説明

導電接続金物及び導電接続方法

【課題】取り付け時には開閉可能で、解放時には部品点数が少なく、作業が容易に行え、しかも、部品の落下による紛失や危険を回避することのできる導電接続金物及び導電接続方法を提供する。
【解決手段】一対の挟持部26、28を有する主筋取付部22と、挟持部の一方の外面側に設けられる導電線取付部24とを有し、主筋取付部22は、一対の挟持部26、28の一端部をヒンジ部30にて連結し、他端部を一方の挟持部26に回動可能に取り付けたボルト・ナット32のボルト32Aを他方の挟持部28に形成した係合片34に係合させ、ナット32Bにて一対の挟持部26、28の他端側を締め付け挟持可能とされ、導電線取付部24は、挟持部26、28の一方の外面側に設けられた導電線取り付け用の溝50を有する取付台座46と、この取付台座46に対してボルト54を介して導電線を押し付け保持可能にされた保持部材48とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電接続金物及び導電接続方法に関し、特に、少なくとも鉄筋を用いたコンクリート造の建築物の主筋端部に取り付けられて主筋同士の接続部間を導電線にて接続する。
【背景技術】
【0002】
一般に、鉄筋を用いたコンクリート造の建築物で、構造体利用により統合接地システムを構築する場合、特に、鉄筋コンクリート造の主筋を利用する場合においては、主筋の接続箇所において確実に導電性を確保しなければならない。
【0003】
主筋を圧接接続する場合には問題はないが、機械式継手(以後、カプラーと称す。)を利用する場合、最終的な主筋とカプラーとの固定はグラウト材で行っており、そのグラウト材には導電性がないため、アースクランプと称される導電接続金物を用いて導電性を確保しなければならない。
【0004】
アースクランプは、主筋の接続箇所において、カプラーを挟んで上下に取り付けてボンド線と称される導電線で結ぶことにより導電性を確保する機能を有している。
【0005】
アースクランプ取り付け作業時、作業スペースが確保されている状態での作業性・安全性は良いが、大規模現場で、柱筋を先組みして揚重機等で持ち上げながらカプラーを用いて接合していく場合、アースクランプを設置するための作業工程がとれず、柱筋接合後の作業となってしまう。
【0006】
アースクランプを繋ぐ導電線は、柱主筋内を通線するため、ボルトやナット類を締め込む作業は柱フープ筋の狭い隙間に手を差し込んで行うために危険で作業能率の悪い作業であった。
【0007】
このようなアースクランプの一つとして、特許文献1に示すような鉄筋接続金具の提案がなされている。
【0008】
この鉄筋接続金具は、挟持部材と挟着部材を開閉可能にする枢軸と、両部材を締結するボルト・ナットとを有する構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平9−73929号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このような鉄筋接続金具にあっては、枢軸とボルト・ナットが挟持部材及び挟着部材と別体にされているため、鉄筋への取り付け時には、枢軸とボルト・ナットを取り外してしまうと4部材になってしまい、部品点数が多く作業がしにくい上に、作業時に挟持部材や挟着部材、枢軸やボルト・ナット等を落下させて紛失したり、落下による周囲への危険を生じさせる恐れがある。
【0011】
本発明の目的は、取り付け時には開閉可能で、解放時には部品点数が少なく、作業が容易に行え、しかも、部品の落下による紛失や危険を回避することのできる導電接続金物及び導電接続方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記目的を達成するため、本発明の導電接続金物は、少なくとも鉄筋を用いたコンクリート造の建築物の主筋端部に取り付けられて主筋同士の接続部間を導電線にて接続する導電接続金物であって、
前記主筋の外表面に当接して両側から挟み込む一対の挟持部を有する主筋取付部と、
前記挟持部の一方の外面側に設けられて導電線を接続可能とされた導電線取付部とを有し、
