説明

導電性ペーストの製造方法および導電性ペースト

【課題】従来に比較して、凝集塊が生じ難く、不要成分の混入も抑制可能な導電性ペーストの製造方法を提供すること。
【解決手段】金属塩と第1の有機溶媒とを含む溶液を加熱し、金属塩を還元して金属超微粒子を生成させ、金属超微粒子を含む合成液を得る工程と、合成液から、第1の有機溶媒と反応残渣とを除去し、未乾固状態の金属超微粒子を得る工程と、未乾固状態の金属超微粒子と第2の有機溶媒とを混合し、ペースト化する工程とを有する導電性ペーストの製造方法とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性ペーストの製造方法および導電性ペーストに関し、さらに詳しくは、金属超微粒子を用いた導電性ペーストの製造方法、この製造方法により得られた導電性ペーストに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、μmサイズ(以下、「ミクロンサイズ」ということがある。)の金属微粒子を用いた導電性ペーストは、例えば、プリント基板における電極、配線などの回路形成、層間接合などに使用する導電材料として広く知られている。
【0003】
近年、プリント基板が組み込まれる電子機器は、高機能化、小型化されてきており、それに伴って配線回路は狭ピッチ化されてきている。そのため、ミクロンサイズの金属微粒子を用いた汎用の導電性ペーストでは、狭ピッチ化に十分に対応することができない状況になってきている。
【0004】
そこで、最近では、ミクロンサイズの金属微粒子を、nmサイズ(以下、「ナノサイズ」ということがある。)の金属超微粒子に代替する試みがなされている。
【0005】
この種の金属超微粒子の合成法としては、例えば、本件出願人による特許文献1に、カプリン酸銀塩などの脂肪酸銀塩を、ヘキサノールなどの有機溶媒に溶解または分散させ、その状態でマイクロ波を照射し、銀超微粒子を生成させる方法が開示されている。
【0006】
これまでに、本件出願人は、銀超微粒子などの金属超微粒子を用いて導電性ペーストを製造するにあたり、金属超微粒子を合成した後、この合成液を乾固して金属超微粒子を回収し、これを適当な有機溶媒と混合し、ペースト化する方法を検討したことがある。
【0007】
【特許文献1】特開2004−353038号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の導電性ペーストの製造方法は、次のような問題があることが判明した。
【0009】
すなわち、従来の導電性ペーストの製造方法では、合成した金属超微粒子を乾固して回収している。そのため、ペースト化時に、金属超微粒子の凝集塊を十分に粉砕し難く、その結果、導電性ペースト中に凝集塊が多数残存してしまうといった問題があった。導電性ペースト中に凝集塊が存在すると、例えば、スクリーン印刷による回路形成時などに、これが版に目詰まりするなどの不都合が生じる。
【0010】
凝集塊をなくそうとして、例えば、ペースト化時に、別途、凝集塊を粉砕したり、除去したりする工程を追加することも考えられるが、このようなことを行えば、導電性ペーストの生産性が低下してしまう。また、これによって凝集塊をほぼなくすことができるとも限らない。また、一度凝集してしまった粒子をきれいに再分散させることも困難である。
【0011】
さらに、合成液中には、合成された金属超微粒子以外に、合成溶媒や反応残渣(上記の場合、フリーの脂肪酸等)などの不要成分も多数残存している。
【0012】
この合成液を乾固して金属超微粒子を回収した場合、不要成分も一緒にペースト中に取り込まれてしまうことになる。とりわけ、反応残渣は、導電性ペーストの焼結性を低下させ、導電特性を損なうなど、導電性ペーストの品質を低下させる原因になる。
【0013】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、従来に比較して、凝集塊が生じ難く、不要成分の混入も抑制可能な導電性ペーストの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するため、金属塩と第1の有機溶媒とを含む溶液を加熱し、上記金属塩を還元して金属超微粒子を生成させ、上記金属超微粒子を含む合成液を得る工程と、上記合成液から、上記第1の有機溶媒と反応残渣とを除去し、未乾固状態の金属超微粒子を得る工程と、上記未乾固状態の金属超微粒子と、第2の有機溶媒とを混合し、ペースト化する工程とを有することを要旨とする。
【0015】
ここで、上記加熱は、外部熱源またはマイクロ波照射によると良い。
【0016】
また、上記金属塩は、下記の化1で表される金属塩であると良い。
(化1)
(R−A)−M
(但し、Rは炭化水素基、AはCOO、OSO、SOまたはOPO、Mは金属、nはMの価数である。)
【0017】
