小型船舶の燃料油供給モジュール
【課題】小型船舶の燃料油供給装置にあって、各機器は、個々に機関室内に搭載し、取付け、配線、配管工事を行っており、足場の悪い所で、危険であり、狭い場所での工事で作業効率が悪いという問題点を有していた。
【解決手段】第1燃料油供給ポンプ54と第2燃料油供給ポンプ55を縦型ポンプで、吐出口を向かい合わせに直列に配置し、燃料油加熱器60を第1燃料油供給ポンプと第2燃料油供給ポンプに並列に配置、共通台盤上に配置することを基本構成とし、燃料油供給モジュール化することで、陸上で完成状態として組立て、機関室では所定の場所に設置し、配線、配管の端部を必要箇所に接続するものである。
【解決手段】第1燃料油供給ポンプ54と第2燃料油供給ポンプ55を縦型ポンプで、吐出口を向かい合わせに直列に配置し、燃料油加熱器60を第1燃料油供給ポンプと第2燃料油供給ポンプに並列に配置、共通台盤上に配置することを基本構成とし、燃料油供給モジュール化することで、陸上で完成状態として組立て、機関室では所定の場所に設置し、配線、配管の端部を必要箇所に接続するものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、船舶の機関室に設けるディーゼル機関に供給する燃料油供給モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に小型船舶では、図1に示すように、ディーゼル機関の燃料油供給系統において、燃料油常用タンク1に貯蔵されている燃料は、一次燃料油コシキ2をへて燃料油流量計3を経由し、第1燃料油供給ポンプ4、第2燃料油供給ポンプ5、燃料加熱器6さらに二次燃料油コシキ7を経て主機関8に供給している。該主機関8で消費され、余った燃料油はエアセパレータ9を経由し、第1燃料油供給ポンプ4または第2燃料油供給ポンプ5で再び吸引循環され、主機関8で消化された燃料油は燃料油常用タンク1に貯蔵されている燃料油から一次燃料油コシ2をへて燃料油流量計3を経由して第1燃料油供給ポンプ4または第2燃料油供給ポンプ5に供給される燃料油供給配管系統が一般的である。第1燃料油供給ポンプ4、第2燃料油供給ポンプ5と、1台は予備として装備または、図示なし燃料油移送ポンプを切替て予備として使用する場合もある。
【0003】
従来、この種の発明とする小型船舶を、図2機関室の左舷サイドストリンガー上の斜視図をもって説明する。
機器は、機関室の面積及び容積が非常に狭い中で設置しているがその中でも機関室二重底頂部10とその直上甲板11の高さの中ほどにサイドストリンガー12を、機器の据付け場所として利用されているが、面積を確保に大きな効果をはたしている。
【0004】
燃料油系統の機器配置をサイドストリンガー12上に、燃料油流量計13を設置し、横型燃料油ポンプの第1燃料油供給ポンプ14、第2燃料油供給ポンプ15の長さ方向を、船の長さ方向として直列にサイドストリンガー12上に据付けられ、燃料油加熱器16は、メンテナンスのために内部ヒーター17の抜き取り場所が必要で、第2燃料油供給ポンプ15の上部に該メンテナンス場所を確保することで、第2燃料油供給ポンプ15の最高部より高い位置が内部ヒーター17の下面が高く設置することで据付け面積を減ずるために特設肋骨18に燃料油加熱器台19を設け、燃料油加熱器16を据付け、据付工事が終了後に、電気配線および配管工事、燃料管の防熱工事が行なわれている。
【0005】
なお、モジュールではないが、船舶の燃料供給ユニット(特開平9−58584)は従来から知られている。船舶の燃料供給ユニットではユニット化について、燃料油供給ポンプを支柱に縦型にして第1燃料油供給ポンプと第2燃料油供給ポンプを背中合わせに取付け、片方の電動モータの回転方向を逆回転とすることで吸入口と吐出口が同じ方向にすることで配管の容易性と操作性の向上を図ったものであるが片側の電動モータの回転方向を逆回転としたことで2台の異なったポンプとなるのでコスト高になり、広く採用することが出来ていない。
【0006】
小型船舶では、機器の据付けは、片側が壁面とか外板面として配置する場合が多くで、機器の操作、メンテナンスを一方からしか出来ない。また、据付け面と直上の甲板までの高さが無いなどの制約が多くて、機器のユニット化および、モジュール化が出来ていない状況である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平09−58594 船舶の燃料供給ユニット
【特許文献2】特許出願2006−168094 燃料油供給装置
【特許文献3】特開平07−317614 燃料油移送装置
【特許文献4】登録実用新案 3017366 船舶の燃料供給ポンプ
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】商船機関部設計マニュアル 配管系統 社団法人 日本舶用機関学会 研究委員会報告 No.87、 昭和53年12月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