前記主筋取付部は、一対の前記挟持部の一端部をヒンジ部にて連結し、他端部を一方の挟持部に回動可能に取り付けたボルト・ナットのボルトを他方の挟持部に形成した係合片に係合させ、ナットにて前記一対の挟持部の他端側を締め付け挟持可能とされ、
前記導電線取付部は、前記挟持部の一方の外面側に設けられた導電線取り付け用の溝を有する取付台座と、この取付台座に対してボルトを介して前記導電線を押し付け保持可能にされた保持部材とを有することを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、主筋取付部の一対の挟持部の一端部をヒンジ部にて連結し、他端部を一方の挟持部に回動可能に取り付けたボルト・ナットのボルトを他方の挟持部に形成した係合片に係合させ、ナットにて前記一対の挟持部の他端側を締め付け挟持させるようにすることで、取り付け時にはヒンジ部を介して開閉可能で、開放時には主筋取付部は一体となっているため、部品点数が少なく、作業が容易に行え、しかも、部品の落下による紛失や危険を回避することができる。
【0014】
本発明においては、前記主筋は外表面に凹凸部を有し、前記主筋取付部の一対の挟持部には、対向内面側に前記主筋の凹部に係合可能なフランジ部が形成されるようにすることができる。
【0015】
このような構成とすることにより、外表面に凹凸部を有する異形鉄筋である主筋の凹部にフランジ部を係合させることで、主筋に対して導電接続金物がずり落ちるのを防止することができる。
【0016】
本発明においては、前記導電線取付部は、取付台座の溝を直交方向に2本有するものとすることができる。
【0017】
このような構成とすることにより、取付台座に直交方向の2本の溝を設けることで導電線の取り付け方向任意に設定可能とし、取り付け作業の効率化を図ることが可能となる。
【0018】
本発明においては、前記導電線取付部のボルトは1本とすることができる。
【0019】
このような構成とすることにより、導電線取付部のボルトを1本とすることで、締め付け作業数を減少させて、作業効率の向上を図ることが可能となる。
【0020】
本発明の導電接続方法は、前述のいずれかの導電接続金物を用いて、少なくとも鉄筋を用いたコンクリート造の建築物の主筋同士の接続部間を導電線にて接続する導電接続方法であって、
上部側の主筋及び下部側の主筋に取り付ける2つの導電接続金物の導電線取付部に導電線を取り付けて連結する工程と、
前記導電線を連結した2つの導電接続金物をヒンジ部を中心に開放した状態で鉄筋内に挿入する工程と、
前記鉄筋内で上部側の導電接続金物の一対の挟持部を上部側の主筋に装着し、前記ボルト・ナットを回動させて係合片に係合させ、ボルトを締めて上部側の導電接続金物を上部側の主筋下端部に取り付ける工程と、
前記鉄筋内で下部側の導電接続金物の一対の挟持部を下部側の主筋に装着し、前記ボルト・ナットを回動させて係合片に係合させ、ボルトを締めて下部側の導電接続金物を下部側の主筋上端部に取り付ける工程と、
を含むことを特徴とする。
【0021】
本発明によれば、導電接続金物を開いた状態にすれば鉄筋内に導電接続金物を容易に挿入することができるため、予め上下に取り付ける2つの導電接続金物を導電線にて連結し、その状態で2つの導電接続金物を鉄筋内に挿入して主筋に取り付けることで、狭い鉄筋内での導電線の接続作業を不要として、作業効率を確実に向上させることが可能となる。
【0022】
また、鉄筋内でのボルト・ナットの締め付け作業は係合片での一箇所で済み、しかも、締め付け作業は鉄筋の外面側で行うことができ、作業効率を格段に向上させることができる。
【0023】
本発明においては、前記2つの導電接続金物の導電線取付部に導電線を取り付けて連結する際に、一方の導電接続金物の導電線取付部にスラブ側の等電位導電線を連結する工程を含むものとすることができる。
【0024】
このような構成とすることにより、導電接続金物を連結する導電線のみならず、等電位導電線も外部で導電接続金物に連結して鉄筋内に挿入することができ、等電位導電線の連結作業が格段に向上することとなる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる導電接続金物を用いて鉄筋コンクリート造の建築物の導電接続を行う状態を示す正面図である。
【図2】図1の導電接続状態の平面図である。
【図3】図1及び図2に示す導電接続金物の斜視図である。