また、上記未乾固状態の金属超微粒子を得るには、上記第1の有機溶媒と上記反応残渣とを、第3の有機溶媒に置換して除去し、さらに、この第3の有機溶媒を除去することによると良い。
【0018】
一方、本発明に係る導電性ペーストは、上記導電性ペーストの製造方法により得られたものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る導電性ペーストの製造方法では、金属超微粒子を含む合成液から、合成時に使用した有機溶媒と、原料の金属塩から生じた反応残渣とを除去し、未乾固状態の金属超微粒子を得る。そして、この未乾固状態の金属超微粒子と、ペースト化用の有機溶媒とを混合し、ペースト化して導電性ペーストを製造する。
【0020】
そのため、凝集塊が生じ難い。また、合成用有機溶媒や反応残渣などの不要成分の少ない導電性ペーストを製造することができる。したがって、この導電性ペーストを用いれば、信頼性の高い微細回路の形成、層間接合などを行えるなどの利点がある。また、導電性ペーストの粘度安定性も向上する。
【0021】
ここで、上記溶液の加熱を、とりわけ、マイクロ波照射によって行った場合には、溶液を均一に加熱できるので、比較的短時間で金属超微粒子を合成でき、導電性ペーストの生産性に優れる。
【0022】
また、上記金属塩が、上記化1で表される特定の金属塩である場合には、低温焼成での分解性に優れることから、より低抵抗化を図りやすい導電性ペーストが得られる。
【0023】
また、上記第1の有機溶媒と上記反応残渣とを、第3の有機溶媒に置換して除去し、さらに、この第3の有機溶媒を除去することにより上記未乾固状態の金属超微粒子を得るようにした場合には、上記第1の有機溶媒と上記反応残渣とを一層除去しやすくなる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本実施形態に係る導電性ペーストの製造方法(以下、「本製法」ということがある。)について詳細に説明する。
【0025】
本製法は、金属超微粒子を含む合成液を調製する合成液調製工程と、未乾固状態の金属超微粒子を回収する回収工程と、ペースト化工程とを少なくとも有している。以下、各工程について順に説明する。
【0026】
1.合成液調製工程
本製法において、合成液調製工程は、金属塩と第1の有機溶媒とを含む溶液を加熱し、金属塩を還元して金属超微粒子を生成させ、金属超微粒子を含む合成液を得る工程である。
【0027】
(溶液)
上記金属塩としては、具体的には、例えば、一般式(R−A)−M(但し、Rは炭化水素基、AはCOO、OSO、SOまたはOPO、Mは金属、nは金属Mがとりうる価数と同一であり、1以上の整数である。)で表されるもの、金属アルコキシド(金属イソプロポキシド、金属エトキシドなど)、金属のアセチルアセトン錯塩(金属アセチルアセトネートなど)などの有機金属化合物を例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
【0028】
上記金属塩のうち、とりわけ、一般式(R−A)−Mで表されるものを好適に用いることができる。この金属塩は比較的安価であるので、コスト的に有利な導電性ペーストが得られる利点がある。また、この金属塩に由来する有機成分は、比較的低温で分解しやすいので、低温焼成による低抵抗化を図りやすい導電性ペーストが得られる利点がある。
【0029】
上記一般式(R−A)−Mにおいて、炭化水素基Rは、アルキル基などの飽和炭化水素基であっても良いし、アルケニル基などの不飽和炭化水素基であっても良い。また、その分子構造は、直鎖状であっても良いし、分岐状であっても良い。また、炭化水素基中の一部の水素は、得られる導電性ペーストの性質などに悪影響を与えない範囲内であれば、ハロゲン元素などの他の置換基に置換されていても良い。
【0030】
上記炭化水素基の炭素数は、特に限定されるものではないが、炭素数が比較的小さくなるにつれ、本製法による効果を発揮しやすくなる。
【0031】
すなわち、この工程では、後述するように、基本的に、金属コア表面が脂肪酸基などにより表面修飾された金属超微粒子が生成する。従来方法によれば、炭素数が小さくなるにつれ、立体障害が少なくなって隣接する粒子同士が近接しやすくなり、凝集塊がより発生しやすい状況となる。本製法によれば、炭素数が比較的小さくても、凝集塊のほとんどない導電性ペーストを得やすくなる。そのため、炭素数が比較的小さくても、本製法による効果を発揮することができる。
【0032】
一方、炭素数が比較的大きくなると、導電性ペーストの低温焼結性が低下し、導通信頼性も低下しやすくなるなどの傾向が見られる。
【0033】
これらを勘案すると、上記炭化水素基の炭素数の下限値としては、好ましくは、1以上、より好ましくは、3以上、さらにより好ましくは、5以上である。上記炭化水素基の炭素数の上限値としては、好ましくは、17以下、より好ましくは、15以下、さらにより好ましくは、11以下である。
