工程制御システムにおいて携帯型装置を工程制御装置へ通信するよう結合する方法及び機器
【課題】工程制御システムにおいて携帯型装置を工程制御装置へ通信するよう結合する例示的方法及び機器を提供する。
【解決手段】開示される例示的方法は、携帯型装置から無線モジュール部を経由しI/Oチャネルの選択を受信することと、選択されたI/Oチャネルに対応する工程制御装置を判定することと、無線モジュールからI/Oチャネルを経由し判定された工程制御装置にかけてパススルーセッションを開始することと、携帯型装置を工程制御装置へ通信するよう結合するため、パススルーセッションによる携帯型装置と工程制御装置との通信を有効にすることと、を含む。
【解決手段】開示される例示的方法は、携帯型装置から無線モジュール部を経由しI/Oチャネルの選択を受信することと、選択されたI/Oチャネルに対応する工程制御装置を判定することと、無線モジュールからI/Oチャネルを経由し判定された工程制御装置にかけてパススルーセッションを開始することと、携帯型装置を工程制御装置へ通信するよう結合するため、パススルーセッションによる携帯型装置と工程制御装置との通信を有効にすることと、を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的には工程制御システムに関し、より具体的には工程制御システムにおいて携帯型装置を工程制御装置へ通信するよう結合する方法及び機器に関する。
【背景技術】
【0002】
化学処理や石油処理等に使われる工程制御システムは通常、アナログ、デジタル、又は複合アナログ/デジタルバス経由で少なくとも1つのホスト又はオペレータワークステーションと1つ以上の工程制御装置とへ通信するよう結合された、1つ以上のコントローラと入力/出力(I/O)装置とを含む。例えばバルブ、バルブポジショナ、スイッチ、及び送信器(温度、圧力、及び流量センサ等)等の工程制御装置は、バルブの開閉や工程制御パラメータの測定等、工程内で工程制御機能を遂行する。コントローラは工程制御装置による工程測定値を示す信号を受信し、制御ルーチンを実施するためこの情報を処理し、制御信号を生成する。生成された制御信号は、工程動作を制御するためバス又はその他通信線路を通じて工程制御装置へ送信される。このようにコントローラは、工程制御装置を通信するよう結合するバス及び/又はその他通信リンク経由で工程制御装置を使用し、制御手順又はルーチンを実行及び調整できる。
【0003】
工程制御作業員及び/又は技師は、工程制御システムの中で工程制御装置の問題解決、監視、診断、及び/又は分析を行う。現在、作業員はI/O装置と対応するコントローラを通じて工程制御装置へ結合されたワークステーションにより工程制御装置を分析する。あるいは作業員は、工程制御装置へ接続された通信路へ至る終端器により計器及び/又は分析器をI/O装置へ物理的に結合することで工程制御装置を分析する。
【0004】
ただし比較的大規模又は複雑なシステムでは、コントローラ、I/O装置のキャビネット、現場接続箱、及び/又はその他終端器エリアは、工程制御装置へ至る数十、数百、又は数千もの通信路を含む。通信路と終端器が多数あると、工程制御装置へ至る特定の通信路を作業員が探し当てることが比較的困難となり時間がかかる。さらに、作業員がI/O装置及び/又は工程制御装置で間違った終端器に分析器及び/又は計器を物理的に接続することにより、工程制御装置に誤りが生じるおそれがある。
【発明の概要】
【0005】
工程制御システムにおいて携帯型装置を工程制御装置へ通信するよう結合する例示的方法及び機器が開示される。開示される例示的方法は、携帯型装置から無線モジュールを経由しI/Oチャネルの選択を受信することと、選択されたI/Oチャネルに対応する工程制御装置を判定することと、を含む。例示的方法はまた、無線モジュールからI/Oチャネルを経由し判定された工程制御装置にかけてパススルーセッションを開始することと、携帯型装置を工程制御装置へ通信するよう結合するため、パススルーセッションによる携帯型装置と工程制御装置との通信を有効にすることと、を含む。
【0006】
開示される例示的機器は、携帯型装置からI/Oチャネルの選択を受信する無線処理部と、無線モジュールからI/Oチャネルを経由し対応する工程制御装置にかけてパススルーセッションを開始する無線モジュールチャネル管理部と、を含む。例示的機器はさらに、携帯型装置を工程制御装置へ通信するよう結合するため、パススルーセッションによる携帯型装置と工程制御装置との通信を有効にするI/Oコンポーネントインターフェイスを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】例示的無線モジュールがコントローラ内のI/Oカードへ結合された、例示的工程制御システムを示すブロック図である。
【図2】例示的無線モジュールが電子整理棚内のI/Oカードへ結合された、図1の工程制御システムのブロック図である。
【図3】例示的無線モジュールが無線I/Oカードへ結合された、図1の工程制御システムのブロック図である。
【図4】図1〜3の例示的無線モジュールのブロック図である。
【図5】図1〜4の例示的無線モジュールを経由する携帯型装置及び工程制御装置間通信の流れ図である。
【図6】例示的無線モジュールへ接続するための情報を示す、図1〜3の携帯型装置のユーザインターフェイスの図である。
【図7】図1〜4の例示的無線モジュールと通信するよう結合された使用可能な工程制御装置の状態情報を示す、図1〜3の携帯型装置のユーザインターフェイスの図である。
【図8】図1〜4の例示的無線モジュールと通信するよう結合された工程制御装置の追加状態情報を示す、図1〜3の携帯型装置のユーザインターフェイスの図である。
【図9A】図1〜4の例示的無線モジュール、図1〜3の携帯型装置、及び/又は図1〜3の例示的工程制御システムの実装にあたって使用できる例示的方法のフローチャートである。
【図9B】図1〜4の例示的無線モジュール、図1〜3の携帯型装置、及び/又は図1〜3の例示的工程制御システムの実装にあたって使用できる例示的方法のフローチャートである。
【図10】ここで説明する例示的方法及びシステムの実装にあたって使用できる例示的プロセッサシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
これ以降、ハードウェアで実行されるソフトウェア及び/又はファームウェア等を含む例示的方法及び機器を説明するが、かかるシステムは説明のためのものに過ぎず、制限するものとみなすべきではない。例えば、これらのハードウェア、ソフトウェア、及びファームウェアコンポーネントの一部又は全部は専らハードウェアで、専らソフトウェアで、あるいはハードウェア及びソフトウェアの組み合わせで、実施できると考えられる。従って、これ以降例示的方法及び機器を説明するが、提示される例は、かかる方法及び機器を実装する唯一の方法ではない。さらに、Bluetooth(登録商標)無線通信媒体を実装する例示的方法及び機器を説明するが、例示的方法及び機器は、無線Ethernet(登録商標)、IEEE−802.11、Wi−Fi(登録商標)、RuBee、IEEE 1901.1、Zigbee(登録商標)を含み、ただしこれらに限定されない、他の無線通信媒体をも実装し得る。
【0009】
現在、工程制御作業員及び/又は技師は、工程制御装置の問題を監視、分析、及び/又はデバッグするため、通信路へ電線を物理的に接続し、手持ち型診断装置を工程制御装置へ結合している。作業員は多くの場合、工程制御システムのコントローラ及び/又は終端器エリアがある部分まで行き、ここで手持ち型装置を取り付けなければならない。加えて作業員は、単一の通信路へ、及び/又は1つの工程制御装置へ、診断装置を結合するしかない。I/Oカード、コントローラ、及び/又は終端器エリアは数百もの工程制御装置へ至る数百もの異なる通信路を含むことがあるため、診断モジュールの接続は比較的厄介になることがある。作業員は多くの場合、適切な通信路を探しながらかなりの時間を費やすことになる。
【0010】
加えて、コントローラ、I/Oカード、及び/又は終端器エリアに多数の通信路があると作業員が混乱し、通信路に診断ツールを間違って接続することがある。接続を誤ると工程制御装置が損傷する、正常に作動している工程制御装置が作動しなくなる、及び/又は工程制御装置へコマンドが送信され工程制御装置が不適切に機能するおそれがある。他の例では、接続を誤ると作業員が間違った工程制御装置からのデータを分析することとなり、動作上の問題を被っている別の工程制御装置の問題解決が遅れる可能性がある。
【0011】
ここで説明する例示的方法及び機器は、作業員が携帯型装置を使用しコントローラ、I/Oカード、及び/又は他のI/Oコンポーネントと無線通信し、工程制御装置に対しパススルーセッションを確立することを可能にする。例示的方法及び機器はI/Oコンポーネントへ通信するよう結合された無線モジュールを使用するため、あたかも作業員が制御室内のワークステーションから通信を伝送しているかのように、無線モジュールは携帯型装置から通信を受信し、それらの通信をI/Oコンポーネントへ転送できる。さらに携帯型装置は、I/Oコンポーネントに対し、通信するよう結合された工程制御装置を、及び/又はI/Oカード上の使用可能なI/Oチャネルを、照会し、1つ以上の工程制御装置及び/又はI/Oチャネルを選択し、仮想ルート(通信セッション、通信リンク、トンネル等)を形成できる。仮想ルートとは、例示的無線モジュール、I/Oコンポーネント、I/Oチャネル、及び通信路を経由する携帯型装置及び工程制御装置間通信のための論理ルートである。
【0012】
工程制御装置へ至る仮想ルートが形成されると、あたかも作業員が通信路かI/Oコンポーネント内の終端器へ電線を物理的に接続したかのように、携帯型装置は工程制御装置と通信できる。この場合、作業員は携帯型無線装置からコマンドを送信することにより、工程制御装置の状態を、及び/又は共通のI/Oコンポーネントへ結合された複数の工程制御装置の状態を、見ることができる。つまり、ここで説明する方法及び機器は、工程制御作業員又は技師が携帯型装置を使用し1つ以上の工程制御装置へ通信するよう結合する無線ソリューションを提供するものであって、作業員が目的の通信路又は終端器を物理的に探し出す必要はない。
【0013】
さらに作業員は、2つ以上の無線モジュールの範囲内にいる場合に、無線モジュールに対応する工程制御装置がどれなのかを調べ、適切な無線モジュールを選択することができる。作業員はまた、ここで説明する携帯型装置を使用し、共通のI/Oコンポーネントへ結合された工程制御装置の編成を判断できる。加えて、ここで説明する方法及び機器は、作業員が携帯型装置を通じて選択するI/Oコンポーネント、I/Oチャネル、及び/又は工程制御装置で指示器を作動させることができる。指示器の作動は、I/Oコンポーネント上の、及び/又はI/OカードのI/Oチャネル上の、照明又はLEDを点滅させることを含む。指示器を作動させることにより、作業員は、携帯型装置へ通信するよう結合されたI/Oコンポーネント、I/Oチャネル、及び/又は工程制御装置がどれなのかを視覚的に確認できる。
【0014】
また、ここで説明する例示的方法及び機器は例示的携帯型装置からI/Oコンポーネントへ通信を転送し、このI/Oコンポーネントが工程制御装置への伝送に向けて通信をフォーマット(例えばパケット化)するため、例示的方法及び機器は、I/Oコンポーネントでサポートされる通信プロトコルを利用できる。工程制御システムで使用される通信プロトコルは、Highway Addressable Remote Transducer(「HART(登録商標)」、無線HART(登録商標)、FOUNDATION(登録商標) Fieldbus、Profibus(登録商標)等を含む。さらに、例示的方法及び機器はI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置とのパススルー通信セッションを提供するので、例示的方法及び/又は機器は既存の工程制御又は産業システムにて設置及び/又は構成でき、ハードウェア及び/又はソフトウェアに対するアップグレードは必要ない。
【0015】
図1において、例示的工程制御システム100は、バス又はローカルエリアネットワーク(LAN)106を経由しコントローラ104へ通信するよう結合されたワークステーション102を含む。これは一般的にアプリケーション制御ネットワーク(ACN)と呼ばれている。LAN 106は、所望の通信媒体及びプロトコルを用いて実装できる。例えばLAN 106は、有線又は無線Ethernet(登録商標)通信プロトコルに基づく。ただし、他の何らかの適切な有線又は無線通信媒体及びプロトコルを使用することもできる。ワークステーション102は、1つ以上の情報技術アプリケーション、ユーザインタラクティブアプリケーション、及び/又は通信アプリケーションに関連する操作を実行するよう構成できる。例えばワークステーション102は、工程制御関係のアプリケーションや通信アプリケーションに関連する操作を実行するよう構成され、これによりワークステーション102とコントローラ104は、所望の通信媒体(無線、有線等)及びプロトコル(HTTP等)を用いて他の装置又はシステムと通信できる。
【0016】
コントローラ104は、例えばワークステーション102か他の何らかのワークステーションを用いてシステム技師か他のシステム作業員により生成され且つコントローラ104にダウンロードされインスタンス化された、1つ以上の工程制御ルーチン又は機能を、実行するよう構成できる。図示された例では、ワークステーション102が制御室108内に位置し、コントローラ104は、制御室108とは別のプロセスコントローラエリア110に位置する。
【0017】
図示された例で、例示的工程制御システム100は第1の工程エリア114内にある工程制御装置112a〜112cと、第2の工程制御エリア118内にある工程制御装置116a〜116cと、を含む。現場接続箱(FJB)120は、工程制御装置116a〜116cから終端器エリア140の整理棚122へ信号を送る。整理棚122で工程制御装置116a〜116cに関連する情報を送るため、整理棚122には複数の終端モジュール126a〜126cが設けられている。終端モジュール126a〜126cは、第2の工程エリア118内の工程制御装置116a〜116cに関連する情報を整理するよう構成される。
【0018】
図1に図示された例は、多導体ケーブル128a〜128b(通信路等)の各導体又は導体対(バス、ツイストペア通信媒体、二線通信媒体等)がそれぞれの工程制御装置112a〜112c及び116a〜116cに一意に関連する情報を伝達するポイント・ツー・ポイント構成を示している。図示された例示的実装において、多導体ケーブル128aは工程制御装置112a〜112cをI/Oカード132へ通信するよう直結し、多導体ケーブル128bは、終端モジュール126a〜126c及び現場接続箱120を介して工程制御装置116a〜116cをI/Oカード134へ通信するよう結合する。整理棚122はFJB 120から受信した情報を整理(例えば組織、グループ分け)し、コントローラ104のI/Oカード134へ工程制御装置情報を送る。整理棚122が省かれる代替の例示的実装では、現場接続箱120に終端モジュール126a〜126cを設置できる。
【0019】
工程制御装置112a〜112c及び116a〜116cはFieldbus対応バルブ、アクチュエータ、センサ等でよく、その場合の工程制御装置112a〜112c及び116a〜116cは、周知のFieldbus通信プロトコルを使用しデジタルデータバス経由で通信する。勿論、これとはタイプの異なる工程制御装置と通信プロトコルを代わりに使用することもできる。例えば工程制御装置112a〜112c及び116a〜116cは周知のProfibus(登録商標)、及びHART(登録商標)通信プロトコルを使用しデータバス経由で通信するProfibus(登録商標)、HART(登録商標)、又はAS−i対応装置でもよい。例示的実装における工程制御装置112a〜112c及び116a〜116cは、デジタル通信の代わりにアナログ通信又はディスクリート通信を使用し情報を伝達できる。加えて、種々のデータタイプに関連する情報を伝達するため通信プロトコルを使用できる。
【0020】
図示された例で、I/Oカード132は、コントローラ104(及び/又はワークステーション102)と第1の工程エリア114にある工程制御装置112a〜112cとの間でI/O通信を制御するよう構成される。加えて、I/Oカード134は、コントローラ104(及び/又はワークステーション102)と第2の工程エリア118にある工程制御装置116a〜116cとの間でI/O通信を制御するよう構成される。I/Oカード132及び134は、それぞれの工程制御装置112a〜112c及び116a〜116cと連係する1つ以上のI/Oチャネル(及び/又はデジタルバスデータを工程制御装置向けの通信プロトコルに変換するキャラクタライゼーションモジュール(CHARM))を含んでよい。I/OチャネルはI/Oカード(CHARM I/Oカード(CIOC)等)の仕切りとなって、通信プロトコルが異なる多数の工程制御装置へI/Oカードを通信するよう結合する。I/Oチャネルはまた、工程制御装置へ至るスタティックインターフェイスを定めることでI/Oカードを系統化し、I/Oカードはこのインターフェイスを絶えず使用し工程制御装置へ通信を送る。
【0021】
例示的実装におけるI/Oカード132及び134は工程制御装置ごとにI/Oチャネルを含んでよい。例えばI/Oカード132は、多導体ケーブル128aを経由し工程制御装置112aへ通信するよう結合する第1のI/Oチャネルと、工程制御装置112bへ通信するよう結合する第2のI/Oチャネルと、工程制御装置112cへ通信するよう結合する第3のI/Oチャネルと、を含んでよい。あるいは工程制御装置112a〜112cが同じ通信プロトコルを有するなら、I/Oカード132は、3つの工程制御装置112a〜112cへ通信するよう結合されたI/Oチャネルを含んでよい。
【0022】
終端モジュール126a〜126cとI/Oカード134との通信を可能にするため、終端モジュール126a〜126cはユニバーサルI/Oバス136を経由しI/Oカード134へ通信するよう結合される。工程制御装置112a〜112c及び116a〜116cの各々に別々の導体又は通信媒体を使用する多導体ケーブル128a〜128bと違って、ユニバーサルI/Oバス136は、同じ通信媒体を使用し複数の工程制御装置(工程制御装置116a〜116c等)に対応する情報を伝達するよう構成される。例えば通信媒体は、パケット方式の通信技術や多重化通信技術等により2つ以上の工程制御装置に関連する情報を伝達できるシリアルバス、二線通信媒体(ツイストペア等)、光ファイバ、パラレルバス等でよい。終端モジュール126a〜126cは工程制御装置情報をデジタルパケット方式プロトコルに変換し、ユニバーサルI/Oバス136経由でI/Oカード134と通信する。
【0023】
図1の例示的コントローラ104は、I/Oカード132及び134へ通信するよう結合された無線モジュール150を含む。図1は、例示的無線モジュール150へ無線で通信するよう結合される携帯型装置160も示している。この例示的携帯型装置160は、工程制御装置(工程制御装置112a〜112c及び116a〜116c等)と通信するよう専用に設計された手持ち型工程制御プロセッサ(Emerson(登録商標) 475 Field Communicator等)を用いて実装できる。あるいは工程制御通信及び処理ソフトウェアを備えるラップトップ、スマートフォン、個人用デジタル補助装置(PDA)、及び/又は携帯電話機を用いて携帯型装置160を実装することもできる。
【0024】
図1の例示的無線モジュール150はコントローラ104内のI/Oスロットに設置され、コントローラ150及び/又はI/Oカード132及び134へ通信するよう結合できる。図1は、I/Oカード132及び134へ結合された無線モジュール150を示している。ただし別の例ではコントローラ104へ、及び/又はコントローラ104内の他のI/Oカードへ、無線モジュール150を結合できる。さらに、工程制御システム100は別のコントローラや別の無線モジュールを含んでよい。
【0025】
例示的無線モジュール150は、携帯型装置160から無線通信を受信し、且つコントローラ104及び/又はI/Oカード132及び134(I/Oコンポーネント等)へそれらの通信を転送する機能を備える。無線モジュール150は無線通信プロトコルでI/Oコンポーネントへ通信を転送できる。I/Oコンポーネントは無線通信プロトコルから通信をアンパックし、工程制御装置に適合するプロトコルに従って通信をパッケージし、該当する工程制御装置へ通信を伝送できる。これとは別の例では無線モジュール150が無線通信をアンパックし、アンパックされた通信をI/Oコンポーネントへ転送できる。加えて、無線モジュール150はコントローラ104とI/Oカード132及び134から通信を受信し、無線通信プロトコルに従い通信をパッケージし、パッケージされた通信を携帯型装置160へ伝送できる。携帯型装置160は任意の無線通信プロトコル(無線Ethernet(登録商標)、IEEE−802.11、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等)を使用し通信できる。
【0026】
工程制御装置112a〜112c及び116a〜116c、I/Oカード132及び134、及び/又はコントローラ104と通信するため、携帯型装置160は接続メッセージ、要求メッセージ、及び/又は識別要求メッセージを無線モジュール150へ送信できる。無線モジュール150はメッセージ(単数または複数)を受信し、携帯型装置160との通信リンク(Bluetooth(登録商標)リンク等)を確立する。無線モジュール150はまた、コントローラ104及び/又はI/Oカード132及び134へ接続メッセージを転送でき、コントローラ104及び/又はI/Oカード132及び134は携帯型装置160に認証情報を催促できる。この認証情報の要求は、認可されたユーザ及び/又は携帯型装置だけが工程制御システム100のコンポーネントと通信することを保証する。
【0027】
携帯型装置160が認証されると、無線モジュール150は使用可能なI/Oカード、I/Oチャネル、及び/又は工程制御装置のリストを携帯型装置160へ伝送できる。次に作業員は携帯型装置160により所望のI/Oカード、I/Oチャネル、及び/又は工程制御装置を選択できる。I/Oカード及び/又はI/Oチャネルが選択されると、無線モジュール150が、選択されたI/Oコンポーネントに対しパススルーセッションを開始する。加えて、例示的無線モジュール150は、工程制御装置が選択される場合に、選択された工程制御装置とのパススルーセッションによる通信を有効にする。パススルーセッションは、無線モジュール150からI/Oカード、I/Oチャネル、通信路、FJB、及び/又は整理棚を経由し工程制御装置へ至る論理通信リンク、仮想ルート、及び/又はトンネルである。
【0028】
図1の例では、工程制御装置116aを選択しこれとの通信を有効にするため、携帯型装置160を使用できる。パススルーセッションを開始するため、作業員は無線モジュール150の範囲内に携帯型装置160を移し、通信リンクを確立する。そして作業員は、コントローラ104へ通信するよう結合された工程制御装置112a〜112c及び116a〜116cのいずれかを、及び/又はI/Oカード132及び/又は134を、選択するためのオプションを見ることができる。
【0029】
工程制御装置116aが選択されると、例示的無線モジュール150は、無線モジュール150からI/Oカード134へ至り、且つ工程制御装置116aに対応するI/Oカード134上のI/Oチャネルへ至る、仮想ルートを設定することにより、パススルーセッションを開始する。このI/Oチャネルは、I/Oチャネル及び/又は工程制御装置を選択するため携帯型装置160により送信される識別情報(現場装置116aの識別タグ等)に基づき、I/Oカード134により決定される。I/Oカード134から工程制御装置116aへ通信を送るにあたってユニバーサルI/Oバス136、終端モジュール126a、及び第2の多導体ケーブル128bを通る通信路は既に決まっているため、この例の仮想ルートは該当するI/Oチャネルが決定されしだい確立される。これとは別のルーティングI/Oコンポーネント層がある例では、無線モジュール150は、仮想ルートを確立するためそれらのI/Oコンポーネントへメッセージを送信することもできる。
【0030】
仮想ルートが形成されると、無線モジュール150は、あたかも終端モジュール126a、I/Oカード134、コントローラ104、及び/又は工程制御装置116aへ無線モジュール150が物理的に接続されているかのように、携帯型装置160から工程制御装置116aへ至る直接通信を有効にする。この場合、作業員は携帯型装置160を使って工程制御装置116aへコマンドを送信し、状態情報、診断情報、工程制御装置116aの出力値、及び/又は他の何らかの工程制御装置情報を要求する。加えて、携帯型装置160は、工程制御装置116aを始動させるコマンドを、あるいは工程制御装置116aの出力に変化をもたらすコマンドを、送信できる。工程制御装置116aとの通信が終わると、作業員は無線モジュール150へしかるべきコマンドを送信することによりパススルーセッションを閉じることができる。
【0031】