【図4】図3の導電接続金物の正面図である。
【図5】図4の矢視V方向から見た側面図である。
【図6】図4の矢視VI方向から見た底面図である。
【図7】図6の取付台座に取り付ける保持部材の平面図である。
【図8】取付台座及び保持部材の断面図である。
【図9】(A)は、直交する2本の溝と2つのボルト穴を有する取付台座の平面図、(B)は、1本の溝と1つのボルト穴を有する取付台座の平面図、(C)は、直交する2本の溝と1つのボルト穴を有する取付台座の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0027】
図1〜図8は、本発明の一実施の形態にかかる導電接続金物を示す図で、図1は鉄筋取り付け時の正面図、図2はその平面図である。
【0028】
この実施の形態にかかる導電接続金物10は、少なくとも鉄筋を用いたコンクリート造、例えば鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造の建築物の鉄筋、例えば図1及び図2に示す柱鉄筋12に取り付けられるようになっている。
【0029】
この柱鉄筋12は、上下方向に延びる複数本の主筋14と、この主筋14に対して所定間隔で巻回される複数本のフープ筋16とを有しており、主筋14は、図1に示すように、上下方向の接続箇所でカプラ−18を回して接続されるようになっている。
【0030】
主筋14とカプラー18との固定は、グラウト材で行われるようになっており、このグラウト材は導電性を有していないため、上部側及び下部側の主筋14下端部及び上端部にそれぞれ導電接続金物10を取り付けて、それぞれの導電接続金物10を導電線20で連結することにより導電性を確保するようにしている。
【0031】
導電接続金物10は、前述のように、主筋14の端部に取り付けられて、上下側の主筋14同士の接続部間を導電線20にて接続するもので、導電性材料、例えば鉄製のものとされ、主筋取付部22と、導電線取付部24とを有している。
【0032】
主筋取付部22は、図3〜図6に示すように、主筋14の外表面に当接して両側から主筋14を挟み込む一対の挟持部26、28を有している。
【0033】
この一対の挟持部26、28は、一端部がヒンジ部30にて開閉可能に連結され、他端部に一方の挟持部26に回動可能にボルト・ナット32が取り付けられ、このボルト・ナット32のボルト32Aを他方の挟持部28の対応位置に形成した係合片34に係合させるようにしている。
【0034】
そして、ボルト32Aを係合片に係合させた状態で、ナット32Bにて一対の挟持部26、28の他端側を締め付けることで主筋14を挟持可能とされている。
【0035】
具体的には、ヒンジ部30は、一対の挟持部26、28に設けたヒンジ片26A、28Aをヒンジ軸となるボルト・ナット36にて連結した状態となっており、このヒンジ部30にて連結され、かつ、挟持部26、28を開放した状態でフープ筋16間より鉄筋12内に導電接続金物10が挿入されるようになっている。
【0036】
主筋挟持用のボルト・ナット32は、一方の挟持部26側に設けた一対の支持ブラケット38にピン40を回転可能に取り付け、このピン40にボルト・ナット32を一体に取り付け、支持ブラケット38間にはボルト・ナット32回動用のスリット42が設けられている。
【0037】
また、係合片34にもスリット42対応位置に係合用スリット44が設けられている。
【0038】
さらに、主筋14には外表面に凹凸部を有する異形鉄筋が用いられるため、主筋取付部の22の一対の挟持部26、28には、対向内面側に主筋14の凹部に係合可能なフランジ部62が形成され、これによって、主14筋に対して導電接続金物10がずり落ちるのを防止している。
【0039】
導電線取付部24は、一方の挟持部28の外面側に設けられて導電線20を接続可能とするもので、取付台座46と、保持部材48とを有する。
【0040】
取付台座46は、外面側に1本の導電線20取り付け用の溝50を有しており、この溝50に導線20を挿入可能にしている。
【0041】
また、溝50の両側には、それぞれボルト用ねじ穴52が設けられている。