【0034】
上記一般式(R−A)−Mにおいて、Aには、とりわけ、COOを好適に用いることができる。
【0035】
上記一般式(R−A)−Mにおいて、Mは、基本的には、何れの種類の金属であっても良く、導電性ペーストの用途などに応じて適宜選択することができる。金属Mとしては、具体的には、例えば、銀、金、白金属(白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、オスミウム)、銅、ニッケル、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、インジウム、コバルト、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、ガリウム、鉄、クロム、マンガン、イットリウムなど、これらの2種以上の組み合わせなどを例示することができる。
【0036】
これらのうち、金属Mとしては、低抵抗、安全性、還元性などの観点から、とりわけ銀、金、白金属、銅、ニッケル、これらの2種以上の組み合わせなどを好適なものとして例示することができる。
【0037】
このような金属塩としては、具体的には、脂肪酸金属塩、アルキルスルホン酸金属塩などを好適なものとして例示することができる。
【0038】
上記第1の有機溶媒は、合成用の有機溶媒である。このような有機溶媒としては、上記金属塩を溶解または分散させうるものであれば、何れの種類の有機溶媒であっても用いることができる。
【0039】
第1の有機溶媒としては、上記金属塩に対して還元性を示す還元性有機溶媒を好適に用いることができる。また、還元性有機溶媒は、水に対する溶解性が比較的低いものが良い。
【0040】
このような還元性有機溶媒としては、具体的には、例えば、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノールなどの炭素数3以上の一価アルコールなどを例示することができる。とりわけ、炭素数3〜30、好ましくは炭素数3〜20、より好ましくは炭素数3〜10、最も好ましくは炭素数4〜8の一価アルコールなどを好適なものとして例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
【0041】
炭素数が上記範囲内にある場合には、上記金属塩が急激に還元され難く、適度の還元力で金属塩を還元させやすいからである。
【0042】
なお、上記金属塩が第1の有機溶媒中に溶解するか分散するかについては、選択した金属塩と第1の有機溶媒との組み合わせ、第1の有機溶媒に対する金属塩の量などによる。また、第1の有機溶媒の選択に当たっては、後述する加熱温度を考慮し、その加熱温度よりも沸点が高く、加熱時に揮発し難いものを選択するのが好ましい。
【0043】
上記溶液中には、上記金属塩、第1の有機溶媒以外にも、金属超微粒子の生成などに悪影響を及ぼさない範囲内で、例えば、触媒や還元剤などの添加剤が1種または2種以上適宜添加されていても良い。
【0044】
(溶液の加熱)
本工程では、上記溶液を加熱することにより金属塩を還元する。ここで、加熱手法は、基本的には、溶液中の金属塩を還元させられる熱を与えられれば、特に限定されるものではない。加熱手法としては、具体的には、例えば、ヒーターなどによる電熱、熱せられたオイル、水などの熱媒体、バーナ火炎、熱風などの外部熱源により溶液を熱伝導などで加熱する方法、マイクロ波などの電磁波、高周波、レーザー光、電子線などを照射することにより溶液を加熱する方法などを例示することができる。なお、これら加熱手法は、単独で用いても良いし、2以上の手法を組み合わせて用いても良い。
【0045】
この際、溶液の加熱温度は、用いた金属塩の種類などにより異なる。また、上記加熱は、生成した金属超微粒子を酸化させないため、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気に溶液を存在させた状態で行うと良い。
【0046】
上記加熱手法のうち、好ましくは、外部熱源により溶液を加熱する方法、マイクロ波を照射することにより溶液を加熱する方法を用いると良い。より好ましくは、後者を用いると良い。溶液を均一に加熱することができ、短時間で金属超微粒子を合成できるなどの利点があるからである。
【0047】
これらにより溶液の加熱を行うには、具体的には、例えば、以下のようにすれば良い。
【0048】
前者の場合、溶液中の金属塩を還元させることが可能な温度に加熱された液体(例えば、オイル、水など)などの熱媒体に、溶液を入れた反応容器を接触させるもしくは近接させる、ヒーターやバーナ火炎などにより反応容器を加熱するなどすれば良い。
【0049】