別の例では作業員が無線モジュール160を使用し、コントローラ104に対しパススルーセッションを確立することにより、単一のユーザインターフェイス上で複数の工程制御装置(工程制御装置112a〜112c及び116a〜116c等)の状態を見ることができる。このように、作業員は無線装置160により、通常ならばワークステーション102で入手可能となる工程制御情報を、工程制御システム100の中にあり且つ無線モジュール150の無線通信近傍又は範囲内に位置する、携帯型装置160で、見ることができる。複数の装置の状態を見た作業員は、1つ以上の装置と直接通信できる。さらに、工程制御システム100の異なる部分へそれぞれ接続された複数の無線モジュール150の範囲内に携帯型装置160がある例では、携帯型装置160がそれぞれの無線モジュールに対応するI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置を見るためのオプションを作業員に提供できるため、作業員は無線モジュールを選択してパススルー通信セッションを開始できる。
【0032】
図2は、例示的無線モジュール150がI/Oカード202へ結合された、図1の工程制御システムのブロック図である。この例では電子整理棚204が図1の整理棚122に取って代わるが、工程制御装置116a〜116cへ通信するよう結合された終端モジュール126a〜126cを含んでいる。図2の電子整理棚204は、電子整理棚204へI/Oカード202が加わっている点が、図1の整理棚122と異なる。加えて、電子整理棚204は図1の終端器エリア140と離れた終端器エリア205内に物理的に設置されている。
【0033】
I/Oカード202はそれぞれの単数または複数の電線(通信路等)を通じて終端モジュール126a〜126cへ結合され、且つユニバーサルI/Oバス136を通じてコントローラ110へ通信するよう結合される。このように、I/Oカード202は共通の通信路を通じて工程制御装置116a〜116cからの通信を多重化及び/又は管理する。さらに、I/Oカード202はコントローラ110からの通信にあたって、通信のヘッダ内にあるアドレス情報から宛先工程制御装置を判定し、I/Oカード202内のI/Oチャネルを通じて該当する終端モジュールへ通信を送る。そしてI/Oチャネルは目的の工程制御装置へ通信を伝送する。別の例では、図2のFJB 120の中にI/Oカード202が含まれる。
【0034】
図1において無線モジュール150がI/Oカード132及び134へ通信するよう結合されるのと同様に、図2の例示的無線モジュール150はI/Oカード202へ通信するよう結合される。同様に、無線モジュール150はI/Oカード202内のI/Oチャネルを使ってパススルー通信セッションを形成し、携帯型装置160が工程制御装置116a〜116cと通信できるようにする。ただし図2の例では、無線モジュール150がコントローラ104の外でI/Oカード202へ結合されている。無線モジュール150はI/Oカード202だけに結合されているため、携帯型装置160は、I/Oカード202へ通信するよう結合された工程制御装置116a〜116cとのパススルーセッションだけを確立できる。また、I/Oカード202は終端モジュール126a〜126cへ直結されているため、無線モジュール150により確立される工程制御装置116a〜116cへの仮想ルートを、ユニバーサルI/Oバス136にわたって論理的に決定する必要はない。
【0035】
加えて、無線モジュール150は指示器206へ通信するよう結合される。無線モジュール150は、携帯型装置160から接続要求メッセージを受信したときに指示器206を作動させることができる。加えて、あるいは代わりに、無線モジュールは、携帯型装置160との通信リンクを確立するときに、パススルーセッションを確立するときに、及び/又は工程制御装置と携帯型装置160との通信を有効にするときに、指示器206を作動させることができる。さらに、無線モジュール150は、携帯型装置160との通信リンクを切断するとき、終了するとき、及び/又は終結するときに、指示器206の作動を停止させることができる。
【0036】
指示器206は、視覚的及び/又は聴覚的通知を作業員に提供する。作業員は、どのI/Oカードが携帯型装置160へ接続しているかの確認として表示器206を使用することができる。一部の例で、指示器206は点滅又は固体光源(発光ダイオード等)を含む。これとは別の例で、指示器206はスピーカからの可聴信号を含む。さらに別の例で、指示器206は表示画面に表示される情報を含む。
【0037】
図3は、例示的無線モジュール150が無線I/Oカード302へ結合された、図1の工程制御システム100のブロック図である。無線I/Oカード302と無線モジュール150は、図2の電子整理棚204及び/又は図1の整理棚122とは異なるエリアに位置する終端器エリア305内の電子整理棚304に物理的に設置されている。加えて、無線I/Oカード302はユニバーサルI/Oバス136経由でコントローラ104へ通信するよう結合される。
【0038】
図2の指示器206と同様、図3の例示的無線モジュール150は指示器306へ通信するよう結合される。指示器306は、携帯型装置160がI/Oカード302へ接続されていることを作業員及び/又は技師に通知できる。加えて、無線モジュール150が図2においてI/Oカード202へ結合され、且つ図1においてI/Oカード132及び134へ結合されるのと同様に、無線モジュール150は、無線I/Oカード302へ通信するよう結合される。ただし図3の無線I/Oカード302は、工程制御エリア308に位置する工程制御装置310a〜310cへ無線で通信するよう結合される。工程制御装置210a〜210cは、無線HART(登録商標)、無線Ethernet(登録商標)、IEEE−802.11、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等を含む無線通信プロトコルにより、無線I/Oカード302へ無線で結合できる。
【0039】
図3の例で、無線I/Oカード302は周波数と、I/Oチャネルと、工程制御装置310a〜310cに対応する無線チャネルとを管理できる。例示的無線モジュール150は、図1及び2での説明と同様にパススルーセッションを形成できる。ただし図3では、無線I/Oカード302を通る仮想ルートが工程制御装置310a〜cへ至る無線チャネルを含む。無線モジュール150へ至る無線I/Oカード302のインターフェイスは、図1及び2における無線モジュール150へ至るI/Oカード202、132、及び134のインターフェイスと同じであるため、無線モジュール150は、無線I/Oカード302がどのようにして工程制御装置310a〜310cへ通信するよう結合されようが、同じ方法で無線I/Oカード302(及び/又はI/Oカード202、132、及び134)と通信できる。図3の例では、無線モジュール150により無線I/Oカード302へ転送される通信が、工程制御装置310a〜cへの伝送に先立ち、無線形式及び/又はプロトコルに変換及び/又はパッケージされる。その後、工程制御装置310a〜310cは無線通信をアンパック(及び/又はパケット分解)できる。
【0040】
携帯型装置160と工程制御装置310aとのパススルー通信セッションの例示的実装においては、図3の例示的無線モジュール150が携帯型装置160から通信を受信し、仮想ルートを通じて無線I/Oカード302へ通信を転送する。例示的無線I/Oカード302は、携帯型装置160に対応する無線通信プロトコルに従い通信をアンパックもしくはパケット分解し、工程制御装置310aに対応するI/Oチャネル及び/又は無線チャネルを判定する。無線I/Oカード302は、アンパックされた通信の中で工程制御装置識別情報を含むメッセージヘッダを調べ、装置識別子(装置タグ等)を抽出もしくは確認することにより、該当するI/Oチャネル及び/又は無線チャネルを識別できる。
【0041】
次に無線I/Oカード302は、抽出もしくは確認された装置識別子を使用し、アドレス指定された、及び/又は工程制御装置310aに対応する、I/Oチャネル及び/又は無線チャネルを、内部データベースで検索する。加えて、無線I/Oカード302は工程制御装置310aで使用されている通信プロトコルを判定することもできる。I/Oチャネル及び/又は無線チャネルを判定したとき、無線カード302は、工程制御装置310aに対応する工程制御通信プロトコル及び/又は無線通信プロトコルに従って通信をパケット化し、工程制御装置310aへ通信を無線で伝送する。
【0042】
同様に、工程制御装置310aからの通信は無線I/Oカード302によって受信され、アンパックされる。次に無線I/Oカード302は通信のメッセージヘッダを調べ、メッセージが携帯型装置160へ向けられたものであることを判定する。そして無線I/Oカード302は、パススルーセッションの仮想ルートを通じて無線モジュール150へ通信を転送する。次に無線モジュール150が無線通信プロトコルに従い通信をパッケージ及び/又は変換し、携帯型装置160へ通信を伝送する。
【0043】
図4は、図1〜3の例示的無線モジュール150のブロック図である。図1〜3の携帯型モジュール160と無線で通信を送受するため、例示的無線モジュール150は無線処理部402を含む。この例示的無線処理部402は、無線通信を処理及び/又は管理するためマイクロコントローラ、集積回路、信号プロセッサ、及び/又はコンポーネント回路を含んでよい。加えて、無線処理部402はアンテナ406へ通信するよう結合されるトランシーバ404を含む。例示的アンテナ406は、トランシーバ404に適合するタイプのアンテナを含んでよい。
【0044】
例示的トランシーバ404は、任意のタイプの無線送信器及び無線受信器とを含んでよい。加えて、トランシーバ404は無線通信媒体(無線Ethernet(登録商標)、IEEE−802.11、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等)を用いて実装できる。例えばBluetooth(登録商標)実装の場合、トランシーバ404はBluetooth(登録商標)適合トランシーバを含んでよい。この実装で、無線処理部402はBluetooth(登録商標)信号プロセッサ、復号器、及び/又は管理インターフェイスを含んでよい。例示的トランシーバ404は携帯型装置160から電気信号により通信を受信し、無線処理部402による処理のため電気信号をアナログ、ディスクリート、及び/又はデジタル情報に変換する。加えて、図4の例示的トランシーバ404は、I/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置から発するアナログ、ディスクリート、及び/又はデジタル情報を受信し、電気信号に変換し、携帯型装置160へ伝送する。
【0045】
携帯型装置(携帯型装置160等)との通信リンクを管理するため、図4の例示的無線モジュール150は通信リンク管理部408を含む。この例示的通信リンク管理部408は、パススルーセッションを確立し且つ通信を処理するよう構成されたモジュール処理部410の中に含まれている。通信リンク管理部408は、携帯型装置160から無線処理部402を経由し要求メッセージ、接続メッセージ、及び/又は識別要求メッセージを受信する。例えばトランシーバ404が携帯型装置160から通信を受信すると、無線処理部402は通信の内容を解析する。通信が要求メッセージ、識別要求メッセージ、及び/又は接続メッセージを含む場合は、無線処理部402がメッセージを通信リンク管理部408へ転送する。
【0046】
要求及び/又は識別要求メッセージを受信すると、例示的通信リンク管理部408は無線モジュール150に対応する識別情報を携帯型装置160へ伝送できる。この識別情報は、通信リンク管理部408にて予めプログラム及び/又は蓄積された、無線モジュール150の名前(シリアル番号、装置識別番号、装置位置等)を、及び/又は無線モジュール150へ通信するよう結合されたI/Oコンポーネントの識別子を、含んでよい。加えて、この識別情報は、携帯型装置160が無線モジュール150との通信リンクを開放もしくは初期化するために使用するプロトコル情報、無線チャネル周波数情報、及び/又は認証情報を含んでよい。通信リンク管理部408はまた、要求メッセージの中に含まれる携帯型装置160の関連情報(携帯型装置識別情報等)を蓄積する。さらに、通信リンク管理部408は、複数の携帯型装置が無線モジュール150へ接続される場合に、複数のパススルーセッションを管理するため、携帯型装置識別情報を使用できる。加えて、通信リンク管理部408は、無線チャネル変更時に通信リンクを維持するため、この情報を無線処理部402に提供できる。
【0047】
携帯型装置160から接続要求メッセージを受信すると、例示的通信管理部408は携帯型装置160との通信リンクを確立し、その通信リンクに関連する情報を蓄積できる。通信リンク管理部408は、モジュール処理部410内のデータベース(図示せず)に情報を蓄積する。通信リンク管理部408はまた、通信リンクが確立されたことを指示するため、確認メッセージを識別情報とともに携帯型装置160へ送信する。加えて、通信リンク管理部408は、新たに形成された通信リンクの関連情報を含む命令を無線モジュールチャネル管理部412へ送信する。通信リンクが形成されると、通信リンク管理部408は、仮想ルートを確立するため、携帯型装置160から無線モジュールチャネル管理部412へ命令(通信等)を通過させるパススルーとして機能する。
【0048】
通信リンク管理部408は、携帯型装置160から無線処理部402を経由し切断メッセージが受信されるまで通信リンクを維持できる。あるいは、携帯型装置160との通信を喪失したことを(タイムアウト、近接喪失、範囲外等のため)トランシーバ404及び/又は無線処理部402が検出する場合に、無線処理部402が通信リンク管理部408へ切断メッセージを送信する。
【0049】
パススルーセッションを開始するため、図4の例示的無線モジュール150は無線モジュールチャネル管理部412を含む。例示的無線モジュールチャネル管理部412はモジュール処理部410の中に含まれ、通信リンク管理部408へ通信するよう結合される。加えて、仮想ルートを確立するため、無線モジュールチャネル管理部412は無線伝送変換部414とパススルー管理部416とへ通信するよう結合される。
【0050】
例示的無線モジュールチャネル管理部412は、携帯型装置160からI/Oカード、I/Oコンポーネント、I/Oチャネル、及び/又は工程制御装置が選択されしだい仮想ルートを初期化する。無線モジュールチャネル管理部412は、選択メッセージの中に含まれる情報を、例えばI/Oカード、I/Oコンポーネント、I/Oチャネル、及び/又は工程制御装置の識別値を、使用し、選択された装置へ至る仮想ルートのためのパラメータ及び/又は基準を作成する。さらに、無線モジュールチャネル管理部412は、携帯型装置160によるさらなる選択に基づき仮想ルートを更新できる。
【0051】
一例において、携帯型装置160は、I/OカードのI/Oチャネルの選択を含む通信を、無線モジュール150へ伝送できる。無線処理部402は通信を受信し、通信が仮想ルートの確立に関連するものであることを判断し、通信リンク管理部408を経由し無線モジュールチャネル管理部412へ通信を転送する。無線モジュールチャネル管理部412は、通信の中でI/Oカード及び/又はI/Oチャネルに関連する情報を識別する。次に無線モジュールチャネル管理部412は、無線処理部402からパススルー管理部416とI/Oコンポーネントインターフェイス418を通る仮想ルートを経由しI/Oカード及び/又はI/Oチャネルへ至るパススルーセッションを形成するため、パススルー管理部416へ命令を送信する。パススルー管理部416を通るこの仮想ルートは、携帯型装置160から伝送される通信を伝搬する。
【0052】
加えて、例示的無線モジュールチャネル管理部412は、I/Oカード及び/又はI/Oチャネルから無線処理部402にかけてパススルーセッションを実施するため、無線伝送変換部414へ命令を送信する。無線伝送変換部414を通るこのパススルーセッションは、I/Oカード及び/又はI/Oチャネルによって伝送され携帯型装置160へ向かう通信のための仮想ルートを確立する。
【0053】
さらに、携帯型装置160が工程制御装置を選択する場合は、I/Oカード及び/又はI/Oチャネルを経由しその工程制御装置へ至るパススルーセッションを確立するため、無線モジュールチャネル管理部412は、パススルー管理部416及び/又は無線伝送変換部414にてパススルーセッションに関連する情報を更新できる。
【0054】
携帯型装置160と選択されたI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置との通信を有効にするため、図4の例示的無線モジュール150はパススルー管理部416を含む。この例示的パススルー管理部416は、無線モジュールチャネル管理部412からの命令に基づき、無線処理部402からI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置に至る仮想ルートを形成する。この仮想ルートはパススルーセッションのため形成され、通信をI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置へ直接転送できるようにする。パススルー管理部416は、無線モジュール150と通信する他の携帯型装置に対応する、異なるパススルーセッションから通信を分離するため仮想ルートを形成する。
【0055】
パススルー管理部416によって管理される単数または複数の仮想ルートは、無線モジュールチャネル管理部412によって指定される宛先アドレスにより、無線処理部402によって処理される通信を受け付ける、及び/又は転送する。次にパススルー管理部412は、I/Oコンポーネントインターフェイス418を通る単数または複数の仮想ルートによりI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置へ承認済みの通信を転送できる。一部の例で、I/Oコンポーネントは通信のヘッダ内にある宛先アドレスを使用し、通信の宛先にあたるI/Oチャネル及び/又は工程制御装置を判断する。
【0056】
例示的実装において、パススルー管理部416は、携帯型装置160からメッセージを伝送するため無線通信プロトコル(Bluetooth(登録商標)プロトコル等)にパッケージされた通信を無線処理部402から転送する。この実装では、無線モジュール150へ結合されたI/Oカードが通信をプロトコルからアンパックする。別の実装では、パススルー管理部416が仮想ルート沿いの通信転送に先立ち無線通信プロトコルから通信をアンパックする。
【0057】
加えて、携帯型装置160と選択されたI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置との通信を有効にするため、図4の例示的無線モジュール150は無線伝送変換部414を含む。この例示的無線伝送変換部414は、I/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置からI/Oコンポーネントインターフェイス418を経由して通信を受信し、無線通信プロトコルに従い通信をパッケージする。次に、無線伝送変換部414はパッケージされた通信を携帯型装置160へ伝送するため無線処理部402へ転送する。
【0058】
無線伝送変換部414は、無線モジュールチャネル管理部412からの命令に基づきI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置から無線処理部402へ至る仮想ルートを形成する。この仮想ルートはパススルーセッションのため形成され、通信をI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置から携帯型装置160へ直接転送できるようにする。無線伝送変換部414は、無線モジュールと通信する他の携帯型装置に対応するパススルーセッションから通信を分離するため仮想ルートを形成する。
【0059】
無線通信プロトコルに従い通信をパッケージするため、無線伝送管理部414は無線モジュールチャネル管理部412により提供される携帯型装置識別情報を使用できる。別の例では無線処理部402が通信を伝送のためパッケージし、無線伝送変換部414は仮想ルート沿いに通信を転送するだけである。この例では、無線伝送変換部414をパススルー管理部416と一体化することができる。
【0060】
携帯型装置160と工程制御装置及び/又はI/Oコンポーネントとの通信を有効にするため、図4の例示的無線モジュール150はI/Oコンポーネントインターフェイス418を含む。この例示的I/Oコンポーネントインターフェイス418は、パススルーセッションのときに形成される仮想ルートを通じて通信を有効にする。I/Oコンポーネントインターフェイス418は、工程制御システム(図1〜3の工程制御システム100等)内の該当するI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置へ至る通信路420を通じて仮想ルート(通信チャネル、及び/又はリンク等)を伸展させる。一部の例において、I/Oコンポーネントインターフェイス418は1本の電線によりI/Oカードへ通信するよう結合される。この例ではI/Oコンポーネントインターフェイス418が通信の流れを管理することにより、I/Oカードから伝送される通信は無線伝送変換部414へ転送され、パススルー管理部416から伝搬する通信はI/Oカードへ転送され、これらの通信の双方向の流れが互いに干渉し合うことはない。
【0061】
あるいは、I/Oコンポーネントインターフェイス418がバス経由でI/Oコンポーネント及び/又はコントローラへ結合される例では、I/Oコンポーネントインターフェイス418がバスを通じてI/Oコンポーネント及び/又はコントローラにかけて仮想ルートを伸展させ、この仮想ルートに沿ってパススルーセッションの通信が送られる。複数のパススルーセッションのときには、I/Oコンポーネントインターフェイス418が該当する仮想ルートを経由し目的地(I/Oコンポーネント等)へ至る通信伝搬を管理することにより、パススルーセッション間の干渉を制限する。
【0062】
無線モジュール150が複数のI/Oコンポーネントへ通信するよう結合される例で、I/Oコンポーネントインターフェイス418は、仮想ルート経由の通信の転送先にあたるI/Oコンポーネントがどれなのかを、通信のヘッダ内に含まれる識別情報に基づき、判断することができる。これとは別の例ではI/Oコンポーネントインターフェイス418が複数のI/Oコンポーネントを管理するコントローラ(コントローラ104等)へ通信を転送し、コントローラが通信の転送先にあたるI/Oコンポーネントを判定する。さらに一部の例において、I/Oコンポーネントインターフェイス418は、通信に含まれる工程制御装置情報を選択されたI/Oチャネルから受信する識別情報に照合することにより、選択されたI/Oチャネル及び/又はI/Oコンポーネントに対応する工程制御装置を判定できる。次に、I/Oコンポーネントインターフェイス418は選択されたI/Oチャネルへ通信を転送する。
【0063】
加えて、I/Oコンポーネントが複数の工程制御装置、I/Oカード、及び/又はI/Oチャネルへ通信するよう結合される例では、I/Oコンポーネントインターフェイス418が使用可能な工程制御装置、I/Oカード、及び/又はI/Oチャネルのリストを携帯型装置160へ送信する。一部の例で、I/Oコンポーネントインターフェイス418は、I/Oカードのコントローラへメッセージを送信してI/Oカードのリストを受信するか、I/Oカードへメッセージを送信して使用可能なI/Oチャネル及び/又は工程制御装置のリストを受信する。リストを受信したI/Oコンポーネントインターフェイス418は、無線処理部402を経由し携帯型装置160へリストを転送する。これとは別の例では、I/Oコンポーネントインターフェイス418が使用可能なI/Oコンポーネント、I/Oカード、I/Oチャネル、及び/又は工程制御装置のデータベースを保守する。この例で、I/Oコンポーネントインターフェイス418は携帯型装置160から命令を受信しだいリストを伝送する。
【0064】
一例において、I/Oコンポーネントインターフェイス418は該当するI/Oカードを識別することにより工程制御装置(工程制御装置等)との仮想ルート及び/又は通信チャネルを確立する。通信のヘッダに工程制御装置の宛先アドレスを含む通信をパススルー管理部416から受信したI/Oコンポーネントインターフェイス418は、識別されたI/Oカードへ通信を転送する。そしてI/Oカードは識別情報を使用し、工程制御装置、工程制御装置へ結合されたI/OカードのI/Oチャネル、及び/又は工程制御装置の通信プロトコルを、判定する。工程制御装置で使われているプロトコルに通信が適合しない場合は、I/Oカードがしかるべきプロトコル(及び/又は信号タイプ)に通信を変換し、該当するI/Oチャネルを通じて工程制御装置へ通信を伝送する。
【0065】
