説明

局所皮膚淡色化剤用メラノサイトチロシナーゼ阻害剤としてのヒドロキサム酸およびその誘導体

哺乳動物の皮膚における色素沈着を減少させるためにヒドロキサム酸およびその誘導体、特にベンゾヒドロキサム酸およびその誘導体を含む方法、化合物および製剤が提供される。前記化合物は、メラノサイトチロシナーゼの阻害によって、メラノサイトにおける色素合成を阻害することが好ましい。前記方法は皮膚の淡色化および黒皮症、老年班、そばかす、オクロノーシス、ほくろなどの色素過剰に関連した医学的病態から生じる不均一な皮膚色の治療に使用できる。前記化合物は医薬品として、または化粧品として使用でき、局所用製剤として使用できることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2001年12月28日出願の米国仮特許出願第60,344,464号に対する優先権を主張する。
【0002】
本発明は、メラノサイトチロシナーゼの阻害、および哺乳動物の皮膚の淡色化のための化合物と方法に関する。
【背景技術】
【0003】
メラニン産生は、皮膚および毛包内でのメラノサイトによるメラニンの産生およびそれに引き続く分布の過程である[1、2]。メラノサイトは、メラニンの産生を媒介するいくつかの酵素を有するメラノソームと称される特殊な、リソソーム様の細胞小器官を有する。銅含有酵素のチロシナーゼは、アミノ酸チロシンの酸化を触媒し、DOPAへそして引き続きDOPA−キノンへとする。TRP−1(DHICAオキシダーゼ)およびTRP−2(DOPAクロムトートメラーゼ)などの褐色および黒色色素を産生するユーメラニン産生経路には、他に少なくとも2種のメラノソーム酵素が関与している。硫黄含有反応物(例えば、システインまたはグレタチオン)の産生物内への組入れによって、メラニン産生経路は分枝してフェオメラニン(琥珀色および赤色の色素)を産生する。
【0004】
皮膚と髪の知覚される色は、ユーメラニン対フェオメラニンの比、および幾分かは、真皮内の血液によって決まる。皮膚の色調の均衡は、限定はしないが、以下に挙げるような多くの因子により、遺伝的に調節されている:(a)チロシナーゼ、TRP−2およびTRP−1の発現レベル;(b)フェオメラニン形成を導くチオール共役体(例えば、グルタチオンまたはシステインとの);(c)α−メラノサイト刺激ホルモン(α−MSH)およびアデニレートシクラーゼ/プロテインキナーゼA経路と結合しているメラノコルチン受容体[15];(d)齧歯動物における毛のメラノサイトの色素沈着をダウンレギュレートすることが記録されているアグーチ遺伝子座産生物であるアグーチシグナル蛋白質[16];および(e)レシピエントの表皮および毛髪基質ケラチノサイトにおけるメラノソーマの取り込みと分布を調節する未だ不明の機構[12、13、14]。
【0005】
ヒト皮膚色素沈着異常は、遺伝的因子と環境的因子の双方の結果として生じる。紫外線、特にUVB(すなわち、中間)波長照射への皮膚曝露(特に白色人種)は、メラノサイトチロシナーゼの合成をアップレギュレートし、メラニン再生を増加させ、したがって日焼けとなる。しかし、急性、または持続的なUVB曝露は、悪性黒色腫皮膚癌などの皮膚の色素過剰病変または領域の形成を生じ得る[17]。化学線損傷および体質的な異常の双方が、黒皮症、老年班、肝班、そばかすおよび他のほくろなどの患部を生成し得る[3、18、19]。
【0006】
白斑は、色素過剰の逆であり、皮膚のメラノサイトが除去されているか、または十分な色素を産生することができない[17、18、20]。局所療法によって、白斑に冒された皮膚における失われた色素沈着を回復させることが望ましいと考えられるが、これを被験者の高い割合において達成することは非常に難しいことが判った。PUVA(ソラリン−紫外線A)療法、またはジヒドロキシアセトンサンレスタンニングローションによる化粧的カモフラージュ[18]の代わりに、コントラストを減少させるために冒されていない皮膚の正常な色素沈着を減らすことが考えられる。さらに、世界市場は、「コンパクト」化粧品としての皮膚淡色化剤が求められるようになってきた。なぜならば、心理的または社会的理由から、多くの国および人種において、より明るい皮膚の色が一部の暗色の皮膚の人によって好まれているからである[4、5]。
【0007】
皮膚の淡色化に「有効」または「機能的」と称されるいくつかのもの(例えば、その中でもアルブチン、コジック酸、ナイアシンアミド、リコライス、アスコルビルリン酸マグネシウム)を、慎重な対照試験において批判的に分析した場合、臨床的に有効であるということは、まだ証明されていない[5、6、25]。米国FDAは、2〜4%のヒドロキノン(「HQ」)を含有する製薬製品が、最少でも中程度に有効であることを認めた。しかしながら、HQは、哺乳動物の培養メラノサイトに対して細胞傷害性であり、サルモネラ属および哺乳動物のチャイニーズハムスターV79細胞において変異原性であることが証明されている[3〜6、10、11、25]。HQは、発癌性ベンゼンの生物活性化において重要な中間体のように思われる[12]。皮膚学文献において、多年にわたり、HQがチロシナーゼの阻害剤であると実証なしで繰り返し主張されてきたが、この化合物は哺乳動物の酵素の有効な阻害剤ではない[5、6、25]。ヒドロキノン作用のインビトロ機構は、主にメラノサイトの細胞傷害性作用と思われる。皮膚全体に対するその作用の臨床的な作用機序は、まだはっきりと知られていない。さらに、安全性に対する懸念の結果、HQはヨーロッパにおいては、もはや許容されるとは考えられない。現在の産業の標準的な皮膚漂白剤であるHQのこれら欠点を考えると、特に、市場で世界的需要が存在していることから、有効性と安全性の改善された特性を有する他の化合物を同定することは非常に望ましいことである。
【0008】
ベンゾイミダゾールチオール類が研究され、多くの産業分野に適用されている。ベンゾイミダゾールチオール類の最も一般的な適用は、天然ゴム、合成エラストマー類、およびサーモプラスチック類における抗酸化剤としてである[34〜35]。固体支持体として結合させたベンゾイミダゾールチオール類に関するマッシュルームチロシナーゼのアフィニティー疎水性クロマトグラフィーが試験され、ベンゾイミダゾールチオール類が強力なチロシナーゼ阻害剤であることを示唆している[36]。日本の会社による2つの特許出願(放棄されたが)は、多数のベンゾイミダゾールチオール類の化合物を開示しており、それらがチロシナーゼ阻害剤として有効であると主張している[37]。これらの化合物は現在まで、流通されておらず、また、商品として入手できる局所皮膚用脱色または淡色化製品となったこともない。
【0009】
DooleyらのWO01/64206(2001年9月7日公表)は、皮膚淡色化剤としての使用を目的として、哺乳動物チロシナーゼ酵素の効果的な阻害剤であるベンゾイミダゾールチオール類、フェニルチオ尿素類、フェニルチオール類、二環および多環フェノール類、チオフェネアミン類、ベンゾチアミド類、およびフェニルアミンなどの一連の化合物クラスを開示している。この刊行物は、以下の一般構造式を有する多数のベンゾイミダゾールチオール類、チオフェノール類、フェニルチオ尿素類に関して、3つのインビトロ特性、すなわち、培養メラノサイトにおけるチロシナーゼ阻害、色素阻害、および毒性を報告している:
【0010】
【化1】

さらに、前記刊行物は、以下の構造によって記述される多数の種々雑多な化合物に関して、培養メラノサイトにおけるチロシナーゼ阻害、色素阻害、および毒性を報告している:
【0011】
【化2】