保持部材48は、取付台座46に対してボルト54(図8参照)を介して導電線20を押し付け保持可能にするもので、ボルト用ねじ穴52対応位置に2個のボルト穴56が形成され、2本のボルト54をボルト穴56を介してボルト用ねじ穴52に螺合させることで締め付け固定可能にされている。また、保持部材48の取付台座46側の面には、溝50内に突出して導電線20を押し付け固定する突起部60が設けられている。
【0042】
このように、本実施の形態によれば、主筋取付部22の一対の挟持部26、28の一端部をヒンジ部30にて連結し、他端部を一方の挟持部26に回動可能に取り付けたボルト・ナット32のボルト32Aを他方の挟持部28に形成した係合片34に係合させ、ナット32Bにて一対の挟持部26、28の他端側を締め付け挟持させるようにすることで、取り付け時にはヒンジ部30を介して開閉可能で、開放時には主筋取付部22は一体となっているため、部品点数が少なく、作業が容易に行え、しかも、部品の落下による紛失や危険を回避することができることとなる。
【0043】
図9には、導電線取付部24の変形例を示す。
同図(A)では、導電線取付部24の取付台座46の溝50を直交方向に2本形成し、ボルト用ねじ穴52も2個設けるようにしている。
【0044】
このようにすることで、導電線20の取り付け方向を任意に設定可能とし、取り付け作業の効率化を図るようにしている。
【0045】
同図(B)では、導電線取付部24取付台座46の溝を1本にするとともに、ボルト用ねじ穴52を1個とし、導電線取付部24のボルト54を1本とすることで、締め付け作業数を減少させて、作業効率の向上を図ることが可能となるようにしている。
【0046】
同図(C)では、導電線取付部24の取付台座46の溝50を直交方向に2本形成し、ボルト用ねじ穴52を1個設けるようにしている。
このようにすることで、導電線20の取り付け方向を任意に設定可能とし、取り付け作業の効率化を図るとともに、導電線取付部24のボルト54を1本とすることで、締め付け作業数を減少させて、作業効率の向上を図ることが可能となるようにしている。
【0047】
次に、このような導電接続金物10を用いた導電接続方法について説明する。
【0048】
この導電接続方法においては、まず、図1に示すように、上部側の主筋14と下部側の主筋14とをカプラー18で接続した状態で、上部側の主筋14及び下部側の主筋14に取り付ける2つの導電接続金物10の導電線取付部24に導電線20を取り付けて連結する。
【0049】
次いで、導電線20を連結した2つの導電接続金物10をヒンジ部30を中心に開放した状態でフープ筋16の間より柱鉄筋12内に挿入する。
【0050】
次に、柱鉄筋12内で上部側の導電接続金物10の一対の挟持部26、28を上部側の主筋14に装着し、ボルト・ナット32を回動させて係合片34に係合させ、ボルト32Aを締めて上部側の導電接続金物10を上部側の主筋14下端部に取り付ける。
【0051】
そして、柱鉄筋12内で下部側の導電接続金物10の一対の挟持部26、28を下部側の主筋14に装着し、ボルト・ナット32を回動させて係合片34に係合させ、ボルト32Aを締めて下部側の導電接続金物10を下部側の主筋14上端部に取り付けることで、上部側の主筋14と下部側の主筋14の導電接続を行う。
【0052】
このように導電接続金物10を開いた状態にすれば柱鉄筋12内に導電接続金物10を容易に挿入することができるため、予め上下に取り付ける2つの導電接続金物10を導電線20にて連結し、その状態で2つの導電接続金物10を柱鉄筋12内に挿入して主筋14に取り付けることで、狭い柱鉄筋12内での導電線20の接続作業を不要として、作業効率を確実に向上させることが可能となる。
【0053】
また、柱鉄筋12内でのボルト・ナット32の締め付け作業は係合片34での一箇所で済み、しかも、締め付け作業は柱鉄筋12の外面側で行うことができ、作業効率を格段に向上させることができる。
【0054】
また、図1及び図2に示すように、スラブ側の等電位導電線58主筋14と接続する必要がある場合には、導電線20を2つの導電接続金物10の導電線取付部24に取り付けて連結する際に、上部側または下部側の一方の導電接続金物10の導電線取付部24にスラブ側の等電位導電線58を連結しておくことにより、導電接続金物10を連結する導電線20のみならず、等電位導電線58も柱鉄筋12の外部で導電接続金物10に連結して柱鉄筋12内に挿入することができ、等電位導電線58の連結作業が格段に向上することとなる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の形態に変形可能である。
