説明

屋根ユニット

【課題】屋根部材を軽量化し、屋根部材としてコンクリート製、金属製の屋根板を使用した場合に比べて支柱に高い強度が必要とされない屋根ユニットを提供する。
【解決手段】本発明の屋根ユニット1は、略鉛直方向に立設される棒状の支柱10と、立設した支柱10の上端部に取り付けられている袋状体であって、その内部に常圧以上で空気を入れた場合、支柱10の長さ方向に対して略垂直な方向に膨らんで、屋根として使用することができる形状となる袋状体20と、袋状体20を膨らませるべく、この袋状体20内に空気を送るファン30と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋根ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、海水浴場や屋外イベント会場、公園等に設置され、日差しが強い場合や雨が降ってきた際にこれらを避ける日よけ、雨よけになる屋根を備えた屋根ユニットが知られている。
この屋根ユニットは一般に、屋根となる屋根部材と、これを支える支柱と、を備えてなる。この屋根部材は、例えばコンクリート製、金属製の屋根板により構成されている。
【0003】
しかし、これらの屋根部材にはかなりの重さがあるため、これを支える支柱にも相応した強度が必要とされていた。このため、強度の高い材料を使用したり、支柱の強度を上げるべく断面を厚く形成する必要があり、重量化を招いていた。また、このような屋根部材を使用した屋根ユニットは、ある場所に定着させて使用されると共にその形状も固定されるため、不使用時にも使用時と同じだけのスペースが必要とされていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、屋根部材を軽量化し、屋根部材としてコンクリート製、金属製の屋根板を使用した場合に比べて支柱に高い強度が必要とされない屋根ユニットを提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明が提供する屋根ユニットは、略鉛直方向に立設される棒状の支柱と、立設した前記支柱の上端部に取り付けられている袋状体であって、その内部に常圧以上で空気を入れた場合、前記支柱の長さ方向に対して略垂直な方向に膨らんで、屋根として使用することができる形状となる袋状体と、前記袋状体を膨らませるべく、前記袋状体内に空気を送る送気機構と、を有する、屋根ユニットである。
この屋根ユニットは屋根部材として袋状体を使用するため、屋根部材として金属製の屋根板等を使用した場合に比べてその重さが軽く、支柱に必要とされる強度を低減させることができる。また、屋根ユニット全体を軽量化することができるため、不使用時に移動させ易くすることができる。また、屋根部材となる袋状体の内部から空気を抜くことによって小さくすることができるため、不使用時にコンパクト化することができ、嵩張らないようにすることができる。
【0006】
この屋根ユニットの支柱は、略鉛直方向に立設される棒状のものであれば、どのようなものであっても構わない。
この支柱は、例えば中空の棒状体とすることができる。このように構成すれば、前記送気機構が電源を外部から取るためのケーブルと接続されている場合、このケーブルをその内部に通すことができるようになり、支柱を送気機構等の配線ダクトとしても使用することができるようになる。
このような支柱は、伸縮自在の棒状体とすることができる。こうすれば、屋根部材である袋状体の高さを使用される場所等に応じて適宜調整することができると共に、不使用時に縮めることでコンパクト化でき、嵩張らないようにすることができる。このような伸縮自在の棒状体としては、例えばテレスコピック構造の管である伸縮管を用いてもよいし、複数の棒状体がヒンジで接続されている折り畳み式のものを用いてもよい。なお、内部が中空となっている伸縮自在の棒状体としてもよい。
【0007】
この屋根ユニットの袋状体は、立設した支柱の上端部に取り付けられている袋状体であって、その内部に常圧以上で空気を入れた場合、支柱の長さ方向に対して略垂直な方向に膨らんで、屋根として使用することができる形状となるものであればよい。例えば、半楕円形をその短軸を軸として回転させてできる形状の袋状体を使用してもよい。
この袋状体の支柱への取り付けは、例えば袋状体に予め支柱の上端部を差し込んで固定できる程度の孔を設けておき、この孔に支柱の上端部を差し込んで固定することによって取り付けてもよい。
この袋状体の内部は単なる空洞としてもよいが、そこに光源を設けることもできる。そしてその光源が点灯しているとき、前記袋状体の外側から、前記袋状体を通して前記光源からの光が見えるようにすることができる。このようにすれば、本発明の屋根ユニットは、日よけ、雨よけになる屋根として使用できるだけでなく、光源を点灯することにより野外灯としても使用できるようになる。