加えて、I/Oカードは、工程制御装置から通信を受信すると、無線モジュール150に適合するデータ形式及び/又はプロトコルに通信を変換する(図1〜3のコントローラ104に適合するデータ形式でよい)。一部の例で、I/Oカードは工程制御装置からの全ての信号及び/又は通信をI/Oコンポーネントインターフェイス418へ転送する。これとは別の例において、I/Oカードは、I/Oコンポーネントインターフェイス418と、通信するよう結合されたコントローラと、へ通信を送信する。さらに別の例で、I/Oカードは携帯型装置160に対応する宛先アドレスを有する通信をI/Oコンポーネントインターフェイス418へ送信する。I/Oカードから通信を受信したI/Oコンポーネントインターフェイス418は、通信を携帯型装置160へ伝送するため、しかるべき仮想ルートに沿って無線伝送変換部414を経由し無線処理部402へ転送する。
【0066】
I/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置に対応する指示器(指示器206及び306等)を制御するため、例示的無線モジュール150は指示器駆動部422を含む。例示的指示器駆動部422は、単数または複数の有線及び/又は無線通信路を含む通信路424を通じて指示器へ通信するよう結合される。携帯型装置が無線モジュールチャネル管理部412へ接続メッセージを送信すると、指示器駆動部422は照明及び/又は音声発生装置(スピーカ等)を作動させることができる。
【0067】
接続メッセージを受信した無線モジュールチャネル管理部412は、選択されたI/Oコンポーネント及び/又は工程制御コンポーネントに対応する指示器を作動させるためのメッセージを指示器駆動部422へ送信する。選択されたI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置の近傍で指示器を作動させることにより、選択されたI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置の視覚的及び/または聴覚的確認を作業員及び/又は技師に提供できる。図4の例示的指示器駆動部422はまた、I/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置の選択が解除されたことを伝えるコマンドを無線モジュールチャネル管理部412から受信しだい、指示器の作動を停止させることができる。
【0068】
図4には、無線モジュール150を実装する例示的方法が描かれているが、図4に図示された1つ以上のインターフェイス、データ構造、要素、プロセス、及び/又は装置は、組み合わせ、分割、配置変更、省略、排除が可能である、及び/又は別のやり方で実装できる。例えば、図4に図示された例示的無線処理部402、例示的トランシーバ404、例示的アンテナ406、例示的通信リンク管理部408、例示的モジュール処理部410、例示的無線モジュールチャネル管理部412、例示的無線伝送変換部414、例示的パススルー管理部416、例示的I/Oコンポーネントインターフェイス418、及び/又は例示的指示器駆動部422は、例えば1つ以上の計算装置及び/又は計算プラットフォーム(図10の例示的処理プラットフォームP10等)により実行されるマシンアクセス可能又は読み取り可能命令を使用し、別々に、及び/又は任意の組み合わせにより、実装できる。
【0069】
さらに、例示的無線処理部402、例示的トランシーバ404、例示的アンテナ406、例示的通信リンク管理部408、例示的モジュール処理部410、例示的無線モジュールチャネル管理部412、例示的無線伝送変換部414、例示的パススルー管理部416、例示的I/Oコンポーネントインターフェイス418、例示的指示器駆動部422、及び/又はより概括的に例示的無線モジュール150は、ハードウェアにより、ソフトウェアにより、ファームウェアにより、及び/又はハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアの組み合わせにより、実装できる。例えば、例示的無線処理部402、例示的トランシーバ404、例示的アンテナ406、例示的通信リンク管理部408、例示的モジュール処理部410、例示的無線モジュールチャネル管理部412、例示的無線伝送変換部414、例示的パススルー管理部416、例示的I/Oコンポーネントインターフェイス418、例示的指示器駆動部422、及び/又はより概括的に例示的無線モジュール150は、1つ以上の回路、単数または複数のプログラマブルプロセッサ、単数または複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、単数または複数のプログラマブルロジックデバイス(PLD)、及び/又は単数または複数のフィールドプログラマブルロジックデバイス(FPLD)等により、実装できる。
【0070】
図5は、図1〜4の例示的無線モジュール150を経由する携帯型装置160及び工程制御装置501間の通信の流れ図500である。流れ図500は、無線モジュール150へ通信するよう結合されたI/Oコンポーネント502(コントローラ又はI/Oカード等)を示している。加えて、I/Oコンポーネント502はI/Oチャネル503を含む。I/Oチャネル503は、図1〜3の工程制御装置112a〜112c及び/又は116a〜116cに類似する工程制御装置501へ通信するよう結合される。
【0071】
例示的流れ図500は、携帯型装置160が無線通信プロトコルを使用し識別情報の要求メッセージ504を伝送するところから始まる。例示的無線モジュール150はメッセージを受信し、メッセージ504の中に含まれる携帯型装置識別情報を蓄積する。例示的無線モジュール150はI/Oコンポーネント502(図1〜3のI/Oカード132、134、202、及び/又は302、及び/又はコントローラ104等)へメッセージ504を転送する。メッセージ504を受信したI/Oコンポーネント502は無線通信プロトコルに従いメッセージ504をアンパックし、メッセージ504を解読し、応答メッセージ506で識別情報を送信することにより応答する。無線モジュール150は応答メッセージ506を受信し、無線通信プロトコルに従いメッセージ506をパッケージし、パッケージされた応答メッセージ507を携帯型装置160へ伝送する。このとき携帯型装置160はI/Oコンポーネント502に対応する識別情報を表示できる。加えて一部の例において、無線モジュール150は、パッケージされた応答メッセージ507及び/又は第2のパッケージされた応答メッセージ(図示せず)にて自身の識別情報を携帯型装置150へ送信することもできる。
【0072】
次に携帯型装置160は、無線通信プロトコルに従いパッケージされた接続メッセージ508を無線モジュール150へ送信できる。例示的無線モジュール150はメッセージ508を受信し、接続メッセージとしてメッセージ508を識別し、通信リンクの確立に着手する。加えて、無線モジュール150はI/Oコンポーネント502へ接続メッセージ508を転送する。I/Oコンポーネント502は、I/Oコンポーネント502及び/又は工程制御装置501へアクセスすることが携帯型装置160に許可されるか否かを判断するため、認証セッション510を開始する。次にI/Oコンポーネント502は認証要求メッセージ512を伝送する。この認証要求メッセージ512は、携帯型装置160がユーザにセキュリティ信用証明を催促するにあたって使用するセキュリティ情報を含んでいよい。一部の例では、工程制御装置501に基づき、及び/又はI/Oコンポーネント502に基づき、アクセスが規制される。この認証要求メッセージ512は無線通信プロトコルに従い無線モジュール150によりパッケージされ、パッケージされた認証要求メッセージ514として携帯型装置160へ伝送される。
【0073】
例示的流れ図500は継続し、携帯型装置150は認証応答メッセージ515により作業員及び/又は技師の信用証明を伝送する。無線モジュール150はメッセージ515を受信し、I/Oコンポーネント502へ転送する。I/Oコンポーネント502はメッセージをアンパックし、信用証明が認可されているか否かを判定する。I/Oコンポーネント502は、携帯型装置160が認可されている場合に承認メッセージ516を送信する。この承認メッセージ516は無線通信プロトコルに従い例示的無線モジュール150によりパッケージされ、パッケージされた承認メッセージ517として携帯型装置160へ伝送される。さらに、無線モジュール150は承認メッセージ516を受信し転送するときに、携帯型装置160との通信リンク518を確立できる。通信リンク518を確立した無線モジュール150は、通信リンク518の形成を携帯型装置160へ伝えるため確認メッセージ520を伝送する。この確認メッセージ520は、携帯型装置160が無線モジュール150との通信リンク518を維持するにあたって必要な周波数、無線チャネル情報、及び/又はプロトコル情報を含んでよい。確認メッセージ520はまた、I/Oコンポーネント502及び/又は工程制御装置501の識別情報を含んでよい。加えて、例示的無線モジュール150は通信リンク518を初期化するときに、I/Oコンポーネント502に対応する指示器を作動させるため、I/Oコンポーネント502へ指示器メッセージ521を伝送できる。
【0074】
図5の例示的流れ図500は継続し、携帯型装置160はI/Oコンポーネント502及び/又は工程制御装置501に関連する選択メッセージ522を送信する。無線モジュール150は選択メッセージ522の中にある情報を使用しパススルーセッション524を確立する。次に無線モジュール150は、無線モジュール150を通ってI/Oコンポーネント502へ至る仮想ルートを形成する。このとき既に無線モジュール150はパススルーセッションを確立しているため、携帯型装置160からの通信は例示的無線モジュール150によりI/Oコンポーネント502及び/又は工程制御装置501へ直接伝送できる。
【0075】
次に例示的無線モジュール150は、第2の選択メッセージ526によりI/Oコンポーネント502の選択をI/Oコンポーネントへ伝送する。第2の選択メッセージ526を受信したI/Oコンポーネント502は、リストメッセージ528の中で使用可能な工程制御装置(工程制御装置501等)のリストを伝送する。このリストメッセージ528は、工程制御装置501を含むI/Oコンポーネント502へ通信するよう結合された工程制御装置に対応する状態情報を含んでよい。無線モジュール150はリストメッセージ528を受信し、無線通信プロトコルに従いメッセージ528をパッケージし、パッケージされたリストメッセージ530を携帯型装置160へ送信する。これとは別の例では、認証セッション510のときにセキュリティ信用証明が認可された時点でI/Oコンポーネント502がリストメッセージ528を伝送する。
【0076】
次に、携帯型装置160は工程制御装置501と直接通信するため選択メッセージ532により選択を伝送できる。無線モジュール150はパッケージされた無線通信プロトコル内で選択メッセージ532をI/Oコンポーネント502へ転送する。I/Oコンポーネント502はメッセージ532をアンパックし、メッセージ532の中で指示された工程制御装置501を識別するためルックアップセッション534を実行する。I/Oコンポーネント502はまた、工程制御装置501に対応し且つこれに通信するよう結合されたI/Oチャネル503を、識別する。I/Oコンポーネント502はまた、ルックアップセッション534のときにメッセージ532を工程制御装置501に適合する形式に変換できる。次にI/Oコンポーネント502は、装置メッセージ536をメッセージ532の内容と併せてI/Oチャネル503を通じて工程制御装置501へ伝送する。
【0077】
メッセージ536を受信した工程制御装置501は応答を生成し、その応答を含む返信メッセージ538を伝送する。この応答は、携帯型装置160によって要求された識別情報、状態情報、診断情報、及び/又は他の何らかの情報を含んでよい。I/Oコンポーネント502はメッセージ538を受信し、メッセージ538の中にある情報を無線モジュール150に適合する形式に変換し、その適合返信メッセージ540を無線モジュール150へ転送する。そして無線モジュール150が返信メッセージ540を無線通信プロトコル返信メッセージ542にパッケージし、携帯型装置160へメッセージ542を伝送する。携帯型装置160は、工程制御装置501及び/又はI/Oコンポーネント502の選択を解除するまで、及び/又は無線モジュール150との通信リンクを終結させるまで、工程制御装置501との通信を継続できる。
【0078】
図6は図1〜3の携帯型装置160上に実装できるユーザインターフェイス600の図であり、無線モジュールへ接続するための情報を示している。この例示的ユーザインターフェイス600は携帯型装置160の画面に表示できる。図6はユーザインターフェイス600の例示的実装を示すものであり、これとは別の例示的実装ではこれより多い情報が、少ない情報が表示される、及び/又は異なる方法(Adobe(登録商標) Flashアプリケーション等)で情報が表示されることもある。図6の例では、携帯型装置で受信された識別情報及び/又は状態情報の表示のあり方を記述する情報を含む電子装置記述言語(EDDL)を用いてユーザインターフェイス600が表示されている。
【0079】
例示的ユーザインターフェイス600は、ユーザが携帯型装置160を構成及び/又は使用するにあたって種々のメニュー項目を選択するためのメニューセクション602を含む。この例ではメニューセクション602で接続メニュー項目が選択されている。接続メニュー項目を選択すると、モジュール探索機能606と接続種別機能608とを含む接続メニューセクション604が表示される。ユーザは接続メニューセクション604を使用し、識別要求メッセージ、要求メッセージ、及び/又は接続メッセージを無線モジュールへ伝送することを携帯型装置160に命令できる。ユーザはメッセージを伝送するにあたって接続種別機能608により無線通信プロトコル種別を選択し、モジュール探索機能606を選択できる。次に携帯型装置160は、近傍の無線モジュールへ要求メッセージを伝送及び/又は一斉送信できる。
【0080】
図6の例示的ユーザインターフェイス600はまた、携帯型装置160の通信範囲内にある無線モジュールへ通信するよう結合されたI/Oコンポーネントを表示する検出済みモジュールメニューセクション610を含む。携帯型装置160は、リストされたI/Oコンポーネントから識別応答メッセージを受信すると検出済みモジュールメニューセクション610に識別情報を表示する。この例では、モジュール探索機能606が選択されて携帯型装置160がI/Oカード5と、I/Oカード2Aと、コントローラ2Eとから3つの識別応答メッセージを受信している。検出済みモジュールメニューセクション610はまた、探索されたI/Oコンポーネントに関する追加情報のためのフィールドを含む(バッチ1モジュール等)。
【0081】
さらに、ユーザはI/Oコンポーネントを選択し、そのI/Oコンポーネントの追加情報を見ることができる。ユーザはまた、指示機能612を選択し、無線モジュールへ指示メッセージを送信することを携帯型装置160に命令できる。この場合は無線モジュールがI/Oコンポーネントへ指示メッセージを送信して指示器を作動させることにより、ユーザは工程制御システムの中で視覚的にかその他の方法でI/Oコンポーネントを見つけることができる。検出済みモジュールメニューセクション610はまた、無線モジュール及び/又はI/Oコンポーネントへ接続メッセージを伝送することを携帯型装置160に命令する接続機能614を含む。
【0082】
図7は図1〜3の携帯型装置160のユーザインターフェイス700の図であり、図1〜4の例示的無線モジュール150が通信するよう結合された、利用可能な工程制御装置の状態情報を示している。この例示的ユーザインターフェイス700は、選択されたI/Oコンポーネント(バッチ2モジュール等)によってユーザのセキュリティ信用証明が認証され、無線モジュール150が携帯型装置160との通信リンクを確立した後に表示できる。例示的ユーザインターフェイス700はまた、無線モジュール150がバッチ2モジュールI/Oコンポーネントに対しパススルーセッションを開始した後に表示できる。
【0083】
例示的ユーザインターフェイス700は、ユーザが検索機能704により工程制御装置を検索するための接続メニューセクション702を含む。ユーザは、識別情報により、一般的な特性により(問題があるバッチ2コンポーネント等)、及び/又は工程制御システム内での位置により、工程制御装置を検索できる。例示的ユーザインターフェイス700はまた、ユーザがチャネル種別に基づき(例えばチャネル種別機能を使用)、及び/又は装置種別に基づき(例えば装置種別機能を使用)、検索結果を選別するためのフィルタセクション705を含む。チャネル種別機能は、ユーザが工程制御装置の通信プロトコルに基づき結果を分類できるようにする。この例では、HART(登録商標)によりバッチ2モジュールと通信する工程制御装置を見るため、HART(登録商標)プロトコルが選択されている。装置種別機能は、ユーザが工程制御装置の種別を選択することにより検索結果を選別できるようにする。この例では装置種別としてセンサが選択されているため、ユーザインターフェイス700の中ではセンサ工程制御装置だけが表示されている。これとは別の例示的実装はこれとは別のフィルタ機能を含むことがある。
【0084】
接続メニューセクション702はさらに、ユーザインターフェイス700の中で状態情報と診断情報を表示することを携帯型装置160に命令する状態機能706と診断機能708とを含む。図7の例では、ユーザインターフェイス700の中で状態情報の表示が選択されていることを示すため、状態機能706にシェードがかかっている。
【0085】
状態機能706を選択すると、フィルタセクション705で選択された工程制御装置の工程制御情報が状態メニューセクション720に表示される。例示的ユーザインターフェイス700の状態フィールド722〜730は工程制御情報を表示する。例えば状態フィールド722は、バッチ2モジュールI/OコンポーネントにあるI/Oチャネルの名前を表示する。状態フィールド724は、それぞれのI/Oチャネルへ通信するよう結合された工程制御装置の名前(識別子等)を表示する。I/Oチャネル3は、同じI/Oチャネルへ通信するよう結合された2つの工程制御装置(タンクセンサPDT0、フローセンサPDT2等)を表示している。状態フィールド726は、工程制御装置の作動状態をグラフィック形式で表示する。状態フィールド728は工程制御装置によって測定された工程制御出力データを表示し、状態フィールド730は各工程制御装置に対応する追加情報を提供する情報フィールドを表示する。
【0086】
この例示的状態メニューセクション720により、ユーザは共通のI/Oコンポーネントへ通信するよう結合された工程制御装置の状態を比較的速やかに判断できる。状態メニューセクション720に表示される状態情報は、無線モジュールとの通信リンクが形成されしだい携帯型装置160により受信できる。これとは別の例では、ユーザがI/Oコンポーネントを選択し、無線モジュール150がパススルーセッションを初期化した時点で状態情報のリストがI/Oコンポーネントにより提供される。一部の例で、ユーザはリストされた工程制御装置についてさらなる情報を見ることを選べる(図8で説明するもの等)。加えて、ユーザは工程制御装置を選択し、選択した工程制御装置に対応する指示器を作動させることを携帯型装置に命令できる。
【0087】
図8は図1〜3の携帯型装置160のユーザインターフェイス800の図であり、図1〜4の例示的無線モジュール150へ通信するよう結合された工程制御装置の追加状態情報を示している。この例では無線モジュール150がパススルーセッションを開始し、I/Oチャネル5へ至る仮想ルートを形成しているため、携帯型装置160はバルブコントローラPDT1(工程制御装置等)と直接通信できる。例示的ユーザインターフェイス800は、図7のユーザインターフェイス700からバルブコントローラPDT1が選択され装置種別がフィールドコントローラに変更された場合の状態情報を示している。
【0088】
種々の情報表示オプション及び/又はコマンドをユーザに提供するため、ユーザインターフェイス800はオプションメニューセクション802を含む。例示的オプションメニューセクション802は、装置種別に基づき予めフォーマットされたバルブコントローラPDT1からのデータを表示する機能(状態、診断、信号、通信等)を含む。加えて、オプションメニューセクション802は、バルブコントローラPDT1へ命令を送信するためのコマンド機能(読み取り、書き込み、較正、テスト等)を含む。さらに、オプションメニューセクション802は、バルブコントローラPDT1から受信する工程制御データを管理するための機能(プロット、蓄積等)を含む。これとは別の例で、オプションメニューセクション802はより多くの、あるいはより少ない、コマンド、データ機能、及び/又は表示オプションを、含んでよい。
【0089】
図8の例示的ユーザインターフェイス800は、ユーザが携帯型装置160からバルブコントローラPDT1へ命令を伝送するためのコマンドメニューセクション804を含む。コマンドメニューセクション804は工程制御装置の種別に基づきフォーマットできる。この例のコマンドメニューセクション804は、バルブの移動位置についてバルブコントローラPDT1に命令するためのバルブ位置コマンドを含む。コマンドメニューセクション804は、バルブ位置機能で設定された位置を伝送するオン/オフ機能と、バルブコントローラPDT1との直接通信を終了させる切断機能と、を含む。
【0090】
加えて、例示的ユーザインターフェイス800は、バルブコントローラPDT1に関連する工程制御情報を表示する状態セクション806と、バルブコントローラPDT1に関連する工程制御情報の履歴を示すプロットセクション808と、を含む。状態セクション806は、オプションメニューセクション802で状態機能が選択されしだい表示できる。同様に、プロットセクション808は、メニューセクション802でプロット機能が選択されしだい表示できる。このユーザインターフェイス800には状態セクション806とプロットセクション808が表示されているが、これとは別の例では、より多くの工程制御情報を、あるいはより少ない工程制御情報を、ユーザインターフェイス800に表示できる。
【0091】
図9A及び9Bは、図1〜4の例示的無線処理部402、例示的トランシーバ404、例示的通信リンク管理部408、例示的モジュール処理部410、例示的無線モジュールチャネル管理部412、例示的無線伝送変換部414、例示的パススルー管理部416、例示的I/Oコンポーネントインターフェイス418、例示的指示器駆動部422、及び/又はより概括的に例示的無線モジュール150の、実装にあたって遂行できる例示的方法のフローチャートである。図9A及び9Bの例示的方法は、プロセッサ、コントローラ、及び/又は他の何らかの適切な処理装置により、遂行できる。例えば図9A及び9Bの例示的方法は、有形のコンピュータ可読媒体に、例えばフラッシュメモリ、CD、DVD、フロッピー(登録商標)ディスク、ROM、RAM、プログラム可能ROM(PROM)、電気的プログラム可能ROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、光学式蓄積ディスク、光学式蓄積装置、磁気式蓄積ディスク、磁気式蓄積装置、及び/又は方法又はデータ構造の形でプログラムコード及び/又は命令を保持もしくは蓄積でき、且つプロセッサ、汎用又は専用コンピュータ、又はプロセッサを備えるその他のマシン(図10との関係で後述する例示的プロセッサプラットフォームP10等)によりアクセスできる、他の何らかの媒体に、蓄積される、符号化命令で実施できる。上記の組み合わせもまたコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0092】
方法は例えば、プロセッサ、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は専用処理マシンに、1つ以上の具体的方法を遂行させる、命令及び/又はデータを、備える。あるいは、単数または複数のASIC、単数または複数のPLD、単数または複数のFPLD、ディスクリートロジック、ハードウェア、ファームウェア等の単数または複数の組み合わせを用いて、図9A及び9Bの例示的方法の一部又は全部を、遂行できる。
【0093】
また、手動操作を、あるいは前記手法の組み合わせを、例えばファームウェア、ソフトウェア、ディスクリートロジック、及び/又はハードウェアの組み合わせを、用いて、図9A及び9Bの例示的方法の一部又は全部を、遂行することもできる。このほかにも図9A及び9Bの例示的操作を遂行する方法は数多くある。例えばブロックの実行順序は変更できる、及び/又は説明する1つ以上のブロックは変更、排除、分割、結合できる。加えて、図9A及び9Bの例示的方法の一部又は全部は、例えば個別の処理スレッド、プロセッサ、装置、ディスクリートロジック、回路等により、順次遂行できる、及び/又は並行して遂行できる。
【0094】
図9A及び9Bの例示的方法900は、携帯型装置から工程制御装置にかけてパススルーセッションを初期化する。複数の例示的方法900を並行して、あるいは連続して、実行することにより、別々のパススルーセッションを初期化できる。加えて、複数の携帯型装置が無線モジュールへ通信するよう結合される例では、携帯型装置ごとに例示的方法900を遂行できるほか、複数の携帯型装置に対し単一の例示的方法900を遂行できる。
【0095】
