説明

差動信号送信装置、差動信号送受信システム、差動信号制御方法及び差動信号制御プログラム

【課題】高速シリアル伝送におけるパラレルシリアル変換によって生成された差動信号を出力する差動信号送信装置において、固定されたエラー以外のエラーを発生させる。
【解決手段】シリアルパラレル変換を行い、差動データを出力するSERDES部2と、制御部4に対して、出力バッファ5と擬似障害バッファ6のアウトプットイネーブル及び駆動能力の制御を指示する指示部3と、指示部3からの指示に基づいて、出力バッファ5と擬似障害バッファ6の制御を行う制御部4と、SERDES部2から出力された差動データを入力し、アウトプットイネーブルおよび駆動能力を制御し、SERDES部2から入力された差動データを制御部4の制御に従って出力する出力バッファ5と擬似障害バッファ6とを備え、出力バッファ5と擬似障害バッファ6の各々の出力の正論理(+)と負論理(−)が逆に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高速シリアル伝送におけるパラレルシリアル変換によって生成された差動信号を出力する差動信号送信装置、差動信号送受信システム、差動信号制御方法及び差動信号制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、図6にも示すように、高速シリアル伝送におけるパラレルシリアル変換によって生成された差動信号を出力する差動信号送信装置11において、擬似的にエラーを発生させるときは、スイッチやトランジスタ16等を用いてグランドにショートする方法を取っていた。
【0003】
従来の信号伝送装置の一例が特許文献1(特開2001−16278号公報)に記載されている。特許文献1に記載の従来の信号伝送装置は、2つの差動出力バッファを並列に接続させ、これら2つの差動出力バッファによって、トランスが挿入された差動信号線対を駆動するものであり、これにより、差動信号線対間の電圧が2つの差動出力バッファからの出力の組み合わせによって決定され、「+V」、「−V」、「ゼロ」の3値を出力するものである。
【特許文献1】特開2001−16278号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、図6に示すような従来の差動信号送信装置11は、擬似的にエラーを発生させるときに、スイッチやトランジスタ16等を用いてグランドにショートする方法を取っていたため、また、他の従来技術の一例である特許文献1に記載の従来の信号伝送装置は、「+V」、「−V」、「ゼロ」の3値を出力するものであるため、固定のエラーしか発生させることができないという問題があった。
【0005】
(目的)
本発明の目的は、高速シリアル伝送におけるパラレルシリアル変換によって生成された差動信号を出力する差動信号送信装置において、固定されたエラー以外のエラーを発生させることが可能な差動信号送信装置、差動信号送受信システム、差動信号制御方法及び差動信号制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため本発明は、高速シリアル伝送におけるパラレルシリアル変換によって生成された差動信号を出力する差動信号送信装置において、生成した前記差動信号を分岐し、分岐した前記差動信号の位相を変化させて重畳し、または一方の差動信号のみを反転させて出力することにより、擬似的なエラー信号を出力する回路を備えることを特徴とする。
【0007】
より詳細には、パラレルシリアル変換をおこなうSERDES部と、擬似障害を指示する指示部と、擬似障害バッファを制御する制御部と、出力バッファと擬似障害バッファとを備え、また、出力バッファと擬似障害バッファは、各々のアウトプットのイネーブル/ディスイネーブル及び駆動能力を切り替える機能を有する。
【0008】
(作用)
上記構成により、様々な位相によって擬似的なエラー信号を出力することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、高速シリアル伝送におけるパラレルシリアル変換によって生成された差動信号を出力する差動信号送信装置において、差動信号の特定ビットについて、データの損失、振幅の増加及び減少、位相の反転を行うことができる。
【0010】
その理由は、生成した差動信号を分岐し、分岐した差動信号の位相を変化させて重畳し、または一方の差動信号のみを反転させて出力することにより、擬似的なエラー信号を出力する回路を備えるため、様々な位相によって擬似的なエラー信号を出力することができるからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について図を用いて詳細に説明する。
【0012】
(第1の実施の形態の構成)