光源はどのようなものでも構わない。例えば光源として、水銀ランプを使用してもよい。この場合、この光源を点灯させるか消灯させるかを制御する制御手段を設ける。この制御手段は、袋状体の内側に設けてもよいし、その外側に設けてもよい。
また、光源として、点灯時の色を変化させられるようなものとしてもよい。こうすれば、このような光源を備える袋状体を見る者に楽しさを与えることができる。この場合、この光源を点灯させるか消灯させるかに加えて、光源の点灯時の色をどのようなものにするかをも制御する制御手段を設ける。
【0008】
この屋根ユニットの送気機構は、袋状体の内部に空気を送ることができるようなものであればよい。例えば、袋状体の任意の位置に設けられた孔からその内部に空気を送り込むようになっているシロッコファンを使用してもよい。
支柱が中空の棒状体である場合、上述のようにこれを配線ダクトとして使用することができるので、この送気機構はこの支柱の内部に固定するようにしてもよいし、袋状体の内部に固定するようにしてもよい。こうすれば、袋状体に設けられた袋状体を支柱に取り付けるための孔と同一の孔を使用して空気を袋状体の内部に送り込むことができるため、別個に送気機構を袋状体に取り付ける必要がなく、作業負担を軽減することができる。
【0009】
このような屋根ユニットは、屋根ユニットの不使用時に、少なくとも、縮めた状態の支柱、その内部から空気を抜いた状態の袋状体、および送気機構を収納できるようになっている箱状の収納部材をさらに有していてもよい。この収納部材の上面には、支柱の下端部を差し込んで固定できる程度の孔が設けられている。
このような収納部材を有していれば、屋根ユニットを構成する部材を不使用時に収納しておくことができるので、屋根ユニットの管理が容易になる。また、この収納部材は、収納部材の上面に支柱の下端部を差し込んで固定できる程度の孔が設けられているので、この孔に支柱の下端部を差し込んで固定することにより、支柱を略鉛直方向に支えることができる。
このような収納部材は、屋根ユニットの不使用時に、縮めた状態の支柱、その内部から空気を抜いた状態の袋状体、および送気機構を収納できるようになっている箱状の収納部材であって、収納部材の上面に支柱の下端部を差し込んで固定できる程度の孔が設けられているものであればよく、その形状、材質等はどのようなものを用いてもよい。
なお、この収納部材をキャスタ付きのものとすれば、さらに屋根ユニットの持ち運びが容易になる。
また、前記屋根ユニットの使用時に、前記収納部材の内部に転倒防止用の重しを入れてもよい。こうすれば、支柱をより安定的に支えることができる。
この収納部材は、その上に人が座れるような形状としてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の屋根ユニットによれば、屋根部材として袋状体を使用するため、屋根部材として金属製の屋根板等を使用した場合に比べてその重さが軽く、支柱に必要とされる強度を低減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の好ましい一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1に本実施形態による屋根ユニット1の、使用時における側断面図を、図2に同平面図を示す。
この屋根ユニット1は、支柱10と、袋状体20と、ファン30と、ランプ40と、収納ケース50と、を有している。
【0013】
支柱10は、略鉛直方向に立設される部材である。この支柱10は、本実施形態ではテレスコピック構造の中空の棒状体であり、伸縮可能となっている。より詳細には、支柱10は、上に向かって細くなるようなテーパーの与えられた中空な管であり、下の管ほど太くなっているものを複数接続して構成されている。この支柱10は、後述する袋状体20を支持できる強度を有するように構成されており、不使用時には縮めることができると共に、使用時には適宜所望の長さに延ばして使用できるようになっている。この長さの調整は、本実施形態では手動で調整するものとして記載するが、自動で調整できるように構成することもできる。
この支柱10は、後述するように、収納ケース50の孔50aにその下端部を差し込んで立設するようになっている。この支柱10の下端部側の所定の位置には、その長さ方向に対して略垂直な方向に貫通孔10aが設けられている。この貫通孔10aは、後述するストッパ53を貫通させるための孔であり、収納ケース50の孔50aにその下端部を差し込んで立設させた際、貫通させたストッパ53が収納ケース50の蓋となる面上に位置するように設けられている。
