説明

布染め用ビーム染色装置

【課題】染液を循環しかつレベルを一定に保つための、大きなスペースを必要としない膨張兼圧送室を備えた、布染め用ビーム染色装置を提供する。
【解決手段】 布染め用ビーム染色装置は容器1内に取出し可能に配置される布ビーム5を有し、この布ビームは編織布からなる巻付体6を受容すべく整えられている。膨張兼圧送室13は容器内で、布ビームを巻付体付きで含む容器領域から仕切られた容器領域内に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、閉鎖可能な容器と、容器内に取出し可能に配置され、編織布からなる巻付体を受容すべく整えられ、かつ周面壁領域で穿孔された少なくとも1つの管を有する布ビームとを備えてなる布染め用ビーム染色装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このような布染め用ビーム染色装置は実務においてさまざまな実施形態において公知である。それらはウェブ状または帯状編織布に染色するのに役立ち、編織布は布ビームに巻き取られて単数または複数の並置される巻層とされ、一般に半径方向内から外へと処理染液を流通させる。染液は編織布の処理中循環ポンプを含む回路中を案内され、この回路は場合によっては、各処理工程用に必要な染液温度を調整できるようにするために熱交換器を含む。この染液回路に接続された添加剤槽から、処理プログラム経過中の特定時点に染液回路に添加剤を入れることができる。これは一般に、水溶液または分散液中に存在しそれゆえに一定の液量で回路に入れられる薬液である。
【0003】
この布染め用ビーム染色装置の耐圧容器は通常、円筒形にオートクレーブとして構成され、完全巻取り布ビームの装架が容易となるのを考慮して横置きに配置されている。多くの処理、特に編織布の染色操作は、空気中酸素の作用を排除するために処理中容器の完全浸液を要求する。処理経過中、プロセスに起因した染液温度変化と場合によっては添加剤槽からの処理剤の持込みとによって引き起こされる染液容積変化が現れるので、布ビームを巻付体付きで含む容器に膨張兼圧送室が付設され、オーバフロー管路を介して容器と結合されている。実務において知られている布染め用ビーム染色装置ではこの膨張兼圧送室が独自の密閉槽の態様に構成され、容器の上方に配置されまたはこれに直接載置されている。この槽内で一定の染液レベルが維持され、この染液レベルは処理中容器が完全浸液されまた同時に容器内での望ましくない圧力上昇を容器が防止することを確保する。容器の上側領域内に気泡が生じるのを防止するために、膨張兼圧送室を形成する槽は少なくとも1つのオーバフロー管路を介して容器と結合されており、このオーバフロー管路は容器の上面から軸線方向で相互に離間した2箇所で出発している。
【0004】
布ビームを巻付体付きで含む容器上への釜状槽の配置は、布染め用ビーム染色装置を受容する建造物にかなりの天井高さを必要とする。それは設計上も支出を要する。それゆえに、膨張兼圧送室を形成する釜状槽は既に容器の横にも配置されたが、しかしこれはこの場合比較的長いオーバフロー管路を必要とし、さらに、容器上部内またはオーバフロー管路内に気泡が生じるのを防止するために特別な措置を必要とする。また、このような槽を容器の横に配置することは空間上の理由からしばしば望ましくない。
【0005】
最後になお触れておくなら、極力同じ濃度が常に存在していることを達成するために、また薬液またはこのような有害物の堆積が生じるのを防止するために、膨張兼圧送室内に含まれた染液はやはり循環させられねばならない。それゆえに公知の布染め用ビーム染色装置は限定された独自の染液循環回路を容器内部空間、オーバフロー管路手段および膨張兼圧送室によって維持するための機構を有する。代表的にはこの限定された染液循環回路内で割合的に総染液量とほぼ同じ量が循環される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この技術の現状から出発して本発明の課題は、安価に製造する可能性において単純で明快な構造と、布ビームを巻付体付きで含む容器の上方の僅かなスペース需要とを特徴とする布染め用ビーム染色装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題を解決するために本発明に係る布染め用ビーム染色装置は請求項1の特徴を有する。
【0008】
