説明

希土類磁石類の回収方法

【課題】樹脂と一体化された希土類磁石類を含む製品から樹脂を除去した希土類磁石類を回収することができる希土類磁石類の回収方法を提供する。
【解決手段】樹脂と一体化された希土類磁石類が含まれている製品から希土類磁石類を回収する方法であって、樹脂と一体化された希土類磁石類を熱水処理して前記樹脂を分解、剥離して前記希土類磁石類を回収する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、希土類磁石類の回収方法に関する。
【背景技術】
【0002】
希少金属(レアメタル)や希少希土類(レアアース)は、一般家電製品からコンピュータ周辺機器、電子機器、自動車、医療機器など幅広く使用されている。特に、Nd(ネオジウム)やDy(ジスプロシウム)などの希土類を含む希土類磁石合金などの希土類磁石類は、磁気性能が良く、発電機などのモータ、ハードディスク用のアクチュエータ、洗濯機のモータ・ロータなどに使われている。
【0003】
これら希少物質を利用するためには、希少物質を安定的に確保することが重要であり、資源の偏在性による社会的制約や需要増加による価格高騰などが要因となって、リサイクルに対する要求が高まっている。
【0004】
一方、2001年4月より家電リサイクル法が施行され、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の家電4品目のリサイクルが義務付けられている。これら家電製品のリサイクル処理では、鉄、銅、アルミニウムなどの金属と、プラスチックなどの樹脂屑とを分別回収している。例えば、図4に示すように、洗濯機などの廃棄家電をそのまま粉砕し、磁力、渦電流、比重などを利用した選別手法による機械分割で、金属と樹脂屑とを分別回収している。
【0005】
このような状況のもと、最近、洗濯機やエアコンにおいて、高性能な希土類磁石類を含むコンプレッサ・ロータやモータ・ロータが使われるようになってきている。特に希土類磁石類が樹脂などと固着されて用いられている場合、手作業や機械的に解体、粉砕するなどの従来の方法によって希土類磁石類に固着している樹脂を除去して希土類磁石類を回収することは困難である。手作業や機械的な解体の場合、手間のわりに樹脂を綺麗に分離することが困難であり、粉砕してしまうと鉄等の金属成分との分離が困難である。
【0006】
これまでに報告されている回収技術としては、特許文献1記載の技術がある。特許文献1記載の技術は、希土類磁石の磁石加工工程で発生するスクラップやスラッジから希土類元素を回収する技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−60863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、この回収技術は、回収された希土類磁石のスクラップやスラッジを対象とする希土類元素の回収技術である。洗濯機やエアコンなどの家電製品に含まれる希土類磁石類はその家電製品単体中の数%程度であるため、希土類元素を回収するためには、まず、家電製品の筐体であるプラスチックや鋼板から希土類磁石類を選択的に回収することが必要になる。
【0009】
また、家電製品に含まれている希土類磁石類は、上述したように、樹脂で被覆(封止)されていたり樹脂が固着されていたりするなど樹脂と一体化された状態となっている場合には、希土類磁石類から樹脂を除去することが必要になる。
【0010】
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、樹脂と一体化された希土類磁石類を含む製品から樹脂を除去した希土類磁石類を回収することができる希土類磁石類の回収方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、本発明は、樹脂と一体化された希土類磁石類を含む製品から希土類磁石類を回収する方法であって、樹脂と一体化された希土類磁石類を熱水処理して前記樹脂を分解、剥離して前記希土類磁石類を回収することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、樹脂と一体化された希土類磁石類を含む製品から希土類磁石類を回収する方法であって、(a)製品を解体して、樹脂と一体化された希土類磁石類を回収する工程と、(b)回収した樹脂と一体化された希土類磁石類を熱水処理して樹脂を分解、剥離して希土類磁石類を回収する工程と、を備えることを特徴とする。