【0012】
ベンゾヒドロキサム酸は、一般に以下の化学構造によって特徴づけられる:
【0013】
【化3】

【0014】
ベンゾヒドロキサム酸とその誘導体は、数年にわたって商業上次々に種々の注意が向けられてきた。例えば、2000年には、それらは写真材料としての使用目的として探索された[38]。ごく最近のここ数年では、この化合物が、基質メタロプロテイナーゼ[39]、リボヌクレオチドレダクターゼ[40]、ウレアーゼ[41]およびリポキシゲナーゼ[42]の阻害剤であることが判明した。
【0015】
ベンゾヒドロキサム酸とその特定のいくつかの誘導体が、マッシュルームチロシナーゼの活性を阻害したことを20年前に2つの刊行物が記載している[43〜44]が、この化合物は、哺乳動物チロシナーゼ阻害剤としてはまだ研究されていない。具体的に、前記文献は、ベンゾヒドロキサム酸、サリチルヒドロキサム酸およびm−クロロベンゾヒドロキサム酸に関して、そのような活性を開示している。
【0016】
4−ニトロ置換、4−クロロ置換、4−メチル置換、4−メトキシ置換、3,4−メトキシ置換、および3,4,5−メトキシ置換を含む種々の置換ベンゾヒドロキサム酸とそららの細胞傷害性作用もまた開示されている[45]。
【0017】
米国特許第5,514,676号は、3,4−アミノ置換ベンゾヒドロキサム酸などのアミノベンゾイド酸を開示し、非酵素的架橋(蛋白質老化)阻害のための有用性を検討している。
【0018】
WO98/55449は、4位を−CHCHC(O)NH(OH)で置換されたベンゾヒドロキサム酸誘導体などの抗癌性と駆虫性を有すると称されるヒドロキサム酸類を開示している。
【0019】
WO97/16439は、特にベンゾヒドロキサム酸の5−置換トリフルオロメチル誘導体などの、分子シャペロン産生の増大に有用であると称されるヒドロキシルアミン誘導体を開示している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
新規なベンゾヒドロキサム酸誘導体を提供することが本発明の目的である。
【0021】
ベンゾヒドロキサム酸とその誘導体の新規な薬剤組成物を提供することが本発明の他の目的である。
【0022】
ヒトを含む哺乳動物の皮膚における色素沈着を減少させるための方法と組成物を提供することが本発明のさらなる目的である。
【0023】
化粧、美観の増大または美感効果を目的として皮膚の色素沈着を減少させるための方法と組成物を提供することが本発明の他の目的である。
【0024】
黒皮症、老年班、そばかす、オクロノーシス、炎症後色素過剰症、ほくろおよび他の色素沈着した皮膚の斑点などの色素過剰に関連した医学的病態を治療するための方法と組成物を提供することが本発明の他の目的である。
【0025】
本発明の他の目的は、チロシンとDOPAからのメラニン産生における律速酵素である哺乳動物のメラノサイトチロシナーゼを阻害するための方法と組成物を提供することである。
【0026】
本発明のさらなる目的は、皮膚を酸化的損傷から防ぐ、および/または製品製剤の酸化的分解を防ぐ抗酸化組成物を提供することである。
【0027】
他の目的は、比色分析DOPA酸化または放射能標識化チロシンまたはDOPA基質アッセイを用いて、哺乳動物メラノサイトまたは黒色腫細胞の無細胞抽出物中の哺乳動物チロシナーゼを阻害する化合物の発見を促すことである(IC50≦300μM)。
【0028】
他の目的は、培養哺乳動物メラノサイトまたは黒色腫細胞におけるデノボ色素産生(合成および/または蓄積)を阻害する化合物の発見を促すことである(IC50≦300μM)。
【0029】
他の目的は、哺乳動物メラノサイト、黒色腫または他の細胞培養物における毒性についての化合物評価を促すことである(IC50≧300μM)。
【0030】
他の目的は、別の目的において記述された1種または複数のバイオアッセイを用いて、ヒドロキノンまたはゲンチシン酸メチルに等しいか、またはより優れた生化学的特性を有し、有効なおよび/または低毒性を示す化合物の材料および/または同一物の組成物を提供することである。
【0031】
さらに他の目的は、有機合成、組合せ化学、薬化学、X線結晶学、理論的薬物デザインおよび他の方法などによって、本発明の活性および/または機能的化合物の誘導体合成を提供することである。
【0032】
他の目的は、化粧品、化粧調剤品、OTC薬、処方薬製品のために本発明の製剤利用法を提供することである。
【0033】
他の目的は、髪の生合成中にもかかわらず、毛包のメラノサイト内の色素産生遮断の結果としての髪における色素沈着を減少または防止する目的で本発明の製剤を提供することである。
【0034】
他の目的は、非哺乳動物種のチロシナーゼまたはチロシナーゼ様酵素阻害における使用のために、例えば、酵素的褐色化の阻害を目的とした食品科学工業における使用のために、本発明の活性および/または機能的化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0035】
哺乳動物のメラノサイトによる色素産生を減少させるか、または予防する、好ましくはメタ位および/またはパラ位で置換されたヒドロキサム酸とその誘導体、特にベンゾヒドロキサム酸とその誘導体を提供する。前記化合物は、メラノサイトチロシナーゼの酵素活性を阻害することが好ましいが、いくつかの化合物は、必ずしも前記酵素の強力な阻害剤ではなく、メラノサイト細胞における色素産生を抑制することもできる。したがって、前記化合物は、哺乳動物の皮膚における色素産生の抑制または予防が望まれている適用において使用できる。このような適用のいくつかの例としては、以下のものが挙げられる:
1.個人、特に暗色皮膚の個人の皮膚を淡色化するためのコンパクト製品として;
2.そばかすや老年班などの、色素沈着した皮膚の斑点の色調を軽減するため;
3.不均一な色素沈着のしみ、および表面の色の不揃いを減少させるため;
4.黒皮症、オクロノーシスおよびほくろなどの色素過剰に関連した医学的病態を治療するため;
5.色素沈着した毛包を含む皮膚に塗られた場合、毛の色素沈着を淡色化するため;
6.外傷、アクネ、侵襲性手術、顔面リフト、レーザー治療、または美顔手術により生じる炎症後色素過剰を軽減するため;
7.白斑に冒された領域に隣接する正常な皮膚における皮膚の色素沈着を減少させて、それによって、正常な皮膚と白斑に冒された皮膚との間の色の対比を小さくするため。
【0036】
多数のヒドロキサム酸およびベンゾヒドロキサム酸の誘導体が発見されており、それを用いて本発明を実施することができる。これらの化合物は、哺乳動物チロシナーゼおよび/またはメラノサイト細胞培養色素沈着アッセイにおいて活性を示し、しかも細胞傷害性はごく小さい(またはない)。これらの化合物は、知られた標準的な皮膚漂白剤であるヒドロキノンまたは知られた標準的なチロシナーゼ阻害剤であるゲンチシン酸メチルに等しいか、またはそれらより優れた特徴を示す。
【0037】
前記化合物は典型的には、チロシナーゼ活性の低下が求められる皮膚に対し、ローションまたは閉塞性パッチにより局所的に適用される。前記化合物は、均一な皮膚色調の低下を生じさせるために広い領域にわたって覆うことができるか、または皮膚の不揃いを最小化するために皮膚の斑点に対し、および他の局所化した病態に対し、局所的に適用できる。さらに、前記化合物の大部分は、メラノサイトチロシナーゼに対し選択的であるため、前記化合物はまた、経口、皮内、経皮、静脈内、および非経口投与などの方法によって、全身的にも投与できる。前記製品は、皮膚表面下の細胞内におけるメラニン産生を阻害することによって作用する。皮膚は約28日ごとに自然にそれ自体で更新するため、本発明の化合物を適用すると古い(差異のある)色素沈着したケラチノサイト細胞は次第に抜け落ち、メラニンのより少ないケラチノサイトがやがて表面に運ばれて、皮膚により淡色のより均一な色調の外観を与える。
【0038】
本発明の実施に用いられるヒドロキサム酸は、好ましくは以下の構造(I):
【0039】
【化4】

(式中、
Mは、薬剤として許容されるカチオン、好ましくは水素であり;
は、水素、またはC〜Cアルキルまたはシクロアルキル、好ましくは水素または低級アルキル、最も好ましくは水素であり;および
Yは、置換または非置換シクロアルキル、アリール、ヘテロ環、またはヘテロアリールであり、好ましくは、3位および/または4位の炭素においてモノ置換またはジ置換である)により表される。Yは、低級アルキル、ヒドロキシ、NR、低級アルコキシ、フェノキシ、ハロ、NHC(O)CH、および/またはアセチルにより3位および/または4位の炭素においてモノ置換またはジ置換されているアリールまたはヘテロアリールであることが最も好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
検討
上記のように、種々のメラニン関連病態の治療を目的として皮膚におけるメラニン形成を阻害または防止するためのヒドロキサム酸およびベンゾヒドロキサム酸の誘導体が発見された。例えば、個人特に暗色皮膚の個人の皮膚を淡色化するたに「コンパクト」製品として前記化合物を使用できる。あるいは、不均一な色素沈着のしみや表面の色の不揃いを軽減するため、またはそばかす、老年班ならびに黒皮症、オクロノーシスおよびほくろなどの色素過剰に関連した医学的病態などの色素沈着した皮膚の斑点を減少させるために、前記化合物を使用できる。前記化合物はまた、色素沈着した毛包を含む皮膚に塗られた場合、毛を淡色化するため、および外傷、アクネ、侵襲性手術、顔面リフト、レーザー治療、または美顔手術により生じる炎症後色素過剰を軽減するためにも使用できる。活性または機能性化合物はまた、白斑に冒された領域に隣接する正常な皮膚における皮膚の色素沈着を減少させて、それによって、正常な皮膚と白斑に冒された皮膚との間の色の対比を小さくするためにも使用できる。
【0041】
したがって、本発明は哺乳動物の皮膚の淡色化のため、場合によっては薬剤として許容される担体中、ベンゾヒドロキサム酸またはその誘導体または薬剤として許容されるその塩の有効量を、それを必要とする哺乳動物対象に適用あるいは投与することを含む方法を提供する。本発明はまた、経口、皮内、経皮、閉塞性パッチ、静脈内および非経口製剤を含む局所投与または全身投与のための色素沈着阻害化合物の有効量を含む薬剤組成物もまた含む。本発明は主として、哺乳動物のチロシナーゼ活性を阻害する組成物に関しており、したがって、医薬品としておよび/または化粧品としての価値を有する。しかし、本発明はまた、チロシナーゼ活性以外の機構により、メラノサイト内のメラニン形成を阻害する化合物に拡大することもできる。
【0042】
多くの化合物が本発明の組成物に組み込まれた場合に、有益な他の特性を持っていると考えられる。例えば、多くの化合物が抗酸化特性を持っていると考えられ、したがって、皮膚に対する酸化的損傷を阻害でき、または製剤の安定性に寄与できる。
【0043】
本発明の化合物
第1の主要実施態様において、本発明の化合物は、以下の構造(I):
【0044】
【化5】

(式中、
Mは、薬剤として許容されるカチオン、好ましくは水素であり;
は、水素、またはC〜Cアルキルまたはシクロアルキル、好ましくは水素または低級アルキル、最も好ましくは水素であり;および
Yは、置換または非置換シクロアルキル、アリール、ヘテロ環、またはヘテロアリールであり、好ましくは、3位および/または4位の炭素においてモノ置換またはジ置換である)により定義されるヒドロキサム酸およびヒドロキサム酸誘導体である。Yは、低級アルキル、ヒドロキシ、NR、低級アルコキシ、フェノキシ、ハロ、NHC(O)CH、および/またはアセチルにより3位および/または4位の炭素においてモノ置換またはジ置換されているアリールまたはヘテロアリールであることが最も好ましい。
【0045】
第2の主要実施態様において、本発明の化合物は、以下の構造(II):
【0046】
【化6】

