説明

導電性パッド

【課題】平坦化特性に優れ、スクラッチの発生を抑制でき、研磨速度が大きい導電性パッドを提供する。
【解決手段】錫シート11の片面に樹脂層14が積層されている積層シート2を少なくとも含み、前記積層シート2は、錫シート11及び樹脂層14を貫く多数の貫通孔A19を有しており、前記貫通孔A19と錫シート11との間にポリウレタン樹脂を含む樹脂領域X20が形成されていることを特徴とする導電性パッド1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性パッドに関し、該導電性パッドは、ウエハ上に金属膜が形成された半導体デバイスを平坦化して金属配線パターンを形成する工程(エレクトロケミカルメカニカルポリッシング:ECMP)において好適に使用される。
【背景技術】
【0002】
高度の表面平坦性を要求される材料の代表的なものとしては、半導体集積回路(IC、LSI)を製造するシリコンウエハと呼ばれる単結晶シリコンの円盤があげられる。シリコンウエハは、IC、LSI等の製造工程において、回路形成に使用する各種薄膜の信頼できる半導体接合を形成するために、酸化物膜や金属膜を積層・形成する各工程において、表面を高精度に平坦に仕上げることが要求される。このような研磨仕上げ工程においては、一般的に研磨パッドはプラテンと呼ばれる回転可能な支持円盤に固着され、半導体ウエハ等の加工物は研磨ヘッドに固着される。そして双方の運動により、プラテンと研磨ヘッドとの間に相対速度を発生させ、さらに砥粒を含む研磨スラリーを研磨パッド上に連続供給することにより、研磨操作が実行される。
【0003】
配線用の金属膜としては、Al、W、Cuなどがある。近年、このような金属膜を研磨する方法として、エレクトロケミカルメカニカルポリッシング(ECMP)が注目されている。ECMPは、陽極であるウエハと、陰極であるプラテンとの間に電解液を介して直流電流を通電し、ウエハ表面の金属膜を電気化学的に溶解、除去する方法である。
【0004】
ECMPで使用される研磨パッドとしては、例えば以下のものが提案されている。
【0005】
特許文献1には、熱可塑性又は熱硬化性材料でできおり、研磨面に溝が形成された研磨パッドであって、該溝の中に導電層が形成されているものが開示されている。
【0006】
特許文献2には、絶縁層の表面に導電性表層を裏面に導電性パッドを積層した導電性研磨パッドが開示されている。導電性表層の材質としては、導電性繊維からなる不織布、織布などの導電性を有する非金属シート、又はこれらに熱硬化性樹脂やエラストマーを含浸させたものが挙げられている。
【0007】
特許文献3には、ウレタン樹脂等の弾性材により形成されており、導電粒子を含有する研磨パッドが開示されている。前記導電粒子としては、Au、Ag、Pt等からなる金属膜で被覆された球状のシリコンが記載されている。
【0008】
特許文献4には、導電性を有する樹脂、樹脂に導電性材料を分散したもの、又は導電性繊維を原料とする導電性研磨パッドが開示されている。導電性を有する樹脂としては、ポリピロール、ポリアセチレンが記載されている。また、樹脂に導電性材料を分散したものについて、樹脂としては、ポリウレタン、ナイロン、ポリエステル、天然ゴム、エラストマーなどが記載されており、導電性材料としては、カーボンブラック、金属粉末、金属酸化物粉末、カーボンナノチューブなどが記載されている。
【0009】
特許文献5には、導電性基材の上に重なる厚さ1.5mm未満の多孔性ポリマー層を含むエレクトロケミカルメカニカルポリッシング用の研磨パッドが記載されている。
【0010】
特許文献6には、ファブリック層と、前記ファブリック層上に配置される導電層とを備える研磨機器が記載されている。導電層は、金、錫、パラジウム、パラジウム錫合金等の軟質金属を備えることが記載されている。
【0011】
ここで、Cuは低抵抗化が図れること、高いエレクトロマイグレーション耐性があることなどの利点があり、次世代配線材料として期待されている。Cu配線パターンは通常ダマシン法により形成されているが、Cu膜を研磨する際に配線パターンやの密度や寸法によって配線部のオーバー加工が生じる箇所が発生する(いわゆる「シニング」)という問題を有していた。また、配線部のオーバー加工でも主として研磨パッドの弾性とスラリーの化学的効果に起因して、配線部の中央部が速く加工が進行し凹みが生じる(いわゆる「ディッシング」)という問題も有していた。
【0012】
前記シニングやディッシングは、研磨層を高弾性化することによりある程度は改善できる。また、無発泡系の硬い研磨パッドを用いることも有効である。しかし、このような硬いパッドを用いた場合、Cu膜は絶縁膜に比べて柔らかいため、Cu膜面にスクラッチ(傷)が発生しやすい。
【0013】