【0013】
この希土類磁石類の回収方法においては、樹脂と一体化された希土類磁石類を収納した網目状収納体を分解槽に投入し、この分解槽内で熱水処理した後、前記網目状収納体を前記分解槽から取り出して前記網目状収納体から前記希土類磁石類を回収することが好ましい。
【0014】
また、この希土類磁石類の回収方法においては、熱水処理の水は、アルカリ金属塩を含有することが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、樹脂と一体化された希土類磁石類を含む製品から樹脂を除去した希土類磁石類を回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の希土類磁石類の回収方法の一実施形態を示したフローチャートである。
【図2】熱水処理のプロセスフローの模式図である。
【図3】熱水処理の別のプロセスフローの模式図である。
【図4】従来の廃棄家電の回収方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、上記のとおり、樹脂と一体化された希土類磁石類を含む製品から希土類磁石類を回収する方法である。
【0018】
本発明が対象としている製品としては、例えば、洗濯機やエアコンなどの家電製品を挙げることができるが、樹脂と一体化された希土類磁石類が含まれているものであれば特に限定されない。例えば、コンピュータ周辺機器、電子機器、通信機器、自動車、医療機器などでもよい。また、上記した製品に含まれるモータやアクチュエータ、さらにその構成部品であるロータなども本発明が対象としている製品とすることもできる。これらの製品は、使用済み製品などの廃棄製品を含む。
【0019】
本発明において、希土類磁石類とは、サマリウムコバルト磁石やネオジウム磁石などの希土類磁石をはじめとする各種の希土類金属およびそれを含む合金、さらに希少金属などである。
【0020】
樹脂と一体化された希土類磁石類とは、希土類磁石類が、樹脂の硬化物で被覆もしくは封止されていたり、接着剤などを介してまたは介さずに樹脂の硬化物と固着されていたりするものなどをいう。希土類磁石類は粉末または成形体として樹脂と一体化されている。希土類磁石類が成形体として樹脂と一体化されている場合、本方法によれば希土類磁石類を成形体のまま回収することができる。
【0021】
樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂などを挙げることができるが、これに限定されるものではない。また、樹脂には、炭酸カルシウムや水酸化カルシウムなどの無機充填材や、ガラス繊維などの無機物や、その他の成分が含有されていてもよい。
【0022】
このような樹脂と一体化された希土類磁石類は、製品の構成部材、または製品を構成する部品の構成部材であるとすることができる。例えば、回収の対象となる製品が洗濯機やエアコンなどの家電製品の場合、樹脂と一体化された希土類磁石類は、その家電製品を構成するモータのロータの構成部材とすることができる。回収の対象となる製品がモータである場合、樹脂と一体化された希土類磁石類は、そのモータを構成するロータの構成部材とすることができる。製品がロータである場合、樹脂と一体化された希土類磁石類は、そのロータの構成部材とすることができる。このロータは、例えば、希土類磁石の成形体および鉄枠が熱硬化性樹脂でモールドされるなどして構成されている。
【0023】
このように構成部材としての樹脂と一体化された希土類磁石類には、樹脂や希土類磁石類以外の部材、例えば、鉄、銅などの金属部材、炭素繊維などの無機部材、有機部材などが含まれていてもよい。
【0024】
本発明は、樹脂と一体化された希土類磁石類を熱水処理して樹脂を分解、剥離して希土類磁石類を回収する。この熱水処理は、製品単体そのものに対して行うこともできるし、製品を解体してその解体品に対して行うこともできる。