(式中、
Mは、薬剤として許容されるカチオンであり;
は、水素、またはC〜Cアルキルもしくはシクロアルキルであり;
は、CR2’、NR、OまたはSであり;Wは、CR3’、NR、OまたはSであり;Wは、CR4’、NR、OまたはSであり;Wは、CR5’、NR、OまたはSであり;Wは、CR6’、NR、OまたはSであり;
、R、R、RおよびRは独立して、(i)水素、(ii)ハロゲン、(iii)NO、(iv)−CN、(v)−OR10またはフェノキシ、(vi)−NHSO−C1〜3アルキル、(vii)−NHCO−C1〜5アルキル、(viii)オキシム、(ix)ヒドラジン、(x)−NR10、(xi)SO、(xii)SO、(xiii)−SR10、(xiv)C1〜5アシルオキシ、(xv)PO、(xvi)PO、(xvii)チオール、(xviii)−COOR、(xix)C2〜5アルキニル、(xx)C(O)C1〜3アルキル、および(xxi)1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜5アシルオキシ、ハロゲン、NR10、C1〜5チオエーテル、またはC1〜5アルコキシにより場合によっては置換されている−C1〜8アルキル、−C2〜8アルケニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロ環から選択され;
2’、R3’、R4’、R5’およびR6’は独立して、Hまたは結合のための1原子価であり;
、R、R、R、およびRは独立して、(i)置換または非置換アルキル、アルケニル、アリール、またはヘテロ環、(ii)−C1〜5アルコキシ、(iii)−OH、(iv)水素、(v)C(O)C1〜3アルキル、(vi)−(CH1〜5C(O)NR10、または(vii)結合のための1原子価から選択され;
あるいは、RとR、またはRとRは、結合して、フェニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロール、フラン、チオフェン、ピラゾール、ピリジン、Xが独立してNH、SまたはOである−X−(CH)−X−、または−(CH−X−から選択されるシクロアルキル、アリール、ヘテロ環、またはヘテロアリールである縮合環構造を形成しており;
は、水素またはC1〜3アルキルであり;
10は、水素、1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜8アシルオキシ、ハロゲン、NR、C1〜5チオエーテル、またはC1〜5アルコキシにより場合によっては置換されているC1〜8アルキル、−C2〜8アルケニル、−(CH(CHn’−アリール、−(CH(CHn’−ヘテロアリール、または−(CH(CHn’−ヘテロ環であり;
mは、0または1であり;および
nおよびn’は独立して、0、1、2、または3である)によって表される。
【0047】
この第2主要実施態様において、Mは水素であることが好ましく、またRは低級アルキルであることが好ましく、さらに水素であることがより好ましい。
【0048】
この第2主要実施態様の第1の副実施態様は、
が、CR2’、またはNRであり;Wが、CR3’、またはNRであり;Wが、CR4’、NRであり;Wが、CR5’、NRであり;Wが、CR6’、NRであり;
2’、R3’、R4’、R5’およびR6’が、結合のための1原子価であり;および
、R、R、R、およびRが、結合のための1原子価である場合に定義される。
【0049】
第2主要実施態様のこの第1の副実施態様において、Mは水素であることが好ましく、またRは低級アルキルであることが好ましく、さらに水素であることがより好ましい。
【0050】
この第2主要実施態様の第2の副実施態様は、
が、CR2’であり;Wが、CR3’であり;Wが、NRであり;Wが、CR5’であり;Wが、CR6’であり;
2’、R3’、R4’、R5’およびR6’が、結合のための1原子価であり;および
が、結合のための1原子価である場合に定義される。
【0051】
第2主要実施態様のこの第2の副実施態様において、Mは水素であることが好ましく、またRは低級アルキルであることが好ましく、さらに水素であることがより好ましい。
【0052】
この第2主要実施態様の第3の副実施態様は、
が、CR2’であり;Wが、CR3’であり;Wが、CR4’であり;Wが、CR5’であり;Wが、CR6’であり;
2’、R3’、R4’、R5’およびR6’が、結合のための1原子価であり;および
、R、R、R、およびRが独立して、(i)水素、(ii)ハロゲン、(iii)NO、(iv)−CN、(v)−OR10またはフェノキシ、(vi)−NR10、(vii)C1〜5アシルオキシ、(viii)チオール、(ix)COOR、(x)C(O)C1〜3アルキル、(xi)−NHCO−C1〜5アルキル、および(xii)1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜5アシルオキシ、ハロゲン、NR10、C1〜5チオエーテル、またはC1〜5アルコキシにより場合によっては置換されている−C1〜5アルキル、−C2〜5アルケニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロ環から選択されている場合に定義される。
【0053】
第2主要実施態様のこの第3の副実施態様において、Mは水素であることが好ましく、またRは低級アルキルであることが好ましく、さらに水素であることがより好ましい。
【0054】
この第2主要実施態様の第4の副実施態様は、
が、CR2’であり;Wが、CR3’であり;Wが、CR4’であり;Wが、CR5’であり;Wが、CR6’であり;
2’、R3’、R4’、R5’およびR6’が、結合のための1原子価であり;および
、R、R、R、およびRが独立して、(i)水素、(ii)ハロゲン、(iii)NO、(iv)−CN、(v)−ORまたはフェノキシ、(v)−NR、(vi)C1〜3アシルオキシ、(vii)チオール、(viii)−COOR、(x)C(O)C1〜3アルキル、(xi)−NHCO−C1〜3アルキル、および(xii)1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜5アシルオキシ、ハロゲン、NR、C1〜3チオエーテル、またはC1〜3アルコキシにより場合によっては置換されている−C1〜3アルキル、−C2〜3アルケニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロ環から選択されている場合に定義される。
【0055】
第2主要実施態様のこの第4の副実施態様において、Mは水素であることが好ましく、またRは低級アルキルであることが好ましく、さらに水素であることがより好ましい。
【0056】
この第2主要実施態様の第5の副実施態様は、
が、CR2’であり;Wが、CR3’であり;Wが、CR4’であり;Wが、CR5’であり;Wが、CR6’であり;
2’、R3’、R4’、R5’およびR6’が、結合のための1原子価であり;および
、R、R、R、およびRが独立して、(i)水素、(ii)ハロゲン、(iii)−OR10またはフェノキシ、(iv)−NR、(v)チオール、(vi)C(O)C1〜3アルキル、(vii)−NHCO−C1〜3アルキル、および(viii)1つまたは複数の−OH、−SH、ハロゲン、およびNHにより場合によっては置換されている−C1〜3アルキルまたは−C2〜3アルケニルから選択されている場合に定義される。
【0057】
第2主要実施態様のこの第5の副実施態様において、Mは水素であることが好ましく、またRは低級アルキルであることが好ましく、さらに水素であることがより好ましい。
【0058】
この第2主要実施態様の第6の副実施態様は、
が、CR2’であり;Wが、CR3’であり;Wが、CR4’であり;Wが、CR5’であり;Wが、CR6’であり;
2’、R3’、R4’、R5’およびR6’が、結合のための1原子価であり;および
、R、R、R、およびRが独立して、水素、低級アルキル、ヒドロキシ、NR、低級アルコキシ、フェノキシ、ハロ、NHC(O)CH、およびアセチルから選択されている場合に定義される。
【0059】
第2主要実施態様のこの第6の副実施態様において、Mは水素であることが好ましく、またRは低級アルキルであることが好ましく、さらに水素であることがより好ましい。
【0060】
この第2主要実施態様の第7の副実施態様は、
が、CR2’であり;Wが、CR3’であり;Wが、CR4’であり;Wが、CR5’であり;Wが、CR6’であり;
2’、R3’、R4’、R5’およびR6’が、結合のための1原子価であり;および
とR、またはRとRは、結合して、フェニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロール、フラン、チオフェン、ピラゾール、ピリジン、Xが独立してNH、SまたはOである−X−(CH)−X−、または(CH−X−から選択されるシクロアルキル、アリール、ヘテロ環、またはヘテロアリールである縮合環構造を形成している場合に定義される。
【0061】
第2主要実施態様のこの第7の副実施態様において、Mは水素であることが好ましく、またRは低級アルキルであることが好ましく、さらに水素であることがより好ましい。
【0062】
第3の主要実施態様において、本発明の化合物は以下の構造(III):
【0063】
【化7】

(式中、
Mは、薬剤として許容されるカチオンであり;
は、水素、またはC〜Cアルキルもしくはシクロアルキルであり;
は、CRまたはNであり;
、R、R、RおよびRは独立して、(i)水素、(ii)ハロゲン、(iii)NO、(iv)−CN、(v)−OR10またはフェノキシ、(vi)−NHSO−C1〜3アルキル、(vii)−NHCO−C1〜5アルキル、(viii)オキシム、(ix)ヒドラジン、(x)−NR10、(xi)SO、(xii)SO、(xiii)SR10、(xiv)C1〜5アシルオキシ、(xv)PO、(xvi)PO、(xvii)チオール、(xviii)−COOR、(xix)C2〜5アルキニル、(xx)C(O)C1〜3アルキル、および(xxi)1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜5アシルオキシ、ハロゲン、NR10、C1〜5チオエーテル、またはC1〜5アルコキシにより場合によっては置換されている−C1〜8アルキル、−C2〜8アルケニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロ環から選択され;
あるいは、RとR、またはRとRは、結合して、フェニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロール、フラン、チオフェン、ピラゾール、ピリジン、Xが独立してNH、SまたはOである−X−(CH)−X−、または−(CHX−から選択されるシクロアルキル、アリール、ヘテロ環、またはヘテロアリールである縮合環構造を形成しており;
は、水素またはC1〜3アルキルであり;
10は、水素、1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜8アシルオキシ、ハロゲン、NR、C1〜5チオエーテル、またはC1〜5アルコキシにより場合によっては置換されているC1〜8アルキル、−C2〜8アルケニル、−(CH(CHn’−アリール、−(CH(CHn’−ヘテロアリール、または−(CH(CHn’−ヘテロ環であり;
mは、0または1であり;および
nおよびn’は独立して、0、1、2、または3である)によって定義される。
【0064】
この第3の主要実施態様において、Mは水素であることが好ましく、またRは低級アルキルであることが好ましく、さらに水素であることがより好ましい。
【0065】
この第3主要実施態様の第1の副実施態様は、
が、Nである場合に定義される。
【0066】
第3主要実施態様の第1の副実施態様において、Mは水素であることが好ましく、またRは低級アルキルであることが好ましく、さらに水素であることがより好ましい。
【0067】
この第3主要実施態様の第2の副実施態様は、
が、CRであり;および
、R、R、R、およびRが独立して、(i)水素、(ii)ハロゲン、(iii)NO、(iv)−CN、(v)−OR10またはフェノキシ、(vi)−NR10、(vii)C1〜5アシルオキシ、(viii)チオール、(ix)COOR、(x)C(O)C1〜3アルキル、(xi)−NHCO−C1〜5アルキル、および(xii)1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜5アシルオキシ、ハロゲン、NR10、C1〜5チオエーテル、またはC1〜5アルコキシにより場合によっては置換されている−C1〜5アルキル、−C2〜5アルケニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロ環から選択されている場合に定義される。
【0068】
第3主要実施態様のこの第2の副実施態様において、Mは水素であることが好ましく、またRは低級アルキルであることが好ましく、さらに水素であることがより好ましい。
【0069】
この第3主要実施態様の第3の副実施態様は、
が、CRであり;および
、R、R、R、およびRが独立して、(i)水素、(ii)ハロゲン、(iii)NO、(iv)−CN、(v)−ORまたはフェノキシ、(v)−NR、(vi)C1〜3アシルオキシ、(vii)チオール、(viii)COOR、(x)C(O)C1〜3アルキル、(xi)−NHCO−C1〜3アルキル、(xii)1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜5アシルオキシ、ハロゲン、NR、C1〜3チオエーテル、またはC1〜3アルコキシにより場合によっては置換されている−C1〜3アルキル、−C2〜3アルケニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロ環から選択されている場合に定義される。
【0070】
第3主要実施態様のこの第3の副実施態様において、Mは水素であることが好ましく、またRは低級アルキルであることが好ましく、さらに水素であることがより好ましい。
【0071】
この第3主要実施態様の第4の副実施態様は、
が、CRであり;および
、R、R、R、およびRが独立して、(i)水素、(ii)ハロゲン、(iii)−OR10またはフェノキシ、(iv)−NR、(v)チオール、(vi)C(O)C1〜3アルキル、(vii)−NHCO−C1〜3アルキル、および(viii)1つまたは複数の−OH、−SH、ハロゲンおよびNHにより場合によっては置換されている−C1〜3アルキルまたは−C2〜3アルケニルから選択されている場合に定義される。
【0072】
第3主要実施態様のこの第4の副実施態様において、Mは水素であることが好ましく、またRは低級アルキルであることが好ましく、さらに水素であることがより好ましい。
【0073】
この第3主要実施態様の第5の副実施態様は、
が、CRであり;および
、R、R、R、およびRが独立して、低級アルキル、ヒドロキシ、NR、低級アルコキシ、フェノキシ、ハロ、NHC(O)CH、およびアセチルから選択されている場合に定義される。
【0074】
第3主要実施態様のこの第5の副実施態様において、Mは水素であることが好ましく、またRは低級アルキルであることが好ましく、さらに水素であることがより好ましい。
【0075】
この第3主要実施態様の第6の副実施態様は、
が、CRであり;
とR、またはRとRが、結合して、フェニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロール、フラン、チオフェン、ピラゾール、ピリジン、Xが独立してNH、SまたはOである−X−(CH)−X−、または−(CHX−から選択されるシクロアルキル、アリール、ヘテロ環、またはヘテロアリールである縮合環構造を形成している場合に定義される。
【0076】
第3主要実施態様のこの第6の副実施態様において、Mは水素であることが好ましく、またRは低級アルキルであることが好ましく、さらに水素であることがより好ましい。
【0077】
第4の主要実施態様において、本発明の化合物は、構造(IV)〜(XXIX):
【0078】
【化8】