また、金属膜を研磨するための研磨パッドの研磨特性としては、平坦化特性に優れ、電気抵抗が小さく、研磨速度が大きいことが要求される。
【0014】
しかしながら、従来の研磨パッドは、上記問題や要求を解決できていない。
【0015】
【特許文献1】特開2005−101585号公報
【特許文献2】特開2005−139480号公報
【特許文献3】特開2002−93758号公報
【特許文献4】特開2004−111940号公報
【特許文献5】特開2005−335062号公報
【特許文献6】特表2006−527483号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、平坦化特性に優れ、スクラッチの発生を抑制でき、研磨速度が大きい導電性パッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す導電性パッドにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0018】
すなわち、本発明は、錫シートの片面に樹脂層が積層されている積層シートを少なくとも含み、前記積層シートは、錫シート及び樹脂層を貫く多数の貫通孔Aを有しており、前記貫通孔Aと錫シートとの間にポリウレタン樹脂を含む樹脂領域Xが形成されていることを特徴とする導電性パッド、に関する。
【0019】
本発明の導電性パッドは、錫シートと、電解液を保持する多数の貫通孔Aとにより導電ネットワークが緻密に形成されており、該構造により導電性パッドの表面電気抵抗を小さくすることができる。それにより通電量が大きくなり、ウエハ表面の金属膜を電気化学的に溶解、除去しやすくなるため研磨速度が大きくなる。
【0020】
また、本発明の導電性パッドは、貫通孔Aと錫シートとの間にポリウレタン樹脂を含む樹脂領域Xを有することを特徴としている。該樹脂領域Xは、電解液を保持する孔を錫シートに形成する際に生じる金属粉が、研磨中に貫通孔A内の電解液に混入しないように、貫通孔Aの周囲を保護するための部材である。金属粉が貫通孔A内の電解液に混入すると、該金属粉によりウエハ表面の金属膜にスクラッチが発生しやすくなるが、樹脂領域Xを設けておくことにより金属粉の混入を効果的に防止することができる。また、樹脂領域Xによって、ウエハ表面の金属膜を機械的に研磨することができるため研磨速度がより大きくなる。さらに、錫シートのみで電解研磨すると金属膜表面が粗くなる傾向にあるが、錫シート中に樹脂領域Xを設けて機械的研磨を同時に行うことにより金属膜表面の粗さを小さくすることができる。
【0021】
前記樹脂層は、薄く強度の低い錫シートを保護するために設けられており、錫シートの破断等を防止するとともに導電性パッドに柔軟性を付与するために必要な部材である。また、前記樹脂層は、絶縁層としての役割も兼ねる。
【0022】
前記積層シートは、前記貫通孔A及び樹脂領域X以外の部分に錫シートを貫く多数の凹部を有しており、前記凹部内にはポリウレタン樹脂を含む樹脂領域Zが形成されていることが好ましい。該樹脂領域Zによって、ウエハ表面の金属膜を機械的に研磨することができるため研磨速度がより大きくなる。また、錫シートのみで電解研磨すると金属膜表面が粗くなる傾向にあるが、錫シート中に樹脂領域Zを設けて機械的研磨を同時に行うことにより金属膜表面の粗さを小さくすることができる。
【0023】
前記樹脂領域Zは、研磨表面から突出していてもよい。樹脂領域Zを研磨表面(錫シート表面)から突出させることにより、機械的な研磨効率が向上し、研磨速度がより大きくなる。
【0024】
また、錫シート及び樹脂領域X、Zは、配線用の金属膜の材料であるCuなどより柔らかいため、スクラッチの発生を抑制することができる。
【0025】
前記樹脂層は、熱硬化性ポリウレタン樹脂又は熱可塑性ポリウレタン樹脂を含むものであることが好ましい。ポリウレタン樹脂は、柔軟性及び強度に優れるため好ましい材料である。
【0026】
前記貫通孔Aは、直径が1〜50mmであることが好ましい。直径が1mm未満の場合には、電解液が十分に供給されないため研磨速度が低下し、50mmを超える場合には導電性パッドの機械的強度が低下する傾向にある。
【0027】
前記凹部は、直径が0.3〜10mmであることが好ましい。凹部の直径が0.3mm未満の場合には、機械的研磨の効果が十分に得られず、研磨速度をより向上させることが困難になる。また、凹部内に樹脂領域Zを隙間なく形成することが困難になる。一方、凹部の直径が10mmを超える場合には、機械的研磨の効果は十分に得られるが、導電性パッドの導電部の面積が小さくなってウエハ表面の金属膜を電気化学的に除去しにくくなるため研磨速度が低下する傾向にある。
【0028】
