説明

小型充填キャッパー装置

【課題】 従来、充填キャッパー装置において発泡性の高い液体を充填する場合、気泡が発生して容器から溢れてしまい、所定量の充填ができず、さらに装置、容器が汚染される問題があった。この問題を解決して高速処理が可能な充填キャッパー装置の提供を課題とする。
【解決手段】 回転テーブル10に載った充填台2上の容器1は液体を注入させるに際して、その充填台2を傾斜させると共にその容器1の口の中に液充填機20のノズル20aを挿入し、液体の発泡を少なくする充填台傾斜機構15を備えることを特徴とし、液体の発泡性が高くても高速で充填処理を行える小型充填キャッパー装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多品種の容器に充填・キャッピング可能なロータリー式充填装置に係り、より詳しくは気泡を生じやすい液体の充填を高速で行うことが可能な充填装置に関する。
【背景技術】
【0002】
容器或いは瓶へ液体を充填する装置は従来数多く公開されていた。例えば、特許文献1に開示されているような大小或いは形状の様様なペットボトル、ビンなどの容器に対応した汎用性の高いビンの充填装置が知られている。また特許文献2も連続走行する容器に液体を充填する装置に関するものである。
【0003】
特許文献1の発明は、ビン供給装置、ビン充填装置、ビンキャッピング装置、とその間のペットボトル移載機構を備え、ペットボトルなどの充填容器の上部開口部の2段括れ部の一方を掛止して吊り下げて充填或いはキャッピングを行うことにより、異なるサイズ、形状のビンを取り扱うことにより、ロット変更に伴う調整の手間をなくすることを特徴としている。しかし、容器が垂直に保持されたまま充填されるため、発泡性の高い液体の充填では、ゆっくり時間をかけて充填しないと漏れてしまう問題があった。
また、特許文献2においても、液体が発泡性の高い液についての充填については記載されていない。
【0004】
【特許文献1】特開2002−104587号公報(第2、3頁、第1図)
【特許文献2】特開平11−278594号公報(第2、3頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、充填装置或いは充填キャッパー装置において、発泡性の高い液体を充填する場合、気泡が発生して容器から溢れてしまい、所定量の充填ができず、さらに機械・容器が汚染される確率が高い問題があった。
【0006】
発泡性の液体の充填に際して、容器から液体が漏れやすいのは、通常通り容器を水平な台上に設置して充填するので液体の注入の際容器の底面に当たる衝撃あるいは液面に当る衝撃により液体を泡立たせるためであった。
【0007】
この気泡の発生を抑え、溢れないように充填するためには充填速度(つまりローターの回転速度)を低く設定せざるを得ず、高速処理ができなかった。
【0008】
以上の不具合を解決するため、本発明は容器を搭載する充填台を、液体充填の際に自動的に傾斜させて、充填液への気泡の発生を極力抑える構成を提供する。
【0009】
従って、発泡性の高い液体を充填する際に、容器・機械の汚染を極力防止し、高速処理が可能な充填装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の小型充填キャッパー装置は、シャフト軸の回転軸受部を固定した基板テーブルと、その基板テーブルの下側のシャフト軸に配設した回転駆動伝達部と、前記基板テーブルに上側のシャフト軸に配設した回転テーブルと、容器に液体を充填するため、その回転テーブルの周縁に沿って取付けられた複数n個の充填台と、を少なくとも備え、回転テーブルが間欠的に回転し、それら充填台に搭載した容器が回転テーブルにより回転してそれぞれ定めた円周角位置において、順次、充填とキャッピングを行うロータリー式の充填キャッパー装置であって、
前記充填台は容器搭載板とその板に垂直に接続された背面板と、その背面板に取付けられ、容器の外周を2点支持して瓶口を所定位置に固定するヤゲン部材とからなり、
前記回転テーブルは、前記n個の充填台の背面板をそれぞれ接続するn個のアームと、それらアーム毎にその回転テーブルの円周方向と直交する面上に自在に回転させるためのn個のアーム支点軸受とを備え、
その回転テーブルの回転によって、充填台が液充填機を設置した円周角位置の範囲内にあるときは、その充填台のアームを下側から押上げると共に、搭載されている容器の軸を垂直から傾斜させる前記回転軸受部上の固定テーブルに設けられた傾斜カムとを備えた充填台傾斜機構により、前記ノズルからの液体充填に際して気泡の混入が少なくなり高速充填が可能なことを特徴とする。