新規な布染め用ビーム染色装置では、膨張兼圧送室が容器内自体に直接配置されている。従って、布ビームを巻付体付きで含む容器の外側に従来必要であった添加剤槽または添加剤釜がすべて省かれ、比較的僅かなスペース需要において布染め用ビーム染色装置全体のごく単純で明快な構造が得られる。
【0009】
好ましい1実施形態において膨張兼圧送室は、布ビームを巻付体付きで含む容器領域から仕切られた容器領域内に配置されており、これは例えば容器内の分離円板によって行うことができる。その際、膨張兼圧送室は容器の軸線方向で、布ビームを巻付体付きで含む容器領域の横に配置されている。
【0010】
膨張兼圧送室に通じるオーバフロー管路手段は一般に容器上面から出発し、少なくとも部分的に容器の外側に延設されている。しかし、オーバフロー管路手段がやはり少なくとも部分的に容器自体内に延設される実施形態も基本的に考えられる。容器の完全浸液時に容器上部内に気泡が生じるのを防止するために、必要なら、オーバフロー管路手段は巻付体の軸線方向長さにわたって分散配置される少なくとも2箇所で容器内部と結合されている。巻付体の長さに依存して、複数のこのような取出し部を巻付体の軸線方向長さにわたって分散して設けておくこともできる。しかし単一のオーバフロー管路でもしばしば間に合う。
【0011】
染液循環ポンプを含む染液回路は、望ましくは、容器から出発して布ビームの穿孔管と結合された管路手段を有し、この管路手段は循環ポンプの吸込側または圧力側に接続されている。その際、染液循環ポンプが吸込側では容器から出発する管路手段と、また圧力側では布ビームの穿孔管と結合されており、運転時に巻付体が半径方向内から外へと染液を流通させるように、配置は講じておくことができる。しかし処理される編織布の種類または処理過程自体がそれを有利であると思われる場合、容器内に通される管路手段は染液循環ポンプによって圧力を負荷しておくこともでき、巻付体は半径方向外から内へと染液を流通させる。流通方向の反転は染液方向転換部材を循環回路中に設けることによって達成することができ、またはポンプの回転方向を変更するための機構、目的に合わせたフラップ等を染液循環ポンプに付設することができる。膨張兼圧送室を含む限定された染液循環回路が望ましくは独自の染液移送手段を含み、この染液移送手段は有利な1実施形態においてインゼクタを含むことができ、そのインゼクタノズルは染液循環ポンプの圧力側と接続され、インゼクタは吸込側で膨張兼圧送室に接続されている。選択的に移送手段はポンプを含むこともできる。
【0012】
本発明のその他の諸構成、諸展開は従属請求項の対象である。
【0013】
本発明対象の1実施例が図面に示してある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1に略示した布染め用ビーム染色装置は耐圧容器またはオートクレーブとして構成される染色釜1を有し、この染色釜は円筒形横断面を有し、運転状態のとき縦軸線を水平にして横置きに配置されている。染色釜1は片側が皿形鏡板2によって、反対側は開放可能な蓋3によって閉鎖されており、この蓋は符号4に示唆した環状フランジを介して運転時圧密に染色釜1と結合されている。染色釜1内にこの実施例では同軸な布ビーム5が配置されており、この布ビームは被処理編織布によって形成される円筒形巻付体6を担持する。布ビーム5は軸線方向でずらして配置しておくこともできる。布染め用ビーム染色装置では一般的な如くに布ビーム5は実質的に円筒形穿孔管からなり、管壁に配置されるその穿孔は符号7に示唆されている。管はその自由端8が閉鎖されている。布ビーム5は反対側の末端が符号9で、染色釜3内に含まれたそれ自体公知の保持構造体10で取出し可能に保持されている。
【0015】
染色釜1の内部空間は、縁側で釜内壁に対して密封されて釜縦軸線に直角に向いた分離円板11によって2つの区域12、13に仕切られており、従って区域は染色釜3の軸線方向で並べられている。蓋3によって閉鎖された染色釜区域12は布ビーム5を巻付布6付きで含む。その軸線方向長さは布ビーム5の長さに調整されている。他方の軸線方向で短い方の染色釜区域13は、布ビーム5を含む染色釜区域12に対して密閉された膨張兼圧送室を形成し、分離円板11と円筒形染色釜1の反対側の皿形鏡板2とその間にある外被区域とによって限定されている。膨張兼圧送室を形成する染色釜区域13は釜軸線と同軸な圧力管路14が横断し、この圧力管路は布ビーム5を形成する穿孔管に接続されている。圧力管路14が染液循環ポンプ15の圧力側と結合され、吸込側には吸込管路16が接続されている。この吸込管路は2つの互いに並行な分岐管路17を介して2箇所で染色釜1の下面に接続されており、分岐管路は染色釜1の軸線方向で相互に離間し、布ビーム5を含む染色釜区域12から出発している。吸込管路16は符号17に示唆した熱交換器に通されており、この熱交換器は、巻付体6を形成する編織布の処理中、流れる処理染液を各処理工程に必要な温度に保ち、すなわち処理染液を暖めまたは冷やすことを可能とする。