図1は、本実施の形態の高速シリアル伝送における擬似障害信号送信回路の構成を示すブロック図である。
【0013】
図1を参照すると、本実施の形態による擬似障害信号送信回路1は、SERDES(シリアライザ/デシリアライザ)部2と、指示部3と、制御部4と、出力バッファ5と、擬似障害バッファ6とを備え、生成した差動信号を送信する機能を有する。
【0014】
SERDES部2は、シリアルパラレル変換を行う機能と、差動データを出力する機能を有する。
【0015】
指示部3は、SERDES部2の擬似障害を指示する機能を有する。すなわち、指示部3は、制御部4に対して、出力バッファ5と擬似障害バッファ6のアウトプットイネーブル及び駆動能力の制御を指示する機能を有する。
【0016】
制御部4は、指示部3からの指示に基づいて、出力バッファ5と擬似障害バッファ6の制御を行う機能を有する。
【0017】
出力バッファ5と擬似障害バッファ6は、SERDES部2から出力された差動データを入力する機能と、アウトプットイネーブルおよび駆動能力を制御する機能と、SERDES部2から入力された差動データを制御部4の制御に従って出力する機能とを有する。
【0018】
また、出力バッファ5と擬似障害バッファ6の各々の出力は、正論理(+)と負論理(−)が逆に接続される。すなわち、出力バッファ5と擬似障害バッファ6の各出力において、出力バッファ5の正論理(+)と擬似障害バッファ6の負論理(−)が接続され、出力バッファ5の負論理(−)と擬似障害バッファ6の正論理(+)が接続される。
【0019】
ここで、擬似障害信号送信回路1のハードウェア構成の説明をする。
【0020】
図2は、本実施の形態による擬似障害信号送信回路1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0021】
図2を参照すると、本発明による擬似障害信号送信回路1は、一般的なコンピュータ装置と同様のハードウェア構成によって実現することができ、CPU(Central Processing Unit)1001、RAM(Random Access Memory)等のメインメモリであり、データの作業領域やデータの一時退避領域に用いられる主記憶部1002、ネットワーク2000を介してデータの送受信を行う通信制御部1003、周辺機器と接続してデータの送受信を行うインタフェース部1004、ROM(Read Only Memory)、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリから構成されるハードディスク装置である補助記憶部1005、本情報処理装置の上記各構成要素を相互に接続するシステムバス1006等を備えている。
【0022】
本発明による擬似障害信号送信回路1は、その動作を、擬似障害信号送信回路1内部にそのような機能を実現するプログラムを組み込んだ、LSI(Large Scale Integration)等のハードウェア部品からなる回路部品を実装してハードウェア的に実現することは勿論として、上述した各構成要素の各機能を提供するプログラムを、コンピュータ処理装置上のCPU1001で実行することにより、ソフトウェア的に実現することができる。
【0023】
すなわち、CPU1001は、補助記憶部1005に格納されているプログラムを、主記憶部1002にロードして実行し、擬似障害信号送信回路1の動作を制御することにより、上述した各機能をソフトウェア的に実現する。
【0024】
なお、後述する擬似障害信号受信回路21が上述のような構成を有し、上述した各機能をハードウェア的又はソフトウェア的に実現してもよい。
【0025】
(第1の実施の形態の動作)
図3は、本実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【0026】
図3を参照すると、本実施の形態による擬似障害信号送信回路1は、まず、SERDES部2から出力される差動データが、出力バッファ5及び擬似障害バッファ6に入力される(ステップS101)。
【0027】
次いで、指示部3が、制御部4に対して出力バッファ5と擬似障害バッファ6のアウトプットイネーブル及び駆動能力を指示し(ステップS102)、制御部4が、指示部3からの指示に基づいて、出力バッファ5と擬似障害バッファ6の制御を行う(ステップS103)。
【0028】
次いで、出力バッファ5と擬似障害バッファ6はSERDES部2から入力された差動データを、制御部4の制御に従って出力する(ステップS104)。
【0029】
上述した動作により、出力バッファ5と擬似障害バッファ6とから出力された各出力信号が重畳され、または一方の差動信号のみが反転されて出力されるため、正位相から逆位相まで任意の波形の生成が可能となる。
【0030】
(具体例1)
