説明

就寝者刺激装置

【課題】就寝者の睡眠状態に応じて適切な態様で就寝者に刺激を与える。
【解決手段】いびき検知用マイク11で就寝者のいびきを検知し、呼吸検知用センサ13で就寝者の呼吸状態を検知する。いびき検知用マイク11および呼吸検知用センサ13からの入力信号に基づいて、就寝者の睡眠状態が、いびき状態または無呼吸状態であるかどうかを検知する。この検知結果に応じて異なる態様で頭受け部3を左右方向にスライド変位させて、頭受け部3により受けられている就寝者の頭部Hを揺動させることにより、就寝者に刺激を与える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、就寝者に刺激を与えることにより、就寝者の睡眠状態を変化させるための就寝者刺激装置に関する。
【背景技術】
【0002】
就寝者刺激装置としては、就寝者の頭部を受けることができ、センサによっていびきを検知した場合に、就寝者の頭部を揺動させて就寝者に刺激を与えることにより、就寝者を一時覚醒させていびきを止めることができるいびき止め装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【特許文献1】実用新案登録第3063219号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
就寝者の睡眠状態として、呼吸の周期とほぼ同じ周期でいびきが発生するいびき状態の他に、就寝中に気道が閉塞することにより、肺では呼吸動作を行っているが、肺に空気が取り込まれず(カラ呼吸)、いびきも発生しない状態が長時間続き、長時間経過後にいびきが断続的に発生する無呼吸状態が知られている。近年では、無呼吸状態が原因で就寝者が突然死したり、就寝中の無呼吸状態が種々の病気を誘発する可能性があるなど、就寝中の無呼吸状態が問題視されている。
【0004】
ここで、いびき状態のときには、就寝者にあまり大きな刺激を与えると就寝者の眠りを妨げることとなるので、比較的小さい刺激を就寝者に与えれていびきを停止させことが好ましい。一方、無呼吸状態のときには、就寝者にとって危険な状態であるので、比較的大きい刺激を就寝者に与えて無呼吸状態を一刻も早く停止させることが好ましい。
しかしながら、上記従来技術では、センサによっていびきを検知しているが、そのいびきが、いびき状態および無呼吸状態のいずれのときのものであるかは識別できない。したがって、就寝者の睡眠状態に応じて適切な態様で就寝者に刺激を与えることができないという問題があった。
【0005】
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、就寝者の睡眠状態に応じて適切な態様で就寝者に刺激を与えることができる就寝者刺激装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、就寝者に刺激を与えることにより、就寝者の睡眠状態を変化させるための就寝者刺激装置(1;101)であって、就寝者に刺激を与えるための刺激手段(3,4;103,104)と、就寝者のいびきを検知するためのいびき検知手段(11;111)と、就寝者の呼吸状態を検知するための呼吸状態検知手段(13,113)と、上記いびき検知手段および上記呼吸状態検知手段の検知結果に基づいて、就寝者がいびき状態または無呼吸状態であるか否かを識別する識別手段(10)と、上記識別手段の識別結果に応じて異なる態様で上記刺激手段を制御することにより、就寝者に刺激を与える制御手段(10)とを含むことを特徴とする就寝者刺激装置である。
【0007】
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素を表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、就寝者がいびき状態または無呼吸状態であるか否かを識別して、その識別結果に応じて異なる態様で就寝者に刺激を与えることができる。したがって、いびき状態のときには、比較的小さい刺激を就寝者に与えることにより、就寝者の眠りを妨げることなくいびきを停止させ、無呼吸状態のときには、比較的大きい刺激を就寝者に与えることにより、無呼吸状態を一刻も早く停止させるといったようにして、就寝者の睡眠状態に応じて適切な態様で就寝者に刺激を与えることができる。
【0008】
請求項2記載の発明は、上記刺激手段(3,4;103,104)は、就寝者の体の一部(H)に接触する接触部(3;103)と、上記接触部を動作させるための動作機構(4,104)とを含み、上記制御手段(10)は、上記識別手段(10)の識別結果に応じて異なる態様で上記動作機構の動作を制御することにより、上記接触部を介して就寝者に刺激を与えるものであることを特徴とする請求項1記載の就寝者刺激装置(1;101)である。
【0009】
この構成によれば、就寝者がいびき状態および無呼吸状態のいずれであるかによって異なる態様で動作機構を動作させることにより、就寝者の睡眠状態に応じて適切な態様で、接触部を介して就寝者に刺激を与えることができる。
請求項3記載の発明のように、上記動作機構は、上記接触部(3)を介して就寝者の体の一部(H)をスライドさせるためのスライド機構(4)を含むものであってもよい。