また、本発明は、前記導電性パッドを用いて半導体ウエハ表面の金属膜を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法、に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明の導電性パッドは、錫シートの片面に樹脂層が積層されている積層シートを少なくとも含む。
【0030】
錫シートは、原料成分として錫又は錫合金を含む。錫合金としては、例えば、錫−銅合金、錫−銀合金、錫−ニッケル合金、錫−アルミ合金、錫−ビスマス合金、錫−鉛合金、及び錫−亜鉛合金などが挙げられる。合金中の錫は80重量%以上であることが好ましく、より好ましくは90重量%以上、特に好ましくは95重量%以上である。
【0031】
錫シートの厚さは特に制限されないが、50〜1000μmであることが好ましく、より好ましくは100〜500μmである。厚さが50μm未満の場合には、強度不足により研磨中に破断しやすくなり、厚さが1000μmを超える場合には、導電性パッドの柔軟性が低下するため好ましくない。
【0032】
一枚の錫シートの大きさが目的とする導電性パッドの大きさより小さい場合には、適宜な方法で複数の錫シートを貼り合わせて使用してもよい。
【0033】
樹脂層の形成材料は特に制限されず、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、及び熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
【0034】
熱硬化性樹脂としては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、及びアクリル樹脂などの熱硬化性樹脂;ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース系樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ハロゲン系樹脂(ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなど)、ポリスチレン、及びオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)などが挙げられる。これらの樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0035】
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース系樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ハロゲン系樹脂(ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなど)、ポリスチレン、及びオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)などが挙げられる。これらの樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0036】
熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー(SIS)、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロックコポリマー(SEBS)、及びスチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロックコポリマー(SEPS)などのポリスチレン系熱可塑性エラストマー;ブレンド型、インプラント化、及び動的加硫型などのポリオレフィン系熱可塑性エラストマー;シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン系、トランス1,4−ポリイソプレン系、及び天然ゴム系などのポリジエン系熱可塑性エラストマー;ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、及びフッ素系などのエンプラ系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。これらのエラストマーは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0037】
これらのうち、柔軟性及び強度の観点から、熱硬化性ポリウレタン樹脂又は熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いることが好ましい。
【0038】
樹脂層の厚さは特に制限されないが、柔軟性及び強度の観点から、通常0.01〜10mmであり、好ましくは0.2〜5mmである。