一方、後者の場合、用いるマイクロ波は、特に限定されるものでない。具体的には、例えば、通常、日本国内で多用されている、周波数2.45GHzのマイクロ波を利用すれば良い。以下、マイクロ波の照射条件については、この周波数2.45GHzのマイクロ波を選択した場合を前提としたものであるが、他のマイクロ波を選択した場合には、これに準じて適宜照射条件を変更すれば良い。
【0050】
マイクロ波の照射強度は、一般に、溶液中の金属塩、第1の有機溶媒の種類などにより異なる。マイクロ波の照射強度が過度に小さくなると、加熱時間が長くなるなどの傾向が見られる。一方、マイクロ波の照射強度が過度に大きくなると、加熱時間が極端に短くなり、生成する金属超微粒子の粒径分布を制御しにくくなるなどの傾向が見られる。したがって、マイクロ波の照射強度の選択には、これらに留意すると良い。
【0051】
上記マイクロ波の照射強度の上限値としては、好ましくは、24W/cm以下、より好ましくは、18W/cm以下、さらにより好ましくは、12W/cm以下である。
【0052】
一方、上記マイクロ波の照射強度の下限値としては、好ましくは、1W/cm以上、より好ましくは、2W/cm以上、さらにより好ましくは、3W/cm以上である。なお、これらマイクロ波の照射強度は、マイクロ波出力(W)/反応溶液の体積(cm)で表される値である。
【0053】
また、上述した何れの加熱手法とも、加熱時間は、一般に、溶液中の金属塩、第1の有機溶媒の種類、反応温度などにより異なる。加熱時間が過度に短くなると、十分に金属超微粒子が生成しないなどの傾向が見られる。一方、加熱時間が過度に長くなると、生産性が低下したり、副反応物の生成によって金属超微粒子の純度が低下したりするなどの傾向が見られる。したがって、加熱時間の選択には、これらに留意すると良い。
【0054】
上記加熱時間の上限値としては、好ましくは、2時間以下、より好ましくは、1.5時間以下、さらにより好ましくは、1時間以下である。
【0055】
一方、上記加熱時間の下限値としては、好ましくは、30秒以上、より好ましくは、1分以上、さらにより好ましくは、2分以上である。但し、マイクロ波加熱の場合には、反応温度までの昇温時間を、外部加熱に比較して短時間で行うことができる。
【0056】
また、上述した何れの加熱手法とも、反応時の溶液の温度(反応温度)は、ほぼ一定となるように制御されていると良い。
【0057】
上記反応温度の上限値としては、好ましくは、300℃以下、より好ましくは、275℃以下、さらにより好ましくは、250℃以下である。一方、上記反応温度の下限値としては、好ましくは、80℃以上、より好ましくは、100℃以上、さらにより好ましくは、120℃以上である。
【0058】
なお、マイクロ波加熱を行う場合、反応温度の制御は、例えば、上記溶液中に温度センサーを漬け、溶液の温度が一定になるように、マイクロ波の照射のオン/オフを繰り返すことなどにより行うことができる。また、マイクロ波の照射は、公知のマイクロ波照射装置を用いて行えば良い。
【0059】
(金属超微粒子)
本工程において、上記溶液の加熱により、溶液中の金属塩が還元されて生成する金属超微粒子は、基本的には、次のような構造を有している。
【0060】
すなわち、上記金属超微粒子は、上記金属塩に由来する金属成分から主として構成された金属コアと、上記金属塩に由来し、金属コアの周囲を覆う有機成分(以下、「被覆有機成分」ということがある。)とを有している。例えば、一般式(R−A)−Mで示される金属塩を用いた場合、金属コアは、銀などの金属Mであり、上記被覆有機成分は、脂肪酸基などのR−A−基である。
【0061】
上記金属コアは、1種または2種以上の金属塩に由来する1種または2種以上の金属成分から構成されていて良い。また、上記被覆有機成分は、1種または2種以上の金属塩に由来する1種または2種以上の有機成分から構成されていて良い。
【0062】
なお、上記金属超微粒子のうち、金属コアの種類については、例えば、X線回折法などにより確認することができる。また、被覆有機成分の種類については、例えば、NMR(核磁気共鳴法)、GC/MS(ガスクロマトグラフィ/質量分析法)などにより確認することができる。
【0063】
上記金属コアの平均粒径は、例えば、加熱温度や加熱時間を適宜選択することにより制御することができる。上記金属コアの平均粒径の上限値としては、好ましくは、100nm以下、より好ましくは、75nm以下、さらにより好ましくは、50nm以下である。
【0064】
一方、上記金属コアの平均粒径の下限値としては、好ましくは、1nm以上、より好ましくは、3nm以上、さらにより好ましくは、5nm以上である。
【0065】
なお、上記平均粒径は、金属超微粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)写真から、金属超微粒子(もっとも、TEMでは金属コアしか観察できない)を任意に100個抽出して粒子径を測定し、その直径の小さい方から順に数えた場合に、粒子数が50%となるときの粒径(D50)の値である。
【0066】
2.回収工程