【0010】
この場合、請求項4記載の発明のように、上記制御手段(10)は、上記スライド機構(4)によりスライドされる上記接触部(3)のスライド量およびスライド速度のうち少なくとも一方を、上記識別手段(10)の識別結果に応じて異なる態様で制御することにより、上記接触部を介して就寝者に刺激を与えるものであれば、就寝者の睡眠状態(いびき状態または無呼吸状態)に応じた適切な刺激を就寝者に与えることができる。
【0011】
請求項5記載の発明のように、上記動作機構は、上記接触部(103)を介して就寝者の体の一部(H)に振動を与えるための振動機構(104)を含むものであってもよい。
この場合、請求項6記載の発明のように、上記振動機構(104)は、モータ(123)と、上記モータを保持するとともに、上記接触部に当接する保持部(124)と、上記モータの回転軸(123A)に取り付けられ、この回転軸に対して偏心した回転体(125)とを含むような構成であってもよい。
【0012】
この構成によれば、モータの駆動に伴って回転軸に対して偏心した回転体が回転することにより、モータが周期的に振動することとなる。これにより、モータを保持する保持部を介して接触部が振動し、接触部を介して就寝者の体の一部に振動が与えられる。したがって、簡単な構成で就寝者に刺激を与えることができる。
上記振動機構(104)は弾性体(126)により保持されていることが好ましい。
【0013】
上記動作機構は、上記振動機構(104)を複数含むような構成であれば、複数の振動機構を用いて就寝者の体の広範囲に刺激を与えることができるので、就寝者に効果的に刺激を与えることができる。また、就寝者の体の位置にかかわらず、広範囲に配置された複数の振動機構のうちの少なくとも1つで、就寝者の体の一部に確実に振動を与えることができるので、就寝者に確実に刺激を与えることができる。
【0014】
請求項7記載の発明のように、上記制御手段(10)は、上記モータ(123)の回転数および駆動時間のうち少なくとも一方を、上記識別手段(10)の識別結果に応じて異なる態様で制御することにより、上記接触部(103)を介して就寝者に刺激を与えるものであれば、就寝者の睡眠状態(いびき状態または無呼吸状態)に応じた適切な刺激を就寝者に与えることができる。
【0015】
また、請求項8記載の発明のように、上記動作機構は、上記振動機構(104)を複数含んでおり、上記制御手段(10)は、上記識別手段(10)の識別結果に応じて異なる数の上記振動機構を動作させて(たとえば、無呼吸状態のときのほうが、いびき状態のときよりも多くの振動機構を動作させて)、就寝者に刺激を与えるものであっても、就寝者の睡眠状態(いびき状態または無呼吸状態)に応じた適切な刺激を就寝者に与えることができる。
【0016】
請求項9記載の発明は、上記動作機構(4;104)を収容する収容部(2;102)と、上記収容部内に空気を流通させるための通気手段(6,7;106,107)とを含むことを特徴とする請求項2〜8のいずれかに記載の就寝者刺激装置(1;101)である。
この構成によれば、収容部内に収容された動作機構の周囲の空気を循環させることができるので、動作機構(たとえば、モータなど)の温度が上昇するのを防止できる。
【0017】
上記通気手段は、上記本体の内外を連通する通気口を含むものであってもよい。また、上記通気手段は、上記本体内に空気を流通させるために駆動される送風装置を含むものであってもよい。
請求項10記載の発明は、上記呼吸状態検知手段(13;113)の位置を変更するための位置変更手段(16A,16B;116A,116B)を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の就寝者刺激装置(1;101)である。
【0018】
この構成によれば、就寝者の体の大きさにあわせて、呼吸状態検知手段の位置を変更することができる。
上記呼吸状態検知手段(13;113)は、就寝者の体の一部(H)から受ける荷重に基づいて、就寝者の呼吸状態を検知するものであってもよい。この場合、呼吸状態検知手段が就寝者の肺に対向するするように位置変更手段を調整すれば、就寝者の呼吸状態を良好に検知することができる。
【0019】
請求項11記載の発明は、上記就寝者刺激装置(1;101)は、就寝者の頭部(H)を受けることができるものであり、上記刺激手段(3,4;103,104)は、就寝者の頭部に刺激を与えるためのものであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の就寝者刺激装置である。
この構成によれば、就寝者の睡眠状態に応じて適切な態様で就寝者の頭部に刺激を与えることができる枕タイプの就寝者刺激装置を提供することができる。
【0020】
この場合、請求項12記載の発明のように、上記刺激手段(103,104)は、就寝者の後頭部の周辺部に刺激を与えるためのものであれば、後頭部の中心部を避けて刺激手段を配置することにより、就寝者が頭部に違和感を感じるのを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る就寝者刺激装置1の外観構成を示す平面図である。また、図2は、就寝者刺激装置1の左側面図である。この就寝者刺激装置1は、マットレス、布団、ベッドなどの寝具上に設置され、仰臥した就寝者の頭部Hを受けることができる枕タイプのものである。この実施形態では、寝具上に就寝者が仰臥した状態で、その就寝者から見て左側(図1における右側)を左方、就寝者から見て右側(図1における左側)を右方とし、就寝者の頭部H側(図1における上側)を後方、就寝者の足側(図1における下側)を前方として説明する。
