説明

差動歯車装置

【課題】 簡単な構成の差動歯車装置を提供する。
【解決手段】 スリーエンドシャフト式差動輪群に結合する制御可能な制動装置(BK101)を通して、及び制御可能なクラッチ装置(CL101)によって、入力側で回転軸(S101)を同じ入力回転方向に駆動するとき、制御可能な制動装置(BK101)や制御可能なクラッチ装置(CL101)の操作を通して、出力側を正転または反転へ出力させ、解放されて互いに駆動せず、または入力側と出力側をロックさせ、かつ回転不能の状態にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は差動歯車装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の差動歯車装置は、入力側と出力側との間に同じ回転方向及び異なる回転方向の変速輪群を備え、通常正反転輪群を備えることによって、輪群の回転方向を変更させ、正転または反転の出力を形成する構造である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−222106号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の差動歯車装置は構造が比較的複雑である。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構成の差動歯車装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の差動歯車装置は、一種のスリーエンドシャフト式差動輪群の入力側で同じ入力回転方向へ駆動し、かつ制御可能な制動装置(BK101)と制御可能なクラッチ装置(CL101)を通して操作することによって、出力側の回転方向と同じ回転方向または反転方向へ出力させ、または解放されて互いに駆動せず、または入力側と出力側をロックさせ、かつ回転不能の状態にする。
【0006】
本発明の差動歯車装置は、スリーエンドシャフト式差動輪群に結合する制御可能な制動装置(BK101)の一種を通して、及び制御可能なクラッチ装置(CL101)によって、入力側で回転軸(S101)を同じ入力回転方向に駆動するとき、制御可能な制動装置(BK101)や制御可能なクラッチ装置(CL101)の操作を通して、出力側を正転または反転へ出力させ、解放されて互いに駆動せず、または入力側と出力側をロックさせ、かつ回転不能の状態にする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の第1実施形態による差動歯車装置を示す模式図。
【図2】本発明の第1実施形態による差動歯車装置の回転軸(S101)と回転軸(S102)とが同じ回転方向に駆動する作動状態を示す模式図。
【図3】本発明の第1実施形態による差動歯車装置の回転軸(S101)と回転軸(S102)とが逆回転方向に駆動する作動状態を示す模式図。
【図4】本発明の第1実施形態による差動歯車装置の回転軸(S101)と回転軸(S102)とがリリースされ、かつ互いに駆動しない作動状態を示す模式図。
【図5】本発明の第1実施形態による差動歯車装置の回転軸(S101)と回転軸(S102)とがロックされる作動状態を示す模式図。
【図6】本発明の第2実施形態による差動歯車装置を示す模式図。
【図7】本発明の第2実施形態による差動歯車装置の回転軸(S101)と回転軸(S102)とが同じ回転方向に駆動する作動状態を示す模式図。
【図8】本発明の第2実施形態による差動歯車装置の回転軸(S101)と回転軸(S102)とが逆回転方向に駆動する作動状態を示す模式図。
【図9】本発明の第2実施形態による差動歯車装置の回転軸(S101)と回転軸(S102)とがリリースされ、かつ互いに駆動しない作動状態を示す模式図。
【図10】本発明の第2実施形態による差動歯車装置の回転軸(S101)と回転軸(S102)とがロックされる作動状態を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の差動歯車装置のスリーエンドシャフト式差動輪群は、3個の入力回転出力入端を備え、三者は互いに差動駆動カップリングを行い、その従来の構成・構造は遊星歯車セットまたはエピサイクリック歯車列を含む。
本発明の遊星歯車セットを構成する差動歯車装置を以下に説明する。
【0009】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による差動歯車装置を図1に示す。差動歯車装置は、スリーエンドシャフト式差動輪群であって、遊星歯車セットによって構成される。
【0010】
図1に遊星歯車セット(DG101)の太陽歯車(W101)を回転軸(S101)に連結して出力入端とし、かつ外部環状歯車(W102)を回転軸(S102)に結合し、また遊星歯車セット(DG101)の遊星歯車(W103)によって動かされる遊星歯車のロッカーアーム(A103’)は遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103’)を経て回転軸(S102)に回転可能に重ね合わせ、及び別側の遊星歯車のロッカーアーム(A103)は遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103)を経て回転軸(S101)に回転可能に重ね合わせ、かつ遊星歯車のロッカーアーム(A103)または遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103)を制御可能な制動装置(BK101)の一つの作動側に連結し、制御可能な制動装置(BK101)の別の作動側をケーシング(H100)に固定し、また遊星歯車セット(DG101)をケーシング(H100)に固定することを示す。その主な構成は下記の通りである。