図9Aの例示的方法は、図1〜4の無線モジュール150が携帯型装置(携帯型装置160等)から要求及び/又は識別要求メッセージを受信するところから始まる(ブロック902)。次に例示的方法900は携帯型装置へ識別情報を伝送する(ブロック904)。これとは別の例で、例示的方法900は、通信リンクが確立するときに確認メッセージに識別情報を入れて携帯型装置へ伝送する。次に、無線モジュール150は携帯型装置から接続要求メッセージを受信する(ブロック906)。これとは別の例で、携帯型装置は、I/Oコンポーネント、工程制御装置、及び/又は無線モジュール150への接続が認可されていることを伝える確認を受信した時点で接続要求メッセージを送信する。
【0096】
図9Aの例示的方法900は継続し、例示的方法900は(例えばI/Oコンポーネント及び/又は無線モジュールにより)接続の認証が行われることを指示する(ブロック908)。携帯型装置のユーザにセキュリティ信用証明の提供を催促するため、例示的方法900(例えば無線モジュール150)は携帯型装置へセキュリティ認証メッセージを伝送する(ブロック910)。次に、例示的方法900(例えば無線モジュール150)はセキュリティ信用証明を受信し、I/Oコンポーネントへ信用証明を転送する(ブロック912)。例示的方法900(例えばI/Oコンポーネント)は、無線モジュール150及び/又はI/Oコンポーネントへ接続する権限が携帯型装置にあるか否かを判断する(ブロック914)。
【0097】
信用証明が承認されない場合、例示的方法900(例えばI/Oコンポーネント)は別のセキュリティ認証メッセージを伝送できる(ブロック910)。例示的方法900は、セキュリティ信用証明が承認されるまで、あるいは作業員がログイン試行の閾値に達するまで、正式認証を要求し続けることができる。ただし信用証明が承認されるなら(ブロック914)、例示的方法900(例えば無線モジュール150)は携帯型装置との通信リンクを確立できる(ブロック916)。一部の例で、例示的方法900は無線モジュール150及び/又はI/Oコンポーネントの識別情報を提供することもできる。
【0098】
さらに、例示的方法900(例えば無線モジュール)は無線モジュール150及び/又はI/Oコンポーネントに対応する指示器を作動させることができる(ブロック918)。加えて、例示的方法900(例えば無線モジュール150)は、I/Oコンポーネントへ通信するよう結合された工程制御装置に対応する状態情報を、I/Oコンポーネントに、及び/又はI/Oコンポーネントに対応するI/Oチャネルに、照会できる(ブロック920)。そして例示的方法900(例えば無線モジュール150)は、使用可能なI/Oチャネル(及び/又は工程制御装置)と対応する状態情報とのリストを携帯型装置へ伝送する(ブロック922)。一部の例で、使用可能なI/Oチャネルと状態情報のリストは識別情報の中に含まれ、通信リンクが確立するときに携帯型装置へ伝送される。これとは別の例で、例示的方法900は、携帯型装置によりI/Oコンポーネント及び/又はI/Oチャネルが選択されるときに、使用可能なI/Oチャネルと状態情報とのリストを伝送する。
【0099】
図9Bの例示的方法900は継続し、1つ以上のI/Oチャネル及び/又は工程制御装置の選択が受信されたか否かを判断する(ブロック924)。選択が受信済みの場合、例示的方法900(例えば無線モジュール150)は選択されたI/Oチャネル及び/又は工程制御装置に対応する指示器を作動させる(ブロック926)。次に例示的方法900(例えば無線モジュール)は、工程制御装置へ至る仮想ルートを形成することにより、選択されたI/Oチャネル及び/又は工程制御装置に対応するI/Oコンポーネントとのパススルーセッションを開始する(ブロック928)。これとは別の例において、例示的方法900はI/Oコンポーネントの選択を受信するときにパススルーセッションを開始する。
【0100】
次に、例示的方法900(例えば無線モジュール)は該当するI/Oチャネルを通じて携帯型装置と選択された工程制御装置との通信を有効にする(ブロック930)。このとき携帯型装置は、あたかも選択された工程制御装置へ通信するよう直結されているかのように、工程制御装置と通信できる。
【0101】
例示的方法900(例えば無線モジュール150)はパススルーセッションの実行中に、セッションを終結させるメッセージが受信されたか否かを判断する(ブロック932)。加えて、例示的方法900はI/Oチャネルの選択を受信していない場合に(ブロック924)、セッションを終結させるメッセージが受信されたか否かを判断する(ブロック932)。終結メッセージが受信されていない場合、例示的方法900は、I/Oチャネル及び/又は工程制御装置の選択が受信されたか否かを判断する(ブロック924)。
【0102】
ただし例示的方法900(例えば無線モジュール150)は、セッション終結メッセージが受信されたと判断する場合に(ブロック932)、パススルーセッションを閉じ、携帯型装置との通信リンクを切断する(ブロック934)。加えて、例示的方法900は、作動している単数または複数の指示器を不作動及び/又は切断状態に設定できる(ブロック936)。ここで例示的方法900は終了する。
【0103】
図10は、ここで説明した例示的方法及び機器の実装にあたって使用できる例示的プロセッサシステムP10のブロック図である。例えば、図1〜4の例示的無線処理部402、例示的トランシーバ404、例示的通信リンク管理部408、例示的モジュール処理部410、例示的無線モジュールチャネル管理部412、例示的無線伝送変換部414、例示的パススルー管理部416、例示的I/Oコンポーネントインターフェイス418、例示的指示器駆動部422、及び/又はより概括的に無線モジュール150の実装にあたっては、例示的プロセッサシステムP10に類似するかこれと同一のプロセッサシステムを使用できる。複数の周辺機器、インターフェイス、チップ、メモリ等を含む例示的プロセッサシステムP10をこれ以降説明するが、これらの要素は、1つ以上の例示的無線処理部402、例示的トランシーバ404、例示的アンテナ406、例示的通信リンク管理部408、例示的モジュール処理部410、例示的無線モジュールチャネル管理部412、例示的無線伝送変換部414、例示的パススルー管理部416、例示的I/Oコンポーネントインターフェイス418、例示的指示器駆動部422、及び/又はより概括的に無線モジュール150の実装に用いる別の例示的プロセッサシステムから、1つ以上省くこともできる。
【0104】
図10に見られるように、プロセッサシステムP10は、相互接続バスP14へ結合されたプロセッサP12を含む。プロセッサP12はレジスタセット又はレジスタスペースP16を含む。図10ではこれが全面的にチップ上にあるものとして描かれているが、これを全面的にか部分的にチップ外に配置し、専用の電気接続を経由し、及び/又は相互接続バスP14を経由し、プロセッサP12へ直結することもできる。プロセッサP12は何らかの適切なプロセッサ、処理ユニット、又はマイクロプロセッサでよい。図10には図示されていないが、システムP10はマルチプロセッサシステムでもよく、その場合のシステムP10は、プロセッサP12と同一かこれに類似し、且つ相互接続バスP14へ通信するよう結合された、1つ以上の追加プロセッサを含んでよい。
【0105】
図10のプロセッサP12は、メモリコントローラP20と周辺入力/出力(I/O)コントローラP22とを含む、チップセットP18へ結合されている。周知のように、チップセットは通常、I/O及びメモリ管理機能を提供するほか、チップセットP18へ結合された1つ以上のプロセッサによってアクセスもしくは使用される複数の汎用及び/又は専用レジスタ、タイマー等を提供する。メモリコントローラP20は、プロセッサP12(複数のプロセッサがある場合は複数のプロセッサ)がシステムメモリP24と大容量蓄積メモリP25とへアクセスするための機能を実行する。
【0106】
システムメモリP24は、例えばスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)等、望ましいタイプの揮発性及び/又は不揮発性メモリを含んでよい。大容量蓄積メモリP25は望ましいタイプの大容量蓄積装置を含んでよい。例えば無線モジュール(図4)を実装するため例示的プロセッサシステムP10が使用されるなら、大容量蓄積メモリP25はハードディスクドライブ、光学式ドライブ、テープ蓄積装置等を含む。あるいは、モジュール処理部410を実装するため例示的プロセッサシステムP10が使用されるなら、大容量蓄積メモリP25はソリッドステートメモリ(フラッシュメモリ、RAMメモリ等)、磁気式メモリ(ハードドライブ等)、又はモジュール処理部410における大容量蓄積に適した他の何らかのメモリを含む。
【0107】
周辺I/OコントローラP22は、プロセッサP12が周辺I/OバスP32経由で周辺入力/出力(I/O)装置P26及びP28ならびにネットワークインターフェイスP30と通信するための機能を実行する。I/O装置P26及びP28は、例えばキーボード、ディスプレイ(液晶ディスプレイ(LCD)、陰極線管(CRT)ディスプレイ等)、ナビゲーション装置(マウス、トラックボール、キャパシティブタッチパッド、ジョイスティック等)等、望ましいタイプのI/O装置でよい。ネットワークインターフェイスP30は、例えばプロセッサシステムP10が別のプロセッサシステムと通信できるようにするEthernet(登録商標)装置、非同期転送モード(ATM)装置、802.11装置、DSLモデム、ケーブルモデム、セルラモデム等でよい。
【0108】
上述した例示的方法及び/又は機器の少なくとも一部は、コンピュータプロセッサ上で実行する1つ以上のソフトウェア及び/又はファームウェアプログラムによって実装される。ただし、特定用途向け集積回路、プログラマブルロジックアレイ、及び他のハードウェア装置を含み、ただしこれらに限定されない、専用ハードウェア実装を構築することで、ここで説明した例示的方法及び/又は機器を全面的にか部分的に実装することもできる。分散処理又はコンポーネント/オブジェクト分散処理、並列処理、又は仮想マシン処理を含み、ただしこれらに限定されない、代替のソフトウェア実装を構築することで、ここで説明した例示的方法及び/又はシステムを実装することもできる。
【0109】
なお、ここで説明した例示的ソフトウェア及び/又はファームウェア実装は、磁気式媒体(磁気式ディスク又はテープ)、光学式ディスク等の磁気光学式又は光学式媒体、1つ以上の読み取り専用(不揮発性)メモリ、ランダムアクセスメモリ、書き換え可能(揮発性)メモリを収容するメモリカードやその他パッケージ等のソリッドステート媒体等、有形の蓄積媒体に蓄積される。従って、ここで説明した例示的ソフトウェア及び/又はファームウェアは、上述した有形蓄積媒体又は後継の蓄積媒体に蓄積できる。上記の明細書で特定の規格及びプロトコルに言及しながら例示的コンポーネント及び機能を説明する場合、本特許の範囲がかかる規格及びプロトコルに限定されないことを理解されたい。例えば、インターネットや他のパケット交換ネットワーク伝送(伝送制御プロトコル(TCP)/インターネットプロトコル(IP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)/IP、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)等)の規格は、最新技術の例である。かかる規格は、共通の一般的機能を有するより高速又は効率的な同等の規格によって定期的に取って代わられる。従って、同じ機能を有する代替の規格及びプロトコルは本特許によって予期される同等の規格及びプロトコルであり、添付の請求項の範囲内に含まれる。
【0110】
加えて、本特許はハードウェア上で実行されるソフトウェア又はファームウェアを含む例示的方法及び機器を開示するものであるが、かかるシステムは説明のためのものに過ぎず、制限するものとみなすべきではない。例えば、これらのハードウェア及びソフトウェアコンポーネントの一部又は全部は専らハードウェアで、専らソフトウェアで、専らファームウェアで、あるいはハードウェア、ファームウェア、及び/又はソフトウェアの組み合わせで、実施できると考えられる。従って、上記の明細書では例示的方法、システム、及びマシンアクセス可能媒体を説明したが、これらの例は、かかるシステム、方法、及びマシンアクセス可能媒体を実装する唯一の方法ではない。ここでは特定の例示的方法、システム、及びマシンアクセス可能媒体を説明したが、本特許の対象範囲はそれらに限定されない。それどころか本特許は、文字どおりに、又は均等論のもと、添付の特許請求の範囲内に公正に含まれるあらゆる方法、システム、及びマシンアクセス可能媒体を対象とする。
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的には工程制御システムに関し、より具体的には工程制御システムにおいて携帯型装置を工程制御装置へ通信するよう結合する方法及び機器に関する。
【背景技術】
【0002】
化学処理や石油処理等に使われる工程制御システムは通常、アナログ、デジタル、又は複合アナログ/デジタルバス経由で少なくとも1つのホスト又はオペレータワークステーションと1つ以上の工程制御装置とへ通信するよう結合された、1つ以上のコントローラと入力/出力(I/O)装置とを含む。例えばバルブ、バルブポジショナ、スイッチ、及び送信器(温度、圧力、及び流量センサ等)等の工程制御装置は、バルブの開閉や工程制御パラメータの測定等、工程内で工程制御機能を遂行する。コントローラは工程制御装置による工程測定値を示す信号を受信し、制御ルーチンを実施するためこの情報を処理し、制御信号を生成する。生成された制御信号は、工程動作を制御するためバス又はその他通信線路を通じて工程制御装置へ送信される。このようにコントローラは、工程制御装置を通信するよう結合するバス及び/又はその他通信リンク経由で工程制御装置を使用し、制御手順又はルーチンを実行及び調整できる。
【0003】
工程制御作業員及び/又は技師は、工程制御システムの中で工程制御装置の問題解決、監視、診断、及び/又は分析を行う。現在、作業員はI/O装置と対応するコントローラを通じて工程制御装置へ結合されたワークステーションにより工程制御装置を分析する。あるいは作業員は、工程制御装置へ接続された通信路へ至る終端器により計器及び/又は分析器をI/O装置へ物理的に結合することで工程制御装置を分析する。
【0004】
ただし比較的大規模又は複雑なシステムでは、コントローラ、I/O装置のキャビネット、現場接続箱、及び/又はその他終端器エリアは、工程制御装置へ至る数十、数百、又は数千もの通信路を含む。通信路と終端器が多数あると、工程制御装置へ至る特定の通信路を作業員が探し当てることが比較的困難となり時間がかかる。さらに、作業員がI/O装置及び/又は工程制御装置で間違った終端器に分析器及び/又は計器を物理的に接続することにより、工程制御装置に誤りが生じるおそれがある。
【発明の概要】
【0005】
工程制御システムにおいて携帯型装置を工程制御装置へ通信するよう結合する例示的方法及び機器が開示される。開示される例示的方法は、携帯型装置から無線モジュールを経由しI/Oチャネルの選択を受信することと、選択されたI/Oチャネルに対応する工程制御装置を判定することと、を含む。例示的方法はまた、無線モジュールからI/Oチャネルを経由し判定された工程制御装置にかけてパススルーセッションを開始することと、携帯型装置を工程制御装置へ通信するよう結合するため、パススルーセッションによる携帯型装置と工程制御装置との通信を有効にすることと、を含む。
【0006】
開示される例示的機器は、携帯型装置からI/Oチャネルの選択を受信する無線処理部と、無線モジュールからI/Oチャネルを経由し対応する工程制御装置にかけてパススルーセッションを開始する無線モジュールチャネル管理部と、を含む。例示的機器はさらに、携帯型装置を工程制御装置へ通信するよう結合するため、パススルーセッションによる携帯型装置と工程制御装置との通信を有効にするI/Oコンポーネントインターフェイスを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】例示的無線モジュールがコントローラ内のI/Oカードへ結合された、例示的工程制御システムを示すブロック図である。
【図2】例示的無線モジュールが電子整理棚内のI/Oカードへ結合された、図1の工程制御システムのブロック図である。
【図3】例示的無線モジュールが無線I/Oカードへ結合された、図1の工程制御システムのブロック図である。
【図4】図1〜3の例示的無線モジュールのブロック図である。
【図5】図1〜4の例示的無線モジュールを経由する携帯型装置及び工程制御装置間通信の流れ図である。
【図6】例示的無線モジュールへ接続するための情報を示す、図1〜3の携帯型装置のユーザインターフェイスの図である。
【図7】図1〜4の例示的無線モジュールと通信するよう結合された使用可能な工程制御装置の状態情報を示す、図1〜3の携帯型装置のユーザインターフェイスの図である。
【図8】図1〜4の例示的無線モジュールと通信するよう結合された工程制御装置の追加状態情報を示す、図1〜3の携帯型装置のユーザインターフェイスの図である。
【図9A】図1〜4の例示的無線モジュール、図1〜3の携帯型装置、及び/又は図1〜3の例示的工程制御システムの実装にあたって使用できる例示的方法のフローチャートである。
【図9B】図1〜4の例示的無線モジュール、図1〜3の携帯型装置、及び/又は図1〜3の例示的工程制御システムの実装にあたって使用できる例示的方法のフローチャートである。
【図10】ここで説明する例示的方法及びシステムの実装にあたって使用できる例示的プロセッサシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
これ以降、ハードウェアで実行されるソフトウェア及び/又はファームウェア等を含む例示的方法及び機器を説明するが、かかるシステムは説明のためのものに過ぎず、制限するものとみなすべきではない。例えば、これらのハードウェア、ソフトウェア、及びファームウェアコンポーネントの一部又は全部は専らハードウェアで、専らソフトウェアで、あるいはハードウェア及びソフトウェアの組み合わせで、実施できると考えられる。従って、これ以降例示的方法及び機器を説明するが、提示される例は、かかる方法及び機器を実装する唯一の方法ではない。さらに、Bluetooth(登録商標)無線通信媒体を実装する例示的方法及び機器を説明するが、例示的方法及び機器は、無線Ethernet(登録商標)、IEEE−802.11、Wi−Fi(登録商標)、RuBee、IEEE 1901.1、Zigbee(登録商標)を含み、ただしこれらに限定されない、他の無線通信媒体をも実装し得る。
【0009】
現在、工程制御作業員及び/又は技師は、工程制御装置の問題を監視、分析、及び/又はデバッグするため、通信路へ電線を物理的に接続し、手持ち型診断装置を工程制御装置へ結合している。作業員は多くの場合、工程制御システムのコントローラ及び/又は終端器エリアがある部分まで行き、ここで手持ち型装置を取り付けなければならない。加えて作業員は、単一の通信路へ、及び/又は1つの工程制御装置へ、診断装置を結合するしかない。I/Oカード、コントローラ、及び/又は終端器エリアは数百もの工程制御装置へ至る数百もの異なる通信路を含むことがあるため、診断モジュールの接続は比較的厄介になることがある。作業員は多くの場合、適切な通信路を探しながらかなりの時間を費やすことになる。
【0010】
加えて、コントローラ、I/Oカード、及び/又は終端器エリアに多数の通信路があると作業員が混乱し、通信路に診断ツールを間違って接続することがある。接続を誤ると工程制御装置が損傷する、正常に作動している工程制御装置が作動しなくなる、及び/又は工程制御装置へコマンドが送信され工程制御装置が不適切に機能するおそれがある。他の例では、接続を誤ると作業員が間違った工程制御装置からのデータを分析することとなり、動作上の問題を被っている別の工程制御装置の問題解決が遅れる可能性がある。
【0011】
ここで説明する例示的方法及び機器は、作業員が携帯型装置を使用しコントローラ、I/Oカード、及び/又は他のI/Oコンポーネントと無線通信し、工程制御装置に対しパススルーセッションを確立することを可能にする。例示的方法及び機器はI/Oコンポーネントへ通信するよう結合された無線モジュールを使用するため、あたかも作業員が制御室内のワークステーションから通信を伝送しているかのように、無線モジュールは携帯型装置から通信を受信し、それらの通信をI/Oコンポーネントへ転送できる。さらに携帯型装置は、I/Oコンポーネントに対し、通信するよう結合された工程制御装置を、及び/又はI/Oカード上の使用可能なI/Oチャネルを、照会し、1つ以上の工程制御装置及び/又はI/Oチャネルを選択し、仮想ルート(通信セッション、通信リンク、トンネル等)を形成できる。仮想ルートとは、例示的無線モジュール、I/Oコンポーネント、I/Oチャネル、及び通信路を経由する携帯型装置及び工程制御装置間通信のための論理ルートである。
【0012】
工程制御装置へ至る仮想ルートが形成されると、あたかも作業員が通信路かI/Oコンポーネント内の終端器へ電線を物理的に接続したかのように、携帯型装置は工程制御装置と通信できる。この場合、作業員は携帯型無線装置からコマンドを送信することにより、工程制御装置の状態を、及び/又は共通のI/Oコンポーネントへ結合された複数の工程制御装置の状態を、見ることができる。つまり、ここで説明する方法及び機器は、工程制御作業員又は技師が携帯型装置を使用し1つ以上の工程制御装置へ通信するよう結合する無線ソリューションを提供するものであって、作業員が目的の通信路又は終端器を物理的に探し出す必要はない。
【0013】
さらに作業員は、2つ以上の無線モジュールの範囲内にいる場合に、無線モジュールに対応する工程制御装置がどれなのかを調べ、適切な無線モジュールを選択することができる。作業員はまた、ここで説明する携帯型装置を使用し、共通のI/Oコンポーネントへ結合された工程制御装置の編成を判断できる。加えて、ここで説明する方法及び機器は、作業員が携帯型装置を通じて選択するI/Oコンポーネント、I/Oチャネル、及び/又は工程制御装置で指示器を作動させることができる。指示器の作動は、I/Oコンポーネント上の、及び/又はI/OカードのI/Oチャネル上の、照明又はLEDを点滅させることを含む。指示器を作動させることにより、作業員は、携帯型装置へ通信するよう結合されたI/Oコンポーネント、I/Oチャネル、及び/又は工程制御装置がどれなのかを視覚的に確認できる。
【0014】
また、ここで説明する例示的方法及び機器は例示的携帯型装置からI/Oコンポーネントへ通信を転送し、このI/Oコンポーネントが工程制御装置への伝送に向けて通信をフォーマット(例えばパケット化)するため、例示的方法及び機器は、I/Oコンポーネントでサポートされる通信プロトコルを利用できる。工程制御システムで使用される通信プロトコルは、Highway Addressable Remote Transducer(「HART(登録商標)」、無線HART(登録商標)、FOUNDATION(登録商標) Fieldbus、Profibus(登録商標)等を含む。さらに、例示的方法及び機器はI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置とのパススルー通信セッションを提供するので、例示的方法及び/又は機器は既存の工程制御又は産業システムにて設置及び/又は構成でき、ハードウェア及び/又はソフトウェアに対するアップグレードは必要ない。
【0015】
図1において、例示的工程制御システム100は、バス又はローカルエリアネットワーク(LAN)106を経由しコントローラ104へ通信するよう結合されたワークステーション102を含む。これは一般的にアプリケーション制御ネットワーク(ACN)と呼ばれている。LAN 106は、所望の通信媒体及びプロトコルを用いて実装できる。例えばLAN 106は、有線又は無線Ethernet(登録商標)通信プロトコルに基づく。ただし、他の何らかの適切な有線又は無線通信媒体及びプロトコルを使用することもできる。ワークステーション102は、1つ以上の情報技術アプリケーション、ユーザインタラクティブアプリケーション、及び/又は通信アプリケーションに関連する操作を実行するよう構成できる。例えばワークステーション102は、工程制御関係のアプリケーションや通信アプリケーションに関連する操作を実行するよう構成され、これによりワークステーション102とコントローラ104は、所望の通信媒体(無線、有線等)及びプロトコル(HTTP等)を用いて他の装置又はシステムと通信できる。
【0016】
コントローラ104は、例えばワークステーション102か他の何らかのワークステーションを用いてシステム技師か他のシステム作業員により生成され且つコントローラ104にダウンロードされインスタンス化された、1つ以上の工程制御ルーチン又は機能を、実行するよう構成できる。図示された例では、ワークステーション102が制御室108内に位置し、コントローラ104は、制御室108とは別のプロセスコントローラエリア110に位置する。
【0017】
図示された例で、例示的工程制御システム100は第1の工程エリア114内にある工程制御装置112a〜112cと、第2の工程制御エリア118内にある工程制御装置116a〜116cと、を含む。現場接続箱(FJB)120は、工程制御装置116a〜116cから終端器エリア140の整理棚122へ信号を送る。整理棚122で工程制御装置116a〜116cに関連する情報を送るため、整理棚122には複数の終端モジュール126a〜126cが設けられている。終端モジュール126a〜126cは、第2の工程エリア118内の工程制御装置116a〜116cに関連する情報を整理するよう構成される。
