ弾性反転し、可動接点6の下面中央が中央固定接点11Aから離れて、中央固定接点11Aと外側固定接点11Bが電気的に切断された状態となる。
【0016】
そして、このような固定接点11の電気的接離に応じて、機器の様々な機能の切換えが行われると共に、機器の電子回路から発光素子15に電源が供給されると、複数の発光素子15が発光し、この光が端面から導光シート4内に入射して、基材1内を反射しながら内方へ進む。
【0017】
さらに、この光が基材1下面の複数の発光部2Aや2Bで拡散され反射して、これらの上方の表示部14Aや14Bを下方から照光することによって、周囲が暗い場合でも、これらの表示部14Aや14B等の文字や記号等の表示が識別でき、操作を容易に行うことが可能なようになっている。
【0018】
つまり、表示シート12を押圧操作することによって導光シート4上面を押圧し、可動接点6を弾性反転させて複数の固定接点11の電気的接離を行うと共に、発光素子15の光を端面から導光シート4内に導入し、複数の発光部2を発光させることによって、表示シート12の複数の表示部14Aや14B等を照光するように構成されている。
【0019】
なお、この時、複数の発光素子15の発光色が異なり、例えば発光素子15Aの発光色が橙色、発光素子15Bが緑色であった場合には、これらの光が端面から導光シート4内に入射し、発光部2Aが橙色に、発光部2Bが緑色に発光して、これらの上方の表示部14Aは橙色に、表示部14Bは緑色に照光される。
【0020】
あるいは、発光素子15Bは消灯し、発光素子15Aのみが点灯した場合には、発光部2Aのみが橙色に発光して、表示部14Bは照光されず、表示部14Aのみが橙色に照光される。
【0021】
そして、この時、導光シート4の複数の発光部2Aや2B等の間には、例えば発光部2Aと2Bの間には遮光部3Aが設けられているため、この遮光部3Aによって発光部2Aと2Bの光が遮断され、異なる発光色の光が基材1内で混合され、発光部2Aと2Bが各々混ざった発光色で発光することや、消灯している発光部2B上方の基材1が発光部2Aの光によって、うっすらとではあるが発光すること等のないように形成されている。
【0022】
すなわち、複数の発光部2の間に遮光部3Aや3B等を設け、これらによって複数の発光部2Aや2B、2C等の光を遮断することで、導光シート4の複数の発光部2が、混ざった発光色で発光することや、消灯している箇所への光の漏れ等が生じないように構成されているものであった。
【0023】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0024】
【特許文献1】特開2010−27535号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
しかしながら、上記従来の導光シート4や可動接点体9においては、複数の発光部2の間に設けられた遮光部3Aや3B等によって、基材1内での光の混合や漏れ等は生じないように形成されているが、図6の部分断面図に示すように、基材1下方へ出射した光はベースシート5上面や突起部8内で反射して、例えば発光部2Aの光が発光部2B上方の基材1内に入射してしまう。
【0026】
このため、このベースシート5上面や突起部8内からの反射光によって、例えば発光部2Aが橙色に、発光部2Bが緑色に発光している場合には、発光部2Bの発光色がやや橙色がかったものとなってしまったり、あるいは、発光素子15Bは消灯し、発光素子15Aのみが点灯している場合には、消灯している発光部2B上方の基材1が、うっすらとではあるが橙色に発光してしまったりする場合があり、複数の表示部14の照光が見づらいものとなってしまうという課題があった。
【0027】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、明るく見易い照光が可能な導光シート及びこれを用いた可動接点体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0028】
上記目的を達成するために本発明は、以下の構成を有するものである。
【0029】
本発明の請求項1に記載の発明は、下面に凸状の複数の発光部が形成された光透過性の基材下面に、複数の発光部を覆うように反射層を形成して導光シートを構成したものであり、反射層によって所定の発光部の光が他の発光部上方の基材内に入射することを防ぐことができるため、複数の表示部の混ざった色での照光や光の漏れ等がなく、多様な照光が行えると共に、発光部の基材下方への光の出射がなくなるため、明るく見易い照光が可能な導光シートを得ることができるという作用を有する。