(式中、
は、水素、またはC〜Cアルキルもしくはシクロアルキルであり;
、R、R、RおよびRは独立して、(i)水素、(ii)ハロゲン、(iii)NO、(iv)−CN、(v)−OR10またはフェノキシ、(vi)−NHSO−C1〜3アルキル、(vii)−NHCO−C1〜5アルキル、(viii)オキシム、(ix)ヒドラジン、(x)−NR10、(xi)SO、(xii)SO、(xiii)SR10、(xiv)C1〜5アシルオキシ、(xv)PO、(xvi)PO、(xvii)チオール、(xviii)−COOR、(xix)C2〜5アルキニル、(xx)C(O)C1〜3アルキル、および(xxi)1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜5アシルオキシ、ハロゲン、NR10、C1〜5チオエーテル、またはC1〜5アルコキシにより場合によっては置換されている−C1〜8アルキル、−C2〜8アルケニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロ環から選択され;
あるいは、RとR、またはRとRは、結合して、フェニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロール、フラン、チオフェン、ピラゾール、ピリジン、Xが独立してNH、SまたはOである−X−(CH)−X−、または−(CH−X−から選択されるシクロアルキル、アリール、ヘテロ環、またはヘテロアリールである縮合環構造を形成しており;
は、水素またはC1〜3アルキルであり;
10は、水素、1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜8アシルオキシ、ハロゲン、NR、C1〜5チオエーテル、またはC1〜5アルコキシにより場合によっては置換されているC1〜8アルキル、−C2〜8アルケニル、−(CH(CHn’−アリール、−(CH(CHn’−ヘテロアリール、または−(CH(CHn’−ヘテロ環であり;
mは、0または1であり;および
nおよびn’は独立して、0、1、2、または3である)のうちの1つ、または薬剤として許容されるその塩により定義される。
【0079】
この第4主要実施態様の第1の副実施態様において、
が、水素、またはC〜Cアルキルもしくはシクロアルキルであり;および
、R、R、RおよびRが独立して、(i)水素、(ii)ハロゲン、(iii)NO、(iv)−CN、(v)−OR10またはフェノキシ、(vi)−NR10、(vii)C1〜5アシルオキシ、(viii)チオール、(ix)COOR、(x)C(O)C1〜3アルキル、(xi)−NHCO−C1〜5アルキル、(xii)1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜5アシルオキシ、ハロゲン、NR10、C1〜5チオエーテル、またはC1〜5アルコキシにより場合によっては置換されている−C1〜5アルキル、−C2〜5アルケニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロ環から選択されている。
【0080】
この第4主要実施態様の第2の副実施態様において、
が、水素、または低級アルキルであり;および
、R、R、RおよびRが独立して、(i)水素、(ii)ハロゲン、(iii)NO、(iv)−CN、(v)−ORまたはフェノキシ、(v)−NR、(vi)C1〜3アシルオキシ、(vii)チオール、(viii)COOR、(x)C(O)C1〜3アルキル、(xi)−NHCO−C1〜3アルキル、(xii)1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜5アシルオキシ、ハロゲン、NR、C1〜3チオエーテル、またはC1〜3アルコキシにより場合によっては置換されている−C1〜3アルキル、−C2〜3アルケニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロ環から選択されている。
【0081】
この第4主要実施態様の第3の副実施態様において、
は、水素、または低級アルキルであり;および
、R、R、RおよびRは独立して、(i)水素、(ii)ハロゲン、(iii)−OR10またはフェノキシ、(iv)−NR、(v)チオール、(vi)C(O)C1〜3アルキル、(vii)−NHCO−C1〜3アルキル、(viii)1つまたは複数の−OH、−SH、ハロゲン、およびNHにより場合によっては置換されている−C1〜3アルキルまたは−C2〜3アルケニルから選択されている。
【0082】
この第4主要実施態様の第4の副実施態様において、
は、水素、または低級アルキルであり;および
、R、R、RおよびRは独立して、低級アルキル、ヒドロキシ、NR、低級アルコキシ、フェノキシ、ハロ、NHC(O)CH、およびアセチルから選択されている。
【0083】
この第4主要実施態様の第5の副実施態様において、
は、水素、または低級アルキルであり;および
、R、R、RおよびRは独立して、メチル、エチル、メトキシ、ブトキシ、フェノキシ、ヒドロキシ、NH、N(Me)、およびハロから選択されている。
【0084】
この第4主要実施態様の第6の副実施態様において、
は、水素であり;および
、R、R、RおよびRは、メチルである。
【0085】
この第4主要実施態様の第7の副実施態様において、
は、水素であり;および
、R、R、RおよびRは、メトキシである。
【0086】
この第4主要実施態様の第8の副実施態様において、
は、水素であり;および
、R、R、RおよびRは、ヒドロキシである。
【0087】
この第4主要実施態様の第9の副実施態様において、
は、水素であり;および
、R、R、RおよびRは、NHである。
【0088】
この第4主要実施態様の第10の副実施態様において、
は、水素であり;および
、R、R、RおよびRは、N(Me)である。
【0089】
この第4主要実施態様の第11の副実施態様において、
は、水素であり;および
、R、R、RおよびRは、ハロである。
【0090】
この第4主要実施態様の第12の副実施態様において、
は、水素であり;および
、R、R、RおよびRは、ブトキシである。
【0091】
この第4主要実施態様の第13の副実施態様において、
は、水素であり;および
、R、R、RおよびRは、フェノキシである。
【0092】
第5の主要実施態様において、本発明の化合物は、以下の表Iに列挙した化合物のうちの1つから選択される:
【0093】
【表1】



