説明

小型メモリカード用アダプタ

【課題】 本発明は小型メモリカード用アダプタに関し、組立て性を改善した構成を実現することを目的とする。
【解決手段】 端子部材インサートハウジング部材2にカバー部材3が取り付けてある構成であり、小型メモリカード収容空間部9を有する。端子部材インサートハウジング部材2は、端子部材集合体がインサート成形してある構成である。ハウジング本体6は、Y1側の頭部6aと、Y2側のトレイ部6bとよりなる。頭部6aの下面に端子部群8を有する。小型メモリカード用接点部群10は頭部6aからトレイ部6b上に突き出ている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は小型メモリカード用アダプタに係り、特に、小型メモリカードを装着して通常のメモリカードと同様に使用される小型メモリカード用アダプタに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、半導体フラッシュメモリーを利用したメモリカードとして、パソコンに装着される通常のサイズのメモリカードと、携帯電話、デジタルカメラ等に装着される小型のサイズの小型メモリカードとが市販されている。また、小型メモリカードの有効利用のために、小型メモリカードアダプタが市販されている。小型メモリカード用アダプタは、メモリカードと同じサイズであって、小型メモリカードが装着可能であり、小型メモリカードを装着して、メモリカードと同様にパソコン等に装着されて使用される。
【0003】
従来の1例の小型メモリカード用アダプタは、例えば特開1004−265689号公報に示されるように、メモリカードと同じサイズであり、先端側に複数の端子部材が並んで組み込んであり、且つ、後ろ側に小型メモリカードが収容される小型メモリカード収容空間を有する構成である。複数の端子部材は、ハウジングに圧入されて固定されている。
【0004】
また、先端側の端子部のピッチと小型メモリカード収容空間内の端子部のピッチとが相違する場合には、端子部材が屈曲している形状であるため、端子部材を圧入するという手法がとれない。そこで、複数の端子部材をインサート成形して端子部材インサート成形部品を製造し、ハウジングは下側ハウジングと上側ハウジングとの二つに分け、端子部材インサート成形部品を下側ハウジングと上側ハウジングとの間に挟んで下側ハウジングと上側ハウジングとを超音波溶着して製造している。
【特許文献1】特開2004−265689号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複数の端子部材をハウジングに個別に圧入する構成は、組み立て工数がかかり、コスト高となっていた。
【0006】
端子部材インサート成形部品を製造し、これを下側ハウジングと上側ハウジングとの間に挟んで超音波溶着した構成では、部品点数が多くなると共に、一回の超音波溶着に約10秒程度の時間がかかり、同じくコスト高となっていた。
【0007】
そこで、本発明は、上記の点に鑑みてなされた小型メモリカード用アダプタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、メモリカードよりも小さい小型メモリカードが装着されて該メモリカードと同じく使用される小型メモリカード用アダプタであって、
複数の端子部材が整列した状態でインサート成形してある合成樹脂成形部品であって、端子部材群とハウジング部とよりなる端子部材付きのハウジング部材と、
該ハウジング部材の上面に取り付けてあるカバー部材とよりなり、
該ハウジング部材と該カバー部材とでもって、外形がメモリカードと同じサイズであり、内部に該メモリカードよりも小さい小型メモリカードが収容可能な小型メモリカード収容部を有するメモリカード筐体を構成し、
且つ、前記ハウジング部材は、先端側に、端子部が前記メモリカードの端子と同じ並びで並んでいるメモリカード対応端子部群を有し、前記小型メモリカード収容部内に、接点部が前記小型メモリカードの端子と同じ並びで並んでいる小型メモリカード対応接点部群を有する構成としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数の端子部材が整列した状態でインサート成形してある合成樹脂成形部品であるハウジング部材に、カバー部材を取り付けた構成であるため、部品点数が少なく出来、また、超音波溶着工程は不要となり、従来に比較して、製造コストを安価にすることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に本発明の実施の形態について説明する。
【実施例1】
【0011】