【0022】
就寝者刺激装置1には、上部材2Aおよび下部材2Bが嵌め合わせられることにより中空状に形成された本体2が備えられている。本体2の上方には、就寝者の頭部Hを受けるための頭受け部3が配置されている。頭受け部3は、本体2内に収容されている動作機構4(図1,2では図示せず)に連結されており、この動作機構4の駆動により左右方向にスライド変位可能となっている。本体2の前端部には、就寝者の首を受けるための首受け部5が取り付けられている。頭受け部3および首受け部5は、たとえば、ウレタンやスポンジなどの樹脂により形成され、弾力性(たとえば、低反発性)を有している。頭受け部3の上面には、その左右方向中央部に凹部3Aが形成されており、就寝者の頭部Hを良好に受けることができるようになっている。
【0023】
本体2(上部材2A)の上面の前端部には、本体2の内外を連通する複数の通気口6が形成されている。また、本体2の左側面の前部には、本体2内の空気を外部に送り出すためのファン7が取り付けられている。ファン7を駆動させると、通気口6から本体2内に外部の空気が取り込まれ、本体2内を循環した後、ファン7から外部に排出されることとなる。これにより、本体2内に収容された動作機構4の周囲の空気を循環させることができるので、動作機構4(たとえば、後述するモータ30など)の温度が上昇するのを防止できる。本体2の左側面の後部には、この就寝者刺激装置1の運転を開始させたり、運転内容の設定を行ったりするための操作部9が配置されている。ファン7および操作部9は、それぞれ、本体2内に収容されている制御部10(図1,2では図示せず)に電気的に接続されている。
【0024】
本体2内の前端部における左右方向中央部(通気口6に対向する位置)には、就寝者の音声(いびき)を検知して電気信号に変換するためのいびき検知用マイク11(たとえば、コンデンサマイク)が内蔵されている。いびき検知用マイク11から出力される電気信号(音声信号)は、たとえば、音声信号を増幅させるためのアンプ回路、増幅された音声信号に対して検波を行う検波回路、および、検波後の音声信号から低周波数成分を抽出するローパスフィルタを含むいびき検知用回路12(図1,2では図示せず)を介して制御部10に入力される。いびき検知用マイク11から制御部10に入力される音声信号に基づいて、就寝者の音声を表す波形(音声波形)が得られる。
【0025】
本体2の前方には、就寝者の呼吸状態を検知するための呼吸検知用センサ13が、左右方向に延びるように配置されている。呼吸検知用センサ13は、その表面がウレタンやスポンジなどの樹脂により形成された弾力性(たとえば、低反発性)を有するカバー部材14により覆われている。本体2の前端部(首受け部5)には、カバー部材14を本体2に連結して呼吸検知用センサ13を固定するための連結部15が、前方に張り出すようにして取り付けられている。カバー部材14の下面の後端部左右両側には、フック状の面ファスナ16Aが取り付けられており、連結部15の上面の左右両側には、前後方向に長尺なパイル状の面ファスナ16Bが取り付けられている。これにより、カバー部材14に取り付けられたフック状の面ファスナ16Aを、連結部15に取り付けられたパイル状の面ファスナ16Bに対して前後方向の所定位置に接着させて、カバー部材14(呼吸検知用センサ13)を本体2に固定することができる。呼吸検知用センサ13から出力される電気信号は、たとえば、LC回路を含む呼吸検知用回路17(図1,2では図示せず)を介して制御部10に入力される。18A,18Bは、それぞれ、呼吸検知用センサ13を制御部10に電気的に接続するための配線である。
【0026】
図3は、呼吸検知用センサ13の構成を示す断面図であって、左右方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を前方から見た図を示している。
図3を参照して、呼吸検知用センサ13は、当該呼吸検知用センサ13の外表面を形成する断面略コ字状の外側電極シート19と、外側電極シート19内の空間に挿入された内側電極シート20とを含む。外側電極シート19および内側電極シート20は、それぞれ、導電性および可撓性を有する部材(たとえば、導電性繊維が織り込まれた布)により形成されている。外側電極シート19は、呼吸検知用センサ13の上面、右面および下面をそれぞれ形成する上面部19A、右面部19Bおよび下面部19Cとが一体的に構成された形状を有している。外側電極シート19内に挿入された内側電極シート20は、外側電極シート19の上面部19Aおよび下面部19Cに対してそれぞれ一定間隔を空けて配置されるとともに、その右端が右面部19Bに接触しないように配置されている。外側電極シート19の上面部19Aと内側電極シート20との間、および、外側電極シート19の下面部19Cと内側電極シート20との間には、それぞれ、発泡ウレタンなどの絶縁体により形成される誘電層21が配置されている。このような構成により、呼吸検知用センサ13は、上下方向に対面する複数の電極(外側電極シート19の上面部19A、下面部19Cおよび内側電極シート20)と、各電極間に配置された誘電層21とを備えたコンデンサ構造を有している。