【0094】
本発明の化合物は場合によっては置換でき、本明細書中のいくつかの例においては、前記化合物は、置換または非置換と明記されている。置換基は、皮膚淡色化剤としての化合物の活性に悪影響を与えない全ての置換基を含むことが理解され得るが、ある一連の実施態様において前記置換基は、アルキル(低級アルキルなど)、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロ環(ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキルなど)、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、アシル、アシルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アルキルアミド、ニトロ、シアノ、スルホン酸、サルフェート、ホスホン酸、ホスフェート、またはホスホネートから選択され、これらは非保護か、あるいは当業者に知られているとおり、例えば、Greeneらの「Protective Groups in Organic Synthesis」、John Wiley and Sons、第2版、1991年に教示されるように、必要に応じて保護される。他の一連の実施態様において、置換基は、−OH、−SH、C(O)H、COOR9、C1〜5アシルオキシ、ハロゲン、NR9R10、C1〜5チオエーテルまたはC1〜5アルコキシから選択される。
【0095】
本発明はまた、このような組成物に関する「プロドラッグ」および薬剤として許容されるその塩類を包含することは理解されるであろう。
【0096】
前述の化合物およびその好ましい構造についていくつかの一般化がなされ得る。例えば、種々の実施態様および副実施態様の各々は、以下のとおりさらに限定できる:
・ベンゾヒドロキサム酸は、メタ位のみで置換されている;
・ベンゾヒドロキサム酸は、パラ位のみで置換されている;
・ベンゾヒドロキサム酸は、メタ位およびパラ位で置換されている;
・ベンゾヒドロキサム酸は、メタ位および/またはパラ位のみで置換されており、置換部分は、17、11、9、7、5、4、3、または2個未満の炭素またはヘテロ原子を含む;
・ベンゾヒドロキサム酸は、メタ位および/またはパラ位のみで置換されており、置換部分は、7個未満の原子またはヘテロ原子を含み、前記置換部分は、1つではなく、または任意のOH、NH、ジメチルアミノ、フェニル、ニトロ、ハロ、メチル、ブチル、メトキシ、ブトキシ、プロポキシ、アルケン、トリハロメチル、Sme、C(O)Ome、C(O)C(CH、および/またはCHClであり;
・ベンゾヒドロキサム酸は、ヒドロキシ、メトキシ、アミノ、ジメチルアミノ、ハロ、メチル、フェノキシまたはブトキシによってメタ位で置換されている;
・ベンゾヒドロキサム酸は、ヒドロキシ、メトキシ、アミノ、ジメチルアミノ、ハロ、メチル、フェノキシまたはブトキシによってパラ位で置換されている;
・ベンゾヒドロキサム酸は、ヒドロキシ、メトキシ、アミノ、ジメチルアミノ、ハロ、メチル、フェノキシおよび/またはブトキシによってメタ位およびパラ位で置換されている。
【0097】
他の一般化において、前述の実施態様および副実施態様の各々は、ベンゾヒドロキサム酸、ハロベンゾヒドロキサム酸(特にクロロ−およびさらに特に3−クロロ)および/またはサリチルヒドロキサム酸を除外する。
【0098】
本発明の化合物の性質
本発明において、3つのインビトロバイオアッセイのうち1つまたは複数が、皮膚淡色化候補化合物の有効性と毒性を評価するために利用できる。この3つのバイオアッセイは、哺乳動物のチロシナーゼ酵素阻害(細胞なし)、培養メラノサイト細胞中の色素沈着、および哺乳動物培養細胞の細胞傷害性に関して前記化合物を特性化する。細胞に基づく色素沈着アッセイおよび細胞なしの酵素アッセイの双方が、哺乳動物のメラノサイト細胞系、Mel−Ab、高レベルのメラニンを産生するC57BL/6マウス由来細胞系[21]を用いて開発されている[5、6、25]。このアプローチの明らかな利点は、ヒトが、非哺乳動物種(例えば、マッシュルーム類)と比較して、遺伝子(DNA)および蛋白質(チロシナーゼなど)においてマウスとの配列類似性を相当多く共有していることである。そのため、インビトロマウスMel−Abメラノサイトは、ヒトメラノサイトの適切な代用物として役立つことができ、Mel−Ab由来のチロシナーゼは、多くの薬理学的目的のためにヒトの酵素と置き換えることができる。
【0099】
これらの接着性ネズミメラノサイトを、ウシ胎仔血清、プロテインキナーゼCのダウンレギュレーションにより細胞分裂を刺激する12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテート(TPA)[22、23]、およびアデニラートシクラーゼ活性を刺激するコレラトキシン[15、24]で補足された培地中、α−MSHの不在下、組織培養用プラスチック上で増殖させる。Mel−Ab細胞の細胞ライセートを、チロシナーゼ酵素製剤として使用できる。複数ウェルプレートアッセイは、酵素阻害用(例えば、比色測定または放射標識基質のメラニンへの組み込みによるDOPA酸化)および培養Mel−Ab細胞に対する色素沈着アッセイ用に検証されている[5、6、25]。培養細胞処理から4〜6日後、メラニン含量を、400+nmでの分光光度計を用いて測定する[6、25]。このアッセイは、デノボ合成の阻害(例えば、チロシナーゼ、またはアデニラートシクラーゼ経路あるいは別の経路の阻害により)または細胞分裂抑制/細胞傷害性機構から生じる色素沈着の明らかな喪失を検出できる。したがって、これは広範囲な一次スクリーンである。これは、細胞レベルにおける色素沈着の阻害剤が主に酵素レベルで作用するかどうかを決定するためのチロシナーゼ酵素アッセイと共に平行して使用される。
【0100】
細胞傷害性(および/または細胞分裂抑制)を測定するために、クリスタルバイオレットまたは他の染色法を、試剤による処理期間後の接着性細胞数を定量するために使用してもよい。HQは、たとえ細胞傷害性によるもので、色素沈着自体の阻害ではなく、このアッセイを用いるMel−Ab培養において1ミリリットル範囲当たり低マイクログラムでIC50を阻害することから、このアッセイにおける陽性対照として典型的に使用される[6]。細胞なしの酵素アッセイにおいて確認されたいくつかの阻害剤は、メラノサイト細胞に基づくアッセイにおいて毒性または送達でその後困難が生じ得ることを留意すべきである。したがって、3つのインビトロアッセイ全ての組合せにより、皮膚淡色化候補化合物の優れた特性化が提供される。
【0101】
このスクリーニングシステム(本発明の発明者らによって開発された)の明らかな利点は、マッシュルームチロシナーゼなど、他の研究者によりしばしば用いられる非哺乳動物酵素ではなく、哺乳動物チロシナーゼに焦点を当てていることである。酵素またはイソ酵素の生化学的および薬理学的特徴が、生物種間で劇的に変わり得ることから(例えば、一次、二次および三次構造における相違点により)、ヒトへの使用が意図されている局所用皮膚淡色化候補剤が、哺乳動物起源の酵素に対する生化学的作用に基づいて発見されることは非常に好ましい。マッシュルームチロシナーゼ(およびいくつかの場合では植物ポリフェノールオキシダーゼ類)は、膨大な先行の阻害剤研究に用いられてきた[28、29]。しかし、菌類チロシナーゼは、哺乳動物チロシナーゼ(類)とは大きな相違点を示し、薬理学的スクリーニングとしてはかなり程度の低い方法と考えられる。したがって、哺乳動物チロシナーゼに対する、またはメラノサイト内のスクリーニングに関する本発明の発明者らにより報告された方法は、他の可能性のあるスクリーニング法[5、6、25]よりも非常に好ましい。
【0102】
L−チロシンに対する哺乳動物チロシナーゼの基質速度論的「親和性」は、略K=600μMである。有効な候補皮膚淡色化剤として可能性のあるものは、細胞なしの酵素抽出物中のチロシンに対する酵素「親和性」の半分以下の濃度で哺乳動物チロシナーゼ酵素活性を50%阻害する場合(IC50≦300μM)、またメラノサイト細胞培養液中の色素産生を50%阻害する場合(IC50≦300μM)が望ましく、有効および/または機能的であると考えられる。好ましい実施態様において、試剤は、細胞なしの酵素抽出液中のチロシナーゼに対し200、100、50または25μM未満のIC50を有し、および/またはメラノサイト細胞培養液中の色素産生に対し200、100、50または25μM未満のIC50を有している。さらに、前記化合物が最少細胞傷害性および/または細胞分裂抑制を示し、したがって、例えば、接着細胞数により確証される50%以上の培養細胞の生存能力(IC50≧300μM)を保持していることが望ましい。好ましい実施態様において、試剤は500、750または1000μM超の毒性を示す。
【0103】
Curto,E.V.ら(1999)[25]は、ゲンチシン酸メチルが、細胞なしのアッセイにおけるチロシナーゼに対して67μM(11.2±4ug/mL)のIC50、メラノサイト細胞培養液中の色素沈着阻害における184μM(30.9±5ug/mL)のIC50、メラノサイト細胞傷害性が707μM(118.7±12ug/mL)のIC50を有していることから、インビトロバイオアッセイに基づいて「有効な」皮膚淡色化候補剤であることを報告している。このように、ゲンチシン酸メチルは、それに対して他のチロシナーゼ阻害化合物の有効性と細胞傷害性を評価できるインビトロスクリーニング標品として役立つ。ゲンチシン酸メチルと比較すると、ヒドロキノンは、強いメラノサイト細胞傷害性と最少酵素阻害[5、6、25]を示すので劣った標品である。
【0104】
本発明の多くの具体的化合物は、明瞭にゲンチシン酸メチルと同等か、またはより有効な皮膚淡色化候補剤である。したがって、他の実施態様において、本発明は、(i)比色DOPA酸化または放射線標識チロシンまたはCurto,E.V.ら(1999)[25]に記載されているDOPA基質アッセイのいずれかを用いて評価した場合、前記化合物が、哺乳動物メラノサイトまたはメラノーマ細胞からの細胞なしの酵素抽出液中、ゲンチシン酸メチルと等しく、またはより大きくチロシン活性を阻害する、または(ii)培養哺乳動物メラノサイトまたはメラノーマ細胞において評価された場合(Curto,E.V.ら(1999)[25])、前記化合物が、ゲンチシン酸メチルと等しく、またはより大きくデノボ色素産生(合成および/または蓄積)を阻害する、色素阻害化合物の有効治療量を投与することを含む色素産生を阻害する方法を提供する。好ましい実施態様において、哺乳動物メラノサイト、メラノーマまたは他の細胞培養における化合物の毒性(Curto,E.V.ら(1999)[25])は、ゲンチシン酸メチルの毒性と等しいか、またはそれ以下である。
【0105】
他の実施態様において、コンピュータベースプログラムまたはモデルが、他の有効化合物を合成、同定ならびに評価できるように、構造活性相関の理解と予測性を援助できる。コンピュータベース方法論の例としては、COMFA分析または分子軌道計算を挙げることができ、例えば、Sakurada,J.ら、(1990)[26]を参照されたい。コンピュータベースSARまたは他の予測と有機合成/バイオアッセイサイクルの反復との組合せにより、所望の特徴を有するベンゾヒドロキサム酸誘導体を同定できる。
【0106】
用語の定義と使用
以下の定義と用語の構成は、他に示さない限り、次のことを意図している:
基、置換基、および範囲に関して下記の特定の好ましい値は、例示のためだけであり;これらは、基および置換基に関して他の定義された値または定義された範囲内で他の値を除外するものではない。
【0107】
ハロは、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードである。
【0108】
アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニルなどは、線状基および分枝状基の双方を意味するが;「プロピル」のような個々の基に対する呼称は、直鎖基のみを包含し、「イソプロピル」のような分枝鎖異性体は具体的に称される。
【0109】
本明細書中に用いられる用語のアルキルとは、他に特記しない限り、CからC10の飽和線状、分枝状、または環式、一級、二級、または三級炭化水素を言い、具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、3−メチルペンチル、2,2−ジメチルブチル、および2,3−ジメチルブチルが挙げられる。本文書の文脈によってアルキルが置換可能である場合、アルキル基が置換できる部分は、ヒドロキシル、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリールオキシ、アリール、ヘテロ環、ハロ、カルボキシ、アシル、アシルオキシ、アミド、ニトロ、シアノ、スルホン酸、サルフェート、ホスホン酸、ホスフェート、またはホスホネートからなる群から選択され、これらは非保護か、あるいは当業者に知られているとおり、例えば、参照として本明細書に組み込まれているGreeneらの「Protective Groups in Organic Synthesis」、John Wiley and Sons、第2版、1991年に教示されるように、必要に応じて保護されている。
【0110】
本明細書中に用いられる用語の低級アルキルは、他に特記しない限り、置換および非置換体の双方を含むCからCの飽和線状、分枝状、または適切ならば、環式(例えば、シクロプロピル)アルキル基を言う。本出願中に他に特記されない限り、アルキルが好適な部分である場合、低級アルキルが好ましい。同様に、アルキルまたは低級アルキルが好適な部分である場合、非置換アルキルまたは低級アルキルが好ましい。
【0111】
用語のアルケニルおよびアルキニルは、少なくとも1つの飽和C−C結合が二重結合または三重結合により置き換わっている置換および置換体の両方を含むアルキル部分を言う。したがって、(C〜C)アルケニルは、ビニル、アリル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、または5−ヘキセニルがあり得る。同様に、(C〜C)アルキニルは、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、または5−ヘキシニルであり得る。
【0112】
用語の「−(CH−」は、直鎖形状の飽和アルキリデン基を表す。用語の「n」は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10などの任意の整数であり得る。したがって、「−(CH−」の部分は、結合(すなわち、n=0)、メチレン、1,2−エタンジイルまたは1,3−プロパンジイルなどを表す。
【0113】
本明細書に用いられる用語のアリールとは、他に特記しない限り、フェニル、ビフェニル、またはナフチル、好ましくはフェニルを言う。前記アリール基は、ヒドロキシル、アシル、アミノ、ハロ、カルボキシ、カルボキサミド、カルボアルコキシ、アルキルアミノ、アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、シアノ、スルホン酸、サルフェート、ホスホン酸、ホスフェート、またはホスホネートからなる群から選択される1つまたは複数の部分で場合によっては置換でき、これらは非保護か、あるいは当業者に知られているとおり、例えば、Greeneらの「Protective Groups in Organic Synthesis」、John Wiley and Sons、第2版、1991年に教示されるように、必要に応じて保護されている。
【0114】
本明細書に用いられる用語のヘテロアリールまたはヘテロ芳香族とは、その芳香族環に少なくとも1個の硫黄、酸素、窒素またはリンを含む芳香族部分または不飽和環式部分を言う。非限定的な例には、フリル、ピリジル、ピリミジル、チエニル、イソチアゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、ピラジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、キノリル、イソキノリル、ベンゾチエニル、イソベンゾフリル、ピラゾリル、インドリル、イソインドリル、ベンゾイミダゾリル、プリニル、カルバゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、イソオキサゾリル、ピロリル、キナゾリル、ピリダジニル、ピラジニル、シノリニル、フタラジニル、キノキサリニル、キサンチニル、ヒポキサンチニルおよびプテリジニルがある。ヘテロアリール基上の官能性酸素基または窒素基は、必要または所望に応じて保護できる。好適な保護基は、当業者によく知られており、トリメチルシリル、ジメチルヘキシルシリル、t−ブチルジメチルシリルとt−ブチルジフェニルシリル、トリチルまたは置換トリチル、アルキル基、アセチルやプロピオニルなどの非環式基、メタンスルホニルおよびp−トルエンスルホニルが挙げられる。前記ヘテロアリール基またはヘテロ芳香族基は、ヒドロキシル、アシル、アミノ、ハロ、アルキルアミノ、アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、シアノ、スルホン酸、サルフェート、ホスホン酸、ホスフェート、またはホスホネートからなる群から選択される1つまたは複数の部分で場合によっては置換でき、これらは非保護か、あるいは当業者に知られているとおり、例えば、Greeneらの「Protective Groups in Organic Synthesis」、John Wiley and Sons、第2版、1991年に教示されるように、必要に応じて保護されている。
【0115】
用語のヘテロ環式とは、置換されていてもよく、またその環内に酸素、硫黄、窒素またはリンなどの少なくとも1個のヘテロ原子が存在する飽和非芳香族環式基を言う。前記ヘテロ環式基は、ヘテロアリール基に関して記述されたのと同じ様式で置換されていてもよい。
【0116】
用語のアシルとは、エステル基の非カルボニル部分が、直鎖、分枝鎖または環式アルキルまたは低級アルキル、メトキシメチルなどのアルコキシアルキル、ベンジルなどのアラルキル、フェノキシメチルなどのアリールオキシアルキル、場合によっては、ハロゲン、CからCアルキルまたはCからCアルコキシによって置換されているフェニルなどのアリール、メタンスルホニルなどのアルキルまたはアラルキルスルホニルを含むスルホン酸エステル類、モノ、ジまたはトリリン酸エステル、トリチルまたはモノメトキシトリチル、置換ベンジル、トリアルキルシリル(例えば、ジメチル−t−ブチルシリル)またはジフェニルメチルシリルから選択されるカルボン酸エステルを言う。エステル内のアリール基は、場合によってはフェニル基を含む。用語の「低級アシル」とは、非カルボニル部分が低級アルキルであるアシル基を言う。
【0117】
本明細書に用いられる用語のアルコキシとは、他に特記しない限り、アルキルが上記に定義された−O−アルキル構造部分を言う。
【0118】
本明細書に用いられる用語の「薬剤として許容されるカチオン」とは、水素およびナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ金属およびアルカリ土類金属に基づく非毒性カチオン類、ならびに限定はしないが、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミノ、ジメチルアミノ、トリメチルアミノ、トリエチルアミノおよびエチルアミノカチオン類などの非毒性アンモニウム、四級アンモニウムおよびアミンカチオン類に基づくものなどを意味する。
【0119】
合成法
多くのヒドロキサム酸類の合成法が以前に報告されている。これらの方法は一般に、ヒドロキサム酸のカリウム塩の形成を介したカルボン酸メチルエステルからヒドロキサム酸類への変換(Hauser,C.R.;Rendrow,W.B.Org.Synth.Coll.II巻、1943年、67頁;Wise,M.M.;Brandt,W.W.J.Am.Chem.Soc.1955年、77、1058頁)、重炭酸ナトリウムの存在下、塩酸ヒドロキシルアミンを用いた酸クロリドからヒドロキサム酸類への変換(Shukla,J.P.;Agrawal,Y.K.;Kuchya,K.P.J.Ind.Chem.Soc.1974年、437頁)、アジド類の光分解に次ぐ水による処理(Horna,L;Bauer,G.;Dorges,J.Chem.Ber.1965年、98、2631頁)、およびアルカンニトロナート(nitronate)アニオンの分子内光転移(Yamada,K.;Kanakiya,T.;Naruchi,K.;Yammamoto,M.J.Am.Chem.Soc.1981年、103、7003頁)に関する。
【0120】
下記のスキーム1は、酸、酸エステルおよび酸クロリドとヒドロキシルアミンまたはヒドロキシルアミン誘導体との反応によるベンゾヒドロキサム酸とその誘導体の調製を例示している[29〜32]:
【0121】
【化9】