本工程は、上記調製した合成液から、第1の有機溶媒と反応残渣とを除去し、未乾固状態の金属超微粒子を回収する工程である。
【0067】
ここで、上記調製した合成液中には、生成した金属超微粒子以外にも、合成時に使用した有機溶媒や、原料である金属塩に由来する反応残渣(上記金属塩に由来し、上記金属超微粒子の合成後に残存する脂肪酸基などの残存有機成分など)などが存在している。
【0068】
これら有機溶媒や反応残渣は、導電性ペーストの品質や性状の安定性などの観点から、導電性ペースト中に実質的に残存していないことが好ましい。
【0069】
特に、反応残渣がペースト中に多量に含まれていると、導電性ペーストの焼結性が低下し、導通性能も低下しやすくなる。
【0070】
この点、従来製法のように、合成液を加熱乾固し、金属超微粒子を回収すると、反応残渣など不要成分は、そのほとんどが金属超微粒子とともに回収されてしまう。これに対し、本製法の回収工程では、反応残渣などの不要成分を金属超微粒子から除去して、金属超微粒子を回収する。
【0071】
この工程では、反応残渣などの不要成分を金属超微粒子から実質的に除去することができれば良い。完全な除去は困難だからである。
【0072】
さらに、この工程では、金属超微粒子を未乾固状態で回収する。後のペースト化工程におけるペースト化時に、凝集塊を生じ難くし、金属超微粒子の分散性を向上させるためである。
【0073】
上記回収方法としては、具体的には、例えば、上記合成液を静置したり、遠心分離するなどして、合成液中の金属超微粒子を沈澱させた後、上澄み液を除去する方法などを例示することができる。
【0074】
この際、上記沈澱物に、第1の有機溶媒と異なる種類の第3の有機溶媒を加えて再度撹拌し、金属超微粒子を再沈澱させた後、上澄み液を除去するなどしても良い。なお、この操作は複数回繰り返し行っても良い。
【0075】
上記のようにして、第1の有機溶媒と反応残渣とを、第3の有機溶媒に置換して除去し、さらに、この第3の有機溶媒を除去することにより、未乾固状態の金属超微粒子を回収した場合には、第1の有機溶媒と反応残渣とを一層除去しやすくなるので好ましい。
【0076】
この場合、第3の有機溶媒は、主として、洗浄用の有機溶媒として機能するものである。第3の有機溶媒としては、後述するペースト化工程で使用する第2の有機溶媒よりも沸点が低いものを用いると良い。ペースト化工程において、エバポレータなどの減圧濃縮装置を利用すれば、回収工程で除去しきれなかった第3の有機溶媒を、沸点差を利用して、比較的容易に除去することができるからである。また、第3の有機溶媒は、上記金属超微粒子との相溶性が低い貧溶媒であると良い。
【0077】
上記第3の有機溶媒としては、具体的には、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテルなどのエーテル類、ヘキサン、ペンタン、ヘプタンなどの炭化水素類などを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
【0078】
3.ペースト化工程
本工程では、上記回収工程で回収された未乾固状態の金属超微粒子と、第2の有機溶媒とを混合、ペースト化して、導電性ペーストを得る。
【0079】
ここで、上記第2の有機溶媒は、ペースト化用の有機溶媒である。未乾固状態の金属超微粒子を分散させやすく、ペースト状態を維持できるものであれば、特に限定されるものではない。得られた導電性ペーストの用途などを考慮して選択することができる。具体的には、導電性ペーストの使用温度で容易に揮発し難く、ペーストの粘度を安定に維持しやすいなどの観点から、使用温度より高い沸点を有する有機溶媒を好適に選択することができる。
【0080】
第2の有機溶媒としては、具体的には、例えば、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、デカノール、ヘキサノール、メタノール、エタノール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ジオール類、グリコール類、ポリオール類などのアルコール類、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などのアミン類、ヘキサン、トルエン、キシレン、オクタン、デカン、ウンデカン、テトラデカンなどの炭化水素類、メチルエチルケトン(MEK)、アセトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン(THF)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類、酢酸エチル、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテートなどのエステル類などを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