【0018】
図1に図示された例は、多導体ケーブル128a〜128b(通信路等)の各導体又は導体対(バス、ツイストペア通信媒体、二線通信媒体等)がそれぞれの工程制御装置112a〜112c及び116a〜116cに一意に関連する情報を伝達するポイント・ツー・ポイント構成を示している。図示された例示的実装において、多導体ケーブル128aは工程制御装置112a〜112cをI/Oカード132へ通信するよう直結し、多導体ケーブル128bは、終端モジュール126a〜126c及び現場接続箱120を介して工程制御装置116a〜116cをI/Oカード134へ通信するよう結合する。整理棚122はFJB 120から受信した情報を整理(例えば組織、グループ分け)し、コントローラ104のI/Oカード134へ工程制御装置情報を送る。整理棚122が省かれる代替の例示的実装では、現場接続箱120に終端モジュール126a〜126cを設置できる。
【0019】
工程制御装置112a〜112c及び116a〜116cはFieldbus対応バルブ、アクチュエータ、センサ等でよく、その場合の工程制御装置112a〜112c及び116a〜116cは、周知のFieldbus通信プロトコルを使用しデジタルデータバス経由で通信する。勿論、これとはタイプの異なる工程制御装置と通信プロトコルを代わりに使用することもできる。例えば工程制御装置112a〜112c及び116a〜116cは周知のProfibus(登録商標)、及びHART(登録商標)通信プロトコルを使用しデータバス経由で通信するProfibus(登録商標)、HART(登録商標)、又はAS−i対応装置でもよい。例示的実装における工程制御装置112a〜112c及び116a〜116cは、デジタル通信の代わりにアナログ通信又はディスクリート通信を使用し情報を伝達できる。加えて、種々のデータタイプに関連する情報を伝達するため通信プロトコルを使用できる。
【0020】
図示された例で、I/Oカード132は、コントローラ104(及び/又はワークステーション102)と第1の工程エリア114にある工程制御装置112a〜112cとの間でI/O通信を制御するよう構成される。加えて、I/Oカード134は、コントローラ104(及び/又はワークステーション102)と第2の工程エリア118にある工程制御装置116a〜116cとの間でI/O通信を制御するよう構成される。I/Oカード132及び134は、それぞれの工程制御装置112a〜112c及び116a〜116cと連係する1つ以上のI/Oチャネル(及び/又はデジタルバスデータを工程制御装置向けの通信プロトコルに変換するキャラクタライゼーションモジュール(CHARM))を含んでよい。I/OチャネルはI/Oカード(CHARM I/Oカード(CIOC)等)の仕切りとなって、通信プロトコルが異なる多数の工程制御装置へI/Oカードを通信するよう結合する。I/Oチャネルはまた、工程制御装置へ至るスタティックインターフェイスを定めることでI/Oカードを系統化し、I/Oカードはこのインターフェイスを絶えず使用し工程制御装置へ通信を送る。
【0021】
例示的実装におけるI/Oカード132及び134は工程制御装置ごとにI/Oチャネルを含んでよい。例えばI/Oカード132は、多導体ケーブル128aを経由し工程制御装置112aへ通信するよう結合する第1のI/Oチャネルと、工程制御装置112bへ通信するよう結合する第2のI/Oチャネルと、工程制御装置112cへ通信するよう結合する第3のI/Oチャネルと、を含んでよい。あるいは工程制御装置112a〜112cが同じ通信プロトコルを有するなら、I/Oカード132は、3つの工程制御装置112a〜112cへ通信するよう結合されたI/Oチャネルを含んでよい。
【0022】
終端モジュール126a〜126cとI/Oカード134との通信を可能にするため、終端モジュール126a〜126cはユニバーサルI/Oバス136を経由しI/Oカード134へ通信するよう結合される。工程制御装置112a〜112c及び116a〜116cの各々に別々の導体又は通信媒体を使用する多導体ケーブル128a〜128bと違って、ユニバーサルI/Oバス136は、同じ通信媒体を使用し複数の工程制御装置(工程制御装置116a〜116c等)に対応する情報を伝達するよう構成される。例えば通信媒体は、パケット方式の通信技術や多重化通信技術等により2つ以上の工程制御装置に関連する情報を伝達できるシリアルバス、二線通信媒体(ツイストペア等)、光ファイバ、パラレルバス等でよい。終端モジュール126a〜126cは工程制御装置情報をデジタルパケット方式プロトコルに変換し、ユニバーサルI/Oバス136経由でI/Oカード134と通信する。
【0023】
図1の例示的コントローラ104は、I/Oカード132及び134へ通信するよう結合された無線モジュール150を含む。図1は、例示的無線モジュール150へ無線で通信するよう結合される携帯型装置160も示している。この例示的携帯型装置160は、工程制御装置(工程制御装置112a〜112c及び116a〜116c等)と通信するよう専用に設計された手持ち型工程制御プロセッサ(Emerson(登録商標) 475 Field Communicator等)を用いて実装できる。あるいは工程制御通信及び処理ソフトウェアを備えるラップトップ、スマートフォン、個人用デジタル補助装置(PDA)、及び/又は携帯電話機を用いて携帯型装置160を実装することもできる。
【0024】
図1の例示的無線モジュール150はコントローラ104内のI/Oスロットに設置され、コントローラ150及び/又はI/Oカード132及び134へ通信するよう結合できる。図1は、I/Oカード132及び134へ結合された無線モジュール150を示している。ただし別の例ではコントローラ104へ、及び/又はコントローラ104内の他のI/Oカードへ、無線モジュール150を結合できる。さらに、工程制御システム100は別のコントローラや別の無線モジュールを含んでよい。
【0025】
例示的無線モジュール150は、携帯型装置160から無線通信を受信し、且つコントローラ104及び/又はI/Oカード132及び134(I/Oコンポーネント等)へそれらの通信を転送する機能を備える。無線モジュール150は無線通信プロトコルでI/Oコンポーネントへ通信を転送できる。I/Oコンポーネントは無線通信プロトコルから通信をアンパックし、工程制御装置に適合するプロトコルに従って通信をパッケージし、該当する工程制御装置へ通信を伝送できる。これとは別の例では無線モジュール150が無線通信をアンパックし、アンパックされた通信をI/Oコンポーネントへ転送できる。加えて、無線モジュール150はコントローラ104とI/Oカード132及び134から通信を受信し、無線通信プロトコルに従い通信をパッケージし、パッケージされた通信を携帯型装置160へ伝送できる。携帯型装置160は任意の無線通信プロトコル(無線Ethernet(登録商標)、IEEE−802.11、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等)を使用し通信できる。
【0026】
工程制御装置112a〜112c及び116a〜116c、I/Oカード132及び134、及び/又はコントローラ104と通信するため、携帯型装置160は接続メッセージ、要求メッセージ、及び/又は識別要求メッセージを無線モジュール150へ送信できる。無線モジュール150はメッセージ(単数または複数)を受信し、携帯型装置160との通信リンク(Bluetooth(登録商標)リンク等)を確立する。無線モジュール150はまた、コントローラ104及び/又はI/Oカード132及び134へ接続メッセージを転送でき、コントローラ104及び/又はI/Oカード132及び134は携帯型装置160に認証情報を催促できる。この認証情報の要求は、認可されたユーザ及び/又は携帯型装置だけが工程制御システム100のコンポーネントと通信することを保証する。
【0027】
携帯型装置160が認証されると、無線モジュール150は使用可能なI/Oカード、I/Oチャネル、及び/又は工程制御装置のリストを携帯型装置160へ伝送できる。次に作業員は携帯型装置160により所望のI/Oカード、I/Oチャネル、及び/又は工程制御装置を選択できる。I/Oカード及び/又はI/Oチャネルが選択されると、無線モジュール150が、選択されたI/Oコンポーネントに対しパススルーセッションを開始する。加えて、例示的無線モジュール150は、工程制御装置が選択される場合に、選択された工程制御装置とのパススルーセッションによる通信を有効にする。パススルーセッションは、無線モジュール150からI/Oカード、I/Oチャネル、通信路、FJB、及び/又は整理棚を経由し工程制御装置へ至る論理通信リンク、仮想ルート、及び/又はトンネルである。
【0028】
図1の例では、工程制御装置116aを選択しこれとの通信を有効にするため、携帯型装置160を使用できる。パススルーセッションを開始するため、作業員は無線モジュール150の範囲内に携帯型装置160を移し、通信リンクを確立する。そして作業員は、コントローラ104へ通信するよう結合された工程制御装置112a〜112c及び116a〜116cのいずれかを、及び/又はI/Oカード132及び/又は134を、選択するためのオプションを見ることができる。
【0029】
工程制御装置116aが選択されると、例示的無線モジュール150は、無線モジュール150からI/Oカード134へ至り、且つ工程制御装置116aに対応するI/Oカード134上のI/Oチャネルへ至る、仮想ルートを設定することにより、パススルーセッションを開始する。このI/Oチャネルは、I/Oチャネル及び/又は工程制御装置を選択するため携帯型装置160により送信される識別情報(現場装置116aの識別タグ等)に基づき、I/Oカード134により決定される。I/Oカード134から工程制御装置116aへ通信を送るにあたってユニバーサルI/Oバス136、終端モジュール126a、及び第2の多導体ケーブル128bを通る通信路は既に決まっているため、この例の仮想ルートは該当するI/Oチャネルが決定されしだい確立される。これとは別のルーティングI/Oコンポーネント層がある例では、無線モジュール150は、仮想ルートを確立するためそれらのI/Oコンポーネントへメッセージを送信することもできる。
【0030】
仮想ルートが形成されると、無線モジュール150は、あたかも終端モジュール126a、I/Oカード134、コントローラ104、及び/又は工程制御装置116aへ無線モジュール150が物理的に接続されているかのように、携帯型装置160から工程制御装置116aへ至る直接通信を有効にする。この場合、作業員は携帯型装置160を使って工程制御装置116aへコマンドを送信し、状態情報、診断情報、工程制御装置116aの出力値、及び/又は他の何らかの工程制御装置情報を要求する。加えて、携帯型装置160は、工程制御装置116aを始動させるコマンドを、あるいは工程制御装置116aの出力に変化をもたらすコマンドを、送信できる。工程制御装置116aとの通信が終わると、作業員は無線モジュール150へしかるべきコマンドを送信することによりパススルーセッションを閉じることができる。
【0031】
別の例では作業員が無線モジュール160を使用し、コントローラ104に対しパススルーセッションを確立することにより、単一のユーザインターフェイス上で複数の工程制御装置(工程制御装置112a〜112c及び116a〜116c等)の状態を見ることができる。このように、作業員は無線装置160により、通常ならばワークステーション102で入手可能となる工程制御情報を、工程制御システム100の中にあり且つ無線モジュール150の無線通信近傍又は範囲内に位置する、携帯型装置160で、見ることができる。複数の装置の状態を見た作業員は、1つ以上の装置と直接通信できる。さらに、工程制御システム100の異なる部分へそれぞれ接続された複数の無線モジュール150の範囲内に携帯型装置160がある例では、携帯型装置160がそれぞれの無線モジュールに対応するI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置を見るためのオプションを作業員に提供できるため、作業員は無線モジュールを選択してパススルー通信セッションを開始できる。
【0032】
図2は、例示的無線モジュール150がI/Oカード202へ結合された、図1の工程制御システムのブロック図である。この例では電子整理棚204が図1の整理棚122に取って代わるが、工程制御装置116a〜116cへ通信するよう結合された終端モジュール126a〜126cを含んでいる。図2の電子整理棚204は、電子整理棚204へI/Oカード202が加わっている点が、図1の整理棚122と異なる。加えて、電子整理棚204は図1の終端器エリア140と離れた終端器エリア205内に物理的に設置されている。
【0033】
I/Oカード202はそれぞれの単数または複数の電線(通信路等)を通じて終端モジュール126a〜126cへ結合され、且つユニバーサルI/Oバス136を通じてコントローラ110へ通信するよう結合される。このように、I/Oカード202は共通の通信路を通じて工程制御装置116a〜116cからの通信を多重化及び/又は管理する。さらに、I/Oカード202はコントローラ110からの通信にあたって、通信のヘッダ内にあるアドレス情報から宛先工程制御装置を判定し、I/Oカード202内のI/Oチャネルを通じて該当する終端モジュールへ通信を送る。そしてI/Oチャネルは目的の工程制御装置へ通信を伝送する。別の例では、図2のFJB 120の中にI/Oカード202が含まれる。
【0034】
図1において無線モジュール150がI/Oカード132及び134へ通信するよう結合されるのと同様に、図2の例示的無線モジュール150はI/Oカード202へ通信するよう結合される。同様に、無線モジュール150はI/Oカード202内のI/Oチャネルを使ってパススルー通信セッションを形成し、携帯型装置160が工程制御装置116a〜116cと通信できるようにする。ただし図2の例では、無線モジュール150がコントローラ104の外でI/Oカード202へ結合されている。無線モジュール150はI/Oカード202だけに結合されているため、携帯型装置160は、I/Oカード202へ通信するよう結合された工程制御装置116a〜116cとのパススルーセッションだけを確立できる。また、I/Oカード202は終端モジュール126a〜126cへ直結されているため、無線モジュール150により確立される工程制御装置116a〜116cへの仮想ルートを、ユニバーサルI/Oバス136にわたって論理的に決定する必要はない。
【0035】
加えて、無線モジュール150は指示器206へ通信するよう結合される。無線モジュール150は、携帯型装置160から接続要求メッセージを受信したときに指示器206を作動させることができる。加えて、あるいは代わりに、無線モジュールは、携帯型装置160との通信リンクを確立するときに、パススルーセッションを確立するときに、及び/又は工程制御装置と携帯型装置160との通信を有効にするときに、指示器206を作動させることができる。さらに、無線モジュール150は、携帯型装置160との通信リンクを切断するとき、終了するとき、及び/又は終結するときに、指示器206の作動を停止させることができる。
【0036】
指示器206は、視覚的及び/又は聴覚的通知を作業員に提供する。作業員は、どのI/Oカードが携帯型装置160へ接続しているかの確認として表示器206を使用することができる。一部の例で、指示器206は点滅又は固体光源(発光ダイオード等)を含む。これとは別の例で、指示器206はスピーカからの可聴信号を含む。さらに別の例で、指示器206は表示画面に表示される情報を含む。
【0037】
図3は、例示的無線モジュール150が無線I/Oカード302へ結合された、図1の工程制御システム100のブロック図である。無線I/Oカード302と無線モジュール150は、図2の電子整理棚204及び/又は図1の整理棚122とは異なるエリアに位置する終端器エリア305内の電子整理棚304に物理的に設置されている。加えて、無線I/Oカード302はユニバーサルI/Oバス136経由でコントローラ104へ通信するよう結合される。
【0038】
図2の指示器206と同様、図3の例示的無線モジュール150は指示器306へ通信するよう結合される。指示器306は、携帯型装置160がI/Oカード302へ接続されていることを作業員及び/又は技師に通知できる。加えて、無線モジュール150が図2においてI/Oカード202へ結合され、且つ図1においてI/Oカード132及び134へ結合されるのと同様に、無線モジュール150は、無線I/Oカード302へ通信するよう結合される。ただし図3の無線I/Oカード302は、工程制御エリア308に位置する工程制御装置310a〜310cへ無線で通信するよう結合される。工程制御装置210a〜210cは、無線HART(登録商標)、無線Ethernet(登録商標)、IEEE−802.11、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等を含む無線通信プロトコルにより、無線I/Oカード302へ無線で結合できる。
【0039】
図3の例で、無線I/Oカード302は周波数と、I/Oチャネルと、工程制御装置310a〜310cに対応する無線チャネルとを管理できる。例示的無線モジュール150は、図1及び2での説明と同様にパススルーセッションを形成できる。ただし図3では、無線I/Oカード302を通る仮想ルートが工程制御装置310a〜cへ至る無線チャネルを含む。無線モジュール150へ至る無線I/Oカード302のインターフェイスは、図1及び2における無線モジュール150へ至るI/Oカード202、132、及び134のインターフェイスと同じであるため、無線モジュール150は、無線I/Oカード302がどのようにして工程制御装置310a〜310cへ通信するよう結合されようが、同じ方法で無線I/Oカード302(及び/又はI/Oカード202、132、及び134)と通信できる。図3の例では、無線モジュール150により無線I/Oカード302へ転送される通信が、工程制御装置310a〜cへの伝送に先立ち、無線形式及び/又はプロトコルに変換及び/又はパッケージされる。その後、工程制御装置310a〜310cは無線通信をアンパック(及び/又はパケット分解)できる。
【0040】
携帯型装置160と工程制御装置310aとのパススルー通信セッションの例示的実装においては、図3の例示的無線モジュール150が携帯型装置160から通信を受信し、仮想ルートを通じて無線I/Oカード302へ通信を転送する。例示的無線I/Oカード302は、携帯型装置160に対応する無線通信プロトコルに従い通信をアンパックもしくはパケット分解し、工程制御装置310aに対応するI/Oチャネル及び/又は無線チャネルを判定する。無線I/Oカード302は、アンパックされた通信の中で工程制御装置識別情報を含むメッセージヘッダを調べ、装置識別子(装置タグ等)を抽出もしくは確認することにより、該当するI/Oチャネル及び/又は無線チャネルを識別できる。
【0041】
次に無線I/Oカード302は、抽出もしくは確認された装置識別子を使用し、アドレス指定された、及び/又は工程制御装置310aに対応する、I/Oチャネル及び/又は無線チャネルを、内部データベースで検索する。加えて、無線I/Oカード302は工程制御装置310aで使用されている通信プロトコルを判定することもできる。I/Oチャネル及び/又は無線チャネルを判定したとき、無線カード302は、工程制御装置310aに対応する工程制御通信プロトコル及び/又は無線通信プロトコルに従って通信をパケット化し、工程制御装置310aへ通信を無線で伝送する。
【0042】
同様に、工程制御装置310aからの通信は無線I/Oカード302によって受信され、アンパックされる。次に無線I/Oカード302は通信のメッセージヘッダを調べ、メッセージが携帯型装置160へ向けられたものであることを判定する。そして無線I/Oカード302は、パススルーセッションの仮想ルートを通じて無線モジュール150へ通信を転送する。次に無線モジュール150が無線通信プロトコルに従い通信をパッケージ及び/又は変換し、携帯型装置160へ通信を伝送する。
【0043】
図4は、図1〜3の例示的無線モジュール150のブロック図である。図1〜3の携帯型モジュール160と無線で通信を送受するため、例示的無線モジュール150は無線処理部402を含む。この例示的無線処理部402は、無線通信を処理及び/又は管理するためマイクロコントローラ、集積回路、信号プロセッサ、及び/又はコンポーネント回路を含んでよい。加えて、無線処理部402はアンテナ406へ通信するよう結合されるトランシーバ404を含む。例示的アンテナ406は、トランシーバ404に適合するタイプのアンテナを含んでよい。
【0044】
例示的トランシーバ404は、任意のタイプの無線送信器及び無線受信器とを含んでよい。加えて、トランシーバ404は無線通信媒体(無線Ethernet(登録商標)、IEEE−802.11、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等)を用いて実装できる。例えばBluetooth(登録商標)実装の場合、トランシーバ404はBluetooth(登録商標)適合トランシーバを含んでよい。この実装で、無線処理部402はBluetooth(登録商標)信号プロセッサ、復号器、及び/又は管理インターフェイスを含んでよい。例示的トランシーバ404は携帯型装置160から電気信号により通信を受信し、無線処理部402による処理のため電気信号をアナログ、ディスクリート、及び/又はデジタル情報に変換する。加えて、図4の例示的トランシーバ404は、I/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置から発するアナログ、ディスクリート、及び/又はデジタル情報を受信し、電気信号に変換し、携帯型装置160へ伝送する。
【0045】
携帯型装置(携帯型装置160等)との通信リンクを管理するため、図4の例示的無線モジュール150は通信リンク管理部408を含む。この例示的通信リンク管理部408は、パススルーセッションを確立し且つ通信を処理するよう構成されたモジュール処理部410の中に含まれている。通信リンク管理部408は、携帯型装置160から無線処理部402を経由し要求メッセージ、接続メッセージ、及び/又は識別要求メッセージを受信する。例えばトランシーバ404が携帯型装置160から通信を受信すると、無線処理部402は通信の内容を解析する。通信が要求メッセージ、識別要求メッセージ、及び/又は接続メッセージを含む場合は、無線処理部402がメッセージを通信リンク管理部408へ転送する。
【0046】
要求及び/又は識別要求メッセージを受信すると、例示的通信リンク管理部408は無線モジュール150に対応する識別情報を携帯型装置160へ伝送できる。この識別情報は、通信リンク管理部408にて予めプログラム及び/又は蓄積された、無線モジュール150の名前(シリアル番号、装置識別番号、装置位置等)を、及び/又は無線モジュール150へ通信するよう結合されたI/Oコンポーネントの識別子を、含んでよい。加えて、この識別情報は、携帯型装置160が無線モジュール150との通信リンクを開放もしくは初期化するために使用するプロトコル情報、無線チャネル周波数情報、及び/又は認証情報を含んでよい。通信リンク管理部408はまた、要求メッセージの中に含まれる携帯型装置160の関連情報(携帯型装置識別情報等)を蓄積する。さらに、通信リンク管理部408は、複数の携帯型装置が無線モジュール150へ接続される場合に、複数のパススルーセッションを管理するため、携帯型装置識別情報を使用できる。加えて、通信リンク管理部408は、無線チャネル変更時に通信リンクを維持するため、この情報を無線処理部402に提供できる。
【0047】
携帯型装置160から接続要求メッセージを受信すると、例示的通信管理部408は携帯型装置160との通信リンクを確立し、その通信リンクに関連する情報を蓄積できる。通信リンク管理部408は、モジュール処理部410内のデータベース(図示せず)に情報を蓄積する。通信リンク管理部408はまた、通信リンクが確立されたことを指示するため、確認メッセージを識別情報とともに携帯型装置160へ送信する。加えて、通信リンク管理部408は、新たに形成された通信リンクの関連情報を含む命令を無線モジュールチャネル管理部412へ送信する。通信リンクが形成されると、通信リンク管理部408は、仮想ルートを確立するため、携帯型装置160から無線モジュールチャネル管理部412へ命令(通信等)を通過させるパススルーとして機能する。
【0048】
通信リンク管理部408は、携帯型装置160から無線処理部402を経由し切断メッセージが受信されるまで通信リンクを維持できる。あるいは、携帯型装置160との通信を喪失したことを(タイムアウト、近接喪失、範囲外等のため)トランシーバ404及び/又は無線処理部402が検出する場合に、無線処理部402が通信リンク管理部408へ切断メッセージを送信する。
【0049】
パススルーセッションを開始するため、図4の例示的無線モジュール150は無線モジュールチャネル管理部412を含む。例示的無線モジュールチャネル管理部412はモジュール処理部410の中に含まれ、通信リンク管理部408へ通信するよう結合される。加えて、仮想ルートを確立するため、無線モジュールチャネル管理部412は無線伝送変換部414とパススルー管理部416とへ通信するよう結合される。