【0027】
配線18Aは、その一端が外側電極シート19の上面部19Aの左端にかしめられることにより接続され、他端がアースされている。一方、配線18Bは、その一端が内側電極シート20の左端にかしめられることにより接続され、他端が制御部10に接続されている。この呼吸検知センサ13により就寝者の呼吸状態を検知する際には、制御部10から配線18Bを介して内側電極シート20に正電位の電圧が印加されることにより、呼吸検知用センサ13に所定量の電荷が蓄積された状態となる。
【0028】
呼吸検知用センサ13は、就寝者の体の大きさにあわせて面ファスナ16A,16Bの接着位置を調整することにより、就寝者の肺に対向する位置に配置される。すなわち、呼吸検知用センサ13は、その左側部分が就寝者の左側の肺に対向し、右側部分が就寝者の右側の肺に対向するように配置されることとなる。したがって、就寝者が呼吸をした場合には、就寝者の肺が膨らむことにより呼吸検知用センサ13にかかる荷重が増加し、各電極シート19,20間の間隔(外側電極シート19の上面部19Aと内側電極シート20の間隔、および、外側電極シート19の下面部19Cと内側電極シート20の間隔)が狭まるとともに、誘電層21が圧縮変形されることとなる。これにより、コンデンサ構造を有する呼吸検知用センサ13の静電容量C(C=ε・S/d;εは誘電率、Sは電極板の面積、dは電極板の間隔)が増加することとなるので、静電容量Cの変化を検知することにより、就寝者の呼吸状態を良好に検知することができる。より具体的には、呼吸検知用センサ13は呼吸検知用回路17に含まれるLC回路に接続されており、このLC回路から静電容量Cの変化に応じた周波数f(f=1/2π√LC;Lはインダクタンス)で発信される信号の発信周波数の変化に基づいて、就寝者の呼吸状態を表す波形(呼吸波形)が得られる。
【0029】
図4は、就寝者刺激装置1の電気的構成を示すブロック図である。
図4を参照して、この就寝者刺激装置1の動作は、マイクロコンピュータを含む制御部10により制御される。制御部10には、いびき検知用マイク11からの信号がいびき検知用回路12を介して入力されるとともに、呼吸検知用センサ13からの信号が呼吸検知用回路17を介して入力される。また、制御部10には、操作部9からの信号も入力されるようになっている。
【0030】
制御部10には、動作機構4およびファン7が制御対象として接続されている。制御部10は、いびき検知用マイク11および呼吸検知用センサ13からの入力信号に基づいて、就寝者の睡眠状態が、呼吸の周期とほぼ同じ周期でいびきが発生するいびき状態、または、就寝中に気道が閉塞することにより、肺では呼吸動作を行っているが、肺に空気が取り込まれず(カラ呼吸)、いびきも発生しない状態が長時間続き、長時間経過後にいびきが断続的に発生する無呼吸状態であるかどうかを検知(いびき検知および無呼吸検知)し、その検知結果に応じて異なる態様で動作機構4の動作を制御することとなる。これにより、就寝者の睡眠状態に応じて異なる態様で、頭受け部3により受けられている就寝者の頭部Hをスライドさせ、就寝者に刺激を与えることができる。
【0031】
図5は、いびき検知および無呼吸検知の態様について説明するための図であって、図5(a)は、いびき状態における呼吸波形および音声波形の一例を示しており、図5(b)は、無呼吸状態における呼吸波形および音声波形の一例を示している。
制御部10は、呼吸検知用センサ13からの入力信号(入力電圧)に基づいて得られた呼吸波形と、いびき検知用マイク11からの入力信号(入力電圧)に基づいて得られた音声波形のそれぞれについて検出されたピーク値(たとえば、それぞれ連続で検出された呼吸波形のピーク値PA1,PA2および音声波形のピーク値PB1,PB2)に基づいて、いびき検知および無呼吸検知を行う。
【0032】
いびき検知では、たとえば以下のような判定が行われる。
・呼吸波形のピーク値PA2と音声波形のピーク値PB2との時間間隔d1、および、呼吸波形のピーク値PA1と音声波形のピーク値PB1との時間間隔d4が、それぞれ所定の閾値未満であること(条件1)
・呼吸波形の2つのピーク値PA1,PA2の時間間隔d2が所定の閾値未満であること(条件2)
・呼吸波形の2つのピーク値PA1,PA2の時間間隔d2と、音声波形の2つのピーク値PB1,PB2の時間間隔d3との差(d2−d3)が所定の閾値未満であること(条件3)
これらの条件1〜3をいずれも満たす場合には、呼吸波形と音声波形とが所定の周期でほぼ同期しており、就寝者がいびき状態である可能性が高い。したがって、条件1〜3を全て満たす場合に就寝者がいびき状態であると判定すれば、良好にいびき検知を行うことができる。特に、条件1だけでなく、条件2および条件3を加味して判定を行うことにより、いびき以外の要因(たとえば、振動など)により発生したピーク値に基づいて、就寝者がいびき状態であると誤判定してしまうのを防止できる。
【0033】
一方、無呼吸検知では、たとえば以下のような判定が行われる。