【0039】
以下、本発明の導電性パッドの製造方法について、図1〜3を参照しつつ説明する。本発明の導電性パッドは、導電性シートのみであってもよく、導電性シートと他の層(例えば、接着剤層、陰極層、クッション層、絶縁層、導電層など)との積層体であってもよい。
【0040】
工程(a)は、錫シート11に多数の孔(12)を形成する工程である。錫シート11に樹脂領域Zを形成する場合には、孔(13)も形成する。錫シート11に孔(12)及び孔(13)を形成する方法としては、例えば、トムソン型又は雄雌型のプレス機で打ち抜く方法、ウォーターカッター又はレーザーを用いる加工方法などが挙げられるがこれらに限定されない。孔加工過程で生じる金属粉、孔(12)及び孔(13)の周りの「ばり」は、スクラッチの発生原因になるため除去しておくことが好ましい。「ばり」を除去する方法としては、錫シートをプレスする方法、錫シートをローラーに通す方法、及び錫シートをバフィングする方法などが挙げられる。また、錫シートの「ばり」のある面を樹脂層との積層面にしてもよい。
【0041】
孔(12)及び孔(13)の表面形状は特に制限されず、例えば、円形、楕円形、四角形、及び多角形などが挙げられる。スクラッチ抑制の観点から円形又は楕円形であることが好ましい。円形の場合、孔(12)の直径は1〜50mm程度であり、好ましくは3〜20mmであり、孔(13)の直径は0.3〜10mm程度であり、好ましくは0.5〜5mmである。
【0042】
孔(12)及び孔(13)の断面形状は特に制限されず、例えば、正方形、長方形、及び台形などが挙げられる。
【0043】
孔(12)及び孔(13)の形成パターンとしては、例えば、同心円状、放射状、螺旋状、及び碁盤目状などが挙げられる。均一な機械的研磨を行うために、孔(12)及び孔(13)は、錫シート11の表面に均一に分散して形成することが好ましい。特に、図2に示すように、錫シート11の複数の縦軸と複数の横軸との交点に孔(12)及び孔(13)をそれぞれ形成し、均一な碁盤目状に形成することが好ましい。碁盤目状に形成する場合、隣り合う孔(12)間の距離は3〜100mmであることが好ましく、より好ましくは5〜50mmであり、隣り合う孔(13)間の距離は2〜100mmであることが好ましく、より好ましくは3〜50mmである。
【0044】
工程(b)は、孔(12)及び孔(13)を形成した錫シート11の片面に樹脂層14を積層し、孔(12)内に樹脂領域Y(16)、及び孔(13)内に樹脂領域Z(17)を形成して積層シート15を得る工程である。
【0045】
樹脂領域Y(16)及び樹脂領域Z(17)は、耐摩耗性に優れる観点から、ポリウレタン樹脂で形成されていることが必要であり、具体的には、熱硬化性ポリウレタン樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、又はポリウレタン系熱可塑性エラストマーなどが形成材料として用いられる。
【0046】
詳しくは、以下の方法により積層シート15を作製することができる。
【0047】
ケース1(樹脂層14、樹脂領域Y(16)及び樹脂領域Z(17)を一工程で一体形成する方法)
【0048】
(A)樹脂層14、樹脂領域Y(16)及び樹脂領域Z(17)を熱硬化性ポリウレタン樹脂で形成する場合、型内に孔(12)及び孔(13)を形成した錫シート11を設置し、該錫シート11上、孔(12)及び孔(13)内にポリウレタン樹脂原料を流し込み、その後、該原料を加熱して反応硬化させて樹脂層14、樹脂領域Y(16)及び樹脂領域Z(17)を一体形成する。
【0049】
型はオープンモールドでもよく、クローズモールドでもよいが、その後のバフ掛け工程を省くためにクローズモールドを用いることが好ましい。また、研磨表面18側へのポリウレタン樹脂原料の浸入を防止するために、型内に錫シート11を設置する前に研磨表面18上に剥離性粘着シート又は剥離性両面テープを積層しておくことが好ましい。剥離性両面テープは、錫シート11を型内に固定できるため特に好ましく用いられる。また、前記剥離性粘着シート及び剥離性両面テープは、薄く強度が低い錫シート11を保護する役割も果たす。ポリウレタン樹脂原料を流し込む際には、吐出口を固定して流し込んでもよく、トラバースしながら流し込んでもよい。また、錫シート11と樹脂層14との接着性を向上させるために、錫シート11の樹脂層14と接着する面に予め、ブラスト加工、プラズマ処理、コロナ処理、接着剤塗布、又はプライマー処理を施しておくことが好ましい。なお、これら処理は組み合わせて行ってもよい。
【0050】