【0081】
上記第2の有機溶媒は、沸点の異なる有機溶媒を2種以上組み合わせた混合有機溶媒からなっていても良い。この場合、導電性ペーストの塗布膜の乾燥時に、相対的に沸点の低い有機溶媒が先に揮発するが、相対的に沸点の高い有機溶媒が残る。そのため、有機溶媒の揮発に起因する体積収縮時の応力が緩和され、亀裂の発生を抑制しやすくなるなどの利点があるからである。
【0082】
また、上記金属超微粒子の混合、ペースト化の手段は、特に限定されるものではない。上記手段としては、具体的には、例えば、超音波処理、ビーズミル、超臨界状態による分散処理、プロペラ型、乳鉢などのすり潰し式、回転型(自転・公転による回転)、振動型などの撹拌機、3本ロールなどの各種手段を例示することができる。これらは1種または2種以上併用しても構わない。
【0083】
また、回収工程において、第3の有機溶媒を使用した場合には、本工程において、例えば、エバポレータ、これと同等の機能を有する装置などを用い、上記第3の有機溶媒を実質的に除去するなどして、導電性ペーストの減圧濃縮処理を行っても良い。また、各種の脱泡装置を用い、脱泡処理なども必要に応じて行っても良い。
【0084】
また、導電性ペースト中に占める金属成分の含有量は、特に限定されることなく、用途などを考慮して適宜調節することができる。
【0085】
上記金属成分の含有量の上限値としては、好ましくは、95重量%以下、より好ましくは、90重量%以下である。一方、上記金属成分の含有量の下限値としては、好ましくは、5重量%以上、より好ましくは、10重量%以上、さらにより好ましくは、30重量%以上である。
【0086】
なお、上記混合時に、金属超微粒子の分散安定性を向上させる分散剤などの各種添加剤を1種または2種以上添加しても良い。
【実施例】
【0087】
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。
【0088】
1.実施例および比較例に係る導電性ペーストの作製
(実施例1)
<銀超微粒子を含む合成液の調製>
ヘキサン酸銀塩(C11COOAg)5mmolを、1−ヘキサノール30ml中に混合し、その後、超音波処理を行い、分散溶液を作製した。
【0089】
次いで、マイクロ波照射装置(マイクロ電子(株)製、2,450MHzマイクロ波加熱装置「MMG−213VP」)を用いて、窒素雰囲気下中、6W/cmの照射強度でマイクロ波(周波数2.45GHz)を分散溶液に照射し、当該溶液の温度を157℃(反応温度)に制御しながら、11分間加熱し、合成液を得た。
【0090】
なお、反応温度の制御は、溶液中に温度センサーを漬け、溶液の温度が一定になるように、マイクロ波照射のオン/オフを繰り返すことにより行った。
【0091】
ここで、合成液中に生成した生成物を特定するため、以下の確認試験を行った。なお、以下の確認試験は、単に生成物を特定するためのものであり、本発明に係る製造方法の一部を構成するものではない。
【0092】
先ず、上記合成液をヘキサンに分散し、それをカーボンメッシュに滴下・乾燥して得た試料を、透過型電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ製、「日立透過電子顕微鏡H−9000」)で観察した。その結果、ナノサイズの超微粒子が生成していた。
【0093】
次に、上記合成液を遠心分離器にかけ、分離物をメタノールで洗浄し、回収した超微粒子を用いてX線回折を行った。その結果、銀が生成していた。したがって、上記超微粒子のコアを構成する金属は、銀であることが分かった。
【0094】
次いで、回収した銀超微粒子について、GC/MS(ガスクロマトグラフィ/質量分析)分析を実施した。その結果、ヘキサン酸基が検出された。したがって、銀コアの周囲がヘキサン酸基により被覆されていることが分かった。
【0095】
以上の確認試験の結果から、上記合成液中には、銀コア表面がヘキサン酸基で表面修飾された銀超微粒子(銀コアの平均粒径:35nm)が含まれていることが確認された。
【0096】
<銀超微粒子の未乾固回収>
次に、上記合成液を6時間静置し、銀超微粒子を沈澱させた後、上澄み液を除去した。
【0097】
さらに、上記上澄み液を除去した後の沈澱物に、洗浄用の有機溶媒としてメタノール30mlを加えて撹拌し、1時間静置して銀超微粒子を沈澱させた後、上澄み液を除去した。その後、同様の操作を2回繰り返した。
【0098】
これにより、合成に使用したヘキサノール、反応残渣であるヘキサン酸基が実質的に除去された未乾固状態の銀超微粒子を得た。
【0099】
<ペースト化>
次に、上記未乾固状態の銀超微粒子9.00gと、ペースト化用の有機溶媒としてのテルピネオール5.10gと、分散剤(和光純薬工業株製、「オクチルアミン」)0.54gとを、ロータリーエバポレータのナス型フラスコ中に入れた。なお、上記エバポレーターのウォーターバスの水温は30℃〜40℃に設定した。