背景技術で述べたように、機関室各機器は、甲板上またはサイドストリンガー上に据付け、壁面では壁面に取り付けられた機器台への据付るなど、機器は個々に機関室内に搭載し、機器台へ取付け後、電気配線、配管工事を行い、足場の悪い所で危険であり、狭い所の場所での作業で効率が悪いという問題点を有していた。サイドストリンガー上の燃料油供給機器の配置では、燃料油流量計、第1燃料油供給ポンプ、第2燃料油供給ポンプから燃料加熱器をサイドストリンガー上に配置する場合は、燃料油の流れに沿って、燃料油流量計、第1燃料油供給ポンプ、第2燃料油供給ポンプおよび燃料加熱器と順番に船の長さ方向に直列に配置となり、船型が異なる場合にはその都度設計を行っている。据付後の燃料管、電線を配線することになり、機器の据付け面積も広くなり、燃料油配管も長く、操作するにも移動距離が長く操作、メンテナンスする面積も必然的に広く必要となる。
【0010】
この発明は、従来の技術の有するような不十分な点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、第1燃料油供給ポンプ、第2燃料油供給ポンプ、燃料油加熱器等を共通台盤上に配置することを基本構成として、燃料油給油ユニットをモジュール化して陸上で組立を行い設置面積を小さくし、標準化と拡張性を考慮した装置とすると共に、配管の容易性、操作性、作業効率と安全の向上を図ろうとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の燃料油供給モジュールは、第1燃料油供給ポンプ、第2燃料油供給ポンプ、燃料油加熱器を共通台盤上に配置することを基本構成とし、配置は、共通台盤の長辺の一辺前側を操作側として、該共通台盤の操作側の一辺に平行に垂直面を有する2台のポンプ台に、第1燃料油給油ポンプと第2燃料油給油ポンプの吐出口および吸入口の方向が共通台盤の長辺の一辺に平行に、かつ該2台のポンプ吐出口が向い合うようにポンプ架台とポンプ台を配置締結し、該燃料油加熱器は、長さ方向を共通台盤後面に沿って平行で、第1燃料油給油ポンプと第2燃料油給油ポンプの中間より右側後方に、内部ヒーター引抜側を右側に向けて共通台盤上に据付け、配管は、第1燃料油供給ポンプと第2燃料油供給ポンプの吸入口を、リング状に水平配管し、該リング状配管から枝管を設け、該枝管から2本の枝管をとり、1本枝管は、燃料油常用タンクからの接続口を設け、燃料油流量計を接続、もう1本の枝管は、エアセパレータからの接続口を設け、2台の第1燃料油給油ポンプと第2燃料油給油ポンプの吐出口を接続し、その管の中央から燃料油加熱器の燃料油入口に接続し、該燃料油加熱器の燃料油出口には、主機関への接続口を設ける。
【0012】
この燃料油供給モジュールで、基本構成にオプションとして、燃料油粘度計を設ける場合は、燃料油加熱器の燃料油出口と主機関への接続口の配管に燃料油粘度計を設け、第1燃料油給油ポンプと第2燃料油給油ポンプの間に設置して操作側に向けて配置し、制御盤を設ける場合には、基本構成の共通台盤を延長した上に、燃料油加熱器のヒーター引抜スペース側前面に制御盤を配置する。
【0013】
この燃料油供給モジュールで、第1燃料油供給ポンプは、縦型ポンプの駆動軸に電動機の駆動軸を連結し、該電動機を上方に、該縦型ポンプを下方になるようにポンプ架台にボールトにて締結一体とし、該第1燃料油供給ポンプの流れ方向は左方向にたいして、第2燃料油供給ポンプは、該縦型ポンプとポンプ架台をボールトの締結によって吐出口の角度位置を駆動軸に対して第1燃料油供給ポンプの締結ボールト位置を180度回転することで、第1燃料油供給ポンプに対して、逆の流れ方向になり右方向の流れで第2燃料油供給ポンプとなり、第1燃料油供給ポンプと第2燃料油供給ポンプは同じポンプが使用できる。
【0014】
この燃料油供給モジュールは、設計工程では燃料油供給モジュールの基本構成に、オプション項目を設定し、事前に設計しておくことで基本構成を変えないで、標準化し、製作工程では、燃料油供給モジュール製作は陸上で製作して配線、配管は陸上で工事を済ます。船舶の機関室の所定の場所に設置し、配管、配線を必要箇所に接続する。
【発明の効果】
【0015】
この燃料油供給モジュールでは、設計工程では、計画時から主機関の燃料油消費量の範囲を設定することで、汎用性を重点に置いた設計が出来る。例として主機関1500馬力では、燃料油供給ポンプでは電動モータの回転数を1200r.p.m.で使用し、主機関2250馬力では電動モータの回転数を1800r.p.m.で使用すれば同じ燃料油供給モジュールでカバーできる。内航船では特殊船を除けば建造隻数が多いGT499tの貨物船では2000馬力主機関から5000KL積タンカーでは4500馬力主機関の範囲をカバーするには2機種開発することでカバーが出来る。
【0016】
また、燃料油供給モジュールの基本構成にオプション仕様を想定して設計しておくことで、仕様に対応した標準図面を提出することで設計時間は短縮でき、基本構成を変更せずに対応できる。小型船舶を建造している内航船造船所では設計する人材も劇的に減少している中でモジュール化することで燃料油供給モジュールの制作を集約が可能となる。
製作工程では完成品として、造船所に納め、船舶の機関室の所定の場所に設置し、配線、配管の端部を必要箇所に接続するものである。
【0017】
この発明では、燃料油供給モジュールの設計工程では、仕様オプションを想定した設計しておくことで顧客のニーズの対応が容易で、仕様に対応した標準図面を準備しておくことで設計の変更や顧客との調整にも時間が掛からなくて設計をやり直すことなく出図が出来、燃料油供給ユニットの基本構成を変更せず、設計時間の短縮及び間違いもなく設計品質も上がる。 製作工程では、仕様に対応した機器を台盤上に据付け、配線、配管工事を行い、陸上にて運転、検査を受けた状態で出荷でき品質も向上する。同じ製品を作ることで習熟度が増し組立て時間工数も低減でき、陸上の工場で製作、組立ることで安全である。