樹脂領域Z(17)は、研磨表面18と同じ高さであってもよく、研磨表面18から突出していてもよい。突出している場合、研磨表面18からの突出高さは1000μm以下であることが好ましく、より好ましくは500μm以下である。突出高さが1000μmを超える場合にはウエハと研磨表面18との間隔が大きくなりすぎて通電しにくくなる。樹脂領域Z(17)を研磨表面18から突出させる方法としては、例えば、錫シートの孔(13)に対応する部分に凹部を有する底面を備えた型を用いる方法が挙げられる。また、孔(12)及び孔(13)を形成した錫シート11の片面に剥離性粘着シート又は剥離性両面テープを積層し、孔(13)に対応する部分の剥離性粘着シート又は剥離性両面テープを打ち抜き等により除去し、その後前記と同様の方法でモールド成型して突出した樹脂領域Z(17)を形成してもよい。なお、剥離性粘着シート又は剥離性両面テープの厚さは、樹脂領域Z(17)の突出高さを考慮して適宜調整する。
【0051】
樹脂領域Y(16)及び樹脂領域Z(17)は、発泡体にしてもよく無発泡体にしてもよい。発泡体の場合には、平均気泡径は200μm以下であることが好ましく、より好ましくは100μm以下である。
【0052】
熱硬化性ポリウレタン樹脂で形成された樹脂層14、樹脂領域Y(16)及び樹脂領域Z(17)のD硬度は、80度以下であることが好ましい。
【0053】
樹脂層14、樹脂領域Y(16)及び樹脂領域Z(17)を形成した後に、厚み精度を高めるため、又は研磨表面18上に形成された不要なポリウレタン樹脂を除去するためにバフ掛け等の表面処理を行ってもよい。
【0054】
また、前記モールド成型法の代わりに、孔(12)及び孔(13)を形成した錫シート11をコンベア上で移動させつつ、該錫シート11上、孔(12)及び孔(13)内にポリウレタン樹脂原料を吐出(塗布)し、その後ポリウレタン樹脂原料を加熱、反応硬化させて樹脂層14、樹脂領域Y(16)及び樹脂領域Z(17)を形成する連続生産法、又は反応射出成型法(RIM)を採用してもよい。連続生産法及び反応射出成型法の場合でも、前記と同様の方法で突出した樹脂領域Z(17)を形成することができる。また、前記モールド成型法で記載した任意の工程は、連続生産法及び反応射出成型法でも必要により採用してもよい。
【0055】
(B)樹脂層14、樹脂領域Y(16)及び樹脂領域Z(17)を熱可塑性ポリウレタン樹脂又はポリウレタン系熱可塑性エラストマーで形成する場合、型内に孔(12)及び孔(13)を形成した錫シート11を設置し、該錫シート11上に熱可塑性ポリウレタン樹脂シート又はポリウレタン系熱可塑性エラストマーシートを積層し、その後、該樹脂シートを熱プレスして溶融させて樹脂層14、樹脂領域Y(16)及び樹脂領域Z(17)を形成する。また、前記樹脂シートの代わりに、ペレットを用いてもよい。
【0056】
また、前記モールド成型法の代わりに、熱可塑性ポリウレタン樹脂又はポリウレタン系熱可塑性エラストマーをシート状に溶融状態で押出しつつ、該溶融シートを、孔(12)及び孔(13)を形成した錫シート11にラミネートして樹脂層14、樹脂領域Y(16)及び樹脂領域Z(17)を形成する連続生産法、又は射出成型法を採用してもよい。
【0057】
前記(A)方法で記載した、突出した樹脂領域Z(17)を形成する方法は、前記(B)方法でも採用することができる。また、前記(A)方法で記載した任意の工程は、前記(B)方法でも必要により採用してもよい。
【0058】
樹脂層14、樹脂領域Y(16)及び樹脂領域Z(17)を熱可塑性ポリウレタン樹脂又はポリウレタン系熱可塑性エラストマーで形成する場合、これらのD硬度は80度以下であることが好ましい。
【0059】
ケース2(樹脂層14と、樹脂領域Y(16)及び樹脂領域Z(17)とを別工程でそれぞれ形成する方法)
【0060】
(C)孔(12)及び孔(13)を形成した錫シート11と樹脂層14とを接着剤層又は両面テープ等で貼り合わせ、その後、孔(12)及び孔(13)内に熱硬化性ポリウレタン樹脂原料を注入し、該原料を加熱して反応硬化させて樹脂領域Y(16)及び樹脂領域Z(17)を形成する。また、孔(12)及び孔(13)内に熱可塑性ポリウレタン樹脂又はポリウレタン系熱可塑性エラストマーのペレットを充填し、該ペレットを溶融させて樹脂領域Y(16)及び樹脂領域Z(17)を形成してもよい。一方、先に錫シート11の孔(12)及び孔(13)内に樹脂領域Y(16)及び樹脂領域Z(17)を形成し、その後、樹脂層14を錫シート11に貼り合わせて積層シート15を作製してもよい。樹脂層14を錫シート11に貼り合わせる代わりに、前記連続生産法又は射出成型法にて樹脂層14を形成して積層シート15を作製してもよい。
【0061】
前記(A)方法で記載した、突出した樹脂領域Z(17)を形成する方法は、前記(C)方法でも採用することができる。また、前記(A)方法で記載した任意の工程は、前記(C)方法でも必要により採用してもよい。