【0025】
以下、図1の希土類磁石類回収のフローチャートおよび図2の熱水処理のプロセスフローの模式図に沿って説明する。図1の希土類磁石類回収のフローチャートは、本発明の希土類磁石類の回収方法の一実施形態を示しており、製品を解体してその解体品に対して熱水処理を行う場合の一実施形態である。
【0026】
本実施形態では、図1に示すように、まず、製品単体そのものを解体することから始める。例えば、工作機械や治具などを用いて製品を部品単位(部品単体)まで解体し、樹脂と一体化された希土類磁石類を含む希土類磁石類含有部品と、その他の部品類(希土類磁石類を含まない部品類)とに分ける。
【0027】
この解体作業は、製品単体に対して、または部品単位まで解体された希土類磁石類含有部品に対して、工作機械や治具などを用いて切断などの作業を行って希土類磁石類を含む部位とそれ以外の部位とに分離することもできる。この場合、希土類磁石類を含む部位を希土類磁石類含有部品とし、それ以外の部位をその他の部品類として分類することができる。
【0028】
製品が一部品で構成されている場合にも、同様な切断などの作業を行うことにより、希土類磁石類を含む部位とそれ以外の部位とに分離することができる。
【0029】
以上の解体作業は手作業で行うこともできる。希土類磁石類含有部品もしくは希土類磁石類を含む部位が製品のどこに存在しているかは、製品の特性から把握されているため、希土類磁石類含有部品や希土類磁石類を含む部位を選択的に容易に回収することができる。なお、解体作業では、破砕や粉砕などの処理は行わない。
【0030】
解体作業の後、希土類磁石類含有部品に含まれる希土類磁石を脱磁する脱磁工程を実施することができる。
【0031】
次に、回収した希土類磁石類含有部品を熱水処理する。
【0032】
熱水処理にあたっては、まず、図2に示すように、回収した希土類磁石類含有部品20を網目状収納体10に収納し、この網目状収納体10を分解槽1に投入する。次いで熱水処理を行う。希土類磁石類含有部品20を分解槽1に直接投入して熱水処理することもできるが、網目状収納体10を用いた方が熱水処理後に残留する希土類磁石類30などの部材の取り出しが容易であり効率が良いため好ましい。
【0033】
網目状収納体10は、内部に水が浸入可能であり、希土類磁石類含有部品20を熱水処理した後に残留する希土類磁石類30などの部材が外部に抜け落ちない程度の網目構造を有していればよい。この網目状収納体10の全体構造としては、例えば、上方が開放している籠状のものを採用することができる。
【0034】
分解槽1は、蓋部8を有する圧力容器であり、蓋部8が急速に開閉自在に作動するJISなどで定められた急速蓋開閉機構を備えていることが好ましい。ボルト締め方式によって蓋部8を開閉することもできるが、規模が大きい工業用装置において作業性を考慮すると急速蓋開閉機構によって蓋部8を開閉することが好ましい。
【0035】
熱水処理は、次のフローによって行われる。図2に示すように、貯水槽2からの水が、ポンプ3により加圧され、熱交換器4で熱媒と熱交換をしながら加熱され、加圧熱水が分解槽1へ供給される。分解槽1内では加圧熱水により希土類磁石類含有部品20の熱水処理が行われる。分解槽1を排出した熱水は、貯水槽2から分解槽1に供給される水と熱交換しながら冷却され、また熱交換器5で冷水と熱交換しながら冷却され、圧力調整弁6を通じて、減圧される。減圧された水は有機物や無機物を含む場合もあるため、水循環排水設備7で有機物や無機物が取り除かれるなどの水処理が施されたうえで、大部分の水は貯水槽2に供給されて循環使用され、一部は排水される。貯水槽2内の水が不足する場合には、外部から水が適宜補給される。
【0036】
分解槽1に供給される加圧熱水は、例えば、180℃〜350℃程度に加熱された液体状態の水であり、亜臨界状態とされている。圧力は、例えば、2〜15MPa程度である。
【0037】
熱水処理は、分解槽1内に加圧熱水を通水しつづけて行なわれてもよいが、一定時間通水した後、加圧熱水の供給を停止してそのまま加圧熱水を分解槽1内に保持することにより行われてもよい。本実施形態では、希土類磁石類含有部品20中の樹脂の分解に必要な熱源がこの加圧熱水から供給されるので、分解槽1は断熱容器であることが望ましい。