【0018】
燃料油供給モジュールの配置では、第1、第2燃料油給油ポンプの吐出口、吸入口を共通台版に平行に配置することで奥行きは最小になり、第1、第2燃料油給油ポンプで吐出口を向かい合せにすることで配管が単純化出来ることで、第1、第2燃料油給油ポンプ、燃料油粘度計、燃料油流量計および主要な弁が燃料油給油ポンプ側の前面操作側に配置されているので操作性、メンテナンス性は向上し、省スペース化となる。船舶の機関室床形状は船尾部が狭く、船首側が広くなっている形状の中で、燃料油供給ユニットでは船尾側では狭く、船首側では幅広い据付け面としている事で、幅の狭いサイドストリンガー上に据付ける場合に配置上有利となる。ここで説明した燃料油供給ユニットの基本構成の配置は、左舷側を想定したもので、右舷に据付ける場合は該説明した配置を共通台盤の燃料油給油ポンプ側の長辺一辺を対象として組立てる配置とする
【0019】
造船所では燃料油供給モジュールは、配線、配管など完成した状態にて造船所に納入、機関室の所定の場所に設置し、配線、配管の端部を必要か所に接続するものである。造船所の設計では困難な箇所は燃料油供給モジュール内に包含されているので外部の管が簡略化されているために機関室の配管設計も整理が容易で最適配管設計が可能で、従来では、船ごとの設計であったが燃料油供給モジュールの標準図面で配置も容易となり、難易度の高い管はモジュールの中に包含されて、直管に近い配管の組合せで、配管数も減少、現場工事の軽減で短納期、工数低減に寄与出来る。また、製品の品質が向上また仕様変更に対応が容易となる、と共に、乗組員の操作性も向上に繋がる。装置も単純化、省スペース、低コスト、短納期としての燃料油供給ユモジュールを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】従来の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給系統の概略図である
【図2】従来の実施形態に係る小型船舶の機関室の左舷サイドストリンガー上概略配置図である
【図3】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュール基本構成の配置平面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュールの基本構成の配置側面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュールの概略図である。
【図6】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュールの基本構成にオプションを加えた配置の平面図である。
【図7】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュールの基本構成にオプションを加えた配置の側面図である。
【図8】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュールの基本構成にオプションを加えた概略図である。
【図9】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュールの第1燃料油供給ポンプの正面図である。
【図10】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュールの第1燃料油供給ポンプの側面図である。
【図11】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュールの第2燃料油供給ポンプの正面図である。
【図12】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュールの第2燃料油供給ポンプの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
第1燃料油供給ポンプ、第2燃料油供給ポンプ、燃料油加熱器を共通台盤上に配置することを基本構成とする燃料油供給モジュールである。
【0022】
図3、図4に示す実施形態は、この燃料油供給モジュールの基本構成配置を示す。共通台盤50の長辺である一辺51側を操作側として呼ぶ、操作側の一辺51に平行にポンプ台52及びポンプ台53を設け、第1燃料油給油ポンプ54と第2燃料油給油ポンプ55を配置し、該第1燃料油給油ポンプ54の吐出口56と第2燃料油給油ポンプ55の吐出口57は、操作側の一辺51に平行で、かつ2台のポンプ吐出口56と吐出口57が向い合うようにポンプ架台58、とポンプ台52及びポンプ架台59とポンプ台53を配置締結し、
該第1燃料油給油ポンプ54と第2燃料油給油ポンプ55との中間より右側に、該共通台盤50の操作側の一辺51の反対辺61に沿って、燃料油加熱器60を該共通台盤50上に配置し、内部ヒーター62の引抜側を右側に向けて据付ける。
【0023】
図6、7図に示す実施形態は、燃料油供給ユニットの基本構成にオプションに制御盤63を設定した配置を示す。図3、図4で示した基本構成の配置をベースとして、該共通台盤50の右側の短辺を延長し、第1燃料油供給ポンプ54の右側並びに、燃料油加熱器60の内部ヒーター61の引抜メンテナンススペースより操作側に向けて、制御盤63は共通台盤50上に据付ける。