【0122】
製薬製剤および用法用量
一実施形態において、本発明の化合物は、皮膚の淡色化を達成するために、十分な投薬回数を用いて適切な期間、皮膚に塗付または投与する。組成物中の有効化合物の濃度は、この化合物の吸収率、不活化率、および排泄率、ならびに当業者に知られている他の因子による。投与値はまた、軽減しようとする病態の重症度によっても変化する。また、具体的な患者に対しては、個々の必要性に応じ、また前記組成物を投与する者または投与を管理する者の専門的判断に従って、特定の用法用量を経時的に調整すべきであること、また、本明細書に提示した濃度範囲は、単に例示であって、請求された本組成物の範囲または実施を限定する意図はないことをさらに理解すべきである。有効成分は、単回投与として投与してもよいし、または数回のより少ない投与量に分割して、時間的間隔を変えて投与してもよい。
【0123】
これらの有効なおよび/または機能的な化合物の局所製剤および他の製剤は、ヒトおよび他の動物における皮膚の色素沈着の淡色化に有用である。これらの製剤は、知覚される美化を目的に、単により淡色の皮膚を得るための純粋な化粧目的に有用であり得る。前記製剤はまた、医療的価値も有しており、例えば、黒皮症、老年班、そばかす、および他の皮膚斑点の過剰色素沈着を低減できる。本発明の化合物は、主にチロシンとDOPAからのメラニン産生において、速度制限酵素である哺乳動物のメラノサイトチロシナーゼを阻害することにより作用する。いくつかの化合物はまた、紫外線照射(UVR)も吸収し、したがって、皮膚をUVRと光老化から防ぐことができる。さらに、いくつかの化合物は、皮膚を酸化的損傷から防ぐ抗酸化剤であり得、および/または製品製剤の酸化的分解を防ぐことができる。
【0124】
所望に応じ、これらの製剤を、たとえ毛髪の生合成時であっても毛包のメラノサイト内の色素産生を遮断することにより毛髪における色素沈着を減少させるためにも使用できる。前記製剤は、漂白剤のように、すでに現れている毛髪の色素沈着部分に影響を与える可能性はないと考えられる。
【0125】
本発明に有用な製剤は、機能的および/または有効な化合物(類)の生物学的有効量を含有する。有効な化合物の生物学的有効量とは、例えば、局所経路によって、ヒトまたは動物に投与した際、各々の適用において、所望の結果を与える十分な有効剤が提供されるように、組成物中、十分な量の化合物が提供されることを意味することは、当業者によって理解される。しかしながら、有効化合物の生物学的有効量は、治療期間中、ヒトまたは動物に対して毒性でない濃度である。前記化合物が局所投与される場合、好適な生物学的適合性担体とは、この担体が、化粧品組成物、製薬補剤、サンスクリーンローション、クリームなどの形態において、任意のタイプの好適な賦形剤を含有し得ると解される。一実施形態において、有効化合物はリポソーム担体中で投与される。
【0126】
有効化合物は、治療中の病態に伴う望ましくない症状および臨床的兆候を軽減するため、または、所望の皮膚淡色化レベルを達成するため、十分な期間投与される。個々の投与量、投与スケジュール、および治療期間は、当業者による臨床的評価によって決定できる。
【0127】
局所適用のための溶液または懸濁液は以下の成分を含み得る:注射用水、塩類溶液、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶媒などの滅菌希釈剤;ベンジルアルコールまたはメチルパラベン類などの抗菌剤;アスコルビン酸または重硫酸ナトリウムなどの抗酸化剤;エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)などのキレート化剤;酢酸塩、クエン酸塩またはリン酸塩などの緩衝剤;および塩化ナトリウムまたはデキストロースなどの張性を調整するための試剤。pHは、塩酸または水酸化ナトリウムなどの酸または塩基によって調整できる。
【0128】
局所適用に好適な媒体、担体または製剤は知られており、ローション、懸濁液、軟膏、水中油乳液、油中水乳液、クリーム、ゲル、チンキ、スプレー、粉剤、ペースト、および徐放経皮または閉塞性パッチが挙げられる。局所組成物を調製するために、増粘剤、柔軟剤、および安定化剤が使用できる。増粘剤の例としては、ペトロラタム、蜜蝋、キサンタンガム、またはポリエチレングリコール、ソルビトールなどの吸湿剤、鉱物油などのエモリエント、ラノリンとその誘導体またはスクワレンが挙げられる。多数の溶液や軟膏が、特に皮膚病適用のために、商品として入手可能である。
【0129】
典型的なローション製剤は、USP標準品または:ポリオキシエチレン、エタノール、クリチン酸(critic acid);クエン酸ナトリウム、1,3−ブチレングリコール、2−エトキシメチル−5−ヒドロキシ−γ−ピロン、防腐剤および純水を含有するように製剤化できる。典型的なクリーム製剤は、USP標準品または:ポリエチレングリコールモノステアリン酸エステル、モノステアリン酸グリセリン、ステアリン酸、ベヘニルアルコール、液体パラフィン、トリオクタノン酸グリセリル、パラオキシ安息香酸エステル、1,3−ブチレングリコール、2−エトキシメチル−5−ヒドロキシ−γ−ピロン、防腐剤および純水を含有するように製剤化できる。典型的な軟膏製剤は、USP標準品または:ポリオキシエチレンモノステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンテトラオレイン酸ソルビトール、モノステアリン酸グリセリン、グリセリン、漂白蜜蝋、パラフィン、ステアリン酸、ベヘニルアルコール、液体パラフィン、1,3−ブチレングリコール、クエン酸、2−エトキシメチル−5−ヒドロキシ−γ−ピロン、防腐剤および純水を含有するように製剤化できる。
【0130】
前記化合物は、薬剤として許容される塩の形態で提供できる。本明細書に用いられる用語の「薬剤として許容される塩または複合体」とは、親化合物の所望の生物学的活性を保持し、かつ望ましくない毒性学的作用を、もしあったとしても最少に示す塩または複合体を言う。そのような塩の例としては、(a)無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸など)によって形成された酸付加塩、および酢酸、蓚酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、安息香酸、タンニン酸、パモン酸(pamoic acid)、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、およびポリガラクツロン酸などの有機酸によって形成された塩;(b)亜鉛、カルシウム、ビスマス、バリウム、マグネシウム、アルミニウム、銅、コバルト、ニッケル、カドミウムなどの多価金属カチオンによって、または、N,N−ジベンジルエチレン−ジアミンまたはエチレンジアミンから形成された有機カチオンによって形成された塩基付加塩;または(c)(a)と(b)の組合せ;例えば亜鉛タンニン酸塩などである。
【0131】
前記化合物は、製剤組成物としてのそれらの有用性を高めるために修飾できる。例えば、電荷の変更など有効分子の種々の修飾が水溶性や脂溶性に影響を及ぼすことができ、したがって、経皮吸収に関する可能性を変更できる。媒体または担体もまた、前記組成物の経皮吸収の増大、蓄積効果の増大、刺激可能性または神経薬理学的作用の最少化のために修飾できる。一般的には、Arndtら[27]を参照されたい。
【0132】
このように、本発明は上記の有効および/または機能的な化合物を含有する局所皮膚淡色化剤としての種々の製剤を提供する。本発明は、さらに上記の有効および/または機能的な化合物を含有する局所抗酸化剤としての製剤を提供する。さらに他の実施態様において、本発明は、上記の有効および/または機能的な化合物を含有する局所サンスクリーンとしての製剤を提供する。このような製剤は、スキンケア製品において使用される他の有効な、および/または機能的な成分(例えば、有機または無機サンスクリーン、抗酸化剤、抗炎症剤、抗紅班剤、抗生剤、抗菌剤、湿潤剤または他の成分)と組み合わせて製造できる。前記化合物の効果を増大させるために、限定はしないが、ビタミンC、ビタミンE、アスコルビルリン酸マグネシウム、アロエベラ抽出物およびレチノイン酸などの他の成分を前記化合物と共に製剤化できる。また、表面の着色皮膚を剥脱することにより、皮膚淡色化過程を速めるために、アルファ−ヒドロキシ酸を含むことができる。
【0133】
他の実施形態において、局所製剤内に有効成分の混合物を形成するために、本発明の1つの化合物を(a)本発明の1種または複数の他の化合物;および/または(b)1種または複数の他の知られたメラノサイトチロシナーゼ阻害剤(例えば、ゲンチシン酸メチル);および/または(c)1種または複数の皮膚淡色化剤と組み合わせることができる。単一製剤内における有効成分または機能的成分の組合せは、いくつかの状況において効果的で望ましいことがあり得る。
【0134】
本発明の化合物はまた、限定はしないが、全身的、経口、皮内、経皮、閉塞性パッチ、静脈内、または非経口投与などの、局所適用以外の代わりの投与経路、および当業者に知られた薬剤組成物のために製剤化できる。
【0135】
前記化合物はまた、製剤の意図された利用法により、スキンケア製品において使用される他の有効および/または機能的成分と共に製剤化できる。例えば、前記化合物は、有機または無機サンスクリーン、抗酸化剤、抗炎症剤、抗紅班剤、抗生剤、抗菌剤、湿潤剤または他の成分と共に製剤化できる。
【0136】
上記の有効および/または機能的化合物はまた、例えば、酵素的褐色化を防止するために、食品科学工業における使用のため、非哺乳動物種のチロシナーゼ様酵素阻害にも利用できる[28、29]。本明細書に記載した薬剤による植物ポリフェノールオキシダーゼの阻害は、同時にこれら非哺乳動物の酵素に対して活性を有し得る。果実に噴霧または処理するための好適な製剤が当業者に一般に知られている。本発明の酵素阻害剤を含有するこれらの製剤による処理は、植物または菌類食品の使用期限を改善すると考えられる。
【0137】
本発明の化合物および組成物はまた、前記組成物を皮膚にまたは局所的に適用するための、このような適用回数を含む使用説明書を含めたキットの形態で提供することもできる。
【0138】
(実施例)
鋳型化合物のベンゾヒドロキサム酸に基づく化合物の第1のクラスをCurto,E.V.ら(1999)[25]に記載された方法により、チロシナーゼ阻害に関して試験した。この試験結果は、実施例1〜5に示されている。
【実施例1】
【0139】
2−置換ベンゾヒドロキサム酸類
【0140】
【表2】