【0016】
吸込管路16に遮断弁18を介して添加剤槽19が接続されており、この添加剤槽は編織布処理用添加剤を水溶液または分散液中に含有している。添加剤槽19は遮断弁18を含む接続管路20を介して吸込管路16と結合されており、この接続管路中に配置されている圧送ポンプ21は遮断弁18の開放時に添加剤槽19から吸込管路16内に添加剤を移送することを可能とする。
【0017】
染色釜1の上方に軸線方向に延ばして配置されるオーバフロー管路22は円筒形染色釜外被の上側頂線に沿って、相互に離間した2つの分岐管路23を介して、布ビーム5を含む染色釜区域12に通じている。オーバフロー管路22はその他端が膨張兼圧送室内で密封されて他方の染色釜区域13に導入されており、そこでオーバフロー管は少なくとも染色釜1の円筒軸線近傍で図1に示唆された最低染液レベルに至るまで達している。布ビーム5および巻付体6の長さに依存して、布ビーム5の長さにわたって分散させて複数の分岐管路23を配置しておくこともでき、分岐管路はそれらによって形成される取出し部が染色釜1の完全浸液時に染色釜上側領域内に残留気泡を生じるのを妨げるように軸線方向で分散されている。
【0018】
膨張兼圧送室を形成する染色釜区域13の下面から遮断弁24を含む管路25が分岐し、インゼクタ26の吸込嵌め管へと通じている。このインゼクタは例示的基本構造で図2に示してある。インゼクタ26の噴射ノズル27は遮断弁28を含む管路29を介して染液循環ポンプ15の圧力側と結合されている一方、捕捉ノズル30は場合によってはディフューザ31を後段に設けて管路32を介して吸込管路16に接続されている。インゼクタ26は調節可能に構成しておくことができる。その調節円錐体が符号33に示唆されており、場合によってはアクチュエータ34によって軸線方向で変位させることができる。
【0019】
最後に、吸込管路16に接続されたドレン弁35が装置全体の排出を可能とする。
【0020】
以上述べた布染め用ビーム染色装置は次の如く作動する。
【0021】
場合によって複数の軸線方向で並んだ巻層からなる巻付体6付きで布ビーム5を染色釜1に挿入後、蓋3が密封閉鎖され、装置は例えば弁35を介して処理染液を充填される。染色釜1は完全浸液される。オーバフロー管路22を介して染色釜区域13内の膨張兼圧送室も、図1に示唆した最低レベルよりも上方にあるレベルに充填され、このレベルにおいてオーバフロー管路22は液面の下に達し、すなわち液中に浸漬される。オーバフロー管路22自体は、分岐管路23と同様、染液が充填されている。
【0022】
充填後、処理染液は染液循環ポンプ15によって、染液循環ポンプ15および染色釜区域12を含む回路経路内で循環させられる。処理染液は循環ポンプ15によって吸込管路16を介して染色釜から吸い込まれる。処理染液は熱交換器17を流通するとき暖められまたは冷やされ、こうしてその都度適切な処理温度にされた処理染液は次に循環ポンプ15と圧力管路14とを介して布ビーム5の穿孔管内に移送される。処理染液は穿孔7を介して半径方向内から外へと巻付体6の編織布を流通し、最後に再び吸込管路16を介して循環ポンプ15によって吸い込まれる。
【0023】
この染液循環中、染色釜1が持続的に完全浸液状態に保たれる一方、染色釜区域13内の膨張兼圧送室内で染液レベルは図1で最低レベルと最高レベルとの間にあるレベルに保たれ、このレベル上に空気クッションがある。
【0024】
循環ポンプ15の作動時に遮断弁24を開放すると染液がインゼクタ26の噴射ノズル27に流れ込み、こうしてインゼクタは膨張兼圧送室から染液を吸い込み、管路32を介して吸込管路16内に移送する。それとともに、吸込管路16と染液循環ポンプ15と圧力管路14と布ビーム5と染色釜1とを介して閉じた染液主循環回路を補足して、限定された独自の染液回路が設けられており、この染液回路はオーバフロー管路22と染色釜区域13内の膨張兼圧送室とインゼクタ26と主循環ポンプ15と圧力管路14と布ビーム5と染色釜区域12とを介して延び、膨張兼圧送室内に含まれた処理染液を持続的に循環させるのに役立つ。代表的には、インゼクタ26を含む染液回路を介して総染液の約10分の1が循環する。