【0038】
また、熱水処理は、図3に示すようなフローによって行うこともできる。貯水槽2の水が、ポンプ11により分解槽1へ供給される。分解槽1に供給された水は所定の圧力に加圧され、また、分解槽1の周囲に設けられたジャケット12内を循環する熱媒により所定の温度に加熱される。分解槽1内では180℃〜350℃の反応温度で亜臨界状態で希土類磁石類含有部品20の熱水処理が行われる。
【0039】
熱水処理により希土類磁石類含有部品20中の樹脂の加水分解反応が進行する。加水分解反応が進むと、樹脂が低分子量化し、希土類磁石類から樹脂が剥離したり、一部が水に溶解するなどして希土類磁石類から樹脂が除去され、希土類磁石類が分離される。接着剤を介して樹脂が希土類磁石類と固着している場合でも、この熱水処理により接着剤としての機能を消失させて希土類磁石類から樹脂および接着剤を除去することが可能である。希土類磁石類含有部品20中に鉄などの金属部材や炭素繊維などの無機部材が含まれている場合には、これら部材も樹脂から分離される。また、希土類磁石の脱磁も一部可能である。
【0040】
このような熱水処理は、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリ金属塩を含む加圧熱水でなされることが好ましい。アルカリ金属塩を含むことにより、例えば、180℃〜270℃の温度で樹脂の加水分解反応を効果的に進行させることができる。また、樹脂の分解物から有価物を回収することも可能となる。
【0041】
熱水処理後は、減圧および冷水の通水により、分解槽1内が常温〜80℃程度まで冷却される。分解槽1を自然冷却することもできる。
【0042】
減圧、冷却後、分解槽1から網目状収納体10を払い出す。払い出された網目状収納体10から、樹脂が除去された希土類磁石類30を回収することができる。希土類磁石類含有部品20中に鉄などの金属部材や炭素繊維などの無機部材が含まれている場合には、樹脂が除去された状態でこれら部材を希土類磁石類30とともに得る。例えば、希土類磁石類含有部品20がモータのロータの場合、一般にロータ構造は電磁鋼板(鉄枠)内に希土類磁石が挿入された構造であり、樹脂分離後は、鉄枠と希土類磁石は一体化した状態で回収される。
【0043】
本実施形態では製品の解体作業において破砕や粉砕などの処理を行っていないため、また既知の製品、部品であるため、樹脂分離後は、希土類磁石類30と、他の金属部材や無機部材とを外観などから容易に分別回収できる。希土類磁石類含有部品20がモータのロータの場合、樹脂分離後は、上述のとおり、鉄枠と希土類磁石が一体化した状態であるが、鉄枠から機械的に希土類磁石を抜き出すことにより磁石形状を保ったまま希土類磁石を鉄枠から分離して回収することが可能である(図1)。この抜き出しは手作業でも良いし、引き抜きのための治具を用いても良い。また、機械的な振動を与えて分離しても良い。また鉄枠以外に他の無機部材が含まれていれば、無機屑として回収することができる。
【0044】
網目状収納体10を払い出した後の分解槽1内には、網目状収納体10から回収された以外の希土類磁石類含有部品20中の成分、例えば、樹脂の分解物が水ととともに分解液として残る。樹脂に炭酸カルシウムや水酸化カルシウムなどの無機充填材やガラス繊維などの無機物が含まれている場合には、これらは固形分として分解液中に残る。この固形分は、ろ過などの方法で分解液を固液分離することにより無機屑として回収することができる。回収した無機屑は、乾燥して粉砕することにより、無機フィラーとして再利用することができる。
【0045】
一方、分解液の分離ろ液からは有価物を回収することができる。例えば、樹脂が不飽和ポリエステル樹脂であれば、スチレンマレイン酸共重合体などの多塩基酸ビニルモノマー共重合体や、多価アルコールおよび多塩基酸などのポリエステル由来のモノマーを得ることができる。
【0046】
製品を解体した後の、その他の部品類に対しては、図1に示すように、粉砕あるいは破砕などの処理を施し、例えば、粒径10mm〜15mm程度の大きさに微細化することができる。粉砕あるいは破砕などの処理を施した後は、磁力、渦電流、比重、風力などを利用した公知の選別手法による機械分割によって、金属と樹脂屑とを分別回収することができる。