【0030】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の導光シートの発光部下面に、略ドーム状で導電金属薄板製の可動接点を装着して可動接点体を構成したものであり、表示部の混ざった色での照光や光の漏れ等を防ぎ、明るく見易い照光が可能なスイッチを実現することができるという作用を有する。
【発明の効果】
【0031】
以上のように本発明によれば、明るく見易い照光が可能な導光シート及びこれを用いた可動接点体を実現することができるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施の形態による可動接点体の断面図
【図2】同スイッチの断面図
【図3】同部分断面図
【図4】表示シートの平面図
【図5】従来のスイッチの断面図
【図6】同部分断面図
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図4を用いて説明する。
【0034】
なお、これらの図面は構成を判り易くするために、部分的に寸法を拡大して表している。
【0035】
また、背景技術の項で説明した構成と同一構成の部分には同一符号を付して、詳細な説明を簡略化する。
【0036】
(実施の形態)
図1は本発明の一実施の形態による可動接点体の断面図であり、同図において、1はフィルム状でポリウレタンやシリコーンゴム、ポリスチレン、ポリカーボネート等の可撓性を有する光透過性の基材で、この基材1下面の所定箇所には、白色や乳白色等の複数の無機酸化物粒子を分散した、ポリエステルやアクリル、エポキシ等の凸状で複数の発光部2、例えば発光部2Aや2B、2Cが印刷等によってドット状に形成されている。
【0037】
また、これらの複数の発光部2の間の基材1内には、略帯状で黒色や濃青色等の暗色の複数の遮光部3、例えば発光部2Aと2Bの間には遮光部3Aが、発光部2Bと2Cの間には遮光部3Bが各々設けられている。
【0038】
さらに、基材1下面にはスパッタ法や印刷等によって、アルミニウムや銀、あるいはアルミニウム箔や銀箔等を分散したアクリルやエポキシ等の反射層21が、複数の発光部2を覆うように形成されて、導光シート22が構成されている。
【0039】
なお、これらの遮光部3Aや3Bは基材1が膨潤可能であると共に、暗色の染料が溶解する溶剤、例えば、基材1にポリウレタンを用いた場合には、アセトンやシクロヘキサノン等の溶剤にアゾ系染料を、シリコーンゴムを用いた場合には、ガソリンやベンゼン等に油溶性含金染料を、ポリカーボネートを用いた場合には、トルエンやキシレン等にアゾ系染料を分散したインキを、各々インキジェット等によって基材1表面に噴き付け、所定温度で所定時間加熱することで比較的簡易に形成することができる。
【0040】
あるいは、これらの溶剤にアクリルやフェノキシ等の樹脂を加えたインキを、スクリーン印刷等によって基材1表面に印刷して加熱し、基材1内に暗色の染料を浸透させて、黒色や濃青色等の暗色に着色された遮光部3Aや3Bを形成することも可能である。
【0041】
そして、5はフィルム状でポリエチレンテレフタレートやポリカーボネート等の可撓性を有するベースシート、6は略ドーム状で銅合金や鋼等の導電金属薄板製の可動接点で、ベースシート5外周の所定箇所が、アクリルやシリコーン等の接着剤7によって導光シート22下面に貼付されると共に、複数の可動接点6が複数の発光部2下方の、ベースシート5下面に貼付装着されている。
【0042】
さらに、可動接点6中央のベースシート5上面には、絶縁樹脂製の突起部8が印刷や貼付によって形成されると共に、ポリエチレンテレフタレート等のフィルム状のセパレータ23が、ベースシート5の下面全面を覆うように貼付され、保管・搬送時に可動接点6下面に塵埃等が付着しないようにして、可動接点体24が構成されている。
【0043】
また、図2はこのような可動接点体24を用いたスイッチの断面図であり、同図において、10はポリエチレンテレフタレートやポリカーボネート等のフィルム状、または紙フェノールやガラス入りエポキシ等の板状の配線基板で、上下面には銅箔等によって複数の配線パターン(図示せず)が形成されると共に、上面には銅やカーボン等によって、略円形状の中央固定接点11Aと、これを囲む略馬蹄状または略リング状の外側固定接点11Bから形成された、複数の固定接点11が設けられている。