【0025】
処理染液は熱交換器17によって加熱されると容積増大を受ける。これは、添加剤移送ポンプ21を介して添加剤が添加剤槽19から吸込管路16内に投与されるときにも同様にあてはまる。膨張と添加剤とによって高まる処理染液容積は染色釜区域12からオーバフロー管路22を介して染色釜区域13内の分離円板11によって分離された膨張兼圧送室内に流れ、そのなかで染液レベルが相応に高まる。相応に調節されるインゼクタ26によってこの処理染液は上で既に説明したように再び主循環部に送り戻される。
【0026】
布染め用ビーム染色装置の上記動作様式において巻付体6が半径方向内から外へと処理染液を流通させる一方、単純な染液方向転換措置によって布染め用ビーム染色装置は染液流れ方向を反転して作動するように切り替えることができる。その際、巻付体6が外から内へと染液を流通させる。すなわち吸込管路16が圧力管路として運転される一方、圧力管路14が吸込管路となる。巻付体6を形成する編織布のその都度の処理に依存して、それが不可欠でありまたは望ましいと実証される場合、半径方向内から外へと起きる流通と半径方向外から内へと起きる流通との間で往復して切り換えることもできる。染液流れ方向のこのような反転は相応する染液方向転換部材によって、例えばこのために配置された循環ポンプ15の回転方向が切り換えられおよび/または循環ポンプ15に方向転換管路およびフラップが付設される形で、簡単に達成することができる。循環ポンプの回転方向を反転する場合インゼクタ26は方向転換可能な独自のポンプに取り替えられ、このポンプは染色釜区域13内の膨張兼圧送室の流通方向を反転させることもできる。その際、染色釜1によって形成されるオートクレーブを区域12に相当する処理室と区域13に相当する膨張兼圧送室とに分割する原理に変化はない。
【0027】
染色釜区域13内の膨張兼圧送室が染色釜1に一体化されていることによって、布染め用ビーム染色装置が工場ホール内に特別な空間高さを必要としないコンパクトな構造様式を有する一方、同時に、公知の構造様式に比べて安価な解決が得られる。この点について付記しておくなら、染色釜1内への膨張兼圧送室の収容は必ずしも図1に示して先に述べたような特別有利な仕方で行う必要がなく、膨張兼圧送室が別の箇所におよび/または別の形状、例えば切片状または扇状形状で円筒形染色釜1内に収容された実施形態も考えられる。オーバフロー管路22も、染色釜1の外側に必ずしも延設する必要はない。相応する管路は少なくとも部分的に染色釜1の内部に設けておくこともできる。
【0028】
布染め用ビーム染色装置の前記実施形態では、染色釜区域13内の膨張兼圧送室から目的にごく適した仕方でインゼクタ26を介して染液主循環部内に処理染液が供給される。そのことから染色釜1がいつでも通気され、それとともに優れた処理結果、特に染色結果がもたらされる。
【0029】
付記しておくなら、染色釜1は必ずしも耐圧式に構成しておく必要はない。本発明に係る考えは布染め用大気圧ビーム染色機にも応用可能である。
【0030】
さらに、分離円板15が染色釜1の液密区分を生じない実施形態も考えられる。分離円板は例えばその下側領域に開口部を有することができ、またはその上側領域にオーバフローエッジ付きで構成しておくことができ、このオーバフローエッジは染色釜1内に配置される嵌め管等として実現しておくこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係る布染め用ビーム染色装置を略縦断面原理図で示す。
【図2】図1による布染め用ビーム染色装置のインゼクタを略図で示す。
【符号の説明】
【0032】
1 容器
5 布ビーム
6 巻付体
11 隔壁
12 容器領域
13 仕切られた容器領域(染液膨張兼圧送室)
14 染液管路
15 染液循環ポンプ
16 管路手段
17 熱交換器
22 オーバフロー管路手段
23 オーバフロー管路手段
26 染液移送手段(インゼクタ)
27 インゼクタノズル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉鎖可能な容器(1)と、