・呼吸波形の2つのピーク値PA1,PA2の時間間隔d2が所定の閾値未満であること(条件1´)
・音声波形の2つのピーク値PB1,PB2の時間間隔d3が所定の閾値以上であり、d3>>d2の関係にあること(条件2´)
これらの条件1´,2´をいずれも満たす場合には、呼吸動作(カラ呼吸)は行われているが、いびきが発生しない状態が長時間続き、長時間経過後にいびきが断続的に発生していると判断できるので、就寝者が無呼吸状態である可能性が高い。したがって、条件1´〜3´を全て満たす場合に就寝者が無呼吸状態であると判定すれば、良好に無呼吸検知を行うことができる。
【0034】
この実施形態では、いびき状態または無呼吸状態を検知した場合、動作機構4を動作させて、頭受け部3を所定のスライド量(左右方向の変位量)および所定のスライド速度で左右方向に繰り返しスライドさせることにより、就寝者の頭部Hを左右方向に揺動させ、就寝者に刺激を与えることができるようになっている。より具体的には、就寝者が無呼吸状態のときには、いびき状態のときよりも大きいスライド量で、かつ、いびき状態のときよりも速いスライド速度で、頭受け部3がスライドされるようになっている。したがって、いびき状態のときには、比較的小さい刺激を就寝者に与えることにより、就寝者の眠りを妨げることなくいびきを停止させ、無呼吸状態のときには、比較的大きい刺激を就寝者に与えることにより、無呼吸状態を一刻も早く停止させるといったようにして、就寝者の睡眠状態に応じて適切な態様で就寝者に刺激を与えることができる。
【0035】
ただし、就寝者が無呼吸状態のとき、頭受け部3のスライド量およびスライド速度の両方をいびき状態のときとは異なる態様にするような構成に限らず、スライド量およびスライド速度のうち一方をいびき状態とは異なる態様にするような構成であってもよい。
図6は、本体2を水平方向に沿って切断したときの断面を上方から見た図である。図7は、就寝者刺激装置1を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を右方から見た図であって、頭受け部3を省略して示している。図8は、就寝者刺激装置1を左右方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を後方から見た図である。
【0036】
図6〜図8を参照して、頭受け部3をスライド変位させるための動作機構4には、モータ30と、モータ30の駆動に伴って回転する従動軸31と、従動軸31の回転に伴って左右方向に変位する変位部材(ナット)32と、変位部材32と頭受け部3とを連結する連結部33とが含まれる。モータ30の回転軸30Aには、プーリ34が嵌め込まれている。従動軸31は、モータ30の回転軸30Aに対して前方側に平行に延び、その左右両端部がそれぞれ軸受(ボール軸受35Aおよびメタル軸受35B)により回転可能に保持されている。従動軸31の右端部は、モータ30の回転軸30Aの前方に位置しており、この右端部には、モータ30の回転軸30Aに嵌め込まれたプーリ34よりも大径のプーリ36が嵌め込まれている。2つのプーリ34,36には、所定の張力で伝達ベルト37が掛け回されており、モータ30の駆動により回転軸30Aが回転すると、プーリ34および伝達ベルト37を介してプーリ36に回転力が伝達され、従動軸31が回転するようになっている。
【0037】
従動軸31の中央部(軸受35A,35B間)の外周面には、ねじ山が形成されている。一方、変位部材32の下部には、従動軸31の外径に対応する内径を有する貫通孔32Aが左右方向に延びるように形成され、その内周面には、従動軸31に形成されたねじ山に対応するねじ溝が形成されている。変位部材32は、従動軸31に螺合されている。変位部材32は、後述するように、内板38のガイド部材43が立設板42の上端部に嵌合していることにより回転が規制されており、従動軸31が回転しても、その回転に伴って変位部材32が回転しないようになっている。このような構成により、従動軸31が回転すると、この従動軸31に螺合された変位部材32が左右方向にスライドするようになっている。
【0038】
連結部33には、本体2内にほぼ水平に配置され、変位部材32の上端部に固定された内板38と、本体2の上方に内板38とほぼ平行になるように配置され、頭受け部3の下面に固定された外板39と、本体2の上部材2Aを貫通して内板38および外板39の各4隅を結合する4つの結合部40とが含まれる。本体2の上部材2Aには、左右方向に延びる2つの長孔41が形成されており、4つの結合部40のうち後方側2つの結合部40は、後方側に形成された長孔41を貫通し、前方側2つの結合部40は、前方側に形成された長孔41を貫通している。したがって、従動軸31の回転に伴って変位部材32が左右方向にスライドすると、連結部33を介して変位部材32に連結された頭受け部3が左右方向にスライドすることとなる。
【0039】