また、この支柱10は、内部が中空の棒状体であるので、後述のケーブルをその内部に通すことができ、配線ダクトとして使用することができる。
この実施形態では、支柱10は以上のようなものとして記載するが、略鉛直方向に立設される棒状のものであれば、どのようなものを用いてもよい。本実施形態のように伸縮可能となっているものとすれば、屋根部材である袋状体の高さを使用される場所等に応じて適宜調整することができると共に、不使用時に縮めることでコンパクト化でき、嵩張らないようにすることができる。このように伸縮可能な支柱は、本実施形態の支柱10の代わりに複数の棒状体がヒンジで接続されている折り畳み式のものを用いて構成してもよい。なお、支柱は伸縮しないようなものであっても構わない。
この支柱10の上端近くの周縁部には、金属製のリング11が固着されている。リング11は、後述するように、袋状体20をこれを介して間接的に支柱10に取り付けるための部材であると共に、ファン30を載置する土台として使用される。
このリング11は、支柱10の上端部の断面積よりも多少大きい円形の孔11aがその中心に設けられた金属製の部材であり、この孔11aに支柱10の上端部を貫通した状態で固着されている。このリング11と支柱10は、図1、図3に示すように、リング11の内側の周縁から延びた複数の金属片11Aにより、両者が同心円状に位置するような状態で固着されている。
【0014】
袋状体20は、立設した支柱10の上端部に取り付けられているものであり、その内部に常圧以上で空気を入れた場合、支柱10の長さ方向に対して略垂直な方向に膨らんで、屋根として使用することができる形状とされた部材である。
この袋状体20はその内部に常圧以上で空気を入れた場合、図1および図2に記載するように、半楕円形をその短軸を軸として回転させてできる形状の袋状体とされている。
この袋状体20は、開口部20aを有している。この開口部20aは、膨らませた状態の袋状体20を下から見た場合の略中心となる位置に設けられている。この開口部20aは、リング11の孔11aと同じくらいの形、大きさのものであり、孔11aと開口部20aを一致させるようにして、リング11の下面に袋状体20が貼り付けられている。このようにして、袋状体20は、支柱10に取り付けられている。
この袋状体20は、本実施形態では、空気を通さない素材により構成されている。
また、この袋状体20には、袋状体20の内部の空気を袋状体20の外部に排出するための排気孔20bが2つ設けられている。
この実施形態では、袋状体20は以上のようなものとして記載するが、立設した支柱10の上端部に取り付けて用いられるものであり、支柱10の上端部に取り付けた状態でその内部に常圧以上で空気を入れた場合、支柱10の長さ方向に対して略垂直な方向に膨らんで、屋根として使用することができる形状とされていればどのようなものでもよく、例えばキノコの笠のような形状としてもよい。
【0015】
ファン30は、袋状体20内に空気を送るものであり、本実施形態ではリング11上に取り付けられており、袋状体20の内部に位置するようになっている。このファン30としては、例えばシロッコファンを使用することができる。なお、このファン30は、電源を外部から取るための図示しないケーブルと、空気の送り込みの開始、停止を制御する信号を外部から受け取るための図示しないケーブルと接続されている。これらのケーブルは、支柱10の上端部からその内部を通じて下端部側へと導かれ、所定の位置に設けられた図示しない孔から外部の電源および空気の送り込みの開始、停止を制御するファン用スイッチへと導かれるようになっている。
なお、ファン30は袋状体20内に空気を送ることができるようになっていれば、以上のような構成に限られず、どこに取り付けられていてもよい。
【0016】
このファン30の上側には、ランプ40が取り付けられており、袋状体20の内部に位置するようになっている。このランプ40としては、例えば水銀ランプを使用することができる。なお、このランプ40は、電源を外部から取るための図示しないケーブルと、それが点灯する、点灯しないを制御する信号を外部から受け取るための図示しないケーブルと接続されている。これらのケーブルは、ファン30のケーブルと同様、支柱10の上端部からその内部を通じて下端部側へと導かれ、所定の位置に設けられた図示しない孔から外部の電源およびランプの点灯を制御するランプ用スイッチへと導かれるようになっている。