【0011】
また、前記充填台傾斜機構に加え、前記円周角位置の範囲内において、前記傾斜カムにより充填台の容器搭載板が水平から傾斜して液体充填のため回転テーブルが一時停止しているとき、その前記液充填機のノズル先端の直下にある容器の瓶口を押上げて前記ノズルの先端を瓶口の内部に入れるため、前記容器搭載板を所定量押上げるため、液充填機が配置された円周角位置の前記固定テーブルにエアシリンダー機構を備え、
液充填機のノズルから吐出した充填液が容器内壁を伝って充填されるため気泡の発生が更に少なくなることを特徴とする。
【0012】
また、前記エアシリンダー機構は、さらに前記容器搭載板を押上げるに際して、前記エアシリンダー機構の先端にローラを設け、スムーズに所定量持上げることを特徴とする。
前記傾斜させた充填台は、その上に搭載する容器の種類、長さに対応して、前記エアシリンダー機構の固定位置を可変できる調整機構を設けたことを特徴とする。
【0013】
また、前記傾斜させた充填台は、その上に搭載する容器の種類、長さに対応して、前記エアシリンダー機構の固定位置を可変できる調整機構を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明は以下の効果を呈する。すなわち、各容器は回転テーブルの周縁に取付けられた複数の充填台にそれぞれ搭載され、その回転テーブルの回転により充填台が丁度液充填機のノズルの下に位置したときは、充填台を傾斜させる機構により、発泡性の高い液体を高速で容器に充填しても気泡の発生が抑えられ、高速充填が可能となる。
【0015】
特に、充填台は充填位置の回転テーブル円周角範囲のみ自動的に傾斜させて、充填台に搭載されている容器を傾斜させ、他の範囲は総て充填台を傾斜させず、すなわち容器を直立したままキャッピングなどの作業が行える構成となるので充填キャッパー装置として小型に設計できる効果がある。
【0016】
また、ヤゲン部材による2点支持であるため、外径寸法或いは長さの異なる多品種の容器に容易に対応することができ、更にヤゲン部品にアダプターを装着することにより上下で径の異なる容器も扱うことができる。
【0017】
充填ノズル先端は、容器がエアシリンダー機構により持上げられることにより瓶口の中まで差し込まれる。このためさらに気泡の発生を少なくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の小型充填キャッパー装置の実施例について以下、図に基づいて説明する。
【0019】
図1、図2は、小型充填キャッパー装置の全体構成図を示す。図1は前面図、図2はその平面図である。
【0020】
ここで、100は基板テーブル、その基板テーブル100の中央にはシャフトの回転軸受部100bが固定され、その中心にシャフト軸100aが貫通している。叉、回転軸受部100bの上部には固定テーブル100eが固定されている。
【0021】
基板テーブル100の下側のシャフト軸100aには、このシャフトを間欠的に回転させる回転駆動伝達部100cが接続される。
【0022】
一方、基板テーブル100の上側のシャフト軸100aには回転テーブル10が接続されている。さらにその上のシャフト軸100a先端部には8角面が設けられそれぞれの面に反射鏡100dが取付けられている。
【0023】
回転テーブル10は、本実施例では等間隔で8ヶ所位置の下部にアーム支点軸受12が配設される。それらのアーム支点軸受12はそれぞれアーム11(8個)の回軸の支点となる。尚、そのアーム11の回軸面は回転テーブル10円周方向に直交する面である。
【0024】
ここで、2は充填台全体を示し、図1右側の充填台2は容器1を直立に立てる場合の状態を示し、図1左側の充填台2は容器1を傾斜させる場合の状態を示す。
【0025】
それら充填台2はそれぞれアーム11に接続され、この実施例では8台ある。
【0026】
充填台2は容器の底面を載せる容器搭載板2aと、その容器搭載板2aに対して垂直に接続される背面板2bと、その背面板2bに接続されたヤゲン形状のヤゲン部材2cからなる。
【0027】
ヤゲン部材2cは、容器の外周を2点支持して瓶口を所定位置に固定する。また、充填台2が傾斜されたとき、容器1の周面がヤゲン部材2cに寄りかかり、容器1は回転テーブル10の周方向への可動はさらに制約される。
【0028】