上記本実施の形態の具体例として、擬似障害信号送信回路1から出力する差動データを消失させる際の動作を説明する。
【0031】
制御部4が、出力バッファ5及び擬似障害バッファ6の各アウトプットをイネーブル、駆動能力が同一になるように制御する。出力バッファ5の出力の正論理(+)と擬似障害バッファ6の出力の負論理(−)が接続され、出力バッファ5と擬似障害バッファ6の出力される電位は逆位相のため、電位は0Vとなる。また、出力バッファ5の出力の負論理(−)側についても同等のことがいえ、出力バッファ5と擬似障害バッファ6の出力される電位は逆位相のため、電位は0Vとなる。従って本具体例の結果、SERDES部2から出力された差動データは消失するため擬似障害信号送信回路1から出力されない。
【0032】
(具体例2)
次に、上記本実施の形態の具体例として、擬似障害信号送信回路1から出力する差動データの位相を反転させる際の動作を説明する。
【0033】
制御部4が、出力バッファ5のアウトプットをディスイネーブル、擬似障害バッファ6のアウトプットをイネーブル、駆動能力が同一になるように制御する。このため、差動データは、出力バッファ5からは出力されず擬似障害バッファ6からのみ出力される。従って本具体例の結果、SERDES部2から出力された差動データの位相が反転して擬似障害信号送信回路1から出力される。
【0034】
(第1の実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、差動信号の特定ビットについて、データの損失、振幅の増加及び減少、位相の反転を行うことができる。
【0035】
その理由は、指示部3が、制御部4に対して、出力バッファ5と擬似障害バッファ6のアウトプットイネーブル及び駆動能力の制御を指示する分岐した差動信号の位相を変化させて重畳し、または一方の差動信号のみを反転させて出力することにより、擬似障害信号送信回路1から擬似的なエラー信号を出力するからである。
【0036】
(第2の実施の形態)
以下、本発明の第2の実施の形態について図を用いて説明する。
【0037】
(第2の実施の形態の構成)
【0038】
図4は、本実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0039】
図4を参照すると、本実施の形態による擬似障害信号送信回路1は、判定部7をさらに備える点で第1の実施の形態と相違する。
【0040】
また、入力バッファ22と、SERDES部23と、エラー検出部24とを有し、擬似障害信号送信回路1から出力される信号を受信する擬似障害信号受信回路21を新たに備える点で第1の実施の形態と相違する。
【0041】
判定部7は、指示部3及びエラー検出部24と接続し、エラー検出部24から出力されたエラー検出信号を入力し、擬似障害信号送信回路1から出力された差動信号とのマージンを判定する機能と、判定した差動信号とのマージンに基づいて、擬似障害信号送信回路1から出力する差動信号を適切に制御するように指示部3に対して指示する機能とを有する。
【0042】
すなわち、本実施の形態は、擬似障害回路1から出力される信号の振幅を減少等させつつ、判定部7が、例えば、制御前の差動信号に基づいて、擬似障害信号受信回路21から受信したエラー検出信号を判定することにより、差動信号のマージンを判断することができる。
【0043】
エラー検出部24は、SERDES部23から出力される信号について符号変換エラー等のエラーの有無を検出する機能と、エラーを検出した場合にエラー検出信号を判定部7に対して出力する機能とを有する。なお、エラー検出部24は、一般的な構成であるため詳細な説明を省略する。
【0044】
(第2の実施の形態の動作)
図5は、本実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【0045】
図5を参照すると、まず、擬似障害信号送信回路1が、生成した擬似障害信号を出力し(ステップS201)、擬似障害回路1から出力された擬似障害信号が擬似障害信号受信回路21に入力される(ステップS202)。
【0046】
次いで、エラー検出部24が、SERDES部2から出力された信号についてエラーの有無を検出し(ステップS203)、エラーを検出した場合にエラー検出信号を出力する(ステップS204)。
【0047】
次いで、判定部7が、擬似障害信号受信回路21からのエラー検出信号を判定することによって差動信号のマージンを判断することにより(ステップS205)、擬似障害信号受信回路21が適切にエラー処理をしたか否かを確認することができる。
【0048】
(第2の実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、擬似障害信号送信回路1から出力された信号に対して擬似障害信号受信回路21が適切にエラー処理をしたか否かを確認することができる。