【0024】
図5に示す実施形態は、この燃料油供給ユニットの基本構成の配管は、該第1燃料油供給ポンプ54の吸入口64、と第2燃料油供給ポンプ55の吸入口65を、配管66はリング状に水平配管し、該配管66から枝管67を設け、燃該枝管67から2本の枝管68および枝管69を分岐し、枝管68は燃料油常用タンクから接続口70を設けて、燃料油流量計71に接続、枝管69はエアセパレータからの接続口72を設け、
該第1燃料油給油ポンプ54の吐出口73と第2燃料油給油ポンプ55の吐出口74を結んだ配管75から該燃料油加熱器60の燃料油入口76に接続し、燃料油加熱器60吐出口77には、主機関への接続口78を設ける。
【0025】
図8に示す実施形態は、この燃料油供給ユニットの基本構成にオプションに燃料油粘度計79を設定した配管を示す。図5で示した基本構成の配管で、燃料油加熱器60吐出口77と主機関への接続口78の間で、該第1燃料油供給ポンプ54と第2燃料油供給ポンプ55の間でメンテナンスが容易で、燃料油粘度計79の指示器80が見易い位置に配置、配管する。
【0026】
図9、図10に示す実施形態に係る第1燃料油供給ポンプ54を示す。縦型ポンプ81の駆動軸に電動機82の駆動軸を連結し、該電動機82を上方に、該縦型ポンプ81を下方になるようにポンプ架台58にボールトにて締結一体とし、該第1燃料油供給ポンプ54の流れ方向85となる。
【0027】
図11、図12に示す実施形態に係る第2燃料油供給ポンプ55を示す。
ポンプ架台59には駆動軸と平行な取付け面83を有し、燃料油供給ポンプ81は、ポンプ架台59の取付け面84を基準として、該縦型ポンプ81とポンプ架台59をボールトの締結によって吐出口の角度位置を駆動軸に対して第1燃料油供給ポンプの締結ボールト位置を180度回転することで、第1燃料油供給ポンプ54に対して、逆の流れ方向86と第2燃料油供給ポンプ55となる。第1燃料油供給ポンプと第2燃料油供給ポンプは、同じポンプが使用できる。
【0028】
なお、上記実施形態は、小型船の主機関の燃料油供給モジュールとして説明したが、本発明の燃料油供給モジュールは、基本構成と2例のオプションで説明したが、示した以外にオプションがあれば設計段階から加えて検討すればよいことで、更に燃料油供給モジュールとして発展することが出来る。
【符号の説明】
【0029】
50 共通台盤
51 操作側 (共通台盤の長辺の1辺)
52、53 ポンプ台
54 第1燃料油供給ポンプ
55 第2燃料油供給ポンプ
56、57 吐出口
58、59 ポンプ架台
60 燃料油加熱器
61 共通台盤の操作側の反対側1辺
62 内部ヒーター
63 制御盤
64、65 吸入口
66、75 管
67,68,69 枝管
70 燃料油常用タンクからの接続口
71 燃料油流量計
72 エァセパレーターからの接続口
76 燃料油加熱器の燃料油入口
77 燃料油加熱器の燃料油出口
78 主機関への接続口
79 燃料油粘度計
80 燃料油粘度計指示器
81 縦型ポンプ
82 電動機
83、84 取付け面
85、86 燃料油供給ポンプの流れ方向
【技術分野】
【0001】
この発明は、船舶の機関室に設けるディーゼル機関に供給する燃料油供給モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に小型船舶では、図1に示すように、ディーゼル機関の燃料油供給系統において、燃料油常用タンク1に貯蔵されている燃料は、一次燃料油コシキ2をへて燃料油流量計3を経由し、第1燃料油供給ポンプ4、第2燃料油供給ポンプ5、燃料加熱器6さらに二次燃料油コシキ7を経て主機関8に供給している。該主機関8で消費され、余った燃料油はエアセパレータ9を経由し、第1燃料油供給ポンプ4または第2燃料油供給ポンプ5で再び吸引循環され、主機関8で消化された燃料油は燃料油常用タンク1に貯蔵されている燃料油から一次燃料油コシ2をへて燃料油流量計3を経由して第1燃料油供給ポンプ4または第2燃料油供給ポンプ5に供給される燃料油供給配管系統が一般的である。第1燃料油供給ポンプ4、第2燃料油供給ポンプ5と、1台は予備として装備または、図示なし燃料油移送ポンプを切替て予備として使用する場合もある。
【0003】
従来、この種の発明とする小型船舶を、図2機関室の左舷サイドストリンガー上の斜視図をもって説明する。
機器は、機関室の面積及び容積が非常に狭い中で設置しているがその中でも機関室二重底頂部10とその直上甲板11の高さの中ほどにサイドストリンガー12を、機器の据付け場所として利用されているが、面積を確保に大きな効果をはたしている。
【0004】
燃料油系統の機器配置をサイドストリンガー12上に、燃料油流量計13を設置し、横型燃料油ポンプの第1燃料油供給ポンプ14、第2燃料油供給ポンプ15の長さ方向を、船の長さ方向として直列にサイドストリンガー12上に据付けられ、燃料油加熱器16は、メンテナンスのために内部ヒーター17の抜き取り場所が必要で、第2燃料油供給ポンプ15の上部に該メンテナンス場所を確保することで、第2燃料油供給ポンプ15の最高部より高い位置が内部ヒーター17の下面が高く設置することで据付け面積を減ずるために特設肋骨18に燃料油加熱器台19を設け、燃料油加熱器16を据付け、据付工事が終了後に、電気配線および配管工事、燃料管の防熱工事が行なわれている。
【0005】