【0050】
例示的無線モジュールチャネル管理部412は、携帯型装置160からI/Oカード、I/Oコンポーネント、I/Oチャネル、及び/又は工程制御装置が選択されしだい仮想ルートを初期化する。無線モジュールチャネル管理部412は、選択メッセージの中に含まれる情報を、例えばI/Oカード、I/Oコンポーネント、I/Oチャネル、及び/又は工程制御装置の識別値を、使用し、選択された装置へ至る仮想ルートのためのパラメータ及び/又は基準を作成する。さらに、無線モジュールチャネル管理部412は、携帯型装置160によるさらなる選択に基づき仮想ルートを更新できる。
【0051】
一例において、携帯型装置160は、I/OカードのI/Oチャネルの選択を含む通信を、無線モジュール150へ伝送できる。無線処理部402は通信を受信し、通信が仮想ルートの確立に関連するものであることを判断し、通信リンク管理部408を経由し無線モジュールチャネル管理部412へ通信を転送する。無線モジュールチャネル管理部412は、通信の中でI/Oカード及び/又はI/Oチャネルに関連する情報を識別する。次に無線モジュールチャネル管理部412は、無線処理部402からパススルー管理部416とI/Oコンポーネントインターフェイス418を通る仮想ルートを経由しI/Oカード及び/又はI/Oチャネルへ至るパススルーセッションを形成するため、パススルー管理部416へ命令を送信する。パススルー管理部416を通るこの仮想ルートは、携帯型装置160から伝送される通信を伝搬する。
【0052】
加えて、例示的無線モジュールチャネル管理部412は、I/Oカード及び/又はI/Oチャネルから無線処理部402にかけてパススルーセッションを実施するため、無線伝送変換部414へ命令を送信する。無線伝送変換部414を通るこのパススルーセッションは、I/Oカード及び/又はI/Oチャネルによって伝送され携帯型装置160へ向かう通信のための仮想ルートを確立する。
【0053】
さらに、携帯型装置160が工程制御装置を選択する場合は、I/Oカード及び/又はI/Oチャネルを経由しその工程制御装置へ至るパススルーセッションを確立するため、無線モジュールチャネル管理部412は、パススルー管理部416及び/又は無線伝送変換部414にてパススルーセッションに関連する情報を更新できる。
【0054】
携帯型装置160と選択されたI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置との通信を有効にするため、図4の例示的無線モジュール150はパススルー管理部416を含む。この例示的パススルー管理部416は、無線モジュールチャネル管理部412からの命令に基づき、無線処理部402からI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置に至る仮想ルートを形成する。この仮想ルートはパススルーセッションのため形成され、通信をI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置へ直接転送できるようにする。パススルー管理部416は、無線モジュール150と通信する他の携帯型装置に対応する、異なるパススルーセッションから通信を分離するため仮想ルートを形成する。
【0055】
パススルー管理部416によって管理される単数または複数の仮想ルートは、無線モジュールチャネル管理部412によって指定される宛先アドレスにより、無線処理部402によって処理される通信を受け付ける、及び/又は転送する。次にパススルー管理部412は、I/Oコンポーネントインターフェイス418を通る単数または複数の仮想ルートによりI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置へ承認済みの通信を転送できる。一部の例で、I/Oコンポーネントは通信のヘッダ内にある宛先アドレスを使用し、通信の宛先にあたるI/Oチャネル及び/又は工程制御装置を判断する。
【0056】
例示的実装において、パススルー管理部416は、携帯型装置160からメッセージを伝送するため無線通信プロトコル(Bluetooth(登録商標)プロトコル等)にパッケージされた通信を無線処理部402から転送する。この実装では、無線モジュール150へ結合されたI/Oカードが通信をプロトコルからアンパックする。別の実装では、パススルー管理部416が仮想ルート沿いの通信転送に先立ち無線通信プロトコルから通信をアンパックする。
【0057】
加えて、携帯型装置160と選択されたI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置との通信を有効にするため、図4の例示的無線モジュール150は無線伝送変換部414を含む。この例示的無線伝送変換部414は、I/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置からI/Oコンポーネントインターフェイス418を経由して通信を受信し、無線通信プロトコルに従い通信をパッケージする。次に、無線伝送変換部414はパッケージされた通信を携帯型装置160へ伝送するため無線処理部402へ転送する。
【0058】
無線伝送変換部414は、無線モジュールチャネル管理部412からの命令に基づきI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置から無線処理部402へ至る仮想ルートを形成する。この仮想ルートはパススルーセッションのため形成され、通信をI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置から携帯型装置160へ直接転送できるようにする。無線伝送変換部414は、無線モジュールと通信する他の携帯型装置に対応するパススルーセッションから通信を分離するため仮想ルートを形成する。
【0059】
無線通信プロトコルに従い通信をパッケージするため、無線伝送管理部414は無線モジュールチャネル管理部412により提供される携帯型装置識別情報を使用できる。別の例では無線処理部402が通信を伝送のためパッケージし、無線伝送変換部414は仮想ルート沿いに通信を転送するだけである。この例では、無線伝送変換部414をパススルー管理部416と一体化することができる。
【0060】
携帯型装置160と工程制御装置及び/又はI/Oコンポーネントとの通信を有効にするため、図4の例示的無線モジュール150はI/Oコンポーネントインターフェイス418を含む。この例示的I/Oコンポーネントインターフェイス418は、パススルーセッションのときに形成される仮想ルートを通じて通信を有効にする。I/Oコンポーネントインターフェイス418は、工程制御システム(図1〜3の工程制御システム100等)内の該当するI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置へ至る通信路420を通じて仮想ルート(通信チャネル、及び/又はリンク等)を伸展させる。一部の例において、I/Oコンポーネントインターフェイス418は1本の電線によりI/Oカードへ通信するよう結合される。この例ではI/Oコンポーネントインターフェイス418が通信の流れを管理することにより、I/Oカードから伝送される通信は無線伝送変換部414へ転送され、パススルー管理部416から伝搬する通信はI/Oカードへ転送され、これらの通信の双方向の流れが互いに干渉し合うことはない。
【0061】
あるいは、I/Oコンポーネントインターフェイス418がバス経由でI/Oコンポーネント及び/又はコントローラへ結合される例では、I/Oコンポーネントインターフェイス418がバスを通じてI/Oコンポーネント及び/又はコントローラにかけて仮想ルートを伸展させ、この仮想ルートに沿ってパススルーセッションの通信が送られる。複数のパススルーセッションのときには、I/Oコンポーネントインターフェイス418が該当する仮想ルートを経由し目的地(I/Oコンポーネント等)へ至る通信伝搬を管理することにより、パススルーセッション間の干渉を制限する。
【0062】
無線モジュール150が複数のI/Oコンポーネントへ通信するよう結合される例で、I/Oコンポーネントインターフェイス418は、仮想ルート経由の通信の転送先にあたるI/Oコンポーネントがどれなのかを、通信のヘッダ内に含まれる識別情報に基づき、判断することができる。これとは別の例ではI/Oコンポーネントインターフェイス418が複数のI/Oコンポーネントを管理するコントローラ(コントローラ104等)へ通信を転送し、コントローラが通信の転送先にあたるI/Oコンポーネントを判定する。さらに一部の例において、I/Oコンポーネントインターフェイス418は、通信に含まれる工程制御装置情報を選択されたI/Oチャネルから受信する識別情報に照合することにより、選択されたI/Oチャネル及び/又はI/Oコンポーネントに対応する工程制御装置を判定できる。次に、I/Oコンポーネントインターフェイス418は選択されたI/Oチャネルへ通信を転送する。
【0063】
加えて、I/Oコンポーネントが複数の工程制御装置、I/Oカード、及び/又はI/Oチャネルへ通信するよう結合される例では、I/Oコンポーネントインターフェイス418が使用可能な工程制御装置、I/Oカード、及び/又はI/Oチャネルのリストを携帯型装置160へ送信する。一部の例で、I/Oコンポーネントインターフェイス418は、I/Oカードのコントローラへメッセージを送信してI/Oカードのリストを受信するか、I/Oカードへメッセージを送信して使用可能なI/Oチャネル及び/又は工程制御装置のリストを受信する。リストを受信したI/Oコンポーネントインターフェイス418は、無線処理部402を経由し携帯型装置160へリストを転送する。これとは別の例では、I/Oコンポーネントインターフェイス418が使用可能なI/Oコンポーネント、I/Oカード、I/Oチャネル、及び/又は工程制御装置のデータベースを保守する。この例で、I/Oコンポーネントインターフェイス418は携帯型装置160から命令を受信しだいリストを伝送する。
【0064】
一例において、I/Oコンポーネントインターフェイス418は該当するI/Oカードを識別することにより工程制御装置(工程制御装置等)との仮想ルート及び/又は通信チャネルを確立する。通信のヘッダに工程制御装置の宛先アドレスを含む通信をパススルー管理部416から受信したI/Oコンポーネントインターフェイス418は、識別されたI/Oカードへ通信を転送する。そしてI/Oカードは識別情報を使用し、工程制御装置、工程制御装置へ結合されたI/OカードのI/Oチャネル、及び/又は工程制御装置の通信プロトコルを、判定する。工程制御装置で使われているプロトコルに通信が適合しない場合は、I/Oカードがしかるべきプロトコル(及び/又は信号タイプ)に通信を変換し、該当するI/Oチャネルを通じて工程制御装置へ通信を伝送する。
【0065】
加えて、I/Oカードは、工程制御装置から通信を受信すると、無線モジュール150に適合するデータ形式及び/又はプロトコルに通信を変換する(図1〜3のコントローラ104に適合するデータ形式でよい)。一部の例で、I/Oカードは工程制御装置からの全ての信号及び/又は通信をI/Oコンポーネントインターフェイス418へ転送する。これとは別の例において、I/Oカードは、I/Oコンポーネントインターフェイス418と、通信するよう結合されたコントローラと、へ通信を送信する。さらに別の例で、I/Oカードは携帯型装置160に対応する宛先アドレスを有する通信をI/Oコンポーネントインターフェイス418へ送信する。I/Oカードから通信を受信したI/Oコンポーネントインターフェイス418は、通信を携帯型装置160へ伝送するため、しかるべき仮想ルートに沿って無線伝送変換部414を経由し無線処理部402へ転送する。
【0066】
I/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置に対応する指示器(指示器206及び306等)を制御するため、例示的無線モジュール150は指示器駆動部422を含む。例示的指示器駆動部422は、単数または複数の有線及び/又は無線通信路を含む通信路424を通じて指示器へ通信するよう結合される。携帯型装置が無線モジュールチャネル管理部412へ接続メッセージを送信すると、指示器駆動部422は照明及び/又は音声発生装置(スピーカ等)を作動させることができる。
【0067】
接続メッセージを受信した無線モジュールチャネル管理部412は、選択されたI/Oコンポーネント及び/又は工程制御コンポーネントに対応する指示器を作動させるためのメッセージを指示器駆動部422へ送信する。選択されたI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置の近傍で指示器を作動させることにより、選択されたI/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置の視覚的及び/または聴覚的確認を作業員及び/又は技師に提供できる。図4の例示的指示器駆動部422はまた、I/Oコンポーネント及び/又は工程制御装置の選択が解除されたことを伝えるコマンドを無線モジュールチャネル管理部412から受信しだい、指示器の作動を停止させることができる。
【0068】
図4には、無線モジュール150を実装する例示的方法が描かれているが、図4に図示された1つ以上のインターフェイス、データ構造、要素、プロセス、及び/又は装置は、組み合わせ、分割、配置変更、省略、排除が可能である、及び/又は別のやり方で実装できる。例えば、図4に図示された例示的無線処理部402、例示的トランシーバ404、例示的アンテナ406、例示的通信リンク管理部408、例示的モジュール処理部410、例示的無線モジュールチャネル管理部412、例示的無線伝送変換部414、例示的パススルー管理部416、例示的I/Oコンポーネントインターフェイス418、及び/又は例示的指示器駆動部422は、例えば1つ以上の計算装置及び/又は計算プラットフォーム(図10の例示的処理プラットフォームP10等)により実行されるマシンアクセス可能又は読み取り可能命令を使用し、別々に、及び/又は任意の組み合わせにより、実装できる。
【0069】
さらに、例示的無線処理部402、例示的トランシーバ404、例示的アンテナ406、例示的通信リンク管理部408、例示的モジュール処理部410、例示的無線モジュールチャネル管理部412、例示的無線伝送変換部414、例示的パススルー管理部416、例示的I/Oコンポーネントインターフェイス418、例示的指示器駆動部422、及び/又はより概括的に例示的無線モジュール150は、ハードウェアにより、ソフトウェアにより、ファームウェアにより、及び/又はハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアの組み合わせにより、実装できる。例えば、例示的無線処理部402、例示的トランシーバ404、例示的アンテナ406、例示的通信リンク管理部408、例示的モジュール処理部410、例示的無線モジュールチャネル管理部412、例示的無線伝送変換部414、例示的パススルー管理部416、例示的I/Oコンポーネントインターフェイス418、例示的指示器駆動部422、及び/又はより概括的に例示的無線モジュール150は、1つ以上の回路、単数または複数のプログラマブルプロセッサ、単数または複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、単数または複数のプログラマブルロジックデバイス(PLD)、及び/又は単数または複数のフィールドプログラマブルロジックデバイス(FPLD)等により、実装できる。
【0070】
図5は、図1〜4の例示的無線モジュール150を経由する携帯型装置160及び工程制御装置501間の通信の流れ図500である。流れ図500は、無線モジュール150へ通信するよう結合されたI/Oコンポーネント502(コントローラ又はI/Oカード等)を示している。加えて、I/Oコンポーネント502はI/Oチャネル503を含む。I/Oチャネル503は、図1〜3の工程制御装置112a〜112c及び/又は116a〜116cに類似する工程制御装置501へ通信するよう結合される。
【0071】
例示的流れ図500は、携帯型装置160が無線通信プロトコルを使用し識別情報の要求メッセージ504を伝送するところから始まる。例示的無線モジュール150はメッセージを受信し、メッセージ504の中に含まれる携帯型装置識別情報を蓄積する。例示的無線モジュール150はI/Oコンポーネント502(図1〜3のI/Oカード132、134、202、及び/又は302、及び/又はコントローラ104等)へメッセージ504を転送する。メッセージ504を受信したI/Oコンポーネント502は無線通信プロトコルに従いメッセージ504をアンパックし、メッセージ504を解読し、応答メッセージ506で識別情報を送信することにより応答する。無線モジュール150は応答メッセージ506を受信し、無線通信プロトコルに従いメッセージ506をパッケージし、パッケージされた応答メッセージ507を携帯型装置160へ伝送する。このとき携帯型装置160はI/Oコンポーネント502に対応する識別情報を表示できる。加えて一部の例において、無線モジュール150は、パッケージされた応答メッセージ507及び/又は第2のパッケージされた応答メッセージ(図示せず)にて自身の識別情報を携帯型装置150へ送信することもできる。
【0072】
次に携帯型装置160は、無線通信プロトコルに従いパッケージされた接続メッセージ508を無線モジュール150へ送信できる。例示的無線モジュール150はメッセージ508を受信し、接続メッセージとしてメッセージ508を識別し、通信リンクの確立に着手する。加えて、無線モジュール150はI/Oコンポーネント502へ接続メッセージ508を転送する。I/Oコンポーネント502は、I/Oコンポーネント502及び/又は工程制御装置501へアクセスすることが携帯型装置160に許可されるか否かを判断するため、認証セッション510を開始する。次にI/Oコンポーネント502は認証要求メッセージ512を伝送する。この認証要求メッセージ512は、携帯型装置160がユーザにセキュリティ信用証明を催促するにあたって使用するセキュリティ情報を含んでいよい。一部の例では、工程制御装置501に基づき、及び/又はI/Oコンポーネント502に基づき、アクセスが規制される。この認証要求メッセージ512は無線通信プロトコルに従い無線モジュール150によりパッケージされ、パッケージされた認証要求メッセージ514として携帯型装置160へ伝送される。
【0073】
例示的流れ図500は継続し、携帯型装置150は認証応答メッセージ515により作業員及び/又は技師の信用証明を伝送する。無線モジュール150はメッセージ515を受信し、I/Oコンポーネント502へ転送する。I/Oコンポーネント502はメッセージをアンパックし、信用証明が認可されているか否かを判定する。I/Oコンポーネント502は、携帯型装置160が認可されている場合に承認メッセージ516を送信する。この承認メッセージ516は無線通信プロトコルに従い例示的無線モジュール150によりパッケージされ、パッケージされた承認メッセージ517として携帯型装置160へ伝送される。さらに、無線モジュール150は承認メッセージ516を受信し転送するときに、携帯型装置160との通信リンク518を確立できる。通信リンク518を確立した無線モジュール150は、通信リンク518の形成を携帯型装置160へ伝えるため確認メッセージ520を伝送する。この確認メッセージ520は、携帯型装置160が無線モジュール150との通信リンク518を維持するにあたって必要な周波数、無線チャネル情報、及び/又はプロトコル情報を含んでよい。確認メッセージ520はまた、I/Oコンポーネント502及び/又は工程制御装置501の識別情報を含んでよい。加えて、例示的無線モジュール150は通信リンク518を初期化するときに、I/Oコンポーネント502に対応する指示器を作動させるため、I/Oコンポーネント502へ指示器メッセージ521を伝送できる。
【0074】
図5の例示的流れ図500は継続し、携帯型装置160はI/Oコンポーネント502及び/又は工程制御装置501に関連する選択メッセージ522を送信する。無線モジュール150は選択メッセージ522の中にある情報を使用しパススルーセッション524を確立する。次に無線モジュール150は、無線モジュール150を通ってI/Oコンポーネント502へ至る仮想ルートを形成する。このとき既に無線モジュール150はパススルーセッションを確立しているため、携帯型装置160からの通信は例示的無線モジュール150によりI/Oコンポーネント502及び/又は工程制御装置501へ直接伝送できる。
【0075】
次に例示的無線モジュール150は、第2の選択メッセージ526によりI/Oコンポーネント502の選択をI/Oコンポーネントへ伝送する。第2の選択メッセージ526を受信したI/Oコンポーネント502は、リストメッセージ528の中で使用可能な工程制御装置(工程制御装置501等)のリストを伝送する。このリストメッセージ528は、工程制御装置501を含むI/Oコンポーネント502へ通信するよう結合された工程制御装置に対応する状態情報を含んでよい。無線モジュール150はリストメッセージ528を受信し、無線通信プロトコルに従いメッセージ528をパッケージし、パッケージされたリストメッセージ530を携帯型装置160へ送信する。これとは別の例では、認証セッション510のときにセキュリティ信用証明が認可された時点でI/Oコンポーネント502がリストメッセージ528を伝送する。
【0076】
次に、携帯型装置160は工程制御装置501と直接通信するため選択メッセージ532により選択を伝送できる。無線モジュール150はパッケージされた無線通信プロトコル内で選択メッセージ532をI/Oコンポーネント502へ転送する。I/Oコンポーネント502はメッセージ532をアンパックし、メッセージ532の中で指示された工程制御装置501を識別するためルックアップセッション534を実行する。I/Oコンポーネント502はまた、工程制御装置501に対応し且つこれに通信するよう結合されたI/Oチャネル503を、識別する。I/Oコンポーネント502はまた、ルックアップセッション534のときにメッセージ532を工程制御装置501に適合する形式に変換できる。次にI/Oコンポーネント502は、装置メッセージ536をメッセージ532の内容と併せてI/Oチャネル503を通じて工程制御装置501へ伝送する。
【0077】
メッセージ536を受信した工程制御装置501は応答を生成し、その応答を含む返信メッセージ538を伝送する。この応答は、携帯型装置160によって要求された識別情報、状態情報、診断情報、及び/又は他の何らかの情報を含んでよい。I/Oコンポーネント502はメッセージ538を受信し、メッセージ538の中にある情報を無線モジュール150に適合する形式に変換し、その適合返信メッセージ540を無線モジュール150へ転送する。そして無線モジュール150が返信メッセージ540を無線通信プロトコル返信メッセージ542にパッケージし、携帯型装置160へメッセージ542を伝送する。携帯型装置160は、工程制御装置501及び/又はI/Oコンポーネント502の選択を解除するまで、及び/又は無線モジュール150との通信リンクを終結させるまで、工程制御装置501との通信を継続できる。
【0078】
図6は図1〜3の携帯型装置160上に実装できるユーザインターフェイス600の図であり、無線モジュールへ接続するための情報を示している。この例示的ユーザインターフェイス600は携帯型装置160の画面に表示できる。図6はユーザインターフェイス600の例示的実装を示すものであり、これとは別の例示的実装ではこれより多い情報が、少ない情報が表示される、及び/又は異なる方法(Adobe(登録商標) Flashアプリケーション等)で情報が表示されることもある。図6の例では、携帯型装置で受信された識別情報及び/又は状態情報の表示のあり方を記述する情報を含む電子装置記述言語(EDDL)を用いてユーザインターフェイス600が表示されている。
【0079】
例示的ユーザインターフェイス600は、ユーザが携帯型装置160を構成及び/又は使用するにあたって種々のメニュー項目を選択するためのメニューセクション602を含む。この例ではメニューセクション602で接続メニュー項目が選択されている。接続メニュー項目を選択すると、モジュール探索機能606と接続種別機能608とを含む接続メニューセクション604が表示される。ユーザは接続メニューセクション604を使用し、識別要求メッセージ、要求メッセージ、及び/又は接続メッセージを無線モジュールへ伝送することを携帯型装置160に命令できる。ユーザはメッセージを伝送するにあたって接続種別機能608により無線通信プロトコル種別を選択し、モジュール探索機能606を選択できる。次に携帯型装置160は、近傍の無線モジュールへ要求メッセージを伝送及び/又は一斉送信できる。
【0080】
図6の例示的ユーザインターフェイス600はまた、携帯型装置160の通信範囲内にある無線モジュールへ通信するよう結合されたI/Oコンポーネントを表示する検出済みモジュールメニューセクション610を含む。携帯型装置160は、リストされたI/Oコンポーネントから識別応答メッセージを受信すると検出済みモジュールメニューセクション610に識別情報を表示する。この例では、モジュール探索機能606が選択されて携帯型装置160がI/Oカード5と、I/Oカード2Aと、コントローラ2Eとから3つの識別応答メッセージを受信している。検出済みモジュールメニューセクション610はまた、探索されたI/Oコンポーネントに関する追加情報のためのフィールドを含む(バッチ1モジュール等)。