【0062】
工程(c)は、任意工程であり、樹脂層14の片面に接着剤層(両面テープ)5を設ける工程である。接着剤層5は導電性パッドを陰極層に貼り合わせるために設けられる。接着剤層5は、積層シート15に多数の貫通孔Aを形成した後に設けてもよいが、製造工程上、貫通孔Aを形成する前に設けておくことが好ましい。
【0063】
工程(d)は、樹脂領域Y(16)の内部に貫通孔A(19)を形成し、導電性シート2を作製する工程である。樹脂領域Y(16)の内部に貫通孔A(19)を形成することにより、該貫通孔A(19)と錫シート11との間に樹脂領域X(20)が形成される(図3参照)。
【0064】
樹脂領域Y(16)の内部に貫通孔A(19)を形成する方法としては、例えば、トムソン型又は雄雌型のプレス機で打ち抜く方法、ウォーターカッター又はレーザーを用いる加工方法などが挙げられる。導電性シート2と陰極層とを接着剤層5を用いて積層して導電性パッドを作製する場合には、陽極である導電性シート2と、陰極層との間に電解液を介して直流電流を通電させるために、積層シート15だけでなく接着剤層5にも貫通孔A(19)を設ける必要がある。
【0065】
貫通孔A(19)の表面形状は特に制限されず、例えば、円形、楕円形、四角形、及び多角形などが挙げられるが、円形であることが好ましい。円形の場合、直径は1〜50mm程度である。
【0066】
貫通孔A(19)の断面形状は特に制限されず、例えば、正方形、長方形、及び台形などが挙げられる。
【0067】
貫通孔A(19)の合計表面積は、導電性シート2の表面積に対して5〜80%であることが好ましく、より好ましくは10〜60%である。貫通孔A(19)の合計表面積が5%未満の場合には電解液が十分に供給されないため研磨速度が低下し、80%を超える場合には導電性シートの機械的強度が低下する傾向にある。
【0068】
樹脂領域X(20)及び樹脂領域Z(17)の合計表面積は、導電性シート2の表面積に対して1〜50%であることが好ましい。樹脂領域X(20)及び樹脂領域Z(17)の合計表面積が1%未満の場合には機械的な研磨が不十分となり、50%を超える場合には導電性シートの導電部の面積が小さくなってウエハ表面の金属膜を電気化学的に除去しにくくなるため研磨速度が低下する傾向にある。
【0069】
導電性シート2の厚みバラツキは100μm以下であることが好ましい。厚みバラツキが100μmを越えるものは、導電性シートが大きなうねりを持ったものとなり、金属膜に対する接触状態が異なる部分ができ、研磨特性に悪影響を与える。また、導電性シートの厚みバラツキを解消するため、一般的には、研磨初期に導電性シート表面をダイヤモンド砥粒を電着、融着させたドレッサーを用いてドレッシングするが、上記範囲を超えたものはドレッシング時間が長くなり、生産効率が低下する。
【0070】
導電性シート2の厚みバラツキを抑える方法としては、錫シート11の表面をバフ掛けする方法が挙げられる。バフ掛けする際には、粒度などが異なる研磨材で段階的に行うことが好ましい。
【0071】
導電性シート2の表面電気抵抗は、5.0×10−2Ω以下であることが好ましい。表面電気抵抗が高いと電解研磨の際に発熱が起こるため好ましくない。
【0072】
導電性シート2は、数m程度の長尺状であってもよく、7〜90cm程度の円形状であってもよい。また、導電性シート2の厚さは、0.3〜5mm程度である。
【0073】
導電性シート2の研磨表面には、エンボス加工、又は溝加工を施してもよい。
【0074】
図4に記載のように、本発明の導電性パッド1は、前記導電性シート2と陰極層3とクッション層4を貼り合わせたものであってもよい。導電性シート2には、通常陽極線が設けられる。陽極線は、導電性シート2を形成した後又は形成する途中に別途設けてもよく、錫シート11の一部をその形成材料として導電性シート2と一体形成してもよい。
【0075】
陰極層3としては、例えば、銅メッシュ、銅箔、ニッケル箔、樹脂フィルム(PETフィルム等)に銅箔又はニッケル箔をラミネートした複合シート、ナイロン又はPET等からなる織布(布巾)に銅又はニッケルをコーティング(メッキ)した複合材などが挙げられる。
【0076】
前記クッション層は、導電性シートの特性を補うものである。クッション層は、ECMPにおいて、トレードオフの関係にあるプラナリティとユニフォーミティの両者を両立させるために必要なものである。導電性シートの特性によって、プラナリティを改善し、クッション層の特性によってユニフォーミティを改善する。本発明の導電性パッドにおいては、クッション層は導電性シートより柔らかいものを用いることが好ましい。
【0077】