【0044】
そして、この配線基板10上面にセパレータ23を剥離した可動接点体24が、各々の可動接点6外周が外側固定接点11B上に載置され、可動接点6の下面中央が中央固定接点11Aと所定の間隙を空けて、対向するように貼付されている。
【0045】
さらに、12はフィルム状で光透過性の表示シートで、下面に印刷等によって形成された塗装部13の所定箇所が、文字や記号等の形状にくり抜かれて複数の表示部14、例えば発光部2A上方には表示部14A、発光部2B上方には表示部14B、発光部2C上方には表示部14Cが形成されている。
【0046】
また、15は発光ダイオード等の発光素子で、複数の発光素子15が導光シート22側方の配線基板10上面に実装され、図4の平面図に示すように、例えば発光素子15Aが表示シート12の表示部14A側方、発光素子15Bが表示部14B側方の、基材1端面に発光面を向けて配置されて、スイッチが構成されている。
【0047】
そして、このように構成されたスイッチが、携帯電話等の電子機器の操作面に装着されると共に、複数の中央固定接点11Aや外側固定接点11B、複数の発光素子15が配線パターン等を介して、機器の電子回路(図示せず)に接続される。
【0048】
以上の構成において、表示シート12の所定の表示部14を下方へ押圧操作すると、この下方の導光シート22が撓んで、導光シート22下面が突起部8やベースシート5を介して、可動接点6の略ドーム状の中央部を押圧し、所定の押圧力が加わると、可動接点6がクリック感を伴って下方へ弾性反転し、可動接点6の下面中央が中央固定接点11Aに接触することによって、中央固定接点11Aと外側固定接点11Bが、可動接点6を介して電気的に接続された状態となる。
【0049】
また、表示シート12への押圧力を解除すると、弾性復帰力によって可動接点6が上方へ弾性反転し、可動接点6の下面中央が中央固定接点11Aから離れて、中央固定接点11Aと外側固定接点11Bが電気的に切断された状態となる。
【0050】
そして、このような固定接点11の電気的接離に応じて、機器の様々な機能の切換えが行われると共に、機器の電子回路から発光素子15に電源が供給されると、複数の発光素子15が発光し、例えば、発光素子15Aの発光色が橙色、発光素子15Bが緑色であった場合には、これらの光が端面から導光シート22内に入射して、基材1内を反射しながら内方へ進む。
【0051】
さらに、この光が基材1下面の複数の発光部2Aや2Bで拡散され反射して、例えば発光部2Aが橙色、発光部2Bが緑色に発光し、これらの上方の複数の表示部14Aや14Bが、例えば表示部14Aが橙色に、表示部14Bが緑色に照光されることによって、周囲が暗い場合でも、これらの表示部14Aや14B等の文字や記号等の表示が識別でき、操作を容易に行うことが可能なようになっている。
【0052】
つまり、表示シート12を押圧操作することによって導光シー22上面を押圧し、可動接点6を弾性反転させて複数の固定接点11の電気的接離を行うと共に、発光素子15の光を端面から導光シート22内に導入し、複数の発光部2を発光させることによって、表示シート12の複数の表示部14Aや14B等を照光するように構成されている。
【0053】
そして、この時、導光シート22の複数の発光部2Aや2B等の間には、例えば発光部2Aと2Bの間には遮光部3Aが設けられているため、この遮光部3Aによって発光部2Aと2Bの光が遮断され、異なる発光色の光が基材1内で混合され、発光部2Aと2Bが各々混ざった発光色で発光することのないようになっている。
【0054】
あるいは、発光素子15Bは消灯し、発光素子15Aのみが点灯した場合には、発光部2Aのみが橙色に発光して、表示部14Bは照光されず、表示部14Aのみが橙色に照光されるが、この場合にも発光部2Aと2B間の遮光部3Aによって、消灯している発光部2B上方の基材1が発光部2Aの光で、うっすらとではあるが発光すること等のないように形成されている。
【0055】
すなわち、複数の発光部2の間に遮光部3Aや3B等を設け、これらによって複数の発光部2Aや2B、2C等の光を遮断することで、導光シート22の複数の発光部2が、混ざった発光色で発光することや、消灯している箇所への光の漏れ等が生じないようになっている。
【0056】