図1は本発明の実施例1になる小型メモリカード用アダプタ1を分解して示す。図2は小型メモリカード用アダプタ1を小型メモリカード100と併せて示す。図3は小型メモリカード用アダプタ1と小型メモリカード100とを表裏反転させて示す。図4は図2中IV-IV線に沿う拡大断面図、図5は図3中V-V線に沿う拡大断面図である。図6は小型メモリカード用アダプタ1に小型メモリカード100が装着された状態の斜視図である。
【0012】
各図中、X1−X2は小型メモリカード用アダプタ1の幅方向、Y1−Y2は長手方向、Z1−Z2は厚さ方向である。Y1は小型メモリカード100を小型メモリカード用アダプタ1内に挿入する方向及び小型メモリカード用アダプタ1を電子機器のスロット内へ挿入する方向である。
[小型メモリカード100の概略構成]
図2及び図3に示すように、小型メモリカード100は、通常サイズのメモリカードより小さい大きさであり、先端の裏面に端子群101を有する。両側には凹部102,103を有する。上面に表示マーク105を有する。
[小型メモリカード用アダプタ1の概略構成]
図1乃至図5に示すように、小型メモリカード用アダプタ1は、端子部材がインサート成形してある合成樹脂の成形部品である端子部材インサートハウジング部材2と、ハウジング部材2に取り付けられた金属板製のカバー部材3と、書き込み防止スイッチノブ4とよりなる構成である。端子部材インサートハウジング部材2は、端子部材群5(図13参照)とハウジング本体6とをよりなる。ハウジング本体6は、Y1側の頭部6aと、Y2側のトレイ部6bとよりなる。ハウジング部材2とカバー部材3とによって外形が通常サイズのメモリカードと同じサイズであるアダプタ筐体7を形成する。小型メモリカード用アダプタ1は、Y1方向端の下面に端子部群8(図3参照)を有し、カバー部材3とトレイ部6bとの間に小型メモリカード収容空間部9を有し、小型メモリカード収容空間部9の奥に小型メモリカード用接点部群10を有する。端子部群8は、通常サイズのメモリカードの端子群と同じ並びである。接点部群10は小型メモリカード100の端子群101と同じ並びである。端子部群8と小型メモリカード用接点部群10とはピッチが相違している。
【0013】
小型メモリカード100を通常サイズのメモリカード用スロットに対して使用する場合には、図6に示すように、小型メモリカード100を小型メモリカード用アダプタ1に挿入して装着して、小型メモリカード用アダプタ1を通常サイズのメモリカードと同じく通常サイズメモリカード用スロット内に挿入する。
[端子部材集合体20]
図7は端子部材集合体20を示す。端子部材集合体20は、板部材からプレス加工で製造されたものであり、NO.9、NO.1〜NO.3端子部材29、21、22,23が中間部を桟30で連結されており、NO.4〜NO.8端子部材24〜28が中間部を桟31で連結されており、NO.3端子部材23とNO.4端子部材24とが中間部を桟32で連結されており、両端側のNO.9端子部材29とNO.9端子部材28との間がパイロット穴付きのU字形状のフレーム部33で連結されている構成である。
【0014】
NO.1〜NO.9端子部材21〜29は、Y1側に端子部41〜49を有し、Y2側にばね状の接点部51〜59を有する。NO.1〜NO.9端子部材21〜29のY1側端は、Z1方向にL字形状に曲げてあり、L字型ラグ部60が形成してあり、且つ、各L字型ラグ部60の先端であるZ1側の端には切欠部61が形成してある。更に、各L字型ラグ部60の曲げた部分は所定の半径の丸み部62(図13参照)を有している。
【0015】
端子部41〜49は、通常サイズのメモリカードの端子と同じ並びで並んでおり、メモリカード対応端子部群70を構成する。
【0016】
接点部51〜59は、小型メモリカード100の端子群101と同じ並びで並んでおり、小型メモリカード対応接点部群71を構成する。
【0017】
NO.3端子部材23はグランド端子部材である。
[インサート成形]
図8はインサート成形のための金型装置80を示す。金型装置80は、下側金型81と、上側金型82と、Y1側のスライド金型83と、Y2側のスライド金型84とを有する。
【0018】
インサート成形は、端子部材集合体20を図9及び図10に示すように、下側金型81と上側金型82との間に挟み込み、更にY1側のスライド金型83とY2側のスライド金型84とをY1−Y2方向から突き合わせ、形成されたキャビティ85内に合成樹脂を注入して行う。キャビティ85は、頭部6aに対応するキャビティ部85aと、トレイ部6bに対応するキャビティ部85bとよりなる。注入された合成樹脂はキャビティ部85aを埋め端子部材集合体20を包み込んで頭部6aを形成し、且つキャビティ部85bを埋めてトレイ部6bを形成する。その後に、金型82、83,84を金型81から離すことによって、図11及び図12に示す端子部材インサートハウジング部材半完成品90が製造される。