【0011】
−−遊星歯車セット(DG101):太陽歯車(W101)と外部環状歯車(W102)と少なくとも1個の遊星歯車(W103)とによって構成されることを含む。歯車が互いに噛合う遊星歯車セットの機能を形成し、または摩擦輪が互いに摩擦駆動することにより遊星歯車セットの機能を形成し、更に回転軸(S101)、回転軸(S102)、遊星歯車のロッカーアーム(A103)、遊星歯車のロッカーアーム(A103’)と遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103)、遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103’)と軸受によって構成され、遊星歯車セット(DG101)のボディーシェルに設置し、かつ遊星歯車セット(DG101)をケーシング(H100)に固定することを含む。
【0012】
−−遊星歯車のロッカーアーム(A103):一端は遊星歯車(W103)を回転可能に動かし、別端は遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103)を経て、回転軸(S101)に重ね合わせることによって、遊星歯車のロッカーアーム(A103)または遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103)を制御可能な制動装置(BK101)の一つの作動側に連結し、制御可能な制動装置(BK101)の別の作動側をケーシング(H100)に固定する。
【0013】
−−遊星歯車のロッカーアーム(A103’):一端は遊星歯車(W103)を回転可能に動かし、別端は遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103’)を経て回転軸(S102)に回転可能に重ね合わせる。
【0014】
−−制御可能な制動装置(BK101):人力または機械力、水力、空気力、または、電磁力により制御する制動装置であり、作動側を備え、閉合するブレーキロック状態または分離・解放状態で稼動させ、その1つの作動側を遊星歯車のロッカーアーム(A103)または遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103)に連結し、別の作動側をケーシング(H100)に固定する。
【0015】
−−制御可能なクラッチ装置(CL101):人力または機械力、水力、空気力、または、電磁力により駆動される制御可能なクラッチ装置または遠心式クラッチ装置によって構成され、回転軸(S101)と回転軸(S102)との間に設置することによって、連結または解放機能を稼動させる。
【0016】
−−遊星歯車セット(DG101)の太陽歯車(W101)を回転軸(S101)に連結して出力入端とし、遊星歯車セット(DG101)の遊星歯車(W103)によって動かされる遊星歯車のロッカーアーム(A103)と遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103)を回転軸(S101)に回転可能に重ね合わせ、かつ上述した遊星歯車のロッカーアーム(A103)または遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103)を制御可能な制動装置(BK101)の一つの作動側に連結し、制御可能な制動装置(BK101)の別の作動側をケーシング(H100)に固定する。
【0017】
外部環状歯車(W102)を回転軸(S102)に連結し、また遊星歯車(W103)と駆動カップリングし、かつ遊星歯車セット(DG101)の遊星歯車(W103)の別側によって動かされる遊星歯車のロッカーアーム(A103’)で遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103’)を駆動することによって、遊星歯車のロッカーアーム(A103’)を回転軸(S102)に回転可能に重ね合わせる。
太陽歯車(W101)を回転軸(S101)に連結し、また遊星歯車(W103)と駆動カップリングする。
図1に示す本実施形態の差動歯車装置の作動は、下記の一種または一種以上の機能を含む。
図2に、図1の回転軸(S101)と回転軸(S102)とが同じ回転方向に駆動する作動状態を示す。
図2に示す作動状態は下記の通りである。
【0018】
−−制御可能な制動装置(BK101)がリリースされるとき、かつ制御可能なクラッチ装置(CL101)が閉合・連結されるとき、回転軸(S101)と回転軸(S102)とが閉合・連結し、かつ同じ回転方向に駆動する。
図3に、図1の回転軸(S101)と回転軸(S102)とが逆回転方向に駆動する作動状態を示す。
図3に示す作動状態は下記の通りである。
【0019】