本実施形態では、ランプ40は水銀ランプであるものとして記載するが、これに限られず、点灯時の色を変化させられるようになっている光源としてもよい。例えば、複数の色の小さな発光素子を多数備えたLEDであり、適当な制御を行うことで、複数の任意の光を放出することができるようにしてもよい。こうすれば、このようなランプ40を備える袋状体20を見る者に楽しさを与えることができる。
以上のランプ40は、本発明の屋根ユニット1に必須のものではないが、このようなランプ40が設けられた屋根ユニット1は、日よけ、雨よけになる屋根として使用できるだけでなく、ランプ40を点灯することにより、袋状体20の外側から、この袋状体20を通してランプ40からの光が見えるようになり、野外灯としても使用できるようになる。
【0017】
収納ケース50は、屋根ユニット1の不使用時に、少なくとも、縮めた状態の支柱10、その内部から空気を抜いた状態の袋状体20(袋状体20内部のファン30およびランプ40を含む。)を収納できるようになっている箱状の部材である。
この収納ケース50は、図1に示すように、本実施形態では直方体型の箱部材であり、その蓋となる面の略中央に、孔50aが設けられている。この孔50aは、支柱10の下端部の断面形状よりもひとまわり大きく、支柱10の下端部をこの孔50aに差し込むことができるようになっている。
また、蓋となる面の下面には、孔50aの周りを補強するための部材である金属製のリング52が、孔50aを取り囲むように固着されている。このリング52は、孔50aと略同一形状の孔52aがその中心に設けられた金属製の部材であり、孔50aと孔52aが重なるような位置に固着されている。
また、収納ケース50の底面の上面には、その略中央に、金属製のプレート51が固定されている。このプレート51は、図4に示すように、その略中央に孔51aが設けられている断面正方形のプレートである。この孔51aは、孔50aと同様、支柱10の下端部の断面積よりも僅かに大きく構成されており、孔51aと孔50aは、同一軸線上に位置するようになっている。このプレート51は、孔50aに支柱10を差し込んで立設する際、支柱10の下端をこの孔51aにも差し込むことによって支柱10を安定的に立設するためのベースプレートである。
本実施形態の収納ケース50の底面の下面には、4つのロック付キャスタ55が取り付けられており、屋根ユニット1の移動が容易なものとなっている。また、このキャスタ55をロックすることにより、その位置を固定することができるようになる。
本実施形態では、収納ケース50は以上のようなものとして記載するが、これに限られず、屋根ユニット1の不使用時に、少なくとも、縮めた状態の支柱10、その内部から空気を抜いた状態の袋状体20(袋状体20内部のファン30、ランプ40を含む。)を収納できるようになっていればよい。
以上の収納ケース50は、本発明の屋根ユニット1に必須のものではないが、このような収納ケース50を備える屋根ユニット1は、屋根ユニット1を構成する部材を不使用時に収納しておくことができるので、屋根ユニット1の管理が容易になる。また、この収納ケース50には孔50aが設けられているので、この孔50aに支柱10の下端部を差し込んで固定することにより、支柱10を略鉛直方向に支えることができる。
【0018】
また本実施形態の屋根ユニット1は、ストッパ53を有している。このストッパ53は、孔50aおよび孔51aに差し込んだ状態の支柱10の貫通孔10aにこれを貫通させて取り付けることで、支柱10をより安定的に立設するためのものである。
このストッパ53は、金属製の棒状の部材であり、貫通孔10aからストッパ53が抜け落ちることを防止するために、一端側が直角に折り曲げられている。
ストッパ53の支柱10への取り付けは、ストッパ53の折り曲げられていない直線部分を、貫通孔10aに貫通させればよい。この際、貫通させたストッパ53の端にピン54を取り付け、貫通孔10aから抜け落ちないようにする。ピン54は、ストッパ53の折り曲げられていない直線部分の一端に取り付けることにより、ストッパ53が貫通孔10aから抜け落ちることを防止することができるようなものであればよい。このようにしてストッパ53を支柱10に取り付けた状態を、図5に示す。
【0019】
以上のような構成の屋根ユニット1は、以下のようにして使用する。
袋状体20が取り付けられている支柱10およびストッパ53を収納ケース50から取り出し、支柱10の長さを所望の長さに調整する。支柱10の下端部を収納ケース50の孔50a、51aに差し込み、支柱10を立設させる。それから立設させた支柱10の貫通孔10aに、上述のようにしてストッパ53を取り付ける。
なお、支柱10等を収納ケース50から取り出した際、収納ケース50の内部に転倒防止用の重しを入れてもよい。こうすれば、支柱10をより安定的に支えることができる。
【0020】