【0081】
さらに、ユーザはI/Oコンポーネントを選択し、そのI/Oコンポーネントの追加情報を見ることができる。ユーザはまた、指示機能612を選択し、無線モジュールへ指示メッセージを送信することを携帯型装置160に命令できる。この場合は無線モジュールがI/Oコンポーネントへ指示メッセージを送信して指示器を作動させることにより、ユーザは工程制御システムの中で視覚的にかその他の方法でI/Oコンポーネントを見つけることができる。検出済みモジュールメニューセクション610はまた、無線モジュール及び/又はI/Oコンポーネントへ接続メッセージを伝送することを携帯型装置160に命令する接続機能614を含む。
【0082】
図7は図1〜3の携帯型装置160のユーザインターフェイス700の図であり、図1〜4の例示的無線モジュール150が通信するよう結合された、利用可能な工程制御装置の状態情報を示している。この例示的ユーザインターフェイス700は、選択されたI/Oコンポーネント(バッチ2モジュール等)によってユーザのセキュリティ信用証明が認証され、無線モジュール150が携帯型装置160との通信リンクを確立した後に表示できる。例示的ユーザインターフェイス700はまた、無線モジュール150がバッチ2モジュールI/Oコンポーネントに対しパススルーセッションを開始した後に表示できる。
【0083】
例示的ユーザインターフェイス700は、ユーザが検索機能704により工程制御装置を検索するための接続メニューセクション702を含む。ユーザは、識別情報により、一般的な特性により(問題があるバッチ2コンポーネント等)、及び/又は工程制御システム内での位置により、工程制御装置を検索できる。例示的ユーザインターフェイス700はまた、ユーザがチャネル種別に基づき(例えばチャネル種別機能を使用)、及び/又は装置種別に基づき(例えば装置種別機能を使用)、検索結果を選別するためのフィルタセクション705を含む。チャネル種別機能は、ユーザが工程制御装置の通信プロトコルに基づき結果を分類できるようにする。この例では、HART(登録商標)によりバッチ2モジュールと通信する工程制御装置を見るため、HART(登録商標)プロトコルが選択されている。装置種別機能は、ユーザが工程制御装置の種別を選択することにより検索結果を選別できるようにする。この例では装置種別としてセンサが選択されているため、ユーザインターフェイス700の中ではセンサ工程制御装置だけが表示されている。これとは別の例示的実装はこれとは別のフィルタ機能を含むことがある。
【0084】
接続メニューセクション702はさらに、ユーザインターフェイス700の中で状態情報と診断情報を表示することを携帯型装置160に命令する状態機能706と診断機能708とを含む。図7の例では、ユーザインターフェイス700の中で状態情報の表示が選択されていることを示すため、状態機能706にシェードがかかっている。
【0085】
状態機能706を選択すると、フィルタセクション705で選択された工程制御装置の工程制御情報が状態メニューセクション720に表示される。例示的ユーザインターフェイス700の状態フィールド722〜730は工程制御情報を表示する。例えば状態フィールド722は、バッチ2モジュールI/OコンポーネントにあるI/Oチャネルの名前を表示する。状態フィールド724は、それぞれのI/Oチャネルへ通信するよう結合された工程制御装置の名前(識別子等)を表示する。I/Oチャネル3は、同じI/Oチャネルへ通信するよう結合された2つの工程制御装置(タンクセンサPDT0、フローセンサPDT2等)を表示している。状態フィールド726は、工程制御装置の作動状態をグラフィック形式で表示する。状態フィールド728は工程制御装置によって測定された工程制御出力データを表示し、状態フィールド730は各工程制御装置に対応する追加情報を提供する情報フィールドを表示する。
【0086】
この例示的状態メニューセクション720により、ユーザは共通のI/Oコンポーネントへ通信するよう結合された工程制御装置の状態を比較的速やかに判断できる。状態メニューセクション720に表示される状態情報は、無線モジュールとの通信リンクが形成されしだい携帯型装置160により受信できる。これとは別の例では、ユーザがI/Oコンポーネントを選択し、無線モジュール150がパススルーセッションを初期化した時点で状態情報のリストがI/Oコンポーネントにより提供される。一部の例で、ユーザはリストされた工程制御装置についてさらなる情報を見ることを選べる(図8で説明するもの等)。加えて、ユーザは工程制御装置を選択し、選択した工程制御装置に対応する指示器を作動させることを携帯型装置に命令できる。
【0087】
図8は図1〜3の携帯型装置160のユーザインターフェイス800の図であり、図1〜4の例示的無線モジュール150へ通信するよう結合された工程制御装置の追加状態情報を示している。この例では無線モジュール150がパススルーセッションを開始し、I/Oチャネル5へ至る仮想ルートを形成しているため、携帯型装置160はバルブコントローラPDT1(工程制御装置等)と直接通信できる。例示的ユーザインターフェイス800は、図7のユーザインターフェイス700からバルブコントローラPDT1が選択され装置種別がフィールドコントローラに変更された場合の状態情報を示している。
【0088】
種々の情報表示オプション及び/又はコマンドをユーザに提供するため、ユーザインターフェイス800はオプションメニューセクション802を含む。例示的オプションメニューセクション802は、装置種別に基づき予めフォーマットされたバルブコントローラPDT1からのデータを表示する機能(状態、診断、信号、通信等)を含む。加えて、オプションメニューセクション802は、バルブコントローラPDT1へ命令を送信するためのコマンド機能(読み取り、書き込み、較正、テスト等)を含む。さらに、オプションメニューセクション802は、バルブコントローラPDT1から受信する工程制御データを管理するための機能(プロット、蓄積等)を含む。これとは別の例で、オプションメニューセクション802はより多くの、あるいはより少ない、コマンド、データ機能、及び/又は表示オプションを、含んでよい。
【0089】
図8の例示的ユーザインターフェイス800は、ユーザが携帯型装置160からバルブコントローラPDT1へ命令を伝送するためのコマンドメニューセクション804を含む。コマンドメニューセクション804は工程制御装置の種別に基づきフォーマットできる。この例のコマンドメニューセクション804は、バルブの移動位置についてバルブコントローラPDT1に命令するためのバルブ位置コマンドを含む。コマンドメニューセクション804は、バルブ位置機能で設定された位置を伝送するオン/オフ機能と、バルブコントローラPDT1との直接通信を終了させる切断機能と、を含む。
【0090】
加えて、例示的ユーザインターフェイス800は、バルブコントローラPDT1に関連する工程制御情報を表示する状態セクション806と、バルブコントローラPDT1に関連する工程制御情報の履歴を示すプロットセクション808と、を含む。状態セクション806は、オプションメニューセクション802で状態機能が選択されしだい表示できる。同様に、プロットセクション808は、メニューセクション802でプロット機能が選択されしだい表示できる。このユーザインターフェイス800には状態セクション806とプロットセクション808が表示されているが、これとは別の例では、より多くの工程制御情報を、あるいはより少ない工程制御情報を、ユーザインターフェイス800に表示できる。
【0091】
図9A及び9Bは、図1〜4の例示的無線処理部402、例示的トランシーバ404、例示的通信リンク管理部408、例示的モジュール処理部410、例示的無線モジュールチャネル管理部412、例示的無線伝送変換部414、例示的パススルー管理部416、例示的I/Oコンポーネントインターフェイス418、例示的指示器駆動部422、及び/又はより概括的に例示的無線モジュール150の、実装にあたって遂行できる例示的方法のフローチャートである。図9A及び9Bの例示的方法は、プロセッサ、コントローラ、及び/又は他の何らかの適切な処理装置により、遂行できる。例えば図9A及び9Bの例示的方法は、有形のコンピュータ可読媒体に、例えばフラッシュメモリ、CD、DVD、フロッピー(登録商標)ディスク、ROM、RAM、プログラム可能ROM(PROM)、電気的プログラム可能ROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、光学式蓄積ディスク、光学式蓄積装置、磁気式蓄積ディスク、磁気式蓄積装置、及び/又は方法又はデータ構造の形でプログラムコード及び/又は命令を保持もしくは蓄積でき、且つプロセッサ、汎用又は専用コンピュータ、又はプロセッサを備えるその他のマシン(図10との関係で後述する例示的プロセッサプラットフォームP10等)によりアクセスできる、他の何らかの媒体に、蓄積される、符号化命令で実施できる。上記の組み合わせもまたコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0092】
方法は例えば、プロセッサ、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は専用処理マシンに、1つ以上の具体的方法を遂行させる、命令及び/又はデータを、備える。あるいは、単数または複数のASIC、単数または複数のPLD、単数または複数のFPLD、ディスクリートロジック、ハードウェア、ファームウェア等の単数または複数の組み合わせを用いて、図9A及び9Bの例示的方法の一部又は全部を、遂行できる。
【0093】
また、手動操作を、あるいは前記手法の組み合わせを、例えばファームウェア、ソフトウェア、ディスクリートロジック、及び/又はハードウェアの組み合わせを、用いて、図9A及び9Bの例示的方法の一部又は全部を、遂行することもできる。このほかにも図9A及び9Bの例示的操作を遂行する方法は数多くある。例えばブロックの実行順序は変更できる、及び/又は説明する1つ以上のブロックは変更、排除、分割、結合できる。加えて、図9A及び9Bの例示的方法の一部又は全部は、例えば個別の処理スレッド、プロセッサ、装置、ディスクリートロジック、回路等により、順次遂行できる、及び/又は並行して遂行できる。
【0094】
図9A及び9Bの例示的方法900は、携帯型装置から工程制御装置にかけてパススルーセッションを初期化する。複数の例示的方法900を並行して、あるいは連続して、実行することにより、別々のパススルーセッションを初期化できる。加えて、複数の携帯型装置が無線モジュールへ通信するよう結合される例では、携帯型装置ごとに例示的方法900を遂行できるほか、複数の携帯型装置に対し単一の例示的方法900を遂行できる。
【0095】
図9Aの例示的方法は、図1〜4の無線モジュール150が携帯型装置(携帯型装置160等)から要求及び/又は識別要求メッセージを受信するところから始まる(ブロック902)。次に例示的方法900は携帯型装置へ識別情報を伝送する(ブロック904)。これとは別の例で、例示的方法900は、通信リンクが確立するときに確認メッセージに識別情報を入れて携帯型装置へ伝送する。次に、無線モジュール150は携帯型装置から接続要求メッセージを受信する(ブロック906)。これとは別の例で、携帯型装置は、I/Oコンポーネント、工程制御装置、及び/又は無線モジュール150への接続が認可されていることを伝える確認を受信した時点で接続要求メッセージを送信する。
【0096】
図9Aの例示的方法900は継続し、例示的方法900は(例えばI/Oコンポーネント及び/又は無線モジュールにより)接続の認証が行われることを指示する(ブロック908)。携帯型装置のユーザにセキュリティ信用証明の提供を催促するため、例示的方法900(例えば無線モジュール150)は携帯型装置へセキュリティ認証メッセージを伝送する(ブロック910)。次に、例示的方法900(例えば無線モジュール150)はセキュリティ信用証明を受信し、I/Oコンポーネントへ信用証明を転送する(ブロック912)。例示的方法900(例えばI/Oコンポーネント)は、無線モジュール150及び/又はI/Oコンポーネントへ接続する権限が携帯型装置にあるか否かを判断する(ブロック914)。
【0097】
信用証明が承認されない場合、例示的方法900(例えばI/Oコンポーネント)は別のセキュリティ認証メッセージを伝送できる(ブロック910)。例示的方法900は、セキュリティ信用証明が承認されるまで、あるいは作業員がログイン試行の閾値に達するまで、正式認証を要求し続けることができる。ただし信用証明が承認されるなら(ブロック914)、例示的方法900(例えば無線モジュール150)は携帯型装置との通信リンクを確立できる(ブロック916)。一部の例で、例示的方法900は無線モジュール150及び/又はI/Oコンポーネントの識別情報を提供することもできる。
【0098】
さらに、例示的方法900(例えば無線モジュール)は無線モジュール150及び/又はI/Oコンポーネントに対応する指示器を作動させることができる(ブロック918)。加えて、例示的方法900(例えば無線モジュール150)は、I/Oコンポーネントへ通信するよう結合された工程制御装置に対応する状態情報を、I/Oコンポーネントに、及び/又はI/Oコンポーネントに対応するI/Oチャネルに、照会できる(ブロック920)。そして例示的方法900(例えば無線モジュール150)は、使用可能なI/Oチャネル(及び/又は工程制御装置)と対応する状態情報とのリストを携帯型装置へ伝送する(ブロック922)。一部の例で、使用可能なI/Oチャネルと状態情報のリストは識別情報の中に含まれ、通信リンクが確立するときに携帯型装置へ伝送される。これとは別の例で、例示的方法900は、携帯型装置によりI/Oコンポーネント及び/又はI/Oチャネルが選択されるときに、使用可能なI/Oチャネルと状態情報とのリストを伝送する。
【0099】
図9Bの例示的方法900は継続し、1つ以上のI/Oチャネル及び/又は工程制御装置の選択が受信されたか否かを判断する(ブロック924)。選択が受信済みの場合、例示的方法900(例えば無線モジュール150)は選択されたI/Oチャネル及び/又は工程制御装置に対応する指示器を作動させる(ブロック926)。次に例示的方法900(例えば無線モジュール)は、工程制御装置へ至る仮想ルートを形成することにより、選択されたI/Oチャネル及び/又は工程制御装置に対応するI/Oコンポーネントとのパススルーセッションを開始する(ブロック928)。これとは別の例において、例示的方法900はI/Oコンポーネントの選択を受信するときにパススルーセッションを開始する。
【0100】
次に、例示的方法900(例えば無線モジュール)は該当するI/Oチャネルを通じて携帯型装置と選択された工程制御装置との通信を有効にする(ブロック930)。このとき携帯型装置は、あたかも選択された工程制御装置へ通信するよう直結されているかのように、工程制御装置と通信できる。
【0101】
例示的方法900(例えば無線モジュール150)はパススルーセッションの実行中に、セッションを終結させるメッセージが受信されたか否かを判断する(ブロック932)。加えて、例示的方法900はI/Oチャネルの選択を受信していない場合に(ブロック924)、セッションを終結させるメッセージが受信されたか否かを判断する(ブロック932)。終結メッセージが受信されていない場合、例示的方法900は、I/Oチャネル及び/又は工程制御装置の選択が受信されたか否かを判断する(ブロック924)。
【0102】
ただし例示的方法900(例えば無線モジュール150)は、セッション終結メッセージが受信されたと判断する場合に(ブロック932)、パススルーセッションを閉じ、携帯型装置との通信リンクを切断する(ブロック934)。加えて、例示的方法900は、作動している単数または複数の指示器を不作動及び/又は切断状態に設定できる(ブロック936)。ここで例示的方法900は終了する。
【0103】
図10は、ここで説明した例示的方法及び機器の実装にあたって使用できる例示的プロセッサシステムP10のブロック図である。例えば、図1〜4の例示的無線処理部402、例示的トランシーバ404、例示的通信リンク管理部408、例示的モジュール処理部410、例示的無線モジュールチャネル管理部412、例示的無線伝送変換部414、例示的パススルー管理部416、例示的I/Oコンポーネントインターフェイス418、例示的指示器駆動部422、及び/又はより概括的に無線モジュール150の実装にあたっては、例示的プロセッサシステムP10に類似するかこれと同一のプロセッサシステムを使用できる。複数の周辺機器、インターフェイス、チップ、メモリ等を含む例示的プロセッサシステムP10をこれ以降説明するが、これらの要素は、1つ以上の例示的無線処理部402、例示的トランシーバ404、例示的アンテナ406、例示的通信リンク管理部408、例示的モジュール処理部410、例示的無線モジュールチャネル管理部412、例示的無線伝送変換部414、例示的パススルー管理部416、例示的I/Oコンポーネントインターフェイス418、例示的指示器駆動部422、及び/又はより概括的に無線モジュール150の実装に用いる別の例示的プロセッサシステムから、1つ以上省くこともできる。
【0104】
図10に見られるように、プロセッサシステムP10は、相互接続バスP14へ結合されたプロセッサP12を含む。プロセッサP12はレジスタセット又はレジスタスペースP16を含む。図10ではこれが全面的にチップ上にあるものとして描かれているが、これを全面的にか部分的にチップ外に配置し、専用の電気接続を経由し、及び/又は相互接続バスP14を経由し、プロセッサP12へ直結することもできる。プロセッサP12は何らかの適切なプロセッサ、処理ユニット、又はマイクロプロセッサでよい。図10には図示されていないが、システムP10はマルチプロセッサシステムでもよく、その場合のシステムP10は、プロセッサP12と同一かこれに類似し、且つ相互接続バスP14へ通信するよう結合された、1つ以上の追加プロセッサを含んでよい。
【0105】
図10のプロセッサP12は、メモリコントローラP20と周辺入力/出力(I/O)コントローラP22とを含む、チップセットP18へ結合されている。周知のように、チップセットは通常、I/O及びメモリ管理機能を提供するほか、チップセットP18へ結合された1つ以上のプロセッサによってアクセスもしくは使用される複数の汎用及び/又は専用レジスタ、タイマー等を提供する。メモリコントローラP20は、プロセッサP12(複数のプロセッサがある場合は複数のプロセッサ)がシステムメモリP24と大容量蓄積メモリP25とへアクセスするための機能を実行する。
【0106】
システムメモリP24は、例えばスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)等、望ましいタイプの揮発性及び/又は不揮発性メモリを含んでよい。大容量蓄積メモリP25は望ましいタイプの大容量蓄積装置を含んでよい。例えば無線モジュール(図4)を実装するため例示的プロセッサシステムP10が使用されるなら、大容量蓄積メモリP25はハードディスクドライブ、光学式ドライブ、テープ蓄積装置等を含む。あるいは、モジュール処理部410を実装するため例示的プロセッサシステムP10が使用されるなら、大容量蓄積メモリP25はソリッドステートメモリ(フラッシュメモリ、RAMメモリ等)、磁気式メモリ(ハードドライブ等)、又はモジュール処理部410における大容量蓄積に適した他の何らかのメモリを含む。
【0107】
周辺I/OコントローラP22は、プロセッサP12が周辺I/OバスP32経由で周辺入力/出力(I/O)装置P26及びP28ならびにネットワークインターフェイスP30と通信するための機能を実行する。I/O装置P26及びP28は、例えばキーボード、ディスプレイ(液晶ディスプレイ(LCD)、陰極線管(CRT)ディスプレイ等)、ナビゲーション装置(マウス、トラックボール、キャパシティブタッチパッド、ジョイスティック等)等、望ましいタイプのI/O装置でよい。ネットワークインターフェイスP30は、例えばプロセッサシステムP10が別のプロセッサシステムと通信できるようにするEthernet(登録商標)装置、非同期転送モード(ATM)装置、802.11装置、DSLモデム、ケーブルモデム、セルラモデム等でよい。
【0108】
上述した例示的方法及び/又は機器の少なくとも一部は、コンピュータプロセッサ上で実行する1つ以上のソフトウェア及び/又はファームウェアプログラムによって実装される。ただし、特定用途向け集積回路、プログラマブルロジックアレイ、及び他のハードウェア装置を含み、ただしこれらに限定されない、専用ハードウェア実装を構築することで、ここで説明した例示的方法及び/又は機器を全面的にか部分的に実装することもできる。分散処理又はコンポーネント/オブジェクト分散処理、並列処理、又は仮想マシン処理を含み、ただしこれらに限定されない、代替のソフトウェア実装を構築することで、ここで説明した例示的方法及び/又はシステムを実装することもできる。
【0109】
なお、ここで説明した例示的ソフトウェア及び/又はファームウェア実装は、磁気式媒体(磁気式ディスク又はテープ)、光学式ディスク等の磁気光学式又は光学式媒体、1つ以上の読み取り専用(不揮発性)メモリ、ランダムアクセスメモリ、書き換え可能(揮発性)メモリを収容するメモリカードやその他パッケージ等のソリッドステート媒体等、有形の蓄積媒体に蓄積される。従って、ここで説明した例示的ソフトウェア及び/又はファームウェアは、上述した有形蓄積媒体又は後継の蓄積媒体に蓄積できる。上記の明細書で特定の規格及びプロトコルに言及しながら例示的コンポーネント及び機能を説明する場合、本特許の範囲がかかる規格及びプロトコルに限定されないことを理解されたい。例えば、インターネットや他のパケット交換ネットワーク伝送(伝送制御プロトコル(TCP)/インターネットプロトコル(IP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)/IP、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)等)の規格は、最新技術の例である。かかる規格は、共通の一般的機能を有するより高速又は効率的な同等の規格によって定期的に取って代わられる。従って、同じ機能を有する代替の規格及びプロトコルは本特許によって予期される同等の規格及びプロトコルであり、添付の請求項の範囲内に含まれる。
【0110】
加えて、本特許はハードウェア上で実行されるソフトウェア又はファームウェアを含む例示的方法及び機器を開示するものであるが、かかるシステムは説明のためのものに過ぎず、制限するものとみなすべきではない。例えば、これらのハードウェア及びソフトウェアコンポーネントの一部又は全部は専らハードウェアで、専らソフトウェアで、専らファームウェアで、あるいはハードウェア、ファームウェア、及び/又はソフトウェアの組み合わせで、実施できると考えられる。従って、上記の明細書では例示的方法、システム、及びマシンアクセス可能媒体を説明したが、これらの例は、かかるシステム、方法、及びマシンアクセス可能媒体を実装する唯一の方法ではない。ここでは特定の例示的方法、システム、及びマシンアクセス可能媒体を説明したが、本特許の対象範囲はそれらに限定されない。それどころか本特許は、文字どおりに、又は均等論のもと、添付の特許請求の範囲内に公正に含まれるあらゆる方法、システム、及びマシンアクセス可能媒体を対象とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工程制御システムにおいて携帯型装置を工程制御装置へ通信するよう結合する方法であって、前記方法は、
携帯型装置から無線モジュール部を経由しI/Oチャネルの選択を受信することと、
前記選択されたI/Oチャネルに対応する工程制御装置を判定することと、
前記無線モジュールから前記I/Oチャネルを経由し前記判定された工程制御装置にかけてパススルーセッションを開始することと、
前記携帯型装置を前記工程制御装置へ通信するよう結合するため、前記パススルーセッションによる前記携帯型装置と前記工程制御装置との通信を有効にすることと、
を備える方法。
【請求項2】
前記工程制御装置の前記選択を受信することに先立ち、
前記携帯型装置から伝送される識別要求メッセージを前記無線モジュールを経由し受信することと、
前記無線モジュールから前記携帯型装置へ識別情報を伝送することと、
前記携帯型装置から前記無線モジュールを経由し接続要求メッセージを受信することと、
前記無線モジュールと前記携帯型装置との間に通信リンクを確立することと、をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記接続要求メッセージを受信しだい、前記無線モジュールに対応する指示器を作動させることをさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記指示器は、点滅する照明、点滅する発光ダイオード、又は可聴信号の出力のうち、少なくとも1つを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記パススルーセッションを開始することは、前記携帯型装置から前記無線モジュールを通り前記選択されたI/Oチャネルに対応するI/Oカードを経由し前記選択されたI/Oチャネルへ至る仮想ルートを形成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記パススルーセッションによる前記携帯型装置と前記工程制御装置との前記通信を有効にすることは、