【0019】
ここで、金型84はY2方向に突き出したロッド部86を有し、金型81は突起部81aを複数有し、金型82は突起部82aを複数有する。金型84はY1方向に板状に突き出た板状突き出し部84aを有する。
【0020】
図7の端子部材集合体20は、図10に示すように、Y1側の部分については、各端子部41等はロッド部86によって切欠部61を係止されて位置を規制されて且つ金型81の面に押し付けられて、位置決めされている。桟30の部分は金型81の突起部81aと金型82の突起部82aとによって挟まれて固定されている。桟31の部分も金型81の別の突起部(図示せず)と金型82の別の突起部(図示せず)とによって挟まれて固定されている。桟32の部分も金型81の別の突起部(図示せず)と金型82の別の突起部(図示せず)とによって挟まれて固定されている。よって、端子部材集合体20はハウジング本体6の頭部6aの内部のうち所定の位置に位置精度良く固定される。
【0021】
特に端子部41〜49はロッド部86によって切欠部61を係止されて位置を規制されているため、位置精度良く固定される。
【0022】
端子部41〜49(メモリカード対応端子部群70)は、図5に示すように、隣接するリブ6mの間に露出し、且つ、図4に示すように、L字型ラグ部60が頭部6aの内部に埋め込まれて先端側を固定されている。
【0023】
図11に示すように、接点部51〜59(小型メモリカード対応接点部群71)は、頭部6aのY2端側からトレイ部6b上にY2方向に突き出ている。
【0024】
同じく図11に示すように、頭部6aのY1側の端面には、ロッド部86によって形成された穴6cが並んで形成される。
【0025】
頭部6aのうちY2寄りの上面には、金型82の突起部82aによって開口6dが形成され、内部に桟32が露出している。
【0026】
図12に示すように、ハウジング本体6の裏面には、金型81の突起部81aによって開口6e、6f、6gが形成され、更に、スリット6h、6iが形成される。開口6eは前記の開口6dに対応する部位にあり、内部に桟32が露出している。開口6f内には、桟30が露出している。開口6g内には、桟31が露出している。
【0027】
なお、図10に示すように、金型84の板状突き出し部84aが接点部51等の下側に入り込んで金型81の突起部81aの側面に突き当っている。キャビティ部85bは金型81の上面と金型84と下面との間に形成されている。
[切断]
次いで、端子部材インサートモジュール半完成品90をプレス機にセットして、プレス機を動かして、フレーム部33を切断して除去し、且つ、プレスの型の一部が開口6d、6e、6f、6g内に入って桟32、30,31を切断する。これによって、インサートされた端子部材集合体20は、図13に示すように、各端子部材が電気的に独立して並んだ状態となる。これを端子部材群5という
桟32はNO.3端子部材23につながっている部分が残される。残された部分32Aは張り出し部となる。
【0028】
桟30及び桟31については、端子部材を繋いでいる両側端の二箇所を切断されて除去される。
【0029】
上記の切断によって、図1に示す端子部材インサートハウジング部材2が製造される。
[端子部材インサートハウジング部材2]
図1及び図14は端子部材インサートハウジング部材2を示す。ハウジング部材2は、ハウジング本体6に端子部材群5がインサートしてある構成である。
【0030】
端子部41〜49(メモリカード対応端子部群70)は、図5に示すように、隣接するリブ6mの間に露出し、且つ、図4に示すように、L字型ラグ部60が頭部6aの内部に埋め込まれて先端側が固定されている。接点部51〜59(小型メモリカード対応接点部群71)は、頭部6aのY2端側からトレイ部6b上にY2方向に突き出ている。
【0031】
このハウジング部材2のX2側のレール部6jに、図15に示す書き込み防止スイッチノブ4が取り付けてある。図14に示すように、レール部6jは内側に凸部6kを有する。図15に示すように、スイッチノブ4は、両端が固定のばね性の梁部95を有し、この梁部95は凸部96を有する。スイッチノブ90をスライドさせるときに、凸部96が凸部6kを乗り越え、クリック感触が得られる。
[カバー部材3]
図16はカバー部材3を表裏反転させて示す。図1及び図16に示すように、カバー部材3は、金属板のプレス加工部品であり、略中央に大きい窓3aを有し、且つZ2方向に曲げて形成された多くの部分を有する。Y1側の縁には、略Z字形状に曲げられてY1方向に突き出たラグ3b,3cと、Y1方向に折り返されたU字形状のばね部3dと、Z2方向に曲げてあるラグ3eとを有する。