−−制御可能な制動装置(BK101)のブレーキがロックされ、かつ制御可能なクラッチ装置(CL101)がリリースされるとき、回転軸(S101)と回転軸(S102)との駆動関係は逆回転方向の駆動機能になる。
図4に、図1の回転軸(S101)と回転軸(S102)とがリリースされ、かつ互いに駆動しない作動状態を示す。
図4に示す作動状態は下記の通りである。
【0020】
−−制御可能な制動装置(BK101)がリリースされ、制御可能なクラッチ装置(CL101)がリリースされるとき、回転軸(S101)と回転軸(S102)とがリリースされ、かつ互いに駆動しない。
図5に、図1の回転軸(S101)と回転軸(S102)とがロックされる作動状態を示す。
図5に示す作動状態は下記の通りである。
【0021】
−−制御可能な制動装置(BK101)のブレーキがロックされ、かつ制御可能なクラッチ装置(CL101)が閉合・連結されるとき、回転軸(S101)と回転軸(S102)とはロック状態になる。
【0022】
本発明の差動歯車装置のスリーエンドシャフト式差動輪群に3個の入力回転出力入端を備え、三者は互いに差動駆動カップリングを行い、その従来の構成・構造は遊星歯車セットまたはエピサイクリック歯車列を含む。
本発明のエピサイクリック歯車列を構成する差動歯車装置を以下に説明する。
【0023】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態による差動歯車装置を図6に示す。差動歯車装置は、スリーエンドシャフト式差動輪群であって、エピサイクリック歯車列によって構成される。
【0024】
図6にエピサイクリック歯車列(EG201)の入力歯車(W201)を回転軸(S101)に連結して出力入端とし、かつ出力歯車(W202)を回転軸(S102)に結合し、かつエピサイクリック歯車列(EG201)のエピサイクリック歯車(W203)によって動かされるエピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203’)はエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203’)を経て回転軸(S102)に回転可能に重ね合わせ、及び別側のエピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203)はエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203)を経て回転軸(S101)に回転可能に重ね合わせ、かつエピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203)またはエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203)を制御可能な制動装置(BK101)の一つの作動側に連結し、制御可能な制動装置(BK101)の別の作動側をケーシング(H100)に固定し、またエピサイクリック歯車列(EG201)をケーシング(H100)に固定することを示す。その主な構成は下記の通りである。
【0025】
−−エピサイクリック歯車列(EG201):入力歯車(W201)と出力歯車(W202)と少なくとも1個のエピサイクリック歯車(W203)とによって構成されることを含む。傘型歯車が互いに噛合うことによりエピサイクリック歯車列の機能を形成し、または傘型摩擦輪が互いに摩擦駆動によってエピサイクリック歯車列の機能を形成し、及び回転軸(S101)、回転軸(S102)、エピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203)、エピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203’)とエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203)、エピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203’)と軸受によって構成され、またエピサイクリック歯車列(EG201)のボディーシェルに設置し、かつエピサイクリック歯車列(EG201)をケーシング(H100)に固定することを含む。上述した回転軸(S101)と回転軸(S102)との間の速比は同じまたは異なるようにすることができる。
【0026】
−−エピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203):一端はエピサイクリック歯車(W203)を回転可能に動かし、別端はエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203)を経て回転軸(S101)に重ね合わせることによって、エピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203)またはエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203)を制御可能な制動装置(BK101)の一つの作動側に連結し、制御可能な制動装置(BK101)の別の作動側をケーシング(H100)に固定する。
【0027】