【実施例2】
【0141】
3−置換ベンゾヒドロキサム酸類
【0142】
【表3】

【実施例3】
【0143】
4−置換ベンゾヒドロキサム酸類
【0144】
【表4】

【実施例4】
【0145】
ジ−置換ベンゾヒドロキサム酸類
【0146】
【表5】

【実施例5】
【0147】
その他
【0148】
【表6】

【0149】
阻害[μM]は3つのアッセイで測定した。ここで「E」「E[μM]」は、無細胞哺乳動物チロシナーゼ酵素アッセイにおいて50%阻害を生じる化合物の濃度である。「P」は、哺乳動物Mel Abメラノサイト培養色素アッセイシステムにおいて50%阻害を生じる化合物の濃度を表す。「T」は、哺乳動物メラノサイト培養毒性アッセイシステムにおいて、細胞数の50%減少を生じる化合物の濃度である。
【0150】
この適用を通して種々の刊行物が参照される。本発明が属する当業界の状態をより十分に説明するために、これら刊行物の開示の全体を、本出願に参照として組み込まれている。
【0151】
本発明の範囲と精神を逸脱することなく、本発明において種々の修飾および変更がなされ得ることは当業界に明らかである。本発明の他の実施態様は、ここに開示された本発明の明細書と実施を考慮することから、当業者に明らかである。本明細書と実施例は例示としてのみ考慮することが意図されており、本発明の正確な範囲と精神は以下の請求項に示される。
【0152】
【表7】






【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造(I):
【化1】

(式中、
Mは、薬剤として許容されるカチオンであり;
は、水素、またはC〜Cアルキルもしくはシクロアルキルであり;
Yは、置換または非置換シクロアルキル、アリール、ヘテロ環、またはヘテロアリールである)により定義される化合物、または薬剤として許容されるその塩の有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における色素産生を阻害または防止する方法。
【請求項2】
構造(II):
【化2】

(式中、
Mは、薬剤として許容されるカチオンであり;
は、水素、またはC〜Cアルキルもしくはシクロアルキルであり;
は、CR2’、NR、OまたはSであり;Wは、CR3’、NR、OまたはSであり;Wは、CR4’、NR、OまたはSであり;Wは、CR5’、NR、OまたはSであり;Wは、CR6’、NR、OまたはSであり;
、R、R、RおよびRは独立して、(i)水素、(ii)ハロゲン、(iii)NO、(iv)−CN、(v)−OR10またはフェノキシ、(vi)−NHSO−C1〜3アルキル、(vii)−NHCO−C1〜5アルキル、(viii)オキシム、(ix)ヒドラジン、(x)−NR10、(xi)SO、(xii)SO、(xiii)SR10、(xiv)C1〜5アシルオキシ、(xv)PO、(xvi)PO、(xvii)チオール、(xviii)−COOR、(xix)C2〜5アルキニル、(xx)C(O)C1〜3アルキル、および(xxi)1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜5アシルオキシ、ハロゲン、NR10、C1〜5チオエーテル、またはC1〜5アルコキシにより場合によっては置換されている−C1〜8アルキル、−C2〜8アルケニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロ環から選択され;
2’、R3’、R4’、R5’およびR6’は独立して、Hまたは結合のための1原子価であり;
、R、R、R、およびRは独立して、(i)置換または非置換アルキル、アルケニル、アリール、またはヘテロ環、(ii)−C1〜5アルコキシ、(iii)−OH、(iv)水素、(v)C(O)C1〜3アルキル、(vi)−(CH1〜5C(O)NR10、または(vii)結合のための1原子価から選択され;
あるいは、RとR、またはRとRは、結合して、フェニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロール、フラン、チオフェン、ピラゾール、ピリジン、Xが独立してNH、SまたはOである−X−(CH)−X−、または−(CH−X−から選択されるシクロアルキル、アリール、ヘテロ環、またはヘテロアリールである縮合環構造を形成しており;
は、水素またはC1〜3アルキルであり;
10は、水素、1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜8アシルオキシ、ハロゲン、NR、C1〜5チオエーテル、またはC1〜5アルコキシにより場合によっては置換されているC1〜8アルキル、−C2〜8アルケニル、−(CH(CHn’−アリール、−(CH(CHn’−ヘテロアリール、または−(CH(CHn’−ヘテロ環であり;
mは、0または1であり;
nおよびn’は独立して、0、1、2、または3である)により定義される化合物、または薬剤として許容されるその塩の有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における色素産生を阻害または防止する方法。
【請求項3】
構造(III):
【化3】

(式中、
Mは、薬剤として許容されるカチオンであり;
は、水素、またはC〜Cアルキルもしくはシクロアルキルであり;
は、CRまたはNであり;
、R、R、RおよびRは独立して、(i)水素、(ii)ハロゲン、(iii)NO、(iv)−CN、(v)−OR10またはフェノキシ、(vi)−NHSO−C1〜3アルキル、(vii)−NHCO−C1〜5アルキル、(viii)オキシム、(ix)ヒドラジン、(x)−NR10、(xi)SO、(xii)SO、(xiii)SR10、(xiv)C1〜5アシルオキシ、(xv)PO、(xvi)PO、(xvii)チオール、(xviii)−COOR、(xix)C2〜5アルキニル、(xx)C(O)C1〜3アルキル、および(xxi)1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜5アシルオキシ、ハロゲン、NR10、C1〜5チオエーテル、またはC1〜5アルコキシにより場合によっては置換されている−C1〜8アルキル、−C2〜8アルケニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロ環から選択され;
あるいは、RとR、またはRとRは、結合して、フェニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロール、フラン、チオフェン、ピラゾール、ピリジン、Xが独立してNH、SまたはOである−X−(CH)−X−、または−(CHX−から選択されるシクロアルキル、アリール、ヘテロ環、またはヘテロアリールである縮合環構造を形成しており;
は、水素またはC1〜3アルキルであり;
10は、水素、1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜8アシルオキシ、ハロゲン、NR、C1〜5チオエーテル、またはC1〜5アルコキシにより場合によっては置換されているC1〜8アルキル、−C2〜8アルケニル、−(CH(CHn’−アリール、−(CH(CHn’−ヘテロアリール、または−(CH(CHn’−ヘテロ環であり;
mは、0または1であり;および
nおよびn’は独立して、0、1、2、または3である)により定義される化合物、または薬剤として許容されるその塩の有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における色素産生を阻害または防止する方法。
【請求項4】
構造(IV)〜(XXIX):
【化4】