【0100】
次いで、上記エバポレータによる減圧濃縮により、上記未乾固状態の銀超微粒子に付着しているメタノールを除去した。
【0101】
次いで、得られた混合物(銀濃度は60wt%である。)をガラス管に入れた状態で、超音波洗浄器(40℃)を用いて30分間超音波処理し、ペースト化した。これにより、実施例1に係る導電性ペーストを得た。
【0102】
(実施例2)
上記実施例1に係る導電性ペーストの作製時に、ヘキサン酸銀塩(C11COOAg)に代えて、ラウリン酸銀塩(C1123COOAg)を用いた点以外は同様にして、実施例2に係る導電性ペーストを得た。
【0103】
(実施例3)
上記実施例1に係る導電性ペーストの作製時に、ヘキサン酸銀塩(C11COOAg)に代えて、オレイン酸銀塩(C1733COOAg)を用いた点以外は同様にして、実施例3に係る導電性ペーストを得た。
【0104】
(実施例4)
上記実施例1に係る導電性ペーストの作製時に、ヘキサン酸銀塩(C11COOAg)に代えて、プロパン酸銀塩(CCOOAg)を用いた点以外は同様にして、実施例4に係る導電性ペーストを得た。
【0105】
(比較例1)
上記実施例1に係る導電性ペーストの作製と同様にして、合成液を得た。次いで、この合成液にメタノールを投入し、3000rpmで10分間、遠心分離処理を行い、銀超微粒子を沈澱させた後、上澄み液を除去した。なお、この操作は、2回繰り返し実施した。
【0106】
次いで、得られた沈澱物を減圧乾燥(常温で180分間)することにより、乾固状態の銀超微粒子を得た。
【0107】
次いで、この乾固状態の銀超微粒子9.00gと、ペースト化用の有機溶媒としてのテルピネオール5.10gと、分散剤0.54gとを乳鉢上で1時間磨り潰しながら混合した後、この混合物(銀濃度は60wt%)を実施例1と同条件で超音波処理し、ペースト化した。これにより比較例1に係る導電性ペーストを得た。
【0108】
(比較例2)
上記実施例1に係る導電性ペーストの作製と同様にして、合成液を得た。次いで、この合成液にメタノールを投入し、3000rpmで10分間、遠心分離処理を行い、銀超微粒子を沈澱させた後、上澄み液を除去した。なお、この操作は、2回繰り返し実施した。
【0109】
次いで、得られた沈澱物を減圧乾燥(常温で180分間)することにより、乾固状態の銀超微粒子を得た。
【0110】
次いで、上記乾固状態の銀超微粒子9.00gと、ペースト化用の有機溶媒としてのテルピネオール5.10gと、上記分散剤0.54gと、希釈用の有機溶媒としてのメタノール10.4gとを、実施例1と同条件で超音波処理し、ペースト化した。なお、メタノールによる希釈を行ったのは、銀超微粒子の濃度が高いと、超音波による分散効果が得られないため、メタノールを添加して低粘度化し、上記効果が得られるようにしたものである。ここでは、メタノールによる希釈濃度は35重量%である。
【0111】
次いで、このペースト(銀濃度60wt%)を、上記ロータリーエバポレータのナス型フラスコ中に入れた。
【0112】
次いで、上記エバポレータによる減圧濃縮により、上記ペースト中に含まれているメタノールを除去した。
【0113】
これにより比較例2に係る導電性ペーストを得た。
【0114】
2.各導電性ペーストの評価
各導電性ペーストを、スライドガラス上にバーコート法によりそれぞれ塗布(塗布厚50μm、塗布寸法76mm×20mm)した。その後、各塗布膜を100℃で60分間乾燥してテルピネオールを揮発させた後、大気雰囲気中にて所定温度で所定時間焼成し、各焼成膜とした。
【0115】
なお、各導電性ペーストの焼成温度、時間は、200℃、30分間である。
【0116】
次に、光学顕微鏡(倍率450倍)を用い、得られた焼成膜の表面を観察し、凝集塊の有無を確認した。
【0117】
ここでは、任意に選択した1視野(543μm×677μm)中に含まれる10μm以上の凝集塊の数をそれぞれ数え、主にその数を相対比較することにより、各導電性ペーストを評価した。
【0118】
また、低抵抗測定器(4端子4探針法、(株)ダイアインスツルメンツ製、「ロレスタGP MCP−T610型」)を用い、上記各焼成膜の表面抵抗率を測定した後、触針式表面形状測定器((株)アルバック製、「Dektak」)で膜厚段差を測定し、膜厚を求めた。
【0119】
そして得られた表面抵抗率と膜厚とから体積抵抗率を算出した。その結果、実施例1の焼成膜の体積抵抗率は、3.0×10−6Ω・cm、実施例2の焼成膜の体積抵抗率は、3.0×10−6Ω・cm、実施例3の焼成膜の体積抵抗率は、3.0×10−6Ω・cm、実施例4の焼成膜の体積抵抗率は、3.0×10−6Ω・cm、比較例1の焼成膜の体積抵抗率は、8.0×10−6Ω・cm、比較例2の焼成膜の体積抵抗率は、5.0×10−6Ω・cmであった。
【0120】