13は、前記固定テーブル100e上に設けられた傾斜カムを示し、回転テーブル10と同軸に配置される。傾斜カム13の構造は厚さの薄い円筒中空状であって、その中空円筒壁の径は図1、図2に示す様に8個のアーム下側になるような構造とする。
【0029】
よって、その中空円筒壁すなわち傾斜カム13の高さは充填台2を傾斜させたい回転テーブル10の中心軸に対して円周方向位相角度位置では図1のようにカムの高さを高くしてアーム11を上げる(実施例では約30度アーム11を傾斜させる)ようにし、傾斜させたくない前記位相角度位置では図1のようにアーム11を水平となるようなカムの高さとする。
【0030】
図2には、回転テーブル10の周縁に沿って中空円筒状の筒壁すなわち傾斜カム13があり、その傾斜カム13の上端は8個のアーム11の下端のカム対向板14に接触している。
【0031】
図2の実施例では、その回転テーブル10が一時停止して、その中心軸に対する各位相角度位置を(A)〜(H)と呼称して示している。
【0032】
位相角度位置(B)、(C)でそれらの充填台2の容器1に液体を注入するに際して、その容器1を傾斜させたいので、位置(B)、(C)における充填台2のアーム11の下側のカム対向板14を押上げるように、その下端の傾斜カム13は高さを高く形成する。
【0033】
位相角度位置(A)から(B)と、(C)から(D)への充填台2の状態は、スムーズに容器が直立から傾斜、傾斜から直立に動作するように傾斜カム13の上端の高さの変化は緩やかに変わる曲面で接続する。
【0034】
図5に傾斜カム13の一例を示す。ここでH1はアーム11が水平になるカムの高さ、H2はアーム11が30度の傾斜となるカムの高さである。H1からH2への高さの変化は前述したように連続的に変化する曲面である。
【0035】
図1では、充填台傾斜機構15は以上の傾斜機構全体を示し、14は傾斜カム13とのカム対向板を示す。
【0036】
16は、固定テーブル100eに固定されたエアシリンダー機構、17は先端ローラ、18はレバーを示す。このエアシリンダー機構16は、(B)及び(C)の位置に設けられて、充填台2が(B)或いは(C)に位置して傾斜しているとき、図3(後述する)に示すように容器1の瓶口1aの中に液充填機のノズル20aを入れるために容器搭載板2aの下部を押上げて充填台を傾斜させながら押上げる機構である。その際にエアシリンダーの先端ローラ17によりスムーズに押上げられる。
【0037】
レバー18には、押上げ量を調節するネジがある。
【0038】
次に、図2の平面図の実施例によって、小型充填キャッパー装置の全体構成を詳細に説明する。
【0039】
この実施例では回転テーブル10の充填台2がn=8の場合である。
【0040】
ここで、(A)〜(H)は、回転テーブル10が一時停止して、それぞれ8台の充填台2のその中心軸に対する8ヶ所の各位相角度位置を示す。尚、角度間隔はこの実施例では45度である。それぞれの位置における回転してきた充填台2の作業内容を以下に示す。
【0041】
(A):直立の充填台2上に空の容器1を投入。
(傾斜カム13により充填台2は直立から傾斜へ)
(B):第1の液体注入
(C):第2の液体注入
(傾斜カム13により充填台2は傾斜から直立へ)
(D):スペース
(E):瓶口へ蓋を載置
(F):内栓キャッピング
(G):外栓キャッピング
(H):容器搬出
【0042】
ここで、21は液充填機20のスタンドである液充填機固定部を示し、基板テーブル100に固定される。
【0043】
尚、位置(B)、(C)における第1、第2の液体の注入は、2箇所の位置での作業により、時間を必要とするその作業に対して2倍の作業時間を与えるものである。また、ドレッシングなど、調味液と油などの2種類の液を充填させることもできる。
【0044】
次に、図3により位置(B)、(C)における液体注入についてより詳細に説明する。
【0045】
図3の左側は、液体を液充填機20のノズル20aから容器1に注入する位置(C)における状態の詳細を示す。
【0046】
先ず、(1)位置(C)或いは(B)は充填台2がくれば、傾斜カム13によりアーム11が上昇し、充填台2が約30度傾斜する。その充填台2に載っている容器1は傾斜し、瓶口1aはノズル20aの真下に来る。
【0047】
次に、(2)自動的にエアシリンダー機構16がONとなり、所定量先端が延び、その先端ローラ17が傾斜している容器搭載板2aの底を押上げてさらに傾斜させる。
【0048】
その押上げによって、充填台2がアーム支点軸受12を中心して上昇回転するため、容器1の瓶口にノズル20aが挿入される。
【0049】