【0032】
X1側の縁には、ラグ3f、3gと、ラッチばね3hと、ラグ3iとを有する。X2側の縁には、ラグ3j、3kと、ラッチばね3lとを有する。
【0033】
このカバー部材3は、図4中、二点鎖線で示すように、少し斜めの姿勢とし、ラグ3b,3cをハウジング部材2のスリットに差し込み、Y2側を押し下げることによって、ラグ3f、3g及びラグ3j、3kをハウジング部材2のスリットに圧入させて、図2及び図4に示すようにハウジング部材2に固定され、トレイ部6bの上側を覆い、小型メモリカード収容空間部9が形成される。
【0034】
U字形状のばね部3dは図17に示すようにNO.3端子部材23の張り出し部32Aと接触する。ラッチばね3hとラッチばね3lとは、空間部9内のX1側とX2側とで対向する。
【0035】
ラグ3e、3iは、ハウジング部材2の裏面にまで突き抜け、突き抜けた部分が直角に折り曲げられハウジング部材2の裏面に沿うようされ、図3に示すように、ハウジング部材2の裏面に露出して、静電気放電(ESD)端子3m、3nを構成する。
【0036】
ラグ3b,3cがハウジング部材2のスリットに差し込んであることによって、カバー部材3のY1側が浮き上がることが制限されている。
【0037】
窓3aの形状は四角形以外に円形等でもよい。
【0038】
上記カバー部材3が取り付けられて小型メモリカード用アダプタ1が完成する。
[小型メモリカード用アダプタ1の使用]
小型メモリカード用アダプタ1は、図6に示すように、小型メモリカード100を小型メモリカード用アダプタ1に挿入して装着して、小型メモリカード用アダプタ1を通常サイズのメモリカード用スロット内に挿入して使用される。
【0039】
小型メモリカード100は、その端子群101が小型メモリカード対応接点部群71に接触し、図18に示すように、両側の凹部102,103をラッチばね3h、3lによって係止され、容易には抜け出ない状態で装着される。
【0040】
また、小型メモリカード100の表示マーク105がカバー部材3の窓3aに露出して、使用者は小型メモリカード100が装着されていることを目視で認識することが可能である。
【0041】
また、静電気放電端子3m、3nは、ハウジング部材2の裏面のうち、離れた二箇所、即ち、使用者が小型メモリカード用アダプタ1を持ったときに指先が接触する部位に配置してある。よって、静電気を帯電している使用者が小型メモリカード用アダプタ1を持ったときに、手及び指が、カバー部材3又は静電気放電端子3m、3nに接触し、静電気がNO.3端子部材23に逃げ、小型メモリカード100が静電破壊される危険が回避される。
【0042】
また、図4に示すように、端子部41等のY1端は丸み部62であるため、小型メモリカード用アダプタ1を通常サイズのメモリカード用スロット内に挿入したときに、各端子部41等は丸み部62に案内されてメモリカード用スロット内の端子と円滑に接触し、端子部41及びメモリカード用スロット内の端子の端の部分が過度に磨耗したり損傷することが回避される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施例1になる小型メモリカード用アダプタを分解して示す斜視図である。
【図2】小型メモリカード用アダプタを小型メモリカードと併せて示す斜視図である。
【図3】小型メモリカード用アダプタと小型メモリカードとを表裏反転させて示す斜視図である。
【図4】図2中IV-IV線に沿う小型メモリカード用アダプタの拡大断面図である。
【図5】図3中V-V線に沿う拡大断面図である。
【図6】小型メモリカード用アダプタに小型メモリカードが装着された状態を示す斜視図である。
【図7】端子部材集合体を示す斜視図である。
【図8】インサート成形のための金型装置を概略的に示す斜視図である。
【図9】金型装置を概略的に示す断面図である。
【図10】複数の金型が端子部材集合体を挟み込んで組み合わされた状態を示す図である。
【図11】インサート成形された端子部材インサートハウジング部材の斜視図である。
【図12】端子部材インサートハウジング部材を表裏反転させて示す斜視図である。
【図13】ハウジング本体内の端子部材群をZ2側から見上げて示す斜視図である。
【図14】ハウジング部材への書き込み防止スイッチノブの取り付けを説明するための図である。
【図15】書き込み防止スイッチノブを下側から見上げて拡大して示す斜視図である。鍍付け手
【図16】カバー部材を表裏反転させて示す斜視図である。