【0047】
以上のように、樹脂と一体化された希土類磁石類を含む製品から樹脂を除去した希土類磁石類を回収することができる。樹脂と一体化された希土類磁石類は簡易な解体作業により回収されるので、経済的負担が少なく、希土類磁石類回収のコストを低減することができる。また、希土類磁石類を成形体のまま回収することも可能である。
【0048】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において各種の変更が可能である。例えば、上述したように、製品を解体せずに製品単体そのものに対して熱水処理を行うことができる。すなわち、製品単体そのものを図1に示した希土類磁石類含有部品として熱水処理を行うものである。この場合でも、樹脂を除去した希土類磁石類を回収することができる。また、希土類磁石類を成形体のまま回収することも可能である。
【0049】
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに制限されるものではない。
【実施例】
【0050】
<実施例1>
洗濯機から、希土類磁石12%、ガラス繊維および炭酸カルシウムを含む樹脂12%、鋼板76%を含むロータ部品を解体採取し、網目状収納体に収納し、分解槽に投入した。次いで、水を分解槽に供給して、加熱し、温度260℃、圧力5MPaの亜臨界水状態で、2時間保持した。常温まで自然冷却後、網目状収納体を分解槽から払い出し、希土類磁石と鋼板とを分別回収した。また、分解槽の内容物を取り出し、公知の選別手法により、ガラス繊維および炭酸カルシウムを分別回収した。
<実施例2>
洗濯機から、希土類磁石12%、ガラス繊維および炭酸カルシウムを含む樹脂12%、鋼板76%を含むロータ部品を解体採取し、網目状収納体に収納し、分解槽に投入した。次いで、1モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液を分解槽に供給して、加熱し、温度230℃、圧力5MPaの亜臨界水状態で、2時間保持した。常温まで自然冷却後、網目状収納体を分解槽から払い出し、希土類磁石と鋼板とを分別回収した。また、分解槽の内容物を取り出し、公知の選別手法により、ガラス繊維および炭酸カルシウムを分別回収した。
【符号の説明】
【0051】
1 分解槽
10 網目状収納体
30 希土類磁石類

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂と一体化された希土類磁石類を含む製品から希土類磁石類を回収する方法であって、樹脂と一体化された希土類磁石類を熱水処理して前記樹脂を分解、剥離して前記希土類磁石類を回収することを特徴とする希土類磁石類の回収方法。
【請求項2】
樹脂と一体化された希土類磁石類を含む製品から希土類磁石類を回収する方法であって、
(a)前記製品を解体して、樹脂と一体化された希土類磁石類を回収する工程と、
(b)回収した樹脂と一体化された希土類磁石類を熱水処理して前記樹脂を分解、剥離して前記希土類磁石類を回収する工程と、
を備えることを特徴とする希土類磁石類の回収方法。
【請求項3】
樹脂と一体化された希土類磁石類を収納した網目状収納体を分解槽に投入し、この分解槽内で熱水処理した後、前記網目状収納体を前記分解槽から取り出して前記網目状収納体から前記希土類磁石類を回収することを特徴とする請求項1または2に記載の希土類磁石類の回収方法。
【請求項4】
前記熱水処理の水は、アルカリ金属塩を含有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の希土類磁石類の回収方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−132052(P2012−132052A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−283744(P2010−283744)
【出願日】平成22年12月20日(2010.12.20)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】