本体2の下部材2Bには、その内底面から上方に向かって立設され、それぞれ左右方向に延びる2つの立設板42が形成されている。これら2つの立設板42のうち、前方側の立設板42は、従動軸31の前方に位置し、内板38の前端部の下方に対向している一方、後方側の立設板42は、モータ30の後方に位置し、内板38の後端部の下方に対向している。内板38の前端部および後端部には、それぞれ、左右方向に延びる断面略コ字状のガイド部材43が固定されており、これらのガイド部材43の下面に形成された凹部43A内に、2つの立設板42の上端部がそれぞれ挿入されている。これにより、2つの立設板42で内板38の前端部および後端部を保持することができるので、内板38を安定して保持することができるとともに、2つのガイド部材43に沿って内板38を左右方向に安定してスライドさせることができる。
【0040】
図9は、他の実施形態に係る就寝者刺激装置101の外観構成を示す平面図である。また、図10は、この就寝者刺激装置101の左側面図である。さらに、図11は、この就寝者刺激装置101を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を右方から見た図である。
図9〜図11を参照して、この就寝者刺激装置101は、上記第1の実施形態に係る就寝者刺激装置1と同様に、マットレス、布団、ベッドなどの寝具上に設置され、仰臥した就寝者の頭部Hを受けることができる枕タイプのものであって、上部材102Aおよび下部材102Bが嵌め合わせられることにより中空状に形成された本体102が備えられている。本体102の上面には、開口122が形成されており、その開口122に、就寝者の頭部Hを受けるための頭受け部103の下部が嵌め込まれて固定されている。頭受け部103は、たとえば、ウレタンやスポンジなどの樹脂により形成され、弾力性(たとえば、低反発性)を有している。
【0041】
本体102(上部材102A)の上面の前端部には、本体102の内外を連通する複数の通気口106が形成されている。また、本体102の左側面の前部には、本体102内の空気を外部に送り出すためのファン107が取り付けられている。ファン107を駆動させると、通気口106から本体102内に外部の空気が取り込まれ、本体102内を循環した後、ファン107から外部に排出されることとなる。本体の左側面の後部には、この就寝者刺激装置101の運転を開始させたり、運転内容の設定を行ったりするための操作部109が配置されている。ファン107および操作部109は、それぞれ、本体102内に収容されている制御部(図示せず)に電気的に接続されている。
【0042】
本体102内の前端部における左右方向中央部(通気口106の下方)には、就寝者の音声(いびき)を検知して電気信号に変換するためのいびき検知用マイク111(たとえば、コンデンサマイク)が内蔵されている。いびき検知用マイク111から出力される電気信号(音声信号)は、たとえば、音声信号を増幅させるためのアンプ回路、増幅された音声信号に対して検波を行う検波回路、および、検波後の音声信号から低周波数成分を抽出するローパスフィルタを含むいびき検知用回路(図示せず)を介して制御部に入力される。
【0043】
本体102の前方には、就寝者の呼吸状態を検知するための呼吸検知用センサ113が、左右方向に延びるように配置されている。呼吸検知用センサ113は、その表面がウレタンやスポンジなどの樹脂により形成された弾力性(たとえば、低反発性)を有するカバー部材114により覆われている。本体102の前端部には、カバー部材114を本体102に連結して呼吸検知用センサ113を固定するための連結部115が、前方に張り出すようにして取り付けられている。カバー部材114の下面の後端部左右両側には、フック状の面ファスナ116Aが取り付けられており、連結部115の上面の左右両側には、前後方向に長尺なパイル状の面ファスナ116Bが取り付けられている。これにより、カバー部材114に取り付けられたフック状の面ファスナ116Aを、連結部115に取り付けられたパイル状の面ファスナ116Bに対して前後方向の所定位置に接着させて、カバー部材114(呼吸検知用センサ113)を本体102に固定することができる。呼吸検知用センサ113から出力される電気信号は、たとえば、LC回路を含む呼吸検知用回路(図示せず)を介して制御部に入力される。118A,118Bは、それぞれ、呼吸検知用センサ113を制御部に電気的に接続するための配線である。
【0044】
呼吸検知用センサ113の構成は、図3を用いて説明した第1の実施形態に係る呼吸検知用センサ13の構成と同様である。また、この実施形態に係る就寝者刺激装置101の電気的構成は、図4を用いて説明した第1の実施形態に係る就寝者刺激装置1の電気的構成と同様である。
この実施形態では、本体102内における頭受け部103に対向する位置に、動作機構としての3つの振動体104が配置されている。より具体的には、3つの振動体104のうちの2つは、就寝者の頭部Hの頭頂部側における左右両側にそれぞれ対向しており、残りの1つは、就寝者の頭部Hの首側における左右方向中央部に対向している。各振動体104は、モータ123と、モータ123を保持する保持部124と、モータ123の回転軸123Aに取り付けられ、この回転軸123Aに対して偏心した回転体125(錘)とを備えている。保持部124は、断面略U字状の部材124Aに、その開口部を覆うように平板状の部材124Bが結合されることにより形成されている。モータ123は、保持部124内に形成された空間内に配置され、その周囲が保持部124の各部材124A,124Bの内面に当接することにより、保持部124に対してしっかりと固定されている。保持部124を形成する平板状の部材124Bの上面は、頭受け部103の下面に当接している。