なお、モジュールではないが、船舶の燃料供給ユニット(特開平9−58584)は従来から知られている。船舶の燃料供給ユニットではユニット化について、燃料油供給ポンプを支柱に縦型にして第1燃料油供給ポンプと第2燃料油供給ポンプを背中合わせに取付け、片方の電動モータの回転方向を逆回転とすることで吸入口と吐出口が同じ方向にすることで配管の容易性と操作性の向上を図ったものであるが片側の電動モータの回転方向を逆回転としたことで2台の異なったポンプとなるのでコスト高になり、広く採用することが出来ていない。
【0006】
小型船舶では、機器の据付けは、片側が壁面とか外板面として配置する場合が多くで、機器の操作、メンテナンスを一方からしか出来ない。また、据付け面と直上の甲板までの高さが無いなどの制約が多くて、機器のユニット化および、モジュール化が出来ていない状況である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平09−58594 船舶の燃料供給ユニット
【特許文献2】特許出願2006−168094 燃料油供給装置
【特許文献3】特開平07−317614 燃料油移送装置
【特許文献4】登録実用新案 3017366 船舶の燃料供給ポンプ
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】商船機関部設計マニュアル 配管系統 社団法人 日本舶用機関学会 研究委員会報告 No.87、 昭和53年12月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
背景技術で述べたように、機関室各機器は、甲板上またはサイドストリンガー上に据付け、壁面では壁面に取り付けられた機器台への据付るなど、機器は個々に機関室内に搭載し、機器台へ取付け後、電気配線、配管工事を行い、足場の悪い所で危険であり、狭い所の場所での作業で効率が悪いという問題点を有していた。サイドストリンガー上の燃料油供給機器の配置では、燃料油流量計、第1燃料油供給ポンプ、第2燃料油供給ポンプから燃料加熱器をサイドストリンガー上に配置する場合は、燃料油の流れに沿って、燃料油流量計、第1燃料油供給ポンプ、第2燃料油供給ポンプおよび燃料加熱器と順番に船の長さ方向に直列に配置となり、船型が異なる場合にはその都度設計を行っている。据付後の燃料管、電線を配線することになり、機器の据付け面積も広くなり、燃料油配管も長く、操作するにも移動距離が長く操作、メンテナンスする面積も必然的に広く必要となる。
【0010】
この発明は、従来の技術の有するような不十分な点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、第1燃料油供給ポンプ、第2燃料油供給ポンプ、燃料油加熱器等を共通台盤上に配置することを基本構成として、燃料油給油ユニットをモジュール化して陸上で組立を行い設置面積を小さくし、標準化と拡張性を考慮した装置とすると共に、配管の容易性、操作性、作業効率と安全の向上を図ろうとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の燃料油供給モジュールは、第1燃料油供給ポンプ、第2燃料油供給ポンプ、燃料油加熱器を共通台盤上に配置することを基本構成とし、配置は、共通台盤の長辺の一辺前側を操作側として、該共通台盤の操作側の一辺に平行に垂直面を有する2台のポンプ台に、第1燃料油給油ポンプと第2燃料油給油ポンプの吐出口および吸入口の方向が共通台盤の長辺の一辺に平行に、かつ該2台のポンプ吐出口が向い合うようにポンプ架台とポンプ台を配置締結し、該燃料油加熱器は、長さ方向を共通台盤後面に沿って平行で、第1燃料油給油ポンプと第2燃料油給油ポンプの中間より右側後方に、内部ヒーター引抜側を右側に向けて共通台盤上に据付け、配管は、第1燃料油供給ポンプと第2燃料油供給ポンプの吸入口を、リング状に水平配管し、該リング状配管から枝管を設け、該枝管から2本の枝管をとり、1本枝管は、燃料油常用タンクからの接続口を設け、燃料油流量計を接続、もう1本の枝管は、エアセパレータからの接続口を設け、2台の第1燃料油給油ポンプと第2燃料油給油ポンプの吐出口を接続し、その管の中央から燃料油加熱器の燃料油入口に接続し、該燃料油加熱器の燃料油出口には、主機関への接続口を設ける。
【0012】
この燃料油供給モジュールで、基本構成にオプションとして、燃料油粘度計を設ける場合は、燃料油加熱器の燃料油出口と主機関への接続口の配管に燃料油粘度計を設け、第1燃料油給油ポンプと第2燃料油給油ポンプの間に設置して操作側に向けて配置し、制御盤を設ける場合には、基本構成の共通台盤を延長した上に、燃料油加熱器のヒーター引抜スペース側前面に制御盤を配置する。
【0013】
この燃料油供給モジュールで、第1燃料油供給ポンプは、縦型ポンプの駆動軸に電動機の駆動軸を連結し、該電動機を上方に、該縦型ポンプを下方になるようにポンプ架台にボールトにて締結一体とし、該第1燃料油供給ポンプの流れ方向は左方向にたいして、第2燃料油供給ポンプは、該縦型ポンプとポンプ架台をボールトの締結によって吐出口の角度位置を駆動軸に対して第1燃料油供給ポンプの締結ボールト位置を180度回転することで、第1燃料油供給ポンプに対して、逆の流れ方向になり右方向の流れで第2燃料油供給ポンプとなり、第1燃料油供給ポンプと第2燃料油供給ポンプは同じポンプが使用できる。
【0014】