なお、この表面抵抗率の測定、体積抵抗率の算出は、JIS K7194「導電性プラスチックの4探針法による抵抗率試験方法」に準拠して行った。但し、面積は、20mm×76mmで、測定装置は、(X,Y)=(15mm,5mm)、(15mm,15mm)、(38mm,10mm)、(60mm,5mm)、(60mm,15mm)の5点で補正係数を算出した上で、表面抵抗率を測定し、体積抵抗率を算出した。
【0121】
図1〜図3に、実施例1〜3に係る導電性ペーストより作製した焼成膜の光学顕微鏡写真(倍率450倍)を示す。図4に、比較例1に係る導電性ペーストより作製した焼成膜の光学顕微鏡(倍率450倍)写真を示す。図5に、比較例2に係る導電性ペーストより作製した焼成膜の光学顕微鏡(倍率450倍)写真を示す。
【0122】
図4から分かるように、比較例1に係る電性ペーストより作製した焼成膜では、50μm以下の凝集塊が多数確認された。これは、乾固状態の銀超微粒子を用いてペーストを作製しているのでペースト化時に銀超微粒子を十分に粉砕しきれなかったためであると考えられる。
【0123】
次に、比較例2の製造方法では、希釈溶媒を用いて粘度を低下させてペースト化している。そのため、比較例1の製造方法に比較して、超音波処理時の銀超微粒子の粉砕性が良くなると思われる。しかしながら、図5から分かるように、それでも10μm以上の凝集塊が4個程度確認された。また、10μm未満の凝集塊も確認された。
【0124】
このことから、比較例2の製造方法は、比較例1の製造方法に比較して、大きな凝集塊を少なくできるものの、抜本的な凝集塊対策にはなっていないことが分かる。
【0125】
これらに対し、図1〜図3などから分かるように、実施例1〜実施例4に係る製造方法による導電性ペーストによれば、10μm以上の凝集塊が全く見られないことが分かる。これは、未乾固状態で銀超微粒子を回収し、これを用いてペースト化しているため、ペースト化時における銀超微粒子の分散性が極めて高かったためであると考えられる。
【0126】
また、実施例1〜4に係る製造方法では、反応残渣のヘキサン酸基や合成時に使用したヘキサノールは、銀超微粒子の回収時に除去される。そのため、ペースト中への混入も抑制することができると言える。
【0127】
以上、実施形態、実施例について説明したが、本発明は上記実施形態、実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0128】
【図1】実施例1に係る導電性ペーストより作製した焼成膜の光学顕微鏡写真である。
【図2】実施例2に係る導電性ペーストより作製した焼成膜の光学顕微鏡写真である。
【図3】実施例3に係る導電性ペーストより作製した焼成膜の光学顕微鏡写真である。
【図4】比較例1に係る導電性ペーストより作製した焼成膜の光学顕微鏡写真である。
【図5】比較例2に係る導電性ペーストより作製した焼成膜の光学顕微鏡写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属塩と第1の有機溶媒とを含む溶液を加熱し、前記金属塩を還元して金属超微粒子を生成させ、前記金属超微粒子を含む合成液を得る工程と、
前記合成液から、前記第1の有機溶媒と反応残渣とを除去し、未乾固状態の金属超微粒子を得る工程と、
前記未乾固状態の金属超微粒子と、第2の有機溶媒とを混合し、ペースト化する工程とを有することを特徴とする導電性ペーストの製造方法。
【請求項2】
前記加熱は、外部熱源またはマイクロ波照射によることを特徴とする請求項1に記載の導電性ペーストの製造方法。
【請求項3】
前記金属塩は、下記の化1で表されることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性ペーストの製造方法。
(化1)
(R−A)−M
(但し、Rは炭化水素基、AはCOO、OSO、SOまたはOPO、Mは金属、nはMの価数である。)
【請求項4】
前記第1の有機溶媒と前記反応残渣とを、第3の有機溶媒に置換して除去し、さらに、この第3の有機溶媒を除去することにより、前記未乾固状態の金属超微粒子を得ることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の導電性ペーストの製造方法。
【請求項5】
請求項1から4の何れかに記載の導電性ペーストの製造方法により得られた導電性ペースト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−159498(P2008−159498A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−348826(P2006−348826)
【出願日】平成18年12月26日(2006.12.26)
【出願人】(000219602)東海ゴム工業株式会社 (1,983)
【Fターム(参考)】