前記クッション層としては、例えば、ポリエステル不織布、ナイロン不織布、アクリル不織布などの繊維不織布やポリウレタンを含浸したポリエステル不織布のような樹脂含浸不織布、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォームなどの高分子樹脂発泡体、ブタジエンゴム、イソプレンゴムなどのゴム性樹脂、感光性樹脂などが挙げられる。
【0078】
導電性シート2、陰極層3、及びクッション層4を貼り合わせる手段としては、例えば、接着剤層(両面テープ)5で挟んでプレスする方法、ホットメルト系接着剤を用いる方法などが挙げられる。また、樹脂層14が熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーで形成されている場合には、熱溶着により導電性シート2と陰極層3とを貼り合わせてもよい。
【0079】
また、本発明の導電性パッド1は、プラテンと接着する面に接着剤層(両面テープ)5が設けられていてもよい。
【0080】
図5は、ECMPで使用する研磨装置の一例を示す概略構成図である。ECMPにおいては、一般的に導電性パッド1はプラテンと呼ばれる回転可能な研磨定盤6に固着され、半導体ウエハ等の被研磨材7は支持台(ポリシングヘッド)8に固着される。そして、双方の運動により研磨定盤6と支持台8との間に相対速度を発生させ、さらに、電圧印加部9から導電性シート2と陰極層3との間に電圧を印加しつつ、電解液10を導電性パッド1上に連続供給することにより研磨操作が実行される。
【0081】
これにより半導体ウエハ表面の金属膜の突出部分が電気化学的に溶解、除去されて平坦状に研磨される。その後、ダイシング、ボンディング、パッケージング等することにより半導体デバイスが製造される。半導体デバイスは、演算処理装置やメモリー等に用いられる。
【実施例】
【0082】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0083】
[測定、評価方法]
(研磨特性の評価)
研磨装置としてApplied Reflexion LK ECMP(Applied Materials社製)を用い、作製した導電性パッドを用いて研磨特性の評価を行った。
平坦化特性の評価は、8インチシリコンウエハにCu膜を0.5μm堆積させた後、L/S(ライン・アンド・スペース)=25μm/5μm及び、L/S=5μm/25μmのパターンニングを行い、さらにCu膜を1μm堆積させて、初期段差0.5μmのパターン付きCuウエハを製作した。このCuウエハを下記条件にて電解研磨を行って、グローバル段差が2000Å以下になる時の、25μmスペースの底部分の削れ量を測定することで評価した。平坦化特性は削れ量の値が小さいほど優れており、削れ量が500Å以下の場合を平坦化特性○、500Åを超える場合を平坦化特性×とした。Cu膜の膜厚測定には、干渉式膜厚測定装置(大塚電子社製)を用いた。研磨条件としては、電解液(AMAT社製、EP3.1)を研磨中に流量200ml/min添加し、研磨荷重0.5〜1psi、研磨定盤回転数21rpm、ウエハ回転数20rpmとした。
【0084】
実施例1
錫シート(幅400mm、長さ800mm、厚み0.25mm)の片面にブラスト加工及びプライマー処理を施し、その後、孔加工機を用いて、縦横12mm間隔で孔(直径8mm)を形成した。孔加工した錫シートの他面に剥離性粘着シートを空気が入らないように貼り合わせて積層体を作製した。その後、該積層体をオープンモールド(厚み2mm、縦810mm、横810mm)内に、錫シート側を上にして2枚並べて設置した。
【0085】
イソシアネート末端プレポリマーであるアジプレンL−100(ユニロイヤル社製)100重量部、及び鎖延長剤である4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(MOCA)11.9重量部を混合し、攪拌及び脱泡して熱硬化性ポリウレタン樹脂原料を調製した。該熱硬化性ポリウレタン樹脂原料を前記オープンモールド内に流し込み、真空含浸処理を行った後、100℃で12時間加熱し硬化させて、錫シートの片面にポリウレタン樹脂層及び孔内にポリウレタン樹脂領域Y(D硬度:40)を有する積層シートを作製した。その後、該積層シートから剥離性粘着シートを剥離した。
【0086】
作製した積層シートのポリウレタン樹脂層表面をバフ掛けし、該ポリウレタン樹脂層に両面テープを貼り付けた。そして、孔加工機を用いて、ポリウレタン樹脂領域Y内に貫通孔A(直径:6mm)を形成し、それにより該貫通孔Aと錫シートとの間にポリウレタン樹脂領域Xを形成した。その後、積層シート及び両面テープを直径約61cm(24インチ)の大きさで打ち抜いて、両面テープ付き導電性シートを作製した。導電性シートの厚さは、約2mm、表面電気抵抗は5.6×10−1Ωであった。なお、電気抵抗は、DIGITAL MULTIMETER(YOKOGAWA製、7552)で測定した。また、ポリウレタン樹脂領域Xの合計表面積は、導電性シートの表面積に対して約15%であり、貫通孔Aの合計表面積は、導電性シートの表面積に対して約20%であった。