−−エピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203’):一端はエピサイクリック歯車(W203)を回転可能に動かし、別端はエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203’)を経て回転軸(S102)に回転可能に重ね合わせる。
【0028】
−−制御可能な制動装置(BK101):人力または機械力、水力、空気力、または、電磁力により制御する制動装置であり、作動側を備え、閉合するブレーキロック状態または分離・解放状態で稼動させ、その1つの作動側を遊星歯車のロッカーアーム(A203)または遊星歯車のスリーブ回転軸(AS203)に連結し、別の作動側をケーシング(H100)に固定する
【0029】
−−制御可能なクラッチ装置(CL101):人力または機械力、水力、空気力、または、電磁力により駆動される制御可能なクラッチ装置または遠心式クラッチ装置によって構成され、回転軸(S101)と回転軸(S102)との間に設置することによって、連結または解放機能を稼動させる
【0030】
−−エピサイクリック歯車列(EG201)の入力歯車(W201)を回転軸(S101)に連結して出力入端とし、エピサイクリック歯車列(EG201)のエピサイクリック歯車(W203)によって動かされるエピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203)及びエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203)を回転軸(S101)に回転可能に重ね合わせ、かつ上述したエピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203)またはエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203)を制御可能な制動装置(BK101)の一つの作動側に連結し、制御可能な制動装置(BK101)の別の作動側をケーシング(H100)に固定する。
【0031】
出力歯車(W202)を回転軸(S102)に連結し、またエピサイクリック歯車(W203)と駆動カップリングし、かつエピサイクリック歯車列(EG201)のエピサイクリック歯車(W203)の別側によって動かされるエピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203’)でエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203’)を駆動することによって、エピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203’)を回転軸(S102)に回転可能に重ね合わせる。
入力歯車(W201)を回転軸(S101)に連結し、またエピサイクリック歯車(W203)と駆動カップリングする。
図6に示す本実施形態の差動歯車装置の作動は、下記の一種または一種以上の機能を含む。
図7に、図6の回転軸(S101)と回転軸(S102)とが同じ回転方向に駆動する作動状態を示す。
図7に示す作動状態は下記の通りである。
【0032】
−−制御可能な制動装置(BK101)がリリースされるとき、かつ制御可能なクラッチ装置(CL101)が閉合・連結されるとき、回転軸(S101)と回転軸(S102)とが閉合・連結し、かつ同じ回転方向に駆動する。
図8に、図6の回転軸(S101)と回転軸(S102)とが逆回転方向に駆動する作動状態を示す。
図8に示す作動状態は下記の通りである。
【0033】
−−制御可能な制動装置(BK101)のブレーキがロックされ、かつ制御可能なクラッチ装置(CL101)がリリースされるとき、回転軸(S101)と回転軸(S102)との駆動関係は逆回転方向の駆動機能になる。
図9に、図6の回転軸(S101)と回転軸(S102)とがリリースされ、かつ互いに駆動しない作動状態を示す。
図9に示す作動状態は下記の通りである。
【0034】
−−制御可能な制動装置(BK101)がリリースされ、制御可能なクラッチ装置(CL101)がリリースされるとき、回転軸(S101)と回転軸(S102)とがリリースされ、かつ互いに駆動しない。
図10に、図6の回転軸(S101)と回転軸(S102)がロックされる作動状態を示す。
図10に示す作動状態は下記の通りである。
【0035】
−−制御可能な制動装置(BK101)のブレーキがロックされ、かつ制御可能なクラッチ装置(CL101)が閉合・連結されるとき、回転軸(S101)及び回転軸(S102)はロック状態になる。
【符号の説明】
【0036】
A103、A103’ ・・・遊星歯車のロッカーアーム
AS103、AS103’ ・・・遊星歯車のスリーブ回転軸
BK101 ・・・制御可能な制動装置
CL101 ・・・制御可能なクラッチ装置
DG101 ・・・遊星歯車セット
H100 ・・・ケーシング
S101、S102 ・・・回転軸
W101 ・・・太陽歯車
W102 ・・・外部環状歯車
W103 ・・・遊星歯車
A203、A203’ ・・・エピサイクリック歯車のロッカーアーム
AS203、AS203’ ・・・エピサイクリック歯車のスリーブ回転軸
EG201 ・・・エピサイクリック歯車列
W201 ・・・入力歯車
W202 ・・・出力歯車
W203 ・・・エピサイクリック歯車

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御可能な制動装置(BK101)と、