この燃料油供給モジュールは、設計工程では燃料油供給モジュールの基本構成に、オプション項目を設定し、事前に設計しておくことで基本構成を変えないで、標準化し、製作工程では、燃料油供給モジュール製作は陸上で製作して配線、配管は陸上で工事を済ます。船舶の機関室の所定の場所に設置し、配管、配線を必要箇所に接続する。
【発明の効果】
【0015】
この燃料油供給モジュールでは、設計工程では、計画時から主機関の燃料油消費量の範囲を設定することで、汎用性を重点に置いた設計が出来る。例として主機関1500馬力では、燃料油供給ポンプでは電動モータの回転数を1200r.p.m.で使用し、主機関2250馬力では電動モータの回転数を1800r.p.m.で使用すれば同じ燃料油供給モジュールでカバーできる。内航船では特殊船を除けば建造隻数が多いGT499tの貨物船では2000馬力主機関から5000KL積タンカーでは4500馬力主機関の範囲をカバーするには2機種開発することでカバーが出来る。
【0016】
また、燃料油供給モジュールの基本構成にオプション仕様を想定して設計しておくことで、仕様に対応した標準図面を提出することで設計時間は短縮でき、基本構成を変更せずに対応できる。小型船舶を建造している内航船造船所では設計する人材も劇的に減少している中でモジュール化することで燃料油供給モジュールの制作を集約が可能となる。
製作工程では完成品として、造船所に納め、船舶の機関室の所定の場所に設置し、配線、配管の端部を必要箇所に接続するものである。
【0017】
この発明では、燃料油供給モジュールの設計工程では、仕様オプションを想定した設計しておくことで顧客のニーズの対応が容易で、仕様に対応した標準図面を準備しておくことで設計の変更や顧客との調整にも時間が掛からなくて設計をやり直すことなく出図が出来、燃料油供給ユニットの基本構成を変更せず、設計時間の短縮及び間違いもなく設計品質も上がる。 製作工程では、仕様に対応した機器を台盤上に据付け、配線、配管工事を行い、陸上にて運転、検査を受けた状態で出荷でき品質も向上する。同じ製品を作ることで習熟度が増し組立て時間工数も低減でき、陸上の工場で製作、組立ることで安全である。
【0018】
燃料油供給モジュールの配置では、第1、第2燃料油給油ポンプの吐出口、吸入口を共通台版に平行に配置することで奥行きは最小になり、第1、第2燃料油給油ポンプで吐出口を向かい合せにすることで配管が単純化出来ることで、第1、第2燃料油給油ポンプ、燃料油粘度計、燃料油流量計および主要な弁が燃料油給油ポンプ側の前面操作側に配置されているので操作性、メンテナンス性は向上し、省スペース化となる。船舶の機関室床形状は船尾部が狭く、船首側が広くなっている形状の中で、燃料油供給ユニットでは船尾側では狭く、船首側では幅広い据付け面としている事で、幅の狭いサイドストリンガー上に据付ける場合に配置上有利となる。ここで説明した燃料油供給ユニットの基本構成の配置は、左舷側を想定したもので、右舷に据付ける場合は該説明した配置を共通台盤の燃料油給油ポンプ側の長辺一辺を対象として組立てる配置とする
【0019】
造船所では燃料油供給モジュールは、配線、配管など完成した状態にて造船所に納入、機関室の所定の場所に設置し、配線、配管の端部を必要か所に接続するものである。造船所の設計では困難な箇所は燃料油供給モジュール内に包含されているので外部の管が簡略化されているために機関室の配管設計も整理が容易で最適配管設計が可能で、従来では、船ごとの設計であったが燃料油供給モジュールの標準図面で配置も容易となり、難易度の高い管はモジュールの中に包含されて、直管に近い配管の組合せで、配管数も減少、現場工事の軽減で短納期、工数低減に寄与出来る。また、製品の品質が向上また仕様変更に対応が容易となる、と共に、乗組員の操作性も向上に繋がる。装置も単純化、省スペース、低コスト、短納期としての燃料油供給ユモジュールを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】従来の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給系統の概略図である
【図2】従来の実施形態に係る小型船舶の機関室の左舷サイドストリンガー上概略配置図である
【図3】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュール基本構成の配置平面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュールの基本構成の配置側面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュールの概略図である。
【図6】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュールの基本構成にオプションを加えた配置の平面図である。
【図7】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュールの基本構成にオプションを加えた配置の側面図である。
【図8】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュールの基本構成にオプションを加えた概略図である。
【図9】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュールの第1燃料油供給ポンプの正面図である。
【図10】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュールの第1燃料油供給ポンプの側面図である。