この容器内に取出し可能に配置され、編織布からなる巻付体(6)を受容すべく整えられ、かつその周面領域で穿孔された少なくとも1つの管を有する布ビーム(5)と、
オーバフロー管路手段(22)を介して容器内部空間と結合された染液膨張兼圧送室(13)と、布ビーム(5)および容器内部を含む染液回路中にある染液循環ポンプ(15)を含む染液循環機構と、
限定された独自の染液循環回路を容器内部空間、オーバフロー管路手段(22)および膨張兼圧送室(13)によって維持するための機構(25、26、32)とを備えてなる布染め用ビーム染色装置において、
膨張兼圧送室(13)が、容器(1)内で、布ビーム(5)を巻付体(6)付きで含む容器領域(12)から仕切られた容器領域(13)内に直接配置されていることを特徴とする布染め用ビーム染色装置。
【請求項2】
膨張兼圧送室が、容器(1)の軸線方向で、布ビーム(5)を巻付体(6)付きで含む容器領域(12)の横に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の布染め用ビーム染色装置。
【請求項3】
膨張兼圧送室が、布ビーム(5)および巻付体(6)を含む容器領域(12)から液密に仕切られていることを特徴とする、請求項2に記載の布染め用ビーム染色装置。
【請求項4】
膨張兼圧送室が、布ビーム(5)および巻付体(6)を含む容器領域(12)から隔壁(11)によって仕切られており、この隔壁が、少なくとも1つの液通路を有することを特徴とする、請求項2に記載の布染め用ビーム染色装置。
【請求項5】
布ビームの穿孔管と結合された染液管路(14)が、膨張兼圧送室を横断していることを特徴とする、請求項4に記載の布染め用ビーム染色装置。
【請求項6】
オーバフロー管路手段(22、23)が、容器上面から出発するように配置されていることを特徴とする、請求項1〜5の中の何れか1項に記載の布染め用ビーム染色装置。
【請求項7】
オーバフロー管路手段(22、23)が、少なくとも部分的に容器(1)の外側に延設されていることを特徴とする、請求項6に記載の布染め用ビーム染色装置。
【請求項8】
オーバフロー管路手段(22、23)が、巻付体の軸線方向長さにわたって分散配置される少なくとも2箇所で容器内部と結合されていることを特徴とする、請求項6または7に記載の布染め用ビーム染色装置。
【請求項9】
染液循環ポンプ(15)を含む染液回路が、循環する染液の温度を調節するための熱交換器(17)を含むことを特徴とする、請求項1〜8の中の何れか1項記載の布染め用ビーム染色装置。
【請求項10】
染液循環ポンプ(15)を含む染液回路が、容器(1)から出発(16、17)して布ビームと結合された管路手段(14)を含み、この管路手段が、循環ポンプ(15)の吸込側もしくは圧力側に接続されていることを特徴とする、請求項1〜9の中の何れか1項に記載の布染め用ビーム染色装置。
【請求項11】
染液循環ポンプ(15)が、吸込側では容器(1)から出発する管路手段(16)と、また圧力側では布ビーム(5)と結合されており、運転時に巻付体(6)が、半径方向内から外へと染液を流通させることを特徴とする、請求項10に記載の布染め用ビーム染色装置。
【請求項12】
容器(1)内に通される管路手段(16)が、染液循環ポンプ(15)によって圧力を負荷され、巻付体(6)が、半径方向外から内へと染液を流通させることを特徴とする、請求項10に記載の布染め用ビーム染色装置。
【請求項13】
膨張兼圧送室を含む染液循環回路が、染液移送手段(26)を含むことを特徴とする、請求項1〜12の中の何れか1項に記載の布染め用ビーム染色装置。
【請求項14】
染液移送手段が、インゼクタ(26)を含み、そのインゼクタノズル(27)が、染液循環ポンプ(15)の圧力側と接続され、インゼクタが、吸込側で膨張兼圧送室に接続されていることを特徴とする、請求項13に記載の布染め用ビーム染色装置。
【請求項15】
移送手段が、ポンプを含むことを特徴とする、請求項12に記載の布染め用ビーム染色装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−207040(P2006−207040A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−17116(P2005−17116)
【出願日】平成17年1月25日(2005.1.25)
【出願人】(505030270)ゼン・マシーネン・(ビー・ブイ・アイ)・リミテッド (5)
【Fターム(参考)】