以上の(1)、(2)の機構動作によって、発泡性の高い液体を容器1ヘ注入したとき、従来に比較して発泡が殆ど生じない。従って、回転テーブル10の間欠回転速度を上げて、高速充填できるようになる。
【0050】
尚、容器の種類により、容器1の瓶口1aの位置が変わっても、その種類に合わせてノズル20aの位置を軸方向径方向調整機構23と、エアシリンダー機構16の押し上げ量調整のためのアジャスタ19のネジにより容易に調整をすることができる。
【0051】
次に、図3の右側にある外栓キャッピングについて述べる。この位置は(G)に相当する。
【0052】
尚、キャッピング機構には、(F)の位置で行う内栓キャッピング機構30と(G)の位置にある外栓キャッピング機構40の作業があるが、容器1の蓋の種類に合わせていずれの装置に作業をさせるか選択するスイッチを押下する。選択されたいずれかの作業が行われ、他方の作業はパスされるようにする。
【0053】
図3の実施例では外栓キャッピングを選択し、(G)位置で停止し、外栓作業を行う状態を示す。43は容器固定機構であり、一時的に容器1が回転しないようにするもので、瓶口1aの蓋1bを所定トルクで回転し、巻き締めして栓をするためのものである。41、42は外栓キャッピング機構40にある栓位置調整機構である。
【0054】
尚、図3のアジャスタ19は軸方向に移動させてネジ止めできるようにしてあり、そのアジャスタ19の上下移動(図3では2点鎖線で表す)により、容器の形状、充填液の特性に合わせて充填台2の押し上げ量を多くしたり少なくしたりすることが可能である。
【0055】
次に、図4について、容器移動の全体の流れについて述べる。
【0056】
位置(A)で充填台2の一つに投入された空の容器1は、回転して位置(B)に来て一時停止する。この直前までに充填台2は水平から30度傾斜する。
【0057】
位置(B)では、液体が容器の半分だけノズル20aから注入充填される。
【0058】
その際、液充填機20には光センサ22が設けられ、一方中心軸のシャフト軸100aには正8角形方向に反射鏡100dが合計8個設けられ、光センサ22はその反射鏡100dと対向したとき(すなわち丁度回転テーブル10が一時停止したとき)その反射光を検出して、容器の有無を確認し、液充填機20を稼動させる。このため、容器が装填されていない充填台に液体が注入されることはない。
【0059】
位置(C)に充填台2がきて一時停止した場合も、同様の確認がなされ、容器がある場合のみ残りの半分量の注入充填が行われる。この説明では、ひとつの容器に対して2箇所の液充填機20が半分ずつ注入することで、注入時間を短縮させる例を示したが、ドレッシングなど、異なる液体をそれぞれの液充填機20から注入する場合もある。
【0060】
以上のように、光センサ22及び正8角形方向に取り付けられた反射鏡100dにより、容器1が充填台2に載置されているのを確認し、液充填機20や、内栓キャッピング機構30、外栓キャッピング機構40を動作させる。
【0061】
位置(D)、(E)は、液体が注入された容器1の口部、瓶口1aにその蓋1bを載せる位置である。蓋1bを瓶口1aに載せる作業は、操作者の人手で行う。勿論ここに蓋の自動供給機構を設けても良い。
【0062】
位置(F)は、内栓が選択されている場合、内栓キャッピング機構30が稼動して蓋1bが締められる。容器1のサイズに合わせて予め瓶口位置調整機構31によりその位置を設定しておく。
【0063】
位置(G)は、外栓が選択されている場合、外栓キャッピング機構40が稼動して蓋1bが締められる。容器1のサイズに合わせて予め栓位置調整機構41、42によりその位置を設定しておく。
【0064】
外栓キャッピング機構40が稼動するときは、容器固定機構43が容器1を押えて所定のトルクで蓋が巻き締めされる。
【0065】
位置(H)は、ここにきた充填台2の容器1を外側にあるローラコンベアの搬出機構50へ排出する位置である。
【0066】
搬出機構50には、容器1を充填台2からローラコンベア上に移動させるための容器排出機構51を備える。容器排出機構51は、充填台2が回転してくる前に容器排出板51aをエアシリンダーにより径方向の内側に位置させておき、容器1を搭載した充填台が到着したとき外側に動作させ容器1を排出機構50側に押し出す。
【0067】
位置(A)では、空になった充填台2の上に空の容器1を投入して以上の動作を繰返すことになる。
【0068】