制御可能なクラッチ装置(CL101)と、を備え、
スリーエンドシャフト式差動輪群の入力側で同じ入力回転方向へ駆動し、制御可能な制動装置(BK101)および制御可能なクラッチ装置(CL101)を通して操作することによって、出力側の回転方向と同じ回転方向または反転方向へ出力させ、または解放されて互いに駆動せず、または入力側と出力側とをロックさせ、かつ回転不能の状態にすることを特徴とする差動歯車装置。
【請求項2】
遊星歯車セット(DG101)と、
太陽歯車(W101)と、
回転軸(S101)と、
外部環状歯車(W102)と、
回転軸(S102)と、
遊星歯車(W103)と、
遊星歯車のロッカーアーム(A103’)と、
遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103’)と、
遊星歯車のロッカーアーム(A103)と、
遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103)と、をさらに備え、
遊星歯車セット(DG101)の太陽歯車(W101)を回転軸(S101)に連結して出力入端とし、かつ外部環状歯車(W102)を回転軸(S102)に結合し、
遊星歯車セット(DG101)の遊星歯車(W103)によって動かされる遊星歯車のロッカーアーム(A103’)は遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103’)を経て回転軸(S102)に回転可能に重ね合わせ、
別側の遊星歯車のロッカーアーム(A103)は遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103)を経て回転軸(S101)に回転可能に重ね合わせ、かつ遊星歯車のロッカーアーム(A103)または遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103)を制御可能な制動装置(BK101)の一つの作動側に連結し、
制御可能な制動装置(BK101)の別の作動側をケーシング(H100)に固定し、
遊星歯車セット(DG101)をケーシング(H100)に固定し、
遊星歯車セット(DG101)は太陽歯車(W101)と外部環状歯車(W102)と少なくとも1個の遊星歯車(W103)によって構成されることを含み、歯車が互いに噛合う遊星歯車セットの機能を形成し、または摩擦輪が互いに摩擦駆動することにより遊星歯車セットの機能を形成し、更に回転軸(S101)、回転軸(S102)、遊星歯車のロッカーアーム(A103)、遊星歯車のロッカーアーム(A103’)と遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103)、遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103’)と軸受によって構成され、遊星歯車セット(DG101)のボディーシェルに設置し、かつ遊星歯車セット(DG101)をケーシング(H100)に固定することを含み、
遊星歯車のロッカーアーム(A103)の一端は遊星歯車(W103)を回転可能に動かし、別端は遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103)を経て、回転軸(S101)に重ね合わせることによって、遊星歯車のロッカーアーム(A103)または遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103)を制御可能な制動装置(BK101)の一つの作動側に連結し、制御可能な制動装置(BK101)の別の作動側をケーシング(H100)に固定し、
遊星歯車のロッカーアーム(A103’)の一端は遊星歯車(W103)を回転可能に動かし、別端は遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103’)を経て回転軸(S102)に回転可能に重ね合わせ、
制御可能な制動装置(BK101)は人力または機械力、水力、空気力、または、電磁力により制御する制動装置であり、作動側を備え、閉合するブレーキロック状態または分離・解放状態で稼動させ、その1つの作動側を遊星歯車のロッカーアーム(A103)または遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103)に連結し、別の作動側をケーシング(H100)に固定し、
制御可能なクラッチ装置(CL101)は人力または機械力、水力、空気力、または、電磁力により駆動される制御可能なクラッチ装置または遠心式クラッチ装置によって構成され、回転軸(S101)と回転軸(S102)との間に設置することによって、連結または解放機能を稼動させ、
遊星歯車セット(DG101)の太陽歯車(W101)を回転軸(S101)に連結して出力入端とし、遊星歯車セット(DG101)の遊星歯車(W103)によって動かされる遊星歯車のロッカーアーム(A103)と遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103)を回転軸(S101)に回転可能に重ね合わせ、かつ遊星歯車のロッカーアーム(A103)または遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103)を制御可能な制動装置(BK101)の一つの作動側に連結し、制御可能な制動装置(BK101)の別の作動側をケーシング(H100)に固定し、