【0087】
その後、両面テープ付き導電性シートに陰極層であるCuメッシュ(メッシュ製、厚さ:0.14mm)をラミ機を用いて貼り合わせた。そして、ラミ機を使用して、両面テープをCuメッシュに貼り合わせた。そして、クッション層(Rogers Corporation製、PORON、厚さ:4mm)をラミ機を使用して前記両面テープに貼り合わせた。さらに、ラミ機を使用して、両面テープを該クッション層に貼り合わせて導電性パッドを作製した。該導電性パッドの平坦化特性は○であった。
【0088】
比較例1
500cc用容器にDMF190g、KB(LION製、ケッチェンブラック)10g、2mmφボール350gを仕込み、400rpmで20分間ボールミルにて混合した。得られた1次混合液に、熱可塑性ポリウレタン樹脂を20重量%含有するDMF溶液116.6gを加え、さらに400rpmで20分間ボールミルにて混合した。得られた2次混合液をステンレスバットに移し変え、100℃の真空乾燥機中でDMFを除去した。得られたシートを1分間熱プレス(温度:190℃、圧力:10MPa)して導電性シート(厚さ:1.95mm、電気抵抗:1.50×10Ω)を得た。ラミ機を使用して、両面に接着剤層を有するマイラーフィルム(積水化学工業製、75μm)を該導電性シートに貼り合わせて両面テープ付き導電性シートを得た。そして、孔加工機を用いて貫通孔(直径:6mm)を研磨表面の約20%形成した。その後、両面テープ付き導電性シートを直径約61cm(24インチ)の大きさで打ち抜いた。
【0089】
その後、前記導電性シートのマイラーフィルム側に陰極層であるCuメッシュ(メッシュ製、厚さ:0.14mm)をラミ機を用いて貼り合わせた。そして、ラミ機を使用して、両面に接着剤層を有するマイラーフィルム(積水化学工業製、75μm)をCuメッシュに貼り合わせた。そして、クッション層(Rogers Corporation製、PORON、厚さ:4mm)をラミ機を使用して前記マイラーフィルムに貼り合わせた。さらに、ラミ機を使用して、両面に接着剤層を有するマイラーフィルム(積水化学工業製、75μm)を該クッション層に貼り合わせて導電性パッドを作製した。該導電性パッドの平坦化特性は×であった。
【0090】
上記結果より、本発明の導電性パッドは、平坦化特性に優れることがわかる。また、本発明の導電性パッドは、1)表面電気抵抗が極めて小さく、ウエハ表面の金属膜を電気化学的に溶解、除去しやすいため、また機械的研磨を併用できるため研磨速度が非常に大きい、2)スクラッチの発生を効果的に抑制できるという特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の導電性パッドの製造方法の一例を示す概略工程図
【図2】孔(12)及び孔(13)を有する錫シートの一例を示す概略表面図
【図3】本発明の導電性パッドの一例を示す概略表面図
【図4】本発明の導電性パッドの一例を示す概略断面図
【図5】ECMPで使用する研磨装置の一例を示す概略構成図
【符号の説明】
【0092】
1:導電性パッド
2:導電性シート
3:陰極層(銅メッシュ)
4:クッション層
5:接着剤層(両面テープ)
6:研磨定盤
7:被研磨材(半導体ウエハ)
8:支持台(ポリシングヘッド)
9:電圧印加部
10:電解液
11:錫シート
12、13:孔
14:樹脂層
15:積層シート
16:樹脂領域Y
17:樹脂領域Z
18:研磨表面
19:貫通孔A
20:樹脂領域X

【特許請求の範囲】
【請求項1】
錫シートの片面に樹脂層が積層されている積層シートを少なくとも含み、前記積層シートは、錫シート及び樹脂層を貫く多数の貫通孔Aを有しており、前記貫通孔Aと錫シートとの間にポリウレタン樹脂を含む樹脂領域Xが形成されていることを特徴とする導電性パッド。
【請求項2】
樹脂層は、熱硬化性ポリウレタン樹脂又は熱可塑性ポリウレタン樹脂を含む請求項1記載の導電性パッド。
【請求項3】
請求項1又は2記載の導電性パッドを用いて半導体ウエハ表面の金属膜を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−76758(P2009−76758A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−245680(P2007−245680)
【出願日】平成19年9月21日(2007.9.21)
【出願人】(000003148)東洋ゴム工業株式会社 (2,711)
【Fターム(参考)】