【図17】U字形状のばね部がNO.3端子部材のグランド端子部に接触している状態を示す斜視図である。
【図18】小型メモリカードがラッチばねによって係止されている状態を示す図である。
【符号の説明】
【0044】
1 小型メモリカード用アダプタ
2 端子部材インサートハウジング部材
3 カバー部材
3a 窓
3m、3n 静電気放電端子
4 書き込み防止スイッチノブ
5 端子部材群
6 ハウジング本体
6a 頭部
6b トレイ部
7 アダプタ筐体
8 端子部群
9 小型メモリカード収容空間部
10 小型メモリカード用接点部群
20 端子部材集合体
21〜29 端子部材
30,31,32 桟
33 フレーム部
41〜49 端子部
51〜59 接点部
60 L字型ラグ部
70 メモリカード対応端子部群
71 小型メモリカード対応接点部群
80 金型装置
90 端子部材インサートモジュール半完成品
100 小型メモリカード
101 端子群
105 表示マーク


【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリカードよりも小さい小型メモリカードが装着されて該メモリカードと同じく使用される小型メモリカード用アダプタであって、
複数の端子部材が整列した状態でインサート成形してある合成樹脂成形部品であって、端子部材群とハウジング部とよりなる端子部材付きのハウジング部材と、
該ハウジング部材の上面に取り付けてあるカバー部材とよりなり、
該ハウジング部材と該カバー部材とでもって、外形がメモリカードと同じサイズであり、内部に該メモリカードよりも小さい小型メモリカードが収容可能な小型メモリカード収容部を有するメモリカード筐体を構成し、
且つ、前記ハウジング部材は、先端側に、端子部が前記メモリカードの端子と同じ並びで並んでいるメモリカード対応端子部群を有し、前記小型メモリカード収容部内に、接点部が前記小型メモリカードの端子と同じ並びで並んでいる小型メモリカード対応接点部群を有する構成としたことを特徴とする小型メモリカード用アダプタ。
【請求項2】
請求項1に記載の小型メモリカード用アダプタにおいて、
前記ハウジング部材は、複数の端子部材が桟で連結してある端子部材集合体をインサート成形し、前記桟に対応する部位に開口を有する構成であり、
該開口の個所で、上記桟が切除してある構成としたことを特徴とする小型メモリカード用アダプタ。
【請求項3】
請求項1に記載の小型メモリカード用アダプタにおいて、
各端子部材は、先端側の端子部の個所がL字形状に折れ曲がったラグ部を有し、このラグ部は端に切欠部を有し、このラグ部はハウジング部材の内部に入り込んでおり、
前記ハウジング部は先端に、ラグ部の切欠部に到る穴を有する構成としたことを特徴とする小型メモリカード用アダプタ。
【請求項4】
請求項3に記載の小型メモリカード用アダプタにおいて、
L字形状に折れ曲がったラグ部の折れ曲がり部は、丸み部を有する構成としたことを特徴とする小型メモリカード用アダプタ。
【請求項5】
請求項1に記載の小型メモリカード用アダプタにおいて、
該カバー部材は、装着される小型メモリカードの表示マークを露出させる窓を有する構成としたことを特徴とする小型メモリカード用アダプタ。
【請求項6】
請求項1に記載の小型メモリカード用アダプタにおいて、
前記複数の端子部材のうちのグランド端子部材は、横に張り出している張り出し部を有し、
該カバー部材は、ばね性を有するばね部を有し、
該カバー部材が端子部材付きのハウジング部材に取り付けられた状態で、前記ばね部が前記グランド端子部材の張り出し部と接触している構成としたことを特徴とする小型メモリカード用アダプタ。
【請求項7】
請求項1に記載の小型メモリカード用アダプタにおいて、
該カバー部材は、前記端子部材付きのハウジング部材を貫通して、貫通した部分をハウジング部材の裏面に沿うように折り曲げられたラグを有する構成としたことを特徴とする小型メモリカード用アダプタ。
【請求項8】
請求項1に記載の小型メモリカード用アダプタにおいて、
該カバー部材は、装着された小型メモリカードの凹部を係止するラッチばねを有する構成としたことを特徴とする小型メモリカード用アダプタ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−331024(P2006−331024A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−152868(P2005−152868)
【出願日】平成17年5月25日(2005.5.25)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】