蓋の種類、サイズが異なる容器1の充填キャッピングを行う場合、内栓、外栓の選択(図示されていない選択スイッチボタンを押す)と共に、容器のサイズに合わせて液充填機20及びアジャスタ19の調整、内栓キャッピング機構30又は外栓キャッピング機構40の調整を行う。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の小型充填キャッパー装置の実施例の前面図である。
【図2】本発明の小型充填キャッパー装置の実施例の平面図である。
【図3】容器位置調整機構の詳細図である。
【図4】容器移動の全体の流れ図である。
【図5】傾斜カムの構造図である。
【符号の説明】
【0070】
1 容器
1a 瓶口
1b 蓋
2 充填台
2a 容器搭載板
2b 背面板
2c ヤゲン部材
10 回転テーブル
11 アーム(n個)
12 アーム支点軸受(n個)
13 傾斜カム
14 カム対向板
15 充填台傾斜機構
16 エアシリンダー機構
17 先端ローラ
18 レバー
19 アジャスタ
20 液充填機
20a ノズル
21 液充填機固定部
22 光センサ
23 軸方向径方向調整機構
30 内栓キャッピング機構
31 瓶口位置調整機構
40 外栓キャッピング機構
41 栓位置調整機構
42 栓位置調整機構
43 容器固定機構
50 搬出機構
51 容器排出機構
51a 容器排出板
100 基板テーブル
100a シャフト軸
100b 回転軸受部
100c 回転駆動伝達部
100d 反射鏡
100e 固定テーブル




【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフト軸の回転軸受部を固定した基板テーブルと、その基板テーブルの下側のシャフト軸に配設した回転駆動伝達部と、前記基板テーブルに上側のシャフト軸に配設した回転テーブルと、容器に液体を充填するため、その回転テーブルの周縁に沿って取付けられた複数n個の充填台と、を少なくとも備え、回転テーブルが間欠的に回転し、それら充填台に搭載した容器が回転テーブルにより回転してそれぞれ定めた円周角位置において、順次、充填とキャッピングを行うロータリー式の充填キャッパー装置であって、
前記充填台は容器搭載板とその板に垂直に接続された背面板と、その背面板に取付けられ、容器の外周を2点支持して瓶口を所定位置に固定するヤゲン部材とからなり、
前記回転テーブルは、前記n個の充填台の背面板をそれぞれ接続するn個のアームと、それらアーム毎にその回転テーブルの円周方向と直交する面上に自在に回転させるためのn個のアーム支点軸受とを備え、
その回転テーブルの回転によって、充填台が液充填機を設置した円周角位置の範囲内にあるときは、その充填台のアームを下側から押上げると共に、搭載されている容器の軸を垂直から傾斜させる前記回転軸受部上の固定テーブルに設けられた傾斜カムとを備えた充填台傾斜機構により、前記ノズルからの液体充填に際して気泡の混入が少なくなり高速充填が可能なことを特徴とする小型充填キャッパー装置。
【請求項2】
前記充填台傾斜機構に加え、前記円周角位置の範囲内において、前記傾斜カムにより充填台の容器搭載板が水平から傾斜して液体充填のため回転テーブルが一時停止しているとき、その前記液充填機のノズル先端の直下にある容器の瓶口を押上げて前記ノズルの先端を瓶口の内部に入れるため、前記容器搭載板を所定量押上げるため、液充填機が配置された円周角位置の前記固定テーブルにエアシリンダー機構を備え、
液充填機のノズルから吐出した充填液が容器内壁を伝って充填されるため気泡の発生が更に少なくなることを特徴とする請求項1記載の小型充填キャッパー装置。
【請求項3】
前記エアシリンダー機構は、さらに前記容器搭載板を押上げるに際して、前記エアシリンダー機構の先端にローラを設け、スムーズに所定量持上げることを特徴とする請求項2記載の小型充填キャッパー装置。
【請求項4】
前記傾斜させた充填台は、その上に搭載する容器の種類、長さに対応して、前記エアシリンダー機構の固定位置を可変できる調整機構を設けたことを特徴とする請求項2記載の小型充填キャッパー装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−127087(P2008−127087A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−316811(P2006−316811)
【出願日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【出願人】(505447939)静岡エンジニアリング・サービス株式会社 (3)
【Fターム(参考)】