(式中、
は、H、またはC〜Cアルキルもしくはシクロアルキルであり;
、R、R、RおよびRは独立して、(i)水素、(ii)ハロゲン、(iii)NO、(iv)−CN、(v)−OR10またはフェノキシ、(vi)−NHSO−C1〜3アルキル、(vii)−NHCO−C1〜5アルキル、(viii)オキシム、(ix)ヒドラジン、(x)−NR10、(xi)SO、(xii)SO、(xiii)SR10、(xiv)C1〜5アシルオキシ、(xv)PO、(xvi)PO、(xvii)チオール、(xviii)−COOR、(xix)C2〜5アルキニル、(xx)C(O)C1〜3アルキル、および(xxi)1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜5アシルオキシ、ハロゲン、NR10、C1〜5チオエーテル、またはC1〜5アルコキシにより場合によっては置換されている−C1〜8アルキル、−C2〜8アルケニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロ環から選択され;
あるいは、RとR、またはRとRは、結合して、フェニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロール、フラン、チオフェン、ピラゾール、ピリジン、Xが独立してNH、SまたはOである−X−(CH)−X−、または−(CHX−から選択されるシクロアルキル、アリール、ヘテロ環、またはヘテロアリールである縮合環構造を形成しており;
は、水素またはC1〜3アルキルであり;
10は、水素、1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜8アシルオキシ、ハロゲン、NR、C1〜5チオエーテル、またはC1〜5アルコキシにより場合によっては置換されているC1〜8アルキル、−C2〜8アルケニル、−(CH(CHn’−アリール、−(CH(CHn’−ヘテロアリール、または−(CH(CHn’−ヘテロ環であり;
mは、0または1であり;および
nおよびn’は独立して、0、1、2、または3である)のうちの1つにより定義される化合物、または薬剤として許容されるその塩の有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における色素産生を阻害または防止する方法。
【請求項5】
が、水素、またはC〜Cアルキルもしくはシクロアルキルであり;
、R、R、RおよびRが独立して、(i)水素、(ii)ハロゲン、(iii)NO、(iv)−CN、(v)−OR10またはフェノキシ、(vi)−NR10、(vii)C1〜5アシルオキシ、(viii)チオール、(ix)COOR、(x)C(O)C1〜3アルキル、(xi)−NHCO−C1〜5アルキルおよび(xii)1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜5アシルオキシ、ハロゲン、NR10、C1〜5チオエーテル、またはC1〜5アルコキシにより場合によっては置換されている−C1〜5アルキル、−C2〜5アルケニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロ環から選択される請求項4に記載の方法。
【請求項6】
が、水素または低級アルキルであり;
、R、R、RおよびRが独立して、(i)水素、(ii)ハロゲン、(iii)NO、(iv)−CN、(v)−ORまたはフェノキシ、(v)−NR、(vi)C1〜3アシルオキシ、(vii)チオール、(viii)COOR、(x)C(O)C1〜3アルキル、(xi)−NHCO−C1〜3アルキル、(xii)1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜5アシルオキシ、ハロゲン、NR、C1〜3チオエーテル、またはC1〜3アルコキシにより場合によっては置換されている−C1〜3アルキル、−C2〜3アルケニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロ環から選択される請求項4に記載の方法。
【請求項7】
が、水素または低級アルキルであり;
、R、R、RおよびRが独立して、(i)水素、(ii)ハロゲン、(iii)−OR10またはフェノキシ、(iv)−NR、(v)チオール、(vi)C(O)C1〜3アルキル、(vii)−NHCO−C1〜3アルキル、(viii)1つまたは複数の−OH、−SH、ハロゲン、およびNHにより場合によっては置換されている−C1〜3アルキルまたはC2〜3アルケニルから選択される請求項4に記載の方法。
【請求項8】
が、水素または低級アルキルであり;
、R、R、RおよびRが独立して、低級アルキル、ヒドロキシ、NR、低級アルコキシ、フェノキシ、ハロ、−NHC(O)CH、およびアセチルから選択される請求項4に記載の方法。
【請求項9】
が、水素または低級アルキルであり;
、R、R、RおよびRが独立して、メチル、エチル、メトキシ、ブトキシ、フェノキシ、ヒドロキシ、NH、N(Me)、およびハロから選択される請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記化合物が、構造(IV)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項11】
前記化合物が、構造(V)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項12】
前記化合物が、構造(VI)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項13】
前記化合物が、構造(VII)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項14】
前記化合物が、構造(VIII)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項15】
前記化合物が、構造(IX)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項16】
前記化合物が、構造(X)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項17】
前記化合物が、構造(XI)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項18】
前記化合物が、構造(XII)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項19】
前記化合物が、構造(XIII)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項20】
前記化合物が、構造(XIV)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項21】
前記化合物が、構造(XV)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項22】
前記化合物が、構造(XVI)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項23】
前記化合物が、構造(XVII)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項24】
前記化合物が、構造(XVIII)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項25】
前記化合物が、構造(XIX)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項26】
前記化合物が、構造(XX)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項27】
前記化合物が、構造(XXI)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項28】
前記化合物が、構造(XXII)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項29】
前記化合物が、構造(XXIII)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項30】
前記化合物が、構造(XXIV)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項31】
前記化合物が、構造(XXV)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項32】
前記化合物が、構造(XXVI)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項33】
前記化合物が、構造(XXVII)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項34】
前記化合物が、構造(XXVIII)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項35】
前記化合物が、構造(XXIX)により定義される請求項4に記載の方法。
【請求項36】
前記化合物が、構造(V)、(VI)または(X)により定義され、かつRおよびRが、メチルである請求項4に記載の方法。
【請求項37】
前記化合物が、構造(V)、(VI)または(X)により定義され、かつRおよびRが、メトキシである請求項4に記載の方法。
【請求項38】
前記化合物が、構造(V)、(VI)または(X)により定義され、かつRおよびRが、ヒドロキシである請求項4に記載の方法。
【請求項39】
前記化合物が、構造(V)、(VI)または(X)により定義され、かつRおよびRが、NHである請求項4に記載の方法。
【請求項40】
前記化合物が、構造(V)、(VI)または(X)により定義され、かつRおよびRが、N(Me)である請求項4に記載の方法。
【請求項41】
前記化合物が、構造(V)、(VI)または(X)により定義され、かつRおよびRが、ハロである請求項4に記載の方法。
【請求項42】
前記化合物が、構造(V)、(VI)または(X)により定義され、かつRおよびRが、ブトキシである請求項4に記載の方法。
【請求項43】
前記化合物が、構造(V)、(VI)または(X)により定義され、かつRおよびRが、フェノキシである請求項4に記載の方法。
【請求項44】
前記化合物が、以下の化合物:
ベンゾヒドロキサム酸;
2−メトキシベンゾヒドロキサム酸;
4−メトキシベンゾヒドロキサム酸;
4−メトキシベンゾヒドロキサム酸のカリウム塩;
4−メチルベンゾヒドロキサム酸;
3−メトキシベンゾヒドロキサム酸;
3−フェノキシベンゾヒドロキサム酸;
3−クロロベンゾヒドロキサム酸;
3−メチルベンゾヒドロキサム酸;
3,N−ジメチルベンゾヒドロキサム酸;
3−アミノベンゾヒドロキサム酸;
3−アセトアミドベンゾヒドロキサム酸;
3−アミノベンゾヒドロキサム酸;
4−アミノ−4−メチルベンゾヒドロキサム酸;
4−アミノベンゾヒドロキサム酸;
4−ジメチルアミノベンゾヒドロキサム酸;
2−アミノベンゾヒドロキサム酸;
2−アセトアミドベンゾヒドロキサム酸;
サリチルヒドロキサム酸;
4−ブトキシベンゾヒドロキサム酸;
3,4−ジメトキシベンゾヒドロキサム酸;
3,4−ジメトキシベンゾヒドロキサム酸のカリウム塩;
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾヒドロキサム酸;
2−ヒドロキシ−5−アセチルベンゾヒドロキサム酸のカリウム塩;および
イソニコチノヒドロキサム酸、
または薬剤として許容されるそれらの塩から選択される請求項4に記載の方法。
【請求項45】
前記化合物が、以下の化合物:
3−メトキシベンゾヒドロキサム酸
または薬剤として許容されるその塩から選択される請求項4に記載の方法。
【請求項46】
前記化合物が、以下の化合物:
3−フェノキシベンゾヒドロキサム酸
または薬剤として許容されるその塩から選択される請求項4に記載の方法。
【請求項47】
前記化合物が、以下の化合物:
3−クロロベンゾヒドロキサム酸
または薬剤として許容されるその塩から選択される請求項4に記載の方法。
【請求項48】
前記化合物が、以下の化合物:
3−メチルベンゾヒドロキサム酸、
または薬剤として許容されるその塩から選択される請求項4に記載の方法。
【請求項49】
前記化合物が、以下の化合物:
3−アミノベンゾヒドロキサム酸、
または薬剤として許容されるその塩から選択される請求項4に記載の方法。
【請求項50】
前記化合物が、以下の化合物:
3−アミノ−4−メチル−ベンゾヒドロキサム酸、
または薬剤として許容されるその塩から選択される請求項4に記載の方法。
【請求項51】
前記化合物が、以下の化合物:
4−アミノベンゾヒドロキサム酸、
または薬剤として許容されるその塩から選択される請求項4に記載の方法。
【請求項52】
前記化合物が、以下の化合物:
イソニコチノヒドロキサム酸、
または薬剤として許容されるその塩から選択される請求項4に記載の方法。
【請求項53】
前記哺乳動物が、ヒトである請求項1に記載の方法。
【請求項54】
前記哺乳動物が、ヒトである請求項2に記載の方法。
【請求項55】
前記哺乳動物が、ヒトである請求項3に記載の方法。
【請求項56】
前記哺乳動物が、ヒトである請求項4に記載の方法。
【請求項57】
構造(IV)〜(XXIX):
【化5】

(式中、
は、水素、またはC〜Cアルキルもしくはシクロアルキルであり;
、R、R、RおよびRは独立して、(i)水素、(ii)ハロゲン、(iii)NO、(iv)−CN、(v)−OR10またはフェノキシ、(vi)−NHSO−C1〜3アルキル、(vii)−NHCO−C1〜5アルキル、(viii)オキシム、(ix)ヒドラジン、(x)−NR10、(xi)SO、(xii)SO、(xiii)SR10、(xiv)C1〜5アシルオキシ、(xv)PO、(xvi)PO、(xvii)チオール、(xviii)−COOR、(xix)C2〜5アルキニル、(xx)C(O)C1〜3アルキル、および(xxi)1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜5アシルオキシ、ハロゲン、NR10、C1〜5チオエーテル、またはC1〜5アルコキシにより場合によっては置換されている−C1〜8アルキル、−C2〜8アルケニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロ環から選択され;
あるいは、RとR、またはRとRは、結合して、フェニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロール、フラン、チオフェン、ピラゾール、ピリジン、Xが独立してNH、SまたはOである−X−(CH)−X−、または−(CH−X−から選択されるシクロアルキル、アリール、ヘテロ環、またはヘテロアリールである縮合環構造を形成しており;
は、水素またはC1〜3アルキルであり;
10は、水素、1つまたは複数の−OH、−SH、C(O)H、COOR、C1〜8アシルオキシ、ハロゲン、NR、C1〜5チオエーテル、またはC1〜5アルコキシにより場合によっては置換されているC1〜8アルキル、−C2〜8アルケニル、−(CH(CHn’−アリール、−(CH(CHn’−ヘテロアリール、または−(CH(CHn’−ヘテロ環であり;
mは、0または1であり;および
nおよびn’は独立して、0、1、2、または3である)のうちの1つにより定義される化合物、または薬剤として許容されるその塩を含む局所皮膚治療用薬剤組成物。
【請求項58】
以下の化合物:
ベンゾヒドロキサム酸;
2−メトキシベンゾヒドロキサム酸;
4−メトキシベンゾヒドロキサム酸;
4−メトキシベンゾヒドロキサム酸のカリウム塩;
4−メチルベンゾヒドロキサム酸;
3−メトキシベンゾヒドロキサム酸;
3−フェノキシベンゾヒドロキサム酸;
3−クロロベンゾヒドロキサム酸;
3−メチルベンゾヒドロキサム酸;
3,N−ジメチルベンゾヒドロキサム酸;
3−アミノベンゾヒドロキサム酸;
3−アセトアミドベンゾヒドロキサム酸;
3−アミノベンゾヒドロキサム酸;
4−アミノ−4−メチルベンゾヒドロキサム酸;
4−アミノベンゾヒドロキサム酸;
4−ジメチルアミノベンゾヒドロキサム酸;
2−アミノベンゾヒドロキサム酸;
2−アセトアミドベンゾヒドロキサム酸;
サリチルヒドロキサム酸;
4−ブトキシベンゾヒドロキサム酸;
3,4−ジメトキシベンゾヒドロキサム酸;
3,4−ジメトキシベンゾヒドロキサム酸のカリウム塩;
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾヒドロキサム酸;
2−ヒドロキシ−5−アセチルベンゾヒドロキサム酸のカリウム塩;および
イソニコチノヒドロキサム酸、から選択される化合物、または薬剤として許容されるその塩を含む請求項57に記載の局所皮膚治療用薬剤組成物。
【請求項59】
以下の化合物;
2−メトキシベンゾヒドロキサム酸;
3−メトキシベンゾヒドロキサム酸;
3−フェノキシベンゾヒドロキサム酸;
3−メチルベンゾヒドロキサム酸;
3,N−ジメチルベンゾヒドロキサム酸;
3−アセトアミドベンゾヒドロキサム酸;
3−アミノ−4−メチルベンゾヒドロキサム酸;
2−アミノベンゾヒドロキサム酸;
2−アセトアミドベンゾヒドロキサム酸;
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾヒドロキサム酸;および
2−ヒドロキシ−5−アセチルベンゾヒドロキサム酸のカリウム塩、から選択される化合物または薬剤として許容されるその塩。

【公表番号】特表2006−510569(P2006−510569A)
【公表日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−557542(P2003−557542)
【出願日】平成14年12月23日(2002.12.23)
【国際出願番号】PCT/US2002/041071
【国際公開番号】WO2003/057184
【国際公開日】平成15年7月17日(2003.7.17)
【出願人】(500023990)メディクエスト セラピューティックス インク (9)
【Fターム(参考)】