【0045】
モータ123が駆動されると、回転軸123Aに取り付けられた回転体125が回転し、この回転体125の回転軸123Aに対する偏心に起因してモータ123が周期的に振動することにより、モータ123を保持する保持部124も振動する。これにより、頭受け部103の保持部124(平板状の部材124B)に当接する部分が振動し、頭受け部103により受けられている就寝者の頭部Hに振動が与えられる。したがって、簡単な構成で就寝者に刺激を与えることができる。
【0046】
この実施形態では、振動体104が複数(3つ)配置されているので、就寝者の頭部Hの広範囲に刺激を与えることができ、就寝者に効果的に刺激を与えることができる。また、就寝者の頭部Hの位置にかかわらず、広範囲に配置された複数の振動体104のうちの少なくとも1つで、就寝者の頭部Hに確実に振動を与えることができるので、就寝者に確実に刺激を与えることができる。
【0047】
また、この実施形態では、3つの振動体104が、それぞれ、就寝者の後頭部の中心部を避けて、後頭部の周辺部(後頭部の最も出っ張っている部分に対向しないような位置)に配置されているので、就寝者が頭部Hに違和感を感じるのを防止できる。さらに、各振動体104の保持部124に備えられた平板状の部材124Bが就寝者の頭部Hに対向しているので、就寝者が頭部Hに違和感を感じるのをより効果的に防止できる。
【0048】
本体102内には、ウレタンやスポンジなどで形成された弾性体126が配置されており、この弾性体126により各振動体104が保持されている。すなわち、弾性体126の上面には、3つの振動体104を配置すべき位置にそれぞれ凹部126Aが形成されており、これらの凹部126A内に各振動体104の保持部124(断面略U字状の部材124A)が収容されることにより、各振動体104が保持されている。各振動体104を弾性体126で保持することにより、各振動体104が振動したときに騒音(振動音)が生じるのを防止できる。
【0049】
この実施形態では、第1の実施形態と同様の態様でいびき検知および無呼吸検知を行い、いびき状態または無呼吸状態を検知した場合には、動作機構を動作させて(振動体104を振動させて)、頭受け部103を介して就寝者の頭部Hに所定の大きさの振動を所定時間与えることにより、就寝者に刺激を与えることができるようになっている。より具体的には、就寝者が無呼吸状態のときには、いびき状態のときよりも速い回転数で、かつ、いびき状態のときよりも長時間モータ123が駆動されることにより、いびき状態のときよりも大きい振動が比較的長時間就寝者の頭部Hに与えられるようになっている。したがって、いびき状態のときには、比較的小さい刺激を就寝者に与えることにより、就寝者の眠りを妨げることなくいびきを停止させ、無呼吸状態のときには、比較的大きい刺激を就寝者に与えることにより、無呼吸状態を一刻も早く停止させるといったようにして、就寝者の睡眠状態に応じて適切な態様で就寝者に刺激を与えることができる。
【0050】
ただし、就寝者が無呼吸状態のとき、モータ123の回転数および駆動時間の両方をいびき状態のときとは異なる態様にするような構成に限らず、モータ123の回転数および駆動時間のうち一方をいびき状態とは異なる態様にするような構成であってもよい。また、就寝者がいびき状態のときと無呼吸状態のときとで、動作させる振動体104(モータ123)の数を変更するような構成(たとえば、無呼吸状態のときのほうが、いびき状態のときよりも多くの振動体104を振動させるような構成)であってもよい。動作機構としての振動体104は、3つに限らず、1つまたは2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
【0051】
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、この発明は、就寝者の頭部Hを受けるような枕タイプの就寝者刺激装置1,101に限らず、就寝者の体の他の部分を受けて、その部分に刺激を与えるような就寝者刺激装置にも適用可能である。
【0052】
また、就寝者に与えられる刺激は、就寝者の体の一部に接触する接触部(たとえば、就寝者の頭部Hを受ける頭受け部3,103)の動作(スライド変位や振動など)によるものに限らず、たとえば、音声などを用いて就寝者に刺激を与えるような構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】この発明の一実施形態に係る就寝者刺激装置の外観構成を示す平面図である。
【図2】就寝者刺激装置の左側面図である。
【図3】呼吸検知用センサの構成を示す断面図である。
【図4】就寝者刺激装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】いびき検知および無呼吸検知の態様について説明するための図であって、(a)は、いびき状態における呼吸波形および音声波形の一例を示しており、(b)は、無呼吸状態における呼吸波形および音声波形の一例を示している。
【図6】本体を水平方向に沿って切断したときの断面を上方から見た図である。