以上のような作業が完了したら、屋根ユニット1の操作者は、ファン用スイッチを操作し、袋状体20内への空気の送り込みを開始する。空気の送り込みを開始して所定の時間経過すると、袋状体20が支柱10の長さ方向に対して略垂直な方向に膨らみ、これを屋根として使用できるようになる。
なお、ファン30により袋状体20の内部に送り込まれた空気は、排気孔20bから徐々に袋状体20の外部に排出されるが、ファン30により袋状体20の内部に送り込まれる空気の量の方が排気孔20bから袋状体20の外部に排出される空気の量よりも格段に多く、ファン30を稼働させている間は袋状体20を膨らませた状態を維持することができる。
【0021】
また、屋根ユニット1の操作者は、ランプ用スイッチを操作し、必要に応じてランプ40を点灯させたり消灯させたりすることができる。ランプ40を点灯させれば、袋状体20を屋根として使用できるのみならず、野外灯として使用できるようになる。
【0022】
以上のようにして屋根ユニット1を使用する際、収納ケース50をベンチとして使用してもよい。このように収納ケース50をベンチとして使用する際の収納ケース50は、高さ40cm程度に構成することができる。
また、図6のように、このような屋根ユニット1の全体を被覆できる程度の大きさのシート60を屋根ユニット1に被せてもよい。このシート60は、例えばUVカット加工されていてもよいし、防水加工されていてもよい。このようなシート60を屋根ユニット1に被せれば、日よけ、雨よけとしての効果をさらに向上させることができる。なお、このようなシート60は、不使用時には他の部材と共に収納ケース50に収納することができる。
【0023】
屋根ユニット1の使用を終えた場合には、ファン用スイッチを操作することによって袋状体20内への空気の送り込みを停止させる。このようにしてファン30の稼働を停止すると、袋状体20の内部にある空気は排気孔20bから袋状体20の外部に排出され、袋状体20は徐々にしぼんでいく。また、ランプ40を点灯させている場合には、ランプ用スイッチを操作することによってランプ40を消灯させる。
それから支柱10を縮めて、ストッパ53を支柱10から取り外し、支柱10およびストッパ53を収納ケース50に収納する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本実施形態の屋根ユニットを示す側断面図。
【図2】図1に示した屋根ユニットの上平面図。
【図3】リングを支柱に取り付けた状態を示す図。
【図4】プレートを示す斜視図。
【図5】支柱にストッパを取り付けた状態を示す断面図。
【図6】本実施形態の屋根ユニットにシートを被せた状態を示す側断面図。
【符号の説明】
【0025】
1 屋根ユニット
10 支柱
10a 貫通孔
11、52 リング
11A 金属片
11a、50a、51a、52a 孔
20 袋状体
20a 開口部
20b 排気孔
30 ファン
40 ランプ
50 収納ケース
51 プレート
53 ストッパ
54 ピン
55 キャスタ
60 シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略鉛直方向に立設される棒状の支柱と、
立設した前記支柱の上端部に取り付けられている袋状体であって、その内部に常圧以上で空気を入れた場合、前記支柱の長さ方向に対して略垂直な方向に膨らんで、屋根として使用することができる形状となる袋状体と、
前記袋状体を膨らませるべく、前記袋状体内に空気を送る送気機構と、
を有する、
屋根ユニット。
【請求項2】
前記送気機構は、電源を外部から取るためのケーブルと接続されていると共に、前記支柱は、中空の棒状体とされ、前記ケーブルは、前記支柱の内部に通されている、
請求項1記載の屋根ユニット。
【請求項3】
前記支柱は、伸縮自在の棒状体である、
請求項1または2記載の屋根ユニット。
【請求項4】
前記屋根ユニットの不使用時に、少なくとも、縮めた状態の前記支柱、その内部から空気を抜いた状態の前記袋状体、および前記送気機構を収納できるようになっている箱状の収納部材を有しており、
前記収納部材の上面には、前記支柱の下端部を差し込んで固定できる程度の孔が設けられている、
請求項3記載の屋根ユニット。
【請求項5】
前記袋状体の内部には、光源が設けられており、
前記光源が点灯しているとき、前記袋状体の外側から、前記袋状体を通して前記光源からの光が見えるようになっている、
請求項1ないし4のいずれかの項記載の屋根ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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