【0049】
その理由は、エラー検出部24が、SERDES部23から出力された信号についてエラーを検出した場合にエラー検出信号を出力し、判定部7が、擬似障害信号受信回路21からのエラー検出信号を判定することによって差動信号のマージンを判断するからである。
【0050】
以上好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも、上記実施の形態に限定されるものでなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
差動信号で動作する回路全般に本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明による第1の実施の形態の高速シリアル伝送における擬似障害信号送信回路の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態による擬似障害信号送信回路1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明による第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図5】第2の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図6】従来の高速シリアル伝送における擬似障害信号送信回路の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0053】
1:擬似障害信号送信回路
2:SERDES(シリアライザ/デシリアライザ)部
3:指示部
4:制御部
5:出力バッファ
6:擬似障害バッファ
7:判定部
21:擬似障害信号受信回路
22:入力バッファ
23:SERDES部
24:エラー検出部
1001:CPU
1002:主記憶部
1003:通信制御部
1004:インタフェース部
1005:補助記憶部
1006:システムバス
2000:ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高速シリアル伝送におけるパラレルシリアル変換によって生成された差動信号を出力する差動信号送信装置において、
生成した前記差動信号を分岐し、分岐した前記差動信号の位相を変化させて重畳し、または一方の差動信号のみを反転させて出力することにより、擬似的なエラー信号を出力する回路を備えることを特徴とする差動信号送信装置。
【請求項2】
生成された前記差動信号を格納し、正論理の出力手段及び負論理の出力手段によって出力する出力バッファと、
前記出力バッファの正論理の前記出力手段に対して負論理の出力手段が接続され、前記出力バッファの負論理の前記出力手段に対して正論理の出力手段が接続され、生成された前記差動信号を格納する擬似障害生成バッファと、
前記出力バッファ及び前記擬似障害生成バッファの各前記出力手段を制御する制御手段とを備え、
前記出力バッファ及び前記擬似障害生成バッファは、各前記出力手段のイネーブル及び駆動能力を切り替える切り替え手段を有し、
前記制御手段が前記切り替え手段を制御することによって、前記差動信号の位相を変化させて重畳し、または一方の差動信号のみを反転させて出力することを特徴とする請求項1に記載の差動信号送信装置。
【請求項3】
前記制御手段によって、前記出力バッファ及び前記擬似障害生成バッファの各前記出力手段をイネーブルかつ駆動能力が同一になるように制御することを特徴とする請求項2に記載の差動信号送信装置。
【請求項4】
前記制御手段によって、前記出力バッファの前記出力手段をディスイネーブル、前記擬似障害生成バッファの前記出力手段をイネーブル、かつ前記出力バッファ及び前記擬似障害生成バッファの各前記出力手段の駆動能力が同一になるように制御することを特徴とする請求項2に記載の差動信号送信装置。
【請求項5】
パラレルシリアル変換によって生成された前記差動信号を受信する差動信号受信装置が送信した、前記擬似的なエラー信号を受信して生成したエラー検出信号を受信し、当該エラー検出信号に基づいて前記差動信号のマージンを判断する判定手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の差動信号送信装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の前記差動信号送信装置と、
前記差動信号送信装置から送信された前記差動信号を受信する差動信号受信装置とを備え、
前記差動信号受信装置が、前記擬似的なエラー信号を受信してエラーを検出した場合にエラー検出信号を生成し、生成した前記前記エラー検出信号を前記差動信号送信装置に対して送信することを特徴とする差動信号送受信システム。