【0056】
例えば、前記実施の形態においては、柱鉄筋の主筋の導電性を確保するために導電接続金物を用いた場合について説明したが、この例に限らず、壁・床・梁等において主筋の導電性を確保する場合にも適用可能である。
【符号の説明】
【0057】
10 導電接続金物
12 柱鉄筋
14 主筋
20 導電線
22 主筋取付部
24 導電線取付部
26、28 挟持部
30 ヒンジ部
32 ボルト・ナット
32A ボルト
32B ナット
34 係合片
46 取付台座
48 保持部材
50 溝
58 等電位導電線
62 フランジ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも鉄筋を用いたコンクリート造の建築物の主筋端部に取り付けられて主筋同士の接続部間を導電線にて接続する導電接続金物であって、
前記主筋の外表面に当接して両側から挟み込む一対の挟持部を有する主筋取付部と、
前記挟持部の一方の外面側に設けられて導電線を接続可能とされた導電線取付部とを有し、
前記主筋取付部は、一対の前記挟持部の一端部をヒンジ部にて連結し、他端部を一方の挟持部に回動可能に取り付けたボルト・ナットのボルトを他方の挟持部に形成した係合片に係合させ、ナットにて前記一対の挟持部の他端側を締め付け挟持可能とされ、
前記導電線取付部は、前記挟持部の一方の外面側に設けられた導電線取り付け用の溝を有する取付台座と、この取付台座に対してボルトを介して前記導電線を押し付け保持可能にされた保持部材とを有することを特徴とする導電接続金物。
【請求項2】
請求項1において、
前記主筋は外表面に凹凸部を有し、
前記主筋取付部の一対の挟持部には、対向内面側に前記主筋の凹部に係合可能なフランジ部が形成されていることを特徴とする導電接続金物。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記導電線取付部は、取付台座の溝を直交方向に2本有することを特徴とする導電接続金物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記導電線取付部のボルトは1本とされていることを特徴とする導電接続金物。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の導電接続金物を用いて、少なくとも鉄筋を用いたコンクリート造の建築物の主筋同士の接続部間を導電線にて接続する導電接続方法であって、
上部側の主筋及び下部側の主筋に取り付ける2つの導電接続金物の導電線取付部に導電線を取り付けて連結する工程と、
前記導電線を連結した2つの導電接続金物をヒンジ部を中心に開放した状態で鉄筋内に挿入する工程と、
前記鉄筋内で上部側の導電接続金物の一対の挟持部を上部側の主筋に装着し、前記ボルト・ナットを回動させて係合片に係合させ、ボルトを締めて上部側の導電接続金物を上部側の主筋下端部に取り付ける工程と、
前記鉄筋内で下部側の導電接続金物の一対の挟持部を下部側の主筋に装着し、前記ボルト・ナットを回動させて係合片に係合させ、ボルトを締めて下部側の導電接続金物を下部側の主筋上端部に取り付ける工程と、
を含むことを特徴とする導電接続方法。
【請求項6】
請求項5において、
前記2つの導電接続金物の導電線取付部に導電線を取り付けて連結する際に、一方の導電接続金物の導電線取付部にスラブ側の等電位導電線を連結する工程を含むことを特徴とする導電接続方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−164564(P2012−164564A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−25038(P2011−25038)
【出願日】平成23年2月8日(2011.2.8)
【出願人】(000166432)戸田建設株式会社 (328)
【出願人】(592091518)六興電気株式会社 (1)
【Fターム(参考)】