【図11】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュールの第2燃料油供給ポンプの正面図である。
【図12】本発明の実施形態に係る小型船舶のディーゼル機関である燃料油供給モジュールの第2燃料油供給ポンプの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
第1燃料油供給ポンプ、第2燃料油供給ポンプ、燃料油加熱器を共通台盤上に配置することを基本構成とする燃料油供給モジュールである。
【0022】
図3、図4に示す実施形態は、この燃料油供給モジュールの基本構成配置を示す。共通台盤50の長辺である一辺51側を操作側として呼ぶ、操作側の一辺51に平行にポンプ台52及びポンプ台53を設け、第1燃料油給油ポンプ54と第2燃料油給油ポンプ55を配置し、該第1燃料油給油ポンプ54の吐出口56と第2燃料油給油ポンプ55の吐出口57は、操作側の一辺51に平行で、かつ2台のポンプ吐出口56と吐出口57が向い合うようにポンプ架台58、とポンプ台52及びポンプ架台59とポンプ台53を配置締結し、
該第1燃料油給油ポンプ54と第2燃料油給油ポンプ55との中間より右側に、該共通台盤50の操作側の一辺51の反対辺61に沿って、燃料油加熱器60を該共通台盤50上に配置し、内部ヒーター62の引抜側を右側に向けて据付ける。
【0023】
図6、7図に示す実施形態は、燃料油供給ユニットの基本構成にオプションに制御盤63を設定した配置を示す。図3、図4で示した基本構成の配置をベースとして、該共通台盤50の右側の短辺を延長し、第1燃料油供給ポンプ54の右側並びに、燃料油加熱器60の内部ヒーター61の引抜メンテナンススペースより操作側に向けて、制御盤63は共通台盤50上に据付ける。
【0024】
図5に示す実施形態は、この燃料油供給ユニットの基本構成の配管は、該第1燃料油供給ポンプ54の吸入口64、と第2燃料油供給ポンプ55の吸入口65を、配管66はリング状に水平配管し、該配管66から枝管67を設け、燃該枝管67から2本の枝管68および枝管69を分岐し、枝管68は燃料油常用タンクから接続口70を設けて、燃料油流量計71に接続、枝管69はエアセパレータからの接続口72を設け、
該第1燃料油給油ポンプ54の吐出口73と第2燃料油給油ポンプ55の吐出口74を結んだ配管75から該燃料油加熱器60の燃料油入口76に接続し、燃料油加熱器60吐出口77には、主機関への接続口78を設ける。
【0025】
図8に示す実施形態は、この燃料油供給ユニットの基本構成にオプションに燃料油粘度計79を設定した配管を示す。図5で示した基本構成の配管で、燃料油加熱器60吐出口77と主機関への接続口78の間で、該第1燃料油供給ポンプ54と第2燃料油供給ポンプ55の間でメンテナンスが容易で、燃料油粘度計79の指示器80が見易い位置に配置、配管する。
【0026】
図9、図10に示す実施形態に係る第1燃料油供給ポンプ54を示す。縦型ポンプ81の駆動軸に電動機82の駆動軸を連結し、該電動機82を上方に、該縦型ポンプ81を下方になるようにポンプ架台58にボールトにて締結一体とし、該第1燃料油供給ポンプ54の流れ方向85となる。
【0027】
図11、図12に示す実施形態に係る第2燃料油供給ポンプ55を示す。
ポンプ架台59には駆動軸と平行な取付け面83を有し、燃料油供給ポンプ81は、ポンプ架台59の取付け面84を基準として、該縦型ポンプ81とポンプ架台59をボールトの締結によって吐出口の角度位置を駆動軸に対して第1燃料油供給ポンプの締結ボールト位置を180度回転することで、第1燃料油供給ポンプ54に対して、逆の流れ方向86と第2燃料油供給ポンプ55となる。第1燃料油供給ポンプと第2燃料油供給ポンプは、同じポンプが使用できる。
【0028】
なお、上記実施形態は、小型船の主機関の燃料油供給モジュールとして説明したが、本発明の燃料油供給モジュールは、基本構成と2例のオプションで説明したが、示した以外にオプションがあれば設計段階から加えて検討すればよいことで、更に燃料油供給モジュールとして発展することが出来る。
【符号の説明】
【0029】
50 共通台盤
51 操作側 (共通台盤の長辺の1辺)
52、53 ポンプ台
54 第1燃料油供給ポンプ
55 第2燃料油供給ポンプ
56、57 吐出口
58、59 ポンプ架台
60 燃料油加熱器
61 共通台盤の操作側の反対側1辺
62 内部ヒーター
63 制御盤
64、65 吸入口
66、75 管
67,68,69 枝管
70 燃料油常用タンクからの接続口
71 燃料油流量計
72 エァセパレーターからの接続口
76 燃料油加熱器の燃料油入口
77 燃料油加熱器の燃料油出口
78 主機関への接続口
79 燃料油粘度計
80 燃料油粘度計指示器
81 縦型ポンプ
82 電動機
83、84 取付け面
85、86 燃料油供給ポンプの流れ方向
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1燃料油供給ポンプ、第2燃料油供給ポンプ、燃料油加熱器を共通台盤上に配置することを基本構成とし、
配置は、共通台盤の長辺である一辺前側を操作側として、該共通台盤の操作側の一辺に平行に垂直面を有する2台のポンプ台に、第1燃料油給油ポンプと第2燃料油給油ポンプの吐出口および吸入口の方向が共通台盤の長辺の一辺に平行に、かつ該2台のポンプ吐出口が向い合うようにポンプ架台とポンプ台を配置締結し、