前記携帯型装置へ前記通信を伝送することに先立ち、前記工程制御装置から伝送される前記通信を無線通信プロトコルに従いパッケージすること、又は、
前記携帯型装置から伝送される前記通信を前記無線通信プロトコルからアンパックし、且つ前記アンパックされた通信をデジタルバスを経由し前記工程制御装置へ伝送すること、のうち、少なくとも一方を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記デジタルバスは、Foundation Fieldbusプロトコル、Profibusプロトコル、Highway Addressable Remote Transducerプロトコル、無線Highway Addressable Remote Transducerプロトコル、又は電子装置記述言語プロトコルのうち、少なくとも1つを使用する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記パススルーセッションにより前記携帯型装置から前記工程制御装置へ読み取りメッセージ、書き込みメッセージ、加入メッセージ、又はコマンドメッセージのうち、少なくとも1つを転送することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記パススルーセッションにより前記工程制御装置から前記携帯型装置へ状態情報、信号情報、診断情報、又は識別情報のうち、少なくとも1つを転送することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記選択されたI/Oチャネルに対応する2つ以上の使用可能な工程制御装置を判定することと、
前記使用可能な2つ以上の工程制御装置のリストを前記携帯型装置へ送信することと、
前記携帯型装置から第2の工程制御装置の選択を前記無線モジュールにて受信することと、
前記無線モジュールから前記I/Oチャネルを経由し前記第2の工程制御装置にかけて前記パススルーセッションを開始することと、
前記パススルーセッションにより前記携帯型装置と前記第2の工程制御装置との通信を有効にすることと、をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
2つ以上の工程制御装置又は2つ以上のI/Oチャネルのうち、少なくとも1つの選択を受信することと、
前記無線モジュールから、前記工程制御装置のうち少なくとも1つ、又は前記I/Oチャネルのうち少なくとも1つにかけて、前記パススルーセッションを開始することと、
前記パススルーセッションにより、前記携帯型装置と、前記工程制御装置又は前記I/Oチャネルのうち、前記少なくとも1つとの、通信を有効にすることと、さらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記I/Oチャネルの前記選択を受信することに先立ち、使用可能なI/Oチャネルのリストを前記携帯型装置へ送信することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記工程制御装置の前記選択を受信しだい、前記工程制御装置に対応する指示器を作動させることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
工程制御システムにおいて携帯型装置を工程制御装置へ通信するよう結合する機器であって、前記機器は、
携帯型装置からI/Oチャネルの選択を受信する無線処理部と、
前記無線モジュールから前記I/Oチャネルを経由し工程制御装置にかけてパススルーセッションを開始する無線モジュールチャネル管理部と、
前記携帯型装置を前記工程制御装置へ通信するよう結合するため、前記パススルーセッションによる前記携帯型装置と前記工程制御装置との通信を有効にするI/Oコンポーネントインターフェイスと、を備える機器。
【請求項15】
前記I/Oコンポーネントインターフェイスは、前記選択されたI/Oチャネルから工程制御装置識別情報を受信識別することにより、前記選択されたI/Oチャネルに対応する前記工程制御装置を判定する、請求項14に記載の機器。
【請求項16】
前記I/Oチャネルの前記選択は、前記I/Oチャネルに対応するI/Oコンポーネントの選択と同じである、請求項14に記載の機器。
【請求項17】
前記携帯型装置から伝送される識別要求メッセージを受信し、
前記無線処理部を経由し前記携帯型装置へ識別情報を伝送し、
前記携帯型装置から接続要求メッセージを受信し、且つ、
前記携帯型装置との通信リンクを確立する、
通信リンク管理部をさらに備える、請求項14に記載の機器。
【請求項18】
前記無線モジュールチャネル管理部に対応する指示器を作動させる指示器駆動部をさらに備える、請求項17に記載の機器。
【請求項19】
前記無線処理部、前記通信リンク管理部、前記無線モジュールチャネル管理部、前記I/Oコンポーネントインターフェイス、又は前記指示器駆動部のうち、少なくとも1つは、無線モジュールに中に含まれる、請求項18に記載の機器。
【請求項20】
前記無線モジュールチャネル管理部は、前記携帯型装置から前記I/Oコンポーネントインターフェイスを通り前記選択されたI/Oチャネルに対応するI/Oコンポーネントを経由し前記選択されたI/Oチャネルへ至る仮想ルートを形成することにより、前記パススルーセッションを開始する、請求項14に記載の機器。
【請求項21】
前記I/Oコンポーネントインターフェイスは、
前記I/Oコンポーネントインターフェイスから前記通信を受信し、且つ、
前記通信を前記携帯型装置へ伝送することに先立ち、前記通信を無線通信プロトコルに従いパッケージする、
無線伝送変換部、又は、
前記I/Oコンポーネントインターフェイスを経由し前記工程制御装置へ前記通信を転送するパススルー管理部、のうち、
少なくとも一方へ通信するよう結合することにより、前記パススルーセッションによる前記携帯型装置と前記工程制御装置との前記通信を有効にする、請求項20に記載の機器。
【請求項22】
前記パススルー管理部は、
前記携帯型装置から伝送される前記通信を前記無線プロトコルからアンパックし、且つ、
前記アンパックされた通信を前記I/Oコンポーネントインターフェイスを経由し前記工程制御装置へ転送する、請求項21に記載の機器。
【請求項23】
前記I/Oコンポーネントインターフェイスは、
前記選択されたI/Oチャネルに対応する2つ以上の使用可能な工程制御装置を判定し、且つ、
前記使用可能な2つ以上の工程制御装置のリストを前記携帯型装置へ送信する、請求項14に記載の機器。
【請求項24】
前記無線処理部は、前記携帯型装置から第2の工程制御装置の選択を受信し、
前記無線モジュールチャネル管理部は、前記I/Oチャネルを経由し前記第2の工程制御装置にかけて前記パススルーセッションを開始し、
前記I/Oコンポーネントインターフェイスは、前記パススルーセッションにより前記携帯型装置と前記第2の工程制御装置との通信を有効にする、請求項23に記載の機器。
【請求項25】
前記I/Oコンポーネントインターフェイスは、前記無線処理部が前記I/Oチャネルの前記選択を受信することに先立ち、前記携帯型装置へ使用可能なI/Oチャネルのリストを送信する、請求項14に記載の機器。
【請求項26】
命令が蓄積されたマシンアクセス可能媒体であって、前記命令が実行されるとマシンは、
携帯型装置からI/Oチャネルの選択を受信し、
前記選択されたI/Oチャネルに対応する工程制御装置を判定し、
前記I/Oチャネルを経由し前記判定された工程制御装置にかけてパススルーセッションを開始し、且つ、
前記携帯型装置を前記工程制御装置へ通信するよう結合するため、前記パススルーセッションによる前記携帯型装置と前記工程制御装置との通信を有効にする、
マシンアクセス可能媒体。
【請求項27】
前記命令が実行されると前記マシンは、前記工程制御装置の前記選択を受信することに先立ち、
前記携帯型装置から伝送される識別要求メッセージを受信し、
前記携帯型装置へ識別情報を伝送し、
前記携帯型装置から接続要求メッセージを受信し、且つ、
前記携帯型装置との通信リンクを確立する、請求項26に記載のマシンアクセス可能媒体。
【請求項28】
前記命令が実行されると前記マシンは、接続要求メッセージを受信しだい、指示器を作動させる、請求項27に記載のマシンアクセス可能媒体。
【請求項29】
前記命令が実行されると前記マシンは、前記携帯型装置から前記選択されたI/Oチャネルに対応するI/Oカードを経由し前記選択されたI/Oチャネルへ至る仮想ルートを形成することにより、前記パススルーセッションを開始する、請求項26に記載のマシンアクセス可能媒体。
【請求項30】
前記命令が実行されると前記マシンは、
前記携帯型装置へ前記通信を伝送することに先立ち、前記工程制御装置から伝送される前記通信を無線通信プロトコルに従いパッケージすること、又は、
前記携帯型装置から伝送される前記通信を前記無線通信プロトコルからアンパックし、且つ前記アンパックされた通信をデジタルバスを経由し前記工程制御装置へ伝送すること、のうち、少なくとも一方により、
前記パススルーセッションによる前記携帯型装置と前記工程制御装置との前記通信を有効にする、請求項29に記載のマシンアクセス可能媒体。
【請求項31】
前記命令が実行されると前記マシンは、前記パススルーセッションにより前記携帯型装置から前記工程制御装置へ読み取りメッセージ、書き込みメッセージ、加入メッセージ、又はコマンドメッセージのうち、少なくとも1つを転送する、請求項26に記載のマシンアクセス可能媒体。
【請求項32】
前記命令が実行されると前記マシンは、前記パススルーセッションにより前記工程制御装置から前記携帯型装置へデータ、状態情報、信号情報、診断情報、又は識別情報のうち、少なくとも1つを転送する、請求項26に記載のマシンアクセス可能媒体。
【請求項33】
前記命令が実行されると前記マシンは、
前記選択されたI/Oチャネルに対応する2つ以上の使用可能な工程制御装置を判定し、
前記使用可能な2つ以上の工程制御装置のリストを前記携帯型装置へ送信し、
前記携帯型装置から第2の工程制御装置の選択を受信し、
前記I/Oチャネルを経由し前記第2の工程制御装置にかけて前記パススルーセッションを開始し、且つ、
前記パススルーセッションにより前記携帯型装置と前記第2の工程制御装置との通信を有効にする、請求項26に記載のマシンアクセス可能媒体。
【請求項34】
前記命令が実行されると前記マシンは、
2つ以上の工程制御装置又は2つ以上のI/Oチャネルのうち、少なくとも1つの選択を受信し、
前記工程制御装置のうち少なくとも1つ、又は前記I/Oチャネルのうち少なくとも1つにかけて、前記パススルーセッションを開始し、且つ、
前記パススルーセッションにより、前記携帯型装置と、前記工程制御装置又は前記I/Oチャネルのうち、前記少なくとも1つとの、通信を有効にする、請求項26に記載のマシンアクセス可能媒体。
【請求項35】
前記命令が実行されると前記マシンは、前記I/Oチャネルの前記選択を受信することに先立ち、使用可能なI/Oチャネルのリストを前記携帯型装置へ送信する、請求項26に記載のマシンアクセス可能媒体。
【請求項1】
工程制御システムにおいて携帯型装置を工程制御装置へ通信するよう結合する方法であって、前記方法は、
携帯型装置から無線モジュール部を経由しI/Oチャネルの選択を受信することと、
前記選択されたI/Oチャネルに対応する工程制御装置を判定することと、
前記無線モジュールから前記I/Oチャネルを経由し前記判定された工程制御装置にかけてパススルーセッションを開始することと、
前記携帯型装置を前記工程制御装置へ通信するよう結合するため、前記パススルーセッションによる前記携帯型装置と前記工程制御装置との通信を有効にすることと、
を備える方法。
【請求項2】
前記工程制御装置の前記選択を受信することに先立ち、
前記携帯型装置から伝送される識別要求メッセージを前記無線モジュールを経由し受信することと、
前記無線モジュールから前記携帯型装置へ識別情報を伝送することと、
前記携帯型装置から前記無線モジュールを経由し接続要求メッセージを受信することと、
前記無線モジュールと前記携帯型装置との間に通信リンクを確立することと、をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記接続要求メッセージを受信しだい、前記無線モジュールに対応する指示器を作動させることをさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記指示器は、点滅する照明、点滅する発光ダイオード、又は可聴信号の出力のうち、少なくとも1つを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記パススルーセッションを開始することは、前記携帯型装置から前記無線モジュールを通り前記選択されたI/Oチャネルに対応するI/Oカードを経由し前記選択されたI/Oチャネルへ至る仮想ルートを形成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記パススルーセッションによる前記携帯型装置と前記工程制御装置との前記通信を有効にすることは、
前記携帯型装置へ前記通信を伝送することに先立ち、前記工程制御装置から伝送される前記通信を無線通信プロトコルに従いパッケージすること、又は、
前記携帯型装置から伝送される前記通信を前記無線通信プロトコルからアンパックし、且つ前記アンパックされた通信をデジタルバスを経由し前記工程制御装置へ伝送すること、のうち、少なくとも一方を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記デジタルバスは、Foundation Fieldbusプロトコル、Profibusプロトコル、Highway Addressable Remote Transducerプロトコル、無線Highway Addressable Remote Transducerプロトコル、又は電子装置記述言語プロトコルのうち、少なくとも1つを使用する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記パススルーセッションにより前記携帯型装置から前記工程制御装置へ読み取りメッセージ、書き込みメッセージ、加入メッセージ、又はコマンドメッセージのうち、少なくとも1つを転送することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記パススルーセッションにより前記工程制御装置から前記携帯型装置へ状態情報、信号情報、診断情報、又は識別情報のうち、少なくとも1つを転送することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記選択されたI/Oチャネルに対応する2つ以上の使用可能な工程制御装置を判定することと、
前記使用可能な2つ以上の工程制御装置のリストを前記携帯型装置へ送信することと、
前記携帯型装置から第2の工程制御装置の選択を前記無線モジュールにて受信することと、
前記無線モジュールから前記I/Oチャネルを経由し前記第2の工程制御装置にかけて前記パススルーセッションを開始することと、
前記パススルーセッションにより前記携帯型装置と前記第2の工程制御装置との通信を有効にすることと、をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
2つ以上の工程制御装置又は2つ以上のI/Oチャネルのうち、少なくとも1つの選択を受信することと、
前記無線モジュールから、前記工程制御装置のうち少なくとも1つ、又は前記I/Oチャネルのうち少なくとも1つにかけて、前記パススルーセッションを開始することと、
前記パススルーセッションにより、前記携帯型装置と、前記工程制御装置又は前記I/Oチャネルのうち、前記少なくとも1つとの、通信を有効にすることと、さらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記I/Oチャネルの前記選択を受信することに先立ち、使用可能なI/Oチャネルのリストを前記携帯型装置へ送信することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記工程制御装置の前記選択を受信しだい、前記工程制御装置に対応する指示器を作動させることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
工程制御システムにおいて携帯型装置を工程制御装置へ通信するよう結合する機器であって、前記機器は、
携帯型装置からI/Oチャネルの選択を受信する無線処理部と、
前記無線モジュールから前記I/Oチャネルを経由し工程制御装置にかけてパススルーセッションを開始する無線モジュールチャネル管理部と、
前記携帯型装置を前記工程制御装置へ通信するよう結合するため、前記パススルーセッションによる前記携帯型装置と前記工程制御装置との通信を有効にするI/Oコンポーネントインターフェイスと、を備える機器。
【請求項15】
前記I/Oコンポーネントインターフェイスは、前記選択されたI/Oチャネルから工程制御装置識別情報を受信識別することにより、前記選択されたI/Oチャネルに対応する前記工程制御装置を判定する、請求項14に記載の機器。
【請求項16】
前記I/Oチャネルの前記選択は、前記I/Oチャネルに対応するI/Oコンポーネントの選択と同じである、請求項14に記載の機器。
【請求項17】
前記携帯型装置から伝送される識別要求メッセージを受信し、
前記無線処理部を経由し前記携帯型装置へ識別情報を伝送し、
前記携帯型装置から接続要求メッセージを受信し、且つ、
前記携帯型装置との通信リンクを確立する、
通信リンク管理部をさらに備える、請求項14に記載の機器。
【請求項18】
前記無線モジュールチャネル管理部に対応する指示器を作動させる指示器駆動部をさらに備える、請求項17に記載の機器。
【請求項19】
前記無線処理部、前記通信リンク管理部、前記無線モジュールチャネル管理部、前記I/Oコンポーネントインターフェイス、又は前記指示器駆動部のうち、少なくとも1つは、無線モジュールに中に含まれる、請求項18に記載の機器。
【請求項20】
前記無線モジュールチャネル管理部は、前記携帯型装置から前記I/Oコンポーネントインターフェイスを通り前記選択されたI/Oチャネルに対応するI/Oコンポーネントを経由し前記選択されたI/Oチャネルへ至る仮想ルートを形成することにより、前記パススルーセッションを開始する、請求項14に記載の機器。
【請求項21】
前記I/Oコンポーネントインターフェイスは、
前記I/Oコンポーネントインターフェイスから前記通信を受信し、且つ、
前記通信を前記携帯型装置へ伝送することに先立ち、前記通信を無線通信プロトコルに従いパッケージする、
無線伝送変換部、又は、
前記I/Oコンポーネントインターフェイスを経由し前記工程制御装置へ前記通信を転送するパススルー管理部、のうち、
少なくとも一方へ通信するよう結合することにより、前記パススルーセッションによる前記携帯型装置と前記工程制御装置との前記通信を有効にする、請求項20に記載の機器。
【請求項22】
前記パススルー管理部は、
前記携帯型装置から伝送される前記通信を前記無線プロトコルからアンパックし、且つ、
前記アンパックされた通信を前記I/Oコンポーネントインターフェイスを経由し前記工程制御装置へ転送する、請求項21に記載の機器。
【請求項23】
前記I/Oコンポーネントインターフェイスは、
前記選択されたI/Oチャネルに対応する2つ以上の使用可能な工程制御装置を判定し、且つ、
前記使用可能な2つ以上の工程制御装置のリストを前記携帯型装置へ送信する、請求項14に記載の機器。
【請求項24】
前記無線処理部は、前記携帯型装置から第2の工程制御装置の選択を受信し、
前記無線モジュールチャネル管理部は、前記I/Oチャネルを経由し前記第2の工程制御装置にかけて前記パススルーセッションを開始し、
前記I/Oコンポーネントインターフェイスは、前記パススルーセッションにより前記携帯型装置と前記第2の工程制御装置との通信を有効にする、請求項23に記載の機器。
【請求項25】
前記I/Oコンポーネントインターフェイスは、前記無線処理部が前記I/Oチャネルの前記選択を受信することに先立ち、前記携帯型装置へ使用可能なI/Oチャネルのリストを送信する、請求項14に記載の機器。
【請求項26】
命令が蓄積されたマシンアクセス可能媒体であって、前記命令が実行されるとマシンは、
携帯型装置からI/Oチャネルの選択を受信し、
前記選択されたI/Oチャネルに対応する工程制御装置を判定し、
前記I/Oチャネルを経由し前記判定された工程制御装置にかけてパススルーセッションを開始し、且つ、
前記携帯型装置を前記工程制御装置へ通信するよう結合するため、前記パススルーセッションによる前記携帯型装置と前記工程制御装置との通信を有効にする、
マシンアクセス可能媒体。
【請求項27】
前記命令が実行されると前記マシンは、前記工程制御装置の前記選択を受信することに先立ち、
前記携帯型装置から伝送される識別要求メッセージを受信し、
前記携帯型装置へ識別情報を伝送し、
前記携帯型装置から接続要求メッセージを受信し、且つ、
前記携帯型装置との通信リンクを確立する、請求項26に記載のマシンアクセス可能媒体。
【請求項28】
前記命令が実行されると前記マシンは、接続要求メッセージを受信しだい、指示器を作動させる、請求項27に記載のマシンアクセス可能媒体。
【請求項29】
前記命令が実行されると前記マシンは、前記携帯型装置から前記選択されたI/Oチャネルに対応するI/Oカードを経由し前記選択されたI/Oチャネルへ至る仮想ルートを形成することにより、前記パススルーセッションを開始する、請求項26に記載のマシンアクセス可能媒体。
【請求項30】
前記命令が実行されると前記マシンは、
前記携帯型装置へ前記通信を伝送することに先立ち、前記工程制御装置から伝送される前記通信を無線通信プロトコルに従いパッケージすること、又は、
前記携帯型装置から伝送される前記通信を前記無線通信プロトコルからアンパックし、且つ前記アンパックされた通信をデジタルバスを経由し前記工程制御装置へ伝送すること、のうち、少なくとも一方により、
前記パススルーセッションによる前記携帯型装置と前記工程制御装置との前記通信を有効にする、請求項29に記載のマシンアクセス可能媒体。
【請求項31】
前記命令が実行されると前記マシンは、前記パススルーセッションにより前記携帯型装置から前記工程制御装置へ読み取りメッセージ、書き込みメッセージ、加入メッセージ、又はコマンドメッセージのうち、少なくとも1つを転送する、請求項26に記載のマシンアクセス可能媒体。
【請求項32】
前記命令が実行されると前記マシンは、前記パススルーセッションにより前記工程制御装置から前記携帯型装置へデータ、状態情報、信号情報、診断情報、又は識別情報のうち、少なくとも1つを転送する、請求項26に記載のマシンアクセス可能媒体。
【請求項33】
前記命令が実行されると前記マシンは、
前記選択されたI/Oチャネルに対応する2つ以上の使用可能な工程制御装置を判定し、
前記使用可能な2つ以上の工程制御装置のリストを前記携帯型装置へ送信し、
前記携帯型装置から第2の工程制御装置の選択を受信し、
前記I/Oチャネルを経由し前記第2の工程制御装置にかけて前記パススルーセッションを開始し、且つ、
前記パススルーセッションにより前記携帯型装置と前記第2の工程制御装置との通信を有効にする、請求項26に記載のマシンアクセス可能媒体。
【請求項34】
前記命令が実行されると前記マシンは、
2つ以上の工程制御装置又は2つ以上のI/Oチャネルのうち、少なくとも1つの選択を受信し、
前記工程制御装置のうち少なくとも1つ、又は前記I/Oチャネルのうち少なくとも1つにかけて、前記パススルーセッションを開始し、且つ、
前記パススルーセッションにより、前記携帯型装置と、前記工程制御装置又は前記I/Oチャネルのうち、前記少なくとも1つとの、通信を有効にする、請求項26に記載のマシンアクセス可能媒体。
【請求項35】
前記命令が実行されると前記マシンは、前記I/Oチャネルの前記選択を受信することに先立ち、使用可能なI/Oチャネルのリストを前記携帯型装置へ送信する、請求項26に記載のマシンアクセス可能媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【公開番号】特開2011−223576(P2011−223576A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−83545(P2011−83545)
【出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【出願人】(594120847)フィッシャー−ローズマウント システムズ, インコーポレイテッド (231)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【出願人】(594120847)フィッシャー−ローズマウント システムズ, インコーポレイテッド (231)
【Fターム(参考)】
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