外部環状歯車(W102)を回転軸(S102)に連結し、また遊星歯車(W103)と駆動カップリングし、かつ遊星歯車セット(DG101)の遊星歯車(W103)の別側によって動かされる遊星歯車のロッカーアーム(A103’)で遊星歯車のスリーブ回転軸(AS103’)を駆動することによって、遊星歯車のロッカーアーム(A103’)を回転軸(S102)に回転可能に重ね合わせ、
太陽歯車(W101)を回転軸(S101)に連結し、遊星歯車(W103)と駆動カップリングすることを特徴とする請求項1に記載の差動歯車装置。
【請求項3】
制御可能な制動装置(BK101)がリリースされるとき、かつ制御可能なクラッチ装置(CL101)が閉合・連結されるとき、回転軸(S101)と回転軸(S102)とが閉合・連結し、かつ同じ回転方向に駆動することを特徴とする請求項2に記載の差動歯車装置。
【請求項4】
制御可能な制動装置(BK101)のブレーキがロックされ、かつ制御可能なクラッチ装置(CL101)がリリースされるとき、回転軸(S101)と回転軸(S102)との駆動関係は逆回転方向の駆動機能になることを特徴とする請求項2に記載の差動歯車装置。
【請求項5】
制御可能な制動装置(BK101)がリリースされ、制御可能なクラッチ装置(CL101)がリリースされるとき、回転軸(S101)と回転軸(S102)とがリリースされ、かつ互いに駆動しないことを特徴とする請求項2に記載の差動歯車装置。
【請求項6】
制御可能な制動装置(BK101)のブレーキがロックされ、かつ制御可能なクラッチ装置(CL101)が閉合・連結されるとき、回転軸(S101)と回転軸(S102)とはロック状態になることを特徴とする請求項2に記載の差動歯車装置。
【請求項7】
エピサイクリック歯車列(EG201)と、
入力歯車(W201)と、
回転軸(S101)と、
出力歯車(W202)と、
回転軸(S102)と、
エピサイクリック歯車(W203)と、
エピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203’)と、
エピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203’)と、
エピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203)と、
エピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203)と、をさらに備え、
エピサイクリック歯車列(EG201)の入力歯車(W201)を回転軸(S101)に連結して出力入端とし、かつ出力歯車(W202)を回転軸(S102)に結合し、
エピサイクリック歯車列(EG201)のエピサイクリック歯車(W203)によって動かされるエピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203’)はエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203’)を経て回転軸(S102)に回転可能に重ね合わせ、
別側のエピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203)はエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203)を経て回転軸(S101)に回転可能に重ね合わせ、
エピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203)またはエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203)を制御可能な制動装置(BK101)の一つの作動側に連結し、
制御可能な制動装置(BK101)の別の作動側をケーシング(H100)に固定し、
エピサイクリック歯車列(EG201)をケーシング(H100)に固定し、
エピサイクリック歯車列(EG201)は入力歯車(W201)と出力歯車(W202)と少なくとも1個のエピサイクリック歯車(W203)によって構成されることを含み、傘型歯車が互いに噛合うことによりエピサイクリック歯車列の機能を形成し、または傘型摩擦輪が互いに摩擦駆動によってエピサイクリック歯車列の機能を形成し、及び回転軸(S101)、回転軸(S102)、エピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203)、エピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203’)とエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203)、エピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203’)と軸受によって構成され、エピサイクリック歯車列(EG201)のボディーシェルに設置し、かつエピサイクリック歯車列(EG201)をケーシング(H100)に固定することを含み、回転軸(S101)と回転軸(S102)との間の速比は同じまたは異なるようにすることができ、
エピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203)の一端はエピサイクリック歯車(W203)を回転可能に動かし、別端はエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203)を経て回転軸(S101)に重ね合わせることによって、エピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203)またはエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203)を制御可能な制動装置(BK101)の一つの作動側に連結し、制御可能な制動装置(BK101)の別の作動側をケーシング(H100)に固定し、
エピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203’)の一端はエピサイクリック歯車(W203)を回転可能に動かし、別端はエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203’)を経て回転軸(S102)に回転可能に重ね合わせ、
制御可能な制動装置(BK101)は人力または機械力、水力、空気力、または、電磁力により制御する制動装置であり、作動側を備え、閉合するブレーキロック状態または分離・解放状態で稼動させ、その1つの作動側を遊星歯車のロッカーアーム(A203)または遊星歯車のスリーブ回転軸(AS203)に連結し、別の作動側をケーシング(H100)に固定し、
制御可能なクラッチ装置(CL101)は人力または機械力、水力、空気力、または、電磁力により駆動される制御可能なクラッチ装置または遠心式クラッチ装置によって構成され、回転軸(S101)と回転軸(S102)との間に設置することによって、連結または解放機能を稼動させ、
エピサイクリック歯車列(EG201)の入力歯車(W201)を回転軸(S101)に連結して出力入端とし、エピサイクリック歯車列(EG201)のエピサイクリック歯車(W203)によって動かされるエピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203)及びエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203)を回転軸(S101)に回転可能に重ね合わせ、かつエピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203)またはエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203)を制御可能な制動装置(BK101)の一つの作動側に連結し、制御可能な制動装置(BK101)の別の作動側をケーシング(H100)に固定し、
出力歯車(W202)を回転軸(S102)に連結し、またエピサイクリック歯車(W203)と駆動カップリングし、かつエピサイクリック歯車列(EG201)のエピサイクリック歯車(W203)の別側によって動かされるエピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203’)でエピサイクリック歯車のスリーブ回転軸(AS203’)を駆動することによって、エピサイクリック歯車のロッカーアーム(A203’)を回転軸(S102)に回転可能に重ね合わせ、
入力歯車(W201)を回転軸(S101)に連結し、エピサイクリック歯車(W203)と駆動カップリングすることを特徴とする請求項1に記載の差動歯車装置。
【請求項8】
制御可能な制動装置(BK101)がリリースされるとき、かつ制御可能なクラッチ装置(CL101)が閉合・連結されるとき、回転軸(S101)と回転軸(S102)とが閉合・連結し、かつ同じ回転方向に駆動することを特徴とする請求項7に記載の差動歯車装置。
【請求項9】
制御可能な制動装置(BK101)のブレーキがロックされ、かつ制御可能なクラッチ装置(CL101)がリリースされるとき、回転軸(S101)と回転軸(S102)との駆動関係は逆回転方向の駆動機能になることを特徴とする請求項7に記載の差動歯車装置。
【請求項10】
制御可能な制動装置(BK101)がリリースされ、制御可能なクラッチ装置(CL101)がリリースされるとき、回転軸(S101)と回転軸(S102)とがリリースされ、かつ互いに駆動しないことを特徴とする請求項7に記載の差動歯車装置。
【請求項11】
制御可能な制動装置(BK101)のブレーキがロックされ、かつ制御可能なクラッチ装置(CL101)が閉合・連結されるとき、回転軸(S101)及び回転軸(S102)はロック状態になることを特徴とする請求項7に記載の差動歯車装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−225507(P2012−225507A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−91028(P2012−91028)
【出願日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【出願人】(599075531)
【Fターム(参考)】