該燃料油加熱器は、長さ方向を共通台盤後面に沿わせ平行で、第1燃料油給油ポンプと第2燃料油給油ポンプの中間より右側後方に、内部ヒーター引抜側を右側に向けて共通台盤上に据付けて、
配管は、第1燃料油供給ポンプと第2燃料油供給ポンプの吸入口を、リング状に水平配管し、該リング状配管から枝管を設け、該枝管から2本の枝管をとり、1本枝管は、燃料油常用タンクからの接続口を設け、燃料油流量計を接続、もう1本の枝管は、エアセパレータからの接続口を設け、
2台の第1燃料油給油ポンプと第2燃料油給油ポンプの吐出口を管で接続し、その管の中央から該燃料油加熱器の燃料油入口に接続し、該燃料油加熱器の燃料油出口には、主機関への接続口を設けることを特徴とする燃料油供給モジュール。
【請求項2】
基本構成にオプションとして、燃料油粘度計を設ける場合は、燃料油加熱器の燃料油出口と主機関への接続口の配管に燃料油粘度計を設け、第1燃料油給油ポンプと第2燃料油給油ポンプの間に設置して操作側に向けて配置し、
制御盤を設ける場合には、基本構成の共通台盤を延長した上に、燃料油加熱器の部ヒーター引抜スペース前面で第1燃料油供給ポンプ右側に制御盤を配置する請求項1記載の燃料油供給モジュール。
【請求項3】
第1燃料油供給ポンプは、縦型ポンプの駆動軸に電動機の駆動軸を連結し、該電動機を上方に、該縦型ポンプを下方になるようにポンプ架台にボールトにて締結一体とし、該第1燃料油供給ポンプの流れ方向は左方向で、第2燃料油供給ポンプは、該縦型ポンプとポンプ架台をボールトの締結によって吐出口の角度位置を駆動軸に対して第1燃料油供給ポンプの締結ボールト位置を180度回転することで、第1燃料油供給ポンプに対して、逆の流れ方向になり右方向の流れで第2燃料油供給ポンプとなり、第1燃料油供給ポンプと第2燃料油供給ポンプは、同じポンプが使用できる請求工1記載の燃料油供給モジュール。
【請求項1】
第1燃料油供給ポンプ、第2燃料油供給ポンプ、燃料油加熱器を共通台盤上に配置することを基本構成とし、
配置は、共通台盤の長辺である一辺前側を操作側として、該共通台盤の操作側の一辺に平行に垂直面を有する2台のポンプ台に、第1燃料油給油ポンプと第2燃料油給油ポンプの吐出口および吸入口の方向が共通台盤の長辺の一辺に平行に、かつ該2台のポンプ吐出口が向い合うようにポンプ架台とポンプ台を配置締結し、
該燃料油加熱器は、長さ方向を共通台盤後面に沿わせ平行で、第1燃料油給油ポンプと第2燃料油給油ポンプの中間より右側後方に、内部ヒーター引抜側を右側に向けて共通台盤上に据付けて、
配管は、第1燃料油供給ポンプと第2燃料油供給ポンプの吸入口を、リング状に水平配管し、該リング状配管から枝管を設け、該枝管から2本の枝管をとり、1本枝管は、燃料油常用タンクからの接続口を設け、燃料油流量計を接続、もう1本の枝管は、エアセパレータからの接続口を設け、
2台の第1燃料油給油ポンプと第2燃料油給油ポンプの吐出口を管で接続し、その管の中央から該燃料油加熱器の燃料油入口に接続し、該燃料油加熱器の燃料油出口には、主機関への接続口を設けることを特徴とする燃料油供給モジュール。
【請求項2】
基本構成にオプションとして、燃料油粘度計を設ける場合は、燃料油加熱器の燃料油出口と主機関への接続口の配管に燃料油粘度計を設け、第1燃料油給油ポンプと第2燃料油給油ポンプの間に設置して操作側に向けて配置し、
制御盤を設ける場合には、基本構成の共通台盤を延長した上に、燃料油加熱器の部ヒーター引抜スペース前面で第1燃料油供給ポンプ右側に制御盤を配置する請求項1記載の燃料油供給モジュール。
【請求項3】
第1燃料油供給ポンプは、縦型ポンプの駆動軸に電動機の駆動軸を連結し、該電動機を上方に、該縦型ポンプを下方になるようにポンプ架台にボールトにて締結一体とし、該第1燃料油供給ポンプの流れ方向は左方向で、第2燃料油供給ポンプは、該縦型ポンプとポンプ架台をボールトの締結によって吐出口の角度位置を駆動軸に対して第1燃料油供給ポンプの締結ボールト位置を180度回転することで、第1燃料油供給ポンプに対して、逆の流れ方向になり右方向の流れで第2燃料油供給ポンプとなり、第1燃料油供給ポンプと第2燃料油供給ポンプは、同じポンプが使用できる請求工1記載の燃料油供給モジュール。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−46212(P2011−46212A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−193856(P2009−193856)
【出願日】平成21年8月25日(2009.8.25)
【出願人】(309027687)株式会社KITA ENGINEERING (7)
【出願人】(595055162)社団法人日本舶用工業会 (25)
【出願人】(593064951)兵神機械工業株式会社 (7)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月25日(2009.8.25)
【出願人】(309027687)株式会社KITA ENGINEERING (7)
【出願人】(595055162)社団法人日本舶用工業会 (25)
【出願人】(593064951)兵神機械工業株式会社 (7)
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