また、本発明においては、基材1下面に複数の発光部2を覆うように反射層21が形成され、図3の部分断面図に示すように、例えば発光部2Aの橙色の光が下方へ出射することはないため、これがベースシート5上面や突起部8内で反射して、発光部2B上方の基材1内に入射し、発光部2Bの発光色がやや橙色がかったものとなることや、あるいは、消灯している発光部2B上方の基材1が、うっすらとではあるが橙色に発光してしまうことのないように形成されている。
【0057】
つまり、基材1下面に複数の発光部2を覆うように反射層21を設けることによって、所定の発光部2の光が他の発光部2上方の基材1内に入射することを防ぎ、これらの上方の表示部14Aや14B等が見づらくなってしまう、混ざった色での照光や光の漏れ等が生じないように構成されている。
【0058】
さらに、基材1下面に反射層21を設けることで、発光部2Aや2B等で発光した光が下方へ漏れることなく、全て上方の基材1内に反射して表示部14Aや14B等の照光が行われるため、高輝度で明るく見易い照光を行えるようになっている。
【0059】
なお、一つの発光素子15Aのみで発光部2Aと2Bの両方を発光させる場合や、発光素子15Aと15Bの発光色が同じである場合には、これらの間の遮光部3Aは不要となるが、この場合にも基材1下面に、複数の発光部2を覆うように反射層21を設けることによって、発光部2Aや2Bを明るく発光させ、上方の表示部14Aや14B等を高輝度に照光することが可能となる。
【0060】
また、各々の可動接点6中央のベースシート5上面に、突起部8を設けることで、可動接点6の中心からややずれた位置や、傾いた方向から押圧操作が行われた場合でも、突起部8によって常に可動接点6の中央が押圧されて、可動接点6の弾性反転が行われるため、クリック感のある良好な操作感触を得ることができるように構成されている。
【0061】
このように本実施の形態によれば、下面に凸状の複数の発光部2が形成された光透過性の基材1下面に、複数の発光部2を覆うように反射層21を設けることによって、所定の発光部2の光が他の発光部2上方の基材1内に入射することを防ぐことができると共に、発光部2の基材1下方への光の出射がなくなるため、上方の表示部14Aや14B等の混ざった色での照光や光の漏れ等がなく、明るく見易い照光が可能な導光シート22、及びこれを用いた可動接点体24を得ることができるものである。
【0062】
なお、以上の説明では、発光色が橙色と緑色の発光素子15Aと15Bを用い、表示部14Aや14Bを橙色と緑色に照光する構成について説明したが、白色や青色、赤色等の他の発光色の発光素子15を用い、複数の表示部14を他の様々な色に照光する構成としても、本発明の実施は可能である。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明による導光シート及びこれを用いた可動接点体は、明るく見易い照光が可能なものを得ることができるという有利な効果を有し、主に各種電子機器の操作用として有用である。
【符号の説明】
【0064】
1 基材
2、2A、2B、2C 発光部
3、3A、3B 遮光部
5 ベースシート
6 可動接点
7 接着剤
8 突起部
10 配線基板
11 固定接点
11A 中央固定接点
11B 外側固定接点
12 表示シート
13 塗装部
14、14A、14B、14C 表示部
15、15A、15B 発光素子
21 反射層
22 導光シート
23 セパレータ
24 可動接点体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム状で光透過性の基材と、この基材下面に形成された凸状の複数の発光部からなり、上記基材下面に上記複数の発光部を覆うように、反射層を形成した導光シート。
【請求項2】
請求項1記載の導光シートの発光部下面に、略ドーム状で導電金属薄板製の可動接点を装着した可動接点体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−119168(P2012−119168A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−267988(P2010−267988)
【出願日】平成22年12月1日(2010.12.1)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】