【請求項7】
高速シリアル伝送におけるパラレルシリアル変換によって生成された差動信号を出力する差動信号制御方法であって、
生成した前記差動信号を分岐し、分岐した前記差動信号の位相を変化させて重畳し、または一方の差動信号のみを反転させて出力することにより、擬似的なエラー信号を出力するステップを有することを特徴とする差動信号制御方法。
【請求項8】
生成された前記差動信号を格納し、正論理の出力手段及び負論理の出力手段によって出力する出力バッファと、前記出力バッファの正論理の前記出力手段に対して負論理の出力手段が接続され、前記出力バッファの負論理の前記出力手段に対して正論理の出力手段が接続され、生成された前記差動信号を格納する擬似障害生成バッファの各前記出力手段を制御する制御ステップと、
前記制御ステップにおける制御に基づいて、各前記出力手段のイネーブル及び駆動能力を切り替える切り替えステップと、
前記差動信号の位相を変化させて重畳し、または一方の差動信号のみを反転させて出力するステップとを有することを特徴とする請求項7に記載の差動信号制御方法。
【請求項9】
前記制御ステップにおいて、前記出力バッファ及び前記擬似障害生成バッファの各前記出力手段をイネーブルかつ駆動能力が同一になるように制御することを特徴とする請求項8に記載の差動信号制御方法。
【請求項10】
前記制御ステップにおいて、前記出力バッファの前記出力手段をディスイネーブル、前記擬似障害生成バッファの前記出力手段をイネーブル、かつ前記出力バッファ及び前記擬似障害生成バッファの各前記出力手段の駆動能力が同一になるように制御することを特徴とする請求項8に記載の差動信号制御方法。
【請求項11】
パラレルシリアル変換によって生成された前記差動信号を受信する差動信号受信装置が送信した、前記擬似的なエラー信号を受信して生成したエラー検出信号を受信し、当該エラー検出信号に基づいて前記差動信号のマージンを判断する判定ステップを有することを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか1項に記載の差動信号制御方法。
【請求項12】
高速シリアル伝送におけるパラレルシリアル変換によって生成された差動信号を出力する差動信号送信装置上で実行される差動信号制御プログラムであって、
前記差動信号送信装置に、
生成した前記差動信号を分岐し、分岐した前記差動信号の位相を変化させて重畳し、または一方の差動信号のみを反転させて出力することにより、擬似的なエラー信号を出力する処理を実行させることを特徴とする差動信号制御プログラム。
【請求項13】
前記差動信号送信装置に、
生成された前記差動信号を格納し、正論理の出力手段及び負論理の出力手段によって出力する出力バッファと、前記出力バッファの正論理の前記出力手段に対して負論理の出力手段が接続され、前記出力バッファの負論理の前記出力手段に対して正論理の出力手段が接続され、生成された前記差動信号を格納する擬似障害生成バッファの各前記出力手段を制御する制御処理と、
前記制御ステップにおける制御に基づいて、各前記出力手段のイネーブル及び駆動能力を切り替える切り替え処理と、
前記差動信号の位相を変化させて重畳し、または一方の差動信号のみを反転させて出力する処理とを実行させることを特徴とする請求項12に記載の差動信号制御プログラム。
【請求項14】
前記制御処理において、前記出力バッファ及び前記擬似障害生成バッファの各前記出力手段をイネーブルかつ駆動能力が同一になるように制御することを特徴とする請求項13に記載の差動信号制御プログラム。
【請求項15】
前記制御ステップにおいて、前記出力バッファの前記出力手段をディスイネーブル、前記擬似障害生成バッファの前記出力手段をイネーブル、かつ前記出力バッファ及び前記擬似障害生成バッファの各前記出力手段の駆動能力が同一になるように制御することを特徴とする請求項13に記載の差動信号制御プログラム。
【請求項16】
前記差動信号送信装置に、
パラレルシリアル変換によって生成された前記差動信号を受信する差動信号受信装置が送信した、前記擬似的なエラー信号を受信して生成したエラー検出信号を受信し、当該エラー検出信号に基づいて前記差動信号のマージンを判断する判定処理を実行させることを特徴とする請求項12から15のいずれか1項に記載の差動信号制御プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2008−252167(P2008−252167A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−87113(P2007−87113)
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】