【図7】就寝者刺激装置を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を右方から見た図であって、頭受け部を省略して示している。
【図8】就寝者刺激装置を左右方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を後方から見た図である。
【図9】他の実施形態に係る就寝者刺激装置の外観構成を示す平面図である。
【図10】この就寝者刺激装置の左側面図である。
【図11】この就寝者刺激装置を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を右方から見た図である。
【符号の説明】
【0054】
1 就寝者刺激装置
2 本体
3 頭受け部
4 動作機構
6 通気口
7 ファン
10 制御部
13 呼吸検知用センサ
16A,16B 面ファスナ
101 就寝者刺激装置
102 本体
103 頭受け部
104 振動体(動作機構)
106 通気口
107 ファン
113 呼吸検知用センサ
116A,116B 面ファスナ
123 モータ
123A 回転軸
124 保持部
125 回転体
H (就寝者の)頭部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
就寝者に刺激を与えることにより、就寝者の睡眠状態を変化させるための就寝者刺激装置であって、
就寝者に刺激を与えるための刺激手段と、
就寝者のいびきを検知するためのいびき検知手段と、
就寝者の呼吸状態を検知するための呼吸状態検知手段と、
上記いびき検知手段および上記呼吸状態検知手段の検知結果に基づいて、就寝者がいびき状態または無呼吸状態であるか否かを識別する識別手段と、
上記識別手段の識別結果に応じて異なる態様で上記刺激手段を制御することにより、就寝者に刺激を与える制御手段とを含むことを特徴とする就寝者刺激装置。
【請求項2】
上記刺激手段は、就寝者の体の一部に接触する接触部と、上記接触部を動作させるための動作機構とを含み、
上記制御手段は、上記識別手段の識別結果に応じて異なる態様で上記動作機構の動作を制御することにより、上記接触部を介して就寝者に刺激を与えるものであることを特徴とする請求項1記載の就寝者刺激装置。
【請求項3】
上記動作機構は、上記接触部を介して就寝者の体の一部をスライドさせるためのスライド機構を含むことを特徴とする請求項2記載の就寝者刺激装置。
【請求項4】
上記制御手段は、上記スライド機構によりスライドされる上記接触部のスライド量およびスライド速度のうち少なくとも一方を、上記識別手段の識別結果に応じて異なる態様で制御することにより、上記接触部を介して就寝者に刺激を与えるものであることを特徴とする請求項3記載の就寝者刺激装置。
【請求項5】
上記動作機構は、上記接触部を介して就寝者の体の一部に振動を与えるための振動機構を含むことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の就寝者刺激装置。
【請求項6】
上記振動機構は、モータと、上記モータを保持するとともに、上記接触部に当接する保持部と、上記モータの回転軸に取り付けられ、この回転軸に対して偏心した回転体とを含むことを特徴とする請求項5記載の就寝者刺激装置。
【請求項7】
上記制御手段は、上記モータの回転数および駆動時間のうち少なくとも一方を、上記識別手段の識別結果に応じて異なる態様で制御することにより、上記接触部を介して就寝者に刺激を与えるものであることを特徴とする請求項6記載の就寝者刺激装置。
【請求項8】
上記動作機構は、上記振動機構を複数含んでおり、
上記制御手段は、上記識別手段の識別結果に応じて異なる数の上記振動機構を動作させて、就寝者に刺激を与えるものであることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の就寝者刺激装置。
【請求項9】
上記動作機構を収容する収容部と、
上記収容部内に空気を流通させるための通気手段とを含むことを特徴とする請求項2〜8のいずれかに記載の就寝者刺激装置。
【請求項10】
上記呼吸状態検知手段の位置を変更するための位置変更手段を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の就寝者刺激装置。
【請求項11】
上記就寝者刺激装置は、就寝者の頭部を受けることができるものであり、
上記刺激手段は、就寝者の頭部に刺激を与えるためのものであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の就寝者刺激装置。
【請求項12】
上記刺激手段は、就寝者の後頭部の周辺部に刺激を与えるためのものであることを特徴とする請求項11記載の就寝者刺激装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−26099(P2006−26099A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−209059(P2004−209059)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】